JP4176168B2 - 遠心クラッチ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心クラッチに関し、特に、入力部材に連なる駆動摩擦要素、及び出力部材に連なる被動摩擦要素を備えたクラッチ機構と、入力部材の回転数の上昇に応じて前記駆動摩擦要素及び被動摩擦要素を相互に圧接させてクラッチ係合力を増加させる遠心機構とを備えたものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かゝる遠心クラッチとして、
1) 原動機の駆動軸に、クラッチ機構及び遠心機構を設け、駆動摩擦要素と遠心機構とを共に該駆動軸により直接駆動するようにしたもの(特開昭60−26825号参照)
2) 原動機の駆動軸と平行に配設される変速機の主軸に、クラッチ機構及び遠心機構を設け、駆動摩擦要素と遠心機構とを共に原動機の駆動軸により減速駆動するようにしたもの(特開昭56−52629号参照)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記1)のものでは、遠心機構が作動していない原動機のアイドリング時でも、クラッチ機構では、潤滑油の粘性等により駆動摩擦要素に引きずられて被動摩擦要素も回転するが、この場合、駆動摩擦要素が原動機の駆動軸により比較的高回転数で駆動されるから、被動摩擦要素系の回転慣性力は比較的大きい。このため、変速機をニュートラル位置からロー位置へ切換えたときは、被動摩擦要素系の慣性回転による副軸へのトルクショックの影響が大きく現れ、乗り心地を阻害することになる。
【0004】
上記2)のものでは、クラッチ機構の駆動摩擦要素が原動機の駆動軸から減速駆動されるので、前者のような変速時のトルクショックは少ないものゝ、遠心機構も原動機の駆動軸から減速駆動されるので、原動機の所定回転域で遠心機構に十分な遠心力を与えるためには、遠心機構の遠心重錘の重量や回転半径を増加させる必要があり、そうすることは遠心機構の重量増や大型化を招来して好ましくない。
【0005】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、クラッチ機構及び遠心機構を、それぞれの機能に適した回転数をもって駆動し得るようにして、上記両者の欠点を全て解消した、前記遠心クラッチを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、入力部材にクラッチアウタを介して連なる駆動摩擦要素、及び出力部材にクラッチインナを介して連なる被動摩擦要素を、相対向する圧力板及び受圧板の対向面間に挟持可能としたクラッチ機構と、そのクラッチ機構の軸方向一方側に配設され、入力部材の回転数の上昇に応じて前記駆動摩擦要素及び被動摩擦要素を前記圧力板及び受圧板の対向面間に挟圧することでその両摩擦要素相互を圧接させてクラッチ係合力を増加させる遠心機構とを備えた遠心クラッチであって、前記遠心機構が、前記入力部材に連動回転するカム板と、このカム板に近接、離間可能に配設される推力板と、これらカム板及び推力板間に介裝されて遠心力の増大に伴う半径方向外方への移動により推力板に推力を与える遠心重錘と、推力板の発生推力をクラッチ機構にクラッチ係合力として伝達する推力伝達手段とを備え、前記入力部材及び遠心機構間の速度比を、同入力部材及び駆動摩擦要素間の速度比より大きく設定したものにおいて、前記クラッチ機構と遠心機構との間には、入力部材によりクラッチアウタを減速駆動するための減速ギヤ列の被動ギヤが介装され、前記推力伝達手段は、前記被動ギヤ及びクラッチアウタを軸方向に貫通して一端が前記推力板にベアリングを介して回転自在に係合するロッドを備えていて、そのロッドの他端と、前記圧力板との間にその間で前記クラッチ係合力を伝達し得るクラッチばねが介装され、前記クラッチ機構が、クラッチ接続時に前記クラッチばねを撓ませながら前記圧力板を前記受圧板より引き離すことでクラッチ遮断状態を随時に得るための強制遮断機構を備えていて、その強制遮断機構の、前記圧力板に対する作動端が、該クラッチ機構の軸方向他方側に配設されることを特徴とする。
【0007】
また請求項2の発明は、入力部材にクラッチアウタを介して連なる駆動摩擦要素、及び出力部材にクラッチインナを介して連なる被動摩擦要素を、相対向する圧力板及び受圧板の対向面間に挟持可能としたクラッチ機構と、そのクラッチ機構の軸方向一方側に配設され、入力部材の回転数の上昇に応じて前記駆動摩擦要素及び被動摩擦要素を前記圧力板及び受圧板の対向面間に挟圧することでその両摩擦要素相互を圧接させてクラッチ係合力を増加させる遠心機構とを備えた遠心クラッチであって、前記遠心機構が、前記入力部材に連動回転するカム板と、このカム板に近接、離間可能に配設される推力板と、これらカム板及び推力板間に介裝されて遠心力の増大に伴う半径方向外方への移動により推力板に推力を与える遠心重錘と、推力板の発生推力をクラッチ機構にクラッチ係合力として伝達する推力伝達手段とを備え、前記入力部材及び遠心機構間の速度比を、同入力部材及び駆動摩擦要素間の速度比より大きく設定したものにおいて、前記クラッチ機構と遠心機構との間には、入力部材によりクラッチアウタを減速駆動するための減速ギヤ列の被動ギヤが介装され、前記推力伝達手段は、前記被動ギヤ及びクラッチアウタを軸方向に貫通して一端が前記推力板にベアリングを介して回転自在に係合し且つ他端が前記圧力板に係合するロッドを備え、前記受圧板と出力部材との間には、その間で前記クラッチ係合力を伝達し得るクラッチばねが介装され、前記クラッチ機構は、クラッチ接続時に前記クラッチばねを撓ませながら前記受圧板を前記圧力板より引き離すことでクラッチ遮断状態を随時に得るための強制遮断機構を備えていて、その強制遮断機構の、前記受圧板に対する作動端が、該クラッチ機構の軸方向他方側に配設されることを特徴とする。
【0008】
さらに請求項3の発明は、請求項1又は2の前記構成に加えて、出力部材たる変速機の主軸に、入力部材たる原動機の駆動軸から減速駆動される駆動摩擦要素を回転自在に設けると共に被動摩擦要素を連結し、またこの主軸に前記駆動軸からそれと同速度で駆動される遠心機構を設けたことを特徴とする。
【0009】
さらにまた請求項4の発明は、請求項3の前記構成に加えて、前記クラッチ機構は、前記主軸に回転自在に支承されると共に前記駆動軸から減速ギヤ列を介して駆動されるクラッチアウタと、このクラッチアウタの内周に摺動自在にスプライン嵌合する複数の駆動摩擦要素と、これら駆動摩擦要素と交互に隣接配置されると共に、前記主軸に連結されるクラッチインナの外周に摺動自在にスプライン嵌合する複数の被動摩擦要素とを含み、前記遠心機構のカム板は、前記主軸に回転自在に支承されると共に前記駆動軸から同速ギヤ列を介して駆動されることを特徴とする。
【0010】
請求項1,2の特徴によれば、クラッチ機構の回転数を比較的低く抑え、被動摩擦要素系の慣性回転による変速時のトルクショックを減少させることができると共に、遠心機構に比較的高い回転数を与えて、その軽量、小型化を図りつゝクラッチ機構に所望の遠心推力を与えることができる。また特に請求項1の特徴によれば、推力伝達手段は、クラッチ機構及び遠心機構間の被動ギヤ及びクラッチアウタを軸方向に貫通して一端が推力板にベアリングを介して回転自在に係合するロッドを備えていて、そのロッドの他端と、圧力板との間にその間でクラッチ係合力を伝達し得るクラッチばねが介装され、クラッチ接続時に強制遮断機構を作動させると、前記クラッチばねを撓ませながら圧力板を受圧板より引き離すことでクラッチ遮断状態を得ることができる。また特に請求項2の特徴によれば、推力伝達手段は、クラッチ機構及び遠心機構間の被動ギヤ及びクラッチアウタを軸方向に貫通して一端が推力板にベアリングを介して回転自在に係合し且つ他端が前記圧力板に係合するロッドを備え、受圧板と出力部材との間には、その間でクラッチ係合力を伝達し得るクラッチばねが介装され、クラッチ接続時に強制遮断機構を作動させると、前記クラッチばねを撓ませながら受圧板を圧力板より引き離すことでクラッチ遮断状態を得ることができる。
【0011】
また請求項3の特徴によれば、クラッチ機構の回転数を原動機のそれより低く抑えて、被動摩擦要素系の慣性回転による変速時のトルクショックを確実に和らげることができる、しかも遠心機構には、原動機と同等の回転数を与えて、その小型化を図りつゝクラッチ機構に所望の遠心推力を与えることができる。
【0012】
また請求項4の特徴によれば、クラッチ機構及び遠心機構間の回転数差に拘らず、遠心重錘の遠心推力をクラッチ係合力としてクラッチ機構に的確に与えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0014】
先ず、図1ないし図3に示す本発明の第1実施例より説明する。図1において、自動二輪車用のパワーユニットPは、原動機としてのエンジンEと変速機Tとからなり、クランクケース及びミッションケースは、共通のケーシング1として一体に形成される。
【0015】
ケーシング1には、エンジンEのクランク軸2(入力部材)と、変速機Tの主軸3(出力部材)及び副軸4とが互いに平行に配設され、クランク軸2より駆動される本発明の遠心クラッチ5が主軸3に取付けられる。この遠心クラッチ5は、その冷却のためにエンジンEの潤滑油が供給される、所謂湿式に構成される。
【0016】
主軸3及び副軸4間には、複数の変速ギヤ列61 〜6nが設けられ、遠心クラッチ5の接続時、クランク軸2から主軸3に伝達された動力は、選択された一つの変速ギヤ列を介して副軸4へ、そしてチエン伝動装置7を経て図示しない自動二輪車の後輪へ伝達される。
【0017】
図2に示すように、遠心クラッチ5のクラッチ機構9は、主軸3上に同心に配設されるクラッチアウタ10、このクラッチアウタ10内に同心に配設されるクラッチインナ11、クラッチアウタ10の内周に摺動自在にスプライン嵌合される多数の駆動摩擦板12(駆動摩擦要素)、クラッチインナ11の外周に摺動自在にスプライン嵌合されると共に、多数の駆動摩擦板12と交互に重ねられる多数の被動摩擦板13(被動摩擦要素)、クラッチインナ11を支持すべくその内周に摺動自在にスプライン嵌合する摺動板14、及びこの摺動板14に逆負荷伝達用カム機構15を介して連結すると共に、主軸3にスプライン結合される出力リング16を備える。この出力リング16は、ナット17により主軸3に固着される。
【0018】
クランク軸2及び主軸3間には、クランク軸2に固着される小径の駆動ギヤ18aと、主軸3に回転自在に支承される大径の被動ギヤ18bとからなる減速ギヤ列18が設けられ、その被動ギヤ18bの一側面にクラッチアウタ10の端壁10aがゴムダンパ19を介して連結される。
【0019】
クラッチインナ11には、クラッチアウタ10の端壁10a側で駆動及び被動摩擦板12,13群の一側に対向する圧力板20が一体に形成される。また、駆動及び被動摩擦板12,13群の他側には、主軸3上で止め環24により軸方向外方への移動を阻止されながらクラッチインナ11とスプライン結合される受圧板21が対向して配置される。クラッチインナ11の一側面には、受圧板21を軸方向に緩く貫通する複数のボス22(図にはその一本のみを示す)が突設され、これらボス22の外周に、クラッチインナ11及び受圧板21間に縮設される戻しばね23が装着され、この戻しばね23は、圧力板20及び受圧板21相互を離間させるように作用する。
【0020】
また、クラッチインナ11には、摺動板14の、前記端壁10a側への相対移動を規制する止め環27が取付けられ、この止め環27と反対側で、クラッチインナ11及び摺動板14間に複数に皿ばねからなるクラッチばね28が介裝される。このクラッチばね28は、前記戻しばね23よりばね定数が大きく設定してあるが、通常は無負荷状態に置かれる。
【0021】
前記カム機構15は、図3に示すように、出力リング16の外周面に突設された複数の突起25と、これら突起25をそれぞれ受容すべくクラッチインナ11の内周面に設けられた複数の軸方向溝26とを有する。この軸方向溝26は、一端をクラッチインナ11の内側面に開放し、他端を閉じており、その閉塞端面と、これに対向する突起25とは、互いに摺動可能に接する斜面25a,26aに形成されており、逆負荷により出力リング16がクラッチインナ11に対してクラッチ回転方向Rへ回転したとき、斜面25a,26aの相対摺動によりクラッチインナ11がクラッチばね28を押圧する推力Fが発生するようになっている。
【0022】
再び図2において、遠心クラッチ5の遠心機構29は、前記減速ギヤ列18を挟んでクラッチ機構9と隣接して主軸3上に設けられる。クランク軸2及び主軸3間には、クランク軸2に固着される駆動ギヤ30aと、それと同径で主軸3に回転自在に支承される被動ギヤ30bとからなる同速ギヤ列30が設けられており、その被動ギヤ30b一側面に遠心機構29のカム板31がリベット止めされる。また、被動ギヤ30bのボス30b1 には、カム板31と対向する推力板33が摺動可能に支持され、それらの対向面間に複数のボール状もしくはローラ状の遠心重錘32が環状に配設され、これら遠心重錘32の半径方向の移動を案内する案内壁31aがカム板31に設けられる。この案内壁31aに沿って遠心重錘32が半径方向外方へ移動しながらカム板31の斜面を登ると、推力板33にクラッチ機構9への推力を与えるようになっている。このような遠心重錘32の半径方向外方への移動を一定に規制する環状のストッパ壁31bがカム板31の外周に連設される。推力板33には、ボールベアリング39を介して押圧リング34が相対回転自在に連結され、この押圧リング34に一端を当接して前記被動ギヤ30b及び端壁10aを貫通する複数のロッド35の他端は、スラストベアリング36を介して前記摺動板14の側面に当接する。
【0023】
各ロッド35は、前記被動ギヤ30bの透孔371 に摺動自在に支承され、該ロッド35が貫通する端壁10aの透孔372 は、該ロッド35がゴムダンパ19の作動に伴う被動ギヤ30bと端壁10aとの一定角度の相対変位を妨げないよう十分に大径に、或いは長孔に形成される。上記ベアリング39、押圧リング34、ロッド35及びスラストベアリング36は、推力板33の推力をクラッチ機構9に与える推力伝達手段38を構成する。
【0024】
クラッチ機構9には、これを強制的に遮断させ得る強制遮断機構40が設けられる。この強制遮断機構40は、前記クラッチインナ11のボス22の外端に固着された端板41にレリーズベアリング42を介して相対回転自在に連結したレリーズカム板43を備え、このレリーズカム板43と協働するローラ44を軸支するローラ支持体45がケーシング1に設けられる調節ボルト46に螺合すると共に、ケーシング1に軸方向のみ移動可能に支持される。調節ボルト46は、通常、ナット47によりケーシング1に固着されている。レリーズカム板43には、半径方向に延びる長孔48が設けられており、これに図示しないチェンジペダルに連動するクラッチレバー49の先端が係合する。
【0025】
而して、クラッチレバー49によりレリーズカム板43が回動されると、そのカム面がローラ44を押圧し、その反作用によりレリーズカム板43がレリーズベアリング42を介して端板41を押圧し、圧力板20を受圧板21から離間させることができる。また、ナット47を緩めて調節ボルト46を適当に回転させることにより、ローラ44の位置、即ちレリーズカム板43の有効作動開始時期を調節することができる。
【0026】
次に、この実施例の作用について説明する。
【0027】
エンジンEが始動されると、クランク軸2は、減速ギヤ列18を介してクラッチ機構9のクラッチアウタ10を、また同速ギヤ列30を介して遠心機構29のカム板31をそれぞれ駆動する。しかし、エンジンEのアイドリング時には、カム板31の回転数が比較的低く、遠心重錘32の遠心力が比較的弱いことから、遠心重錘32が推力板33に及ぼす遠心推力も弱く、したがってクラッチ機構9では、戻しばね23により圧力板20及び受圧板21間が引き離され、駆動及び被動摩擦板12,13がそれぞれ自由になっていて、クラッチの遮断状態となっている。
【0028】
しかしながら、変速機Tのニュートラル状態では、主軸3は無負荷状態に置かれているから、駆動及び被動摩擦板12,13間に介在する潤滑油の粘性等によりクラッチアウタ10と共に回転する駆動摩擦板12に引きずられて被動摩擦板13及びそれに連なる主軸3も回転することになるが、クラッチアウタ10はクランク軸2から減速ギヤ18を介して駆動されることから、これらの回転数は比較的低い。このため、変速機Tをニュートラル位置からロー位置に切換えたとき、負荷に連なる副軸4により主軸3系の回転が急停止させられても、主軸3系の回転慣性力が弱いから、副軸4に与えるトルクショックは比較的軽微である。
【0029】
ロー位置への変速後、エンジンEの回転数を徐々に上げていくと、遠心機構29のカム板31の回転数もそれに比例して上昇し、遠心重錘32の遠心力の増大に応じて、推力板33に及ぼす推力も増大し、その推力は、押圧リング34及びロッド35を介してクラッチ機構9の摺動板14を押圧してクラッチばね28に荷重を加える。このクラッチばね28の荷重によりクラッチインナ11、即ち圧力板20が受圧板21に対し付勢され、両板20,21間に駆動及び被動摩擦板12,13群が挟圧されていく。その結果、エンジンEの回転数の上昇に応じて駆動及び被動摩擦板12,13間のクラッチ係合力が増加し、クラッチ機構9は半クラッチ状態を経て接続状態へとスムーズに移行し、クランク軸2の動力は、クラッチアウタ10から駆動及び被動摩擦板12,13、クラッチインナ11、摺動板14及び出力リング16を順次経て主軸3へと伝達され、さらにローギヤ列61 を介して副軸4へ伝達され、発進が行われる。
【0030】
ところで、遠心機構29のカム板31は、クランク軸2から同速ギヤ列30を介してクランク軸2と同回転数で駆動されるので、減速ギヤ列18を介して駆動されるクラッチ機構9よりも常に高回転数をもって回転することができ、したがって、遠心重錘32の軽量化、或いは遠心重錘32の回転半径の短縮による遠心機構29の小型化を図りつゝ、クラッチ機構9の接続のための十分な遠心力を得ることができる。
【0031】
エンジンEの回転数が所定の高回転数に達した後は、カム板31のストッパ壁31bにより遠心重錘32の半径方向外方への移動が規制されるから、推力板33からクラッチばね28に加えられる荷重の増加も一定に規制され、クラッチ係合力の無用な増大が抑えられる。
【0032】
このようなクラッチの接続状態のとき、強制遮断機構40を前述のように作動させれば、レリーズカム板43がレリーズベアリング42を介して端板41を押圧し、クラッチばね28を撓ませながらクラッチインナ11、即ち圧力板20を受圧板21から引き離し、クラッチ遮断状態を得ることができる。したがって、続いて変速機Tの更なる切換えが可能となる。
【0033】
エンジンブレーキ時には、副軸4に加わる逆負荷により、出力リング16及び摺動板14間のカム機構15が図3の(A)から(B)の状態に作動して摺動板14がクラッチばね28に荷重を与えるので、クラッチの接続状態を維持することができ、良好なエンジンブレーキを得ることができる。このような作用は、キック操作により主軸3を駆動すれば、クラッチの接続状態を得てエンジンEをクランキングし、その始動を可能にすることをも意味する。
【0034】
次に、図4及び図5により、本発明の第2実施例について説明する。
【0035】
この第2実施例の上記第1実施例との相違点は、クラッチ機構9及び強制遮断機構40にある。
【0036】
即ち、クラッチ機構9では、主軸3に固着される出力リング16にクラッチインナ11が摺動自在に嵌合されると共に、それらの間に逆負荷伝達用のカム機構15が構成される。また出力リング16に摺動自在に支承される受圧板21は、出力リング16上の止め環50により圧力板20側への移動を規制されており、この受圧板21を挟んで上記止め環50と反対側で出力リング16の端部に形成されたフランジ51と受圧板21との間にクラッチばね28が介裝される。
【0037】
而して、遠心機構29の作動時、遠心重錘32の遠心力により推力板33がベアリング39、ロッド35及びスラストベアリング36を介して圧力板20を押圧すると、その推力は、駆動、被動摩擦板12,13群及び受圧板21をクラッチばね28に対して押圧し、これに伴い該ばね28に加わる荷重が圧力板20及び受圧板21の挟圧力となる。したがって、遠心重錘32の遠心力に応じたクラッチの接続状態が得られる。
【0038】
一方、強制遮断機構40は、受圧板21の外側面に開口する凹部52に嵌合して止め環53により係止される端板54と、この端板54の中心部にレリーズベアリング42を介して連結されると共に、中空の主軸3の一端部内周面に摺動自在に嵌合するレリーズ部材55と、主軸3内でこのレリーズ部材55に一端を当接させ、他端を主軸3外に突出させるプッシュロッド56と、このプッシュロッド56の他端に当接するカムピストン57と、ケーシング1に形成されてこのピストン57を回転及び摺動可能に収容するシリンダ58と、このシリンダ58の端壁に取付けられる調節ボルト59に螺合してカムピストン57のカム面に対向するリテーナ62と、このリテーナ62に支持されてカムピストン57のカム面に係合するボール61とを備える。カムピストン57の外端には回動板65が固着されている。調節ボルト59はナット60によりシリンダ58の端壁に固着され、リテーナ62は、シリンダ58に内側面に突設されたキー状の突起63に摺動可能に係合される。
【0039】
而して、図示しないクラッチレバーにより回動板65を回動すれば、この回動板65と共にカムピストン57も回動して、そのカム面がボール61を押圧し、その反作用によりカムピストン57が前進作動してプッシュロッド56を押圧し、レリーズ部材55、レリーズベアリング42及び端板54を介して受圧板21を圧力板20から引き離すので、クラッチの遮断状態を得ることができる。
【0040】
また、ナット60を緩めて調節ボルト59を適当角度回動すれば、リテーナ62を進退させて、カムピストン57の初期位置を調節することができる。
【0041】
遠心機構29、その他の構成は前実施例と略同様であるので、図中、前実施例との対応部分には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0042】
上記実施例においては、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の設計変更が可能である。例えば、高速エンジンにおいて、遠心機構29の回転数が高く、遠心重錘32の遠心力が出過ぎる場合には、遠心機構29の回転数をクラッチ機構9のそれより低く抑えるように遠心機構29の駆動系を構成することもできる。また、原動機として、エンジンEに代えて電動モータを用いることもできる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、クラッチ機構の回転数を比較的低く抑え、被動摩擦要素系の慣性回転による変速時のトルクショックを減少させることができると共に、遠心機構に比較的高い回転数を与えて、その軽量、小型化を図りつゝクラッチ機構に所望の遠心推力を与えることができる。
【0044】
また特に請求項1の発明によれば、推力伝達手段と圧力板との間に、その間でクラッチ係合力を伝達し得るクラッチばねが介装され、クラッチ接続時に強制遮断機構を作動させると、前記クラッチばねを撓ませながら圧力板を受圧板より引き離すことでクラッチ遮断状態を得ることができる。
【0045】
また特に請求項2の発明によれば、受圧板と出力部材との間に、その間でクラッチ係合力を伝達し得るクラッチばねが介装され、クラッチ接続時に強制遮断機構を作動させると、前記クラッチばねを撓ませながら受圧板を圧力板より引き離すことでクラッチ遮断状態を得ることができる。
【0046】
さらに請求項3の発明によれば、クラッチ機構の回転数を原動機のそれより低く抑えて、被動摩擦要素系の慣性回転による変速時のトルクショックを確実に和らげることができる、しかも遠心機構には、原動機と同等の回転数を与えて、その小型化を図りつゝクラッチ機構に所望の遠心推力を与えることができる。
【0047】
さらにまた請求項4の発明によれば、クラッチ機構及び遠心機構間の回転数差に拘らず、遠心重錘の遠心推力をクラッチ係合力としてクラッチ機構に的確に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る遠心クラッチを備えた自動二輪車用パワーユニットの要部縦断平面図。
【図2】 図1の遠心クラッチ部の拡大図。
【図3】 図2の3−3線断面図。
【図4】 本発明の第2実施例に係る遠心クラッチを備えた自動二輪車用パワーユニットの要部縦断平面図。
【図5】 図4の遠心クラッチ部の拡大図。
【符号の説明】
E・・・・原動機(エンジン)
T・・・・変速機
2・・・・入力部材(駆動軸、クランク軸)
3・・・・出力軸としての主軸
9・・・・クラッチ機構
10・・・クラッチアウタ
11・・・クラッチインナ
12・・・駆動摩擦要素(駆動摩擦板)
13・・・被動摩擦要素(被動摩擦板)
18・・・減速ギヤ列
18b・・被動ギヤ
20・・・圧力板
21・・・受圧板
28・・・クラッチばね
29・・・遠心機構
30・・・同速ギヤ列
31・・・カム板
32・・・遠心重錘
33・・・推力板
35・・・ロッド
38・・・推力伝達手段
39・・・ベアリング
40・・・強制遮断機構

Claims (4)

  1. 入力部材(2)にクラッチアウタ(10)を介して連なる駆動摩擦要素(12)、及び出力部材(3)にクラッチインナ(11)を介して連なる被動摩擦要素(13)を、相対向する圧力板(20)及び受圧板(21)の対向面間に挟持可能としたクラッチ機構(9)と、
    そのクラッチ機構(9)の軸方向一方側に配設され、入力部材(2)の回転数の上昇に応じて前記駆動摩擦要素(12)及び被動摩擦要素(13)を前記圧力板(20)及び受圧板(21)の対向面間に挟圧することでその両摩擦要素(12,13)相互を圧接させてクラッチ係合力を増加させる遠心機構(29)とを備えた遠心クラッチであって、
    前記遠心機構(29)が、前記入力部材(2)に連動回転するカム板(31)と、このカム板(31)に近接、離間可能に配設される推力板(33)と、これらカム板(31)及び推力板(33)間に介裝されて遠心力の増大に伴う半径方向外方への移動により推力板(33)に推力を与える遠心重錘(32)と、推力板(33)の発生推力をクラッチ機構(9)にクラッチ係合力として伝達する推力伝達手段(38)とを備え、
    前記入力部材(2)及び遠心機構(29)間の速度比を、同入力部材(2)及び駆動摩擦要素(12)間の速度比より大きく設定したものにおいて、
    前記クラッチ機構(9)と遠心機構(29)との間には、入力部材(2)によりクラッチアウタ(10)を減速駆動するための減速ギヤ列(18)の被動ギヤ(18b)が介装され、
    前記推力伝達手段(38)は、前記被動ギヤ(18b)及びクラッチアウタ(10)を軸方向に貫通して一端が前記推力板(33)にベアリング(39)を介して回転自在に係合するロッド(35)を備えていて、そのロッド(35)の他端と、前記圧力板(20)との間にその間で前記クラッチ係合力を伝達し得るクラッチばね(28)が介装され、 前記クラッチ機構(9)は、クラッチ接続時に前記クラッチばね(28)を撓ませながら前記圧力板(20)を前記受圧板(21)より引き離すことでクラッチ遮断状態を随時に得るための強制遮断機構(40)を備えていて、その強制遮断機構(40)の、前記圧力板(20)に対する作動端(41)が、該クラッチ機構(9)の軸方向他方側に配設されることを特徴とする、遠心クラッチ。
  2. 入力部材(2)にクラッチアウタ(10)を介して連なる駆動摩擦要素(12)、及び出力部材(3)にクラッチインナ(11)を介して連なる被動摩擦要素(13)を、相対向する圧力板(20)及び受圧板(21)の対向面間に挟持可能としたクラッチ機構(9)と、
    そのクラッチ機構(9)の軸方向一方側に配設され、入力部材(2)の回転数の上昇に応じて前記駆動摩擦要素(12)及び被動摩擦要素(13)を前記圧力板(20)及び受圧板(21)の対向面間に挟圧することでその両摩擦要素(12,13)相互を圧接させてクラッチ係合力を増加させる遠心機構(29)とを備えた遠心クラッチであって、
    前記遠心機構(29)が、前記入力部材(2)に連動回転するカム板(31)と、このカム板(31)に近接、離間可能に配設される推力板(33)と、これらカム板(31)及び推力板(33)間に介裝されて遠心力の増大に伴う半径方向外方への移動により推力板(33)に推力を与える遠心重錘(32)と、推力板(33)の発生推力をクラッチ機構(9)にクラッチ係合力として伝達する推力伝達手段(38)とを備え、
    前記入力部材(2)及び遠心機構(29)間の速度比を、同入力部材(2)及び駆動摩擦要素(12)間の速度比より大きく設定したものにおいて、
    前記クラッチ機構(9)と遠心機構(29)との間には、入力部材(2)によりクラッチアウタ(10)を減速駆動するための減速ギヤ列(18)の被動ギヤ(18b)が介装され、
    前記推力伝達手段(38)は、前記被動ギヤ(18b)及びクラッチアウタ(10)を軸方向に貫通して一端が前記推力板(33)にベアリング(39)を介して回転自在に係 合し且つ他端が前記圧力板(20)に係合するロッド(35)を備え、
    前記受圧板(21)と出力部材(3)との間には、その間で前記クラッチ係合力を伝達し得るクラッチばね(28)が介装され、
    前記クラッチ機構(9)は、クラッチ接続時に前記クラッチばね(28)を撓ませながら前記受圧板(21)を前記圧力板(20)より引き離すことでクラッチ遮断状態を随時に得るための強制遮断機構(40)を備えていて、その強制遮断機構(40)の、前記受圧板(21)に対する作動端(41)が、該クラッチ機構(9)の軸方向他方側に配設されることを特徴とする、遠心クラッチ。
  3. 請求項1又は2記載にものにおいて、
    出力部材たる変速機(T)の主軸(3)に、入力部材たる原動機(E)の駆動軸(2)から減速駆動される駆動摩擦要素(12)を回転自在に設けると共に被動摩擦要素(13)を連結し、またこの主軸(3)に前記駆動軸(2)からそれと同速度で駆動される遠心機構(29)を設けたことを特徴とする遠心クラッチ。
  4. 請求項3記載のものにおいて、
    前記クラッチ機構(9)は、前記主軸(3)に回転自在に支承されると共に前記駆動軸(2)から減速ギヤ列(18)を介して駆動されるクラッチアウタ(10)と、このクラッチアウタ(10)の内周に摺動自在にスプライン嵌合する複数の駆動摩擦要素(12)と、これら駆動摩擦要素(12)と交互に隣接配置されると共に、前記主軸(3)に連結されるクラッチインナ(11)の外周に摺動自在にスプライン嵌合する複数の被動摩擦要素(13)とを含み、
    前記遠心機構(29)のカム板(31)は、前記主軸(3)に回転自在に支承されると共に前記駆動軸(2)から同速ギヤ列(30)を介して駆動されることを特徴とする遠心クラッチ。
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