JP4048397B2 - COMPOSITE RESIN COMPOSITION, PROCESS FOR PRODUCING THE SAME, AND METHOD FOR REUSE OF RESIN - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ塩化ビニル（PVC）とエチレン重合体を主成分とする複合樹脂組成物とその製造方法ならびにこれら樹脂材料の再利用方法に関するものである。特に、電線・ケーブルの被覆や種々の成型物に最適な複合樹脂組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
電線・ケーブルには、導体などの金属類と被覆材料などのプラスチック類が用いられている。このうち、使用済みの電線・ケーブルから回収された導体等の金属類のリサイクル率は約100％で、回収材をカスケード利用することで、マテリアルリサイクルが比較的進んでいる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
これに対して、プラスチック類のリサイクル率はかなり低い。電線・ケーブルにはPVCが約25万トン／年、ポリエチレン（PE）が約5万トン／年使用されている。そのうち、PVC、PE等の被覆材は回収量がそれぞれ約7万トン／年、2万トン／年と見積もられているものの、回収被覆材のうちでカスケード利用を含めてマテリアルリサイクルされるのは推定で2.5万トン／年に過ぎない。
【０００４】
PVCを含んだ回収被覆材は燃焼時に有害な塩化水素ガスを生成するため、焼却処分やサーマルリサイクルは困難である。また、回収被覆材の中からPVCのみを分別するにもコストが嵩むことから、大部分がシュレッダーダストとして埋立処分されているのが現状である。
【０００５】
一方、PE系回収被覆材は焼却時の有害ガス発生の問題は少ないが、一般のプラスチックと同様に焼却時の発熱量が高く、焼却炉の劣化を進める問題がある。さらに、接触クラッキング等の方法によりモノマーを回収する方法や燃料油を回収する方法が検討されているが、何れも経済的に見合わないために実用化は遅れている。
【０００６】
また、PVC系の樹脂組成物とPEの樹脂組成物は単純に溶融混合しただけでは、複合化することが困難であり、電線・ケーブルに要求される引張強さや伸びといった機械的な物性を満足する複合樹脂組成物が得られず、このことも回収材のマテリアルリサイクルを妨げている。
【０００７】
従って、本発明の主目的は、PVC系の樹脂組成物とPE系の樹脂組成物とを複合化した樹脂組成物およびその製造方法ならびに樹脂材料の再利用方法を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
発明者らはかかる問題の解決のため、PVC系の樹脂組成物とPE系の樹脂組成物との複合化について鋭意検討の結果、両者を溶融混合する際に、分子内にポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖とエチレン重合体と相溶性のある分子鎖を併せ持つポリマー（相溶化剤）を配合すれば複合化でき、電線・ケーブルに要求される引張強さや伸びといった機械的な物性を満足する複合樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に至った。
【０００９】
ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチル、PVCなどが挙げられる。エチレン重合体と相溶性のある分子鎖としては、エチレン単独重合体、エチレンとα−オレフィン共重合体などがある。このα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン、ヘプテン、オクテン、酢酸ビニル、エチルアクリレート、メチルメタクリレート単独あるいはこれらから任意に選ばれる複数の化合物の組み合わせが挙げられる。
【００１０】
分子内にポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖とエチレン重合体と相溶性のある分子鎖を併せ持つポリマーとしては、分子内にポリアミド成分とエチレン重合体成分を併せ持つポリマーが好ましい。例えば、ダイマー酸べースのポリアミドやナイロン12等の重縮合系のポリアミドと、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体のようなエチレン系重合体とを共重合したポリマーが挙げられる。
【００１１】
より具体的には、例えば、アミン等量が3mgKOH／g、溶融粘度6900mPa・S（190℃）のダイマー酸ベースのポリアミドと無水マレイン酸変性したポリエチレン（無水マレイン酸変性量1％重量％、メルトインデックス6）を重量比で50／50の割合でドライブレンドした予備混合物をバレル温度150℃に設定した二軸混合機（45mmφ、L／D＝42）に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリアミドとポリエチレンの共重合体を得ることができる。
【００１２】
本発明の複合樹脂組成物は、ポリ塩化ビニルとエチレン重合体を主成分とする材料を混合する際に上記所定の相溶化剤を添加することで得られるのであるが、ポリ塩化ビニルとエチレン重合体に回収材料を用いれば、この製造方法はポリ塩化ビニルとエチレン重合体の再利用方法として捉えることもできる。これらの回収材料は、使用済み電線・ケーブルの被覆材料などから得ることができる。
【００１３】
PVC樹脂組成物とポリエチレン樹脂組成物を単純に溶融混合した材料は、一般に電線・ケーブルに適用するのに必要な機械的物性を得ることは困難である。例えば、PVC組成物（重合度1100のPVCレジン100重量部にトリメリット酸エステル可塑剤を50重量部、三塩基性硫酸鉛を5重量部の割合で配合した組成物）のペレットと低密度ポリエチレン（密度0.921、融点110℃、メルトインデックス1）のペレットを50／50（重量比）でドライブレンドした予備混合物を上記の二軸混合機を使用して160℃で溶融混合し、吐出ストランドを冷却カットしてペレット化し、このペレットを熱プレス成形で厚み1.0mmのシート状に成形した試料の引張試験を行うと、引張強さ0.7 kg／mm2、伸び0％であった。このような特性ではおよそ電線・ケーブルの素材として適用することが困難である。
【００１４】
これに対し、上記のPVC組成物ペレットと低密度ポリエチレンペレットの予備混合物100重量部に対し、前述のポリアミドとポリエチレンの共重合体を5〜20重量部配合し、同様に二軸混合機で溶融混合した樹脂組成物は、引張試験において、引張強さ1.5kg／mm2、伸び200％と電線、ケーブルの素材として十分適用することが可能な樹脂組成物とすることができる。
【００１５】
分子内にポリアミド成分とポリエチレン成分を併せ持つ共重合体ポリマーの添加量に関しては、PVC組成物と低密度ポリエチレンを始めとするエチレン共重合体の合計量100重量部に対し、1〜30重量部、より好ましくは5〜20重量部とすれば良い。1重量部未満では得られる混合物の物性がPVC組成物とエチレン共重合体の単純に溶融混合したものと変わらず、30重量部を越えて添加しても添加に見合う物性向上が認められず、コストの点でも不利となる。
【００１６】
上記のエチレン重合体には、エチレン単独重合体、エチレンとα−オレフィン共重合体などがある。このα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン、ヘプテン、オクテン、酢酸ビニル、エチルアクリレート、メチルメタクリレート単独あるいはこれらから任意に選ばれる複数の化合物の組み合わせが挙げられる。
【００１７】
PVC樹脂組成物とエチレン重合体の配合比率は任意に設定することが可能である。ただし、得られるPVC／エチレン重合体の複合樹脂組成物に難燃性が必要な場合は、PVC成分の比率を高める方が有利である。また、電気的な絶縁性を優先する場合にはポリエチレン成分の比率を高める方が有利であることは言うまでもない。回収材料を用いる場合、PVC樹脂組成物とエチレン重合体が完全に分別回収できない場合でも、PVC樹脂組成物とエチレン重合体の比率がおよそ判れば、分子内にPVCと相溶性のある分子鎖とエチレン重合体と相溶性のある分子鎖を併せ持つポリマーを添加するだけで、複合樹脂組成物の再利用が可能になる。
【００１８】
さらに、所望の特性に応じて、難燃剤、酸化防止剤、着色剤、発泡剤、安定剤、充填剤、補強材等の既知の配合薬品を適宜添加することも可能である。そして、回収PVC材、回収PE材の保持物性に応じて、バージン材（回収材でない新品材料）を適宜補填してもよい。
【００１９】
本発明の複合樹脂組成物は、電線・ケーブルの被覆材料として利用することが好適である。導体直上の被覆層に利用するか、導体との間に中間層を有する被覆層に利用するかは問わない。例えば、導体上に押出被覆することにより電線・ケーブルとすることができる。また、導体上にポリエチレン等の絶縁体を被覆し、その外周にこの複合樹脂組成物を押出被覆すれば、難燃性のケーブルを得ることもできる。さらに、導体上にこの複合樹脂組成物を発泡押出すれば、同軸ケーブルにすることも可能である。
【００２０】
その他、本発明複合樹脂組成物は、枕木、配電盤のカバーなど種々の樹脂成型物として利用することができる。
【００２１】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態をもって本発明をさらに詳しく説明する。
（ポリ塩化ビニル樹脂組成物「未使用PVCコンパウンド」の調製）
下記の配合割合のポリ塩化ビニル樹脂組成物を150℃に設定したバンバリーミキサーで溶融混練し、得られた混合物をフィーダールーダー（65mmφ、L／D＝6）に投入してストランドカットし、ポリ塩化ビニル樹脂組成物のペレットを得た。
【００２２】
PVCレジン（重合度1100） 100重量部
三塩基性硫酸鉛 5重量部
トリメリット酸オクチル 50重量部
三酸化アンチモン 5重量部
【００２３】
このペレットを熱プレス装置で厚み1.0mmのシート状に成形し、JIS C3005に準拠して引張試験を行った結果、引張強さは2.2kg／mm2、伸びは250％であった。
【００２４】
（ポリエチレン樹脂組成物「未使用ＰＥコンパウンド」の調製）
低密度ポリエチレン（密度0.921、融点110℃、メルトインデックス1）のペレット100重量部に酸化防止剤としてイルガノックス1010（チバガイギー製、商品名）0.5重量部の割合でドライブレンドにより予備混合したものを二軸混合機（45mmφ、L／D＝42）を使用して190℃で溶融混合し、ストランドカットしてポリエチレン樹脂組成物を得た。このペレットを、熱プレス装置を使用して同様に厚み1.0mmのシート状に成形し、引張試験を行った結果、引張強さは1.9kg／mm2、伸びは680％であった。
【００２５】
（ポリアミド成分とエチレン重合体成分を併せ持つポリマーAの調製）
アミン等量が7.5（mgKOH／g）、溶融粘度6500mPa・ｓ（190℃）のダイマー酸ベースのポリアミドと無水マレイン酸変性したポリエチレン（無水マレイン酸変性量1重量％、メルトインデックス6）を重量比で50／50の割合でドライブレンドした予備混合物をバレル温度150℃に設定した二軸混合機（45mmφ、L／D＝42）に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリアミドとポリエチレンの共重合体を得た。この共重合体のメルトインデックスは10、融点（DSC法）は112℃であった。
【００２６】
（ポリアミド成分とエチレン重合体成分を併せ持つポリマーBの調製）
アミン等量が5（mg／KOH）融点110℃、メルトインデックス100（160℃）共重合ナイロン（ベスタメルト、ダイセル・ヒュルス（株）製、商品名）と無水マレイン酸変性エチレンエチルアクリレート共重合体（ボンダインHX8140、住友化学工業（株）製、商品名）を重量比で30：70の比率でドライブレンドにより予備混合したものをバレル温度150℃に設定した二軸混合機（45mmφ、L／D＝42）に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリアミドとポリエチレンの共重合体を得た。この共重合体のメルトインデックスは18、融点（DSC法）は78℃であった。
【００２７】
＜実施例1〜4、比較例1〜3＞
表１に記載した比率にて先に調製したポリ塩化ビニル樹脂組成物（未使用PVCコンパウンド）、ポリエチレン樹脂組成物（未使用PEコンパウンド）、ポリマーA、ポリマーBをドライブレンドにて予備混合し、予備混合したものをバレル温度160℃に設定した二軸混合機（45mmφ、L／D＝42）に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリ塩化ビニルとポリエチレンからなる複合樹脂組成物のペレットを得た。このペレットを熱プレス装置にて厚み1.0mmおよび2.0mmのシート状成型物とし、厚み1.0mmの試料については、引張試験、熱老化試験（80℃のギヤオーブンに96時間放置した試料の引張強さと伸びを測定）および体積固有抵抗の測定を行い、厚み2.0mmの試料については酸素指数の測定を行った。その結果も表１に示す。
【００２８】
【表１】
表１に示すように、ポリマーAまたはポリマーBを添加した実施例１〜４では、引張試験、熱老化試験、体積固有抵抗のいずれもシース材料として満足できるものであった。それに対し、比較例1〜3のように、ポリマーAまたはポリマーBを添加しない系では引張伸びが満足できるものでなく、シース材料として使用できないものであった。
【００３０】
＜実施例5〜8、比較例4〜6＞
先に調整したポリ塩化ビニル樹脂組成物およびポリエチレン樹脂組成物を被覆材料とし、0.6mφ×7本撚り軟銅撚り線に2相単軸溶融押出機（65mmφ、L／D＝24）を用いて、押出温度160℃の条件で溶融押出成型して外径6.4mmφの電線を作製した。電線の絶縁にはポリエチレン樹脂組成物を用いて肉厚0.8mmとし、シース材料にはポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いて肉厚1.5mmとした。
【００３１】
この電線を1年間屋外暴露した後、再び回収し、導体と絶縁およびシース部分を分離し、絶縁およびシース部分を回収して粉砕した。
【００３２】
この粉砕回収した絶縁およびシース材料（回収PVC−PE混合樹脂組成物）に屋外暴露していないポリ塩化ビニル樹脂組成物（未使用PVCコンパウンド）、屋外暴露していないポリエチレン樹脂組成物（未使用PEコンパウンド）、ポリマーAまたはポリマーBを表2および３に記載した比率でドライブレンドにて予備混合する。この予備混合体をバレル温度160℃に設定した二軸混合機（45mmφ、L／D＝42）に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリ塩化ビニルとポリエチレンからなる複合樹脂組成物のペレットを得た。
【００３３】
このポリ塩化ビニルとポリエチレンからなる複合樹脂組成物をシース材料に、屋外暴露していないポリエチレン樹脂組成物を絶縁にして0.6mmφ×7本撚り軟銅撚り線に単軸溶融押出機（65mmφ、L／D＝24）を用いて、押出温度160℃の条件で溶融押出成型して外径6.4mmφ、絶縁肉厚0.8mm、シース肉厚1.5mmφの電線を作製した。
【００３４】
そして、この電線の被覆材料について引張試験および熱老化試験（80℃のギヤオーブンに96時間放置した試料の引張強さと伸びを測定）を行うと共に、電線について傾斜難燃試験（JIS C 3005）を行った。その結果も表2、３に示す。
【００３５】
【表２】
【表３】
表２に示すように、ポリマーAあるいはポリマーBを添加した実施例5〜9では、引張試験、熱老化試験、傾斜難燃試験を実施した結果、いずれも規格を満足するものであった。それに対し、表3に示すように、ポリマーAあるいはポリマーBを添加しない比較例４〜７では、引張試験で伸びが全く出ずにシース材料として使用できないものであった。
【００３８】
さらに、上記実施例９の複合樹脂材料と比較例７の樹脂材料の各々について、射出成形で試験片を作製し、耐衝撃試験を行った。試験方法はノッチ付きアイゾット衝撃試験（JIS K-7110）にて行った。その結果も併せて表2、３に示す。
【００３９】
実施例９は比較例7に比べて非常に衝撃強度が高く、枕木などの高い耐衝撃性が要求される用途にも利用できることが確認できた。
【００４０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明複合樹脂組成物は高い引張り強度を具え、電線の被覆材料に最適である。また、高い衝撃強度も具えているため、枕木などの耐衝撃性が要求される用途にも利用することができる。
【００４１】
また、本発明複合樹脂組成物の製造方法は、PVC樹脂組成物とエチレン重合体の比率がおよそ判れば、分子内にPVCと相溶性のある分子鎖とエチレン重合体と相溶性のある分子鎖を併せ持つポリマーを添加するだけで、本発明の複合樹脂組成物を容易に得ることができる。
【００４２】
特に、ポリ塩化ビニルとエチレン重合体に回収材料を用いれば、これら材料の再利用方法として捉えられ、使用済みの電線・ケーブルなどから回収されるPVC、PE等のプラスチックス資源を有効活用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composite resin composition containing polyvinyl chloride (PVC) and an ethylene polymer as main components, a method for producing the same, and a method for reusing these resin materials. In particular, the present invention relates to a composite resin composition that is optimal for coating of electric wires and cables and various molded products.
[0002]
[Prior art]
For electric wires and cables, metals such as conductors and plastics such as coating materials are used. Among them, the recycling rate of metals such as conductors collected from used wires and cables is about 100%, and material recycling is relatively advanced by using the collected materials in cascade.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
On the other hand, the recycling rate of plastics is quite low. Electric wires and cables use PVC of about 250,000 tons / year and polyethylene (PE) of about 50,000 tons / year. Of these, PVC, PE, and other coating materials are estimated to recover approximately 70,000 tons / year and 20,000 tons / year, respectively. Is estimated at only 25,000 tons / year.
[0004]
Recovered coatings containing PVC produce harmful hydrogen chloride gas during combustion, making incineration and thermal recycling difficult. Moreover, since it is expensive to separate only the PVC from the recovered coating material, most of the land is disposed of as shredder dust.
[0005]
On the other hand, the PE-based recovered coating material has few problems of generating harmful gases during incineration, but, like ordinary plastics, has a high calorific value during incineration and has a problem of promoting deterioration of the incinerator. Furthermore, a method for recovering the monomer by a method such as contact cracking and a method for recovering the fuel oil have been studied. However, since none of them is economically suitable, practical use is delayed.
[0006]
In addition, PVC resin composition and PE resin composition are difficult to combine by simply melting and mixing, and satisfy the mechanical properties such as tensile strength and elongation required for electric wires and cables. Composite resin composition is not obtained, and this also prevents material recycling of the recovered material.
[0007]
Accordingly, a main object of the present invention is to provide a resin composition in which a PVC-based resin composition and a PE-based resin composition are combined, a method for producing the same, and a method for reusing a resin material.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve such a problem, the inventors have intensively studied on the composite of a PVC resin composition and a PE resin composition. It can be combined by combining a polymer (compatibility agent) that has both a soluble molecular chain and an ethylene polymer compatible molecular chain, and satisfies the mechanical properties such as tensile strength and elongation required for electric wires and cables. The present inventors have found that a composite resin composition that can be obtained is obtained, and have reached the present invention.
[0009]
Examples of molecular chains that are compatible with polyvinyl chloride include polyamide, polyester, polymethyl methacrylate, PVC, and the like. Examples of the molecular chain compatible with the ethylene polymer include an ethylene homopolymer and an ethylene / α-olefin copolymer. Examples of the α-olefin include propylene, butene, heptene, octene, vinyl acetate, ethyl acrylate, methyl methacrylate alone or a combination of a plurality of compounds selected arbitrarily from these.
[0010]
The polymer having both a molecular chain compatible with polyvinyl chloride and a molecular chain compatible with ethylene polymer in the molecule is preferably a polymer having both a polyamide component and an ethylene polymer component in the molecule. For example, a polymer obtained by copolymerizing a polycondensation polyamide such as dimer acid-based polyamide or nylon 12 and an ethylene polymer such as polyethylene, an ethylene vinyl acetate copolymer, or an ethylene ethyl acrylate copolymer. Can be mentioned.
[0011]
More specifically, for example, a dimer acid-based polyamide having an amine equivalent amount of 3 mgKOH / g, a melt viscosity of 6900 mPa · S (190 ° C.), and a maleic anhydride-modified polyethylene (maleic anhydride-modified amount of 1% by weight, melt The pre-mixture obtained by dry blending index 6) at a ratio of 50/50 by weight is put into a twin-screw mixer (45mmφ, L / D = 42) set at a barrel temperature of 150 ° C, melt-mixed, and the discharge strand is A copolymer of polyamide and polyethylene can be obtained by the cooling cutting method.
[0012]
The composite resin composition of the present invention can be obtained by adding the predetermined compatibilizing agent when mixing a material mainly composed of polyvinyl chloride and ethylene polymer. If a recovered material is used for coalescence, this production method can be regarded as a method for recycling polyvinyl chloride and ethylene polymer. These recovered materials can be obtained from used electric wire / cable coating materials and the like.
[0013]
A material obtained by simply melt-mixing a PVC resin composition and a polyethylene resin composition is generally difficult to obtain mechanical properties necessary for application to electric wires and cables. For example, pellets of PVC composition (a composition in which 50 parts by weight of trimellitic acid ester plasticizer and 5 parts by weight of tribasic lead sulfate are blended in 100 parts by weight of PVC resin having a polymerization degree of 1100) and low density polyethylene A premix of 50/50 (weight ratio) dry blended pellets (density 0.921, melting point 110 ° C, melt index 1) is melt-mixed at 160 ° C using the above twin screw mixer, and the discharge strand is cooled. When the sample was cut and pelletized, and the pellet was molded into a sheet having a thickness of 1.0 mm by hot press molding, a tensile test was performed, and the tensile strength was 0.7 kg / mm 2 and the elongation was 0%. Such characteristics are difficult to apply as a material for electric wires and cables.
[0014]
On the other hand, 5 to 20 parts by weight of the above-mentioned polyamide / polyethylene copolymer is blended with 100 parts by weight of the premixed PVC composition pellets and low-density polyethylene pellets, and melted in a twin-screw mixer as well. The mixed resin composition can be made into a resin composition that can be sufficiently applied as a material for electric wires and cables with a tensile strength of 1.5 kg / mm 2 and an elongation of 200% in a tensile test.
[0015]
Regarding the addition amount of the copolymer polymer having both the polyamide component and the polyethylene component in the molecule, 1 to 30 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the total amount of the ethylene copolymer including the PVC composition and the low density polyethylene, More preferably, it may be 5 to 20 parts by weight. If it is less than 1 part by weight, the physical properties of the resulting mixture are the same as those obtained by simply melt-mixing the PVC composition and the ethylene copolymer, and even if added in excess of 30 parts by weight, no physical property improvement commensurate with the addition is observed. It is also disadvantageous in terms of cost.
[0016]
Examples of the ethylene polymer include an ethylene homopolymer and an ethylene / α-olefin copolymer. Examples of the α-olefin include propylene, butene, heptene, octene, vinyl acetate, ethyl acrylate, methyl methacrylate alone or a combination of a plurality of compounds selected arbitrarily from these.
[0017]
The mixing ratio of the PVC resin composition and the ethylene polymer can be arbitrarily set. However, when the obtained PVC / ethylene polymer composite resin composition requires flame retardancy, it is advantageous to increase the ratio of the PVC component. Needless to say, when priority is given to electrical insulation, it is advantageous to increase the ratio of the polyethylene component. When using the recovered material, even if the PVC resin composition and the ethylene polymer cannot be completely separated and recovered, if the ratio of the PVC resin composition and the ethylene polymer is roughly known, the molecular chain compatible with PVC in the molecule The composite resin composition can be reused simply by adding a polymer having a molecular chain compatible with the ethylene polymer.
[0018]
Furthermore, known compounding chemicals such as a flame retardant, an antioxidant, a colorant, a foaming agent, a stabilizer, a filler, and a reinforcing material can be appropriately added according to desired characteristics. Then, depending on the retained physical properties of the recovered PVC material and the recovered PE material, a virgin material (a new material that is not a recovered material) may be appropriately supplemented.
[0019]
The composite resin composition of the present invention is preferably used as a coating material for electric wires and cables. It does not matter whether it is used for a coating layer immediately above a conductor or a coating layer having an intermediate layer between the conductor. For example, an electric wire / cable can be formed by extrusion coating on a conductor. Moreover, a flame-retardant cable can also be obtained by coating an insulator such as polyethylene on the conductor and extrusion coating the outer periphery of the composite resin composition. Furthermore, if this composite resin composition is foam-extruded on a conductor, a coaxial cable can be obtained.
[0020]
In addition, the composite resin composition of the present invention can be used as various resin molded products such as sleepers and switchboard covers.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to embodiments.
(Preparation of polyvinyl chloride resin composition “unused PVC compound”)
Polyvinyl chloride resin composition with the following blending ratio is melt-kneaded with a Banbury mixer set at 150 ° C, and the resulting mixture is put into a feeder ruder (65mmφ, L / D = 6), strand cut, and polychlorinated Vinyl resin composition pellets were obtained.
[0022]
PVC resin (degree of polymerization 1100) 100 parts by weight tribasic lead sulfate 5 parts by weight octyl trimellitic acid 50 parts by weight antimony trioxide 5 parts by weight [0023]
The pellets were formed into a sheet having a thickness of 1.0 mm using a hot press machine and subjected to a tensile test according to JIS C3005. As a result, the tensile strength was 2.2 kg / mm 2 and the elongation was 250%.
[0024]
(Preparation of polyethylene resin composition “unused PE compound”)
Two low-density polyethylene (density 0.921, melting point 110 ° C., melt index 1) pellets 100 parts by weight pre-mixed by dry blending at a ratio of 0.5 parts by weight of Irganox 1010 (product name, Ciba Geigy) as an antioxidant Using a shaft mixer (45 mmφ, L / D = 42), the mixture was melted and mixed at 190 ° C., and the strand was cut to obtain a polyethylene resin composition. The pellets were similarly molded into a sheet having a thickness of 1.0 mm using a hot press apparatus and subjected to a tensile test. As a result, the tensile strength was 1.9 kg / mm 2 and the elongation was 680%.
[0025]
(Preparation of polymer A having both a polyamide component and an ethylene polymer component)
Weight ratio of dimer acid-based polyamide with amine equivalent of 7.5 (mgKOH / g), melt viscosity of 6500mPa · s (190 ° C) and maleic anhydride modified polyethylene (maleic anhydride modified amount 1wt%, melt index 6) The pre-blended mixture that was dry blended at a ratio of 50/50 was put into a twin-screw mixer (45 mmφ, L / D = 42) set at a barrel temperature of 150 ° C., melted and mixed, and the discharge strand was cooled and cut, A copolymer of polyamide and polyethylene was obtained. The copolymer had a melt index of 10 and a melting point (DSC method) of 112 ° C.
[0026]
(Preparation of polymer B having both polyamide component and ethylene polymer component)
Amine equivalent 5 (mg / KOH) Melting point 110 ° C, Melt index 100 (160 ° C) copolymer nylon (Vestamelt, manufactured by Daicel Huls Co., Ltd., trade name) and maleic anhydride modified ethylene ethyl acrylate copolymer ( Bondin HX8140, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd., trade name), which was premixed by dry blending at a weight ratio of 30:70, was set to a barrel temperature of 150 ° C (45mmφ, L / D = 42) was melt-mixed and a polyamide / polyethylene copolymer was obtained by cooling the discharged strand. This copolymer had a melt index of 18 and a melting point (DSC method) of 78 ° C.
[0027]
<Examples 1-4, Comparative Examples 1-3>
Premixed polyvinyl chloride resin composition (unused PVC compound), polyethylene resin composition (unused PE compound), polymer A, and polymer B prepared at the ratios shown in Table 1 in a dry blend, The premixed material is put into a twin-screw mixer (45mmφ, L / D = 42) set at a barrel temperature of 160 ° C, melted and mixed, and the discharge strand is cooled and cut. A pellet of the resin composition was obtained. The pellets were formed into sheet-like molded products with a thickness of 1.0 mm and 2.0 mm with a hot press machine. For samples with a thickness of 1.0 mm, tensile tests and thermal aging tests (tensile strength of samples left in a gear oven at 80 ° C. for 96 hours) And the specific resistance of the volume were measured, and the oxygen index of the sample having a thickness of 2.0 mm was measured. The results are also shown in Table 1.
[0028]
[Table 1]
As shown in Table 1, in Examples 1 to 4 to which polymer A or polymer B was added, all of the tensile test, heat aging test, and volume resistivity were satisfactory as the sheath material. On the other hand, as in Comparative Examples 1 to 3, the system in which polymer A or polymer B was not added was not satisfactory in tensile elongation and could not be used as a sheath material.
[0030]
<Examples 5 to 8, Comparative Examples 4 to 6>
Using the previously prepared polyvinyl chloride resin composition and polyethylene resin composition as a coating material, using a two-phase single-screw melt extruder (65 mmφ, L / D = 24) on a 0.6 mφ × 7 stranded annealed copper stranded wire, An electric wire having an outer diameter of 6.4 mmφ was produced by melt extrusion molding at an extrusion temperature of 160 ° C. A polyethylene resin composition was used to insulate the electric wires to a thickness of 0.8 mm, and a sheath material was made from a polyvinyl chloride resin composition to a thickness of 1.5 mm.
[0031]
This electric wire was exposed outdoors for one year, and then collected again to separate the conductor from the insulation and sheath portion, and the insulation and sheath portion were collected and pulverized.
[0032]
Polyvinyl chloride resin composition (unused PVC compound) not exposed outdoors to this ground and collected insulation and sheath material (recovered PVC-PE mixed resin composition), polyethylene resin composition (unused PE) not exposed outdoors Compound), Polymer A or Polymer B are premixed in a dry blend at the ratios listed in Tables 2 and 3. This premix is put into a twin-screw mixer (45mmφ, L / D = 42) set at a barrel temperature of 160 ° C, melt-mixed, and the discharge strand is cooled and cut to form a composite made of polyvinyl chloride and polyethylene. A pellet of the resin composition was obtained.
[0033]
This composite resin composition composed of polyvinyl chloride and polyethylene is used as a sheath material, and the polyethylene resin composition that is not exposed to the outside is insulated, and a 0.6 mmφ x 7 stranded annealed copper stranded wire is applied to a uniaxial melt extruder (65 mmφ, L / L Using D = 24), an electric wire having an outer diameter of 6.4 mmφ, an insulation thickness of 0.8 mm, and a sheath thickness of 1.5 mmφ was produced by melt extrusion molding at an extrusion temperature of 160 ° C.
[0034]
A tensile test and thermal aging test (measurement of tensile strength and elongation of a sample left in a gear oven at 80 ° C. for 96 hours) are performed on the coating material of the electric wire, and an inclined flame retardant test (JIS C 3005) is performed on the electric wire. went. The results are also shown in Tables 2 and 3.
[0035]
[Table 2]
[Table 3]
As shown in Table 2, in Examples 5 to 9 to which the polymer A or the polymer B was added, the tensile test, the heat aging test, and the gradient flame retardant test were all carried out. On the other hand, as shown in Table 3, in Comparative Examples 4 to 7 in which the polymer A or the polymer B was not added, elongation did not occur at all in the tensile test and could not be used as a sheath material.
[0038]
Further, for each of the composite resin material of Example 9 and the resin material of Comparative Example 7, test pieces were prepared by injection molding and subjected to an impact resistance test. The test method was a notched Izod impact test (JIS K-7110). The results are also shown in Tables 2 and 3.
[0039]
It was confirmed that Example 9 had a very high impact strength compared to Comparative Example 7 and could be used for applications requiring high impact resistance such as sleepers.
[0040]
【The invention's effect】
As described above, the composite resin composition of the present invention has a high tensile strength and is optimal as a coating material for electric wires. Moreover, since it also has high impact strength, it can be used for applications that require impact resistance, such as sleepers.
[0041]
Further, the production method of the composite resin composition of the present invention is such that, if the ratio between the PVC resin composition and the ethylene polymer is roughly known, molecular chains compatible with PVC and molecular chains compatible with ethylene polymer in the molecule. The composite resin composition of the present invention can be easily obtained simply by adding a polymer having both.
[0042]
In particular, if recovered materials are used for polyvinyl chloride and ethylene polymer, it can be regarded as a method of reusing these materials, and plastics resources such as PVC and PE recovered from used wires and cables should be used effectively. Can do.
Claims (9)
前記ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖を持つポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチルおよびポリ塩化ビニルよりなる群から選択されたポリマーとし、
前記エチレン重合体成分を、エチレン単独重合体およびエチレンとα−オレフィン共重合体よりなる群から選択されたポリマーとしたことを特徴とする複合樹脂組成物。Polyvinyl chloride and compatibilizer obtained by copolymerizing a polymer and ethylene polymer component having a molecular chain having the compatibility, it is added to the mixture composed mainly of a polyvinyl chloride and ethylene polymer,
The polymer having a molecular chain compatible with the polyvinyl chloride is a polymer selected from the group consisting of polyamide, polyester, polymethyl methacrylate, and polyvinyl chloride ,
A composite resin composition, wherein the ethylene polymer component is a polymer selected from the group consisting of ethylene homopolymers and ethylene and α-olefin copolymers.
前記ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖を持つポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチルおよびポリ塩化ビニルよりなる群から選択されたポリマーとし、
前記エチレン重合体成分を、エチレン単独重合体およびエチレンとα−オレフィン共重合体よりなる群から選択されたポリマーとすることを特徴とする複合樹脂組成物の製造方法。The material mainly composed of a polyvinyl chloride and ethylene polymer during the melt mixing the polymer and the ethylene polymer component having a molecular chain with a polyvinyl chloride and compatible added copolymerized compatibilizer ,
The polymer having a molecular chain compatible with the polyvinyl chloride is a polymer selected from the group consisting of polyamide, polyester, polymethyl methacrylate, and polyvinyl chloride ,
A method for producing a composite resin composition, wherein the ethylene polymer component is a polymer selected from the group consisting of an ethylene homopolymer and ethylene and an α-olefin copolymer.
前記ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖を持つポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチルおよびポリ塩化ビニルよりなる群から選択されたポリマーとし、
前記エチレン重合体成分を、エチレン単独重合体およびエチレンとα−オレフィン共重合体よりなる群から選択されたポリマーとすることを特徴とする樹脂材料の再利用方法。The material mainly composed of a polyvinyl chloride and ethylene polymer during the melt mixing the polymer and the ethylene polymer component having a molecular chain with a polyvinyl chloride and compatible added copolymerized compatibilizer ,
The polymer having a molecular chain compatible with the polyvinyl chloride is a polymer selected from the group consisting of polyamide, polyester, polymethyl methacrylate, and polyvinyl chloride ,
A method for reusing a resin material, wherein the ethylene polymer component is a polymer selected from the group consisting of an ethylene homopolymer and ethylene and an α-olefin copolymer.
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