JP4042905B2 - 地図データ提供システム、地図データ記憶装置の管理装置および管理方法 - Google Patents

地図データ提供システム、地図データ記憶装置の管理装置および管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地図データ提供システムに関し、特に、地図データ構成要素の保守とデータの迅速な読み出しに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
GIS(Geographic Information System:地図情報システム)において、地図データの管理方法として、以下のような方法が知られている。
【0003】
第1は、所定の領域で区切った図形データを領域ごとに分割してファイル管理し、抽出指定範囲が与えられると、当該範囲に属しているファイルを検索して地図データを出力する方法である。第2の方法は、地図上の各要素を要素単位で管理し、抽出指定範囲が与えられると、各要素が当該範囲に属しているかを検索して地図データを出力するという方法である。
【0004】
しかし、前記第1の方法では、実際上は1つの要素であっても、複数の領域にまたがった要素データは領域ごとに別の要素として管理がなされるために、たとえば、ある要素を削除する場合、複数の領域全てについて削除作業が必要となる。すなわち、各要素のメンテナンスが煩雑であるという問題があった。
【0005】
また、第2の方法では、抽出指示領域が与えられると、地図データを構成する各要素について当該領域内に存在するか否かの判断が必要なので、その判断処理に時間がかかるという問題があった。
【0006】
すなわち、GISにおいては、データのメンテナンスと地図データの高速出力とはトレードオフの関係にある。
【0007】
この発明は、上記問題を解決し、地図データ提供システムにおいて、地図データを構成する各要素のデータのメンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することのできる地図データ提供システム、または、地図データ記憶装置の管理装置またはその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
1)本発明にかかる地図データ提供システムは、A)以下のa1)〜a2)を備えた地図データ提供システムであって、a1)各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置、a2)複数のクライアントコンピュータと前記要素データ記憶装置との間に設けられた前記要素データ記憶装置用の管理装置、B)前記管理装置は、b1)前記要素データ記憶装置が記憶する各要素データを配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、b2)各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、b3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、b4)前記特定された単位領域に対応し、かつ前記キャッシュセット特定情報で特定されるキャッシュセットの表示対象要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する命令生成手段、b5)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域ごとの分割地図データとして記憶する分割地図データ記憶手段、b6)前記分割地図データ記憶手段に記憶された前記単位領域ごとの分割地図データを前記地図データ出力要求に基づいて伝送する伝送手段、b7)更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データを更新する更新手段、b8)前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データに関連する単位領域を特定する更新対象単位領域特定手段を備え、b9)前記命令生成手段は、前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域及び、前記更新対象単位領域である単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。
【0009】
このように、更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定し、前記分割地図データ記憶手段に記憶されていない単位領域及び、この更新対象単位領域について、対応する地図データを出力要求することにより、前記分割地図データ記憶手段に記憶された分割要素データについて、更新がされた場合でも、更新後のデータを前記要素データ記憶装置から、再度読み出して伝送することができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0010】
2)本発明にかかる要素データ記憶装置の管理装置は、各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に設置される、前記要素データ記憶装置の管理装置であって、1)前記要素データ記憶装置が記憶する各要素データを配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、2) 各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、4)前記特定された単位領域に対応し、かつ、前記キャッシュセット特定情報で特定されるキャッシュセットに対応づけられた要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する命令生成手段、5)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域ごとの分割地図データとして記憶する分割地図データ記憶手段、6)前記分割地図データ記憶手段に記憶された前記単位領域毎の分割地図データを、前記地図データ出力要求に基づいて伝送する伝送手段、7)更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、前記地図データ記憶装置に記憶した要素データを更新する更新手段を備え、8)前記命令生成手段は、前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データが存在する単位領域および前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応するデータを出力要求する要素データ出力命令を生成する。
【0011】
このように、更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定し、前記分割地図データ記憶手段に記憶されていない単位領域及び、この更新対象単位領域について、対応する要素データを出力要求することにより、前記分割地図データ記憶手段に記憶された分割要素データについて、更新がされた場合でも、更新後のデータを前記要素データ記憶装置から、再度読み出して伝送することができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0012】
3)本発明にかかるリレーショナルデータベースマネージメント装置の管理装置は、地図データを構成する個々の要素について図形データ、配置情報およびその属性を管理するリレーショナルデータベースマネージメント装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に配置され、接続されたいずれかのクライアントコンピュータから地図データ出力要求が与えられると、この命令に基づいて、SQL命令文を生成して、前記リレーショナルデータベースマネージメント装置に与え、前記リレーショナルデータベースマネージメント装置から要素の図形データおよび配置情報を受け取ると、各要素を配置情報に基づき、配置した地図データを生成し、前記地図データ出力要求を与えたクライアントコンピュータに伝送するリレーショナルデータベースマネージメント装置の管理装置であって、前記リレーショナルデータベースマネージメント装置が記憶する個々の要素データを配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、前記特定された単位領域に対応し、かつ前記キャッシュセット特定情報で特定されるキャッシュセットに対応づけられた要素データの図形データおよび配置情報を出力要求するSQL命令文を生成する命令生成手段、前記SQL命令文に対応して出力された前記要素データの図形データおよび配置情報を受け取ると、各要素をその配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域ごとの分割地図データとして記憶する単位領域別記憶手段、前記単位領域別記憶手段に記憶された前記分割地図データを、前記地図データ出力要求に基づいて伝送する伝送手段、前記リレーショナルデータベースマネージメント装置が記憶するいずれかの要素データについて、更新命令が与えられると、当該要素データを更新する更新手段、を備え、前記命令生成手段は、前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データに関連する単位領域および前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。
【0013】
このように、更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定し、前記分割地図データ記憶手段に記憶されていない単位領域及び、この更新対象単位領域について、対応する要素データを出力要求するSQL命令文を生成することにより、前記分割地図データ記憶手段に記憶された分割要素データについて、更新がされた場合でも、更新後のデータを前記リレーショナルデータベースマネージメント装置から、再度読み出して伝送することができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0016】
4)本発明にかかる要素データ記憶装置の管理装置においては、命令生成手段は、前記更新対象要素を特定した更新命令が与えられたときに、前記更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定するとともに、前記地図データ出力要求が与えられたときに、前記単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。したがって、要素データ出力要求が与えられたときには、前記更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域が特定済みであるので、より迅速に読み出しが可能となる。また、前記要素データ記憶装置に対する更新処理が行われても、つぎに当該領域についての読み出し要求があるまでは、前記分割地図データ記憶手段に記憶される分割要素データは更新されない。したがって、次々地図データ記憶装置に対する更新処理がなされる場合には、読み出しが必要になるまで、要素データ記憶装置からの読み出し処理がなされないので、要素データ記憶装置の無駄読み出し処理がなされない。
【0017】
5)本発明にかかる要素データ記憶装置の管理装置においては、命令生成手段は、前記更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域の特定および、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令の生成を前記更新対象要素を特定した更新命令が与えられたときに行う。したがって、次々要素データ記憶装置に対する更新処理がなされる場合には、読み出しが必要になるまで、要素データ記憶装置からの読み出し処理がなされないので、要素データ記憶装置の無駄読み出し処理がなされない。
【0018】
6)本発明にかかる要素データ記憶装置の管理装置においては、命令生成手段は、前記更新対象要素を特定した更新命令が与えられたときに、前記更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定し、当該単位領域に対応する地図データを出力要求する要素データ出力命令を生成を予め定められた時に行う。したがって、予め定めたときに前記更新処理を実行できる。これにより、たとえば、前記要素データ記憶装置への読み出し指令がない時期に前記更新処理が可能となる。
【0019】
7)本発明にかかる要素データ記憶装置の管理装置においては、前記命令生成手段は、前記地図データ出力要求が与えられたときに、前記更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定するとともに、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。したがって、次々地図データ記憶装置に対する更新処理がなされる場合には、読み出しが必要になるまで、要素データ記憶装置からの読み出し処理がなされないので、要素データ記憶装置の無駄読み出し処理がなされない。
【0020】
8)本発明にかかる要素データ記憶装置の管理装置は、各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に設置される、前記要素データ記憶装置の管理装置であって、1)前記要素データ記憶装置が記憶する各要素データを配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、2)各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、4)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域ごとの分割地図データとして記憶する分割地図データ記憶手段、5)前記単位領域特定手段により特定された単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段に記憶されていない単位領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する命令生成手段、を備え、6)前記分割地図データ記憶手段に記憶された各キャッシュセットの単位領域毎の地図データの各要素には、前記要素データ記憶装置に記憶した要素が更新された場合に、前記領域分割定義データを参照して、要更新要素データ含有単位領域を判断するための関連情報が付与されており、7)前記命令生成手段は、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段に記憶された単位領域についても、当該単位領域が要更新要素データ含有単位領域である場合には、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。
このように、前記関連情報を用いて、要更新要素データ含有単位領域である場合には、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成することにより、前記分割地図データ記憶手段に一旦記憶後に前記地図データ記憶手段のデータが更新された場合に、更新後の要素データを再読み出しすることができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0021】
9)本発明にかかる要素データ記憶装置の管理装置においては、前記命令生成手段は、1)前記更新対象要素を特定した更新命令が与えられたときに、前記要更新要素データ含有単位領域を特定しておき、2)前記地図データ出力要求が与えられたときに、前記単位領域に対応する地図データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。したがって、次々地図データ記憶装置に対する更新処理がなされる場合には、読み出しが必要になるまで、地図データ記憶装置からの読み出し処理がなされないので、地図データ記憶装置の無駄読み出し処理がなされない。
【0022】
10)本発明にかかる要素データ記憶装置の管理装置においては、前記分割要素データのIDとして、前記要素データ記憶装置の要素データIDをつけることにより、両者を関連づけしている。したがって、簡易な関連付け情報で両者を関連付けすることができる。
【0023】
11)本発明にかかる地図データ提供方法は、各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に、前記要素データ記憶装置用の管理装置を設け、前記管理装置に、前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データおよび、各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶しておき、前記管理装置は、以下のステップを実行する。前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、前記特定された単位領域について、当該単位領域に対応し、かつ前記キャッシュセット特定情報で特定されるキャッシュセットに対応づけられた要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データをその配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを各キャッシュセットについて前記単位領域毎の空間編成データとして記憶するステップ、前記記憶した単位領域毎の空間編成データを前記地図データ出力要求に基づいて伝送するステップ、更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データを更新するとともに、前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データが存在する単位領域を特定するステップ、を実行し、さらに、前記管理装置は、前記単位領域特定ステップにて特定した単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶されている単位領域以外の単位領域及び、前記更新対象単位領域である単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。
【0024】
このように、更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定し、前記空間編成データとして記憶されていない単位領域及び、この更新対象単位領域について、対応する地図データを出力要求することにより、前記空間編成データとして記憶された分割要素データについて、更新がされた場合でも、更新後のデータを前記要素データ記憶装置から、再度読み出して伝送することができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。また、前記空間編成データを1の単位として記憶しているので、高速読み出しが可能となる。
【0025】
12)本発明にかかる要素データ記憶装置の管理方法は、地図データを構成する要素についてその図形データおよび配置情報を記憶しており、要素を特定した要素データ出力命令が与えられると対応する要素データを出力する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に前記要素データ記憶装置用の管理装置を設置して、地図データを管理する方法であって、前記管理装置によって以下のステップを実行すること、1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データ、および、各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶しておき、前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、2)前記特定された単位領域について、当該単位領域に対応する要素についてその図形データおよび配置情報データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、3)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データをその配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域毎の空間編成データとして記憶するステップ、4)前記記憶した空間編成データを、前記地図データ出力要求に基づいて伝送するステップ、5)更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データを更新するステップ、6)前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データが関連する単位領域および前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ。
【0026】
このように、更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定し、前記空間編成データとして記憶されていない単位領域及び、この更新対象単位領域について、対応する地図データを出力要求することにより、前記空間編成データとして記憶された分割要素データについて、更新がされた場合でも、更新後のデータを前記要素データ記憶装置から、再度読み出して伝送することができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0027】
13)本発明にかかる地図データ管理方法は、地図データを構成する要素についてその図形データ、配置情報およびその属性を記憶しており、要素を特定した要素データ出力命令が与えられると対応する要素データを出力する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に前記要素データ記憶装置用の管理装置を設置して、地図データを管理する方法であって、前記管理装置は、1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶するステップ、2)各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するステップ、3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、4)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記キャッシュセットの単位領域ごとの空間編成データとして記憶するステップ、5)前記特定された単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶されていない単位領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、を実行し、さらに、6)前記空間編成データの各要素には、前記要素データ記憶装置に記憶した要素が更新された場合に、前記領域分割定義データを参照して、要更新要素データ含有単位領域を判断するための関連情報が付与されており、7)前記命令生成ステップでは、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶された単位領域についても、当該単位領域が要更新要素データ含有単位領域である場合には、当該単位領域に対応する要素を出力要求する要素データ出力命令を生成する。
【0028】
このように、前記関連情報を用いて、要更新要素データ含有単位領域である場合には、当該単位領域に対応する地図データを出力要求する要素データ出力命令を生成することにより、前記空間編成データとして一旦記憶後に前記地図データ記憶手段のデータが更新された場合に、更新後の要素データを再読み出しすることができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0029】
16)本発明にかかるプログラムは、各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に設置される前記要素データ記憶装置用の管理装置をコンピュータによって実現するためのコンピュータプログラムであって、1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を各個別領域ごとに管理するための領域定義データおよび、使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を記憶しており、前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲およびキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記領域定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する個別領域を特定するステップ、2)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記キャッシュセットの個別領域ごとに空間編成データとして記憶するステップ、3)前記特定された個別領域のうち、前記空間編成データとして記憶されていない個別領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、を前記コンピュータが実行するためのプログラムにおいて、さらに、4)前記空間編成データの各要素には、前記要素データ記憶装置に記憶した要素が更新された場合に、前記領域定義データを参照して、要更新要素データ含有個別領域を判断するための関連情報が付与されており、5)前記命令生成ステップでは、前記コンピュータは、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する個別領域のうち、前記空間編成データとして記憶された個別領域についても、当該個別領域が要更新要素データ含有個別領域である場合には、当該個別領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。
【0030】
このように、前記関連情報を用いて、要更新要素データ含有単位領域である場合には、当該個別領域に対応する地図データを出力要求する要素データ出力命令を生成することにより、前記空間編成データとして一旦記憶後に前記地図データ記憶手段のデータが更新された場合に、更新後の要素データを再読み出しすることができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0031】
17)本発明にかかる地図データ管理プログラムは、前記コンピュータに複数種類の前記領域定義データを記憶させ、要素データ要求命令に使用する領域定義データが指定されている場合には、指定された領域定義データを用いて、前記空間編成データとして記憶する処理を実行させる。したがって、複数の領域定義データに基づく記憶が可能となる。
【0032】
18)本発明にかかる地図データ管理プログラムは、前記ある領域定義データに定義される個別領域と、異なる領域定義データによって定義される個別領域が重複している場合には、前記ある領域定義データに定義される個別領域の空間編成データを用いて、前記異なる領域定義データによって定義される個別領域の空間編成データを生成して、前記空間編成データとして記憶する処理を前記コンピュータに実行させる。したがって、ある領域定義データで定義される個別領域の空間編成データを用いて別の領域定義データで定義される個別領域のデータを生成することができる。
【0033】
19)本発明にかかるプログラムは、各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に設置される前記要素データ記憶装置用の管理装置をコンピュータによって実現するためのコンピュータプログラムであって、1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データおよび使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を記憶しており、前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、2)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記キャッシュセットの単位領域ごとに空間編成データとして記憶するステップ、3)前記特定された単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶されていない単位領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、を前記コンピュータが実行するためのプログラムにおいて、さらに、4)前記命令生成ステップでは、前記コンピュータは、前記領域分割定義データを参照して、更新対象要素を特定した更新命令によって、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データが更新されると、この更新された要素データが存在する単位領域および前記単位領域特定ステップで特定した単位領域のうち、前記空間編成データとしてすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。
【0034】
このように、更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域および前記単位領域特定ステップで特定した単位領域のうち、前記空間編成データとしてすでに記憶されている単位領域以外の単位領域に対応する地図データを出力要求する要素データ出力命令を生成することにより、前記分割地図データ記憶手段に一旦記憶後に前記地図データ記憶手段のデータが更新された場合に、更新後の要素データを再読み出しすることができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0035】
20)本発明にかかる地図データ管理装置は、各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶しており出力範囲を特定した要素データ出力命令が与えられると前記出力範囲内に位置する要素データを特定して出力する要素データ記憶装置、と複数のクライアントコンピュータとの間に設置される、前記要素データ記憶装置の管理装置であって、1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、2)各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、4)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記キャッシュセットの単位領域ごとに記憶する分割地図データ記憶手段、5)前記特定された単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶されていない単位領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する命令生成手段、を備え、6)前記命令生成手段は、前記領域分割定義データを参照して、更新対象要素を特定した更新命令によって、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データが更新されると、この更新された要素データが存在する単位領域、および前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうちすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する。
【0036】
このように、更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域および前記単位領域特定ステップで特定した単位領域のうち、前記空間編成データとしてすでに記憶されている単位領域以外の単位領域に対応する地図データを出力要求する要素データ出力命令を生成することにより、前記分割地図データ記憶手段に一旦記憶後に前記地図データ記憶手段のデータが更新された場合に、更新後の要素データを再読み出しすることができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0037】
なお、本明細書において、「実データ」とは、当該要素データを構成する線図が絶対座標によって定義されている場合、当該要素データを構成する線図が相対座標で示されており、相対座標と前記地図データ上の配置位置の双方で構成されている場合、いずれをも含む。
【0038】
「要素データ」とは、地図データを構成する1つ1つの要素をいい、実施形態では、要素101、102・・・・が該当する。
【0039】
「分割地図データを前記地図データ出力要求に基づいて伝送する」とは、読み出されたデータをそのまま出力することはもちろん、一部を削除して出力すること、さらに、前記要求命令が与えられたクライアントコンピュータ以外のクライアントコンピュータに伝送することも含む。
【0040】
「前記地図データ出力要求に基づいて伝送する」とは、実施形態のように、伝送先が当該要求に指定されていない場合に、当該要求元へ送信することはもちろん、伝送先が当該要求に指定されている場合に、当該伝送先へ送信することも含む。
【0041】
「要更新要素データ含有単位領域」とは、地図データ記憶装置のある要素データが更新されることにより、更新が必要となった要素データを含む個別領域をいう。
【0042】
なお、「領域分割定義データ記憶手段」は、実施形態ではメッシュ定義ファイルに該当する。ここで、領域分割とは、領域を升目形状に分割する場合はもちろん、各個別領域が離れてまたは一部重複して定義される場合も含む。また、各個別領域が境界線で定義されておらず、複数の個別領域に属する要素を地図上に配置した場合に、結果的に各個別領域が定義される場合も含む。
【0043】
「空間編成データ」とは、領域分割定義データによってあるまとまりとして管理されるデータであり、実施形態ではコントローラにメッシュ単位で記憶されるデータが該当する。なお、空間編成データは、クライアントの能力(表示能力、データ伝送能力を含む)に応じて、領域の大きさ、これ含まれる地物の種類などを設定自在である。かかる空間編成データ単位でデータをコントローラにて管理することにより、高速表示が可能となる。
【0044】
「単位領域特定手段」は、実施形態ではCPU23のステップS7の処理が該当する。「命令生成手段」は、実施形態ではCPU23のステップS18の処理が該当する。「キャッシュデータ読み出し手段」は、実施形態ではCPU23のステップS31の処理が該当する。「キャッシュ追記手段」は、実施形態ではCPU23のステップS29の処理が該当する。「伝送手段」は実施形態ではCPU23のステップS34の処理が該当する。
【0045】
【発明の実施の形態】
1.概略および機能ブロックの説明
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に、本発明にかかる地図データ提供システムの概略構成を示す。地図データ提供システム0は、データベースマネージメント装置2およびコントローラ1を備えており、複数のクライアントコンピュータ(以下クライアントと略す)51a〜51nと接続されている。データベースマネージメント装置2は、複数の要素データで構成された地図データを記憶する地図データ記憶装置であり、出力範囲が特定された地図データ出力命令が与えられると、前記出力範囲内に位置する要素データを特定して地図データとして出力する。管理装置であるコントローラ1は、各クライアントとデータベースマネージメント装置2間に設けられる。
【0046】
図2にコントローラ1の機能ブロック図を示す。コントローラ1は、領域分割定義データ記憶手段3、単位領域特定手段7、命令生成手段9、分割地図データ記憶手段5、伝送手段17、更新手段13、および更新対象単位領域特定手段15を備えている。
【0047】
領域分割定義データ記憶手段3は、データベースマネージメント装置2が記憶する地図データについて、この地図データの領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する。単位領域特定手段7は、いずれかのクライアント51a〜51nから抽出希望範囲を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する。命令生成手段9は前記特定された単位領域について、当該単位領域に対応する地図データを出力要求する地図データ出力命令を生成する。分割地図データ記憶手段5はデータベースマネージメント装置2から受け取った1または2以上の分割地図データを記憶する。伝送手段17は分割地図データ記憶手段5に記憶された分割地図データを前記地図データ出力要求に基づいて伝送する。更新手段13は更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、データベースマネージメント装置2に記憶した地図データの要素データを更新する。更新対象単位領域特定手段15は、前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定する。
【0048】
また、命令生成手段9は、前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、分割地図データ記憶手段5にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域及び、前記更新対象単位領域である単位領域について、当該単位領域に対応する地図データを出力要求する地図データ出力命令を生成する。
【0049】
このように、更新された要素データに関連する分割要素データが存在する単位領域を特定し、分割地図データ記憶手段5に記憶されていない単位領域及び、この更新対象単位領域について、対応する地図データを出力要求することにより、分割地図データ記憶手段5に記憶された分割要素データについて、更新がされた場合でも、更新後のデータを前記データベースマネージメント装置2から、再度読み出して伝送することができる。これにより、メンテナンスが容易で、かつ、所定範囲の地図データを迅速に提供することができる。
【0050】
2.コントローラのハードウェア構成
図1に示すコントローラ1のハードウェア構成について図2を用いて説明する。図2は、コントローラ1をCPUを用いて構成したハードウェア構成の一例である。
【0051】
コントローラ1は、CPU23、メモリ27、ハードディスク26、CRT30、CDD(CD−ROMドライブ)25、入力デバイス28、インタネット通信ボード32、データベース通信ボード33およびバスライン29を備えている。CPU23は、ハードディスク26に記憶されたプログラムにしたがいバスライン29を介して、各部を制御する。なお、オペレーティングシステムとしては、例えば、Linux(商標)等を採用すればよい。
【0052】
ハードディスク26は、プログラム記憶部26p、地物構造定義データ記憶部26t、キャッシュデータ記憶部26c、およびキャッシュセット定義データ記憶部26kを有する。
【0053】
キャッシュセットデータ記憶部26kには、図4に示すような複数のキャッシュセットデータが記憶される。各キャッシュセットデータは、分割定義データ、参照する地物のタイプ、使用データベースの定義情報から構成されている。分割定義データは、データベースマネージメント装置が管理する地図データについて、これを個別領域(メッシュ)に分割して管理するために、各メッシュについての、領域分割定義データであるメッシュ定義データである。各個別領域の大きさは、キャッシュセットによって異なってもよいし、同じ場合であってもよい。
【0054】
なお、地物(feature)とは、地図における個別オブジェクトを意味し、各キャッシュセットごとに、キャッシュする地物の型(タイプ)を指定することができる。使用データベースの定義情報とは、インスタンス、ユーザID、パスワードを含むデータベースマネージメント装置にログインするための接続情報をいう。コントローラはこの情報を用いてデータベースマネージメント装置2にログインすることができる。
【0055】
地物構造定義データ記憶部26tのデータ構造を図5に示す。地物構造定義データは、地物のタイプごとの属性を決定する。この例では、地物タイプ「道路」については、プロパティ1には、「道路形状」、「図形格納場所」、「読み出し命令」、「書き込み命令」がそれぞれ定義されている。なお、「図形格納場所」として、データベースにおけるテーブルidを、「読み出し命令」、「書き込み命令」として、それぞれSQL命令文を採用した。また、付加属性として、道路情報およびこれらの読み出しや書き込み時のSQL命令文が記憶されている。なお、本実施形態においては、SQL命令文を生成するためのストアドプロシージャを定義しておくことにより、SQL命令文を生成するようにした。ストアドプロシージャを用いたSQL命令文を生成については通常と同様であるので説明は省略する。
【0056】
なお、本実施形態においては、キャッシュセットごとに使用データベースの定義情報を設定するようにしたが、地物の型ごとに使用データベースの定義情報を設定できるようにしてもよい。
【0057】
キャッシュデータ記憶部26cには、図6に示すように、各メッシュごとに、当該メッシュに存在する要素データについて、その図形データおよび属性が記憶される。たとえば要素id「100」については、座標(x0,y0),(x1,y1)・・・・と複数の座標で定義される線分データであり、属性としては属性1=「A1」、属性2=「G1」、属性3=「S1」が記憶されている。
【0058】
プログラム記憶部26pには、後述するプログラムが記憶されている。このプログラムは、CDD25を介して、プログラムが記憶されたCDROM25aから読み出されてハードディスク26にインストールされたものである。なお、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク(FD)、ICカード等のプログラムをコンピュータ可読の記録媒体から、ハードディスクにインストールさせるようにしてもよい。さらに、通信回線を用いてダウンロードするようにしてもよい。
【0059】
本実施形態においては、上記プログラムをCD−ROMからハードディスク26にインストールさせることにより、CD−ROMに記憶させたプログラムを間接的にコンピュータに実行させるようにしている。しかし、これに限定されることなく、CD−ROMに記憶させたプログラムをCDD25から直接的に実行するようにしてもよい。なお、コンピュータによって、実行可能なプログラムとしては、そのままのインストールするだけで直接実行可能なものはもちろん、一旦他の形態等に変換が必要なもの(例えば、データ圧縮されているものを、解凍する等)、さらには、他のモジュール部分と組み合わせて実行可能なものも含む。
【0060】
インタネット通信ボード32はインターネットに接続されたクライアント51a〜51nとの間でデータ伝送処理を行う。データベース通信ボード33は、データベースマネージメント装置2との間でデータ伝送処理を行う。
【0061】
3.データベースマネージメント装置2
データベースマネージメント装置2は、検索命令文が与えられると、これに合致する検索結果を出力するリレーショナルデータベース(RDB)である。本実施形態においては、検索命令としてSQL命令文を採用した。
【0062】
データベースマネージメント装置2は、図7Aに示すように、各要素について、その図形データ(作図データ)を記憶する図形テーブルが記憶されている。本実施形態においては、作図データとして、その要素の絶対座標で図形を定義するようにした。すなわち、作図データ中に当該要素の配置情報が含まれている。また、図7Bに示すように、各要素について、その属性を記憶する属性テーブルが記憶されている。本実施形態においては、属性1に、地物のタイプ「A1」「A2」「A3」・・・を記憶させた。かかる属性についてはどのようなものでも記憶でき、たとえば、その図形の存在時期なども属性として記憶させることができる。
【0063】
また、データベースマネージメント装置2は、図7Cに示すように、各要素について、データベース上にて、いずれのメッシュに属しているかを示す要素存在情報を記憶する空間インデックステーブルを記憶する。以下の説明においては、データベースにおけるメッシュとコントローラにおけるメッシュのサイズおよびメッシュ定義データが異なる場合について説明する。
【0064】
データベースにおけるメッシュの使用目的は従来と同様である。すなわち、図8に示すようなデータが記憶されている場合に、座標pa3,pa4で定義される領域A2内の要素データを抽出するSQL命令文が与えられると、領域A2と重複するメッシュを特定する。この場合、メッシュs(3,1)〜s(5,3)までの9つのメッシュが特定される。図7Cに示す空間インデックステーブルを参照して、当該メッシュ内に存在する要素を特定する。そして、当該要素の図形データおよびその属性データを読み出す。いずれかの要素が領域A2外まで延びている場合、領域A2外のデータを分断して、領域A2内の要素データを出力する。かかるメッシュ情報を用いることにより、抽出したメッシュ以外のメッシュに属する要素は当初から検討対象から除外することができる。
【0065】
なお、従来と同様に、属性データを利用して、属性を限定したSQL命令文が与えられると、かかる条件で絞り込んで結果を出力する。
【0066】
データベースマネージメント装置2は、図8に示すような、コントローラ1にキャッシュされたキャッシュファイルについてのキャッシュ管理テーブルを記憶する。キャッシュファイルを管理する本実施形態においては、キャッシュ管理テーブルには、キャッシュファイルid、キャッシュ生成時期情報である生成時刻、キャッシュ内図形更新時刻を記憶している。かかるキャッシュファイルの生成および使用方法については後述する。
【0067】
4.フローチャート
コントローラ1における処理について図12,図13のフローチャートを用いて説明する。以下では、クライアント51aから、使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報として、「キャッシュセット2」が指定され、図8に示す領域A2を地図の読み出し範囲とする地図データリクエストがあった場合について説明する。また、キャッシュセット特定情報として、「キャッシュセット2」が指定され、その後、表示範囲を領域A3に切り換える場合を例として説明する。また、表示範囲を領域A2から領域A3に切り換える間には、該当メッシュについてデータ更新がされない場合とする。また、キャッシュデータ記憶部26cには1つのキャッシュデータも存在しない場合とする。
【0068】
〔キャッシュ書き込みおよび読み出し時の処理〕
クライアント51aの操作者は、領域A2を表示する命令を入力する。クライアント51aは、検索条件が入力されるか否か判断しており(図12ステップS1)、領域A2を表示範囲とする検索条件が入力されると、リクエストとしてコントローラ1に送信する(ステップS3)。
【0069】
コントローラ1のCPU23は、いずれかのクライアントからリクエストがあるか否か判断しており(ステップS5)、リクエストがあると、領域A2を含むメッシュを特定する(ステップS7)。
【0070】
既に説明したように、キャッシュデータ記憶部26cには、キャッシュセットごとに、それぞれ1または2以上のキャッシュファイルが記憶されている。クライアントから与えられる検索条件には、使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報が含まれているので、CPU23は、かかる情報を用いて、使用するキャッシュセットを特定し、キャッシュ対象のメッシュを特定する。この場合、領域A2とコントローラ1のメッシュとの関係は、図10に示すようになる。したがって、領域A2の一部を少なくとも含むメッシュとして、メッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)の4つのメッシュが特定される。
【0071】
CPU23は、特定したメッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)について、キャッシュデータ記憶部26cに1つでも存在するか否かを判断する(図12ステップS9)。この場合、メッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)はいずれもキャッシュデータ記憶部26cに存在しないので、これらのメッシュを読み出し対象メッシュとして決定して、読み出し指令を生成して、データベースマネージメント装置2に送信する(ステップS18)。この場合、読み出し指令としては、特定したメッシュ全てをデータベース読み出し対象メッシュとし、このデータベース読み出し対象メッシュ内に存在する要素データを読み出すために、座標pa1と、座標pa2の2点で定義される領域を読み出し対象領域とするSQL命令文が生成される。本実施形態においては、GetGeometry 最小座標pa1,最大座標pa2というストアドプロシージャを呼び出すSQL命令文(call GetGeometry 最小座標pa1,最大座標pa2)を生成した。なお、ストアドプロシージャとは、RDBに組み込まれる手続をいい、複数のSQL命令文をまとめて実行できるものである。
【0072】
データベースマネージメント装置2は読み出し指令が与えられるか否か判断しており(図12ステップS19)、読み出し指令が与えられると、検索処理を実行する(図13ステップS23)。データベースマネージメント装置2は与えられた読み出し対象指令に基づき、空間インデックステーブル(図7C参照)を参照して、読み出し対象の要素を特定する。この場合、座標pa1と、座標pa2の2点で定義される領域を少なくとも含むメッシュr(3,1),r(3,2),r(3,3),r(4,1),r(4,2),r(4,3),r(5,1),r(5,2),r(5,3)が特定され(図8参照)、これらのメッシュ内に存在する、要素101,103,104,105,106,112、111,113が読み出し対象要素として決定される。
【0073】
データベースマネージメント装置2は、図7A、図7Bに示すテーブルを参照して、各要素に関するデータを読み出し、読み出した要素について、座標pa1と、座標pa2の2点で定義される領域A1外の部分(図8参照)についてカットして、コントローラ1に送信する(図13ステップS25)。この場合、要素111,113が削除されるとともに、要素101,105が一部カットされて送信される。
【0074】
コントローラ1は、データベースマネージメント装置2から返信があるか否か判断しており(図13ステップS27)、返信があるとハードディスク26のキャッシュデータ記憶部26cに追加記憶するとともに、データベースマネージメント装置2に、そのキャッシュファイルのキャッシュファイル名およびキャッシュ生成時刻を送信する(ステップS29)。これを受けて、データベースマネージメント装置2は、図13に示すキャッシュ管理テーブルに送信したキャッシュファイルのキャッシュ生成時刻を記憶する(ステップS30)。
【0075】
この場合、図6B〜図6Eに示すように、メッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)について、キャッシュファイルが生成される。図6B〜図6Eに示すキャッシュファイルに基づき、表示される図形を図11に示す。このように、コントローラ1のハードディスクには、コントローラ1が管理する単位で、クライアントから要求された範囲を含むメッシュについて、データのキャッシュが行われる。
【0076】
CPU23は、キャッシュデータ記憶部26cから、図12ステップS7で特定したメッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)の各要素を読み出す(図13ステップS31)。CPU23は、読み出した各要素データを要求範囲である領域A2でカットする(ステップS33)。この場合、要素101,105がさらに一部カットされる。また、要素104は領域A2外に位置するので、削除される。CPU23は、領域A2内のデータをクライアント51aに返信する(ステップS34)。この場合、領域A2内に位置する一部がカットされた要素101,105,および要素103,106,112の表示データおよびその属性データが返信される。
【0077】
クライアント51aは返信があるか否か判断しており(ステップS35)、返信を受け取ると表示を行う(ステップS37)。
【0078】
つぎに、クライアント51aの操作者が、領域A3を表示する命令を入力すると、クライアント51aは、領域A3を表示範囲とする検索条件をコントローラ1に送信する(図12ステップS3)。
【0079】
コントローラ1のCPU23は、いずれかのクライアントからリクエストがあるか否か判断しており(ステップS5)、リクエストがあると、領域A3を含むメッシュを特定する(ステップS7)。この場合、領域A3の一部を少なくとも含むメッシュとして、メッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)の4つのメッシュが特定される。
【0080】
CPU23は、かかるメッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)について、キャッシュ領域に1つでも存在するか否かを判断する(ステップS9)。この場合、メッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)はすべてキャッシュ領域に存在するので、CPU23は、これらのキャッシュファイルが更新されているか否かの問い合わせをデータベースマネージメント装置2に行う(ステップS11)。データベースマネージメント装置2は、更新判断処理を行う。本実施形態においては、更新判断処理として、図6に示すキャッシュ管理テーブルを参照して、キャッシュ生成時刻とキャッシュ内図形更新時刻を比較し、後者が後の時刻になっているキャッシュファイルがあるか否かで判断するようにした。この場合、データベースマネージメント装置2は図9に示すキャッシュ管理テーブルを参照して、これらのキャッシュファイルについては更新されていないとの返答を行う。
【0081】
コントローラ1のCPU23は、かかる返答があるか否か判断しており(図12ステップS15)、返答があると、ステップS7にて特定されたメッシュが全てキャッシュに存在し、かつ、更新されていないかを判断する(ステップS17)。この場合、特定されたメッシュが全てキャッシュに存在し、かつ、更新されていないので、図13ステップS31に進み、キャッシュデータ記憶部26cから、ステップS7で特定したメッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)の各要素を読み出す。あとの処理は、上記と同様であるので説明は省略する。
【0082】
また、図12ステップS17にて、全てがキャッシュ領域にキャッシュされていないか,または、更新処理がなされているメッシュが存在する場合には、CPU23は、そのメッシュをデータベース読み出しメッシュとして決定し、読み出し対象指令を生成して、データベースマネージメント装置2に送信する(ステップS18)。以下の処理は既に説明したのと同様であるので説明は省略する。
【0083】
このように、本実施形態においては、コントローラ1が管理するメッシュ単位で、データベースマネージメント装置2に要素抽出命令を与え、抽出結果をコントローラ1にキャッシュしている。したがって、前記特定した単位領域単位内であれば、キャッシュされたデータを再利用することができる。これにより、キャッシュされたデータを再利用できる頻度を高めることができる。
【0084】
また、単位領域を一単位として管理しているので前記抽出希望範囲の一部が前記キャッシュ領域からはみ出している場合には、その部分だけを前記データベースマネージメント装置から抽出するだけで、前記キャッシュ領域にキャッシュしているデータを再利用することができる。
【0085】
また、本実施形態においては、クライアントから要求されるデータ形式に、地図データを予め生成しておくのではなく、一度その領域を含む要求が与えられた場合に、ある範囲でRDBからデータを抽出して、これをキャッシュしている。したがって、要求される領域が増えるつど、キャッシュ領域には、つぎつぎとデータが蓄積される。したがって、RDBにて、各要素を管理している場合でも、一度抽出が済めば、高速読み出しが可能となる。
【0086】
また、クライアント51bから、使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報として、「キャッシュセット1」が指定され、図14に示す領域A12を地図の読み出し範囲とする地図データリクエストがあった場合も、上記と同様にして、図15に示すようなキャッシュセット1のキャッシュファイルが生成され、キャッシュデータ記憶部26cに記憶される。図15B〜図15Eに示すキャッシュファイルに基づき、表示される図形を図16に示す。このように、コントローラ1のハードディスクには、指定されたキャッシュセットで定義される単位で、クライアントから要求された範囲を含むメッシュについて、データのキャッシュが行われる。
【0087】
〔更新処理〕
つぎに、キャッシュデータ記憶部26cに記憶するメッシュに含まれる要素について、更新処理が行われた場合の処理について説明する。本実施形態においては、データベースマネージメント装置に対する要素の修正・削除・変更は、権限のあるクライアントからの要求を、コントローラ1が受けて、かかる命令を解釈してSQL命令文を生成することにより、実行される。以下、更新処理について図17を用いて説明する。
【0088】
CPU23は、キャッシュセット定義データおよび地物構造定義データをメモリに読み出す(図17ステップS51)。CPU23は、更新要求があるか否か判断しており(ステップS53)、更新要求があると、CPU23は、地物構造定義データから更新する対象の要素について、更新するSQL命令文を生成し、データベースマネージメント装置2に送信する(ステップS57)。たとえば、道路101を削除する場合、道路101は地物「道路」であるので、地物構造定義データの地物「道路」から、更新のためのSQL命令文を特定して、送信する。この場合、図5に示す更新のストアドプロシージャ「Call UpdateGeometry ?,?」に与えられたパラメータを用いてSQL命令文が生成され、データベースマネージメント装置2に送信される。
【0089】
データベースマネージメント装置2は更新のためのSQL命令文を受信するか否か判断しており(ステップS59)、更新のためのSQL命令文を受信すると、当該要素を削除する。更新処理が終了すると、完了報告をコントローラ1に送信する(ステップS63)。
【0090】
コントローラ1のCPU23は、完了報告を受けとるか否か判断しており(ステップS65)、完了報告を受けとると、更新対象のキャッシュファイルを特定する(ステップS67)。これは、以下のように行えばよい。
【0091】
当該要素の地物タイプを含むキャッシュセットを抽出する。つぎに、各キャッシュセットについて、前記更新された要素を配置して、少なくとも一部が重複するメッシュを特定する。たとえば、要素の地物タイプを含むキャッシュセットがキャッシュセット1,2である場合、キャッシュセット1については、要素101と重複するメッシュc2-(4,2),c2-(5,2),c2-(4,3),c2-(5,3)が抽出される。また、キャッシュセット2については、要素101と重複するメッシュc1-(7,4),c1-(7,5),c1-(7,6),c1-(8,6),c1-(9,6)が抽出される。
【0092】
CPU23は、これらのキャッシュファイルについて、データベースマネージメント装置2のキャッシュ管理テーブルのキャッシュ内図形更新時刻(図9参照)を更新する要求を送信する(ステップS69)。データベースマネージメント装置2はかかる更新要求があるか否か判断しており(ステップS71)、更新要求があると、キャッシュ管理テーブルを更新する(ステップS73)。
【0093】
このようにして、データベースマネージメント装置2のある要素について、更新処理がなされた場合、図12ステップS17にて、特定されたメッシュに属する要素データが更新されている場合には、当該メッシュが既にキャッシュされている場合であっても、データベースマネージメント装置2からの読み出し対象メッシュとすることができる。なお、更新処理としては、削除だけでなく、追加、または位置の変更も同様に行うことができる。
【0094】
このように、本実施形態においては、図17ステップS65までのデータベース更新処理のあとのキャッシュファイル更新処理において、実際のデータベースマネージメント装置2の要素データについて更新があっても、キャッシュ管理テーブルを更新するだけで、キャッシュファイル自体は更新しない。そして、そのキャッシュファイルに該当する地図データについての読み出し指令が与えられた場合に、新たにデータベースマネージメント装置2から読み出して、再度キャッシュするようにしている。これにより、複数のクライアントからの更新処理要求が集中した場合でも、この更新処理要求によるデータベースマネージメント装置2のレスポンス低下を防ぐことができる。また、更新の都度、キャッシュファイルを更新することにより発生する更新処理の無駄を防止することができる。この更新処理の無駄とは、たとえば、ある時刻にあるキャッシュファイルが更新がなされて、これに合わせてキャッシュファイルの内容を変更しても、つぎにクライアントから読み出し要求がある前に、再度別の更新処理がなされてると、結局、先の更新処理は無駄となってしまうことをいう。
【0095】
なお、コントローラ1に図9に示すキャッシュ管理テーブルを記憶することもできる。この場合には、RDBへの問い合わせが必要なく、コントローラ1内で更新されているか否かを判断することができる。
【0096】
また、少なくとも一部の要素が更新されたキャッシュファイルについては削除し、キャッシュファイルに存在しないメッシュをデータベース読み出し対象メッシュとして決定するようにしてもよい。
【0097】
なお、上記実施形態においては、複数のメッシュ領域に該当する領域をデータベースマネージメント装置に対して要求する場合に、1つの領域として返答するように、SQL命令文を生成した。しかし、これに限定されず、データベースマネージメント装置が、メッシュ単位で返答するようなSQL命令文を生成するようにしてもよい。たとえば、select FROM 要素 WHERE 最小座標pa1-最大座標pa16、最小座標pa11-最大座標pa14、最小座標pa12-最大座標pa15、最小座標pa16-最大座標pa2、というように、すればよい。また、複数の命令文で返答をもらうようにしてもよい。
【0098】
なお、上記実施形態においては、メッシュが歯抜け状態でデータベースマネージメント装置に対して要求される場合もある。たとえば、図10において、クライアントから要求された領域の一部を少なくとも含むメッシュとして、メッシュc2-(2,1),c2-(2,2),c2-(2,3),c2-(3,1),c2-(3,2),(3,3)と特定し、そのうち、メッシュc2-(2,2)については既にキャッシュされており、このメッシュc2-(2,2)については更新もされていない場合には、メッシュc2-(2,1),c2-(2,3),c2-(3,1),c2-(3,2),c2-(3,3)がデータベース読み出し対象メッシュとされる。
【0099】
本実施形態においては、コントローラ1にて要求範囲外のデータを削除して、クライアントに送信している。したがって、クライアントとコントローラ1間に無駄なデータが伝送されることがない。
【0100】
上記のように、クライアントからの要求をそのままキャッシュするのではなく、コントローラ1が管理する領域単位で結果をキャッシュすることにより、キャッシュしておいたデータの再利用が容易となる。
【0101】
また、各キャッシュファイルに属する個別要素と、データベースマネージメント装置2の要素とを関連づけて記憶しているので、データベースマネージメント装置2の要素について更新がされた場合でも、かかる更新対象要素を関連する個別要素を有するキャッシュファイルについては、再度読み出しが必要であると判断することができる。
【0102】
なお、上記実施形態においては、データベースマネージメント装置2の要素について、同じIDを付与することにより、キャッシュファイルの個別要素と関連づけるようにした。しかし、これに限定されず、データベースマネージメント装置2の要素の更新時に、各個別要素が関係するかを判断できるものであればどのようなものであってもよい。
【0103】
5.他の実施形態
なお、上記実施形態においては、地図データ記憶装置として、各要素のデータをリレーショナルデータベースマネージメント装置にて管理する場合について説明したが、個別領域ごとに地図データをファイルとして記憶する場合にも同様に適用することができる。この場合、コントローラからは、当然、SQL文ではなく、所定の読み出し命令が与えられる。
【0104】
また、上記実施形態においては、クライアントからの地図要求をコントローラが解釈して、SQL命令文を生成する場合について説明したが、クライアントからの地図要求がSQL命令文で与えられる場合も含む。
【0105】
なお、上記実施形態においては指定された範囲を少なくとも一部含むメッシュに属する要素データについて、キャッシュする要素の種類を定義するキャッシュセット定義データで指定された種類の要素をキャッシュするようにしている。これにより、たとえば、抽出希望領域に存在する要素の内、抽出対象要素の種類が指定された場合でも、前記定義ファイルで指定された種類の要素を抽出し、全てキャッシュしておくこともできる。また、逆に、クライアントからは要素の属性を限定して抽出命令が与えられた場合でも、キャッシュしておいた方が望ましいと思われる属性を、かかる定義ファイルにて特定しておけば、コントローラ1はキャッシュ定義ファイルを参照して、あらかじめ読み出してキャッシュしておくこともできる。なお、キャッシュセット定義データ全種類について抽出させて、キャッシュしておくようにしてもよい。
【0106】
上記実施形態においては、キャッシュされたメッシュについて、メッシュの読み出し指令がなされたときに更新されているかを確認し、更新されているメッシュについては、SQL命令文で新たに抽出するようにしたが、これに限定されず、たとえば、所定時間ごとにチェックして、RDBのデータとキャッシュ領域にキャッシュされるデータを同期させるようにしてもよい。かかる同期手法により、RDBに記憶されたデータとキャッシュデータ間でそれほど厳格な同期が必要ではない場合には、このような所定時間ごと(たとえば、1日単位、1週間単位等)の同期処理のほうが、RDBの負担が軽くなる。
【0107】
上記実施形態においては、データベースマネージメント装置がRDBの場合について説明したが、RDB以外のデータベースマネージメント装置でも同様に適用可能であり、さらに、データベースマネージメント装置以外の地図データ記憶装置についても同様に適用可能である。
【0108】
また、キャッシュ内のデータの更新時刻を記憶せずに、データベースへの更新指示があったら、その時点で該当キャッシュを解放するようにしてもよい。これにより、キャッシュ領域の有効利用を図ることができる。
【0109】
本実施形態においては、コントローラが管理するメッシュの大きさがデータベースマネージメント装置のメッシュと全く異なる場合について説明したが、コントローラが管理するメッシュの大きさがデータベースマネージメント装置のメッシュの整数分の1の大きさとしてもよい。このように両者のメッシュの大きさを整数倍とすることにより、より高速に要素抽出が可能となる。
【0110】
また、クライアントとコントローラとデータベースマネージメント装置の三者のメッシュを同じとすることもできる。このように、個別領域の単位を一致させることにより、高速処理が可能となる。
【0111】
また、上記実施形態においては、コントローラにキャッシュセット定義データを複数種類用意し、クライアントによってキャッシュファイルの種類を切り換えるようにしている。これにより、たとえば、以下のような活用が可能となる。
【0112】
クライアントが携帯電話である場合のキャッシュセット定義データとして第1のキャッシュセット1を、クライアントがパソコンである場合のキャッシュセット定義データをキャッシュセット1として第2のキャッシュ定義データを記憶しておく。クライアントの種類に応じて、生成されるキャッシュファイルを使い分けることができる。これにより、通信速度や表示画面の大きさ、処理能力等に合わせた地図データを配信することができる。この場合、キャッシュの領域の大きさだけでなく、さらに属性データ(たとえば、歩道のデータも併せて表示するなど)についても、どのように付加して表示するかをコントローラで決定することもできる。
【0113】
なお、クライアントの種類については、コントローラへの要求のヘッダ情報などを参照することにより判別することができる。
【0114】
また、クライアントは、キャッシュサイズ特定情報を付加した地図データ要求命令をコントローラに与えるようにしてもよい。なお、複数種類のメッシュ定義データを記憶しておく場合、クライアントの種類に応じて、別々にキャッシュしてもよく、また、一方の方が情報が詳しい場合には、他方を生成することもできる。
【0115】
なお、このように複数種類の分割定義データを有する場合には、一方から他方を生成するようにしてもよい。たとえば、領域の大きさがちょうど4分の1である場合には、一方から4つのキャッシュデータを生成することができる。また、逆に4つのキャッシュデータを集合させて、1のキャッシュデータを生成するようにしてもよい。
【0116】
本実施形態においては、クライアントから与えられた抽出範囲を少なくとも一部含むメッシュ単位でデータベースマネージメント装置2から要素データを抽出し、かかるメッシュ単位でデータをキャッシュするようにした。しかし、これに限定されず、メッシュ単位ではなく、クライアントから与えられた抽出範囲を含む広範囲領域でキャッシュするようにしてもよい。かかる広範囲領域については、その範囲を決定する規則(たとえば、クライアントから与えられた抽出範囲を中心に1.5倍とか2倍とか)を予め決めておけばよい。
【0117】
上記実施形態においては、キャッシュファイルを構成する要素についての書き込み、変更等の更新処理がなされたか否かの情報を、キャッシュファイル単位で前記キャッシュ管理テーブルにキャッシュ内図形更新時刻を記憶するようにしている。これにより、更新があるか否かを、そのキャッシュに属する要素について検討する場合と較べて、レスポンスが向上する。なお、キャッシュ管理テーブルにキャッシュ内図形更新時刻を記憶することなく、要素ごとに更新時期を記憶しておき、キャッシュ内に存在する要素が更新されていないかを、キャッシュに属する全要素について検討するようにしてもよい。
【0118】
上記実施形態においては、升目状に分断された場合には各升目がメッシュに該当する。なお、升目形状は、実施形態では正方形で示しているが、正方形以外の矩形であってもよい。さらに、矩形でなくても、領域が定義できるのであれば、たとえば、町の境界線等の変形領域として定義してもよい。この場合には、町内のある領域について、コントローラに対して抽出指令が与えられると、コントローラは、かかる領域を含む境界で定義された領域についてデータをキャッシュする。また、上記実施形態では各メッシュが隙間無く、重複無く整理されている場合としたが、これに限定されず、メッシュ間に隙間があったり、重複がある場合であってもよい。すなわち、各個別領域が境界線で定義できるのであれば、その形状は問わない。さらに、各個別領域が境界線で定義されておらず、複数の個別領域に属する要素を地図上に配置した場合に、結果的に各個別領域が定義される場合も含む。たとえば、ある地域に特定の選挙区に属する住民という属性と、災害時の避難場所という属性が付加されていたとする。これらが一致しない場合は当然あり得る。この場合、これらの住民を地図上に配置することにより、結果的に前記選挙区や所属避難場所に属する範囲が定まる場合である。 また、上記実施形態では各メッシュについて領域定義データを記憶した場合について説明したが、各メッシュの領域が最終的に把握できるデータであればどのようなものであってもよい。たとえば、各領域の境界を分断する線分の定義データ等を記憶するようにしてもよい。また、地図データ全体について、全体として何本の線分でx方向y方向に分割されるのか、ある基準メッシュがあり、他のメッシュはそのx方向,y方向の距離が一定であるというようにしてもよい。
【0119】
また、上記実施形態では、キャッシュ領域は各メッシュごとに1のファイルとして記憶するようにした。したがって、当該メッシュ用のファイルを読み出せば、必要な要素データを読み出すことができる。しかし、どの単位でファイルとしてキャッシュするかについてはとくに限定されない。
【0120】
また、実施形態においては、データベースマネージメント装置におけるメッシュとコントローラにおけるメッシュが異なる場合について説明したが、データベースマネージメント装置におけるメッシュとコントローラにおけるメッシュが同じ場合であってもよい。なお、データベースマネージメント装置が各要素データをメッシュ単位で管理しているのは、各要素の検索を高速化するためである。本実施形態においては、メッシュで管理しない地図データ記憶装置についても適用可能である。また、このような地図データ記憶装置については一度空間編成データとして記憶しておくことにより、高速読み出しが可能となる。
【0121】
なお、本実施形態においては、キャッシュ領域に存在しない要素データについて、データベースマネージメント装置2からの返信を一旦キャッシュし、キャッシュ領域から全て読み出すようにした。しかしこれに限定されず、データベースマネージメント装置2から与えられたデータとキャッシュ領域から読み出したデータとを別々に取り扱うようにしてもよい。
【0122】
なお、本実施形態においては、メッシュ内の一部のデータが更新されている場合について、そのメッシュ全体に対して、メッシュ内に存在する要素データをデータベースマネージメント装置から読み出すようにしている。しかしこれに限定されず、更新された要素だけを再抽出するSQL命令文を生成するようにしてもよい。この場合には、たとえば、データベースマネージメント装置に各要素についての何日の何時何分に削除された等の履歴データを記憶しておけばよい。また、差分データを記憶してもよい。
【0123】
また、クライアントが領域を定義しており、ある点が指定されると当該点を含む領域をコントローラに送るようにしてもよい。この場合、クライアントとコントローラの定義領域は同じとすればよい。
【0124】
上記実施形態においては、クライアントコンピュータとサーバがインタネットを介して接続されている場合について説明したが、ネットワークを介してデータの伝送が可能に接続されていれば、どのような回線であってもよい。
【0125】
本実施形態においては、図2に示す機能を実現する為に、CPUを用い、ソフトウェアによってこれを実現している。しかし、その一部もしくは全てを、ロジック回路等のハードウェアによって実現してもよい。
【0126】
なお、プログラムの一部の処理をさらに、オペレーティングシステム(OS)にさせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる地図データ提供システムの概略図である。
【図2】コントローラ1の機能ブロック図である。
【図3】コントローラ1をCPUを用いて実現したハードウエア構成の一例を示す図である。
【図4】コントローラ1におけるキャッシュセット定義データのデータテーブルである。
【図5】地物定義データのデータテーブルである。
【図6】キャッシュセット1のキャッシュファイルのデータ構造を示す図である。
【図7】データベースマネージメント装置における各データテーブルのデータ構造を示す図である。
【図8】データベースマネージメント装置における各要素と各メッシュとの関係を示すテーブルである。
【図9】キャッシュ管理テーブルのデータ構造を示す。
【図10】キャッシュセット2のキャッシュファイルに関するメッシュと、クライアントから指定された領域の関係を示すである。
【図11】キャッシュセット2のキャッシュファイルに記憶したデータを配置した状態を示す図である。
【図12】クライアント、コントローラ、データベースマネージメント装置間の処理を示すフローチャートである。
【図13】クライアント、コントローラ、データベースマネージメント装置間の処理を示すフローチャートである。
【図14】キャッシュセット1のキャッシュファイルに関するメッシュと、クライアントから指定された領域の関係を示すである。
【図15】キャッシュセット1のキャッシュファイルのデータ構造を示す図である。
【図16】キャッシュセット1のキャッシュファイルに記憶したデータを配置した状態を示す図である。
【図17】データベースマネージメント装置が管理する要素の更新処理、およびキャッシュ管理テーブルの更新処理フローチャートである。
【符号の説明】
0・・・・地図データ提供システム
1・・・・コントローラ
2・・・・データベースマネージメント装置
23・・・CPU
27・・・メモリ

Claims (20)

  1. A)以下のa1)〜a2)を備えた地図データ提供システムであって、
    a1)各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置、
    a2)複数のクライアントコンピュータと前記要素データ記憶装置との間に設けられた前記要素データ記憶装置用の管理装置、
    B)前記管理装置は、
    b1)前記要素データ記憶装置が記憶する各要素データを配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、
    b2)各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、
    b3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、
    b4)前記特定された単位領域に対応し、かつ前記キャッシュセット特定情報で特定されるキャッシュセットの表示対象要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する命令生成手段、
    b5)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域ごとの分割地図データとして記憶する分割地図データ記憶手段、
    b6)前記分割地図データ記憶手段に記憶された前記単位領域ごとの分割地図データを前記地図データ出力要求に基づいて伝送する伝送手段、
    b7)更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データを更新する更新手段、
    b8)前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データに関連する単位領域を特定する更新対象単位領域特定手段、
    を備え、
    b9)前記命令生成手段は、前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域及び、前記更新対象単位領域である単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とする地図データ提供システム。
  2. 各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に設置される、前記要素データ記憶装置の管理装置であって、
    1)前記要素データ記憶装置が記憶する各要素データを配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、
    2) 各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、
    3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、
    4)前記特定された単位領域に対応し、かつ、前記キャッシュセット特定情報で特定されるキャッシュセットに対応づけられた要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する命令生成手段、
    5)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域ごとの分割地図データとして記憶する分割地図データ記憶手段、
    6)前記分割地図データ記憶手段に記憶された前記単位領域毎の分割地図データを、前記地図データ出力要求に基づいて伝送する伝送手段、
    7)更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、前記地図データ記憶装置に記憶した要素データを更新する更新手段、
    を備え、
    8)前記命令生成手段は、前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データが存在する単位領域および前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応するデータを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とする地図データ記憶装置の管理装置。
  3. 地図データを構成する個々の要素について図形データ、配置情報およびその属性を管理するリレーショナルデータベースマネージメント装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に配置され、接続されたいずれかのクライアントコンピュータから地図データ出力要求が与えられると、この命令に基づいて、SQL命令文を生成して、前記リレーショナルデータベースマネージメント装置に与え、前記リレーショナルデータベースマネージメント装置から要素の図形データおよび配置情報を受け取ると、各要素を配置情報に基づき、配置した地図データを生成し、前記地図データ出力要求を与えたクライアントコンピュータに伝送するリレーショナルデータベースマネージメント装置の管理装置であって、
    前記リレーショナルデータベースマネージメント装置が記憶する個々の要素データを配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、
    各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、
    前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、
    前記特定された単位領域に対応し、かつ前記キャッシュセット特定情報で特定されるキャッシュセットに対応づけられた要素データの図形データおよび配置情報を出力要求するSQL命令文を生成する命令生成手段、
    前記SQL命令文に対応して出力された前記要素データの図形データおよび配置情報を受け取ると、各要素をその配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域ごとの分割地図データとして記憶する単位領域別記憶手段、
    前記単位領域別記憶手段に記憶された前記分割地図データを、前記地図データ出力要求に基づいて伝送する伝送手段、
    前記リレーショナルデータベースマネージメント装置が記憶するいずれかの要素データについて、更新命令が与えられると、当該要素データを更新する更新手段、
    を備え、
    前記命令生成手段は、前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データに関連する単位領域および前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とするリレーショナルデータベースマネージメント装置の管理装置。
  4. 請求項2の要素データ記憶装置の管理装置において、
    前記命令生成手段は、前記更新対象要素を特定した更新命令が与えられたときに、前記更新された要素データが関連する単位領域を特定して記憶しておき、前記地図データ出力要求が与えられたときに、前記特定した単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とするもの。
  5. 請求項2の要素データ記憶装置の管理装置において、
    前記命令生成手段は、前記更新された要素データが関連する単位領域の特定および、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令の生成を、前記更新対象要素を特定した更新命令が与えられたときに行うこと、
    を特徴とするもの。
  6. 請求項2の要素データ記憶装置の管理装置において、
    前記命令生成手段は、前記更新対象要素を特定した更新命令が与えられたときに、前記更新された要素データが関連する単位領域を特定して記憶しておき、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成を予め定められた時に行うこと、
    を特徴とするもの。
  7. 請求項2の要素データ記憶装置の管理装置において、
    前記命令生成手段は、前記地図データ出力要求が与えられたときに、前記更新された要素データが関連する単位領域を特定するとともに、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とするもの。
  8. 各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に設置される、前記要素データ記憶装置の管理装置であって、
    1)前記要素データ記憶装置が記憶する各要素データを配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、
    2)各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、
    3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、
    4)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域ごとの分割地図データとして記憶する分割地図データ記憶手段、
    5)前記単位領域特定手段により特定された単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段に記憶されていない単位領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する命令生成手段、
    を備え、
    6)前記分割地図データ記憶手段に記憶された各キャッシュセットの単位領域毎の地図データの各要素には、前記要素データ記憶装置に記憶した要素が更新された場合に、前記領域分割定義データを参照して、要更新要素データ含有単位領域を判断するための関連情報が付与されており、
    7)前記命令生成手段は、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段に記憶された単位領域についても、当該単位領域が要更新要素データ含有単位領域である場合には、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とする要素データ記憶装置の管理装置。
  9. 請求項8の要素データ記憶装置の管理装置において、
    前記命令生成手段は、
    1)前記更新対象要素を特定した更新命令が与えられたときに、前記要更新要素データ含有単位領域を特定しておき、
    2)前記要素データ出力要求が与えられたときに、前記単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とするもの。
  10. 請求項8または請求項9の要素データ記憶装置の管理装置において、
    前記要素データ記憶装置の要素データIDを記憶することにより、前記更新された要素データが関連する単位領域を特定する関連づけをしたこと、
    を特徴とするもの。
  11. 各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に、前記要素データ記憶装置用の管理装置を設け、
    前記管理装置に、前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データおよび、各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶しておき、
    前記管理装置は、以下のステップを実行すること、
    前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、
    前記特定された単位領域について、当該単位領域に対応し、かつ前記キャッシュセット特定情報で特定されるキャッシュセットに対応づけられた要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、
    前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データをその配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを各キャッシュセットについて前記単位領域毎の空間編成データとして記憶するステップ、
    前記記憶した単位領域毎の空間編成データを前記地図データ出力要求に基づいて伝送するステップ、
    更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データを更新するとともに、前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データが存在する単位領域を特定するステップ、
    を実行し、さらに、前記管理装置は、
    前記単位領域特定ステップにて特定した単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶されている単位領域以外の単位領域及び、前記更新対象単位領域である単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とする地図データ提供方法。
  12. 地図データを構成する要素についてその図形データおよび配置情報を記憶しており、要素を特定した要素データ出力命令が与えられると対応する要素データを出力する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に前記要素データ記憶装置用の管理装置を設置して、地図データを管理する方法であって、
    前記管理装置によって以下のステップを実行すること、
    1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データ、および、各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶しておき、前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、
    2)前記特定された単位領域について、当該単位領域に対応する要素についてその図形データおよび配置情報データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、
    3)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データをその配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域毎の空間編成データとして記憶するステップ、
    4)前記記憶した空間編成データを、前記地図データ出力要求に基づいて伝送するステップ、
    5)更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データを更新するステップ、
    6)前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データが関連する単位領域および前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、
    を特徴とする地図データ記憶装置の管理方法。
  13. 地図データを構成する要素についてその図形データ、配置情報およびその属性を記憶しており、要素を特定した要素データ出力命令が与えられると対応する要素データを出力する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に前記要素データ記憶装置用の管理装置を設置して、地図データを管理する方法であって、
    前記管理装置は、
    1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶するステップ、
    2)各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するステップ、
    3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、
    4)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記キャッシュセットの単位領域ごとの空間編成データとして記憶するステップ、
    5)前記特定された単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶されていない単位領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、
    を実行し、さらに、
    6)前記空間編成データの各要素には、前記要素データ記憶装置に記憶した要素が更新された場合に、前記領域分割定義データを参照して、要更新要素データ含有単位領域を判断するための関連情報が付与されており、
    7)前記命令生成ステップでは、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶された単位領域についても、当該単位領域が要更新要素データ含有単位領域である場合には、当該単位領域に対応する要素を出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とする地図データ管理方法。
  14. 各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に設置される前記要素データ記憶装置用の管理装置をコンピュータによって実現するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータが以下のステップ 1) 〜ステップ 6)を実行するためのプログラム。
    1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データ、および、各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶しておき、前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、
    2)前記特定された単位領域について、当該単位領域に対応する要素についてその図形データおよび配置情報データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、
    3)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データをその配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記特定されたキャッシュセットの単位領域毎の空間編成データとして記憶するステップ、
    4)前記記憶した空間編成データを、前記地図データ出力要求に基づいて伝送するステップ、
    5)更新対象要素を特定した更新命令が与えられると、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データを更新するステップ、
    6)前記領域分割定義データを参照して、前記更新された要素データが関連する単位領域および前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうち、前記分割地図データ記憶手段にすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応する要素地図を出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ。
  15. 各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と複数のクライアントコンピュータとの間に設置される前記要素データ記憶装置用の管理装置をコンピュータによって実現するためのコンピュータプログラムであって、
    1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶するステップ、
    2)各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するステップ、
    3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、
    4)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記キャッシュセットの単位領域ごとの空間編成データとして記憶するステップ、
    5)前記特定された単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶されていない単位領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、
    前記コンピュータが実行し、さらに、
    6)前記空間編成データの各要素には、前記要素データ記憶装置に記憶した要素が更新された場合に、前記領域分割定義データを参照して、要更新要素データ含有単位領域を判断するための関連情報が付与されており、
    7)前記命令生成ステップでは、前記コンピュータは、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶された単位領域についても、当該単位領域が要更新要素データ含有単位領域である場合には、当該単位領域に対応する要素を出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とする管理装置をコンピュータによって実現するためのプログラム。
  16. 各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に設置される前記要素データ記憶装置用の管理装置をコンピュータによって実現するためのコンピュータプログラムであって、
    1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を各個別領域ごとに管理するための領域定義データおよび、使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を記憶しており、前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲およびキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記領域定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する個別領域を特定するステップ、
    2)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記キャッシュセットの個別領域ごとに空間編成データとして記憶するステップ、
    3)前記特定された個別領域のうち、前記空間編成データとして記憶されていない個別領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、
    前記コンピュータが実行するためのプログラムにおいて、さらに、
    4)前記空間編成データの各要素には、前記要素データ記憶装置に記憶した要素が更新された場合に、前記領域定義データを参照して、要更新要素データ含有個別領域を判断するための関連情報が付与されており、
    5)前記命令生成ステップでは、前記コンピュータは、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する個別領域のうち、前記空間編成データとして記憶された個別領域についても、当該個別領域が要更新要素データ含有個別領域である場合には、当該個別領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とする管理装置をコンピュータによって実現するためのプログラム。
  17. 請求項16のプログラムにおいて、
    前記プログラムは、
    前記コンピュータに複数種類の前記領域定義データを記憶させ、
    前記コンピュータに地図データ出力要求に使用する領域定義データが指定されている場合には、指定された領域定義データを用いて、前記空間編成データとして記憶する処理を実行させること、
    を特徴とするもの。
  18. 請求項17のプログラムにおいて、
    前記プログラムは前記ある領域定義データに定義される個別領域と、異なる領域定義データによって定義される個別領域が重複している場合には、前記ある領域定義データに定義される個別領域の空間編成データを用いて、前記異なる領域定義データによって定義される個別領域の空間編成データを生成して、前記空間編成データとして記憶する処理を前記コンピュータに実行させること、
    を特徴とするもの。
  19. 各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶する要素データ記憶装置と、複数のクライアントコンピュータとの間に設置される前記要素データ記憶装置用の管理装置をコンピュータによって実現するためのコンピュータプログラムであって、
    1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データおよび使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を記憶しており、前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定するステップ、
    2)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記キャッシュセットの単位領域ごとに空間編成データとして記憶するステップ、
    3)前記特定された単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶されていない単位領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成するステップ、
    を前記コンピュータが実行するためのプログラムにおいて、さらに、
    4)前記命令生成ステップでは、前記コンピュータは、前記領域分割定義データを参照して、更新対象要素を特定した更新命令によって、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データが更新されると、この更新された要素データが存在する単位領域および前記単位領域特定ステップで特定した単位領域のうち、前記空間編成データとしてすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とする管理装置をコンピュータによって実現するためのプログラム。
  20. 各要素について図形データ、配置情報およびその属性を記憶しており出力範囲を特定した要素データ出力命令が与えられると前記出力範囲内に位置する要素データを特定して出力する要素データ記憶装置、と複数のクライアントコンピュータとの間に設置される、前記要素データ記憶装置の管理装置であって、
    1)前記要素データ記憶装置が記憶する要素を配置する領域を分割して管理するための領域分割定義データを記憶する領域分割定義データ記憶手段、
    2)各キャッシュセットについて表示対象とする要素の属性を記憶するキャッシュセット対応表記憶手段、
    3)前記いずれかのクライアントコンピュータから抽出希望範囲および使用するキャッシュセットを特定するキャッシュセット特定情報を特定した地図データ出力要求が与えられると、前記分割定義データに基づいて、前記抽出希望範囲と一部または全部が重複する単位領域を特定する単位領域特定手段、
    4)前記要素データ記憶装置から1または2以上の要素データを受け取ると、各要素データを、その配置情報に基づいて前記抽出配置範囲に配置した地図データを生成し、これを前記キャッシュセットの単位領域ごとに記憶する分割地図データ記憶手段、
    5)前記特定された単位領域のうち、前記空間編成データとして記憶されていない単位領域について、対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成する命令生成手段、
    を備え、
    6)前記命令生成手段は、前記領域分割定義データを参照して、更新対象要素を特定した更新命令によって、前記要素データ記憶装置に記憶した要素データが更新されると、この更新された要素データが存在する単位領域、および前記単位領域特定手段が特定した単位領域のうちすでに記憶されている単位領域以外の単位領域について、当該単位領域に対応する要素データを出力要求する要素データ出力命令を生成すること、
    を特徴とする管理装置。
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