JP4007707B2 - 鉄道用障害物検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波を用いて障害物を検出する技術に係り、特に、鉄道における特定の場所において鉄道車両の運行の妨げとなる障害物(例えば、踏切内で停止している自転車や踏切内を移動している自動車等)を容易に且つ確実に検出するのに適応された鉄道用障害物検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電波を用いて自動車等の移動物体までの距離や相対速度を検出する技術の一例として、例えば、スペクトル拡散された電波を用いる方式(スペクトル拡散方式)が知られている。
この方式は、検出装置を車両等が走行する場所の近傍に配置して当該車両の位置や速度を検出するものである。具体的には、送信アンテナからスペクトル拡散された電波を所定の検出範囲に向けて送信し、当該検出範囲内に存在する移動物体に当たって反射してきた電波を受信アンテナで受信し、この受信電波の信号を復調した後、スペクトル逆拡散用の符号化ランダム信号との間で相関をとり、さらにドップラ周波数成分を抽出することで、その移動物体の存在を検出するものである。
【0003】
このスペクトル拡散方式を用いた検出技術によれば、外部からの雑音や同じ帯域の周波数の電波等による干渉を受けた場合でも、スペクトル拡散/逆拡散処理によりその影響を受け難く、また、検出対象の物体以外に地面や建物、検出範囲外の自動車等さまざまな方向及び距離からの反射電波があった場合でも、例えば距離ゲートの設定により近傍の不要な信号を除去することができ、さらに、検出範囲の設定が可能であるため比較的短い距離範囲での計測が容易であるといった利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスペクトル拡散方式を用いた検出技術では、上述したような利点がある反面、検出対象の物体が静止(停止)している場合には、その物体から反射された電波にはドップラ効果による変調がかかっていないのでドップラ周波数成分を検出することができず、そのため、何らかの別の手段を用いない限り、静止(停止)している物体の存在を確実に検出できないといった問題があった。
【0005】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、鉄道における踏切等の特定の場所において障害物の存在をその移動/静止にかかわらず容易に且つ確実に検出可能とし、ひいては鉄道車両の安全な運行に寄与することができる鉄道用障害物検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の課題を解決するため、本発明によれば、鉄道における特定の場所において鉄道車両の運行の妨げとなる障害物を検出する装置であって、前記特定の場所において予め設定した検出範囲の一方の側の近傍に配置された本体ユニットと、該本体ユニットと対向するように前記検出範囲の他方の側の近傍に配置されたトランスポンダとを備え、該トランスポンダは、該本体ユニットとの間で電波信号の授受を行うアンテナ手段と、当該トランスポンダに固有の識別情報を発生すると共に、前記アンテナ手段で受信された電波信号に当該識別情報を組み込んで該アンテナ手段に送り返す回路とを具備し、前記本体ユニットは、送信用の搬送波信号を発生する発振器と、変調用の符号化された2位相ランダム信号を発生する符号発生回路と、該発生された符号化2位相ランダム信号を用いて前記送信搬送波信号に対し直接拡散変調を行う変調回路と、該変調された送信搬送波信号を前記検出範囲に向けて電波として送信すると共に、該送信された電波に対し当該検出範囲内に存在する障害物から反射された電波及び前記トランスポンダから返送された電波を受信するアンテナ手段と、該受信電波の信号を前記送信搬送波信号で復調する復調回路と、該復調回路の出力信号に前記トランスポンダからの識別情報が含まれているか否かを検出する識別情報検出回路と、前記復調回路の出力信号にドップラ周波数成分が含まれているか否かを検出するドップラ信号検出回路と、前記識別情報検出回路及び前記ドップラ信号検出回路の各検出信号に基づいて前記検出範囲内に存在する障害物の検出を外部に指示する回路とを具備することを特徴とする鉄道用障害物検出装置が提供される。
【0007】
本発明に係る鉄道用障害物検出装置の構成によれば、検出対象の物体が静止もしくは停止している場合には、本体ユニットのアンテナ手段から検出範囲に向けて送信された電波に対し、当該検出範囲内に存在するトランスポンダから返送された電波には当該トランスポンダに固有の識別情報が組み込まれているので、本体ユニットの識別情報検出回路においてその識別情報の有無を検出することにより、検出範囲内に障害物(静止もしくは停止している物体)が存在しているか否かを検出することができる。
【0008】
つまり、本体ユニットのアンテナ手段で受信した信号にその識別情報が含まれている場合には、当該トランスポンダと本体ユニットの間に何も存在しないことになり、検出範囲内に障害物が存在していないことが検出される。また、受信信号に識別情報が含まれていない場合には、当該トランスポンダから発せられた電波(識別情報が組み込まれた電波)が何らかの障害物で邪魔されていることになり、検出範囲内に障害物が存在していることが検出される。
【0009】
一方、検出対象の物体が移動している場合には、本体ユニットのアンテナ手段から検出範囲に向けて送信された電波に対し、当該検出範囲内に存在する移動物体から反射された電波にはドップラ効果による変調がかかっているので、本体ユニットのドップラ信号検出回路においてそのドップラ周波数成分を検出することにより、検出範囲内に障害物(移動している物体)が存在していることを検出することができる。
【0010】
このように本発明によれば、鉄道における踏切等の特定の場所において、障害物が静止(停止)していようが或いは移動していようが、その存在を容易に且つ確実に検出することができる。これは、鉄道車両の安全な運行に大いに寄与するものである。
なお、本発明の他の構成上の特徴及び作用の詳細については、添付図面を参照しつつ以下に記述される実施形態を用いて説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の一実施形態に係るスペクトル拡散方式を用いた鉄道用障害物検出装置の基本構成が示される。
本実施形態では、後述するように、鉄道における特定の場所として踏切の近傍に本装置を配置した場合について説明する。
【0012】
本実施形態に係る鉄道用障害物検出装置は、基本的な構成として、踏切内に存在する障害物の検出のための主たる機能を果たす本体ユニット1と、該本体ユニット1との間で電波を送受信することで当該障害物の検出のための補助的な機能を果たすトランスポンダ2とを備えている。
本体ユニット1において、10は送信用の搬送波信号fcを発生する発振器、11は発振器10の出力fcを送信用の信号と受信信号復調用の信号とに分配する方向性結合回路、12はそれぞれスペクトル拡散用及びスペクトル逆拡散用の可変の符号化2位相ランダム信号(変調符号)M1及びM2を発生する符号発生回路、13は方向性結合回路11を介して供給される送信搬送波信号fcに対して符号発生回路12から出力される変調符号M1によりスペクトル拡散変調を行う変調回路、14は変調回路13で変調された信号を踏切において予め設定した検出範囲(後述の図2においてR1,R2で示される範囲)に向けて電波TWとして送信する送信アンテナを示す。
【0013】
また、15は送信された電波TWに対し上記検出範囲内に存在する障害物から反射された電波RW及びトランスポンダ2から返送された電波RWを受信する受信アンテナ、16は該アンテナ15で受信された電波RWの信号と方向性結合回路11の出力の一部(受信信号復調用の信号すなわち局部信号)を混合して中間周波信号IFを生成する復調回路、17は復調回路16の出力IFを増幅する増幅回路を示す。
【0014】
また、18は増幅回路17の出力(復調回路16の出力IFを増幅した信号)にトランスポンダ2からの識別情報(後述)が含まれているか否かを検出する識別情報検出回路、19は増幅回路17の出力にドップラ周波数成分(後述)が含まれているか否かを検出するドップラ信号検出回路を示す。このドップラ信号検出回路19は、相関回路20及びドップラ・フィルタ21を有している。相関回路20は、増幅回路17の出力(復調された後の増幅信号)と符号発生回路12から発生されたスペクトル逆拡散用の符号化2位相ランダム信号(変調符号)M2との間で相関をとる機能を有している。この場合、符号発生回路12から発生される変調符号M2は、送信搬送波信号fcに対してスペクトル拡散変調を行った変調符号M1と同じ符号であって且つ電波信号が上記検出範囲内を往復するのに要する時間だけ位相が遅れた符号を持つように設定されている。また、ドップラ・フィルタ21は、相関回路20の出力信号に含まれるドップラ周波数成分のみを抽出する機能を有している。
【0015】
また、22は識別情報検出回路18の検出信号(識別情報IDが含まれている旨を指示する信号)とドップラ信号検出回路19の検出信号(ドップラ周波数成分DSが含まれている旨を指示する信号)に基づいて上記検出範囲内に存在する障害物の検出を外部に指示する障害物検出回路を示す。
一方、トランスポンダ2において、30は本体ユニット1の送信アンテナ14及び受信アンテナ15との間で電波信号の授受を行う送受信アンテナ、31は当該トランスポンダ2に固有の識別情報(上述したID)を発生すると共に、アンテナ30で受信された電波信号に当該識別情報を組み込んでアンテナ30側に送り返す識別情報発生回路、32はアンテナ30で受信された電波信号を識別情報発生回路31に送出すると共に、該回路31から出力される識別情報が組み込まれた信号をアンテナ30に送出するサーキュレータ、33は識別情報発生回路31に電源供給を行うためのバッテリ等の充電式電源、34は太陽電池、35は太陽電池34で変換された電気エネルギーを受けて充電式電源33を充電するための回路を示す。
【0016】
本実施形態では、本体ユニット1とトランスポンダ2の間で授受される電波信号として、ミリ波帯域(波長:10mm〜1mm)の周波数(30GHz〜300GHz)を有する電波信号を用いている。これは、周波数帯域が比較的広いので多くの情報が扱えるという利点、指向性が高いので分解能の良いセンシングが行えるという利点があるからである。
【0017】
また、トランスポンダ2に固有の識別情報(ID)には、上述した予め設定した検出範囲における当該トランスポンダの配置位置を特定する情報を含ませるようにしている。
図2には本実施形態に係る鉄道用障害物検出装置の具体的な設置形態の一例が模式的に示される。図中、(a)は踏切における本装置の設置形態を平面的に示したもので、(b)は側面から見た図である。
【0018】
図2に示す設置例では、2個の本体ユニット1a及び1b(それぞれ図1に示した本体ユニット1と同じもの)が配置されており、また、各本体ユニットに対応してそれぞれ4個のトランスポンダ2a〜2d,2e〜2h(それぞれ図1に示したトランスポンダ2と同じもの)が配置されている。なお、40は警報機、41及び42はそれぞれ遮断機を示す。
【0019】
図2(a)において、点線で囲まれた部分は、各本体ユニット1a,1bの送信アンテナからの送信電波が投射される範囲を示しており、また、これら送信電波の投射範囲の中のハッチングで示される部分R1,R2は、それぞれ上述した予め設定した検出範囲を表している。図示のように、各本体ユニット1a,1bは各々の検出範囲R1,R2の一方の側の近傍に配置されており、各4個のトランスポンダ2a〜2d,2e〜2hは各本体ユニット1a,1bと対向するようにそれぞれ検出範囲R1,R2の他方の側の近傍に配置されている。
【0020】
検出範囲R1,R2は、踏切外に存在する他の物体(つまり、障害物としての検出対象としない物体)を誤って検出しないように、踏切の幅、長さ等を考慮して適宜調整する必要がある。具体的には、各本体ユニット1a,1bにおいて、符号発生回路12から変調回路13及び相関回路20にそれぞれ供給される符号化2位相ランダム信号M1及びM2の位相差の初期設定を適宜行うことにより、検出範囲R1,R2を任意に設定することができる。
【0021】
次に、本実施形態の装置による障害物検出動作について図3〜図5を参照しながら説明する。
図3は静止物体(図示の例では、踏切内で停止している自動車)を検出する場合、図4は移動物体(図示の例では、踏切内を移動している自動車)を検出する場合をそれぞれ例示しており、各図において、(a)は障害物検出の様子を平面的に示したもので、(b)は側面から見た図である。また、図5は移動物体の検出動作に係る各部の信号波形を示している。
【0022】
静止している物体を検出する場合には(図3参照)、先ず、本体ユニット1aの送信アンテナ14からスペクトル拡散されたミリ波帯域の電波TWを踏切において予め設定した検出範囲R1に向けて送信する。
検出範囲R1内に存在する各トランスポンダ2a〜2dでは、各々のアンテナ30で受信した電波信号(本体ユニット1aからの送信電波TW)に、各トランスポンダに固有の識別情報IDa,IDb,IDc及びIDdをそれぞれ組み込んで、本体ユニット1aヘ送り返そうとする。しかしこの場合、本体ユニット1aとの間に障害物(つまり、停止している自動車)が存在しないトランスポンダ2a,2bについては、それぞれ識別情報IDa,IDbが組み込まれた電波信号は本体ユニット1aに到達するが、本体ユニット1aとの間に障害物が存在するトランスポンダ2c,2dについては、それぞれ識別情報IDc,IDdが組み込まれた電波信号は、図示のように当該障害物に当たって反射されるため、結局、本体ユニット1aに到達しない。
【0023】
本体ユニット1aでは、受信アンテナ15でトランスポンダ2a,2bからの電波信号(受信電波RW)を受信し、受信電波中に含まれる各識別情報IDa,IDbを復調回路16で復調した後、識別情報検出回路18において当該識別情報を発信したトランスポンダ(この場合、2a,2b)を特定する。つまり、トランスポンダ2a〜2dのうち、いずれのトランスポンダからの電波が受信されているかを検出する。この場合、トランスポンダ2c,2dからの電波は検出されないので、当該トランスポンダ2c,2dと本体ユニット1aの間に障害物が存在していることになる。
【0024】
従って、障害物検出回路22では、識別情報検出回路18の検出結果IDに基づいて、検出範囲R1内に存在する障害物(つまり、停止している自動車)を容易に且つ確実に検出することができる。
また、各トランスポンダ2a〜2dに固有の識別情報IDa,IDb,IDc及びIDdには、それぞれ各トランスポンダの検出範囲R1における配置位置を特定する情報が含まれているので、検出範囲R1において障害物がどの位置に存在しているかを高精度に検出することができる。
【0025】
一方、移動している物体を検出する場合には(図4及び図5参照)、同様にして、本体ユニット1aの送信アンテナ14からスペクトル拡散されたミリ波帯域の電波TWを踏切において予め設定した検出範囲R1に向けて送信する。このスペクトル拡散された送信電波TWの一例は図5(a)に示される。図中、fcは送信搬送波周波数を表している。
【0026】
この送信電波TWは、検出範囲R1内に存在する障害物(つまり、移動している自動車)で反射される。本体ユニット1aでは、受信アンテナ15でこの反射された電波(受信電波RW)を受信する。この反射された電波には、ドップラ効果による変調がかかっているため、ドップラ周波数成分DSが含まれている。この受信電波RWの一例は図5(b)に示される。図中、fdはドップラ周波数を表している。
【0027】
この受信電波RWの信号を復調回路16において方向性結合回路11の出力信号(局部信号)と混合した後、ドップラ信号検出回路19内の相関回路20においてスペクトル逆拡散用の変調符号M2との間で相関をとり、さらにドップラ・フィルタ21によりドップラ周波数成分DSのみを抽出する。この抽出された信号の一例は図5(c)に示される。
【0028】
従って、障害物検出回路22では、ドップラ信号検出回路19の検出結果DSに基づいて、検出範囲R1内に存在する障害物(つまり、移動している自動車)を容易に且つ確実に検出することができる。
上述した実施形態では、電波の送受信形態としてスペクトル拡散方式を用いた場合の構成例について説明したが、電波の送受信形態はこれに限定されるわけではない。例えば、周波数変調(FM;Frequency Modulation)した連続波(CW;Continuous Wave)の電波を用いる方式(FM−CW方式)や、パルス変調された電波を用いる方式(パルス方式)を採用することも可能である。図6及び図7にはそれぞれ各々の方式の一例が示される。
【0029】
図6はFM−CW方式を用いた場合の実施形態を示すもので、(a)は装置の概略構成、(b)は各部の信号波形を示している。
図示の構成において参照番号50、51、52、53、54、55及び56で示される要素は、上述したスペクトル拡散方式を用いた実施形態の装置構成(図1参照)との対比において、発振器10、方向性結合回路11、変調回路13、送信アンテナ14、受信アンテナ15、復調回路16及び増幅回路17にそれぞれ対応する。また、各要素の機能及び作用については、変調回路52を除いて、基本的には図1の実施形態の場合と同様である。
【0030】
本実施形態では、方向性結合回路51を介して供給される発振器50からの送信搬送波信号に対し変調回路52において周波数変調を行い、この周波数変調された信号を送信アンテナ53から所定の検出範囲に向けて連続波の電波として送信し、該送信された電波に対し当該検出範囲内に存在する対象物体から反射された電波を受信アンテナ54で受信し、復調回路55においてこの受信された電波の信号と方向性結合回路51の出力の一部(受信信号復調用の信号すなわち局部信号)を混合し、さらに増幅回路56で増幅して、送信電波と受信電波の周波数の差に相当するビート信号を生成するようにしている。このビート信号の周波数は、図6(b)に示されるようにアップビートfBU又はダウンビートfBDとして検出される。
【0031】
従って、このビート信号の周波数を検出することで、当該検出範囲内に存在する対象物体までの距離や相対速度を計測することができる。つまり、当該対象物体を障害物として検知することが可能となる。
このFM−CW方式を用いた実施形態では、外部からの雑音等による電波干渉を受けた場合には誤動作し易く、また、検出範囲を小さく設定しすぎた場合には送信電波と受信電波の周波数の差もそれに応じて小さくなるため対象物体までの距離等を計測するのが困難になるといった不利があるが、検出範囲を相対的に大きく設定した場合で且つ電波干渉の影響が無い場合には、当該検出範囲において対象物体が静止(停止)していようが或いは移動していようが、その存在を確実に検出することができる。
【0032】
つまり、上述したスペクトル拡散方式を用いた実施形態(図1参照)では、静止(停止)している物体を検出する場合にはトランスポンダ2に固有に割り当てられた識別情報を利用する必要があったが、このFM−CW方式を用いた実施形態ではその必要はない。つまり、トランスポンダが不要となる。
図7はパルス方式を用いた場合の実施形態を示すもので、(a)は装置の概略構成、(b)は各部の信号波形を示している。
【0033】
図示の構成において参照番号60、61、62、63、64及び65で示される要素は、図1の実施形態の装置構成との対比において、発振器10、方向性結合回路11、変調回路13、送信アンテナ14、受信アンテナ15及び復調回路16にそれぞれ対応する。また、各要素の機能及び作用については、変調回路62を除いて、基本的には図1の実施形態の場合と同様である。
【0034】
本実施形態では、方向性結合回路61を介して供給される発振器60からの送信搬送波信号に対し変調回路62においてパルス変調を行い、このパルス変調された信号を送信アンテナ63から所定の検出範囲に向けて電波(送信パルス)として送信し、該送信パルスに対し当該検出範囲内に存在する対象物体から反射された電波(受信パルス)を受信アンテナ64で受信し、復調回路65においてこの受信パルスと方向性結合回路61の出力の一部(受信信号復調用の信号すなわち局部信号)を混合して、7(b)に示されるように送信パルスと受信パルスの時間的な差を検出することで、当該検出範囲内に存在する対象物体までの距離等を計測することができる。つまり、当該対象物体を障害物として検知することが可能となる。
【0035】
このパルス方式を用いた実施形態では、外部からの雑音等による電波干渉を受けた場合には誤動作し易く、また、検出範囲を小さく設定した場合には高速且つ広帯域な信号処理を必要とするといった不利があるが、検出範囲を相対的に大きく設定した場合で且つ電波干渉の影響が無い場合には、上述したFM−CW方式を用いた実施形態(図6参照)の場合と同様、当該検出範囲において対象物体が静止(停止)していようが或いは移動していようが、その存在を確実に検出することができる。つまり、図1の実施形態で用いたようなトランスポンダを用いる必要はない。
【0036】
なお、上述した各実施形態では、鉄道における特定の場所として踏切の近傍に検出装置を配置した場合について説明したが、配置する場所は踏切の近傍に限定されないことはもちろんである。例えば、トンネルの出入り口の近傍や橋梁の近傍等に配置することも可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、鉄道における踏切等の特定の場所において、障害物が静止(停止)していようが或いは移動していようが、その存在を容易に且つ確実に検出することができ、ひいては鉄道車両の安全な運行に大いに寄与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスペクトル拡散方式を用いた鉄道用障害物検出装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1の装置の具体的な設置形態の一例を示す図である。
【図3】図1の装置による障害物検出動作の一例(静止物体の検出)を説明するための図である。
【図4】図1の装置による障害物検出動作の他の例(移動物体の検出)を説明するための図である。
【図5】図4の検出動作に係る各部の信号波形を示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るFM−CW方式を用いた場合の装置の概略構成及び各部の信号波形を示す図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係るパルス方式を用いた場合の装置の概略構成及び各部の信号波形を示す図である。
【符号の説明】
1(1a,1b)…本体ユニット
2(2a〜2d,2e〜2h)…トランスポンダ
10…発振器
12…符号発生回路
13…変調回路
14…送信アンテナ
15…受信アンテナ
16…復調回路
18…識別情報検出回路
19…ドップラ信号検出回路
20…相関回路
21…ドップラ・フィルタ
22…障害物検出回路
30…送受信アンテナ
31…識別情報発生回路
DS…ドップラ周波数成分
fc…送信搬送波信号
ID(IDa,IDb,IDc,IDd)…識別情報
IF…復調回路の出力(中間周波信号)
M1…符号化された2位相ランダム信号(変調符号)
M2…変調符号と同じ符号であって且つ電波信号が検出範囲内を往復するのに要する時間だけ位相が遅れた符号を持つ信号
R1,R2…予め設定した検出範囲
RW…受信電波
TW…送信電波

Claims (6)

  1. 鉄道における特定の場所において鉄道車両の運行の妨げとなる障害物を検出する装置であって、
    前記特定の場所において予め設定した検出範囲の一方の側の近傍に配置された本体ユニットと、該本体ユニットと対向するように前記検出範囲の他方の側の近傍に配置されたトランスポンダとを備え、
    該トランスポンダは、前記本体ユニットとの間で電波信号の授受を行うアンテナ手段と、当該トランスポンダに固有の識別情報を発生すると共に、前記アンテナ手段で受信された電波信号に当該識別情報を組み込んで該アンテナ手段に送り返す回路とを具備し、
    前記本体ユニットは、
    送信用の搬送波信号を発生する発振器と、
    変調用の符号化された2位相ランダム信号を発生する符号発生回路と、
    該発生された符号化2位相ランダム信号を用いて前記送信搬送波信号に対し直接拡散変調を行う変調回路と、
    該変調された送信搬送波信号を前記検出範囲に向けて電波として送信すると共に、該送信された電波に対し当該検出範囲内に存在する障害物から反射された電波及び前記トランスポンダから返送された電波を受信するアンテナ手段と、
    該受信された電波の信号を前記送信搬送波信号で復調する復調回路と、
    該復調回路の出力信号に前記トランスポンダからの識別情報が含まれているか否かを検出する識別情報検出回路と、
    前記復調回路の出力信号にドップラ周波数成分が含まれているか否かを検出するドップラ信号検出回路と、
    前記識別情報検出回路及び前記ドップラ信号検出回路の各検出信号に基づいて前記検出範囲内に存在する障害物の検出を外部に指示する回路とを具備することを特徴とする鉄道用障害物検出装置。
  2. 前記ドップラ信号検出回路は、前記変調用の2位相ランダム信号の符号と同じ符号であって且つ電波信号が前記検出範囲内を往復するのに要する時間だけ位相が遅れた符号を持つ信号と前記復調回路の出力信号との間で相関をとる相関回路と、該相関回路の出力信号に含まれるドップラ周波数成分のみを抽出するフィルタ手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の鉄道用障害物検出装置。
  3. 前記符号発生回路から前記変調回路及び前記相関回路にそれぞれ供給される2位相ランダム信号の位相差の初期設定を適宜行い、それによって前記検出範囲を設定することを特徴とする請求項2に記載の鉄道用障害物検出装置。
  4. 前記本体ユニットと前記トランスポンダの間で授受される電波信号はミリ波帯域の周波数を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の鉄道用障害物検出装置。
  5. 前記トランスポンダに固有の識別情報は、当該トランスポンダの前記検出範囲における配置位置を特定する情報を含むことを特徴とする請求項4に記載の鉄道用障害物検出装置。
  6. 1個の前記本体ユニットに対して複数個の前記トランスポンダを配置したことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の鉄道用障害物検出装置。
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