JP3965220B2 - 有機酸の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は有機酸の製造法に関し、詳細には、有機酸発酵、有機酸発酵液からの有機酸の回収、有機酸液の精製濃縮等による有機酸の製造法に関し、特にL乳酸の製造に適したものに関する。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、乳酸等の有機酸の製造方法としては、合成法によることが多い。
【0005】
合成法は、石油をクラッキングして得られるエチレンを原料にして、該原料を塩化パラジウム触媒によりアセトアルデヒドとする。
【0006】
そして、得られたアセトアルデヒドにシアン化水素酸を作用させ、加水分解したり、または、アセトアルデヒドに、希硫酸中で900気圧、120℃〜130℃の条件下でCOを導通することで乳酸を製造するものである。
【0007】
しかしながら、この様に合成法により有機酸を製造した場合には、例えば乳酸の場合、合成法においてはラクトニトリルを原料とするが、該ラクトニトリルはシアン化合物で、それ自身有毒であり、最終工程への混入の虞はないとしても食品素材として毒物を使用すること自体問題である。この点、発酵法の場合は、安全な素材のみを使用し、又使用する副資材も食品、天然品、或いは食品添加物に登録されたもののみで生産することが可能である。
【0008】
また、合成法により得られた乳酸は、L型、D型が混合されたラセミ体である。
【0009】
従って、特に光学純度の高いL乳酸或いはD乳酸を製造する際は、通常、発酵法により行われている。
【0010】
発酵法による有機酸の製造方法としては、特開平2−13386号公報及び特開平2−286090号公報に開示された、ミシガン・バイオテクノロジー・インスティテュートによるものがある。
【0011】
該ミシガン・バイオテクノロジー・インスティテュートによる先行技術は、発酵乳酸の製造及び精製方法に関するもので、特開平2−13386号公報には、微生物により乳酸を生成し、発酵液を菌体を含めたまま原液とし、電気透析により乳酸塩を回収する方法が開示されている。
【0012】
また、特開平2−286090号公報には、前記電気透析により得た乳酸塩から、更に水分解電気透析により乳酸を含む酸を回収し、強酸性カチオン交換樹脂により中和に使ったナトリウム及びその他のカチオンを除去し、弱塩基性アニオン交換樹脂により乳酸以外のアニオンを除き乳酸精製液を製造する方法が開示されている。
【0013】
しかしながら、前記ミシガン・バイオテクノロジー・インスティテュートによる有機酸の製造方法は、次のような解決すべき課題を有する。
【0014】
乳酸発酵液中の濁り物質が、電気透析膜を著しく汚染して透析能力低下の一因となっている。
【0015】
また、電気透析により回収された乳酸塩液中に含まれる培地成分から由来するMg、Ca等の2価のカチオンが、乳酸回収のために使用する水分解電気透析用イオン交換膜を著しく汚染して透析能力低下の一因となっている。
【0016】
これは水分解電気透析により部分的に高pHとなる箇所があり、ここでMg(OH)2、Ca(OH)2等のコロイド状の水酸化物が発生し、イオン交換膜に付着し能力の低下を来すことによるものである。
【0017】
更に、イオン交換膜が著しく汚染することにより、膜の寿命が短くなるという欠点も有している。
【0018】
従って、本発明は、発酵法を用い、電気透析によって乳酸等の有機酸の精製を行う場合でも、高純度のものを得ることができ、しかも、透析の際に用いるイオン交換膜の寿命を長くすることができる、有機酸の製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究の結果、まず、イオン交換膜による電気透析処理をし、該電気透析処理後にキレート樹脂処理を行い、更にキレート樹脂処理後にイオン交換膜を使用して水分解電気透析を行うことで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0021】
即ち、本発明の課題を解決するための手段は、下記のとおりである。
【0022】
第1に、微生物による発酵法によって有機酸を製造する際に、イオン交換膜による電気透析処理をし、該電気透析処理後にキレート樹脂処理を行い、更にキレート樹脂処理後にイオン交換膜による水分解電気透析を行って有機酸とアルカリとをそれぞれ回収することを特徴とする、有機酸の製造方法。
【0023】
第2に、微生物による発酵法によって得られる有機酸塩を含有する粗有機酸塩溶液より不溶性固形分を除去した後、イオン交換膜を使用した電気透析装置の脱塩室に供給して電気透析することにより、濃縮室より精製有機酸塩溶液を回収し、次いで、該精製有機酸塩水溶液をキレート樹脂と接触させた後、バイポーラ膜を使用した水分解電気透析装置に供給して電気透析を行い、酸室より有機酸を塩基室よりアルカリをそれぞれ得ることを特徴とする、有機酸の製造方法。
【0024】
第3に、微生物が、乳酸を生産する菌である、第1または第2に記載の有機酸の製造方法。
【0025】
第4に、乳酸を生産する菌が、Lactococcus lactis subsp. lactis 332(受託番号 FERM P−15764)或いはその同定特性を有するものである、第3に記載の有機酸の製造方法。
【0026】
第5に、キレート樹脂処理に使用する樹脂が、アミノカルボン酸基型である、第1または第2に記載の有機酸の製造方法
【0027】
第6に、微生物による発酵法によって有機酸を製造する際に、
培養増殖したLactococcus lactis subsp. lactis 332(受託番号 FERM P−15764)或いはその同定特性を有するものを、アルカリ液にてpH5〜8に調製しながら30〜45℃の温度条件下、24〜90時間発酵処理し、
発酵処理したものに対して、菌体及び濁り物質の除去処理を行い、
除去処理したものに対して、イオン交換膜を使用した電気透析により分離濃縮処理して非電解性の不純物を取り除き、
分離濃縮処理したものに対して、脱色処理し、
脱色処理したものに対して、キレート樹脂処理し、
キレート樹脂処理したものに対して、イオン交換膜を用いて水分解電気透析を行い有機酸とアルカリとをそれぞれ回収し、
回収した有機酸に対して、カチオン交換樹脂によるカチオン除去を行った後に、アニオン交換樹脂による乳酸以外のアニオン除去を行い、
該イオン交換処理したものを濃縮処理する。
以上の工程により高純度の乳酸を得ることを特徴とする、有機酸の製造方法。
【0028】
【発明の実施の形態】
【0029】
次に、本発明について更に詳細に説明する。
【0030】
本発明を実施する際に使用する発酵原料としては、通常ぶどう糖液を使用することができる。
【0031】
また、培地としては、予め濾過除菌したものを用いることができ、特に乳酸菌用培地としてMRS培地或はGYP培地等を用いることができる。
【0032】
更に工業的な培地としては、コーンスターチ製造の副産物であるコーンスティープリカーを使用することが好ましい。
【0033】
なお、L−乳酸を製造する場合の微生物としては、ぶどう糖を最終的に全てL−乳酸に変換する菌であれば使用可能であるが、乳酸生産性の高い、Lactococcus lactis subsp. lactis 332(受託番号FERM P−15764)或いはその同定特性を有するものを用いることが好ましい。
【0034】
また、コーンスティープリカーまたはぶどう糖による培地に有機酸を生産する微生物を植菌し、培養増殖処理したものを用いることができる。
【0035】
上記工程で培養増殖させたものを発酵させる際には、前培養液を培地を入れた本発酵槽に移し、混合後pH5〜8好ましくはpH5.5〜7.0でアンモニア水(水酸化ナトリウムでも可)により中和しつつ、温度30〜50℃好ましくは30〜40℃で、24〜90時間好ましくは65〜75時間発酵させる。
【0036】
発酵を終了したものは、硅藻土等を濾過助剤としたフィルタープレス等の濾過機または遠心分離機によって、菌体及び濁り物質等を除去する。
【0037】
除去処理したものに対し、陽イオン交換膜、陰イオン交換膜等のイオン交換膜を使用した電気透析により、乳酸アンモニウム等の有機酸塩を電解質として分離濃縮し、非電解性の糖質、蛋白質等の不純物を脱塩液側に分離除去し、有機酸塩を回収する。
【0038】
すなわち、除去処理したものをイオン交換膜を使用した電気透析装置の脱塩室に供給して電気透析することにより、濃縮室より精製有機酸塩溶液を回収する。
【0039】
本発明に使用されるイオン交換膜も特に限定されず、従来より公知のイオン交換膜が使用できる。
【0040】
陽イオン交換膜は特に限定されず、公知の陽イオン膜を用いることが出来る。例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、さらにこれらのイオン交換基が複数混在した陽イオン交換膜を使用できる。また該陽イオン交換膜は重合型、縮合型、均一型、不均一型の別なく、また、補強心材の有無や、炭化水素系のもの、フッ素系のもの、材料・製造方法に由来する陽イオン交換膜の種類、形式などの別なく如何なるものであってもよい。
【0041】
また、陰イオン交換膜も特に限定されず、公知の陰イオン交換膜を用いることができる。例えば、4級アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、さらにこれらのイオン交換基が複数混在した陰イオン交換膜を使用できる。また該陰イオン交換膜は重合型、縮合型、均一型、不均一型の別なく、また、補強心材の有無や、炭化水素系のもの、フッ素系のもの、材料・製造方法に由来する陰イオン交換膜の種類、形式などの別なく如何なるものであってもよい。
【0042】
本発明において、電気透析装置は電極間に陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とを交互に配列して濃縮室と脱塩室とを形成することによって構成される。
【0043】
図1は、本発明において使用される電気透析装置の代表的な態様の概略図を示すものである。
【0044】
即ち、図1において、電気透析装置は膜として陽イオン交換膜(C)1、陰イオン交換膜(A)2の2種類が交互に配列され、濃縮室11、および脱塩室12の二室が形成されている。
【0045】
上記、電気透析装置の構造は、公知の構造が特に制限なく採用される。最も好適な構造は、各室を形成するための切欠部を中央に有する室枠を介して陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を交互に配列し、両端より締め付ける、いわゆるフィルタープレス型の構造である。各室枠には液供給口および液排出口が設けられ、各液供給口、液排出口は必要に応じて枝管を経由して主管に接続される。また、室枠内には、室枠の厚みを均一に維持すると共に、供給された液の流れを均一にするための配流作用を有するスペーサーを設けるのが一般的である。
【0046】
本発明において、上記、電気透析装置を使用した電気透析方法は、濃縮室、脱塩室のそれぞれの室に供給する液の外部タンクを設けて、それぞれの室と外部タンクとの間で液を循環しながら電気透析を行う方法が好適に採用される。
【0047】
上記、粗有機酸塩の溶液を脱塩室に供給して電気透析を行うと、濃縮室に精製された有機酸塩が濃縮される。このとき粗有機酸塩溶液中には、非電解性の糖質、タンパク質、アミノ酸、色素類、無機塩類等の不純物が存在するが、電気透析によって濃縮室に移動して来て濃縮されるのは、主に有機酸塩と無機塩類である。
【0048】
本発明において、電気透析時の各種液の温度は、通常、5〜70℃、好ましくは20〜50℃の範囲であることが好適である。また、電流密度は、特に制限を受けないが、一般には0.1〜10A/dm2、好ましくは、1〜7A/dm2であることが好適である。
【0049】
本発明において、電気透析装置の電極は、公知のものが何ら制限なく使用できる。即ち、陽極としては、白金、チタン/白金、カーボン、ニッケル、ルテニウム/チタン、イリジウム/チタンなどがよく使用されている。また、陰極としては、鉄、ニッケル、白金、チタン/白金、カーボン、ステンレス鋼などがよく使用される。更に、電極の構造も公知の構造が特に制限なく採用される。一般的な構造としては、メッシュ状、格子状等が挙げられる。
【0050】
電気透析によって濃縮処理された精製有機酸塩は、粒状炭や粉状炭によって、着色物質を吸着除去することで脱色処理すると共に、高分子物質を吸着除去することで、更に高品質の有機酸を得ることができるようになる。
【0051】
脱色処理したものに対して、キレート樹脂、好ましくはアミノカルボン酸基型キレート樹脂を用いて処理することで、微量のMg、Ca等の2価カチオンを除去し、次工程のイオン交換膜を利用した水分解電気透析の際の膜汚染を防ぎ、水分解電気透析能力の確保を図ることができる。
【0052】
なお、イオン交換膜を利用して水分解電気透析で行う際には、乳酸菌等の増殖には不可欠なMgイオンや、培地中に存在するCaイオン等の2価カチオンが極微量存在しても、高pH箇所において水酸化物のコロイド状沈澱が発生し、膜面に付着し詰まりの原因となり著しくイオン輸送能力を低下させるものである。
【0053】
キレート樹脂処理したものに対して、イオン交換膜を用いて水分解電気透析を行い、有機酸とアルカリとをそれぞれ回収処理する。
【0054】
すなわち、キレート処理したものをバイポーラ膜を使用した水分解電気透析装置に供給して電気透析を行い、酸室より有機酸を塩基室よりアルカリをそれぞれ得る。
【0055】
本発明においてバイポーラ膜も特に限定されず、従来より公知のバイポーラ膜、即ち、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜が貼合わさった構造をした公知のバイポーラ膜を使用できる。
【0056】
このようなバイポーラ膜は、各種の公知の方法で製造することができる。例えば、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜をポリエチレンイミン−エピクロルヒドリンの混合物で張り合わせ硬化接着する方法(特公昭32−3962号)、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜をイオン交換性接着剤で接着させる方法(特公昭34−3961号)、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを微粉のイオン交換樹脂、陰または陽イオン交換樹脂と熱可塑性物質とのペースト状混合物を塗布し圧着させる方法(特公昭35−14531号)、陽イオン交換膜の表面にビニルピリジンとエポキシ化合物からなる糊状物質を塗布し、これに放射線照射することによって製造する方法(特公昭38−16633号)、陰イオン交換膜の表面にスルホン酸型高分子電解質とアリルアミン類を付着させた後、電離性放射線を放射架橋させる方法(特公昭51−4113号)、イオン交換膜の表面に反対電荷を有するイオン交換樹脂の分散系と母体重合体との混合物を沈着させる方法(特開昭53−37190号)、ポリエチレンフィルムにスチレン、ジビニルベンゼンを含浸重合したシート状物をステンレス製の枠にはさみつけ、一方の側をスルホン化させた後、シートを取り外して残りの部分にクロルメチル化次いでアミノ化処理する方法(米国特許3562139号明細書)、また特定の金属イオンを、陰陽イオン交換膜の表面に塗り両イオン交換膜を重ね合わせてプレスする方法(エレクトロケミカ アクタ31巻1175−1176頁(1986年))。
【0057】
本発明におけるバイポーラ膜の基材は、接合する陽イオン交換膜および陰イオン交換膜に依存するが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体のフィルム、ネット、編物、織布、不織布等が用いられる。
【0058】
バイポーラ膜を構成する陽イオン交換膜の陽イオン交換基は特に限定されず、公知の陽イオン交換基、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基等を使用できる。特に、バイポーラ膜の用途上から酸性下にても交換基が解離しているスルホン酸基が望ましい。また、バイポーラ膜を構成する陰イオン交換膜の陰イオン交換基は特に限定されず、公知の陰イオン交換基、例えば、アンモニウム塩基、ピリジニウム塩基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基等のイオン交換基が使用できる。なかでも、塩基性下にても交換基が解離しているアンモニウム塩基が望ましい。
【0059】
更に、本発明において、水分解電気透析装置の陽イオン交換膜も特に限定されず、公知の陽イオン交換膜を用いることができる。
【0060】
例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、さらにこれらのイオン交換基が複数混在した陽イオン交換膜を使用できる。また該陽イオン交換膜は重合型、縮合型、均一型、不均一型の別なく、また、補強心材の有無や、炭化水素系のもの、フッ素系のもの、材料・製造方法に由来する陽イオン交換膜の種類、形式などの別なく如何なるものであってもよい。
【0061】
本発明において、水分解電気透析装置は、電極間にバイポーラ膜と陽イオン交換膜とを交互に配列して酸室と塩基室とを形成することによって構成される。
【0062】
図2は、本発明において使用される電気透析装置の代表的な態様の概略図を示すものである。
【0063】
即ち、図1において、水分解電気透析装置は、膜としてバイポーラ膜(B)3、陽イオン交換膜(C)1の2種類が交互に配列され、酸室、および塩基室の二室が形成されている。ここで、バイポーラ膜(B)の陰イオン交換体側と陽イオン交換膜(C)の間の室が塩基室22、バイポーラ膜(B)の陽イオン交換体側と陽イオン交換膜(C)の間の室が酸室21となる。代表的な電極(陽極15、陰極16)と膜との構成は、陽極−(B−C)n−陰極(但し、nはバイポーラ膜、陽イオン交換膜の配列の繰り返し数である。)であり、nは一般に、1〜100が適当である。
【0064】
上記、水分解電気透析装置の構造は、公知の構造が特に制限なく採用される。
【0065】
最も好適な構造は、各室を形成するための切欠部を中央に有する室枠を介してバイポーラ膜と陽イオン交換膜とを交互に配列し、両端より締め付ける、いわゆるフィルタープレス型の構造である。各室枠には液供給口および液排出口が設けられ、各液供給口、液排出口は必要に応じて枝管を経由して主管に接続される。また、室枠内には、室枠の厚みを均一に維持すると共に、供給された液の流れを均一にするための配流作用を有するスペーサーを設けるのが一般的である。
【0066】
本発明において、上記、水分解電気透析装置を使用した電気透析法は、酸室、塩基室のそれぞれの室に供給する液の外部タンクを設けて、それぞれの室と外部タンクとの間で液を循環させながら電気透析を行う方法が好適に採用される。
【0067】
上記、精製有機酸塩の溶液を酸室に供給して電気透析を行うと、酸室の有機酸塩は通電と共に有機酸に変換していく。
【0068】
即ち、酸室中に導入された塩の陽イオンは、陽イオン交換膜を透過して塩基室へ移動する、このとき、バイポーラ膜から生成したOHイオンと結合して塩基となる、また、酸室ではバイポーラ膜から生成したプロトンと有機酸アニオンとが結合して非解離性の有機酸となり、そのまま酸室にとどまる。
【0069】
本発明において、電気透析時の各種液の温度は、通常、5〜70℃、好ましくは20〜50℃の範囲であることが好適である。また、電流密度は、特に制限を受けないが、一般には1〜30A/dm2、好ましくは、2〜20A/dm2であることが好適である。
【0070】
以上のようにバイポーラ膜を利用した水分解電気透析により有機酸塩を分解し有機酸とアルカリを分離し、有機酸を回収することが出来る
【0071】
なお、分離したアルカリは、乳酸等有機酸発酵での中和剤として再利用することができる。
【0072】
回収した有機酸は、強酸性のカチオン交換樹脂により残存カチオンを除去精製した後に、更に、アニオン交換樹脂により乳酸等目的とする有機酸以外のアニオンを除去し精製する。
【0073】
電気透析処理により精製したものに対し、更に、濃縮処理することで、高純度の有機酸液を得ることができる。
【0074】
例えば、電気透析処理により精製した約20%濃度の乳酸精製液を、薄膜降下型真空濃縮缶で90%濃度まで濃縮することで、乳酸製品を製造することができる。
【0075】
【実施例1】
【0076】
ぶどう糖8%、コーンスティープリカー2%、燐酸0.05%、硫酸マンガン五水和物20ppmの組成を有し、120℃で15分の殺菌処理した培養基に、Lactococcus lactis subsp. lactis 332の前培養物を植菌し、小松川化工機(株)製の300L培養槽にてpHが5.5になるようアンモニア水で中和しつつ、37℃で64時間乳酸発酵を行った。
【0077】
その結果、濃度8.0%の粗乳酸アンモニウムを得た。
【0078】
得られた粗乳酸アンモニウムを圧濾過器で濾過し、次いで電気透析した。電気透析装置は(株)トクヤマ製の電気透析装置TS2−15型(有効膜面積200cm2/枚)に陽イオン交換膜ネオセプタCMXを16枚、陰イオン交換膜ネオセプタAMXを15枚、図1のように組み込んだ装置を使用した。
【0079】
該装置の脱塩室に上記濾過液20Lを供給し、平均電流密度3A/dm2 で、5時間通電し脱塩室溶液18.5L、乳酸アンモニウム濃度0.9%を得た。
【0080】
一方濃縮室は通電開始時、2%の乳酸アンモニウムを5L供給したが、終了時には液量が6.5Lに増加し、乳酸アンモニウム濃度は24%であり、電流効率は80%であった。又、この間の平均セル電圧は0.6ボルトであった。
【0081】
次いで、粒状炭処理により僅かに含まれる着色物質を除去した。このときのMg、Caの濃度はそれぞれ150、20ppmであった。
【0082】
その後に、pHを8.5以上に調整し、住友化学工業(株)製のアミノカルボン酸基型キレート樹脂MC−75によってキレート樹脂処理し、微量のMg、Caを除去した。
【0083】
該キレート樹脂処理により、Mg、Caの含量を0.1ppmに抑えることが出来た。
【0084】
キレート処理液を、イオン交換膜を利用した水分解電気透析装置にて処理し、乳酸とアンモニアに分解分離した。
【0085】
ここで、水分解電気透析装置は、(株)トクヤマ製の電気透析装置TS2B2−5型(有効膜面積200cm2/枚)にバイポーラ膜ネオセプタBP−1を5枚、陽イオン交換膜ネオセプタCMXを6枚、図2のように組み込んだ装置を使用した。
【0086】
該装置の酸室に上記キレート処理液10Lを供給し、電流密度10A/dm2で、7.3時間通電し酸室溶液8.2L、乳酸濃度24%を得た。一方塩基室は通電開始時、2%のNaOHを10L供給したが、終了時には液量が11.8Lに増加し、アンモニア濃度は3%であり、電流効率は80%であった。又、この間の平均セル電圧は2.2ボルトであった。
【0087】
この回収した乳酸には、混入カチオンとしてNH4 +が760ppm、Na+が18ppm、K+が34ppm含有されていた。
【0088】
次に、回収した乳酸に対して、ダウ・ケミカル社製の強酸性イオン交換樹脂ダウエックス88(H型)のカラムで処理した。
【0089】
その結果、混入カチオン含量を1ppm以下にすることができたが、原液中にSO4 2-として310ppm、PO4 3-として209ppm含有されていた。
【0090】
次いで、ダウ・ケミカル社製の弱塩基性イオン交換樹脂ダウエックス66で交換処理することにより、これらアニオンが除去され、いずれも1ppm以下に抑えることが出来た。
【0091】
最後に、イオン交換処理後、薄膜降下型濃縮装置により真空濃縮した。
【0092】
その結果、90%のL−乳酸(光学純度96%以上)が得られた。
【0093】
【実施例2】
【0094】
ぶどう糖8%、コーンスティープリカー1%、燐酸0.05%、硫酸マンガン五水和物20ppmの組成を有し、120℃で15分の殺菌処理した培養基に、Lactococcus lactis subsp. lactis 332の前培養液を植菌し、小松川化工機(株)製の300L培養槽にてpHが5.5になるようアンモニア水で中和しつつ、37℃で72時間乳酸発酵を行った。
【0095】
その結果、濃度8.4%の粗乳酸アンモニウムを得た。
【0096】
得られた粗乳酸アンモニウムを圧濾過器で濾過し、濾液以外は実施例1の電気透析と同様の操作をし24%の乳酸アンモニウムを得た。
【0097】
次いで、粒状炭処理により僅かに含まれる着色物質を除去した。
【0098】
その後に、pHを8.8に調整し、住友化学工業(株)製のアミノカルボン酸基型キレート樹脂MC−75によってキレート樹脂処理し、総量で75ppm含まれているMg、Caを除去した。
【0099】
該キレート樹脂処理により、Mg、Caの含量を0.1ppm以下に抑えることが出来た。
【0100】
キレート処理液を、水分解電気透析装置にて処理し、乳酸とアンモニアに分解分離し、24%の乳酸溶液を得た。
【0101】
ここで、得られたキレート処理液を使用した以外は実施例1と同様の水分解電気透析操作を行った。
【0102】
この回収した乳酸には、混入カチオンとしてNH4 +が497ppm、Na+が12ppm、K+が25ppm含有されていた。
【0103】
次に、回収した乳酸に対して、ダウ・ケミカル社製の強酸性イオン交換樹脂ダウエックス88(H型)のカラムで処理した。
【0104】
その結果、混入カチオン含量を1ppm以下にすることができたが、原液中にSO4 2-として105ppm、PO4 3-として116ppm含有されていた。
【0105】
次いで、ダウ・ケミカル社製の弱塩基性イオン交換樹脂ダウエックス66で交換処理することにより、これらアニオンが除去され、いずれも1ppm以下に抑えることが出来た。
【0106】
最後に、イオン交換処理後、薄膜降下型濃縮装置により真空濃縮した。
【0107】
その結果、90%のL−乳酸(光学純度96%以上)が得られた。
【0108】
【実施例3】
【0109】
ぶどう糖10%、コーンスティープリカー1%、燐酸0.05%、硫酸マンガン五水和物20ppmの組成を有し、120℃で15分の殺菌処理した培養基に、Lactococcus lactis subsp. lactis 332の前培養液を植菌し、小松川化工機(株)製の300L培養槽にてpHが5.5になるようアンモニア水で中和しつつ、37℃で90時間乳酸発酵を行った。
【0110】
その結果、濃度10.4%の粗乳酸アンモニウムを得た。
【0111】
得られた粗乳酸アンモニウムを圧濾過機で濾過し、濾液以外は実施例1と同様の電気透析操作をし、僅かに着色した24%の乳酸アンモニウムを得た。
【0112】
次いで、粒状炭処理により僅かに含まれる着色物質を除去した。
【0113】
その後に、pHを8.8に調整し、住友化学工業(株)製のアミノカルボン酸基型キレート樹脂MC−75によってキレート樹脂処理し、総量で79ppm含まれていたMg、Caの除去した。
【0114】
該キレート樹脂処理により、Mg、Caの含量を0.1ppm以下に抑えることが出来た。
【0115】
得られたキレート処理液を使用した以外は、実施例1と同様の水分解電気透析操作を行い、24%の乳酸溶液を得た。
【0116】
この回収した乳酸には、混入カチオンとしてNH4 + が403ppm、Na+が10ppm、K+が20ppm含有されていた。
【0117】
次に、回収した乳酸に対して、ダウ・ケミカル社製の強酸性イオン交換樹脂ダウエックス88(H型)のカラムで処理した。
【0118】
その結果、混入カチオン含量を1ppm以下にすることができたが、原液中にSO4 2-として142ppm、PO4 3-として160ppm含有されていた。
【0119】
次いで、ダウ・ケミカル社製の弱塩基性イオン交換樹脂ダウエックス66(OH型)のカラムで処理することにより、これらアニオンが除去され、いずれも1ppm以下に抑えることが出来た。
【0120】
最後に、イオン交換処理後、薄膜降下型濃縮装置により真空濃縮した。
【0121】
その結果、90%のL−乳酸(光学純度95.4%)が得られた。
【0122】
【比較例1】
【0123】
実施例2の粒状炭で処理した乳酸を約24%含有し、総量で75ppmのMg、Caを含む乳酸アンモニウムを、水分解電気透析装置により乳酸とアンモニアに水分解電気透析を行った。
【0124】
水分解電気透析装置1バッチの運転は電気伝導度約80ms/cmの乳酸アンモニウム溶液3Lを水分解電気透析し、その電気伝導度が5ms/cmとなった時点で終了とした。
【0125】
又、電流値は装置電圧が37V以下では、20Aで一定であるが、装置電圧が上昇し、最大設定値の37Vになると、その後は低下した。
【0126】
上記のMg、Caを含む乳酸アンモニウムを20Aの一定電流で運転したときには、Mg(OH)2、Ca(OH)2の沈殿物が陽イオン交換膜へ付着することにより、運転時の電圧がバッチを重ねる毎に上昇し、1バッチ目の終了時は装置電圧が21Vであったのに対し、3バッチ目終了時の装置電圧は30Vに、5バッチ目終了時の装置電圧は37Vになり電流が低下していた。
【0127】
また、処理時間も、1バッチ目90分であったものが5バッチ目では210分と悪化した。
【0128】
この電圧の上昇、処理時間の延長、電流効率の低下を引き起こした乳酸アンモニウムに含まれるMg、Caをキレート樹脂で0.1ppm以下にすることにより、50バッチ連続で運転しても、各バッチ終了時の状態は電流20A,装置電圧21〜25V、膜間電圧12〜15V、1バッチの処理時間90〜110分で安定していた。
【0129】
【試験例1】
【0130】
実施例3と同じ発酵液を圧濾過機で濾過した粗乳酸アンモニウムを、実施例3と同様に電気透析装置、粒状炭の順に処理した場合と、粒状炭、電気透析装置の順で処理した場合とで得られる乳酸アンモニウムの着色に差があるか試験を行った。
【0131】
それぞれの処理工程に於ける乳酸アンモニウムの着色を測定するため、それぞれ、乳酸濃度3%になるよう蒸留水を加えて希釈し、320nmの吸光度を測定した。
【0132】
その結果、電気透析装置処理後に粒状炭処理したものは、粗乳酸アンモニウム時に0.98、電気透析装置処理後に0.23、粒状炭処理後に0.14であり、合計脱色率は86%であった。
【0133】
これに対し、粒状炭処理後電気透析装置処理したものは、粗乳酸アンモニウム時に0.98、粒状炭処理後に0.60に、電気透析装置処理後に0.21であり、合計脱色率は78%であった。
【0134】
結果を考察すると、粒状炭→電気透析装置の順に比べ、電気透析装置→粒状炭の順で処理することで、乳酸アンモニウム溶液の着色を、更に33%減らすことが可能となり、合計脱色率も86%と高くなった。
【0135】
【試験例2】
【0136】
バイポーラ膜による水分解電気透析には極微量のCa、Mgイオンの存在が膜通過を著しく阻害する事を述べたが、これらのイオンを除去するために適したキレート樹脂の交換基について調査するため、MC−75(アミノカルボン酸基型)、C−467(アミノ燐酸型)、CR−10(イミノジ酢酸型)のキレート樹脂を用いて、下記に述べる試験を行った。
【0137】
Mg2+として200ppm含有する20%の乳酸アンモニウム液をpH9.0SV=2、室温にて各樹脂を通液した。
【0138】
その結果、Mgの漏洩量を1ppm以下に抑えられる通液倍数は、MC−75では36倍、C−467は18倍、CR−10では10倍であり、アミノカルボン酸基型のMC−75が最適であった。
【0139】
【発明の効果】
【0140】
本発明は、発酵法を用い、電気透析によって乳酸等の有機酸の精製を行う場合でも、高純度のものを得ることができ、しかも、透析の際に用いる交換膜の寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する電気透析装置の代表的な態様を示す概略図である。
【図2】二室式バイポーラ膜電気透析槽の模式図である。
【符号の説明】
1 陽イオン交換膜(C)
2 陰イオン交換膜(A)
3 バイポーラ膜(B)
11 濃縮室
12 脱塩室
13 陽極室
14 陰極室
15 陽極
16 陰極
21 酸室
22 塩基室
Claims (6)
- 微生物による発酵法によって有機酸を製造する際に、前記微生物による発酵法によって得られる有機酸塩を含有する粗有機酸塩溶液をイオン交換膜による電気透析処理を行い、濃縮室より精製有機酸塩溶液を回収し、次いで、該精製有機酸塩水溶液を脱色処理した後、キレート樹脂処理を行い、更に、前記キレート処理された該精製有機酸塩水溶液をイオン交換膜による水分解電気透析を行って有機酸とアルカリとをそれぞれ回収することを特徴とする、有機酸の製造方法。
- 微生物による発酵法によって得られる有機酸塩を含有する粗有機酸塩溶液より不溶性固形分を除去した後、イオン交換膜を使用した電気透析装置の脱塩室に供給して電気透析することにより、濃縮室より精製有機酸塩溶液を回収し、次いで、該精製有機酸塩水溶液を脱色処理した後、キレート樹脂と接触させ、更に前記キレート処理された該精製有機酸塩水溶液をバイポーラ膜を使用した水分解電気透析装置に供給して電気透析を行い、酸室より有機酸を塩基室よりアルカリをそれぞれ得ることを特徴とする、有機酸の製造方法。
- 微生物が、乳酸を生産する菌である請求項1または2に記載の有機酸の製造方法。
- 乳酸を生産する菌が、Lactococcus lactis subsp. lactis 332(受託番号 FERM P−15764)である、請求項3に記載の有機酸の製造方法。
- キレート樹脂処理に使用する樹脂が、アミノカルボン酸基型である請求項1または2に記載の有機酸の製造方法。
- 微生物による発酵法によって有機酸を製造する際に、
培養増殖したLactococcus lactis subsp. lactis 332(受託番号 FERM P−15764)を、アルカリ液にてpH5〜8に調製しながら30〜45℃の温度条件下、24〜90時間発酵処理し、
発酵処理したものに対して、菌体及び濁り物質の除去処理を行い、
除去処理したものに対して、イオン交換膜を使用した電気透析により分離濃縮処理して非電解性の不純物を取り除き、
分離濃縮処理したものに対して、脱色処理し、
脱色処理したものに対して、キレート樹脂処理し、
キレート樹脂処理したものに対して、イオン交換膜を用いて水分解電気透析を行い有機酸とアルカリとをそれぞれ回収し、
回収した有機酸に対して、カチオン交換樹脂によるカチオン除去を行った後に、アニオン交換樹脂による乳酸以外のアニオン除去を行い、
該イオン交換処理したものを濃縮処理することにより高純度の乳酸を得ることを特徴とする、有機酸の製造方法。
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