JP3964271B2 - 医療用走査型デジタルx線撮影装置 - Google Patents

医療用走査型デジタルx線撮影装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、歯科用デジタルセファロ装置などのように、受光したX線データをデジタル化可能なデータあるいはデジタルデータとして出力するX線検出器を備え、X線発生器から照射されるX線細隙ビームとX線検出器とを同方向に同期移動させながら被写体にX線細隙ビームを走査して、この被写体のX線画像を得る医療用走査型デジタルX線撮影装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、医療用走査型デジタルX線撮影装置、例えば、歯科用デジタルセファロ装置では、患者の頭部を被写体として、これにX線細隙ビームを走査して、X線画像を得ている(例えば特開平7−143981がある。)。
しかしながら、このような装置では、頭部全体に等速でX線細隙ビームを照射走査するため、頭骸骨や歯顎などの硬組織領域の画像を明確にすれば、皮膚や口唇などの軟組織領域の画像が得られず、逆に軟組織領域の画像を明確にすれば、硬組織領域の画像が得られなかったりしていた。
【0003】
特開平7−8483号公報には、この問題を解決する装置が提案されている。すなわち、この装置は軟組織フィルタを用いたもので、X線細隙ビームが被写体である患者頭部に照射される前に、この頭部の軟組織領域の形状に近い軟組織フィルタをこのビームの通路に設置し、これによって、軟組織の画像が得られるようにしているが、軟組織フィルタと実際の患者頭部の軟組織領域との位置合わせが困難な上に、軟組織領域の正確な分離ができず、また、患者頭部の大小に合わせて複数の軟組織フィルタを用意しておく必要があった。
【0004】
また、特開平5−252444号公報、特開平9−266901号公報などでは、X線検出器で得られたデータを画像処理して、硬組織領域と軟組織領域を判別し、組織の硬軟に合わせた階調処理を行う方法が提案されているが、画像処理が複雑なものとなっていた。
【0005】
また、例えば、特開平8−19534号公報に記載されているように、歯科用のX線パノラマ撮影装置では、従来より、X線発生器とX線検出器とを対面させ被写体を中心として旋回させながらX線細隙ビームを照射する際に、ビームの通過経路上の硬組織の多さに対応させて、旋回の速度に緩急を持たせることで、複数の骨が重なる場合でも硬組織領域の画像が得られるようにしたが、この場合、軟組織に関する考慮はない。また、この装置は、被写体を中心としてX線細隙ビームを旋回照射させるものであって、歯科用デジタルセファロ装置のように、X線細隙ビームを被写体に対して走査するものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、このような問題を解決するため、走査型でありながら、簡単な処理で、同じ画像上で硬組織領域と軟組織領域の双方について、明確なX線画像を得ることのできる、X線撮影のダイナミックレンジが拡大された医療用走査型デジタルX線撮影装置を提供することにある。
【0007】
本発明のその他の目的や利点は、本明細書を読み進めることによって、明確になるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の医療用走査型デジタルセファロX線撮影装置は、X線発生器、被写体を固定する被写体固定手段、X線検出器を備え、前記X線発生器と前記X線検出器とは、前記被写体固定手段を挟むように設けられ、前記被写体固定手段に固定された被写体に、前記X線発生器から照射されるX線細隙ビームと前記X線検出器とを同方向に同期移動させながら前記X線細隙ビームを走査して、前記被写体のX線画像を得る医療用走査型デジタルX線撮影装置であって、少なくとも制御データを記憶するメモリを備えた制御装置を有し、セファロ撮影における、前記被写体の軟組織、硬組織に対するX線透過量を予測して予め規定した擬似モデルである予測X線透過量を用いた制御パターンの制御データを、前記メモリに記憶しており、前記制御パターンは、単位時間あたりに照射される前記X線細隙ビームの線量を、前記軟組織に対しては小さく、前記硬組織に対しては大きくし、かつ前記軟組織と前記硬組織の双方におけるX線透過量が、前記X線検出器の感知レベルの上下限の間にくるように、前記X線細隙ビームの走査速度または照射出力を制御して、前記軟組織の画像濃度と、前記硬組織の画像濃度とを均一化させるものであることを特徴とする。
請求項2では、請求項1において、前記X線細隙ビームの走査速度の制御は、走査駆動用のパルスモータのパルスレートを変更して制御するようにしたことを特徴とする。
請求項3では、請求項2において、前記パルスレートは、前記被写体の撮影部位、または被写体の種別、撮影方向、被写体の大きさ、大人と子供の別、性別に応じて、予め準備した複数種別のものを記憶していることを特徴とする
請求項4では、請求項1〜3のいずれかにおいて、更に、前記X線細隙ビームの走査速度、および/または照射出力の制御量から、前記X線画像の軟組織領域を判別し、階調処理として、少なくとも判別した軟組織領域の濃度を調整することを特徴とする。
請求項5では、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記被写体の特定部位の位置を検出する位置検出手段を更に備え、前記位置検出手段の出力に基づき、前記X線細隙ビームの走査速度、および/または照射出力を更に制御することを特徴とする。
請求項6では、請求項1〜5のいずれかにおいて、少なくとも前記X線発生器、前記被写体固定手段、または前記X線検出器のいずれかには、前記X線細隙ビーム中のX線照射エネルギの分布を、前記同期移動方向に対して直角な方向で変化させる縦フィルタを、着脱可能もしくは固定して設けたことを特徴とする。
請求項7では、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記被写体の特定部位の位置を検出する位置検出手段を更に備え、前記位置検出手段の出力に基づき、前記被写体の画像データの軟組織領域の濃度を強調する階調処理であるフィルタ階調処理を行うことを特徴とする。
請求項8では、請求項5において、前記位置検出手段の出力に基づき、前記被写体の画像データの軟組織領域の濃度を強調する階調処理であるフィルタ階調処理を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明では、これらの提案する装置によって、X線画像における黒化度補正や、コントラスト補正が加えられ、同じ画像上の軟組織、硬組織がより明瞭に出来る。
【0010】
ところで、X線画像の黒化度とX線強度に次のような関係があることが知られている。
【0011】
X線画像の黒化度(画像濃度)Dは、D=f (I t p
ここに、I: X線強度、t: 露出時間で定まる。
【0012】
また、X線強度 Iは、I = kVi t
ここに、V:管電圧、i: 管電流、t: 露出時間で定まる。
したがって、黒化度は、X線強度と露出時間によって調整でき、X線強度は管電流、管電圧、露出時間で調整できるので、本発明では、これらの要素を直接あるいは間接的に制御して、同じ画像上に現われる軟組織と硬組織の黒化度やコントラストを補正して、画像を鮮明にしている。
【0017】
ここに、制御対象となる、X線細隙ビームの走査速度、照射出力(強度)、あるいはこれらの双方の制御因子は、被写体の軟組織、硬組織に応じて予め準備された制御目標値に一致するように制御される。
【0018】
図14は、本発明装置を使用して、被写体の頭部を撮影する場合における、撮影部位とX線細隙ビームの走査速度、X線透過線量の関係を示している。
【0019】
本発明では、通常の撮影パターンでは、管電流、管電圧(例えば、4mA,80KV)を一定にし、X線検出器を駆動するパルスモータのパルスレートを変更することによって、後述するように診断撮影部位に応じた速度Yで走査制御される。このパルスレートは、予め被写体の種別や撮影方向、大人、子供、女性などに応じて準備され、メモリ内に格納されているが、それらの制御パターンで制御が出来ない場合、他の制御パターンに変更する。更に、走査速度だけで補正が不十分な場合には、管電流及び/又は管電圧の制御も組み合わせて行う。
【0020】
ここに、透過量が大きい場合とは、軟組織領域を走査している場合であり、その際には、走査速度を速くすることで、この軟組織領域に単位時間あたりに照射されるX線細隙ビームの線量が小さくなるので(このとき、X線検出器も同期速度で移動しながら受光する)、この軟組織領域に対する透過X線量も小さくなり、その結果、軟組織部分のX線画像のダイナミックレンジが向上する。
【0021】
一方、透過量が小さい場合とは、硬組織領域を走査している場合であり、その際には、走査速度を遅くすることで、この硬組織領域に単位時間あたりに照射されるX線細隙ビームの線量が大きくなるので(このとき、X線検出器も同期速度で移動しながら受光する)、この硬組織領域の透過X線量も大きくなり、その結果、硬組織部分のX線画像のダイナミックレンジが向上する。
【0022】
図14(a),(b)は、本発明における制御原理を説明するグラフである。
理解を容易にするため、これらの図では、本発明による制御を、管電流、管電圧を一定にしてX線細隙ビームを等速で走査した場合との比較において示している。
Xoは、軟組織が明瞭に現われるように、X線細隙ビームを被写体頭部に対して等速度で走査した場合のX線透過線量(単位時間あたりの透過量)を示している。この場合、X線透過量Xoは、軟組織部では、その組織内のX線吸収係数の差異に基づいた検出量が得られるため、鮮明な濃淡画像が得られるが、他方の硬組織部では、X線透過量は激減し、そのためX線検出器の下限の感知レベルXminより低下してしまうために、殆ど画像が現われない(その部分のX線画像は白くなってしまう)。
逆に、硬組織が明瞭に現われるように、X線細隙ビームを被写体頭部に対して等速度で走査した場合には、X線透過量Xoは、硬組織部では、その組織内のX線吸収係数の差異に基づいた検出量が得られるため、濃淡画像が得られるが、他方の軟組織部では、X線透過量は激増し、そのためX線検出器の上限の感知レベルXmaxを超えてしまうため、出力が飽和して殆ど画像が現われない(その部分のX線画像は黒くなってしまう)。
そこで、本発明では、このような事情に鑑みて、上記軟組織と硬組織の双方におけるX線透過量が、X線検出器の感知レベルの上、下限の間に来るようにして、X線ビーム細隙の走査速度を制御しており、図14(b)は、X線透過量を制御するために本発明によって、制御されるX線ビーム細隙の走査速度変化Yを、図14(a)に対応させて示している。図14(b)に示すように、捜査速度を軟組織においては速くして、硬組織では遅くしている。このようにすることにより、X線検出器の感知レベルの上下限(Xmax、Xmin)の間にX線透過量が制御されるので適切な黒化度、コントラストの像が得られる。図14(a)では、制御前のカーブXoが制御後のカーブXでは平坦化処理されていることが分かる。
なお、X線ビーム細隙の走査速度を制御する場合、制御目標とすべきX線ビーム細隙の走査速度データをメモリなどに記憶しておいて、上記したパルスレートに補正を加えるようにして制御してもよい。
このような本発明の基本精神は、X線ビーム細隙を被写体に照射して走査するときに、被写体の軟組織と硬組織の双方におけるX線透過量がX線検出器の感知レベルの上、下限に特定されるが、軟組織、硬組織のいずれにおいても、後述するような階調処理を施すためには、それらに適したX線透過量を制御目標データとして選択することが望ましい。
【0023】
本発明では、以上のような原理に基づき、被写体の軟組織、硬組織のいずれにおいても、濃淡補正やコントラスト補正がなされる。
【0024】
本発明によれば、こうして、同一のX線画像上における軟組織部分、硬組織部分におけるダイナミックレンジが拡大され、1つのX線画像上で軟組織領域も硬組織領域も明確に把握することができる。
【0025】
また、X線細隙ビームの照射出力は、そのX線細隙ビームを発生するX線管の管電流、あるいは、管電圧のどちらか一方を制御してもよく、その双方を制御してもよく、これによって更にダイナミックレンジが向上する。
【0026】
特に本発明では、上記したX線細隙ビームの走査速度などの制御因子は、前記被写体固定手段に固定された被写体について、その被写体に見合ったX線透過量を予測して予め規定した擬似モデルが使用され、これが軟組織部分と硬組織部分とにおける濃淡差の補正のために使用され、前述した制御因子が制御される。
【0027】
ここでの予測X線透過量は、被写体にX線ビームを照射して得たX線透過量ではなく、被写体に見合って予め用意されている、X線透過量についての擬似モデルであるので、実測値を得るための時間遅れがなく、制御の追随性がよい。
【0028】
更に、変形例では、被写体の階調処理基準点位置を検出する位置検出手段を備え、この位置検出手段の出力に基づき、前記X線細隙ビームの走査速度などの制御因子を制御している。
【0029】
このようなものでは、正確な階調処理基準点位置、つまり、被写体のX線吸収係数が変化する位置を示す基準点をX線画像の撮影時に検出できるのでより正確な濃淡補正ができる。提案する第2の態様では、前記X線細隙ビームの走査によって得たX線画像を、被写体を走査した前記X線細隙ビームの走査速度、および/または、照射出力に基づいて階調処理している。
【0030】
つまり、X線ビームを走査して撮影したX線画像に対して、X線細隙ビームの走査時の走査速度、および/または、照射出力に基づき、軟組織領域や硬組織領域についても階調処理をするので、より正確にX線画像の濃淡差が補正されX線画像のダイナミックレンジを向上させる。
【0031】
走査速度や照射出力を制御してX線細隙ビームを照射する部分は、X線吸収係数の異なる部分であるので、この走査速度や照射出力のデータを分析すれば、それらの部分において、どのような補正をし、階調処理すれば、それぞれの部分におけるダイナミックレンジを向上できるかが判別できる。したがって、これを利用して、撮影後のX線画像について、階調処理を施し、軟組織部分と硬組織部分のいずれもがより明瞭に把握できるX線画像を得ている。
【0032】
X線細隙ビームを被写体に走査して得たX線画像についての階調処理は、走査中のX線透過量や、走査中の予測X線透過量に基づいても制御できる
【0033】
この場合、実測値であるX線透過量に基づいて階調処理を行うものは、よりよい階調処理がリアルタイムな処理が可能であり、予測X線透過量を元に階調処理を行うものは、より簡便な階調処理が可能である。更に、被写体の階調処理基準点位置を検出する位置検出手段を備え、この位置検出手段の出力に基づき、前記X線検出器によって得られたX線画像についてフィルタを用いた階調処理してもよい
【0034】
ここで、フィルタ階調処理とは、階調処理基準点位置で位置合わせをして、予め用意された軟組織領域などのフィルタパターンを得られたX線画像に当てはめ、このフィルタパターンの部分だけ、X線画像の濃度を調整する処理をいう。
【0035】
このX線撮影装置では、階調処理はX線撮影後に行われるので、撮影前のX線照射量制御を必要としない。そのため、X線画像全体の画像処理をすることなく、簡単な加算処理をするだけでよく処理が簡単である。
【0036】
また、軟組織領域のフィルタパターンもデジタルデータとして用意すればよいので、実体的な軟組織領域フィルタをハードとしていくつも用意する必要がなくなる。
【0037】
この態様の変形例では、X線検出器によって得られたX線画像をフィルタ諧調処理する場合、、前記X線細隙ビームの走査後において、前記被写体に走査した前記X線細隙ビームの走査速度、および/または、照射出力に基づき階調処理をするものを含んでいる。
【0038】
このようなX線撮影装置は、フィルタ階調処理に加えて、X線照射量データに基づく階調処理を加えたものであり、双方の効果が相乗的に発揮される。
【0039】
また、被写体に応じて、撮影中のあるいは、撮影されたX線画像を階調処理するため、被写体の階調基準点を検出する位置検出手段を備えた医療用走査型デジタルX線撮影装置も提案されており、このような装置では、被写体に接触して使用される接触子、あるいは被写体に接触させずに使用される非接触子を有した位置検出手段を含んでいる。
【0040】
更に、本発明の望ましい例では、X線撮影装置は、前記X線細隙ビームと前記X線検出器は、前記X線発生器に備えられたX線管を固定し、このX線管の近傍に設けられた一次スリットと、前記被写体固定手段の前記X線発生器側に設けられた二次スリットと、前記X線検出器とを同方向に同期移動する構成になっており、X線発生器に備えられたX線管を移動回転などさせることなく固定したままで、その代わりに、このX線管からのX線ビームを出射部分で一定範囲に限定する一次スリットと、被写体に照射される前に更に限定する二次スリットとを同期移動させることができる。
【0041】
これによって、照射中心であるX線管が固定されているので、中心振れのないX線細隙ビームの照射走査をすることができ、得られるX線画像がより明確になる。
【0042】
また、更に望ましい例では、CCDカメラなどの半導体検出器で構成されたX線検出器を有し、X線細隙ビームと前記X線検出器とは、前記被写体固定手段に固定された被写体に対して、前記X線細隙ビームの照射方向に直交する上下方向か、あるいは、左右方向に同期して移動されている。
【0043】
以上のようなX線撮影装置は、より具体的な実施例では、被写体固定手段を頭部固定手段で構成した歯科用デジタルセファロ撮影装置が説明されているが、本発明はこれに限られるものではない。
【0044】
また、X線細隙ビームの照射エネルギを同期移動方向で調整するのではなく、同期移動方向に対して直角方向(縦方向)に調整するため、照射されるX線細隙ビームの照射エネルギを前記同期移動方向に対して直角な方向に変化させる縦フィルタを設けてもよい。これによって、硬組織領域から軟組織領域への変化が、同期移動方向に対して直角(縦方向)に生じているような被写体について、X線撮影のダイナミックレンジを拡大し、硬組織領域と軟組織領域の双方について、明確なX線画像を得ることができる。
【0045】
また、着脱交換可能としている場合には、不要な場合には取り外すことができるし、被写体に合わせて縦フィルタを取りつけることもできる。
【0046】
このような縦フィルタをX線検出器に設けても、同様の効果が得られ、X線発生器と両方に設けてると、相乗効果を発揮する。また、第1、第2、第3の態様などと組み合わせることも可能であり、相乗効果を発揮する。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、添付図とともに、本発明の実施の形態について説明する。
【0048】
これより、図1から図13を用いて、本発明の装置を歯科用セファロ撮影装置に適用する例を説明するものであるが、これに限らず本発明は、マンモブラフィーと呼ばれる乳房X線撮影装置や、スリットラジオグラフィーと呼ばれるX線撮影装置などとして、幅広く一般医療用のX線装置として用いることができる。
【0049】
図1は、本発明に係る医療用走査型デジタルX線撮影装置の一例の全体概略構成を示すブロック図である。
【0050】
この医療用走査型デジタルX線撮影装置10は、X線発生器1、このX線発生器1から照射され被写体Oを透過したX線細隙ビームBを受光して、その受光X線データをデジタルデータあるいはデジタル化可能なデータとして出力するX線検出器2、このX線検出器2を着脱可能にかつ速度調整可能に移動保持する走査用検出器支持部5、被写体Oを固定する被写体固定手段6、被写体の階調処理基準点位置を検出する位置検出手段7、この装置全体を制御する制御装置8を備えている。
【0051】
なお、この図1において、X線発生器1、X線検出器2、走査用検出器支持部5、被写体固定手段6、位置検出手段7については、いずれもこれらを、その通常の使用状態を上方から見た所を平面的に示したものである。
【0052】
X線発生器1は、X線管11を内蔵し、そのX線管11から広域に発射されるX線ビームを一定方向、一定範囲だけに制限して目的箇所に照射させるための開口である1次スリット12aを備えたX線遮蔽材よりなる1次スリット部材12、この1次スリット部材12を図示するD方向に速度、位置調整可能に移動させる1次スリット移動軸13、この移動軸13を駆動するパルスモータなどの1次スリット移動モータM1を備えている。
【0053】
X線検出器2については、その詳細を図5を用いて後述する。
【0054】
走査用検出器支持部5は、X線検出器2を着脱可能に保持する検出器ホルダ51、この検出器ホルダ51を図示するD方向に速度、位置調整可能に移動させる検出器移動軸52、この移動軸52を駆動するパルスモータなどの検出器移動モータM2、X線発生器1の1次スリット12aで制限されたX線細隙ビームBを被写体に照射される前に、更に一定範囲だけに制限するためのX線通過開口である2次スリット55aを備えたX線遮蔽材よりなる2次スリット部材55、この2次スリット部材55を図示するD方向に速度、位置調整可能に移動させる2次スリット移動軸56、この移動軸56を駆動するパルスモータなどの2次スリット移動モータM3を備えている。
【0055】
なお、検出器移動モータM2と2次スリット移動モータM3とを独立別個に設けることなく、両者をタイミングベルトなどで機構的にリンクさせて、一方のモータを不要とすることも可能である。
【0056】
被写体固定手段6は、走査用検出器支持部5の検出器ホルダ51、2次スリット部材55の方向Dへの移動に拘わらず、被写体を所定位置に固定するように構成されている。
【0057】
位置検出手段7は、被写体固定手段6に固定支持されているが、その詳細は、図2、図5、図6を用いて後述する。
【0058】
制御装置8は、マイクロコンピュータなどで構成され制御装置8の中央制御機能を発揮する中央処理装置81と、中央処理装置81での処理のための種々の制御プログラムなどを記憶保存するプログラムメモリ82と、得られたX線画像データや、制御データなどを記憶保存するデータメモリ83とを備えた主制御部80、X線検出器2から検出器ホルダ51を介して得られるX線受光データを画像処理して主制御部80に出力する画像処理装置84、主制御部80で得られたX線画像などを表示する表示装置85、主制御部80からの指示により、X線発生器1のX線管11の管電流、管電圧を制御するX線制御装置86、この装置全体の種々の操作指示の入力を受け主制御部80に出力する操作パネル87を備えている。
【0059】
制御装置8の主制御部80には、1次スリット移動モータM1、検出器移動モータM2、2次スリット移動モータM3が接続され、これらのモータM1、M2、M3も主制御部80に制御されている。
【0060】
このX線撮影装置10は、図示したようにX線発生器1とX線検出器2とは、被写体固定手段6を挟むように設けられ、この被写体固定手段6に固定された被写体Oに対して相対的に、X線発生器1は固定状態を維持し、1次スリット12a、2次スリット55a、X線検出器2を同期移動させることで、X線発生器1から照射されるX線細隙ビームBとX線検出器2とを同方向Dに同期移動させながらX線細隙ビームBを被写体Oに走査し、被写体OのX線画像をデジタルデータとして得ることができるが、その際、X線細隙ビームBの走査速度(方向Dへの移動速度)を制御する。
【0061】
つまり、X線透過量が大きくなればX線細隙ビームBの走査速度を大きくし、この透過量が小さくなればX線細隙ビームBの走査速度を小さくなるように、その走査速度を制御するものである。
【0062】
このようにすると、透過量が大きい場合とは、軟組織領域を走査している場合であり、その際には、走査速度を大きくすることで、この軟組織領域に単位時間あたりに照射されるX線細隙ビームBの線量が小さくなり、結果、X線検出器2も同期速度で移動しながら受光するので、この軟組織領域の透過X線量が小さくなる。
【0063】
一方、透過量が小さい場合とは、硬組織領域を走査している場合であり、その際には、走査速度を小さくすることで、この硬組織領域に単位時間あたりに照射されるX線細隙ビームBの線量が大きくなり、結果、X線検出器2も同期速度で移動しながらX線を受けるので、この硬組織領域の透過X線量が大きくなる。
【0064】
こうして、ダイナミックレンジが向上し、全体としてX線透過量つまり画像濃度がより均一化され、軟組織領域も硬組織領域も明確に把握することができるX線画像を得ることができる。
【0065】
被写体へのX線細隙ビームBの照射量は、上記のようにX線細隙ビームBの走査速度を制御することによって増減することもできるが、それ以外に、走査速度は一定にしながら、その照射出力を制御することによっても増減することができ、同様の効果を発揮する。
【0066】
この場合、具体的には、X線制御装置86によりX線発生器1のX線管11の管電流、あるいは、管電圧のどちらか一方だけ、あるいは、双方を制御することとなるが、双方を制御する場合には、そのダイナミックレンジが更に広くなり、より広い範囲で、軟組織領域と硬組織領域との濃度の均一化、つまり、それぞれの画像の明確化に対応することができる。
【0067】
更に、被写体へのX線細隙ビームBの照射量を制御するのに、上述の走査速度の制御と照射出力の制御を併せて行うこともでき、その場合には、そのダイナミックレンジが更に一層広くなり、軟組織領域と硬組織領域との濃度の均一化、つまり、それぞれの画像の明確化に対応することができる。
【0068】
特に本発明では、X線細隙ビームBの照射量を制御するのに、予め用意されている予測X線透過量を用いるようにすることでき、その場合には、実測値を待つための時間遅れがなく、制御の追随性がよい。
【0069】
これは、具体的には、軟組織は皮膚表面に限られ、また硬組織は大きな骨組織が存在する頭部中央部にあることが判っているので、皮膚表面に近い、主に、撮影開始部位及び撮影終了部位においては、軟組織と判断し、その間を硬組織と判断して予め一般的な制御パターンを記憶保存しておき、そのデータに基づき制御するものである。この場合、被写体の大きさにあわせて大人、子供などに分けて事前に選択スイッチなどで選択するようにしてもよい。
更に、この場合にも、上述したような実測値のX線透過量を用いる場合と同様な態様が可能であり、同様の効果を発揮する。
【0070】
なお、ここで示した方向Dは、この方向だけに限定されず、この反対方向であってもよく、また、この図の紙面に垂直な方向(図8の方向D′)であってもよい。
【0071】
図2は、図1で示した位置検出手段の要部説明図である。これより、すでに説明した部分については、同じ符号を付して重複説明を省略する。
【0072】
この位置検出手段7は、接触子7aと、この接触子7aを矢印で示すように例えば上下左右に位置調節可能かつ位置検知可能に支持し、被写体O(この例では人体頭部)の階調処理基準点Pに接触子7aを当接させた時の接触子7aの位置を検出することで、その基準点Pの位置を検出する位置検出器7bとを備えている。この位置検出器7bは、被写体固定手段6に固定されており、ポテンショメータなどで構成される。
【0073】
このような位置検出手段7を用いると、階調処理基準点P(この例では歯科用セファロ撮影でよく用いられるナジオン、つまり、歯科矯正において重要な、人体頭部正中状平面における鼻骨前頭縫合の最前点)の位置を簡単、短時間にかつ正確に検出することができ、また、患者に余分な検出用マークを付したりしないで済む。
【0074】
なお、この階調処理基準点Pは、ナジオンの位置に限られるものではなく、公知の各位置を用いることができる。
【0075】
こうして得られた階調処理基準点位置は、次に説明するように、X線検出器2で得られたX線画像を事後的に軟組織領域の階調処理をするのに、あるいは、X線撮影をする際のX線細隙ビームBの照射量を制御するのに、用いられる。
【0076】
図3は、図1の医療用走査型デジタルX線撮影装置におけるデジタル走査撮影の手順の参考例を示すフローチャートである。
【0077】
まず、操作パネル87によって、撮影モード、つまり、上述した走査速度の制御による撮影、照射出力(X線管11の管電圧および/または管電流)の制御による撮影、軟組織領域などの階調処理による撮影、あるいは、これらの組み合わせによる撮影のいずれかを選択する(S1)。
【0078】
ついで、撮影プログラムを起動すると(S2)、階調処理が選択されていた場合には、図2で説明した位置検出手段7によって階調処理基準点位置が検出される(S3、S4)。
【0079】
その後、1次スリット12a、2次スリット55a、X線検出器2が初期位置に復帰され、これらが図1に示すように、同一方向Dに同期しながら移動を始め、X線照射、つまり、X線細隙ビームBの走査が行われ、この走査中に、X線検出器2で得られた受光X線データ、つまり、X線透過量が主制御部80にフィードバックされ、これを元に、選択された撮影モードに応じて、1次スリット12a、2次スリット55a、X線検出器2の同期移動の速度、つまり、X線細隙ビームBの走査速度の制御、X線細隙ビームBの照射出力(X線管11の管電圧および/または管電流)の制御などの方法によって、X線細隙ビームBの照射量の制御が行われる(S5)。
【0080】
ここで、本発明で提案するように、X線検出器2で得られたX線透過量の代わりに、予め被写体に対応して用意された予測X線透過量を用いるようにすること可能である。さらに、検出された階調処理基準点位置を基準として、X線細隙ビームBの照射量の制御を行うようにすることも可能であり、その場合、正確な階調処理基準点位置、つまり、被写体のX線吸収係数が変化する位置を示す基準点に基づき、制御が行われるので、より正確に制御することができる。
【0081】
こうしてX線画像を得られると(S6)、階調処理が選択されている場合には、得られたX線画像に更に階調処理が施され(S7、S8)、その階調処理されたX線画像が、階調処理が選択されていない場合は、そのままのX線画像が表示装置85に表示される(S9)。
【0082】
この場合の階調処理も、X線画像を得る際のX線照射量(X線細隙ビームの走査速度や照射出力)の制御量を基準として行う場合(この場合、階調処理基準点位置は必ずしも必要としない。)と、いわゆるフィルタ階調処理を行う場合とがある。このフィルタ階調処理とは、階調処理基準点位置で位置合わせをして、予め用意された軟組織領域などのフィルタを得られたX線画像に当てはめ、このフィルタ部分だけ、X線画像の濃度を調整する処理をいう。
【0083】
表示装置に表示されたX線画像は、必要に応じてプリント出力したり、データメモリ83に記憶保存する(S10)。
【0084】
図4は、図1の医療用走査型デジタルX線撮影装置で、上記のようにして得られたX線画像の一例を示す図である。
【0085】
このX線画像は、上述した走査速度の制御による撮影、照射出力の制御による撮影を行い、階調処理を行った画像を概念的に示しており、この図で、符号AHは硬組織領域(この例では、頭骸骨や顎骨)、ANは軟組織領域(この例では、皮膚や唇)、LNは軟組織領域ANと被写体Oのない部分の境界線(この例では、人体頭部の皮膚表面線)、FNは、軟組織領域ANの階調処理を行うための軟組織フィルタ、FNaは、階調処理を行った部分と、行わない部分を比較するために、概念的に軟組織フィルタに設けた切り欠きであり、この部分の画像は、階調処理を行っていないX線画像となっている。
【0086】
この画像では、概念的に、走査速度の制御による撮影、照射出力の制御による撮影、あるいは、走査速度と照射出力の双方の制御による撮影を行ったために、これらの制御を行わない撮影をした場合に比べ、図示した切り欠きFNaの部分で示すように、軟組織領域ANの境界線LNが幾分(図では点線で示している。)見えているのが解る。
【0087】
このX線画像に対して、位置検出手段7で得られた階調処理基準点Pの位置を元に、図示した軟組織フィルタFNによって、このフィルタFN部分の画像データを強調する作業、つまり、軟組織領域ANの階調処理を行うと、図で実線で示すように軟組織領域ANの境界線LNが、より明確に表示されるようになる。
【0088】
なおここでは、いわゆるフィルタ階調処理をした場合の処理後の画像を示したが、上述したフィルタを用いない階調処理、つまり、X線再隙ビームの走査時の走査速度、および/または、照射出力に基づき、軟組織領域などについて階調処理をすることも可能である。
【0089】
つまり、照射前にダイナミックレンジを向上させるべく、走査速度や照射出力を制御したX線細隙ビームが照射される部分は、X線吸収係数の異なる部分、つまり、X線画像の階調が異なる部分であり、この走査速度や照射出力のデータによって、どの部分が階調処理すべき部分かを判別することができ、これを利用して、撮影後のX線画像についても、更に、階調処理をすることで、更に、ダイナミックレンジが向上し、より、軟組織部分と硬組織部分のいずれもが、より明瞭に把握できるX線画像を得ることが出来る。
【0090】
また、上記階調処理とフィルタ階調処理の両者を組み合わせると、よりダイナミックレンジ向上の効果が大きい。
【0091】
図4の下には、階調処理グラフを示しており、ここでG、G′領域は軟組織領域、H領域は硬組織領域であり、X線検出器2の出力、つまり、X線透過量に応じて階調処理パターンQ,R,Sのいずれかを選択することができる。あるいは、既に説明した一般的な制御パターンを元にした予測X線透過量から階調処理パターンQ,R,Sを選択することもできる。
【0092】
また、階調処理パターンQ,R,Sは、被写体の大きさに応じて事前に選択スイッチで選択することもできるし、また、階調処理基準点の位置検出手段の出力に応じて自動制御あるいは予め記憶させておいたものの中から自動的に選択することもできる。
【0093】
なお、上記に説明したX線撮影撮影時の照射量制御によるダイナミックレンジの拡大の方法、照射後の階調処理やフィルタ階調処理の種々のダイナミックレンジの拡大の方法は、それぞれ種々に組み合わせて用いることができ、その場合には、それぞれの効果を相乗的に発揮するものである。
【0094】
図5は、図2の位置検出手段の使用態様を説明する図で、(a)は被写体上部での横断面図、(b)は(a)を右方向から見た側面図である。
【0095】
位置検出手段7は、前述したように、X線検出器2を着脱可能に保持する検出器ホルダ51と2次スリット55aを備えた2次スリット部材55の間に被写体Oを固定保持する被写体固定手段(この例では、頭部固定手段)6に設置されている。
【0096】
X線検出器2は、検出器ホルダ51に着脱可能に収容されるカセット型となっており、受光した透過X線を電気的データとして出力するライン状(いわゆるラインセンサだけでなく、二次元的な広がりがあるが、全体として長方形形状のセンサも含む。)のもので、CCDカメラなどの半導体検出器として構成されたX線検出素子2a、このX線検出素子2aや他の関連制御部品を収容しX線遮蔽素材で形成されたケース2b、このケース2bの一部に窓として設けられX線検出素子2aへの透過X線の受光を許容し可視光線などを遮るX線窓2c、X線検出素子2aで電気的データとして変換出力された透過X線データを検出器ホルダ51側に電気的に接続し出力するための接続部2dを備えている。
【0097】
X線検出素子2aとしては、CCD、CdTe(カドミウムテルル)、CdZnTe、CMOSなどを使うことができる。
【0098】
なお、CdTe(カドミウムテルル)などの高速応答性のよいX線検出素子を用いると、1秒間に150枚程度のフレーム画像の転送が可能となり、静止画像だけでなく、動画画像を構成することができ、この場合に、本発明の種々のダイナミックレンジ拡大方法を用いることによって、硬組織領域と軟組織領域の双方について、明確なX線画像で構成される動画画像を得ることが出来る。
【0099】
検出器ホルダ51は、検出器移動軸52に位置、速度調整可能に移動支持されているホルダ本体51a、このホルダ本体51aに固定され、X線検出器2を着脱可能に保持しガイドする検出器ガイド51b、X線検出器2と電気的接続を行うための接続部51cとを備えている。
【0100】
頭部固定手段(被写体固定手段)6は、人体頭部Oの前額部を規定する前額ガイド6a、両耳部を規定する左右一対の耳ガイド6b,6c、これらのガイド6a、6b、6cを下垂させた固定板6dから構成され、前額ガイド6aは前後、上下位置調整可能、耳ガイド6b、6cは正中線Mを中心として頭部を挟む寸法を左右に調整可能、また、上下位置調整可能となっている。
【0101】
頭部固定手段6の耳ガイド6b,6cを左右に開閉調整する機構は、左右の開閉距離の測定が可能となっており、これらは、位置検出手段7の左右位置検出手段を構成し、この左右位置検出手段の出力に基づき、走査速度、X線照射出力の制御や、階調処理を行うことができる。
位置検出手段7の接触子7aの位置検出を行う位置検出器7bは、上下棒7c、これに噛み合う位置検出歯車7d、上下棒7c、位置検出歯車7dを収容した上下位置検出器7e、この上下位置検出器7eを先端に備えた前後移動棒7f、この前後移動棒7fを収容した前後位置検出器7gを備え、この前後位置検出器7gが頭部固定手段(被写体固定手段)6の固定板6dに固定されている。
【0102】
位置検出器7bの上下位置検出器7eは、上下棒7cの上下位置を、位置検出歯車7dとこれに連動する角度検出器(不図示。いわゆるポテンショメータなどを用いる。)によって検出して、接触子7aの上下位置を検出する。前後位置検出器7gは、前後棒7fの前後位置、つまり、上下位置検出器7eの前後位置を同様に検出して、接触子7aの前後位置を検出する。
【0103】
このような構成で、この位置検出手段7は、その接触子7aを被写体Oの階調処理基準点Pに当接させるだけで、この階調処理基準点Pの位置を簡単にかつ正確に検出することができるのが解る。
【0104】
なお、この位置検出手段7では、被写体である人体頭部Oを基準として、その上下方向位置を上下位置、その前後方向位置を前後位置、その左右方向位置を左右位置としている。
【0105】
この左右位置については、頭部固定装置(被写体固定装置)6で人体頭部O(被写体)を固定すると、その正中線Mと頭部固定装置6の中心が一致し、その中心位置と位置検出器7bの中心位置を一致させておくことにより、接触子7aが常に人体頭部Oの中心にあるナジオンP(階調処理基準点)の位置や、上述の左右位置測定手段によって、挟まれた人体頭部の大きさを測定可能であり、この出力に基づき、走査速度、X線照射出力の制御や、階調処理を行うことができるものである。
【0106】
図6は、本発明で用いる位置検出手段の他例の側面図である。
【0107】
この位置検出手段7Aは、図5の位置検出手段7と比べて、接触子7aの代わりに、非接触検出子7iを備えている点が異なっている。
【0108】
この非接触検出子7iは、図で点線で示すように、赤外線、可視光線などを用いた公知の測距センサーで構成され、階調処理基準点Pを所定位置に捉えるようにすることで、この被写体の階調処理基準点Pの位置を検出するようにしている。
【0109】
例えば、赤外線の場合には、ガイド光として、可視光線を併用し、この可視光線による点照明が階調処理基準点Pにちょうど来るようにした状態で、赤外線により非接触検出子7iと階調処理基準点Pとの間の距離が所定距離になるようにして階調処理基準点Pの位置を検出したり、可視光線の場合には、その焦点位置に階調処理基準点Pがちょうど来るようにした時に所定の像が鮮明に結ばれるようにして階調処理基準点Pの位置を検出したりすることができる。
【0110】
このようにすると、患者頭部に接触子が接触しないので、患者に不快な感じを与えることなく、階調処理基準点Pの位置を検出することができる。
【0111】
図7は、図1の医療用走査型デジタルX線撮影装置におけるX線細隙ビームの走査態様の一例の説明図である。この図を用いて、X線細隙ビームの走査方法について説明する。
【0112】
図において、それぞれの符号の後に角括弧内に示した数字の「1」、「2」は、同期移動の初期位置と、終了位置を示しており、また、X線細隙ビームB1は1次スリット12aで形成される細隙ビーム、X線細隙ビームB2は2次スリット55aで形成される細隙ビームを示している。
【0113】
なお、言うまでもないが、これらのX線細隙ビームB1、B2は、頭部の頭頂から顎方向に顎下までの長さを有する縦長の細いビームである。
【0114】
D1は1次スリット12aの初期位置[1]と終了位置[2]との中心線間の距離であって、その同期移動の移動方向Dの移動距離、D2は同様に2次スリット55aの初期位置[1]から終了位置[2]までの同期移動の移動方向Dの移動距離、D3は同様にX線検出器2の初期位置[1]から終了位置[2]までの同期移動の移動方向Dの移動距離を示している。
【0115】
これに関連し、L1は、固定されたX線管11を起点とした、X線細隙ビームB照射中心線方向の1次スリット12aの位置を示す距離、L2は同様に2次スリット55aの位置を示す距離、L3も同様にX線検出器2の位置を示す距離である。
【0116】
この図において、X線管11の位置を固定し、1次スリット12a、2次スリット55a、X線検出器2を同期移動させ、X線細隙ビームB2が被写体を走査しながら、X線検出器2に受光されるようにするには、距離L1、L2、L3と移動距離D1、D2、D3との間に以下のような関係が成り立つ必要がある。
距離L1:距離L2:距離L3=移動距離D1:移動距離D2:移動距離D3
つまり、距離L1、L2、L3は機械的に固定されているので、1次スリット12a、2次スリット55a、X線検出器2の移動距離D1、D2、D3の間に常に上記関係が成り立つように同期移動させればよい。
【0117】
このようにすると、照射中心であるX線管11が固定されているので、中心振れのないX線細隙ビームBの照射走査をすることができ、得られるX線画像がより明確になる。
【0118】
図8は、図1の医療用走査型デジタルX線撮影装置の外観を示すもので、(a)は正面図、(b)はこれを上方より見た平面図である。この装置は、本発明を歯科用セファロ撮影機能付きパノラマX線撮影装置に適用した例を示すものである。
【0119】
この歯科用パノラマX線撮影装置10には、図1で既に説明した部分に加え、X線発生器1を回動可能に支承する発生器保持部31と、X線検出器2を着脱可能に保持する検出器ホルダ32とをその両端に下垂した旋回アーム3、この装置全体を支持する構造体4とを備えている。
【0120】
構造体4は、旋回アーム3を旋回可能に支承する上下アーム4a、この上下アーム4aを上下位置調整可能に支承する支柱4b、この支柱4bを立設した台座4c、上下アーム4aに下垂設置され、旋回アーム3の旋回中心付近に被写体を固定するパノラマ用被写体固定手段4d、上下アーム4aから横方向に延設されたセファロ用アーム4eを備えている。
【0121】
また、被写体固定手段6は、このセファロ用アーム4eの端部に、図8(b)の平面図で示されているように、旋回アーム3が図の旋回角度位置となり、これに下垂されたX線発生器1と被写体固定手段6と結ぶ線が、セファロ用アーム4eとほぼ平行になるような位置であって、被写体固定手段6とX線発生器1間の距離が所定のセファロ撮影距離となる位置に、水平アーム6eを介して設置されている。
【0122】
この歯科用パノラマX線撮影装置10は、このような構成であって、図のような配置で、被写体固定手段6に被写体を固定して、一方、X線発生器1は図の位置に固定され、1次スリット部材12、2次スリット部材55、X線検出器2を同期移動させて、X線細隙ビームBを走査し、被写体である人体頭部のデジタルセファロ撮影を行うことができ、また、上述したように、X線検出器2で順次受光されるX線透過量を元に、X線細隙ビームBの走査速度を制御したり、照射出力を制御したり、また、得られたX線画像に軟組織領域の階調処理を行って、硬組織領域、軟組織領域の双方の画像が明確なX線画像を得ることができる。
【0123】
なお、ここでは、同期移動の方向D、つまりX線細隙ビームBの走査方向Dは、水平方向、つまり、X線細隙ビームの照射方向に直交する左右方向としているが、図中に二点鎖線(想像線)の矢印で示した方向D′のように、垂直方向、つまり、X線細隙ビームの照射方向に直交する上下方向の移動としてもよい。
【0124】
一方、旋回アーム3において、X線発生器1をこの旋回中心を向くようにし、また、検出器ホルダ32にX線検出器2を装着し、被写体固定手段4dに被写体である人体頭部を固定して、この被写体を中心として、X線発生器1とX線検出器2を対面旋回させ、この旋回中心を撮影中に移動させながら撮影する公知の曲面断層撮影法の原理でX線細隙ビーム照射して撮影するパノラマ撮影も行うことができる。
【0125】
この歯科用パノラマX線撮影装置10は、このようにパノラマ撮影とセファロ撮影の2種類の撮影が、X線発生器やX線検出器を別個に設けることなくできるので、省資源である。
【0126】
図9は、図1などで示したX線検出器のより詳しい説明図で、(a)は使用状態の正面図、(b)は(a)を右方から見た側面図、(c)はこのX線検出器の係止機構を説明する要部拡大縦断面図である。
【0127】
本発明で用いるX線検出器は異なる種類の撮影に対応可能、つまり、セファロ撮影用の検出器ホルダ51、パノラマ撮影用の検出器ホルダ32の双方にワンタッチ装着することができるが、ここでは、そのための機構を説明する。
【0128】
X線検出器2には、このワンタッチ装着のために、この検出器2を片手で把持するための把持部2e、この把持部2eを把持しながら、その把持した片手の親指で押し操作できる操作ボタン2f、この操作ボタン2fを押し操作すると、図9(c)に示すような収納状態となり、操作ボタン2fから指を話すと、図9(a)、(b)に示すように、ケース2b上側から突出状態となる係止ピン2gが備えられている。
【0129】
操作ボタン2fには、軸部2iとその先端に設けられクランク溝2jaを形成したクランク板2jが設けられ、この軸部2jには自然状態で操作ボタン2fが把持部2eからの突出状態を維持するような弾性力を与えるスプリング2hが外挿されている。これに対し、係止ピン2gの下部には、クランク板2jのクランク溝2jaにスライド嵌合するスライドピン2gaが設けられている。
【0130】
クランク板2jのクランク溝2jaは、操作ボタン2fを図において左右にスライドさせると、このクランク溝2jaに嵌合したスライドピン2gaを上下させる形状となっている。
【0131】
このような構造であるので、このX線検出器2を検出器ホルダ51に装着する時は、把持部2eを片手で把持し操作ボタン2fを押しながら、検出器ガイド51bにX線検出器2を嵌め込み、このX線検出器2の接続部2dと検出器ホルダ51の接続部51cが自然と結合接続されるまで押し込んでから、操作ボタン2fを開放し、把持部2eを掴んだ片手を開放すれば、図9(a)、(b)のような状態となり、X線検出器2と検出器ホルダ51とは、ワンタッチで着脱自在に接続される。
【0132】
X線検出器2を引き出す際には、把持部2eを片手で把持し操作ボタン2fを押して図9(c)の状態とし、引っ張るだけでよい。こうして、X線検出器2を取り外す際もワンタッチで簡単に取り外すことができる。
【0133】
このX線検出器2を装着する他の検出器ホルダ32のホルダガイド(不図示)、この図に示した検出器ホルダ51のホルダガイド51bと同様の構造となっており、ワンタッチでX線検出器2を脱着することができ、便利がよく、同一のX線検出器を簡単に異なる撮影に用いることができる。
【0134】
図10は、図8の医療用走査型デジタルX線撮影装置において可能なパノラマX線撮影で得られるパノラマX線画像の一例を示す図である。 パノラマX線撮影については、図8を用いて既に説明しており、このようなパノラマX線撮影を行うと、この図のような歯顎のパノラマX線画像を得ることができる。
【0135】
図11(a)は本発明に係る医療用走査型デジタルX線撮影装置において、縦フィルタを用いた場合のX線細隙ビームの走査態様の一例を示す説明図、(b)は(a)のV1矢視図、(c)は(b)のV2矢視図、図12(a)は、縦フィルタを用いない場合に得られるX線画像の説明図、(b)は、縦フィルタを用いた場合に得られるX線画像の説明図である。なお、この図12(a)は、図11(b)のV3矢視図を示している。
【0136】
この図11(a)は、図7で説明した医療用走査型デジタルX線撮影装置に比べ、二次スリット部材55の被写体O側に二次スリット55aを覆うように縦フィルタ9aを設けた点が異なっている。
【0137】
この縦フィルタ9aは、鉛などのX線不透過材料で形成され、図11(c)に示すように、長方形形状の二次スリット55aの図中で下部にあたる部分をクサビ形に狭くする形状となっている。
【0138】
したがって、二次スリット55aから被写体に達するX線細隙ビームBは、この縦フィルタ9aによって、二次スリット55a幅が規制されない部分では、同じビーム幅(X線細隙ビームBの走査方向の幅)であるが、縦フィルタ9aによって規制される部分では、次第にビーム幅が狭くなるようになっている。
【0139】
このような上下方向に断面積が異なるX線細隙ビームBを被写体に走査すると、異なるビーム幅のX線細隙ビームBの部分では、このビーム幅に対応した時間だけ照射を受けることとなり、この部分については、X線細隙ビームBの照射エネルギがこのビーム幅に対応して小さくなっている。
【0140】
この縦フィルタ9aを用いないで撮影したX線画像(a)と、縦フィルタ9aを用いて撮影したX線画像(b)とを比較したのが、図12であるが、この比較から解るように、被写体Oの軟組織ANの顎下部分が図12(a)では、点線で見えており、画像が明確ではないが、図12(b)では、実線で見えており、画像が明確になっている。
【0141】
このように上下方向(縦方向)に、X線細隙ビームBの照射エネルギを調整して照射すると、被写体の一部分に、上下方向に硬組織領域と軟組織領域が分かれて存在する部分について、それぞれの組織領域に対応させて明瞭な画像を得ることができる。
【0142】
つまり、X線細隙ビームBの照射エネルギを、走査方向、つまり、X線発生器から照射されるX線細隙ビームとX線検出器とを同方向に同期移動させる同期移動方向に対して直角な方向に変化、つまり調整すると、硬組織領域から軟組織領域への変化が、同期移動方向(走査方向)に対して直角(縦方向)に生じているような被写体について、X線撮影のダイナミックレンジを拡大し、硬組織領域と軟組織領域の双方について、明確なX線画像を得ることができる。
【0143】
このような縦フィルタ9aは、設置位置としては、図11(a)に二点鎖線で示すように、二次スリット部材55の被写体と反対側に設けてもよいし、一次スリット部材12の被写体側、あるいは、被写体と反対側に設けてもよい。この一次スリット部材12に設ける縦フィルタ9bは、一次スリット12aの形状に対応して、より小型のものとなっている。
【0144】
また、縦フィルタ9cは、図11(a)に二点鎖線で示すように、X線検出器2の受光面に設けるようにしても良い。この場合は、被写体0を透過したX線細隙ビームBの照射エネルギを前記同期移動方向に対して垂直な方向に変化させるものであるが、このようにしても、硬組織領域と軟組織領域との変化が、同期移動方向に対して直角(縦方向)に生じているような被写体について、X線撮影のダイナミックレンジを拡大し、硬組織領域と軟組織領域の双方について、明確なX線画像を得ることができる。
【0145】
更に、これらの縦フィルタ9a,9b,9cを組み合わせて設置するようにすることも可能である。
【0146】
また、これらの縦フィルタ9a,9b,9cを、X線細隙ビームBの照射中に、動かすようにすると、走査方向に対して、硬組織領域と軟組織領域との変化が上下の場合だけでなく、斜めになっている場合にも対応することができる。
【0147】
また、これらの縦フィルタ9a,9b,9cは、取り付け対象である一次スリット部材12、二次スリット部材55、X線検出器2に対して、着脱交換可能に設置できるようにしているので、不要な場合には取り外すことができるし、被写体に合わせて縦フィルタを取りつけることもできる。
【0148】
また、これらの縦フィルタ9a,9b,9cは一次スリット部材12、二次スリット部材55、X線検出器2に対して固定設置しておいてもよい。
【0149】
図13は、二次スリット部材に設置した縦フィルタの種々の例を示すもので、(a1)、(b1)、(c1)、(d1)、(e1)はその正面図、(a2)、(e2)、(f2)、(g2)、(h2)はその側面図である。
【0150】
この図13において、(a1)、(b1)、(c1)、(d1)、(e1)の正面図は、図11(b)のV2矢視図となっており、(a2)、(e2)、(f2)、(g2)、(h2)の側面図は、図11(a)のV1矢視図となっている。
【0151】
図13(a1)、(a2)、(b1)、(c1)、(d1)に示された縦フィルタ9d,9e,9f,9gは、図12の縦フィルタ9aと同様に、X線不透過材料で製され、その形状によって、二次スリット55aの開口を規制するものであるが、被写体に合わせて、くさび形状も種々のものが可能であり、縦フィルタ9dなどのように、必要な部分にだけ設けるようにしてもよく、縦フィルタ9eのように階段状としてもよく、縦フィルタ9fのように上、下に設け、また、片側だけに傾斜を設けるようにしてもよく、縦フィルタ9gのように曲線形状としてもよい。
【0152】
図13(e1)、(e2)、(f2)、(g2)、(h2)に示された縦フィルタ9h,9i,9j,9kは、これまでに説明したものに比べ、その材料がX線不透過材料ではなく、一定のX線透過性を有するX線半透過材料で製されている点で異なっている。
【0153】
この場合、X線細隙ビームBの照射エネルギを同期移動方向(走査方向)に対して垂直な方向に変化させるのに、このX線半透過材料のX線細隙ビームBの照射方向の厚さを、この垂直方向(上下方向、縦方向)に変化させるようにしている。
【0154】
このようにしても、これまでの縦フィルタ9a〜9gと同様の効果を得ることができ、また、これらの縦フィルタ9h,9i,9j,9kが示すように、その上下方向の厚さの変化も種々のタイプのものが可能である。
【0155】
また、本発明においては、以上の種々のタイプのものを含めてフィルタ機能を有するものを縦フィルタと呼んでいる。
【0156】
また、実施例で説明した装置は、患者が垂直方向に立つか椅子にすわって撮影する方式であるが、水平なベッド上に寝た状態で大方のCT撮影装置のようになっていても良い。
【0157】
【発明の効果】
請求項1〜8に記載の医療用走査型デジタルX線撮影装置によれば、疑似モデルに対する予測X線透過量に基づいて、その走査速度を制御するので、全体としてX線透過量つまり画像濃度がより均一化され、その上、実測値を待つための時間遅れがなく、制御の追随性がよい。そして、特に請求項2では、軟組織と硬組織の双方におけるX線透過量が、X線検出器の感知レベルの上下限の間となるようにしているので、軟組織領域も硬組織領域も明確に把握することができるX線画像を得ることができる。
【0158】
特に請求項2、3では、X線検出器を駆動するパルスモータのパルスレートは、予め被写体の種別や撮影方向、大人、子供、女性などに応じて準備されているので、そこから被写体に適合するものを容易に選択できる。
【0166】
特に、請求項では、まずX線画像を得、この得られたX線画像に対して、X線細隙ビームの走査時の走査速度、および/または、照射出力に基づき、軟組織領域などについての階調処理をするようにしたので、更に、ダイナミックレンジが向上し、軟組織部分と硬組織部分のいずれもが、より明瞭に把握できるX線画像を得ることが出来る。
【0167】
特に、請求項では、前記位置検出手段の出力に基づき、前記X線細隙ビームの走査速度、および/または照射出力を更に制御するので、制御がより正確になる。
【0181】
特に、請求項では、X線細隙ビーム中のX線照射エネルギの分布を、同期移動方向に対して直角な方向で変化させる縦フィルタを設けており、これによって、硬組織領域から軟組織領域への変化が、同期移動方向に対して直角(縦方向)に生じているような被写体について、X線撮影のダイナミックレンジを拡大し、硬組織領域と軟組織領域の双方について、明確なX線画像を得ることができる。
【0182】
また、着脱交換可能としている場合には、不要な場合には取り外すことができるし、被写体に合わせて縦フィルタを取りつけることもできる。
特に請求項7、8では、事後的な階調処理を行うものであるが、そのために、撮影前のX線照射量制御を前提とせず、フィルタ階調処理を行うもので、得られたX線画像全体の画像処理をすることなく、簡単な加算処理をするだけでよいので、処理が簡単である。また、軟組織領域のフィルタパターンもデジタルデータとして用意すればよいので、実体的な軟組織領域フィルタをハードとしていくつも用意する必要がなくなる。また、軟組織領域のフィルタパターンもデジタルデータとして用意すればよいので、実体的な軟組織領域フィルタをハードとしていくつも用意する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る医療用走査型デジタルX線撮影装置の一例の全体概略構成を示すブロック図
【図2】図1で示した位置検出手段の要部説明図
【図3】図1の医療用走査型デジタルX線撮影装置におけるデジタル走査撮影の手順の参考例を示すフローチャート
【図4】図1の医療用走査型デジタルX線撮影装置で得られるX線画像の一例を示す図
【図5】図2の位置検出手段の使用態様を説明する図で、(a)は被写体上部での横断面図、(b)は(a)を右方向から見た側面図
【図6】本発明で用いる位置検出手段の他例の側面図
【図7】図1の医療用走査型デジタルX線撮影装置におけるX線細隙ビームの走査態様の一例の説明図
【図8】図1の医療用走査型デジタルX線撮影装置の外観を示すもので、(a)は正面図、(b)はこれを上方より見た平面図
【図9】図1で示したX線検出器のより詳しい説明図で、(a)は使用状態の正面図、(b)は(a)を右方から見た側面図、(c)はこのX線検出器の係止機構を説明する要部拡大縦断面図
【図10】図8の医療用走査型デジタルX線撮影装置で得られるパノラマX線画像の一例を示す図
【図11】(a)は本発明に係る医療用走査型デジタルX線撮影装置において、縦フィルタを用いた場合のX線細隙ビームの走査態様の一例を示す説明図、(b)は(a)のV1矢視図、(c)は(b)のV2矢視図
【図12】(a)は、縦フィルタを用いない場合に得られるX線画像の説明図、(b)は、縦フィルタを用いた場合に得られるX線画像の説明図
【図13】二次スリット部材に設置した縦フィルタの種々の例を示すもので、(a1)、(b1)、(c1)、(d1)、(e1)はその正面図、(a2)、(e2)、(f2)、(g2)、(h2)はその側面図
【図14】本発明装置を使用して、被写体の頭部を撮影する場合における、撮影部位とX線細隙ビームの走査速度(b)、X線透過線量(a)の関係を示すグラフ

Claims (8)

  1. X線発生器、被写体を固定する被写体固定手段、X線検出器を備え、前記X線発生器と前記X線検出器とは、前記被写体固定手段を挟むように設けられ、
    前記被写体固定手段に固定された被写体に、前記X線発生器から照射されるX線細隙ビームと前記X線検出器とを同方向に同期移動させながら前記X線細隙ビームを走査して、
    前記被写体のX線画像を得る医療用走査型デジタルX線撮影装置であって、
    少なくとも制御データを記憶するメモリを備えた制御装置を有し、
    セファロ撮影における、前記被写体の軟組織、硬組織に対するX線透過量を予測して予め規定した擬似モデルである予測X線透過量を用いた制御パターンの制御データを、前記メモリに記憶しており、
    前記制御パターンは、
    単位時間あたりに照射される前記X線細隙ビームの線量を、前記軟組織に対しては小さく、前記硬組織に対しては大きくし、
    かつ前記軟組織と前記硬組織の双方におけるX線透過量が、前記X線検出器の感知レベルの上下限の間にくるように、前記X線細隙ビームの走査速度または照射出力を制御して、
    前記軟組織の画像濃度と、前記硬組織の画像濃度とを均一化させるものであることを特徴とする医療用走査型デジタルセファロX線撮影装置。
  2. 請求項において、
    前記X線細隙ビームの走査速度の制御は、走査駆動用のパルスモータのパルスレートを変更して制御するようにしたことを特徴とする医療用走査型デジタルセファロX線撮影装置。
  3. 請求項において、
    前記パルスレートは、前記被写体の撮影部位、または被写体の種別、撮影方向、被写体の大きさ、大人と子供の別、性別に応じて、予め準備した複数種別のものを記憶していることを特徴とする医療用走査型デジタルセファロX線撮影装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    更に、前記X線細隙ビームの走査速度、および/または照射出力の制御量から、前記X線画像の軟組織領域を判別し、階調処理として、少なくとも判別した軟組織領域の濃度を調整することを特徴とする医療用走査型デジタルセファロX線撮影装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記被写体の特定部位の位置を検出する位置検出手段を更に備え、
    前記位置検出手段の出力に基づき、前記X線細隙ビームの走査速度、および/または照射出力を更に制御することを特徴とする医療用走査型デジタルセファロX線撮影装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    少なくとも前記X線発生器、前記被写体固定手段、または前記X線検出器のいずれかには、
    前記X線細隙ビーム中のX線照射エネルギの分布を、前記同期移動方向に対して直角な方向で変化させる縦フィルタを、着脱可能もしくは固定して設けたことを特徴とする医療用走査型デジタルセファロX線撮影装置。
  7. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記被写体の特定部位の位置を検出する位置検出手段を更に備え、
    前記位置検出手段の出力に基づき、前記被写体の画像データの軟組織領域の濃度を強調する階調処理であるフィルタ階調処理を行うことを特徴とする医療用走査型デジタルセフ ァロX線撮影装置。
  8. 請求項5において、
    前記位置検出手段の出力に基づき、前記被写体の画像データの軟組織領域の濃度を強調する階調処理であるフィルタ階調処理を行うことを特徴とする医療用走査型デジタルセファロX線撮影装置。
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