JP3952812B2 - Printed material with peelable masking layer - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抽選券やゲームカードの如く「当たり」「外れ」等の機密情報データを剥離性隠蔽層で隠蔽してあり、使用に際しこの剥離性隠蔽層を剥離して機密情報データを認識する剥離性隠蔽層付印刷物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、例えば、インスタント抽選券やゲーム用のカードなどにおいて、「当たり」、「外れ」あるいはそれに該当する絵柄などでなる機密情報データを隠蔽するために、隠蔽性とスクラッチ性（引っ掻き易さ性）を有し、凝集破壊性のあるゴム系のインキによりその機密情報データを隠蔽し、購入した顧客がその使用に際し、コイン等でスクラッチオフして機密情報データを視認するスクラッチ印刷物が知られ、種々の分野で利用されている。
【０００３】
上記のスクラッチ隠蔽層が施された印刷物として、例えば図５の積層断面で表した模式図に示すように、用紙などでなる基材（１０）の上に絵柄、文字、数字などの機密情報データ（１２）が印刷されていて、その機密情報データ（１２）を覆うように透明な剥離ニスなどによる易剥離層（１４）が形成され、その易剥離層（１４）の上にスクラッチ隠蔽層（２０）が施されているスクラッチ隠蔽層付印刷物（２）があり、このスクラッチ隠蔽層付印刷物（２）を購入した顧客がコインや爪等でスクラッチ隠蔽層（２０）をスクラッチオフ（引っ掻き落とすこと）して、「当たり」、「外れ」など、あるいはそれに該当する絵柄などの機密情報データ（１２）を目視で認識できるようになっている。
【０００４】
しかし、例えば基材（１０）が比較的薄い用紙の場合などでは、この印刷物に強い光を当てて、その反対面から透かして見ると、機密情報データ（１２）の陰影が透けて見えて機密情報データとならず、セキュリティに欠けるという問題点があった。
【０００５】
この問題を解決する方法として、例えば図６の積層断面で表した模式図に示すように、基材（１０）の裏面にグレー系のインキによる印刷等で透かし防止層（２４）を設ける方法があるが、裏面の情報量が限られることと、デザイン的にも見栄えがせず自由度がない等の問題があり、あるいは基材（１０）が高価で、印刷やその加工等がし難い（生産効率が悪くなる）ことを承知のうえで厚い紙を使用してこの透けて見える問題を解決していた。
【０００６】
このように強い光を当てても機密情報データ（１２）の陰影が透けて見えないようにするための上記いずれの対策においても、基材（１０）、インキ等の材料や印刷等の工程が増えるという問題、いわゆる製造コストが嵩むという問題点があった。
【０００７】
また、最表面のスクラッチ隠蔽層（２０）は、機密情報データ（１２）を隠蔽する役目であるため、シルバーあるいはグレイ系統の不透明な全ベタ（印刷用語で、印刷面に濃淡の差や白く抜けた部分がなく、印刷インキで完全に覆われている部分）で形成せざるをえないものであり、従ってこのスクラッチ隠蔽層（２０）のデザインに対する自由度がなく、かつデザイン的には見栄えがしないという問題点のあるスクラッチ隠蔽層付印刷物（２）であった。
【０００８】
さらにまた、最表面のスクラッチ隠蔽層（２０）の形成に、そのインキとして、例えばアルミニウム粉１５〜２５重量部、アルミナ白等体質顔料を含めた着色顔料１５〜２５重量部、凝集破壊（団塊）性のあるＳＢＲ、ＮＢＲ等合成ゴム系樹脂１５〜２５重量部、さらにこれらにトルエンやキシレン、メチルイソブチルケトン等芳香族炭化水素系溶剤３５〜４５重量部と消泡剤等助剤５〜１５重量部を加えたものであり、このように凝集破壊（団塊）性のあるゴム系の（ばさばさした）インキで厚さが４〜１０μｍ程度と厚くする必要があるため、スクリーン印刷等で行わなければならず、よってその画像にシャープ性がなく、スクラッチしてもシャープにできず、かつ遅乾性のスクリーン用のスクラッチインキでは、ラインスピードが遅いのでスクラッチ隠蔽層（２０）の印刷後、乾燥までの間にインキのレベリングが進み、機密情報データ（１２）の凹凸がスクラッチ隠蔽層（２０）の表面に現れるので、機密とはならないという問題があり、さらに遅乾性なので生産性に劣り、特に他の画像などを印刷するオフセット印刷機でのインライン加工としては不適なもので、別ラインで形成せざるを得なかった。さらにまた、上記ゴム系のインキによるスクラッチ隠蔽層（２０）では、輸送や保管等での取扱時での擦れによって剥離する危惧があり、セキュリティ面での信頼性に欠けるという問題もあった。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、強い光を与えてもその反対面からは機密情報データの陰影が視認できないもので、従来のように透かし防止層を施して裏面のデザインに自由度が無くなったり、見栄えがしないという問題がなく、あるいは高価で印刷や加工等がし難い厚い紙を用いたりして製造コストが嵩むという問題点がなく、さらにまた最表面の隠蔽層の画像にシャープ性があり、かつその隠蔽層の形成にオフセット印刷機でのインライン加工を可能にし、隠蔽層のデザインに自由度があり、かつ見栄えのする隠蔽層で構成され、さらに輸送時等での擦れにも耐性のある剥離性隠蔽層付印刷物を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項１の発明では、基材上に機密情報データの画像でなる非剥離層とその周囲に該非剥離層を非画像部とする易剥離層が施され、前記非剥離層と易剥離層とを覆うように濃色で全面ベタまたは規則的もしくは不規則的線画文様の剥離性隠蔽層が施されている剥離性隠蔽層付印刷物であって、前記易剥離層に光重合性素材として３０〜９０重量％のポリオール、ポリエステル、ウレタン、エポキシの各アクリル酸エステル、改質用樹脂として１０〜４０重量％のケトン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂等でなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、滑材を添加し、さらに添加剤として５〜１０重量％のベンゾフェノン、ベンジル、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用の剥離ニスが用いられ、非剥離層に５〜２５重量％の体質顔料、２０〜６０重量％の感光性樹脂、５〜４０重量％の感光性モノマーでなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、添加剤として１０〜２０重量％のベンゾフェノン、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用のアンカーニスが用いられ、剥離性隠蔽層にカーボンブラックを主体とした有色顔料を２５％程度含み、ポリオール、ポリエステル、エポキシの各アクリル酸エステルでなる３０〜７０％程度の光重合性素材、ケトン樹脂、アルキッド樹脂等でなる１０〜３５％の改質用樹脂をビヒクルとし、それらに添加剤としてベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノンでなる５〜１０％の光重合開始剤および２〜６％程度のワックス類でなる濃色の紫外線硬化型オフセット印刷用インキとして用いられ、前記機密情報データは、粘着テープで粘着剥離されない非剥離層上の剥離性隠蔽層で形成されていることを特徴とする剥離性隠蔽層付印刷物としたものである。
【００１１】
上記請求項１の発明によれば、機密情報データを粘着テープで剥離されない５〜２５重量％の体質顔料、２０〜６０重量％の感光性樹脂、５〜４０重量％の感光性モノマーでなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、添加剤として１０〜２０重量％のベンゾフェノン、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用のアンカーニスでなる非剥離層上の濃色で全面ベタまたは規則的もしくは不規則的線画文様の剥離性隠蔽層でなる画像とすことによって、この画像の部分は、剥離前では光重合性素材として３０〜９０重量％のポリオール、ポリエステル、ウレタン、エポキシの各アクリル酸エステル、改質用樹脂として１０〜４０重量％のケトン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂等でなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、滑材を添加し、さらに添加剤として５〜１０重量％のベンゾフェノン、ベンジル、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用の剥離ニスでなる易剥離層上の剥離性隠蔽層と同じ厚さで一体となっているので、強い光を与えて透かしてみても、機密情報データとして視認し難い剥離性隠蔽層付印刷物となり、その結果として従来のスクラッチ隠蔽層付印刷物のように裏面に透かし防止層を施す必要がないので、裏面のデザインに自由度が増し、また基材に厚紙等を必要としないので製造コストの低減ともなる。
【００１４】
また、請求項２の発明では、上記非剥離層と易剥離層は、無色もしくは淡い同色の画像であることを特徴とする請求項１記載の剥離性隠蔽層付印刷物としたものである。
【００１５】
上記請求項２の発明によれば、非剥離層と易剥離層を無色もしくは淡い同色の画像（パターン）とすることによって、特に剥離隠蔽層を規則的もしくは不規則的線画紋様として、この非剥離層と易剥離層の一部が見える状態とした場合でも、あるいは透かして見た場合でも、この非剥離層と易剥離層との境界が視認されないので、機密情報データが粘着テープで押圧剥離される前には視認不可能なセキュリティ面で信頼性のある剥離性隠蔽層付印刷物とすることができ、かつ濃色の剥離性隠蔽層が機密情報データを形成するときに非剥離層と易剥離層とのコントラストを取れるようにすることができる。
【００１７】
上記請求項１の発明によれば、まず濃色の剥離性隠蔽層を、カーボンブラックを主体とした有色顔料を２５％程度含み、ポリオール、ポリエステル、エポキシの各アクリル酸エステルでなる３０〜７０％程度の光重合性素材、ケトン樹脂、アルキッド樹脂等でなる１０〜３５％の改質用樹脂をビヒクルとし、それらに添加剤としてベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノンでなる５〜１０％の光重合開始剤および２〜６％程度のワックス類でなる濃色の紫外線硬化型オフセット印刷用インキで形成することによって、この剥離性隠蔽層に対する非剥離層と易剥離層との密着性に大差をもたせ、この使用に際し粘着テープで押圧剥離すると、易剥離層上の剥離性隠蔽層は容易に剥離されるが、非剥離層上の剥離性隠蔽層は剥離されずに残り、この残った部分（パターン）がシャープな機密情報データの画像として認識されるようになるものとすることができる。
【００１８】
かつ上記剥離性隠蔽層用の印刷インキは、従来のＳＢＲ、ＮＢＲ等合成ゴム系樹脂をバインダーとした遅乾性のインキに比べ、速乾性なので規則的もしくは不規則的線画紋様、例えば万線、網点、細紋あるいは線画絵柄等がレベリングして流れたりせず、よってシャープ性等に優れ、最表面の剥離性隠蔽層のデザインに見栄えのする剥離性隠蔽層付印刷物を提供できる。さらにはこの剥離性隠蔽層用の印刷インキは、速乾性なのでレベリングせずに平坦な皮膜となり、易剥離層と非剥離層の境界の段差が表面で機密情報データとして視認されることがなく、かつ輸送時等での擦れで機密情報データが視認される危惧のない信頼性のある剥離性隠蔽層付印刷物とし、また上記組成のインキとすることによって、従来のスクリーン印刷方式に代わり、生産効率のよい平版オフセット方式が適用できるので、オフセット印刷機でのインライン化を可能にする剥離性隠蔽層付印刷物とすることができる。
【００１９】
上記請求項１でいう全面ベタとは、印刷用語で、印刷面に濃淡の差や白く抜けた部分がなく、印刷インキで完全に覆われている部分をいう。
【００２０】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
上記請求項１に係る発明の剥離性隠蔽層付印刷物は、図１（ａ）の側断面図に示すように、例えば基材（１０）上に非剥離層（１６）とその周囲にその非剥離層（１６）を非画像部とする易剥離層（１４）が施され、それら非剥離層（１６）と易剥離層（１４）とを覆うようにして隠蔽している濃色で全面ベタの剥離性隠蔽層（２２）が施されている剥離性隠蔽層付印刷物（１）である。
【００２１】
そこで上記発明では、例えばこの剥離性隠蔽層付印刷物（１）の剥離性隠蔽層（２２）をセロハンテープ等粘着テープで押圧して剥離すると、易剥離層（１４）上の剥離性隠蔽層（２２）は剥離されて、図１（ｂ）の平面図およびそのＢ−Ｂ面断面を表す図１（ｃ）の側断面図に示すように、剥離されずに非剥離層（１６）上に残った剥離性隠蔽層（２２）が、「Ｔ、Ｏ」の字を形成し、この「Ｔ、Ｏ」の字が機密情報データ（１２）となるようにした剥離性隠蔽層付印刷物（１）である。
【００２２】
このように、非剥離層（１６）と易剥離層（１４）とに対する剥離性隠蔽層（２２）の密着性（接着強度）の差を利用した剥離性隠蔽層付印刷物（１）であり、さらに詳しくは、図２の側断面図に示すように、例えば基材（１０）上に非剥離層（１６）とその非剥離層（１６）の非画像部に易剥離層（１４）のパターンが施され、それらの上に剥離性隠蔽層（２２）が施されている剥離性隠蔽層付印刷物（１）の剥離性隠蔽層（２２）上に、セロハンテープ（３０）を押圧接着すると、この時の密着性即ち接着強度（剥離強度ともいう）で説明すると、易剥離層（１４）に対する剥離性隠蔽層（２２）の接着強度と、この剥離性隠蔽層（２２）に対するセロハンテープ（３０）の接着強度では後者の方が大きく、また非剥離層（１６）に対する剥離性隠蔽層（２２）の接着強度と、この剥離性隠蔽層（２２）に対するセロハンテープ（３０）の接着強度では後者の方が小さくなる。その結果、セロハンテープ（３０）を引っ張り上げると、図１（ｂ）および（ｃ）に示すように、剥離されずに非剥離層（１６）上に残った剥離性隠蔽層（２２）が、「Ｔ、Ｏ」の字を形成し、この「Ｔ、Ｏ」の字が機密情報データ（１２）となる剥離性隠蔽層付印刷物（１）とすることができる。
【００２４】
上記易剥離層（１４）として、光重合性素材として３０〜９０重量％のポリオール、ポリエステル、ウレタン、エポキシの各アクリル酸エステル、改質用樹脂として１０〜４０重量％のケトン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂等でなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、シリコンやポリエチレンワックス等を添加し、さらに添加剤として５〜１０重量％のベンゾフェノン、ベンジル、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用の剥離ニスが挙げられ、乾燥が速い等の点からこの剥離性隠蔽層付印刷物の製造には好適な易剥離層用のインキ（ニス）であり、オフセット印刷法にて形成される。
【００２５】
これに対し非剥離層（１６）としては、例えば５〜２５重量％の体質顔料、２０〜６０重量％の感光性樹脂、５〜４０重量％の感光性モノマーでなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、添加剤として１０〜２０重量％のベンゾフェノン、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用の無色のアンカーニスが挙げられ、さらに具体的には、商品名：ＦＤＯＭ下刷りニス１０（東洋インキ製造社製）が好適な非剥離層（１６）用のインキ（ニス）であり、剥離性隠蔽層（２２）との密着性が上記易剥離層（１４）と大差のあるものが使用され、よってセロハンテープ等で押圧して剥離すると易剥離層（１４）上の剥離性隠蔽層（２２）は剥離され、非剥離層（１６）上の剥離性隠蔽層（２２）は剥離されずに残り、この残った剥離性隠蔽層（２２）が機密情報データ（１２）として視認されるものである。なおこれら無色のニスに、淡い着色を施してもよいが、上記易剥離層用のインキ（ニス）と同色である必要がある。それは上記請求項１に係る万線等でなる剥離性隠蔽層の場合、易剥離層（１４）と非剥離層（１６）との境界が、剥離前に視認される危惧があるためである。
【００２６】
上記のような構成の剥離隠蔽層付印刷物（１）では、図１（ａ）に示すように、セロハンテープなどの押圧剥離で機密情報データとなる非剥離層（１６）上の濃色の剥離性隠蔽層（２２）と易剥離層（１４）上の濃色の剥離性隠蔽層（２２）とが同一の厚さで、かつ機密情報データとなる部分の非剥離層（１６）とその周囲の易剥離層（１４）とが無色あるいは淡い同色でなるので、剥離前は、強い光を与えて透かしてみても、機密情報データ（１２）として視認し難い剥離性隠蔽層付印刷物（１）とすることができる。さらに図６に示す従来のスクラッチ隠蔽層付印刷物（２）のように裏面に透かし防止層（２４）を施す必要がないので、裏面のデザイン等情報の量と自由度が増すメリットを備えたものとすることができる。
【００２７】
また、上記請求項１に係る発明では、図３（ａ）の側断面図に示すように、上記請求項１に係る発明での全面ベタでなる剥離性隠蔽層を、例えば規則的な万線状のパターンでなる剥離性隠蔽層（２２ａ）とするものである。このような規則的な万線状のパターンでなる剥離性隠蔽層（２２ａ）とした剥離性隠蔽層付印刷物（１）をセロハンテープ等で押圧剥離すると、図３（ｂ）の側断面図に示すように、易剥離層（１４）上の万線状のパターンでなる剥離性隠蔽層（２２ａ）は剥離され、非剥離層（１６）上の万線状のパターンでなる剥離性隠蔽層（２２ａ）は、規則的な万線状のパターンでなる機密情報データ（１２ａ）として視認されるようになる。このように押圧剥離の前後を問わず規則的な万線状のパターンでなる剥離性隠蔽層（２２ａ）とすることによって、最表面の規則的な万線状のパターンでなる剥離性隠蔽層（２２ａ）や機密情報データ（１２ａ）として、デザイン的に見栄えのする剥離性隠蔽層付印刷物（１）とすることができる。
【００２８】
上記事例では濃色の剥離性隠蔽層を規則的な万線状のパターンとしたが、この規則的な線画紋様としては、この他に例えば網点状、格子状、斜め格子状などが挙げられ、また不規則的な線画紋様としては、例えば地紋、細紋、あるいは図４に示すように迷彩パターンでなる剥離性隠蔽層（２２ｂ）とすることもでき、さらには画線でなる絵柄、粗い（６０線／インチ以下の）網点でなる絵柄などが挙げられ、これら線画紋様によってデザイン的に見栄えのする剥離隠蔽層として適宜選定することができる。
【００３２】
また、上記請求項１に係る発明では、例えば図１（ａ）に示す濃色で全面ベタの剥離性隠蔽層（２２）あるいは図２（ａ）に示す万線状の剥離性隠蔽層（２２ａ）の形成に、紫外線硬化型オフセット印刷用インキを用いて剥離性隠蔽層付印刷物（１）とすることができる。
【００３３】
上記全面ベタの剥離性隠蔽層（２２）や万線状の剥離性隠蔽層（２２ａ）を形成する紫外線硬化型オフセット印刷用インキとしては、例えば濃色で、かつ隠蔽性を付与するためのカーボンブラックを主体とした有色顔料（ジスアゾイエロー等黄色顔料のみでは好ましくない）が２５％程度含み、ポリオール、ポリエステル、エポキシの各アクリル酸エステルでなる３０〜７０％程度の光重合性素材、ケトン樹脂、アルキッド樹脂等でなる１０〜３５％の改質用樹脂をビヒクルとし、それらに添加剤としてベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノンでなる５〜１０％の光重合開始剤、それに硬化皮膜に滑りや剥離性を与えるポリエチレンやテフロン（デュポン社の商標登録）等でなる２〜６％程度のワックス類等でなり、一般的な濃色の紫外線硬化型オフセット印刷用インキとして用いられているものを使用することもできる。
【００３４】
上記濃色の紫外線硬化型オフセット印刷用インキは、生産効率と消防法、有規則の遵守に関する点において、優れた効果を発揮するものである。
【００３５】
また、上記本発明の剥離性隠蔽層付印刷物（１）を構成する基材（１０）としては、例えばインスタント抽選券やゲームカードなどでは、アート紙、コート紙、あるいは上質紙などの洋紙やコートボール、コートマニラ、両面カードなどの板紙、あるいは特殊証券用紙などが挙げられ、また有価証券としてのスクラッチカードなどでは、白色ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）、白色ＰＶＣ（ポリ塩化ビニル）シートなどが挙げられ、適宜用途等に応じて選定されるものである。
【００３６】
【発明の効果】
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。即ち、上記請求項１に係る発明においては、基材上に機密情報データの画像でなる非剥離層とその周囲にこの非剥離層を非画像部とする易剥離層が施され、これら非剥離層と易剥離層とを覆うように濃色で全面ベタまたは規則的もしくは不規則的線画文様の剥離性隠蔽層が施されている剥離性隠蔽層付印刷物であって、前記易剥離層に光重合性素材として３０〜９０重量％のポリオール、ポリエステル、ウレタン、エポキシの各アクリル酸エステル、改質用樹脂として１０〜４０重量％のケトン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂等でなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、滑材を添加し、さらに添加剤として５〜１０重量％のベンゾフェノン、ベンジル、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用の剥離ニスが用いられ、非剥離層に５〜２５重量％の体質顔料、２０〜６０重量％の感光性樹脂、５〜４０重量％の感光性モノマーでなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、添加剤として１０〜２０重量％のベンゾフェノン、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用のアンカーニスが用いられ、剥離性隠蔽層にカーボンブラックを主体とした有色顔料を２５％程度含み、ポリオール、ポリエステル、エポキシの各アクリル酸エステルでなる３０〜７０％程度の光重合性素材、ケトン樹脂、アルキッド樹脂等でなる１０〜３５％の改質用樹脂をビヒクルとし、それらに添加剤としてベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノンでなる５〜１０％の光重合開始剤および２〜６％程度のワックス類でなる濃色の紫外線硬化型オフセット印刷用インキとして用いられ、前記機密情報データを粘着テープで剥離されない非剥離層上の剥離性隠蔽層でなる画像とすことによって、この画像の部分は、剥離前では易剥離層上の剥離性隠蔽層と同じ厚さで一体となっているので、強い光を与えて透かしてみても、機密情報データとして視認し難い剥離性隠蔽層付印刷物となり、その結果として従来のスクラッチ隠蔽層付印刷物のように裏面に透かし防止層を施す必要がないので、裏面のデザインに自由度が増し、また基材に厚紙等を必要としないので製造コストの低減ともなる効果がある。
【００３８】
また、上記請求項２に係る発明においては、非剥離層と易剥離層を無色もしくは淡い同色の画像（パターン）とすることによって、特に剥離隠蔽層を規則的もしくは不規則的線画紋様として、この非剥離層と易剥離層の一部が見える状態とした場合でも、あるいは透かして見た場合でも、この非剥離層と易剥離層との境界が視認されないので、機密情報データが粘着テープで押圧剥離される前には視認不可能な、セキュリティ面で信頼性のある剥離性隠蔽層付印刷物とすることができ、かつ濃色の剥離性隠蔽層が機密情報データを形成するときに非剥離層と易剥離層とのコントラストを取れるようにすることができる。
【００３９】
さらにまた、上記請求項１に係る発明においては、濃色の剥離性隠蔽層を、カーボンブラックを主体とした有色顔料を２５％程度含み、ポリオール、ポリエステル、エポキシの各アクリル酸エステルでなる３０〜７０％程度の光重合性素材、ケトン樹脂、アルキッド樹脂等でなる１０〜３５％の改質用樹脂をビヒクルとし、それらに添加剤としてベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノンでなる５〜１０％の光重合開始剤および２〜６％程度のワックス類でなる濃色の紫外線硬化型オフセット印刷用インキで形成することによって、この剥離性隠蔽層に対する非剥離層と易剥離層との密着性に大差をもたせ、その結果として易剥離層の非画像部を形成する非剥離層に対し、より密着性が向上し、使用に際し粘着テープで押圧剥離すると、易剥離層上の剥離性隠蔽層は容易に剥離されるが、非剥離層上の剥離性隠蔽層は剥離されずに残り、この残った部分（パターン）がシャープな機密情報データの画像として認識されるようになる効果がある。
【００４０】
また上記剥離性隠蔽層用の印刷インキは、従来のＳＢＲ、ＮＢＲ等合成ゴム系樹脂をバインダーとした遅乾性のインキに比べ、速乾性なので規則的もしくは不規則的線画紋様、例えば万線、網点、細紋あるいは線画絵柄等がレベリングして流れたりせず、よってシャープ性等に優れ、最表面の剥離性隠蔽層のデザインに見栄えのする剥離性隠蔽層付印刷物を提供できる。さらにはこの剥離性隠蔽層用の印刷インキは、速乾性なのでレベリングせずに平坦な皮膜となり、易剥離層と非剥離層の境界の段差が表面で機密情報データとして視認されることがなく、輸送時等での擦れで機密情報データが視認される危惧のない信頼性のある剥離性隠蔽層付印刷物とし、かつまた上記組成のインキとすることによって、従来のスクリーン印刷方式に代わり、生産効率のよい平版オフセット方式が適用できるので、オフセット印刷機でのインライン化を可能にする剥離性隠蔽層付印刷物とすることができる。
【００４１】
従って本発明は、インスタント抽選券やゲームカード等の如く機密情報データを剥離性隠蔽層で隠蔽してある剥離性隠蔽層付印刷物として、優れた実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の剥離性隠蔽層付印刷物の一実施の形態を説明するもので、
（ａ）は、その側断面図であり、
（ｂ）は、剥離された平面図であり、
（ｃ）は、（ｂ）のＢ−Ｂ面断面図である。
【図２】本発明の剥離性隠蔽層付印刷物の使用の一事例を側断面で表した説明図である。
【図３】本発明の剥離性隠蔽層付印刷物の他の一実施の形態を説明するもので、
（ａ）は、その側断面図であり、
（ｂ）は、剥離された側断面図である。
【図４】本発明の剥離性隠蔽層付印刷物を構成する剥離性隠蔽層の一事例を平面で表した説明図である。
【図５】従来のスクラッチ隠蔽層付印刷物の一事例を側断面で表した説明図である。
【図６】従来のスクラッチ隠蔽層付印刷物の他の一事例を側断面で表した説明図である。
【符号の説明】
１‥‥剥離性隠蔽層付印刷物
２‥‥スクラッチ隠蔽層付印刷物
１０‥‥基材
１２‥‥機密情報データ
１２ａ‥‥万線状のパターンでなる機密情報データ
１４‥‥易剥離層
１６‥‥高密着性アンカーニス層
２０‥‥スクラッチ隠蔽層
２２‥‥全ベタでなる剥離性隠蔽層
２２ａ‥‥万線状のパターンでなる剥離性隠蔽層
２２ｂ‥‥迷彩パターンでなる剥離性隠蔽層
２４‥‥透かし防止層
３０‥‥セロハンテープ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In the present invention, confidential information data such as “win” and “off” is concealed by a peelable concealing layer like a lottery ticket or a game card, and the confidential information data is recognized by peeling the peelable concealing layer in use. The present invention relates to a printed matter with a peelable hiding layer.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for example, in an instant lottery ticket or a game card, in order to conceal confidential information data such as “winning”, “missing” or a picture corresponding thereto, concealment and scratching (ease of scratching) Scratch prints are known, in which the confidential information data is concealed by a cohesive and destructive rubber-based ink, and the purchased customer uses a coin or the like to scratch off and visually recognize the confidential information data when used. It is used in the field of
[0003]
As a printed matter to which the scratch concealing layer is applied, for example, as shown in a schematic diagram represented by a laminated section in FIG. 5, confidential information data such as a pattern, characters, numbers, etc. on a base material (10) made of paper or the like. (12) is printed, and an easy-peeling layer (14) made of a transparent peeling varnish or the like is formed so as to cover the confidential information data (12), and a scratch concealment layer (14) is formed on the easy-peeling layer (14). 20) there is a printed matter (2) with a scratch concealment layer, and a customer who has purchased the printed matter (2) with a scratch concealment layer scratches off (scratches off) the scratch concealment layer (20) with coins or nails. ), And the confidential information data (12) such as “winning”, “missing”, or a picture corresponding thereto can be visually recognized.
[0004]
However, for example, when the base material (10) is a relatively thin sheet of paper, when the printed matter is exposed to strong light and viewed through the opposite side, the shadow of the confidential information data (12) can be seen through and the confidential information is visible. There was a problem that it was not information data and lacked security.
[0005]
As a method for solving this problem, for example, as shown in the schematic diagram of the laminated cross section of FIG. 6, a method of providing a watermark prevention layer (24) on the back surface of the base material (10) by printing with a gray-based ink or the like. However, there is a problem that the amount of information on the back side is limited and it does not look good in design and there is no degree of freedom, or the base material (10) is expensive, and it is difficult to print or process it ( We knew that production efficiency would deteriorate) and solved this problem of see-through using thick paper.
[0006]
In any of the above-described measures for preventing the shadow of the confidential information data (12) from being seen through even when it is exposed to such strong light, the base material (10), the material such as ink, and the processes such as printing are performed. There was a problem that the manufacturing cost increases, that is, a so-called manufacturing cost increases.
[0007]
Further, since the topmost scratch concealment layer (20) serves to conceal the confidential information data (12), it is an opaque solid of silver or gray system (print terminology, a difference in shading on the printed surface or white spots). Therefore, the scratch concealment layer (20) has no degree of freedom in designing and looks good in terms of design. It was a printed matter (2) with a scratch concealing layer that had a problem of not.
[0008]
Furthermore, for forming the outermost scratch concealing layer (20), as the ink, for example, 15 to 25 parts by weight of an aluminum powder, 15 to 25 parts by weight of a pigment including an extender pigment such as alumina white, cohesive failure (baby boom) 15 to 25 parts by weight of a synthetic rubber resin such as SBR and NBR, and further 35 to 45 parts by weight of an aromatic hydrocarbon solvent such as toluene, xylene and methyl isobutyl ketone, and an auxiliary agent such as an antifoaming agent 5 to 15 parts by weight In this way, it is necessary to increase the thickness to about 4 to 10 μm with a rubber-based (bulky) ink that has cohesive failure (aggregate) property. Therefore, the image has no sharpness, cannot be sharpened by scratching, and the slow-drying scratch ink for screens has a slow line speed. Then, after printing of the scratch concealment layer (20), the ink leveling proceeds before drying, and the unevenness of the confidential information data (12) appears on the surface of the scratch concealment layer (20), so that there is a problem that it is not confidential. In addition, since it is slow-drying, it is inferior in productivity. In particular, it is unsuitable for in-line processing on an offset printing machine that prints other images, and it must be formed on a separate line. Furthermore, the scratch concealment layer (20) made of the rubber-based ink has a risk of peeling due to rubbing during handling during transportation or storage, resulting in a problem of lack of reliability in terms of security.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves such problems of the prior art, and the problem is that even if strong light is applied, the shadow of confidential information data cannot be visually recognized from the opposite side. There is no problem that the design of the back side is lost due to the watermark prevention layer, there is no problem that it does not look good, or there is no problem that the manufacturing cost is increased by using thick paper that is expensive and difficult to print or process In addition, the concealing layer has sharpness in the image of the concealing layer on the outermost surface, enables in-line processing on the offset printing press to form the concealing layer, and has a degree of freedom in designing the concealing layer and is attractive. Another object of the present invention is to provide a print with a peelable concealing layer that is resistant to rubbing during transportation.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-mentioned problems in the present invention, first, in the invention of
[0011]
According to the first aspect of the invention, the confidential information data is not peeled off with the adhesive tape. 5 to 25% by weight of extender pigment, 20 to 60% by weight of photosensitive resin, 5 to 40% by weight of photosensitive monomer, UV curable offset sheet-fed ink vehicle, and 10 to 20% by weight as an additive It consists of a photopolymerization initiator composed of benzophenone, dimethylamine benzophenone, etc., and an ultraviolet curable offset anchor varnish composed of additives such as thermal polymerization inhibitors such as hydroquinone. The entire surface is dark and dark on the non-peeling layer. Or regular or irregular line drawing patterns By creating an image with a peelable hiding layer, this part of the image is UV-curing offset made of 30-90% by weight of polyol, polyester, urethane, epoxy acrylic ester as photopolymerizable material, 10-40% by weight of ketone resin, petroleum resin, alkyd resin as modifying resin A lubricant is added to the vehicle of the sheet-fed ink, and further, an additive such as a photopolymerization initiator composed of 5 to 10% by weight of benzophenone, benzyl, dimethylamine benzophenone, etc., and an additive such as a thermal polymerization inhibitor such as hydroquinone. Consists of UV curable offset varnish for offset Since it is integrated with the same thickness as the peelable masking layer on the easy peelable layer, it becomes a printed product with a peelable masking layer that is difficult to visually recognize as confidential information data even if it is watermarked by giving strong light. Unlike the printed matter with a scratch concealment layer, it is not necessary to provide a watermark prevention layer on the back surface, so that the degree of freedom in the design of the back surface is increased, and a cardboard or the like is not required for the base material.
[0014]
[0015]
Claims above 2 According to the invention, the non-peeling layer and the easy-peeling layer are made colorless or light images (patterns) of the same color. The boundary between the non-peeling layer and the easy-peeling layer is not visible even when part of the layer is visible or seen through, so before the confidential information data is pressed and peeled off with adhesive tape Contrast between non-peelable layer and easy-peelable layer when it is possible to make a printed material with a peelable masking layer that is reliable in terms of security that is not visible, and when the dark peelable masking layer forms confidential information data Can be taken.
[0017]
Claims above 1 According to the invention, first, the dark peelable hiding layer is 10% to 35% of a photopolymerizable material, a ketone resin, an alkyd resin, etc., containing about 25% of a colored pigment mainly composed of carbon black, about 30 to 70% made of acrylic ester of polyol, polyester and epoxy. Dark-colored UV curable offset printing ink comprising 5-10% photopolymerization initiator consisting of benzophenone and dimethylaminobenzophenone and 2-6% wax as additives. By forming this with a large difference in adhesion between the non-peeling layer and the easy-peeling layer with respect to the peelable masking layer, and using this pressure-release with an adhesive tape, the peelable masking layer on the easy-peeling layer is easily Although peeled off, the peelable concealing layer on the non-peeling layer remains without being peeled off, and the remaining portion (pattern) can be recognized as a sharp image of confidential information data.
[0018]
Also, the printing ink for the above-mentioned peelable masking layer has a quick drying property compared to a slow drying ink using a synthetic rubber-based resin such as SBR, NBR, etc. It is possible to provide a printed material with a peelable hiding layer that does not flow due to level, fine pattern, line drawing pattern, etc., and thus has excellent sharpness and the appearance of the outermost peelable hiding layer. Furthermore, since the printing ink for the peelable hiding layer is quick-drying, it becomes a flat film without leveling, and the step between the easily peelable layer and the non-peelable layer is not visually recognized as confidential information data on the surface. In addition, by using a reliable peelable concealed printed matter that does not cause the confidential information data to be visually recognized due to rubbing during transportation, etc., and by using ink with the above composition, the production efficiency can be substituted for the conventional screen printing method. Good lithographic offset method Formula is Applicable Because In addition, it is possible to obtain a printed matter with a peelable concealing layer that enables in-line use with an offset printing press.
[0019]
The term “full-colored surface” as used in
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
As shown in the side sectional view of FIG. 1 (a), the printed matter with a peelable concealing layer according to the first aspect of the present invention has, for example, a non-peeling layer (16) on a substrate (10) and a non-peeling layer around the non-peeling layer (16). An easily peelable layer (14) having a peelable layer (16) as a non-image part is applied, and the entire surface is dark and solid so as to cover the non peelable layer (16) and the easily peelable layer (14). The peelable masking layer-attached printed matter (1) to which the peelable masking layer (22) is applied.
[0021]
Therefore, in the above invention, for example, when the peelable hiding layer (22) of the printed matter with peelable hiding layer (1) is peeled by pressing with an adhesive tape such as cellophane tape, the peelable hiding layer (14) on the easy peelable layer (14) ( 22) is peeled off and is not peeled on the non-peeling layer (16) as shown in the plan view of FIG. 1B and the side sectional view of FIG. The remaining peelable hiding layer (22) forms a letter “T, O”, and the printed matter (1) with the peelable hiding layer in which the letter “T, O” becomes the confidential information data (12). ).
[0022]
Thus, the peelable concealing layer-attached printed matter (1) utilizing the difference in adhesion (adhesive strength) of the peelable concealing layer (22) to the non-peeling layer (16) and the easy peelable layer (14), More specifically, as shown in the side sectional view of FIG. 2, for example, a non-peeling layer (16) on a substrate (10) and a pattern of an easy peeling layer (14) on a non-image portion of the non-peeling layer (16). When the cellophane tape (30) is pressed and bonded onto the peelable masking layer (22) of the peelable masking layer-attached printed matter (1) on which the peelable masking layer (22) is applied, In terms of adhesion at this time, that is, adhesive strength (also referred to as peel strength), the adhesive strength of the peelable hiding layer (22) to the easily peelable layer (14) and the cellophane tape (30) to the peelable hiding layer (22) The latter is larger in the adhesive strength of), and it is against the non-peeling layer (16). And the adhesive strength of the peelable concealing layer (22), the latter is reduced in the adhesive strength of the cellophane tape (30) for the release of concealing layer (22). As a result, when the cellophane tape (30) is pulled up, as shown in FIGS. 1 (b) and (c), the peelable concealing layer (22) remaining on the non-peeling layer (16) without being peeled off, The letter “T, O” is formed, and the letter “T, O” can be used as the printed material (1) with the peelable concealing layer that becomes the confidential information data (12).
[0024]
As the easy release layer (14), light UV curable offset sheet composed of 30-90% by weight of a polyol, polyester, urethane, epoxy acrylic ester as a polymerizable material, and 10-40% by weight of a ketone resin, petroleum resin, alkyd resin as a modifying resin. For vehicle of leaf ink , Ultraviolet rays composed of 5% to 10% by weight of benzophenone, benzyl, dimethylamine benzophenone, etc. as additives, and additives such as thermal polymerization inhibitors such as hydroquinone. A curable offset release varnish can be mentioned, and it is an easy release layer ink (varnish) suitable for the production of prints with a peelable concealing layer from the viewpoint of quick drying, etc., formed by the offset printing method Is done.
[0025]
On the other hand, as the non-peeling layer (16), for example, an ultraviolet curable offset sheet-fed ink comprising 5 to 25% by weight of an extender pigment, 20 to 60% by weight of a photosensitive resin, and 5 to 40% by weight of a photosensitive monomer. This is a colorless, UV-curable offset offset material composed of 10-20% by weight of a photopolymerization initiator such as benzophenone and dimethylamine benzophenone as an additive, and an additive such as a thermal polymerization inhibitor such as hydroquinone. An anchor varnish is mentioned. More specifically, the trade name: FDOM underprint varnish 10 (manufactured by Toyo Ink Co., Ltd.) is a suitable ink (varnish) for the non-peeling layer (16), and a peelable concealing layer ( 22) that has a large difference in adhesion to the above-mentioned easy peelable layer (14) is used. Therefore, when peeled by pressing with a cellophane tape or the like, the peelable concealing layer on the easy peelable layer (14) 22) is peeled off, and the peelable hiding layer (22) on the non-peeling layer (16) remains without being peeled, and the remaining peelable hiding layer (22) is visually recognized as confidential information data (12). It is. Although these colorless varnishes may be lightly colored, they need to have the same color as the ink (varnish) for the easily peelable layer. It is the
[0026]
In the printed matter (1) with a release concealment layer as described above, as shown in FIG. 1 (a), as shown in FIG. 1 (a), a dark-colored release on the non-release layer (16) that becomes confidential information data by pressure peeling such as cellophane tape. The non-peeling layer (16) and the surrounding area of the part having the same thickness as the dark-coloring masking hiding layer (22) on the adhesive hiding layer (22) and the easily peelable layer (14) and serving as confidential information data The easy-peeling layer (14) is colorless or lightly the same color, and therefore, the printed matter with a peelable concealing layer (1) that is difficult to visually recognize as confidential information data (12) even if it is watermarked by giving strong light before peeling. It can be. Furthermore, unlike the conventional printed matter (2) with a scratch concealment layer shown in FIG. 6, it is not necessary to provide a watermark prevention layer (24) on the back side, so that it has the merit of increasing the amount and freedom of information such as the back side design. It can be.
[0027]
In addition, the
[0028]
In the above example, the dark color peelable concealing layer has a regular line pattern, but other examples of the regular line pattern include a dot pattern, a grid pattern, an oblique grid pattern, and the like. Further, as an irregular line pattern, for example, a ground pattern, a fine pattern, or a peelable hiding layer (22b) having a camouflage pattern as shown in FIG. A pattern composed of halftone dots (60 lines / inch or less) can be used, and it can be appropriately selected as a peeling concealment layer that looks good in design with these line image patterns.
[0032]
In addition, the
[0033]
Examples of the ultraviolet curable offset printing ink for forming the full-surface solid peelable hiding layer (22) and the line-like peelable hiding layer (22a) are, for example, dark colors and carbon for imparting hiding properties. Contains about 25% of colored pigments mainly composed of black (not preferred only with yellow pigments such as disazo yellow), about 30-70% of photopolymerizable material consisting of acrylic ester of polyol, polyester and epoxy, ketone resin, 10 to 35% of a modifying resin made of alkyd resin or the like is used as a vehicle, and 5 to 10% of a photopolymerization initiator made of benzophenone or dimethylaminobenzophenone as an additive, and the cured film is given a slip or peelability. Made of 2-6% wax, etc. made of polyethylene, Teflon (registered trademark of DuPont), etc. It is also possible to use those used as external curable offset printing ink.
[0034]
The above dark UV curable offset printing ink is used in terms of production efficiency, compliance with the Fire Service Act and regulations. , Excellent It is effective.
[0035]
In addition, as the base material (10) constituting the peelable concealing layered printed matter (1) of the present invention, for example, for instant lottery tickets and game cards, art paper, coated paper, paper such as fine paper, and coated paper Balls, coat manila, cardboards such as double-sided cards, or special securities papers, and scratch cards as securities include white PET (polyethylene terephthalate), white PVC (polyvinyl chloride) sheets, It is appropriately selected according to the application.
[0036]
【The invention's effect】
Since this invention is the above structure, there exist the following effects. That is, in the invention according to the first aspect, a non-peeling layer formed of an image of confidential information data and an easy-peeling layer having the non-peeling layer as a non-image part are provided on the base material. The entire surface with a dark color to cover the layer and the easy-release layer. Or regular or irregular line drawing patterns It is a printed matter with a peelable hiding layer to which a peelable hiding layer is applied, 30-90% by weight of polyol, polyester, urethane, epoxy acrylate ester as photopolymerizable material, 10-40% by weight of ketone resin, petroleum resin, alkyd resin, etc. as modifying resin A lubricant is added to the UV curable offset sheet-fed ink vehicle, and a photopolymerization initiator comprising 5 to 10% by weight of benzophenone, benzyl, dimethylamine benzophenone, or the like as an additive, and a thermal polymerization inhibitor such as hydroquinone. An ultraviolet curable offset release varnish composed of an additive or the like is used, and 5 to 25% by weight of an extender pigment, 20 to 60% by weight of a photosensitive resin, and 5 to 40% by weight of a non-release layer. 10% to 20% by weight of benzophenone as an additive to the vehicle of UV curable offset sheet-fed ink made of a photosensitive monomer, An ultraviolet curable offset anchor varnish composed of a photopolymerization initiator composed of methylamine benzophenone, etc., and an additive such as a thermal polymerization inhibitor such as hydroquinone is used, and the peelable concealing layer is mainly composed of carbon black. Vehicle containing about 25% colored pigment, 10-35% modifying resin consisting of about 30-70% photopolymerizable material consisting of polyol, polyester, epoxy acrylic ester, ketone resin, alkyd resin, etc. And 5-10% photopolymerization initiator composed of benzophenone and dimethylaminobenzophenone as additives, and dark UV curable offset printing ink composed of about 2-6% waxes. By making the confidential information data into an image made of a peelable hiding layer on a non-peeling layer that is not peeled off by an adhesive tape, the portion of this image has the same thickness as the peelable hiding layer on the easy peelable layer before peeling. Since it is integrated, even if it gives a strong light and watermarks, it becomes a printed matter with a peelable concealing layer that is difficult to see as confidential information data, and as a result, a watermark-preventing layer on the back side like a conventional printed matter with a scratch concealing layer Since there is no need to apply, there is an increase in the degree of freedom in the design of the back surface, and there is an effect of reducing the manufacturing cost because no thick paper or the like is required for the base material.
[0038]
In addition, the
[0039]
Furthermore, in the invention according to
[0040]
Also, the printing ink for the above-mentioned peelable hiding layer is faster drying than the conventional slow drying ink using synthetic rubber resin such as SBR, NBR, etc., so it has regular or irregular line pattern, such as line, mesh, etc. It is possible to provide a printed material with a peelable hiding layer that does not flow due to level, fine pattern, line drawing pattern, etc., and thus has excellent sharpness and the appearance of the outermost peelable hiding layer. Furthermore, since the printing ink for the peelable hiding layer is quick-drying, it becomes a flat film without leveling, and the step between the easily peelable layer and the non-peelable layer is not visually recognized as confidential information data on the surface. By using a reliable peelable concealed layered print with no risk of confidential information being visible due to rubbing during transportation, etc., and by using ink with the above composition, production efficiency can be substituted for the conventional screen printing method. Good lithographic offset method Formula is Applicable Because In addition, it is possible to obtain a printed matter with a peelable concealing layer that enables in-line use with an offset printing press.
[0041]
Therefore, the present invention exerts an excellent practical effect as a printed matter with a peelable concealment layer in which confidential information data is concealed by a peelable concealment layer such as an instant lottery ticket or a game card.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 illustrates an embodiment of a printed matter with a peelable concealing layer of the present invention.
(A) is the sectional side view,
(B) is a peeled plan view;
(C) is BB surface sectional drawing of (b).
FIG. 2 is an explanatory view showing, in a side cross-section, an example of use of a printed material with a peelable concealing layer according to the present invention.
FIG. 3 is a view for explaining another embodiment of a printed matter with a peelable concealing layer of the present invention,
(A) is the sectional side view,
(B) is the peeled side sectional drawing.
FIG. 4 is an explanatory view showing, in plan, an example of a peelable hiding layer constituting the printed matter with a peelable hiding layer of the present invention.
FIG. 5 is an explanatory view showing a case of a conventional printed matter with a scratch concealing layer in a side cross section.
FIG. 6 is an explanatory view showing another example of a conventional printed matter with a scratch concealing layer in a side cross section.
[Explanation of symbols]
1. Printed material with peelable masking layer
2. Printed matter with scratch concealment layer
10 ... Base material
12 ... Confidential information data
12a ... Confidential information data consisting of a line pattern
14. Easily peelable layer
16 ... High adhesion anchor varnish layer
20 ... Scratch concealment layer
22 ... A peelable concealing layer consisting of all solids
22a ... peelable concealing layer with a line-like pattern
22b ... Peelable masking layer with camouflage pattern
24 ... Watermark prevention layer
30 ... Cellophane tape
Claims (2)
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