JP3923961B2 - Xml異体字検索システムおよびxml異体字検索方法 - Google Patents
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Description
検索語中の異体字を含めた検索語が存在する文書が検索できる検索システムにおいて、XMLデータベースに登録されたXML文書、あるいは、リポジトリに登録されたXML文書による検索システムを提供することにより、異体字検索の用途に登録するXML文書データの構築が容易になると同時に、検索者が、検索語に特別な異体字処理を施さなくても、異体字検索が簡便かつ効率的に行えて、更に、異体字入力装置を持たない検索端末からでも制限を受けることなく異体字検索作業が可能となる。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるXML異体字検索システムの全体図である。本発明では、文書の論理形式としてXML形式を採用し、XMLデータベースに文書を登録することによって、異体字を含む文書検索を可能にするシステムを提供する。ここで、文書入力部11は、登録するXML文書11aの入力部である。入力したXML文書11aは、XMLデータベースに登録する前に、XML文書の異体字処理を行う。まず、XMLタグ解析部12にあるXMLパーサーと呼ばれるXML文書解析プログラムを用いて、入力したXML文書11aから、要素(タグ)と要素の文字列(タグ内容)とを分離する。次に、分離した要素の中から異体字処理が必要な要素を限定して、制御部17は、その要素に含まれる限定した文字列への異体字処理を文字列解析部13に指示する。そこで、文字列解析部13は、処理する文字列を、文字に分解して、文字が異体字処理を必要とする文字種であるか判別する。異体字処理が必要な文字種であるかどうかは、たとえば文字コードがS−JISならばS−JISの漢字領域、ユニコードであればCJK統合漢字領域に存在するかどうかで判定する。また漢字以外でも、囲み英数字の領域や、一般に外字とよばれる私用領域に対し、異体字処理対象を拡張してもよい。そして、分解した文字が異体字処理を必要とする文字種の場合には、親字取得部19が、この文字に親字が存在するかの有無を、異体字辞書16bに問い合わせる。その結果、親字が存在すれば、異体字辞書16bから親字情報を取得する。ここで、親字タグ発生部14は、親字が存在した文字(=異体字)に、その異体字の親字情報として、親字タグとその属性値として、文字コード(たとえば、ユニコード)を追加する。たとえば、姓名が「図21のG11の文字」田の場合には、"「図21のG11の文字」"の親字は、"高"であるので、姓名のXMLタグ"<name>「図21のG11の文字」田</name>"の要素内容に対して、親字タグ"<OYA p="高"/>"を追加すると、"<name>「図21のG11の文字」<OYA p="高"/>田</name>"となる。ところで、親字タグの追加に当たって、親字を検索・選択する場合には、使用可能なすべての異体字に対し親字になる文字を記述・定義している、異体字辞書を用いる。ここで、すべての文字に親字が存在するとは限らない。また、複数の異体字が同一の親字を持つ場合もある。最後に、処理すべき全ての文字列の異体字処理を終了したら、データベース登録部15は、異体字処理をしたXML文書を、XMLデータベース16aに登録する。
(1)<name>「図21のG11の文字」橋 一郎</name>の文字列について、要素の文字 列を文字に分解する。(ステップS32)"「図21のG11の文字」","橋"," " (空白),"一","郎"の5つの文字それぞれについて、以下の処理を行う。
(2)処理する文字"「図21のG11の文字」"を結果文字列に格納する。(ステップS34)
(3)処理する文字"「図21のG11の文字」"が異体字処理を必要とする文字種であ るか判別する。(ステップS35)
ここでは"「図21のG11の文字」"が漢字領域にある文字のため、処理を継続す る。異体字処理対象外の文字の場合(たとえば、空白、"1-1-1","イ","238"など) は、(2)に戻り、次の文字を処理する。
(4)処理する文字"「図21のG11の文字」"を異体字辞書から検索し、親字を取得 する。(ステップS36)
ここでは"「図21のG11の文字」"の親字として"高"が返される。処理する文 字自体が親字であった場合(たとえば、高橋の"高"、一郎の"郎"など)は、その 文字が返される。また、親字のない文字では、ヌルが返される。
(5)親字がない場合は、(2)に戻り、次の文字を処理する。(ステップS37)
(6)返された親字"高"をタグとして整形し、結果文字列に追加する。(ステップS3 8)
ここでは、<OYA p="高"/>が"「図21のG11の文字」"の直後に追加される。
(7)(2)に戻り、次の文字を処理する。
(8)すべての文字が処理されたら、<name>要素の内容を、結果文字列に置き換える。( ステップS39)
(9)すべての処理対象の要素の処理が終了したら、XML文書をXMLデータベースに 登録する。(ステップS40)
図4の例では、上記の"「図21のG11の文字」"のほかに、"高","橋","「図21のG12の文字」","「図21のG13の文字」","郎","「図21のG14の文字」","曾","福","会","檜","原"が、親字の存在する文字か、もしくは、それ自身を親字とする文字である。それ以外は、親字−異体字関係のない文字である。
(1)検索語文字列"一郎"を、文字単位"一","郎"に分解する。(ステップS61)
(2)処理する文字"一"が異体字処理を必要とする文字種であるか判別する。(ステッ プS63)
異体字処理対象外の文字の場合は文字を結果文字列に追加し、次の文字を処理する。
(3)処理する文字"一"の親字を異体字辞書から検索し、親字があれば異体字グループ を取得する。(ステップS64)ここではまず、"一"の親字が検索されるが、"一 "には親字−異体字関係が存在しないため、辞書からはヌルが返される。
(4)親字がない場合は、文字を結果文字列に追加(ステップS68)し、(2)に戻っ て次の文字を処理する。
(5)次の文字"郎"の親字を異体字辞書から取得する。(ステップS64)
異体字辞書からは、"郎"が返され、次に"郎"が親字であるすべての異体字"「図 21のG14の文字」"が取得される("郎"の異体字は"「図21のG14の文字 」"のみ)。
(6)異体字が存在する文字なので、結果文字列に親字を追加する(ステップS67)と ともに、異体字グループの内容を保持(ステップS66)した後に、(2)に戻って 次の文字を処理する。(ステップS63)
(7)検索語中のすべての異体字処理が終了(ステップS62)したら、処理すべき異体 字グループがあったかどうか確認する。(ステップS69)
異体字グループがなかった場合は、通常検索のクエリ(図14参照)を発生する。( ステップS71)
(8)結果文字列(検索語であって、異体字を親字に変換したもの)と一時的に保持した 異体字グループの内容から、異体字検索用クエリの内容を構成する。(ステップS7 0)
クエリの内容は、親字タグを含む要素に検索対象を限定する機能と、検索対象文字列 中の異体字を親字に置換する機能と、親字に置換した検索語を含む文書を抽出する機 能と、検索結果を整形出力する機能である。
(9)作成したクエリをXMLデータベースに問い合わせ、結果を取得する。(ステップ S72)(ステップS73)
(1)文字が"郎"である親字タグを含むname要素に、検索対象$iを限定する。(ステッ プS100)
for $i in /meibo/member[./name/OYA[@p="郎"]]
(2)親字に置換する文字列として、name要素の文字列を指定して、文字置換用変数$jに 設定する。(ステップS101)
let $j:=$i/name
(3)保持した異体字グループから、親字と異体字を取得して(ステップS102)(ス テップS103)、置換用変数$j中の異体字("「図21のG14の文字」")を、 親字("郎")に置換する。(ステップS104)すべての異体字グループ中に存在 する異体字の数だけ繰り返す。(ステップS105)(ステップS106)
let $j:=replace($j,"「図21のG14の文字」", "郎")
(4)親字に変換された検索語("一郎")を含む変数に、検索対象を限定する。(ステ ップS107)
where $j[contains(.,"一郎")]
(5)検索結果から、ヒットした結果文書群を整形出力する。(ステップS108)
return(
<member>
<id>[$i/id/text()]</id>
<name>[$i/name/text()]</name>
<address>[$i/address/text()]</address>
</member>
)
(1)親字タグを含む要素に、検索対象を限定する。(ステップS100)
for $i in /meibo/member[./name/OYA[@p="高"] and ./name/OYA[@p="橋"] a nd ./name/OYA[@p="郎"]]
(2)文字置換用の変数を設定し、内容をname要素の文字列とする。(ステップS101 )
let $j := $i/name
(3)上記の検索対象文字列の異体字を親字に置換する。(ステップS104)すべての 異体字グループ中に存在する異体字の数だけ繰り返す。(ステップS105)(ステ ップS106)
let $j := replace($j,"「図21のG11の文字」","高")
let $j := replace($j,"「図21のG12の文字」","橋")
let $j := replace($j,"「図21のG14の文字」","郎")
(4)親字に変換された検索語を含む要素に、検索対象を限定する。ここでは2つの検索 語("高橋""一郎")をandでかける。(ステップS107)
where $j[contains(.,"高橋")][contains(.,"一郎")]
(5)検索結果から、ヒットした結果文書群を整形出力する。(ステップS108)
return(
<member>
<id>[$i/id/text()]</id>
<name>[$i/name/text()]</name>
<address>[$i/address/text()]</address>
</member>
)
この複数検索語異体字AND検索クエリ150で、図5のXMLデータベースを検索すると整形した結果151が返る。
(1)親字タグを含む要素に、検索対象を限定する。(ステップS100)
for $i in /meibo/member[./name/OYA[@p="鴎"] or ./name/OYA[@p="曽"]]
(2)文字置換用の変数を設定し、内容をname要素の文字列とする。(ステップS101)
let $j := $i/name
(3)検索対象の文字列の異体字を親字に置換する。(ステップS104)すべての異体 字グループ中に存在する異体字の数だけ繰り返す。(ステップS105)(ステップ S106)
let $j := replace($j,"「図21のG13の文字」","鴎")
let $j := replace($j,"曾","曽")
(4)親字に変換された検索語を含む要素に、検索対象を限定する。ここでは2つの検索 語をorでかける。(ステップS107)
where $j[contains(.,"鴎外") or contains(.,"曽根")]
(5)検索結果から、ヒットした結果文書群を整形出力する。(ステップS108)
return(
<member>
<id>[$i/id/text()]</id>
<name>[$i/name/text()]</name>
<address>[$i/address/text()]</address>
</member>
)
この複数検索語異体字OR検索クエリ170で、図5のXMLデータベースを検索すると整形した結果171が返る。
本発明の第二実施形態として、XMLデータベースを使わずに、単純なリポジトリに登録したXML文書から、XML文書解析のためのパーサーを利用して、指定の文書の異体字検索を行うしくみを説明する。図18は、本発明によるXML文書をリポジトリに登録するXML異体字検索システムの全体図である。データベース登録部の代わりに、文書保管・読出部185であり、記憶部のXMLデータベースの代わりに、リポジトリ186aであり、クエリ構成部とクエリ発行部の代わりに、処理ノード取得部191と異体字変換部192と文字列検索部193であることを除いて、XMLデータベース・システムと同じ構成である。文書保管・読出部181は、パーサーを用いて、XML文書をリポジトリ186aに登録保管したり、リポジトリ186aからXML文書を検索して読出す。処理ノード取得部191は、親字タグに相当するノードの上位ノードである親ノードの文字列を被検索文字列として取得する。異体字変換部192は、検索文字列中の異体字を全て親字に変換する。文字列検索部193は、親字変換済み検索語を検索する。ここで、ノードとは、XMLのツリー構造の1つの分岐点をいう。たとえば、図5を例にすれば、name要素のノードは文字列および親字タグ<OYA/>で構成される。また、親ノードとは、注目しているノードの1つ上の階層のノードを指し、図5の例ではOYA要素の親ノードはnameノードになる。
(1)検索語の異体字処理は、図6のステップS60〜ステップS68に同じ。
(2)被検索文書をリポジトリから取得し、パーサーで解析する。(ステップS200)
(3)処理すべき異体字グループがあったかどうか確認する。(ステップS201)異体 字グループがなかった場合は、通常検索と同じ処理、つまり、処理するノードを選択 し、文字列のマッチングを実施する。
(4)1つの異体字グループの親字を取得する。(ステップS202)
(5)処理すべきノード以下で、取得した親字を属性に持つタグ<OYA/>を選択する。(ス テップS203)
(6)タグ<OYA/>があれば、その親ノードの文字列を被検索文字列として取得する。(ス テップS204)
(7)処理する異体字グループの異体字を1つ選択し(ステップS205)、被検索文字 列中の異体字を全て親字に変換する。(ステップS206)
(8)他に異体字があれば、(7)に戻り処理を続ける。(ステップS207)
(9)他に処理すべき異体字グループがあれば、(4)に戻り処理を続ける。(ステップ S208)
(10)全ての異体字の処理が終了したので、被検索文字列中で、親字変換済み検索語を 検索する。(ステップS210)マッチした場合はそのノードを検索ヒットとして出 力する。(ステップS211)
180 XML異体字検索システム
11 文書入力部
181 文書入力部
11a 登録文書
181a 登録文書
12 タグ解析部
182 タグ解析部
13 文字列解析部
183 文字列解析部
14 親字タグ発生部
184 親字タグ発生部
15 データベース登録部
16a XMLデータベース
16b 異体字辞書
186b 異体字辞書
17 制御部
187 制御部
18 検索語入力部
188 検索語入力部
18a 検索語
188a 検索語
19 親字取得部
189 親字取得部
20 異体字グループ取得部
190 異体字グループ取得部
21 クエリ構成部
22 クエリ発行部
31 異体字
32 親字
33 異体字グループ
51 親字タグ
52 親字タグ
53 親字タグ
185 文書保管・読出部
191 処理ノード取得部
192 異体字変換部
193 文字列検索部
Claims (4)
- 入力したXML文書から、要素と要素の文字列とを分離するタグ解析部と、
分離した要素の中から、異体字に親字情報を付加する異体字処理が必要な要素を限定する制御部と、
処理する文字列を文字に分解して、文字が処理対象の文字種であるか判別する文字列解析部と、
判別した文字の親字情報を、異体字辞書から取得する親字取得部と、
親字が存在した文字に、親字情報として、親字タグとその文字コードを追加する親字タグ発生部と、
使用可能なすべての異体字に対し親字になる文字を記述・定義している異体字辞書と、
異体字処理をしたXML文書を、データベースに登録するデータベース登録部と、
検索語の異体字グループを取得して、その情報を保持する異体字グループ取得部と、
保持する異体字グループを用いて検索語の全ての異体字を検索すると同時に、データベースの検索範囲を選択限定するクエリを生成するクエリ構成部と、
クエリ構成部から生成したクエリにて、データベースに問い合わせて、結果を取得するクエリ発行部と、
を備えるXML異体字検索システム。 - 入力したXML文書から、要素と要素の文字列とを分離するタグ解析部と、
分離した要素の中から、異体字に親字情報を付加する異体字処理が必要な要素を限定する制御部と、
処理する文字列を文字に分解して、文字が処理対象の文字種であるか判別する文字列解析部と、
判別した文字の親字情報を、異体字辞書から取得する親字取得部と、
親字が存在した文字に、親字情報として、親字タグとその文字コードを追加する親字タグ発生部と、
使用可能なすべての異体字に対し親字になる文字を記述・定義している異体字辞書と、
異体字処理をしたXML文書を、リポジトリに文書保管したり、リポジトリから読出す文書保管・読出部と、
検索語の異体字グループを取得して、その情報を保持する異体字グループ取得部と、
XML文書中の親字タグに相当するノードの親ノードの文字列を被検索文字列として取得する処理ノード取得部と、
検索文字列中の異体字を全て親字に変換する異体字変換部と、
親字変換済み検索語で検索する文字列検索部と、
を備えるXML異体字検索システム。 - 使用可能なすべての異体字に対し親字になる文字を記述・定義している異体字辞書を使用して異体字検索を行う方法であって、
入力したXML文書から、要素と要素の文字列とを分離するタグ解析ステップと、
分離した要素の中から、異体字に親字情報を付加する異体字処理が必要な要素を限定する制御ステップと、
処理する文字列を文字に分解して、文字が処理対象の文字種であるか判別する文字列解析ステップと、
判別した文字の親字情報を、異体字辞書から取得する親字取得ステップと、
親字が存在した文字に、親字情報として、親字タグとその文字コードを追加する親字タグ発生ステップと、
処理すべき全ての文字列の異体字処理を終了したら、異体字処理をしたXML文書を、データベースに登録するデータベース登録ステップと、
検索語の異体字グループを取得して、その情報を保持する異体字グループ取得ステップと、
保持する異体字グループを用いて検索語の全ての異体字を検索すると同時に、データベースの検索範囲を選択限定するクエリを生成するクエリ構成ステップと、
クエリ構成部から生成したクエリにて、データベースに問い合わせて、結果を取得するクエリ発行ステップと、
を含んだ手順でなされるXML異体字検索方法。 - 使用可能なすべての異体字に対し親字になる文字を記述・定義している異体字辞書を使用して異体字検索を行う方法であって、
入力したXML文書から、要素と要素の文字列とを分離するタグ解析ステップと、
分離した要素の中から、異体字に親字情報を付加する異体字処理が必要な要素を限定する制御ステップと、
処理する文字列を文字に分解して、文字が処理対象の文字種であるか判別する文字列解析ステップと、
判別した文字の親字情報を、異体字辞書から取得する親字取得ステップと、
親字が存在した文字に、親字情報として、親字タグとその文字コードを追加する親字タグ発生ステップと、
異体字処理をしたXML文書を、リポジトリに文書保管したり、リポジトリから読出す文書保管・読出ステップと、
検索語の異体字グループを取得して、その情報を保持する異体字グループ取得ステップと、
XML文書中の親字タグに相当するノードの親ノードの文字列を被検索文字列として取得する処理ノード取得ステップと、
検索文字列中の異体字を全て親字に変換する異体字変換ステップと、
親字変換済み検索語で検索する文字列検索ステップと、
を含んだ手順でなされるXML異体字検索方法。
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