JP3863434B2 - 分散等化装置および分散等化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、超高速光伝送システムで必要となる分散等化装置および分散等化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ伝送路の示す波長分散は、外界の温度や応力などによって時間的に変動するが、超高速光伝送システムにおいては、光ファイバ伝送路を伝送される光信号の波長分散に対する耐力が著しく低下するので、この僅かな波長分散変動によっても伝送信号品質が劣化する。したがって、超高速光伝送システムでは、光ファイバ伝送路の波長分散変動に応じて随時適切な分散等化を行う必要がある。このような時間変動を伴う波長分散の影響を免れるための一つの方法として、自動分散等化技術が知られている。自動分散等化技術を用いた超高速光伝送システムの構築には、実装が容易で、かつ容易な制御手法の確立が不可欠である。
【0003】
この自動分散等化技術に関し、可変分散等化器の制御方法としては、例えば、受信光信号の抽出クロック成分の大きさによる制御方法が特開平11−68657号公報(波長分散制御のための方法と装置及び分散量検出方法)に開示されている。また、伝送されてきた光信号の誤りモニタ結果をもとに可変分散等化器の制御を行う方法が特開平9−326755号公報(自動等化システム)、特開2001−77756号公報(温度の起因する分散の変動を補償するための自動分散補償モジュールを組み込む光ファイバ通信システム)に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平11−68657号公報に記載の制御方法では、使用している信号波形やチャーピングの度合によって制御手法が異なるという問題がある。
【0005】
例えば、チャープフリーのNRZ(Non-Return-to-Zero)光信号を線形伝送させた場合には、クロック成分の大きさが最小になる時が最適点となるのに対し、チャープフリーのRZ(Return-to-Zero)光信号を線形伝送させた場合には、クロック成分の大きさが最大になる時が最適点となる。また、信号波形に周波数チャーピングが起こっている場合には、例えばNRZ光信号では、クロック成分の大きさが最小になる時が必ずしも最適点とはならないという現象が生じる。
【0006】
このように、クロック抽出を用いた可変分散等化器の制御では、伝送条件の違いによって制御の方法が個々に異なり、汎用性の高い手法とは言えない。加えて、異なる要因による信号品質劣化をモニタする方法としては、例えば抽出クロック成分の大きさをモニタする方法では、品質劣化の要因ごとに個別のモニタを用意する必要が生じる可能性があり、装置構成が複雑になるという問題がある。
【0007】
これに対して、特開平9−326755号公報や、特開2001−77756号公報で開示されているような受信端での伝送誤りモニタ結果をもとにした可変分散等化器の制御では、最終的に伝送誤りが最小になるような制御を行うことで、信号品質劣化の要因によらず、またどのような伝送条件においても最適制御が可能となる。
【0008】
ところが、現実に光通信端局に伝送誤りモニタを用いた可変分散等化器の制御を適用する場合には、次のような問題を考慮する必要がある。すなわち、伝送誤りをモニタし、誤りの状態に応じた可変分散等化器の制御を実施するには、受信端において伝送されてきた光信号の識別ができることが必要である。また、誤り個数を正確に数えることのできる状態であることが不可欠である。例えば、誤り訂正符号を用いた光信号の伝送を行う端局構成において、光受信器に光信号が入力されない場合や、誤り訂正符号により符号化されたフレーム構造に対して、フレーム同期がとれず誤り訂正および誤り検出の機能が発揮できない場合、また誤り訂正能力を上回る誤りが生じたために誤り訂正符号の有する誤り個数検出機能が使用できない場合などでは、伝送誤りをモニタした制御自体が成立しない。したがって、伝送誤りをモニタした可変分散等化器の制御を実施するには、信号品質を常に的確にモニタできることが非常に重要となる。
【0009】
しかしながら、伝送誤りモニタを用いた可変分散等化器の制御に関する先行例(特開平9−326755号公報、特開2001−77756号公報)では、伝送誤りが検出できない状態も含めて可変分散等化器の制御が可能となる手法については、明示されておらず、伝送誤りモニタ結果をもとにした可変分散等化器の制御を光通信端局に組み込むための更なる工夫が必要である。
【0010】
この発明は上記の点に鑑みてなされたもので、超高速光伝送システムにおける光通信端局や再生中継器に実装が容易で、かつ汎用性の高い簡単な制御手法によって光伝送路の波長分散を精密に調整できる分散等化装置および分散等化方法を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明にかかる分散等化装置は、誤り訂正符号で符号化され、光ファイバ伝送路を伝送される光信号の伝送誤り情報を検出する誤り検出手段と、前記光信号の伝送に関するアラーム情報を検出するアラーム検出手段と、前記誤り検出手段およびアラーム検出手段の前段に設けられ、制御信号に基づき前記光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータを調整する可変分散等化手段と、前記誤り検出手段にて得られる伝送誤り情報および前記アラーム検出手段にて得られるアラーム情報を用いて前記制御信号を生成する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、誤り検出手段およびアラーム検出手段の前段に、可変分散等化手段が設けられる。誤り検出手段にて、光ファイバ伝送路を伝送される誤り訂正符号で符号化された光信号の伝送誤り情報が検出される。また、アラーム検出手段にて、光信号の伝送に関するアラーム情報が検出される。制御手段では、誤り検出手段にて得られる伝送誤り情報およびアラーム検出手段にて得られるアラーム情報を用いて可変分散等化手段に対する制御信号が生成される。その結果、可変分散等化手段では、制御手段からの制御信号に従い、光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータを調整することが行われる。
【0013】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記伝送誤り情報およびアラーム情報を含む複数の自動調整項目を一元管理する監視制御手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、上記の発明による分散等化装置が実装される光通信端局では、伝送誤り情報およびアラーム情報を含む複数の自動調整項目を一元管理する監視制御手段が設けられる。
【0015】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記制御手段は、前記誤り検出手段にて得られる伝送誤り情報および前記アラーム検出手段にて得られるアラーム情報を用いて、まず光受信器の識別閾値を最適調整し、その後に、前記可変分散等化手段に対する制御を行うことを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、上記の発明において、制御手段では、誤り検出手段にて得られる伝送誤り情報およびアラーム検出手段にて得られるアラーム情報を用いて、まず光受信器の識別閾値を最適調整し、その後に、可変分散等化手段に対する制御が行われる。
【0017】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記制御手段は、前記可変分散等化手段に対する制御速度よりも速い速度で前記光受信器の識別閾値調整を行うことを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、上記の発明において、制御手段では、可変分散等化手段に対する制御速度よりも速い速度で光受信器の識別閾値調整が行われる。
【0019】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、光信号を光ファイバ伝送路に送信する送信部と、前記光ファイバ伝送路から光信号を受信する受信部とを有する分散等化装置であって、前記受信部に、誤り訂正符号で符号化され、前記光ファイバ伝送路を伝送される光信号の伝送誤り情報を検出する誤り検出手段と、前記光信号の伝送に関するアラーム情報を検出するアラーム検出手段と、前記検出された伝送誤り情報およびアラーム情報を前記送信部に送信する送信手段とが設けられ、前記送信部に、制御信号に基づき前記光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータを調整する可変分散等化手段と、前記受信部が光ファイバ伝送路に送出した前記光信号から伝送誤り情報およびアラーム情報を抽出する情報抽出手段と、前記抽出された伝送誤り情報およびアラーム情報を用いて前記制御信号を生成する制御手段とが設けられることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、分散等化装置は、光信号を光ファイバ伝送路に送信する送信部と、前記光ファイバ伝送路から光信号を受信する受信部とで構成される。すなわち、受信部では、誤り検出手段にて検出された光ファイバ伝送路を伝送される誤り訂正符号で符号化された光信号の伝送誤り情報と、アラーム検出手段にて検出された光信号の伝送に関するアラーム情報とが、送信手段によって送信部に送信される。送信部では、情報抽出手段にて受信部が光ファイバ伝送路に送出した光信号から伝送誤り情報およびアラーム情報が抽出され、制御手段にてその抽出された伝送誤り情報およびアラーム情報を用いて可変分散等化手段に対する制御信号が生成される。その結果、可変分散等化手段では、制御手段からの制御信号に従い、受信部への送信経路である光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータを自動的に調整することが行われる。
【0021】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記制御手段は、前記アラーム情報が入力されない場合には、前記伝送誤り情報を使用して、伝送誤りがより小さくなるように前記可変等化手段の制御を行い、アラーム情報が入力された場合には、前記可変等化手段の制御を通常制御から広範囲の最適分散等化値探索を行うサーチモードの制御に切り替え、より高速に最適分散等化値を探索させる制御を行うことを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、上記の発明において、制御手段では、アラーム情報が入力されない場合には、伝送誤り情報を使用して、伝送誤りがより小さくなるように可変等化手段の制御が行われる。このとき、誤りが規定値以下になった時点で分散等化値が固定される。一方、アラーム情報が入力された場合には、可変等化手段の制御を通常制御から広範囲の最適分散等化値探索を行うサーチモードの制御に切り替え、より高速に最適分散等化値を探索させる制御が行われる。
【0023】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記誤り検出手段は、前記伝送誤り情報として、誤り訂正符号による誤り訂正個数を検出することを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、上記の発明において、誤り検出手段では、伝送誤り情報として、誤り訂正符号による誤り訂正個数が検出される。
【0025】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記アラーム検出手段は、前記アラーム情報として、光受信器での信号断を検出することを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、上記の発明において、アラーム検出手段では、アラーム情報として、光受信器での信号断が検出される。
【0027】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記アラーム検出手段は、前記アラーム情報として、誤り訂正符号化されたフレームの同期外れを検出することを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、上記の発明において、アラーム検出手段では、アラーム情報として、誤り訂正符号化されたフレームの同期外れが検出される。
【0029】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記アラーム検出手段は、前記アラーム情報として、誤り訂正符号を用いた誤り訂正後に存在する誤り個数を検出することを特徴とする。
【0030】
この発明によれば、上記の発明において、アラーム検出手段では、アラーム情報として、誤り訂正符号を用いた誤り訂正後に存在する誤り個数が検出される。
【0031】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記アラーム検出手段は、誤り訂正符号を用いた誤り訂正後に存在する誤り個数を、誤り訂正符号化されたフレームにマッピングされているクライアント信号のビットインタリーブパリティを用いて検出することを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、上記の発明において、アラーム検出手段では、誤り訂正符号を用いた誤り訂正後に存在する誤り個数が、誤り訂正符号化されたフレームにマッピングされているクライアント信号のビットインタリーブパリティを用いて検出される。したがって、安定度の高い制御が行えるようになる。
【0033】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記受信部は、前記伝送誤り情報およびアラーム情報を含む複数の自動調整項目を一元管理する監視制御手段を備えたことを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、上記の発明において、受信部が光通信端局の一部である場合に、その受信部には、伝送誤り情報およびアラーム情報を含む複数の自動調整項目を一元管理する監視制御手段が設けられる。
【0035】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記送信手段は、前記伝送誤り情報およびアラーム情報を誤り訂正符号のオーバーヘッド内に挿入して送信することを特徴とする。
【0036】
この発明によれば、上記の発明において、送信手段では、伝送誤り情報およびアラーム情報が誤り訂正符号のオーバーヘッド内に挿入して送信される。
【0037】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記送信手段は、前記伝送誤り情報およびアラーム情報を誤り訂正符号のオーバーヘッド内のネットワークエレメント間通信用割り当てバイトを使用して送信することを特徴とする。
【0038】
この発明によれば、上記の発明において、送信手段では、伝送誤り情報およびアラーム情報が誤り訂正符号のオーバーヘッド内のネットワークエレメント間通信用割り当てバイトを使用して送信される。
【0039】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記送信手段は、前記伝送誤り情報およびアラーム情報を誤り訂正符号のオーバーヘッド内の制御用回線を使用して送信することを特徴とする。
【0040】
この発明によれば、上記の発明において、送信手段では、伝送誤り情報およびアラーム情報が誤り訂正符号のオーバーヘッド内の制御用回線を使用して送信される。
【0041】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記可変分散等化手段が調整するパラメータは、波長分散または偏波モード分散であることを特徴とする。
【0042】
この発明によれば、上記の発明において、可変分散等化手段が調整するパラメータには、波長分散または偏波モード分散が含まれる。したがって、光ファイバ伝送路の波長分散または偏波モード分散の自動等化を最適な制御のもとで実現することができる。
【0043】
つぎの発明にかかる分散等化装置は、上記の発明において、前記誤り訂正符号は、リードソロモン符号もしくはBCH符号であることを特徴とする。
【0044】
この発明によれば、上記の発明において、誤り訂正符号には、リードソロモン符号もしくはBCH符号が含まれる。
【0045】
つぎの発明にかかる分散等化方法は、誤り訂正符号で符号化され、光ファイバ伝送路を伝送されてきた光信号を入力する入力工程と、前記入力工程にて入力された光信号の波長分散を等化するパラメータに基づき前記光信号の波長分散を等化する等化工程と、前記等化工程にて波長分散の等化された前記光信号の伝送誤り情報を検出するとともに、前記光信号の伝送に関するアラーム情報を検出する検出工程と、前記検出された伝送誤り情報およびアラーム情報に基づき制御信号を生成する生成工程と、前記生成工程にて生成された制御信号に基づき前記パラメータを調整する調整工程とを含むことを特徴とする。
【0046】
この発明によれば、入力工程にて、誤り訂正符号で符号化された光信号が光ファイバ伝送路から入力されると、等化工程にて、その入力された光信号の波長分散を等化するパラメータに基づき前記光信号の波長分散が等化され、検出工程にて、その波長分散の等化された前記光信号の伝送誤り情報が検出されるとともに、前記光信号の伝送に関するアラーム情報が検出される。その結果、生成工程にて、前記検出された伝送誤り情報およびアラーム情報に基づき制御信号が生成され、調整工程にて、その生成された制御信号に基づき前記パラメータが調整される。
【0047】
つぎの発明にかかる分散等化方法は、光ファイバ伝送路を伝送される光信号を受信する光信号受信工程と、前記受信された光信号に基づき光信号の波長分散を等化して前記光ファイバ伝送路に送信する光信号送信工程とを有する分散等化方法であって、前記光信号受信工程は、誤り訂正符号で符号化され、前記光ファイバ伝送路を伝送されてきた光信号を受信する受信工程と、前記受信工程にて受信された前記光信号の伝送誤り情報を検出する第1検出工程と、前記受信工程にて受信された前記光信号の伝送に関するアラーム情報を検出する第2検出工程とを含み、前記光信号送信工程は、前記光信号受信工程にて検出された前記伝送誤り情報および前記アラーム情報に基づき制御信号を生成する生成工程と、前記生成工程にて生成された制御信号に基づき前記光ファイバ伝送路の伝送に伴う光信号の波長分散を等化するためのパラメータを調整し、送信される光信号を前記調整されたパラメータに基づき等化する等化工程と、前記等化工程にて波長分散が等化された光信号を前記光ファイバ伝送路に送信する送信工程とを含むことを特徴とする。
【0048】
この発明によれば、光ファイバ伝送路を伝送される光信号を受信する光信号受信工程と、前記受信された光信号に基づき光信号の波長分散を等化して前記光ファイバ伝送路に送信する光信号送信工程とを有する分散等化方法が提供される。すなわち、前記光信号受信工程では、受信工程にて、誤り訂正符号で符号化された光信号が前記光ファイバ伝送路から受信されると、第1検出工程にて、その受信された前記光信号の伝送誤り情報が検出され、また、第2検出工程にて、その受信された前記光信号の伝送に関するアラーム情報が検出される。すると、前記光信号送信工程では、生成工程にて、前記光信号受信工程にて検出された前記伝送誤り情報および前記アラーム情報に基づき制御信号が生成され、等化工程にて、前記生成された制御信号に基づき前記光ファイバ伝送路の伝送に伴う光信号の波長分散を等化するためのパラメータが調整され、送信される光信号が前記調整されたパラメータに基づき等化される。そして、送信工程にて、このように波長分散の等化された光信号が前記光ファイバ伝送路に送信される。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる分散等化装置および分散等化方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0050】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1である分散等化装置の構成を示すブロック図である。図1において、この分散等化装置は、光ファイバ伝送路10が接続される可変分散等化器11と、可変分散等化器11の出力(光信号)を受ける光受信器12と、光受信器12の出力(電気信号)を受けるFEC(Forward Error Correction)復号化器13と、FEC復号化器13の出力(電気信号)を受けるクライアント信号モニタ14と、以上の各部と制御信号線で接続される制御回路15とで構成されている。
【0051】
光受信器12は、入力される光信号の電気変換および識別再生を行い、再生したフレーム信号をFEC復号化器13に出力する。その際に、光信号の入力が途絶えると、アラーム情報(信号断)を制御回路15に出力する。
【0052】
FEC復号化器13は、識別再生されたフレーム信号を分解し、クライアント信号について誤り検出および誤り訂正を行い、クライアント信号モニタ14に出力する。その際に、ビットエラーカウント機能によってカウントした誤り訂正個数(伝送誤り情報の一つである)を制御回路15に出力する。誤り訂正個数は、誤り訂正前の誤り個数に対応している。また、フレーム同期外れを検出すると、アラーム情報(フレーム同期外れ)を制御回路15に出力する。
【0053】
クライアント信号モニタ14は、ビットインターリーブパリティ(Bit Interleave Parity)を用いて入力されたクライアント信号の誤り検出を行う。ここで検出される誤りは、FEC復号化器13での誤り訂正後に残存する訂正不能の誤りである。クライアント信号モニタ14は、誤りを検出すると、アラーム情報(誤り訂正不能)を制御回路15に出力する。
【0054】
制御回路15は、光受信器12、FEC復号化器13、クライアント信号モニタ14のそれぞれから制御に用いる情報を収集し、それらの情報に基づき可変分散等化器11の制御を行う。
【0055】
可変分散等化器11では、制御回路15からの制御信号に従って、光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータを調整し、光信号を等化する。具体的には、光信号が光ファイバ伝送路10で受けた波長分散の逆特性を光信号に与えることにより、光信号が光ファイバ伝送路10の波長分散によって受ける波形歪みを等化する。
【0056】
ここに、可変分散等化器11で作り出す波長分散は、光ファイバ伝送路10の有する波長分散に応じて自由に可変できるようになっている。その結果、光ファイバ伝送路10の波長分散が応力や環境温度変化などによって変化した場合でも、可変分散等化器11で作り出す波長分散特性を最適に制御することができるので、最適な分散等化が可能である。
【0057】
なお、可変分散等化器11が調整する光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータとしては、例えば、光ファイバ伝送路の波長分散の他に、偏波モード分散、偏波依存性損失、非線形光学、送信光信号の状態(信号レベル、消光比、チャーピング等)などが挙げられる。
【0058】
次に、図1〜図3を参照して、実施の形態1による分散等化装置の動作について説明する。なお、図2は、残留分散値に対するビットエラーもしくはビットエラーの変動率の関係を表す概念図である。図3は、可変分散等化器11の制御アルゴリズムを説明するフローチャートである。
【0059】
図1において、可変分散等化器11には、光ファイバ伝送路10からFECで符号化された光信号が伝送されてくる。この可変分散等化器11の後段に接続された光受信器12では、可変分散等化器11を通過後の光信号について光電気変換および識別再生を行い、識別後の電気信号をFEC復号化器13に供給する。また、光受信器12は、光信号の入力断を検出すると、アラーム情報(信号断)を制御回路15に出力する。FEC復号化器13では、誤り検出および誤り訂正を行うと共に、ビットエラーカウント機能によって誤り訂正個数を取得し制御回路15に供給する。また、クライアント信号モニタ14では、誤りを検出すると、アラーム情報(誤り訂正不能)を制御回路15に出力する。
【0060】
制御回路15では、光受信器12,FEC復号化器13,クライアント信号モニタ14からアラーム情報が入力されない場合には、FEC復号化器13から得られる誤り訂正個数の情報を使用して、より伝送誤りが小さくなるように可変分散等化器11の制御を行い、誤りが規定値以下になった時点で分散等化値を固定する。
【0061】
一方、制御回路15では、光受信器12,FEC復号化器13,クライアント信号モニタ14の少なくとも一つからアラーム情報が入力されると、可変分散等化器11の制御を通常制御から広範囲の最適分散等化値探索を行うサーチモードの制御に切り替え、より高速に最適分散等化値を探索する動作を行う。例えば、急激に伝送路分散が変動し、分散等化値が最適値から大幅にずれた結果、アラーム情報(誤り訂正不能)が発生した場合が該当する。アラーム情報(信号断)やアラーム情報(フレーム同期外れ)の場合も同様にサーチモード制御が実施される。
【0062】
図2では、チャープフリーの光信号における可変分散等化器通過後の残留分散値と、ビット誤り21およびビット誤り21の微分に相当するビット誤り変動率22との関係が示されている。図2に示すように、残留分散値が零に近づきビット誤り21が小さくなる動作点においては、ビット誤りの変動も小さくなる。したがって、単位時間内に獲得される誤り訂正個数や分散等化値を変動させた場合の誤り訂正個数の変動をモニタし、それらのパラメータが最小値となるように制御を行えば、可変分散等化器11の最適な制御が行えることがわかる。
【0063】
可変分散等化器11の制御アルゴリズムについて説明する。図3において、制御回路15は、装置の立ち上げと同時に誤り訂正個数とアラーム情報の入力状況の確認を開始し(ステップS31)、アラーム情報が検出されたか否かを判定する(ステップS32)。例えば、装置の立ち上がり時においてアラーム情報が発生すると(ステップS32:Yes)、可変分散等化器11のサーチモード制御を実施し、広範囲の最適分散等化値探索を高速に行い(ステップS33)、探索ができてアラーム情報の発生が止むと、ステップS34に進む。また、装置立ち上げ以降での定常時における確認操作(ステップS31)においてアラーム情報の発生がない状況(ステップS32:No)でもステップS34に進む。
【0064】
ステップS34では、ビットエラーの増減をチェックする。チェックの結果、ビットエラーの変動がないか、もしくは規定値以下の減少である場合には(ステップS35:Yes)、ステップS31に戻る。アラーム情報の発生がない状況(ステップS32:No)において、ビットエラーの増減が僅かである場合には(ステップS35:Yes)、以上の動作が繰り返され、可変分散等化器11の分散等化値が設定値に固定される。
【0065】
つまり、アラーム情報の発生がない(ステップS32:No)定常時において誤りの小さな領域では、不必要に可変分散等化器11の分散等化値を変化させて伝送誤りを増加させることがないように、所定の閾値以下の誤りもしくは誤り変動に到達した場合には、その設定値において分散等化値を固定する動作が行われる。
【0066】
次に、ビットエラーの増減チェック(ステップS34)において、ビットエラーが規定値以上に増加している場合には(ステップS35:No)、可変分散等化器11の分散等化値を変更し(ステップS36)、誤り訂正個数とアラーム情報の入力状況の確認を行い(ステップS37)、アラーム情報が検出されたか否かを判定する(ステップS38)。
【0067】
アラーム情報の発生がない状況では(ステップS38:No)、ビットエラーの増減をチェックする(ステップS40)。このステップS40では、規定値以下の減少であるか、規定値以上の減少であるか、規定値を超える増加であるかが判断される。
【0068】
規定値以下の減少である場合は(ステップS41:Yes)、ステップS31に戻り、変更した分散等化値を維持する動作が行われる。一方、規定値以下の減少ではなく(ステップS41:No)、規定値以上の減少である場合は(ステップS42:Yes)、ステップS36に戻り、変更した分散等化値を再度変更する。また、規定値以上の減少でない場合(ステップS42:No)、つまり規定値を超える増加である場合は、可変分散等化器11の分散等化値調整方向を反転し(ステップS43)、ステップS36に戻り、分散等化値を変更する。
【0069】
このように、アラーム情報の発生がない(ステップS38:No)定常時において誤りが存在する領域では、可変分散等化器11の分散等化値を僅かに増減させ、伝送誤りもしくは伝送誤りの変動率が減少する方向に分散等化値を可変する動作が行われる。
【0070】
そして、以上の動作過程で、伝送路の分散が短時間で大きく変動した場合のように、分散等化値が最適値から大きくずれた結果、アラーム情報が発生した場合には(ステップS32:Yes)(ステップS38:Yes)、可変分散等化器11のサーチモード制御を実施し(ステップS33)(ステップS39)、可変幅を大きくとった最適値探索を高速に行い、最適等化値を迅速に取得することが行われる。この例は、フレームにマッピングされているクライアント信号のビットインターリーブパリティを使用したアラーム情報(誤り訂正不能)の場合であるが、アラーム情報(フレーム同期外れ)やアラーム情報(信号断)についても同様である。
【0071】
以上のアルゴリズムを使用することによって、安定で精密な可変分散等化器11の制御が可能であることが理解できる。ここで、可変分散等化器11の制御ステップについて説明する。可変分散等化器11の制御は、ステップ幅を可変して行われるが、これには次の(1)〜(3)の態様が可能である。
【0072】
(1)伝送誤りが大きな領域ではステップ幅を大きく、誤りが小さな領域ではステップ幅を小さくする。これによって、より収束時間の速い制御が可能となる。(2)逆に、誤りが大きな領域ではステップ幅を小さくし、誤りが小さな領域ではステップ幅を大きくする。これによって、最悪状態をなるべく回避するような制御が可能となる。(3)装置立ち上げ時や、伝送路の分散が急激且つ大幅に変動した場合には、分散等化値サーチモードにて大きなステップ幅でまず概略の分散等化必要量を探索し、その後小さなステップ幅にて最適値探索を行う。
【0073】
なお、他の自動調整パラメータが装置に存在する場合には、各パラメータの調整順序や調整の時定数を最適化することで、複数パラメータの最適制御が可能である。また、各種の等化器や調整パラメータを複数有する光伝送システムにおいては、可変分散等化器11を含めた等化器の制御を一元管理することにすれば、各等化器や調整パラメータを同時に制御することが可能である。
【0074】
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2である分散等化装置の構成を示すブロック図である。なお、図4では、図1に示した構成と同一ないしは同等の構成には、同一の符号が付されている。図4に示すように、実施の形態2による分散等化装置では、図1に示した構成において、光受信器12に代えて光受信器31が設けられ、制御回路15に代えて制御回路32が設けられている。
【0075】
制御回路32は、誤り訂正符号を用いて得られる誤り訂正個数と3種のアラーム情報とを用いて、実施の形態1と同様に可変分散等化器11に制御信号(波長分散等化制御信号)を出力する他に、光受信器31に識別閾値制御信号を出力するようになっている。光受信器31は、光電気変換および識別再生の機能の他に、制御回路32から識別閾値制御信号を受けて、識別閾値を調整する機能を備えている。その他は、実施の形態1と同様である。
【0076】
次に、実施の形態2による分散等化装置の動作について説明する。例えば、光ファイバ伝送路10の波長分散が外界の温度変動によって緩やかに変動するような場合には、光ファイバ伝送路10の分散変動および可変分散等化値の調整によって残留分散値が絶えず変化するので、光受信器31への入力光信号波形が常に変化している。
【0077】
このような場合に可変分散等化値の設定が最適か否かを判別するには、ある設定分散等化値に対して、最初に光受信器31の識別閾値を最適調整し、その後に誤り訂正個数の判別を行い、その結果をもとに分散等化値を再調整するというルーチンを繰り返す必要がある。つまり、図3に示したアルゴリズムで言えば、ステップ31およびステップ37の処理前に、常に識別閾値の最適化を実施する。このように、識別閾値の調整を最初に行うようにすれば、可変分散等化器11では、設定値に対する判別を正確に行うことが可能となるので、最適な自動分散等化を安定に実施することができるようになる。
【0078】
ここでは、光受信器31の識別閾値と可変分散等化器11の分散等化値の二つのパラメータに関する制御手順を示したが、さらに制御パラメータの数が増えた場合でも同様である。つまり、各パラメータを変化させる前に識別閾値を最適調整し、該当パラメータの可変結果を正確に把握しながら制御を行うようにする。その結果、システム全体としてみた場合の信号品質の向上が図れる。
【0079】
また、複数のパラメータを同時に制御する場合には、識別閾値の制御を最も高速の時定数を持たせて行い、その他のパラメータの制御時定数は識別閾値の時定数よりも遅くすることでも信号品質の向上が図れる。つまり、可変分散等化器11の制御速度は、光受信器31の識別閾値制御速度よりも遅くすると良い。
【0080】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3である分散等化装置を装備した光通信端局を含む光伝送システムの構成を示すブロック図である(その1)。この実施の形態3では、図1または図4に示した分散等化装置が一つの光通信端局または再生中継器に装備される場合の超高速光伝送システムの構成例が示されている。
【0081】
図5において、光通信端局41,42は、外部とはSTM(Syncronous Transfer Mode)信号(STM−256)の授受を行い、端局同士間では、OTU(Optical TransportUnit)信号(OTU3)の授受を行うが、それぞれの光通信端局におけるOTU信号の受信側に、図1または図4に示した分散等化装置が一つの光通信端局に装備される。但し、図5では、説明の便宜から、光通信端局42におけるOTU信号の受信側にのみ、図1または図4に示した分散等化装置が装備される場合が示されている。なお、図5では、光送信器、光受信器、STM信号とOTU信号の変換のための各種電気処理回路等は図示省略されている。また、光通信端局41,42の間には、再生中継器(光増幅中継器)が配置される場合もあるが、それも図示省略されている。
【0082】
したがって、光通信端局41は、一般的な構成として、OTU信号の送信側にFEC符号化器43を備え、OTU信号の受信側にFEC復号化器44を備えている。一方、光通信端局42は、OTU信号の送信側にFEC符号化器47を備え、OTU信号の受信側に分散等化装置を構成する可変分散等化器45とFEC復号化器46とを備えている。
【0083】
FEC符号化器43,47は、FECのエンコーダとITU−TG709の勧告で示されたOTU信号のフレーム生成機能とを備えている。FEC復号化器44,46は、OTUフレーム信号を分解して復号し、FECの誤り検出と誤り訂正の機能を備えている。
【0084】
光通信端局42では、図1,図4に示されているクライアント信号モニタ14は、図示省略されているが、可変分散等化器45には、図1,図4で説明した制御回路15,32が含まれており、FEC復号化器46から、誤り訂正個数とアラーム情報とが入力する。そして、誤り訂正個数とアラーム情報は、外部の監視制御系にも出力される。つまり、外部の監視制御系では、可変分散等化器45の制御に関わる情報(誤り訂正個数とアラーム情報)をその他の制御パラメータとともに一元管理できるようになっている。
【0085】
次に、動作について説明する。ここでは、光通信端局41から光通信端局42への光ファイバ伝送路48での波長分散等化の動作を説明する。図5において、外部からSTM−256信号が入力される光通信端局41では、端局内の処理回路にてSTM−256信号がOTU3信号に変換され、FEC符号化器43にて、例えばリードソロモン符号(255,239)を使用してFECコードが生成され、OTU3信号のフレームにマッピングされ、光ファイバ伝送路48に送出される。
【0086】
光ファイバ伝送路48からOTU3信号が入力される光通信端局42では、OTU3信号が可変分散等化器45を通って図示しない光受信器に入力され、光電気変換および識別再生が行われ、FEC復号化器46に入力される。FEC復号化器46では、OTU3信号からSTM−256信号への変換時に、FECの復号が行われ、同時に誤り訂正および訂正した誤り個数のカウントが行われる。
【0087】
FEC復号化器46にて検出された誤り訂正個数および各種アラーム情報は監視制御系にて集約されると同時に可変分散等化器45の制御に使用される。その結果、可変分散等化器45では、図3に示した手順で最適分散等化が実施され、光ファイバ伝送路48での波長分散が精度良く等化される。これによって、FEC復号化器46では、誤り少なくOTU3信号をSTM−256信号に変換して外部に出力できるようになる。
【0088】
光通信端局42から光通信端局41に向かう送信経路である光ファイバ伝送路49については、光通信端局41のOTU信号受信側に分散等化装置を装備することによって同様に、光ファイバ伝送路49での波長分散が精度良く等化される。
【0089】
なお、分散等化装置は、構成が簡素であるので、再生中継器にも簡単に装備できるものである。また、光通信端局が複数の回線に対応した回線分岐装置となっている場合でも、回線毎に簡単に装備できるものである。
【0090】
実施の形態4.
図6は、この発明の実施の形態4である分散等化装置を装備した光通信端局を含む光伝送システムの構成を示すブロック図である(その2)。この実施の形態4では、図1または図4に示した分散等化装置を制御回路を含む可変分散等化器と誤り訂正個数およびアラーム情報を発生する構成部分とに2分し、再生中継器を含み対向する装置間で、送信側の装置に制御回路を含む可変分散等化器を配置し、受信側の装置に誤り訂正個数およびアラーム情報を発生する構成部分を配置し、受信側の装置から送信側の装置に誤り訂正個数およびアラーム情報を送信するようにした場合の超高速光伝送システムの構成例が示されている。
【0091】
図6において、光通信端局51,52は、実施の形態3と同様に、外部とはSTM信号(STM−256)の授受を行い、端局同士間では、OTU信号(OTU3)の授受を行うとしている。なお、図6では、光送信器、光受信器、STM信号とOTU信号の変換のための各種電気処理回路等は図示省略されている。また、光通信端局41,42の間には、再生中継器(光増幅中継器)が配置される場合もあるが、それも図示省略されている。
【0092】
図6では、光通信端局51から光通信端局52への光ファイバ伝送路58での波長分散等化を行う場合の構成が示されている。光通信端局52から光通信端局51への光ファイバ伝送路59での波長分散等化を行う場合の構成は、同様であるので示されていない。
【0093】
光通信端局51では、OTU信号の送信側にFEC符号化器53の他に、分散等化装置の構成要素である可変分散等化器54とを備え、OTU信号の受信側にFEC復号化器55を備えている。一方、光通信端局52は、OTU信号の送信側にFEC符号化器57を備え、OTU信号の受信側に分散等化装置の構成要素であるFEC復号化器56とを備えている。
【0094】
光通信端局52内のFEC復号化器56では、検出した誤り訂正個数およびアラーム情報を、FEC符号化器57に出力するとともに、外部の監視制御系に出力する。
【0095】
FEC符号化器57は、外部から入力されるSTM−256信号をOTU3信号に変換して光ファイバ伝送路59に送出する際に、FEC復号化器56が出力する誤り訂正個数およびアラーム情報を、OTUフレームの誤り訂正符号のオーバーヘッド内に挿入することを行う。具体的には、誤り訂正符号のオーバーヘッド内のネットワークエレメント間通信用割り当てバイトを使用する、または、誤り訂正符号のオーバーヘッド内の制御用回線を使用することが行われる。
【0096】
光通信端局51内のFEC復号化器55は、光ファイバ伝送路59から取り込まれたOTU3信号をSTM−256信号に変換する際に、OTU3信号から誤り訂正個数およびアラーム情報を抽出し、可変分散等化器54に供給する。また、FEC復号化器55は、抽出した誤り訂正個数およびアラーム情報を外部の監視制御系に出力するようになっている。
【0097】
次に、動作について説明する。ここでは、光通信端局51から光通信端局52への光ファイバ伝送路58での波長分散等化の動作を説明する。図6において、外部からSTM−256信号が入力される光通信端局51では、端局内の処理回路にてSTM−256信号がOTU3信号に変換され、FEC符号化器53にて、例えばリードソロモン符号(255,239)を使用してFECコードが生成され、OTU3信号のフレームにマッピングされ、光信号に変換され、可変分散等化器54を介して光ファイバ伝送路58に送出される。
【0098】
光ファイバ伝送路58からOTU3信号が入力される光通信端局52では、OTU3信号が、図示しない光受信器にて光電気変換および識別再生を受けてFEC復号化器56に入力される。FEC復号化器56では、OTU3信号からSTM−256信号への変換時に、FECの復号が行われ、同時に誤り訂正および訂正した誤り個数のカウントが行われる。
【0099】
FEC復号化器56にて検出された誤り訂正個数および各種アラーム情報は監視制御系にて集約されると同時に、FEC符号化器57に入力される。FEC符号化器57では、外部から入力されるSTM−256信号をOTU3信号に変換して光ファイバ伝送路59に送出する際に、FEC復号化器56が出力する誤り訂正個数およびアラーム情報を上記の方法でOTUフレーム内に挿入する。誤り訂正個数およびアラーム情報を含むOTU3信号は、図示しない光送信器にて光信号に変換され、光ファイバ伝送路59に送出され、光通信端局51に入力される。
【0100】
光通信端局51では、FEC復号化器55が、光ファイバ伝送路59から取り込まれたOTU3信号をSTM−256信号に変換する際に、OTU3信号から誤り訂正個数およびアラーム情報を抽出し、可変分散等化器54に供給する。その結果、可変分散等化器54では、図3に示した手順で最適分散等化が実施され、光ファイバ伝送路58での波長分散が精度良く等化される。これによって、光通信端局52では、光ファイバ伝送路58での伝送品質が最適となるように前置分散補償を受けることになるので、FEC復号化器56では、誤り少なくOTU3信号をSTM−256信号に変換して外部に出力できるようになる。
【0101】
光通信端局52から光通信端局51に向かう光ファイバ伝送路59での波長分散も、同様に、光通信端局51に誤り訂正個数およびアラーム情報を発生する構成部分を配置し、光通信端局52に制御回路を含む可変分散等化器を配置し、光通信端局51から光通信端局52に誤り訂正個数およびアラーム情報を送信する構成を採ることによって実現することができる。構成が簡素であるので、再生中継器でも簡単に実装することができる。また、光通信端局が複数の回線に対応した回線分岐装置となっている場合でも、回線毎に簡単に装備できる。
【0102】
以上の実施の形態3,4で示されるように、実装および制御が容易で、精密かつ汎用性の高い制御手法を用いることのできる分散等化装置を装備した超高速光伝送システムの構築が可能となる。
【0103】
なお、実施の形態1〜4では、可変分散等化器は、光ファイバ伝送路の波長分散を等化する等化器として説明したが、その他、例えば光ファイバ伝送路の偏波モード分散を等化する等化器も同様に使用することができる。
【0104】
また、実施の形態3,4では、FECとしてリードソロモン符号(255,239)を用いる場合を説明したが、BCH(Bose-Chaudhuri-Hocquenenghem)符号やそれらを組み合わせたより誤り訂正機能の強力な誤り訂正符号も同様に用いることができる。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、誤り検出手段およびアラーム検出手段の前段に、可変分散等化手段が設けられる。誤り検出手段にて、光ファイバ伝送路を伝送される誤り訂正符号で符号化された光信号の伝送誤り情報が検出される。また、アラーム検出手段にて、光信号の伝送に関するアラーム情報が検出される。制御手段では、誤り検出手段にて得られる伝送誤り情報およびアラーム検出手段にて得られるアラーム情報を用いて可変分散等化手段に対する制御信号が生成される。その結果、可変分散等化手段では、制御手段からの制御信号に従い、光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータを自動的に調整することが行われる。したがって、光通信端局や再生中継器に実装が容易で、かつ汎用性の高い簡単な制御手法によって光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータを精密に調整できる分散等化装置が得られる。
【0106】
つぎの発明によれば、上記の発明による分散等化装置が実装される光通信端局では、伝送誤り情報およびアラーム情報を含む複数の自動調整項目を一元管理する監視制御手段が設けられる。したがって、より最適に可変分散等化手段の制御が行えるようになる。
【0107】
つぎの発明によれば、上記の発明において、制御手段では、誤り検出手段にて得られる伝送誤り情報およびアラーム検出手段にて得られるアラーム情報を用いて、まず光受信器の識別閾値を最適調整し、その後に、可変分散等化手段に対する制御が行われる。したがって、可変分散等化手段では、設定値に対する判別を正確に行うことが可能となるので、最適な分散等化を安定に実施することができるようになる。
【0108】
つぎの発明によれば、上記の発明において、制御手段では、可変分散等化手段に対する制御速度よりも速い速度で光受信器の識別閾値調整が行われる。したがって、信号品質の向上が図れるようになる。
【0109】
つぎの発明によれば、分散等化装置は、光信号を光ファイバ伝送路に送信する送信部と、前記光ファイバ伝送路から光信号を受信する受信部とで構成される。すなわち、受信部では、誤り検出手段にて検出された光ファイバ伝送路を伝送される誤り訂正符号で符号化された光信号の伝送誤り情報と、アラーム検出手段にて検出された光信号の伝送に関するアラーム情報とが、送信手段によって送信部に送信される。送信部では、情報抽出手段にて受信部が光ファイバ伝送路に送出した光信号から伝送誤り情報およびアラーム情報が抽出され、制御手段にてその抽出された伝送誤り情報およびアラーム情報を用いて可変分散等化手段に対する制御信号が生成される。その結果、可変分散等化手段では、制御手段からの制御信号に従い、受信部への送信経路である光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータを調整することが行われる。したがって、送信部では、受信部への伝送品質が最適となるように前置分散補償が行える。
【0110】
つぎの発明によれば、上記の発明において、制御手段では、アラーム情報が入力されない場合には、伝送誤り情報を使用して、伝送誤りがより小さくなるように可変等化手段の制御が行われる。このとき、誤りが規定値以下になった時点で分散等化値が固定できるので、伝送誤りの発生が抑制される。一方、アラーム情報が入力された場合には、可変等化手段の制御を通常制御から広範囲の最適分散等化値探索を行うサーチモードの制御に切り替え、より高速に最適分散等化値を探索させる制御が行われる。これによって、装置の立ち上げ時や伝送路の状態が急激にかつ大幅に変動した場合などにおいて迅速に最適な分散等化値を得ることができ、安定した制御が行えるようになる。
【0111】
つぎの発明によれば、上記の発明において、誤り検出手段では、伝送誤り情報として、誤り訂正符号による誤り訂正個数が検出される。したがって、汎用性が高く、精密な制御が行えるようになる。
【0112】
つぎの発明によれば、上記の発明において、アラーム検出手段では、アラーム情報として、光受信器での信号断が検出される。したがって、安定度の高い制御が行えるようになる。
【0113】
この発明によれば、上記の発明において、アラーム検出手段では、アラーム情報として、誤り訂正符号化されたフレームの同期外れが検出される。したがって、安定度の高い制御が行えるようになる。
【0114】
つぎの発明によれば、上記の発明において、アラーム検出手段では、アラーム情報として、誤り訂正符号を用いた誤り訂正後に存在する誤り個数が検出される。したがって、安定度の高い制御が行えるようになる。
【0115】
つぎの発明によれば、上記の発明において、アラーム検出手段では、誤り訂正符号を用いた誤り訂正後に存在する誤り個数が、誤り訂正符号化されたフレームにマッピングされているクライアント信号のビットインタリーブパリティを用いて検出される。したがって、安定度の高い制御が行えるようになる。
【0116】
つぎの発明によれば、上記の発明において、受信部が光通信端局の一部である場合に、その受信部には、伝送誤り情報およびアラーム情報を含む複数の自動調整項目を一元管理する監視制御手段が設けられる。したがって、より最適に可変分散等化手段の制御が行えるようになる。
【0117】
つぎの発明によれば、上記の発明において、送信手段では、伝送誤り情報およびアラーム情報が誤り訂正符号のオーバーヘッド内に挿入して送信される。したがって、簡易な構成で伝送誤り情報およびアラーム情報の送信が行える。
【0118】
つぎの発明によれば、上記の発明において、送信手段では、伝送誤り情報およびアラーム情報が誤り訂正符号のオーバーヘッド内のネットワークエレメント間通信用割り当てバイトを使用して送信される。したがって、簡易な構成で伝送誤り情報およびアラーム情報の送信が行える。
【0119】
つぎの発明によれば、上記の発明において、送信手段では、伝送誤り情報およびアラーム情報が誤り訂正符号のオーバーヘッド内の制御用回線を使用して送信される。したがって、簡易な構成で伝送誤り情報およびアラーム情報の送信が行える。
【0120】
つぎの発明によれば、上記の発明において、可変分散等化手段が調整するパラメータには、波長分散または偏波モード分散の少なくとも一方が含まれる。したがって、光ファイバ伝送路の波長分散または偏波モード分散のの少なくとも一方の等化を最適な制御のもとで実現することができる。
【0121】
つぎの発明によれば、上記の発明において、誤り訂正符号には、リードソロモン符号もしくはBCH符号が含まれる。したがって、より一層汎用性を高めることができる。
【0122】
つぎの発明によれば、入力工程にて、誤り訂正符号で符号化された光信号が光ファイバ伝送路から入力されると、等化工程にて、その入力された光信号の波長分散を等化するパラメータに基づき前記光信号の波長分散が等化され、検出工程にて、その波長分散の等化された前記光信号の伝送誤り情報が検出されるとともに、前記光信号の伝送に関するアラーム情報が検出される。その結果、生成工程にて、前記検出された伝送誤り情報およびアラーム情報に基づき制御信号が生成され、調整工程にて、その生成された制御信号に基づき前記パラメータが調整される。このように、光通信端局や再生中継器にて容易に実施でき、かつ汎用性の高い簡単な制御手法によって光ファイバ伝送路の伝送距離を制限するパラメータを精密に調整できる分散等化方法が得られる。
【0123】
つぎの発明によれば、光ファイバ伝送路を伝送される光信号を受信する光信号受信工程と、前記受信された光信号に基づき光信号の波長分散を等化して前記光ファイバ伝送路に送信する光信号送信工程とを有する分散等化方法が提供される。すなわち、前記光信号受信工程では、受信工程にて、誤り訂正符号で符号化された光信号が前記光ファイバ伝送路から受信されると、第1検出工程にて、その受信された前記光信号の伝送誤り情報が検出され、また、第2検出工程にて、その受信された前記光信号の伝送に関するアラーム情報が検出される。すると、前記光信号送信工程では、生成工程にて、前記光信号受信工程にて検出された前記伝送誤り情報および前記アラーム情報に基づき制御信号が生成され、等化工程にて、前記生成された制御信号に基づき前記光ファイバ伝送路の伝送に伴う光信号の波長分散を等化するためのパラメータが調整され、送信される光信号が前記調整されたパラメータに基づき等化される。そして、送信工程にて、このように波長分散の等化された光信号が前記光ファイバ伝送路に送信される。したがって、送信側では、受信側への伝送品質が最適となるように前置分散補償が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である分散等化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 残留分散値に対するビットエラーもしくはビットエラーの変動率の関係を表す概念図である。
【図3】 図1に示す可変分散等化器の制御アルゴリズムを説明するフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態2である分散等化装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3である分散等化装置を装備した光通信端局を含む光伝送システムの構成を示すブロック図である(その1)。
【図6】 この発明の実施の形態4である分散等化装置を装備した光通信端局を含む光伝送システムの構成を示すブロック図である(その2)。
【符号の説明】
10,48,49,58,59 光ファイバ伝送路、11,45,54 可変分散等化器(可変等化手段)、12,31 光受信器(アラーム検出手段)、13,31,46,56 FEC復号器(誤り検出手段、アラーム検出手段)、14 クライアント信号モニタ(アラーム検出手段)、15,32 制御回路(制御手段)、21 残留分散値に対するビットエラーの特性、22 残留分散値に対するビットエラー変動率の特性、41,42,51,52 光通信端局、55FEC復号化器(制御情報抽出手段)、57 FEC符号化器(送信手段)。
Claims (13)
- 誤り訂正符号で符号化され、光ファイバ伝送路を伝送される光信号の誤り訂正符号による誤り訂正個数を伝送誤り情報として検出する誤り検出手段と、
前記光信号の信号断、フレーム同期外れおよび誤り訂正不能の少なくともいずれか1つをアラーム情報として検出するアラーム検出手段と、
前記誤り検出手段およびアラーム検出手段の前段に設けられ、前記光ファイバ伝送路の分散等化値を変更しながら波長分散を等化する可変分散等化手段と、
前記可変分散等化手段に対して、前記アラーム情報が発生したときには広範囲の最適分散等化値探索を行うサーチモード制御を行い、前記アラーム情報が発生していないときには前記誤り訂正個数の変動に基づき最適分散等化制御を行う制御手段と
を備えたことを特徴とする分散等化装置。 - 前記誤り検出手段、前記アラーム検出手段、前記可変分散等化手段、および前記アラーム検出手段が、光通信端局に設けられる場合において、
前記誤り訂正個数、信号断、フレーム同期外れ、および誤り訂正不能を含む複数の自動調整項目を一元管理する監視制御手段、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の分散等化装置。 - 前記制御手段は、前記誤り検出手段にて得られる前記伝送誤り情報および前記アラーム検出手段にて得られる前記アラーム情報を用いて、まず光受信器の識別閾値を最適調整し、その後に、前記可変分散等化手段に対する制御を行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載の分散等化装置。 - 前記制御手段は、前記可変分散等化手段に対する制御速度よりも速い速度で前記光受信器の識別閾値調整を行う
ことを特徴とする請求項3に記載の分散等化装置。 - 光信号を光ファイバ伝送路に送信する送信部と、前記光ファイバ伝送路から光信号を受信する受信部とを有する分散等化装置であって、
前記受信部に、
誤り訂正符号で符号化され、光ファイバ伝送路を伝送される光信号の誤り訂正符号による誤り訂正個数を伝送誤り情報として検出する誤り検出手段と、
前記光信号の信号断、フレーム同期外れおよび誤り訂正不能の少なくともいずれか1つをアラーム情報として検出するアラーム検出手段と、
前記検出された前記伝送誤り情報および前記アラーム情報を前記送信部に送信する送信手段とが設けられ、
前記送信部に、
前記誤り検出手段およびアラーム検出手段の前段に設けられ、制御信号に基づき前記光ファイバ伝送路の分散等化値を変更しながら波長分散を等化する可変分散等化手段と、
前記受信部が光ファイバ伝送路に送出した前記光信号から前記伝送誤り情報および前記アラーム情報を抽出する情報抽出手段と、
前記可変分散等化手段に対して、前記アラーム情報が発生したときには広範囲の最適分散等化値探索を行うサーチモード制御を行い、前記アラーム情報が発生していないときには前記誤り訂正個数の変動に基づき最適分散等化制御を行う制御手段と
が設けられることを特徴とする分散等化装置。 - 前記アラーム検出手段は、誤り訂正符号による誤り訂正個数を、誤り訂正符号化されたフレームにマッピングされているクライアント信号のビットインタリーブパリティを用いて検出する
ことを特徴とする請求項1または5に記載の分散等化装置。 - 前記受信部は、前記誤り訂正個数、信号断、フレーム同期外れ、および誤り訂正不能を含む複数の自動調整項目を一元管理する監視制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項5に記載の分散等化装置。 - 前記送信手段は、前記伝送誤り情報および前記アラーム情報を誤り訂正符号のオーバーヘッド内に挿入して送信する
ことを特徴とする請求項5または7に記載の分散等化装置。 - 前記送信手段は、前記伝送誤り情報および前記アラーム情報を誤り訂正符号のオーバーヘッド内のネットワークエレメント間通信用割り当てバイトを使用して送信する
ことを特徴とする請求項8に記載の分散等化装置。 - 前記送信手段は、前記伝送誤り情報および前記アラーム情報を誤り訂正符号のオーバーヘッド内の制御用回線を使用して送信する
ことを特徴とする請求項8に記載の分散等化装置。 - 前記誤り訂正符号は、リードソロモン符号もしくはBCH符号であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の分散等化装置。
- 誤り訂正符号で符号化され、光ファイバ伝送路を伝送されてきた光信号を入力する入力工程と、
前記入力工程にて入力された光信号の波長分散を等化する分散等化値に基づき前記光信号の波長分散を等化する等化工程と、
前記等化工程にて波長分散の等化された前記光信号の誤り訂正符号による誤り訂正個数を伝送誤り情報として検出するとともに、前記光信号の信号断、フレーム同期外れおよび誤り訂正不能の少なくともいずれか1つをアラーム情報として検出する検出工程と、
前記アラーム情報が発生したときには広範囲の最適分散等化値探索を行うサーチモード制御を行い、前記アラーム情報が発生していないときには前記誤り訂正個数の変動に基づき最適分散等化制御を行う制御信号を生成する生成工程と、
前記生成工程にて生成された前記制御信号に基づき前記分散等化値を変更する変更工程とを含むことを特徴とする分散等化方法。 - 光ファイバ伝送路を伝送される光信号を受信する光信号受信工程と、前記受信された光信号に基づき光信号の波長分散を等化して前記光ファイバ伝送路に送信する光信号送信工程とを有する分散等化方法であって、
前記光信号受信工程は、
誤り訂正符号で符号化され、前記光ファイバ伝送路を伝送されてきた光信号を受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信された前記光信号の誤り訂正符号による誤り訂正個数を伝送誤り情報として検出する第1検出工程と、
前記受信工程にて受信された前記光信号の信号断、フレーム同期外れおよび誤り訂正不能の少なくともいずれか1つをアラーム情報として検出する第2検出工程と、を含み、
前記光信号送信工程は、
前記光信号受信工程において前記アラーム情報が発生しているときには広範囲の最適分散等化値探索を行うサーチモード制御を行い、前記アラーム情報が発生していないときには前記誤り訂正個数の変動に基づき最適分散等化制御を行う制御信号を生成する生成工程と、
前記生成工程にて生成された前記制御信号に基づき前記光ファイバ伝送路の伝送に伴う光信号の波長分散を等化するための分散等化値を変更し、送信される光信号を前記調整された分散等化値に基づき等化する等化工程と、
前記等化工程にて波長分散が等化された光信号を前記光ファイバ伝送路に送信する送信工程と
を含むことを特徴とする分散等化方法。
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