JP3813816B2 - 反力制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、入力部への、人の操作力等の外力の入力に対し、その入力部に反力を与える反力制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上述の如きシステムとしては従来、例えば特公平7−111613号公報にて開示されたものが知られており、このシステムは、模擬操縦装置に用いられているもので、操縦訓練を受ける人が操作する模擬操縦機能部(模擬操縦桿)に連結された入力部としてのテイク・オフ・アームに駆動結合されたボールナットとそのボールナットに螺合するねじ軸とを持つボールねじ機構と、そのボールねじ機構のねじ軸を回転させるサーボモータとを有し、そのサーボモータの作動によって上記テイク・オフ・アームを変位させつつそのテイク・オフ・アームに反力を与える操舵反力発生機能部と、上記テイク・オフ・アームに加えられた外力としての操作力を検出してその操作力の大きさを示す操作力信号を出力するロード・セルと、上記テイク・オフ・アームの位置を検出してその位置を示す位置信号を出力する非接触位置センサとを具えている。
【0003】
そして上記従来のシステムはさらに、上記非接触位置センサからの位置信号に基づく現在位置に所定のスプリング係数を乗じて得たスプリング力および後述する等価速度に所定の摩擦係数を乗じて得た摩擦力等を加算して操舵反力を求めるとともに、その操舵反力から、上記ロード・セルからの操作力信号に基づく操作力を減算して駆動力を求めて、その駆動力を積分することで等価速度を求め、その等価速度に基づく駆動信号を上記サーボモータに出力する制御機能部を具えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来のシステムによれば、所定のスプリング係数や所定の摩擦係数等のパラメータに応じた反力をテイク・オフ・アームに与えることができるものの、それらのバラメータの値を任意に設定したり瞬時にあるいは随時に変更したりすることができないという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
この発明は、上記課題を有利に解決したシステムを提供することを目的とするものであり、請求項1記載のこの発明の反力制御システムは、ボールナットとそのボールナットに螺合するねじ軸とを持つボールねじ機構と、そのボールねじ機構の前記ねじ軸を回転させるサーボモータとを有し、前記サーボモータの作動による前記ねじ軸と前記ボールナットとの相対移動によりに入力部を変位させつつその入力部に反力を与える反力付与手段と、前記入力部に加えられた外力を検出してその外力の大きさを示す外力信号を出力する外力検出手段と、前記入力部の位置を検出してその入力部の位置を示す位置信号を出力する入力部位置検出手段と、位置指令信号と前記位置信号との差がなくなるように前記サーボモータを作動させるサーボモータ制御手段と、反力/変位勾配指令信号に基づき大きさを調節可能にした前記位置信号と、その位置信号から微分処理によって求めるとともに減衰率指令信号に基づき大きさを調節可能とした速度信号と、定常反力指令信号とを加えた信号と、前記外力信号との差に応じて前記位置指令信号を発生させて、その位置指令信号を出力する反力制御手段と、任意に設定された反力−変位関係に基づく前記反力/変位勾配指令信号と、任意に設定された減衰率に基づく前記減衰率指令信号と、任意に設定された定常反力に基づく前記定常反力指令信号とを出力する反力特性設定手段と、を具えてなるものである。
【0006】
かかる反力制御システムにあっては、反力付与手段が、サーボモータの作動によりボールねじ機構のねじ軸を回転させてねじ軸とそれに螺合するボールナットとを相対移動させることで入力部を変位させつつその入力部に反力を与え、外力検出手段が、前記入力部に加えられた外力を検出してその外力の大きさを示す外力信号を出力し、入力部位置検出手段が、前記入力部の位置を検出してその入力部の位置を示す位置信号を出力し、サーボモータ制御手段が、位置指令信号と前記位置信号との差がなくなるように前記サーボモータを作動させ、反力制御手段が、反力/変位勾配指令信号に基づき大きさを調節可能にした前記位置信号と、その位置信号から微分処理によって求めるとともに減衰率指令信号に基づき大きさを調節可能とした速度信号と、定常反力指令信号とを加えた信号と、前記外力信号との差に応じて前記位置指令信号を発生させてその位置指令信号を出力し、反力特性設定手段が、任意に設定された反力−変位関係に基づく前記反力/変位勾配指令信号と、任意に設定された減衰率に基づく前記減衰率指令信号と、任意に設定された定常反力に基づく前記定常反力指令信号とをそれぞれ出力する。
【0007】
また請求項2記載のこの発明の反力制御システムは、入力部に駆動結合された回転軸と、その回転軸を回転させるサーボモータとを有し、前記サーボモータの作動による前記回転軸の回転により入力部を回転変移させつつその入力部に回転反力を与える反力付与手段と、前記入力部に加えられた外力を検出してその外力の大きさを示す外力信号を出力する外力検出手段と、前記入力部の回転位置を検出してその入力部の回転位置を示す位置信号を出力する入力部位置検出手段と、位置指令信号と前記位置信号との差がなくなるように前記サーボモータを作動させるサーボモータ制御手段と、反力/変位勾配指令信号に基づき大きさを調節可能にした前記位置信号と、その位置信号から微分処理によって求めるとともに減衰率指令信号に基づき大きさを調節可能とした速度信号と、定常反力指令信号とを加えた信号と、前記外力信号との差に応じて前記位置指令信号を発生させて、その位置指令信号を出力する反力制御手段と、任意に設定された反力−変位関係に基づく前記反力/変位勾配指令信号と、任意に設定された減衰率に基づく前記減衰率指令信号と、任意に設定された定常反力に基づく前記定常反力指令信号とを出力する反力特性設定手段と、を具えてなるものである。
【0008】
かかる反力制御システムにあっては、反力付与手段が、サーボモータの作動により回転軸を回転させることで、その回転軸に駆動結合した入力部を回転変位させつつその入力部に反力を与え、外力検出手段が、前記入力部に加えられた外力を検出してその外力の大きさを示す外力信号を出力し、入力部位置検出手段が、前記入力部の位置を検出してその入力部の位置を示す位置信号を出力し、サーボモータ制御手段が、位置指令信号と前記位置信号との差がなくなるように前記サーボモータを作動させ、反力制御手段が、反力/変位勾配指令信号に基づき大きさを調節可能にした前記位置信号と、その位置信号から微分処理によって求めるとともに減衰率指令信号に基づき大きさを調節可能とした速度信号と、定常反力指令信号とを加えた信号と、前記外力信号との差に応じて前記位置指令信号を発生させてその位置指令信号を出力し、反力特性設定手段が、任意に設定された反力−変位関係に基づく前記反力/変位勾配指令信号と、任意に設定された減衰率に基づく前記減衰率指令信号と、任意に設定された定常反力に基づく前記定常反力指令信号とをそれぞれ出力する。
【0009】
従って、請求項1,2記載のこの発明の反力制御システムによれば、反力−変位関係と、減衰率と、定常反力とを任意に設定して反力特性設定手段に与えることで、入力部に与える反力の特性を任意に設定し得るとともに、その反力の特性を周囲の状況の変化に対応させて瞬時にあるいは随時にかつ容易に変更することができる。
【0010】
なお、この発明の反力制御システムは、請求項3に記載のように、前記位置信号と前記外力信号とを入力されて、前記入力部の実際の変位とその時の実際の反力との大きさを表示する実変位・実反力表示手段を具えていても良く、このようにすれば、当該システムの実際の動作状況を容易に監視することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、この発明の反力制御システムの一実施例を示す構成図であり、この実施例のシステムは、反力発生アクチュエータ1と、反力制御ユニット2と、反力−変位関係指示コンピュータ3とを具えてなる。
【0012】
ここにおける反力発生アクチュエータ1は、図2(a),(b)の平面図および側面図と、図3の斜視図と、図4の断面図とに示すように、作業装置4に設けられており、この作業装置4は、図示しない架台に支持された上腕部4aと、その上腕部4aの下端部に基端部を揺動自在に支持された下腕部4bと、その下腕部4bの先端部の側面から水平に突出するように配置された棒状の、入力部としてのグリップ4cと、そのグリップ4c内に収容されてそのグリップ4cと上記下腕部4bの先端部とを連結するとともにそのグリップ4cに加えられた外力の大きさを検出する、外力検出手段としてのロードセル4dと、上記下腕部4bの先端部に揺動自在に支持された器具取付け部4eと、上記下腕部4bの先端部にその器具取付け部4eを連結する緩衝材としての板ばね4fと、上記下腕部4bの基端部と上記上腕部4aの下端部とにそれぞれ揺動自在に連結されるとともに互いに揺動自在に連結されてそれら下腕部4bの基端部と上腕部4aの下端部とともに四節リンクを構成する二つのリンク部材4g,4hとを有している。
【0013】
そして上記反力発生アクチュエータ1は、上腕部4aに揺動自在に支持された基部1aと、その基部1a内に収容されてその基部1aに回転自在に支持されたねじ軸1bと、そのねじ軸1bと平行に配置されて基部1aに支持されたサーボモータ1cと、上記基部1a内に収容されてそのサーボモータ1cの出力軸と上記ねじ軸1bとを駆動結合する歯車列1dと、上記ねじ軸1bに螺合されてボールねじ機構を構成するボールナット(ボール循環式ナット)1eと、一端部にそのボールナット1eを固定されて上記ねじ軸1bを摺動自在に収容するとともに上記基部1aにそのねじ軸1bの軸線方向に進退移動自在に支持された筒状の作動ロッド1fと、上記基部1aに固定されてその基部1aに対する上記作動ロッド1fの進退移動位置を検出する直線作動型のポテンショメータ1gとを有しており、その作動ロッド1fの先端部は、上記二つのリンク部材4g,4h相互の連結部に揺動自在に連結されている。
【0014】
この反力発生アクチュエータ1は、サーボモータ1cの作動によってねじ軸1bを回転させてボールナット1eとともに作動ロッド1fを基部1aに対しねじ軸1bの軸線方向に進退移動させることで、図5に作動ロッド1fが進出した状態について示すように、その作動ロッド1fに連結されたリンク部材4gを上腕部4aに対して揺動させるとともに、その作動ロッド1fに連結されたもう一つのリンク部材4hを移動させて、そのリンク部材4hに連結された下腕部4bを上腕部4aに対して揺動させ、これにより、上記グリップ4cを上腕部4aに対して揺動変位させるとともに、上記器具取付け部4eを上腕部4aに対して揺動変位させ、さらに、後述の如くしてサーボモータ1cの作動を制御されてグリップ4cに反力を与えることから、反力付与手段として機能する。そして上記ポテンショメータ1gは、下腕部4bおよびリンク部材4hを介してグリップ4cの位置を検出することから、入力部位置検出手段として機能する。
【0015】
また、ここにおける反力制御ユニット2は、図1および図6に示すように、アクチュエータ位置制御ドライバ2aと、反力コントローラ2bとを有しており、アクチュエータ位置制御ドライバ2aは、反力コントローラ2bからの位置指令信号Spcと上記ポテンショメータ1gからの位置フィードバック信号Spfとに基づき、それらの信号差がなくなるまで、それらの信号差がなくなる方向のモータ駆動電流Imdをサーボモータ1cに出力するとともに、反力コントローラ2bに上記ポテンショメータ1gからの位置フィードバック信号Spfを送る。なお、かかるアクチュエータ位置制御ドライバ2aは通常のものゆえ、その回路構成の詳細は省略する。
【0016】
そして反力コントローラ2bは、図7にその回路構成を示すように、上記ロードセル4d内の歪ゲージのブリッジ回路からの、グリップ4cに加えられた外力Fの大きさに応じた反力歪信号Sfsを増幅して外力信号としての反力フィードバック信号Sffを出力する動歪アンプ2cと、アクチュエータ位置制御ドライバ2aからの位置フィードバック信号Spfを微分して速度信号Ssを出力する微分回路2dと、上記位置フィードバック信号Spfを反力−変位関係指示コンピュータ3からの反力/変位勾配指令信号Sacに対応したゲインで増幅する可変ゲイン増幅回路2eと、上記速度信号Ssをこれも反力−変位関係指示コンピュータ3からの減衰率信号Sdcに対応したゲインで増幅する可変ゲイン増幅回路2fと、それら可変ゲイン増幅回路2e,2fの出力信号とこれも反力−変位関係指示コンピュータ3からの定常反力指令信号Ssfcとを加算して得た反力指令信号Sfcから上記動歪アンプ2cで増幅した反力フィードバック信号Sffを減算した出力信号を積分して後述する反力/変位勾配と定常反力と減衰率とに基づく所定の反力を与えるような位置指令信号Spcを得る積分増幅回路2gとを有している。
【0017】
なお、ここにおける反力コントローラ2bは、具体的には、IC1(A部,C部,D部使用)、IC2(A部〜D部使用)、IC3(A部,B部使用)、IC4(A部〜D部使用)の四つのICを用いたアナログ回路でコンパクトに構成されており、それらのICには、図8(a)に示す電源回路から直接、および同図(b)に示す平滑回路を介して電源供給し、また上記ロードセル4d内の歪ゲージのブリッジ回路には、図8(c)に示す電源回路から電源供給している。
【0018】
さらに、ここにおける反力−変位関係指示コンピュータ3は、通常のパーソナルコンピュータにて構成され、あらかじめ与えられたプログラムに基づき作動して、図1に示すように、グリップ4cの変位(位置)とグリップ4cに与える反力の大きさとの関係を示すデータ(例えば関係式や表形式のデータ等)と、グリップ4cに与える定常反力の大きさと、反力の減衰率の大きさとをそれぞれ変更可能に記憶するとともに、ユーザの操作によってそれら変位と反力との関係と定常反力の大きさと減衰率の大きさとを適宜変更し、また、上記変位と反力との関係から求まる各位置での反力の勾配(増加率)と上記反力コントローラ2bから送られる位置フィードバック信号Spfとから、現在位置での反力の増加率を指示する反力/変位勾配指令信号Sacを計算して、その反力/変位勾配指令信号Sacを反力コントローラ2bに出力するとともに、現在記憶している上記定常反力および減衰率の大きさをそれぞれ示す定常反力指令信号Ssfcおよび減衰率信号Sdcを反力コントローラ2bに出力する。
【0019】
加えて、反力−変位関係指示コンピュータ3は、上記反力コントローラ2bから送られる反力フィードバック信号Sffおよび位置フィードバック信号Spfから現在時点でのグリップ4cの実際の位置(変位)と実際の反力の大きさとを計算して、それらのデータを当該コンピュータ3の画面表示装置の画面上に表示する。
【0020】
従って、この実施例の反力制御システムによれば、反力−変位関係ひいては仮想スプリング係数と、変位速度に応じた反力の減衰率と、定常反力ひいては仮想プリテンション値とをそれぞれ任意に設定して反力−変位関係指示コンピュータ3に与えることで、グリップ4cに与える反力の特性を任意に設定することができるので、仮想スプリングおよび仮想ダンパ付きの反力発生装置を実現することができ、しかも、その反力の特性を周囲の状況の変化に対応させて瞬時にかつ容易に変更することができる。
【0021】
さらに、この実施例の反力制御システムによれば、反力−変位関係指示コンピュータ3がその画面表示装置の画面上に現在時点でのグリップ4cの実際の位置(変位)と実際の反力の大きさと表示するので、当該システムの実際の動作状況を容易に監視することができる。
【0022】
そして、この実施例の反力制御システムによれば、例えば作業装置4の器具取付け部4eに荷物保持具等を取り付けて、グリップ4cを人が手で操作して荷物の持ち上げを行う場合に、ある程度の高さまで持ち上げる間は反力発生アクチュエータ1で荷物の荷重に近い持ち上げ力を下腕部4bに与えてグリップ4cから手に与える反力(操作力)を荷物の荷重よりも大幅に軽くし、ある程度以上の高さまで持ち上げるとその反力(操作力)を除々に増加させて高く持ち上げ過ぎないようにする、といった反力制御を行うことができる。
【0023】
図9〜図14は、この発明の反力制御システムの他の一実施例を示すもので、この実施例の反力制御システムは、二つの反力発生アクチュエータ5,6と、先の実施例におけるものと同様の構成の反力制御ユニット2および反力−変位関係指示コンピュータ3とを具えており、ここにおける二つの反力発生アクチュエータ5,6は、図9の側面図に示すように、運転シミュレーション装置7に設けられている。
【0024】
この運転シミュレーション装置7は、車両の運転席を模して、インストルメントパネル7aと、人が座れるシート7bと、入力部としてのステアリングホイール7cと、これも入力部としてのブレーキペダル7d(図13,14参照)と、図示しないアクセルペダルとを具えるとともに、インストルメントパネル7aの下側に支持部材7eを具えており、上記二つの反力発生アクチュエータ5,6のうちの反力発生アクチュエータ5は、ステアリングホイール7cに結合されてそのステアリングホイール7cに操舵反力を与え、もう一つの反力発生アクチュエータ6は、ブレーキペダル7dに結合されてそのブレーキペダル7dに踏込反力を与える役割を果たす。そして上記反力−変位関係指示コンピュータ3はその画面表示装置を、上記インストルメントパネル7aに設置されている。
【0025】
すなわち、反力発生アクチュエータ5は、図9、図10の側面図、図11のステアリングホイール7cの装着状態での正面図および、図12の上方から見た断面図に示すように、支持部材7eに傾斜角度調節可能に固定支持された基部5aと、その基部5a内に収容されてその基部5aに回転自在に支持されるとともに互いにカップリング5bおよび外力検出手段としてのロードセル5cを介して同一軸線上で結合された二本の回転軸5d,5eと、それらの回転軸5d,5eと平行に配置されて基部5aに支持された減速機付サーボモータ5fと、上記基部5a内に収容されてそのサーボモータ5fの出力軸と上記一方の回転軸5eとを駆動結合するベルト式伝動機構5gと、上記他方の回転軸5dに駆動結合されてその回転軸5dの回転を1/2に減速するとともにその減速した回転を略1回転だけ可能なようにストッパで規制する回転規制機構5hと、上記基部5aに固定されてその基部5aに対する上記一方の回転軸5eの回転位置(回転角度)を検出するロータリ式ポテンショメータ5hとを有しており、上記他方の回転軸5dの先端部は、上記ステアリングホイール7cに結合されている。
【0026】
この反力発生アクチュエータ5は、サーボモータ5fの作動によって回転軸5d,5eを回転させてステアリングホイール7cを回転させるとともに、先の実施例と同様にして反力制御ユニット2および反力−変位関係指示コンピュータ3によりサーボモータ5fの作動を制御されて、ステアリングホイール7cに反力を与えることから、反力付与手段として機能する。そして上記ポテンショメータ5hは、回転軸5d,5eを介してステアリングホイール7cの回転位置を検出して反力制御ユニット2に入力することから、入力部位置検出手段として機能する。
【0027】
また、もう一方の反力発生アクチュエータ6は、図13のブレーキペダル7dの装着状態での正面側から見た斜視図および、図14の同じくブレーキペダル7dの装着状態での、図9と反対の側から見た側面図に示すように、支持部材7eの底板部分に固定支持された基部6aと、その基部6a内に収容されてその基部6aに回転自在に支持された図示しないねじ軸と、そのねじ軸と平行に配置されて基部6aに支持されたサーボモータ6bと、上記基部6a内に収容されてそのサーボモータ6bの出力軸と上記ねじ軸とを駆動結合する図示しないベルト式伝動機構と、上記ねじ軸に螺合されてボールねじ機構を構成する図示しないボールナット(ボール循環式ナット)と、そのボールナットを固定されるとともに上記基部6aにそのねじ軸の軸線方向に進退移動自在に支持された図示しない作動部材と、上記基部6aに固定されてその基部6aに対する上記作動部材の進退移動位置を検出する直線作動型のポテンショメータ6cとを有しており、上記作動部材の側部には、上記ブレーキペダル7dが、外力検出手段としてのロードセル6dを介して角度調節可能に固定されている。
【0028】
この反力発生アクチュエータ6は、サーボモータ6bの作動によって上記ねじ軸を回転させて上記ボールナットとともに上記作動部材を基部6aに対しねじ軸の軸線方向に進退移動させることでブレーキペダル7dを直線移動させるとともに、先の実施例と同様にして反力制御ユニット2および反力−変位関係指示コンピュータ3によりサーボモータ6bの作動を制御されて、ブレーキペダル7dに反力を与えることから、反力付与手段として機能する。そして上記ポテンショメータ6cは、上記作動部材を介してブレーキペダル7dの進退位置を検出して反力制御ユニット2に入力することから、入力部位置検出手段として機能する。
【0029】
従って、この実施例の反力制御システムによれば、反力−変位関係ひいては仮想スプリング係数と、変位速度に応じた反力の減衰率と、定常反力ひいては仮想プリテンション値とをそれぞれ任意に設定して反力−変位関係指示コンピュータ3に与えることで、ステアリングホイール7cおよびブレーキペダル7dに与える反力の特性をそれぞれ任意に設定することができるので、仮想スプリングおよび仮想ダンパ付きの反力発生装置を実現することができ、しかも、その反力の特性を周囲の状況の変化に対応させて瞬時にあるいは随時にかつ容易に変更することができる。
【0030】
さらに、この実施例の反力制御システムによれば、反力−変位関係指示コンピュータ3が、上記インストルメントパネル7aに設置された画面表示装置の画面上に現在時点でのステアリングホイール7cおよびブレーキペダル7dの各々の実際の位置(変位)と実際の反力の大きさとを表示するので、当該システムの実際の動作状況を容易に監視することができる。
【0031】
そして、この実施例の反力制御システムによれば、例えば当該運転シミュレーション装置7を使用する人の運転能力や好みに応じて、あるいは実際の種々の車種における特性に応じてステアリングホイール7cおよびブレーキペダル7dに与える反力の特性を任意に設定することができるとともに、シミュレートしている車両の走行中の路面状況の変化(例えば雨の降り出し)等に応じてステアリングホイール7cおよびブレーキペダル7dに与える反力の特性を瞬時にかつ随時に変化させ得るので、実際の運転状況に極めて近い状況を模擬的に実現することができる。
【0032】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、外力を検出するロードセルは先の実施例では反力発生アクチュエータの作動ロッド等に設けても良い。また、入力部に加えられる外力は人の操作力に限られず、車両の走行によって車輪からサスペンション装置に加わる力等でも良い。
【0033】
また、この発明の反力制御システムは、例えば、ロボット等の遠隔操縦システムにおけるオペレータへの反力フィードバックにも適用し得て、正確な作業を可能にするとともに荷重の体感的な把握を可能にすることができ、また、プレス機械等で、負荷の変化にかかわらず一定の推力を維持する必要がある場合や、仮想スプリングと仮想ダンパとの制御による可変特性サスペンション装置にも適用することができる。
【0034】
さらに、この発明の反力制御システムは、トレーニングマシンにも適用でき、訓練する人に応じて、あらかじめ設定された大きさから任意に変化させながら負荷を加えることができる。
【0035】
そして、この発明の反力制御システムは、体感ゲーム機器等にも適用し得て、あらかじめ設定された力を操作者に加えることができ、また上記の可変特性サスペンション装置を応用して、種々の乗り物をシミュレーションするように体感ゲーム機器を制御することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の反力制御システムの一実施例を示す構成図である。
【図2】 (a),(b)は、上記実施例の反力制御システムの反力発生アクチュエータが設けられた作業装置を示す平面図および側面図である。
【図3】 上記実施例の反力制御システムの反力発生アクチュエータが設けられた作業装置を操作者のモデルとともに示す斜視図である。
【図4】 上記実施例の反力制御システムの反力発生アクチュエータが設けられた作業装置を示す断面図である。
【図5】 上記実施例の反力制御システムの反力発生アクチュエータおよびそれが設けられた作業装置の動作状態を示す側面図である。
【図6】 上記実施例の反力制御システムの反力制御ユニットの構成を示すブロック線図である。
【図7】 上記実施例の反力制御システムの反力制御ユニットの反力コントローラの回路構成を示す構成図である。
【図8】 (a),(b),(c)は上記実施例の反力制御システムの反力制御ユニットおよびロードセルに電源を供給する電源回路を示す構成図である。
【図9】 この発明の反力制御システムの他の一実施例が設けられた運転シミュレーション装置を操作者のモデルとともに示す側面図である。
【図10】 上記実施例の反力制御システムの、一方の反力発生アクチュエータを、ステアリングホイールを装着した状態で示す側面図である。
【図11】 上記一方の反力発生アクチュエータを、ステアリングホイールを装着した状態で示す正面図である。
【図12】 上記一方の反力発生アクチュエータを、ステアリングホイールを装着した状態で示す断面図である。
【図13】 上記実施例の反力制御システムの、他方の反力発生アクチュエータを、ブレーキペダルを装着した状態で示す、正面側から見た斜視図である。
【図14】 上記実施例の反力制御システムの、他方の反力発生アクチュエータを、ブレーキペダルを装着した状態で示す、図9と反対の側から見た側面図である。
【符号の説明】
1,5,6 反力発生アクチュエータ
1c,5f,6b サーボモータ
1g,5i,6c ポテンショメータ
2 反力制御ユニット
2a アクチュエータ位置制御ドライバ
2b 反力コントローラ
3 反力−変位関係指示コンピュータ3
4 作業装置
4a,5c,6d ロードセル
7 運転シミュレーション装置
7a インストルメントパネル
7b シート
7c ステアリングホイール
7d ブレーキペダル
7e 支持部材
Claims (3)
- ボールナットとそのボールナットに螺合するねじ軸とを持つボールねじ機構と、そのボールねじ機構の前記ねじ軸を回転させるサーボモータとを有し、前記サーボモータの作動による前記ねじ軸と前記ボールナットとの相対移動によりに入力部を変位させつつその入力部に反力を与える反力付与手段と、
前記入力部に加えられた外力を検出してその外力の大きさを示す外力信号を出力する外力検出手段と、
前記入力部の位置を検出してその入力部の位置を示す位置信号を出力する入力部位置検出手段と、
位置指令信号と前記位置信号との差がなくなるように前記サーボモータを作動させるサーボモータ制御手段と、
反力/変位勾配指令信号に基づき大きさを調節可能にした前記位置信号と、その位置信号から微分処理によって求めるとともに減衰率指令信号に基づき大きさを調節可能とした速度信号と、定常反力指令信号とを加えた信号と、前記外力信号との差に応じて前記位置指令信号を発生させて、その位置指令信号を出力する反力制御手段と、
任意に設定された反力−変位関係に基づく前記反力/変位勾配指令信号と、任意に設定された減衰率に基づく前記減衰率指令信号と、任意に設定された定常反力に基づく前記定常反力指令信号とを出力する反力特性設定手段と、
を具えてなる、反力制御システム。 - 入力部に駆動結合された回転軸と、その回転軸を回転させるサーボモータとを有し、前記サーボモータの作動による前記回転軸の回転により入力部を回転変移させつつその入力部に回転反力を与える反力付与手段と、
前記入力部に加えられた外力を検出してその外力の大きさを示す外力信号を出力する外力検出手段と、
前記入力部の回転位置を検出してその入力部の回転位置を示す位置信号を出力する入力部位置検出手段と、
位置指令信号と前記位置信号との差がなくなるように前記サーボモータを作動させるサーボモータ制御手段と、
反力/変位勾配指令信号に基づき大きさを調節可能にした前記位置信号と、その位置信号から微分処理によって求めるとともに減衰率指令信号に基づき大きさを調節可能とした速度信号と、定常反力指令信号とを加えた信号と、前記外力信号との差に応じて前記位置指令信号を発生させて、その位置指令信号を出力する反力制御手段と、
任意に設定された反力−変位関係に基づく前記反力/変位勾配指令信号と、任意に設定された減衰率に基づく前記減衰率指令信号と、任意に設定された定常反力に基づく前記定常反力指令信号とを出力する反力特性設定手段と、
を具えてなる、反力制御システム。 - 前記位置信号と前記外力信号とを入力されて、前記入力部の実際の変位とその時の実際の反力との大きさを表示する実変位・実反力表示手段を具えることを特徴とする、請求項1記載の反力制御システム。
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