JP3809297B2 - 画像処理方法、装置及び媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタル画像データに著しいダメージを与えることなく情報を付加する画像処理方法、装置及び媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子透かし技術はデジタルコンテンツの著作権を保護する手法として色々な方法が開発されて来た。この方法は、画像のデジタル情報の中に著作権保有者の名前・購入者のID等のデジタルコンテンツの取り扱い情報を、人間の眼に見えにくい様に埋め込み、違法コピーによる無断の使用を追跡可能とする手法として、電子流通業界におけるセキュリティ・著作権保護技術として最近注目を浴びている。この電子透かしに技術におけるデータの埋め込み方法として、種々の方法が提案されている。そのうちの一つの方法として、デジタル画像データの最下位ビットに情報を埋め込む方法がある。この方法は、デジタル化した画像データX(またはその空間周波数データ)にビット埋め込みを行うものであって1ビットの情報(0又は1)を画像データの中に埋め込む際、埋め込もうとした情報が0であるか1であるかにより、画像データの最下位ビット(LSB)の値を変更するものである。例えば画像データが101である場合、その2進数表示は
画像データ“10”→(1100101)
であるが、今埋め込む値が“0”の場合は、LBSの値を0、“1”の場合はLSBの値を1とした予め決めるとすると、画像データのLSBに透かし情報が埋め込まれた事になる。即ち
埋め込み情報“0”→(1100100)
埋め込み情報“1”→(1100101)
が、埋め込まれた後の画像データとして登録される。かかる埋め込まれた情報の検出のためにはこれらの画像データを読み込みそのLSBを抽出することにより埋め込み情報を得る。この方法は簡単であるが、画像データにエラーが混入した場合や、画像処理を施した場合に埋め込まれた情報が損なわれることが生じる。例えば、1ビットのエラー情報が画像情報に加算された場合には、LSBに埋め込まれた情報が直接影響される。また画像に対して階調処理を託す、例えばガンマ変換を施した場合にはLSB値はしばしば変化を受ける。逆に言えば、これらの処理により埋め込まれた情報を簡単に除去或いは変更することが出来る。即ちこの方法は実用上耐性の弱いものといわれている。
【0003】
この問題点を解決するために、画像データを再量子化することによって、耐性の強いものとする方法がある。図1を用いてこの方法を説明する。かかる方法はある指定した場所の画像データXを幅hで再量子化する方法である。即ち、図1において、画像データXを幅hで分割したとする。今画像データが10進数の101であるとすると幅hを4とすると4、8、12、16、…、100、104、……となり、画像データの値101を再量子化する候補として100あるいは104が可能性がある。そこで以下のルールを設定する。
【0004】
埋め込み情報“0”の時→再量子化データの偶数番目に量子化
埋め込み情報“1”の時→再量子化データの奇数番目に量子化
再量子化値100は4X25で奇数番目、104は4X26で偶数番目となるため、埋め込み情報が“0”の時は前述のルールに従い偶数番目であるので104に、“1”の時は、奇数番目であるので100に再量子化される。
【0005】
埋め込まれた情報を検出するためには前述の再量子化方法に再量子化された画像データを幅hで割り、商を得る。
そこで商が奇数であれば→埋め込み情報“1”
商が偶数であれば→埋め込み情報“0”
なる2つの条件を満すルール(2)を用いて埋め込み情報を検出する。例えば画像データが100、104のそれぞれの場合、かかるデータを幅4で割り、
100/4=25→奇数であるので埋め込み情報“1”
104/4=26→偶数であるので埋め込み情報“0”
を得る。
【0006】
ここで再量子化の幅hを大きくとれば、エラー耐性が向上する。例えば再量子化後の、画像データに1ビットのエラー情報が混在したとすると、
100→101または99
104→105または103となる。
そこでルール(2)を次の2つの条件を満すルール(3)として以下のように変更する。
【0007】
(3)商を四捨五入したものが奇数であれば→埋め込み情報“1”
商を四捨五入したものが偶数であれば→埋め込み情報“0”
上記ルール(3)を用いれば、読み取り画像データを幅4で割り、
〔101/4〕=25、〔99/4〕=25→奇数であるので埋め込み情報“1”
〔105/4〕=26、〔103/4〕=26→偶数であるので埋め込み情報“0”
を得る。従って、エラー耐性の強い透かし情報を得る事が出来るものである。ここで再量子化の幅hは、エラー耐性の強度を与えるパラメータとして利用目的に合わせて使い分ける事が出来る。そしてこの値は、埋め込み時と、検出時に同一の値を利用せねばならない為、鍵(Key)情報として管理される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
かかる方法では幅hを変える事により、耐性の強い埋め込みが可能であるが、この様な方法では以下の問題点がある。
【0009】
1)幅hを大きくとれば耐性が向上するが、画質が劣化する。
2)幅hを小さくとれば画質は向上するが、耐性は劣化する。
【0010】
従って、画質と耐性とはお互いにトレードオフの関係にあり、一方をよくすると他方が悪くなり、両方を満足させる事は難しかった。
【0011】
本発明は上述の課題を全て或いは少なくとも1つ解決することを目的とする。
【0012】
また本発明は画質の劣化が少なく情報を埋め込むことができる様にすることをと他の目的とする。
【0013】
また本発明は埋め込まれた情報を精度良く検出するに適した画像処理方法、装置、及び媒体を提供することを更に他の目的とする。
【0014】
また本発明は耐性に優れた情報埋め込み方法を提供することを更に他の目的とする。
【0015】
本発明は新規な機能を有する画像処理方法装置、媒体を提供することを更に他の目的とする。
【0016】
本発明の他の目的及び特徴は以下に続く実施例及び図面から明らかになるであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため本発明の画像処理方法は、画像データに付加情報を埋め込む画像処理方法であって、複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択工程と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得工程と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み工程を有し、前記埋め込み工程は、前記付加情報を埋め込むかを判定する画素又は周波数成分と、前記付加情報を埋め込む画素又は周波数成分を互いに異なった画素又は周波数成分を用いることを特徴とする。
また、かかる目的を達成するため本発明の画像処理方法は、画像データに付加情報を埋め込む画像処理方法であって、複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択工程と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得工程と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み工程を有し、前記埋め込み工程は、前記複数画素のうち最大値と、前記複数画素のうち最小値との差分が所定の閾値より大きい場合に、前記付加情報を埋め込むことを特徴とする。
また、かかる目的を達成するため本発明の画像処理方法は、画像データに付加情報を埋め込む画像処理方法であって、複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択工程と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得工程と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み工程を有し、前記埋め込み工程は、前記複数画素又は複数の周波数成分を用いて、画像のエッジであるかを判定し、画像のエッジであると判定された場合に、前記付加情報を埋め込むことを特徴とする。
かかる目的を達成するため本発明の画像処理装置は、画像データに付加情報を埋め込む画像処理装置であって、複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択手段と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得手段と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み手段を有し、前記埋め込み手段は、前記付加情報を埋め込むかを判定する画素又は周波数成分と、前記付加情報を埋め込む画素又は周波数成分を互いに異なった画素又は周波数成分を用いることを特徴とする。
また、かかる目的を達成するため本発明の画像処理装置は、画像データに付加情報を埋め込む画像処理装置であって、複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択手段と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得手段と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み手段を有し、前記埋め込み手段は、前記複数画素のうち最大値と、前記複数画素のうち最小値との差分が所定の閾値より大きい場合に、前記付加情報を埋め込むことを特徴とする。
また、かかる目的を達成するため本発明の画像処理装置は、画像データに付加情報を埋め込む画像処理装置であって、複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択手段と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得手段と、前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み手段を有し、前記埋め込み手段は、前記複数画素又は複数の周波数成分を用いて、画像のエッジであるかを判定し、画像のエッジであると判定された場合に、前記付加情報を埋め込むことを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
図2は埋め込む情報1ビットを4画素の画素データ(あるいは4つの空間周波数コンポーネント)の組み合わせに埋め込むものである。ここでは連続した2X2の画素(又は空間周波数コンポーネント)(a,b,c,d)を選んでいる。埋め込むデータとして4画素のデータの和、即ちa+b+c+dを対象とする。今例えば図3のように画像データが
a=101,b=105,c=123,d=80
であるとするとa+b+c+d=409となる。ここで再量子化の幅hを4とし、加算された結果に適用すると4、8、12、16、…、408、412、……となり、加算データの値409を再量子化する候補として408あるいは412が挙げられる。そこで以下のルール(4)を設定する。
【0031】
埋め込み情報“0”の時→再量子化データの偶数番目に量子化
埋め込み情報“1”の時→再量子化データの奇数番目に量子化
再量子化値408は4X102で偶数番目、412は4X103で奇数番目となる。したがって埋め込み情報が“0”の時は偶数番目であるので408に、“1”の時は、奇数番目であるので412に再量子化される。再量子化された後の値をa,b,c,d各画素へ振り分ける方法は以下の様になる。前述の加算データの値と再量子化値との差分(+3または−1)を次の様に振り分ける。
(A)埋め込み情報“0”の時→408、差分−1
新しい画素値→a=101,b=105,c=122,d=80
(B)埋め込み情報“1”の時→412、差分+3
新しい画素値→a=102,b=106,c=124,d=80
ここで、4つの画素のうち値を変化させる画素はその画素の値の大きい順に1づつ変え、上述の差分を満たすまでくり返している。
【0032】
埋め込まれたデータの検出方法を説明する。このように変換された画像データを読み取り、加算画像データを幅hで割り、以下の2つの条件から成るルール(5)を判定する。
【0033】
(5)商を四捨五入したものが奇数であれば→埋め込み情報“1”
商を四捨五入したものが偶数であれば→埋め込み情報“0”
と判定する。
【0034】
上記ルール(5)を用いれば、読み取り加算画像データを幅4で割り、
(A)〔412/4〕=103=103→奇数であるので埋め込み情報“1”
(B)〔408/4〕=102→偶数であるので埋め込み情報“0”
を得る。エラー耐性については2X2のブロックに1ビットのエラーが混在したとすると、(A)の場合、407あるいは、409がエラーが混在された結果となり、(B)の場合413、あるいは411がエラーが混在された結果となる。いずれの場合も前述のルール(3)で検出でき、耐性の強さは再量子化の幅hに見合った結果を得る事が出来る。ここで各画素の値は±1しか変化しておらず、画像劣化は視覚的には少ない。このように一般に再量子化による変化量を、複数画素にて分担する事により、画質劣化が視覚的に少なくなる。
【0035】
(実施例2)
実施例1における、再量子化の幅hを8に変更すると、再量子化された後のデータは8、16、32、…、408、416、……となり、前述の加算データの値409を再量子化する候補として408あるいは416が挙げられる。再量子化値408は8X51で奇数番目、416は8X52で偶数番目となるため、埋め込み情報が“0”の時は(偶数番目であるので)416に、“1”の時は、(奇数番目であるので)408に再量子化される。a,b,c,d各画素への振り分けを、加算値と再量子化値との差分D(+7または−1)を次の様に行う。
(A)埋め込み情報“0”の時→416、差分D=+7
加算量→Δa=2,Δb=2,Δc=2,Δd=1
新しい画素値→a=103,b=107,c=125,d=81
(B)埋め込み情報“1”の時→408、差分D=−1
加算量→Δa=0,Δb=0,Δc=−1,Δd=0
新しい画素値→a=101,b=105,c=122,d=80
【0036】
図4(A),(B)は前述の例においてそれぞれの変化量を画素毎に示したものである。この差分Dの配分は以下のルールで決められる。
【0037】
(6)Δ=再量子化の幅h値/画素数として
差分Dを、画像の値の大きい画素の順に順次Δづつ加算(減算)させていく。
最後に残差を与え、Dを0とする。
【0038】
前述の(A)の場合、差分D=+7であるので、Δ=8/4=2として、c,b,a,d画素の順に2づつ加算していく。c,b,a画素の順に2、2、2と加算していき、残り1をdに適用する。(B)の場合、差分D=−1であるので、c,b,a,d画素の順に2づつ減算していくはずであるが変化量が1であるのでc画素にのみ適用する。
【0039】
ここで適用画素順位として、画像データの順の大きな順番にしたが、これは値が大きいほど変化量に対して割合が小さく、画質の劣化が少ないからである。実施例2の場合、再量子化の幅hが大きくなった分、実施例1に比べ更に耐性が向上する。実施例としてa,b,c,dを同一の荷重での加算を行ったが、荷重(Pi )を変えた加算、
P1 a+P2 b+P3 c+P4 d
を用いても可能である。
【0040】
(実施例3)
同様に連続した2X2の画素(又は空間周波数コンポーネント)(a,b,c,d)を選ぶ。ここで画像データを説明上、X1 =c,X2 =b,X3 =a,X4 =dとおく。この順番をXi とし、加算データとして
(7)X1 −X2 +X3 −X4
の値を対象とする。図3の画像データにかかる変換を行うと以下の様になる。
a=101,b=105,c=123,d=80
X1 =123、X2 =105、X3 =101、X4 =80
X1 −X2 +X3 −X4 =123−105+101−80=39
再量子化の幅h=4とすると、36、40が候補隣、前述の方法と同様にして、
(A)埋め込み情報“0”の時→再量子化値40(偶数値)、差分D=+1
(B)埋め込み情報“1”の時→再量子値36(奇数値)、差分D=−3
差分値D振り分け以下のように行う。Xi の差分値をDi とすると(7)式より、
再量子化値=(X1 +D1 )−(X2 −D2 )+(X3 +D3 )−(X4 +D4 )(8)
=X1 −X2 +X3 −X4 +D1 +D2 +D3 D4 (9)
新しい画素値→(X1 +D1 ),(X2 −D2 ),(X3 +D3 ),(X4 +D4 )(10)
これを上記(A),(B)に適用すると、(6)式を用いて、
(A)埋め込み情報“0”の時→再量子化値40(偶数値)、差分D=+1
D1 =1
従って、画素値の大きい画素から差分の演算を行うので新しい画素値として、
X1 =124、X2 =105、X3 =101、X4 =80
(B)埋め込み情報“1”の時→再量子化値36(奇数値)、差分D=−3
D1 =−1、D2 =−1、D3 =−1
従って、新しい画素値として、
X1 =122、X2 =106、X3 =100、X4 =80
となる。
【0041】
実施例3の特徴は、2X2のブロックに切り出した画素に対して差分値を(10)式で与えているため、ローカルな濃度がほぼ保存される事である。即ち、(B)の例でわかるように、X1 が−1、X2 が+1、X3 が−1というように各画素の変過分が+−の増減として施されるため、実施例の処理が行われた後4画素の平均データと処理前の平均データとの差が実施例2の場合に対して小さく、画質劣化が更に少なくなる。
【0042】
(実施例4)
図5は、対象となる画素が離れている場合の実施例である。前述の実施例では図2に示すように互いに隣接する画素を用いてデータを埋め込んだが同図A,B,C,Dに示されるように、4画素の配列の方法は数多く考えられる。本実施例の電子透かし技術の場合、解読を阻止する意味で、画素配列の情報をパラメータとして導入する事により、より複雑化し解読が困難となる。この画素配列情報は鍵情報のなかに入れて保管する。
【0043】
今画像データを4X4のブロック配列にし、それぞれの画素配列を適用したとする。それぞれのパターンをマスク・パターンと呼ぶ事にする。図5A,B,C,Dに示される各マスク・パターンを図6や、図7に示されるように順次変化させ、対応画素を変化させていく事により解読を困難にさせる事が出来る。これは乱数テーブルを用いて、より複雑性を増す事も可能である。但し乱数値はこのマスクパターンの数内で正規化し、検出時に再現可能であるとする。かかる乱数の発生方法は、埋め込み時と検出時で同一のものを使い、初期値を鍵情報として引き渡すものとする。このマスク・パターン内での透かし情報の埋め込み方法は、前述の方法を取るものとする。
【0044】
(実施例5)
このマスク・パターンの決定方法は処理対策の画像データを実空間領域のデータとして得るか、空間周波数空間領域のデータとしてとるかで多少異なる。実空間の場合には、画像データの書き換えが周期的に行われるので、視覚的には繰り返しの周期パターンが目に付かないようにする方が好ましい。一般に人間の視覚特性上、画像データの変化の急峻な部分での微少変化は目に付きにくい事が分かっている。従って
(1)ブロック内の画像データの最大値Xmax と最小値Xmin との差分Δが、ある閾値pよりも大きいブロックに透かし情報を埋め込む。
(2)差分Δが、ある閾値pよりも小さい場合には、そのブロックに透かし情報を埋め込まずスキップする。
【0045】
以上のルールに基づいて書き込みを行う事により、視覚特性上画質劣化は感じられなくなる。実際にこの判定を複数画素から成るブロックで行い、そのブロックで埋め込み情報に基づく画像データの増減を行った場合には、画像データが変化するために検出時に、誤動作を起こす怖れがある。即ち、判定において閾値近傍のデータに対して埋め込み情報に基づく差分値Dの各画素への配分の結果、データが変化し、検出時に判定が異なる結果をもたらす場合が生じる。従って判定と適用する画素とを空間的に分離する必要がある。図8において、周辺12画素(1)は判定画素として用いられ、中心4画素(2)は埋め込みの適用画素として用いられる。一般に周辺画素で濃度変化が大きい場合は中心画素でも大きい事が推測される。一方周辺画素(1)自身は埋め込みによるデータの変化を受けないため判定は検出時においても常に正しく行われる。図9は2次元の画像データを4X4のブロックに分割し、各ブロックに適用したものである。前述の判定を用い、該当ブロックに1ビットづつ透かし情報を埋め込んでいく。埋め込みの方法は前述の実施例と同様である。例えば埋め込み情報が画像所有者のID番号として10進数の51番という数字を埋め込む場合には、これを2進数表示で
10進数の“51”=(110011)
となり、この1,1,0,0,1,1,の値を、該当するブロックに順次埋め込んでいく。
【0046】
一方、中心4画素での埋め込みは、前述の実施例で示したようにノイズや画像処理の付加によるデータ変化に対し、耐性の向上が図られているが、判定画素(1)においては閾値と比較するために、閾値近傍の個所はノイズや画像処理により判定エラーが生じる。しかしながら、これは以下の方法で解決される。
【0047】
埋め込む値の情報を、各ビットM回づつ繰り返して行う。例えば前述の埋め込み情報(110011)の例では、各5回ずつ繰り返すものとすると、
〔(11111)(11111)(00000)(00000)(11111)(11111)〕
なるビット配列で埋め込むものとする。
【0048】
検出は以下の方法で行う。
(1)判定画素群内の画像データの最大値Xmax と最小値Xmin との差分Δが、ある閾値p+qよりも大きいブロックに透かし情報を検出を行う。
(2)差分Δが、ある閾値p+qよりも小さい場合には、そのブロックに対し透かし情報の検出は行わずにスキップする。
【0049】
ここでq値はノイズによって生じる誤差分でで一般に正の値をとる。例えばノイズにより1ビット(±1)のエラーが画像データに混入するものとすると、p+2なる数値が適用される。これにより検出時の判定は以下の様になる。
(1)埋め込み時に判定に該当せずスキップしたブロックは、検出には絶対に引っかからない。
(2)埋め込み時に判定で該当したブロックは、検出時に引っかからない個所がある。
【0050】
以上から、ノイズ等の影響で埋め込み情報
〔(11111)(11111)(00000)(00000)(11111)(11111)〕
は、ノイズの影響で検出後、例えば
(111111111000000000111111111)
のように変化する。今、ノイズの影響は5ブロック中1ブロック位か、あるいはもっと良いと仮定すると、連続した5ビットがノイズによって4ビットになる可能性がある。そこで符号の変わり目でまず区切り、
〔(111111111)(000000000)(111111111)〕
とし、続いて、5ビット、4ビットの順に順次区切っていくと、
〔(11111)(1111)(00000)(0000)(11111)(1111)〕
から、最終的に埋め込み符合列(110011)が得られる。もし埋め込む情報が(111111)であるとすると、同様の埋め込み方法で合計30ビットの“1”を埋め込む事になる。これが正しく検出されるためには、3ビット以上の連続量がある時に、検出可能であるとすると、3ブロック中に1ブロックの判定エラーが生じる程度の頻度であれば良い事がいえる。即ち30ビットの連続した“1”が28個の連続した“1”まで判定可能である。この様にして、判定においてもエラーや各種処理に対して耐性の強いものとなっている。
【0051】
判定周囲画素の選び方は、全12画素全てを対象とする必要はない。これは演算精度と、計算時間をどこまで許容出来るかで決定される。例えば、矩形ブロックの各辺から2画素づつ選び、計8画素で判定すべき判定周囲画素を選択する事も出来る。これにより判定の演算量を減少させる事が出来る。この時検出時にも同じ画素を使う必要がある事は言うまでもない。
【0052】
(実施例6)
先の実施例では図9に示すようにブロックは互いに重複していないが本実施例では図10に示すように隣接ブロックがお互いに重複している。判定のための周辺画素(1)が隣接ブロックと共有しあい、埋め込みブロック(2)の隣接との距離が短くなり、埋め込み対象となる画素数が増えている。従って、実施例5よりより多くの情報を埋め込む事が可能となるばかりか、判定結果を共有する事が可能で演算量も軽減される。
【0053】
(実施例7)
図11はDCT空間に埋め込んだ図である。DCT(Discrete Cosine Transformation)は、静止画像の圧縮標準であるJPEGや動画像圧縮標準のMPEGでよく知られた方式で、8X8のブロックに対してDCT変換が施され、8X8の周波数空間に変換される。このため、埋め込みはこの空間周波数空間にて行われる。図11において、左上のすみ位置がDC(直流)成分の値をあらわし、右側あるいは下にいくほど周波数が高くなるものとする。埋め込む透かし情報は視覚的に感知されにくくするためには画像のエッジ近傍に埋め込む事が必要で、これは空間周波数的には高周波領域に埋め込む事を意味する。しかしながら、圧縮特性として、画像の高周波成分は単調減少する傾向にあり、低い値は全て0にして圧縮率を向上させているので、あまり高周波数を対象とするほとんどのデータが0であるために埋め込む事ができない。そこで本実施例では比較的中程度の空間周波数のコンポーネントを選ぶ。図11で埋め込み画素3a,3b,3cは、それぞれ4画素単位の埋め込み領域で、例えば実施例1、2の方法で1ビット単位の情報を埋め込む事が出来る。従って図では3ビットの情報を一つのDCTブロックで埋め込む事が出来る。ここで空間周波数コンポーネントで行った場合は、画像データの時と異なり、負数が生じる。この場合は絶対値を取り、全て正数に変換して行えば、今までの実空間での画像データの場合と同様に行う事が出来る。
【0054】
次に、画像データとしての空間領域ないしは空間周波数領域を、判定領域と埋め込み領域とに分割し、判定領域の判定結果に基づき画質劣化が少ないと思われる領域にのみ埋め込み領域に情報の埋め込みを行う実施例について更に説明する。かかる実施例では、埋め込みの操作を画質に応じて適応的に行う事により、劣化が少なく耐性を向上させる事が出来るものである。その結果、以下の事が特徴として上げられる。
【0055】
1)画質劣化が少なく、且つ耐性に優れている。
【0056】
2)画像の特徴量を抽出しそれに応じて埋め込みを行うため、埋め込んだ個々の位置情報を検出時に受け渡す必要がなく、簡単である。
【0057】
以下、かかる実施例8以降を説明する。
【0058】
〔実施例8〕
図12Aは本発明の実施例で画像データを3X3のブロックに分割したものである。領域1は判定領域の画素、領域2のXは埋め込み領域の画素を示す。領域1の8個の画素(a,b,c,d,e,f,g,h)の値による演算により、埋め込み画像領域2の画素Xの値に埋め込み操作を行うか否かの判断を行う。判定は以下の方法で行う。
【0059】
(4)
1)判定領域での画像エッジ量がある閾値より大きければ、エッジ領域と判断し、埋め込みを行う。
2)判定領域での画像エッジ量がある閾値より小さければ、平坦部と判断し、埋め込みを行わず、スキップする。
【0060】
ここで、埋め込み領域は、前述の説明で示したように、再量子化の幅hを大きくとることにより耐性の向上が図られるが、判定領域ではある閾値と比較するため、その閾値近傍の出力値に対して検出エラーを生じる。即ち、検出時に於いてノイズや画像処理の付加により画像データに微少の変化が加えられた場合に判定エラーを生じ、検出が正しく作動しなくなるという事が起こる。実施例では、かかる問題点を以下の方法で解決する。
【0061】
図13は画像データのうちの判定に用いるためのビット配分を示したものである。今、画像データが8ビットの単色(モノクロ)画像であったとする。この8ビットデータを上位Mビットと下位Nビットに分けて考え、前述の判定にはこの上位Mビットのみを使うものとする。従って、下位Nビットは捨てられ、最初の8ビットの画像データはMビットの画像データに再量子化された事になる。前述の画像エッジの有無の判断はこのMビットのデータによって行われるために、Nビットの幅で再量子化された事になり、一般に耐性が向上する。
【0062】
ここで図12Bのデータを例にとって、図14のフローチャートに沿って本実施例の動作を具体的に説明する。図12Bにおいて画像データa,b,c,d,e,f,g,hは、10進数で以下の値であるとする。
【0063】
判定画素データ:a=180,b=120,c=70,d=138,e=50,f=90,g=80,h=40,
埋め込み画素データ:X=101
ここで各判定画素データを2進数表示(…)すると、
a=180=(10110100),b=120=(01111000),
c=70=(01000110),d=138=(10001010),
e=50=(00110010),f=90=(01011010),
g=80=(01010000),h=40=(00101000)
となる。今ここでM=4ビットとすると、それぞれの値から上位4ビットを取って、
a’=11=(1011),b’=7=(0111),
c’=4=(0100),d’=8=(1000),e’3=(0011),
f=5=(0101),g’=5=(0101),h’=2=(0010)
なる値を再量子化後に得る。
【0064】
かかる再量子化後の値を用いて図14の判定4、5、6でエッジの有無の判定を行う。
【0065】
まず、図14の4のステップにおいて、X,Y方向の各行、列の平均値を以下の式で算出する。
【0066】
X1=(a’+b’+c’)/3=(11+7+4)/3=7.03
X2=(f’+g’+h’)/3=(5+5+2)/3=4.0
Y1=(a’+d’+f’)/3=(11+8+5)/3=8.0
Y2=(c’+e’+b’)/3=(4+3+2)/3=3.0
かかる値から図14の5のステップの計算により、平均の勾配Sは
S=SQRT{(X1−X2)2+(Y1+Y2)2}=5.
という値Sを得る。但しSQRTは平方根をあらわす。ここで図14の6のステップの判定において閾値S0の値を3.0と設定すると、S>S0となるため、この領域は画像エッジであると判断される。この閾値S0は判定の耐性を与える強度のパラメータで、この値を大きく取るとエラー耐性が向上する。即ちエラーや画像処理に強くなるが、反面、埋め込むブロックが少なくなり多くの情報を生め込む事ができなくなる。合理的な値は再量子化の幅hと連動して、もしh=4であれば、下位2ビットが埋め込みデータの変動が起こりうるため、判定画素のデータとしては上位6ビットをとるようにすればよいわけである。即ち、画像データが8ビットであるとすると、
M=8−(hに要するビット数)
を、Mの値とする。この事によりMの値はhの値に連動し、検出に必要なパラメータとして受け渡す鍵(Key)に含ませる必要はなく、システムが簡素化できる。
【0067】
以上の判定に基づいて、ステップ7において画像データXの値101が、透かしデータをうみ込まれた値になる。即ち、埋め込み情報が“0”の時は偶数番目であるので104に、“1”の時は、奇数番目であるので100に再量子化される。以上の動作が例えば全画像に対して終了するまで(ステップ8まで)行われる。
【0068】
ここで図14のステップ5、6におけるTの値は、透かし埋め込み後の画素Xの値が負数になることを防ぐものである。即ち
T=min(a,b,c,d,e,f,g)=min(180,120,70,138,50,90.80,40)=40
となり、T0=4とすると、T>T0となるため、透かしの埋め込みが実行される。ここでmin(a,b,c,d,e,f,g)は、a,b,c,d,e,f,g,hの値の最小値を取るものとする。
【0069】
図12Cは別の画像データの例を示したものである。今までの方法と同様にしてM=4であるとして、
X1=(a’+b’+c’)/3=(7+7+4)/3=6.0
X2=(f’+g’+h’)/3=(8+5+8)/3=7.0
Y1=(a’+d’+f’)/3=(7+8+8)/3=23/3
Y2=(c’+e’+b’)/3=(4+7+8)/3=19/3
かかる値から同図5の計算により、平均の勾配Sは
S=SQRT{(X1−X2)2+(Y1+Y2)2}=5/3=1.67=<S0=3.0
となり、従ってこのブロックは画像のエッジ部と判定されず、透かしデータの埋め込みは行われない。
【0070】
以上のようにして、判定、埋め込みともに耐性の強い電子透かしの埋め込みが出来る。
【0071】
〔実施例9〕
この実施例では、判定領域の画像データに対して、上位Mビットをとるのではなく、もっと一般的に幅Hで再量子化する事を試みる。ルールとして
1)判定領域の画像データを幅Hで再量子化する。
2)かかる値の小数部を切り捨て、整数化する。
3)この値を用いてエッジ判定を行う。
4)実施例1と同様、エッジがあると判定された場合のみ透かしデータの埋め込みを行う。
【0072】
図12Bのデータを用いて具体的に説明する。今判定領域の再量子化の幅Hを6とすると、再量子化された後のデータは、10進数で
a’=30,b’=20,c’=11,d’=23,e’=8,f’=15,
g’=13,H’=6
となる。同様の計算で、
X1=(a’+b’+c’)/3=(30+20+11)/3=20.33
X2=(f’+g’+h’)/3=(15+13+6)/3=11.33
Y1=(a’+d’+f’)/3=(30+23+15)/3=22.67
Y2=(c’+e’+b’)/3=(11+8+6)/3=8.33
かかる値から、平均の勾配Sは
S=SQRT{(X1−X2)2+(Y1+Y2)2}=16.92.
【0073】
ここで、この閾値S0は前述と同様、判定の耐性を与える強度のパラメータで、この値を大きく取るとエラー耐性が向上する。即ちエラーや画像処理に強くなるが、反面、埋め込むブロックが少なくなり多くの情報を埋め込む事ができなくなる。
【0074】
今S0を10という値に設定したとすると、S>S0となり、エッジであるという判定で透かし情報の埋め込みが行われる。
【0075】
実施例8において、データの上位Mビットを抽出する事は、2のべき乗で再量子化するのと同様である。従って実施例1は実施例2の特別な場合に相当する。実施例2では2のべき乗以外の数値で再量子化が可能であるため、より細かい演算と幅広い対応が可能である。(一方、実施例1の上位Mビットを取る例は、データの単なるビット操作であるため簡単であるという特徴がある。)この再量子化の操作は、判定に用いるための計算だけであり、実際の画像データを直接書き換えているわけではない。従って、演算の手法が埋め込みと検出時とで同様な手法が取られれば良いわけで、判定2)の整数化は本質的ではなく、四捨五入でもよい。この再量子化の方法に基づく耐性の向上は、この切り捨てや、四捨五入の方法による整数値への丸め操作に基づくものであると言えよう。
【0076】
図15は実施例8、及び実施例9における埋め込み方法を実際の画像へ適用する方法を示したものである。図において1は判定領域、2は埋め込み画素を表す。図15に示す本実施例のにおいて、画像データは3X3のブロックにより分割され、格子状に配列される。それぞれのブロックでの判定結果により、埋め込みが行われたり、スキップされたりする。
【0077】
図16は隣接ブロックの判定領域を重複させた場合である。実施例8で説明した平均値の計算においてX1、X2、Y1、Y2の値は、この図の場合、前後左右のブロックで重複しているため、前のブロックで用いた値が使えるために演算量を少なくする事が可能であると同時に、埋め込む対象画素を多くする事が可能である。前述のように判定の耐性を大きくするためには、再量子化の幅Hを大きくとらねばならず、そうすると判定により埋め込み候補が減少する。従って図16のように対象ブロックを多く取ることが出来る事はこの問題を緩和する事が可能である。
【0078】
〔実施例10〕
図17は判定領域の画素数を4画素に減らし、より多くの埋め込み領域を実現したものである。判定領域1は4画素a,b,c,dからなる。判定領域の画像データは、実施例1、及び2での再量子化手法によりa’,b’,c(,d’に変換される。かかる値を用いてエッジの判定として
S=max(a’,b’,c’,d’)−min(a’,b’,c’,d’)を計算し、S>S0の場合にエッジがあるとする。但し、max(a’,b’,c’,d’)はa’,b’,c’,d’データの最大値、min(a’,b’,c’,d’)は最小値を表すものとする。従って最大値と最小値の差が大きい場合にはそこにエッジがあると判断される。
【0079】
図18はこのブロックを用いて2次元の画像領域に当てはめたもので、十時型の各ブロックの判定領域をともに重複させる事により、より高密度に透かし情報を埋め込む事が可能である。
【0080】
〔実施例11〕
図19はDCT空間に情報を埋め込む別の実施例を説明する図である。DCT(Discrete Cosine Transformation)は、静止画像の圧縮標準であるJPEGや動画像圧縮標準のMPEGでよく知られた方式で、8X8のブロックに対してDCT変換が施され、8X8の周波数空間に変換される。このため、埋め込み操作にはこの空間周波数空間にて行われる。図19において、左上のかどがDC(直流)成分をあらわし、右側あるいは下に行くほど周波数が高くなるものとする。埋め込む透かし情報は視覚的に感知されにくくするためには画像のエッジ近傍に埋め込む事が必要で、これは空間周波数的には高周波領域に埋め込む事を意味する。しかしながら、圧縮特性として、画像の高周波成分は単調減少する傾向にあり、低い値は全て0にして圧縮率を向上させているので、あまり高周波を対象とするとほとんどのデータが0であるために埋め込む事ができない。そこで本実施例では比較的中程度の空間周波数のコンポーネントを選ぶ。ある特定の周波数データを選びその値がある閾値よりも大きい時、画像エッジがあると判定される。
【0081】
今、判定周波数成分a,b,cの値について判定操作を施し、その判定結果により、ある特定の周波数成分のデータ3aを埋め込みの対象とする手法について述べる。方法としては以下のように行う。
1)判定領域の周波数データa,b,c,の値を幅Hで再量子化する。
2)かかる値の小数部を切り捨て、絶対値を取り整数化した値a’,b’,c’を得る。
3)この値を用いて平均データS=Ave(a’,b’,c’)=(a’+b’+c’)/3を求める。
4)Sが閾値S0より大きければ、ある特定の周波数成分のデータ3aに透かし情報の埋め込みを行う。
【0082】
今、a’,b’,c’の値が、8ビットデータとして、120、−89、95なる値であったとする。再量子化の幅Hを6とすると、a’=20,b’=14,c’=15となり、S=16.33となる。ここで符号は絶対値をとるものとする。閾値S0を15とすると、このブロックにはエッジがあると判定し、特定の周波数成分3aのデータに透かし情報が付加される。
【0083】
同様な操作をd,e,fの周波数成分に対して行い、エッジ判定されれば、周波数成分3bに透かし情報の書き込みを行う。以下同様の判定を周波数成分g,h,iに対しても行いその結果を特定周波数3cに対して行う。以上のようにして1つのDCTブロックに対して最大3ビットの透かし情報が書き込まれる。
【0084】
〔実施例12〕
図20は1つのDCTブロックにより多くの透かし情報を埋め込むことが出来るように、埋め込みの特定周波数3d,3eを増やしたものである。3dに対しては、判定の周波数としてb,c,dを、3eに対しては、判定の周波数としてf,g,hを用いる。従ってこの場合1つのDCTブロックに対して5ビットの情報が埋め込まれる。
【0085】
以上本実施例は以上のようにして、デジタル画像データの中に画質に著しいダメージを加える事無しに機密付加情報を埋め込むこ事が出来たものである。その特徴は埋め込む領域と、埋め込みの判定を行う領域とを分離し、埋め込みの判定を行う領域の画像データ、もしくは空間周波数データを、再量子化の幅Hで再量子化するか、あるいはデータの上位Mビットを取る事により耐性の強い判定と透かし情報の埋め込みが出来たものである。判定領域での再量子化の幅Hと、埋め込みの再量子化の幅hとは一般に独立で、それぞれ異なった値を取る事が可能である。その場合埋め込まれた情報を検出するために、受け渡す鍵(Key)情報としては(H,h)の両方が必要である。しかしながら両者ともに耐性をあらわすパラメータである為H=hとする事も可能である。この時は鍵情報としてはHのみ受け渡せばよい事は言うまでもない。
【0086】
(本発明の他の実施形態)
本発明は複数の機器(たとえばホストコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても一つの機器(たとえば複写機、ファクシミリ装置)からなる装置に適用してもよい。
【0087】
また前述した実施形態の付加情報の埋め込み機能を実現する様に各種のデバイスを動作させる様に該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに、前記実施形態機能を実現するためのソフトウエアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)を格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも本願発明の範疇に含まれる。
【0088】
またこの場合、前記ソフトウエアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。
【0089】
かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては例えばフロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることが出来る。
【0090】
またコンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本願発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0091】
更に供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張がボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後のプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能格納ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本願発明に含まれることは言うまでもない。
【0092】
また本発明は請求項に記載した範囲内で種々の変更が可能である。
【0093】
【発明の効果】
本発明に依れば従来よりも画質を劣化させることなく、耐性を向上させ、画像データに付加情報を埋め込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の付加情報埋め込み方法を説明する図。
【図2】本実施例の付加情報の埋め込みの動作を説明する図。
【図3】図2の具体例を示す図。
【図4】図2に対応して付加情報を示す図。
【図5】付加情報が埋め込まれる画素の他の例を示す図。
【図6】付加情報が埋め込まれるブロックの他の例を示す図。
【図7】付加情報が埋め込まれるブロックの他の例を示す図。
【図8】付加情報が埋め込まれるブロックの判定を説明する図。
【図9】付加情報が埋め込まれるブロックの判定を説明する図。
【図10】付加情報が埋め込まれるブロックの判定を説明する他の例を示す図。
【図11】付加情報が埋め込まれる周辺数領域を示す図。
【図12】本発明の更に別の実施例における与えられた画像データの例を示す図。
【図13】画像データのうちの判定に用いるビット配分を示す図。
【図14】本実施例の手順を示すフローチャート。
【図15】埋め込み方法を説明する図。
【図16】図15において隣接ブロックの判定領域を重複させる図。
【図17】判定領域の画素数を4画素とした例を示す図。
【図18】図17の判定領域を2次元の画像領域に割り当てた図。
【図19】DCT空間に情報を埋め込む別の実施例を説明する図。
【図20】図19において埋め込みの特定周波数を増やした例を説明する図。
Claims (9)
- 画像データに付加情報を埋め込む画像処理方法であって、
複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択工程と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得工程と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み工程を有し、
前記埋め込み工程は、前記付加情報を埋め込むかを判定する画素又は周波数成分と、前記付加情報を埋め込む画素又は周波数成分を互いに異なった画素又は周波数成分を用いることを特徴とする画像処理方法。 - 画像データに付加情報を埋め込む画像処理方法であって、
複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択工程と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得工程と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み工程を有し、
前記埋め込み工程は、前記複数画素のうち最大値と、前記複数画素のうち最小値との差分が所定の閾値より大きい場合に、前記付加情報を埋め込むことを特徴とする画像処理方法。 - 画像データに付加情報を埋め込む画像処理方法であって、
複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択工程と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得工程と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み工程を有し、
前記埋め込み工程は、前記複数画素又は複数の周波数成分を用いて、画像のエッジであるかを判定し、画像のエッジであると判定された場合に、前記付加情報を埋め込むことを特徴とする画像処理方法。 - 前記埋め込み工程は、複数の画素又は複数の空間周波数成分の加算、減算、加重加算、加重減算のいずれかを用いて、前記差分値を配分し演算することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像処理方法。
- 画像データに付加情報を埋め込む画像処理装置であって、
複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択手段と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得手段と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み手段を有し、
前記埋め込み手段は、前記付加情報を埋め込むかを判定する画素又は周波数成分と、前記付加情報を埋め込む画素又は周波数成分を互いに異なった画素又は周波数成分を用いることを特徴とする画像処理装置。 - 画像データに付加情報を埋め込む画像処理装置であって、
複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択手段と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得手段と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み手段を 有し、
前記埋め込み手段は、前記複数画素のうち最大値と、前記複数画素のうち最小値との差分が所定の閾値より大きい場合に、前記付加情報を埋め込むことを特徴とする画像処理装置。 - 画像データに付加情報を埋め込む画像処理装置であって、
複数画素又は複数の周波数成分を選択する選択手段と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分を用いて決定される値と、前記付加情報に応じて決定される所定の値との差分値を取得する取得手段と、
前記選択された複数画素又は複数の周波数成分うち、1つ以上の画素又は周波数成分の値に前記差分値を配分し演算を行うことにより、前記付加情報を埋め込む埋め込み手段を有し、
前記埋め込み手段は、前記複数画素又は複数の周波数成分を用いて、画像のエッジであるかを判定し、画像のエッジであると判定された場合に、前記付加情報を埋め込むことを特徴とする画像処理装置。 - 前記埋め込み手段は、複数の画素又は複数の空間周波数成分の加算、減算、加重加算、加重減算のいずれかを用いて、前記差分値を配分し演算することを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 請求項1〜4の何れかに1項に記載の画像処理方法を実行するコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読出可能な記憶媒体。
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