JP3765421B2 - 画像変換装置および方法、パターン読取装置および方法並びにプログラム - Google Patents

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本発明は、RGB3色からなるカラー画像データを少なくとも4色成分からなるカラー印刷用データに変換する画像変換装置および方法、この画像変換装置および方法により得られたカラー印刷用データの印刷物から埋め込まれたパターンを読み取る方法および装置、並びにこれらの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
写真原稿を印刷用の原稿として用いる場合には、写真原稿をスキャナ等により読み取ってRGBの3色成分からなるデジタルデータを得、このデジタルデータに基づいて印刷用の分版データを作成する。この分版データの色成分としては、通常印刷の3原色であるC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)の他に、文字や被写体のシャドウ部分を再現するためにKを加えた4色の色成分を用いる場合もある。また、色再現域が広い場合や、鮮やかな画像が得られるように印刷を行うたために、G(グリーン)やO(オレンジ)のインクを加えた6色あるいはそれ以上の色成分を用いる場合もある。ここで、RGBの色成分からなるデジタルデータをCMYK(あるいはCMYGOK)の色成分に変換する場合には、原稿に忠実な色に再現できるように変換パラメータが設定される。この際、印刷の安定性やインクコスト等を考慮して、とくにKの入れ方を最適化するためのパラメータが種々用いられる。
一方、写真原稿や印刷物そのものは、創作物として価値があることから著作権を有するものであるため、これらの不正な複製を防止する必要がある。また、紙幣、証券あるいは各種のチケット等、印刷物によってはそれ自体が換金可能なものがあり、とくにこのような印刷物は不正な複製を完全に防止する必要がある。しかしながら、安価で高画質の画像を得ることができるカラースキャナやプリンタの普及により、カラー印刷物の複製を容易に行うことができる環境が急速に形成されつつある。
上述したような不正な複製を防止するために、用紙に透かしを入れる方法、UVインクや金属ベルトを埋め込む方法や、マイクロ文字等とくに紙幣の偽造防止を目的とした種々の特殊印刷方法が行われている。
しかしながら、これらの方法は、その性格上極めて特殊な技術を必要とするため印刷業者が限定され、また印刷コストが高いため、上述した著作権を保護する目的や比較的安価なチケット等においては採算性の面においてこれらの方法を用いることができず、不正な複製に対してほとんど防御策がないというのが現状である。
一方、商品パッケージ等の印刷においては、製造日、ロット番号、あるいは価格等の品質および流通のための商品管理情報を印刷する必要があり、これらは通常文字やバーコードを用いて印刷される。しかしながら、商品管理情報を文字やバーコードとして印刷したのでは、パッケージのデザインの自由度を制限することとなるため、商品管理情報をなるべく目立たないように印刷することが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、不正な複製を防止するための情報や商品管理情報等の種々の情報を、簡易な手法により埋め込んで印刷を行うことができる印刷用データを得る画像変換装置および方法、この画像変換装置および方法により得られた印刷用データの印刷物から埋め込まれた情報を読み取る読取方法および装置、並びにこれらの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明による画像変換装置は、RGB3色からなるカラー画像データを少なくとも4色成分からなるカラー印刷用データに変換する画像変換装置において、
所定のパターンからなるパターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込むパターン埋込変換手段であって、前記カラー画像データにおける前記パターンデータが埋め込まれるパターン部分のデータを他の部分のデータと略条件等色させるよう、前記カラー画像データを前記カラー印刷用データに変換しつつ、前記パターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込むパターン埋込変換手段を備えたことを特徴とするものである。
ここで、「条件等色させるよう変換する」とは、ある観察光源の下では同一の色として知覚されるが、特定の観察光源の下では異なる色として知覚されるようにカラー画像データをカラー印刷用データに変換することをいう。したがって、条件等色のための条件を、通常用いられるような観察光源下ではパターンと他の部分との色の違いを知覚できないが、特殊な観察光源下では両者の色の違いを知覚できるように設定することにより、カラー印刷用データの印刷物を通常光源下において観察した場合にはパターンを視認できないが、特殊な光源下において観察した場合にのみパターンを視認できることとなる。
なお、本発明による画像変換装置においては、前記パターン埋込変換手段を、前記パターン部分のデータおよび前記他の部分のデータのそれぞれを、RGBの色成分を前記カラー印刷用データの色成分に変換する第1および第2の色変換テーブルであって、互いに対応するカラー印刷用データの色成分は異なるが、CIE測色値が等色する第1および第2の変換テーブルをそれぞれ参照して変換することにより、前記カラー画像データを前記カラー印刷用データに変換する手段としてもよい。
また、本発明による画像変換装置においては、前記カラー印刷用データを、CMYKの4色成分データからなるものとし、
前記パターン埋込変換手段を、前記4色成分データのうち少なくともKデータの値を変更することにより、前記パターン部分のデータと前記他の部分のデータとを略条件等色させる手段としてもよい。
本発明によるパターン読取装置は、本発明による画像変換装置により得られた前記カラー印刷用データの印刷部から、前記パターンを読み取る装置であって、
人間の目とは異なる分光感度特性を有する検出手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明による画像変換方法は、RGB3色からなるカラー画像データを少なくとも4色成分からなるカラー印刷用データに変換する画像変換方法において、
所定のパターンからなるパターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込むに際し、前記カラー画像データにおける前記パターンデータが埋め込まれるパターン部分のデータを他の部分のデータと略条件等色させるよう、前記カラー画像データを前記カラー印刷用データに変換しつつ、前記パターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込むことを特徴とするものである。
本発明によるパターン読取方法は、本発明による画像変換方法により得られた前記カラー印刷用データの印刷物から、前記パターンを読み取る方法であって、
人間の目とは異なる分光感度特性を有する検出手段により、前記パターンを読み取ることを特徴とするものである。
なお、本発明による画像変換方法およびパターン読取方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
本発明によれば、カラー画像データをカラー印刷用データに変換しつつ所定のパターンからなるパターンデータをカラー印刷用データに埋め込む際に、カラー印刷用データにおけるパターン部分のデータを、他の部分のデータと略条件等色させるようにしたため、ある観察光源の下においてカラー印刷用データを印刷することにより得た印刷物を観察するとパターン部分の色と他の部分との色とが同一の色として知覚されることとなるが、特定の観察光源の下ではパターン部分の色は他の部分の色と異なる色として知覚されることとなる。したがって、条件等色のための条件を、通常用いられるような観察光源下ではパターンと他の部分との色の違いを視認できないが、特殊な観察光源下では両者の色の違いを視認できるように設定することにより、上述した不正な複製を防止するための情報や、商品の管理情報を容易に視認できないように印刷物に埋め込むことができる。これにより、パターンをその印刷物の著作権情報とした場合には、不正使用者に知られることなく著作権情報を印刷物に埋め込むことができ、さらに特殊な観察光源下においてそのパターンを読み取ることによりその印刷物の著作権情報を得ることができるため、印刷物の出所等を確認することができる。また、バーコード等の商品管理情報は通常の光源下においては視認できないため、商品パッケージ等のデザイン上の制約がなくなり、これにより自由なデザインを行うことができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態による画像変換装置を適用した印刷装置の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、本実施形態による印刷装置は、写真原稿Gから画像を読み取ってRGBの3色からなる画像データS0を得るスキャナ等の画像読取手段1と、印刷物に埋め込むためのパターンをビットパターンPとして発生するパターン発生手段2と、画像データS0にビットパターンPを埋め込むとともに画像データS0をCMYKに変換してCMYKの4色からなりかつビットパターンPが埋め込まれた印刷用の画像データS1を得るパターン埋込変換手段3と、画像データS1を用紙に印刷する印刷手段4とを備える。
パターン発生手段2は、画像データS0に埋め込むパターンをビットパターンPとして発生し、これを変調信号としてパターン埋込変換手段3に入力する。ここで、埋め込むパターンとしては、写真原稿Gの著作権を表す文字パターンやロゴが挙げられるが、さらに文字パターンについてはこれを暗号化したパターンであってもよい。また、印刷物が商品パッケージである場合には、ビットパターンPは文字やバーコード等の商品管理情報とされる。
パターン埋込変換手段3は、RGBの画像データS0をCMYKの印刷用画像データS1に変換するが、この変換の際の変換特性がビットパターンPにより変調され、これにより画像データS1にビットパターンPが埋め込まれる。ここで、パターン埋込変換手段3の詳細な構成を図2に示す。なお、ここでは2値のビットパターンPを埋め込む場合について説明する。
スイッチ6は、画像データS0中のある画素の画素値のRGBからCMYKへの変換を2つの色変換LUT1,2のいずれのLUTにより行うかを選択するものである。この選択は、変換を行う画素に対応するビットパターンPの値が1であるか0であるかによって、スイッチ6を切り替えることにより行われる。そして、ビットパターンPの値が0である場合には色変換LUT1が選択され、1である場合には色変換LUT2が選択されるようにスイッチ6が切り替えられる。
色変換LUT1,2はCMYK変換LUT作成手段7により作成される。ここで、色変換LUT1,2により変換されることにより得られるデータS2(CMYK)およびデータS2′(C′M′Y′K)は、下記の式(1)に示す関係を有する。
Lab{CMYK(RGB)}=Lab{C′M′Y′K′(RGB)} (1)
但し、Lab{}は、CMYKデータに対するプリントされた色のCIE測色値を与える関数であり、CMYK()はRGBデータに対するCMYKデータへの変換式である。
ここで、CMYKおよびC′M′Y′K′は、CMYK変換LUT作成手段7において同一の印刷色再現特性記述データKから計算された、測色値が同一となるデータ対、すなわち条件等色対となっている。したがって、色変換LUT1,2により得られる2つのデータS2,S2′は異なるものではあるが、印刷手段4により得られた印刷物上においては同一色に知覚されるものとなる。したがって、画像データS0により表される画像上におけるビットパターンPの部分に対応する画素値を色変換LUT2により変換し、ビットパターンP以外の部分に対応する画素値を色変換LUT1により変換して、データS2′およびデータS2を得、これらにより画像データS1を構成し、画像データS1に基づいて印刷手段4において印刷を行うことにより、得られる印刷物においては埋め込まれたパターンは通常人間の目には知覚できないものとなる。
このような条件等色の関係にあるCMYKデータの組み合わせを、4色オフセット印刷機における色再現特性から求めた例を下記の表1に示す。表1に示す組み合わせは、色温度5000Kの標準観察光源下において等色するように求めたものであり、表1におけるLabの値はこの光源下におけるものである。なお、条件等色するCMYKデータの組み合わせは表1に示すもののみならず、他にも種々の組み合わせを用いることが可能である。
Figure 0003765421
なお、CMYK変換LUT作成手段7におけるLUTの作成時に、変調強度のパラメータHを指定することにより、埋め込むビットパターンPの変調強度を変更することが可能である。例えば、CMYKデータとして上記表1に示すデータAを、C′M′Y′K′データとしてデータBを用いれば、ビットパターンPの変調強度は比較的少ないものとなる。したがって、このような条件とすることにより、観察光源が多少変化してもビットパターンPが容易に視認されないため、不可視性を重視する用途に適したものとなる。一方、CMYKデータとして上記表1に示すデータAを、C′M′Y′K′データとしてデータCを用いれば、ビットパターンPの変調強度は比較的大きいものとなる。したがって、このような条件とすることにより、標準光源下においては埋め込まれたビットパターンPは視認できないが、異なる光源下においてはパターンPを検出し易くなる。したがって、検出性を重視する用途に適したものとなる。
また、ビットパターンPが多値の場合には、そのビット値を変調強度として使用すればよい。この場合、ビットパターンPを変調強度パラメータHとしてCMYK変換LUT作成手段7に入力し、その値が大きければ条件等色群のうちK値の大きなデータを選択し、その値が小さくなればそれに比例してK値の小さなデータを選択することにより、ビットパターンPに応じた階調を有するパターンを埋め込むことが可能となる。
次いで、第1の実施形態の動作について説明する。図3は第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。まず、画像読取手段1において写真原稿Gを読み取り、RGBの画像データS0を取得する(ステップS1)。一方、パターン発生手段2においては埋め込むビットパターンPが発生される(ステップS2)。そして、画像データS0およびビットパターンPがパターン埋込変換手段3に入力される(ステップS3)。パターン埋込変換手段3においては、CMYK変換LUT作成手段7にて、ビットパターンPおよび変調強度パラメータHに基づいて色変換LUT1、LUT2が作成される(ステップS4)。そして、画像データS0がビットパターンPに応じてビットパターンPに対応する画素については色変換LUT2により画像データS2′(C′M′Y′K′)に変換され、ビットパターンPに対応しない画素については色変換LUT1により画像データS2(CMYK)に変換される(ステップS5)。そして、画像データS2,S2′によりビットパターンPが埋め込まれた画像データS1(CMYK)が作成される(ステップS6)。このように作成された画像データS1は印刷手段4に入力され、ここで用紙に可視像として印刷される(ステップS7)。
このように得られた印刷物は、通常の光源下においては埋め込まれたパターンを視認することができないが、人間の目とは異なる分光感度特性を有する読取装置により読み取ることにより、埋め込んだビットパターンPを検出することができる。このような読取装置としては、例えば3波長型蛍光灯を読取光源としてCCDにより検出する装置、LED光源を用いた装置、あるいは赤外域に感度を有するセンサを用いたスキャナ等種々の装置を用いることができる。
このように本実施形態によれば、画像データS0(RGB)を印刷用の画像データS1(CMYK)に変換する際に、埋め込むビットパターンPに対応する画素を他の部分の画素と条件等色させて変調するようにしたため、ある観察光源の下において印刷物を観察するとパターン部分の色と他の部分との色とが同一の色として知覚されることとなるが、特定の観察光源の下ではパターン部分の色は他の部分の色と異なる色として知覚されることとなる。したがって、通常の光源下においては、埋め込んだビットパターンPを視認することができないが、特殊な光源下においてのみそのビットパターンPを視認することができることとなり、その結果、不正な複製を防止するための情報や、商品の管理情報を容易に知覚できないように印刷物に埋め込むことができることとなる。これにより、パターンPをその印刷物の著作権情報とした場合には、不正使用者に知られることなく著作権情報を印刷物に埋め込むことができ、さらに特殊な観察光源下においてそのパターンPを読み取ることによりその印刷物の著作権情報を得ることができるため、印刷物の出所等を確認することができる。また、バーコード等の商品管理情報は通常の光源下においては視認することができないため、商品パッケージ等のデザイン上の制約がなくなり、これにより自由なデザインを行うことができる。
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、画像データS0にその著作権情報や画像管理情報等の付帯情報Fを深層暗号化していわゆる電子透かしとして埋め込むことにより、情報が埋め込まれた画像データS0′を得、この画像データS0′に基づいて印刷を行うに際し、画像データS0′から付帯情報Fを読み出し、この付帯情報をビットパターンとして画像データS0′に埋め込むとともにCMYK変換して、印刷用の画像データS1′(CMYK)を得るものである。
図4は本発明の第2の実施形態において用いられる画像データに付帯情報を埋め込む装置の構成を示す概略ブロック図である。図4に示すようにこの装置は、写真原稿Gを読み取ることにより上記第1の実施形態と同様に画像データS0(RGB)を得る画像読取手段1と、画像データS0に埋め込む付帯情報Fを発生する付帯情報発生手段10と、画像データS0に付帯情報Fを深層暗号化して埋め込んで、付帯情報Fが埋め込まれた画像データS0′を得る埋込手段11とを備える。
ここで、埋込手段11において行われる付帯情報Fを画像データS0に深層暗号化して埋め込む手法としては、例えば、特開平8−289159号、同10−108180号、同9−214636号等に記載された手法が知られている。この手法は、データの冗長な部分に認証情報や著作権情報を埋め込むことにより、画像データを再生しただけでは埋め込まれている情報を確認することはできないが、その情報を読み出すための装置やソフトウエアを用いることにより、データに埋め込まれている情報を読み出して表示等することができるものである。この深層暗号化については種々の文献にその詳細が記載されている(例えば、「電子透かし、松井甲子雄、O plus E No.213,1997年8月)。
このような深層暗号化の手法として、画素空間利用型、量子化誤差利用型、周波数領域利用型等種々の手法が知られている。画素空間利用型は対象画素の近傍の例えば3×3画素の平面を取り出し、この周囲8ビットに付帯情報を埋め込む方法である。量子化誤差利用型は、画像データを圧縮する過程において発生する量子化誤差に着目し、付帯情報のビット系列の0,1で量子化出力を偶数と奇数とに制御して見かけ上量子化ノイズとして付帯情報を画像データに埋め込む方法である。この量子化誤差利用型については、「画像深層暗号」(松井甲子雄、森北出版、1993年)にその詳細が記載されている。周波数領域利用型は、画像領域上において視覚的に鈍感な周波数領域に付帯情報を埋め込む方法である。例えば、画像中の高周波成分は視覚的に鈍感な領域であるため、画像データを複数の周波数帯域に分解し、高周波帯域に付帯情報を埋め込み、さらに画像データに再構成することにより付帯情報を埋め込むことができる。また、人間の視覚特性としては、色差や彩度情報は一般に輝度情報よりも階調識別能力が低下し、輝度と色差あるいは彩度情報との差の部分に見えない記録が可能となる領域が存在する。したがって、この領域に付帯情報を埋め込むこともできる。
他にも、画像としてS/Nの悪いビットプレーンにノイズの冗長に紛れさせて付帯情報を埋め込む方法や、一定の範囲の画素ブロック(空間)における情報変化の冗長性に埋め込む方法、データ圧縮を行う際に符号化によりデータ情報量が縮退する場合の量子化誤差に埋め込む方法等が挙げられる。
図5は、第2の実施形態による印刷装置の構成を示す概略ブロック図である。図5に示すように、第2の実施形態による印刷装置は、図4に示す装置により得られた画像データS0′から付帯情報Fを読み出して、付帯情報Fおよび付帯情報Fが分離された画像データS0″を得る付帯情報読出手段12と、画像データS0″に付帯情報Fをビットパターンとして埋め込むとともに画像データS0″をCMYKに変換してCMYKの4色からなりかつ付帯情報Fが埋め込まれた印刷用の画像データS1′を得るパターン埋込変換手段3と、画像データS1′を用紙に印刷する印刷手段4とを備える。
なお、パターン埋込変換手段3は第1の実施形態において説明したものと同様に、付帯情報Fをビットパターンとして画像データS0′に埋め込むものである。
次いで、第2の実施形態の動作について説明する。図6は第2の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。まず、画像読取手段1において写真原稿Gを読み取り、RGBの画像データS0を取得する(ステップS11)。一方、付帯情報発生手段10においては画像データS0に深層暗号化して埋め込むための付帯情報Fが発生される(ステップS12)。そして、埋込手段11において付帯情報Fが深層暗号化されて画像データS0に埋め込まれ、付帯情報Fが埋め込まれた画像データS0′が得られる(ステップS13)。
次に、印刷装置において、画像データS0′が付帯情報読出手段12に入力され、画像データS0′に深層暗号化して埋め込まれた付帯情報Fが読み出されるとともに付帯情報Fが分離された画像データS0″が取得される(ステップS14)。付帯情報Fおよび画像データS0″はパターン埋込変換手段3に入力される(ステップS15)。パターン埋込変換手段3においては、CMYK変換LUT作成手段7にて、付帯情報Fおよび変調強度パラメータHに基づいて色変換LUT1、LUT2が作成される(ステップS16)。そして、画像データS0″が付帯情報Fに対応する画素については色変換LUT2により画像データS2′(C′M′Y′K′)に変換され、付帯情報Fに対応しない画素については色変換LUT1により画像データS2(CMYK)に変換される(ステップS17)。そして、画像データS2,S2′により付帯情報Fが埋め込まれた画像データS1′(CMYK)が作成される(ステップS18)。このように作成された画像データS1′は印刷手段4に入力され、ここで用紙に可視像として印刷される(ステップS19)。
このように第2の実施形態においても、画像データS0′(RGB)を印刷用の画像データS1′(CMYK)に変換する際に、埋め込む付帯情報Fに対応する画素を他の部分の画素と条件等色させて変調するようにしたため、ある観察光源の下において印刷物を観察しても付帯情報部分の色と他の部分との色とが同一の色として知覚されることとなるが、特定の観察光源の下では付帯情報部分の色は他の部分の色と異なる色として知覚されることとなる。したがって、通常の光源下においては、埋め込んだ付帯情報Fを視認することができないが、特殊な光源下においてのみその付帯情報Fを視認することができることとなり、その結果、不正な複製を防止するための情報や、商品の管理情報を容易に知覚できないように印刷物に埋め込むことができることとなる。
また、画像データS0′には付帯情報Fが埋め込まれているため、画像データS0′を再生した場合、画像品質としては付帯情報Fがノイズとして現れ、画質が劣化したものとなってしまう。これに対して、第2の実施形態においては、画像データS0′から付帯情報Fを分離し、付帯情報Fが分離された画像データS0″に付帯情報Fをビットパターンとして埋め込むとともに、印刷用の画像データS1′に変換するようにしたため、付帯情報Fがノイズとして現れることがなくなり、これにより、高画質の印刷画像を得ることができる。
なお、上記第1および第2の実施形態においては、CMYKの4色にて印刷を行う場合について説明したが、オレンジ(O)およびグリーン(G)を加えたCMYGOKの6色にて印刷を行う場合にも、上記と同様にビットパターンPを埋め込むことができる。この場合、例えばCYとGとの比率を変更する、あるいはMYとOとの比率を変更することにより、条件等色させてビットパターンPを埋め込むことができるが、上記表1に示すようにK値を変更することにより条件等色させることも可能である。
本発明の第1の実施形態による画像変換装置を適用した印刷装置の構成を示す概略ブロック図 パターン埋込変換手段の詳細な構成を示す概略ブロック図 第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャート 本発明の第2の実施形態において用いられる画像データを得るための付帯情報埋込装置の構成を示す概略ブロック図 本発明の第2の実施形態による印刷装置の構成を示す概略ブロック図 第2の実施形態において行われる処理を示すフローチャート
符号の説明
1 画像読取手段
2 パターン発生手段
3 パターン埋込変換手段
4 印刷手段
6 スイッチ
7 CMYK変換LUT作成手段
10 付帯情報発生手段
11 埋込手段
12 付帯情報読出手段

Claims (7)

  1. RGB3色からなるカラー画像データを少なくとも4色成分からなるカラー印刷用データに変換する画像変換装置において、
    所定のパターンからなるパターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込むパターン埋込変換手段であって、前記カラー画像データにおける前記パターンデータが埋め込まれるパターン部分のデータを他の部分のデータと略条件等色させるよう、該パターン部分のデータおよび該他の部分のデータのそれぞれを、RGBの色成分を前記カラー印刷用データの色成分に変換する第1および第2の色変換テーブルであって、互いに対応するカラー印刷用データの色成分は異なるが、CIE測色値が等色する第1および第2の変換テーブルをそれぞれ参照して変換することにより、前記カラー画像データを前記カラー印刷用データに変換しつつ、前記パターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込むパターン埋込変換手段を備えたことを特徴とする画像変換装置。
  2. 前記カラー印刷用データは、CMYKの4色成分データからなり、
    前記パターン埋込変換手段は、前記4色成分データのうち少なくともKデータの値を変更することにより、前記パターン部分のデータと前記他の部分のデータとを略条件等色させる手段であることを特徴とする請求項記載の画像変換装置。
  3. 請求項1または2記載の画像変換装置により得られた前記カラー印刷用データの印刷部から、前記パターンを読み取る装置であって、
    人間の目とは異なる分光感度特性を有する検出手段を備えたことを特徴とするパターン読取装置。
  4. RGB3色からなるカラー画像データを少なくとも4色成分からなるカラー印刷用データに変換する画像変換方法において、
    所定のパターンからなるパターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込むに際し、前記カラー画像データにおける前記パターンデータが埋め込まれるパターン部分のデータを他の部分のデータと略条件等色させるよう、該パターン部分のデータおよび該他の部分のデータのそれぞれを、RGBの色成分を前記カラー印刷用データの色成分に変換する第1および第2の色変換テーブルであって、互いに対応するカラー印刷用データの色成分は異なるが、CIE測色値が等色する第1および第2の変換テーブルをそれぞれ参照して変換することにより、前記カラー画像データを前記カラー印刷用データに変換しつつ、前記パターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込むことを特徴とする画像変換方法。
  5. 請求項記載の画像変換方法により得られた前記カラー印刷用データの印刷物から、前記パターンを読み取る方法であって、
    人間の目とは異なる分光感度特性を有する検出手段により、前記パターンを読み取ることを特徴とするパターン読取方法。
  6. RGB3色からなるカラー画像データを少なくとも4色成分からなるカラー印刷用データに変換する画像変換方法をコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、
    所定のパターンからなるパターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込むに際し、前記カラー画像データにおける前記パターンデータが埋め込まれるパターン部分のデータを他の部分のデータと略条件等色させるよう、該パターン部分のデータおよび該他の部分のデータのそれぞれを、RGBの色成分を前記カラー印刷用データの色成分に変換する第1および第2の色変換テーブルであって、互いに対応するカラー印刷用データの色成分は異なるが、CIE測色値が等色する第1および第2の変換テーブルをそれぞれ参照して変換することにより、前記カラー画像データを前記カラー印刷用データに変換しつつ、前記パターンデータを前記カラー印刷用データに埋め込む手順を有することを特徴とするプログラム。
  7. 請求項記載の画像変換方法により得られた前記カラー印刷用データの印刷物から、前記パターンを読み取る方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    人間の目とは異なる分光感度特性を有する検出手段により、前記パターンを読み取る手順を有することを特徴とするプログラム。
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