JP3730057B2 - 画像処理装置、および、それを用いた画像形成装置、並びに、そのプログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、および、それを用いた画像形成装置、並びに、そのプログラムが記録された記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP3730057B2
JP3730057B2 JP21114499A JP21114499A JP3730057B2 JP 3730057 B2 JP3730057 B2 JP 3730057B2 JP 21114499 A JP21114499 A JP 21114499A JP 21114499 A JP21114499 A JP 21114499A JP 3730057 B2 JP3730057 B2 JP 3730057B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
channel
density
value
black
output data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21114499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001045302A (ja
Inventor
善雄 水山
通之 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP21114499A priority Critical patent/JP3730057B2/ja
Priority to EP00115912A priority patent/EP1073260B1/en
Priority to DE60037077T priority patent/DE60037077T2/de
Priority to US09/626,399 priority patent/US6813043B1/en
Publication of JP2001045302A publication Critical patent/JP2001045302A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3730057B2 publication Critical patent/JP3730057B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/52Circuits or arrangements for halftone screening

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各チャンネル毎に疑似中間調処理しても黒点粒状感が発生しないように画像データを処理する画像処理装置、および、それを備える画像形成装置、並びに、画像処理装置を実現するためのプログラムが記録された記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、カラーインクプリンタ、カラーインク複写機、カラーレーザープリンタ、カラーレーザー複写機など、カラー印刷装置を有する画像形成装置では、例えば、多階調RGBデータなど、入力される画像データで表現可能な階調数と、各カラー印刷装置で表現可能な階調数とが異なっていることが多く、両者の階調数が同じであっても、多くの場合、それぞれで表現可能な色濃度が互いに異なっている。したがって、これらの画像形成装置では、インクまたはトナーの各チャンネル毎に2以上の多値化を行って、各色のインクやトナーで、ドットを形成するか否かを判定することで、画像形成装置が表現可能な色濃度のドットの分布で疑似的に入力画像を表現している。多値化の方法としては、ディザ法や誤差拡散法(誤差分散法)などが採用され、例えば、誤差拡散法を用いた場合、原画像のデータと、多値化された値との誤差が、周囲の画素に分散される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各チャンネル毎に独立して、疑似中間調処理すると、当該疑似中間調処理によって、不所望なドットの重ね打ちが発生する虞れがある。この結果、黒点が形成され、黒点粒状感と彩度の低下とが発生してしまうという問題を生ずる。
【0004】
具体的には、例えば、レモンを示す画像のように、高彩度のデータが入力された場合であっても、各チャンネル毎の疑似中間調処理によって、入力データとは異なる位置にドットが形成される。この結果、入力データ中に黒点が存在しない場合であっても、例えば、図48に示すように、不所望に黒点が形成されてしまう。なお、同図は、出力画像を60倍に拡大した画像において、色の相違をハッチングで示したものであり、上記黒点は、肌色領域、高輝度領域や高彩度領域における黒点粒状感として使用者に知覚される。また、黒点が形成されると、有彩色成分が減少するため、彩度が低下してしまう。
【0005】
上記問題を解決するために、例えば、特開平10−81026号公報には、ディザ法によって、Mチャンネルのドットを形成した後、Mチャンネルとの関係が強い色相であるCチャンネルでは、Mチャンネルの形成で発生する誤差に重み係数をかけた値をCチャンネルに加えて補正しながら、ドットを形成する構成が開示されている。
【0006】
しかしながら、当該構成では、チャンネルを処理する順番が予め定められているため、順番が後と決められたチャンネルのドット形成が少なくなり、各チャンネルのドットバランスが不均一になる虞れがある。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、各チャンネルの濃度が順番に判定される構成とは異なり、ドットバランスを均等に近づけることができ、各チャンネル毎に疑似中間調処理しても黒点粒状感が発生しないように、画像データを処理する画像処理装置、および、それを備える画像形成装置、並びに、それらを実現するためのプログラムが記録された記録媒体を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像処理装置は、上記課題を解決するために、複数の色相のチャンネルを含む予め定められた各チャンネルの入力画像濃度に基づいて疑似中間調処理を行い、各チャンネル毎にドット自体、各ドットの重ね合わせ、あるいは、全ドットの非形成を含む量子化された濃度で表現される画素からなる画像を示す出力データを出力する量子化部が設けられた画像処理装置において、注目画素について、各チャンネルの入力画像濃度に対して、これまで疑似中間調処理を行った近隣の画素からの拡散誤差の各チャンネル毎の積算値を加算して、各チャンネルの入力画像補正値とする誤差加算手段と、上記各チャンネル毎に上記入力画像補正値を量子化して各チャンネルの量子化出力値とすると共に、上記各チャンネル毎の入力画像補正値と予め定められる閾値とを比較する第1比較手段と、め定められた数以上のチャンネルで、上記閾値よりも入力画像補正値の濃度が高い場合、閾値よりも濃度が高いチャンネルのうち、濃度が低いチャンネルから順番に少なくとも1つのチャンネルの濃度が低下するように、上記量子化出力値を調整して上記出力データとする黒点粒状感防止手段とを備え、上記誤差加算手段は、さらに、各チャンネル毎に入力画 像補正値と出力データとの誤差を求め、未だ疑似中間調処理を行っていない近隣の画素へ拡散することを特徴としている。
【0009】
上記構成において、注目画素を示し、各チャンネル毎に疑似中間調処理されたデータが入力されると、当該第1比較手段は、各色相のチャンネル毎に、入力された濃度が閾値を越えているか否かを判定する。閾値よりも濃度が高いチャンネルが予め定められた数以上の場合、黒点粒状感防止手段は、それらのチャンネルのうち、濃度が薄いチャンネルから順番に少なくとも1つのチャンネルの濃度が低下するように、出力データを調整する。したがって、当該出力データによって形成される画素は、濃度が低下した分だけ、輝度、彩度および色相が黒点から離れた値となる。この結果、各チャンネル毎に疑似中間調処理したデータが入力された場合でも、不要なドットの重ね合わせに起因する黒点粒状感が抑制された出力データを出力できる。
【0010】
さらに、上記構成では、各色相のチャンネルの濃度を判定した後、出力データが調整されているので、特開平10−81026号に記載のように、各チャンネルの濃度が順番に判定される構成とは異なり、ドットバランスを均等に近づけることができる。
【0011】
また、上記構成では、画像処理装置が疑似中間調処理手段を備えているので、入力される画像に拘わらず、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感を防止できる。さらに、上記構成の上記疑似中間調処理手段は、上記入力画像の各チャンネル濃度と、出力データの各チャンネル濃度との誤差を、当該注目画素の近隣の画素を注目画素として疑似中間調処理する際に加算する誤差加算手段を備え、疑似中間調処理が誤差拡散法で行われるため、ある画素の出力データ調整に起因する誤差を、他の画素の疑似中間調処理にて補償できる。この結果、画像処理装置は、さらに入力画像に近い画像を示す出力データを出力できる。
【0012】
また、上記構成に加えて、上記複数の色相のチャンネルには、シアン、マゼンタおよびイエローのチャンネルが含まれ、上記黒点粒状感防止手段は、シアン、マゼンタおよびイエローの3チャンネルで上記閾値よりも濃度が高い場合、当該3チャンネルのうち、1チャンネルの濃度が低下するように、上記出力データを調整する方が好ましい。
【0013】
当該構成によれば、黒点が形成される状況、すなわち、3チャンネルの重ね合わせが発生する状況で、1チャンネルの濃度が低下する。したがって、画像処理装置は、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感と、彩度の低下との双方が抑制された出力データを出力できる。
【0014】
さらに、上記構成の上記黒点粒状感防止手段は、上記濃度を低下させる1チャンネルとして、最小濃度のチャンネルを選択することが望まれる。当該構成によれば、ドットを形成した場合に最も濃度の低いチャンネルが調整されるので、出力データの調整に起因する誤差を最小限に抑えることができる。この結果、画像処理装置は、より入力画像に忠実な画像を示す出力データを出力できる。
【0015】
また、上記構成に加えて、上記注目画素の輝度と、予め定められる輝度閾値とを比較する輝度判定手段を備え、上記黒点粒状感防止手段は、注目画素の輝度が輝度閾値よりも低輝度の場合、上記出力データの調整を停止してもよい。
【0016】
当該構成では、例えば、入力画像中の黒点など、黒点粒状感が目立たず、かつ、黒点の形成が望まれる画素が低輝度の画素として識別され、当該画素では、黒点粒状感防止手段による出力データの調整が停止される。この結果、画像処理装置は、本来の黒点の作成や、黒成分が不足する領域での黒点の作成を阻害することなく、黒点粒状感が抑制され、彩度の向上した出力データを出力できる。
【0017】
一方、3チャンネルの重ね合わせを検出する代わりに、上記注目画素の輝度と、予め定められる輝度閾値とを比較する輝度判定手段を備え、上記複数の色相のチャンネルには、シアン、マゼンタおよびイエローのチャンネルが含まれていると共に、上記黒点粒状感防止手段は、シアン、マゼンタおよびイエローの3チャンネルのうち、2チャンネル以上で閾値よりも濃度が高く、かつ、輝度閾値よりも高輝度の場合、閾値よりも濃度が高いチャンネルのうちの1つを選択し、残余のチャンネルの濃度が低下するように、上記出力データを調整してもよい。
【0018】
当該構成によれば、注目画素の輝度が高い場合、1チャンネルのみが選択され、残余のチャンネルの濃度が低下する。これにより、注目画素の輝度が高く、ドットの重ね合わせに起因する輝度の低下が識別しやすい状況で重ね合わせが阻止される。この結果、画像処理装置は、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感と彩度および輝度の低下とが抑制された出力データを出力できる。
【0019】
さらに、上記構成の黒点粒状感防止手段は、最大濃度のチャンネルを選択する方が望ましい。当該構成によれば、ドットを形成した場合に最も濃度の高いチャンネルを除いたチャンネルが調整されるので、出力データの調整に起因する誤差を最小限に抑えることができる。この結果、画像処理装置は、より入力画像に忠実な画像を示す出力データを出力できる。
【0020】
予め定められたチャンネル数が2であるか3であるかに拘わらず、上記各構成の画像処理装置は、上記注目画素の彩度と、予め定められる彩度閾値とを比較する彩度判定手段を備え、上記黒点粒状感防止手段は、注目画素の彩度が彩度閾値よりも低彩度の場合、上記出力データの調整を停止する方が好ましい。
【0021】
当該構成によれば、黒点粒状感が目立たず、かつ、黒点の形成が望まれる画素が低彩度の画素として識別され、当該画素では、黒点粒状感防止手段による出力データの調整が停止される。したがって、画像処理装置の出力データが示す画像では、赤などの彩度が高い部分において、出力データの調整によって彩度が向上しているにも拘わらず、無彩色の部分では、黒点が形成される。
【0022】
また、彩度判定手段の有無に拘わらず、上記各構成の画像処理装置は、上記入力画像に基づいて、上記注目画素が文字領域に属するか否かを判定する領域判定手段を備え、上記黒点粒状感防止手段は、注目画素が文字領域に属する場合、上記出力データの調整を停止する方が望ましい。
【0023】
上記構成では、文字領域では、出力データが調整され、画像領域では、黒点粒状感防止手段による出力データの調整が停止される。したがって、画像処理装置の出力データが示す画像では、画像領域では、黒点粒状感が防止され、文字領域では、出力データの調整に起因する滲みの発生が防止される。
【0024】
一方、上記領域判定手段に代えて、上記入力画像に基づいて、上記注目画素が無彩色の文字領域に属するか否かを判定する領域判定手段を備え、上記黒点粒状感防止手段は、注目画素が無彩色の文字領域に属する場合、上記出力データの調整を停止してもよい。
【0025】
当該構成では、無彩色の文字領域の場合に出力データの調整が停止される。したがって、画像処理装置の出力データが示す画像では、画像領域および有彩色の文字領域では、黒点粒状感が防止され、無彩色の文字領域では、出力データの調整に起因する滲みの発生が防止される。
【0026】
また、3チャンネル全てで濃度が閾値より高いときに出力データを調整する構成の場合、当該構成に加えて、上記第1比較手段への各チャンネル毎の入力と、上記第1比較手段の閾値よりも濃度が高い値に設定された許可値とを比較する第2比較手段を備え、上記黒点粒状感防止手段は、上記3チャンネル全てで上記許可値よりも濃度が高い場合、上記出力データの調整を停止する方が好ましい。
【0027】
一方、2チャンネルで濃度が閾値よりも高く、かつ、高輝度のときに出力データを調整する構成の場合、当該構成に加えて、上記第1比較手段への各チャンネル毎の入力と、上記第1比較手段の閾値よりも濃度が高い値に設定された許可値とを比較する第2比較手段を備え、上記黒点粒状感防止手段は、上記3チャンネルのうち、2チャンネル以上で上記許可値よりも濃度が高い場合、上記出力データの調整を停止することが望ましい。
【0028】
これらの構成によれば、第1比較手段によって、高濃度であると判定された場合であっても、許可値よりも濃度が高い画素、すなわち、出力データの調整により大きな誤差が発生する虞れのある画素では、出力データの調整が停止され、黒点が形成される。この結果、出力データの調整に起因する誤差の最大値を抑制でき、画像処理装置は、より入力画像に忠実な画像を示す出力データを出力できる。
【0029】
また、第2比較手段の有無に拘わらず、上記複数の色相のチャンネルには、上記複数の色相のチャンネルと黒チャンネルとが含まれており、上記第1比較手段は、カラーの入力画像の各画素について、上記複数の各色相のチャンネルの濃度と、予め定められる閾値とを比較してもよい。当該構成では、黒ドットの形成を指示可能な出力データが出力されるので、黒ドットを形成可能で画質の良い画像処理装置による黒ドットの形成を制御しやすい。したがって、画像処理装置は、良好な画質の形成が容易な出力データを出力できる。
【0030】
上記構成に加えて、上記黒点粒状感防止手段は、黒チャンネルの濃度が予め定められた閾値よりも高い場合、残余のチャンネルの濃度が低下するように、上記出力データを調整してもよい。
【0031】
また、上記構成に加えて、上記黒点粒状感防止手段は、上記出力データを調整しない場合は、上記複数の色相の各チャンネルの濃度を示す量子化値をそのまま出力すると共に、上記出力データを調整する場合は、上記複数の色相の各チャンネルの濃度を示す量子化値のうち、濃度を低下させるチャンネルの量子化値を、より濃度の低い値に置換して出力すると共に、黒チャンネルの濃度が予め定められた閾値よりも高い場合、上記黒点粒状感防止手段が出力する、上記複数の色相の各チャンネルの量子化値を、より濃度の低い値に置換して出力し、それ以外の場合は、上記複数の色相の各チャンネルの量子化値を置換せずに出力する出力データ調整手段を備え、上記出力データ生成手段は、上記出力データ調整手段の出力する、複数の色相の各チャンネルの量子化値と黒チャンネルの濃度を示す量子化値とに基づいて、上記出力データを生成してもよい。
【0032】
当該構成によれば、黒チャンネルの濃度が高い場合、残余のチャンネルの濃度が低下するように、出力データが調整されるので、無彩色の黒ドットと、有彩色のドットとの重ね合わせに起因する有彩色成分の減少を抑制できる。
【0033】
また、黒チャンネルが含まれている構成の場合、注目画素の近隣に黒ドットを形成したか否かを判定する判定手段を備え、上記黒点粒状感防止手段は、注目画素の近隣に黒ドットが存在する場合、上記出力データの調整を停止してもよい。
【0034】
ここで、近隣に黒ドットが存在する場合は、他の色相のチャンネルのドットを重ね合わせたとしても、黒点粒状感が知覚しにくい。上記構成では、近隣に黒ドットが存在するか否かによって、出力データ調整の要否が判定されるため、黒点粒状感が知覚しにくい箇所において、他の色相のチャンネルのドットを重ね合わせることで、不足している黒成分を補うことができる。
【0035】
また、黒チャンネルが含まれている構成の場合、上記複数の色相のチャンネルには、シアン、マゼンタおよびイエローの3チャンネルが含まれていると共に、上記黒点粒状感防止手段の出力を2値化して、上記3チャンネルのそれぞれについてドットを形成するか否かを示す出力データを生成し、上記出力データが上記3チャンネルのドットの重ね合わせを示している場合、3チャンネルのドットの重ね合わせに代えて、黒チャンネルのドット形成を指示するように、上記出力データを調整する黒ドット置換手段を備えていてもよい。
【0036】
当該構成では、例えば、輝度判定手段などの指示によって、黒点粒状感防止手段が出力データの調整を停止した場合など、出力データが3チャンネルのドットの重ね合わせを示している場合、黒ドット置換手段によって、当該重ね合わせが黒ドットに置換される。この結果、画像処理装置は、重ね合わせで黒を表現する場合に比べて、黒色のムラが発生しにくい出力データを出力できる。
【0037】
なお、輝度判定手段、彩度判定手段あるいは領域判定手段を有する構成の場合、疑似中間調処理する前のデータと後のデータとの双方を参照すると、各判定手段の判定精度を向上できるので、画像処理装置は、より入力画像に忠実な画像を示す出力データを出力できる。
【0038】
また、当該構成に加えて、上記予め定められたチャンネルには、複数の色相のチャンネルと黒チャンネルとが含まれており、上記第1比較手段は、カラーの入力画像の各画素について、上記複数の各色相のチャンネルの濃度と、予め定められる閾値とを比較すると共に、上記疑似中間調処理手段による疑似中間調処理の前に、墨生成法により黒チャンネルの濃度を決定する墨生成処理手段を備えている方が好ましい。当該構成では、墨生成法により、黒チャンネルが形成されるので、黒チャンネルを形成せずに疑似中間調処理する場合と比較して、本来黒点を形成すべき領域における各色相のチャンネルの濃度が低下する。この結果、本来の黒点の形成を阻害することなく、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感や彩度低下を防止できる。
【0039】
さらに、上記構成の輝度判定手段の輝度閾値は、予め定められた値を基準とする乱数である方が好ましい。また、上記構成の彩度判定手段の彩度閾値は、予め定められた値を基準とする乱数である方が好ましい。ここで、輝度閾値や彩度閾値が固定の場合、出力データが示す画像に不所望な境界が発生する虞れがあるが、当該構成によれば、これらの閾値が変化するので、当該境界の発生を防止できる。
【0040】
また、判定手段の構成に拘わらず、各チャンネルのドットを対象物上に重ね合わせて形成可能なドット形成手段が設けられたカラー画像形成装置へ、上記出力データを出力する方が望ましい。特に、上記黒点粒状感防止手段は、チャンネルの濃度を低下させる際、当該チャンネルでドットが形成されない値になるように、上記出力データを調整する方がよい。
【0041】
当該構成では、第1比較手段などの閾値をドット形成手段に合わせて設定できる。したがって、画像処理装置は、より的確に、ドットバランスを損なわず、かつ、不要なドットの重ね合わせに起因する黒点粒状感が抑制された出力データを出力できる。
【0042】
一方、本発明に係る画像形成装置は、上記課題を解決するために、上記各構成のうちのいずれかの画像処理装置と、上記画像処理装置が出力する出力データに基づいて、各チャンネルのドットを対象物上に重ね合わせて形成可能なドット形成手段とを備えていることを特徴としている。
【0043】
当該構成によれば、上記各構成の画像処理装置の出力データによって、ドット形成手段が制御されるので、ドットバランスを損なわず、かつ、不要なドットの重ね合わせに起因する黒点粒状感が抑制された画像を形成できる。
【0044】
ところで、上記画像処理装置は、ハードウェアで実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。具体的には、本発明に係る記録媒体は、上記画像処理装置の各手段として、コンピュータを動作させるプログラムが記録されていることを特徴としている。
【0045】
上記構成の記録媒体からプログラムが読みだされ、コンピュータにて実行されると、当該コンピュータは、上述の画像処理装置として動作する。この結果、当該コンピュータは、各チャンネル毎に疑似中間調処理したデータが入力された場合でも、各チャンネルの濃度が順番に判定される構成とは異なり、ドットバランスを均等に近づけることができ、不要なドットの重ね合わせに起因する黒点粒状感が抑制された出力データを出力できる。
【0046】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施形態〕
本発明の一実施形態について図1〜図7に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、カラーインクプリンタ、カラーインク複写機、カラーレーザープリンタ、カラーレーザ複写機などのカラー印刷部を有する装置であって、例えば、紙などの対象物上に、入力された画像データに応じた画像を形成することができる。
【0047】
具体的には、例えば、図2に示すように、上記画像形成装置1のカラー印刷部(カラー画像形成装置)2は、予め定められた色相のドットを形成可能な複数のドット形成部(ドット形成手段)3…を備えており、各ドットを上記対象物上に重ね合わせて、カラーの画素を形成できる。さらに、画像形成装置1には、上記画像データの各画素について、上記各色相毎の濃度を示すデータ(多階調データ)を疑似中間調処理し、各ドット形成部3…によるドット形成を制御するための多値化データを出力する疑似中間調処理部(画像処理装置、疑似中間調処理手段)4と、上記画像データを色変換して、各チャンネル毎の多階調データを上記疑似中間調処理部4へ出力する前処理部5とが設けられている。
【0048】
本実施形態では、上記ドット形成部3…の一例として、シアン(C:青緑色)・マゼンタ(M:赤紫色)・イエロー(Y:黄色)の色相の3つのドット形成部3c・3m・3yが設けられており、各ドット形成部3c・3m・3yによって、ドットを形成するか否かが制御される。これに合わせて、上記前処理部5は、例えば、多階調RGBや表色系で表現された画像データをCMYの3チャンネルの多階調データ(例えば、256階調)に変換し、上記疑似中間調処理部4は、各チャンネルの多階調データに基づいて、CMYチャンネル毎に、それぞれ2値の多値化データを出力する。
【0049】
上記前処理部5は、画像形成装置1へ入力される画像データが多階調RGBデータの場合、例えば、図3に示すように、多階調RGBデータを多階調CMYデータに変換するRGB−CMY変換部11を備えている。RGB−CMY変換部11は、変換方法として、例えば、補間付きルックアップテーブル(LUT)法や最小二乗法を用いる方法、あるいは、ニューラル・ネットワークを用いて変換する方法などを採用している。
【0050】
一方、本実施形態に係る疑似中間調処理部4は、図4に示すように、2次元の画像のうち、注目画素を順次移動させながら、各注目画素毎に、各チャンネルの多階調データを、それぞれ誤差拡散法を用いて多値化している。具体的には、主走査方向(例えば、水平方向など)へ注目画素を移動させ、主走査方向への走査、すなわち、ある主走査線の走査が終了すると、主走査方向とは異なる副走査方向(例えば、垂直方向など)で、当該主走査線に隣接する主走査線を走査する。これにより、疑似中間調処理部4は、画像を構成する全ての画素について、疑似中間調処理できる。この構成では、画像全体を記憶しなくても疑似中間調処理できるので、特に、インクジェットプリンタなどのラインプリンタに適している。
【0051】
ここで、上記疑似中間調処理部4は、例えば、図5に示すように、これまで疑似中間処理した画素における誤差の積算値を各チャンネル毎に記憶する誤差値バッファー21と、注目画素を示す多階調CMYデータと上記誤差値バッファー21を参照して得られる各チャンネルの拡散誤差積算値とを加算する誤差加算部(誤差加算手段)22と、後述する方法で、誤差加算部22が出力する補正値C1・M1・Y1を量子化する量子化部23と、量子化部23が出力する量子化値C2・M2・Y2に基づいて、多値化データC3・M3・Y3を出力する2値化処理部(データ出力手段)24c・24m・24yと、上記量子化値C2・M2・Y2と補正値C1・M1・Y1とをチャンネル毎に比較して、両者の誤差を上記誤差値バッファー21へ格納する誤差計算部25c・25m・25yとを備えている。本実施形態では、一例として、量子化値C2・M2・Y2が「0」または「255」の値を取り、それぞれ8ビット幅の伝送線で伝送されている。また、上記各2値化処理部24c・24m・24yは、当該伝送線のMSB(Most Significant Bit)を選択するなどにより、ドットの形成を示す「1」または非形成を示す「0」の値を取る多値化データC3・M3・Y3を生成し、それぞれ1ビットの伝送線で出力する。
【0052】
なお、上記拡散誤差積算値は、注目画素の近傍の画素のうち、処理後の画素での誤差に重みを付けて加算するなどして算出される。一般に、例えば、注目画素に隣接する画素のみから算出する場合のように、誤差拡散の範囲が狭いと、計算負荷が減り、見かけの鮮鋭性が高くなる一方で、ドットの不規則なつながりに起因する「ワームノイズ」などが発生し、画質が低下する。これとは逆に、注目画素と隣接していない画素の誤差も参照して算出する場合のように、誤差拡散の範囲を広げると、ドットが空間的に均等に分散されやすくなる一方で、見かけ上の鮮鋭性が下がると共に、上記誤差値バッファー21に必要な記憶容量と計算負荷とが増大する。したがって、誤差を拡散する範囲、および、重み付けの係数は、それらのバランスを考慮して適切な値が選択される。
【0053】
ここで、本実施形態に係る量子化部23には、図1に示すように、上記各補正値C1・M1・Y1と予め定められた閾値とをそれぞれ比較して、予め定められた値に2値化する閾値処理部(第1比較手段)31c・31m・31yに加えて、冗長なドットの重ね打ちに起因する黒点の発生を防止するための構成が設けられている。具体的には、上記閾値処理部31c・31m・31yの出力C2a・M2a・Y2aが3ドットの重ね打ちを指示しているか否かを検出するCMY重ね打ち検出部32と、重ね打ちを検出した場合、上記補正データC1・M1・Y1を比較して最小濃度のチャンネルを識別し、当該チャンネルのドット形成の防止を指示する最小濃度チャンネル判定部33と、当該指示に応じて、上記出力C2a・M2a・Y2aを調整する第1量子化値置換部(黒点粒状感防止手段)34とが設けられている。
【0054】
本実施形態では、一例として、補正値C1・M1・Y1は、それぞれ「0〜255」の値を取るように設定されている。また、上記各閾値処理部31c・31m・31yの閾値は、いずれも「127」に設定されており、出力C2a・M2a・Y2aは、当該閾値を越えた場合にドット形成を示す値「255」、閾値に満たない場合にドットの非形成を示す値「0」となる。また、CMY重ね打ち検出部32は、上記出力C2a・M2a・Y2aの各MSBの論理和を演算するAND回路として実現されている。さらに、上記第1量子化値置換部34は、各出力C2a・M2a・Y2aのうち、最小濃度チャンネル判定部33がドット形成の防止を指示したチャンネルに対応する出力を、ドット形成しない値として予め定められた値(例えば、「0」など)に置換する。
【0055】
上記構成の画像形成装置1において、図6に示すフローチャートに基づいて、画像形成時の動作を説明すると、以下の通りである。すなわち、注目画素が選択されると、ステップ1(以下では、S1のように略称する)において、図5に示す誤差加算部22は、誤差値バッファー21を参照して、注目画素の多階調CMYデータに拡散誤差積算値を加え、補正値C1・M1・Y1を算出する。さらに、各閾値処理部31c・31m・31yによって、補正値C1・M1・Y1がドット形成すべき閾値よりも濃度が高いか否かが判定されると、CMY重ね打ち検出部32は、閾値処理部31c・31m・31yの出力C2a・M2a・Y2aに基づいて、3チャンネル全てで濃度が閾値よりも高いか否かを判定する(S2)。
【0056】
3ドット全てがドット形成すべきと判定された場合(上記S2にて、YES の場合)、最小濃度チャンネル判定部33は、補正値C1・M1・Y1の濃度を比較して、最も濃度が低いチャンネルがドット形成しないように、第1量子化値置換部34へ指示する。したがって、量子化部23の出力(量子化値C2・M2・Y2)は、補正値C1・M1・Y1のうち、濃度が高い2チャンネルで、ドット形成を指示する値となり、最も濃度が低い1チャンネルでは、ドットの非形成を指示する値となる。さらに、2値化処理部24c・24m・24yは、量子化値C2・M2・Y2に基づいて、多値化データC3・M3・Y3を生成し、図2に示すドット形成部3c・3m・3yへ指示する。これにより、当該注目画素では、濃度が高い順に2チャンネルのみドットが形成され、残余の1チャンネルのドット形成が阻止される(S3)。
【0057】
また、S4において、図5に示す誤差計算部25c・25m・25yは、未処理の周辺画素へ誤差を振り分けるために、上記量子化値C2・M2・Y2と、補正値C1・M1・Y1との差分を算出し、各差分に基づいて、誤差値バッファー21に格納してある各拡散誤差積算値が加減処理して修正される。
【0058】
これとは逆に、CMY3チャンネルのうち、1つでも、ドット形成の閾値に満たないチャンネルが存在する場合(上記S2にて、 NO の場合)、上記CMY重ね打ち検出部32は、最小濃度チャンネル判定部33へ判定を指示しないので、上記第1量子化値置換部34は、閾値処理部31c・31m・31yの出力C2a・M2a・Y2aを、そのまま出力する。これにより、当該注目画素では、ドット形成の閾値よりも高濃度のチャンネルのドットが形成され、低濃度のチャンネルのドットは形成されない(S5)。
【0059】
一例として、注目画素の多階調CMYデータが、それぞれ、「150」、「130」、「190」であり、前回までの拡散誤差積算値として、それぞれ「5」、「10」、「15」を示す値が誤差値バッファー21に格納されている場合を例にして説明すると、上記S1にて算出される補正値C1・M1・Y1は、それぞれ、「155」、「140」、「205」となる。これらは、いずれも、閾値処理部31c・31m・31yの閾値(この例では、「127」)よりも濃度が高い。したがって、CMY重ね打ち検出部32による上記S2の判定がYES となり、上記S3において、最小濃度チャンネル判定部33は、「140」の値を持つMチャンネルが、最も濃度が低いチャンネルと判定する。この結果、第1量子化値置換部34は、Mチャンネルの量子化値M2aを「0」に置き換え、2値化処理部24mは、ドットの非形成を示す「0」を出力する。また、第1量子化値置換部34は、他のチャンネル(C・Y)の量子化値C2a・Y2aを置き換えず、そのままの値(「255」)で出力するので、2値化処理部24c・24yは、いずれも、ドット形成を示す値「1」を出力する。この場合は、上記S4において、各誤差計算部25c・25m・25yは、量子化値C2・M2・Y2(「255」、「0」、「255」)と、補正値C1・M1・Y1(「155」、「140」、「205」)とを比較して、各チャンネルの差分「−100」、「+140」、「−50」が周辺の画素へ振りまかれ、図5に示す誤差値バッファー21に格納される。
【0060】
上記S1〜S5の処理は、各注目画素毎に繰り返され、画像形成装置1に入力される画像データの全画素は、疑似中間処理された後、カラー印刷部2によって印刷される。
【0061】
上記構成では、誤差拡散法を用いて、各チャンネル毎に疑似中間調処理した結果、CMYの3チャンネル全てでドット形成が指示された場合、3チャンネルのうち、濃度が高い順に2チャンネルのドットが形成され、残余の1チャンネルのドットの形成が阻止されるので、3チャンネルの重ね打ちによる黒点の形成が阻止される。このように、疑似中間調処理による冗長な黒点の形成が阻止されるので、周辺画素へ振りまく誤差値を最小に抑えながら、画像形成装置1が出力する画像から、黒点粒状感を取り除くことができると共に、有彩色成分の増加によって、出力画像の彩度を向上できる。
【0062】
一例として、レモンを示す画像の一部のように、本来、黒点が存在しない画像データが入力されたとしても、従来の構成、すなわち、閾値処理部31c・31m・31yの出力C2a・M2a・Y2aが、そのまま、量子化値C2・M2・Y2として出力される構成の場合は、疑似中間調処理によって、図48に示すように、CMYの3ドットの重ね打ちによる黒点が発生してしまう。これに対して、本実施形態の構成によれば、同様の画像データが入力された場合、疑似中間調処理部4が3チャンネルの重ね打ちを防止するので、図7に示すように、本来不要な黒点が形成されていない。また、リンゴ・レモン・ピーマンを含む高彩度の画像データが入力された場合について、上記従来の構成と本実施形態の構成とを、各色のドット数で比較すると、以下の表1のようになる。なお、当該画像データは、後述する第2の実施形態のように、黒チャンネルを生成したとしても、Bkドットが形成されないデータを選択しているので、以下の表1では、本実施形態および第2の実施形態のドット数変化を合わせて記載しており、表1のうち、Bkドットを除いた部分が、本実施形態を示している。
【0063】
【表1】
Figure 0003730057
【0064】
上記表1から明らかなように、CMK重ね打ちに起因する黒点の数は、従来の「6044」個から「0」個にまで減少されると共に、有彩色ドット数が「3780」個増加している。このように、本実施形態の構成によって、出力画像は、黒点粒状感が抑制され、彩度が向上している。
【0065】
さらに、上記構成では、CMY重ね打ち検出部32が全チャンネルの量子化値C2a・M2a・Y2aに基づいて、当該量子化値C2a・M2a・Y2aを調整する必要があるか否かを一括して判定している。したがって、例えば、特開平10−81026号公報に記載の従来技術の構成、すなわち、ドット形成の要否を「Bk」−「C」−「M」−「Y」チャンネルの順番で順次判定する構成とは異なり、各チャンネルのドットバランスを均等にすることができる。
【0066】
〔第2の実施形態〕
ところで、第1の実施形態では、疑似中間調処理に起因する不要な黒点の形成を防止できる一方で、例えば、入力された画像が文章の場合など、入力された画像データに黒点が存在する場合には、当該黒点の形成を不所望に防止する虞れがある。
【0067】
これに対して、本実施形態に係る疑似中間調処理部4aは、例えば、図8に示すように、黒点の要否を判定する重ね打ち要否判定部35を備え、黒点が必要な場合には、上記最小濃度チャンネル判定部33および第1量子化値置換部34による重ね打ちの防止処理を停止させることができる。
【0068】
具体的には、本実施形態に係る重ね打ち要否判定部(輝度判定手段)35aは、注目画素の輝度に基づき、黒点の要否を判定する回路であって、図9に示すように、ランダムな値αを出力するランダム数発生部41aと、予め定められた閾値と当該ランダム数αとを加算する閾値加算部41bと、正規化された輝度信号NLと、閾値加算部41bの出力とを比較して、注目画素が高輝度か否かを判定する比較部41cとを備えている。本実施形態では、上記ランダム数発生部41aは、LUTにより実現されており、例えば、図10に示すように、多階調CMYデータの組み合わせに応じた設定値を出力することで、実用上ランダムな値αを出力できる。
【0069】
また、上記正規化された輝度信号NLは、注目画素の輝度を正規化した値であり、例えば、図11に示すように、前処理部5に設けられたRGB−Lab変換部12によって生成される。具体的には、表色系の一例として、1976CIE L*a*b*表色系を使用した場合、CIE(国際照明委員会)のD50の光源下における印刷物の輝度(色の明るさ)L*は、「0〜100」の値となるので、本実施形態に係るRGB−Lab変換部12では、輝度L*を8ビットに正規化して表現している。
【0070】
当該RGB−Lab変換部12は、図3に示すRGB−CMY変換部11と同様に、最小二乗法、補間付きLUT法を用いたり、ニューラルネットワークによって実現される。ここで、本実施形態のように、表色系の信号を使用する場合、上記RGB−CMY変換部11とRGB−Lab変換部12とを、それぞれ備えていてもよいし、図12に示すように、RGB−CMY変換部11に代えて、Lab−CMY変換部13を設けて、RGB−Lab変換部12が出力する表色系の信号Nb・Na・NLを多階調CMYデータへ変換してもよい。なお、上記1976CIE L*a*b*表色系の場合、a*およびb*は、色鮮やかさの度合い(彩度)と、色そのもの(色相)を含めて表現される数字であり、a*=−85〜+85、b*=−75〜+125の範囲の値となり、上記RGB−Lab変換部12は、a*およびb*を8ビットに正規化した値Na・Nbを出力する。
【0071】
上記構成の画像形成装置1aは、図13に示すように、図6と略同様の処理によって、多階調CMYデータを疑似中間調処理して、多値化データC3・M3・Y3を出力する。ただし、本実施形態では、図13に示すように、S2とS3との間に、S11の処理が加えられており、重ね打ち要否判定部35aは、比較部41cによって、注目画素の輝度値NLが、閾値加算部41bの出力する輝度閾値に満たないと判定された場合、最小濃度チャンネル判定部33aへ指示して、第1量子化値置換部34への置換指示を抑制させる。この結果、図8に示す量子化部23aは、各閾値処理部31c・31m・31yの出力C2a・M2a・Y2aを量子化値C2・M2・Y2として出力する。これにより、輝度値が輝度閾値に満たない場合(上記S11にて NO の場合)は、CMY3チャンネルの重ね打ちが発生しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。
【0072】
上記構成によれば、重ね打ち要否判定部35aは、疑似中間調処理が行われる前の注目画素の輝度に基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定する。これにより、輝度が低い画素は、黒に近く、黒点を形成してもよいと判断され、ドットが重ね打ちされる。したがって、黒成分が不足している箇所に、CMYチャンネルのドットの重ね打ちによる黒点を形成できる。これとは逆に、輝度が高いにも拘わらず、量子化後は、重ね打ちが指示された画素は、本来、黒点を形成すべきではないが、疑似中間調処理によって不要な重ね打ちが指示された点と見なされ、重ね打ちが阻止される。これらの結果、本来の黒点の形成を阻害することなく、疑似中間調処理によって不所望に形成される黒点のみを除去できる。
【0073】
なお、上記実施形態では、ランダム数発生部41aによって輝度の閾値が、予め定められた値を中心に変化しているが、これに限るものではない。例えば、比較部41cが注目画素の輝度と、固定の輝度閾値とを比較しても、ほぼ同様の効果が得られる。ただし、輝度閾値が一定の場合は、出力画像に不所望な境界が形成される虞れがある。したがって、本実施形態に示すように、輝度閾値を変化させる方が好ましい。
【0074】
また、上記輝度閾値(予め定められた値)の最適値と、最適な変化量(ランダム数αの範囲)は、例えば、入力される画像やカラー印刷部2の特性など、種々の要因によって変化するので、印刷結果を参照するなどして決定される。さらに、これらの値は、予め設定された値を使用してもよいし、設定する手段を設け、使用者が設定してもよい。
【0075】
〔第3の実施形態〕
上記第2の実施形態では、重ね打ち要否判定部35が注目画素の輝度に基づいて重ね打ちの要否を判定する場合について説明したが、本実施形態では、重ね打ち要否判定部35が注目画素の彩度に基づいて判定する場合について、図14〜図18に基づいて説明する。
【0076】
すなわち、本実施形態に係る重ね打ち要否判定部(彩度判定手段)35bは、図14に示すように、表色系の信号Na・Nbに基づいて、注目画素の彩度を計算する彩度計算部42aと、ランダム数βを生成するランダム数発生部42bと、ランダム数βと彩度の二乗とを加算するランダム数加算部42cと、ランダム数加算部42cの出力と予め定められた彩度閾値とを比較する比較部42dとを備えている。
【0077】
これにより、ランダム数加算部42cは、以下の式(1)に示すように、
Chorm = (Na−a0)2 +(Nb−b0)2 +β …(1)
彩度の二乗とランダム数βとを加算した値Chormを出力できる。なお、上記式(1)において、a0,b0は、上述の表色系の値a*=0と、b*=0とを正規化した値である。
【0078】
なお、図14では、計算式によって彩度を求めたが、別の構成例として、図15に示すように、LUTを用いて求めてもよい。この構成例では、上記部材42a〜42dに代えて、表色系の信号Na・Nbの値の組み合わせに対応して、彩度を示す出力値が格納されたLUT42eと、ランダム数γを発生させるランダム数発生部42fと、両者42e・42fの出力を比較する比較部42gとが設けられている。当該構成例に係るLUT42eでは、図16に示すように、それぞれ3ビットに正規化されたNa・Nbの組み合わせに対応して、0〜3の値が格納されている。一方、上記ランダム数発生部42fは、0〜3の値をランダムに発生し、比較部42gが両者42e・42fの出力を比較して、LUTデータ値がランダム数γよりも大きい場合、注目画素が高彩度と判定する。当該構成は、図14に示す計算で彩度を求める場合に比べて、回路の実現が容易であり、LUT42eに格納される値を調整することで、柔軟な彩度閾値を設定できる。
【0079】
重ね打ち要否判定部35bの構成に拘わらず、重ね打ち要否判定部35bを有する画像形成装置1bは、図17に示すように、図13と略同様の処理によって、多階調CMYデータを疑似中間処理して、多値化データC3・M3・Y3を出力する。ただし、本実施形態では、図13に示すS11に代えて、S12の処理が設けられており、重ね打ち要否判定部35bは、疑似中間処理される前の注目画素の彩度が彩度閾値に満たない場合(上記S12にて、 NO の場合)、最小濃度チャンネル判定部33aへ指示して、第1量子化値置換部34への置換指示を抑制させる。この結果、図8に示す第1量子化値置換部34は、各閾値処理部31c・31m・31yの出力C2a・M2a・Y2aを量子化値C2・M2・Y2として出力する。これにより、彩度の値が彩度閾値に満たない場合(上記S12にて NO の場合)は、CMY3チャンネルの重ね打ちを検出しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。
【0080】
上記構成によれば、重ね打ち要否判定部35bは、疑似中間調処理が行われる前の注目画素の彩度に基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定する。これにより、彩度が低い画素(無彩色に近い画素)では、重ね打ちによる黒点が形成される。したがって、黒成分が不足している箇所に、CMYチャンネルのドットの重ね打ちによる黒点を形成できる。これとは逆に、例えば、赤など、彩度が高い画素であるにも拘わらず、補正後は、量子化後は、重ね打ちが指示された画素は、疑似中間調処理によって不要に重ね打ちが指示された点と見なされ、重ね打ちが阻止される。これらの結果、本来の黒点の形成を阻害することなく、疑似中間調処理によって不所望に形成される黒点のみを除去でき、彩度が高い領域での黒点粒状感を低減できる。
【0081】
なお、第2の実施形態と同様に、彩度に基づく重ね打ち要否判定部35bも、彩度閾値を固定の値としてもよいが、本実施形態に示すように、彩度閾値をランダムな値に変化させることで、出力画像への境界の発生を防止できる。また、彩度閾値を変化させるときの基準値と変化量とは、印刷結果より判断して決められる。さらに、予め決定された値を使用しても、使用者が設定した値を使用してもよい。
【0082】
〔第4の実施形態〕
以下の実施形態では、重ね打ち要否判定部35cが輝度と彩度との双方に基づいて、重ね打ち処理の要否を判定する場合について、図18および図19に基づき説明する。
【0083】
すなわち、本実施形態に係る重ね打ち要否判定部35cは、図18に示すように、第2の実施形態に係る重ね打ち要否判定部35aと同一構成の輝度判定部(輝度判定手段)41と、第3の実施形態に係る重ね打ち要否判定部35bと同一構成の彩度判定部(彩度判定手段)42と、両者の出力に基づいて、出力信号を生成する信号出力部43とを備えており、注目画素が高輝度で、かつ、高彩度の場合、図8に示す第1量子化値置換部34によって、3ドットの重ね打ちが防止される。なお、本実施形態では、上記輝度判定部41が高輝度と判定した場合「1」を出力し、彩度判定部42が高彩度と判定した場合「1」を出力すると共に、最小濃度チャンネル判定部33aは、重ね打ち要否判定部35cからの信号が「1」の場合に、量子化値C2・M2・Y2を調整して、重ね打ちを阻止するので、信号出力部43として、AND回路が用いられている。
【0084】
上記構成では、図19に示すように、図17と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3が出力される。ただし、本実施形態では、図17に示すS12に代えて、S13の処理が設けられており、重ね打ち要否判定部35cは、疑似中間処理される前の注目画素の彩度が彩度閾値以上で、かつ、輝度が輝度閾値以上の場合(上記S13にて、YES の場合)、最小濃度チャンネル判定部33aへ指示して、3ドットの重ね打ちを検出したときに第1量子化値置換部34へ置換指示を出力させる。これとは逆に、疑似中間される前の注目画素の彩度が彩度閾値を下回る場合、あるいは、輝度が輝度閾値を下回る場合(上記S13にて NO の場合)、最小濃度チャンネル判定部33aへ指示して、第1量子化値置換部34への置換指示を抑制させる。これにより、CMY3チャンネルの重ね打ちを検出しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。
【0085】
上記構成によれば、重ね打ち要否判定部35cは、疑似中間調処理が行われる前の注目画素の彩度および輝度に基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定する。この結果、彩度が低い領域(無彩色領域)、および、輝度が低い領域(位領域)の双方では、黒点が形成される。したがって、黒成分が不足している箇所に、CMYチャンネルのドットの重ね打ちによる黒点を形成できる。
【0086】
これとは逆に、彩度が高く、輝度が高い領域では、重ね打ちが指示されても、疑似中間調処理による誤った指示と判定され、重ね打ちが阻止される。なお、上記では、彩度が高く、かつ、輝度が高い領域にて、重ね打ちを阻止したが、彩度が高いか、または、輝度が高い領域にて、重ね打ちを阻止してもよい。いずれの場合であっても、輝度のみ、あるいは、彩度のみに基づいて判定する場合よりも確実に、疑似中間調処理によって不所望に形成される黒点のみを除去できる。
【0087】
〔第5の実施形態〕
ところで、上述の第2〜第4の実施形態では、疑似中間調処理する前の注目画素に基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定していたが、本実施形態では、複数の画素に基づいて要否を判定する方法の一例として、注目画素が文字領域に属するか否かに基づいて判定する場合について説明する。
【0088】
すなわち、本実施形態に係る重ね打ち要否判定部35dは、図20に示すように、注目画素が属する領域の特徴を判定する特徴判定部(領域判定手段)44を備えている。入力された画像データに基づいて、文字領域であるか否かを判定する方法としては、種々の方法が挙げられるが、一例として、特開平8−125857号公報に開示された方法では、注目画素と、その近傍の複数画素とからなる局所ブロックについて、局所ブロックの特性を示す第1および第2特徴パラメータを抽出し、抽出された各特徴値を、神経回路網を用いた判定回路に入力して、注目画素の領域識別を行っている。ここで、第1特徴パラメータは、局所ブロック内の最大信号レベル(輝度レベル)と最小信号レベルとの差であり、第2特徴パラメータは、局所ブロック内の主走査方向に連続する2つの画素間の信号レベル差の総和と、当該局所ブロック内の副走査方向に連続する2つの画素間の信号レベル差の総和とのうち、小さい方の値である。なお、ここでは、上記2つの特徴パラメータにより判定する場合を例示したが、文字領域か否かを判定できれば、他の方法で判定しても同様の効果が得られる。
【0089】
上記構成では、図21に示すように、図19と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3が出力される。ただし、本実施形態では、図19に示すS13に代えて、S21の処理が設けられており、重ね打ち要否判定部35dは、注目画素が文字領域に存在する場合(上記S21にて、 NO の場合)、最小濃度チャンネル判定部33aへ指示して、第1量子化値置換部34への置換指示を抑制させる。これにより、CMY3チャンネルの重ね打ちを検出しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。
【0090】
上記構成によれば、重ね打ち要否判定部35dは、注目画素が文字領域に存在するか否かに基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定する。したがって、文字領域では、黒点が形成され、文字の滲みの発生が抑制される。これとは逆に、写真領域など、文字領域以外の領域では、重ね打ちが阻止される。この結果、文字に滲みを発生させることなく、疑似中間調処理によって不所望に形成される黒点のみを除去できる。
【0091】
〔第6の実施形態〕
上記第5の実施形態では、文字領域であるか否かのみに基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定していた。これに対して、本実施形態では、さらに、上述の第3の実施形態と同様、注目画素の彩度も参照して、重ね打ち防止処理の要否を判定することによって、有彩色文字の「黒ずみ」を防止可能な画像形成装置1eについて説明する。
【0092】
すなわち、図22に示すように、本実施形態に係る重ね打ち要否判定部(領域判定手段)35eは、図20と同様の特徴判定部44と、注目画素が有彩色か無彩色かを判定する有彩色/無彩色判定部45と、両部材44・45の判定に基づいて、出力信号を生成する信号出力部46とを備えており、無彩色文字の場合に、図8に示す第1量子化値置換部34への置換指示が抑制される。なお、本実施形態では、上記特徴判定部44が文字領域と判定した場合「1」を出力し、有彩色/無彩色判定部45は、図15または図16に示す重ね打ち要否判定部35cと略同様の構成であるが、出力論理が異なっており、無彩色と判定した場合に「1」を出力する。また、本実施形態に係る最小濃度チャンネル判定部33aは、信号出力部46の出力が「1」の場合は、置換指示を出力しない。したがって、上記信号出力部46として、AND回路が用いられている。
【0093】
上記構成では、図23に示すように、図21と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3が出力される。ただし、本実施形態では、図21に示すS21に代えて、S22の処理が設けられており、重ね打ち要否判定部35eは、注目画素が無彩色文字領域に存在する場合(上記S22にて、 NO の場合)、最小濃度チャンネル判定部33aへ指示して、第1量子化値置換部34への置換指示を抑制させる。これにより、CMY3チャンネルの重ね打ちを検出しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。これとは逆に、注目画素が文字領域ではない場合、あるいは、文字領域であっても、有彩色文字の場合(上記S22にて、YES の場合)は、最小濃度チャンネル判定部33aへ指示して、3ドットの重ね打ちを検出したときに第1量子化値置換部34へ置換指示を出力させる。
【0094】
上記構成によれば、重ね打ち要否判定部35eは、注目画素が無彩色文字か否かに基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定する。したがって、文字領域であっても、有彩色文字の領域では、重ね打ちが阻止されるので、有彩色文字の黒ズミを防止できる。
【0095】
〔第7の実施形態〕
ところで、第2〜第6の実施形態では、補正値C1・M1・Y1を算出する前の画素(画像)のデータに基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定していた。これに対して、本実施形態では、他の判定基準として、補正値C1・M1・Y1に基づいて、要否を判定する場合について説明する。
【0096】
すなわち、本実施形態に係る量子化部23fは、図24に示すように、図1に示す量子化部23の構成に加えて、補正値C1・M1・Y1と、予め定められた許可値とを、それぞれ比較する許可値判定部(第2比較手段)36c・36m・36yと、各許可値判定部36c・36m・36yの出力に基づき、それらの論理積の否定を算出するNAND回路37と、CMY重ね打ち検出部32とNAND回路37との論理積を最小濃度チャンネル判定部33へ出力するAND回路38とを備えている。なお、上記許可値は、例えば、「224」など、上記閾値処理部31c・31m・31yの閾値よりも大きな値に設定されている。
【0097】
これにより、許可値判定部36c・36m・36yの全てが、各チャンネルの濃度が許可値よりも高いと判定した場合、AND回路37は、CMY重ね打ち検出部32が重ね打ちを検出しても、重ね打ちを検出しないときと同じ値を最小濃度チャンネル判定部33へ出力する。これとは逆に、許可値判定部36c・36m・36yのいずれかが許可値よりも低いと判定した場合、AND回路38は、CMY重ね打ち検出部32が重ね打ちを検出したとき、最小濃度チャンネル判定部33へ指示して、第1量子化値置換部34への置換指示を出力させると共に、重ね打ちを検出しなかったとき、最小濃度チャンネル判定部33による置換指示を抑制できる。
【0098】
なお、各許可値の最適値は、上述の彩度閾値や輝度閾値と同様に、印刷結果に基づいて決定でき、予め定められた値を使用してもよいし、使用者が設定した値を使用してもよい。また、それぞれの許可値を同一の値に設定してもよいし、互いに異なる値に設定することもできる。
【0099】
上記構成では、図25に示すように、図6と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3が出力される。ただし、本実施形態では、S2とS3との間に、S31の処理が設けられており、CMY3チャンネルの全てがドット形成のための閾値よりも濃度が高く、かつ、CMY3チャンネルのいずれかが、黒点形成のための許可値よりも濃度が低い場合(上記S2およびS3の双方がYES の場合)、S3以降の処理によって、最小濃度のドット形成が阻止される。
【0100】
これとは逆に、CMY3チャンネルの全てがドット形成のための閾値よりも濃度が高くても、CMY3チャンネルの全てが、黒点形成のための許可値よりも濃度が高い場合(上記S32にて、 NO の場合)、最小濃度チャンネル判定部33による置換指示が抑制される。これにより、CMY3チャンネルの重ね打ちが発生しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。
【0101】
上記構成によれば、量子化部23fは、補正値C1・M1・Y1を参照して、全チャンネルで、黒点形成のための許可値を越えていた場合、CMY3ドットの重ね打ちを図1に示すカラー印刷部2へ指示する。したがって、CMY3ドットの重ね打ち時に、重ね打ちするドット数を減少させることで、誤差が増加したとしても、全チャンネルの濃度が上記許可値を越えると、CMYドットの重ね打ちにより、誤差が大きく補償される。この結果、一定以上大きい誤差の発生を防止でき、画像形成装置1fは、より入力画像に忠実な画像を出力できる。
【0102】
なお、本実施形態では、全てのチャンネルで許可値を越えた場合に第1量子化値置換部34による置換を抑制したが、いずれかのチャンネルで許可値を越えた場合に置換を抑制しても同様の効果が得られる。
【0103】
〔第8の実施形態〕
ところで、上記第1〜第7の実施形態では、画像形成装置がCMKの3つの色相のドットを形成可能な場合を例にして説明したが、画像形成装置が形成可能なドットの種類は、これに限るものではない。例えば、ライト・シアンなどのように、他の色相のドットを形成する場合や、Bkドットを形成する場合にも、本発明を適用することができる。なお、以下では、図26〜図29を参照して、第1の実施形態に適用した場合を例にして説明するが、上記第1〜第7の実施形態のいずれの画像形成装置にも適用できる。
【0104】
すなわち、本実施形態に係る画像形成装置1gでは、上述の第1の実施形態の構成に加えて、図2および図3にて、破線で示すように、Bkドットを形成可能なドット形成部3kbが設けられており、前処理部5gは、例えば、墨生成処理などによって、入力された画像データを、Bkチャンネルを含めた4チャンネルの多階調CMYBkデータとして出力する。さらに、図26に示すように、疑似中間調処理部4gには、CMYチャンネルと同様に、Bkチャンネルの多値化データBk3を出力する2値化処理部24Bkと、誤差計算部25Bkとが加えられている。なお、残余の部材21〜23も、Bkチャンネルを処理できるように構成されている。
【0105】
具体的には、本実施形態に係る量子化部23gには、図27に示すように、図1に示す構成に加えて、Bkチャンネルに補正値Bk1と、予め定められたしきい値とを比較して、量子化値Bk2aを出力する閾値処理部31Bkが設けられている。さらに、量子化部23gは、閾値処理部31Bkの出力Bk2aがBkドットの形成を指示しているか否かを判定するBk発生判定部39と、Bkドットの形成が指示されている場合、残余のCMKチャンネルの量子化値C2・M2・Y2を調整して、ドットが形成されないと予め定められた値(例えば、「0」)に変更する第2量子化値置換部(出力データ調整手段)40とを備えている。
【0106】
上記構成では、画像データが入力されると、前処理部5gは、図28に示すS41にて、当該画像データのグレイ成分を墨で置換する処理(墨生成処理)を行い、S42において、Bkチャンネルを含む4チャンネルの多階調CMYBkデータを出力する。なお、墨生成処理の方法としては、例えば、画像データの色濃度信号[DR ,DG ,DB t から共通のグレイ成分を除去する処理(UCR:下色除去)などが採用されている。これにより、無彩色量と有彩色量とのバランスが調整される。
【0107】
前処理部5gが多階調CMYBkデータを出力すると、疑似中間調処理部4gは、図29に示すS51〜S55の処理により疑似中間調処理を行い、4チャンネルの多値化データC3・M3・Y3・Bk3を出力する。具体的には、S51において、図26に示す誤差加算部22gは、図6に示すS1と同様に、誤差値バッファー21gを参照し、これまでの疑似中間調処理によって、現在の注目画素に振りまかれた拡散誤差累算値を各チャンネルCMYBk毎に加え、補正値C1・M1・Y1・Bk1を生成する。一方、S52において、図27に示すBk発生判定部39は、閾値処理部31Bkの出力Bk2aに基づいて、補正値Bk1がドット形成を示しているか否か、すなわち、補正値Bk1が所定の閾値より濃度が高いか否かを判定する。
【0108】
Bkドット形成を示していない場合(上記S52にて、YES の場合)、上記Bk発生判定部39は、第2量子化値置換部40へ量子化値の置き換えを指示せず、第2量子化値置換部40は、第1量子化値置換部34の出力C2b・M2b・Y2bと、閾値処理部31bkの出力Bk2aとを、量子化値C2・M2・Y2として出力する。この場合、上記量子化部23gは、S53、S54、S56において、図6に示すS2、S3、S5と同様の処理を行い、量子化値C2a・M2a・Y2aが、CMYドットの重ね打ちを指示しているとき、濃度の高い2チャンネルのドット形成を指示するように、量子化部23gの出力C2・M2・Y2を調整する。
【0109】
これとは逆に、Bkドット形成が指示されている場合(上記S52にて、 NO の場合)、上記Bk発生判定部39は、第2量子化値置換部40へ、量子化値の置換を指示する。この場合、第2量子化値置換部40は、第1量子化値置換部34の出力C2b・M2b・Y2bに拘わらず、ドット形成しないと予め定められた値(例えば、「0」)の量子化値C2・M2・Y2を出力する(S58)。また、この場合、第2量子化値置換部40は、Bkチャンネルの量子化値Bk2として、閾値処理部31bkの出力Bk2aをそのまま出力する。これにより、疑似中間調処理部4gからカラー印刷部2gへ、Bkドットの形成のみが指示される(S57)。
【0110】
Bkドットを形成するか否かに拘わらず、量子化部23gが量子化値C2・M2・Y2を出力すると、誤差計算部25c・25m・25y・25bkは、図6に示すS4と同様に、補正値C1・M1・Y1・Bk1と、量子化値C2・M2・Y2・Bk2との誤差を計算して、周辺画素に誤差を振りまく(S55)。
【0111】
上記S51〜S58の処理は、注目画素毎に繰り返され、画像形成装置1gは、入力された画像データを疑似中間処理して印刷する。
【0112】
上記構成によれば、BkチャンネルがBkドット形成を指示しない領域では、上述の図7および図48、並びに、表1に示すように、上記第1の実施形態と同様、出力画像の黒点粒状感を抑制し、彩度を向上できると共に、各チャンネルのドットバランスを均等にすることができる。
【0113】
ところで、BkチャンネルがBkドット形成を指示した場合は、Bkドットと、他の有彩色チャンネルのドットとが重ね打ちされると、有彩色チャンネルのドットが形成されているにも拘わらず、出力した画像からは、当該ドットの有彩色成分が消えてしまう。この場合、量子化部は、有彩色チャンネルのドット形成を指示しているので、当該ドットの有彩色成分が出力画像に反映されたものとして、誤差拡散処理してしまう。したがって、量子化部23gは、有彩色成分の減少を補うことができず、出力画像の彩度が低下する虞れがある。
【0114】
ところが、本実施形態に係る画像形成装置1gでは、BkチャンネルがBkドット形成を指示した場合は、上記Bk発生判定部39および第2量子化値置換部40によって、CMYチャンネルのドットの形成指示が抑制される。したがって、上記有彩色成分の減少が発生しない。この結果、カラー印刷部2gがBkドットを形成可能で、CMYドットのみを形成する場合と比較して、例えば、黒点の均一性などの点で画質が向上しているにも拘わらず、より彩度の高い画像を出力できる。さらに、冗長な重ね打ちが発生しないので、インクやトナーの消費を抑制できる。
【0115】
なお、上記では、墨生成法によりBkチャンネルを生成したが、他の方法でBkチャンネルを生成してもよい。また、カラー印刷部2gがインクを用いてドットを生成する構成では、ドットの色材として、顔料や染料が挙げられるが、染料・顔料の特性から、より速く乾くように、BKドットのみを形成する場合であっても、Bkドットとシアンのような他のチャンネルのドットとを重ね打ちする方がよいことがある。この場合は、例えば、多値化データや量子化値を制御するなどして、多値化データBk3がドット形成を示す値のとき、シアンの多値化データC3をドット形成を示す値に置換すればよい。
【0116】
〔第9の実施形態〕
ところで、Bkドットを形成可能な画像形成装置では、重ね打ち要否判定部の他の判定方法として、近傍にBkドットが形成されているか否かに基づいて判定する方法を採用できる。すなわち、本実施形態では、図30に示すように、疑似中間調処理部4hでの重ね打ち要否判定部35hに、既に疑似中間処理された画素のうち、例えば、注目画素に隣接する画素など、注目画素近傍の画素について、2値化処理部24Bkの出力Bk3を格納するBkバッファー47と、Bkバッファー47を参照して、注目画素の近傍にBkドットが形成されていた場合、最小濃度チャンネル判定部33aによる第1量子化値置換部34への置換指示を抑制させる判定部48とが設けられている。なお、Bkバッファー47および判定部48が、特許請求の範囲に記載の判定手段に対応する。
【0117】
上記構成では、図31に示すように、図29と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3が出力される。ただし、本実施形態では、S53とS54との間に、S61の処理が設けられており、重ね打ち要否判定部35hは、注目画素の近傍にBkドットが形成されていた場合(上記S22にて、 NO の場合)、最小濃度チャンネル判定部33aへ指示して、第1量子化値置換部34への置換指示を抑制させる。これにより、CMY3チャンネルの重ね打ちを検出しなかった場合と同様に、S56の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。
【0118】
上記構成によれば、重ね打ち要否判定部37hは、Bkドットの近傍か否かに基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定する。したがって、Bkドットの近傍、すなわち、本来、黒点を打つべき箇所の回りでは、必要に応じて、重ね打ちが行われる。これとは逆に、Bkドットから離れた領域は、本来、黒点を形成すべきではないが、疑似中間調処理によって不要な重ね打ちが指示された点と見なされ、重ね打ちが阻止される。これらの結果、疑似中間調処理によって不所望に形成される黒点のみを除去することができる。
【0119】
なお、上記実施形態では、注目画素近傍の一例として、隣接する画素を例示したが、これに限るものではなく、Bkバッファー47に注目画素に接していない画素の多値化データBk3を格納してもよい。また、この場合、判定部48は、注目画素との距離に応じて重みを付けて演算した結果に基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定してもよい。これらによって、より的確に重ね打ち防止処理の要否を判定できる。ただし、判定時に参照される画素領域が大きくなると、Bkバッファー47に必要な記憶容量が増大する。したがって、参照する画素領域の大きさは、両者のバランスを取った値(例えば、注目画素に隣接する画素など)に設定される。
【0120】
〔第10の実施形態〕
ところで、上述の第2〜第7または第9の実施形態に示すように、CMY3チャンネルを重ね打ちすることがあり、かつ、第8または第9の実施形態に示すように、カラー印刷部がBkドットを形成できる場合、当該重ね打ちをBkドットの形成で置き換えることができる。
【0121】
具体的には、本実施形態に係る疑似中間調処理部4kは、図32に示すように、量子化部23の出力C2・M2・Y2に基づいて、CMY3チャンネルの重ね打ちを判定するCMY重ね打ち検出部26と、CMY重ね打ち検出部26の指示に応じて、2値化処理部24c・24m・24y・24Bkの出力C3・M3・Y3・Bk3を制御するBkドット置換部(黒ドット置換手段)27とを備えており、量子化部23が重ね打ちを指示した場合、CMK3チャンネルの重ね打ち指示をBkドット形成指示に置換することができる。
【0122】
本実施形態では、上述したように、例えば、量子化値C2・M2・Y2が「0」または「255」の2値に設定され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3は、ドットの非形成を示す「0」またはドット形成を示す「1」に設定される。したがって、例えば、CMY重ね打ち検出部26は、各量子化値C2・M2・Y2のMSBの論理積を出力するAND回路として実現され、Bkドット置換部27は、多値化データC3・M3・Y3のうち、対応する多値化データと、上記AND回路出力の否定との論理積を算出する3つの論理回路と、上記AND回路の出力と多値化データBk3との論理和を算出するOR回路とで実現されている。
【0123】
上記構成では、図33に示すように、図6と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3が出力される。ただし、本実施形態では、S2とS3との間に、S71の処理が設けられており、重ね打ち防止処理が不要と判定され、量子化部23が重ね打ちを指示した場合(上記S71にて NO の場合)、CMY重ね打ち検出部26は、Bkドット置換部27へBkドットの置換を指示する。これにより、疑似中間調処理部4kは、カラー印刷部2gへBkドットのみの形成を指示し、Bkドットのみが形成される(S72)。また、本実施形態では、誤差計算部25c・25m・25y・25Bkが量子化値C2・M2・Y2・Bk2に基づいて誤差を算出しているので、疑似中間調処理部4kは、CMYドットを形成したとして、周辺画素に誤差を振りまき(S73)、次の画素の疑似中間処理が行われる。なお、上記S71の処理は、重ね打ち防止処理の要否を判定する処理、より具体的には、第2〜第7および第9の実施形態のうち、上述したS11〜S13・S21・S22・S31・S61の処理に対応し、これらの処理にて、 NO と判定された場合、重ね打ちする処理(S5・S56)に代えて、上記S72およびS73の処理を行う。
【0124】
上記構成では、Bkドット置換部27がCMY3チャンネルの重ね打ちをBkドットの形成に置換する。したがって、3チャンネルのドットを重ね打ちした場合とは異なり、形成された黒点に色ムラが発生しない。この結果、画像形成装置1kは、より鮮明な画像を出力できる。また、冗長な重ね打ちが発生しないので、インクやトナーの消費を削減できる。
【0125】
さらに、色ムラに起因する誤差が発生しないので、疑似中間調処理部4kが把握していない誤差を削減できる。この結果、疑似中間調処理部4kは、より確実に補正でき、画像形成装置1kは、入力画像に忠実な画像を出力できる。
【0126】
なお、図32の構成では、誤差計算部25c・25m・25y・25Bkが、Bkドット置換前の誤差、すなわち、量子化部23の出力C2・M2・Y2・Bk2と、補正値C1・M1・Y1・Bk1との誤差を算出しているが、これに限るものではなく、Bkドット置換後の誤差、すなわち、Bkドット置換部27の出力と補正値C1・M1・Y1・Bk1との誤差を算出しても略同様の効果を得ることができる。
【0127】
〔第11の実施形態〕
ところで、上記第1〜第10の実施形態では、重ね打ちの防止処理がCMY3チャンネルの重ね打ち時に実施される場合について説明した。これに対して、以下の実施形態では、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感と彩度低下とを防止するための他の方法として、重ね打ち防止処理が、少なくとも2チャンネルが重ね打ちされ、かつ、高輝度のときに実施される場合について説明する。この構成であっても、疑似中間調処理に起因する不所望な重ね打ちが防止されるので、黒点粒子感と彩度低下とを防止できる。
【0128】
具体的には、本実施形態に係る疑似中間調処理部4mは、例えば、図34に示すように、図5に示す疑似中間調処理部4に類似しているが、量子化部23に代えて、注目画素の輝度を判定する高輝度判定部(輝度判定手段)51と、誤差加算部22の出力C1・M1・Y1を量子化すると共に、高輝度の場合は、1チャンネルのみ、ドット形成を指示するように量子化値C2・M2・Y2を調整する量子化部52とを備えている。
【0129】
上記高輝度判定部51は、図9に示す輝度判定部41とほぼ同様の構成であり、予め定められる輝度閾値よりも高いか否かを判定できる。なお、輝度閾値は、固定値であってもよいが、出力画像に境界が発生しないように、第2の実施形態と同様に、所定の基準値を中心にランダムに変化する方が望ましい。
【0130】
上記量子化部52は、図35に示すように、図1に示す閾値処理部31c・31m・31yと同様の閾値処理部(第1比較手段)61c・61m・61yと、閾値処理部61c・61m・61yの出力C2a・M2a・Y2aに基づいて、少なくとも2チャンネルの重ね打ちを検出する重ね打ち検出部62と、重ね打ちが検出された場合、上記補正データC1・M1・Y1を比較して最大濃度のチャンネルを識別し、当該チャンネルのドット形成のみを指示する最大濃度チャンネル判定部(黒点粒状感防止手段)63と、当該指示に応じて、上記出力C2a・M2a・Y2aを調整する第3量子化値置換部64とを備えている。
【0131】
本実施形態では、一例として、補正値C1・M1・Y1は、それぞれ「0〜255」の値を取るように設定されている。また、上記各閾値処理部61c・61m・61yの閾値は、いずれも「127」に設定されており、出力C2a・M2a・Y2aは、当該閾値を越えた場合にドット形成を示す値「255」、閾値に満たない場合にドットの非形成を示す値「0」となる。また、重ね打ち検出部62は、上記出力C2a・M2aの両MSBの論理積を演算するAND回路と、出力C2a・Y2aの両MSBの論理積を演算するAND回路と、出力M2a・Y2aの両MSBの論理積を演算するAND回路と、各AND回路の論理和を演算するOR回路とから実現されている。さらに、上記最大濃度チャンネル判定部63は、高輝度判定信号が高輝度を示し、かつ、上記OR回路の出力が「真」の場合に、最大濃度チャンネル判定部63へ最大濃度のチャンネル判定を指示し、第3量子化値置換部64は、最大濃度以外のチャンネルに対応する出力を、ドット形成しない値として予め定められた値(例えば、「0」など)に置換できる。
【0132】
上記構成では、図36に示すように、図6と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3が出力される。ただし、本実施形態では、S2およびS3の処理に代えて、S81およびS82の処理が設けられており、上記最大濃度チャンネル判定部63は、図34に示す高輝度判定部51からの高輝度判定信号と重ね打ち検出部62の出力とに基づいて、CMYチャンネルのうち2チャンネル以上で閾値よりも濃度が高く、かつ、高輝度の場合(S81にて、YES の場合)、第3量子化値置換部64へ、最大濃度チャンネルのドット形成を指示し、第3量子化値置換部64は、出力C2a・M2a・Y2aのうち、残余のチャンネルを調整するなどして、最大濃度のチャンネルのみのドット形成を示す量子化値C2・M2・Y2が出力される(S82)。
【0133】
これとは逆に、重ね打ちが発生しない場合、あるいは、輝度が低い場合、最大濃度チャンネル判定部63は、特に、出力の置換を指示せず、第3量子化値置換部64は、各閾値処理部61c・61m・61yの出力C2a・M2a・Y2aを量子化値C2・M2・Y2として出力する(S5)。
【0134】
上記構成によれば、誤差拡散法を用いて、各チャンネル毎に疑似中間調処理した結果、CMYのうち、2チャンネル以上でドット形成が指示され、かつ、高輝度の場合、最大濃度のチャンネルのドットのみが形成され、残余のチャンネルのドット形成が阻止される。したがって、輝度が高く、本来、重ね打ちが不要な領域において、疑似中間処理に起因する重ね打ちが阻止される。また、当該領域では、3チャンネルの重ね打ちに起因する黒点の形成も阻止できる。これらの結果、画像形成装置1mは、周辺画素へ振りまく誤差値を最小に抑えながら、当該重ね打ちに起因する輝度の低下と、黒点粒状感の発生と、CMYドットの重ね打ちに起因する彩度の低下とが抑制された画像を出力できる。
【0135】
さらに、上記構成では、重ね打ち検出部62が全チャンネルの量子化値C2a・M2a・Y2aに基づいて、当該量子化値C2a・M2a・Y2aを調整する必要があるか否かを一括して判定している。したがって、例えば、特開平10−81026号公報に記載の従来技術の構成、すなわち、ドット形成の要否を「Bk」−「C」−「M」−「Y」チャンネルの順番で順次判定する構成とは異なり、各チャンネルのドットバランスを均等にすることができる。
【0136】
〔第12の実施形態〕
本実施形態では、第11の実施形態の重ね打ち防止処理の要否が、第3の実施形態と同様、彩度に応じて判定される場合について、図37および図38に基づき説明する。すなわち、本実施形態に係る疑似中間調処理部4nには、図37に示すように、図34および図35に示す構成に加えて、彩度を判定する重ね打ち要否判定部(彩度判定手段)65nが設けられており、AND回路66は、高輝度判定部51が高輝度と判定し、かつ、重ね打ち要否判定部65nが重ね打ち防止処理を必要と判定した場合に、最小濃度チャンネル判定部33へ第3量子化値置換部64への置換指示を出力させる。
【0137】
上記重ね打ち要否判定部65nは、例えば、図14あるいは図15に示す彩度判定部42と同様の構成であり、注目画素が予め定められる彩度閾値を越えた場合に、「真」を出力する。なお、当該彩度閾値は、固定値であってもよいが、第3の実施形態と同様に、出力画像に境界が発生しないように、基準値を中心にランダムに変化する方が望ましい。
【0138】
上記構成では、図38に示すように、図36と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3が出力される。ただし、本実施形態では、S81とS82との間に、S91の処理が設けられており、重ね打ち要否判定部65nは、疑似中間処理される前の注目画素の彩度が彩度閾値に満たない場合(上記S91にて、 NO の場合)、AND回路66を介して、最大濃度チャンネル判定部63へ指示して、第3量子化値置換部64への置換指示を抑制させる。これにより、彩度の値が彩度閾値に満たない場合(上記S91にて NO の場合)は、重ね打ちを検出しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。
【0139】
上記構成によれば、重ね打ち要否判定部65nは、疑似中間調処理が行われる前の注目画素の彩度に基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定する。これにより、彩度が低い画素(無彩色に近い画素)では、重ね打ちが行われる。したがって、黒成分が不足している箇所に、CMYチャンネルのドットの重ね打ちによる黒点を形成できる。これとは逆に、例えば、赤など、彩度が高い画素であるにも拘わらず、補正後は、量子化後は、重ね打ちが指示された画素は、疑似中間調処理によって不要に重ね打ちが指示された点と見なされ、重ね打ちが阻止される。これらの結果、本来の黒点の形成を阻害することなく、第11の実施形態と同様の効果を得ることできる。
【0140】
〔第13の実施形態〕
本実施形態では、第11の実施形態の重ね打ち防止処理の要否が、第5の実施形態と同様、注目画素が文字領域に属するか否かに基づいて判定される場合について、図37および図39に基づき説明する。すなわち、本実施形態に係る疑似中間調処理部4oでは、図20に示す特徴判定部44と同様の重ね打ち要否判定部65oが設けられている。これにより、AND回路66は、注目画素が高輝度で、かつ、注目画素が文字領域ではない場合、「真」を示す値(「1」)を出力し、注目画素が低輝度の場合あるいは注目画素が文字領域の場合、「偽」を示す値を出力して、最大濃度チャンネル判定部63による第3量子化値置換部64への置換指示を抑制する。
【0141】
上記構成では、図39に示すように、図38と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3が出力される。ただし、本実施形態では、図38に示すS91に代えて、S92の処理が設けられており、重ね打ち要否判定部65oは、注目画素が文字領域に属する場合(上記S92にて NO の場合)、AND回路66を介して、最大濃度チャンネル判定部63へ指示して、第3量子化値置換部64への置換指示を抑制させる。これにより、文字領域では、重ね打ちを検出しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。
【0142】
上記構成によれば、重ね打ち要否判定部65oは、注目画素が文字領域に存在するか否かに基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定する。したがって、文字領域では、黒点が形成され、文字の滲みの発生が抑制される。これとは逆に、写真領域など、文字領域以外の領域では、第11の実施形態と同様に、重ね打ちが阻止される。この結果、文字に滲みを発生させることなく、第11の実施形態と同様の効果を得ることできる。
【0143】
〔第14の実施形態〕
本実施形態では、第11の実施形態の重ね打ち防止処理の要否が、第6の実施形態と同様、注目画素が無彩色文字領域に属するか否かに基づいて判定される場合について、図37および図40に基づき説明する。すなわち、本実施形態に係る疑似中間調処理部4pでは、図37に示す重ね打ち要否判定部(領域判定手段)65pとして、図22に示す重ね打ち要否判定部37eと同様の構成が使用されている。これにより、AND回路66は、注目画素が無彩色文字領域の場合、「偽」の値を出力して、最大濃度チャンネル判定部63による第3量子化値置換部64への置換指示を抑制できる。
【0144】
上記構成では、図40に示すように、図39と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3が出力される。ただし、本実施形態では、図39に示すS92に代えて、S93の処理が設けられており、重ね打ち要否判定部65pは、注目画素が無彩色文字領域に属する場合(上記S93にて NO の場合)、AND回路66を介して、最大濃度チャンネル判定部63へ指示して、第3量子化値置換部64への置換指示を抑制させる。これにより、無彩色文字領域では、重ね打ちを検出しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。また、文字領域であっても、有彩色領域の場合は、上記S93の判定がYES となり、量子化値C2・M2・Y2の変更によって、重ね打ちが防止される(S82)。
【0145】
上記構成によれば、重ね打ち要否判定部65pは、注目画素が無彩色文字か否かに基づいて、重ね打ち防止処理の要否を判定するので、文字領域であっても、有彩色文字の領域では、重ね打ちが阻止される。この結果、第11の実施形態の効果に加えて、有彩色文字の黒ズミを防止できる。
【0146】
〔第15の実施形態〕
本実施形態では、第11の実施形態の重ね打ち防止処理の要否が、第7の実施形態と同様、補正値C1・M1・Y1に基づいて判定される場合について、図41および図42に基づいて説明する。
【0147】
すなわち、本実施形態に係る量子化部52rには、図35に示す構成に加えて、図24に示す許可値判定部38c・38m・38yと同様の許可値判定部(第2比較手段)67c・67m・67yと、各許可値判定部67c・67m・67yの判定に基づいて、2チャンネル以上で重ね打ちのための許可値を越えた場合、重ね打ち防止処理が不要と判定する許可値識別部68と、重ね打ち検出部62および許可値識別部68の出力に基づいて、最大濃度チャンネル判定部63へ指示する指示部69とが設けられている。
【0148】
上記許可値識別部68は、例えば、許可値判定部67c・67mの出力の論理積を算出するAND回路と、許可値判定部67m・67yの出力の論理積を算出するAND回路と、許可値判定部67y・67cの出力の論理積を算出するAND回路と、各AND回路の論理和の否定を出力するNOR回路とを備えており、2チャンネル以上で重ね打ちのための許可値を越えた場合、「偽」を示す値(「0」)を出力できる。また、指示部69は、AND回路から構成されている。
【0149】
上記構成では、図42に示すように、図40と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3が出力される。ただし、本実施形態では、図40に示すS93に代えて、S94の処理が設けられており、CMYチャンネルのうち、重ね打ちの許可値より高濃度なチャンネルが1チャンネル以下の場合(上記S94にて、YES の場合)、量子化値C2・M2・Y2の変更によって、重ね打ちが防止される(S82)。
【0150】
これとは逆に、重ね打ちの許可値よりも高濃度なチャンネルが2チャンネル以上の場合(上記S94にて NO の場合)、許可値識別部68は、指示部69を介し、最大濃度チャンネル判定部63へ指示して、第3量子化値置換部64への置換指示を抑制させる。これにより、補正値C1・M1・Y1のうち、許可値よりも濃度が高いチャンネルが2チャンネル以上の場合は、重ね打ちを検出しなかった場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルのドットが形成される。
【0151】
上記構成によれば、量子化部52rは、補正値C1・M1・Y1を参照して、全チャンネルで、重ね打ちのための許可値を越えていた場合、図1に示すカラー印刷部2へ重ね打ちを指示する。したがって、高輝度の領域で重ね打ちするドット数を減少させることで、誤差が増加したとしても、2チャンネル以上で、重ね打ちのための許可値を越えると、2チャンネル以上の重ね打ちにより、誤差を大きく補償できる。この結果、一定以上大きい誤差の発生を防止でき、画像形成装置1rは、より入力画像に忠実な画像を出力できる。
【0152】
〔第16の実施形態〕
ところで、上記第11〜第15の実施形態では、画像形成装置がCMKの3つの色相のドットを形成可能な場合を例にして説明したが、上述の第8〜第10の実施形態と同様に、画像形成装置が形成可能なドットの種類は、これに限るものではない。例えば、ライト・シアンなどのように、他の色相のドットを形成する場合や、Bkドットを形成する場合にも、本発明を適用することができる。なお、以下では、図43〜図45を参照して、第11の実施形態に適用した場合を例にして説明するが、上記第12〜第15の実施形態のいずれの画像形成装置にも適用できる。
【0153】
すなわち、本実施形態に係る画像形成装置1sは、第8の実施形態と同様のカラー印刷部2gおよび前処理部5gが設けられている。また、図43に示すように、図33の構成に加えて、図26と同様の2値化処理部24Bkと、誤差計算部25Bkとが設けられており、残余の部材21および22もBkチャンネルを処理できるように構成されている。さらに、本実施形態に係る量子化部52sは、図44に示すように、図35に示す構成に加えて、図27と同様のBk発生判定部71と第2量子化値置換部(出力データ調整手段)72とが設けられている。
【0154】
上記構成では、図45に示すように、図29と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3が出力される。ただし、本実施形態では、図29に示すS52およびS53に代えて、図36と同様のS81およびS82の処理が行われ、注目画素が低輝度であるか、重ね打ちが指示されていない場合(上記S81にて、 NO の場合)、S56にて、CMYに対して閾値よりも高濃度のドットが形成される。
【0155】
上記構成では、BkチャンネルがBkドット形成を指示しない領域では、上述の第11の実施形態と同様、出力画像の黒点粒状感を抑制し、彩度を向上できると共に、各チャンネルのドットバランスを均等にすることができる。
【0156】
さらに、BkチャンネルがBkドット形成を指示した場合は、上記Bk発生判定部71および第2量子化値置換部72によって、CMYチャンネルのドットの形成指示が抑制される。したがって、第8の実施形態と同様に、Bkドットと他のドットとの重ね打ちに起因する有彩色成分の減少を抑制できる。この結果、カラー印刷部2gがBkドットを形成可能で、CMYドットのみを形成する場合と比較して、例えば、黒点の均一性や染料と顔料との差に起因する速乾性などの点で画質が向上しているにも拘わらず、より彩度の高い画像を出力できる。
【0157】
〔第17の実施形態〕
ところで、上記第11から第15の実施形態に示すように、CMY3チャンネルを重ね打ちすることがあり、かつ、第16の実施形態に示すように、カラー印刷部がBkドットを形成できる場合、上述した第10の実施形態と同様に、当該重ね打ちをBkドットの形成で置き換えることができる。
【0158】
具体的には、本実施形態に係る疑似中間調処理部4tは、図46に示すように、図43に示す構成に加えて、図32に示すCMY重ね打ち検出部26とBkドット置換部27とを備えており、量子化部52が重ね打ちを指示した場合、CMK3チャンネルの重ね打ち指示をBkドット形成指示に置換することができる。なお、第10の実施形態で説明したように、誤差計算部25c・25m・25y・25BkがBkドット置換部27の出力に基づいて誤差を算出しても、略同様の効果を得ることができる。
【0159】
上記構成では、図47に示すように、図36と略同様の処理によって、多階調CMYデータが疑似中間処理され、多値化データC3・M3・Y3・Bk3が出力される。ただし、本実施形態では、S81とS82との間に、S101の処理が設けられており、重ね打ち防止処理が不要と判定され、かつ、CMY重ね打ち検出部26が重ね打ちを検出した場合(上記S101にて、 NO かつ、S102にれYES の場合)、図33に示すS72およびS73と同様の処理(S103およびS104)が実施され、疑似中間調処理部4tは、カラー印刷部2gへBkドットのみの形成を指示すると共に、CMYドットを形成したとして、周辺画素に誤差を振りまく。また、重ね打ち防止処理が不要であっても、3ドットの重ね打ちが検出されない場合(上記S102にて NO の場合)は、2チャンネル以上の重ね打ちが検出されない場合と同様に、S5の処理が行われ、閾値より高濃度のチャンネルに対応するドットが形成される。
【0160】
ここで、上記S101の処理は、重ね打ち防止処理の要否を判定する処理、より具体的には、第12〜第16の実施形態のうち、上述したS91〜S95の処理に対応し、これらの処理にて、 NO と判定された場合、重ね打ちする処理(S5・S56)に代えて、上記S103およびS104の処理を行う。
【0161】
上記構成では、Bkドット置換部27がCMY3チャンネルの重ね打ちをBkドットの形成に置換する。したがって、3チャンネルのドットを重ね打ちした場合とは異なり、形成された黒点に色ムラが発生しない。この結果、画像形成装置1tは、より鮮明な画像を出力できる。
【0162】
さらに、色ムラに起因する誤差が発生しないので、疑似中間調処理部4tが把握していない誤差を削減できる。この結果、疑似中間調処理部4tは、より確実に補正でき、画像形成装置1tは、入力画像に忠実な画像を出力できる。
【0163】
なお、上記第1〜第10の実施形態では、最小濃度チャンネル判定部33および第1量子化値置換部34によって、最も濃度が小さいチャンネルのドット形成が阻止され、上記第11〜第17の実施形態では、最大濃度チャンネル判定部63および第3量子化値置換部64によって、最も濃度が大きなチャンネルのドットのみが形成されると共に残余のドット形成が阻止されているが、これに限るものではない。第1あるいは第3量子化値置換部34・64が出力を調整する際、いずれかのチャンネルのドット形成を阻止すれば、不要な黒点の形成と有彩色成分の低下とが抑制されるため、ほぼ同様の効果が得られる。
【0164】
ただし、この場合は、上述した第1〜第17の実施形態のように、濃度が薄いチャンネルから順番にドット形成を阻止する場合に比べて、ドットの非形成によって発生する誤差が大きくなり、出力画像の色調に悪影響を及ぼす虞れがある。したがって、より忠実な画像を出力するためには、濃度が薄いチャンネルから順番にドット形成を阻止する方が望ましい。
【0165】
また、上記第1〜第17の実施形態では、各疑似中間調処理部が誤差拡散によって疑似中間調処理する場合を例にして説明したが、例えば、ディザ法など、他の疑似中間調処理を行っても同様の効果が得られる。ここで、各チャンネル毎に誤差拡散した場合、注目画素の量子化時に積算された誤差を加えるため、より入力された画像に近い忠実な画像を出力できる一方で、ドットの重ね打ちを予測しにくく、彩度の低下や黒点粒状感を招きやすい。ところが、本実施形態では、例えば、量子化値C2・M2・Y2(・Bk2)など、誤差加算部22以降のデータに基づいてドットの重ね打ちを阻止しているので、誤差拡散した場合であっても、確実に重ね打ちを阻止できる。したがって、上記各実施形態に示すように、誤差拡散法を使用する方が、彩度の低下や黒点粒状感を招くことなく、より忠実な画像を出力できるので、より効果的である。
【0166】
さらに、上記各実施形態では、説明の便宜上、多値化データが2値の場合について説明したが、これに限らず、3値以上に多値化する場合であっても同様の効果が得られる。一例として、閾値を「64」および「192」に設定し、「0」〜「64」の値を「0」に量子化し、「64」〜「192」の値を「128」に、「192」〜「255」の値を「255」に量子化すれば、3値に量子化できる。このように、3値以上に多値化する場合、上記各第1〜第3量子化値置換部34・40・72は、多値化データC3・M3・Y3(Bk3)を調整する際、ドットを形成しない値(「0」)に変更するだけではなく、濃度が減少するように調整してもよい。この構成では、濃度を減少させた分だけ、輝度の減少、および有彩色成分の減少を抑えることができるので、上記各実施形態と同様の効果が得られる。
【0167】
なお、上記各実施形態では、カラー印刷部2(2g)がドットの重ね打ちによって、フルカラー印刷可能な場合を例にして説明したが、例えば、2色カラー印刷であっても、各チャンネル毎の疑似中間調処理によって不要な重ね打ちが発生すると、不所望な輝度の低下が発生する。特に、2色の重ね打ちによって黒点が形成される場合には、当該黒点によって、黒点粒状感を招き、彩度の低下が発生する。したがって、2色カラーの場合であっても、重ね打ちの発生時に重ね打ちを回避するように、多値化データを調整すれば、ほぼ同様の効果を得ることができる。
【0168】
また、上記各実施形態では、疑似中間調処理部とカラー印刷部とを備える画像形成装置を例にして説明したが、これに限るものではない。例えば、プリンタドライバなど、カラー印刷部を持たず、カラープリンタなどのカラー印刷部へチャンネル毎の多値化データを出力する装置にも広く適用できる。また、例えば、画像処理装置のように、疑似中間調処理を行わず、既に、各チャンネル毎の疑似中間調処理が行われた量子化値に基づいてチャンネル毎の多値化データを出力する装置にも適用できる。加えて、装置が出力するデータ形式も各チャンネル毎の多値化データに限るものではなく、例えば、RGB形式のデータなど、これらの多値化データと相互変換可能なデータを出力してもよい。各チャンネル毎の疑似中間調処理によって量子化された各チャンネル毎の値を参照して、ドットを形成した場合の重ね打ちの有無を判定し、各チャンネル毎に出力される多値化データを調整する装置であれば、同様の効果が得られる。
【0169】
ただし、ドットを形成するための閾値は、多くの場合、カラー印刷部の特性によって異なっている。したがって、カラー印刷部を特定せず、予め定められた閾値との比較で重ね打ちの有無を推定し、所定の方法で定められた幅だけ、多値化データを調整する場合と比較すると、画像形成装置、または、予め定められたカラー印刷部のドライバ装置のように、上記多値化データを出力されるカラー印刷部が定められている方が、重ね打ちの誤判定を防止でき、より的確に多値化データを調整できる。
【0170】
当然ながら、これらの装置は、ハードウェアによって実現してもよいし、RAMやROMなどの記憶手段に格納されたプログラムを実行するCPUなどの演算処理手段によって実現してもよい。後者のように、ソフトウェアを用いて実現した場合は、例えば、CD−ROMなどプログラムを記録した記録媒体を配付したり、例えば、インターネットなどの通信手段を介してプログラムを伝送したりすれば、当該装置を実現できるので、配付の手間を削減できる。
【0171】
なお、上記の説明では、出力手段がカラー印刷部の場合について説明したが、画像の画素が、複数のドットを減法混色して形成される出力手段であれば、例えば、カラーフィルタを重ねて形成される液晶表示装置など、他の出力手段を含む装置、あるいは、当該出力手段へのデータを出力する装置にも広く適用できる。
【0172】
【発明の効果】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、複数の色相のチャンネルを含む予め定められた各チャンネルの入力画像濃度に基づいて疑似中間調処理を行い、各チャンネル毎にドット自体、各ドットの重ね合わせ、あるいは、全ドットの非形成を含む量子化された濃度で表現される画素からなる画像を示す出力データを出力する量子化部が設けられた画像処理装置において、注目画素について、各チャンネルの入力画像濃度に対して、これまで疑似中間調処理を行った近隣の画素からの拡散誤差の各チャンネル毎の積算値を加算して、各チャンネルの入力画像補正値とする誤差加算手段と、上記各チャンネル毎に上記入力画像補正値を量子化して各チャンネルの量子化出力値とすると共に、上記各チャンネル毎の入力画像補正値と予め定められる閾値とを比較する第1比較手段と、予め定められた数以上のチャンネルで、上記閾値よりも入力画像補正値の濃度が高い場合、閾値よりも濃度が高いチャンネルのうち、濃度が低いチャンネルから順番に少なくとも1つのチャンネルの濃度が低下するように、上記量子化出力値を調整して上記出力データとする黒点粒状感防止手段とを備え、上記誤差加算手段は、さらに、各チャンネル毎に入力画像補正値と出力データとの誤差を求め、未だ疑似中間調処理を行っていない近隣の画素へ拡散する構成である。
【0173】
上記構成によれば、閾値よりも濃度が高いチャンネルが所定数以上の場合、出力データが調整され、画素の輝度、彩度および色相が黒点から離れた値となる。また、各色相のチャンネルの濃度を判定した後、出力データが調整される。これらの結果、各チャンネル毎に疑似中間調処理したデータが入力された場合でも、各チャンネル毎のドットバランスを損なうことなく、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感が抑制された出力データを出力できるという効果を奏する。
【0174】
さらに、本発明に係る画像処理装置は、以上のように、各チャンネル毎に疑似中間調処理して、濃度と閾値とを比較する第1比較手段へ入力する疑似中間調処理手段を備えている構成である。当該構成では、画像処理装置が疑似中間調処理手段を備えているので、入力画像に拘わらず、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感が抑制された出力データを出力できるという効果を奏する。
【0175】
また、本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記入力画像の各チャンネル濃度と、出力データの各チャンネル濃度との誤差を、当該注目画素の近隣の画素を注目画素として疑似中間調処理する際に加算する誤差加算手段を疑似中間調処理手段に備えている構成である。当該構成では、疑似中間調処理が誤差拡散法で行われるため、ある画素の出力データ調整に起因する誤差を、他の画素の疑似中間調処理にて補償できる。この結果、画像処理装置は、さらに入力画像に近い画像を示す出力データを出力できるという効果を奏する。
【0176】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記構成において、上記黒点粒状感防止手段は、シアン、マゼンタおよびイエローの3チャンネルで上記閾値よりも濃度が高い場合、そのうちの1チャンネルの濃度が低下するように出力データを調整する構成である。それゆえ、黒点が形成される状況、すなわち、3チャンネルの重ね合わせが発生する状況で、1チャンネルの濃度が低下し、画像処理装置は、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感と、彩度の低下との双方が抑制された出力データを出力できるという効果を奏する。
【0177】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記構成において、最小濃度のチャンネルを選択し濃度を低下させる構成である。当該構成では、ドットを形成した場合に最も濃度の低いチャンネルが調整されるので、出力データの調整に起因する誤差を最小限に抑えることができる。この結果、画像処理装置は、より入力画像に忠実な画像を示す出力データを出力できるという効果を奏する。
【0178】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記構成において、注目画素の輝度が輝度閾値よりも低輝度の場合、上記黒点粒状感防止手段が上記出力データの調整を停止する構成である。当該構成では、黒点粒状感が目立たず、かつ、黒点の形成が望まれる画素が低輝度の画素として識別され、当該画素では、出力データの調整が停止される。この結果、画像処理装置は、本来の黒点の作成や、黒成分が不足する領域での黒点の作成を阻害することなく、黒点粒状感が抑制され、彩度の向上した出力データを出力できるという効果を奏する。
【0179】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記構成において、3チャンネルの重ね合わせを検出する代わりに、上記黒点粒状感防止手段は、シアン、マゼンタおよびイエローの3チャンネルのうち、2チャンネル以上で閾値よりも濃度が高く、かつ、高輝度の場合、それらのうちの1つを選択し、残余のチャンネルの濃度が低下するように出力データを調整する構成である。当該構成によれば、注目画素の輝度が高い場合、1チャンネルのみが選択され、残余のチャンネルの濃度が低下する。これにより、注目画素の輝度が高く、ドットの重ね合わせに起因する輝度の低下が識別しやすい状況で重ね合わせが阻止され、画像処理装置は、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感と彩度および輝度の低下とが抑制された出力データを出力できるという効果を奏する。
【0180】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記構成において、黒点粒状感防止手段が最大濃度のチャンネルを選択する構成である。それゆえ、出力データの調整に起因する誤差を最小限に抑えることができ、画像処理装置は、より入力画像に忠実な画像を示す出力データを出力できるという効果を奏する。
【0181】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上述のいずれかの構成において、上記黒点粒状感防止手段は、注目画素の彩度が彩度閾値よりも低彩度の場合、上記出力データの調整を停止する構成である。当該構成によれば、黒点粒状感が目立たず、かつ、黒点の形成が望まれる画素が低彩度の画素として識別され、当該画素では、出力データの調整が停止される。したがって、無彩色の部分における黒点の生成を妨げることなく、高彩度の領域での彩度を向上した出力データを出力できるという効果を奏する。
【0182】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上述のいずれかの構成において、上記黒点粒状感防止手段は、注目画素が文字領域に属する場合、上記出力データの調整を停止する構成である。当該構成では、文字領域での出力データ調整が停止される。したがって、当該出力データが示す画像において、画像領域では、黒点粒状感が防止され、文字領域では、出力データの調整に起因する滲みの発生が防止されるという効果を奏する。
【0183】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記構成において、文字領域か否かを判定する代わりに、上記黒点粒状感防止手段が、注目画素が無彩色の文字領域に属する場合、上記出力データの調整を停止する構成である。当該構成では、無彩色の文字領域の場合に出力データの調整が停止されるので、画像領域および有彩色の文字領域では、黒点粒状感が防止され、無彩色の文字領域では、滲みが少ない出力データを出力できるという効果を奏する。
【0184】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記3チャンネル全てで濃度が閾値より高いときに出力データを調整する構成において、上記黒点粒状感防止手段は、上記3チャンネル全てで上記許可値よりも濃度が高い場合、上記出力データの調整を停止する構成である。
【0185】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、2チャンネルで濃度が閾値よりも高く、かつ、高輝度のときに出力データを調整する構成において、上記黒点粒状感防止手段は、上記3チャンネルのうち、2チャンネル以上で上記許可値よりも濃度が高い場合、上記出力データの調整を停止する構成である。
【0186】
これらの構成によれば、第1比較手段によって、高濃度であると判定された場合であっても、許可値よりも濃度が高い画素、すなわち、出力データの調整により大きな誤差が発生する虞れのある画素では、出力データの調整が停止される。この結果、出力データの調整に起因する誤差の最大値を抑制でき、画像処理装置は、より入力画像に忠実な画像を示す出力データを出力できるという効果を奏する。
【0187】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上述のいずれかの構成において、上記予め定められたチャンネルには、上記複数の色相のチャンネルと黒チャンネルとが含まれており、上記第1比較手段は、カラーの入力画像の各画素について、上記複数の各色相のチャンネルの濃度と、予め定められる閾値とを比較してもよい。当該構成では、黒ドットの形成を指示可能な出力データが出力されるので、黒ドットを形成可能で画質の良い画像処理装置による黒ドットの形成を制御しやすい。したがって、画像処理装置は、良質な画像形成が容易な出力データを出力できるという効果を奏する。
【0188】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記構成において、上記黒点粒状感防止手段は、黒チャンネルの濃度が予め定められた閾値よりも高い場合、残余のチャンネルの濃度が低下するように、上記出力データを調整する構成である。また、上記構成に加えて、上記黒点粒状感防止手段は、上記出力データを調整しない場合は、上記複数の色相の各チャンネルの濃度を示す量子化値をそのまま出力すると共に、上記出力データを調整する場合は、上記複数の色相の各チャンネルの濃度を示す量子化値のうち、濃度を低下させるチャンネルの量子化値を、より濃度の低い値に置換して出力すると共に、黒チャンネルの濃度が予め定められた閾値よりも高い場合、上記黒点粒状感防止手段が出力する、上記複数の色相の各チャンネルの量子化値を、より濃度の低い値に置換して出力し、それ以外の場合は、上記複数の色相の各チャンネルの量子化値を置換せずに出力する出力データ調整手段を備え、上記出力データ生成手段は、上記出力データ調整手段の出力する、複数の色相の各チャンネルの量子化値と黒チャンネルの濃度を示す量子化値とに基づいて、上記出力データを生成してもよい。
【0189】
当該構成によれば、黒チャンネルの濃度が高い場合、残余のチャンネルの濃度が低下するように、出力データが調整されるので、無彩色の黒ドットと、有彩色のドットとの重ね合わせに起因する有彩色成分の減少を抑制できるという効果を奏する。
【0190】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記黒チャンネルを含む構成において、上記黒点粒状感防止手段は、注目画素の近隣に黒ドットが存在する場合、上記出力データの調整を停止する構成である。上記構成では、近隣に黒ドットが存在し、黒点粒状感を知覚しにくい箇所において、他の色相のチャンネルのドットを重ね合わせることで、不足している黒成分を補うことができるという効果を奏する。
【0191】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記黒チャンネルを含む構成において、上記黒点粒状感防止手段の出力を2値化して、上記3チャンネルのそれぞれについてドットを形成するか否かを示す出力データを生成し、上記出力データがシアン・マゼンタ・イエローのドットの重ね合わせを示している場合、これらのドットに代えて、黒ドットの形成を指示するように出力データを調整する黒ドット置換手段を備えている構成である。当該構成では、例えば、黒点粒状感防止手段が出力データを調整しない場合など、出力データが3チャンネルのドットの重ね合わせを示している場合、当該重ね合わせが黒ドットに置換される。この結果、画像処理装置は、重ね合わせする場合に比べて、黒色のムラが発生しにくい出力データを出力できるという効果を奏する。
【0192】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記予め定められたチャンネルには、複数の色相のチャンネルと黒チャンネルとが含まれており、上記第1比較手段は、カラーの入力画像の各画素について、上記複数の各色相のチャンネルの濃度と、予め定められる閾値とを比較すると共に、疑似中間調処理の前に、墨生成法により黒チャンネルの濃度を決定する墨生成処理手段を備えている構成である。当該構成では、墨生成法により、本来黒点を形成すべき領域における各色相のチャンネルの濃度が低下する。この結果、本来の黒点の形成を阻害することなく、疑似中間調処理に起因する黒点粒状感や彩度低下を防止できるという効果を奏する。
【0193】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上記輝度を判定する構成における輝度閾値、あるいは、上記彩度を判定する構成における彩度閾値が、予め定められた値を基準とする乱数である構成である。これらの構成によれば、各閾値が固定の場合に画像に発生する境界を抑制できるという効果を奏する。
【0194】
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、上述のいずれかの構成において、各チャンネルのドットを対象物上に重ね合わせて形成可能なドット形成手段が設けられたカラー画像形成装置へ、上記出力データを出力する構成である。さらに、本発明に係る画像処理装置は、当該構成において、上記黒点粒状感防止手段は、チャンネルの濃度を低下させる際、当該チャンネルでドットが形成されない値になるように、上記出力データを調整する構成である。これらの構成では、出力データを出力するドット形成手段が特定されているので、これらのドット形成手段に合わせて、例えば、濃度の閾値などの種々の設定値を調整できる。この結果、より的確に、ドットバランスを損なわず、かつ、不要なドットの重ね合わせに起因する黒点粒状感が抑制された出力データを出力できるという効果を奏する。
【0195】
本発明に係る画像形成装置は、以上のように、上述のいずれかの構成の画像処理装置と、上記画像処理装置が出力する出力データに基づいて、各チャンネルのドットを対象物上に重ね合わせて形成可能なドット形成手段とを備えている構成である。
【0196】
当該構成によれば、上記各構成の画像処理装置の出力データによって、ドット形成手段が制御されるので、ドットバランスを損なわず、かつ、不要なドットの重ね合わせに起因する黒点粒状感が抑制された画像を形成できるという効果を奏する。
【0197】
本発明に係る記録媒体は、以上のように、上記画像処理装置の各手段として、コンピュータを動作させるためのプログラムが記録されている構成である。当該構成の記録媒体から読みだされたプログラムがコンピュータで実行されると、当該コンピュータは、上述の画像処理装置として動作するので、各チャンネル毎に疑似中間調処理したデータが入力された場合でも、ドットバランスを損なうことなく、不要なドットの重ね合わせに起因する黒点粒状感が抑制された出力データを出力できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すものであり、画像形成装置の疑似中間調処理部に設けられた量子化部の要部を示すブロック図である。
【図2】 上記画像形成装置の要部を示すブロック図である。
【図3】 上記画像形成装置の前処理部の構成例を示すブロック図である。
【図4】 上記疑似中間調処理部の動作を説明するものであり、疑似中間調処理時の走査方法を示す説明図である。
【図5】 上記疑似中間調処理部の要部を示すブロック図である。
【図6】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図7】 上記画像形成装置の印字例を示す説明図である。
【図8】 本発明の他の実施形態を示すものであり、疑似中間調処理部の要部を示すブロック図である。
【図9】 上記疑似中間調処理部において、重ね打ち要否判定部となる輝度判定部の構成例を示すブロック図である。
【図10】 上記輝度判定部のLUTに格納される数値例を示す説明図である。
【図11】 上記前処理部の他の構成例を示すブロック図である。
【図12】 上記前処理部のさらに他の構成例を示すブロック図である。
【図13】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図14】 本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、重ね打ち要否判定部となる彩度判定部の構成例を示すブロック図である。
【図15】 上記彩度判定部の他の構成例を示すブロック図である。
【図16】 上記彩度判定部のLUTに格納される数値例を示す説明図である。
【図17】 上記重ね打ち要否判定部を有する疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図18】 本発明のまた別の実施形態を示すものであり、重ね打ち要否判定部の他の構成例を示すブロック図である。
【図19】 上記重ね打ち要否判定部を有する疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図20】 本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、文字領域か否かを判定する重ね打ち要否判定部の構成例を示すブロック図である。
【図21】 上記重ね打ち要否判定部を有する疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図22】 本発明のまた別の実施形態を示すものであり、重ね打ち要否判定部のさらに他の構成例を示すブロック図である。
【図23】 上記重ね打ち要否判定部を有する疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図24】 本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、疑似中間調処理部に設けられた量子化部の要部構成を示すブロック図である。
【図25】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図26】 本発明のまた別の実施形態を示すものであり、Bkドットを形成可能な画像形成装置で用いられる疑似中間調処理部の要部構成を示すブロック図である。
【図27】 上記疑似中間調処理部の量子化部を示すブロック図である。
【図28】 上記画像形成装置の墨生成処理を示すフローチャートである。
【図29】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図30】 本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、Bkバッファーを有する疑似中間調処理部を示すブロック図である。
【図31】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図32】 本発明のまた別の実施形態を示すものであり、Bkドット置換部を有する疑似中間調処理部を示すブロック図である。
【図33】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図34】 本発明の他の実施形態を示すものであり、疑似中間調処理部の要部構成を示すブロック図である。
【図35】 上記疑似中間調処理部の量子化部を示すブロック図である。
【図36】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図37】 本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、重ね打ち要否判定部を有する疑似中間調処理部を示すブロック図である。
【図38】 彩度値で判定する重ね打ち要否判定部が設けられた疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図39】 本発明のまた別の実施形態を示すものであり、文字領域で判定する重ね打ち要否判定部が設けられた疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図40】 本発明の他の実施形態を示すものであり、モノクロ文字領域で判定する重ね打ち要否判定部を有する疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図41】 本発明のまた別の実施形態を示すものであり、疑似中間調処理部に設けられた量子化部の要部構成を示すブロック図である。
【図42】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図43】 本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、Bkドットを形成可能な画像形成装置で用いられる疑似中間調処理部の要部構成を示すブロック図である。
【図44】 上記疑似中間調処理部の量子化部を示すブロック図である。
【図45】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図46】 本発明のまた別の実施形態を示すものであり、Bkドット置換部を有する疑似中間調処理部を示すブロック図である。
【図47】 上記疑似中間調処理部の動作を示すフローチャートである。
【図48】 従来技術を示すものであり、画像形成装置の印字例を示す説明図である。
【符号の説明】
1・1a〜1t 画像形成装置
2・2g カラー印刷部(カラー画像形成装置)
3c・3m・3y・3Bk ドット形成部(ドット形成手段)
4・4a〜4t 疑似中間調処理部(画像処理装置、疑似中間調処理手段)
5g 前処理部(墨生成手段)
22 誤差加算部(誤差加算手段)
24c・24m・24y・24Bk 2値化処理部(データ出力手段)
27 黒ドット置換部(黒ドット置換手段)
31c・31m・31y・31Bk 閾値処理部(第1比較手段)
34 第1量子化値置換部(黒点粒状感防止手段)
35e 重ね打ち要否判定部(領域判定手段)
36c・36m・36y・36Bk 許可値判定部(第2比較手段)
40 第2量子化値置換部(出力データ調整手段)
41 輝度判定部(輝度判定手段)
42 彩度判定部(彩度判定手段)
44 特徴判定部(領域判定手段)
47 Bkバッファー(判定手段)
48 判定部(判定手段)
51 高輝度判定部(輝度判定手段)
61c・61m・61y・61Bk 閾値処理部(第1比較手段)
64 第3量子化値置換部(黒点粒状感防止手段)
67c・67m・67y・67Bk 許可値判定部(第2比較手段)
72 第2量子化値置換部(出力データ調整手段)

Claims (23)

  1. 複数の色相のチャンネルを含む予め定められた各チャンネルの入力画像濃度に基づいて疑似中間調処理を行い、各チャンネル毎にドット自体、各ドットの重ね合わせ、あるいは、全ドットの非形成を含む量子化された濃度で表現される画素からなる画像を示す出力データを出力する量子化部が設けられた画像処理装置において、
    注目画素について、各チャンネルの入力画像濃度に対して、これまで疑似中間調処理を行った近隣の画素からの拡散誤差の各チャンネル毎の積算値を加算して、各チャンネルの入力画像補正値とする誤差加算手段と、
    上記各チャンネル毎に上記入力画像補正値を量子化して各チャンネルの量子化出力値とすると共に、上記各チャンネル毎の入力画像補正値と予め定められる閾値とを比較する第1比較手段と、
    め定められた数以上のチャンネルで、上記閾値よりも入力画像補正値の濃度が高い場合、閾値よりも濃度が高いチャンネルのうち、濃度が低いチャンネルから順番に少なくとも1つのチャンネルの濃度が低下するように、上記量子化出力値を調整して上記出力データとする黒点粒状感防止手段とを備え、
    上記誤差加算手段は、さらに、各チャンネル毎に入力画像補正値と出力データとの誤差を求め、未だ疑似中間調処理を行っていない近隣の画素へ拡散することを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記複数の色相のチャンネルには、シアン、マゼンタおよびイエローのチャンネルが含まれ、
    上記黒点粒状感防止手段は、シアン、マゼンタおよびイエローの3チャンネルで上記閾値よりも濃度が高い場合、当該3チャンネルのうち、1チャンネルの濃度が低下するように、上記出力データを調整することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 上記黒点粒状感防止手段は、上記濃度を低下させる1チャンネルとして、最小濃度のチャンネルを選択することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 上記注目画素の輝度と、予め定められる輝度閾値とを比較する輝度判定手段を備え、
    上記黒点粒状感防止手段は、注目画素の輝度が輝度閾値よりも低輝度の場合、上記出力データの調整を停止することを特徴とする請求項1、2または3記載の画像処理装置。
  5. 上記注目画素の輝度と、予め定められる輝度閾値とを比較する輝度判定手段を備え、
    上記複数の色相のチャンネルとには、シアン、マゼンタおよびイエローのチャンネルが含まれていると共に、
    上記黒点粒状感防止手段は、シアン、マゼンタおよびイエローの3チャンネルのうち、2チャンネル以上で閾値よりも濃度が高く、かつ、輝度閾値よりも高輝度の場合、閾値よりも濃度が高いチャンネルのうちの1つを選択し、残余のチャンネルの濃度が低下するように、上記出力データを調整することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 上記黒点粒状感防止手段は、最大濃度のチャンネルを選択することを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 上記注目画素の彩度と、予め定められる彩度閾値とを比較する彩度判定手段を備え、
    上記黒点粒状感防止手段は、注目画素の彩度が彩度閾値よりも低彩度の場合、上記出力データの調整を停止することを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の画像処理装置。
  8. 上記入力画像に基づいて、上記注目画素が文字領域に属するか否かを判定する領域判定手段を備え、
    上記黒点粒状感防止手段は、注目画素が文字領域に属する場合、上記出力データの調整を停止することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の画像処理装置。
  9. 上記入力画像に基づいて、上記注目画素が無彩色の文字領域に属するか否かを判定する領域判定手段を備え、
    上記黒点粒状感防止手段は、注目画素が無彩色の文字領域に属する場合、上記出力データの調整を停止することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の画像処理装置。
  10. 上記第1比較手段への各チャンネル毎の入力と、上記第1比較手段の閾値よりも濃度が高い値に設定された許可値とを比較する第2比較手段を備え、
    上記黒点粒状感防止手段は、上記3チャンネル全てで上記許可値よりも濃度が高い場合、上記出力データの調整を停止することを特徴とする請求項2または3記載の画像処理装置。
  11. 上記第1比較手段への各チャンネル毎の入力と、上記第1比較手段の閾値よりも濃度が高い値に設定された許可値とを比較する第2比較手段を備え、
    上記黒点粒状感防止手段は、上記3チャンネルのうち、2チャンネル以上で上記許可値よりも濃度が高い場合、上記出力データの調整を停止することを特徴とする請求項5または6記載の画像処理装置。
  12. 上記予め定められたチャンネルには、上記複数の色相のチャンネルと黒チャンネルとが含まれており、
    上記第1比較手段は、カラーの入力画像の各画素について、上記複数の各色相のチャンネルの濃度と、予め定められる閾値とを比較することを特徴とする請求項1から11のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  13. 上記黒点粒状感防止手段は、黒チャンネルの濃度が予め定められた閾値よりも高い場合、残余のチャンネルの濃度が低下するように、上記出力データを調整することを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
  14. 注目画素の近隣に黒ドットを形成したか否かを判定する判定手段を備え、
    上記黒点粒状感防止手段は、注目画素の近隣に黒ドットが存在する場合、上記出力データの調整を停止することを特徴とする請求項12または13記載の画像処理装置。
  15. 上記複数の色相のチャンネルには、シアン、マゼンタおよびイエローの3チャンネルが含まれていると共に、
    記黒点粒状感防止手段の出力を2値化して、上記3チャンネルのそれぞれについてドットを形成するか否かを示す出力データを生成し、上記出力データが上記3チャンネルのドットの重ね合わせを示している場合、3チャンネルのドットの重ね合わせに代えて、黒チャンネルのドット形成を指示するように、上記出力データを調整する黒ドット置換手段を備えていることを特徴とする請求項12、13または14記載の画像処理装置。
  16. 上記予め定められたチャンネルには、複数の色相のチャンネルと黒チャンネルとが含まれており、
    上記第1比較手段は、カラーの入力画像の各画素について、上記複数の各色相のチャンネルの濃度と、予め定められる閾値とを比較すると共に、
    上記疑似中間調処理手段による疑似中間調処理の前に、墨生成法により黒チャンネルの濃度を決定する墨生成処理手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  17. 上記輝度判定手段の輝度閾値は、予め定められた値を基準とする乱数であることを特徴とする請求項4、5または6記載の画像処理装置。
  18. 上記彩度判定手段の彩度閾値は、予め定められた値を基準とする乱数であることを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
  19. チャンネルのドットを対象物上に重ね合わせて形成可能なドット形成手段が設けられたカラー画像形成装置へ、上記出力データを出力することを特徴とする請求項1から18のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  20. 上記黒点粒状感防止手段は、チャンネルの濃度を低下させる際、上記ドット形成手段が当該チャンネルでドットを形成しないように、上記出力データを調整することを特徴とする請求項19記載の画像処理装置。
  21. 上記黒点粒状感防止手段は、上記出力データを調整しない場合は、上記複数の色相の各チャンネルの濃度を示す量子化値をそのまま出力すると共に、上記出力データを調整する場合は、上記複数の色相の各チャンネルの濃度を示す量子化値のうち、濃度を低下させるチャンネルの量子化値を、より濃度の低い値に置換して出力すると共に、
    黒チャンネルの濃度が予め定められた閾値よりも高い場合、上記黒点粒状感防止手段が出力する、上記複数の色相の各チャンネルの量子化値を、より濃度の低い値に置換して出力し、それ以外の場合は、上記複数の色相の各チャンネルの量子化値を置換せずに出力する出力データ調整手段を備え、
    記出力データ調整手段の出力する、複数の色相の各チャンネルの量子化値と黒チャンネルの濃度を示す量子化値とに基づいて、上記出力データを生成することを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
  22. 請求項1から19のいずれか1つに記載の画像処理装置と、
    上記画像処理装置が出力する出力データに基づいて、各チャンネルのドットを対象物上に重ね合わせて形成可能なドット形成手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  23. 請求項1〜21記載のいずれか1項に記載の各手段として、コンピュータを動作させるプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
JP21114499A 1999-07-26 1999-07-26 画像処理装置、および、それを用いた画像形成装置、並びに、そのプログラムが記録された記録媒体 Expired - Lifetime JP3730057B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21114499A JP3730057B2 (ja) 1999-07-26 1999-07-26 画像処理装置、および、それを用いた画像形成装置、並びに、そのプログラムが記録された記録媒体
EP00115912A EP1073260B1 (en) 1999-07-26 2000-07-25 Image processing device, image forming device incorporating the same, and storage medium for storing program used thereby
DE60037077T DE60037077T2 (de) 1999-07-26 2000-07-25 Bildverarbeitungsvorrichtung, diese enthaltende Bilderzeugungsvorrichtung und Speichermedium um ein dazu verwendetes Programm zu speichern
US09/626,399 US6813043B1 (en) 1999-07-26 2000-07-26 Image processing device, image forming device incorporating the same, and storage medium for storing program used thereby

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21114499A JP3730057B2 (ja) 1999-07-26 1999-07-26 画像処理装置、および、それを用いた画像形成装置、並びに、そのプログラムが記録された記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001045302A JP2001045302A (ja) 2001-02-16
JP3730057B2 true JP3730057B2 (ja) 2005-12-21

Family

ID=16601120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21114499A Expired - Lifetime JP3730057B2 (ja) 1999-07-26 1999-07-26 画像処理装置、および、それを用いた画像形成装置、並びに、そのプログラムが記録された記録媒体

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6813043B1 (ja)
EP (1) EP1073260B1 (ja)
JP (1) JP3730057B2 (ja)
DE (1) DE60037077T2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8326032B2 (en) 2008-09-16 2012-12-04 Ricoh Company, Limited Image processing apparatus, image processing method, and computer program product

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7119923B1 (en) * 1999-07-23 2006-10-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Apparatus and method for image processing
US7092122B2 (en) * 2000-07-18 2006-08-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image processing device and method
EP1239662B1 (en) * 2001-03-09 2008-09-10 Agfa Graphics N.V. Improved colour halftoning for printing with multiple inks
US6637851B2 (en) 2001-03-09 2003-10-28 Agfa-Gevaert Color halftoning for printing with multiple inks
US6995868B2 (en) * 2001-06-29 2006-02-07 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Halftoning algorithm adapted to prevent unaesthetic output
JP4678468B2 (ja) * 2001-09-13 2011-04-27 コニカミノルタホールディングス株式会社 インクジェット式プリンタ用の画像データ処理方法
JP2004140801A (ja) * 2002-09-24 2004-05-13 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、集約印刷方法
JP4095423B2 (ja) * 2002-12-06 2008-06-04 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像データ処理方法、記憶媒体、プログラム
US20050030586A1 (en) * 2003-07-23 2005-02-10 Jincheng Huang Adaptive halftone scheme to preserve image smoothness and sharpness by utilizing X-label
DK1745436T3 (da) * 2004-04-15 2012-09-10 Dolby Lab Licensing Corp Fremgangsmåder og systemer til konvertering af billeder fra lavt dynamikområde til højt dynamikområde
US20070200803A1 (en) * 2005-07-27 2007-08-30 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Display device, and driving method and electronic device thereof
EP1912423A1 (en) * 2006-10-11 2008-04-16 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Error diffusion based on Kueppers' color separation and halftoning methods
JP4464420B2 (ja) * 2007-04-18 2010-05-19 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
US8984133B2 (en) 2007-06-19 2015-03-17 The Invention Science Fund I, Llc Providing treatment-indicative feedback dependent on putative content treatment
US8682982B2 (en) 2007-06-19 2014-03-25 The Invention Science Fund I, Llc Preliminary destination-dependent evaluation of message content
US9374242B2 (en) 2007-11-08 2016-06-21 Invention Science Fund I, Llc Using evaluations of tentative message content
US8065404B2 (en) 2007-08-31 2011-11-22 The Invention Science Fund I, Llc Layering destination-dependent content handling guidance
US8082225B2 (en) 2007-08-31 2011-12-20 The Invention Science Fund I, Llc Using destination-dependent criteria to guide data transmission decisions
US7930389B2 (en) 2007-11-20 2011-04-19 The Invention Science Fund I, Llc Adaptive filtering of annotated messages or the like
JP5197335B2 (ja) * 2008-12-05 2013-05-15 キヤノン株式会社 画像形成装置およびその制御方法、情報処理装置およびその制御方法、プログラム、並びに記憶媒体
JP5594586B2 (ja) * 2010-08-26 2014-09-24 株式会社リコー 画像形成装置
JP5825857B2 (ja) 2011-06-03 2015-12-02 キヤノン株式会社 画像形成装置、画像形成方法、および、プログラム
JP5825856B2 (ja) 2011-06-03 2015-12-02 キヤノン株式会社 画像形成装置、画像形成方法、および、プログラム
JP5843532B2 (ja) * 2011-09-09 2016-01-13 キヤノン株式会社 画像処理装置およびその制御方法
US11480354B2 (en) * 2017-11-15 2022-10-25 Mitsubishi Electric Corporation Air-conditioning management system, air conditioner, air-conditioning management device, air-conditioning management method, and program
CN110554403A (zh) * 2018-05-31 2019-12-10 成都理想境界科技有限公司 一种激光扫描成像设备

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3184616B2 (ja) * 1992-07-20 2001-07-09 キヤノン株式会社 画像処理方法及び装置
CA2169902A1 (en) * 1995-03-16 1996-09-17 Allan Chiwan Cheung Combined color halftoning
US6160634A (en) * 1995-12-25 2000-12-12 Fuji Photo Film Co., Ltd. Digital printer and image data conversion method
US5739917A (en) * 1996-07-12 1998-04-14 Seiko Epson Corporation Error-diffusion-type half-toning employing adaptive thresholding for enhanced smoothness
JP4348748B2 (ja) * 1996-07-18 2009-10-21 セイコーエプソン株式会社 印刷装置および画像記録方法
US6084689A (en) * 1998-03-11 2000-07-04 Colorbus, Inc. Method and apparatus for saturation compensation in total ink limited output
JP3845854B2 (ja) * 1998-05-21 2006-11-15 ノーリツ鋼機株式会社 画像処理方法および画像処理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8326032B2 (en) 2008-09-16 2012-12-04 Ricoh Company, Limited Image processing apparatus, image processing method, and computer program product

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001045302A (ja) 2001-02-16
DE60037077D1 (de) 2007-12-27
EP1073260B1 (en) 2007-11-14
DE60037077T2 (de) 2008-09-04
US6813043B1 (en) 2004-11-02
EP1073260A3 (en) 2003-11-12
EP1073260A2 (en) 2001-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3730057B2 (ja) 画像処理装置、および、それを用いた画像形成装置、並びに、そのプログラムが記録された記録媒体
EP0732843B1 (en) Combined color halftoning
US6393148B1 (en) Contrast enhancement of an image using luminance and RGB statistical metrics
KR100681108B1 (ko) 컬러 이미지를 프린트하기 위한 오차 확산 하프톤 방법
US7554697B2 (en) Image forming apparatus, image forming method, and image forming program
US7431413B2 (en) Image forming apparatus, image forming method and image forming program
US7474443B2 (en) Image formation using dots of different spatial density determined based on comparison of pixel value to threshold value matrix and error added by error diffusion
US6014233A (en) Error diffusion for color images with semi-vector quantization
JP4172616B2 (ja) 画像処理装置
US7136189B2 (en) Color halftoning using a multi-level successive-filling halftone screening algorithm
US7224487B2 (en) Ink reduction error diffusion
US8339673B2 (en) Method and apparatus for improving edge sharpness with error diffusion
JP2004135317A (ja) カラー画像処理装置およびカラー画像処理方法
JP2004148820A (ja) 少なくとも一群の類似カラーチャネルを有するディジタル画像のマルチトーン法
JPH09139841A (ja) 画像処理方法
JP3932161B2 (ja) 画像処理装置および方法
JP4373640B2 (ja) 多色インク印刷のための色にハーフトーンを賦与する改善された方法
JP7388156B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP4116265B2 (ja) 画像処理方法及び画像処理装置
JP3788913B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置および画像形成装置
JP3190527B2 (ja) カラー画像処理装置
JP5434697B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置及びプログラム
JP3770802B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置及び画像形成装置
JP2999786B2 (ja) カラー画像処理方法
JP2004350125A (ja) ハーフトーン処理を選択する画像処理

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050418

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050812

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3730057

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081014

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091014

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091014

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101014

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111014

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121014

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131014

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term