JP3674334B2 - 印刷装置、印刷方法およびこれに用いるインクカートリッジ並びに記録媒体 - Google Patents

印刷装置、印刷方法およびこれに用いるインクカートリッジ並びに記録媒体 Download PDF

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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを備えた印刷装置,印刷方法およびこれに用いるインクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、数色のインクをヘッドにより被印刷物に記録するタイプのカラープリンタが広く普及し、コンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するのに広く用いられている。被印刷物にインクを記録する方法としては、インクリボン上のインクを溶融して用紙に転写する熱転写方式、カラーインクの溶液を用紙に向けて吐出するインクジェット方式、レーザにより感光体上に潜像を形成しカラートナーを転写する電子写真方式など、様々な手法が知られている。いずれの場合にも、数種類の色のインクを混在させることにより所定の色相の範囲の色を再現するものであり、フルカラーの印刷を行なう場合には、通常シアン,マゼンタ,イエロー(CMY)の三色のインクを用いる。また、文字(通常は黒色)の印刷の高速化や下色除去によるインク量の低減などを目的として、この三原色のインクに加えて黒色インクを用意することも行なわれている。
【0003】
こうした複数種類のインクにより多色の画像を印刷する場合、多階調の画像を形成しようとするには、ディザ法や誤差拡散などいくつかの方法が考えられるが、プリンタの場合には、いずれの手法でも、印刷は、印刷解像度に対応した大きさのドット単位で行なわれる。プリンタの場合、印字密度(解像度)は通常300dpiないし720dpi程度、粒径で数十ミクロンに留まっており、近年高解像度のプリンタ(1440dpi程度)が開発されているものの、銀塩写真の表現力(フィルム上では解像度で数千dpiと言われる)との間の隔たりは未だ大きく、ドットが視認されて粒状感を生じるという問題が指摘されていた。そこで、この問題を回避するために、最近では、複数種類の濃度のインクを用意しあるいはドット径を可変するドット径変調の技術を採用し、低濃度ドットや小径のドットを用いて印刷することが行なわれている。
【0004】
ドット単位で印刷を行なう場合、最も濃度の高いインクである黒色インクのドットが最も粒状感を生じやすいことになる。そこで、従来から、画像を高品質で印刷する場合には、黒色インクを用いず、三原色に置き換えて表現すること(コンポジットブラックという)が行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、黒色を三原色インクで表現するコンポジットブラックの手法は、単一の黒色ドットを表現するのに、各色のドットをすべて必要とすることから、ドット数が3倍に増えてしまうと言う問題があった。所定の濃度の無彩色を表現するのに必要なドットの数が増加すると、次の問題を招致する。
(1)顔料や染料を溶媒に溶融したインクを用い、インク滴として用紙に吐出するインクジェットタイプの印刷装置では、単位面積当たりに吐出されるインクの総量は、用紙が吸収可能なインク量(いわゆるインクデューティ)により制限される。したがって、コンポジットブラックを用いる場合、インクデューティの低い用紙では、この制限をクリアすることができない。
(2)コンポジットブラックは、三原色により黒色を表現するので、黒色としての濃度が不足し、画像全体にしまりがなくなるという問題があった。また、三原色のドット密度が高くなると、各色のドットが重ねて形成されることになるから、ドットの形成順序により色ずれなどが生じやすいという問題があった。特に熱溶融型のインクなどの非液状インクの場合には、あたかもインクを重ね塗りしたようになることがあり、ドット密度を一定以上にすることは困難であった。
(3)一方、コンポジットブラックから徐々に黒色のインクに置き換わる部分では、3つのドットが形成される状態から黒色インクの一つのドットが形成される状態に切り替わることになり、にじみの影響を受けやすい用紙では、その間で、にじみ状態が異なってしまう。この結果、均一な画質を得ることが難しいといった問題もあった。
【0006】
そこで、従来から総ての黒色ドットをコンポジットブラックに置き換えるのではなく、インクデューティやドット密度の制限から許される範囲で置き換えを行なう手法が、種々提案されている。こうした場合、所定以上の濃度になると、黒色のドットが形成されるから、黒色のドットが形成され始めるあたりで、粒状感の悪化を生じることになってしまう。
【0007】
本発明は、複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを備えた印刷装置において、少なくとも二つのインクの色相を調整し、記録される画像の品位を低下することなく、インクデューティなどの制限を緩和することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
かかる目的を達成するため、本願発明は、以下の構成を採用した。まず、本発明の印刷装置は、
複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを備えた印刷装置であって、
前記複数種類のインクのうちの二つを、所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有するインクとし、
前記ヘッドにより黒色を記録しようとする際には、前記二つのインクを前記所定の割合で前記被印刷物上に記録する黒色記録手段を備えたこと
を要旨としている。
【0009】
また、この印刷装置に対応した印刷方法の発明は、
複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを用いて印刷を行なう印刷方法であって、
前記複数種類のインクのうちの二つを、所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有するインクとして用意し、
前記ヘッドにより黒色を記録しようとする際には、前記二つのインクを前記所定の割合で前記被印刷物上に記録すること
を要旨としている。
【0010】
この印刷装置および印刷方法によれば、印刷に用いる複数の種類のインクのうちの二つを、所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有するインクとして用意しているので、ヘッドにより黒色を記録しようとする際には、この二つのインクを所定の割合で被印刷物上に記録を行なう。したがって、例えば無彩色多階調の画像を記録する場合に、単独で黒色のドットを形成するのではなく、他の有彩色インクおよびこのインクと混在して黒色となるインクにより黒色のドットを形成するので、黒色のインクによるドットを単独で形成する場合と比べて粒状感の低い印刷が可能となる。
【0011】
ドット形成時の粒状感を低減するという観点からは、二つのインクが共に粒状感が低いインクであることが望ましいが、有彩色インクとして、インクをドット単位で前記被印刷物上に記録した際、粒状感の低い色彩のインク、例えばイエロインクなどを用いることも好適である。
【0012】
黒色を二つのインクにより表現する手法を、多色印刷の印刷装置に応用することも可能である。この場合には、複数のインクとして、前記二つのインクの他に、所定の色空間を前記所定の色相を有する有彩色インクと共に表現可能な三原色に対応した他のインクを収納したインクカートリッジを用意する。加えて、色空間内の表現しようとする色彩に対応した前記各色インクの使用の割合を設定するインク使用量設定手段と、印刷しようとする画像のデータに対して、前記インク使用量設定手段が設定した使用の割合を用いて、前記インクを前記被印刷物上に記録するよう前記ヘッドを駆動するヘッド駆動手段とを備える構成を用いる。
【0013】
この印刷装置では、三原色を用いた多色の印刷が可能である上、更に、黒色を表現する際には、コンポジットブラックのような三種類のインクを用いるのではなく、三原色中の一色と、このインクと共に黒色を表現可能な他のインクとを用いる。この結果、黒色の表現に3つのインクを用いる必要がなく、インクデューティによる制限を容易にクリアでき、あるいはドットの重なりなどによる色ずれといった問題を生じることがない。また、コンポジットブラックよりは締まった画像を得ることができる。
【0014】
かかる構成において、各色インクとして、液状のインクを用い、
ヘッドには、このインクをインク滴として前記被印刷物に吐出する機構を備え、
各色インクの使用量としては、各色インクの使用の割合を、被印刷物のインクデューティを満足する割合として制限した値として定めることが考えられる。液状インクの場合には、被印刷物毎に上限が存在するインクの吸収量(インクデューティ)を満足することは極めて重要であり、この構成によれば、被印刷物毎に異なるインクデューティを容易に満足し、かつ粒状感の少ない印刷を行なうことができる。
【0015】
本発明は、黒色を二つの異なるインクの混在により表現することに特徴があり、かかる印刷を行なう場合には独自のインクカートリッジを用いてることが望ましい場合が存在する。かかるインクカートリッジの発明は、
複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを備えた印刷装置に装着されるインクカートリッジであって、
前記複数種類のインクのうちの二つを、所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有するインクとし、
該二つのインクを少なくとも収納したこと
を要旨としている。
【0016】
このインクカートリッジは、黒色を二つのインクの混在により表現する印刷装置に用いられ、この印刷装置に、必要な少なくとも二つのインクを効率よく供給することができる。
【0017】
かかるインクカートリッジに用意する有彩色インクとしては、シアンインク,マゼンタインクまたはイエロインクのいずれか一つとすることが考えられる。いずれの色相のインクもカラーインクとして安定・安価に供給可能だからである。
【0018】
更に、この二つのインクの他に、所定の色空間を、黒色を表現する二つのインクの一つである所定の色相を有する有彩色インクと共に表現可能な三原色に対応した他のインクを収納したすることも望ましい。この場合には、所定の色空間を表現するための少なくとも3つのインクと黒色を表現するための2つのインクとにおいて、一つのインクを共有することができ、インクカートリッジの小型化を図ることができる。
【0019】
こうした場合に、共通の有彩色のインクを、他のインクより、所定の割合だけ多くインクカートリッジに収納すれば、カートリッジ内のインク残量の偏りを防止することができ、好適である。
【0020】
本発明は、コンピュータを用いて実現可能であるため、次の機能を記憶した記録媒体とすることができる。本発明の第1の記憶媒体は、
複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを用いて印刷を行なう印刷装置の制御用プログラムを、該印刷装置に内蔵されたコンピュータに読み取り可能に記憶した記憶媒体であって、
該制御用プログラムは、
記録しようとする画像における黒色の濃度を入力する機能と、
該入力した黒色の濃度に対して、前記複数種類のインクのうちの所定の色相を有する有彩色インクと、該有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の疑似黒色インクとの記録率を記憶したテーブルと、
前記黒色の濃度が入力されたとき、該テーブルを参照して、前記有彩色インクと前記疑似黒色インクとの記録率を決定する機能と
に対応したプログラムを含むこと
を要旨としている。
【0021】
この記憶媒体に記憶されたプログラムは、印刷装置に内蔵されたコンピュータに読み込まれることで、次の機能を実現する。この印刷装置は、印刷に用いる複数の種類のインクのうちの二つを、所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有するインクとして用意している。したがって、この記録媒体の制御用プログラムを読み込んだ印刷装置は、そのヘッドにより黒色を記録しようとする際には、この二つのインクを所定の割合として被印刷物上に記録を行なう。この結果、例えば無彩色多階調の画像を記録する場合に、単独で黒色のドットを形成するのではなく、他の有彩色インクおよびこのインクと混在して黒色となるインクにより黒色のドットを形成するので、黒色のインクによるドットを単独で形成する場合と比べて粒状感の低い印刷が可能となる。
【0022】
ここで、前記制御プログラムに、更に
前記疑似黒色インクを収納したインクカートリッジか、単独で黒色を表現する黒色インクを収納したインクカートリッジかのいずれが前記印刷装置に装着されているかを検出する機能と、
該装着されたインクカートリッジ毎に用意され、かつ前記黒色の濃度に応じた各色インクの記録率を記憶したテーブルを、前記検出されたインクカートリッジの種類に基づいて切り換える機能と、
該切り換えたテーブルを参照して各色インクの記録率を求める機能と
に対応したプログラムを含むものとしてもよい。
【0023】
この場合には、この記録媒体の制御用プログラムを読み込んだ印刷装置は、いずれのインクカートリッジが装着されたかを判別して、装着されたインクカートリッジに対応したテーブルを参照して印刷を行なうことができる。
【0024】
さらに、この記憶媒体にあって、前記制御用プログラムに、
記録しようとする画像の種類を判別する機能と、
前記画像が自然画像であると判別された場合には、前記疑似黒色インクを収容したカートリッジを用いて画像の記録を行なわせる機能と、
該画像が自然画像ではないと判別された場合には、単独で黒色を表現する黒色インクを収納したカートリッジを用いて画像の記録を行なわせる機能と
に対応したプログラムを含むものとしても良い。
【0025】
この場合には、記録しようとする画像の種類により、その種類に適したインクを用いて印刷を行なうことができる。
【0026】
更に、本発明の第2の記録媒体は、
複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを用いて印刷を行なう印刷装置の制御用プログラムと該プログラムが参照するデータとを、前記印刷装置に内蔵されたコンピュータに読み取り可能に記憶した記憶媒体であって、
前記データは、
記録しようとする画像における黒色の濃度に対して、前記複数種類のインクのうちの所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有する疑似黒色インクとの記録率を記憶したテーブルを含むこと
を要旨としている。
【0027】
この記憶媒体に記憶された制御用プログラムとデータは、印刷装置のコンピュータに読み込まれて、上述した第1の記憶媒体に記憶された制御用プログラムと同様に、前記印刷装置に所定の機能を付与するが、この記憶媒体は、印刷装置の動作を検討するまでもなく、該記憶媒体に記憶されたデータを解析することにより、その特徴を知ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例としての印刷装置の構成を示すブロック図である。図示するように、コンピュータ90にスキャナ12とカラープリンタ20とが接続されており、このコンピュータ90に所定のプログラムがロードされ実行されることにより、全体として印刷装置として機能する。図示するように、このコンピュータ90は、プログラムに従って画像処理に関わる動作を制御するための各種演算処理を実行するCPU81を中心に、バス80により相互に接続された次の各部を備える。ROM82は、CPU81で各種演算処理を実行するのに必要なプログラムやデータを予め格納しており、RAM83は、同じくCPU81で各種演算処理を実行するのに必要な各種プログラムやデータが一時的に読み書きされるメモリである。
【0029】
入力インターフェイス84は、スキャナ12やキーボード14からの信号の入力を司り、出力インタフェース85は、プリンタ20へのデータの出力を司る。CRTC86は、カラー表示可能なCRT21への信号出力を制御し、ディスクコントローラ(DDC)87は、ハードディスク16やフレキシブルドライブ15あるいは図示しないCD−ROMドライブとの間のデータの授受を制御する。ハードディスク16には、RAM83にロードされて実行される各種プログラムやデバイスドライバの形式で提供される各種プログラムなどが記憶されている。このほか、バス80には、シリアル入出力インタフェース(SIO)88が接続されている。このSIO88は、モデム18に接続されており、モデム18を介して、公衆電話回線PNTに接続されている。コンピュータ90は、このSIO88およびモデム18を介して、外部のネットワークに接続されており、特定のサーバーSVに接続することにより、画像処理に必要なプログラムをハードディスク16にダウンロードすることも可能である。また、必要なプログラムをフレキシブルディスクFDやCD−ROMによりロードし、コンピュータ90に実行させることも可能である。
【0030】
次に、プリンタ20内部の構成について説明する。図2は、プリンタ20の概略構成図である。図示するように、このプリンタ20は、紙送りモータ22によって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ30に搭載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御する機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構成されている。
【0031】
用紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26のみならず、図示しない用紙搬送ローラに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0032】
制御回路40を中心にこのプリンタ20の構成を示したのが、図3である。図示するように、この制御回路40は、周知のCPU41,プログラムなどを記憶したP−ROM43,RAM44,文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45などを中心とする算術論理演算回路として構成されており、この他、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なうI/F専用回路50、このI/F専用回路50に接続されヘッド28を駆動するヘッド駆動回路52、同じく紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54を備える。また、I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータに接続されて、コンピュータが出力する印刷用の信号を受け取ることができる。
【0033】
キャリッジ30には、黒インク用のカートリッジ71とシアン,マゼンタ,イエロの3色のインクを収納したカラーインクカートリッジ72が搭載可能である。キャリッジ30の下部の印字ヘッド28には計4個のインク吐出用ヘッド61ないし64が形成されており、キャリッジ30の底部には、この各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入管(図示せず)が立設されている。キャリッジ30に黒インク用のカートリッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管が挿入され、各インクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし64へのインクの供給が可能となる。なお、この実施例では、黒インク用のカートリッジ71とカラーインク用のカートリッジ72とを別々に装着するものとしているが、黒、シアン、マゼンタ、イエロの4色のインクを一つのカートリッジに収納し、これをキャリッジ30に装着する構成とすることも可能である。
【0034】
インクが吐出される機構を簡単に説明する。図4に示すように、インク用カートリッジ71,72がキャリッジ30に装着されると、毛細管現象を利用してインク用カートリッジ内のインクが導入管76を介して吸い出され、キャリッジ30下部に設けられた印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし64に導かれる。なお、初めてインクカートリッジが装着されたときには、専用のポンプによりインクを各色ヘッド61ないし64に吸引する動作が行なわれるが、本実施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド28を覆うキャップ等の構成については図示および説明を省略する。
【0035】
各色ヘッド61ないし64には、図4に示したように、各色毎に32個のノズルnが設けられている。各ノズルに対応して、電歪素子の一つであって応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ素子PEとノズルnとの構造を詳細に示したのが、図5である。図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルnまでインクを導くインク通路68に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行なう素子である。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、図5下段に示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路68の一側壁を変形させる。この結果、インク通路68の体積は、ピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルnの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むことにより、印刷が行なわれることになる。
【0036】
以上説明したハードウェア構成を有する本実施例のプリンタ20は、紙送りモータ22によりプラテン26その他のローラを回転して用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし64のピエゾ素子PEを駆動して、カートリッジ71,72により用意された各色インクの吐出を行ない、用紙P上に多色の画像を形成する。
【0037】
黒インク用のカートリッジ71に収納されているインクの色相は、以上の説明では便宜的に、黒色と呼んだが、実際には黒インク用カートリッジ71に収納されたインクは、無彩色のリアルブラックではない。本実施例で用いた黒インクには、後述するように、黒色の染料(FoodBlack2)だけではなく、色相的にはマゼンタの染料およびイエロの染料が含まれており、この点に際立った特徴がある。そこで、本実施例で用いた黒色用のインクをブラックインクと呼ぶものとする。したがって以下の説明で「ブラックインク」とは、黒色の染料のみを含むインクではなく、他の有彩色の染料も含有する黒色系のインクという意味で用いる。従来の黒色用の染料のみを含んだインクは「黒色インク」と呼んで区別する。なお、本実施例では、各色インクの収容量も均一ではない。まず、インクカートリッジ71,72の構造について説明し、次に各カートリッジ71,72に収納された各色インクの組成について説明する。
【0038】
図6は、本実施例に用いたカラーインク用のカートリッジ72の外観図、図7は、このカートリッジ72の分解斜視図である。黒インク用のカートリッジ71は、内部にインクを収納する空間が一つしかない点を除いて、カラー用のインクカートリッジ72と同一の構造をしているので、ここではカラー用のインクカートリッジ72についてのみ説明する。このインクカートリッジ72内には、マゼンタ、シアン、イエロの3種のインクが収容されている。インクカートリッジ72は、ポリプロピレンを素材として用い、かつ表面の張出し部分をなくして限られた容積内に可能な限りのインクを収容し得るよう、全体を直方体状に形成しており、その内部には、イエロ、マゼンタ、シアンの各色インクを、多孔質のスポンジ材であるフォーム119に吸収した形態で収容するインク収容室102a〜102cが、それぞれ隔壁103を介して区画形成されている。図7では、フォーム119は、収容室102a〜102cから引き出された状態で描かれているが、図示するように、フォーム119自体の体積は、収容室102a〜102cより大きい。従って、フォーム119は、圧縮して収容室102a〜102cに収納される。図5に示したように、インク収容室102aにはイエロインクYが、インク収容室102bにはマゼンタインクMが、インク収容室102cにはシアンインクCが、それぞれ収容される。各インク収容室102a〜102bのうち、シアンインク用の収容室102cは、他のインク用の収容室102a,bと比べて約1.5倍の内容積を有する。したがって、収納されるインクも、イエロインクが最も多く収容されていることになる。
【0039】
このインクカートリッジ72の外側壁104は隔壁103よりも肉厚に形成され、かつ上端の開口縁105を、はちまき状にさらに外方に膨出させて肉厚に形成している。この開口縁105により、インクカートリッジ72は、十分な剛性を得ている。外側壁104の角部には、キャリッジ30への位置決めと自己の保形とを兼ねたリブ106が、一体的に突出形成されている。
【0040】
これらインク収容室102a〜102cの各底面108には、互いに結合し合った円筒状のインク供給口が突出形成されている(図示省略)。これらのインク供給口は、外周を短冊型の共通の枠112により囲われた構造とされている。このインク供給口には、保管時に密封用のテープ115が貼付される。各インク供給口には、シール用ゴム116がはめ込まれており、インクカートリッジ72をキャリッジ30に装着した場合、導入管76とインク供給口を隙間なく結合する。
【0041】
一方、このインクカートリッジ72の底面108には、各インク供給口の並びに沿って係合凹部117が形成されている。この係合凹部117を、キャリッジ30に設けたリフタの支棹(図示省略)に係合させることによってインクカートリッジ72への誤装着を防ぐとともに、この係合凹部117を設けることによってインクカートリッジ72内方に段部を形成し、次の作用効果を得ている。即ち、インクカートリッジ72の内部にあってインクが外部に出ていく排出口より低い部分に存在するインクは、フォーム119による毛細管現象を利用しても完全には排出できない。したがって、段部を形成することにより、インクカートリッジ72内部にあってインクを吸着するフォーム119がこの部分に存在できないものとし、使用されない無駄なインクの量を減らしている。また、インクカートリッジ70全体をアルミパックに入れて減圧パックする際には、減圧のための空間が必要となるので、段部によりこの空間も確保している。
【0042】
インクカートリッジ72の上部には、インクカートリッジ72の開口部を封止する蓋体120が嵌合可能となっている。この蓋体120の内面には、インク収容室102aないし102c内に収容したフォーム119を押圧する2列の縦リブ121が各インク収容室102aないし102c毎に、所定の間隔を設けて、かつ蓋体120を長手方向に僅かに摺動させることができる程度の長さをもって突出形成されている。これらの縦リブ121は、インク供給口寄りの部分が他の部分よりも高く形成されている。したがって、蓋体120をインクカートリッジ72の本体に嵌め込むと、縦リブ121は、インク供給口側の部分のフォーム119を、他の部分より強く圧縮して、インク供給口側のフォーム119の空孔を縮小する。この結果、インク供給口側では、他の部分より毛細管作用が強く働き、フォーム119内に均一に吸収されているインクを、インクの減少と共にインク供給口付近に集める。
【0043】
次に、シアン,マゼンタ,イエロ,黒の各色インクの組成について説明する。図8に示すように、シアンインク(図8中Cで示す)は、染料であるダイレクトブルー199を3.6重量パーセント、ジエチレングリコール30重量パーセント、サーフィノール465を1重量パーセント、水65.4重量パーセントとしたものである。また、マゼンタインク(図8中Mで示す)は、染料であるアシッドレッド289を2.8重量パーセント、ジエチレングリコール20重量パーセント、サーフィノール465を1重量パーセント、水76.2重量パーセントとしたものである。イエロインク(図8中Yで示す)は、染料としてダイレクトイエロ86を1.8重量パーセント、ジエチレングリコール30重量パーセント、サーフィノール465を1重量パーセント、水67.2重量パーセントとしたものである。
【0044】
これに対して、黒インク(図8中BKで示す)は、図示するように、マゼンタ用の染料であるアシッドレッド289を1.4重量パーセント、イエロ用の染料であるダイレクトイエロ86を0.9重量パーセント、黒色の染料であるフードブラック2を2.4重量パーセント加え、これにジエチレングリコール25重量パーセント、サーフィノール465を1重量パーセント、水69.3重量パーセントとしたものである。したがって、本実施例のブラックインクは、無彩色インクではなく、色相的には、イエロ染料によって赤色側の色調に寄っていることになる。比較のために、黒インクを染料としてはフードブラック2のみを含む無彩色インクとした場合の各色インクの組成を、図9に示す。図示するように、この場合、黒インク以外のインクの組成は、実施例と変わるところがない。また、本実施例の各色インクの記録率と明度の関係を図10に、従来のインク(図9参照)における記録率と明度L*との関係を図11に、それぞれ示した。ここで、記録率とは、白色の用紙をある色のインクによるドットで埋め尽くした場合を100[%]としてどれだけの割合でドットを形成したかを表わす相対的な値であり、明度L*とは、各記録率で印刷された所定の領域の明るさを、測色計で測定した値である。図10,図11に示したように、本実施例の黒インクは、フードブラック2の染料を少なくして、黒色の染料よりは明度の高いマゼンタインク用の染料とイエロインク用の染料を加えていることから、同じ記録率であれば明度は半分程度になっていることが分かる。
【0045】
いずれのインクも、粘度(3[mPa・s])および表面張力をほぼ同一に調整しているので、各色ヘッド毎のピエゾ素子PEの制御を、ドットを形成するインクに拠らず同一にすることができる。
【0046】
次に、画像が入力されてから、プリンタ20により形成されるまでの処理について説明する。プリンタ20は、図1に示すように、コンピュータ90などの画像形成装置からコネクタ56を介して受け取った信号に基づいて、多色の画像を形成する。この例では、コンピュータ90内部で動作しているアプリケーションプログラムは、画像の処理を行ないつつビデオドライバ91を介してCRTディスプレイ93に画像を表示している。このアプリケーションプログラム95が、印刷命令を発行すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像情報をアプリケーションプログラムから受け取り、これをプリンタ20が印字可能な信号に変換している。図10に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、アプリケーションプログラム95が扱っている画像情報をドット単位の色情報に変換するラスタライザ97、ドット単位の色情報に変換された画像情報(階調データ)に対して画像出力装置(ここではプリンタ20)の発色の特性に応じた色補正を行なう色補正モジュール98、色補正された後の画像情報からドット単位でのインクの有無によりある面積での濃度を表現するいわゆるハーフトーンの画像情報を生成するハーフトーンモジュール99が備えられている。これらの各モジュールの動作は、周知のものなので、説明は原則として省略する。
【0047】
プリンタ20では、インク自体の濃さを制御することは通常できないから、画像の階調は、インクによる微細なドットを形成するか否かにより、所定面積の濃度を制御することにより表現される。即ち、入力された画像データは、最終的には、ドットの記録率に置き換えられることになる。通常、スキャナ12などから入力された画像データは、コンピュータ90内部では、RGBの三原色により各色256階調のデータとして扱われるが、プリンタ20では、シアン,マゼンタ,イエロ(CYM)の三原色および黒色(Bk)により扱われる。そこで、まず色補正モジュール98により、RGBからCYMKへの変換が行なわれる。ここで、黒色インク(Bk)の割合は、次のように定められていた。
【0048】
インクによる混色は減色混合なので、シアン,マゼンタ,イエロがそれぞれ濃度100[%]であれば、黒色と同じであると扱うことができる。CMYにより表現されるこの黒色が、いわゆるコンポジットブラックである。黒色インクを用いてドットを形成すると、粒状感が強く感じられる。そこで、高画質の印刷を行なう場合には、黒色を、できるだけコンポジットブラックで表現することが行なわれる。ところが、コンポジットブラックは、CMYの三色インクを使って黒色を表現するため、例えば濃度100[%]の黒を表現しようとすると、黒色のインクと比べて3倍のインクが必要になってしまう。用紙によっては、インクデューティの上限が300[%]より低いものがあり、この場合には、インクデューティの制限から、CMYの各色インクの一部を黒色インクに置き換えることが行なわれる。
【0049】
例えば、図13は、従来のインクを用いて普通紙でフルカラーの画像を表現する場合において、無彩色(グレー)を表現する際の各色インクによるドットの記録率の一例を示すグラフである。図中、左軸は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、黒色(Bk)の各色インクの記録率を示しており、右軸は、これらのインクの総量「T」に対応した記録率を示している。図13の例では、使用している用紙のインクデューティは記録率で250[%]程度であり、全インクの総量(T)が250[%]を越えないよう、画像データの入力レベルが160/255を越えた辺りから、コンポジットブラック(CMY)による表現を黒色インク(Bk)に置き換えている。即ち、入力レベルが160/255を越えると、黒色インク(Bk)よるドットの形成を始め、入力レベルが190/255程度でインクの総量が最大となるよう黒色インクの割合を決定している。入力レベルが190/255を越えている領域では、CMYの各インクによるドットの記録率を各々等しい量だけ減らし、その分だけ黒色インクのドット記録率を増加している。もとより、入力レベル190/255を越えた領域でインク総量を減少させず、CMYインクをより多く使用する特性も考えられるが、原画像の濃度が高い領域では、黒色インクのドットが用いられても画質にはさほど影響を与えないことから、インクデューティによる制限およびインク消費量の低減に配慮して、かかる特性としていた。
【0050】
これに対して、本実施例では、ブラックインク(Bk)の色相および濃度が、図8および図10に示したように通常の黒色インクとは異なっていることから、各色インクによるドット記録率の特性も、従来のものとは大きく異なっている。本実施例における画像データの入力レベルと各色ドット記録率との関係を、図14に示す。図示するように、本実施例では、ブラックインク(Bk)によるドットの形成を入力レベルが127/255の辺りから開始している。また、入力レベルが255/255、即ち100[%]の黒色を表現する場合には、従来のプリンタでは、シアン,マゼンタ,イエロのインクは使用されずすべて黒色のインクによりドットが形成されるが(図13参照)、本実施例では、ブラックインク(Bk)と共にシアンインク(C)によるドットが形成される。即ち、この実施例では、無彩色はコンポジットブラックによる表現の他に、ブラックインク(Bk)とシアンインク(C)による表現が可能である。
【0051】
かかるインク構成では、次の利点が得られる。
(1)ブラックインク(Bk)は黒色の染料の割合が低く、マゼンタやイエロの染料が含まれている。したがって、図10に示したように、その明度L*は高い。この結果、ブラックインクでドットを形成しても、従来の黒色インク(図9参照)と比べると粒状感は低い。このため、高画質を維持しつつ、入力レベルが低い領域からブラックインクのドットを形成することができる。ブラックインクを低濃度領域から使用できることから、高画質を維持したまま引き締まった画像を形成することができる。コンポジットブラックですべてを表現した場合や従来の黒色インクでドットを形成した場合と比べると、粒状感を生じることなく締まった画像が得られるこの効果は大きい。
(2)ブラックインクのドットが形成できれば、その分、コンポジットブラックのための各色インク(CMY)を低減でき、全体にインク総量を低減することができる。図14に示すように、本実施例では、従来例(図13)と比べて、インク総量(T)の最大値を低減することができた。このため、インクデューティが低い用紙でも印字することができる。
【0052】
(3)ブラックインク(Bk)が形成される領域が広くなるので、入力レベルの変化に対する記録率の変化が緩やかなものになる。この結果、高濃度領域における階調表現が豊かになり、高濃度領域の画質の向上に資する。
(4)本実施例で、用いたカラー用のインクカートリッジ72は、図6に示したように、シアンインク(C)の収容量がマゼンタやイエロに対して1.5倍程度多くされている。この結果、図14に示したように、高濃度領域でシアン(C)インクを使用し続ける特性で印刷を行なうことから、シアンインクの消費量が相対的に多くなるものの、インクカートリッジとしては、マゼンタやイエロインクが十分残っているのに、シアンインクだけを消尽してしまい、カラー用のインクカートリッジ72を交換せざる得なくなるということがない。
【0053】
(5)本実施例の手法では、黒インク用カートリッジ71を従来のものから、本実施例のものに取り替えた場合、画像データの入力レベルに対して各色インクのドット記録率を決めるテーブル(図13,図14)を入れ替えるだけで良い。したがって、既設のプリンタに対して、取り付け寸法などの互換性を維持したインクカートリッジを用意しさえすれば、ハードウェアの調整や部品の取り替えなどを行なう必要がない。このため、既存のプリンタの有効利用を図ることができる。またその画質の向上を極めて簡易な方法で実現することができる。この実施例を、図15,図16に示す。この例では、プリンタ22Aは、図15に示すように、装着されたインクカートリッジ271A,271Bの違いを検出するセンサ200を搭載し、センサ200の検出結果を用いて、図16に示すように、装着されたカートリッジの種類を判別し(ステップS300)、カートリッジの種類に適合したテーブルに自動的に切り換える(ステップS310,320)。なお、この実施例では、黒インク用カートリッジを交換するだけで良いので、インク残量の偏りを許容すれば、カラー用インクカートリッジは、従来のものをそのまま利用することさえ可能である。
【0054】
(6)更に、従来の黒インク用カートリッジと本実施例の黒インク用カートリッジ71を、印刷しようとする対象に応じて取り替えるものとすることもできる。プリンタドライバは、印字しようとしている対象が自然画か文字かを判別することができるので、図17のフローチャートに示すように、印字しようとしていてる対象が自然画の場合には(ステップS400)、本実施例のように特定の有彩色とともに黒を表現するブラックインクを収容したカートリッジに取り替えるように促し(ステップS410)、後者の場合には、従来の黒色インクを収容したカートリッジに取り替えるよう促すのである(ステップS420)。印刷の途中で印刷を中断し、使用者にカートリッジの交換を促すメッセージを出力しても良いし、印刷しようとしているページ全体のデータをまず認識し、自然画が含まれている場合には、本実施例のインクカートリッジに、含まれていない場合には、従来のリアルブラックのインクを収容したカートリッジに、それぞれ交換するように促しても良い。更に、黒インクとしてこの2種類のインクを一体または別体に収納したカートリッジを用意し、プリンタが、両インクを、印刷しようとする対象が文字か自然画かにより、使う分けるものとしても良い。なお、グラフなど、せいぜい数種類の色相で塗り分けるような画像の場合には、全体として文字と同じように扱って黒色を表現して差し支えない。
【0055】
上述した実施例では、黒色を表現するのに、有彩色であるシアンインク(C)とマゼンタおよびイエロの染料を含んだブラックインク(Bk)とを用いている。組み合わせて黒色になるインク同士の組み合わせであれば、他の二つのインクの組み合わせを用いることも可能である。例えば、有彩色インクをイエロインク(Y)とし、これと組み合わせて黒色を表現可能なインクを、フードブラック2の染料にシアンおよびマゼンタインク用の染料を加えたインクとして調整しても良い。この場合には、有彩色インクとして最も粒状感の小さいイエロインクを用いることになるので、有彩色インクのドットの形成をさほど精密にコントロールする必要がないという利点が得られる。あるいは、有彩色インクとして、シアンおよびマゼンタインクの両者を用いるものとし、これと組み合わせて黒色を表現するインクを、フードブラック2の染料にイエロインク用の染料を加えたインクとして調整しても良い。この場合には、ブラックインク(Bk)の明度は上記実施例より高くなり、その粒状感を更に低減することができる。なお、こうした場合には、組み合わせて黒色を表現する有彩色インクのカートリッジ内の収容量を、他のインクより多くしておけばよい。
【0056】
また、マゼンタやシアンインクについて、濃度を低減したライトマゼンタ,ライトシアンインクも併用するタイプのプリンタも提案されているが、本発明は、こうした低濃度インクを利用するプリンタにも適用可能である。高画質化、特に低濃度領域での粒状感を解消するために、濃度の低いインクを用いる場合には、用紙に対するインクの打ち込み量を増える傾向にあるから、本願発明の効果は大きい。
【0057】
なお、本実施例では、入力レベルに対する各色ドットのオン・オフの制御については特に説明しなかったが、各色ドットのオン・オフは、周知のディザ法や誤差拡散法を用いて決定すればよいことは勿論である。また、本願発明は、上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施することができる。例えば、本願発明はピエゾ素子を用いたインクジェットプリンタに限定されるものではなく、インク通路にヒータを設け、ヒータへの通電に伴って発生する泡(バブル)によりインク滴を吐出するタイプのプリンタに適用することもできる。もとより、インクジェットプリンタに限る必要はなく、熱転写タイプのプリンタや簡易印刷機、多階調複写機やファクシミリなどにも応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の印刷装置の概略構成を示す構成図である。
【図2】実施例のプリンタ20の概略構成図である。
【図3】プリンタ20における制御回路40の構成を示すブロック図である。
【図4】各色ヘッド61ないし64におけるインク吐出のための構成を示す説明図である。
【図5】ピエゾ素子PEの伸張によりインク粒子Ipが吐出される様子を示す説明図である。
【図6】カラー用のインクカートリッジ72の外観図である。
【図7】カラー用のインクカートリッジ72の内部構成を示す分解斜視図である。
【図8】実施例の各色インクの組成を示す説明図である。
【図9】従来例の各色インクの組成を示す説明図である。
【図10】実施例の各色インクによるドットの記録率と明度L*との関係を計測したグラフである。
【図11】従来例の各色インクによるドットの記録率と明度L*との関係を計測したグラフである。
【図12】コンピュータ90が扱う画像情報から印刷が行なわれるまでの処理の様子を例示するブロック図である。
【図13】従来のインクを用いた場合の画像データの入力レベルと記録率との関係を示すグラフである。
【図14】本実施例における画像データの入力レベルと記録率との関係を示すグラフである。
【図15】他の実施例におけるカートリッジ検出機構を示す説明図である。
【図16】他の実施例におけるカートリッジ判別ルーチンを示すフローチャートである。
【図17】他の実施例における画像判別ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
12…スキャナ
14…キーボード
15…フレキシブルドライブ
16…ハードディスク
18…モデム
20…カラープリンタ
21…CRT
22…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…ヘッド
28…印字ヘッド
30…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
41…CPU
43…ROM
44…RAM
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
56…コネクタ
61…インク吐出用ヘッド
68…インク通路
71…黒インク用カートリッジ
72…カラー用インクカートリッジ
76…導入管
80…バス
81…CPU
82…ROM
83…RAM
84…入力インターフェイス
85…出力インタフェース
86…CRTC
86…ダイレクトイエロ
88…SIO
90…コンピュータ
91…ビデオドライバ
93…CRTディスプレイ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…ラスタライザ
98…色補正モジュール
99…ハーフトーンモジュール
102a〜102c…インク収容室
103…隔壁
104…外側壁
105…開口縁
106…リブ
108…底面
112…枠
115…テープ
116…シール用ゴム
117…係合凹部
119…フォーム
120…蓋体
121…縦リブ

Claims (15)

  1. 複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを備えた印刷装置であって、
    前記複数種類のインクのうちの二つを、所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有するインクとし、
    前記ヘッドにより黒色を記録しようとする際には、前記二つのインクを前記所定の割合で前記被印刷物上に記録する黒色記録手段を備えた
    印刷装置。
  2. 前記有彩色インクは、シアンインクまたはマゼンタインクである請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記有彩色インクは、前記インクをドット単位で前記被印刷物上に記録した際、粒状感の低い色彩のインクである請求項1記載の印刷装置。
  4. 前記粒状感の低いインクは、イエロインクである請求項3記載の印刷装置。
  5. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記複数のインクとして、前記二つのインクの他に、所定の色空間を前記所定の色相を有する有彩色インクと共に表現可能な三原色に対応した他のインクを収納したインクカートリッジと、
    前記色空間内の表現しようとする色彩に対応した前記各色インクの使用の割合を設定したインク使用量設定手段と、
    印刷しようとする画像のデータに対して、前記インク使用量設定手段が設定した使用の割合を用いて、前記インクを前記被印刷物上に記録するよう前記ヘッドを駆動するヘッド駆動手段と
    を備えた印刷装置。
  6. 請求項5記載の印刷装置であって、
    前記各色インクは、液状のインクであり、
    前記ヘッドは、該インクをインク滴として前記被印刷物に吐出する機構を備え、
    前記インク使用量設定手段は、前記各色インクの使用の割合を、前記被印刷物のインクデューティを満足する割合として制限した値として記憶する手段である
    印刷装置。
  7. 複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを備えた印刷装置に装着されるインクカートリッジであって、
    前記複数種類のインクのうちの二つを、所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有するインクとし、
    該二つのインクを少なくとも収納した
    インクカートリッジ。
  8. 前記有彩色インクは、シアンインク,マゼンタインクまたはイエロインクのいずれか一つである請求項記載のインクカートリッジ。
  9. 請求項7記載のインクカートリッジであって、
    前記複数のインクとして、前記二つのインクの他に、所定の色空間を前記所定の色相を有する有彩色インクと共に表現可能な三原色に対応した他のインクを収納したインクカートリッジ。
  10. 前記有彩色のインクが、前記他のインクより、所定の割合だけ多く収納された請求項9記載のインクカートリッジ。
  11. 複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを用いて印刷を行なう印刷方法であって、
    前記複数種類のインクのうちの二つを、所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有するインクとして用意し、
    前記ヘッドにより黒色を記録しようとする際には、前記二つのインクを前記所定の割合で前記被印刷物上に記録する
    印刷方法。
  12. 複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを用いて印刷を行なう印刷装置の制御用プログラムを、該印刷装置に内蔵されたコンピュータに読み取り可能に記憶した記憶媒体であって、
    該制御用プログラムは、
    記録しようとする画像における黒色の濃度を入力する機能と、
    該入力した黒色の濃度に対して、前記複数種類のインクのうちの所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有する疑似黒色インクとの記録率を記憶したテーブルと、
    前記黒色の濃度が入力されたとき、該テーブルを参照して、前記有彩色インクと前記疑似黒色インクとの記録率を決定する機能と
    に対応したプログラムを含む記憶媒体。
  13. 請求項12記載の記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、更に
    前記疑似黒色インクを収納したインクカートリッジか、単独で黒色を表現する黒色インクを収納したインクカートリッジかのいずれが前記印刷装置に装着されているかを検出する機能と、
    該装着されたインクカートリッジ毎に用意され、かつ前記黒色の濃度に応じた各色インクの記録率を記憶したテーブルを、前記検出されたインクカートリッジの種類に基づいて切り換える機能と、
    該切り換えたテーブルを参照して各色インクの記録率を求める機能と
    に対応したプログラムを含む記憶媒体。
  14. 請求項12記載の記憶媒体であって、
    前記制御用プログラムは、
    記録しようとする画像の種類を判別する機能と、
    前記画像が自然画像であると判別された場合には、前記疑似黒色インクを収容したカートリッジを用いて画像の記録を行なわせる機能と、
    該画像が自然画像ではないと判別された場合には、単独で黒色を表現する黒色インクを収納したカートリッジを用いて画像の記録を行なわせる機能と
    に対応したプログラムを含む記憶媒体。
  15. 複数種類のインクを被印刷物に記録可能なヘッドを用いて印刷を行なう印刷装置の制御用プログラムと該プログラムが参照するデータとを、前記印刷装置に内蔵されたコンピュータに読み取り可能に記憶した記憶媒体であって、
    前記データとして、
    記録しようとする画像における黒色の濃度に対して、前記複数種類のインクのうちの所定の色相を有する有彩色インクと、黒色の成分を主とし前記有彩色インクに対して所定の割合で混在することにより黒色を表現可能な色相の成分を有する疑似黒色インクとの記録率を記憶したテーブルを含むデータを記憶した記憶媒体。
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