JP3669455B2 - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理方法および画像処理装置に関し、詳細には画像のうち、異常陰影等の特定の画像部分だけ抽出して強調処理する方法および装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、種々の画像取得方法により得られた原画像を表す画像信号(オリジナル画像信号という)に対して、階調処理や周波数処理等の画像処理を施し、画像の観察読影性能を向上させることが行われている。特に人体を被写体とした放射線画像のような医用画像の分野においては、医師等の専門家が、得られた画像に基づいて患者の疾病や傷害の有無を的確に診断する必要があり、その画像の読影性能を向上させる画像処理は不可欠なものとなっている。
【0003】
この画像処理のうち、いわゆる周波数強調処理としては、例えば特開昭61-169971 号に示されるように、原画像の濃度値等の画像信号Sorg を、
Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1)
なる画像信号Sprocに変換するものが知られている。
【0004】
ここでβは周波数強調係数、Susは非鮮鋭マスク(いわゆるボケマスク)信号である。このボケマスク信号Susは、2次元に配置された画素に対してオリジナル画像信号Sorg を中心画素とするN列×N行(Nは奇数)の画素マトリクスからなるマスク、すなわちボケマスクを設定し、
Sus=(ΣΣSorg )/N2 (2)
(ただし、ΣΣSorg はボケマスク内の画素の画像信号の和)
等として求められる超低空間周波数成分である。
【0005】
式(1)の第2項括弧内の値(Sorg −Sus)は、オリジナル画像信号Sorg から超低空間周波数成分であるボケマスク信号Susを減算したものであるから、オリジナル画像信号Sorg のうちの、超低空間周波数成分を除去した比較的高い周波数成分を選択的に抽出したものを意味する。
【0006】
この比較的高い周波数成分に周波数強調係数βを乗じたうえで、オリジナル画像信号を加算することにより、原画像のうちこの比較的高い周波数成分だけを選択的に、かつ相対的に強調・抑制(鮮鋭度の調整)を行なうことができる。
【0007】
一方、原画像のうち異常な陰影等の特定の画像部分やエッジ部分だけを選択的に抽出する、モーフォロジー(Morphology;モフォロジーまたはモルフォロジーとも称する)のアルゴリズムに基づく処理(以下、モーフォロジー演算またはモーフォロジー処理という)が知られている。
【0008】
このモーフォロジー処理は、特に乳癌における特徴的形態である微小石灰化像を検出するのに有効な手法として研究されているが、対象画像としてはこのようなマンモグラムにおける微小石灰化像に限るものではなく、検出しようとする特定の画像部分(異常陰影等)の大きさや形状が予めある程度分かっているものについては、いかなる画像に対しても適用することができる。
【0009】
そしてこのモーフォロジー処理は、抽出しようとする画像部分の大きさに応じて設定される構造要素(マスク)Bおよびマルチスケールλとを用いて行なう処理であり、
(1)石灰化像そのものの抽出に有効であること、
(2)複雑なバックグラウンド情報に影響されにくいこと、
(3)抽出した石灰化像がひずまないこと、
などの特徴がある。
【0010】
すなわち、この手法は一般の微分処理に比べて、石灰化像のサイズ・形状・濃度分布などの幾何学的情報をよりよく保って検出することができる。以下、このモーフォロジー処理の概要を、マンモグラムにおける微小石灰化像の検出に適用した例について説明する。
【0011】
(モーフォロジーの基本演算)
モーフォロジー処理は一般的にはN次元空間における集合論として展開されるが、直感的な理解のために2次元の濃淡画像を対象として説明する。
【0012】
濃淡画像を座標(x,y)の点が濃度値f(x,y)に相当する高さをもつ空間とみなす。ここで、濃度値f(x,y)は、濃度が低い(CRTに表示した場合には輝度が高い)程大きな画像信号値となる高輝度高信号レベルの信号とする。
【0013】
まず、簡単のため上記2次元の濃淡画像の断面に相当する1次元の関数f(x)を考える。モーフォロジー演算に用いる構造要素g(前述のBに相当)は次式(3)に示すように、原点について対称な対称関数
【0014】
【数1】
Figure 0003669455
【0015】
であり、定義域内で値が0で、その定義域Gが下記式(4)であるとする。
【0016】
【数2】
Figure 0003669455
【0017】
このとき、モーフォロジー演算の基本形は式(5)〜(8)に示すように、非常に簡単な演算となる。
【0018】
【数3】
Figure 0003669455
【0019】
すなわち、ダイレーション(dilation)処理は、注目画素を中心とした、±m(構造要素Bに応じて決定される値であって、図8中のマスクサイズに相当)の幅の範囲内の最大値を探索する処理であり(図8(A)参照)、一方、エロージョン(erosion )処理は、注目画素を中心とした、±mの幅の範囲内の最小値を探索する処理である(図8(B)参照)。このことからダイレーション処理を最大値処理、エロージョン処理を最小値処理とも称するものとする。
【0020】
また、オープニング(opening )処理はエロージョン処理後にダイレーション処理を行なう処理、すなわち最小値の探索の後に最大値を探索する処理であり、クロージング(closing )処理は、ダイレーション処理後にエロージョン処理を行なう処理、すなわち最大値の探索の後に最小値を探索する処理に相当する。
【0021】
つまりオープニング処理は、低輝度側から濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズ2mより空間的に狭い範囲で変動する凸状の濃度変動部分(周囲部分よりも輝度が高い部分)を取り除くことに相当する(図8(C)参照)。一方、クロージング処理は、高輝度側から濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズ2mより空間的に狭い範囲で変動する凹状の濃度変動部分(周囲部分よりも輝度が低い部分)を取り除くことに相当する(図8(D)参照)。
【0022】
なお、構造要素gが原点に対して対称ではない場合の、式(5)に示すダイレーション演算をミンコフスキー(Minkowski )和、式(6)に示すエロージョン演算をミンコフスキー差という。
【0023】
ここで、濃度の高いもの程大きな値となる高濃度高信号レベルの信号の場合においては、濃度値f(x)の画像信号値が高輝度高信号レベルの場合に対して大小関係が逆転するため、高濃度高信号レベルの信号に対するダイレーション処理と高輝度高信号レベルに対するエロージョン処理(図8(B))とは一致し、高濃度高信号レベルの信号に対するエロージョン処理と高輝度高信号レベルに対するダイレーション処理(図8(A))とは一致し、高濃度高信号レベルの信号に対するオープニング処理と高輝度高信号レベルに対するクロージング処理(図8(D))とは一致し、高濃度高信号レベルの信号に対するクロージング処理と高輝度高信号レベルに対するオープニング処理(図8(C))とは一致する。
【0024】
なお、本項では高輝度高信号レベルの画像信号(輝度値)の場合について説明する。
【0025】
(石灰化陰影検出への応用)
石灰化陰影の検出には、原画像から平滑化した画像を引き去る差分法が考えられる。単純な平滑化法では石灰化陰影と細長い形状の非石灰化陰影(乳腺、血管および乳腺支持組織等)との識別が困難であるため、東京農工大の小畑らは、多重構造要素を用いたオープニング演算に基づく下記式(9)で表されるモーフォロジーフィルターを提案している(「多重構造要素を用いたモルフォロジーフィルタによる微小石灰化像の抽出」電子情報通信学会論文誌 D-II Vol.J75-D-II No.7 P1170 〜1176 1992年7月、「モルフォロジーの基礎とそのマンモグラム処理への応用」MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY Vol.12 No.1 January 1994 等)。
【0026】
【数4】
Figure 0003669455
【0027】
ここでBi (i=1,2,…,M)は、直線状のM個(例えば図9に示すものではM=4)の構造要素(これらM個の構造要素の全体をもって多重構造要素という)である。構造要素Bi を検出対象である石灰化陰影よりも大きく設定すれば、上記オープニング演算による処理で、構造要素Bi よりも細かな信号変化部分(空間的に狭い範囲で変動する画像部分)であって周囲よりも輝度値の大きい凸状の部分である石灰化陰影は取り除かれる。一方、細長い形状の非石灰化陰影はその長さが構造要素Bi よりも長く、その傾きが4つの構造要素Bi のいずれかに一致すればオープニング処理(式(9)の第2項の演算)をしてもそのまま残る。したがってオープニング処理によって得られた平滑化画像(石灰化陰影のみが取り除かれた画像)を原画像fから引き去ることで、小さな石灰化陰影のみが含まれる画像が得られる。これが式(9)の考え方である。
【0028】
なお、前述したように、高濃度高信号レベルの信号の場合においては、石灰化陰影は周囲の画像部分よりも濃度値が低くなり、石灰化陰影は周囲部分に対して濃度値の小さい凹状の信号変化部分となるため、オープニング処理に代えてクロージング処理を適用し、式(9)に代えて式(10)を適用する。
【0029】
【数5】
Figure 0003669455
【0030】
一方、ダイレーション処理やエロージョン処理によって得られた画像を原画像から引き去ること(式(11),(12)参照)で、原画像のエッジ部(図8(A)または(B)の斜線部分)だけを選択的に抽出することができる。
【0031】
【数6】
Figure 0003669455
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述したように、画像の読影性能を向上させるには、対象となる画像に対して画像処理を行うことが不可欠となっているが、特開平2−1078号に開示されているように、単に濃度依存による強調処理では、例えばマンモグラムにおける放射線ノイズ成分のような、画像読影の障害となる成分まで強調されるため、読影性能をむしろ低下させることになる。
【0033】
また特開昭60−192482号、特開平2−120985号、特表平3−502975号等に開示されているように、画像信号の分散値に依存した強調処理では、局所的に濃度変化の大きい画像部分が強く強調されるため、その付近でアンダーシュート、オーバーシュートが相対的に目立ち、特にX線画像に関しては高濃度側でアーチファクトが発生しやすいという問題がある。
【0034】
そこで本願出願人は、上記各モーフォロジー信号に依存した強調を行なうことにより、ノイズ成分等の画像読影に不要な成分を強調することなく、注目する特定の画像部分だけを効率よく強調処理する方法を既に提案している(特願平7-71774号、同7-204250 号等参照)。
【0035】
この方法によれば確かに、その大きさが構造要素よりも小さい石灰化陰影だけを注目画像部分として選択的に抽出することができるため、この抽出した信号に依存した強調処理を行なうことにより、石灰化陰影だけを効率よく強調処理することができる、という従来にはない顕著な効果を得ることができる。
【0036】
しかし、本願出願人の提案した上記方法によっても希に不自然な強調画像が発生することがある。
【0037】
すなわち、例えば図10に示すような各オリジナル画像信号に対してモーフォロジー演算の一つであるクロージング処理を施すと、構造要素より小さな石灰化陰影▲1▼については完全に平滑化され、構造要素より大きな陰影のうち信号値の変動が殆どない平坦部分の大きさが構造要素より十分大きな陰影▲3▼についてはオリジナル画像信号を維持するため、この得られた信号をオリジナル画像信号から引き去ることによって、構造要素より小さな石灰化陰影▲1▼については0以外の信号値を発生し、構造要素より大きな陰影のうち信号値の変動が殆どない平坦部分の大きさが構造要素より十分大きな陰影▲3▼については信号値が0となって、両者を分離することが可能であるが、構造要素より大きな陰影のうち信号値の変動が殆どない平坦部分の大きさが構造要素より小さい陰影▲2▼については、その構造要素より小さい範囲で信号値が変動する部分(陰影の中心部に相当する部分)が、上記構造要素より小さな石灰化陰影▲1▼と同様に平滑化されるため、オリジナル画像信号から引き去ると、この陰影▲2▼のうち、中心部を除いた裾野に相当する部分では信号値が0となり、一方、この裾野よりも陰影内部である中心部に相当する部分は0以外の信号を発生する。この結果、上記陰影▲2▼についてはその中心部を含む、構造要素より小さい範囲だけが強調されることになる。
【0038】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、石灰化陰影等の特定の画像部分だけを選択的に強調処理する前提となる、他の画像部分からの当該特定部分の分離精度を高めて不自然な強調がなさるれるのを防止した画像処理方法および画像処理装置を提供することを目的とするものである。
【0039】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理方法は、原画像を表すオリジナル画像信号Sorg 、該オリジナル画像信号Sorg の非鮮鋭マスク信号Sus、強調係数βに基づいて、下記式(1)にしたがった強調処理を施して処理済画像信号Sprocを得る画像処理方法において、
Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1)
前記原画像から該原画像中の所定の大きさの輪郭を有する画像部分に対応する大きさの輪郭を有する構造要素を用いて該画像部分を抽出するモーフォロジー演算を前記オリジナル画像信号に施して、該輪郭を有する画像部分において特徴的な値を示す特定画像信号を求め、
該特定画像信号が大きいほど前記強調度合いが大きくなるような特定画像強調係数を求め、
前記原画像のうちエッジ部分において特徴的な値を示すエッジ信号を求め、
前記特定画像強調係数を前記エッジ信号が大きいほど調整後の特定画像強調係数が大きくなるように調整し、
該調整された新たな特定画像強調係数を式(1)における強調係数βとすることを特徴とするものである。
【0040】
ここで、輪郭を有する画像部分とは、例えば石灰化陰影等の異常陰影などを意味し、濃度変化が急峻な単なるエッジ部分ではなく、そのようなエッジ部分に囲まれた、閉じた画像部分を意味する。
なお、「特定画像信号が大きいほど前記強調度合いが大きくなるような特定画像強調係数」には、特定画像信号が大きくなっても一部に強調度合いが変化しない部分を含むものであって、少なくとも特定画像信号が大きくなるほど強調度合いが小さくなることはないものであればよい。
また、「前記特定画像強調係数を前記エッジ信号が大きいほど調整後の特定画像強調係数が大きくなるように調整」には、エッジ信号が大きくなっても一部に特定画像強調係数が変化しない部分を含むものであって、少なくともエッジ信号が大きくなるほど特定画像強調係数が小さくなることはないものであればよい。
【0041】
ここで「モーフォロジー演算」とは、画像中から抽出したい画像部分に対応する大きさの輪郭を有する構造要素を用いてオープニング処理またはクロージング処理を画像信号に施すことにより、そのような画像部分を抽出する処理である(例えば、電子情報通信学会誌第74巻第2号166頁から173頁、同第74巻第3号271頁から279頁参照))。
なお、上記モフォロジー演算は、一般的にはN次元空間における集合論として展開されるが、2次元空間である画像へ適用される場合が多く、ダイレーション( dilation )処理、イロージョン( erosion )処理、オープニング( opening )処理およびクロージング( closing )処理を単独で、またはこれらの処理のうち2以上を組み合わせて適用される演算処理である。
例えば、オリジナル画像信号Sorg に対して、強調処理しようとする画像部分の大きさに対応して予め設定した多重構造要素Bi (または単一の構造要素B)を用いて式(9)の第2項(多重構造要素の場合)若しくは式(7)(単一の構造要素の場合)に示すオープニング処理を施し、または式(10)の第2項(多重構造要素の場合)若しくは式(8)(単一の構造要素の場合)に示すクロージング処理を施し、オリジナル画像信号Sorg からこのオープニング処理したものを引き去る演算(式(13))、またはクロージング処理したものからオリジナル画像信号Sorgを引き去る演算(式(14))を行えばよい。
【0042】
S′=Sorg −Sopening (13)
S′=Sclosing −Sorg (14)
ただし、Sopening はオリジナル画像信号Sorg に対するオープニング処理結果、Sclosing はオリジナル画像信号Sorg に対するクロージング処理結果をそれぞれ示し、S′は特定画像信号を示す。
【0043】
なお、オリジナル画像信号Sorg が高濃度高信号レベルの信号であり、強調対象の画像部分が石灰化陰影である場合には、石灰化陰影は周囲よりも信号値が小さいため、最大値の探索の後に最小値を探索する処理であるクロージング処理を行なうことが必要である。
【0044】
一方、オリジナル画像信号Sorg が高輝度高信号レベルの信号であり、強調対象の画像部分が石灰化陰影である場合には、石灰化陰影は周囲よりも信号値が大きいため、最小値の探索の後に最大値を探索する処理であるオープニング処理を行なうことが必要である。
【0045】
また特定画像強調係数とは特定画像信号に応じた係数、すなわちオリジナル画像信号Sorg のモーフォロジー演算結果に依存した係数を意味する。そしてこの特定画像強調係数は、例えば図2のグラフに示すような特定画像信号の大きさに応じて予め設定された変換テーブルにしたがって設定するのが望ましく、その大きさを0から1の範囲とするのが後の演算処理を行なううえで便利である。
【0046】
なお、特定画像強調係数を求めるのに先だって、ゼロ以外の値(すなわち、特徴的な値)を示す特定画像信号が存在する範囲を広げる膨張処理を特定画像信号に施すのが望ましい。
【0047】
この膨張処理としては、ダイレーション処理、エロージョン処理の他、非鮮鋭マスク処理(ボケマスク処理)などを適用することができる。ただし、オリジナル画像信号Sorg が高濃度高信号レベルの信号であり、強調対象の画像部分が石灰化陰影である場合には、最小値を探索する処理であるエロージョン処理、または非鮮鋭マスク処理を適用することが必要であり、一方、オリジナル画像信号Sorg が高輝度高信号レベルの信号であり、強調対象の画像部分が石灰化陰影である場合には、石灰化陰影は周囲よりも信号値が大きいため、最大値を探索する処理であるダイレーション処理、または非鮮鋭マスク処理を適用することが必要である。
【0048】
さらにこの膨張処理による膨張の程度としては、特定画像信号がゼロ以外の値(特徴的な信号)を示す画像部分を、少なくとも特定画像部分本来の大きさ(広がり)よりも大きくするように膨張するのが適切である。
【0049】
またエッジ信号は、原画像のうち上記エッジ部分を抽出する第2のモーフォロジー演算、特に式(5),(6)と同様にダイレーション処理またはエロージョン処理を施し、このダイレーション処理したものからオリジナル画像信号Sorg を引き去る演算(式(15))またはオリジナル画像信号Sorg からエロージョン処理したものを引き去る演算(式(16))を行なっても求めることができる。ただし、必ずしもモーフォロジー演算によって求めることに限るものではなく、公知の各種のエッジ検出方法を用いることも可能である。
【0050】
Sedge=Sdilation−Sorg (15)
Sedge=Sorg −Serosion (16)
ここで、Sdilationはオリジナル画像信号Sorg に対するダイレーション処理結果、Serosion はオリジナル画像信号Sorg に対するエロージョン処理結果をそれぞれ示し、Sedgeはエッジ信号を示す。
【0051】
さらに、このエッジ信号についてもエッジ信号の大きさに応じたエッジ強調係数を求め、このエッジ強調係数に基づいて特定画像強調係数を調整するのが望ましい。
【0052】
ここでエッジ強調係数とはエッジ信号に応じた係数、すなわち原画像のエッジ部を示すエッジ信号に依存した係数を意味する。そしてこのエッジ強調係数は、例えば図3のグラフに示すようなエッジ信号の大きさに応じて予め設定された変換テーブルにしたがって設定するのが望ましく、その大きさを0から1の範囲とするのが後の演算処理を行なううえで便利である。
【0053】
さらにエッジ強調係数に基づいて特定画像強調係数を調整する場合は、特定画像強調係数にエッジ強調係数を乗じるのがよい。特に、エッジ強調係数が0から1の範囲の値とされている場合であって、1をエッジ部を表す値、0をエッジ部以外の部分を表す値として設定したときは、特定画像強調係数が特定画像を表す値を示したときも、エッジ強調係数がエッジ部以外の部分を表す値0を採れば、両係数の積が0となり、特定画像強調係数が表した偽画像の強調を防止することができる。
【0054】
これは、逆の立場から見れば、特定画像強調係数が0から1の範囲の値とされている場合であって、1を石灰化陰影を表す値、0をそれ以外の部分を表す値として設定したときは、エッジ強調係数がエッジ部を表す値を示したときも、特定画像強調係数が石灰化陰影以外の部分を表す値0を採れば、両係数の乗算の結果が0となり、エッジ強調係数が表したエッジ部のうち乳腺等の石灰化陰影以外の陰影によるエッジ部の強調を防止することができる。
【0055】
本発明の画像処理装置は、原画像を表すオリジナル画像信号Sorg 、該オリジナル画像信号Sorg の非鮮鋭マスク信号Sus、強調係数βに基づいて、下記式(1)にしたがった強調処理を施して処理済画像信号Sprocを得る画像処理装置において、
Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1)
前記原画像から該原画像中の所定の大きさの輪郭を有する画像部分に対応する大きさの輪郭を有する構造要素を用いて該画像部分を抽出するモーフォロジー演算を前記オリジナル画像信号に施して、該輪郭を有する画像部分において特徴的な値を示す特定画像信号を求めるモーフォロジー演算手段と、
該特定画像信号が大きいほど前記強調度合いが大きくなるように特定画像強調係数が予め設定された変換テーブルと、
前記原画像のうちエッジ部分において特徴的な値を示すエッジ信号を求めるエッジ信号検出手段と、
前記特定画像強調係数を前記エッジ信号が大きいほど調整後の特定画像強調係数が大きくなるように調整する調整手段と、
該調整された新たな特定画像強調係数を前記強調係数βとして前記式(1)の強調処理を行なう強調処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0056】
上記モーフォロジー演算としては、前記本発明の画像処理方法と同様に、オープニング処理またはクロージング処理に基づくものが望ましい。すなわちオリジナル画像信号Sorg に対して、予め設定した多重構造要素Bi (または単一の構造要素B)を用いて式(9)の第2項(多重構造要素の場合)若しくは式(7)(単一の構造要素の場合)に示すオープニング処理を施し、または式(10)の第2項(多重構造要素の場合)若しくは式(8)(単一の構造要素の場合)に示すクロージング処理を施し、オリジナル画像信号Sorg からこのオープニング処理したものを引き去る演算(式(13))、またはクロージング処理したものからオリジナル画像信号Sorg を引き去る演算(式(14))を行えばよい。
【0057】
なお、オリジナル画像信号Sorg が高濃度高信号レベルの信号であり、強調対象の画像部分が石灰化陰影である場合には、石灰化陰影は周囲よりも信号値が小さいため、最大値の探索の後に最小値を探索する処理であるクロージング処理を行なうことが必要であり、一方、オリジナル画像信号Sorg が高輝度高信号レベルの信号であり、強調対象の画像部分が石灰化陰影である場合には、石灰化陰影は周囲よりも信号値が大きいため、最小値の探索の後に最大値を探索する処理であるオープニング処理を行なうことが必要である。
【0058】
また変換テーブルとしては、例えば図2のグラフに示すような特定画像信号の大きさに応じて予め設定されたものが望ましく、特定画像強調係数を0から1の範囲とするのが後の演算処理を行なううえで便利である。
【0059】
さらに、特定画像信号に対して、ゼロ以外の値を示す特定画像信号が存在する範囲を広げるように膨張処理を施す膨張処理手段をさらに備えるのが後の処理のために望ましい。
【0060】
この膨張処理としては、ダイレーション処理、エロージョン処理の他、非鮮鋭マスク処理(ボケマスク処理)などを適用することができる。ただし、オリジナル画像信号Sorg が高濃度高信号レベルの信号であり、強調対象の画像部分が石灰化陰影である場合には、最小値を探索する処理であるエロージョン処理、または非鮮鋭マスク処理を適用することが必要であり、一方、オリジナル画像信号Sorg が高輝度高信号レベルの信号であり、強調対象の画像部分が石灰化陰影である場合には、石灰化陰影は周囲よりも信号値が大きいため、最大値を探索する処理であるダイレーション処理、または非鮮鋭マスク処理を適用することが必要である。
【0061】
またエッジ信号検出手段は、原画像のうち上記エッジ部分を抽出する第2のモーフォロジー演算、特に式(5),(6)と同様にダイレーション処理またはエロージョン処理を施し、このダイレーション処理したものからオリジナル画像信号Sorg を引き去る演算(式(15))またはオリジナル画像信号Sorg からエロージョン処理したものを引き去る演算(式(16))を行なっても求めることができる。ただし、必ずしもモーフォロジー演算によって求めることに限るものではなく、公知の各種のエッジ信号検出手段を用いることも可能である。
【0062】
さらに、このエッジ信号についてもエッジ信号の大きさに応じたエッジ強調係数を求め、このエッジ強調係数に基づいて調整手段が特定画像強調係数を調整するのが望ましい。
【0063】
ここでエッジ強調係数は、例えば図3のグラフに示すようなエッジ信号の大きさに応じて予め設定された変換テーブルにしたがって設定されるのが望ましく、その大きさを0から1の範囲とするのが後の演算処理を行なううえで便利である。
【0064】
なお、上記各発明においてモーフォロジー演算を行なう場合に用いられる単一の構造要素Bとしては、例えば、正方形、長方形、円形、楕円形、または菱形等の上下左右対称の要素が望ましい。これは画像信号は実際には2次元状に分布するものだからである。
【0065】
【発明の効果】
本発明の画像処理方法および装置は、原画像を表すオリジナルの画像信号Sorg に対してモーフォロジー演算を施すことにより、原画像から所定の大きさの輪郭を有する画像部分、例えば乳がんの特徴的構造である石灰化陰影等を検出し、一方、原画像から濃度変化が急峻なエッジ部分を検出し、さらに石灰化陰影等の画像部分を表す指標値としての特定画像強調係数を、エッジ部分を表す指標値たるエッジ信号に基づいて調整することにより、特定画像強調係数が特定画像を表す値を示したときも、エッジ強調係数がエッジ部以外の部分を表す値を採れば、両係数の関係から、特定画像強調係数が検出した偽画像についての強調を防止することができる。
【0066】
逆に、エッジ信号がエッジ部を表す値を示したときも、特定画像強調係数が石灰化陰影以外の部分を示す値を採れば、両係数の関係から、エッジ信号が示すエッジ部のうち乳腺等の石灰化陰影以外の陰影によるエッジ部の強調を防止することができる。
【0067】
以上により、石灰化陰影等の特定の画像部分だけを選択的に強調処理する前提となる、他の画像部分からの当該特定部分の分離精度を高めることができる。
【0068】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像処理方法を用いた画像処理装置について図面を用いて説明する。
【0069】
図1は本実施形態の画像処理装置を示す概略ブロック図である。図示の画像処理装置は、X線画像に対して画像処理を施して、所定の輪郭を有し濃度値が周囲の画像部分よりも低い微小な石灰化陰影を選択的に強調処理する画像処理装置である。
【0070】
この画像処理装置は、濃度信号(高濃度高信号レベル)として画像を表すオリジナル画像信号Sorg の、超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク信号Susを求めるローパスフィルタ11と、オリジナル画像信号Sorg から非鮮鋭マスク信号Susを減算して比較的高周波の成分(Sorg −Sus)を抽出する減算器17と、オリジナル画像信号Sorg から石灰化陰影を抽出しこの石灰化陰影を表す石灰化陰影信号に依存した第1の強調係数αcalcを求める石灰化陰影依存強調係数算出手段20と、オリジナル画像信号Sorg からエッジ部分を抽出しこのエッジ部分を表すエッジ信号に依存した第2の強調係数αedgeを求めるエッジ信号依存強調係数算出手段30と、これら2つの強調係数αcalc、αedgeを互いに乗じて1つの強調係数αを算出する乗算器41と、オリジナル画像信号Sorg 、高周波の成分(Sorg −Sus)および強調係数αを用いて下記式(17)にしたがった信号処理を施して処理済み画像信号Sprocを得る乗算器42および加算器43とを備えた構成である。
【0071】
Sproc=Sorg +α×(Sorg −Sus) (17)
ここで石灰化陰影依存強調係数算出手段20はさらに詳しくは、オリジナル画像信号Sorg に対して、強調処理しようとする対象の石灰化陰影等の大きさに対応した多重構造要素(multi-element )Bi およびスケール係数λを用いてクロージング処理(式(10)の第2項参照)を施す第1のモーフォロジー演算手段12と、このクロージング処理を施して得られた信号Sclosing からオリジナル画像信号Sorg を減算(式(14)参照)して石灰化陰影信号S′を算出する減算器18と、この減算処理の結果に対してダイレーション処理を施し石灰化陰影信号S′が0以外の値を採る画素で囲まれる画像部分を空間的に膨張させる膨張処理手段14と、この膨張処理の結果である膨張処理信号Scalcと第1の強調係数αcalcとが予め対応付けられた第1のルックアップテーブル15(図2参照)とを備えた構成である。
【0072】
なお、構造要素としては例えば、線形の3画素からなる単一の構造要素Bが互いに異なる4方向(45度間隔)に延びるものとして設定された多重構造要素Bi (図11(A)参照)を用い、スケール係数λとしては1を用いるものとし、一方、膨張処理手段14によるダイレーション処理に用いられる構造要素としては例えば、縦9画素×横9画素の正方形形状の単一の構造要素Bを用い、スケール係数λとしては1を用いるものとする。
【0073】
なお、多重構造要素Bi を構成する各構造要素Bの画素数としては3画素に限るものではなく、図11(B)に示すような5画素(8方向)、同図(C)に示すような7画素(8方向)、…等のように、強調しようとする石灰化陰影の大きさに応じて設定することができる。また多重構造要素Bi を構成する各構造要素Bの延びる方向数も4方向に限るものではなく、8方向や16方向等を適用することができる。ただし、各構造要素の画素数に応じて適切な方向数を設定すべきである。
【0074】
すなわち3画素の構造要素であれば4方向が限度であり、8方向の設定は意味のないものとなるからである。したがって、3画素の場合は4方向、5画素の場合や7画素の場合は8方向とするのが妥当である。なお図11においては正方形格子状に配列された画素を対象としているため、斜め方向については厳密な意味での直線構造要素とはなっていない。
【0075】
またエッジ信号依存強調係数算出手段30は、X線画像のエッジ部分において特徴的な信号を示すダイレーション処理を行なう第2のモーフォロジー演算手段13と、このダイレーション処理を施して得られた信号Sdilationからオリジナル画像信号Sorg を減算(式(15)参照)してエッジ信号Sedgeを算出する減算器19と、減算処理により得られたエッジ信号Sedgeに第2の強調係数αedgeが予め対応付けられた第2のルックアップテーブル16(図3参照)とを備えた構成である。
【0076】
なおダイレーション処理に用いる構造要素としては例えば、縦5画素×横5画素の正方形形状の単一の構造要素Bを、スケール係数λとしては1を用いるものとする。
【0077】
次に本実施形態の画像処理装置の作用について説明する。
【0078】
まず前提として、ある患者の乳房を被写体としたX線画像が記録されたX線フイルムから、図示しない画像読取手段によってこのX線画像が光電的に読み取られてこの画像を表すオリジナル画像信号Sorg が生成される。
【0079】
得られた画像信号は本実施形態の画像処理装置に入力される。
【0080】
入力されたオリジナル画像信号Sorg は、ローパスフィルター11に入力され、ローパスフィルター11はこの画像信号Sorg に対して、例えば3列×3行の画素マトリクスからなるボケマスクを設定し、下記式(2)(N=3に設定)にしたがって得られたボケマスク信号Susを出力する。
【0081】
Sus=(ΣΣSorg )/N2 (2)
(ただし、ΣΣSorg はボケマスク内の画素の画像信号の和)
なお、ボケマスクとしては上記式(2)に示すようにマスク内の画素値の単純平均を用いるものの他、マスクの中心画素からの距離に応じてマスク内の画素値の重み付けを変化させたものを用いてもよい。
【0082】
次いで演算素子17が、オリジナル画像信号Sorg からローパスフィルター11の出力であるボケマスク信号Susを減算して、オリジナル画像信号Sorg うち高周波成分(Sorg −Sus)を出力する。
【0083】
またこのローパスフィルタ11および演算素子17の作用と並行して、石灰化陰影依存強調係数算出手段20、エッジ信号依存強調係数算出手段30がそれぞれオリジナル画像信号Sorg に基づいて強調係数αcalc、αedgeを求める。
【0084】
すなわち石灰化陰影依存強調係数算出手段20は、入力されたオリジナル画像信号Sorg に対して第1のモーフォロジー演算手段12が線形3画素4方向の多重構造要素Bi によりクロージング処理を施す。
【0085】
オリジナル画像信号Sorg が図4右側最上段のグラフに示すように、乳腺構造と石灰化陰影を有する画像である場合であって、この石灰化陰影の大きさが3画素より大きい場合について適用すると、クロージング処理によって得られる画像信号Sclosing において、図4右側第2段目のグラフに示すように、多重構造要素Bi より大きい乳腺構造はオリジナル画像信号Sorg による形状を維持するが、石灰化陰影については、構造要素より空間的に狭い範囲の中心部は消去されるが多重構造要素Bi より空間的に広い裾野の部分はオリジナル画像信号Sorg による形状を維持する。
【0086】
減算器18が、このクロージング処理によって得られた画像信号Sclosing からオリジナル画像信号Sorg を減算して石灰化陰影信号S′(=Sclosing −Sorg )を求めると、この石灰化陰影信号S′は図4右側第3段目のグラフに示すように石灰化陰影のうち多重構造要素Bi より空間的に狭い中心部だけがゼロ以外の特徴的な値を示すため、この信号値の相違により多重構造要素Bi より空間的に狭い中心部が検出される。
【0087】
なおここでは全体の大きさが多重構造要素Bi より空間的に狭い範囲の石灰化陰影を図示していないが、この図示しない石灰化陰影についても同様に検出される。この検出される部分以外の部分の信号値はゼロである。
【0088】
従来は、この石灰化陰影信号S′に依存した強調係数を式(17)に適用しており、その結果、多重構造要素Bi より空間的に狭い範囲に対応した画像部分についての強調係数は大きくなるためより強調度合が強いものとなるが、石灰化陰影の前述の裾野に相当する部分では強調がなされず、結局、石灰化陰影の形状が維持されないという問題があった。
【0089】
そこで本実施形態においては、膨張処理手段14が得られた石灰化陰影信号S′に対して縦9画素×横9画素の正方形形状の単一の構造要素を用いたダイレーション処理を施して、石灰化陰影信号S′を空間的に膨張せしめる(図4右側第4段目のグラフ参照)。
【0090】
なお、上記膨張処理により得られる膨張処理信号Scalcがゼロ以外の値を採る範囲については、上記構造要素の大きさを適宜変化させることによって所望の広がりにすることができ、本実施形態においては、この構造要素を上述の大きさに設定したことにより、オリジナル画像信号Sorg における石灰化陰影の空間的広がりと略同一にしている。ただし、この膨張処理信号Scalcがゼロ以外の値を採る範囲は必ずしもオリジナル画像信号Sorg における石灰化陰影の空間的広がりと同一とする必要はなく、オリジナル画像信号Sorg における石灰化陰影の空間的広がりと同一若しくはそれ以上の広がりであればよい。
【0091】
このようにして得られた膨張処理信号Scalcは、第1のルックアップテーブル15によって、その膨張処理信号Scalcに対応した第1の強調係数αcalcに変換される(図4右側第5段目のグラフ)。第1のルックアップテーブルによれば、膨張処理信号Scalcの値に応じて、第1の強調係数αcalcは0から1の範囲の値を採り、膨張処理信号Scalcの値が0の場合は、第1の強調係数αcalcは0である。
【0092】
一方、エッジ信号依存強調係数算出手段30は、入力されたオリジナル画像信号Sorg に対して第2のモーフォロジー演算手段13が縦5画素×横5画素の正方形形状の単一の構造要素によりダイレーション処理を施す。
【0093】
オリジナル画像信号Sorg が図4左側最上段のグラフ(図4右側最上段のグラフと同じ信号)に示すように、乳腺構造と石灰化陰影を有する画像である場合について適用すると、ダイレーション処理によって得られる画像信号Sdilationでは、図4左側第2段目のグラフに示すように乳腺構造の一部以外はすべて平坦な信号値となる。
【0094】
減算器19が、このダイレーション処理によって得られた画像信号Sdilationからオリジナル画像信号Sorg を減算してエッジ信号Sedge(=Sdilation−Sorg )を求めると、このエッジ信号Sedgeは図4左側第3段目のグラフに示すように石灰化陰影のエッジ部のみならず、乳腺構造のエッジ部も急峻に信号値が立ち上がる。そして、この立ち上がった部分以外の部分の信号値はゼロである。
【0095】
このようにして得られたエッジ信号Sedgeは、第2のルックアップテーブル16によって、そのエッジ信号Sedgeに対応した第2の強調係数αedgeに変換される(図4左側第4段目のグラフ)。
【0096】
なお本実施形態においては、図4右側第5段目に示す第1の強調係数αcalcがゼロ以外の値を採る範囲が、オリジナル画像信号Sorg における石灰化陰影と同一の空間的広がりを示しているが、これは前述したように構造要素の選択による単なる偶然であり、第1の強調係数αcalcがゼロ以外の値を採る範囲が、オリジナル画像信号Sorg における石灰化陰影の空間的広がりよりも広くなるように、膨張処理手段14が石灰化陰影信号S′を膨張せしめるものであればよい。
【0097】
以上の処理により第1の強調係数αcalc、第2の強調係数αedgeが、いずれも0から1の範囲内の値を採るものとして求められ(図4右第5段、図4左第4段)、これらは乗算器41に入力されて互いに乗じられ(図4下下段)、1つの強調係数αが求められる。
【0098】
この作用により、第1の強調係数αcalcまたは第2の強調係数αedgeのうち少なくとも一方の値が0の画像部分では、これらの積は0となり、第1の強調係数αcalcおよび第2の強調係数αedgeがいずれも0以外の値を採る画像部分でのみこれらの積は0以外の値となる。
【0099】
すなわち従来の方法によれば、エッジ信号依存強調係数算出手段30単独では所望の強調対象である石灰化陰影のみならず強調対象ではない乳腺構造のエッジ部分においても強調係数が0以外の値を採り、また石灰化陰影強調係数算出手段20単独では構造要素より大きな石灰化陰影については、信号値の変動が殆どない平坦部分の大きさが構造要素より小さい範囲で信号値が変動する部分(陰影の中心部に相当する部分)だけが0を採っていた。
【0100】
これに対して本実施形態においては、最終的に求められた強調係数αは、石灰化陰影のエッジ部に相当する輪郭部およびその内部(裾野部分含む)において0以外の値を採り、乳腺構造のエッジ部等の強調対象でない部分では0を採る。
【0101】
このような値を採る強調係数αと、オリジナル画像信号Sorg と、高周波成分(Sorg −Sus)とが、乗算器42および加算器43により式(17)にしたがって乗算および加算され、処理済み画像信号Sprocが出力される。
【0102】
この式(17)において高周波成分(Sorg −Sus)を強調する強調係数は上述したように、石灰化陰影のエッジ部に相当する輪郭部およびその内部においてのみ0以外の値を採るため、石灰化陰影の輪郭部およびその内部だけが選択的に強調処理されるとともに、従来の強調処理方法、装置よりも石灰化陰影の分離度を高めることができる。
【0103】
なお、図4下側下段のグラフに示した強調係数αには定数(Const.)が乗じられているが、これは図1の乗算器41の次段に設けられた増巾器(符番せず)の作用によるものであり、増幅器を設けない場合はConst.=1とすればよい。
【0104】
以上説明した実施形態は本発明の画像処理装置の一実施形態に過ぎず、この構成に限るものではない。例えば、第1のモーフォロジー演算手段12を、線形の3画素4方向の多重構造要素を用いてクロージング処理を行なうものではなく、縦3画素×横3画素の正方形状の単一の構造要素を用いてクロージング処理を行なうモーフォロジー演算手段12′を用いてもよく(図5参照)、この場合も上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0105】
また膨張処理手段14も、必ずしもダイレーション処理を行なうものに限らず、非鮮鋭マスク処理を行なう膨張処理手段14′を用いることもできる(図6参照)。
【0106】
さらに、縦3画素×横3画素の正方形状の単一の構造要素を用いてクロージング処理を行なう第1のモーフォロジー演算手段12′と、非鮮鋭マスク処理を行なう膨張処理手段14′との組み合わせを同時に用いる構成(図7参照)であってもよい。
【0107】
なお、上記各実施形態において、ローパスフィルター11のボケマスクサイズを縦3画素×横3画素として最終的に得られた石灰化陰影のみを強調処理した画像信号Sprocに対して、さらに縦3画素×横3画素以上の大きなボケマスクを用いて低周波数強調処理(通常の濃度依存強調処理)を施すことにより、乳癌における他の特徴的形態の一つである腫瘤陰影(濃度値の勾配線が陰影の中心に集中する形態の陰影)をも強調処理することができ、腫瘤陰影および石灰化陰影が強調処理された、診断性能の高い画像処理を行なうことができる。
【0108】
以上の各実施形態に置いて用いた第1および第2のルックアップテーブル15,16における各閾値Thld1,Thld1′,Thld2,Thld2′は経験的に求められるものであるが、各ルックアップテーブルに入力される信号のヒストグラムの極大値をThld1,Thld1′、極小値をThld2,Thld2′とするなど、ヒストグラム解析に基づいて設定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置の第1実施形態を示すブロック図
【図2】第1のルックアップテーブルを表す関数のグラフ
【図3】第2のルックアップテーブルを表す関数のグラフ
【図4】本発明の画像処理装置の作用を説明するための信号値を示すグラフ
【図5】本発明の画像処理装置の第2実施形態を示すブロック図
【図6】本発明の画像処理装置の第3実施形態を示すブロック図
【図7】本発明の画像処理装置の第4実施形態を示すブロック図
【図8】モーフォロジー演算の基本的な作用を説明する図
【図9】モーフォロジーフィルターにおける構造要素Bi (i=1,2,…,M;M=4)を示す図
【図10】オリジナル画像信号が示す形状の相違に応じた処理結果の相違を説明するための図
【図11】(A)図1に示した実施形態の画像処理装置で用いられる線形の3画素4方向の多重構造要素を示す図、(B)5画素8方向の多重構造要素を示す図、(C)7画素8方向の多重構造要素を示す図
【符号の説明】
11 ローパスフィルタ
12,13 モーフォロジー演算手段
12′ モーフォロジー演算手段(多重構造要素)
14 膨張処理手段(ダイレーション処理)
14′ 膨張処理手段(非鮮鋭マスク処理)
15,16 ルックアップテーブル
17,18,19 減算器
20 石灰化陰影依存強調係数算出手段
30 エッジ信号依存強調係数算出手段
41,42 乗算器
43 加算器
Sorg オリジナル画像信号
Sus ボケマスク信号
Sproc 処理済画像信号

Claims (14)

  1. 原画像を表すオリジナル画像信号Sorg 、該オリジナル画像信号Sorg の非鮮鋭マスク信号Sus、強調係数βに基づいて、下記式(1)にしたがった強調処理を施して処理済画像信号Sprocを得る画像処理方法において、
    Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1)
    前記原画像から該原画像中の所定の大きさの輪郭を有する画像部分に対応する大きさの輪郭を有する構造要素を用いて該画像部分を抽出するモーフォロジー演算を前記オリジナル画像信号に施して、該輪郭を有する画像部分において特徴的な値を示す特定画像信号を求め、
    該特定画像信号が大きいほど前記強調度合いが大きくなるような特定画像強調係数を求め、
    前記原画像のうちエッジ部分において特徴的な値を示すエッジ信号を求め、
    前記特定画像強調係数を前記エッジ信号が大きいほど調整後の特定画像強調係数が大きくなるように調整し、
    該調整された新たな特定画像強調係数を式(1)における強調係数βとすることを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記モーフォロジー演算がオープニング処理またはクロージング処理に基づくものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記特定画像強調係数は、該特定画像信号の大きさに応じて予め設定された変換テーブルにしたがって求めるものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像処理方法。
  4. 前記特定画像強調係数を求めるのに先だって、ゼロ以外の値を示す特定画像信号が存在する範囲を広げる膨張処理を前記特定画像信号に施すことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の画像処理方法。
  5. 前記エッジ信号は、前記原画像のうち前記エッジ部分を抽出する第2のモーフォロジー演算に基づいて求めることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の画像処理方法。
  6. 前記第2のモーフォロジー演算は、ダイレーション処理またはエロージョン処理に基づくものであることを特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
  7. 前記エッジ信号の大きさに応じたエッジ強調係数を求め、
    前記エッジ強調係数に基づいて前記特定画像強調係数を調整することを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項に記載の画像処理方法。
  8. 前記エッジ強調係数は、前記エッジ信号の大きさに応じて予め設定された第2の変換テーブルにしたがって求めるものであることを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  9. 原画像を表すオリジナル画像信号Sorg 、該オリジナル画像信号Sorg の非鮮鋭マスク信号Sus、強調係数βに基づいて、下記式(1)にしたがった強調処理を施して処理済画像信号Sprocを得る画像処理装置において、
    Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (1)
    前記原画像から該原画像中の所定の大きさの輪郭を有する画像部分に対応する大きさの輪郭を有する構造要素を用いて該画像部分を抽出するモーフォロジー演算を前記オリジナル画像信号に施して、該輪郭を有する画像部分において特徴的な値を示す特定画像信号を求めるモーフォロジー演算手段と、
    該特定画像信号が大きいほど前記強調度合いが大きくなるように特定画像強調係数が予め設定された変換テーブルと、
    前記原画像のうちエッジ部分において特徴的な値を示すエッジ信号を求めるエッジ信号検出手段と、
    前記特定画像強調係数を前記エッジ信号が大きいほど調整後の特定画像強調係数が大きくなるように調整する調整手段と、
    該調整された新たな特定画像強調係数を前記強調係数βとして前記式(1)の強調処理を行なう強調処理手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  10. 前記モーフォロジー演算手段によるモーフォロジー演算がオープニング処理またはクロージング処理に基づくものであることを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
  11. 前記特定画像信号に対して、ゼロ以外の値を示す特定画像信号が存在する範囲を広げるように膨張処理を施す膨張処理手段をさらに備えたことを特徴とする請求項9または10記載の画像処理装置。
  12. 前記エッジ信号検出手段が、前記原画像のうち前記エッジ部分を抽出する第2のモーフォロジー演算に基づいて求める第2のモーフォロジー演算手段であることを特徴とする請求項9から11のうちいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記第2のモーフォロジー演算手段によるモーフォロジー演算が、ダイレーション処理またはエロージョン処理に基づくものであることを特徴とする請求項12記載の画像処理装置
  14. 前記エッジ信号の大きさに応じたエッジ強調係数が予め設定された第2の変換テーブルをさらに備え、
    前記調整手段が、前記特定画像強調係数を前記エッジ強調係数に基づいて調整するものであることを特徴とする請求項9から13のうちいずれか1項に記載の画像処理装置。
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