JP3610478B2 - Lanにおける衝突検出方法およびその端末装置 - Google Patents

Lanにおける衝突検出方法およびその端末装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は端末装置間で双方向にデータ通信を行うネットワークシステムに関し、特に、同軸ケーブルを用いて高周波的に分岐されたLANの送信衝突検出方法およびその端末装置に関する。
本発明は、市中から各家庭あるいは各事業所に配備されたCATVあるいはTVの同軸ケーブルを用いて構築されたLANに適用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、所定のエリア内で複数の端末装置を伝送線に接続し、データを双方向に通信するシステムがある。それは、ローカルエリアネットワーク(以下、LANという)と呼ばれ、データの衝突を監視するトランシーバ、データの分配器であるハブ、およびデータの入出力装置である複数の端末器から構成される。そして、トランシーバ間は同軸ケーブルによって、トランシーバ、ハブおよび各端末器はツイストペア線によって接続されている。その代表としてIEEE802に準拠したイーサネットがよく知られている。
【0003】
その伝送方式はベースバンド方式であり、0,1のデータをバイフェーズ電圧にして、伝送線に送出する方式である。伝送媒体によって10BASE5,10BASE2,10BASE−Tに分けられ、その伝送速度は10Mbps である。
また、この場合のアクセス制御方式は、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Acess with Collision Detection:搬送波感知多重アクセス/衝突検出)と類似の方式であり、データの送信に先立ち、同軸ケーブル上のチャネルの専有の有無すなわち送信衝突の有無を確認し、送信衝突がない場合に、送信先のアドレスと送信元のアドレスを付けてデータを送信させる方式である。
【0004】
具体的には、図6に示すネットワークシステムがある。幹線である同軸ケーブル300には複数のトランシーバ200、220が取り付けられ、その下位にはツイストペア線を介してハブ100、ハブ120が、さらにその下位には端末装置であるコンピュータ装置101等が接続されている。
トランシバー200,220は、データの中継と同軸ケーブル300上の送信衝突を監視する役割をする。例えばコンピュータ装置101からハブ100を介してデータ送信の要求があると、トランシバー200自身が電流源201より直流の定電流を同軸ケーブル300の終端抵抗に送出する。そして、その線間の電圧をコンパレータ202にて参照電圧Vrefと比較する。
他の端末装置がネットワークを既に使用している場合に、さらに衝突検出用の直流定電流を加えると、同軸ケーブル300には正常に送信が行われている場合の2倍の直流電流が流される。この時、同軸ケーブル300の線間の電圧は参照電圧Vrefを越える。これにより、送信開始前に送信衝突が発生することが検出される。この場合には、データ信号の送信は行われない。これにより、既に同軸ケーブル300上を伝送しているデータ信号が保護されていた。
【0005】
【発明が解決しようする課題】
しかしながら、従来のハブとツイストペア線を用いたLANの形態は、多数のハブが幹線の同軸ケーブルに接続されるマルチドロップ方式、所謂バス型である。そしてアクセス制御方式は、トランシーバが直流定電流を伝送路終端に接続された終端抵抗に流し、その両端電圧から送信衝突を判断し、アクセスの可否を決定する方式である。
従って、直接端末装置が送信衝突を検出するのではなく、間接的にトランシバーが検出し、その結果を各端末装置に伝えるいう非効率なものであった。
また、上記アクセス制御方式は、2個の終端抵抗を用いた直流電流による電圧検出であり、LANが分岐器あるいは分配器によって交流的に拡張された場合には、適用できなかった。
また、上記ハブに接続される端末数には制約があり、必ずしも広範囲に自由度の高いLANが構築されるものではなかった。
【0006】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、従来システムのアクセス速度および端末数あるいはその配置の自由度に関する問題は、上記アクセス制御方式にあることに着目し、各端末装置が送信時に、交流信号により送信衝突を検出することを可能とすることで、交流的に分岐された広範なエリアで自由度の高いローカルエリアネットワークシステムを可能とし、そのアクセス速度をあげるとともにそのシステムコストを下げることである。
また、他の目的は、すでに市中あるいは各事業所/各家庭に配備されているCATVあるいはTVの同軸ケーブル線を利用し、TV機能を保持しつつ各事業所/各家庭の端末間でデータの授受ができるLANを構築し、その構築コストを下げることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載のLANにおける衝突検出方法は、イーサネット仕様のデータで高周波搬送波を変調してデータ信号とし、データ信号をネットワークに送出することによって複数の端末装置が双方向通信を行うLANであって、分岐器あるいは分配器を用いて同軸ケーブルを高周波的に分岐して拡張したLANに適用され、各端末装置はデータ信号をネットワークに送出する時には、データ信号に先行し、データ信号の送信終了までの期間、衝突判定のための衝突判定交流信号をネットワークに送出し、その衝突判定交流信号を送出した端末装置が、ネットワーク上のビート信号の有無に基づいて送信衝突を検出することを特徴とする。
【0008】
本請求項のLANにおける衝突検出方法は、分岐器あるいは分配器を用いて同軸ケーブルを高周波的に分岐して拡張されたネットワークに適用される。その分岐器あるいは分配器は、直流は伝達させないが、交流は伝達させるトランス結合素子である。
【0009】
各端末装置はデータ信号の送出に先立ち、送信衝突を検出するため、データ信号の送信終了までの期間、衝突判定交流信号をネットワークに送出する。その衝突判定交流信号は、分岐器、又は、分配器を通過し、ネットワーク全体に送出される。そして、例えば複数の端末装置が同時に、その衝突判定交流を送出した場合は、ネットワークの伝送路からビート信号が検出される。それは、例えばトランジスタ等のVI特性の非線形領域で伝送路上の信号を増幅して、低域周波数を抽出することで得られる。
【0010】
衝突判定交流信号を送出した端末装置は、そのビート信号発生の有無に基づいて送信衝突を判断し、データ信号を送出する。
ビート信号は、複数の端末装置からの衝突判定交流信号の周波数が異なっていれば、振幅が異なっていても検出することができる。従って、伝送により衝突判定交流信号がランダムに減衰しても、確実にビート信号を捉え、送信衝突を検出することができる。よって、従来の直流方式に比べ、送信衝突の検出精度を向上させることができる。
【0011】
また、送信衝突を意味するビート信号の有無は、端末装置に設けられた周波数弁別手段によって検出される。
ビート信号は、2つの衝突判定交流信号の周波数差の信号である。2つの衝突判定交流信号の積は、周波数軸上では2つの衝突判定交流信号周波数の和と差の周波数から構成される。例えば、和の周波数を数十MHZ、差の周波数を数十KHZとすることができる。周波数弁別手段は、この両者を弁別する。例えばローパスフィルタによってビート信号である低周波成分を抽出し、それをカウントする。所定値以上の数値をカウントすれば、送信衝突と判定する。これにより、より正確に送信衝突を検出することができる。
【0014】
また、端末装置は、双方向通信に用いられる搬送波とは異なる基本周波数から、初期期間において、ランダムな関数でスイープすることにより位相変調又は周波数変調された衝突判定交流信号を送出している。この結果、既に、ネットワーク上に、位相又は周波数が一定となった衝突判定交流信号が存在する状態で、他の端末装置から衝突判定交流信号が送出されると、この初期期間において、2つの衝突判定交流信号の合成によるビート信号の位相又は周波数が時間の関数で変化することになる。この結果、衝突判定交流信号を送出した端末装置が、初期期間において、短時間で位相あるいは周波数が変化するビート信号を検出することができる。よって、より短時間で確実に送信衝突の判定を行うことができる。
また、ネットワーク上に他の衝突判定交流信号が存在しない状態では、初期期間後は、その衝突判定交流信号を一定とし、例えばデータ搬送波として使用することもできる。従って、周波数帯を有効に利用することができる。
【0015】
請求項2に記載のLANにおける端末装置は、請求項1に記載のLANにおける衝突検出方法に用いる端末装置であって、衝突判定交流信号を送出した後、所定の初期期間内に、ネットワークからビート信号を検出しない場合には、データ信号をネットワークに送出し、ビート信号を検出した場合には、データ信号を送出することなく、衝突判定交流信号の送出を停止することを特徴とする。
上記所定の初期期間は、1つの端末装置から送出された衝突判定交流信号が、全ての端末装置に届く最小の時間以上に設定されている。従って、この所定の初期期間内にビート信号を検出しない場合は、確実にデータを送信することができる。また、この所定の初期期間内に、ビート信号を検出した場合は、データ信号を送出しないので、送信衝突をさせることはない。よって、確実にデータ通信を行うことができる端末装置となる。
【0016】
請求項3に記載のLANにおける端末装置は、同軸ケーブルと分岐器あるいは分配器によって他の端末装置にツリー構造に接続されることを特徴とする。
1つの端末装置から送出された衝突判定交流信号は、同軸ケーブルと分岐器あるいは分配器を介して全ての端末装置に伝送される。よって、ツリー構造のネットワークであっても同様に送信衝突が検出され、確実なデータ通信を行う端末装置となる。
また、分配器あるいは分岐器を必要に応じて取り付けることで、端末装置の数を必要に応じて増加させることができる。
従って、自由度の高いローカルエリアネットワークを実現する端末装置となる。
【0017】
請求項4に記載のLANにおける端末装置は、CATV網に形成されたLANに適用され、衝突判定交流信号はCATVの空きチャネルを利用して送出されることを特徴とする。
これによりCATV網を利用したLANにも適用できる利便性の高い衝突検出装置となる。
【0018】
請求項5に記載のLANにおける衝突検出方法は、例えば一事業所あるいは1家屋等の所定エリア内に配備されたTV配線網に適用され、衝突判定交流信号およびデータ信号はTVの空きチャネルを利用して送出される。
通常のTV配線網は、CATV網と同様、同軸ケーブルが分岐器あるいは分配器によって分岐されて形成されている。従って、TV配線網の空きチャネルを衝突判定交流信号とデータ信号に適用すれば、既存のTV受信に加え、所定エリア内でLANを形成することができる。
よって、既存のTV配線網に利用され、LAN構築コストを低減させる衝突検出方法となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(第1実施例)
図1に同軸ケーブルと分岐器を用いて高周波的に接続されたツリー状LANを示す。図は、概略構成図である。本発明の衝突検出方法は、このLANに適用される。このLANは、大きく同軸ケーブル10、分岐器20、端末装置30、入出力装置であるコンピュータ装置40から構成され、端末装置30とコンピュータ装置40間以外は全て同軸ケーブル10によって接続されている。また、端末装置30とコンピュータ装置40はツイストペア線によって接続されている。尚、同軸ケーブル10と後述する伝送路とは同じ意味である。
【0020】
端末装置30は、送信衝突を検出するための衝突検出部34と同じく検出のために交流信号を発生させる衝突判定交流信号発生部35を内部に有している。
端末装置30は、接続されたコンピュータ装置40から送信要求を受けると、後に詳述する様に、この衝突判定交流信号発生部35から衝突判定交流信号Fsを送出し、衝突検出部34によってその送信衝突を判断する。
また、分岐器20はトランス結合された双方向性結合器であり、上記衝突判定交流信号Fsは、上流から下流へあるいは逆方向へ、全ての端末装置30に伝送される。また、端末装置30から送出されるデータ信号も同様である。データ信号に関しては、送受信とも同一搬送周波数が用いられ、端末装置30間でパケット通信が行われる。
尚、各々端末装置からは、僅かに異なる周波数の衝突判定交流信号Fsが送出される。その周波数は、例えば26MHZを基本とし、差周波数は約10kHZ〜100kHZ毎に設定されている。これらは、水晶発振子等によって得られる。
【0021】
例えば、あるコンピュータ装置40がLAN内に送信要求をした場合、それに接続された端末装置30は、先ず送信衝突を回避するため、現在の伝送路状態を後述する衝突検出部あるいは復調部から読む。他キャリアあるいはデータが検出されれば、データ送信は行われない。すなわち、他の端末装置30によって既に伝送路が使用されておれば、データ送信は行われない。
【0022】
また、例えば、あるコンピュータ装置40が、単独でLAN内に送信要求をした場合、それに接続された端末装置30の衝突判定交流信号発生部35からは、例えば周波数fsの衝突判定交流信号Fsがネットワーク上に送出される。所定の初期期間待機し、その直後、伝送路の状態を衝突検出部34によって検出する。
検出された信号は、その端末装置30自身が送出した周波数fsの衝突判定交流信号Fsであるので、送信衝突はないと判定される。これにより、この端末装置30は、衝突判定交流信号Fsを送出し続けると共に、データ信号を送出する。端末装置30から出力されたデータ信号は、分岐器あるいは分配器によって分岐されたネットワークに伝送され、アドレスが一致した他の端末装置30に読み込まれる。
【0023】
一方、ほぼ同時に複数のコンピュータ装置40がLANに送信要求する場合がある。この同時アクセス時の送信衝突回避を図2に示すタイムチャートを用いて説明する。
例えば、端末装置1,2が時刻t、t(t≒t)に送信要求を受けると、端末装置1,2はそれぞれトリガ信号1、2を発生させる(図2(a),(c))。そして、それぞれの衝突検出部34により、トリガタイミングτ、τで伝送路状態(図2(e))を読む。
両者とも信号のない状態A,Bであるので、それぞれの衝突判定交流信号発生部35は、例えば周波数fsの衝突判定交流信号Fsと周波数fsの衝突判定交流信号Fsを送出する(図2(b),(d))。
この時、最初に衝突判定交流信号Fsが送出され、僅かに遅れて衝突判定交流信号Fsが送出されるとする。この場合、初期においては伝送路の状態は、周波数fsの衝突判定交流信号Fsのみであり、つづいて周波数fsの衝突判定交流信号Fsが重畳された状態となる(図2(e))。
【0024】
続いて、端末装置1の衝突検出部34は、初期期間後、例えば1msec後のトリガタイミングτにおいて、再び伝送路状態を読む。この時、伝送路には2つの衝突判定交流信号が重畳されているので、周波数|fs−fs|のビート信号が検出される(状態C)。ビート信号であるので、送信衝突と判定し、端末装置1は直ちに、衝突判定交流信号Fsの送信を中止する。従って、伝送路状態は、衝突判定交流信号Fsが取り除かれて周波数fsの衝突判定交流信号Fsが残される。
【0025】
続いて、同様に端末装置2の衝突検出部34は、同じく初期期間後のトリガタイミングτにおいて、再び伝送路状態を読む。この時、伝送路には周波数fsの衝突判定交流信号Fsが残されているので、それが検出される(状態D)。 ビート信号ではないので、送信衝突はないと判断され、続いて図示しないデータ信号が送出される。これにより、ほぼ同時にコンピュータ装置40から送信要求があっても、送信衝突をさせることなく、確実にデータ通信が行われる。
【0026】
尚、この時、2つの衝突判定交流信号Fsの周波数が、極めて近ければ、そのビート周波数も極めて低くなり、送信衝突が判定されるまで、時間を要する場合がある。
このような時は、例えば各衝突判定交流信号Fsの位相あるいは周波数をランダムに変調するのが望ましい。ランダムに変調された衝突判定交流信号Fsは、電圧制御型水晶発振子VCOを用い、それにランダム関数を入力させることで得られる。ランダムに変調されているので、短時間に確実に複数の衝突判定交流信号の周波数差のビート信号を捉える事ができる。その結果、送信衝突も短時間に判定できる。
【0027】
また、周波数又は位相をランダムに変調する期間は、所定の初期期間として、その初期期間が経過した後は、周波数又は位相の変調を行わないようにしても良い。所定の初期期間において、より短時間にビート信号の有無を確認できる。初期期間後は、一定周波数の衝突判定交流信号Fsとし、これをデータ搬送波としてもよい。これにより、発振器の有効利用ができる。又、初期期間だけ、単調増加関数又は単調減少関数で、周波数又は位相を変調するようにしても良い。それらの関数差の周波数のビート信号が検出されることになる。
【0028】
以上のように、データ信号送出時には、他キャリアあるいはデータ信号検出と衝突判定交流信号Fsによるビート信号検出の2段階検出によって送信衝突を判定している。従って、本実施例のLANにおける衝突検出方法によれば、確実にそれを送信衝突を回避することができ、確実なデータ通信が保証される。
【0029】
(第2実施例)
図3に本発明の端末装置30の構成図を示す。図は、ブロック図である。この端末装置30は、第1実施例のLANにおける衝突検出方法に適用される。
本発明の端末装置30は、イーサネットインターフェース31、イーサネット仕様のデータで搬送波を変調する変調部32、変調された信号からデータを取り出す復調部33、衝突検出のため、衝突判定交流信号Fsを送出する衝突判定交流信号発生部35、伝送路上の複数の衝突判定交流信号Fsをビート信号として検出する衝突検出部34、双方向に高域周波数帯域と低域周波数帯域を分波・合波させる分波器36から構成される。
【0030】
データ信号の変調には、振幅変調,周波数変調,位相変調があるが、本実施例の変調は振幅変調が使用される。伝送方式は、周波数が多重化されたブロードバンド方式を利用し、例えば5MHZ〜112MHZの周波数帯が使用される。尚、通常ブロードバンド方式では、150MHZ〜450MHZが下り信号用に割り当てられているが、本実施例では使用しない。
またここでは、便宜上、出力搬送波をFu、入力搬送波をFdと記す。両者とも同じ周波数である。入出力データは、この搬送波、例えば100MHZを、データに応じて振幅変調・復調することにより入出力される。
また、入出力搬送波Fu、Fdを上記高域周波数帯域とし、衝突判定交流信号Fsを上記低域周波数帯域とすれば、上記分波器36によってそれぞれの方向に分波・合波される。
【0031】
次に、信号の流れに従って各機能を説明する。コンピュータ装置40から入力されたデータ信号は所定の通信形式(10BASE−T)でツイストペア線に送出される。ツイストペア線に送出されたデータ信号はイーサネットインターフェース31を介し、変調部32に送信される。変調部32では、例えば出力搬送波Fuがこのデータ信号に基づいて振幅変調され、ネットワークに送出される。
これに先立ち、データ信号の送信衝突を回避するため、先ず衝突検出部34あるいは復調部33にて現在の伝送路の使用状況が調べられる。すなわち、他キャリアの有無あるいはデータの有無を調べる。他キャリアあるいはデータが検出されれば、データ送信は行わない。
【0032】
他キャリアが検出されない場合は、同時送信衝突を回避するため、イーサネットインターフェース31はRS端子から衝突判定交流信号発生部35にトリがをかけ、衝突判定交流信号Fsを送出させる。これは、分波器36を介して、ネットワーク上の全ての端末装置30に伝送される。
【0033】
続いて、イーサネットインターフェース31は、所定の初期期間後、衝突検出部34から、伝送路状態を読む。伝送路に異なる周波数の衝突判定交流信号Fsが存在すれば、衝突検出部34によってその差周波数のビート信号が検出される。そして、ビート信号であれば、送信衝突であると判断する。送信衝突を検出した端末装置30は、衝突判定交流信号Fsの送信を中止するとともにデータ信号の送出も中止する。
【0034】
又、所定の初期時間後に、ビート信号が検出されない場合には、衝突判定交流信号Fsを送信した端末装置30は、送信衝突がないと判断し、その衝突判定交流信号Fsを継続して送信すると共に、データ信号を送信する。このようにして、送信衝突が回避されるとともにデータ送信が行われる。
【0035】
図4に衝突検出部34の構成ブロック図を示す。衝突検出部34は、周波数弁別手段であり、非線形増幅器34a、ローパスフィルタ(以下、LPF)34b、コンパレータ34c、周波数カウンタ34d、所定値との比較をするデジタルコンパレータ34eから構成される。
【0036】
例えば、1波の衝突判定交流信号Fsのみが非線形増幅器34aに入力された場合は、高周波信号であるので、増幅後、LPF34bで遮断される。従って、周波数カウンタ34dではカウントされず、デジタルコンパレータ34eの出力も’L’となり、送信衝突が判定されない。これにより、端末装置30はデータ送信を開始する。
【0037】
一方、衝突判定交流信号Fs,Fsの2波が非線形増幅器34aに入力された場合は、LPF34bにより衝突判定交流信号Fs,Fsの周波数差|fs−fs|のビート信号Acos2π(fs−fs)が出力される。
【0038】
この低周波信号Acos2π(fs−fs)は、次にコンパレータ34cによって、あるしきい値を基準として2値に変換された矩形波となり、周波数カウンタ34dに入力される。周波数カウンタ34dではこの入力された信号の立ち上がりに同期して所定時間計数され、その計数値Aがデジタルコンパレータ34eによって所定の設定値Bと比較される。設定値Bを上回れば送信衝突と判定される。
例えば、ノイズ分を考慮し上記所定値Bを5とし、100kHZ以上のビート信号を100μsecの期間カウントすれば、周波数カウンタ34dの値Aは10カウント以上となり、デジタルコンパレータ34eによってA>Bが、即ち’H’が出力され、送信衝突が判定される。
【0039】
このように、本実施例の端末装置では、送信衝突を衝突判定交流信号Fsの信号レベルではなくて、その周波数で判定している。
よって、到来した複数の衝突判定交流信号Fsの信号振幅は異なっていても、それに左右されることなく、確実に送信衝突を判定する。従って、減衰率、配線長さの異なる様々な形態のLANに対しても、この端末装置を適用することができる。
また、本実施例の端末装置を用いてLANを構築すれば、従来例の高価なトランシーバが不必要となる。従って、LANの構築コストを下げることもできる。
【0040】
(変形例)
以上、本発明を表わす1実施例を示したが、他にさまざまな変形例が考えられる。
図5に、本発明の変形例を示す。これは、本発明をCATV網に適用し、小規模LANを構築したものである。このLANは、CATV同軸ケーブル10、TV信号とデータ信号を分岐させる分岐器20、端末装置30、コンピュータ装置40そしてTV装置80から構成される。このCATV網は、同軸ケーブル10を用いて各家庭あるいはオフィスに配備された既存のCATVシステムである。
【0041】
CATV伝送に使用される周波数は2つの帯域に分離されている。1つは10MHZ〜55MHZの局方向への上り帯域であり、1つは70MHZ〜770MHZの端末装置側への下り帯域である。上り帯域は主にデータ通信に、下り帯域は映像信号等のテレビジョン信号(以下、TV信号。)に使用されている。
従って、上り帯域の10〜55MHZの周波数帯を用い、例えば双方向データ通信の搬送波に55MHZ帯を、衝突判定交流信号Fsに10MHZを割り当て、第1実施例の衝突検出方法と第2実施例の端末装置を採用すれば、簡単にLANが形成できる。また、衝突判定交流信号Fsには、ガードバンド帯である55MHZ〜70MHZ帯の何れかの周波数を割り当ててもよい。
これらのLANは、既存のCATV網を使用するので、新たにLAN用のケーブルを配備する必要がない。従って、この端末装置70を適用すれば、安価で利便性の高い小規模LANが実現できる。
【0042】
また、第1実施例では衝突判定交流信号Fsの発生に電圧制御型水晶発振子VCOを用い、それにランダム関数による電圧波形を与え、ランダムに周波数変調された衝突判定交流信号Fsを提案したが、ランダム関数に限らず三角波でも良い。三角波の場合にはさらにその傾きが端末装置毎に異なるようにしても良い。また、確実に位相をスイープしてビート信号を取り出すことができる電圧波形ならその種類は問わない。
【0043】
また、CATV網に適用した変形例では、衝突検出のための衝突判定交流信号Fsに未使用帯域を用いたが、CATVシステムに支障がない帯域であれば、任意の周波数帯を当てることもできる。例えば、下り信号帯域のTV信号の空きチャネルなども使用することができる。
【0044】
また、上記変形例では、既存のCATV網に本発明のLANにおける衝突検出方法および端末装置並びにその端末装置を適用したが、CATV網に限らずSOHO(Small Office Home Office)あるいはマンション等小エリアに配備されたTV網に適用してもよい。この場合も、通常のTV受信に加えて小規模LANが構築される。
【0045】
その他様々な変形例が考えられるが、同軸ケーブルが高周波的に分岐され、端末装置がツリー状、スター状に構築されたたネットワークにおいて、データ信号の送出に先立ち、衝突判定交流信号を伝送路に送出し、その伝送路上のビート信号発生の有無によって、端末装置が送信衝突を検出する方法であればその類を問わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る衝突検出方法を適用するLANの構成図。
【図2】第1実施例に係わる同時送信回避を説明するタイムチャート。
【図3】第2実施例に係わる端末装置のブロック回路図。
【図4】第2実施例に係わる衝突検出部のブロック回路図。
【図5】変形例に係わる端末装置を用いたLANの構成図。
【図6】従来の衝突検出方法に係わるLANの構成図。
【符号の説明】
10 同軸ケーブル
20 分岐器
30 端末装置
34 衝突検出部
35 衝突判定交流信号発生部
40 コンピュータ装置
Fs 衝突判定交流信号

Claims (5)

  1. イーサネット仕様のデータで高周波搬送波を変調してデータ信号とし、該データ信号をネットワークに送出することによって複数の端末装置が双方向通信を行うLANにおいて、
    分岐器あるいは分配器を用いて同軸ケーブルを高周波的に分岐して拡張されたLANに適用され、
    前記端末装置は前記データ信号をネットワークに送出する時には、前記データ信号に先行し、前記データ信号の送信終了までの期間、衝突判定のための衝突判定交流信号をネットワークに送出し、
    前記衝突判定交流信号は、前記双方向通信に用いられる搬送波とは異なる基本周波数から、その初期期間において、ランダムな関数でスイープすることにより位相変調、または周波数変調された信号であり、
    前記衝突判定交流信号を送出した前記端末装置が、ネットワーク上のビート信号の有無を前記端末装置に設けられた周波数弁別手段により検出して、送信衝突を検出することを特徴とするLANにおける衝突検出方法。
  2. 請求項1に記載のLANにおける衝突検出方法に用いる端末装置であって、前記衝突判定交流信号を送出した後、所定の初期期間内に、前記ビート信号を検出しない場合には、前記データ信号を前記ネットワークに送出し、前記ビート信号を検出した場合には、前記データ信号を送出することなく、前記衝突判定交流信号の送出を停止することを特徴とするLANの端末装置。
  3. 前記端末装置は、前記同軸ケーブルと前記分岐器あるいは分配器によって他の端末装置にツリー構造に接続されることを特徴とする請求項2に記載のLANの端末装置。
  4. 前記端末装置は、CATV網に形成されたLANに適用され、前記衝突判定交流信号はCATVの空きチャネルを利用して送出されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のLANにおける端末装置。
  5. 前記LANにおける衝突検出方法は、所定エリアに配備されたTV配線網に適用され、TVの空きチャンネルを用いてLANが形成されることを特徴とする請求項1に記載のLANにおける衝突検出方法。
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