JP3607456B2

JP3607456B2 - Guide wire

Info

Publication number: JP3607456B2
Application number: JP09650397A
Authority: JP
Inventors: 幸彦村田
Original assignee: Terumo Corp
Current assignee: Terumo Corp
Priority date: 1997-03-31
Filing date: 1997-03-31
Publication date: 2005-01-05
Anticipated expiration: 2017-03-31
Also published as: JPH10272118A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば各種カテーテルを誘導するのに用いられるガイドワイヤに関する。
【０００２】
【従来の技術】
生体内へカテーテルを挿入する場合、そのカテーテルのルーメン内にガイドワイヤを挿通し、これを操作することによって、カテーテルの先端部を誘導し、血管の分岐の選択等を円滑かつ確実に行うようにしている。
【０００３】
従来のガイドワイヤとしては、ステンレス鋼や超弾性合金（Ｎｉ−Ｔｉ合金）で構成されたものが知られている。
【０００４】
ところで、生体内へのカテーテルの挿入は、Ｘ線透視下で行われるため、カテーテルには、Ｘ線造影性が付与されている。
【０００５】
近年、核磁気共鳴装置：ＭＲＩ（ＭａｇｎｅｔｉｃＲｅｓｏｎａｎｃｅＩｍａｇｉｎｇ）による検査、診断が行われているが、技術の進歩により、このＭＲＩによる画像をモニターしつつ、被検者の体内にカテーテルおよびガイドワイヤを挿入し、検査、診断、治療等の医療行為を行うことも可能となってきた。
【０００６】
この場合、ステンレス鋼で構成された従来のガイドワイヤは、その材料特性および線材への加工の際に生じる加工硬化により、磁性を帯び、そのため、ＭＲＩの強力な磁場中におかれた場合、過剰に反応してＭＲＩモニター画像上に大きなアーチファクト（実在しない像）が出現し、ガイドワイヤが実際の太さの１０倍以上に視認されてしまう。その結果、生体内におけるガイドワイヤの先端部の位置を正確に認識することができなくなり、前記医療行為の妨げとなるおそれが生じる。
【０００７】
さらに、ＭＲＩの強力な磁化作用によって、ガイドワイヤが発熱し、同様に前記医療行為の妨げとなったり、生体に対し悪影響を及ぼしたりすることがあり得る。
【０００８】
また、逆に、超弾性合金（Ｎｉ−Ｔｉ合金）で構成された従来のガイドワイヤは、ＭＲＩモニター画像上に生じるアーチファクトが、ガイドワイヤの実際の太さより小さく、そのため、生体内におけるガイドワイヤの先端部の位置を確認しにくい。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ＭＲＩによるモニター画像で適正に視認することができるガイドワイヤを提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
このような目的は下記の発明により達成される。
【００１１】
（１）弱磁性体または非磁性体で構成されたワイヤ本体の少なくとも先端部に、強磁性体よりなる薄膜を設け、
前記薄膜が設けられた前記先端部がＭＲＩ画像において造影性を有する造影部を構成することを特徴とするガイドワイヤ。
【００１２】
（２）前記ワイヤ本体は、先端細径部を有し、該先端細径部に前記薄膜が設けられている上記（１）に記載のガイドワイヤ。
【００１３】
（３）前記薄膜は、気相成膜法により形成されたものである上記（１）または（２）に記載のガイドワイヤ。
【００１４】
（４）前記薄膜の厚さが０．００１〜２．５μｍである上記（１）ないし（３）のいずれかに記載のガイドワイヤ。
【００１５】
（５）前記薄膜は、前記ワイヤ本体の長手方向に沿って所定間隔をおいて複数形成されている上記（１）ないし（４）のいずれかに記載のガイドワイヤ。
【００１６】
（６）前記ワイヤ本体は、常温付近における外径方向の磁化率が５．０×１０^-4以下である金属材料で構成されている上記（１）ないし（５）のいずれかに記載のガイドワイヤ。
【００１７】
（７）前記ワイヤ本体の少なくとも前記薄膜が設けられた部分に、その外周を被覆する被覆層が形成されている上記（１）ないし（６）のいずれかに記載のガイドワイヤ。
【００１８】
（８）前記被覆層は、有機高分子材料で構成されている上記（７）に記載のガイドワイヤ。
【００１９】
（９）前記被覆層の構成材料中に、Ｘ線不透過材料が含まれている上記（７）または（８）に記載のガイドワイヤ。
（１０）ガイドワイヤの少なくとも先端部が、グラジエントエコー法により撮影したＭＲＩ画像中において実際の外径の１〜８倍のアーチファクトを生じる造影部を構成する上記（１）ないし（９）のいずれかに記載のガイドワイヤ。
（１１）前記薄膜は、前記ワイヤ本体の長手方向に沿って線状若しくは帯状に形成されているもの、又は、螺旋状に形成されているものである上記（１）ないし（１０）のいずれかに記載のガイドワイヤ。
（１２）前記ワイヤ本体は、基端側部分と先端側部分とをそれぞれ異なる第１の材料と第２の材料とで構成し、該第１の材料の剛性が該第２の材料の剛性より高いものとする上記（１）ないし（１１）のいずれかに記載のガイドワイヤ。
（１３）前記ワイヤ本体は、芯材にコイルを巻回したものである上記（１）ないし（１２）のいずれかに記載のガイドワイヤ。
【００２０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガイドワイヤを、添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【００２１】
図１は、本発明のガイドワイヤの実施例を示す斜視図である。以下、図１中の右側を「基端」、左側を「先端」として説明する。
【００２２】
図１に示す本発明のガイドワイヤ１Ａは、核磁気共鳴装置：ＭＲＩ（ＭａｇｎｅｔｉｃＲｅｓｏｎａｎｃｅＩｍａｇｉｎｇ）の作動下で、検査、診断、治療等の医療行為を行う際に使用することができるものである。
【００２３】
このガイドワイヤ１Ａは、弾性を有するワイヤ本体２を備えている。本実施例の場合、ワイヤ本体２は、中実の線材よりなる芯材で構成されている。このワイヤ本体２は、ガイドワイヤ１Ａの剛性を担う部分であり、適度な剛性と弾性とを有している。
【００２４】
ワイヤ本体２の構成材料は、ＭＲＩ画像中におけるアーチファクトの増大を抑制するために、弱磁性体または非磁性体とされるのが好ましい。具体的には、例えば、超弾性合金（Ｎｉ−Ｔｉ合金）、Ｎｉ−Ｃｒ−Ｍｏ合金のような金属材料が挙げられる。
【００２５】
また、ワイヤ本体２を金属材料で構成する場合、その金属材料は、常温付近（１０〜４０℃程度）における外径方向の磁化率が、好ましくは５．０×１０^−４以下、より好ましくは０．５×１０^−４〜４．０×１０^−４程度、さらに好ましくは１．０×１０^−４〜３．５×１０^−４程度のものとされる。
【００２６】
このような磁気特性の金属材料（低磁化率金属材料）をワイヤ本体２の全部または一部に用いることにより、後述するようなアーチファクトを有効に生ぜしめることができる。
【００２７】
ここで、磁化率とは、次のように定義される。
図４に示すＭＨ磁化曲線（磁気ヒステリシス曲線）において、保磁力Ｈｃと（単位体積［ｃｍ^３］当たりの）残留磁化Ｍｒの座標を持つ点Ａと、原点０とを結ぶ直線の傾きを磁化率とする。
【００２８】
この磁化率Ｘは、

で表される。
【００２９】
ワイヤ本体２の径は、特に限定されないが、通常、０．２５〜１．５７ｍｍ程度であるのが好ましく、０．４０〜０．９７ｍｍ程度であるのがより好ましい。
【００３０】
なお、図示の例では、ワイヤ本体２の径は、その全長に渡りほぼ同一であるが、これに限らず、例えば、ワイヤ本体２の先端部おいて、先端方向に向かってその外径が漸減するテーパ状をなしているものでもよい。このような構成により、ガイドワイヤ１Ａの先端部５の剛性（曲げ剛性、捩り剛性等）は、先端方向に向かって漸減する。その結果、ガイドワイヤ１Ａのトルク伝達性、押し込み性（プッシャビリティ）、耐キンク性（耐折れ曲がり性）を十分に維持しつつ、先端部５の柔軟性が向上し、より高い安全性を確保することができる。
【００３１】
また、ワイヤ本体２は、異なる２種以上の材料を組み合わせたもので構成されていてもよい。例えば、ワイヤ本体２の基端側部分と先端側部分とをそれぞれ異なる第１の材料と第２の材料とで構成し、第１の材料の剛性が第２の材料の剛性より高いものとすることができる。この場合、第１の材料と第２の材料との接合は、例えば溶接、ろう接、かしめ等により行うことができる。
【００３２】
ワイヤ本体２の先端部には、その外周を覆うように薄膜３が形成されている。この薄膜３の構成材料は、好ましくは強磁性体とされる。具体的には、例えば、鉄、ニッケル、コバルトのような遷移金属またはこれらを含む合金（例えば、ステンレス鋼）が挙げられる。このような材料の薄膜３を設けることにより、ＭＲＩ画像中において後述するようなアーチファクトが得られる。
【００３３】
この薄膜３は、例えば、電気メッキ、溶融メッキ、無電解メッキ等の各種メッキ法（液相成膜法）や、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、ＣＶＤ、ＰＶＤ等の気相成膜法により形成されたものが挙げられ、特に、前記気相成膜法により形成されたものであるのが好ましい。このような方法により形成された薄膜３は、膜成長の過程で、原子配列の配向性が変化し、強磁性体であっても、後述するような適度なアーチファクトを発現する。
【００３４】
薄膜３の厚さは、特に限定されないが、通常は、０．００１〜２．５μｍであるのが好ましく、０．０１〜１．０μｍ程度であるのがより好ましい。
【００３５】
本実施例における薄膜３は、ワイヤ本体２の先端部外周の全周を帯状に覆うように、すなわちリング状に形成されている。この場合、薄膜３の幅Ｗは、特に限定されないが、適度なアーチファクトを得るために、０．２〜１０ｍｍ程度が好ましく、０．５〜５ｍｍ程度がより好ましい。
【００３６】
なお、薄膜３の形成パターンは、図示のものに限定されるものではなく、例えば、ワイヤ本体２の長手方向に沿って線状、帯状等に形成されているもの、螺旋状に形成されているもの、あるいは、これらのパターンと前記リング状パターンとを組み合わせたもの等、いかなるパターンのものでもよい。
【００３７】
また、薄膜３は、１層のものに限らず、複数の層を積層したもの（多層薄膜）であってもよい。
【００３８】
このようなガイドワイヤ１Ａは、グラジエントエコー（ｇｒａｄｉｅｎｔｅｃｈｏ）法により撮影したＭＲＩ画像中において実際のガイドワイヤの外径の好ましくは１〜８倍、より好ましくは１．５〜７．５倍、さらに好ましくは２〜７倍のアーチファクト（ａｒｔｉｆａｃｔ）を生じる造影部を有している。アーチファクトが大きすぎると、体腔内におけるガイドワイヤの位置の確認が困難になり、小さすぎると、ＭＲＩの他の撮影方法であるスピンエコー法によるＭＲＩ画像で、アーチファクトが見にくくなってしまう場合がある。
【００３９】
この造影部は、本実施例の場合、ガイドワイヤ１Ａの先端部５、すなわち、薄膜３が形成されている部分の近傍となる。
【００４０】
このような適度なアーチファクトは、ワイヤ本体２の構成材料、薄膜３の組成、厚さ、幅Ｗ等の諸条件により、適宜調整することができる。
【００４１】
図２は、本発明のガイドワイヤの他の実施例を示す縦断面図である。同図に示すガイドワイヤ１Ｂは、被覆層４を有し、それ以外は同様である。以下、相違点を中心に説明する。
【００４２】
ワイヤ本体２のほぼ全長に渡る外周には、被覆層４が被覆形成されている。この被覆層４は、有機高分子材料で構成されているのが好ましい。
【００４３】
被覆層４を構成する有機高分子材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド（例えばナイロン６、ナイロン６６、ナイロン１１、ナイロン１２）、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−（４−メチルペンテン−１）、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体（ＡＢＳ樹脂）、アクリロニトリル−スチレン共重合体（ＡＳ樹脂）、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）、ポリエーテル、ポリエーテルケトン（ＰＥＫ）、ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）、ポリエーテルイミド、ポリアセタール（ＰＯＭ）、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル（液晶ポリマー）、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの１種または２種以上を組み合わせて（例えば２層以上の積層体として）用いることができる。
【００４４】
また、被覆層４中には、Ｘ線透視下でガイドワイヤ１Ｂを使用した場合にも、その位置を確認できるように、例えば硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなＸ線不透過材料が別途配合されていてもよい。
【００４５】
この被覆層４は、その構成材料の選定等により、ワイヤ本体２や薄膜３の保護、ガイドワイヤの滑り性の向上、表面潤滑性ポリマーのコーティング層の形成を可能とする等の効果をもたらす。
【００４６】
被覆層４の厚さは、特に限定されないが、厚さ（平均）０．０５〜０．３ｍｍ程度が好ましく、０．１〜０．２ｍｍ程度がより好ましい。
【００４７】
また、被覆層４の厚さは、被覆層４全体に渡って均一でも、部位により異なっていてもよい。
【００４８】
なお、被覆層４は、図示のごとき１層のものに限らず、複数の層を積層したものであってもよい。
【００４９】
このような構成のガイドワイヤ１Ｂでは、先端部（造影部）５において前述したようなアーチファクトが生じることとなる。
【００５０】
図３は、本発明のガイドワイヤの他の実施例の先端部分を拡大して示す縦断面図である。同図に示すガイドワイヤ１Ｃは、ワイヤ本体２の先端部が細径化され、被覆層４はガイドワイヤの外径を一定にするよう先端部５で厚くなっており、それにより先端部５が柔軟化されている点と、薄膜３の形成パターンとが前記ガイドワイヤ１Ｂと異なっており、それ以外は同様である。以下、相違点を中心に説明する。
【００５１】
図３に示すガイドワイヤ１Ｃは、ワイヤ本体２の先端細径部２１の外周において、前記と同様のリング状の薄膜３が、ガイドワイヤ１Ｃの長手方向に沿って所定間隔をおいて複数形成されている。この場合、薄膜３の幅Ｗは、１ｍｍ〜５ｍｍ程度であるのが好ましく、隣接する薄膜３同士の間隙距離Ｌは、１ｍｍ〜５ｍｍ程度であることが好ましい。
【００５２】
このような構成のガイドワイヤ１Ｃでは、先端部（造影部）５において前述したようなアーチファクトが生じることとなる。
【００５３】
以上、本発明のガイドワイヤを図示の各実施例について説明したが、本発明のガイドワイヤは、これらの構成に限定されないことは、言うまでもない。
【００５４】
例えば、ワイヤ本体２は、図示のごとき中実の線材（芯材）に限らず、その全部または一部が中空のものであってもよい。また、ワイヤ本体２は、複数本の線材を束ねたもの、多重管構造のもの、線材（芯材）にコイルを巻回したもの、コイルそのもの、あるいはこれらのうちの任意の組み合わせ等であってもよい。
【００５５】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例について詳細に説明する。
【００５６】
（実施例１）
図１に示す構造のガイドワイヤを製造した。このガイドワイヤの各条件は、次の通りである。
【００５７】
ガイドワイヤの全長：１５００mm
ワイヤ本体：中実の円形断面を有する線材（芯材）
ワイヤ本体の構成材料：超弾性合金（Ｎｉ−４９at％Ｔｉ合金）
ワイヤ本体の外径：０．５mm
薄膜の組成：Ｎｉ
薄膜の形状：リング状
薄膜の寸法：幅２mm、厚さ０．０５μm
薄膜の形成位置：薄膜の幅方向の中心がワイヤ本体先端から３mmの位置
薄膜の形成方法：蒸着
【００５８】
（実施例２）
薄膜の条件を次のように変更した以外は実施例１と同様のガイドワイヤを製造した。
【００５９】
薄膜の組成：Ｎｉ−Ｃｏ−Ｃｒ−Ａｌ−Ｃｕ合金
薄膜の形状：リング状
薄膜の寸法：幅Ｗ＝２ｍｍ、厚さ＝０．０５μｍ
薄膜の形成位置：薄膜の幅方向の中心がワイヤ本体先端から３ｍｍの位置
薄膜の形成方法：スパッタリング
【００６０】
（実施例３）
実施例１と同様のガイドワイヤに下記条件の被覆層を形成して、図２に示す構造のガイドワイヤを製造した。
【００６１】
被覆層の形成領域：ガイドワイヤのほぼ全長に渡る領域
被覆層の樹脂組成：ポリウレタン
被覆層中のＸ線不透過材料：タングステン（Ｗ）を４５ｗｔ％添加
被覆層厚さ：０．２ｍｍ
【００６２】
（実施例４）
実施例２と同様のガイドワイヤに実施例３と同様の被覆層を形成して、図２に示す構造のガイドワイヤを製造した。
【００６３】
（実施例５）
図３に示す構造のガイドワイヤを製造した。このガイドワイヤの各条件は、次の通りである。
【００６４】
ガイドワイヤの全長：１５００mm
ワイヤ本体：中実の円形断面を有する線材（芯材）
ワイヤ本体の構成材料：超弾性合金（Ｎｉ−４９at％Ｔｉ合金）
ワイヤ本体の外径：０．５mm
ワイヤ本体の先端細径部の外径：０．１６mm
薄膜の組成：Ｎｉ
薄膜の形状：リング状（３個）
薄膜の寸法：幅Ｗ＝２mm、厚さ＝０．０５μm 、間隙距離Ｌ＝８mm
薄膜の形成位置：ワイヤ本体先端から５〜３５mmの範囲
薄膜の形成方法：無電解メッキ
被覆層の樹脂組成：ポリウレタン
被覆層中のＸ線不透過材料：タングステンを４５wt％添加
被覆層厚さ（平均）：０．２mm
【００６５】
（比較例１）
ワイヤ本体の構成材料をステンレス鋼（ＳＵＳ３０４、磁化率：１５．２３×１０^−４）とし、薄膜を設けなかった以外は、実施例１と同様のガイドワイヤを製造した。
【００６６】
（比較例２）
薄膜を設けなかった以外は、実施例５と同様のガイドワイヤを製造した。
【００６７】
＜実験１＞
実施例１〜５、比較例１、２の各ガイドワイヤを水中に置いたものについて、ＭＲＩ（ＧＥメディカル社製）を用い、グラジエントエコー法により撮影し、そのＭＲＩ画像をモニターした。
【００６８】
実施例１〜４の各ガイドワイヤでは、実際のガイドワイヤの輪郭７（図５中の点線）と、ＭＲＩ画像に現れたガイドワイヤのアーチファクト８（図５中の実線）とは、図５に示すような形状（模式的に示す）となった。
【００６９】
また、実施例５のガイドワイヤでは、実際のガイドワイヤの輪郭７（図６中の点線）と、ＭＲＩ画像に現れたガイドワイヤのアーチファクト８（図６中の実線）とは、図６に示すような形状（模式的に示す）となった。
【００７０】
一方、比較例１のガイドワイヤでは、実際のガイドワイヤの輪郭７（図７中の点線）と、ＭＲＩ画像に現れたガイドワイヤのアーチファクト８（図７中の実線）とは、図７に示すような形状（模式的に示す）となった。
【００７１】
また、比較例２のガイドワイヤでは、実際のガイドワイヤの輪郭７（図８中の点線）と、ＭＲＩ画像に現れたガイドワイヤのアーチファクト８（図８中の実線）とは、図８に示すような形状（模式的に示す）となった。なお、この場合、アーチファクトは、特にその先端が非常に不鮮明であり、視認しにくいものであった。
【００７２】
ＭＲＩ画像から、ガイドワイヤの造影部の実際の外径に対するアーチファクトの倍率（各部の平均値）を測定したところ、次のような結果となった。
【００７３】
実施例１：６．６倍
実施例２：６．０倍
実施例３：３．７倍
実施例４：３．３倍
実施例５：１．２倍
比較例１：２５．６倍
比較例２：０．５倍
【００７４】
以上の結果より、実施例１〜５の各ガイドワイヤでは、ＭＲＩのモニター画像において、ガイドワイヤの位置、特に先端部の位置や形状をより正確に把握することができることが確認された。
【００７５】
これに対し、比較例１のガイドワイヤでは、ガイドワイヤの実際の外径より、アーチファクトが極端に大きく現れ、また、比較例２のガイドワイヤでは、ガイドワイヤの像が不鮮明であり、いずれの場合にも、ガイドワイヤの位置や形状を正確に把握することができない。
【００７６】
＜実験２＞
実施例３〜５の各ガイドワイヤについて、定法に従い、Ｘ線透視下でその画像をモニターしたところ、いずれのガイドワイヤも、その全体形状または先端部の位置等を正確に把握することができた。
【００７７】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のガイドワイヤによれば、ガイドワイヤの位置や形状、特に先端部の位置をＭＲＩによるモニター画像で適正に視認することができる。
【００７８】
そのため、ＭＲＩによるモニター下で本発明のガイドワイヤを使用しつつ、検査、診断、治療等の医療行為を行う場合に、その医療行為を円滑、適正に行うことが可能となる。
【００７９】
特に、本発明では、薄膜の組成、寸法、形成位置、形成パターン等の条件の設定により、ガイドワイヤの実際の外径に対するアーチファクトの大きさや該アーチファクトが生じる部位を適宜調整することができ、所望の特性を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のガイドワイヤの実施例を示す斜視図である。
【図２】本発明のガイドワイヤの他の実施例を示す縦断面図である。
【図３】本発明のガイドワイヤの他の実施例の先端部分を拡大して示す縦断面図である。
【図４】ＭＨ磁化曲線を示す図である。
【図５】ガイドワイヤ（本発明）の輪郭と、ＭＲＩ画像におけるガイドワイヤのアーチファクトの形状を示す模式図である。
【図６】ガイドワイヤ（本発明）の輪郭と、ＭＲＩ画像におけるガイドワイヤのアーチファクトの形状を示す模式図である。
【図７】ガイドワイヤ（比較例）の輪郭と、ＭＲＩ画像におけるガイドワイヤのアーチファクトの形状を示す模式図である。
【図８】ガイドワイヤ（比較例）の輪郭と、ＭＲＩ画像におけるガイドワイヤのアーチファクトの形状を示す模式図である。
【符号の説明】
１Ａ〜１Ｃガイドワイヤ
２ワイヤ本体
２１先端細径部
３薄膜
４被覆層
５先端部
７ガイドワイヤの輪郭
８アーチファクト[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a guide wire used for guiding various catheters, for example.
[0002]
[Prior art]
When inserting a catheter into a living body, a guide wire is inserted into the lumen of the catheter, and this is operated to guide the tip of the catheter so that blood vessel branching can be selected smoothly and reliably. ing.
[0003]
As a conventional guide wire, one made of stainless steel or a superelastic alloy (Ni-Ti alloy) is known.
[0004]
By the way, since insertion of the catheter in the living body is performed under X-ray fluoroscopy, X-ray contrast is imparted to the catheter.
[0005]
In recent years, examination and diagnosis by nuclear magnetic resonance apparatus: MRI (Magnetic Resonance Imaging) has been carried out. With the advancement of technology, a catheter and a guide wire are inserted into the body of a subject while monitoring this MRI image. In addition, it has become possible to perform medical practices such as examination, diagnosis and treatment.
[0006]
In this case, the conventional guide wire made of stainless steel is magnetized due to its material properties and work hardening that occurs during processing to wire, and therefore excessive when placed in a strong magnetic field of MRI. In response to this, a large artifact (non-existent image) appears on the MRI monitor image, and the guide wire is viewed more than 10 times the actual thickness. As a result, the position of the distal end portion of the guide wire in the living body cannot be accurately recognized, which may hinder the medical practice.
[0007]
Furthermore, due to the strong magnetizing action of MRI, the guide wire may generate heat, which may similarly interfere with the medical practice or adversely affect the living body.
[0008]
On the other hand, the conventional guide wire made of a superelastic alloy (Ni-Ti alloy) has an artifact generated on the MRI monitor image smaller than the actual thickness of the guide wire. It is difficult to confirm the position of the tip.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a guide wire that can be appropriately visually recognized on a monitor image by MRI.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
Such an object is achieved by the following invention.
[0011]
(1) A thin film made of a ferromagnetic material is provided at least at the tip of a wire body made of a weak magnetic material or a non-magnetic material,
The guide wire, wherein the tip portion provided with the thin film constitutes a contrast portion having contrast in an MRI image.
[0012]
(2) The guide wire according to (1), wherein the wire main body has a distal end small diameter portion, and the thin film is provided on the distal end small diameter portion.
[0013]
(3) The guide wire according to (1) or (2), wherein the thin film is formed by a vapor deposition method.
[0014]
(4) The guide wire according to any one of (1) to (3), wherein the thickness of the thin film is 0.001 to 2.5 μm.
[0015]
(5) The guide wire according to any one of (1) to (4), wherein a plurality of the thin films are formed at predetermined intervals along the longitudinal direction of the wire body.
[0016]
(6) The guide according to any one of (1) to (5), wherein the wire body is made of a metal material having a magnetic susceptibility of 5.0 × 10 ⁻⁴ or less in the outer diameter direction in the vicinity of normal temperature. Wire.
[0017]
(7) The guide wire according to any one of (1) to (6), wherein a coating layer that covers an outer periphery of at least a portion of the wire main body provided with the thin film is formed.
[0018]
(8) The guide wire according to (7), wherein the coating layer is made of an organic polymer material.
[0019]
(9) The guide wire according to (7) or (8), wherein the constituent material of the coating layer includes an X-ray opaque material.
(10) Any of (1) to (9) above, wherein at least the distal end portion of the guide wire constitutes a contrast portion that produces an artifact of 1 to 8 times the actual outer diameter in an MRI image photographed by the gradient echo method Guide wire as described in.
(11) Any of the above (1) to (10), wherein the thin film is formed in a linear shape or a strip shape along the longitudinal direction of the wire body, or is formed in a spiral shape Guide wire as described in.
(12) In the wire body, a proximal end portion and a distal end portion are formed of different first and second materials, respectively, and the rigidity of the first material is higher than the rigidity of the second material. The guide wire according to any one of (1) to (11), which is high.
(13) The guide wire according to any one of (1) to (12), wherein the wire body is formed by winding a coil around a core material.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the guide wire of the present invention will be described in detail based on a preferred embodiment shown in the accompanying drawings.
[0021]
FIG. 1 is a perspective view showing an embodiment of a guide wire according to the present invention. In the following description, the right side in FIG.
[0022]
A guide wire 1A of the present invention shown in FIG. 1 can be used when performing medical practice such as examination, diagnosis, treatment, etc. under the operation of a nuclear magnetic resonance apparatus: MRI (Magnetic Resonance Imaging).
[0023]
The guide wire 1A includes a wire body 2 having elasticity. In the case of a present Example, the wire main body 2 is comprised with the core material which consists of a solid wire. The wire body 2 is a part that bears the rigidity of the guide wire 1A, and has appropriate rigidity and elasticity.
[0024]
The constituent material of the wire body 2 is preferably a weak magnetic material or a non-magnetic material in order to suppress an increase in artifacts in the MRI image. Specifically, for example, a metal material such as a superelastic alloy (Ni—Ti alloy) or Ni—Cr—Mo alloy can be used.
[0025]
When the wire body 2 is made of a metal material, the metal material preferably has a magnetic susceptibility in the outer diameter direction around room temperature (about 10 to 40 ° C.), preferably 5.0 × 10 ⁻⁴ or less, more preferably 0.5 × ^{¹⁰ -4} ~4.0 × ¹⁰ -4 nm, more preferably are of the order of ^{^{1.0 × 10 -4 ~3.5 × 10 -4}} .
[0026]
By using a metal material (low magnetic susceptibility metal material) having such a magnetic property for all or a part of the wire body 2, artifacts as described later can be effectively generated.
[0027]
Here, the magnetic susceptibility is defined as follows.
In the MH magnetization curve (magnetic hysteresis curve) shown in FIG. 4, the slope of the straight line connecting the point 0 having the coercive force Hc and the residual magnetization Mr coordinates (per unit volume [cm ³ ]) and the origin 0 is defined as the magnetic susceptibility. And
[0028]
This magnetic susceptibility X is

It is represented by
[0029]
Although the diameter of the wire main body 2 is not specifically limited, Usually, it is preferable that it is about 0.25-1.57 mm, and it is more preferable that it is about 0.40-0.97 mm.
[0030]
In the illustrated example, the diameter of the wire body 2 is substantially the same over its entire length. However, the diameter is not limited to this. For example, the outer diameter of the wire body 2 gradually decreases in the distal direction. It may be a tapered shape. With such a configuration, the rigidity (bending rigidity, torsional rigidity, etc.) of the distal end portion 5 of the guide wire 1A gradually decreases in the distal direction. As a result, the flexibility of the distal end portion 5 is improved and higher safety is secured while sufficiently maintaining the torque transmission performance, pushability (pushability), and kink resistance (bending resistance) of the guide wire 1A. be able to.
[0031]
Moreover, the wire main body 2 may be comprised by what combined 2 or more types of different materials. For example, the base end side portion and the tip end side portion of the wire body 2 are made of different first and second materials, respectively, and the first material has higher rigidity than the second material. be able to. In this case, the first material and the second material can be joined by welding, brazing, caulking, or the like, for example.
[0032]
A thin film 3 is formed at the tip of the wire body 2 so as to cover the outer periphery thereof. The constituent material of the thin film 3 is preferably a ferromagnetic material. Specifically, for example, transition metals such as iron, nickel and cobalt or alloys containing these metals (for example, stainless steel) can be used. By providing the thin film 3 of such a material, an artifact as described later is obtained in the MRI image.
[0033]
The thin film 3 is formed by, for example, various plating methods (liquid phase film forming method) such as electroplating, hot dipping, and electroless plating, and vapor phase film forming methods such as vapor deposition, sputtering, ion plating, CVD, and PVD. In particular, those formed by the vapor phase film forming method are preferable. The thin film 3 formed by such a method changes the orientation of the atomic arrangement in the course of film growth, and exhibits moderate artifacts as will be described later even if it is a ferromagnetic material.
[0034]
Although the thickness of the thin film 3 is not specifically limited, Usually, it is preferable that it is 0.001-2.5 micrometers, and it is more preferable that it is about 0.01-1.0 micrometer.
[0035]
The thin film 3 in the present embodiment is formed in a ring shape so as to cover the entire circumference of the outer periphery of the distal end portion of the wire body 2 in a band shape. In this case, the width W of the thin film 3 is not particularly limited, but is preferably about 0.2 to 10 mm, and more preferably about 0.5 to 5 mm in order to obtain an appropriate artifact.
[0036]
In addition, the formation pattern of the thin film 3 is not limited to the illustrated one, and for example, the thin film 3 is formed in a linear shape, a strip shape, or the like along the longitudinal direction of the wire body 2 or is formed in a spiral shape. Any pattern may be used such as a pattern, a combination of these patterns and the ring-shaped pattern.
[0037]
The thin film 3 is not limited to a single layer, and may be a multilayer (multilayer thin film) in which a plurality of layers are stacked.
[0038]
Such a guide wire 1A is preferably 1 to 8 times, more preferably 1.5 to 7.5 times the outer diameter of an actual guide wire in an MRI image photographed by a gradient echo method. Preferably, it has a contrast section that produces 2 to 7 times as many artifacts. If the artifact is too large, it is difficult to confirm the position of the guide wire in the body cavity, and if it is too small, the artifact may be difficult to see in an MRI image obtained by the spin echo method, which is another MRI imaging method.
[0039]
In the case of this embodiment, this contrast portion is in the vicinity of the distal end portion 5 of the guide wire 1A, that is, the portion where the thin film 3 is formed.
[0040]
Such moderate artifacts can be appropriately adjusted according to various conditions such as the constituent material of the wire body 2, the composition, thickness, and width W of the thin film 3.
[0041]
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing another embodiment of the guide wire of the present invention. The guide wire 1B shown in the figure has the coating layer 4 and is otherwise the same. Hereinafter, the difference will be mainly described.
[0042]
A coating layer 4 is formed on the outer periphery of the wire body 2 over almost the entire length. The coating layer 4 is preferably made of an organic polymer material.
[0043]
Examples of the organic polymer material constituting the coating layer 4 include polyolefins such as polyethylene, polypropylene, and ethylene-vinyl acetate copolymer, polyesters such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polystyrene, Polyamide (for example, nylon 6, nylon 66, nylon 11, nylon 12), polyimide, polyamideimide, polycarbonate, poly- (4-methylpentene-1), ionomer, acrylic resin, polymethyl methacrylate, acrylonitrile-butadiene-styrene Polymer (ABS resin), acrylonitrile-styrene copolymer (AS resin), butadiene-styrene copolymer, polyoxymethylene, polyvinyl alcohol (PVA), polyether , Polyether ketone (PEK), polyether ether ketone (PEEK), polyether imide, polyacetal (POM), polyphenylene oxide, modified polyphenylene oxide, polysulfone, polyether sulfone, polyphenylene sulfide, polyarylate, aromatic polyester (liquid crystal Polymer), polytetrafluoroethylene, polyvinylidene fluoride, other fluororesins, styrene, polyolefin, polyvinyl chloride, polyurethane, polyester, polyamide, polybutadiene, transpolyisoprene, fluororubber, chlorine Various types of thermoplastic elastomers such as fluorinated polyethylene, epoxy resin, phenol resin, urea resin, melamine resin, unsaturated polyester, silicone resin, polyurethane Etc., or a copolymer, blend to these primary polymer alloy and the like, can be used singly or in combination of two or more of these (e.g., a laminate of two or more layers).
[0044]
Further, in the coating layer 4, an X-ray opaque material such as barium sulfate, bismuth oxide, or tungsten is separately provided so that the position can be confirmed even when the guide wire 1B is used under fluoroscopy. It may be blended.
[0045]
This covering layer 4 brings about effects such as protection of the wire body 2 and the thin film 3, improvement of the sliding property of the guide wire, and formation of a coating layer of a surface lubricating polymer by selecting the constituent material.
[0046]
The thickness of the coating layer 4 is not particularly limited, but the thickness (average) is preferably about 0.05 to 0.3 mm, and more preferably about 0.1 to 0.2 mm.
[0047]
Further, the thickness of the coating layer 4 may be uniform over the entire coating layer 4 or may vary depending on the part.
[0048]
The covering layer 4 is not limited to a single layer as shown in the figure, and may be a laminate of a plurality of layers.
[0049]
In the guide wire 1 </ b> B having such a configuration, the above-described artifact occurs in the distal end portion (contrast portion) 5.
[0050]
FIG. 3 is an enlarged longitudinal sectional view showing a distal end portion of another embodiment of the guide wire according to the present invention. In the guide wire 1C shown in the figure, the distal end portion of the wire body 2 is reduced in diameter, and the coating layer 4 is thickened at the distal end portion 5 so as to make the outer diameter of the guide wire constant. The softened point and the formation pattern of the thin film 3 are different from the guide wire 1B, and the other points are the same. Hereinafter, the difference will be mainly described.
[0051]
In the guide wire 1C shown in FIG. 3, a plurality of ring-shaped thin films 3 similar to those described above are formed at predetermined intervals along the longitudinal direction of the guide wire 1C on the outer periphery of the distal end small diameter portion 21 of the wire body 2. ing. In this case, the width W of the thin film 3 is preferably about 1 mm to 5 mm, and the gap distance L between adjacent thin films 3 is preferably about 1 mm to 5 mm.
[0052]
In the guide wire 1 </ b> C having such a configuration, an artifact as described above occurs at the distal end portion (contrast portion) 5.
[0053]
As mentioned above, although the guide wire of this invention was demonstrated about each Example illustrated, it cannot be overemphasized that the guide wire of this invention is not limited to these structures.
[0054]
For example, the wire main body 2 is not limited to a solid wire (core material) as shown in the figure, and may be entirely or partially hollow. The wire body 2 is a bundle of a plurality of wires, a multi-tube structure, a wire wound around a wire (core material), the coil itself, or any combination of these. Also good.
[0055]
【Example】
Hereinafter, specific examples of the present invention will be described in detail.
[0056]
Example 1
A guide wire having the structure shown in FIG. 1 was manufactured. Each condition of this guide wire is as follows.
[0057]
Guide wire length: 1500mm
Wire body: Wire with solid circular cross section (core)
Wire body material: Superelastic alloy (Ni-49at% Ti alloy)
Wire body outer diameter: 0.5mm
Thin film composition: Ni
Thin film shape: Ring-shaped thin film dimensions: Width 2 mm, thickness 0.05 μm
Thin film formation position: The center in the width direction of the thin film is 3 mm from the tip of the wire body. Thin film formation method: Vapor deposition
(Example 2)
A guide wire similar to that of Example 1 was manufactured except that the conditions of the thin film were changed as follows.
[0059]
Thin film composition: Ni—Co—Cr—Al—Cu alloy Thin film shape: Ring-shaped thin film dimensions: Width W = 2 mm, Thickness = 0.05 μm
Thin film formation position: The center of the thin film in the width direction is 3 mm from the tip of the wire body. Thin film formation method: Sputtering
(Example 3)
A guide wire having the structure shown in FIG. 2 was manufactured by forming a coating layer under the following conditions on the same guide wire as in Example 1.
[0061]
Covering layer formation region: Region covering almost the entire length of the guide wire Resin composition of the covering layer: X-ray opaque material in the polyurethane coating layer: 45 wt% of tungsten (W) Coating layer thickness: 0.2 mm
[0062]
Example 4
A guide wire having the structure shown in FIG. 2 was manufactured by forming the same coating layer as in Example 3 on the same guide wire as in Example 2.
[0063]
(Example 5)
A guide wire having the structure shown in FIG. 3 was manufactured. Each condition of this guide wire is as follows.
[0064]
Guide wire length: 1500mm
Wire body: Wire with solid circular cross section (core)
Wire body material: Superelastic alloy (Ni-49at% Ti alloy)
Wire body outer diameter: 0.5mm
Outer diameter of the tip of the wire body: 0.16mm
Thin film composition: Ni
Thin film shape: Ring shape (3 pieces)
Thin film dimensions: width W = 2 mm, thickness = 0.05 μm, gap distance L = 8 mm
Thin film formation position: 5 to 35 mm from the wire body tip Thin film formation method: Resin composition of electroless plating coating layer: X-ray opaque material in polyurethane coating layer: 45 wt% tungsten coating layer thickness (average ): 0.2mm
[0065]
(Comparative Example 1)
A guide wire similar to Example 1 was manufactured except that the constituent material of the wire body was stainless steel (SUS304, magnetic susceptibility: 15.23 × 10 ⁻⁴ ) and no thin film was provided.
[0066]
(Comparative Example 2)
A guide wire similar to that of Example 5 was manufactured except that no thin film was provided.
[0067]
<Experiment 1>
About what put each guide wire of Examples 1-5 and Comparative Examples 1 and 2 in water, it image | photographed by the gradient echo method using MRI (made by GE Medical), and monitored the MRI image.
[0068]
In each guide wire of Examples 1 to 4, the actual guide wire contour 7 (dotted line in FIG. 5) and the guide wire artifact 8 (solid line in FIG. 5) appearing in the MRI image are shown in FIG. The shape was as shown (schematically shown).
[0069]
Further, in the guide wire of Example 5, the actual guide wire outline 7 (dotted line in FIG. 6) and the guide wire artifact 8 (solid line in FIG. 6) appearing in the MRI image are shown in FIG. It became such a shape (schematically shown).
[0070]
On the other hand, in the guide wire of Comparative Example 1, the actual guide wire outline 7 (dotted line in FIG. 7) and the guide wire artifact 8 (solid line in FIG. 7) appearing in the MRI image are shown in FIG. It became such a shape (schematically shown).
[0071]
In the guide wire of Comparative Example 2, the actual guide wire outline 7 (dotted line in FIG. 8) and the guide wire artifact 8 (solid line in FIG. 8) appearing in the MRI image are shown in FIG. It became such a shape (schematically shown). In this case, the artifacts were particularly unclear at the tip and difficult to see.
[0072]
When the magnification of the artifact (average value of each part) with respect to the actual outer diameter of the contrasted part of the guide wire was measured from the MRI image, the following results were obtained.
[0073]
Example 1: 6.6 times Example 2: 6.0 times Example 3: 3.7 times Example 4: 3.3 times Example 5: 1.2 times Comparative Example 1: 25.6 times Comparative Example 2: 0.5 times
From the above results, it was confirmed that the position of the guide wire, in particular, the position and shape of the distal end portion can be more accurately grasped in the MRI monitor images in each of the guide wires of Examples 1 to 5.
[0075]
On the other hand, in the guide wire of Comparative Example 1, artifacts appear to be extremely larger than the actual outer diameter of the guide wire, and in the guide wire of Comparative Example 2, the image of the guide wire is unclear. In addition, the position and shape of the guide wire cannot be accurately grasped.
[0076]
<Experiment 2>
Regarding each guide wire of Examples 3 to 5, when the image was monitored under fluoroscopy according to a conventional method, all the guide wires were able to accurately grasp the overall shape, the position of the tip portion, or the like. .
[0077]
【The invention's effect】
As described above, according to the guide wire of the present invention, the position and shape of the guide wire, in particular, the position of the distal end portion can be properly visually confirmed on the monitor image by MRI.
[0078]
Therefore, when a medical action such as examination, diagnosis, treatment or the like is performed while using the guide wire of the present invention under the MRI monitor, the medical action can be performed smoothly and appropriately.
[0079]
In particular, in the present invention, the size of the artifact with respect to the actual outer diameter of the guide wire and the site where the artifact occurs can be appropriately adjusted by setting conditions such as the composition, dimensions, formation position, and formation pattern of the thin film. These characteristics can be easily obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an embodiment of a guide wire according to the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing another embodiment of the guide wire according to the present invention.
FIG. 3 is an enlarged longitudinal sectional view showing a distal end portion of another embodiment of the guide wire according to the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing an MH magnetization curve.
FIG. 5 is a schematic diagram showing the outline of a guide wire (invention) and the shape of the guide wire artifact in the MRI image.
FIG. 6 is a schematic diagram showing the outline of a guide wire (invention) and the shape of the guide wire artifact in the MRI image.
FIG. 7 is a schematic diagram showing the outline of a guide wire (comparative example) and the shape of a guide wire artifact in an MRI image.
FIG. 8 is a schematic diagram showing the outline of a guide wire (comparative example) and the shape of the guide wire artifact in the MRI image.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1A-1C Guide wire 2 Wire main body 21 Tip small diameter part 3 Thin film 4 Coating layer 5 Tip part 7 Guide wire outline 8 Artifact

Claims

A thin film made of a ferromagnetic material is provided at least at the tip of a wire body made of a weak magnetic material or a non-magnetic material,
The guide wire, wherein the tip portion provided with the thin film constitutes a contrast portion having contrast in an MRI image.

The guide wire according to claim 1, wherein the wire body has a distal end narrow diameter portion, and the thin film is provided on the distal end narrow diameter portion.

The guide wire according to claim 1, wherein the thin film is formed by a vapor deposition method.

The guide wire according to claim 1, wherein the thin film has a thickness of 0.001 to 2.5 μm.

The guide wire according to any one of claims 1 to 4, wherein a plurality of the thin films are formed at predetermined intervals along a longitudinal direction of the wire body.

The guide wire according to any one of claims 1 to 5, wherein the wire main body is made of a metal material having a magnetic susceptibility of 5.0 × 0 ^-4 or less in the outer diameter direction near normal temperature.

The guide wire according to any one of claims 1 to 6, wherein a coating layer that covers an outer periphery of at least a portion of the wire body on which the thin film is provided is formed.

The guide wire according to claim 7, wherein the coating layer is made of an organic polymer material.

The guide wire according to claim 7 or 8, wherein the constituent material of the covering layer includes an X-ray opaque material.

The guide wire according to any one of claims 1 to 9, wherein at least a distal end portion of the guide wire constitutes a contrast portion that generates an artifact of 1 to 8 times an actual outer diameter in an MRI image photographed by a gradient echo method.

The guide wire according to any one of claims 1 to 10, wherein the thin film is formed in a linear shape or a strip shape along the longitudinal direction of the wire body, or is formed in a spiral shape.

In the wire body, a proximal end portion and a distal end portion are formed of different first and second materials, respectively, and the rigidity of the first material is higher than the rigidity of the second material. The guide wire according to any one of claims 1 to 11.

The guide wire according to any one of claims 1 to 12, wherein the wire body is formed by winding a coil around a core material.