JP3589558B2

JP3589558B2 - Artificial stratum corneum

Info

Publication number: JP3589558B2
Application number: JP36313397A
Authority: JP
Inventors: 和久大野
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 1997-12-15
Filing date: 1997-12-15
Publication date: 2004-11-17
Anticipated expiration: 2017-12-15
Also published as: JPH11169453A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工角層に関する技術分野の発明である。より詳細には、「きめ」等，その表面が人間等の生物の皮膚の表面に認められる凹凸が忠実に再現され、さらにその物理的特性も生物の皮膚の角層に類似した人工角層に関する発明である。この人工角層は、例えば日焼け止め化粧料を使用した場合の効果を、角層における光の透過率を含めて、人体を用いたパネルテストなしに容易に把握、評価することが可能である。また、直接人体に施すことが不可能な測定機器に対して用いることにより、例えば日焼け止め化粧料等を使用した場合の微細な皮膚の表面状態を容易に把握、評価することが可能である。さらに、本発明人工角層を、例えばヒトのアザ等の欠点部分に被覆して、この部分にメーキャップ化粧料等を用いることにより、その欠点部分を見えにくくすることが可能である。
【０００２】
【従来の技術】
通常は、日焼け止め化粧料等の日焼け止め効果を把握して評価するためには、実際に人の皮膚にその化粧料を塗布するパネルテストが行われている。
しかしながら、確度の高い評価を得るためには、できる限り常に同じパネルで評価することが望ましいが、現実には非常に困難である。また、同一のパネルであっても、常に肌状態が一定というわけではなく、これも結果においてばらつきが生じる一因となっている。
このような理由から、上記パネルテストに参加するパネル数は、少なくとも１０人は必要であり、必ずしも効率的ではない。
【０００３】
また、近年においては、上記のような化粧料を用いた際の評価として、さらに微細な視点から評価をすることが必要になりつつあるが、この微細な視点から評価するための機器の中には、人体をそのまま用いることには馴染まない機器も数多く存在する。
このような理由から、化粧料を用いた際の評価を的確に行うことが可能な人工角層が提供されることが望まれているが、現在提供されている手段は、その性能という点において十分とはいえない。
【０００４】
例えば、日焼け止め化粧料の日焼け止め特性について、可視光線や紫外線の反射度や吸収度は、石英板に代表されるガラス板上に、化粧料を塗布して測定しているが、このガラス板等の性質は実際の皮膚の角層とはかなり異なっており、思わしい結果をえることが困難であった。
さらに、いわゆるサージカルテープや火傷等の創傷の治療に用いられる人工皮膚を用いて、日焼け止め化粧料の評価をする方法（特開平５−２４８９４４号公報）等も提唱されているが、化粧料の付着状態が、現実の皮膚をそのまま反映していない面が少なくなく、これらの手段が十分な評価手段であるとは言いがたい。
【０００５】
また、従来アザや色ムラ等の皮膚上の欠点部分を修正するためには、主にファンデーション等のメーキャップ化粧料を、その欠点部分に塗布することによって対処していた。そして、このような欠点部分を、さらに隠蔽するために、用いるメーキャップ化粧料の隠蔽力を向上させたり、揮発性溶剤と樹脂とを組み合わせることによって、メーキャップ化粧料の皮膚における付着性を向上させる等の改善が試みられている。
しかしながら、メーキャップ化粧料単独で上記のような欠点部分を完璧に隠蔽することは非常に困難であり、たとえ上記した揮発性溶剤と樹脂との組み合わせによってメーキャップ化粧料の皮膚における付着性を向上させても、結果としてその化粧肌自体が通常の皮膚における化粧肌の状態と同一であるとは言いがたい面があったので、この付着性向上手段を用いても、十分に皮膚の欠点を自然に隠蔽することは困難であった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決すべき課題は、上記のような欠点が認められない、化粧料の皮膚への付着状態を加味した上で、光学的測定を行うことが可能であり、かつ皮膚の欠点部分を十分に隠蔽することが可能な皮膚をすることが可能な人工角層を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、この課題の解決に向けて鋭意検討を行った。その結果、皮膚の表面状態をレプリカし、このレプリカ上にウレタン系高分子を主成分とする皮膜形成成分を薄層して作出される薄膜により、上記の課題が解決され得ることを見出して本発明を完成した。
【０００８】
すなわち、本発明者は本願において、着色層を含まない一層の一液型ウレタン系高分子を主成分としてなり、かつ、その表面形状がヒトの皮膚表面の凹凸を再現した形状である、厚さが１０〜４０μmの人工角層を提供する。
【０００９】
また、本発明者は、表面に日焼け止め化粧料を塗布した人工角層の、日焼け止めに関する特性を検出して、当該化粧料のヒトの皮膚上における日焼け止め効果を評価する、人工角層の使用方法と、ヒト皮膚に、表面に日焼け止め化粧料を塗布された人工角層を粘着させ、当該粘着部分の皮膚を補正する、前記人工角層の使用方法を提供する。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関わる人工角層（以下、本発明人工角層という）の実施の形態を説明する。
上述のごとく、本発明人工角層は、ウレタン系高分子（以下、特に断わらない限り「ウレタン」という）を主成分としてなり、かつその表面形状が生物の皮膚表面の凹凸を再現した形状の人工角層である。本発明人工角層においてその凹凸が再現されるべき生物の種類は、およそ皮膚を有している生物であれば、本発明人工角層を用いる目的に応じて選択することが可能であり、特に限定されず、例えば哺乳類，爬虫類等の皮膚表面を模倣することが可能であるが、通常は人間の皮膚が模倣の対象となる。
【００１７】
ウレタンは、化粧品用油分との濡れ性が皮膚に近いこと、柔軟性があることから、人工角層の素材として選択するには非常に好ましい素材である。
本発明人工角層は、例えば生物の皮膚表面からレプリカしたシリコーン型上に、ウレタンを主成分とする皮膜形成成分を薄層してシリコーン型上に皮膜を形成させることにより製造することができる。
【００１８】
なお、シリコーンレプリカから石膏等によって反転させた像から、さらにシリコーン型を作成して、これをレプリカ型として用いてもよい。かかる場合、最初に転写するシリコーンレプリカを薄く作った場合には、それを平板に張り付ければ多少ゆがみが皮膚と異なるが、製造された人工角層を評価するときには、平坦なので測定しやすいという面を有する。その一方、肌の湾曲も含めて、本発明人工角層において再現するには、３ｍｍ〜１０ｍｍ程度の厚さのレプリカを用いて本発明人工角層を製造するのが好ましい。
【００１９】
シリコーンのレプリカ型は、通常レプリカ型を形成する際に用いられるシリコーンレプリカ剤を用いて作出することができる。具体的な商品としては、例えば「ＳＩＬＦＬＯ」として知られているシリコーンレプリカ剤を用いることができる。
このシリコーンレプリカ剤を用いて、直接皮膚をレプリカして、所望するシリコーン型を作出することができる。
【００２０】
このシリコーン型上に薄層する皮膜形成成分の主成分であるウレタンは、乾式用ウレタン、すなわち一液型ウレタン又は二液型ウレタンを用いることが可能であり、湿式型ウレタンやエマルジョン型，乾式発泡型等の特殊型ウレタンは除外される。この皮膜形成成分の主成分として用いるウレタンとしては、特に一液型のウレタンを用いることが好ましい。すなわち、二液型のウレタンは、二液反応の際に残存する未反応のポリオールが滲出するおそれがあり、特に皮膜の素材としては好ましくない。一液型のウレタンであれば、ポリオールはすでに完全に反応しているので、このような滲出のおそれがなく好ましい。
【００２１】
本発明においては、一液型のウレタンとして、ラッカー型，湿気硬化型，ブロックイソシアネート硬化型のいずれの型のものも用いることができる。この一液型ウレタン高分子は、溶剤、具体的にはメチルエチルケトン，酢酸エチル，ジオキサン，トルエン，イソプロピルアルコール，ジメチルホルムアミド，テトラヒドロフラン等を必要に応じて適宜組み合わせた有機溶剤中に溶解して用いることができる。
【００２２】
この皮膜形成成分としては、ウレタンの他に必要に応じて、発泡剤，界面活性剤，難燃剤，充填剤，可塑剤，安定剤，離型剤，触媒等の成分を加えて用いることができる。
シリコーン型上における、この皮膜形成成分の薄層方法としては、特に限定されず、例えば刷毛やスプレーにより薄層することができる。
【００２３】
型上に形成されるべき皮膜の厚さは、１０〜１００μｍであることが好ましい。この膜厚が１０μｍ以下では、皮膜に十分な強度が得られず好ましくなく、１００μｍを超えてしまうと、皮膜表面の柔軟性が欠如して大きくしわになってしまう故好ましくない。かかるウレタン皮膜の膜厚は、薄層する皮膜形成成分の量を適宜調整することや，成膜操作の回数を調整することにより選択することができる。
【００２４】
なお、ウレタンとして、イソシアネートとポリオールを主反応させて形成されるウレタンである二液型ウレタンを用いる場合には、イソシアネートとしては、例えばポリメリックＭＤＩ、ピトリレンジイソシアネートＴＯＤＩやジフェニルメタンジイソシアネートＭＤＩ、ジアニシジンイソシアネートＤＡＤＬ、パラフェニレンジイソソアネートＰＰＤＩ等が挙げられる。これらのイソシアネートにおいては、芳香族タイプよりも脂肪族タイプのイソシアネートを選択する方が、作出されるウレタンの黄変が少ないという点において好ましい。
【００２５】
また、ポリオールとしては、例えばポリプロピレングリコールＰＰＧ、ポリテトラメチレンエーテルグリコールＰＴＭＧ、ポリマーポリオール等のポリエーテル系；ポリ炭酸エステル、アジペート系ポリオール、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリカーボネートポリオール等のエステル系；その他ポリブタジエンポリオール、アクリルポリオール等が挙げられる。なお、これらのポリオールの中でエステル系ポリオールとエーテル系ポリオールとでは、作出される二液型ウレタンの黄変が起こりにくいという点において、エステル系ポリオールを選択することが好ましい。
【００２６】
皮膚からレプリカを作成するときの素材としては特に制約はないがキメを忠実に再現するためにはシリコーンレプリカが望ましい。歯科医療用のアルギン酸系レプリカではキメの再現性が劣る。
【００２７】
本発明人工角層には、原則として特に色彩を施す必要はないが、必要な場合には任意に着色することも可能である。かかる場合は、上記の皮膜形成成分中に所望する色素を混入させることにより、任意の色彩が施された本発明人工角層が提供される。
【００２８】
このようにして製造される本発明人工角層は、従来から提供されている人工角層に比べて、その表面の凹凸が現実の皮膚に極めて近似している。
具体的には、人間の皮膚を模倣する場合、本発明人工角層表面における、きめの三角形を形成する辺の長さが５０〜１０００μｍであり、かつ溝の深さが１０〜２００μｍの範囲であり、現実の人間の皮膚表面の凹凸状態に酷似している。
【００２９】
本発明人工角層は、上述の工程により製造することが可能であるが、他の手段、例えばシリコーンの薄膜上に、エッジング工作機等により所望する形状の凹凸を直接刻み込んでシリコーン型を製造し、このシリコーン型を上述のシリコーンレプリカとして用いることで、本発明人工角層を製造することも可能である。
【００３０】
また、本発明人工角層の裏面（直接レプリカ表面に接触しない面）に粘着剤を付けることによって、本発明人工角層を生物の皮膚上に粘着させ、皮膚の欠点補正用に用いることができる。かかる粘着剤としては、安全性と粘着性を考慮すると、アクリル系の粘着剤を選択することが好ましい。
【００３１】
この粘着剤を介して、皮膚上の欠点部分を本発明人工角層で被覆し、その上から、例えばファンデーション等のメーキャップ化粧料を塗布することにより、何も欠点部分がない皮膚に、そのメーキャップ化粧料を塗布した状態と外見上変わらない状態とすることが可能である。
【００３２】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、この実施例により、本発明の技術的範囲が限定されるものではない。なお、本実施例において、配合量は特に断わらない限り、配合される対象の全重量に対する重量％である。
【００３３】
〔実施例１〕本発明人工角層の製造（１）
石鹸で２回洗顔した２５才の女性パネルの顔に、わずかにローションを塗って皮膚を調えた。次いで、市販のシリコーンレプリカ剤「ＳＩＬＦＬＯ」により、この女性パネルの頬のレプリカを作成した（レプリカの作り方は，このシリコーン剤のマニュアルに従った）。なお、現実の皮膚の形状を保つために、シリコーンレプリカ自体の厚さが５ｍｍになるようにした。
【００３４】
このレプリカを型にして、これに１液型のコーティング用ウレタン〔ＭＥ−８８ＮＦＬＰ：大日精化工業（株）製〕を溶剤（メチルエチルケトン：ジメチルホルムアミド：トルエン＝３５：３５：３０）で２倍に希釈し、これを刷毛でレプリカ表面に塗布し、成膜後、さらにもう一度塗布して、７０℃で２分及び１００℃で３分のキュアリングを行って成膜して、本発明人工角層を得た。この本発明人工角層の厚さを表面形状測定顕微鏡（ＶＦ−７５００：キーエンス社製、以下同様である）で計測したところ、３０μｍであった。
【００３５】
〔実施例２〕本発明人工角層の製造（２）
実施例１で得られたシリコーンレプリカに対して、さらに石膏で型どりを行い、この石膏型表面に再びシリコーンレプリカで型を起こして、実施例１と同じ溶媒に希釈した一液型ウレタンをウレタン用のスプレーガンでシリコーンレプリカ上に吹き付け塗装を行った。溶剤が乾燥したらさらに吹き付けを行い、製膜させた。同様にして５回吹き付けを行い、実施例２の本発明人工角層を得た。この人工角層の厚さを表面形状測定顕微鏡で計測したところ、４０μｍであった。
【００３６】
〔実施例３〕本発明人工角層の製造（３）
実施例２の本発明人工角層の製造工程において、吹き付けの回数を１２回とし、その厚さが１００μｍの、実施例３の人工角層を得た。
【００３７】
〔実施例４〕本発明人工角層の製造（４）
実施例２の本発明人工角層の製造工程において、吹き付けの回数を１回のみとし、その厚さが１０μｍの、実施例４の人工角層を得た。
【００３８】
〔実施例５〕本発明人工角層の製造（５）
実施例１の本発明人工角層の製造工程において、一液型ウレタンとして、ＭＥ−８８ＮＦＬＰに代えて、大日精化工業（株）製のＮＥ−３０２ＨＶを用いて製造した本発明人工角層を、実施例２の本発明人工角層とした〔ただし、溶剤はイソプロピルアルコール：トルエン＝５０：５０であり、キュアリングは，７０℃で２分及び１２０℃で３分行った〕。
【００３９】
〔実施例６〕本発明人工角層の製造（６）
実施例１の本発明人工角層の製造工程において、シリコーンレプリカをとる際に、厚さが約２ｍｍになるような量のシリコーンレプリカ剤を用いて、塗布後、このレプリカ剤が硬化する前に、５×５ｃｍのスライドグラスを軽くこのレプリカ剤の上に押し付け、そのまま硬化させた。このようにして作製したレプリカを、平坦なガラス板の上に静置し、次いで実施例１の製造工程と同様にして、実施例６の本発明人工角層を得た。
【００４０】
〔比較例１〕
実施例１の工程に従って製造するが、一液型のウレタンの溶剤におけるウレタン成分の濃度を１／２としたことで、その厚さが５μｍの比較例１の人工角層を得た。
【００４１】
〔比較例２〕
実施例２の工程に従って製造するが、吹き付けの回数を１５回としたことで、その厚さが１６０μｍの人工角層を得た。
【００４２】
〔比較例３〕
その表面が平坦なガラス板のシリコーンレプリカを調製し、その後、実施例２の工程に従って人工角層を得た（吹き付け回数：５回，厚さ：４０μｍ）。
【００４３】
〔比較例４〕
実施例１と同様の方法で、シリコーンレプリカに代えて、アルギン酸系レプリカで皮膚表面のレプリカを作成し、このアルギン酸系レプリカに対して、さらに石膏で型どりを行い、その後は実施例２の工程を経て（吹き付け回数：５回，厚さ４０μｍ）。
【００４４】
〔試験例〕
１．皮膚のキメの再現性についての試験
人工角層における皮膚のキメの再現性の評価は、ＳＥＭ観察により行った。
すなわち、以下に示す評点を指標として、人工角層における皮膚のキメの再現性を評価した。
【００４５】
＜評価＞
◎：非常に忠実に皮膚のキメが再現されている。
○：ある程度皮膚のキメが再現されている。
×：全く皮膚のキメが再現されていない。
【００４６】
２．透明性についての試験
透明性は、村上色彩研究所製のヘーズ計（ＨＲ−１００）における全透過率を指標にして評価した。
【００４７】
＜評価＞
◎：全透過率が９０％を超えている。
○：全透過率が８０〜９０％である。
×：全透過率が８０％未満である。
【００４８】
３．光の透過特性についての試験
光の透過特性は、村上色彩研究所製のヘーズ計（ＨＲ−１００）を用いて検討した〔ヘーズ値は光拡散の割合を示し、（（拡散透過光／全透過光）×１００（％））で示される数値である〕。
【００４９】
＜評価＞
◎：ヘーズ値が６５を超えている。
○：ヘーズ値が５０〜６５である。
×：ヘーズ値が５０未満である。
【００５０】
４．欠点部分補正試験
各人工角層の裏側にアクリル系粘着剤を塗布して、顔面の傷跡部分を各人工角層で被覆して、その上から市販のパウダリーファンデーションを顔面全体に塗布して、その傷跡部分の補正状態を目視で観察した。
なお、人工角層を被覆することなしに、パウダリーファンデーションを塗布した場合は、ファンデーションののりが悪く、傷跡が明確に認められた。
【００５１】
＜評価＞
◎：人工角層で被覆した部分が全く認められず、傷跡が隠蔽されている。
○：人工角層で被覆した部分が殆ど認められず、傷跡が隠蔽されている。
×：人工角層で被覆した部分が明確に認められ、又は傷跡が認められる。
【００５２】
５．日焼け止め化粧料の塗布状態についての試験
各人工角層の裏側にアクリル系粘着剤を塗布して、顔面（通常状態）を各人工角層で被覆して、その上から日焼け止め化粧料〔ひまし油９０％及び０．０２μｍの微粒子酸化チタン１０％を，ローラーで混練したもの〕を顔面全体に塗布して、その仕上がり状態を目視で観察した。
【００５３】
＜評価＞
◎：人工角層で被覆した部分が全く認められない。
○：人工角層で被覆した部分が殆ど認められない。
×：人工角層で被覆した部分が明確に認められる。
これらの各試験の結果を、下記第１表に示す。
【００５４】
【表１】

【００５５】
この第１表により、本発明人工角層は、化粧料の皮膚への付着状態を加味した上で、光学的測定を行うことが可能であり、かつ皮膚の欠点部分を十分に隠蔽することが可能であることが明らかになった。
【００５６】
なお、上記５の「日焼け止め化粧料の塗布状態についての試験」において、この日焼け止め化粧料を塗布した、実施例１の本発明人工角層のハイパービデオマイクロスコープ像（１００倍）を、第１図・参考写真１に示す。なお、第２図・参考写真２は通常医療用に用いられる「サージカルテープ」上に同一の日焼け止め化粧料を塗布した状態のハイパービデオマイクロスコープ像（１００倍）を示した写真である。
【００５７】
これらの図面により、本発明人工角層上に、日焼け化粧料が通常の皮膚上とほぼ同様に塗布され得ることがわかる。
この結果から、本発明人工角層は、例えば日焼け止め化粧料が十分に定着しない傷跡等を被覆した上で、日焼け止め化粧料をこの人工角層上に塗布することにより、日焼け止め効果を傷跡部分においても十分に発揮させることが可能であることが判明した。
【００５８】
また、その日焼け止め化粧料を塗布された状態が、皮膚にそれを塗布した場合と同一であるために、例えば日焼け止め化粧料のＳＰＦ値を検討する等のサンスクリーン試験を、パネルを用いることなしに、本発明人工角層を用いることによって行い得ることも判明した。
【００５９】
【発明の効果】
本発明により、化粧料の皮膚への付着状態を加味した上で、光学的測定を行うことが可能であり、かつ皮膚の欠点部分を十分に隠蔽することが可能な皮膚をすることが可能である人工角層が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図１】日焼け止め化粧料を塗布した人工角層の、拡大倍率が１００倍の顕微鏡写真である。
【図２】日焼け止め化粧料を塗布したサージカルテープの、拡大倍率が１００倍の顕微鏡写真である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention is an invention in the technical field related to an artificial stratum corneum. More specifically, it relates to an artificial stratum corneum similar to the stratum corneum of living organisms, in which the irregularities observed on the surface of the skin of living organisms such as humans are faithfully reproduced, such as "texture". It is an invention. With this artificial stratum corneum, for example, the effect of using a sunscreen cosmetic can be easily grasped and evaluated without a panel test using a human body, including the light transmittance in the stratum corneum. In addition, by using a measuring device that cannot be directly applied to the human body, it is possible to easily grasp and evaluate the fine surface condition of the skin when using, for example, a sunscreen cosmetic. Further, the artificial stratum corneum of the present invention can be applied to a defective portion such as a bruise of a human, and the defective portion can be made difficult to see by using a makeup cosmetic or the like in this portion.
[0002]
[Prior art]
Usually, in order to grasp and evaluate the sunscreen effect of a sunscreen cosmetic or the like, a panel test of actually applying the cosmetic to human skin is performed.
However, in order to obtain an evaluation with high accuracy, it is desirable to always perform evaluation with the same panel as much as possible, but it is very difficult in practice. Further, even with the same panel, the skin condition is not always constant, which also causes a variation in the result.
For this reason, the number of panels participating in the panel test is required to be at least 10 and is not always efficient.
[0003]
Also, in recent years, it has become necessary to evaluate from a finer viewpoint as an evaluation when using the above-mentioned cosmetics. There are many devices that are unfamiliar with using the human body as it is.
For these reasons, it is desired to provide an artificial stratum corneum that can accurately perform evaluation when using cosmetics, but the means currently provided are in terms of their performance. Not enough.
[0004]
For example, regarding the sunscreen properties of sunscreen cosmetics, the degree of reflection and absorption of visible light and ultraviolet rays is measured by applying the cosmetic on a glass plate represented by a quartz plate. These properties were quite different from those of the actual stratum corneum, and it was difficult to obtain good results.
Furthermore, a method of evaluating sunscreen cosmetics using artificial skin used for the treatment of wounds such as so-called surgical tapes and burns (Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-248944) has been proposed. In many cases, the state does not directly reflect the actual skin, and it is hard to say that these means are sufficient evaluation means.
[0005]
Further, conventionally, in order to correct a defective portion on the skin such as aza or color unevenness, it has been mainly dealt with by applying a makeup cosmetic such as a foundation to the defective portion. Then, in order to further conceal such defective portions, the concealing power of the makeup cosmetic used is improved, or by combining a volatile solvent and a resin, the adhesion of the makeup cosmetic to the skin is improved. Are being improved.
However, it is very difficult to completely conceal the above-mentioned disadvantages with makeup cosmetics alone, even if the combination of the volatile solvent and resin described above improves the adhesion of makeup cosmetics to the skin. However, as a result, it was difficult to say that the makeup skin itself was the same as the condition of the makeup skin on normal skin. It was difficult to conceal.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the problem to be solved by the present invention is that the above-mentioned drawbacks are not recognized, it is possible to perform an optical measurement while taking into account the state of adhesion of the cosmetic to the skin, and the drawbacks of the skin An object of the present invention is to provide an artificial stratum corneum capable of forming a skin capable of sufficiently concealing a portion.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has conducted intensive studies for solving this problem. As a result, the present inventors have found that the above-mentioned problems can be solved by a thin film formed by replicating the surface state of the skin and thinly forming a film-forming component mainly composed of a urethane polymer on the replica. Completed the invention.
[0008]
That is, the present inventor, in the present application, the one-part urethane-based polymer containing no colored layer as a main component, and its surface shape is a shape that reproduces the unevenness of the human skin surface, thickness Provides an artificial stratum corneum of 10-40 μm.
[0009]
In addition, the present inventor has proposed a method for detecting the sunscreen properties of an artificial stratum corneum having a surface coated with a sunscreen cosmetic to evaluate the sunscreen effect of the cosmetic on human skin. The present invention also provides a method for use and a method for using the artificial stratum corneum, wherein an artificial stratum corneum having a sunscreen cosmetic applied to the surface thereof is adhered to human skin and the skin of the adhered portion is corrected.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the artificial stratum corneum according to the present invention (hereinafter, referred to as the present artificial stratum corneum) will be described.
As described above, the artificial stratum corneum of the present invention contains a urethane-based polymer (hereinafter, referred to as “urethane” unless otherwise specified) as a main component, and has a surface shape that reproduces the unevenness of the skin surface of an organism. The stratum corneum. In the artificial stratum corneum of the present invention, the type of the organism whose irregularities are to be reproduced can be selected according to the purpose of using the artificial stratum corneum of the present invention, as long as the organism has approximately skin. Without limitation, for example, it is possible to imitate the skin surface of mammals, reptiles, etc., but usually, human skin is the object of imitation.
[0017]
Urethane is a very preferable material to be selected as a material for the artificial stratum corneum because it has a wettability with a cosmetic oil component close to the skin and has flexibility.
The artificial stratum corneum of the present invention can be produced, for example, by forming a film on a silicone mold by thinly coating a film-forming component containing urethane as a main component on a silicone mold replicated from the skin surface of an organism.
[0018]
Note that a silicone mold may be further created from an image obtained by inverting the silicone replica with gypsum or the like and used as a replica mold. In such a case, if the silicone replica to be transferred first is made thin, if it is attached to a flat plate, the distortion is slightly different from that of the skin, but when evaluating the manufactured artificial stratum corneum, it is easy to measure because it is flat. Having. On the other hand, in order to reproduce in the artificial stratum corneum of the present invention including the curvature of the skin, it is preferable to manufacture the artificial stratum corneum of the present invention using a replica having a thickness of about 3 mm to 10 mm.
[0019]
A silicone replica mold can be produced using a silicone replica agent usually used in forming a replica mold. As a specific product, for example, a silicone replica agent known as “SILFLO” can be used.
Using this silicone replica agent, the skin can be directly replicated to create the desired silicone mold.
[0020]
As the urethane which is a main component of the film forming component thinly formed on the silicone mold, urethane for dry type, that is, one-part urethane or two-part urethane can be used, and wet-type urethane, emulsion-type, and dry-type urethane can be used. Special type urethane such as mold is excluded. As the urethane used as the main component of the film-forming component, it is particularly preferable to use one-pack type urethane. That is, the two-pack type urethane is likely to exude unreacted polyol remaining during the two-pack reaction, and is not particularly preferable as a film material. A one-pack type urethane is preferable because the polyol has already completely reacted and there is no fear of such oozing.
[0021]
In the present invention, any one of a lacquer type, a moisture curing type, and a blocked isocyanate curing type can be used as the one-component type urethane. This one-pack type urethane polymer may be used by dissolving it in a solvent, specifically, an organic solvent in which methyl ethyl ketone, ethyl acetate, dioxane, toluene, isopropyl alcohol, dimethylformamide, tetrahydrofuran and the like are appropriately combined as required. it can.
[0022]
As the film-forming component, components such as a foaming agent, a surfactant, a flame retardant, a filler, a plasticizer, a stabilizer, a release agent, and a catalyst can be used, if necessary, in addition to urethane. .
The method of thinning the film-forming component on the silicone mold is not particularly limited, and for example, a thin layer can be formed by brushing or spraying.
[0023]
The thickness of the film to be formed on the mold is preferably from 10 to 100 μm. If the film thickness is less than 10 μm, it is not preferable because sufficient strength cannot be obtained in the film, and if it exceeds 100 μm, the surface of the film lacks flexibility and becomes wrinkled, which is not preferable. The film thickness of the urethane film can be selected by appropriately adjusting the amount of the film-forming component to be thin, or by adjusting the number of film forming operations.
[0024]
When a two-pack type urethane, which is a urethane formed by mainly reacting an isocyanate and a polyol, is used as the urethane, the isocyanate may be, for example, polymeric MDI, pitriylene diisocyanate TODI, diphenylmethane diisocyanate MDI, or dianisidine isocyanate DADL. And paraphenylenediisoisonate PPDI. Among these isocyanates, it is preferable to select an aliphatic type isocyanate rather than an aromatic type in that the produced urethane has less yellowing.
[0025]
Examples of the polyol include polyethers such as polypropylene glycol PPG, polytetramethylene ether glycol PTMG, and polymer polyols; polycarbonate esters, adipate-based polyols, polycaprolactone-based polyols, ester-based polyols and the like; other polybutadiene polyols; Acrylic polyol and the like can be mentioned. Note that among these polyols, it is preferable to select an ester-based polyol and an ether-based polyol from the viewpoint that the produced two-pack type urethane is unlikely to yellow, which is produced.
[0026]
There are no particular restrictions on the material used to create the replica from the skin, but a silicone replica is desirable for faithfully reproducing the texture. Alginate replicas for dental care have poor texture reproducibility.
[0027]
The artificial stratum corneum of the present invention does not need to be particularly colored in principle, but can be arbitrarily colored if necessary. In such a case, the artificial horny layer of the present invention having an arbitrary color is provided by mixing a desired dye into the above-mentioned film-forming component.
[0028]
The artificial stratum corneum of the present invention produced in this manner has a surface with irregularities much closer to actual skin than the conventionally provided artificial stratum corneum.
Specifically, when imitating human skin, the length of the side forming the texture triangle on the surface of the artificial stratum corneum of the present invention is 50 to 1000 μm, and the depth of the groove is 10 to 200 μm. Yes, it closely resembles the unevenness of the actual human skin surface.
[0029]
The artificial stratum corneum of the present invention can be produced by the above-mentioned process.However, a silicone mold is produced by directly engraving a concave and convex of a desired shape on another means, for example, a thin film of silicone by an edging machine or the like. By using this silicone mold as the above-mentioned silicone replica, the artificial stratum corneum of the present invention can be produced.
[0030]
In addition, by applying an adhesive to the back surface of the artificial stratum corneum of the present invention (the surface that does not directly contact the replica surface), the artificial stratum corneum of the present invention can be adhered to the skin of a living organism and used for correcting skin defects. . As the pressure-sensitive adhesive, it is preferable to select an acrylic pressure-sensitive adhesive in consideration of safety and tackiness.
[0031]
Through this adhesive, a defective portion on the skin is covered with the artificial stratum corneum of the present invention, and a makeup cosmetic such as a foundation is applied thereon. It is possible to obtain a state in which the appearance is not different from the state in which the cosmetic is applied.
[0032]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples, but the technical scope of the present invention is not limited by these Examples. In addition, in this Example, the compounding amount is a weight% with respect to the total weight of the compounded object unless otherwise specified.
[0033]
[Example 1] Production of artificial stratum corneum of the present invention (1)
The face of a 25-year-old female panel that had been washed twice with soap was slightly applied with lotion to prepare the skin. Next, a cheek replica of the female panel was prepared using a commercially available silicone replica agent "SILFLO" (the replica was prepared according to the manual for the silicone agent). The thickness of the silicone replica itself was set to 5 mm in order to keep the shape of the actual skin.
[0034]
Using this replica as a mold, a one-pack type urethane for coating [ME-88NFLP: manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd.] is doubled with a solvent (methyl ethyl ketone: dimethylformamide: toluene = 35: 35: 30). Dilute it, apply it to the replica surface with a brush, apply the film again, apply it again, and cure it at 70 ° C. for 2 minutes and at 100 ° C. for 3 minutes to form a film. Got. When the thickness of the artificial stratum corneum of the present invention was measured with a surface shape measuring microscope (VF-7500: manufactured by Keyence Corporation, the same applies hereinafter), it was 30 μm.
[0035]
[Example 2] Production of artificial stratum corneum of the present invention (2)
The silicone replica obtained in Example 1 was further molded with gypsum, the mold was raised again on the surface of the gypsum mold with the silicone replica, and the one-component urethane diluted with the same solvent as in Example 1 was used for urethane. Spray coating was performed on the silicone replica with a spray gun. After the solvent was dried, spraying was further performed to form a film. Spraying was performed 5 times in the same manner to obtain the artificial stratum corneum of the present invention of Example 2. When the thickness of this artificial stratum corneum was measured with a surface shape measuring microscope, it was 40 μm.
[0036]
[Example 3] Production of artificial stratum corneum of the present invention (3)
In the manufacturing process of the artificial stratum corneum of the present invention in Example 2, the number of spraying was set to 12 and the artificial stratum corneum of Example 3 having a thickness of 100 μm was obtained.
[0037]
[Example 4] Production of artificial stratum corneum of the present invention (4)
In the manufacturing process of the artificial stratum corneum of the present invention of Example 2, the number of spraying was only one, and the artificial stratum corneum of Example 4 having a thickness of 10 μm was obtained.
[0038]
[Example 5] Production of artificial stratum corneum of the present invention (5)
In the production process of the artificial stratum corneum of the present invention in Example 1, the artificial stratum corneum of the present invention produced using NE-302HV manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd. instead of ME-88NFLP as one-pack type urethane. The artificial stratum corneum of the present invention of Example 2 was used [provided that the solvent was isopropyl alcohol: toluene = 50: 50, and curing was performed at 70 ° C. for 2 minutes and at 120 ° C. for 3 minutes].
[0039]
[Example 6] Production of artificial stratum corneum of the present invention (6)
In the production process of the artificial stratum corneum of the present invention in Example 1, when a silicone replica is taken, an amount of the silicone replica agent having a thickness of about 2 mm is used, and after application, before the replica agent is cured. A 5 × 5 cm slide glass was lightly pressed onto this replica agent and cured as it was. The replica thus produced was allowed to stand on a flat glass plate, and then the artificial stratum corneum of the present invention of Example 6 was obtained in the same manner as in the production process of Example 1.
[0040]
[Comparative Example 1]
The artificial stratum corneum of Comparative Example 1 was produced according to the process of Example 1 except that the concentration of the urethane component in the one-pack type urethane solvent was halved, and the thickness was 5 μm.
[0041]
[Comparative Example 2]
The artificial stratum corneum having a thickness of 160 μm was obtained by manufacturing according to the process of Example 2 except that the number of spraying was set to 15 times.
[0042]
[Comparative Example 3]
A silicone replica of a glass plate having a flat surface was prepared, and then an artificial stratum corneum was obtained according to the process of Example 2 (number of sprays: 5 times, thickness: 40 μm).
[0043]
[Comparative Example 4]
In the same manner as in Example 1, instead of the silicone replica, a replica of the skin surface was created with an alginate replica, and the alginate replica was further molded with gypsum. Through (number of sprays: 5 times, thickness 40 μm).
[0044]
(Test example)
1. Test on reproducibility of skin texture The evaluation of the reproducibility of skin texture in the artificial stratum corneum was performed by SEM observation.
That is, the reproducibility of skin texture in the artificial stratum corneum was evaluated using the following scores as indices.
[0045]
<Evaluation>
◎: The texture of the skin is reproduced very faithfully.
：: Skin texture is reproduced to some extent.
×: Skin texture was not reproduced at all.
[0046]
2. Test on Transparency Transparency was evaluated using the total transmittance of a haze meter (HR-100) manufactured by Murakami Color Research Laboratory as an index.
[0047]
<Evaluation>
A: Total transmittance exceeds 90%.
：: The total transmittance is 80 to 90%.
X: The total transmittance is less than 80%.
[0048]
3. Test on light transmission characteristics The light transmission characteristics were examined using a haze meter (HR-100) manufactured by Murakami Color Research Laboratory [The haze value indicates the ratio of light diffusion, and ((diffusion transmission (Light / total transmitted light) × 100 (%))].
[0049]
<Evaluation>
A: Haze value exceeds 65.
：: Haze value is 50 to 65.
X: Haze value is less than 50.
[0050]
4. Defect correction test <br/> Apply an acrylic adhesive to the back of each artificial stratum corneum, cover scars on the face with each artificial stratum corneum, and apply a commercially available powdery foundation over the entire face Then, the correction state of the scar was visually observed.
In addition, when the powdery foundation was applied without covering the artificial stratum corneum, the foundation was poorly adhered and scars were clearly recognized.
[0051]
<Evaluation>
：: No portion covered with artificial stratum corneum was observed at all, and scars were hidden.
：: The portion covered with the artificial stratum corneum was hardly recognized, and the scar was hidden.
X: The part covered with the artificial stratum corneum is clearly recognized, or a scar is recognized.
[0052]
5. Test on the application of sunscreen cosmetics <br/> An acrylic adhesive is applied to the back of each artificial stratum corneum, the face (normal state) is covered with each artificial stratum corneum, and sunscreen is applied from above. A cosmetic (90% of castor oil and 10% of 0.02 μm fine titanium oxide kneaded with a roller) was applied to the entire face, and the finished state was visually observed.
[0053]
<Evaluation>
A: No portion covered with the artificial stratum corneum was observed at all.
：: Almost no portion covered with the artificial stratum corneum was observed.
X: The part covered with the artificial stratum corneum is clearly recognized.
The results of each of these tests are shown in Table 1 below.
[0054]
[Table 1]

[0055]
According to Table 1, the artificial stratum corneum of the present invention can be subjected to optical measurement while taking into account the state of adhesion of the cosmetic to the skin, and sufficiently conceal the defective portion of the skin. It turned out to be possible.
[0056]
In addition, in the above-mentioned 5 “Test on application state of sunscreen cosmetics”, a hyper video microscope image (100 times) of the artificial stratum corneum of the present invention of Example 1 to which the sunscreen cosmetics were applied was used. It is shown in FIG. FIG. 2 / Reference Photo 2 is a photograph showing a hyper video microscope image (100 times) in a state where the same sunscreen cosmetic is applied on “surgical tape” usually used for medical treatment.
[0057]
From these drawings, it is understood that the tan cosmetic can be applied on the artificial stratum corneum of the present invention almost in the same manner as on normal skin.
From this result, the artificial stratum corneum of the present invention, for example, covers scars or the like on which the sunscreen cosmetic is not sufficiently fixed, and then applies the sunscreen cosmetic on the artificial stratum corneum, thereby reducing the sunscreen effect. It has been found that it is possible to fully exert the effect on the part.
[0058]
In addition, since the state where the sunscreen cosmetic is applied is the same as the case where it is applied to the skin, use a panel for a sunscreen test such as examining the SPF value of the sunscreen cosmetic. Without using the artificial stratum corneum of the present invention, it was also found that it could be performed.
[0059]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to make a skin capable of performing an optical measurement while taking into account the state of adhesion of the cosmetic to the skin and capable of sufficiently concealing a defective portion of the skin. An artificial stratum corneum is provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a photomicrograph at 100 times magnification of an artificial stratum corneum to which sunscreen cosmetics have been applied.
FIG. 2 is a micrograph of a surgical tape coated with a sunscreen cosmetic at a magnification of 100 times.

Claims

An artificial layer having a thickness of 10 to 40 μm, which is mainly composed of a one-part urethane-based polymer without a coloring agent layer, and has a surface shape that reproduces the unevenness of the human skin surface. Stratum corneum.

The artificial stratum corneum according to claim 1, wherein the coating has a light transmittance of 80% or more and a haze value of 50% or more.

The artificial stratum corneum according to claim 1 or 2, wherein an adhesive is applied to the back surface.

The artificial stratum corneum according to claim 3, wherein the adhesive is an acrylic adhesive.

The artificial sun layer having a surface coated with a sunscreen cosmetic detects a property related to sunscreen, and evaluates the sunscreen effect of the cosmetic on human skin. How to use artificial stratum corneum.

The method of using the artificial stratum corneum according to any one of claims 1 to 4, wherein the artificial stratum corneum having a surface coated with a sunscreen cosmetic is adhered to human skin, and a defect of the skin at the adhered portion is corrected.