JP3572634B2 - 高能率符号化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばテレビ会議システム等に用いられるコーデック(コーダ及びデコーダ、或いはコンプレッサ及びデ・コンプレッサ)に適用して好適な高能率符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばテレビ会議システム等においてはコーデック(ビデオコーデックともいう)と称される装置が提案されている。このコーデックは、画像データを伝送または記録する際に符号化して圧縮するためのものであり、この画像データの符号化は、1990年12月に国際電気通信連合(ITU)の傘下である国際電信電話諮問委員会(CCITT)によって成立に至った映像CODEC(コーダ、デコーダ)勧告H.261により標準化されている。
【0003】
動画像符号化が適用されるのは、信号源として標準テレビジョンやハイディフィニッション(HD)テレビジョンを用い、遠隔地への信号伝送を伴う用途として例えば放送、通信等、また、ローカルな信号処理の用途として蓄積等の分野にわたっている。
【0004】
この勧告H.261による映像フォーマットとして、地域(全世界)によるテレビジョン方式の違いを解決し、CODEC間で通信を行うことのできる共通の中間フォーマット(CIF:Common Intermediate Format)があげられる。このCIFによる画像の解像度は、横352、縦288ドットである。
【0005】
さて、一般にコーデックの符号化部は、入力ビデオデータを符号器で符号化し、これを多重化符号化し、更にこのデータを送信バッファに一旦蓄えた後、伝送符号器で符号化し、符号化したビット列として送信し、復号化部は伝送された符号化されたビット列のビデオデータを伝送復号器で復号し、これを一旦受信バッファに蓄えた後、多重化復号化し、更にこのデータを復号して元のビデオ信号を得る。
【0006】
このように膨大な画像データを伝送する場合においては、伝送時に符号化して圧縮し、受信時に符号化されて圧縮された画像データを復号するようにしている。従って、コーデックは画像の伝送のみならず、例えばVTRにおいて画像データを記録するときにも用いることができる。
【0007】
特に、近年急速に進歩したハイディフィニッションテレビジョンの方式の画像データは標準のテレビジョン方式のそれとは異なり、膨大なデータ量となるので、当然記録時に符号化して圧縮し、再生時に復号化して元の画像データを得るようにすることは記録コストを大幅にダウンさせるためにも必須の課題となっている。
【0008】
動画像コーデックの場合は、上述した勧告H.261で標準化されている部分の符号化部の前段にビデオプリプロセッサと称する回路を接続している。
【0009】
このビデオプリプロセッサは、一般にライン補間回路並びにテンポラルフィルタ及び動き適応型空間フィルタからなるフィルタ装置で構成され、ライン補間回路は240ラインの画像データ(NTSC方式)を288ラインの画像データ(CIF)にするために5ライン毎に1ライン分の画像データをリピートし、テンポラルフィルタは画像圧縮の際の事前処理としての圧縮効率向上のための1時巡回型フィルタとして動作し、動き適応型空間フィルタは伝送後の画像を例えばテレビジョンモニタ等に映出したときに、滑らかな動きとなるようにフィルタリングするものである。
【0010】
ところで、テレビ会議システムにおいて一般的な送出素材としては、ビデオカメラで撮像して得た会議出席者等の動画像の他、同様にビデオカメラでグラフや表等の会議資料を撮像して得た静止画像がある。尚、コンピュータやVTR等で直接動画像や静止画像を送出する場合もあり得る。
【0011】
このように動画像と静止画像を混在させて相手先に送出するため、従来では、例えば2台のビデオカメラで動画像と、静止画像を得、これらを時分割的に切り換えるようにしていた。例えば静止画像を送出する場合、上述した符号化部の前に(或いは、ビデオデータ処理部と符号化部との間に)バッファメモリを設け、バッファメモリに送出すべき静止画像のデータを蓄積した後に符号化部に転送するようにしていた。
【0012】
つまり、静止画像を送出しているときには、静止画像を撮像しているビデオカメラを用い、動画像を送出するときには、動画像を撮像しているビデオカメラに切り換えるようにしていた。従って、受信側では動画像と静止画像が交互に送出されることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のテレビ会議システム等のコーデックを用いた各種システムにおいては、静止画像と動画像を同時に送出することができないので、送出先に静止画像と動画像を同時に送出したり、或いは伝送している動画像の一部を静止画像にして送出し、例えばテレビジョンモニタの管面上で静止画像及び動画像を同時に見る等、受信側で静止画像及び動画像を同時に見ることができるシステムが望まれていた。
【0014】
本発明はこのような点を考慮してなされたもので、静止画像と動画像を同時に送出することのできる高能率符号化装置を提案しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は、入力ビデオ信号を圧縮して伝送する高能率符号化装置において、入力ビデオ信号の内、奇数フィールドのビデオ信号を記憶する第1のメモリ2と、入力ビデオ信号の内、偶数フィールドのビデオ信号を記憶する第2のメモリ8とで構成する入力ビデオ信号の圧縮前処理に用いられるメモリと、このメモリの所望の領域を指定する指定手段28と、このメモリにアドレスを与えるアドレス発生手段25、26と、このアドレス発生手段25、26からのアドレスと指定手段28からの指定領域情報とを比較する比較手段27と、この比較手段27の比較結果に基いて、このメモリのこの指定領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを禁止するとともにこのメモリのこの指定領域以外の領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを許可する制御情報を出力する書き込み制御手段25〜29と、書き込み制御手段25〜29からの制御情報に基づいてこのメモリのこの指定領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを禁止する禁止手段4及び7と、係数を発生する係数発生手段10と、係数発生手段10からの係数を反転させる反転手段12と、第1のメモリ2から読み出された奇数フィールドのビデオ信号と係数発生手段10からの係数を乗算する第1の乗算手段9と、第2のメモリ8から読み出された偶数フィールドのビデオ信号と反転手段12からの反転された係数を乗算する第2の乗算手段13と、第1の乗算手段9及び第2の乗算手段13の出力を混合する混合手段11とを有するものである。
【0018】
請求項2に係る本発明は、入力ビデオ信号を圧縮して伝送する高能率符号化装置において、入力ビデオ信号の少なくとも1フレーム分記憶できる容量を有し、入力ビデオ信号の圧縮前処理に用いられるメモリ23と、このメモリ23の所望の領域を指定する指定手段28と、メモリ23にアドレスを与えるアドレス発生手段25、26と、このアドレス発生手段25、26からのアドレスと指定手段28からの指定領域情報とを比較する比較手段27と、この比較手段27の比較結果に基いてメモリ23この指定領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを禁止するとともにメモリ23のこの指定領域以外の領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを許可する制御情報を出力する書き込み制御手段25〜29と、書き込み制御手段25〜29からの制御情報が書き込みを禁止しているとき“0”となり、書き込み制御手段25〜29からの制御情報が書き込みを許可しているとき“0”以外になる係数を発生する係数発生手段19と、入力ビデオ信号と係数発生手段からの係数を乗算する第1の乗算手段16と、係数発生手段19からの係数を反転させる反転手段20と、この反転手段20からの反転された係数とメモリ23から読み出されたビデオ信号とを乗算する第2の乗算手段21と、第1及び第2の乗算手段16及び21からの出力を混合する混合手段22とを設け、混合手段22の出力がメモリ23に書き込まれるとともに外部に出力されるようにしたものである。
【0019】
更に本発明は例えば図6に示すように、上述において、係数発生手段19をメモリで構成すると共に、上記書き込み制御手段25〜29からの制御情報を記憶した係数をアクセスするためのアドレスの一部に割り当てるようにしたものである。
【0020】
【作用】
請求項1に係る本発明の構成によれば、入力ビデオ信号の内、奇数フィールドのビデオ信号を記憶する第1のメモリ2と、入力ビデオ信号の内、偶数フィールドのビデオ信号を記憶する第2のメモリ8とで構成する入力ビデオ信号の圧縮前処理に用いられるメモリの所望の領域を指定手段28で指定し、アドレス発生手段25、26によってメモリにアドレスを与え、このアドレス発生手段25、26からのアドレスと指定手段28からの指定領域情報とを比較手段27で比較、この比較手段27の比較結果に基いて、このメモリのこの指定領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを禁止するとともにこのメモリのこの指定領域以外の領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを許可する制御情報を、書き込み制御手段25〜29から出力する。そして、書き込み制御手段25〜29からの制御情報に基づいてこのメモリのこの指定領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを禁止手段4及び7で禁止する。そして、係数発生手段10で係数を発生し、第1のメモリ2から読み出された奇数フィールドのビデオ信号と係数発生手段10からの係数を第1の乗算手段9で乗算し、第2のメモリ8から読み出された偶数フィールドのビデオ信号と係数発生手段10からの係数を第2の乗算手段13で乗算し、第1の乗算手段9及び第2の乗算手段13の出力を混合手段11で混合する。
【0023】
請求項2に係る本発明の構成によれば、入力ビデオ信号の少なくとも1フレーム分記憶できる容量を有し、入力ビデオ信号の圧縮前処理に用いられるメモリ23の所望の領域を指定手段28で指定し、アドレス発生手段25、26によってメモリ23にアドレスを与え、このアドレス発生手段25、26からのアドレスと指定手段28からの指定領域情報とを比較手段27で比較し、この比較手段27の比較結果に基いて、このメモリのこの指定領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを禁止するとともにこのメモリのこの指定領域以外の領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを許可する制御情報を、書き込み制御手段25〜29から出力する。そして、書き込み制御手段25〜29からの制御情報が書き込みを禁止しているとき“0”となり、書き込み制御手段25〜29からの制御情報が書き込みを許可しているとき“0”以外になる係数を係数発生手段19で発生し、入力ビデオ信号と係数発生手段19からの係数を第1の乗算手段16で乗算し、係数発生手段19からの係数を反転手段20で反転し、この反転手段20からの反転された係数とメモリ23から読み出されたビデオ信号とを第2の乗算手段21で乗算し、第1及び第2の乗算手段16及び21からの出力を混合手段22で混合し、混合手段22の出力をメモリ23に書き込むとともに外部に出力する。
【0024】
更に上述において本発明の構成によれば、メモリで構成した係数発生手段19の係数をアクセスするためのアドレスの一部に書き込み制御手段25〜29からの制御情報を割り当て、そのアドレスに対応した係数を読み出すようにする。
【0025】
【実施例】
以下に、図1を参照して本発明高能率符号化装置の一実施例について詳細に説明する。
【0026】
図1において、1は例えば図示しない信号源(ビデオカメラやVTR、或いはコンピュータ等)から出力され、A−Dコンバータによって変換されたディジタルの画像データが供給される入力端子、3は入力されてくる画像データが奇数フィールドか偶数フィールドかを示すフィールド識別データ(例えば信号源から)が供給される入力端子、5は後述するライトコントロールパルス発生源からのライトコントロールパルスが供給される入力端子である。
【0027】
入力端子3をアンド回路4の一方の入力端及びインバータ6の入力端に夫々接続し、入力端子5をアンド回路7の一方の入力端及びアンド回路4の他方の入力端に夫々接続し、更にインバータ6の出力端をアンド回路7の他方の入力端に接続する。アンド回路4の出力端を奇数フィールド用のフィールドメモリ2のライトコントロール端子に接続し、アンド回路7の出力端を偶数フィールド用のフィールドメモリ8のライトコントロール端子に接続する。
【0028】
入力端子3には上述したように画像データが奇数フィールドか偶数フィールドかを示すフィールド識別データが供給され、入力端子5には後述するライトコントロールパルス発生源からのライトコントロールパルスが供給される。ここでフィールド識別データが“1”のときに画像データは奇数フィールドのデータ、“0”のときに画像データは偶数フィールドのデータとし、ライトコントロールパルスが“1”のときにフィールドメモリ2または8への画像データの書き込みが許可され、“0”のときにフィールドメモリ2または8への画像データの書き込みが禁止されるものとする。
【0029】
10は係数発生ROMであり、図示しないアドレス発生回路等からの読み出しアドレス信号によって係数データを出力する。この係数発生ROM10のデータ出力端を乗算回路9の一方の入力端に接続すると共に、インバータ12を介して乗算回路13の一方の入力端に接続し、また、これら乗算回路9及び13の各他方の入力端にはフィールドメモリ2及び8の各データ出力端子を接続する。そして各乗算回路9及び13の出力端を加算回路11の一方及び他方の入力端に夫々接続し、この加算回路11の出力端を出力端子14に接続する。
【0030】
以上の構成は、後述するコーデックのビデオプリプロセッサ42のライン補間回路43となる。
【0031】
次に、図1に示したライン補間回路43の動作について説明する。従来では、静止画像と、動画像を交互に処理せざるを得なかったが、本例においては、これらを例えば受信側において1つの画面でリアルタイムで見ることができるようにする。本例においては、受信側で静止画像と動画像を1つの画面上でリアルタイムで見ることができるようにするために、送信側のオペレータ(或いはテレビ会議システムにおける送信側の会議出席者や専門のオペレータ等)が1つの画面内における静止画表示用領域と、動画像表示領域を指定するようにする。従って、図2を参照して後述するが、ライトコントロールパルスはその指定に基いて生成されるものである。
【0032】
先ず、入力端子3に供給されるフィールド識別データが“1”、入力端子5に供給されるライトコントロールパルスが“0”の場合には、インバータ6の出力は“0”となるので、アンド回路7の出力は“0”、アンド回路4の出力は“0”となり、この場合、入力端子1を介して供給される画像データはフィールドメモリ2及び8の何れにも記憶されない。従ってこのとき出力端子14から何も出力されない。
【0033】
次に、入力端子3に供給されるフィールド識別データが“0”、入力端子5に供給されるライトコントロールパルスが“0”の場合には、インバータ6の出力は“1”となるが、アンド回路7の出力は“0”、アンド回路4の出力は“0”となり、この場合、入力端子1を介して供給される画像データはフィールドメモリ2及び8の何れにも記憶されない。従ってこのとき出力端子14から何も出力されない。
【0034】
次に、入力端子3に供給されるフィールド識別データが“1”、入力端子5に供給されるライトコントロールパルスが“1”の場合には、インバータ6の出力は“0”となるので、アンド回路7の出力は“0”であるが、アンド回路4の出力は“1”となり、この場合、入力端子1を介して供給される画像データは図示しないアドレス発生回路、或いは図2を参照して後述する水平及び垂直アドレス発生回路25及び26からのアドレスデータでアドレッシングされてフィールドメモリ2に記憶される。
【0035】
フィールドメモリ2に記憶された画像データは図示しないアドレス発生回路等からの読み出しアドレスデータによって読み出され、乗算回路9に供給される。一方、係数発生ROM10からの係数データ(aとする)が乗算回路9に供給されるので、乗算回路9においては奇数フィールドの画像データと係数データが乗算される。係数データaが“1”であればフィールドメモリ2から読み出された画像データがそのまま出力され、“0”であればフィールドメモリ2から読み出された画像データは出力されない。
【0036】
ここで偶数フィールド用のフィールドメモリ8に画像データが記憶されている場合は、このフィールドメモリ8からの画像データは乗算回路13に供給される。一方、係数発生ROM10からの係数データaはインバータ12で反転されて1−aとなって乗算回路13に供給される。従って、乗算回路13においては偶数フィールドの画像データと係数データ1−aが乗算される。係数データaが“1”であればフィールドメモリ8から読み出された偶数フィールドの画像データに“0”を乗じることになるので、このときはフィールドメモリ8から読み出された画像データは出力されず、係数データaが“0”の場合はフィールドメモリ8から読み出された画像データに“1”を乗じることになるので、このときはフィールドメモリ8から読み出された画像データは出力される。
【0037】
加算回路11においては、各乗算回路9及び13からの出力が加算されると共に、上述したように5ライン毎に1ライン分の画像データがリピートされるので、標準方式の240ラインから288ラインへの変換が可能となる。
【0038】
次に、入力端子3に供給されるフィールド識別データが“0”、入力端子5に供給されるライトコントロールパルスが“1”の場合には、インバータ6の出力は“1”となるので、アンド回路7の出力は“1”となり、アンド回路4の出力は“0”となり、この場合、入力端子1を介して供給される画像データはフィールドメモリ8に記憶される。
【0039】
フィールドメモリ8に記憶された画像データは図示しないアドレス発生回路等からの読み出しアドレスデータによって読み出され、乗算回路13に供給される。一方、係数発生ROM10からの係数データ(aとする)がインバータ12を介して乗算回路13に供給されるので、乗算回路13においては偶数フィールドの画像データと係数データ1−aが乗算される。係数データaが“1”であればフィールドメモリ8から読み出された画像データがそのまま出力され、“0”であればフィールドメモリ8から読み出された画像データは出力されない。
【0040】
ここで奇数フィールド用のフィールドメモリ2に画像データが記憶されている場合は、このフィールドメモリ2からの画像データは乗算回路9に供給される。一方、係数発生ROM10からの係数データaは乗算回路9に供給される。従って、乗算回路9においては奇数フィールドの画像データと係数データaが乗算される。係数データaが“1”であればフィールドメモリ2から読み出された奇数フィールドの画像データに“1”を乗じることになるので、このときはフィールドメモリ2から読み出された画像データは出力され、係数データaが“0”の場合はフィールドメモリ2から読み出された画像データに“0”を乗じることになるので、このときはフィールドメモリ2から読み出された画像データは出力されない。
【0041】
加算回路11においては、各乗算回路9及び13からの出力が加算されると共に、上述したように5ライン毎に1ライン分の画像データがリピートされるので、標準方式の240ラインから288ラインへの変換が可能となる。
【0042】
ここで、図2を参照して図1に示したライン補間回路に対するライトコントロールを行うライトコントロールパルスの発生源の構成例を示し、図について説明する。
【0043】
図2において25は水平方向のアドレスデータを発生する水平アドレス発生回路、26は垂直方向のアドレスデータを発生する垂直アドレス発生回路、27は入力部(キーボード、マウス、トラックボール、入力キー等)からの入力アドレスデータと水平アドレス発生回路25からの水平アドレスデータ及び垂直アドレス発生回路26からの垂直アドレスデータを比較するコンパレータ、30は図1に示したフィールドメモリ2や8に対して書き込み、読み出しを行う図示しないコントローラ等からのライトイネーブルパルスが供給される入力端子、29はコンパレータ27の比較結果と入力端子30を介して供給されるライトイネーブルパルスとの論理積演算を行うアンド回路、31は図1に示した入力端子5に接続する出力端子である。
【0044】
ここで、入力部28によってどのようにして受信側において1つの画面上に表示する静止画像及び動画像の領域を指定するかについて説明する。例えば送信側においてテレビジョンモニタと、オペレータがテレビジョンモニタ上において送信すべき静止画像や動画像の領域をポインティングデバイス等で指定したときに指定領域のアドレスを発生するソフトウエア(或いはハードウエア)を用意すれば良い。
【0045】
一つのイメージとして、テレビジョンモニタの管面上に2つのフィールドメモリ(2及び8)相当分の領域が表示されている状態でオペレータがポインティングデバイスで領域の指定を行うことが考えられる。例えば1つの領域を四角形とするならば、四角形の左上角と、右下角を指定したり、或いはマウスで1回クリックし、ボタンを押圧したままで所望の大きさの四角形となるまでマウスを移動させたりすること等が一般的であろう。
【0046】
次に、図2に示したライトコントロールパルス発生源の動作を説明する前に、図4を参照してオペレータによって指定される1つの領域、例えば静止画像用の領域や動画像用の領域を定義しておく。
【0047】
図4に示すように、オペレータが領域を指定した場合に得られる領域の左上角の水平方向のアドレスをHa、左上角の垂直方向のアドレスをVa、右上角の水平アドレスをHb、左下角の垂直アドレスをVbとし、この領域の水平方向の画素数をVL、垂直方向の画素数をHLとする。
【0048】
当然のことになるが、本例においては静止画像用の領域に対応するフィールドメモリ2や8の記憶領域は書き込み禁止領域とし、動画像用の領域に対応するフィールドメモリ2や8の記憶領域は書き込み領域とする。
【0049】
オペレータが上述したような操作で例えば静止画画像を表示する領域を入力部28を介して指定すると、図4を参照して説明したように水平方向の最初のアドレスHaと最終のアドレスHb、垂直方向の最初のアドレスVaと最終のアドレスVbがコンパレータ27にセットされ、或いは、水平方向の最初のアドレスHaから最終のアドレスHbまで、垂直方向の最初のアドレスVaから最終のアドレスVbまでがコンパレータ27に順次供給される。
【0050】
コンパレータ27においては水平アドレス発生回路25からの水平アドレスデータがセットされた水平アドレスデータHa及びHbの範囲内にあり、且つ、垂直アドレス発生回路26からの垂直アドレスデータがセットされた垂直アドレスデータVa及びVbの範囲内にあるときには比較結果としてローレベル“0”を出力する。
【0051】
また、水平方向の最初のアドレスHaから最終のアドレスHbまで、垂直方向の最初のアドレスVaから最終のアドレスVbまでがコンパレータ27に順次供給されるようにした場合は、コンパレータ27は、順次水平アドレス発生回路25から供給される水平アドレスデータと順次入力部28から供給される水平アドレスデータが一致し、且つ、順次垂直アドレス発生回路26から供給される垂直アドレスデータと順次入力部28から供給される垂直アドレスデータが一致しているときには比較結果としてローレベル“0”を出力する。
【0052】
このコンパレータ27の出力はアンド回路29に供給される。従って、アンド回路29に入力端子30を介して供給されるライトイネーブルパルスがハイレベル“1”(或いは“0”)、コンパレータ27からの比較結果がローレベル“0”のときだけ書き込みを禁止するローレベル“0”のライトコントロールパルスが出力端子31から出力される。尚、ライトイネーブルパルスがハイレベル“1”、コンパレータ27からの比較結果がハイレベル“1”のときは書き込みを許可するハイレベル“1”のライトコントロールパルスが出力される。
【0053】
従って、オペレータが静止画像用のエリアとして指定したエリアには一旦静止画像を取り込んだ後には次にオペレータからの指示がない限りは画像データの更新は行われず、静止画像用の領域以外の領域(例えば動画像用の領域)だけ画像データの更新が行われることになる。
【0054】
次に、図5を参照して一つの例としての図1に示したフィールドメモリ2や8のイメージ(画面イメージ)について説明する。例えばフィールドメモリ2や8の全記憶容量、即ち、受信側のテレビジョンモニタに表示される全領域を水平及び垂直方向、夫々“512”(セル或いはドットに対して1ずつアドレスを与えたものと考える)とした場合、図においてA3はオペレータが入力部28を用いて指定した書き込み禁止領域、A2は書き込み領域、A1は余りの領域となる。書き込み禁止領域A3はこの例においては水平方向の最初のアドレスが“32”、最終のアドレスが“320”、垂直方向の最初のアドレスが“32”、垂直方向の最終のアドレスが“128”となっている。また、書き込み領域A2はこの例においては水平方向の最初のアドレスが“0”、最終のアドレスが“352”、垂直方向の最初のアドレスが“0”、最終のアドレスが“288”となっている。
【0055】
尚、この例においてはA3を書き込み禁止領域、A2を書き込み領域としているが、この反対もあり得る。更に、夫々の領域を1つずつとしているが当然複数としても良く、また、領域の形状も四角のみならず、三角形、円、楕円、星型等あらゆる形状とできることはいうまでもない。
【0056】
また、図5の下部に示すWEpは上述したライトイネーブルパルス、WCpはライトコントロールパルスである。つまり、水平ブランキング期間が経過すると、ライトイネーブルパルスは例えば水平方向のアドレスが“352”になるまでハイレベル“1”、つまり、書き込み許可となるが、書き込みが許可となるのは、この例においては垂直方向のアドレスが“0”〜“31”までと、“129”〜“288”までであり、垂直方向のアドレスが“32”〜“128”までの間は書き込み許可とならない。
【0057】
一方、ライトコントロールパルスWCpは、この例においては水平ブランキング期間が経過すると、ハイレベル“1”となるが、水平方向のアドレスが“32”〜“320”までの間はローレベル“0”となり、水平方向のアドレスが“321”〜“352”までの間はハイレベル“1”となる。この例においては、書き込みが禁止となるのは、垂直方向のアドレスが“32”〜“128”の間で、これ以外においては書き込み禁止とはならない。
【0058】
このように、図1に示したフィールドメモリ2及び8においては、上述したように静止画像用の領域と動画像用の領域が1画面分の領域内で混在することになり、従って、静止画像用の領域と動画像用の領域が混在した画像データが伝送されることになる。この結果、例えば図6に示すように、受信側においては、テレビジョンモニタの管面上において書き込み禁止領域A3の静止画像と書き込み領域A2の動画像をリアルタイムで見ることができる。
【0059】
次に、図3を参照して図1、図2、図4〜図6を参照して説明した本例高能率符号化装置をコーデック(ビデオコーデック)に適用した場合について説明する。
【0060】
図3において40は例えば各種信号源からのアナログ映像信号(動画像や静止画像)が図示しないY/C分離回路でY/C分離された後に供給される入力端子で、この入力端子20を介して供給されるアナログ映像信号は、A−Dコンバータ41でディジタルデータとしての画像データに変換され、ビデオプリプロセッサ42に供給される。
【0061】
このビデオプリプロセッサ42は、標準方式の240ライン(NTSCの有効ライン数である)の画像データを288ラインの画像データに変換するためのライン補間回路43、動画像圧縮効率向上とノイズリデューサのためのフィルタリングを行うテンポラルフィルタ44及び画像の動きを効果的にぼかすための2次元フィルタとしての動き適応型空間フィルタ45で構成する。ここでライン補間回路43は図1に示した構成となり、従って、この図3に示すコーデックは静止画像と動画像を1つの画像データとして送受信できる。
【0062】
46はフレーム・バッファ・メモリであり、回路構成によては必要ない場合もあるが、本例においては、ビデオプリプロセッサ42と画像圧縮部47との間で円滑なインターフェースが行えるようにするために使用する。
【0063】
画像圧縮部47は図示せずも、送信系と受信系を有し、送信系は情報源を符号化する情報源符号器、ビデオ信号多重化符号器、これらを制御する符号化制御回路、ビデオ信号多重化符号器の出力を一旦蓄えるための送信バッファ、この送信バッファの出力を伝送するために符号化する伝送符号器で構成し、受信系は伝送されてきたデータを復号する伝送復号器、この伝送復号器の出力を一旦蓄える受信バッファ、多重化されている受信バッファの出力を復号化するビデオ信号多重化復号器及び情報源を復号化する情報源復号器で構成する。
【0064】
この画像圧縮部47の出力は多重化回路48に供給されて多重化された後に回路インターフェース49及び入出力端子50を介して伝送される。
【0065】
一方、送信側から入出力端子50を介して送信(伝送)された画像データは分離回路で分離処理され、更に画像圧縮部47において各種処理が施された後に、例えばライン間引き回路52に供給され、ここでライン間引き処理が施されて例えば240ラインの画像データにされた後にD−Aコンバータ53に供給されてアナログ映像信号にされ、出力端子54を介して出力される。
【0066】
そして図示しないテレビジョンモニタに供給され、例えば図6に示すように、送信側で設定した書き込み禁止領域A3には静止画像が、書き込み領域A2には動画像が夫々表示され、書き込み領域A2に表示される動画像は順次画像データが更新され、書き込み禁止領域A3に表示される静止画像は送信側のオペレータが画像データを更新しないかぎりは画像データが更新されることがない。つまり、図6に示す例においては、書き込み禁止領域A3に“A B C D E”の画像データがずっと表示され続け、書き込み領域A2には人がボールで遊んでいる動きが随時画像データの更新が行われることによって動画表示が行われる。
【0067】
もちろん、動画を人物、静止画をグラフや表等のドキュメントとしても良いし、動画を伝送しているときに、所望の時点、且つ、フィールドメモリ2及び8の所望の領域を書き込み禁止領域A3とすることで、用途、或いは、ケースに応じた使い方ができるわけである。
【0068】
この図3に示すコーデックを構成した場合は、画像データの送信時には、ライン補間回路43によって、例えば標準方式の240ラインの画像データをライン補間処理によって288ラインの画像データに変換し、通常ライン補間補正処理を施して画像の再現性が良好となるようにし、288ラインの画像データの受信時においては、ライン間引き回路51によって、例えば240ラインの画像データを得るようにしているので、極めて画像の再現性の高い動画像の送受信を行うことができると共に、送信または受信において、テレビジョン方式や伝送方式が異なっても互換性を保つことができる。また、CCITT−P64標準以外の方式によるコーデックにおいて、例えばNTSC方式からPAL方式、PAL方式からNTSC方式等、テレビジョン信号方式変換にそのまま応用できる。
【0069】
このように、本例においては、入力部28でライン補間回路のフィールドメモリ2及び8の記憶領域内に書き込み禁止領域A3を指定できるようにしたので、1つのフィールドに静止画像と動画像の領域を設定することができ、これによって送信側のテレビジョンモニタ等に静止画像と動画像をリアルタイムで表示することができる。また、ライン補間回路43で実現できるようにしたことにより、回路構成やフォーマットを最も簡単なものとでき、更に、エンコーダ(送信側)及びデコーダ(受信側)共通常の動画として扱うことができるので、静止画のための特別なハンドリングを必要とすることがない。
【0070】
次に、本発明高能率符号化装置の一実施例の他の例について図7及び図8を参照して説明する。図7に示す回路は、図3においてはテンポラルフィルタ44に相当する。つまり、この例では、テンポラルフィルタ44を用いて静止画像及び動画像をリアルタイムで伝送し、受信側で1つの画面上において静止画像及び動画像をリアルタイムで見ることができるようにしようとするものである。
【0071】
図7において、15は例えば図3に示したライン補間回路からのライン補間後の出力、つまり288ラインの画像データが供給される入力端子、17及び18は例えば図2に示した入力部28で上述と同様に静止画像用の書き込み禁止領域A3を指定した場合に得られるアドレスデータAD1及びAD2が夫々供給される入力端子である。ここで、アドレスデータAD1は図2を参照して説明したライトコントロールパルスであり、アドレスデータAD2は係数発生ROM19から係数を発生させるための、図示しないアドレス発生回路等から供給されるアドレスデータである。
【0072】
ここで、係数発生ROM19に記憶するデータの構成例を図8を参照して説明する。図8に示すように、ライトコントロールとしてのアドレスデータAD1(図1におけるライトコントロールパルスと同じものである)、アドレスデータAD2が、夫々“0”のときに係数は“0”、アドレスデータAD1が“0”でアドレスデータAD2は“1”のときに係数は“0”、アドレスデータAD1が“1”でアドレスデータAD2が“0”のときに係数は“0.5”、アドレスデータAD1が“1”でアドレスデータAD2が“1”のときに係数は“0.7”となるような記憶配列となる。
【0073】
さて、このような記憶形態となっている係数発生ROM19からの係数データ(aとする)は、乗算回路16の一方の入力端及びインバータ20を介して乗算回路21の一方の入力端に夫々供給される。乗算回路16の他方の入力端には入力端子15を接続し、乗算回路16の出力端を加算回路22の一方の入力端に接続し、乗算回路21の出力端を加算回路22の他方の入力端に接続し、加算回路22の出力端を出力端子24に接続し、更に加算回路22の出力端をフレームメモリ23の入力端に接続し、このフレームメモリ23の出力端を乗算回路21の他方の入力端に接続する。
【0074】
次に、この図7に示すテンポラルフィルタの動作について説明する。入力端子15を介して図3に示したライン補間回路43からの画像データ(ライン数は288)が乗算回路16に供給される。このとき乗算回路16には係数発生ROM19からの係数データaが供給される。
【0075】
さて、係数発生ROM19の記憶内容が図8に示すような記憶内容だった場合について説明する。先ずアドレスデータAD1がローレベル“0”、アドレスデータAD2がローレベル“0”だった場合は、係数発生ROM19から出力される係数データaはローレベル“0”となる。
【0076】
この場合、乗算回路16においては入力端子15を介して図3に示したライン補間回路43から画像データが供給されるが、このとき乗算回路16に供給される係数データがローレベル“0”なので、乗算回路16からは画像データは出力されない。一方、インバータ20において係数データaは反転されて1−aとなり、aはローレベル“0”であるから、乗算回路21に供給される係数データは1−0、つまり、ハイレベル“1”となる。このとき、フレームメモリ23からは前に記憶された画像データが読み出され、乗算回路21に供給される。従って、乗算回路21の出力はフレームメモリ23から読み出された画像データとなる。この画像データは加算回路22に供給されて乗算回路16からの出力と加算されるが、このとき乗算回路16の出力はないので、出力端子24からはフレームメモリ23から読み出された画像データが出力される。
【0077】
次に、アドレスデータAD1が“0”、アドレスデータAD2が“1”の場合は、係数発生ROM19から出力される係数データaはローレベル“0”となる。
【0078】
この場合、乗算回路16においては入力端子15を介して図3に示したライン補間回路43から画像データが供給されるが、このとき乗算回路16に供給される係数データがローレベル“0”なので、乗算回路16からは画像データは出力されない。一方、インバータ20において係数データaは反転されて1−aとなり、aはローレベル“0”であるから、乗算回路21に供給される係数データは1−0、つまり、ハイレベル“1”となる。このとき、フレームメモリ23からは前に記憶された画像データが読み出され、乗算回路21に供給される。従って、乗算回路21の出力はフレームメモリ23から読み出された画像データとなる。この画像データは加算回路22に供給されて乗算回路16からの出力と加算されるが、このとき乗算回路16の出力はないので、出力端子24からはフレームメモリ23から読み出された画像データが出力される。
【0079】
次に、アドレスデータAD1が“1”、アドレスデータAD2が“0”の場合は、係数発生ROM19から出力される係数データaは“0.5”となる。この係数データaは乗算回路16に供給される。乗算回路16においては画像データと係数データaが乗算される。一方、インバータ20に供給された係数データaは反転されて1−aとなり、このときaは“0.5”であるから、1−0.5即ち、0.5となる。
【0080】
従って、乗算回路21においてはフレームメモリ23から読み出された画像データと“0.5”が乗算される。そして加算回路22においては入力された画像データに係数データ“0.5”を乗じたものと、フレームメモリ23から読み出された画像データに係数データ“0.5”を乗じたものが加算され、これがテンポラルフィルタ出力として出力端子24を介して出力されると共に、このテンポラルフィルタ出力がフレームメモリ23に記憶される。
【0081】
次に、アドレスデータAD1が“1”、アドレスデータAD2が“1”の場合は、係数発生ROM19から出力される係数データaは“0.7”となる。この係数データaは乗算回路16に供給される。乗算回路16においては画像データと係数データaが乗算される。一方、インバータ20に供給された係数データaは反転されて1−aとなり、このときaは“0.7”であるから、1−0.7即ち、0.3となる。
【0082】
従って、乗算回路21においてはフレームメモリ23から読み出された画像データと“0.3”が乗算される。そして加算回路22においては入力された画像データに係数データ“0.7”を乗じたものと、フレームメモリ23から読み出された画像データに係数データ“0.3”を乗じたものが加算され、これがテンポラルフィルタ出力として出力端子24を介して出力されると共に、このテンポラルフィルタ出力がフレームメモリ23に記憶される。
【0083】
ここで図5を例にとって考えると、ライトコントロールパルスWCpがローレベル“0”のときに入力画像データは乗算回路16から出力されず、フレームメモリ23から読み出された画像データが出力され、ライトコントロールパルスWCpがハイレベル“1”のときに入力画像データは乗算回路16から出力され、フレームメモリ23から静止画像に対応する画像データが出力される。
【0084】
つまり、この図5でいえば、図2に示した水平アドレス発生回路25及び垂直アドレス発生回路26が示すアドレスが書き込み禁止領域A3に対応するアドレスのとき、即ち、水平方向のアドレスが“32”〜“320”、且つ、垂直方向のアドレスが“32”〜“128”に対応する期間においては、フレームメモリ23の対応アドレスの領域の画像データが出力され、書き込み領域A2に対応するアドレス、即ち、水平方向のアドレスが“0”〜“352”で垂直方向のアドレスが“0”〜“31”、水平方向のアドレスが“0”〜“31”で垂直方向のアドレスが“32”〜“128”、水平方向のアドレスが“321”〜“352”で垂直方向のアドレスが“32”〜“128”、水平方向のアドレスが“0”〜“352”で垂直方向のアドレスが“129”〜“288”に対応する期間においては入力画像データの対応アドレスの領域のデータとフレームメモリ23の対応アドレスの領域のデータが係数発生ROM19が発生する係数データaに基いて加算されて出力される。
【0085】
従って、受信側においては、例えば図6に示すように送信側で設定した書き込み禁止領域A3に対応するテレビジョンモニタの対応領域に静止画像が表示され、送信側で設定した書き込み領域A2に対応するテレビジョンモニタの対応領域に動画像が表示されることになる。
【0086】
このように、本例においては、図2に示したコントロールパルス発生源からのコントロールパルスを係数発生ROM19のアドレスの一部としたので、オペレータが入力部28を用いて指定した書き込み禁止領域A3に対応するフレームメモリ23の領域に新たな画像データを書き込まないようにできると共に、これ以外の領域、即ち、書き込み領域A2に対応するフレームメモリ23の領域に新たな画像データを書き込むようにすることで、1つの画像データとして静止画像及び動画像を伝送することができるので、受信側のテレビジョンモニタ上において静止画像と動画像をリアルタイムで見ることができる。
【0087】
尚、テレビ会議システム等に図1及び図7に示す回路を搭載させた場合、信号発生源(例えばビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、VTR、ディスク再生装置、電子スチルカメラ等)を静止画像用と動画像用とで夫々1台ずつ用意し、一方の信号発生源で動画像を、他方の信号発生源で静止画像を得、このときに上述した入力部28による書き込み禁止領域A3の指定時に、自動的に1つの画像データとして合成した後にコーデックに供給するようにしたり、また、1つの信号源で得た動画像に対して上述したように書き込み禁止領域A3を指定したときに、その指定領域だけを静止画像の領域とするようにしても良い。また、上述の例においてはオペレータが指定する領域は書き込み禁止領域A3としたが、逆に書き込み領域A2を指定するようにし、これ以外の領域が自動的に書き込み禁止領域A3とするようにしても良い。
【0088】
また、上述の実施例は本発明の一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得ることは勿論である。
【0089】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明によれば、入力ビデオ信号の内、奇数フィールドのビデオ信号を記憶する第1のメモリと、入力ビデオ信号の内、偶数フィールドのビデオ信号を記憶する第2のメモリとで構成する入力ビデオ信号の圧縮前処理に用いられるメモリの所望の領域を指定手段で指定し、アドレス発生手段によってメモリにアドレスを与え、このアドレス発生手段からのアドレスと指定手段からの指定領域情報とを比較手段で比較し、この比較手段の比較結果に基いてこのメモリのこの指定領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを禁止する制御情報を書き込み制御手段から出力するようにしたので、1つの画像の領域内に静止画像と動画像を混在させて処理、伝送することができ、これによって簡単な構成、且つ、新たな回路を追加することなく、受信側において1つの画面上で静止画像及び動画像を見ることができ、例えばテレビ会議システム等に適用した場合は静止画像と動画像を切り換えて伝送しなくても済み、更に、伝送中の動画像の一部を静止画像としたりすることができ、結果的に受信側で静止画像と動画像をリアルタイムで見ることができるので、そばにいない相手と行う会議をよりスムーズに行うことができる。更に、奇数フィールドのビデオ信号を第1のメモリに記憶し、偶数フィールドのビデオ信号を第2のメモリに記憶し、係数発生手段で係数を発生し、係数発生手段からの係数を反転手段で反転し、第1のメモリから読み出された奇数フィールドのビデオ信号と係数発生手段からの係数を第1の乗算手段で乗算し、第2のメモリから読み出された偶数フィールドのビデオ信号と反転手段からの反転された係数を第2の乗算手段で乗算し、第1及び第2の乗算手段の出力を混合手段で混合し、書き込み制御手段からの制御情報に基づいて、入力ビデオ信号の第1及び第2のメモリへの書き込みを禁止手段によって禁止するようにしたので、上述の効果に加え、簡単な構成、且つ、簡単な処理、しかも、元々存在する機能を生かしながら1つの画像の領域内に静止画像と動画像を混在させて処理、伝送を行うことができる。
【0092】
請求項2に係る本発明の構成によれば、入力ビデオ信号の少なくとも1フレーム分記憶できる容量を有し、入力ビデオ信号の圧縮前処理に用いられるメモリの所望の領域を指定手段で指定し、アドレス発生手段によってメモリにアドレスを与え、このアドレス発生手段からのアドレスと指定手段からの指定領域情報とを比較手段で比較し、この比較手段の比較結果に基いてこのメモリのこの指定領域に対する入力ビデオ信号の書き込みを禁止する制御情報を書き込み制御手段から出力するようにしたので、1つの画像の領域内に静止画像と動画像を混在させて処理、伝送することができ、これによって簡単な構成、且つ、新たな回路を追加することなく、受信側において1つの画面上で静止画像及び動画像を見ることができ、例えばテレビ会議システム等に適用した場合は静止画像と動画像を切り換えて伝送しなくても済み、更に、伝送中の動画像の一部を静止画像としたりすることができ、結果的に受信側で静止画像と動画像をリアルタイムで見ることができるので、そばにいない相手と行う会議をよりスムーズに行うことができる。更に、書き込み制御手段からの制御情報に基いて係数発生手段で係数を発生し、入力ビデオ信号と係数発生手段からの係数を第1の乗算手段で乗算し、係数発生手段からの係数を反転手段で反転し、この反転手段からの反転された係数とメモリから読み出されたビデオ信号とを第2の乗算手段で乗算し、第1及び第2の乗算手段からの出力を混合手段で混合し、混合手段の出力をメモリに書き込むとともに外部に出力するようにしたので、上述の効果に加え、簡単な構成、且つ、簡単な処理、しかも、元々存在する機能を生かしながら1つの画像の領域内に静止画像と動画像を混在させて処理、伝送を行うことができる。
【0093】
更に上述において本発明によれば、メモリで構成した係数発生手段の係数をアクセスするためのアドレスの一部に書き込み制御手段からの制御情報を割り当て、そのアドレスに対応した係数を読み出すようにしたので、上述の効果に加え、係数発生手段で行う処理を生かすと共に、より簡単な構成で1つの画像領域に静止画像及び動画像領域を混在させて処理、伝送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明高能率符号化装置の一実施例の要部を示す構成図である。
【図2】本発明高能率符号化装置の一実施例の要部の構成例を示す構成図である。
【図3】本発明高能率符号化装置の一実施例を適用するコーデックの例を示す構成図である。
【図4】本発明高能率符号化装置の一実施例の説明に供する水平及び垂直方向のアドレスと指定領域のアドレスの関係を説明するための説明図である。
【図5】本発明高能率符号化装置の一実施例の説明に供するメモリの記憶領域における書き込み禁止及び書き込み領域、余りの領域の生成とそのための信号を説明するための説明図である。
【図6】本発明高能率符号化装置の一実施例の説明に供する図5で示すような処理を行った結果としての画面の一例を示す説明図である。
【図7】本発明高能率符号化装置の一実施例の他の例の要部を示す構成図である。
【図8】本発明高能率符号化装置の一実施例の他の例の要部の説明に供する係数発生ROMの記憶状態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
2、8 フィールドメモリ
9、13、16、21 乗算回路
12、20 インバータ
11、22 加算回路
10、19 係数発生ROM
23 フレームメモリ
25 水平アドレス発生回路
26 垂直アドレス発生回路
27 コンパレータ
28 入力部
29 アンド回路

Claims (3)

  1. 入力ビデオ信号を圧縮して伝送する高能率符号化装置において、
    上記入力ビデオ信号の内、奇数フィールドのビデオ信号を記憶する第1のメモリと、
    上記入力ビデオ信号の内、偶数フィールドのビデオ信号を記憶する第2のメモリとで構成する上記入力ビデオ信号の圧縮前処理に用いられるメモリと、
    上記メモリの所望の領域を指定する指定手段と、
    上記メモリにアドレスを与えるアドレス発生手段と、
    このアドレス発生手段からのアドレスと上記指定手段からの指定領域情報とを比較する比較手段と、
    この比較手段の比較結果に基いて上記メモリの上記指定領域に対する上記入力ビデオ信号の書き込みを禁止するとともに上記メモリの上記指定領域以外の領域に対する上記入力ビデオ信号の書き込みを許可する制御情報を出力する書き込み制御手段と、
    上記書き込み制御手段からの制御情報に基づいて上記メモリの上記指定領域に対する上記入力ビデオ信号の書き込みを禁止する禁止手段と、
    係数を発生する係数発生手段と、
    上記係数発生手段からの係数を反転させる反転手段と、
    上記第1のメモリから読み出された奇数フィールドのビデオ信号と上記係数発生手段からの係数を乗算する第1の乗算手段と、
    上記第2のメモリから読み出された偶数フィールドのビデオ信号と上記反転手段からの反転された係数を乗算する第2の乗算手段と、
    上記第1の乗算手段及び上記第2の乗算手段の出力を混合する混合手段とを有することを特徴とする高能率符号化装置。
  2. 入力ビデオ信号を圧縮して伝送する高能率符号化装置において、
    上記入力ビデオ信号の少なくとも1フレーム分記憶できる容量を有し、上記入力ビデオ信号の圧縮前処理に用いられるメモリと、
    上記メモリの所望の領域を指定する指定手段と、
    上記メモリにアドレスを与えるアドレス発生手段と、
    このアドレス発生手段からのアドレス及び上記指定手段からの指定領域情報とを比較する比較手段と、
    この比較手段の比較結果に基いて上記メモリの上記指定領域に対する上記入力ビデオ信号の書き込みを禁止するとともに上記メモリの上記指定領域以外の領域に対する上記入力ビデオ信号の書き込みを許可する制御情報を出力する書き込み制御手段と、
    上記書き込み制御手段からの制御情報が書き込みを禁止しているとき“0”となり、上記書き込み制御手段からの制御情報が書き込みを許可しているとき“0”以外になる係数を発生する係数発生手段と、
    上記入力ビデオ信号と上記係数発生手段からの係数を乗算する第1の乗算手段と、
    上記係数発生手段からの係数を反転させる反転手段と、
    この反転手段からの反転された係数と上記メモリから読み出されたビデオ信号とを乗算する第2の乗算手段と、
    上記第1及び第2の乗算手段からの出力を混合する混合手段とを設け、
    上記混合手段の出力が上記メモリに書き込まれるとともに外部に出力されるようにしたことを特徴とする高能率符号化装置。
  3. 上記係数発生手段をメモリで構成すると共に、
    記憶した係数をアクセスするためのアドレスの一部に上記書き込み制御手段からの制御情報を割り当てるようにしたことを特徴とする請求項2記載の高能率符号化装置。
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