JP3524569B2 - 視覚表示装置 - Google Patents

視覚表示装置

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JP3524569B2
JP3524569B2 JP27453193A JP27453193A JP3524569B2 JP 3524569 B2 JP3524569 B2 JP 3524569B2 JP 27453193 A JP27453193 A JP 27453193A JP 27453193 A JP27453193 A JP 27453193A JP 3524569 B2 JP3524569 B2 JP 3524569B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、視覚表示装置に関し、
特に、広画角、高解像で映像を観察することができる頭
部装着式表示装置等の視覚表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バーチュアルリアリティ用、あるいは、
一人で大画面の映像を楽しむことができるようにするこ
と等を目的として、ヘルメット型、ゴーグル型の頭部装
着式表示装置の開発が進められている。
【0003】ところで、従来、観察者の頭部装着式表示
装置としては、図24に示すように、液晶表示装置等の
2次元表示素子1の表示像を使用者の眼球の前面に45
度に傾斜配置したハーフミラー2で反射させ、ハーフミ
ラー2の更に前方に配置した凹面鏡3でこれを拡大し、
この拡大された表示像を再びハーフミラー2を通して観
察できるようにしたものが知られている(特開平3−1
88777号)。なお、2次元表示素子1は凹面鏡3の
前側焦点位置近くに配置されている。
【0004】ここで、上記のような光学系と使用者の眼
球との距離(作動距離)をWD、凹面鏡3の直径をD、
光学系の厚みをtとおき、主光線の通過領域を考慮する
と、図24から下式が成り立つ。なお、Dとtとは、そ
れぞれ45°に傾いたハーフミラー2の図中での縦と横
の幅にほぼ等しいものになるので、その結果、Dとtは
概略同じ値となる。
【0005】 D=2(t+WD)tan(θ/2) t=D t{1−2tan(θ/2)}=2WDtan(θ/2) ∴t=2WDtan(θ/2)/{1−2tan(θ/2)} 。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような頭部装着式
表示装置の使い勝手を考慮すると、WDは10mm以上
25mm以内を確保する必要があり、仮に、WDを20
mm、画角θ=40°の場合は、上記の式より、光学系
の厚みtは、t=53mmと大変大きくなることが分か
る。しかも、実際には、主光線に加え、従属光線の通過
領域も確保する必要があり、更に大きな光学系が必要と
なる。
【0007】また、小型の2次元表示素子は画素数が十
分ではないため、これを拡大して観察される映像は十分
な解像力が得られないという問題もある。そこで、複数
のこのような表示素子を並設して、広い画面を得ること
を発明者は考察した。しかし、頭部装着式表示装置のよ
うに頭部に装着するタイプの表示装置用には、軽量な液
晶表示装置を用いるのが一般的であるが、液晶表示装置
は、図25に正面図を示すように、画面Gの周りが基板
部Kで囲まれた表示画面となっているので、これらを並
設しても、この基板部Bが相互に邪魔になって不都合で
あった。
【0008】本発明は上記のような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、頭部装着式表
示装置等の視覚表示装置において、広画角、高解像で映
像を観察することができるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の視覚表示装置は、2次元表示手段と、前記2次元表
示手段によって形成された映像を投影し、観察者眼球に
導く接眼光学系とからなる視覚表示装置において、 (a)前記2次元表示手段が、少なくとも、観察者眼球
に導かれる映像の内、少なくとも一部領域の映像を表示
する第1の映像表示手段と、前記観察者眼球に導かれる
映像の内、少なくとも前記第1の映像表示手段とは異な
った領域の映像を表示する第2の映像表示手段とを有
し、かつ、前記接眼光学系にて観察時に互いに隣接する
部分において共に第1映像表示手段が表示する映像の一
部と第2映像表示手段が表示する映像の一部とが互いに
共通の映像部分であるオーバーラップ領域を有し、前記
接眼光学系が、前記第1映像表示手段により形成された
第1の映像を反射する第1の反射面と、前記第2映像表
示手段により形成された第2の映像を反射する第2の反
射面と、前記第1の映像と前記第2の映像との合成像を
拡大投影して観察者眼球内に導く正のパワーを有する光
学系とを含み、前記第1の反射面に対して前記第2の反
射面が角度をなして配置されており、 (b)前記観察者眼球に導かれる映像の前記第1映像表
示手段の表示領域の内、前記オーバーラップ領域から射
出され、前記第1の反射面の反射領域中前記第2の反射
面との隣接部で反射される光量が、前記第1の反射面の
反射領域により制限されて、前記観察者眼球に導かれる
映像の前記第1映像表示手段の表示領域の内、前記オー
バーラップ領域以外の映像領域から射出し前記第1の反
射面で反射される光量より少なくなるように構成され、 (c)かつ、前記観察者眼球に導かれる映像の前記第2
映像表示手段の表示領域の内、前記オーバーラップ領域
から射出され、前記第2の反射面の反射領域中前記第1
の反射面との隣接部で反射される光量が、前記第2の反
射面の反射領域により制限されて、前記観察者眼球に導
かれる映像の前記第2映像表示手段の表示領域の内、前
記オーバーラップ領域以外の映像領域から射出し前記第
2の反射面で反射される光量より少なくなるように構成
され、 (d)前記接眼光学系の射出瞳位置において、同じ画像
部分を構成する前記第1映像表示手段の前記オーバーラ
ップ領域から射出され前記第1反射面にて反射された光
束と前記第2映像表示手段の前記オーバーラップ領域か
ら射出され前記第2反射面にて反射された光束とが相互
に補完しあって、光束全体として所定の瞳径を満たす射
出瞳を形成するように構成したことを特徴とするもので
ある。
【0010】この場合、第1の反射面と第2の反射面と
を共に、第1映像表示手段と第2映像表示手段との間に
配置することが望ましい。また、正のパワーを有する光
学系を凹面鏡から構成することができる。なお、正のパ
ワーを有する光学系が曲面形状の波長板を含むことが望
ましい。
【0011】
【0012】
【作用】以下、図1〜図3を参照にして本発明の視覚表
示装置の基本的な構成と作用について説明する。本発明
による視覚表示装置は、図1(a)に示すように、表示
面が互いに対向する2枚の2次元表示素子4、5と、そ
れらの表示素子4、5と対をなし、図中で「V」の字形
に組み合わされた2枚のハーフミラー6、7と、その
「V」の字形に組み合わされた2枚のハーフミラー6、
7の中心軸と同じ軸を持つ凹面鏡8とを配置して構成さ
れている。ハーフミラー6、7は、図1(a)の場合、
それぞれ表示素子4、5に近い方に配置されているが、
図2(a)のように、それぞれ表示素子5、4に近い方
に配置してもよい。また、凹面鏡8の代わりに、図3
(a)に示すように、凸レンズ8′を用いてもよい。
【0013】このような構成において、2枚の2次元表
示素子4、5に、それぞれ図1(d)、図2(d)、図
3(d)に示したような最終的に表示装置が映し出す映
像「R」のオーバーラップ領域9を含む半分より広い領
域の像11、10(図1(b)、(c))又は11′、
10′(図2(c)、(b))又は11″、10″(図
3(b)、(c))を表示させる。これらの表示像は、
2次元表示素子4の像はハーフミラー6で、同じく5の
像は7で反射されるように、「V」字形に組み合わせた
2枚のハーフミラー6、7でそれぞれ反射され、1つの
繋がった映像に合成される。そして、この映像が更に凹
面鏡8で反射、あるいは、凸レンズ8′で屈折され、拡
大された空中像となる。そして、使用者はこの拡大像を
観察することができる。
【0014】特に、図1、2の凹面鏡8による拡大像の
形成は、収差の発生が少ないので、大きな画角で鮮明な
映像を得ることができ、大きな画角を必要とするときに
向いている。そして、大きな画角になる程、従来技術の
光学系に比べ、光学系全体の厚みが著しく薄くなる。以
下、図1の光学系について、その厚みtを主光線通過領
域から概算を行う。なお、図1、2から明らかなよう
に、図24に示した従来光学系ではD=tであったが、
本光学系ではD=2tである。
【0015】 D=2(t+WD)tan(θ/2) 2t{1−tan(θ/2)}=2WDtan(θ/2) ∴t=WDtan(θ/2)/{1−tan(θ/2)} したがって、作動距離WDが20mm、画角θが40°
の場合、光学系の厚みtは、上記の式より、11.5m
mとなる。実際には、従属光線の透過領域を確保する必
要等から、厚みはもっと必要ではあるが、それでも、同
一条件で計算した従来光学系の厚みが53mmであり、
これに比べて約5分の1の薄さになっており、厚みにつ
いて大きな改善がなされることは確実である。
【0016】また、2次元表示素子4、5は、凹面鏡8
の前側焦点位置近くに配置され、使用者の眼の瞳は、後
側焦点位置近くに配置することになるので、凹面鏡8を
基準に光路をたどると、2次元表示素子4、5までの距
離と眼までの距離はほぼ一致する。よって、図1、2よ
り、光路s、tと光路s′、t′はそれぞれ同じ長さで
あることが容易に分かり、さらに、WDが同じであれ
ば、sに比べてs′が短くなることが分かる。すなわ
ち、図2に示すように、「V」の字に組み合わされたハ
ーフミラー6、7の稜線が凹面鏡8とは反対側に位置す
るタイプでは、光学系の高さ方向も小型化できる。
【0017】また、2枚の2次元表示素子4、5を用い
て1つの映像を作り出すため、実効的画素数が1枚の画
素数の約2倍となり、高解像化もなされる。特に、上記
のオーバーラップ領域9は、2次元表示素子4、5の画
素を、映像がハーフミラー6、7で合成された時に、画
素が互いに半ピッチずれるよう配置すると、一層高解像
効果が得られる。
【0018】さらに、本発明においては、下記の実施例
に示すように、「V」の字に組み合わされたハーフミラ
ーを用いる代わりに、2枚のハーフミラーを側面から見
ると「X」の字になるように並列させて構成することも
できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の視覚表示装置のいくつかの実
施例について説明する。 第1実施例 図4(a)〜(c)に本実施例の要部を示す。図中、1
2、13は2次元表示素子、14、15は互いに直角に
組み合わされたハーフミラー、16は凹面鏡である。図
4(d)は、この実施例の表示装置で観察される映像
(観察像)を示している。なお、ハーフミラー14、1
5は、後記するように、ルーバー型フィルターを基板と
して、その表面にハーフミラーコートを施して製作され
ている。
【0020】この実施例において、図示されていない映
像信号処理装置の働きで、外部から送られてくる映像
は、上下半分(又は、左右半分)とオーバーラップ領域
(図1の領域9と同様な領域)を含む2等分より大きな
領域の映像に分離され、その映像信号が2次元表示素子
12、13に送り出される。2次元表示素子12、13
の表示面の領域A、A′は、それぞれ送られてきた映像
の上半分(又は、右半分)と下半分(又は、左半分)を
表示する領域であり、同じく領域B、B′は、送られて
きた映像の下半分(又は、左半分)の上端近傍(又は、
右端近傍)と、上半分(又は、右半分)の下端近傍(又
は、左端近傍)を表示する領域である。すなわち、2次
元表示素子12、13は、それぞれ領域AとB、領域
A′とB′からなり、観察像の上下半分(又は、左右半
分)より若干大きく一部共通する映像を表示している。
そして、その2次元表示素子12、13の共通の映像を
表示する部分には、ハーフミラー14、15の間の稜線
Lを挟み、互いに180°反対側に対をなす映像が表示
されている。このため、2次元表示素子12の映像がハ
ーフミラー14で、2次元表示素子13の映像がハーフ
ミラー15で反射すると、分割された映像は光学的に1
つの連続した映像に合成される。そして、この映像を凹
面鏡16が反射し、空中に拡大像を形成する。
【0021】以下、2次元表示素子12、13の各点が
発する光束がどのように空中像を形成するか、2次元表
示素子12、13上の数点を代表に詳細な説明を行う。
初めに、観察像の周辺部分の映像がどのように形成され
るか、観察像P1(図4(d))の像形成を例に説明す
る。図4(a)において、2次元表示素子12の表示面
上のp1が発する光束は、主光線が2次元表示素子12
に垂直であり、この光束は、まずハーフミラー14で反
射し、凹面鏡16側へ向かう。凹面鏡16は2次元表示
素子12、13の表示面近傍にその前側焦点位置を有し
ており、したがって、光束はこの凹面鏡16で反射し、
略平行光束となる。そして、再びハーフミラー14を通
過し、凹面鏡16の後側焦点位置に射出瞳を形成する。
この位置に合わせて使用者の瞳を配置し、装置を覗く
と、2次元表示素子12の表示するp1の空中像P1
(図4(d))が観察できる。このように、観察像周辺
は、2次元表示素子12又は13のどちらかが表示する
映像のみから形成される。
【0022】次に、観察像中央付近の映像P2(図4
(d))がどのように形成されるかを説明する。図4
(b)において、この映像P2は2次元表示素子12の
表示点p2と2次元表示素子13の表示点p2′が合成
され投影された像である。p2、p2′は、上述したよ
うに、ハーフミラー14、15の稜線Lを軸に180°
反対側に位置する2点で、互いに同じ映像を表示してい
る。互いの位置関係から、ハーフミラー14、15での
反射像は同一位置に形成される。そして、p2、p2′
何れの点から発せられた光束も、ハーフミラー14又は
15の大きさが足りないために、全光束が反射されず一
部の光束のみが凹面鏡16へ向かう。しかし、p2、p
2′両点から発せられた光束全体としては、図から分か
るように、p1のハーフミラー14での反射光束と同じ
所定の太さを持つ光束となる。そして、p1の光束同様
に、凹面鏡16で反射し、略平行光束となり、空中に拡
大像を形成し、射出瞳位置で所定の瞳径を満足する射出
瞳を形成する。
【0023】観察像の中心部の映像P3(図4(d))
の像形成を説明する。図4(a)において、この像P3
を形成する2次元表示素子12、13上の表示点は、p
3、p3′である。特に、この2点は、p2、p2′同
様にハーフミラー14、15の稜線Lに対し180°反
対側に位置するだけでなく、この2点p3、p3′を結
ぶ直線が凹面鏡16の光軸に直交する位置にある。すな
わち、前記領域AとB又はA′とB′の境界上になる。
そして、これら2点を射出する光束は、p2、p2′と
同様、ハーフミラー14、15で合成されて1つの正規
光束径となり、凹面鏡16で反射して映像P3(図4
(d))を形成する。
【0024】次に、図4(c)を参照して、2次元表示
素子12、13上の点p4、p4′について説明する。
p4は、ここを射出する光束が点p1と同様ハーフミラ
ー14で全て反射するか、あるいは、点p2同様その一
部が反射できないかの境界位置にある点である。そし
て、少なくともこの点p4と点p3に挟まれた表示点に
対しては、p2に対応点p2′があったのと同様、2次
元表示素子13側に対応点を確保する必要がある。な
お、p4の対応点はp4′である。また、このことは、
2次元表示素子13上の点に対する2次元表示素子12
上の対応点についても全く同様である。
【0025】なお、2次元表示素子12、13の発する
光がハーフミラー14、15を通過し、更にハーフミラ
ー15、14で再び反射すると、これらの光は使用者の
眼に向かうことになり、フレアーを作る原因となる。そ
こで、この光をどこかで遮断する必要がある。そこで、
ルーバー型フィルター基板の表面にハーフミラーコート
19を施してハーフミラー14、15を作製してある。
ハーフミラー14、15の部分断面図をそれぞれ図5
(a)、(b)に示す。ルーバー型フィルターは、透光
孔17と遮光壁18とが図のように交互に形成されてお
り、特定方向の光を通過させ、特定方向の光を遮光する
働きを持つフィルターである。このフィルターを基板に
用いたハーフミラー14、15は、2次元表示素子1
2、13からの光がその表面のハーフミラーコート部1
9を通過しても、ルーバー型フィルター部でその光が遮
断されてしまうので、フレアーの原因光が生じない。ま
た、凹面鏡16から反射してくる光は、ハーフミラーコ
ート部19を通過後、ルーバー型フィルター部を通過す
ることできる。なお、遮光壁18のピッチは0.2mm
以上がよい。これより小さいと、光の回折作用により観
察像が乱れてしまう。
【0026】第2実施例 図6を参照して第2実施例について説明する。本実施例
は、第1実施例と一部を除いて同じである。そこで、異
なる部分のみを説明する。図中、20はポラライザー、
21はλ/4板、22はアナライザーである。また、ハ
ーフミラー14、15は、ルーバー型フィルターを基板
としたものではなく、普通のガラス板にハーフミラーコ
ートを付けたものである。2次元表示素子12から射出
した光線は、ポラライザー20を通り直線偏光の光とな
り、ハーフミラー14で反射する。しかし、一部の光は
ハーフミラーを通り抜け、ハーフミラー15で反射し、
使用者の眼に向かう。もし、この光が眼球に達する場
合、フレアーを作り問題となる。しかし、眼球の前に
は、この光とは偏光方向が直交するアナライザー22が
配置されているため、ここで遮光され、眼球に到達する
ことはない。
【0027】一方、ハーフミラー14で反射した光は、
λ/4板21を通過し、凹面鏡16で反射し、再びλ/
4板21を通過する。この2度のλ/4板21の通過に
より、偏光方向が90°回転するため、アナライザー2
2と平行な偏光となり、アナライザー22を通過し眼球
に達する。2次元表示素子13から射出する光も同様で
ある。これにより、使用者はフレアーのないクリアーな
映像を観察することができる。
【0028】第3実施例 図7を参照して第3実施例について説明する。本実施例
は、第1実施例と一部を除いて同じである。そこで、異
なる部分のみを説明する。図中、23は厚み1mm以上
の水晶の波長板である。また、ハーフミラー14、15
の基板は、ルーバー型フィルターではなく、互いに直交
する直線偏光板であり、表面はハーフミラーコートが施
され、裏面は反射防止コートが施されている。
【0029】2次元表示素子12から射出した光線は、
ハーフミラー14を反射する。しかし、一部の光はハー
フミラー14を通り抜けるが、このとき、ハーフミラー
基板が直線偏光板であるために、この透過光は直線偏光
となる。そして、ハーフミラー15に入射するが、この
裏面は反射防止コートが施されているため、光はここで
反射して使用者の眼に向かうことはなく、基板内に進入
する。しかし、この基板は、入射光とは偏光方向が直交
する直線偏光板となっているから、入射光は全て吸収さ
れてしまう。よって、フレアー原因光は発生しない。ま
た、凹面鏡16に向かった光は往復で2度波長板23を
通過する。このとき、波長の僅かな違いにより偏光状態
に大きな変化が生じ、実質的には偏光が解消した光とな
る。これにより、この反射光はハーフミラー14、15
の何れの基板をも透過するので、使用者はクリアーな映
像を観察することができる。
【0030】第4実施例 図8を参照して第4実施例について説明する。本実施例
は、第1実施例と一部を除いて同じである。そこで、異
なる部分のみを説明する。図中、24は凸レンズであ
る。図示のように、凹面鏡16で反射した主光線の傾角
が凸レンズ24により屈折して更に大きくなる。すなわ
ち、第1実施例の光学系でも、従来の光学系に比べて、
厚さを増やさずに大きな画角を得ることができるが、本
実施例では、ハーフミラー14、15と眼球の間に凸レ
ンズ24を配置することにより、画角が更に大きくな
る。また、この凸レンズ24の働きで、光学系全体の前
側焦点位置がより凹面鏡16に近付くので、2次元表示
素子12、13の位置をハーフミラー14、15側に近
付けることができ、光学系の高さ寸法を小さくする作用
もある。さらに、凹面鏡16のペッツバール和と凸レン
ズ24のペッツワール和は符号が逆であり、互いに打ち
消す作用がある。よって、光学系全系の像面湾曲を良好
にする作用もある。
【0031】第5実施例 図9を参照して第5実施例について説明する。本実施例
は、第4実施例と一部を除いて同じである。そこで、異
なる部分のみを説明する。図中、25は図示のように、
大きく偏心した非球面凹レンズである。第4実施例で
は、凸レンズ24により作動距離が短くなってしまって
いるが、本実施例では、第4実施例で示した光学系の前
側焦点付近である2次元表示素子12、13の近くに凹
レンズ25を配置することで、全系の焦点距離をあまり
変えずに、後側焦点位置を光学系から後方に遠ざけてい
る。これにより、画角の減少をあまり伴わずに、作動距
離を大きくできる。なお、凹レンズ25の光軸(回転
軸)はp3、p3’(図4(a))の主光線と一致して
いる。なお、非球面凹レンズ25は、その非球面作用に
より、凹面鏡16で生じる糸巻型の像歪を補正する作用
を有しており、非球面は、光軸から遠ざかるに従って曲
率が次第に大きくなる形状をしている。
【0032】第6実施例 図10を参照して第6実施例について説明する。本実施
例は、第2実施例と一部を除いて同じである。そこで、
異なる部分のみを説明する。図中、26は三角プリズ
ム、27はV字プリズム、28は凸レンズの裏面をミラ
ーコートした凹面鏡である。三角プリズム26とV字プ
リズム27は接合されていて、全体として1つのプリズ
ムを形成している。そして、その接合面は、ハーフミラ
ーコートが施され、第2実施例で示したハーフミラー1
4、15と同じ働きを持つ。また、凹面鏡28も、第2
実施例の凹面鏡16と同様、2次元表示素子12、13
の像を空中に拡大投影する働きを持つが、このように凸
レンズの裏面をミラコートした凹面鏡は、第2実施例に
示した凹面鏡16に比べて像面湾曲の発生が少なく、良
好な像が得られる。
【0033】図示の通り、凹面鏡28と使用者の眼の間
の大部分の光路はプリズムで埋められるているが、これ
は、凹面鏡28の前側と後側の両焦点位置を遠ざける働
きを持つ。その分、凹面鏡28の焦点距離を短くするこ
とができる。よって、2次元表示素子12、13の拡大
率が大きく取れるので、大きな画角を得ることができ
る。
【0034】第7実施例 図11を参照して第7実施例について説明する。本実施
例は、第6実施例と一部を除いて同じである。そこで、
異なる部分のみを説明する。図中、29は三角プリズ
ム、30はV字プリズムである。三角プリズム29とV
字プリズム30は互いに接合されており、その接合面に
は偏光ハーフミラーコートが施されている。このため、
P偏光はここを効率良く透過し、S偏光は効率良く反射
する。2次元表示素子12、13はTFT型LCD(液
晶表示装置)で、図示されていないバックライトで背面
より照明され、S偏光の光を発する。この光は、上記の
偏光ハーフミラーコート部で効率良く反射され、凹面鏡
28で反射され再び偏光ハーフミラーコートに入射す
る。この間、λ/4板21を2度通過するため、光はP
偏光に変化しており、この偏光ハーフミラーを効率良く
通過する。このため、より明るい像が観察できる。な
お、V字型プリズム30の入射面は偏心凹面となってお
り、第5実施例に示した偏心凹レンズ25の働きを持た
せてあり、また、三角プリズム29の射出面は凸面にな
っており、第5実施例に示した凸レンズ24の働きを持
たせてある。
【0035】第8実施例 図12を参照して第8実施例について説明する。本実施
例は、第7実施例と一部を除いて同じである。そこで、
異なる部分のみを説明する。図中、31は凹レンズと凸
レンズを接合し、その凸面にミラーコートした凹面鏡で
ある。プリズム29、30は、プラスチックやガラスで
製作されており、これら材料は色分散を持つ。このた
め、波長が長い光に比べて短い光に対する光路長が短く
なる。そして、これが原因で色収差が発生する。また、
この他、三角プリズム29の射出面の凸面でも色収差が
発生する。これを補正するために、本実施例では、第7
実施例の凸レンズ28に代えて、互いに分散特性の異な
る凹レンズと凸レンズの接合型凹面鏡31を使用して、
色収差を補正している。
【0036】第9実施例 図13を参照して第9実施例について説明する。本実施
例は、第1実施例と一部を除いて同じである。そこで、
異なる部分のみを説明する。図中、32、33は基板に
一般光学ガラスを用いたハーフミラーである。ハーフミ
ラー32、33は、互いに110°(α)の角度で
「V」の字形に組み合わされている。第1実施例では、
2次元表示素子12と13の互いの対応点(例、p2と
p2’、p3とp3’、p4とp4’)は、ハーフミラ
ー12、13の稜線Lを挟んで互いに180°反対側に
位置していたが、本実施例では、対応点は、稜線Lを挟
んで140°(β=360°−2α)の位置にある。こ
れにより、2枚の2次元表示素子12、13に分割表示
さた映像がハーフミラー32、33で反射し、1つの映
像に合成される。
【0037】第1実施例では、フレアーの原因となる光
を除去するために、ハーフミラー14、15の基板とし
てルーバー型フィルターを使用した。しかし、本実施例
では、一般光学ガラスを用いているために、2次元表示
素子12、13を出た光の一部はハーフミラー32、3
3をそのまま通過してしまう。しかし、上述のように、
ハーフミラー32、33を直角ではなく鈍角(α=11
0°)に組み合わせているため、ハーフミラー32又は
33を通過し、次のハーフミラー33又は32で反射す
る光も、図の点線で示した光路の通り、使用者の瞳から
外れるため、フレアーを作る原因とはならない。
【0038】第10実施例 図1と同様な図14を参照して第10実施例について説
明する。本実施例は、第2実施例と一部を除いて同じで
ある。そこで、異なる部分のみを説明する。第2実施例
では、ハーフミラー14と15の稜線Lは凹面鏡16側
を向いていたが、本実施例では、同図(a)に示すよう
に、その逆側を向いている。そして、2次元表示素子1
2、13と対をなすハーフミラーはそれぞれ15、14
である。すなわち、2次元表示素子12(13)を出た
光はハーフミラー14(15)を通過し、ハーフミラー
15(14)で反射して、1つの合成像となる。2次元
表示素子12、13に表示される映像も、それぞれ第2
実施例では2次元表示素子13、12に表示していた映
像を表示させる。例えば同図(d)の合成像を作るに
は、2次元表示素子12、13には、それぞれ10′
(同図(b))、11′(同図(c))の映像を表示さ
せる。本実施例では、第2実施例に比べて作動距離を長
めにとっても、2次元表示素子12、13の位置がハー
フミラー14、15の近くに寄るので、光学系全体の高
さをコンパクトにできる。
【0039】なお、第1実施例等の凹面鏡16をハーフ
ミラーコートの凹面鏡とすれば、2次元表示素子12、
13に外界像を重ねて観察することも可能であり、さら
に、第4実施例のように、使用者の眼の直前に凸レンズ
が配置されている場合にも、凹面鏡16をハーフミラー
のコートとし、更にその外界側に適当な屈折力の凹レン
ズを配置すれば外界像を重ねて観察することが可能とな
る。
【0040】第11実施例 図15を参照して第11実施例について説明する。図
中、38、39はハーフミラーでなく全反射鏡であり、
40は凸レンズである。本実施例も、これまでの実施例
と同様、2次元表示素子12、13の映像を「V」の字
形に組み合わせたミラー38、39で1つの映像に合成
し、これを凸レンズ40で空中に拡大投影している。し
たがって、凸レンズ40の前側焦点位置近くに2次元表
示素子12、13の表示面を配置してある。この光学系
は、「V」の字形の光学系がハーフミラーではなく全反
射ミラーとなっているため、光の利用効率が良く、より
明るい映像が観察できる。
【0041】参考例1 次に、「V」の字に組み合わされたハーフミラーの代わ
りに、2枚のハーフミラーを側面から見ると「X」の字
になるように並列に配置する参考例について、図16の
斜視図を参照にして説明する。図中、12、13は2次
元表示素子であり、それらの表示面は、相互に表示画面
分ずれて向き合いかつ使用者の視軸にほぼ平行になるよ
うに配置されており、41、42は相互に視軸に交差す
る左右方向に並列されたビームスプリッタープリズムで
あり、44、45はそれぞれのハーフミラーであり、そ
れらの反射面は相互にほぼ90°の角度をなしかつ視軸
に対してほぼ45°の角度をなしており、ハーフミラー
44、45の面に沿った横方向から見ると、「X」の字
になるように配置されている。そして、視軸を挟んで各
2次元表示素子12、13に対向するように凹面鏡4
6、47が配置されている。凹面鏡46、47は、それ
ぞれハーフミラー44、45でほぼ90°曲げられた視
軸を中心軸とする偏心面からなる。
【0042】このような配置においても、2次元表示素
子12の映像は、ハーフミラー44を透過し、凹面鏡4
6で反射されてハーフミラー44で今度は反射され、ま
た、2次元表示素子13の映像は、ハーフミラー45を
透過し、凹面鏡47で反射されてハーフミラー45で反
射されて、分割表示された映像は光学的に1つの連続し
た映像に合成されて観察され、つなぎ目をなくすことが
できる。2つの2次元表示素子12、13からの射出瞳
が一致するように、凹面鏡46、47は上記のように偏
心している。なお、2次元表示素子12、13に表示す
る映像はお互いに上下を反転させる。
【0043】この配置において、ビームスプリッタープ
リズムとして偏光ビームスプリッタープリズムを使用
し、第6実施例のように、ビームスプリッタープリズム
41、42と凹面鏡46、47の間にλ/4板21を配
置してもよいし、凹面鏡46、47はプリズム41、4
2と一体に構成してもよいし別体にしてもよい。また、
プリズム41、42は左右方向ではなく、上下方向に並
列配置してもよく、この場合は、上下方向に広い画角が
とれる。なお、この参考例では、プリズム41、42の
前面を透過面とすることにより、簡単に2次元表示素子
12、13に外界像を重ねて観察することができる。
【0044】参考例2 図17の斜視図を参照して別の参考例について説明す
る。本参考例は、参考例1と基本的に同じであるが、ビ
ームスプリッタープリズム44、45の代わりにハーフ
ミラー14、15を用いている。この参考例の場合、プ
リズムを用いていないので軽い。また、視軸上を外界か
ら入って来る光に対してパワーを持つ面がないので、外
界像が等倍の自然な外界として見える。また、半透過面
が1つしか外界光に対して挿入されていないので、シー
スルー像の明るさを明るくできる。
【0045】参考例3 図18の斜視図を参照してさらに別の参考例について説
明する。本参考例は、参考例1の変形である。この参考
例においては、偏心した凹面鏡を2枚用いる代わりに、
視軸を中心軸とする1枚の凹面鏡48を用いている。す
なわち、図18において、2次元表示素子12、13
を、それらの表示面が相互に表示画面分ずれて向き合い
かつ使用者の視軸にほぼ平行になるように配置し、視軸
に交差する左右方向に並列してビームスプリッタープリ
ズム41、42を配置し、それらのハーフミラー44、
45が相互にほぼ90°の角度をなしかつ視軸に対して
ほぼ45°の角度をなすようにし、かつ、プリズム4
1、42の視軸前方に凹面鏡48を配置してある。
【0046】この配置において、2次元表示素子12の
映像は、ハーフミラー44で前方へ反射され、凹面鏡4
8で反射されて今度はハーフミラー44を透過し、ま
た、2次元表示素子13の映像は、ハーフミラー45で
前方へ反射され、凹面鏡48で反射されてハーフミラー
44を透過し、分割表示された映像は光学的に1つの連
続した映像に合成されて観察され、つなぎ目をなくすこ
とができる。この場合も、2次元表示素子12、13に
表示する映像はお互いに上下を反転させる。
【0047】この参考例においては、凹面鏡48を半透
過鏡にしない限り2次元表示素子12、13に外界像を
重ねて観察することができない。なお、この場合は、参
考例1に比較して部品点数が少ないので、製作しやす
い。
【0048】第12実施例 ところで、以上の各実施例においては、フレアー光を防
止するために、平面状の波長板21、23を凹面鏡1
6、28、31とハーフミラー14、15又はプリズム
27、30、41、42の間に配置している。この波長
板21、23を凹面鏡16に沿った曲面形状の波長板2
1′、23′とすることにより、装置全体を小型化する
ことができる。
【0049】図19(a)は、第2、第10実施例に対
応する例を示す図であり、ポラライザー20等は図示を
省いてある。この図のように、λ/4板21′を凹面鏡
16に沿った曲面形状として密着させることにより、凹
面鏡16の球欠の分だけ装置全体の厚さを薄くすること
ができ、装置をより小型化できる。
【0050】図19(b)は、第3実施例に対応する例
を示す図であり、この場合は、水晶の波長板23′を同
様に曲面形状として凹面鏡16に密着させることによ
り、凹面鏡16の球欠の分だけ装置全体の厚さを薄くす
ることができる。
【0051】図19(c)は、第6〜8実施例に対応す
る例を示す図である。これらの実施例では、光路を短く
するために、光路をプリズム及びレンズで埋めていた
が、凹面鏡16とλ/4板21′を一体にしたので、凹
面鏡16を裏面鏡とするレンズが必要なくなり、プリズ
ム27、30、41、42の凹面鏡16側の面を変形す
るだけで、構成がより簡単になり、部品点数も減る。
【0052】第13実施例 図20を参照にして第13実施例について説明する。本
実施例は、第5実施例及び第9実施例と一部を除いて同
じである。そこで、異なる部分のみ説明する。図中、5
0は66°プリズム、51はV字プリズム、16はミラ
ーコートが施されてなる凹面鏡である。第6実施例と同
様に、66°プリズム50とV字プリズムは51は接合
されていて、全体として1つのプリズムを形成し、その
接合面54、55にはハーフミラーコートが施されてい
る。ハーフミラーコートが施された接合面54、55
は、互いに66°(α)の角度でV字形に形成されてい
る。また、対応点は、稜線Lを挟んで228°(β)の
位置にある。ハーフミラーコートが施された接合面5
4、55を直角ではなく鋭角(α=66°)に組み合わ
せることによって、ハーフミラー54又は55を通過
し、次のハーフミラー55又は54で反射する光は、点
線で示した光路の通り、使用者の瞳から外れるため、フ
レアーを作る原因とはならない。
【0053】また、凹面鏡16で生じる糸巻型の像歪
を、本実施例では、光軸から遠ざかるに従って曲率が次
第に小さくなるような凸の非球面56をV字プリズム5
1に側面に施すことによって補正している。
【0054】ところで、以上の各実施例で説明してきた
光学系を左右両眼用に一対用意する場合には、2次元表
示素子12、13を、図21(a)に示すように、光学
系を挟み縦に配列する方法と、図22(a)に示すよう
に、横に配列する方法がある。なお、図21(a)、図
22(a)において、34は光学系全体を、35、36
はバックライトを示しており、図21(b)、(c)、
図22(b)、(c)は、それぞれ2次元表示素子1
2、13に表示する映像の例を示し、図21(d)、図
22(d)は、それらによる合成像を示す。
【0055】図21(a)のように縦に配列する方法で
は、画像が上下に合成されるので、2次元表示素子1
2、13としては、図21(b)、(c)に示すよう
に、上下の短い(図(a)では奥行きの短い)表示素子
を用いることができ、装置全体の厚みを減じる効果が大
きい。また、図22(a)のように光学系34を挟み2
次元表示素子12、13を横に配列する方法では、2次
元表示素子12、13を背面から照明しなければならな
い場合に、1つの光源で2個の2次元表示素子12、1
3を同時に照明することが可能である(図22(a)の
バックライト36はその左右の2次元表示素子12、1
3を同時に照明している。)。なお、図22(a)の配
置は、左右方向に画角が広くとれ、より自然なものであ
る。
【0056】ところで、左右の光学系34、34を図2
2(a)のように横に配列する場合、図23(a)に平
面図を示したように、左右の光学系34L 、34R を一
直線上に並べて配置するのではなく、それぞれの光学系
34L 、34R の射出光軸が左右の外側から左右の眼の
瞳に入るように「Λ」の字形に傾けて配置してもよい。
図23(a)では、左眼用の光学系34L の左側の映像
を表示する2次元表示素子を12L 、右側の映像を表示
する2次元表示素子を13L とし、右眼用の光学系34
R の左側の映像を表示する2次元表示素子を12R 、右
側の映像を表示する2次元表示素子を13R としてお
り、この実施例では、各2次元表示素子12L 、1
L 、12R 、13R は30°ずつの画面を表示するよ
うに配置されている。そして、2次元表示素子13L
12R に同じ映像を表示すると、装置全体の表示画面
は、図23(b)に示すように、2次元表示素子1
L 、12R の表示映像が中心で重なり、その左側に2
次元表示素子を12L の表示映像が、また、その右側に
2次元表示素子を13R の表示映像が広がり、左右に±
45°の広い画角となる。なお、このように、2次元表
示素子13L 、12R に同じ映像を表示するようにする
と、電子回路が簡単になる。なお、2次元表示素子13
L、12R に視差のある映像を表示して水平画角90°
の立体表示を行うこともできる。
【0057】以上、本発明の視覚表示装置をいくつかの
実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施
例に限定されず種々の変形が可能である。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の視覚表示装置によると、光学系を小型にしながら、広
画角、高解像で映像を観察することができる頭部装着式
表示装置等の視覚表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による視覚表示装置の第1の基本形態と
表示映像、合成像を示す図である。
【図2】第2の基本形態と表示映像、合成像を示す図で
ある。
【図3】第3の基本形態と表示映像、合成像を示す図で
ある。
【図4】第1実施例の要部と観察映像を示す図である。
【図5】ルーバー型フィルター基板を用いたハーフミラ
ーの部分断面図である。
【図6】第2実施例の要部を示す図である。
【図7】第3実施例の要部を示す図である。
【図8】第4実施例の要部を示す図である。
【図9】第5実施例の要部を示す図である。
【図10】第6実施例の要部を示す図である。
【図11】第7実施例の要部を示す図である。
【図12】第8実施例の要部を示す図である。
【図13】第9実施例の要部を示す図である。
【図14】第10実施例の要部と表示映像、合成像を示
す図である。
【図15】第11実施例の要部を示す図である。
【図16】参考例1の要部を示す斜視図である。
【図17】参考例2の要部を示す斜視図である。
【図18】参考例3の要部を示す斜視図である。
【図19】第12実施例のいくつかの形態の要部を示す
図である。
【図20】第13実施例の要部を示す図である。
【図21】縦配列の場合の要部と表示映像、合成像を示
す図である。
【図22】横配列の場合の要部と表示映像、合成像を示
す図である。
【図23】横配列の変形の要部と合成表示画面を示す図
である。
【図24】従来の1つの頭部装着式表示装置の要部を示
す図である。
【図25】単一の液晶表示装置の正面図である。
【符号の説明】
4、5…2次元表示素子 6、7…ハーフミラー 8…凹面鏡 8′…凸レンズ 9…オーバーラップ領域 10、11、10′、11′、10″、11″…表示映
像 12、12L 、12R 、13、13L 、13R …2次元
表示素子 14、15…ハーフミラー 16…凹面鏡 17…透光孔 18…遮光壁 19…ハーフミラーコート 20…ポラライザー 21、21′…λ/4板 22…アナライザー 23、23′…波長板 24…凸レンズ 25…偏心非球面凹レンズ 26…三角プリズム 27…V字プリズム 28…凹面鏡 29…三角プリズム 30…V字プリズム 31…凹面鏡 32、33…ハーフミラー 34、34L 、34R …表示光学系 35、36…バックライト 38、39…全反射鏡 40…凸レンズ 41、42…ビームスプリッタープリズム 44、45…ハーフミラー 46、47、48…凹面鏡 50…66°プリズム 51…V字プリズム 54、55…ハーフミラーコート接合面 56…非球面 A、A′、B、B′…2次元表示素子表示面の領域 P1〜P4…観察像 p1〜p4、p1′〜p4′…表示点 L…稜線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−257487(JP,A) 特開 昭62−195984(JP,A) 特開 平3−85879(JP,A) 特開 平4−68777(JP,A) 特開 平2−228180(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元表示手段と、前記2次元表示手段
    によって形成された映像を投影し、観察者眼球に導く接
    眼光学系とからなる視覚表示装置において、(a)前記
    2次元表示手段が、少なくとも、観察者眼球に導かれる
    映像の内、少なくとも一部領域の映像を表示する第1の
    映像表示手段と、 前記観察者眼球に導かれる映像の内、少なくとも前記第
    1の映像表示手段とは異なった領域の映像を表示する第
    2の映像表示手段とを有し、 かつ、前記接眼光学系にて観察時に互いに隣接する部分
    において共に第1映像表示手段が表示する映像の一部と
    第2映像表示手段が表示する映像の一部とが互いに共通
    の映像部分であるオーバーラップ領域を有し、 前記接眼光学系が、前記第1映像表示手段により形成さ
    れた第1の映像を反射する第1の反射面と、前記第2映
    像表示手段により形成された第2の映像を反射する第2
    の反射面と、前記第1の映像と前記第2の映像との合成
    像を拡大投影して観察者眼球内に導く正のパワーを有す
    る光学系とを含み、前記第1の反射面に対して前記第2
    の反射面が角度をなして配置されており、 (b)前記観察者眼球に導かれる映像の前記第1映像表
    示手段の表示領域の内、前記オーバーラップ領域から射
    出され、前記第1の反射面の反射領域中前記第2の反射
    面との隣接部で反射される光量が、前記第1の反射面の
    反射領域により制限されて、前記観察者眼球に導かれる
    映像の前記第1映像表示手段の表示領域の内、前記オー
    バーラップ領域以外の映像領域から射出し前記第1の反
    射面で反射される光量より少なくなるように構成され、 (c)かつ、前記観察者眼球に導かれる映像の前記第2
    映像表示手段の表示領域の内、前記オーバーラップ領域
    から射出され、前記第2の反射面の反射領域中前記第1
    の反射面との隣接部で反射される光量が、前記第2の反
    射面の反射領域により制限されて、前記観察者眼球に導
    かれる映像の前記第2映像表示手段の表示領域の内、前
    記オーバーラップ領域以外の映像領域から射出し前記第
    2の反射面で反射される光量より少なくなるように構成
    され、 (d)前記接眼光学系の射出瞳位置において、同じ画像
    部分を構成する前記第1映像表示手段の前記オーバーラ
    ップ領域から射出され前記第1反射面にて反射された光
    束と前記第2映像表示手段の前記オーバーラップ領域か
    ら射出され前記第2反射面にて反射された光束とが相互
    に補完しあって、光束全体として所定の瞳径を満たす射
    出瞳を形成するように構成したことを特徴とする視覚表
    示装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の反射面と前記第2の反射面と
    が共に、前記第1映像表示手段と前記第2映像表示手段
    との間に配置されていることを特徴とする請求項1記載
    の視覚表示装置。
  3. 【請求項3】 前記正のパワーを有する光学系が凹面鏡
    からなることを特徴とする請求項1記載の視覚表示装
    置。
  4. 【請求項4】 前記正のパワーを有する光学系が曲面形
    状の波長板を含むことを特徴とする請求項1記載の視覚
    表示装置。
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