JP3440991B2 - ファイルリビジョン管理システム - Google Patents

ファイルリビジョン管理システム

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JP3440991B2 JP05856499A JP5856499A JP3440991B2 JP 3440991 B2 JP3440991 B2 JP 3440991B2 JP 05856499 A JP05856499 A JP 05856499A JP 5856499 A JP5856499 A JP 5856499A JP 3440991 B2 JP3440991 B2 JP 3440991B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファイルのリビジ
ョン管理機能が備わっていないアプリケーションにおい
て、リビジョン管理機能を可能とするための、コンピュ
ータファイルのバックアップ方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、ファイルのバックアップ管理
には様々な検討が重ねられてきた。例えば、特開平４−
３６９７４５号公報では、ユーザがアプリケーション使
用中に規定の条件を満たすか、時間が経過したときに作
成されるバックアップファイルを仮バックアップファイ
ルとして履歴をとり、その中で実際にコンパイルと実行
が可能な仮ファイルだけを正式なバックアップ方法とし
て保存する方法が開示されている。同じく、ファイルの
バックアップ管理に関して、リビジョン管理機能という
ものがある。リビジョン管理機能とは、アプリケーショ
ン上で、ユーザの操作によって削除操作又は名前変更操
作を受けたファイルとその削除・名前変更履歴を記憶し
て、必要時に再度引き出せるようにした機能のことであ
る。良く知られるように、このファイルのリビジョン機
能は、マイクロソフト社のワードプロセッサ「Ｗｏｒ
ｄ」等の一部アプリケーションソフトウェア上におい
て、アプリケーションの一機能として実現されてきた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のように
特定のアプリケーションソフトウェアだけがファイルの
リビジョン管理機能を提供していては、複数のアプリケ
ーションを同時並行して使用する必要のある現代コンピ
ュータ事情に照らし合わせると、効率が良いとは言えな
い。また、アプリケーション各々でファイルのリビジョ
ン管理していては、ソフトウェア間で作業が重複して無
駄が生じる。
【０００４】本発明は以上の現状問題に鑑みてなされた
ものである。即ち、ファイルのリビジョン管理機能を持
たないアプリケーションソフトであっても、リビジョン
管理が可能となり、リビジョン機能の本義であるファイ
ルのバックアップ処理について信頼性を高めると共に、
対象となるアプリケーションソフトウェアについて、共
通化を図ることで効率化を向上させ、作成側のコストを
減少させることができるファイルのリビジョン管理シス
テムを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、アプリケーションからのファイル操作を監視する
ことでリビジョン管理を行うことを特徴とするファイル
のリビジョン管理システムである。本発明のファイルの
リビジョン管理システムによれば、アプリケーションか
らのファイル操作を監視しているので、アプリケーショ
ンによるファイル削除や名前変更などデータ更新発生ご
とに逐次対応が可能である。また、作成側からの視点で
は、個々のアプリケーションにリビジョン機能を付け加
えるコストが省けるという利点がある。ユーザ側からの
視点では、どのソフトウェアがリビジョン管理を行って
いるのか、行っていないのかを考慮する必要が無くなる
と同時に、提供されたアプリケーション間で重複する作
業が減少するので記憶装置のメモリを節約できる利点が
ある。
【０００６】また本発明は、アプリケーションから削除
操作を受けたファイルを、名前を変更することでバック
アップファイルとして記憶することを特徴とするファイ
ルのリビジョン管理システムである。本発明のファイル
のリビジョン管理システムによれば、ユーザがファイル
の削除操作を実行しても、直ちにはファイルデータは消
去されずに記憶装置上に別名で保管されるので、削除フ
ァイルが再び必要になっても容易に対応できる。例え
ば、不慮の事故でファイルを削除したとしても復帰は容
易であり、安全性の面から大きな利点がある。
【０００７】また本発明は、アプリケーションからのフ
ァイル名変更操作を検知したとき、変更後のファイル名
と、過去にアプリケーションから削除操作を受けた複数
のファイル名とを照合し、名前が一致するファイル以外
を作業用ファイルと見なすことを特徴とするファイルの
リビジョン管理システムである。削除操作履歴に存在す
るファイル名と、編集作業中に名前変更操作を受けたフ
ァイルの変更名が一致するということは、この２つのフ
ァイル間に何らかの関連性が存在していることを示して
いる。逆に言えば、一致しないファイルについて、一時
的な編集等の作業を行うためだけの作業用ファイルと見
なすことは、人間の思考方法に沿った合理的判断を実現
するものである。
【０００８】また本発明は、ファイル名変更操作時に、
作業用ファイルと見なされたファイルについては、以後
リビジョン管理をせずに、その時点でファイルデータを
削除することを特徴とするファイルのリビジョン管理シ
ステムである。本発明のファイルのリビジョン管理シス
テムでは、本来バックアップファイルとして保存の必要
のない作業用ファイルについて、リビジョン管理を行わ
ないので、リビジョン管理動作の無駄と記憶装置メモリ
の無駄を省くことができる。
【０００９】また本発明は、リビジョン管理でバックア
ップファイルの名前に、更新作業時の日時を使用するの
を特徴とするファイルのリビジョン管理システムであ
る。本発明のファイルのリビジョン管理システムによれ
ば、更新日時をバックアップファイル名に用いること
で、並び変えや検索等、リビジョン管理システム内での
ファイル取扱いを容易化する。
【００１０】また本発明は、作業用ファイルと他のファ
イルを区別するための削除ファイル記憶部を備えること
を特徴とするファイルのリビジョン管理システムであ
る。本発明のファイルのリビジョン管理システムでは、
作業用ファイルと他のファイルを区別するために、削除
ファイル名記憶部で条件操作を通して作業用ファイルと
見なしたファイルを逐次削除して、これをリビジョン管
理しないようにしている。具体的に、アプリケーション
からのファイル名変更操作に対して、過去にアプリケー
ションから削除操作を受けた複数のファイル名とを照合
して、名前が一致するファイル以外を作業用ファイルと
見なして削除する。このようにして再び必要となり得な
いファイルが記憶装置上から削除される。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態のファイ
ルのリビジョン管理システムにつき図面を参照して説明
する。
【００１２】実施の形態 図１は本発明の実施形態の構成図である。
【００１３】図中のアプリケーション１とはコンピュー
タ上で動作する一般的に用いられているワードプロセッ
サや表計算ソフト等のアプリケーションソフトウェアを
指す。実際にリビジョン管理を行うリビジョン管理部２
は、ファイル操作監視部２１と、処理部２２と、削除フ
ァイル名記憶部２３から成る。オペレーティングシステ
ム３は、例えばマイクロソフト社の「Ｗｉｎｄｏｗｓ９
８」等のソフトウェアを指す。記憶装置４とは磁気ディ
スク等の固定式、若しくは取り外し式の記憶媒体装置で
ある。
【００１４】図３は本発明の実施形態の全体動作を示す
フローチャートである。
【００１５】まず、ファイル操作監視部２１がアプリケ
ーション１のファイル操作を検知・把握する（Ｓ１）。
もしもアプリケーション１のファイル操作が「ファイル
削除」の場合（Ｓ２）は、削除操作を受けたファイル名
と、削除操作を受けたファイル名の前に更新日時を示す
文字を追加した新たな名前を、バックアップファイル名
として、処理部２２を通して削除ファイル名記憶部２３
に記憶する（Ｓ３）。図２は削除ファイル名記憶部２３
内部で、削除操作を受けたファイル名と、変更されたフ
ァイル名がどのように保管されるかを示す概念図であ
る。続いて、実際に削除操作を受けたファイルを削除せ
ずに、名前だけＳ３で決められたバックアップ名に変更
する（Ｓ４）。アプリケーション１のファイル操作が
「名前の変更」の場合（Ｓ５）、変更後のファイル名と
削除ファイル名記憶部２３に記憶された削除ファイル名
を照合する（Ｓ６）。照合の結果、変更後のファイル名
と一致しない削除ファイル名について、バックアップ名
のファイルを削除する（Ｓ７）。
【００１６】図４は本発明の一実施形態を示す具体例図
である。
【００１７】操作を５つのステップに分割して説明す
る。 （操作１）アプリケーション１が編集するファイルを”
org.doc ”として、編集途中においてアプリケーション
１が作業用ファイル”tmp1.doc ”を作成したと仮定す
る。結果として、記憶装置４には”org.doc ”と”tmp
1.doc ”の２ファイルが保管されることになる。 （操作２）アプリケーション１が編集していたファイ
ル”org.doc ”を保存しようとする際、一時的に編集内
容を記憶するファイル”$$$.doc ”を作成する。 （操作３）ファイル”org.doc ”の保存後、不要な作業
用ファイル”tmp1.doc ”を削除する。その際、削除フ
ァイル名記憶部２３に、削除されるファイルの名前”tm
p1.doc ”と更新日時を付加したバックアップ名”tmp1_
19980930_1729.doc”（1998年9月30日17時29分）を記憶
する。削除されるべきファイル”tmp1.doc ”は削除さ
れずに、ファイル名をバックアップ名に変更して保管さ
れる。 （操作４）編集した元のファイル”org.doc ”を削除す
るときも、作業用ファイル”tmp1.doc ”を削除すると
きと同様、削除ファイル名記憶部２３にファイルのバッ
クアップ名を記憶し、ファイル名もバックアップ名に変
更される。 （操作５）最後に、編集結果を保存した一時ファイル”
$$$.doc ”の名前を、元のファイル”org.doc ”に変更
する際、削除ファイル名記憶部２３の削除ファイル名
と”org.doc ”を照合し、名前が一致しないファイル”
tmp1.doc ”について、バックアップ名に変更後のファ
イル名及びファイル”tmp1_19980930_1729.doc”を削除
する。
【００１８】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明はアプリケ
ーションのファイル操作を監視することで、ファイルの
リビジョン管理機能を有していないアプリケーションで
もリビジョン管理をできるようにしたシステムを提供す
るものである。また、本発明のシステムでは、削除ファ
イル名記憶部をシステム内に有することで、アプリケー
ションが削除操作した作業用ファイルをリビジョン管理
しないことを特徴としている。本発明によって、個々の
アプリケーションにリビジョン機能を付け加えるコスト
を削減できる効果がある。また、ユーザ側からの視点で
は、どのソフトウェアがリビジョン管理を行っているの
か、行っていないのかを考慮する必要が無くなると同時
に、提供されたアプリケーション間で重複する作業が減
少し、作業用ファイル等の無駄なものをリビジョン管理
しないことで、メモリの節約効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施形態の構成図である。
【図２】 削除ファイル名記憶部２３において、削除操
作を受けたファイル名と、変更されたファイル名がどの
ように保管されるかを示す概念図である。
【図３】 本発明の実施形態の全体動作を示すフローチ
ャートである。
【図４】 本発明の一実施形態を示す具体例図である。
【符号の説明】 １ アプリケーション ２ リビジョン管理部 ３ オペレーティングシステム ４ 記憶装置 ２１ ファイル操作監視部 ２２ 処理部 ２３ 削除ファイル名記憶部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−178846（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−195559（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−64838（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−315844（ＪＰ，Ａ) リチャード・Ｍ・ストールマン 著 ／滝沢 徹 訳，ＧＮＵ Ｅｍａｃｓ19 マニュアル，日本，アジソン・ウェス レイ・パブリッシャーズ・ジャパン, 1997年10月31日，第１版，ｐ．93 ―― 121 (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G06F 12/00 G06F 17/21

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 アプリケーションからのファイル操作を
    監視することによって、操作を受けたファイルの履歴と
    保管・削除等の管理を行うリビジョン管理機能を備え、 アプリケーションからのファイル名変更操作を検知した
    とき、変更後のファイル名と、過去にアプリケーション
    から削除操作を受けた複数のファイル名とを照合し、名
    前が一致するファイル以外を作業用ファイルと見なすこ
    とを特徴とする ファイルのリビジョン管理システム。
  2. 【請求項２】 アプリケーションから削除操作を受けた
    ファイルについて、名前を変更して記憶装置上に保管す
    ることを特徴とする請求項１記載のファイルのリビジョ
    ン管理システム。
  3. 【請求項３】 ファイル名変更操作時に、作業用ファイ
    ルと見なされたファイルについては、以後リビジョン管
    理をせずに、その時点でファイルデータを削除すること
    を特徴とする請求項１又は請求項２記載のファイルのリ
    ビジョン管理システム。
  4. 【請求項４】 変更するファイルの名前に更新作業時の
    日時を使用することを特徴とする請求項１乃至請求項３
    のいずれか記載のファイルのリビジョン管理システム。
  5. 【請求項５】 アプリケーションから削除操作を受けた
    ファイルの名前と、このファイルをバックアップとして
    保管するにあたって変更した名前とを記憶するための削
    除ファイル記憶部を備えることを特徴とする請求項１乃
    至請求項４のいずれか記載のファイルのリビジョン管理
    システム。
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