JP3432288B2 - 伝搬路推定装置 - Google Patents

伝搬路推定装置

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JP3432288B2
JP3432288B2 JP16765394A JP16765394A JP3432288B2 JP 3432288 B2 JP3432288 B2 JP 3432288B2 JP 16765394 A JP16765394 A JP 16765394A JP 16765394 A JP16765394 A JP 16765394A JP 3432288 B2 JP3432288 B2 JP 3432288B2
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泰治 雨澤
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、直接拡散/スペクト
ル拡散通信方式の通信システムに設けられ、データ変調
成分が除去された相関信号との誤差が最小となるよう
に、最小2乗法によってパラメータが算出された近似関
数に基づいて、伝搬路特性を推定する伝搬路推定装置に
関する。 【0002】 【従来の技術】近年、複数の移動機を相互に接続する移
動通信システムにおいては、自動車電話や携帯電話等の
普及による周波数不足に伴い、多元接続方式として、符
号拡散多元接続方式(以下、「CDMA」という。)が
注目されている。 【0003】このCDMAは、通信方式として、直接拡
散/スペクトル拡散通信方式(以下、「DS/SS方
式」という。)を用いる多元接続方式である。ここで、
DS/SS方式とは、送信データを所定の拡散符号系列
で直接拡散した後、ディジタル変調して送信する通信方
式である。 【0004】多元接続方式として、CDMAを採用する
移動通信システムにおいては、周波数選択性フェージン
グに対処可能な受信機として、RAKE方式の受信機を
用いることが考えられている。このRAKE方式の受信
機は、周波数選択性フェージングを受けている受信信号
を逆拡散により先行波と遅延波に分離し、各分離出力を
それぞれの信頼度に応じて重み付けし、各重付け出力を
合成することにより、パスダイバーシチを実現するもの
である。 【0005】周波数選択性フェージングに対処可能な受
信機として、このRAKE方式の受信機を用いる場合、
重付け係数を正確に定めることができれば、最大比合成
ダイバーシチと等価なパスダイバーシチを得ることがで
きる。 【0006】合成用の重付け係数としては、受信信号が
伝搬されてきた伝搬路の特性の複素共役を用いることが
できる。重付け係数として、この複素共役を用いる場合
は、伝搬路特性を推定する必要がある。この伝搬路特性
を推定する方法としては、従来、次の文献に記載されて
いる方法が知られている。 【0007】文献:Yukitoshi SANADA, Akihiro KAHIWA
RA and Masao NAKAGAWA "Adaptive RAKE Receiver for Mobile Communications" IEICE TRANS. COMMUN., VOL.E76-B, NO.8 AUGUST 1993 この文献に記載された方法は、「フェージング速度はほ
とんど変化しない」、「雑音は平均値が0のランダム信
号である」と仮定し、この仮定の下で、予め、データ変
調成分が除去された相関信号を近似する近似関数を定
め、この近似関数に基づいて、伝搬路特性を推定するよ
うにしたものである。 【0008】すなわち、この方法は、上記仮定の下で、
まず、近似関数の次数を定め、次に、最小2乗法によっ
て、この近似関数のパラメータを定め、この次数及びパ
ラメータが定められた近似関数に基づいて、伝搬路特性
を推定するようにしたものである。 【0009】このような構成によれば、データ変調成分
が除去された相関信号との誤差が最小となるような近似
関数を定めることができるので、フェージング速度が高
速な環境下や信号対雑音比が低い環境下であっても、伝
搬路特性を良好に推定することが可能となる。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の伝搬路特性推定方法には、次のような問題があ
った。すなわち、実際の伝搬環境では、移動通信システ
ムの受信機の移動速度の変化等に伴って、フェージング
速度や雑音電力が変動する。したがって、従来のよう
に、予め、特定の伝搬環境を仮定し、この仮定の下で、
予め、所定の近似関数を定め、この近似関数に基づい
て、伝搬路特性を推定するような構成では、伝搬環境が
予め仮定した環境と同じである場合は、伝搬路特性を良
好に推定することができるが、異なる場合は、期待した
推定精度を得ることができないという問題があった。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、最小2乗法によって、パラメータが定
められた近似関数に基づいて、伝搬路特性を推定する伝
搬路推定装置において、データ変調成分が除去された相
関信号のフェージング速度と雑音電力を検出する手段
と、この検出出力に基づいて、推定誤差を最小とし得る
ような近似データ数を定める手段とを設けるようにした
ものであり、フェージング速度の検出では、次式で示さ
れる重心周波数fをドップラ周波数として検出するよう
にしているf=1/(2πTd)arccos(r/P) 但し、P:データ変調成分が除去された相関信号の電力 r:データ変調成分が除去された相関信号の1次相関関
Td:データ伝送周期 【0012】ここで、推定誤差とは、最小2乗法による
近似誤差、すなわち、データ変調成分が除去された相関
信号と近似関数との偏差の2乗の和をいう。また、近似
データ数とは、最小2乗法による演算で使用するデータ
変調成分が除去された相関信号の数をいう。 【0013】 【作用】上記構成においては、通信時、所定の周期で、
逐次、データ変調成分が除去された相関信号のフェージ
ング速度と雑音電力が検出される。そして、この検出出
力に基づいて、推定誤差を最小とし得るような近似デー
タ数が定められる。これにより、実際の伝搬環境に基づ
いて、最適な近似データ数を定めることができるので、
伝搬環境が変化した場合でも、伝搬路特性を良好に推定
することが可能となる。 【0014】 【実施例】以下、図面を参照しながら、この発明の実施
例を詳細に説明する。なお、以下の説明では、この発明
を、多元接続方式としてCDMAを用い、周波数選択性
フェージングに対処可能な受信機としてRAKE方式の
受信機を用いる移動通信システムの受信機に設けられる
伝搬路推定装置に適用する場合を代表として説明する。
すなわち、この発明を、RAKE合成用の伝搬路推定装
置に適用する場合を代表として説明する。 【0015】図1は、この発明の一実施例の構成を示す
ブロック図である。図において、10は、データ変調成
分が除去された相関信号V1(i) が供給される入力端子
である。ここで、相関信号とは、受信信号を逆拡散する
ことにより得られる信号である。また、データ変調成分
が除去された相関信号V1(i) とは、この逆拡散により
得られた相関信号とその判定結果を示す信号とを乗算す
ることにより得られた信号である。したがって、このデ
ータ変調成分が除去された相関信号V1(i) は、伝搬路
特性を示す成分と雑音とからなる。なお、iは時間を示
し、V1(i) は、相関信号が時間離散信号であることを
示す。 【0016】20は、上述した受信信号V2、すなわ
ち、逆拡散前の信号が供給される入力端子である。ここ
で、V2は、受信信号が連続信号であることを示す。 【0017】30は、相関信号V1(i) に基いて、1シ
ンボル分のデータ伝送周期Tdの整数倍の周期で、逐
次、相関信号V1(i) のドップラ周波数を検出するドッ
プラ周波数検出部である。このドップラ周波数検出部3
0は、相関信号V1(i) に伝搬路特性を示す成分が含ま
れていることを利用し、この相関信号V1(i) をフーリ
エ変換などのスペクトル解析によって周波数分析するこ
とにより、電力が最も大きい周波数成分を検出し、この
周波数成分の周波数をドップラ周波数とする。 【0018】40は、相関信号V1(i) と受信信号V2
とに基づいて、上記データ伝送周期Tdの整数倍の周期
で、逐次、目標としている信号(希望波)と干渉波(雑
音)との電力比(以下、「SNR」という。)を算出す
るSNR演算部である。このSNR演算部40は、CD
MAでは、すべての移動機で同一の周波数を用いている
ため、目標としている信号以外は、干渉波であるという
特徴を利用し、相関信号V1(i) を信号成分、受信信号
V2を雑音とし、両者の電力比をとることにより、SN
Rを算出する。 【0019】50は、ドップラ周波数検出部30の検出
出力とSNR演算部40の算出出力とに基づいて、最小
2乗法による推定誤差Sを最小とし得るような近似デー
タ数Mを決定する近似データ数決定部である。 【0020】60は、相関信号V1(i) を近似する近似
関数F(i) に基づいて、伝搬路特性の推定値V3(i) を
算出する推定値算出部である。この推定値算出部60
は、近似データ数決定部50で決定された近似データ数
M分の相関信号V1(i) を使って、最小2乗法によっ
て、相関信号V1(i) との推定誤差Sが最小となるよう
に、近似関数F(i) のパラメータを算出し、このパラメ
ータを有する近似関数F(i) に基づいて、相関信号V1
(i) を使って、推定値V3(i) を算出する。 【0021】70は、推定値算出部60で算出された推
定値V3(i) が供給される出力端子である。この出力端
子70は、図示しない重付け部に接続されている。すな
わち、推定値V3(i) の複素共役を求め、これを相関信
号V1(i) に乗算する重付け部に接続されている。 【0022】上記構成において、動作を説明する。入力
端子10から入力された相関信号V1(i) は、ドップラ
周波数検出部30と、SNR演算部40と、推定値算出
部60に供給される。また、入力端子20から入力され
た受信信号V2は、SNR算出部40に供給される。 【0023】ドップラ周波数検出部30は、与えられた
相関信号V1(i) とに基づいて、所定の周期で、逐次、
相関信号V1(i) のドップラ周波数を検出する。また、
SNR演算部40は、与えられた相関信号V1(i) と受
信信号V2に基づいて、所定の周期で、逐次、SNRを
算出する。 【0024】これにより、所定の周期で、逐次、現在の
伝搬環境が検出されることになる。これは、ドップラ周
波数は、相関信号V1(i) のフェージング速度と密接な
関係を有し、フェージング速度が変化すると変化するか
らであり、SNRは、相関信号V1(i) の雑音電力と密
接な関係を有し、雑音電力が変化すると変化するからで
ある。 【0025】ドップラ周波数の検出出力とSNRの算出
出力は、現在の伝搬環境を示すパラメータとして近似デ
ータ数決定部50に供給される。近似データ数決定部5
0は、これら2つの出力に基づいて、各ドップ周波数及
び各SNRごとに、図3に示すような近似データ数Mと
推定誤差Sとの関係を示す近似データ数決定図を作成
し、この図に基づいて、推定誤差Sを最小とし得るよう
な近似データ数Mを決定する。これにより、近似データ
数Mは、伝搬環境に応じて、最適な値に設定されること
になる。 【0026】なお、近似データ数Mは、ドップラ周波数
が高い場合は、小さい値に設定され、低い場合は、大き
い値に設定される。これは、ドップラ周波数が高い場合
は、伝搬路の時変性が大きく、ドップラ周波数が低い場
合は、伝搬路の時変性が小さいからである。 【0027】また、この近似データ数Mは、SNRが大
きい(雑音が少ない)場合は、小さい値に設定され、小
さい(雑音が多い)場合は、大きい値に設定される。こ
れは、雑音が少ない場合は、雑音除去能力は小さくてよ
いが、多い場合は、大きくする必要があるからである。 【0028】したがって、 ドップラ周波数が高く、かつ、SNRが大きい場合 あるいは、 ドップラ周波数が低く、かつ、SNRが小さい場合 のように、ドップラ周波数とSNRとで、近似データ数
Mの要求方向が同じ場合は、より要求の強い方のデータ
数が近似データ数Mとして決定される。 【0029】これに対し、 ドップラ周波数が高く、かつ、SNRが小さい場合 あるいは、 ドップラ周波数が低く、かつ、SNRが大きい場合 のように、ドップラ周波数とSNRとで近似データ数M
の要求方向が異なる場合は、両者の交点のデータ数が近
似データMとして決定される。これにより、このような
場合であっても、雑音量から定められる必要最小限の雑
音除去能力が確保される。 【0030】近似データ数決定部50で決定された近似
データ数Mは、推定値算出部60に供給される。推定値
算出部60は、この近似データ数Mを受け取ると、ま
ず、近似データ数M分の相関信号V1(i) を使って、最
小2乗法によって、近似関数F(i) のパラメータを算出
する。これにより、相関信号V1(i) と近似関数F(i)
との偏差の2乗の和、すなわち、推定誤差Sが最小とな
るようなパラメータが求められる。この推定誤差Sは、
次式(1)で表される。 【0031】 S=Σ(V1(i) −F(i) )^2 …(1) ここで、Σにおける加算範囲は、i=Tからi=T+
(M−1)Tdとなっている。 【0032】次に、推定値算出部60は、このパラメー
タが定められた近似関数F(i) に基づいて、推定値V3
(i) を算出する。この場合、現時刻T+MTdにおける
伝搬路特性は、F(T+MTd) と推定される。したがって、
近似関数F(i) が次式(2)に示すような2次関数であ
る場合は、現時刻T+MTdにおける伝搬路特性は、次
式(3)のように推定される。 【0033】 F(i) =a・i^2+b・i+c …(2) V3(T+MTd) =a・(T+MTd)^2+b・(T+MTd) +c …(3) ここで、a,b,cは、2次関数のパラメータである。 【0034】この推定値V3(i) は、出力端子70を介
して、図示しない重付け部に供給される。これにより、
推定値V3(i) は、RAKE合成のための重付けに供さ
れる。 以上が伝搬路推定装置の構成および動作であ
る。次に、推定値算出部60の具体的構成の一例を説明
する。図2は、この推定値算出部60の具体的構成の一
例を示すブロック図である。 【0035】図示の推定値算出部60は、非巡回型ディ
ジタルフィルタによって構成され、近似関数F(i) のパ
ラメータを算出することにより、タップ係数を算出し、
このタップ係数に基づいて、近似データ数M分の相関信
号V1(i) を重み付け加算することにより、推定値V3
(i) を算出するようになっている。 【0036】すなわち、図において、61は、少なくと
も、近似データ数決定部50で決定可能な近似データ数
Mのうち、最も大きな近似データ数Mmax分のタップ
P(1)〜P(K)(Mmax≦K)を有するシフトレ
ジスタである。このシフトレジスタ61は、入力端子1
0から入力される相関信号V1(i) を順次遅延すること
により、K個の相関信号V1(i) を同時に出力する。 【0037】62(1)〜62(K)は、シフトレジス
タ61の各タップP(1)〜P(K)ごとに設けられ、
対応するタップP(1)〜P(K)から出力される相関
信号V1(i) にタップ係数A(1)〜A(K)を乗算す
るタップ係数乗算器である。 【0038】63は、K個のタップ係数乗算器62
(1)〜62(K)の乗算出力をすべて加算し、推定値
V3(i) を出力する総和器である。 【0039】64は、タップ係数A(1)〜A(K)を
算出するタップ係数演算部である。このタップ係数演算
部64は、近似データ数決定部50で決定された近似デ
ータ数M分の相関信号V1(i) を使って、この相関信号
V1(i) との推定誤差Sが最小となるように、最小2乗
法によって、近似関数F(i) のパラメータを算出するこ
とにより、タップ係数A(1)〜A(K)を算出する。 【0040】この場合、タップ係数演算部64は、近似
データ数M分のタップ係数A(1)〜A(M)について
は、これを、上記のように、最小2乗法によって算出
し、残りのタップ係数A(M+1)〜A(K)について
は、これを0に設定する。 【0041】なお、このタップ係数演算部64は、実際
には、例えば、予め、各近似データ数Mごとに、タップ
係数A(1)〜A(M)を求めておき、近似データ数決
定部50で近似データ数Mが決定されると、この近似デ
ータ数Mに対応するタップ係数A(1)〜A(K)をテ
ーブル等から読み出して、タップ係数乗算器62(1)
〜62(K)に供給するようになっている。 【0042】上記構成において、動作を説明する。入力
端子10から入力された相関信号V1(i) は、シフトレ
ジスタ61により、順次、データ伝送周期Td分づつ遅
延される。これにより、シフトレジスタ61からK個の
相関信号V1(i) が同時に出力される。このK個の相関
信号V1(i) は、それぞれ対応するタップ係数乗算部6
2(1)〜62(K)でタップ係数A(1)〜A(K)
を乗算された後、総和器63で加算される。 【0043】この場合、タップ係数A(1)〜A(K)
のうち、近似データ数M分のタップ係数A(1)〜A
(M)は、推定誤差Sが最小となるように、最小2乗法
によって、近似関数F(i) のパラメータを算出すること
により算出される。これに対し、残りのタップ係数A
(M+1)〜A(K)は、0に設定される。これによ
り、現時刻T+MTdの推定値V3(i) は、現時刻T+
MTdの直ぐ前のM個のデータV1(T) 〜V1(T+(M-1)
Td) から算出される。 【0044】なお、このタップ係数演算部64は、上記
の如く、近似データ数決定部50で近似データ数Mが決
定されると、この近似データ数Mに対応するタップ係数
A(1)〜A(K)をテーブル等から読み出して、タッ
プ係数乗算器62(1)〜62(K)に供給するように
なっている。 【0045】以上詳述したこの実施例によれば、次のよ
うな効果が得られる。 まず、この実施例によれば、データ変調成分が除去
された相関信号V1(i) のドップラ周波数とSNRを検
出し、これら2つの検出出力に基づいて、最小2乗法に
よる推定誤差Sを最小とし得るような近似データ数Mを
決定するようにしたので、実際の伝搬環境に基づいて、
最適な近似データ数Mを設定することができる。これに
より、伝搬環境が変動した場合でも、伝搬路特性を良好
に推定することが可能となる。 【0046】 また、この実施例によれば、データ変
調成分が除去された相関信号V1(i) のフェージング速
度を検出するのに、このフェージング速度と密接な関係
を有するドップラ周波数を検出するようにしたので、フ
ェージング速度を簡単に検出することができる。 【0047】 また、この実施例によれば、データ変
調成分が除去された相関信号V1(i) の雑音電力を検出
するのに、この雑音電力と密接な関係を有するSNRを
検出するようにしたので、雑音電力を簡単に検出するこ
とができる。 【0048】 また、この実施例によれば、推定値算
出部60を非巡回型ディジタルフィルタで構成する場合
においては、通信時に、自動的にタップ係数A(1)〜
A(K)を設定することができるので、設計時に、タッ
プ係数A(1)〜A(K)の設定という煩雑な作業を行
わなくても済むようにすることができる。 【0049】 また、この実施例によれば、推定値算
出部60を非巡回型ディジタルフィルタで構成する場
合、予め、各近似データ数Mごとに、タップ係数A
(1)〜A(K)を求めておき、近似データ数決定部5
0で近似データ数Mが決定されると、この近似データ数
Mに対応するタップ係数A(1)〜A(K)をテーブル
等から読み出して、タップ係数乗算器62(1)〜62
(K)に供給するようにしたので、近似データ数Mが決
定した後、迅速に、タップ係数A(1)〜A(K)を設
定することができる。 【0050】以上、この発明の一実施例を詳細に説明し
たが、この発明は、上述したような実施例に限定される
ものではない。 【0051】 例えば、先の実施例では、スペクトル
解析によって、相関信号V1(i) を周波数分析すること
により、ドップラ周波数を検出する場合を説明した。し
かし、この発明は、例えば、次式(3)と(4)で示さ
れる相関信号V1(i) の電力Pと1次相関関数rを求
め、これらに基づいて、次式(5)で示される重心周波
数fを求め、この重心周波数fをドップラ周波数とする
ようにしてもよい。 【0052】 P=ΣV1(i) ^2 …(4) r=ΣV1(i) ・(V1(i) −1) …(5) f=1/(2πTd)arccos(r/P) …(6) 但し、Σにおける加算範囲は、i=Tからi=(T+
(M−1)Td)までである。 【0053】 また、先の実施例では、相関信号V1
(i) のドップラ周波数を検出することにより、この相関
信号V1(i)のフェージング速度を検出する場合を説明
した。しかし、この発明は、例えば、移動通信システム
の受信機の移動速度を観測することにより、フェージン
グ速度を検出するようにしてもよい。 【0054】 また、先の実施例では、相関信号V1
(i) のSNRを算出することにより、この相関信号V1
(i) の雑音電力を検出する場合を説明した。しかし、こ
の発明は、これ以外の方法で、雑音電力を検出するよう
にしてもよい。 【0055】 また、先の実施例では、通信時に、所
定の周期で、逐次、相関信号V1(i) のフェージング速
度と雑音電力を検出し、この検出出力に基づいて、図3
に示すような近似データ数決定図を作成し、この図に基
づいて、近似データ数Mを決定する場合を説明した。 【0056】しかし、この発明は、予め、予想される複
数のフェージング速度と雑音電力ごとに、最適な近似デ
ータ数Mを求めてテーブルを作成しておき、通信時に、
フェージング速度と雑音電力の検出出力に基いて、この
テーブルを参照することにより、近似データ数Mを決定
するようにしてもよい。 【0057】 また、先の実施例では、この発明を、
多元接続方式としてCDMAを用い、周波数選択性フェ
ージングに対処可能な受信機としてRAKE方式の受信
機を用いる移動通信システムの受信機に設けられる伝搬
路推定装置に適用する場合を説明した。すなわち、この
発明を、RAKE合成用の伝搬路推定装置に適用する場
合を説明した。 【0058】しかし、この発明は、RAKE合成以外の
目的に用いられる伝搬路推定装置にも適用することがで
きる。また、この発明は、CDMA以外の多元接続方式
を用いる移動通信システムの伝搬路推定装置にも適用す
ることができる。また、この発明は、移動通信システム
以外の通信システムの伝搬路推定装置にも適用すること
ができる。 【0059】すなわち、この発明は、最小2乗法によっ
て、パラメータが定められた近似関数F(i) に基づい
て、伝搬路特性を推定する伝搬路推定装置一般に適用す
ることができる。 【0060】 このほかにも、この発明は、その要旨
を逸脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿論
である。 【0061】 【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
通信時に、所定の周期で、逐次、データ変調成分が除去
された相関信号のフェージング速度と雑音電力を検出
し、この検出出力に基づいて、最小2乗法による推定誤
差を最小とし得るような近似データ数を決定するように
したので、実際の伝搬環境に基づいて、最適な近似デー
タ数を決定することができる。これにより、伝搬環境が
変動した場合でも、伝搬路特性を良好に推定することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。 【図2】図1に示す推定値算出部の具体的構成の一例を
示すブロック図である。 【図3】近似データ数の一決定方法を説明するための図
である。 【符号の説明】 10,20…入力端子 30…ドップラ周波数検出部 40…SNR演算部 50…近似データ数決定部 60…推定値算出部 70…出力端子 61…シフトレジスタ 62(1)〜62(K)…タップ係数乗算器 63…総和器 64…タップ係数演算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−13956(JP,A) 特開 平6−102348(JP,A) 特開 平5−268108(JP,A) 国際公開94/007311(WO,A1) 雨澤泰治(外2名),最小2乗法に基 づく無線チャネル推定の特性評価,春季 大会講演論文集,電子情報通信学会, 1994年 3月10日,1基礎・境界,p. 1−278,A−276 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 13/00 - 13/06 H04B 1/69 - 1/713

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 直接拡散/スペクトル拡散通信方式の通
    信システムに設けられ、データ変調成分が除去された相
    関信号との誤差が最小となるように、最小2乗法によっ
    てパラメータが算出された近似関数に基づいて、伝搬路
    特性を推定する伝搬路推定装置において、 前記データ変調成分が除去された相関信号のフェージン
    グ速度を検出するフェージング速度検出手段と、 前記データ変調成分が除去された相関信号の雑音電力を
    検出する雑音電力検出手段と、 前記フェージング速度検出手段の検出出力と前記雑音電
    力検出手段の検出出力とに基づいて、前記パラメータを
    算出する際に使用するデータ数として、前記誤差を最小
    とし得るようなデータ数を決定するデータ数決定手段
    と、 このデータ数決定手段によって決定されたデータ数分の
    前記データ変調成分が除去された相関信号を使って、前
    記最小2乗法によって前記パラメータを算出し、この算
    出されたパラメータを有する近似関数に基づいて、前記
    伝搬路特性の推定値を算出する推定値算出手段とを具備
    前記フェージング速度検出手段は、次式で示される重心
    周波数fを前記ドップラ周波数として検出するように構
    成されている ことを特徴とする伝搬路推定装置。 f=1/(2πTd)arccos(r/P) 但し、P:前記データ変調成分が除去された相関信号の
    電力 r:前記データ変調成分が除去された相関信号の1次相
    関関数 Td:データ伝送周期
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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雨澤泰治(外2名),最小2乗法に基づく無線チャネル推定の特性評価,春季大会講演論文集,電子情報通信学会,1994年 3月10日,1基礎・境界,p.1−278,A−276

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JP2012080282A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Jvc Kenwood Corp 復号装置および復号方法

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