JP3417394B2 - 陰極線管および陰極線管における信号検出方法 - Google Patents

陰極線管および陰極線管における信号検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の画像表示に
利用される陰極線管および陰極線管における画像表示の
補正などに用いられる信号を検出するための信号検出方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、画像表示装置(テレビジョン受像
機や各種のモニタ装置など)には、陰極線管(CRT;
Cathode Ray Tube)が広く使用されている。陰極線管
は、管内(陰極線管内部)に備えられた電子銃から蛍光
面に向けて電子ビームを放射すると共に、電子ビームを
偏向ヨークなどで電磁的に偏向させることにより、管面
に電子ビームの走査に応じた走査画面を形成するもので
ある。
【0003】陰極線管は、単一の電子銃を備えた構成が
一般的であるが、近年では、複数の電子銃を備えた構成
のものが開発されている。例えば、カラー表示用の陰極
線管であれば、赤(R;Red)、緑(G;Green)および
青(B;Blue)用の3本の電子ビームを放射する電子銃
を、例えば2つ備えたものが開発されている。陰極線管
において複数の電子銃を用いる方式は、複電子銃方式な
どと呼ばれている。複電子銃方式の陰極線管では、複数
の電子銃から放射された複数の電子ビームによって、複
数の分割画面を形成すると共に、これらの複数の分割画
面を繋ぎ合わせることにより単一の画面を形成して画像
表示が行われる。この複電子銃方式の陰極線管に関連す
る技術については、例えば、実公昭39−25641号
公報、特公昭42−4928号公報および特開昭50−
17167号公報などにおいて開示されている。このよ
うな複数の電子銃を備えた陰極線管によれば、単一の電
子銃を用いた陰極線管よりも、奥行きの短縮化を図りつ
つ大画面化を図ることができるなどの利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来より、
陰極線管は、その使用条件によって画像の表示状態が変
化することが知られている。例えば、陰極線管を利用す
る環境によっては、地磁気などの外部磁場から受ける影
響が異なるため、一般に、「画歪み」と呼ばれる画像の
歪みが生じる。またこの場合、カラー表示用の陰極線管
であれば、管面上において各色用の電子ビームの走査位
置がずれる「ミスコンバージェンス」と呼ばれる色ずれ
なども生じる。このような表示状態の変化は、上述の複
電子銃方式の陰極線管においては、繋ぎ目部分の表示状
態の精度にも悪影響を及ぼす。
【0005】従来、色ずれなどは、例えば、地磁気の方
向を検出するセンサを利用し、その検出値を偏向回路な
どの回路系にフィードバックすることで補正する方法が
ある。しかしながら、このような方法では、一様な地磁
気の影響は補正できるものの、複雑な磁場環境の影響に
伴う細かい補正を行うのは困難であるという問題があ
る。また、画像の歪みや色ずれなどは、地磁気の変化だ
けでなく、回路系や陰極線自体が発する熱などによる経
時変化によっても生ずる。これらに関しても、熱センサ
などを利用し、その検出値を回路系にフィードバックす
ることで補正することが可能である。しかしながら、こ
の場合には、さまざまな位置にセンサを配置する必要性
などがある。
【0006】そこで、本出願人は、先に、特願平11-726
51号などにおいて、電子ビームの走査位置に応じて電気
的な検出信号を出力し、その検出信号を画像の表示状態
の補正に利用する技術を提案している。この提案におい
ては、管内における電子ビームの過走査領域に、インデ
ックス電極と呼ばれる電極を設け、電子ビームの入射に
応じてインデックス電極から電気的な信号を出力するよ
うになっている(以下、このインデックス電極を用いた
信号検出方法を「電気インデックス法」という。)。電
気インデックス法では、インデックス電極において検出
された電気的な信号は、陰極線管を形成する外囲器の一
部を利用して形成されたキャパシタなどを介して外囲器
の外部に出力される。この電気インデックス法を用いる
ことにより、電子ビームの走査の軌跡を直接的に検出す
ることが可能になる。従って、電気インデックス法を利
用することにより、地磁気の方向や熱などを検出して間
接的に画歪みなどを検出する従来の方法に比べて、さま
ざまな要因による表示状態の変化に対応できる。また、
電気インデックス法を利用すれば、さまざまな位置にお
ける電子ビームの軌跡の変位を測定することができるの
で、画像の表示状態の細かい補正を行うことが可能とな
るなどの利点もある。
【0007】しかしながら、上述した電気インデックス
法により取り出される電気(電圧)信号(以下、「イン
デックス信号」ともいう。)は、図12に示したよう
に、必要とされる電子ビームの軌跡に関連する情報(以
下、「インデックス情報」ともいう。)のみならず、ア
ノード電圧に含まれているさまざまな不要信号成分を含
んだ形で取り出される。図12は、インデックス信号の
波形の一例を示している。符号202で示した部分が、
真に必要とされているインデックス情報を表す信号部分
である。図13は、インデックス情報を表す信号部分2
02を拡大して示している。不要信号成分としては、例
えば、高圧を作り出しているフライバックトランス部や
偏向ヨーク部より発生するH周期(水平周期)パルスな
どがある(図12において符号201を付して示す)。
【0008】ここで、図12および図13に示したよう
に、不要信号成分である水平周期パルス信号の値が例え
ば10V(ボルト)以上あるのに対し、必要とされるイ
ンデックス情報を表すパルス信号の値は例えば100m
V程度しかない。このように、必要とされる信号成分の
信号値に比べて、不要信号成分の信号値の方がはるかに
大きいと、SN比(signal-to-noise ratio)の悪化を
まねき、必要とされるインデックス情報の取り出し精度
の劣化をまねくおそれがある。このインデックス情報の
取り出し精度の劣化は、インデックス情報を画像の表示
状態の補正に利用する場合において、その補正の精度に
影響を及ぼすことになり好ましくない。
【0009】インデックス情報を精度良く取り出すため
の方法としては、フィルタなどの回路を利用して余分な
波形成分を除去する方法が考えられる。しかしながら、
フィルタ回路を利用して精度良く信号を抽出するために
は、非常に複雑な回路が必要とされるという問題があ
る。また、回路によりインデックス情報の波形形状が変
化してしまうという問題もある。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、複雑な回路構成を採ることなく、電
子ビームの入射に応じて出力された電気的な検出信号か
ら、必要とされる信号成分を精度良く取り出すことがで
きる陰極線管および陰極線管における信号検出方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による陰極線管
は、外囲器と、アノード電圧が供給されるアノード電圧
部と、有効画面領域および有効画面外の過走査領域の走
査を行うための電子ビームを放射する電子銃と、過走査
領域を走査する電子ビームの入射に応じて電気的な検出
信号を出力する第1の信号出力手段と、アノード電圧部
に接続されると共に、アノード電圧に応じたリファレン
ス信号を出力する第2の信号出力手段とを備えている。
本発明による陰極線管は、また、検出信号とリファレン
ス信号とが入力されると共に、リファレンス信号に基づ
いて検出信号に含まれる不要な信号成分を除去し、必要
とされる信号成分のみを抽出して出力する信号抽出手段
とを備えている。より詳しくは、第1の信号出力手段
は、外囲器の内部における過走査領域に設けられ、電子
ビームの入射に応じて電気的な検出信号を出力する電子
ビーム検出手段と、外囲器の一部を利用して形成された
第1のキャパシタとを有して構成され、電子ビーム検出
手段から出力された検出信号を、第1のキャパシタを介
して、外囲器の外部に出力するものである。 第2の信号
出力手段は、アノード電圧部に接続され、外囲器の一部
を利用して形成された第2のキャパシタを有し、第2の
キャパシタを介してアノード電圧に応じたリファレンス
信号を外囲器の外部に出力するものである。
【0012】また、本発明による陰極線管における信号
検出方法は、外囲器と、アノード電圧が供給されるアノ
ード電圧部と、有効画面領域および有効画面外の過走査
領域の走査を行うための電子ビームを放射する電子銃
、外囲器の内部における過走査領域に設けられ、電子
ビームの入射に応じて電気的な検出信号を出力する電子
ビーム検出手段とを備えた陰極線管に適用される。本発
明による信号検出方法は、このような陰極線管におい
て、電子ビーム検出手段から出力された検出信号を、外
囲器の一部を利用して形成された第1のキャパシタを介
して、外囲器の外部に出力すると共に、アノード電圧部
に接続され、外囲器の一部を利用して形成された第2の
キャパシタを介して、アノード電圧に応じたリファレン
ス信号を外囲器の外部に出力し、さらに、リファレンス
信号に基づいて検出信号に含まれる不要な信号成分を除
去し、必要とされる信号成分のみを抽出して出力するよ
うにしたものである。
【0013】本発明による陰極線管および陰極線管にお
ける信号検出方法では、過走査領域を走査する電子ビー
ムの入射に応じて電気的な検出信号が出力されると共
に、アノード電圧部に供給されたアノード電圧に応じた
リファレンス信号が出力される。そして、リファレンス
信号に基づいて検出信号に含まれる不要な信号成分が除
去され、必要とされる信号成分のみが抽出されて出力さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0015】[第1の実施の形態]図1(A),(B)
に示したように、本実施の形態に係る陰極線管は、内側
に蛍光面11Aが形成されたパネル部10と、このパネ
ル部10に一体化されたファンネル部20とを備えてい
る。ファンネル部20の後端部の左右にはそれぞれ電子
銃31L,31Rを内蔵した細長い形状の2つのネック
部30L,30Rが形成されている。この陰極線管は、
パネル部10、ファンネル部20およびネック部30
L,30Rにより全体的に2つの漏斗形状の外観が形成
される。この陰極線管を形作る全体的な形状部分は「外
囲器」とも呼ばれる。パネル部10およびファンネル部
20は、各々の開口部同士が互いに融着されており、内
部は高真空状態を維持することが可能になっている。蛍
光面11Aには、電子ビームの入射に応じて発光する蛍
光体パターンが形成されている。パネル部10の表面
は、蛍光面11Aの発光により画像が表示される画像表
示面(管面)11Bとなっている。
【0016】パネル部10やファンネル部20などの外
囲器の構成要素は、主としてガラス材料などによって構
成されている。外囲器には、後述するインデックス信号
出力用キャパシタC10およびリファレンス信号出力用
キャパシタC21(図3)が設けられている。なお、図
1では、インデックス信号出力用キャパシタC10のみ
を示し、リファレンス信号出力用キャパシタC21につ
いては、図示を省略している。インデックス信号出力用
キャパシタC10は、本発明における第1のキャパシタ
の一具体例に対応し、リファレンス信号出力用キャパシ
タC21は、本発明における第2のキャパシタの一具体
例に対応するものである。
【0017】本陰極線管の内部には、蛍光面11Aに対
向するように配置された金属製の薄板よりなる色選別機
構(color selection mechanism)12が配置されてい
る。色選別機構12は、その方式の違いによりアパーチ
ャグリルまたはシャドウマスクなどとも呼ばれる。色選
別機構12は、その外周がフレーム13によって支持さ
れていると共に、フレーム13に設けられた支持ばね1
4を介してパネル部10の内面に取り付けられている。
【0018】ファンネル部20には、アノード電圧HV
を印加するためのアノード端子(アノードボタン)が設
けられている(図1では図示せず)。ファンネル部20
から各ネック部30L,30Rにかけての外周部分に
は、偏向ヨーク21L,21Rと、コンバーゼンスヨー
ク32L,32Rとが取り付けられている。偏向ヨーク
21L,21Rは、電子銃31L,31Rから放射され
た各電子ビーム5L,5Rを偏向させるためのものであ
る。コンバーゼンスヨーク32L,32Rは、各電子銃
31L,31Rから放射された各色用の電子ビームのコ
ンバーゼンス(集中)を行うためのものである。
【0019】ネック部30からパネル部10の蛍光面1
1Aに至る内周面は、導電性の内部導電膜22によって
覆われている。内部導電膜22は、図示しないアノード
端子に電気的に接続されており、アノード端子を介して
アノード電圧HVが印加されるようになっている。ま
た、ファンネル部20の外周面は、導電性の外部導電膜
23によって覆われている。
【0020】電子銃31L,31Rは、図示しないが、
それぞれR(Red),G(Green)およびB(Blue)用の
3本のカソード(熱陰極)と、各カソードを加熱するた
めのヒータと、カソードの前部に配置された複数のグリ
ッド電極とを有している。電子銃31L,31Rにおい
て、カソードは、ヒータによって加熱されると共に、映
像信号に応じた大きさのカソード駆動電圧が印加される
ことにより、映像信号に応じた量の熱電子を放出するよ
うになっている。グリッド電極は、アノード電圧HVや
フォーカス電圧などが印加されることにより、電子レン
ズ系を形成し、カソードから放射された電子ビームに対
してレンズ作用を及ぼすようなっている。グリッド電極
は、そのレンズ作用により、カソードから放射された個
々の電子ビームの収束などを行うほか、電子ビームの放
出量の制御や加速制御なども行うようになっている。電
子銃31L,31Rから放射された各色用の電子ビーム
は、それぞれ色選別機構12などを通過して蛍光面11
Aの対応する色の蛍光体に照射される。
【0021】ここで、図1(B)および図2を参照し
て、本陰極線管における電子ビームの走査方式の概略を
説明する。本陰極線管は、左側に配置された電子銃31
Lからの電子ビーム5Lによって、画面の約左半分を描
画すると共に、右側に配置された電子銃31Rからの電
子ビーム5Rによって、画面の約右半分を描画するよう
になっている。そして、左右の電子ビーム5L,5Rに
よって形成された各分割画面の端部を、部分的に重ねて
繋ぎ合わせることにより、全体として単一の画面SAを
形成して画像表示を行うようになっている。従って、全
体形成された画面SAの中央部分が、左右の分割画面が
オーバラップする(重複する)領域OLとなる。重複領
域OLにおける蛍光面11Aは、各電子ビーム5L,5
Rに共有されることになる。
【0022】図1(B)に示した走査方式は、いわゆる
ライン走査(主走査)を水平方向に行い、いわゆるフィ
ールド走査を垂直偏向方向に上から下に向けて行うよう
にしたものである。図1(B)に示した走査例では、左
側の電子ビーム5Lについては、ライン走査を画像の表
示面側から見て水平偏向方向に右から左(図1(A)の
X2方向)に向けて行っている。一方、右側の電子ビー
ム5Rについては、ライン走査を画像の表示面側から見
て水平偏向方向に左から右(図1(A)のX1方向)に
向けて行っている。従って、図1(B)の走査例では、
全体として、各電子ビーム5L,5Rによるライン走査
が、水平方向に画面中央部分から外側に向けてお互いに
反対方向に行われ、フィールド走査が、一般的な陰極線
管のように、上から下に行われることになる。なお、こ
の走査方式において、電子ビーム5L,5Rによるそれ
ぞれのライン走査を、図1(B)とは逆方向に、画面外
側から画面中央部分に向けて行うようにすることも可能
である。
【0023】図2に示した走査方式は、図1(B)に示
した走査方式に対して、電子ビーム5L,5Rによるそ
れぞれのライン走査およびフィールド走査をちょうど逆
転させた形となっている。この走査方式は、ライン走査
を縦方向に行っているので、縦走査方式とも呼ばれる。
図2に示した走査例では、各電子ビーム5L,5Rによ
るライン走査を上から下(図2のY方向)に向けて行っ
ている。一方、フィールド走査は、左側の電子ビーム5
Lについては、画像の表示面側から見て右から左(図2
のX2方向)に向けて行い、右側の電子ビーム5Rにつ
いては、画像の表示面側から見て左から右(図2のX1
方向)に向けて行っている。従って、図2の走査例で
は、全体として、各電子ビーム5L,5Rによるフィー
ルド走査が、水平方向に画面中央部分から外側に向けて
お互いに反対方向に行われることになる。なお、この走
査方式において、各電子ビーム5L,5Rによるフィー
ルド走査を、図2とは逆方向に、画面外側から画面中央
部分に向けて行うようにすることも可能である。
【0024】本陰極線管の管内において、隣接する左右
の分割画面の繋ぎ目側(画面全体のほぼ中央部分)にお
ける電子ビーム5L,5Rの過走査(オーバ・スキャ
ン)領域OSには、長方形の平板状のインデックス電極
70が、蛍光面11Aに対向する位置に設けられてい
る。インデックス電極70は、管内において、重複領域
OLに対応する位置に設けられているともいえる。この
陰極線管の管内において、さらに、インデックス電極7
0と蛍光面11Aとの間には、電子ビーム5L,5Rに
対する遮蔽部材となるビームシールド27が配置されて
いる。なお、図では、ビームシールド27がV字形状で
ある構造の例を示しているが、ビームシールド27の形
状は電子ビーム5L,5Rを遮蔽することが可能な形状
であれば、他の形状であっても良い。ビームシールド2
7は、過走査領域OSを過走査した電子ビーム5L,5
Rが蛍光面11Aに到達して不用意に発光しないよう
に、電子ビーム5L,5Rを遮蔽する機能を有してい
る。このビームシールド27は、例えば、色選別機構1
2を支持するフレーム13を基台にして架設されてい
る。ビームシールド27は、フレーム13を介して内部
導電膜22に電気的に接続されている。これにより、ビ
ームシールド27には、アノード電圧HVが供給され
る。
【0025】なお、本実施の形態において、過走査領域
とは、電子ビーム5L,5Rの各々の走査領域におい
て、有効画面を形成する電子ビーム5L,5Rの各々の
走査領域の外側の領域のことをいう。図1においては、
領域SW1が、電子ビーム5Rの水平方向における蛍光
面11A上の有効画面であり、領域SW2が、電子ビー
ム5Lの水平方向における蛍光面11A上の有効画面で
ある。
【0026】インデックス電極70は、電子ビーム5
L,5Rの入射に応じた電気的な検出信号を出力する機
能を有している。インデックス電極70には、図8
(A)に示したように、長手方向に例えば逆三角形状の
切り欠き孔71が等間隔に複数設けられている。インデ
ックス電極70は、金属などの導電性の物質からなるも
のであり、例えば、フレーム13を基台にして図示しな
い絶縁物を介して架設されている。また、インデックス
電極70は、抵抗R1の一端に電気的に接続されてい
る。抵抗R1の他端は、アノード電圧が供給される部分
(例えばフレーム13など)に電気的に接続されてい
る。従って、インデックス電極70には、抵抗R1を介
してアノード電圧HVが供給される。また、インデック
ス電極70は、後述するインデックス信号出力用キャパ
シタC10の内部電極42にリード線26を介して電気
的に接続されている。なお、管内において、インデック
ス電極70とビームシールド27との間、インデックス
電極70と内部導電膜22との間などには、通常、浮遊
容量が発生している。なお、インデックス電極70に設
ける切り欠き孔の形状や配置関係は、図8(A)に示し
たものに限定されるものではない。
【0027】インデックス電極70において、過走査し
た電子ビーム5L,5Rが入射すると、インデックス電
極70における電位が、通常より電圧降下する。本陰極
線管においては、この電圧降下した信号が、インデック
ス検出信号としてインデックス信号出力用キャパシタC
10を経由して管外に導かれ、主として画像状態の補正
に利用されるようになっている。
【0028】なお、縦走査方式の場合には、例えば図9
(A)に示したような構造のインデックス電極70Aが
設けられる。インデックス電極70Aは、その長手方向
が電子ビーム5L,5Rのライン走査方向(Y方向)に
対して垂直になるように設けられた長方形状の第1の切
り欠き孔131と、電子ビーム5L,5Rのフィールド
走査方向(図2のX1,X2方向)に対して斜めになる
ように設けられた細長形状の第2の切り欠き孔132と
を有している。第1の切り欠き孔131と第2の切り欠
き孔132は、それぞれ交互に複数配置されている。図
9(A)の例では、インデックス電極70Aの両端部が
双方とも第1の切り欠き孔131が配置されるような構
造となっている。インデックス電極70Aにおいて、第
1の切り欠き孔131の隣り合うもの同士は、等間隔で
配置されている。第2の切り欠き孔132についても、
隣り合うもの同士が、等間隔で配置されている。なお、
インデックス電極70Aに設ける切り欠き孔の形状や配
置関係は、図9(A)に示したものに限定されるもので
はない。
【0029】図3〜図5は、インデックス信号出力用キ
ャパシタC10およびリファレンス信号出力用キャパシ
タC21の構造について示している。インデックス信号
出力用キャパシタC10およびリファレンス信号出力用
キャパシタC21は、パネル部10やファンネル部20
などの外囲器における誘電性を有する構成要素の一部を
誘電体として利用して形成されている。
【0030】インデックス信号出力用キャパシタC10
は、インデックス電極70によって発生した電気的なイ
ンデックス検出信号Sindを外囲器の外部に出力するた
めのものである。このインデックス信号出力用キャパシ
タC10は、管外側に設けられたインデックス信号出力
用外部電極41と、管内側に設けられたインデックス信
号出力用内部電極42と、ファンネル部20などの誘電
性を有する構成部分20Aの一部を利用した誘電体部4
3とを有している。外部電極41と内部電極42は、図
3に示したように、誘電体部43を介して互いに対向配
置されている。
【0031】インデックス信号出力用外部電極41は、
図4(A)に示したように、例えばファンネル部20
に、部分的に外部導電膜23を被覆しない、すなわち、
外部導電膜23とは電気的に絶縁された領域23Aを作
り、その領域内に設けられたものである。外部電極41
は、図3に示したように、インデックス検出信号Sind
を出力するための出力端子61に電気的に接続されてい
る。出力端子61に出力されたインデックス検出信号S
indは、後述の信号抽出回路50(図6)に入力され
る。一方、インデックス信号出力用内部電極42は、図
4(B)に示したように、例えばファンネル部20に、
部分的に内部導電膜22を被覆しない、すなわち、内部
導電膜22とは電気的に絶縁された領域22Aを作り、
その領域内に設けられたものである。内部電極42は、
リード線26を介してインデックス電極70に電気的に
接続されている。外部電極41および内部電極42は、
図4(A),(B)に示したように、例えば同一の大き
さの四角形状に形成されている。なお、外部電極41お
よび内部電極42の形状は、四角形状に限定されるもの
ではなく、その他の形状(例えば円形状)であっても良
い。また、外部電極41および内部電極42の大きさ
は、必ずしも同一でなくとも良い。
【0032】リファレンス信号出力用キャパシタC21
は、リファレンス信号Srefを外囲器の外部に出力する
ためのものである。リファレンス信号Srefは、後述す
るように、インデックス検出信号Sindから、必要とさ
れるインデックス情報信号S2を抽出するために用いら
れる信号である。リファレンス信号出力用キャパシタC
21は、管外側に設けられたリファレンス信号出力用外
部電極44と、ファンネル部20などの誘電性を有する
構成部分20Aの一部を利用した誘電体部46とを有し
ている。リファレンス信号出力用キャパシタC21は、
内部導電膜22そのものを電極として利用して形成され
ている。すなわち、リファレンス信号出力用キャパシタ
C21は、図3に示したように、リファレンス信号出力
用外部電極44を、誘電体部46を介して内部導電膜2
2に対して対向配置することにより、電荷を蓄積する能
力(キャパシタンス)を持たせたものである。内部導電
膜22にはアノード電圧HVが印加されているので、リ
ファレンス信号出力用キャパシタC21からは、アノー
ド電圧HVを利用したリファレンス信号Srefが出力さ
れる。
【0033】リファレンス信号出力用外部電極44は、
図4(A)に示したように、例えばファンネル部20
に、部分的に外部導電膜23を被覆しない、すなわち、
外部導電膜23とは電気的に絶縁された領域23Bを作
り、その領域内に設けられたものである。外部電極44
は、図3に示したように、リファレンス信号Srefを出
力するための出力端子62に電気的に接続されている。
出力端子62に出力されたリファレンス信号Srefは、
後述の信号抽出回路50に入力される。外部電極44
は、図4(A)に示したように、四角形状に形成されて
いる。なお、外部電極44の形状は、四角形状に限定さ
れるものではなく、その他の形状(例えば円形状)であ
っても良い。
【0034】なお、図3および図4においては、インデ
ックス信号出力用外部電極41とリファレンス信号出力
用外部電極44とを、互いに異なる位置に形成された絶
縁領域23A,23B内に設けているが、図5に示した
ように、2つの外部電極41,44を共通の絶縁領域2
3C内に設けるようにしても良い。また、図示した例で
は、絶縁領域を矩形状にしているが、絶縁領域の形状
は、その他の形状(例えば円形状)であっても良い。
【0035】図6は、リファレンス信号Srefを利用し
て、インデックス検出信号Sindからインデックス情報
信号S2を抽出するための信号抽出回路の構成例を示し
ている。信号抽出回路50は、インデックス検出信号S
indを増幅して出力するインデックス信号用出力回路5
1と、リファレンス信号Srefを増幅して出力するリフ
ァレンス信号用出力回路52とを有している。信号抽出
回路50は、また、出力回路51によって増幅されたイ
ンデックス検出信号Sindと出力回路52によって増幅
されたリファレンス信号Srefとの差分を取って、イン
デックス検出信号Sindに含まれるインデックス情報信
号S2を出力する差分回路53を有している。差分回路
53は、インデックス情報信号S2を出力するための出
力端子63に接続されている。インデックス情報信号S
2は、出力端子63を介して後述のインデックス信号処
理回路105(図7)に入力される。
【0036】出力回路51は、信号増幅用のアンプAM
P1と、アンプAMP1の入力抵抗Ri1および入力容
量Ci1とを有している。アンプAMP1の入力端子
は、出力端子61に接続されており、インデックス検出
信号Sindが入力されるようになっている。アンプAM
P1の出力端子は、差分回路53の入力端子の一つに接
続されている。入力抵抗Ri1および入力容量Ci1の
一端は、出力端子61とアンプAMP1の入力端子との
間に接続されている。入力抵抗Ri1および入力容量C
i1の他端は、接地されている。
【0037】出力回路52は、信号増幅用のアンプAM
P2と、アンプAMP2の入力抵抗Ri2および入力容
量Ci2とを有している。出力回路52は、また、イン
デックス検出信号Sindとリファレンス信号Srefとの信
号波形を調整するための調整用キャパシタC3を有して
いる。アンプAMP2の入力端子は、調整用キャパシタ
C3を介して出力端子62に接続されており、調整用キ
ャパシタC3を介してリファレンス信号Srefが入力さ
れるようになっている。アンプAMP2の出力端子は、
差分回路53のもう一つの入力端子に接続されている。
入力抵抗Ri2および入力容量Ci2の一端は、調整用
キャパシタC3とアンプAMP2の入力端子との間に接
続されている。入力抵抗Ri2および入力容量Ci2の
他端は、接地されている。
【0038】ところで、通常、出力用キャパシタC1
0,C21から出力された段階では、インデックス検出
信号Sindに含まれる不要信号成分の波形振幅とリファ
レンス信号Srefの波形振幅は、出力用キャパシタC1
0,C21のキャパシタンスの違いにより異なってい
る。このため、インデックス検出信号Sindとリファレ
ンス信号Srefとの差分により、必要とされる信号成分
(インデックス情報信号S2)を抽出するためには、各
信号成分の波形の強度を合わせる必要がある。波形の強
度は、例えば各信号出力用キャパシタC10,C21の
外部電極41,44の大きさを調整したり、または各信
号出力用キャパシタC10,C21の出力側に振幅調整
用のキャパシタやアンプ回路を設けることで調整するこ
とが可能である。
【0039】信号抽出回路50において、各アンプAM
P1,AMP2および調整用キャパシタC3は、このよ
うな波形振幅を調整する機能を有している。このよう
に、インデックス検出信号Sindに含まれる不要信号成
分の波形振幅とリファレンス信号Srefの波形振幅とを
合わせることにより、差分回路53から良好にインデッ
クス情報信号S2を出力させることができる。なお、図
6に示した回路例では、調整用のアンプをインデックス
信号側の出力回路51とリファレンス信号側の出力回路
52の双方に設けているが、どちらか一方の回路にのみ
アンプを設けるようにしても良い。調整用キャパシタC
3についても、リファレンス信号側の出力回路52では
なく、インデックス信号側の出力回路51に設けるよう
にしても良い。または双方の回路に調整用のキャパシタ
を設けるようにしても良い。
【0040】図7は、本陰極線管の信号処理回路を示し
ている。本陰極線管は、アナログ/デジタル(A/D)
変換器101と、メモリ102と、デジタル/アナログ
(D/A)変換器103L,103Rと、変調器104
L,104Rと、ビデオアンプVAMP−L,VAMP
−Rとを備えている。本陰極線管は、また、インデック
ス信号処理回路105と、タイミングジェネレータ10
6と、コンバーゼンス回路107と、偏向回路108と
を備えている。
【0041】A/D変換器101は、入力された映像信
号SVをA/D変換するものである。メモリ102は、
A/D変換器101によってA/D変換された映像信号
SVを一時的に格納するためのものである。メモリ10
2は、例えば、ラインメモリまたはフィールドメモリに
よって構成され、入力された映像信号を、例えば、ライ
ン単位またはフィールド単位毎に格納するようになって
いる。メモリ102における信号の読み出しおよび書き
込み動作は、図示しないメモリコントローラによって制
御されている。
【0042】D/A変換器103Lには、メモリ102
に格納された映像信号SVのうち、画面の約左半分を描
画するために必要な信号が入力されるようになってい
る。一方,D/A変換器103Rには、メモリ102に
格納された映像信号SVのうち、画面の約右半分を描画
するために必要な信号が入力されるようになっている。
各D/A変換器103L,103Rは、入力された信号
をD/A変換する。変調器104Lは、D/A変換器1
03Lから出力された映像信号に対して、与えられた変
調信号S3Lに基づく輝度変調を行うようになってい
る。変調器104Rは、D/A変換器103Rから出力
された映像信号に対して、与えられた変調信号S3Rに
基づく輝度変調を行うようになっている。ビデオアンプ
VAMP−L,VAMP−Rは、それぞれ変調器104
L,104Rから出力された輝度変調後の映像信号を増
幅して、各電子銃30L,30Rに出力するようになっ
ている。
【0043】インデックス信号処理回路105には、信
号抽出回路50の差分回路53から出力されたインデッ
クス情報信号S2が入力される。インデックス信号処理
回路105は、インデックス情報信号S2に基づいて、
左右の分割画面の繋ぎ目部分における輝度の変調制御を
行うための変調信号S3L,S3Rと、画歪みなどの補
正を行うための補正信号S4を出力するようになってい
る。タイミングジェネレータ106は、入力された同期
信号SSに基づいて、A/D変換器101、メモリ10
2、D/A変換器103L,103Rおよびインデック
ス信号処理回路105の各々にタイミング信号を出力す
るようになっている。コンバーゼンス回路107は、イ
ンデックス信号処理回路105からの補正信号S4に基
づいてコンバーゼンスヨーク32L,32Rを制御する
ようになっている。偏向回路108は、インデックス信
号処理回路105からの補正信号S4に基づいて偏向ヨ
ーク21L,21Rを制御するようになっている。
【0044】次に、上記のような構成の陰極線管の動作
について説明する。
【0045】A/D変換器101(図7)は、入力され
た映像信号SVをA/D変換する。A/D変換器101
によってディジタル化された映像信号は、図示しないメ
モリコントローラの制御に基づいて、例えば、ライン単
位またはフィールド単位毎にメモリ102に格納され
る。
【0046】ここでは、一例として、各電子ビーム5
L,5Rによって、H/2(1Hは、1水平走査期間)
毎の左右の分割画面を、画面中央部分から画面外側に向
けてお互いに反対方向に水平走査する場合(図1
(B))について説明する。メモリ102に書き込まれ
た1H分の映像信号は、図示しないメモリコントローラ
の制御によってH/2分割される。分割された信号のう
ち、左側の分割画面用の信号は、図示しないメモリコン
トローラの制御によって書き込み時とは逆方向に読み出
されて、D/A変換器103Lに入力される。分割され
た信号のうち、右側の分割画面用の信号は、図示しない
メモリコントローラの制御によって書き込み時と同方向
に読み出されて、D/A変換器103Rに入力される。
D/A変換器103Lは、逆読み出しされたH/2の左
側の分割画面用の信号をアナログ信号に変換して変調器
104Lに出力する。D/A変換器103Rは、書き込
み時と同方向に読み出しされたH/2の右側の分割画面
用の信号をアナログ信号に変換して変調器104Rに出
力する。
【0047】各変調器104L,104Rは、入力され
た映像信号に対して、それぞれ変調信号S3L,S3R
に基づいて輝度変調を行った信号をビデオアンプVAM
P−L,VAMP−Rに出力する。各ビデオアンプVA
MP−L,VAMP−Rに入力された信号は、それぞれ
所定レベルまで増幅され、各電子銃31L,31Rの内
部に配置された図示しないカソードに対して、カソード
駆動電圧として与えられる。これにより、各電子銃31
L,31Rから各電子ビーム5L,5Rが発射される。
なお、本実施の形態における陰極線管は、カラー表示可
能なものであり、実際には、各電子銃31L,31Rに
は、R,G,Bの各色用のカソードが設けられ、各電子
銃31L,31Rからは、それぞれ各色用の電子ビーム
が発射される。各色用の電子ビームは、各色毎に独立に
ビーム電流が制御され、輝度と色度が調整される。
【0048】電子銃31Lから放射された左側の電子ビ
ーム5Lおよび電子銃31Rから放射された右側の電子
ビーム5Rは、それぞれ色選別機構12を通過して蛍光
面11Aに照射される。このとき、電子ビーム5L,5
Rは、それぞれコンバーゼンスヨーク32L,32Rの
電磁的な作用によりコンバーゼンスが行われると共に、
偏向ヨーク21L,21Rの電磁的な作用により偏向さ
れる。これにより、電子ビーム5L,5Rによって蛍光
面11Aの全面が走査され、パネル部10の管面11B
において、画面SA(図1)内に所望の画像が表示され
る。より具体的には、左側の電子ビーム5Lによって、
画面の約左半分が描画されると共に、右側の電子ビーム
5Rによって、画面の約右半分が描画される。そして、
電子ビーム5L,5Rの走査によって形成された左右の
分割画面の端部が部分的に重なるように繋ぎ合わされる
ことにより、全体として単一の画面SAが形成される。
【0049】電子ビーム5L,5Rが、それぞれ過走査
領域OSを走査し、インデックス電極70に入射する
と、インデックス電極70において電圧降下が生じる。
この電圧降下に応じた信号が、インデックス検出信号S
indとして、インデックス信号出力用キャパシタC10
(図3)を経由して管外に出力される。インデックス検
出信号Sindは、出力端子61を介して信号抽出回路5
0のインデックス信号用出力回路51(図6)に入力さ
れる。一方、リファレンス信号出力用キャパシタC21
(図3)からは、アノード電圧HVに応じたリファレン
ス信号Srefが出力される。リファレンス信号Srefは、
出力端子62を介して信号抽出回路50のリファレンス
信号用出力回路52(図6)に入力される。
【0050】インデックス信号用出力回路51は、入力
されたインデックス検出信号Sindを増幅して差分回路
53(図6)に出力する。リファレンス信号用出力回路
52は、入力されたリファレンス信号Srefを増幅して
差分回路53に出力する。このとき、インデックス信号
用出力回路51およびリファレンス信号用出力回路52
において、インデックス検出信号Sindに含まれる不要
信号成分の波形振幅とリファレンス信号Srefの波形振
幅とを合わせるための調整が行われる。差分回路53
は、入力されたインデックス検出信号Sindとリファレ
ンス信号Srefとの差分を取ることにより、インデック
ス検出信号Sindに含まれる不要な信号成分を除去し、
必要とされる信号成分(インデックス情報信号S2)の
みを抽出して出力する。差分回路53から出力されたイ
ンデックス情報信号S2は、出力端子63を介してイン
デックス信号処理回路105に入力される。
【0051】インデックス信号処理回路105は、入力
されたインデックス情報信号S2に基づいて、電子ビー
ム5L,5Rの走査位置などの解析を行い、その解析結
果に基づいて、画歪みなどの補正を行うための補正信号
S4を出力する。コンバーゼンス回路107は、インデ
ックス信号処理回路105からの補正信号S4に基づい
てコンバーゼンスヨーク32L,32Rを制御する。ま
た、偏向回路108は、インデックス信号処理回路10
5からの補正信号S4に基づいて偏向ヨーク21L,2
1Rを制御する。これにより、電子ビームの走査位置の
補正が行われ、画歪みなどが補正される。インデックス
信号処理回路105は、また、入力されたインデックス
情報信号S2に基づいて、左右の分割画面の繋ぎ目部分
における輝度の変調制御を行うための変調信号S3L,
S3Rを出力する。変調器104L,104Rは、D/
A変換器103L,103Rから出力された映像信号に
対して、変調信号S3L,S3Rに基づく輝度変調を行
う。これにより、左右の分割画面の繋ぎ目部分における
輝度の補正が行われる。このようにして、左右の分割画
面が、位置的にも輝度的にも適正に繋ぎ合わされて表示
される。
【0052】次に、図8(A)〜図8(E)を参照して
インデックス電極70からの検出信号を解析することに
より得られるデータについて説明する。
【0053】図8(A)〜図8(E)は、インデックス
電極70の構造およびインデックス電極70から出力さ
れる電気的な検出信号の波形の一例を示している。本陰
極線管では、導電性のインデックス電極70に切り欠き
孔71を設けることで、水平方向(ライン走査方向)と
共に垂直方向(フィールド走査方向)における電子ビー
ム5L,5Rの走査位置の検出を可能にしている。な
お、この図では、右側の電子ビーム5Rについてのみ説
明するが、左側の電子ビーム5Lについても同様であ
る。ここでは、電子ビーム5Rについて、ライン走査
が、画面中央部の左から右に行われると共に、フィール
ド走査が上から下(図のY方向)に行われる場合(図1
(B))について説明する。
【0054】図8(A)において、軌跡BYは、画像補
正前の電子ビーム5Rの水平方向の走査開始点の軌跡で
ある。この図の例では、画像補正前の電子ビーム5Rの
軌跡BYが、水平方向の中央部が縮められると共に、水
平方向の上下部が引き延ばされているような糸巻き型
(ピンクッション型)となっている。また、軌跡BY0
は、適正な画像補正がなされているときの電子ビーム5
Rの水平方向の走査開始点の軌跡である。本実施の形態
では、電子ビーム5Rの位置を検出するために、インデ
ックス電極70が設けられた過走査領域OSにおいて、
水平方向に位置検出用の複数の電子ビームB1〜B5
を、少なくとも切り欠き孔71の数に対応した数だけ通
過させるようになっている。以下では、適正な画像補正
がなされているときには、例えば、図示した電子ビーム
B10〜B50のように、複数の切り欠き孔71のほぼ
真ん中に電子ビームが通過するものとして説明する。な
お、位置検出用としてインデックス電極70を通過させ
る電子ビームの本数は、切り欠き孔71の数と同数に限
定されるものではない。
【0055】位置検出用の電子ビームB1〜B5がイン
デックス電極70を通過すると、図8(B)で示したよ
うに、2つのパルス信号を有する検出信号が出力され
る。2つのパルス信号は、切り欠き孔71の両端部の電
極部分を電子ビームB1〜B5が通過することにより出
力される信号である。電子ビームB1〜B5の走査開始
点(時間t=0)から、最初のパルス信号のエッジ部分
までの時間(th1〜th5)は、水平偏向の振幅と画
歪みの状況を表しており、これらの時間が全て一定の時
間th0になると、水平偏向が完全に補正されているこ
とになる。
【0056】図8(C)は、水平偏向が補正された後に
出力される検出信号を示している。上述のように、イン
デックス電極70において、切り欠き孔71が設けられ
た部分を電子ビームB1〜B5が通過すると、2つのパ
ルス信号が出力されるが、このとき出力されるパルス信
号のパルス間隔(tv1〜tv5)は、切り欠き孔71
に対する上下方向(垂直方向)の位置に対応する。従っ
て、このパルス間隔(tv1〜tv5)が、全て一定の
時間tv0になると、垂直振幅と直線性が調整され、垂
直偏向が完全に補正されていることになる。水平偏向お
よび垂直偏向の双方とも補正されると、図8(D)で示
したように、走査開始点(t=0)から、最初のパルス
信号のエッジ部分までの時間が一定時間th0で、2つ
のパルス間隔が所定の時間tv0である検出信号が出力
される。このとき、図8(E)で示したように、インデ
ックス電極70において、複数の切り欠き孔71のほぼ
真ん中部分を、理想状態の電子ビームB1a〜B5aが
通過することになる。
【0057】インデックス電極70から出力される検出
信号のパルス信号の解析は、実際には、インデックス信
号処理回路105(図7)が、信号抽出回路50を介し
て取得したインデックス情報信号S2を解析することに
より行われる。インデックス信号処理回路105は、イ
ンデックス情報信号S2の解析に基づいて、補正信号S
4を出力する。偏向回路108は、補正信号S4に基づ
いて偏向ヨーク21Rを制御する。これにより、電子ビ
ーム5Rの走査位置の制御が行われ、画歪み等が補正さ
れるように画像補正がなされる。
【0058】なお、本陰極線管は、カラー表示可能なも
のであり、調整すべき電子ビーム5Rは、R,G,Bの
各色用のものがあるが、R,G,Bの各色毎に画像デー
タの制御を行えば、コンバーゼンスの補正を自動化でき
る。このような自動制御を行うことで、例えば、図8
(A)に示した軌跡BYのような糸巻き型の画歪みの補
正を自動的に行うことができる。
【0059】以上の説明は、右側の電子ビーム5Rにつ
いてのものなので、全画面領域のうちの約右半分の画面
が補正されることになるわけであるが、左側の電子ビー
ム5Lについても同様に行うことで、左側の画面が補正
される。このようにして、左右の分割画面が補正される
ことにより、左右の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表
示されることになる。なお、インデックス電極70は、
一つしか設けられていないので、電子ビーム5L,5R
の走査位置を完全に同時に検出することはできない。従
って、左右の分割画面を同時に補正することはできない
が、例えば、ライン操作毎またはフィールド走査毎に電
子ビーム5L,5Rの走査位置を交互に検出して電子ビ
ーム5L,5Rを交互に補正することで、左右の分割画
面を補正することができる。
【0060】次に、縦走査方式の場合(図2)のインデ
ックス信号の検出動作について説明する。
【0061】図9(A)〜図9(G)は、図2に示した
縦走査方式を用いる場合に適用されるインデックス電極
70Aの構造およびこのインデックス電極70Aから出
力される検出信号の波形の一例を示している。なお、図
9(A)〜図9(G)において、紙面の左側が画面の上
側に相当し、紙面の右側が画面の下側に相当する。イン
デックス電極70Aにおいて、図9(A)に示したよう
に、ライン走査方向に位置検出用の2つの電子ビームe
B1,eB2が通過したとすると、それぞれ図9
(B),(C)で示したような検出信号が出力される。
図9(B),(C)において、両端部に示した期間
T,TBより電子ビームeB1,eB2のライン走査の
振幅と位置を検出することができる。また、電子ビーム
eB1,eB2が、隣り合う切り欠き孔131を通過し
ている期間T13,T35,T57,T79の不揃いは、ライン
走査の直線性の良否を表している。また、電子ビームe
B1,eB2が、斜めの切り欠き孔132を通過すると
きに発生するパルス信号(図9(C)においては、パル
スP1〜P4)の位置は、フィールド走査の振幅の情報
を表している。
【0062】図9(E)は、図9(D)に示したよう
に、糸巻き型の画歪みがある電子ビームeB3が通過し
たときにインデックス電極70Aから出力される検出信
号を示している。図9(F)は、図9(D)に示したよ
うに、樽型の画歪みがある電子ビームeB4が通過した
ときにインデックス電極70Aから出力される検出信号
を示している。図9(G)は、図9(D)に示したよう
に、インデックス電極70Aの長手方向のほぼ中心部分
を通過する電子ビームeB5があったときに出力される
検出信号を示している。これらの図から分かるように、
インデックス電極70Aからは、通過する電子ビーム5
L,5Rの走査位置および走査タイミングの違いに応じ
て異なる波形の検出信号が出力される。従って、例え
ば、電子ビーム5L,5Rが各切り欠き孔131,13
2を通過するときのパルス信号列の位相を観測・解析す
れば、インデックス電極70A上の各電子ビーム5L,
5Rの軌道を推定することができる。
【0063】インデックス電極70Aから出力される検
出信号のパルス信号列の位相などの解析は、図8のイン
デックス電極70を用いた場合と同様に、インデックス
信号処理回路105(図7)が、信号抽出回路50を介
して取得したインデックス情報信号S2を解析すること
により行われる。
【0064】なお、インデックス電極70,70Aに設
ける切り欠き孔の形状は、図示したものに限定されず、
他の形状であっても良い。例えば、インデックス電極7
0に設ける切り欠き孔71の形状は、逆三角形状のもの
に限定されず、菱形、円形および楕円形状などの種々の
形状の切り欠き孔を用いることが可能である。また、イ
ンデックス電極70,70Aに設ける切り欠き孔の個数
は、図示した数に限定されるものではなく、図示した数
よりも多いまたは少ない構成であっても良い。ただし、
画像の歪みがより複雑で高次の成分を含むときには、切
り欠き孔の個数を増やして検出精度を高めることが必要
になると考えられる。また、各切り欠き孔同士の間隔
は、必ずしも等間隔でなくとも良い。さらに、以上の説
明では、一つのインデックス電極70,70Aによっ
て、電子ビーム5L,5Rの各々の走査位置を検出する
ようにしたが、インデックス電極70,70Aを複数設
けることで、電子ビーム5L,5Rの走査位置を各々独
立に検出することも可能である。この場合、インデック
ス信号出力用のキャパシタなども、複数設け、それぞれ
の電子ビームによって生じたインデックス検出信号を各
々独立に処理する。インデックス電極70,70Aを複
数設けることで、電子ビーム5L,5Rの走査位置を各
々独立に且つ同時に検出することが可能になると共に、
左右の分割画面を同時に補正することが可能になる。
【0065】なお、上述したインデックス情報信号S2
に基づく画像表示の制御を行う時期については任意に設
定することが可能である。例えば、陰極線管の起動時に
行ったり、または、定期的な期間を置いて間欠的に行っ
たり、さらには、常時行うようにすることが選択可能で
ある。また、画像表示の制御を左右の分割画面で交互に
行うようにしても良い。さらに、画像表示の制御結果
を、各電子ビーム5L,5Rの次回のフィールド走査時
において反映させるような、いわゆるフィードバックル
ープの構成とすれば、陰極線管の動作中にその設置位置
や向きが変えられたとしても、地磁気等の外部環境の変
化による画歪み等を自動的に補正することができる。ま
たさらに、各処理回路が経時変化することにより走査画
面が変動するような場合にも、自動的に変動を吸収して
適正な画像が表示されるようにすることが可能である。
なお、各処理回路の動作が安定しており、設置位置も不
変であるならば、陰極線管の起動時にのみ補正を行うだ
けでも充分である。このように、本陰極線管では、地磁
気等の外部環境の変化や各処理回路の経時変動が画像表
示に及ぼす影響が自動的に補正され、左右の分割画面が
適正に繋ぎ合わされて表示される。
【0066】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、リファレンス信号出力用キャパシタC21を設けて
アノード電圧HVに応じたリファレンス信号Srefを出
力し、インデックス信号出力用キャパシタC10を介し
て出力されたインデックス検出信号Sindに含まれる不
要な信号成分を、そのリファレンス信号Srefに基づい
て除去するようにしたので、インデックス検出信号S
indから、必要とされるインデックス情報信号S2のみ
を精度良く、SN比の高い状態で抽出することが可能と
なる。これにより、電気インデックス法を用いた画像補
正システムにおいて、高精度で再現性の高い画像補正を
行うことができる。また、リファレンス信号を用いずに
インデックス検出信号から直接的にインデックス情報を
得る場合には、不要信号成分を除去するために複雑なフ
ィルタ回路などが必要となるが、本実施の形態によれ
ば、このような回路が不要となるので、インデックス情
報の信号処理回路を簡略化することができる。このよう
に本実施の形態によれば、複雑な回路構成を採ることな
く、画像補正などに必要とされる信号成分を、精度良く
取り出すことができる。
【0067】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1の実施の形態における構成要素と同一の部
分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0068】図11および図12は、本発明の第2の実
施の形態に係る陰極線管におけるインデックス信号出力
用キャパシタC10およびリファレンス信号出力用キャ
パシタC20の構成を示している。本実施の形態に係る
陰極線管が、上記第1の実施の形態と異なるのは、リフ
ァレンス信号出力用キャパシタC20の部分である。
【0069】リファレンス信号出力用キャパシタC20
は、上記第1の実施の形態におけるリファレンス信号出
力用キャパシタC21(図3)と同様に、リファレンス
信号Srefを外囲器の外部に出力するためのものであ
る。上記第1の実施の形態では、内部導電膜22そのも
のをリファレンス信号出力用キャパシタC21の電極と
して利用していたが、本実施の形態では、内部導電膜2
2に代えて、管内側にリファレンス信号出力用内部電極
45を設けている。リファレンス信号出力用内部電極4
5は、インデックス信号出力用内部電極42と同様の構
造で管内側に設けられている。すなわち、リファレンス
信号出力用内部電極45は、図11に示したように、例
えばファンネル部20に、部分的に内部導電膜22を被
覆しない、すなわち、内部導電膜22とは電気的に絶縁
された領域22Bを作り、その領域内に設けられてい
る。リファレンス信号出力用内部電極45は、図10に
示したように、外囲器の一部を利用した誘電体部46を
介してリファレンス信号出力用外部電極44に対向配置
されている。このように、リファレンス信号出力用キャ
パシタC20は、実質的にインデックス信号出力用キャ
パシタC10と同様の構造となっている。
【0070】なお、図においては、インデックス信号出
力用内部電極42とリファレンス信号出力用内部電極4
5とを、互いに異なる位置に形成された絶縁領域22
A,22B内に設けているが、2つの内部電極42,4
5を共通の絶縁領域内に設けるようにしても良い。ま
た、図においては、外部電極42および内部電極45
を、同一の大きさの四角形状に形成した例を示している
が、各電極の形状は、四角形状に限定されるものではな
く、その他の形状(例えば円形状)であっても良い。ま
た、各電極の大きさは、必ずしも同一でなくとも良い。
【0071】リファレンス信号出力用内部電極45は、
リード線28を介してアノード電圧HVが供給されるア
ノード電圧部(例えばフレーム13(図1)など)に電
気的に接続されている。これにより、リファレンス信号
出力用内部電極45には、リード線28を介してアノー
ド電圧HVが供給され、リファレンス信号出力用キャパ
シタC20からは、アノード電圧HVを利用したリファ
レンス信号Srefが出力される。
【0072】ここで、リファレンス信号出力用キャパシ
タC20は、そのキャパシタンスがインデックス信号出
力用キャパシタC10とほぼ同一になるように形成され
ていることが望ましい。各信号出力用キャパシタC1
0,C20のキャパシタンスをほぼ同一にすることによ
り、リファレンス信号Srefとインデックス検出信号Si
ndに含まれている不要信号成分との波形振幅や周波数特
性などが非常に近くなる。その結果、信号抽出回路50
において、インデックス検出信号Sindに含まれている
不要信号成分の除去が容易になる。出力用キャパシタC
10,C20のキャパシタンスは、例えば双方の電極の
大きさなどを調整することにより、ほぼ同一にすること
ができる。
【0073】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、リファレンス信号出力用キャパシタC20の構造と
インデックス信号出力用キャパシタC10の構造とを、
実質的に同じにしたので、上記第1の実施の形態と比べ
て、それぞれのキャパシタンスを一致させやすくなって
いる。これにより、リファレンス信号Srefとインデッ
クス検出信号Sindに含まれている不要信号成分との波
形振幅や周波数特性などを一致させやすくなり、インデ
ックス検出信号Sindに含まれている不要信号成分の除
去が容易になる。
【0074】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れず種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の
形態では、カラー表示可能な陰極線管について説明した
が、本発明は、モノクロ表示を行う陰極線管にも適用す
ることが可能である。また、上記実施の形態では、2つ
の電子銃を備え、2つの走査画面を繋ぎ合わせることに
より単一の画面を形成するようにしたものについて説明
したが、本発明は、3つ以上の電子銃を備え、一つの画
面を3つ以上の走査画面を合成して形成するようにした
ものにも適用することが可能である。また、上記実施の
形態では、分割画面を部分的に重複させて一つの画面を
得るようにしたが、重複領域を設けずに、単に分割画面
の端部を線状に繋ぎ合わせることにより一つの画面を得
るようにしても良い。本発明は、また、複電子銃方式の
陰極線管に限定されず、単一の電子銃のみを備えた一般
的な陰極線管にも適用することが可能である。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし6
のいずれか1項に記載の陰極線管または請求項7記載の
陰極線管における信号検出方法によれば、過走査領域を
走査する電子ビームの入射に応じて出力された電気的な
検出信号に含まれる不要な信号成分を、リファレンス信
号に基づいて除去し、必要とされる信号成分のみを抽出
して出力するようにしたので、複雑な回路構成を採るこ
となく、電子ビームの入射に応じて出力された電気的な
検出信号から、例えば画像補正に必要とされる信号成分
を精度良く取り出すことができるという効果を奏する。
【0076】特に、請求項5記載の陰極線管によれば、
請求項1記載の陰極線管において、振幅調整手段によっ
て、検出信号の振幅とリファレンス信号の振幅とを調整
するようにしたので、必要とされる信号成分を、より精
度良く取り出すことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る陰極線管の概
略を示す図であり、(B)は、陰極線管における電子ビ
ームの走査方向を示す正面図、(A)は、(B)におけ
るIA−IA線断面図である。
【図2】電子ビームの走査方向の他の例を示す説明図で
ある。
【図3】インデックス信号出力用キャパシタとリファレ
ンス信号出力用キャパシタとの構成について示す断面図
である。
【図4】図3に示した各信号出力用キャパシタにおける
電極部分の構造を示す図であり、(A)は、外部電極部
分の構造を示し、(B)は、内部電極部分の構造を示し
ている。
【図5】各信号出力用キャパシタにおける電極部分の構
造の他の例について示す構造図である。
【図6】インデックス情報信号を抽出するための回路例
を示す回路図である。
【図7】図1に示した陰極線管における信号処理回路の
構成を示すブロック図である。
【図8】図1に示した陰極線管におけるインデックス電
極の構造およびこのインデックス電極を用いた位置検出
動作を示す説明図である。
【図9】縦方向に主走査を行う場合におけるインデック
ス電極の構造およびこのインデックス電極を用いた位置
検出動作を示す説明図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る陰極線管に
おける信号出力用キャパシタの構成について示す断面図
である。
【図11】図11に示した信号出力用キャパシタにおけ
る電極部分の構造を示す図であり、(A)は、外部電極
部分の構造を示し、(B)は、内部電極部分の構造を示
している。
【図12】インデックス電極からの出力信号に含まれる
インデックス情報信号と不要信号成分とについて示す説
明図である。
【図13】図12に示したインデックス信号部分の拡大
図である。
【符号の説明】
C10…インデックス信号出力用キャパシタ、C20,
C21…リファレンス信号出力用キャパシタ、OS…過
走査領域、Sind…インデックス検出信号、Sr ef…リフ
ァレンス信号、S2…インデックス情報信号、S3L,
S3R…変調信号、S4…補正信号、5L,5R…電子
ビーム、10…パネル部、11A…蛍光面、11B…管
面、13…フレーム、20…ファンネル部、21L,2
1R…偏向ヨーク、22…内部導電膜、23…外部導電
膜、30L,30R…ネック部、31L,31R…電子
銃、32L,32R…コンバーゼンスヨーク、41…イ
ンデックス信号出力用外部電極、42…インデックス信
号出力用内部電極、43,46…誘電体部、44…リフ
ァレンス信号出力用外部電極、45…リファレンス信号
出力用内部電極、50…信号抽出回路、53…差分回
路、70,70A…インデックス電極、105…インデ
ックス信号処理回路、108…偏向回路。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 9/16 H04N 9/16 (56)参考文献 特許3068115(JP,B1) 特許3057230(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/96 H01J 31/00 G09G 1/20 H04N 5/68 H04N 9/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外囲器と、 アノード電圧が供給されるアノード電圧部と、 有効画面領域および前記有効画面外の過走査領域の走査
    を行うための電子ビームを放射する電子銃と、前記外囲器の内部における前記過走査領域に設けられ、
    前記電子ビームの入射に応じて電気的な検出信号を出力
    する電子ビーム検出手段と、前記外囲器の一部を利用し
    て形成された第1のキャパシタとを有して構成され、前
    記電子ビーム検出手段から出力された検出信号を、前記
    第1のキャパシタを介して、前記外囲器の外部に 出力す
    る第1の信号出力手段と、 前記アノード電圧部に接続され、前記外囲器の一部を利
    用して形成された第2のキャパシタを有し、前記第2の
    キャパシタを介して前記アノード電圧に応じたリファレ
    ンス信号を前記外囲器の外部に出力する第2の信号出力
    手段と、 前記検出信号と前記リファレンス信号とが入力されると
    共に、前記リファレンス信号に基づいて前記検出信号に
    含まれる不要な信号成分を除去し、必要とされる信号成
    分のみを抽出して出力する信号抽出手段とを備えたこと
    を特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】 前記外囲器は、ファンネル部を有して構
    成され、 前記第1のキャパシタと前記第2のキャパシタとが、前
    記ファンネル部において隣接して配置されている ことを
    特徴とする請求項1記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】 前記外囲器は、誘電性を有する構成要素
    を含んで構成されると共に、内面が、前記アノード電圧
    が供給される導電性の内部導電膜によって覆われて構成
    され、 前記アノード電圧部は、前記内部導電膜を含み、 前記第2のキャパシタは、 前記誘電性を有する構成要素の一部を利用して形成され
    た誘電体部と、前記内部導電膜と、前記誘電体部を介し
    て前記内部導電膜に対向配置された外部電極とを含んで
    構成されていることを特徴とする請求項記載の陰極線
    管。
  4. 【請求項4】 前記外囲器は、誘電性を有する構成要素
    を含んで構成されると共に、内面が、前記導電性の内部
    導電膜によって部分的に覆われて構成され、 前記第2のキャパシタは、 前記誘電性を有する構成要素の一部を利用して形成され
    た誘電体部と、前記アノード電圧部に接続されると共
    に、前記外囲器の内面における前記内部導電膜が設けら
    れていない領域に取り付けられた内部電極と、前記誘電
    体部を介して前記内部電極に対向配置された外部電極と
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項記載
    の陰極線管。
  5. 【請求項5】 さらに、 前記検出信号の振幅と前記リファレンス信号の振幅とを
    調整する振幅調整手段を備えたことを特徴とする請求項
    1記載の陰極線管。
  6. 【請求項6】 前記電子銃を複数備えると共に、前記複
    数の電子銃から放射されたそれぞれの電子ビームによっ
    て前記有効画面領域および前記過走査領域の走査を行
    い、その走査によって形成される複数の分割画面を部分
    的に重複させて繋ぎ合わせることにより、単一の画面を
    形成して画像表示を行うよう構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の陰極線管。
  7. 【請求項7】 外囲器と、アノード電圧が供給されるア
    ノード電圧部と、有効画面領域および前記有効画面外の
    過走査領域の走査を行うための電子ビームを放射する電
    子銃と、前記外囲器の内部における前記過走査領域に設
    けられ、前記電子ビームの入射に応じて電気的な検出信
    号を出力する電子ビーム検出手段とを備えた陰極線管に
    おける信号検出方法であって、前記電子ビーム検出手段から出力された検出信号を、前
    記外囲器の一部を利用して形成された第1のキャパシタ
    を介して、前記外囲器の外部に出力 すると共に、前記アノード電圧部に接続され、前記外囲器の一部を利
    用して形成された第2のキャパシタを介して、 前記アノ
    ード電圧に応じたリファレンス信号を前記外囲器の外部
    出力し、 前記リファレンス信号に基づいて前記検出信号に含まれ
    る不要な信号成分を除去し、必要とされる信号成分のみ
    を抽出して出力するようにしたことを特徴とする陰極線
    管における信号検出方法。
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