JP3406167B2 - 同期装置 - Google Patents

同期装置

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JP3406167B2
JP3406167B2 JP35583596A JP35583596A JP3406167B2 JP 3406167 B2 JP3406167 B2 JP 3406167B2 JP 35583596 A JP35583596 A JP 35583596A JP 35583596 A JP35583596 A JP 35583596A JP 3406167 B2 JP3406167 B2 JP 3406167B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル通信に
使用する受信装置の同期装置に関し、特に、受信信号と
既知シンボルとの相関値を微分して同期位置を判定する
CDMA受信装置の同期装置に関する。 【0002】 【従来の技術】携帯電話などの移動体通信に用いられる
スペクトラム拡散方式の符号分割多重アクセス(CDM
A)受信装置では、拡散符号によって拡散処理を施され
た信号を受信して、同じ拡散符号により逆拡散処理を施
して情報を復元する。その際、送信側で拡散処理を施し
たタイミングと同じタイミングで逆拡散処理を施す必要
がある。逆拡散処理を施すタイミングを得るために、C
DMA受信装置に同期装置を設けている。 【0003】この種の従来の同期装置は、受信信号に含
まれる既知のシンボルから構成される既知のパターンと
受信機が持つ既知のパターンとの相関値を算出し、相関
値がある閾値を越えた時に既知のパターンが検出された
と判定するものである。図6に示すように、送信信号に
既知のシンボル列からなるパターンを一定の周期で挿入
して送信する。既知のシンボル列を受信側のメモリに保
持しておき、受信信号と既知のパターンの相関をとる
と、図7に示すような相関値が得られる。相関値は既知
のパターンを受信した時刻に鋭いピークをもつので、閾
値を相関値の最大値に近い値に設定すれば、相関値が閾
値を越えた時刻から同期時刻を判定することができる。 【0004】図9は、従来の同期装置の構成例を示す図
である。901、902は受信信号を同期検波して得られた同
相成分と直交成分を量子化するA/D変換器である。90
3は、量子化によって得られた受信信号に含まれる既知
のシンボルパターンと、受信機がもつ既知のパターンと
の相関値を算出する相関回路であり、受信信号を記憶す
るメモリ904と、相関器905と、既知のシンボルパターン
を格納するメモリ906と、パワー検出回路907とにより構
成されている。908は、算出された相関値がある閾値を
越えた時に、受信信号の中に既知のパターンが検出され
たと判定する受信タイミング検出回路であり、比較器91
0と、閾値を格納するメモリ911と、スイッチ909と、ラ
ッチ回路912とから構成されている。 【0005】913は、ある受信時刻だけ相関回路903と受
信タイミング検出回路908を動作させるとともに、受信
タイミング検出回路908にカウンタ値を送出する受信窓
制御回路であり、カウンタ914とデコーダ915とから構成
されている。916は、タイミング補正値検出回路であ
り、ヒストグラム回路917と、比較器918と、受信タイミ
ングの度数の閾値を格納するメモリ919と、補正値検出
回路920と、最適受信時刻を格納するメモリ921とから構
成されている。 【0006】受信信号を同期検波して得られた同相成分
I-chと直交成分Q-chは、A/D変換器901、902で量子化
されて、相関回路903のメモリ904に入力される。メモリ
904は、量子化されたM個の受信信号を格納し、新しい
受信信号は最も古い受信信号の記憶位置に上書きされ
る。メモリ906は、既知のパターンの受信波形を格納し
ており、相関器905では、メモリ904に記憶された受信信
号とメモリ906に格納された既知のパターンとの相関値
を算出する。実際には、式(1-1)と式(1-2)のように、同
相成分と直交成分の相関値をそれぞれ求め、次にパワー
検出回路907で式(1-3)のように同相成分と直交成分のパ
ワーを求める。なお、以下の各式において、下付きのI
は同相成分、Qは直交成分を表わす。これらの式はDS
P等の信号処理プロセッサのソフトウエアで簡単に実現
することができる。 【0007】 combI=Re[Σi=1 Msw(i)×r(i)] =Σi=1 M{swI(i)×rI(i)+swQ(i)×rQ(i)} (1-1) combQ=Im[Σi=1 Msw(i)×r(i)] =Σi=1 M{swQ(i)×rI(i)−swI(i)×rQ(i)} (1-2) comb=combI 2+combQ 2 (1-3) (sw(i)=swI(i)+j・swQ(i),r(i)=rI(i)+j・rQ(i)) このようにして求められた相関値は、受信タイミング検
出回路908の比較器909において、メモリ910に格納され
た閾値と比較され、相関値が閾値以上の場合に既知のシ
ンボルが受信されたと判定する。 【0008】一方、受信窓制御回路913では、クロック
がカウンタ914に入力され、カウンタ914は、入力された
クロックによりインクリメントする。カウンタ914の周
期は、既知のシンボルの受信間隔と同じ周期である。デ
コーダ915は、カウンタ914の値が既知のシンボルが受信
される時刻の値を取るときに、相関回路903と受信タイ
ミング検出回路908を動作させ、スイッチ909をオンす
る。 【0009】受信タイミング検出回路908では、相関回
路903で求められた相関値を、メモリ911に格納された閾
値と比較器910で比較し、相関値の方が大きい場合に既
知のシンボルが受信されたと判定してタイミング補正制
御信号を出力する。この制御信号によりスイッチ909を
オフにして、それ以降は既知のシンボルの検出を停止す
る。ラッチ回路912は、制御信号が入力されたときに受
信窓制御回路913のカウンタ914のカウンタ値を取り込
む。それ以降は、スイッチ909がオフになっているの
で、相関回路903から受信タイミング検出回路908へ相関
値が入力されることがなく、ラッチ回路912に取り込ま
れたカウンタ値が受信時刻としてそのまま出力される。 【0010】タイミング補正値検出回路916のヒストグ
ラム回路917は、受信タイミング検出回路908のラッチ回
路912の出力から受信タイミング度数を求める。前回ま
での受信タイミングのヒストグラムでは、図10の(a)
に示すように、時刻t3が最大とすると、今回の受信タ
イミングも時刻t3である時、ヒストグラム回路917は、
前回までの度数に1を加える。次に、比較器918では、
その度数とメモリ919に格納されている度数の閾値とを
比較し、今回の度数が閾値を越えている時はタイミング
制御信号を出力する。今回の時刻t3は閾値を越えてい
るので、制御信号が出力される。補正値検出回路920で
は、比較器918からの制御信号が出力された時にのみ、
閾値を越えた受信時刻とメモリ921に格納されている最
適受信時刻とを比較して、同じ場合は、受信窓制御回路
913のカウンタ914の初期値を0に、小さい場合は、カウ
ンタ914の初期値を−1に、大きい場合は、カウンタ914
の初期値を+1にそれぞれするためのタイミング補正値
を出力する。 【0011】受信窓制御回路913では、カウンタ914がク
ロックにより既知のシンボルの受信間隔の周期で動作し
ているので、このカウンタ914を調整することにより、
受信時刻を前後に調整する。調整の方法は、カウンタ91
4の周期ごとに、初期値をタイミング補正検出回路から
のタイミング補正値で更新する。例えば、上記の例で
は、最適受信時刻がt3であるにも拘わらず、受信時刻
がt4である場合は、タイミング補正値として−1が出
力され、これを受けてカウンタの受信時刻が後方に1だ
けずれ、タイミング補正値が0の時は、受信時刻は変わ
らず、タイミング補正値が1のときは、受信時刻が前方
に1だけずれる。 【0012】このようにして、受信信号の相関値が閾値
を越えた時刻を求め、その時刻のヒストグラムから同期
時刻を補正することにより、常に同期位置を追跡するこ
とができる。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
同期装置では相関値が閾値を越えた時刻で同期を検出し
ていた。これは、送信信号中に既知のシンボル列を含め
て送信した場合、受信機が持つ既知のシンボル列と受信
信号との相関を取ると、図8(a)に示すように理想的状
態では送信機が既知のシンボル列を送信した時刻に相関
値が最も大きくなるので、閾値を相関値のピーク値に近
い値に設定すれば同期位置を検出できるからである。 【0014】しかしながら、単に相関値がある値を越え
た時刻や、相関値のピークの時刻から最適な同期タイミ
ングを検出しようとしても、ビルや山等によって反射さ
れて届く受信波(これを遅延波と呼び、直接届く受信波
を先行波と呼ぶ)が存在する場合はうまく動作するとは
限らない。 【0015】先行波と遅延波が同相で重なったり、逆相
で重なったりすることにより生じるフェージングにより
相関値が変動して、閾値を下回ると同期位置を検出でき
なくなる。それを避けるために閾値を低くすると、誤っ
て同期位置でない時刻を検出することが生じたり、閾値
を常に最大ピークのみを検出するように追随して変化さ
せる複雑な機構が必要になり、簡単に正確に同期位置を
検出することはできなかった。また、図8(b)に示すよ
うに、先行波と遅延波が接近して重なった場合、相関値
のピークが1つになり、ピークが正しい同期位置を示さ
なくなるので、閾値を越えた時刻を検出しても、正しい
同期位置を検出できない。 【0016】一般に、検出された受信タイミングを利用
して受信データの等化処理を行なう等化器などでは、先
行波にタイミングを合わせた方が性能がよいので、先行
波と遅延波が重なった場合に、先行波の同期位置を正確
に知る必要がある。 【0017】したがって、本発明の目的は、先行波と遅
延波が重なって、相関値のピークが1つになった場合や
フェージングで相関値のレベルが低くなった場合にも、
先行波の同期位置を正確に検出することである。 【0018】 【課題を解決するための手段】本発明では、上記の課題
を解決するために、相関値を微分して最大微分値の時刻
から一定時間後の時刻を同期時刻とする手段により同期
位置を求める。 【0019】受信信号と既知パターンを位相(時刻)を
ずらしながら重ねて相関値を求めると、相関値のピーク
位置が位相の合った同期位置であることがわかる。その
とき、相関値の微分をとると、微分値が最大の位置から
一定時間後に相関値のピークがでることがわかってい
る。理想的なパターンの場合、1チップだけ位相がずれ
たときの相関値は0になり、ほぼ1/2チップだけ位相が
ずれたとき相関値の微分値が最大になる。この性質は、
フェージングにより相関値が小さくなっても変わらな
い。また、先行波と遅延波が重なって相関値のピークが
1つになった場合も、相関値の最大微分値の時刻と同期
位置の時刻の差はほとんど変わらない。先行波と遅延波
が1チップ以上離れていれば、遅延波の相関値が先行波
の相関値の最大傾斜の位置に影響することは無い。先行
波と遅延波のずれが1/2チップの場合は少し影響する
が、最大傾斜の位置がわずかにずれるだけである。先行
波と遅延波のずれが1/2チップ以下の場合は、かなり影
響するが、先行波と遅延波のずれがもともと小さいの
で、結局、最大傾斜の位置のずれはかなり小さくなる。
したがって、2つの波が重なっても、最大傾斜の位置は
ほとんど変わらず、最大傾斜の位置を検出して、その位
置から1/2チップずれた位置を同期位置と判定しても、
ほぼ正確に同期位置を判定できることになる。 【0020】本発明では、受信信号をA/D変換するA
/D変換器と、受信信号と既知パターンとの相関値を求
める相関回路と、相関値を微分して微分値の最大値を求
める受信タイミング検出回路と、相関値の微分値が最大
となる時刻のヒストグラムから同期時刻を検出する同期
時刻検出回路と、同期時刻に同期パルスを出力する同期
パルス出力回路とを設けた構成により、相関値の微分値
の最大値から同期位置を求めて同期パルスを発生するも
のである。 【0021】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
A/D変換した受信信号と既知のパターンとの相関処理
を行ない、送信時に挿入された既知のパターンの受信時
刻に同期パルスを出力する同期装置において、周期的に
ある受信時刻の近傍でのみ仮受信タイミング検出用の回
路が動作するように制御する仮受信窓制御手段と、受信
信号と既知のパターンとの相関をとる相関手段と、相関
値を閾値と比較する閾値判定手段と、最初に閾値を越え
た時刻を用いて第1ヒストグラムを作成する第1ヒスト
グラム手段と、第1ヒストグラム中の値が閾値を越える
と既知のシンボル受信時刻近傍であると判断する仮受信
タイミング検出手段と、既知シンボル受信時刻近傍のみ
同期時刻検出用の回路が動作するように制御する受信窓
制御手段と、相関値を微分する微分手段と、微分値を格
納する記憶手段と、格納された相関値の微分値の最大値
を検出する最大値検出手段と、最大の微分値が検出され
た時刻から第2ヒストグラムを作成する第2ヒストグラ
ム手段と、第2ヒストグラム中で閾値を越えた頻度値の
時刻情報を出力する比較手段と、比較手段から出力され
た時刻情報に基づいて既知のシンボルが受信された時刻
を判定する同期時刻検出手段と、既知シンボルが受信さ
れたと判定された時刻に同期パルスを出力する同期パル
ス出力手段とを備えたものであり、相関値の微分値の最
大値と受信窓から同期位置を判定するので、相関値が変
動したり遅延波が重なっても正確に同期位置を知ること
ができるという作用を有するものである。 【0022】 【0023】以下、本発明の実施の形態を図面に従って
説明する。 【0024】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態は、相関値を微分して1次微分の最大値から同期
位置を判定する同期装置である。図1、図3、図4を参
照して本発明の第1の実施の形態を説明する。 【0025】最初に、本発明の第1の実施の形態の同期
装置の構成を、図1により説明する。100、101は受信信
号を同期検波して得られた同相成分と直交成分を量子化
するA/D変換器である。120は、量子化によって得ら
れた受信信号に含まれる既知のシンボルパターンと、受
信機がもつ既知のパターンとの相関値を算出する相関回
路であり、受信信号を記憶するメモリ102と、相関器106
と、既知のシンボルパターンを格納するメモリ103と、
パワー検出回路104とにより構成されている。130は、1
周期の相関値の微分値の最大値から、受信信号の中に既
知のパターンが検出された時刻を判定する受信タイミン
グ検出回路であり、微分回路105と、相関値の微分値を
格納するメモリ107と、1周期中の最大値を検出する最
大値検出回路108とから構成されている。 【0026】140は、ある受信時刻だけ相関回路120と受
信タイミング検出回路130を動作させるとともに、受信
タイミング検出回路130にカウンタ値を送出する受信窓
制御回路であり、カウンタ109とデコーダ110とから構成
されている。150は、同期時刻検出回路であり、微分値
が最大となる時刻の頻度を計数してヒストグラムを作成
するヒストグラム回路111と、比較器113と、相関値の最
大値の時刻の度数の閾値を格納するメモリ112と、同期
時刻検出回路114とから構成されている。160は、同期パ
ルス出力回路であり、メモリ116と、比較器115とから構
成されている。 【0027】次に、本発明の第1の実施の形態の同期装
置の動作を説明する。受信信号を同期検波して得られた
同相成分I-ch信号と直交成分Q-ch信号を、1チップ期間
の1/5程度の期間ごとにサンプリングして、A/D変換
器100、101でデジタル信号に変換して、相関回路120の
メモリ102に記憶する。メモリ102には、既知のパターン
のM個の信号が記憶されるようになっており、M個を越
えた信号は再び最初の位置に上書きされて格納される。
相関器106では、メモリ102から読出した受信信号と、メ
モリ103から読出した既知シンボルの符号を乗算して積
分する。既知シンボルと受信信号の各サンプリング位相
について相関値を求め、パワー検出回路104で各位相の
パワーを求める。この出力を受信タイミング回路130の
微分回路105で微分し、メモリ107に格納する。最大値検
出回路108でメモリ107のデータを読出して、1周期のう
ちの最大値を求め、最大値の時刻、すなわちカウンタ10
9の値を出力する。最大値の時刻を同期時刻検出回路150
に入力し、最大値の時刻の頻度を表わすヒストグラムを
ヒストグラム回路111で作成し、比較器113でメモリ112
に記憶されている閾値と比較し、閾値を越えた頻度の時
刻から一定時間後の時刻を同期時刻検出回路114で求め
て、同期位置として出力する。同期パルス出力回路160
では、メモリ116に記憶された同期位置と受信窓制御回
路140のカウンタ109の出力とを比較器115で比較して、
一致した場合に同期パルスを出力する。 【0028】先行波と遅延波が近接して重なり、図3に
示すような相関値が得られた場合について説明する。先
行波の到来時刻の直前で相関値が急に立ち上がり、徐々
に大きくなって、先行波の到来時刻を過ぎてから相関値
はピークとなる。その後相関値は徐々に小さくなり、遅
延波の到来時刻を過ぎると相関値は急に落ちる。先行波
と遅延波が重なった場合の相関値はこのような変化を示
すので、それを微分すると図4に示すようになる。相関
値の1次微分の値は、先行波の到来時刻の直前でピーク
となり、そのほかには同様のピークはない。したがっ
て、相関値の1次微分のピークを求めることにより、先
行波の到来時刻を知ることができ、同期時刻を判定でき
る。 【0029】このように、上記第1の実施の形態によれ
ば、受信信号と既知パターンの相関値を微分して、微分
値が最大となる時刻から同期位置を判定するので、先行
波と遅延波が重なって相関値のレベルが下がったり、相
関値のピーク位置が先行波の到来時刻とずれた場合で
も、先行波の到来時刻から同期位置を正確に判定するこ
とができる。 【0030】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態は、相関値のレベルから求めた受信窓の中におけ
る相関値の2次微分の最大値の時刻から同期位置を求め
る同期装置である。図2と図5を参照して、本発明の第
2の実施の形態を説明する。 【0031】まず、本発明の第2の実施の形態の同期装
置の構成を、図2に従って説明する。200、201は受信信
号を同期検波して得られた同相成分I-ch信号と直交成分
Q-ch信号を量子化するA/D変換器である。230は、量
子化によって得られた受信信号に含まれる既知のシンボ
ルパターンと、受信機がもつ既知のパターンとの相関値
を算出する相関回路であり、受信信号を記憶するメモリ
202と、相関器205と、既知のシンボルパターンを格納す
るメモリ203と、パワー検出回路204とにより構成されて
いる。240は、1周期の相関値の微分値の最大値から、
受信信号の中に既知のパターンが検出された時刻を判定
する受信タイミング検出回路であり、相関値の2次微分
を求める微分回路214と、相関値の微分値を格納するメ
モリ215と、1周期中の最大値を求める最大値検出回路2
16とから構成されている。 【0032】250は、ある受信時刻だけ相関回路230と受
信タイミング検出回路240を動作させるとともに、受信
タイミング検出回路240にカウンタ値を送出する仮受信
窓制御回路であり、クロックによりインクリメントされ
るカウンタ206と、デコーダ207とから構成されている。
260は、同期時刻検出回路であり、最大の微分値をとる
時刻の頻度を計数してヒストグラムを作成するヒストグ
ラム回路208と、比較器210と、相関値の最大値の時刻の
度数の閾値を格納するメモリ209と、同期時刻検出回路2
11とから構成されている。270は、同期パルス出力回路
であり、同期時刻を格納するメモリ212と、比較器213と
から構成されている。 【0033】280は、閾値判定回路であり、比較器220
と、閾値を格納するメモリ219とから構成されている。2
90は、仮受信タイミング検出回路であり、閾値を越えた
相関値の頻度を計数してヒストグラムを作成するヒスト
グラム回路221と、比較器222と、閾値を格納するメモリ
224と、ヒストグラムから仮同期時刻を求める仮同期時
刻検出回路223と、前回の仮同期時刻を格納するメモリ2
25とから構成されている。300は、受信窓制御回路であ
り、クロックによりインクリメントされるカウンタ217
と、デコーダ218とから構成されている。 【0034】次に、第2の実施の形態の同期装置の動作
を説明する。受信信号を復調したI-chの信号とQ-chの信
号をそれぞれA/D変換器200、201でデジタル信号に変
換して、相関回路230のメモリ202に記憶する。相関器20
5でメモリ202のデータとメモリ203に記憶されている既
知パターンを位相をずらしながら乗算して積分する。そ
れぞれのチャネルの相関値からパワー検出回路204で受
信信号のパワーを計算する。ここまでは、第1の実施の
形態と同じである。 【0035】受信タイミング検出回路240の微分回路214
で、受信信号のパワーを時間について2次微分してメモ
リ215に格納する。メモリ215から微分値を読出して、最
大値検出回路216で1周期中の微分値の最大値を検出
し、その時刻を同期時刻検出回路260に出力する。同期
時刻検出回路260では、微分値の最大値の時刻ごとの頻
度を集計したヒストグラムをヒストグラム回路208で作
成する。ヒストグラム回路208のデータとメモリ209に格
納されている閾値とを比較器210で比較して、閾値を越
える頻度の時刻を求め、同期時刻検出回路211により、
閾値を越えた頻度の時刻から同期時刻を決定する。同期
パルス出力回路270のメモリ212に同期時刻を格納して、
仮受信窓制御回路250のカウンタ206の出力とメモリ212
に格納された同期時刻を比較器213で比較して、一致し
た時刻に同期パルスを出力する。 【0036】一方、閾値判定回路280の比較器220で、受
信信号の相関値とメモリ219に格納されている閾値とを
比較して、閾値を越えている相関値を仮受信タイミング
検出回路290に出力する。仮受信タイミング検出回路290
では、閾値を越えた相関値の時刻についてヒストグラム
回路221でヒストグラムを作成し、比較器222でメモリ22
4に記憶されている閾値と比較して、閾値を越えた頻度
の時刻を出力する。仮同期時刻検出回路223では、閾値
を越えた頻度の時刻から、メモリ225に記憶されてい
る前回の同期時刻データを参照して、仮受信タイミング
信号を出力する。受信窓制御回路300では、クロックを
入力して計数するカウンタ217の初期値を、仮受信タイ
ミング信号に従って制御し、進み遅れを調節する。デコ
ーダ218はカウント信号をデコードして受信窓制御信号
を作成し、受信タイミング検出回路240に出力する。受
信タイミング検出回路240では、受信窓制御信号によ
り、受信窓の期間のみ、相関値の微分、最大値検出を行
なう。受信窓制御信号は、相関値が立ち上がる期間のみ
アクティブになるように設定されているので、最初に相
関値の2次微分がピークになる時刻のみを検出すること
ができる。 【0037】仮受信窓制御回路250は、同期時刻検出回
路260からの信号により、クロックを計数するカウンタ2
06の初期値を修正して、同期時刻が変動しても追従でき
るようになっている。また、カウント値を同期時刻検出
回路260と同期パルス出力回路270に供給して、クロック
に同期した同期パルスを形成するように制御する。さら
に、カウンタ206の出力をデコーダ207でデコードし、同
期時刻の前後の所定期間のみアクティブになる仮受信窓
信号を作成して、相関回路230と閾値判定回路280を制御
し、仮受信窓の期間のみ相関値を計算し、閾値と比較す
るようにし、不必要な期間に動作しないようにして、電
力消費を低減する。 【0038】第2の実施形態において、2つの受信波が
重なって相関値のピークが1つになった場合に同期位置
を検出する動作を、図5を参照して説明する。先行波と
遅延波が重なった場合の受信信号の相関値は図5(a)の
ようになる。相関値は先行波の到来時刻の前に立ち上が
り、先行波の到来時刻の後、遅延波の到来時刻の前に最
大となる。相関値はこのような変化を示すので、相関値
を時間で2次微分すると、図5(b)のようにピークが2
つあるM字形のグラフが得られる。このグラフの最初の
ピークの直後に先行波の到来時刻があることが分かって
いるので、最初のピークの時刻を求めればよい。しか
し、単にピーク位置を求めると、2番目のピークと区別
がつかないので、図5(a)の相関値を利用して、相関値
の立ち上がりの位置を求めて、その位置から受信窓を設
定し、受信窓の中のピークを求めるようにする。 【0039】受信窓を設定するために、まず、閾値判定
回路280で、相関値が閾値を越えた時刻を求め、仮受信
タイミング検出回路290のヒストグラム回路221で、その
時刻の度数のヒストグラムを作成する。ヒストグラムの
頻度値を、比較器222でメモリ224に格納されている閾値
と比較し、仮同期時刻検出回路223では、閾値を越えた
頻度値の時刻を、メモリ225に格納されている以前の仮
同期時刻と比較し、一致していれば受信窓制御回路300
のカウンタ217の初期値を0にし、遅れていれば−1に
し、進んでいれば+1にする。受信窓制御回路300で
は、カウンタ217の出力をデコーダ218でデコードして受
信窓信号を作成し、受信タイミング検出回路240を制御
する。デコーダ218は、相関値の立ち上がり時刻の前後
の一定期間でアクティブになる信号を出力する。このよ
うにして、相関値の立ち上がり時刻を追跡して受信窓を
作り、その中で相関値の2次微分の最大値を求めるよう
にするので、微分値の2番目のピークを除外することが
できる。 【0040】このように、上記第2の実施の形態では、
相関値のレベルが閾値を越えた時刻から受信窓を求め、
相関値の2次微分が受信窓の期間中で最大となる時刻か
ら同期位置を判定するので、先行波と遅延波が重なって
フェージングを生じて相関値が変動したり、相関値のピ
ークがずれた場合でも、先行波の到来時刻から同期位置
を正確に判定できる。 【0041】 【発明の効果】本発明の同期装置では、受信信号と既知
パターンとの相関値の微分値の最大値に基づいて同期位
置を求めるので、先行波と遅延波が重なって到来して、
相関値のピークが先行波の到来時刻とずれた場合でも、
先行波の同期位置を正確に検出することができる。 【0042】また、相関値の微分値の最大値の時刻は、
受信信号のレベルに影響されないので、フェージングな
どにより受信信号のレベルが変動する場合でも、正確に
同期位置を求めることができ、レベル変動に追従するた
めの閾値制御回路が不要である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施形態の同期装置の機能ブロ
ック図、 【図2】本発明の第2の実施形態の同期装置の機能ブロ
ック図、 【図3】先行波と遅延波が重なった場合の相関値のグラ
フの図、 【図4】先行波と遅延波が重なった場合の相関値を1次
微分したグラフの図、 【図5】先行波と遅延波が重なった場合の相関値と2次
微分のグラフの図、 【図6】既知シンボル列を挿入した送信信号の一部を示
す図、 【図7】相関値と閾値と同期時刻の関係を示す図、 【図8】先行波のみと先行波と遅延波が重なった場合の
相関値を示す図、 【図9】従来技術の同期装置の機能ブロック図、 【図10】従来技術の同期装置の動作説明図である。 【符号の説明】 100、101、200、201、901、902 A/D変換器 102、103、107、112、116、202、203、209、212、215、
219、224、225、904、906、911、919、921 メモリ 104、204、907 パワー検出回路 105、214 微分回路 106、205、905 相関器 108、216 最大値検出回路 109、206、217、914 カウンタ 110、207、218、915 デコーダ 111、208、221、917 ヒストグラム 113、115、210、213、220、222、910、918
比較器 114、211 同期時刻検出回路 223 仮同期時刻検出回路 230、903 相関回路 240、908 受信タイミング検出
回路 250 仮受信窓制御回路 260 同期時刻検出回路 270 同期パルス出力回路 280 閾値判定回路 290 仮受信タイミング検
出回路 300、913 受信窓制御回路 909 スイッチ 912 ラッチ回路 916 タイミング補正検出
回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 13/00 - 13/06 H04B 1/69 - 1/713 H04L 7/00 - 7/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 A/D変換した受信信号と既知のパター
    ンとの相関処理を行ない、送信時に挿入された既知のパ
    ターンの受信時刻に同期パルスを出力する同期装置にお
    いて、周期的にある受信時刻の近傍でのみ仮受信タイミ
    ング検出用の回路が動作するように制御する仮受信窓制
    御手段と、受信信号と既知のパターンとの相関をとる相
    関手段と、相関値を閾値と比較する閾値判定手段と、最
    初に閾値を越えた時刻を用いて第1ヒストグラムを作成
    する第1ヒストグラム手段と、第1ヒストグラム中の度
    数が閾値を越えると既知のシンボル受信時刻近傍である
    と判断する仮受信タイミング検出手段と、既知シンボル
    受信時刻近傍のみ同期時刻検出用の回路が動作するよう
    に制御する受信窓制御手段と、相関値を微分する微分手
    段と、微分値を格納する記憶手段と、格納された相関値
    の微分値の最大値を検出する最大値検出手段と、最大の
    微分値が検出された時刻から第2ヒストグラムを作成す
    る第2ヒストグラム手段と、第2ヒストグラム中で閾値
    を越えた頻度値の時刻情報を出力する比較手段と、比較
    手段から出力された時刻情報に基づいて既知のシンボル
    が受信された時刻を判定する同期時刻検出手段と、既知
    シンボルが受信されたと判定された時刻に同期パルスを
    出力する同期パルス出力手段とを備えたことを特徴とす
    る同期装置。
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