JP3369201B2 - 覚醒度維持装置 - Google Patents

覚醒度維持装置

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JP3369201B2
JP3369201B2 JP25555391A JP25555391A JP3369201B2 JP 3369201 B2 JP3369201 B2 JP 3369201B2 JP 25555391 A JP25555391 A JP 25555391A JP 25555391 A JP25555391 A JP 25555391A JP 3369201 B2 JP3369201 B2 JP 3369201B2
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人間の覚醒状態の低下
を判定し、その度合に応じた刺激を呈示して人間を一定
水準の覚醒状態に維持する覚醒度維持装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】人間は、単調な作業を長時間に渡り続け
ていると覚醒低下(注意力低下)を引き起こし、しばら
くするとまた覚醒状態に回復する。このような覚醒と低
覚醒状態を繰り返す覚醒のリズムについては、感覚的に
漠然と自覚できても定量的に計測する方法は明らかにさ
れていない。また、長時間の作業や車両の運転で覚醒低
下が生じ、そのときの反応時間が長くなることは知られ
ているが、それがどの程度長くなるのかを定量的に測る
方法については明らかにされていない。
【0003】従来、例えば、まばたき頻度をもとに人間
の覚醒度の低下を推定する際、眼球運動データに一定の
トリガ値を設定し、データがトリガ値を越えたとき、眼
球運動が生じたとして、その発生回数をカウントしてい
る。トリガ値としては、1〜5分間程度の眼球運動波形
を観察し、その安定したまばたき頻度が計測できると考
えられる値を経験的に設定している。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】近年における覚醒
状態の定量的な把握、つまり、覚醒低下の時間特性を定
量的に知つて覚醒低下を防止する技術の必要性が高まつ
ている反面、覚醒低下、あるいは緊張状態そのものを精
度よく検出、把握する方法が見出されていないのが現状
である。
【0005】まばたき頻度の計測を例にとれば、上述の
方法は、基線変動が小さい場合、計測のための電極が生
体になじみ、劣化していく時間の影響が無視できる程の
短時間の計測では、安定した結果を得ることができる有
効な方法であるが、長時間の計測では、基線が変動し
て、初期に設定したトリガ値が有効でなくなる場合が多
く、トリガ値の再設定が必要となる。
【0006】また、眼球運動の時間波形を、例えば、コ
ンピユータを用いて計測する場合、波形に微分をかけ、
その微分値の時系列データに、同様にトリガをかけてま
ばたきを計測する方法もあるが、上記と同じ問題、ある
いは、振動下での計測時に、しばしば生じる電極振動の
ような外乱の影響を小さくできないという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明に係わる覚醒度維持装置
は、人間を覚醒状態に維持するための所定の刺激を人間
に与える刺激手段と、該刺激手段による刺激に対して人
間の覚醒度に関連する生理状態量を検出する検出手段
と、該検出手段により検出された生理状態量に基づいて
人間の覚醒度推定値を算出する第1の算出手段と、前記
覚醒度推定値が示す覚醒度振幅の平均ピーク値、及び標
準偏差を算出する第2の算出手段と、算出された平均ピ
ーク値と標準偏差とに基づいて覚醒低下を判断する覚醒
低下判断手段と、該覚醒低下判断手段の判断結果に基づ
いて、前記刺激手段の呈示する刺激量を設定する設定手
とを備えることを特徴としている
【0008】また、本発明に係わる覚醒度維持装置は、
人間を覚醒状態に維持するための所定の刺激を人間に与
える刺激手段と、該刺激手段による刺激に対する人間の
反応時間を検出する検出手段と、該検出手段により検出
された反応時間に基づいて人間の覚醒度推定値を算出す
第1の算出手段と、前記覚醒度推定値が示す覚醒度リ
ズム周期及び標準偏差を算出する第2の算出手段と、算
出された周期と標準偏差とに基づいて覚醒低下を判断す
覚醒低下判断手段と、該覚醒低下判断手段の判断結果
に基づいて、前記刺激手段の呈示する刺激量を設定する
設定手段とを備えることを特徴としているまた、本発
明に係わる覚醒度維持装置は、人間を覚醒状態に維持す
るための所定の刺激を人間に与える刺激手段と、該刺激
手段による刺激に対して人間の覚醒度に関連する生理状
態量又は反応時間を検出する検出手段と、該検出手段に
より検出された生理状態量又は反応時間に基づいて人間
の覚醒度推定値を算出する算出手段と、前記覚醒度推定
値に基づいて、前記刺激手段の呈示する刺激量を設定す
る設定手段とを備えることを特徴としている
【0009】
【作用】以上の構成において、高精度の覚醒度推定量を
得、その度合に応じた刺激の提示により、人間を最適覚
醒状態に維持するよう機能する。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明に係る好
適な実施例を詳細に説明する。 <覚醒度推定法の説明>図1は、本実施例に係る覚醒度
維持装置全体の構成を示すブロツク図である。同図に示
す覚醒度維持装置は、人間の覚醒度の度合を絶対的に定
量化し、それに応じて振動,音,香り等の刺激を、例え
ば、運転者に与えることにより、バイオフイードバツク
的に運転者の覚醒状態を一定水準に維持し、運転者が居
眠りや過度の興奮状態に陥ることを防止するものであ
る。
【0011】図1に示した覚醒度維持装置において、脳
波検出部51は、被験者である運転者1から、その頭部
に装着した電極2にて脳波を検出し、さらに不図示のア
ンプにより脳波を増幅する部分にて構成される。脳波加
工部52は脳波検出部51からの脳波信号を加工して覚
醒の推定をしやすい物理量に信号処理する。即ち、脳波
検出部51にて増幅された脳波信号を後述するA/D変
換器を介して取り込み、デイジタル・フイルタ処理を施
して脳波のδ波(1−3HZ),θ波(3−6HZ ),
α波(8−13HZ ),β波(13HZ −30HZ )の
周波数帯域に分け、覚醒度評価に必要な物理量に加工す
る。
【0012】覚醒度推定部53は、後述する覚醒度推定
パラメータと脳波帯域データをもとに覚醒と関連の深い
推定値を計算する。また、覚醒度判定部54は、覚醒度
推定部53で推定された覚醒度合から、どの程度刺激を
提示するかを判定する。そして、刺激提示部50は、覚
醒度判定部54からの指示により、適当な刺激を運転者
に提示したり、停止したりする。本実施例の覚醒度維持
装置は、脳波、及び反応時間をもとに覚醒度を推定し、
その情報を用いて最適な刺激を運転者にバイオフイード
バツク的に与えようというものである。
【0013】そこで、図2を参照して、本実施例に適用
されたバイオフイードバツクの概念について述べる。図
2は心理学や人間工学でよく用いられる図で、縦軸は作
業の効率、または処理能力を表しており、運転時に限定
するならば、それらは目的とするハンドル操作や判断力
に相当する。また、横軸は刺激量で、視覚的刺激,聴覚
的刺激,触覚的刺激,臭覚的刺激等を考えることができ
る。これらは、運転時に例えると、前方の風景の流れ、
車内の騒音や振動、あるいは臭いということになる。
【0014】図2のハツチング部Bは、刺激量がある量
よりも増加してくる運転者は的確な操作をすることがで
きなくなり、最終的にはパニツク状態(過覚醒)に陥る
領域を意味している。例として、高速走行で車速を上げ
ていつたとき、最終的には道路環境の変化についてゆく
ことができなくなつてハンドル操作不能に陥つたり、ス
ピンが生じたときには回避できないというような状況を
挙げることができる。
【0015】また、同図のハツチング部Aは、注意を要
求する割に刺激が少ないために単調状態に陥り、覚醒低
下を引き起こす領域であることを意味している。この例
として、高速道路のような単調運転時における覚醒低下
のような状態がある。因に、従来の居眠り警報装置が狙
つているのは、この領域に達したときに運転者に警報を
与えることである。
【0016】以上の説明からもわかるように、人間はあ
る量以上の情報や環境変化に対応できないし、同様にあ
る量以下の刺激量に対しては覚醒低下を起こす。このこ
とから、安全装置として最も望ましいのは、人間個々に
より異なりはするが、その個人の最適な刺激量を明らか
にし、その刺激量の近傍で生理状態に応じた有効な刺激
を調節して与えることである。その状況を、図2の中心
部に最適刺激量として示してある。
【0017】本実施例では、人間の覚醒状態の検出とそ
れに応じた刺激を与えることにより、図2に示した最適
覚醒状態の持続を達成することが原理的に可能となる。
そこで最初に、覚醒度推定部53にて覚醒度を算出する
際のパラメータを決定する、覚醒度推定パラメータ決定
装置について説明する。覚醒度推定パラメータ決定装置
は、覚醒の度合と相関の高い反応時間と脳波とを同時に
計測し、得られた脳波データと反応時間データをもとに
重回帰分析を行うことで覚醒度推定パラメータを決定す
るものである。
【0018】図3は、覚醒度推定パラメータ決定装置の
概略ブロツク図である。同図は、この装置が人間の反応
時間と脳波を同時に長時間に渡り計測している状況を示
しており、得られた反応時間と脳波との相関を解析する
ことにより推定パラメータを求めることができる。図3
において、脳波処理部70は、被験者1に装着した電極
2からの脳波を計測し、反応時間計測部71は、被験者
1が与えられた刺激に対して反応する時間を計測する。
これらの計測結果をもとに、覚醒度推定パラメータ決定
部72が被験者固有の覚醒度を推定する。
【0019】図4は、人間の反応時間(選択反応時間)
を長時間に渡り計測するための反応時間計測部71の構
成を示すブロツク図である。同図において、反応用刺激
提示部30は、選択反応時間計測部35からの制御によ
り被験者1に反応測定用の刺激を発生し、被験者1から
の反応は、反応入力部31を介して選択反応時間計測部
35に入力される。
【0020】選択反応時間計測部35は、装置全体の制
御を司るCPU36aと各種データを格納する格納部か
ら成る主制御部36、及び反応用の刺激を提示する時刻
を設定したり反応時間を測るためのタイマー37により
構成される。データ格納部としては、反応用の刺激を提
示する時刻に関するデータを格納するための刺激提示時
刻データ格納部36a、反応用の刺激パターンを格納す
るための刺激パターンデータ格納部36c、そして計測
された反応時間を格納するための反応時間データ格納部
36dがある。尚、これらの格納部には、記憶媒体とし
てデイスク装置や半導体メモリを用いる。
【0021】反応用刺激提示部30は、被験者1に映像
としての刺激を発生するCRT30a、刺激音を発生す
るスピーカ30b、そして振動体を内蔵して人体を圧迫
するような触覚刺激を発生でき、被験者が容易に刺激に
反応するように座ることができる着座部30cから構成
される。
【0022】一方、反応入力部31は、被験者1が刺激
に対して指1cにて反応するためのボタン31a、音声
にて反応するためのマイクロホン31bを有する。反応
入力部31からの反応は、選択反応時間計測部35のC
PU36aを介して反応時間データとして反応時間デー
タ格納部36dに格納される。尚、対数変換部38は、
反応時間データ格納部36dから反応時間データを取り
込んで対数変換後、それを平滑化処理部41へ出力す
る。次に、本実施例に係る反応時間の計測装置、及び計
測処理手順について説明する。
【0023】図5は、本実施例における反応時間の計測
状況として、反応用刺激提示部にCRTを使用した例を
示している。同図において、被験者1は着座部30cに
座り、反応用の複数個のボタン(図示せず)が装着され
たバー40を握る。反応用の刺激は被験者1前方のCR
T30a上に表示され、瞬間的に消えるように設定され
ている。被験者1はCRT30aの画面に刺激が表示さ
れると、決められたルールに従い可能な限り早くボタン
を選択して押す作業を課される。
【0024】CRT30a上には、選択反応時間計測部
35に設定された、刺激提示時刻や刺激パターンデータ
に従つた色の付いた○印が、被験者1に十分見える程度
の大きさと明るさで瞬間的に提示される。色は3種類あ
り、これらの色の提示される順番はランダムに設定され
ている。また、表示される時間間隔もランダムに設定さ
れる。尚、このときの色の種類は何色であつてもよい。
【0025】図6は、本実施例おける反応時間の計測手
順を示すフローチヤートである。同図のステツプS30
では、刺激提示時刻t1 と計測終了時刻、そして覚醒度
が低下して反応が遅れる場合の見逃し時間としてTC
設定する。刺激提示時刻t1は乱数を発生させることに
より得られ、提示時間間隔として5秒から30秒程度に
一様にランダムに選択するとよいが、この時間間隔と分
布は任意に設定してもよい。また、計測時間としては3
0分から数時間に設定することが望ましい。
【0026】次に、ステツプS31で、刺激としてどの
色を選定するかの刺激提示パターンをランダムに設定す
る。ここでは、色(赤,青,黄色)のついた○印を設定
する。しかし、この刺激発生のランダム性には片寄りが
あつてもよく、極限的状況ではある順番に提示してもよ
い。これは注意力の程度により、単調さを増そうとする
場合は刺激のパターンが予期しやすいものに設定すると
よい。
【0027】ステツプS32で、タイマー37がCPU
36aに現時刻を通知し、続くステツプS33で、ステ
ツプS30で設定した刺激提示時刻t1 と現時刻taの
一致を見る。ここでの判定の結果がYESであれば、即
ち、設定された刺激提示時刻に達したとき、次のステツ
プS34で、あらかじめ決められた刺激パターンを被験
者に提示する。こうすることで、刺激発生までウエイト
をかけることができる。
【0028】ステツプS35では、タイマー37がCP
U36aに刺激提示後の現時刻tbを知らせる。そし
て、ステツプS36で被験者1からの反応信号を検出
し、反応があれば続くステツプS37で反応時間とし
て、tb−taを算出する。しかし、ステツプS36で
被験者1からの反応信号が検出できない場合は、ステツ
プS38に進み、被験者の覚醒度が低下し、反応が遅れ
る場合の見逃し時間としてあらかじめ設定したTcと待
ち時間tb−taとの比較を行なう。この待ち時間がT
cを越えていなければ、ステツプS35に戻つて現時刻
tbを入力し、次のステツプS36で再び反応信号を待
つ。ステツプS38での判定の結果がYESであれば、
つまり待ち時間がTcを越えたときには見逃しと判定し
て、ステツプS39で便宜的に反応時間をTcとする。
【0029】ステツプS40では、得られた刺激提示時
刻に対する反応時間データを反応時間データ格納部36
dに格納し、続くステツプS41でCPU36aは計測
終了時刻になつたかの判定を行ない、判定結果がNOで
あれば、以上の処理を、設定した時刻がくるまで繰り返
すべく、ステツプS30に戻る。しかし、ステツプS4
1で計測終了時刻が検知できれば、本処理を終了する。
図7は、脳波処理部70の構成を示すブロツク図であ
る。同図に示した脳波検出部70aでは、不図示の脳波
用の電極を用いて人間の頭部に専用の導電性を持つ接着
剤で接続し、それにて得られた脳波を不図示のヘツドア
ンプで増幅して、ノイズ対策を施した後に脳波用アンプ
(不図示)で増幅する。
【0030】脳波検出部70aからの脳波信号は、A/
D変換部61を介して脳波データとして脳波データ格納
部62に記憶される。このデータをデイジタル・フイル
タ(63a〜63d)でδ波帯域,θ波帯域,α波帯
域,β波帯域に分離し、各帯域データをフイルタリング
データ格納部(64a〜64d)に記憶する。次に、パ
ワー量演算部(65a〜65d)にて各帯域の脳波デー
タから平均パワー量を求める。このときの平均時間TP
(1秒程度)は適時定める。こうして得られた平均パワ
ーデータを覚醒度と相関の高い平均パワー量とするため
に、平滑化処理部(66a〜66d)にて平滑化する。
このときの平滑化時間の大きさを設定する方法について
は後述する。平均パワーデータは、各帯域別のパワーデ
ータ格納部(67a〜67d)に格納される。
【0031】脳波の平滑化処理に関しては反応時間との
対応をとるために、刺激提示時刻から脳波に関する平滑
化時間前までのパワー量を平均し、その時刻の脳波のパ
ワー量とする。ここで各帯域の脳波の平滑化時間(T
δ,Tθ,Tα,Tβとする)を決める必要がある。こ
れらのパラメータは、平滑化された後の脳波(4変量)
と反応時間の相関が最も高くなるものを設定する必要が
ある。そのため反応時間を目的変数とし、δ波パワー
量,θ波パワー量,αパワー量,β波パワー量の4変数
を説明変数として、これらの平滑化時間を変えて重回帰
分析72aで重回帰分析を行なう。こうして色々な平滑
化パラメタの組合せについて得られた重相関係数の内、
最大の重相関係数を明らかにし、そのときの平滑化パラ
メータの組合せを脳波に関する最適な平滑化時間として
決定する。また、同時に重相関解析から得られたパラメ
タa1,a2,a3,a4とこれを用いた重回帰式を覚
醒度推定式とする。これは、予測されるのは反応時間で
あるが、反応時間と覚醒度とは相関高く対応していると
考えることができるからである。
【0032】次に、覚醒度は定量的に計算できるが、ど
の程度のしきい値に対して刺激提示を開始するかを決定
する必要がある。このときの決定の手順を図8のフロー
チヤートに示す。図8のステツプS50で、反応時間デ
ータを取込み、次のステツプS51で反応時間データを
対数変換する。そして、ステツプS52で平均値Aと標
準値σを計算する。これは一般に、反応時間の分布がガ
ウス分布となることが知られているからである。覚醒に
平均から大きくズレてきたことを知るため、しきい反応
時間Tth=A+σからA+2σを設定し、これにより
反応時間が遅くなつたときを覚醒低下にさしかかりつつ
あると判断することができる。また、同様に反応時間T
th=A−σからA−2σよりも反応時間が小さくなつ
たらかなり覚醒していると判断することも可能である。
こうした考え方に基づき、覚醒刺激を与え始めるしきい
覚醒度の値としてTthを用いる。得られたTthとT
δ,Tθ,Tα,Tβとa1,a2,a3,a4とこれ
を用いた重回帰式を覚醒度推定パラメータとする。
【0033】次に、本実施例の覚醒度維持装置の各構成
要素について、詳細に説明する。 <脳波検出部>被験者(ここでは、車両の運転者)の頭
部に脳波を拾うための電極を専用の導電性を持つ接着剤
で接続し、得られた脳波を不図示のヘツドアンプで増幅
してノイズ対策を施した後に脳波用アンプ(不図示)で
増幅する。 <脳波加工部>図9に、脳波加工部52の詳細ブロツク
図を示す。同図の脳波加工部は、図7に示した脳波処理
部と、脳波のパワー量算出方法を除き同一機能を有して
いるので、同一構成には同一符号を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0034】<覚醒度推定部>覚醒度推定部53は、図
3に示した覚醒度推定パラメタ決定装置にて得られた覚
醒度推定パラメータと重回帰式を用いて、脳波加工部5
2で処理された脳波の各帯域パワー・データから覚醒度
を計算する。そして、その値を覚醒度判定部54に引き
渡す。覚醒度は、以下の推定式にて表わされる。即ち、 覚醒度=a1*Pδ+a2*Pθ+a3*Pα+a4*Pβ+a5 (1) ここで、Pδ,Pθ,Pα,Pβは、それぞれ、δ波、
θ波、α波、β波帯域の平均パワーである。以上の方式
で覚醒度推定した例を、図10、図11に示す。
【0035】図10は、各被験者と加振装置の振動条件
について得た、最大の重相関係数、及び反応時間と脳波
の平滑化時間を示す。同図において、数値は左から順
に、重相関係数、それが得られたときの反応時間の平滑
化時間(秒)、脳波の平滑化時間(秒)を表わす。尚、
重相関係数は、小数点第3位を四捨五入した。図11
は、図10の結果を、反応時間と重回帰式による反応時
間の予測値の時間変化の様子を示す。同図において、縦
軸が反応時間、横軸は経過時間を表わす。また、図中、
ドツトで示されているのが反応時間で、実線は脳波から
の推定値である。尚、データの間の切り目は休憩を表し
ている。この例では、反応時間と脳波の重相関係数は
0.89であり、これは上述の方式が覚醒度の推定に有
効であり、且つ、きめ細かな覚醒度の推定が可能である
ことを意味している。また被験者により異なるが、重相
関係数の大きさは0.7から0.98の間をとることが
できる。
【0036】<覚醒度判定部>覚醒度判定部54におけ
る処理手順について、図12に示したフローチヤートに
て説明する。図12のステツプS81で、覚醒度推定部
53にて推定された覚醒度を取込み、ステツプS82で
覚醒度に相当する反応時間Rtを推定する。ここで、R
tがTthを一度越えたということから、直ちに覚醒状
態に変化が生じたと判定するのは危険である。何故なら
ば、何らかの要因でばらついた場合が考えられるからで
ある。
【0037】そこで、ステツプS83で信号出力用のし
きい頻度NS を設定する。続くステツプS84で、Rt
がTthを越える頻度を表わす頻度カウンタNの値を0
とする。つまり、ある一定頻度NS より多くRtがTt
hを越えた場合を覚醒低下と判断する。但し、Rtのサ
ンプリング時間は適時定めるとができる。このように決
めたRtを覚醒低下の判定基準とする。ステツプS83
でNS が決められ、頻度カウンタ値を0にした後、ステ
ツプS85で短時間の脳波データを取込む。そして、ス
テツプS86で推定パラメータと重回帰式を用いて反応
時間推定値Reeg(覚醒度)を計算する。
【0038】ステツプS87では、ReegとRtとが
比較され、反応時間推定値ReegがRtを越えていな
ければステツプS85に戻り、再び脳波を取込んで反応
時間推定値Reegを算出する処理を繰り返す。しか
し、ステツプS87で、反応時間推定値ReegがRt
を越えている場合は、ステツプS88で頻度カウンタN
に1を加算し、続くステツプS89で頻度カウンタの値
Nと設定した頻度Ntとの比較が行なわれる。ここでの
判断がNOであればステツプS85へ戻るが、YESで
あれば、即ち、頻度カウンタの値Nが設定した頻度Ns
を越えたときは覚醒異常と判定し、続くステツプS90
で覚醒低下を意味する覚醒低下信号を出力する。この覚
醒低下信号は刺激提示部に送られる。ステツプS91で
は処理の終了を判定する。尚、ReegがRtを越え、
しばらくの間Rtを越えることがない場合、ノイズとし
てカウンタNをリセツトする機構を取り付けてもよい。
【0039】<刺激提示部>刺激提示部50は覚醒度判
定部54から覚醒低下信号を受けて、車両の運転者1に
音,振動,香り等覚醒効果のある刺激を一定時間、停止
信号が来るまで出力する。尚、このとき刺激の種類や提
示の方法は、後述の覚醒刺激設定装置で得られたものを
用いてもよい。
【0040】図13は、覚醒刺激設定装置の構成を示す
ブロツク図である。本覚醒刺激設定装置は、覚醒効果を
上げる刺激が個人により異なる可能性があるため、あら
かじめその個人に最も適当な刺激の種類と刺激提示の方
法を決定するものである。本装置において、刺激提示部
104と刺激パラメータ設定部110を除く脳波処理部
102,反応時間計測部103,覚醒度推定パラメータ
決定部101は、図3に示した覚醒度維持装置と機能が
同一であるため、説明は省略する。
【0041】図13において、被験者1に選択反応作業
をさせ、そのときの脳波を同時記録する。そして、得ら
れる反応時間と脳波から覚醒度推定パラメータ決定部で
パラメータを決め、覚醒度を推定する。尚、この装置で
の評価を受ける前に被験者が図3に示す覚醒度維持装置
の覚醒度推定パラメータ決定部72による評価を受けて
いる場合は、直ちに覚醒度推定を行なうことができる。
【0042】刺激パラメータ設定部110には、最適な
刺激状態を決定するための刺激の種類と提示方法をあら
かじめ仮設定しておく。そして、刺激提示部104は、
覚醒低下状態と判断したら、刺激パラメータ設定部11
0に設定されたデータに従い、スピーカ駆動部105を
介してスピーカ105aから音を鳴らしたり、振動駆動
部106を介して振動体が内蔵されたシート106aを
高周波振動させたり、あるいは振動駆動部107を介し
て加振装置107aを低周波振動させて、被験者1に刺
激を提示する。そして、その刺激を与えたときの脳波か
ら被験者の覚醒度を推定し、刺激提示前と後の覚醒度推
定値を比較し、効果があつたかどうかを見る。刺激状態
と刺激の種類を変えて、覚醒コントロールに最も効果の
ある刺激を選定することができ、更に得られた結果に基
づいて個人の覚醒を持続し、覚醒コントロールの効果を
上げることができる。
【0043】<覚醒度推定値の解釈>長時間に渡つて反
応時間を計測しその分布を求めると、図14に示す分布
図が得られる。同図に示す分布において、横軸は(対
数)反応時間、縦軸は頻度であり、ここでは、横軸の刻
みが細かいので図形として多少の歪があるが、この刻み
とデータのポイント数を変化させることで、この分布
は、図15に示す正規分布に近づく。尚、図15におい
て、グラフの右端側が眠気がある状態、左端側が覚醒状
態に対応する。
【0044】反応時間の時間変化パターンと眠気(覚醒
度)の時間変化パターンとを比較した結果を、図16に
示す。同図からも分かるように、反応時間の時間変化パ
ターン(図中の実線)と眠気自覚症状(図中の破線)
は、同一の変化傾向を示し、反応時間の値は覚醒度に相
当すると解釈できる。尚、眠気自覚症状については、実
験終了後の被験者の記憶に基づく報告をもとにしたもの
である。よつて、上記式(1)にて推定した反応時間の
推定値は、覚醒度の推定値であると解釈でき、また、反
応時間の分布は、覚醒度推定値の分布に相当すると解釈
できる。そこで、図17に示す覚醒度推定値の分布に基
づいて、以下に述べるバイオフイードバツクの基準値を
設定する。
【0045】<バイオフイードバツクの基準値の設定>
図18は、覚醒度推定値を用いたバイオフイードバツク
基準値の設定方法を説明するための図である。覚醒度推
定値の値を統計的に十分な数だけ集めると、その分布
は、図18の実線部分のように、正規分布型を示すこと
が予想される。一般に、正規分布においては、分布の平
均値をμ、標準偏差をσとすると、μ−a,μ+aの範
囲内の値は、平均からの誤差として解釈し、μ+a以
上、あるいはμ−a以下の値は、この分布には属さない
異常な値と考える。そして、aは、σ、あるいは2σの
値を適用する。ここでは、この考え方を応用して、バイ
オフイードバツク基準値を設定する。
【0046】μとして、事前の実験にて得られた反応時
間の平均値を、σとして、同じく反応時間の標準偏差を
とる。そして、覚醒度推定値がμ−a,μ+aの範囲内
にあるときは、覚醒度は正常覚醒の状態の範囲内にある
と考え、刺激を運転者に呈示しない。このとき、一般的
にはa=σとするが、人により刺激を呈示し始めるタイ
ミングは、その生理特性により違うので、適時、その特
性に合つた値を設定してもよい。図18では、Bh0
(=μ+σ)が、正常覚醒状態と判断する上限値、Bl
0(=μ−σ)が、正常覚醒の下限値である。
【0047】<覚醒低下時の基準値>次に、覚醒低下時
に対するバイオフイードバツクの基準値設定の考え方を
説明する。覚醒度推定値がBh0を越えたときは、反応
時間が異常に遅くなりつつあることを意味しているの
で、覚醒低下し始めていると判断して、覚醒用の刺激を
呈示を開始する。また、Bh1は、極度の覚醒低下状態
に陥つたと判断できる閾値である。この値は、一般に
は、Bh1=μ+2σとし、上述のように個人差がある
ため、人によりその設定値を変える。
【0048】覚醒度推定値がBh0からBh1の範囲に
あるときは、覚醒低下の傾向が出始めているが、まだ、
眠いという自覚症状が現われていない領域である。この
範囲に覚醒度推定値があるときは、積極的な刺激呈示に
より覚醒効果が上がるものと考えられるので、この範囲
では興奮用刺激を与える。また、覚醒度推定値がBh1
よりも大きくなつたときは、自覚症状として眠気を感じ
ている状態と考えられ、覚醒度推定値がBh2を越える
と、さらに覚醒低下した状態、つまり、ウトウト運転の
状態と考えられる。そして、覚醒度推定値がBh1,B
h2の間にあるときは、相当の刺激を呈示するか、ある
いは音、振動、香り、空調の風量という複合刺激により
覚醒させる必要がある。尚、Bh1,Bh2の値は、そ
れぞれμ+2σ,μ+3σとするが、ここでも、人(運
転者)の生理特性に応じて設定する性格のものである。
【0049】また、さらに覚醒度が低下して、覚醒度推
定値がBh2より大きくなつたときは、運転者には運転
停止の警告をする。尚、上記のように、覚醒度推定値が
Bh0からBh1の範囲では、覚醒をより一層効果的な
ものにするため、図18に示すように、この範囲をN分
割し、覚醒低下の度合に応じて刺激量を増やし、興奮効
果を促すことも可能である。ここでは、刺激としては、
音量や振動の加速度の大きさ等が考えられる。図19
は、このときの、運転者に与える興奮用刺激量と覚醒度
推定値との関係を示すものである。
【0050】<緊張(興奮)時の基準値>興奮時に対す
るバイオフイードバツクの基準値設定の考え方を説明す
る。図18において、覚醒度推定値がBl0より下がつ
たときは、反応時間が異常に速くなりつつあることを意
味しているので、運転者は緊張(過度の集中)し始めて
いると判断して、鎮静用の刺激の呈示を開始する。図1
8のBl1は、極度の緊張状態になつたと判断できる閾
値であり、この値は、一般的には、Bl1=μ−2σと
する。また、上記と同様の理由にて、この値は個人差に
より、その設定値を変える。
【0051】また、Bl0からBl1の範囲では、緊張
の傾向が生理的に出始めているが、まだ、過度の緊張状
態、例えば、パニツクに至る程の緊張状態にあるという
自覚症状が現われていない領域である。従つて、この範
囲に覚醒度推定値があるときは、積極的な刺激呈示によ
り緊張状態の鎮静効果が上がるものと考えられるので、
この範囲では鎮静用刺激を与える。
【0052】また、覚醒度推定値がBl1よりも小さく
なつたときは、自覚症状として緊張を感じている状態で
あり、覚醒度推定値がBl2を越えたときは、さらに覚
醒低下したウトウト運転と考えられる。推定値がBl1
とBl2の間にあるときは、相当の鎮静刺激を呈示する
か、あるいは音、振動、香り、空調の風量という複合刺
激により鎮静させる必要がある。尚、一般的には、Bl
1とBl2の値は、それぞれμ−2σ,μ−3σとする
が、上述のように運転者の生理特性に応じて設定する。
【0053】そして、さらに覚醒度が低下して、覚醒度
推定値がBl2よりも低下したときは、運転者には運転
停止の警告をする。尚、上記、覚醒度推定値がBl0か
らBl1の範囲では、鎮静をより一層効果的なものにす
るため、図18に示すように、この範囲をN分割し、覚
醒低下の度合に応じて鎮静用の刺激量を増やし、鎮静効
果を促すことも可能である。ここでは、刺激としては、
1/fゆらぎ音楽や香り、温風等が考えられる。図20
は、このときの、運転者に与える鎮静用刺激量と覚醒度
推定値との関係を示すものである。
【0054】次に、上記バイオフイードバツクの基準値
設定や低覚醒状態、あるいは過緊張状態への対処処理に
ついて、フローチヤートを参照して説明する。図21
は、バイオフイードバツクの基準値設定の処理フローで
ある。同図において、ステツプS11で基準値設定のた
めの初期値設定を行ない、ステツプS12で、上述の方
法にて覚醒度推定値Xを計算する。続くステツプS13
では、ステツプS12にて求めた覚醒度推定値XがBl
0より小さいか否かの判定をし、X<Bl0、つまり過
緊張の状態にあれば、ステツプS16、即ち、過緊張対
処処理に進む。
【0055】一方、ステツプS13での判定がNOであ
れば、ステツプS14で覚醒度推定値XがBh0より大
きいか、つまり、低覚醒状態にあるか否かを判定する。
ここで、X>Bh0であれば、覚醒低下し始めていると
判断してステツプS15の低覚醒対処処理に入る。図2
2は、低覚醒対処ルーチンを示すフローチヤートであ
る。同図において、ステツプS21では、上述の方法に
て覚醒度推定値Xを計算し、次のステツプS22で、そ
の値がBh1よりも大きいか否かを判定する。ここで、
X≦Bh1であれば、ステツプS24で中度の刺激を与
える。
【0056】また、ステツプS22での判定がYESで
あれば、自覚症状として眠気を感じている状態と考えて
ステツプS23に進み、覚醒度推定値がBh2を越える
か否かの判定をする。ステツプS22での判定結果がN
Oであれば、ステツプS25での過度の刺激を与える処
置を行ない、ステツプS22での判定結果がYESであ
れば、覚醒度推定値がBh2より大きくなつたとして、
ステツプS26で運転者に運転停止の警告をする。
【0057】図23は、過緊張対処ルーチンを示すフロ
ーチヤートである。同図において、ステツプS61で
は、上述の方法にて覚醒度推定値Xを計算し、次のステ
ツプS62で、その値がBl1よりも大きいか否かを判
定する。ここで、X≧Bl1であれば、ステツプS64
で中度の鎮静刺激を与える。また、ステツプS62での
判定がYESであれば、自覚症状として緊張を感じてい
る状態と考えてステツプS63に進み、覚醒度推定値が
Bl2より小さいか否かの判定をする。ステツプS62
での判定結果がNOであれば、ステツプS65での過度
の鎮静刺激を与える処置を行ない、ステツプS62での
判定結果がYESであれば、覚醒度推定値がBl2より
小さくなつたとして、ステツプS66で運転者に運転停
止の警告をする。
【0058】次に、覚醒度のリズム、特に覚醒リズムの
崩れをもとに覚醒低下を検出する方法について説明す
る。 <覚醒度のリズム特性>最初に、覚醒度のリズムが現わ
れる現象について、反応時間に関する実験データをもと
に説明する。反応時間と覚醒度とは、上述のように正の
相関関係にあり、覚醒度推定値と反応時間には、定量的
に高い相関関係が存在する。換言すれば、反応時間は、
覚醒度推定値により高精度に推定できるので、反応時間
のデータを用いて覚醒度のリズム特性を説明すること
は、覚醒度推定値に対して説明することと同義である。
図24は、長時間に渡り反応時間を計測した結果をグラ
フに示したもので、横軸が経過時間、縦軸が対数変換し
た反応時間である。尚、グラフ上でのデータの区切り
は、被験者に与えた休憩時間(5分)を表わしている。
【0059】図中の領域Bでは、反応時間が規則正しい
周期で変動しており、覚醒時の代表的な特性を示してい
る。つまり、覚醒時でも、人の覚醒状態は、行なつてい
る作業に支障をきたさない範囲で変動しており、しかも
その変動状態は、規則正しい周期を持つている。それに
対して、領域Aは、被験者が眠い状態になつたことを示
しており、その最初の段階では正常な覚醒状態にある
が、後半は、急激に覚醒低下を引き起こし、ウトウトと
居眠りした状態になつている。図から明らかなように、
この状態での反応時間は極度に遅い。
【0060】結局、図24での領域A,Bにおける反応
時間を比較すると、正常覚醒状態には覚醒のリズムが存
在するが、覚醒低下が生じたときには、リズムが消失す
ることが分かる。そこで、ここでは、この事実を利用し
て、バイオフイードバツクの刺激呈示の基準値を設定す
る。図25は、覚醒度リズムと、そのリズムが消失する
までの様子を模式的に図示したものである。同図から分
かるように、覚醒度には、リズミカルに変化していると
きと、覚醒低下に向けてリズムが消失するときがある。
上述のように、覚醒リズムは周期的であるが、それは人
間のリズムであるため「ゆらぎ」を有している。この
「ゆらぎ」とは、下記の概念にて示されるものである。
【0061】「ゆらぎ」には、リズム振幅のゆらぎと周
期のゆらぎとがある。図26は、覚醒振幅のゆらぎを示
すもので、周期は一定であるが覚醒度がばらつく例であ
る。また、図27は、振幅が一定で、覚醒リズムの周期
がゆらぐ場合を示している。実際の覚醒リズムは、現象
として振幅と周期の両方のゆらぎが同時に含まれる形で
現われるため、覚醒リズムの検出には、リズムの振幅周
期とそのゆらぎ幅、リズムの平均周期とその周期ゆらぎ
幅を、事前に対象とする被験者について求める必要があ
る。
【0062】<覚醒リズム特性のパラメータ>次に、個
人の覚醒リズム特性を表わすパラメータの求め方を説明
する。ここでは、リズムの基準値として対象とするの
は、覚醒低下が始まる場合のみである。これは、リズム
特性を過度の緊張状態の検出に適用するのは不向きであ
るからである。つまり、実験データでは、覚醒低下に向
かうリズムの崩れ現象は明確になつているが、過度に緊
張した場合には反応時間が一定値に飽和するため、リズ
ムの崩れという特異な現象が現われないからである。
【0063】<覚醒リズム振幅ゆらぎの計算>図28
は、覚醒リズム振幅ゆらぎの計算方法を示すフローチヤ
ートである。同図において、ステツプS71で、計測し
た反応時間の時系列データ、あるいは覚醒度推定値の時
系列データを読み出し、ステツプS72で、上記時系列
波形に対して十分なスムージングを施して、波形の平滑
化、及びノイズの除去を行なう。これは、時系列波形が
ノイズを持ち、不規則に変動する成分を含んでいるから
で、このスムージングにて、覚醒リズムに関係する波形
成分のみを抽出することを目的としている。但し、ここ
でのスムージングの度合は、リズム特性が失われない程
度とする。
【0064】ステツプS73では、覚醒度振幅のピーク
値を検出するための測定回数Nを初期化し、続くステツ
プS74で覚醒度振幅のピーク値の検出、及びNの更
新、つまり、Nの値を1だけインクリメントする。この
ピークの検出は、覚醒が低下する傾向を示すピーク(図
26のA部)のみを対象とする。これは、逆のピーク、
つまり、図26のB部のピークは、緊張の極限を表わす
からである。ステツプS75では、得られたピーク値を
メモリに記憶し、ステツプS76で、次にピークを検知
すべき時系列データが存在するか否かを判定する。そし
て、データがあれば、再度ステツプS74に戻り、ピー
ク値の検出を続ける。
【0065】しかし、ステツプS76でピークを検知す
べきデータがないと判断された場合は、ステツプS77
にて、以下の式に従つた各種の演算を行なう。尚、上記
ステツプS74でのピーク値の検出方法としては、例え
ば、一般的に行なわれている、検出点での微分係数を求
め、それが正から負に反転したときの値をピーク値とす
る方法をとる。ステツプS77での演算式として、覚醒
度振幅の平均ピーク値Apは、
【0066】
【数2】
【0067】にて求め、また、覚醒度振幅の標準偏差A
σは、
【0068】
【数3】
【0069】による。そして、覚醒低下基準値Alは、 Al=Ap+x・Aσ (1<x<3) …(4) にて求める。このようにして求めたAlが、覚醒低下が
起こり始めたと判断する基準値となる。
【0070】<覚醒リズム振幅からの覚醒低下の判断>
図29は、上記計算式にて求めた覚醒低下基準値Alに
基づいて、覚醒低下の開始を判定するフローチヤートで
ある。同図のステツプS101では、前述の方法にて運
転者の脳波の取り込みを行ない、ステツプS102で、
覚醒度推定値Xを計算する。尚、この覚醒度推定値の計
算は、上述の方法と同様であるため、ここでは、その説
明を省略する。
【0071】ステツプS102にて求めた覚醒度推定値
の時系列データは、リズムを表わす成分とノイズ成分と
が含まれているので、ステツプS103では、得られた
過去の覚醒度推定値の数ポイントを用いて平均し、ノイ
ズ成分を除去する。そして、次のステツプS104で、
この覚醒度推定値Xと、先に式(4)にて求めた覚醒低
下基準値Alとの比較を行ない、X>Alが成立するか
否かの判断を行なう。ステツプS104で、覚醒度推定
値Xが覚醒低下基準値Alよりも大きいと判断される
と、ステツプS105に進み、覚醒低下が開始されたと
判定する。
【0072】<覚醒リズム周期ゆらぎの計算>覚醒リズ
ムの周期を求めるため、最初に覚醒度振幅のベース値を
求める。このベース値とは、その値を基準にして振幅ゆ
らぎの範囲で上下規則正しい振幅で覚醒度が振動する基
準値(シフト量)のことである。覚醒度振幅のベース値
を求めるため、覚醒度の上限ピークと下限ピークを求め
るが、この内、上限ピークについては、図28のフロー
チヤートにて示される処理手順と同様であるため、ここ
ではその説明を省略する。
【0073】図30は、覚醒度の下限ピークを求めるた
めの処理を示すフローチヤートであるが、基本的には、
上限ピークを求める手順と同じある。つまり、同図のス
テツプS201では、計測した反応時間の時系列デー
タ、あるいは覚醒度推定値の時系列データを読み出し、
ステツプS202で、これら時系列波形に対して十分な
スムージングを施して平滑化、及びノイズの除去を行な
う。
【0074】ステツプS203では測定回数Nを初期化
し、続くステツプS204で覚醒度振幅の下限ピーク値
の検出、及びNの値を更新をする。ステツプS205で
は、得られたピーク値をメモリに記憶し、ステツプS2
06で、次にピークを検知すべき時系列データが存在す
るか否かを判定する。ここでデータがあると判定されれ
ば、再度ステツプS204に戻り、ピーク値の検出を続
ける。しかし、ステツプS206でピークを検知すべき
データがないと判断された場合は、ステツプS207に
て、以下の式に従つた各種の演算を行なう。
【0075】覚醒度振幅の下限平均ピーク値Bpは、
【0076】
【数5】
【0077】にて求め、覚醒度振幅の標準偏差Bσは、
【0078】
【数6】
【0079】による。そして、得られた上限ピークと下
限ピークとの和の1/2を覚醒度振幅ベース値C0とす
る。つまり、 C0=(Ap+Bp)/2 …(7) となる。尚、上記処理は、ベース値を基準にして覚醒度
の振幅が上下に規則正しく変化するという仮定に基づく
ものである。
【0080】図31は、覚醒リズム周期の計算方法を示
すフローチヤートである。同図において、ステツプS3
01では、計測した反応時間の時系列データ、あるいは
覚醒度推定値の時系列データを読み出し、ステツプS3
02で、上記時系列波形に対して十分なスムージングを
施して、波形の平滑化、及びノイズの除去を行なう。こ
れは、時系列波形がノイズを持ち、不規則に変動する成
分を含んでいるからで、このスムージングにて、覚醒リ
ズムに関係する波形成分のみを抽出することを目的とし
ている。但し、ここでのスムージングの度合は、リズム
特性が失われない程度とする。
【0081】ステツプS303では、ベース値のクロス
ポイント(図32参照)を検出するための測定回数Nを
初期化し、続くステツプS304でベース値のクロスポ
イント検出、及びNのインクリメント、つまり、N=N
+1とする。このクロスポイントは、現在の覚醒度推定
値をX、1データ前の覚醒度推定値をX’とした場合、
X−C0とX’−C0の値の符号が異なるときの点を意
味する。換言すれば、覚醒度推定値がベース値をよぎる
点である。
【0082】ステツプS305では、クロスポイントを
検出したときの時刻(クロス時刻)をメモリに記憶し、
ステツプS306で、次にクロスポイントを検知すべき
時系列データが存在するか否かを判定する。そして、デ
ータがあれば、再度ステツプS304に戻り、クロスポ
イントの検出を続ける。尚、検出されたクロス時刻をT
(i)(i=1〜N)とすると、T(i)−T(i−
1)は、覚醒リズムの1/2となる。
【0083】一方、ステツプS306でクロスポイント
を検知すべきデータがないと判断された場合は、次のス
テツプS307にて、以下の式に従つた各種の演算を行
なう。即ち、ステツプS307での演算式として、覚醒
度リズム周期の平均値Taは、
【0084】
【数8】
【0085】にて求められ、覚醒度リズム周期の標準偏
差Tσは、
【0086】
【数9】
【0087】となる。また、覚醒低下基準値Tlは、 Tl=Ta+x・Tσ (1<x<3) …(10) にて求める。このようにして求めたTlが、リズム周期
検出の視点から覚醒低下が起こり始めたと判断する基準
値となる。
【0088】<覚醒リズム周期からの覚醒低下の判断>
図33は、上記計算式にて求めた覚醒低下基準値Tlに
基づいて、覚醒低下の開始を判定するフローチヤートで
ある。同図のステツプS401では、前述の方法にて運
転者の脳波の取り込みを行ない、ステツプS402で、
覚醒度推定値が、初めてベース値をよぎつた時刻T(ク
ロス時刻)を記憶する。ステツプS403では、再度、
運転者の脳波の取り込みを行ない、続くステツプS40
4で、覚醒度推定値Xを計算する。尚、この覚醒度推定
値の計算は、上述の方法と同様であるため、ここでは、
その説明を省略する。
【0089】ステツプS405では、覚醒度推定値が、
その後、ベース値をよぎつたか否かを判定し、ベース値
をよぎつていれば、ステツプS407にてそれを新しい
クロス時刻Tnewとして記憶する。しかし、その後の
ベース値のクロスがないときは、ステツプS406に進
み、最後にクロスがあつた時刻から覚醒リズム周期の半
周期分の時間が経過したかどうかを判定する。つまり、
最後にクロスがあつた時刻をT、リズム周期のゆらぎ範
囲を考慮した周期をT’=Tl/2(=(Ta+x・T
σ)/2)とした場合、時刻Tからの経過時間t’とT
+T’との比較を行なう。その結果、t’>T+T’の
関係が成立していれば、ステツプS408にて、覚醒低
下の開始があつたと判断する。
【0090】<まばたき頻度の計測>眼球運動の時系列
データからまばたき頻度を計測し、それをもとに覚醒度
を推定する方法について説明する。図34,図35は、
人の眼球運動の計測方法を示すもので、図34では、眼
球をはさむ上下方向に生体電極301,302を接着し
てその電位差を計測し、得られた信号を生理信号用アン
プ(不図示)にて増幅することで、上下方向の眼球運動
を検出するものである。同様に、図35は、生体電極3
03,304にて左右方向の眼球運動を検出する方法を
示すものである。
【0091】図36は、眼球運動の信号を得るための装
置の一部構成を示すブロツク図であり、電極301〜3
04からの信号は、ヘツドアンプ305、メインアンプ
306を介して、アナログ信号として出力される。図3
7は、上記構成をとる装置にて得られた眼球運動の信号
波形であり、眼球が動くことで電位波形が変動し、図中
の矢印にて示された点において眼球運動が起こつている
ことが分かる。また、このときの波形のピークの高さ
は、眼球運動の大きさにより異なる。尚、図示した波形
は、まばたきが原因で生じたもので、眼振による波形で
はない。
【0092】一般に、まばたき頻度は、上記のような方
法にて得られる電位変化の波形から、単位時間当たりの
ピーク数を計数するか、あるいは、ある一定時間のピー
ク数を計数し、その値を単位時間当たりの数に変換した
ものと定義される。眼球運動データは、外界からの影響
を受けやすく、例えば、生体用電極のコードが体動にて
揺れることで信号波形の基線変動が生じ、眼球運動の波
形が乱れる。また、電極が生体になじむことで、基線の
値が変動していく傾向がある。
【0093】図38は、眼球運動データを得るための装
置構成を示すブロツク図である。同図において、生体電
極からの眼球運動信号は生理信号用アンプ401に入力
され、フイルタ402、例えば、アンチエリアジング・
フイルタを通した後、A/D変換器403に入力する。
そして、A/D変換器403にてデジタル信号に変換さ
れた信号は、眼球運動の時系列データとして処理部40
4内のメモリ404bに入力される。処理部404を構
成するCPU404aは、後述する処理フローに基づい
て統計的に最適なトリガ値を設定し、まばたき頻度を計
算する。そして、その結果は、メモリ媒体であるデイス
ク405に格納される。
【0094】図39,図40は、まばたき頻度を得るた
めの処理手順を示すフローチヤートである。同図におい
て、ステツプS501で閾値用カウンタIを初期化、ス
テツプS502で、次に閾値を選ぶためのカウンタのイ
ンクメントを行なう。そして、ステツプS503では閾
値の候補を決定、つまり、仮トリガ値として眼球運動デ
ータの上限のかなり大きい値から0までの値で動かす。
ここでは、カウンタ値Iを1000倍した値を候補値A
とする。この仮トリガの変更の方法は、データを動かす
区間を十分に細かく分割し、それを変更のきざみ値とす
る。そして、トリガ値は、上限設定値から0までのきざ
み値分ずつ減少させることで変更する。
【0095】ステツプS504では、候補値Aが、16
bitで入力されたデータに対応させた最大値である3
2768に対して20000を設定し、この値を越える
か否かを判定する。そして、ステツプS505で時間用
カウンタJの初期化、ステツプS506でカウンタのイ
ンクリメントを行なう。ステツプS507では、1回の
まばたきに対して複数のカウントをしないよう、波形の
切り出し時間区間[T1,T2]を設定する。つまり、
まばたきが連続して起こらない時間幅を略0.25秒と
し、この時間前後のデータを切り出す。具体的には、
[T1,T2]=[0.25・(J−1),T1+0.
25]の区間設定を行なう。続くステツプS508で
は、上記のT2がデータの時間長さを越えるか否かの判
定を行ない、T2がそれを越えていなければ、次のステ
ツプS509で、時間区間[T1,T2]におけるデー
タを切り出す。
【0096】ステツプS510では、ステツプS509
で切り出されたデータの信号レベルBが、上述の候補値
Aより大きいか否かを判定する。ここでの判定がYE
S、つまり、眼球運動の電圧レベルが設定した仮トリガ
値を越えたとき、ステツプS511に進んで、時刻T1
においてまばたきが1回発生したと判定する。そして、
メモリEYE(T1)を1にすることで、まばたきの発
生を記憶する。
【0097】一方、ステツプS510にて、信号レベル
Bが候補値Aより小さいと判定された場合は、ステツプ
S512にてメモリEYE(T1)を0にして、まばた
きが発生しなかつた旨、記憶する。ステツプS513で
は、ステツプS503で設定した候補値A(パラメータ
A)についてのまばたきカウントが終了したかどうかを
判定、つまり、仮トリガ値のもとに全眼球運動データに
対してまばたきカウントを行ない、検知した全まばたき
数をメモリに記憶する。このステツプS513での判定
がNOであれば、ステツプS502に戻り、同様の処理
を仮トリガ値を変更して行なう。
【0098】ステツプS514では、以上の処理にて得
られた全まばたき数からまばたき頻度の計算を行ない、
ステツプS515でパラメータAについての処理を終了
する。続くステツプS516では、得られた仮トリガ値
と全まばたき数の関係を、図41〜図43に示すように
グラフ化する。そして、ステツプS517でグラフパタ
ーンの判定、ステツプS518で正式な閾値の決定を行
なつた後、ステツプS519で、まばたきデータの決定
を行なう。
【0099】このまばたきデータの決定について、具体
的に説明する。上述のように、得られた仮トリガ値と全
まばたき数とをグラフ化したものの内、図41に示すグ
ラフでは、グラフの勾配が少ない部分、つまり安定領域
が存在し、その部分が統計的にみた最適トリガ値である
と考えることができる。そして、最適トリガ値のもと、
上述のような波形切り出し区間を設定し、その区間での
眼球電圧レベルが最適トリガを越えたとき、まばたきが
発生したとしてその時刻をメモリに格納していく。最終
的には、得られた単位時間当たりのまばたき数のカウン
ト値をまばたき頻度とする。
【0100】また、図42に示すように、データに外乱
の影響がある場合は、眼球運動計測のデータが評価に適
したものではないので、安定領域の勾配が激しくなる。
さらに、データが完全に不適切な場合は、図43に示す
ように、安定領域が存在しない。このように、全眼球運
動の時系列データ、つまり、長時間の眼球運動の時間的
変化を観測して得た眼球運動計測のデータが評価に適し
たものかどうかが統計的に判定でき、精度の高い、安定
したまばたき頻度データを得ることができる。
【0101】<覚醒低下時の刺激増減>バイオフイード
バツク効果を促進するため、刺激に対する覚醒度(刺激
効果)の戻り代に応じて刺激を増減する方法として、覚
醒低下時の刺激増減について説明する。図44は、覚醒
低下時の刺激増減処理を示すフローチヤートである。こ
こでは、同図に示す処理に先立ち、図45に示すよう
な、覚醒度推定値とそれに対応する刺激量との関係グラ
フ、あるいは両者の関係式を用意する。図44に示すフ
ローチヤートにおいて、ステツプS601では、時間重
みカウンタNを1にし、続くステツプS602で、覚醒
度推定値Xを計算する。そして、ステツプS603で
は、上記覚醒度推定値Xに応じて、図45に示すグラフ
より運転者に与える刺激量S0(X)を読み込む。
【0102】ステツプS604では、刺激による覚醒度
の戻り代に応じて刺激を調整するための刺激係数Deを
計算する。この刺激係数とは、発生させる刺激に対する
重み係数であり、下記の式(11)にて与えられる。ま
た、ステツプS605では、式(12)にて刺激量の計
算を行なう。つまり、 De=(X−Rerrl−Rbest)・(D0・N・(X’−X)-1) …(11) ここで、D0・N・(X’−X)-1は重み係数(W
(t))であり、一般的には、W(t,X’−X)の関
数として、任意に設定可能である。尚、D0は定数であ
る。 S=S0・De …(12) Deの特徴は、Nと(X’−X)とに依存している点で
あり、ここで、X’は、ステツプS605での処理後、
刺激を与えたときの覚醒度推定値であり、(X’−X)
は、覚醒度推定値の変化率に比例する量となつている。
さらに、(X−Rerrl−Rbest)は、図46の
覚醒度と覚醒度推定値との関係に示すように、最適覚醒
状態と判断できる範囲からのずれ度合により、刺激量を
調整する働きを有するファクタである。
【0103】また、刺激係数において、(X’−X)-1
のファクタを乗ずることは、刺激の効果による覚醒度の
変化が少ない程、大きな刺激を呈示する方向に働くこと
を意味している。ステツプS606では、ステツプS6
05にて計算した刺激量を呈示し、次のステツプS60
7では、刺激呈示後の覚醒度推定値X’を求める。そし
て、ステツプS608では、ステツプS606で呈示し
た刺激が、効果を上げたか否かの判定をする。つまり、
X’<Xであれば刺激の効果があり、逆に、X’≧Xで
あれば効果がなかつたとして、ステツプS609に進
み、そこでNの値を増加してからステツプS602に戻
る。このNはループカウンタで、本処理系のループを回
る回数が多い程、その値も大きくなり、刺激係数の値を
大きくするよう機能する。そして、Nは時間に比例した
量であり、このことは、時間が経過して刺激の効果が上
がらない場合は、刺激量を大きくしていくよう働くこと
を意味する。
【0104】刺激の効果が確認できたときは、ステツプ
S610にて、刺激の効果にて最適な覚醒状態に戻つた
かどうかの判定をする。つまり、ここでは、X’と(R
errl+Rbest)との比較をし、X’<(Rer
rl+Rbest)が成立すれば、覚醒の効果があつた
として、本処理系から抜ける。しかし、覚醒の効果がな
いと判定された場合は、最初のステツプS601に戻
る。
【0105】<緊張時の刺激増減>緊張時における刺激
の増減についても、処理方法は、基本的には覚醒低下時
での処理と同じである。つまり、ここでも、図47に示
す緊張時の処理に先立ち、図45に示すような、覚醒度
推定値とそれに対応する刺激量との関係グラフ、あるい
は両者の関係式を用意する。図47に示すフローチヤー
トにおいて、覚醒低下時での処理と同様、ステツプS7
01では、時間重みカウンタNを1にし、続くステツプ
S702で、覚醒度推定値Xを計算する。そして、ステ
ツプS703では、上記覚醒度推定値Xに応じて、図4
5に示すグラフより運転者に与える刺激量S0(X)を
読み込む。
【0106】ステツプS704では、刺激による覚醒度
の戻り代に応じて刺激を調整するための刺激係数Deを
計算する。この刺激係数とは、発生させる刺激に対する
重み係数であり、下記の式(13)にて与えられる。ま
た、ステツプS705では、式(12)にて刺激量の計
算を行なう。つまり、 De=(Rbest−Rerr2−X)・(D0・N・(X’−X)-1) …(13) ここで、D0・N・(X’−X)-1は重み係数(W
(t))であり、一般的には、W(t,X’−X)の関
数として、任意に設定可能である。尚、D0は定数であ
る。
【0107】ここでもDeは、Nと(X’−X)とに依
存しており、X’は、ステツプS705での処理後、刺
激を与えたときの覚醒度推定値であり、(X’−X)
は、覚醒度推定値の変化率に比例する量となつている。
さらに、(Rbest−Rerr2−X)は、図46の
覚醒度と覚醒度推定値との関係に示すように、最適覚醒
状態と判断できる範囲からのずれ度合により、刺激量を
調整する働きを有するファクタである。また、刺激係数
において(X’−X)-1のファクタを乗ずることは、刺
激の効果による覚醒度の変化が少ない程、大きな刺激を
呈示する方向に働くことを意味している。
【0108】ステツプS706では、ステツプS705
にて計算した刺激量を呈示し、次のステツプS707で
は、刺激呈示後の覚醒度推定値X’を求める。そして、
ステツプS708では、ステツプS706で呈示した刺
激が、効果を上げたか否かの判定をする。つまり、X’
<Xであれば刺激の効果があり、逆に、X’≧Xであれ
ば効果がなかつたとして、ステツプS709に進み、そ
こでNの値を増加してからステツプS702に戻る。こ
のNはループカウンタで、本処理系のループを回る回数
が多い程、その値も大きくなり、刺激係数の値を大きく
するよう機能する。そして、Nは時間に比例した量であ
り、このことは、時間が経過して刺激の効果が上がらな
い場合は、刺激量を大きくしていくよう働くことを意味
する。
【0109】刺激の効果が確認できたときは、ステツプ
S710にて、刺激の効果にて最適な覚醒状態に戻つた
かどうかの判定をする。つまり、ここでは、X’と(R
best−Rerr2)との比較をし、X’<(Rbe
st−Rerr2)が成立すれば、覚醒の効果があつた
として、本処理系から抜ける。しかし、覚醒の効果がな
いと判定された場合は、最初のステツプS701に戻
る。
【0110】以上述べたように、本実施例によれば、脳
波と反応時間、あるいはまばたき頻度と反応時間それぞ
れの相関関係をもとに覚醒度推定値を定量的に精度よく
求めることができ、得られた覚醒の度合に応じて刺激を
呈示することで、人間の覚醒低下を防止し、その人間の
最適覚醒状態に維持することができるという効果があ
る。
【0111】また、覚醒低下時に限らず、過度の緊張状
態に陥つた人間の覚醒度を正常状態に引き戻すことがで
きるという効果がある。尚、上記実施例では、脳波やま
ばたき頻度をもとに覚醒度推定値を求めたが、本発明は
これらに限定されず、例えば、心拍数をもとに覚醒度を
推定してもよい。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
覚醒度推定値をもとに覚醒低下状態を判断し、その覚醒
状態に応じたバイオフイードバツクを実現することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】〜
【図17】本発明の実施例に係る覚醒度推定法を説明す
るための図、
【図18】〜
【図23】実施例に係るバイオフイードバツクの基準値
の設定方法を説明するための図、
【図24】〜
【図33】覚醒度のリズム特性を説明するための図、
【図34】〜
【図43】まばたき頻度の計測を説明するための図、
【図44】〜
【図47】覚醒低下時の刺激増減について説明するため
の図である。
【符号の説明】
50 刺激提示部 51 脳波検出部 52 脳波加工部 53 覚醒度推定部 54 覚醒度判定部 301〜304 生体電極
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 21/00 A61B 5/18

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人間を覚醒状態に維持するための所定の
    刺激を人間に与える刺激手段と、 該刺激手段による刺激に対して人間の覚醒度に関連する
    生理状態量を検出する検出手段と、 該検出手段により検出された生理状態量に基づいて 人間
    の覚醒度推定値を算出する第1の算出手段と、 前記覚醒度推定値が示す覚醒度振幅の平均ピーク値、及
    び標準偏差を算出する第2の算出手段と、 算出された平均ピーク値と標準偏差とに基づいて覚醒低
    下を判断する覚醒低下判断手段と、該覚醒低下判断手段の判断結果に基づいて、前記刺激手
    段の呈示する刺激量を設定する設定手段 とを備えること
    を特徴とする覚醒度維持装置。
  2. 【請求項2】 前記生理状態量は、脳波であることを特
    徴とする請求項1に記載の覚醒度維持装置。
  3. 【請求項3】 前記生理状態量は、まばたき頻度である
    ことを特徴とする請求項1に記載の覚醒維持装置。
  4. 【請求項4】 前記生理状態量は心拍数であることを特
    徴とする請求項1に記載の覚醒維持装置。
  5. 【請求項5】 人間を覚醒状態に維持するための所定の
    刺激を人間に与える刺激手段と、 該刺激手段による刺激に対する人間の反応時間を検出す
    る検出手段と、 該検出手段により検出された反応時間に基づいて 人間の
    覚醒度推定値を算出する第1の算出手段と、 前記覚醒度推定値が示す覚醒度リズム周期及び標準偏差
    を算出する第2の算出手段と、 算出された周期と標準偏差とに基づいて覚醒低下を判断
    する覚醒低下判断手段と、該覚醒低下判断手段の判断結果に基づいて、前記刺激手
    段の呈示する刺激量を 設定する設定手段 とを備えること
    を特徴とする覚醒度維持装置。
  6. 【請求項6】 前記覚醒度推定値は、脳波と反応時間と
    の相関により算出することを特徴とする請求項5に記載
    の覚醒度維持装置。
  7. 【請求項7】 前記覚醒度推定値は、まばたき頻度と反
    応時間との相関により算出することを特徴とする請求項
    5に記載の覚醒度維持装置。
  8. 【請求項8】 前記覚醒度推定値は、心拍数と反応時間
    との相関により算出することを特徴とする請求項5に記
    載の覚醒度維持装置。
  9. 【請求項9】 前記覚醒度リズム周期は、覚醒度推定値
    振幅の上限及び下限平均ピーク値より求められる振幅
    ベース値を基準に計測することを特徴とする請求項5に
    記載の覚醒度維持装置。
  10. 【請求項10】 人間を覚醒状態に維持するための所定
    の刺激を人間に与える刺激手段と、 該刺激手段による刺激に対して人間の覚醒度に関連する
    生理状態量又は反応時間を検出する検出手段と、 該検出手段により検出された生理状態量又は反応時間に
    基づいて 人間の覚醒度推定値を算出する算出手段と、前記覚醒度推定値に基づいて、前記刺激手段の呈示する
    刺激量を設定する設定手段 とを備えることを特徴とする
    覚醒度維持装置。
  11. 【請求項11】 前記覚醒度維持装置は、さらに、過去
    の刺激呈示による覚醒度推定値の変化量に応じて、前記
    刺激量を補正する補正手段を備えることを特徴とする請
    求項10に記載の覚醒度維持装置。
  12. 【請求項12】 前記補正手段は、刺激による覚醒度の
    戻り代に応じて、覚醒低下時の刺激を調整する補正係数
    を算出することを特徴とする請求項11に記載の覚醒度
    維持装置。
  13. 【請求項13】 前記補正手段は、刺激による覚醒度の
    戻り代に応じて、緊張時の刺激を調整する補正係数を算
    出することを特徴とする請求項11に記載の覚醒度維持
    装置。
  14. 【請求項14】 前記まばたき頻度は、まばたき電位ピ
    ークの統計的分布の安定領域からまばたき判定しきい値
    を設定して求めることを特徴とする請求項3に記載の覚
    醒度維持装置。
  15. 【請求項15】 前記まばたき頻度は、まばたき電位ピ
    ークの統計的分布の安定領域からまばたき判定しきい値
    を設定して求めることを特徴とする請求項7に記載の覚
    醒度維持装置。
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