JP3353691B2 - デジタルデータのエンコードシステム及び電子透かしデータ挿入方法並びに制御プログラムを格納した記憶媒体 - Google Patents

デジタルデータのエンコードシステム及び電子透かしデータ挿入方法並びに制御プログラムを格納した記憶媒体

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JP3353691B2
JP3353691B2 JP5148398A JP5148398A JP3353691B2 JP 3353691 B2 JP3353691 B2 JP 3353691B2 JP 5148398 A JP5148398 A JP 5148398A JP 5148398 A JP5148398 A JP 5148398A JP 3353691 B2 JP3353691 B2 JP 3353691B2
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T1/00General purpose image data processing
    • G06T1/0021Image watermarking
    • G06T1/005Robust watermarking, e.g. average attack or collusion attack resistant
    • G06T1/0071Robust watermarking, e.g. average attack or collusion attack resistant using multiple or alternating watermarks

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一連のフィールド
データを有するデジタルデータ信号に対して、電子透か
しデータを挿入するためのデジタルデータのエンコード
システムおよび電子透かしデータの挿入方法ならびに電
子透かしデータの挿入制御を行なう制御プログラムを格
納した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、種々のメディアの電子化、並びに
情報処理装置および通信網等の発達に伴い、デジタルデ
ータ、特にデジタル画像データを違法に複製する行為を
防止する手段が要請されている。
【0003】この種の違法な複製を防止するための技術
の一つとして、データ暗号化技術が提案されている。こ
のデジタルデータ暗号化技術は、例えば、デジタル画像
データを暗号化した場合、正当な暗号解読キーを備える
再生システムにおいてのみ当該暗号化されたデジタル画
像データを再生可能とするものである。しかしながら、
従来の暗号化技術においては、ひとたび暗号を解読され
てしまうと、それ以降に行われる違法な複製を防止する
ことができないといった欠点がある。
【0004】そこで、デジタルデータの違法な複製を防
止するための他の技術であって、デジタル暗号化技術が
有するような欠点を有しない技術として、電子透かしデ
ータを用いる技術が提案されている。ここで、電子透か
しデータ(デジタル透かし、またはウォーターマークと
もいう)とは、デジタル画像データの不正な使用、およ
び複製を防止するために、デジタル画像データそのもの
に対して埋め込まれる特殊な情報である。例えば、著作
権等の所有権を証明し、著作権侵害を識別するための情
報や、違法な複製そのものを防止するための複製不許可
情報を含む。
【0005】このようなデジタル画像データに挿入され
る電子透かしデータとしては、可視な電子透かしデータ
と不可視な電子透かしデータとの2種類がある。可視な
電子透かしデータとは、当該電子透かしデータの合成さ
れた画像を見た者が視覚的に感知できるようにして、画
像に対して挿入される特殊な文字や記号、その他のデー
タをいう。この種の可視な電子透かしデータは、その性
質上画質の劣化を招くものであるが、その一方で、デジ
タル画像の使用者に対して、違法な複製等、不正な流量
の防止を視覚的に訴える効果を有する。
【0006】従来の可視な電子透かしデータの埋め込み
技術としては、例えば、日本国公開特許公報、平成8−
241403号「画像の色変化のないデジタル・ウォー
ターマーキング」(以下、従来技術1)に開示された技
術がある。従来技術1による電子透かしデータ挿入技術
は、元になる画像データに対して可視な電子透かしデー
タを合成する際、元になる画像データの画素の内、当該
電子透かしデータの不透明な部分に対応する画素の輝度
のみを変化させ、一方で色成分を変化させないようにし
て、電子透かしデータを元になる画像データに合成して
いる。なお、この際、画素の輝度成分を変化させるため
のスケーリング値は、例えば色成分、乱数、電子透かし
データの画素の値によって決定される。
【0007】また、従来の可視な電子透かしデータの埋
め込み技術の他の例としては、日本国公開特許公報、平
成5−236424号「情報埋め込み方法及びその装
置」(以下、従来技術2)に開示された技術がある。従
来技術2による電子透かしデータ挿入技術は、画像デー
タの中から予め定められた条件を満たす領域を検出する
手段を備え、画像ごとに当該条件を満たす領域に対応す
る画像データ上の位置に電子透かしを埋め込む。このた
め、画像の内容によって電子透かしを埋め込む位置が異
なるため、画質を大きく劣化させずに電子透かしを取り
除くことはきわめて困難である。
【0008】一方、不可視な電子透かしデータとは、当
該電子透かしデータの合成された画像を見た者が視覚的
に感知することができないようにして、画像に対して挿
入される特殊なデータをいう。この種の不可視な電子透
かしデータは、その性質上画質の劣化をほとんど生じさ
せないように配慮して、元になる画像データに対して埋
め込まれる。このことから理解されるように、保護され
る対象となる画像データに対して邪魔な存在とならない
方が望ましい状況においては、可視な電子透かしデータ
よりも不可視な電子透かしデータの方が有利である。
【0009】また、不可視な電子透かしを用いた電子透
かしデータ挿入技術を適用すると、画質の劣化をほとん
ど生じさせないと共に、例えば、電子透かしデータとし
て著作者の識別を可能とする特殊な情報を埋め込んだ場
合、違法な複製が行われた後でも、当該電子透かしデー
タを検出することにより、著作者を特定することが可能
となる。また、複製を不許可とするための複製不許可情
報、若しくは複製を禁止するための複製禁止情報を元に
なる画像データに対して埋め込んでおき、かつ、当該画
像データを再生するための再生装置に対して当該情報に
対応する特殊な機能を設けておくことにより、例えば、
その再生装置が複製不許可情報等を検出した際に、再生
装置の使用者に対して当該画像データが複製禁止データ
であることを通知したり、再生装置内の特殊な機能(複
製防止機能等)を動作させて、VTR(Video T
ape Recorder)への複製を制限することが
可能である。
【0010】この不可視な電子透かしデータをデジタル
画像に対して埋め込む技術としては、例えば、画素デー
タにおける画質への影響の少ない部分(例えば、LSB
(Least Significant Bit ))
に対して、電子透かしデータとして特殊な情報を埋め込
む技術が挙げられる。この種の従来の不可視な電子透か
しデータの埋め込み技術の例としては、日本国公開特許
公報、平成6−339110号「画像情報電送方式、画
像情報記録装置および画像情報再生装置」(以下、従来
技術3)に開示された技術がある。従来技術3による電
子透かしデータ挿入技術は、映像信号の画面に表示され
る有効映像区間以外の区間に著作権情報と世代情報とを
重畳して画像信号と共に電送し、受信側において、受信
した画像信号に含まれる著作権情報と世代情報とに基づ
いてコピーの世代制限を行うこととしている。
【0011】しかし、不可視な電子透かしデータを埋め
込む技術の場合、電子透かしデータの埋め込まれた画像
データから、元の画像データの画質を劣化させることな
く、当該電子透かしデータのみを取り除くことが容易で
あるという欠点があった。例えば、低域通過フィルタを
用いると画素データのLSBにあたる情報は失われるこ
とになる。また、一般に、画像圧縮処理は、このような
画質に与える影響の少ない部分に関して、情報量を落と
すことにより、全体的にデータ量の削減を図っている。
したがって、画素データにおける画質への影響の少ない
部分に埋め込まれた電子透かしデータは、画像圧縮処理
の際に失われることになる。このように、不可視な電子
透かしの埋め込み技術においては、電子透かしデータの
再検出が困難になる場合があるという欠点があった。
【0012】そこで、不可視な電子透かしデータをデジ
タル画像に対して埋め込む技術であって、従来技術3の
有する問題を解決する技術として、例えば、画像データ
を周波数変換し、周波数スペクトラムに電子透かしデー
タを拡散する技術(以下、従来技術4)が提案されてい
る(日経エレクトロニクス 1996.4.22(n
o.660) 13ページ参照)。従来技術4によれ
ば、対象となる画像データの周波数成分に対して電子透
かしデータを埋め込むため、画像圧縮処理やフィルタリ
ング等の画像処理に対しても耐性があり、電子透かしデ
ータが失われることはない。さらに、電子透かしデータ
として、正規分布に従う乱数を採用することにより、例
えば複数の電子透かしデータを埋め込むような場合にお
いても当該電子透かしデータ同士の干渉を防ぐことがで
きる。このため、画像データ全体に大きな影響を及ぼさ
ずして電子透かしデータのみを破壊するといったことを
困難なものとしている。
【0013】以下、従来技術4の技術について、図12
を参照して説明する。従来技術4による電子透かしのエ
ンコードシステムは、例えば、離散コサイン変換部(D
CT)1210と、電子透かしデータ1231を記憶し
ている電子透かしデータ出力部1230と、電子透かし
データ挿入器1240と、逆離散コサイン変換部部(逆
DCT)1250とを備える。なお、DCTは、原画像
データに対するスペクトラム分解手段の一例に過ぎず、
DCT以外の他の変換手段を用いても良い。
【0014】このような構成を備える従来技術4におい
て、元の画像データ(以下、原画像データという)をD
CTにより周波数成分に変換し、周波数領域で高い値を
示すデータをn個選択し、夫々をf(1)、f(2)、
・・・、f(n)とする。一方で、電子透かしデータw
(1)、w(2)、・・・、w(n)を平均0、分散1
である正規分布より選択し、F(i)=f(i)+α|
f(i)|*w(i)を各i(i=1、2、・・・、
n;以下同じ)について計算する。ここで、αは、スケ
ーリング要素である。最後にf(i)をF(i)に置き
換えて得られる周波数成分として、電子透かしデータの
埋め込まれた画像データを得る。
【0015】従来技術4における電子透かしデータの検
出は、例えば以下の様な方法で行う。なお、従来技術4
の検出方法においては、原画像データおよび電子透かし
データ候補w(i)が既知でなければならない。まず、
電子透かしデータ入り画像データをDCT等を用いて周
波数成分に変換し、周波数領域において、電子透かしデ
ータを埋め込んだf(1)、f(2)、・・・、f
(n)に対応する要素の値をF(1)、F(2)、・・
・、F(n)とする。次に、f(i)およびF(i)に
より、電子透かしデータW(i)をW(i)=(F
(i)−f(i))/f(i)により計算して抽出す
る。次に、w(i)とW(i)の統計的類似度Cについ
て、ベクトルの内積を利用して、C=W*w/(WD*
wD)により計算する。ここで、W=(W(1)、W
(2)、・・・、W(n))であり、w=(w(1)、
w(2)、・・・、w(n))である。また、WDはベ
クトルWの絶対値、wDはベクトルwの絶対値である。
上に示す計算の結果、統計的類似度Cがある特定の値以
上である場合には、上述した電子透かしデータ候補が当
該画像データに埋め込まれていると判定することができ
る。
【0016】このように従来技術4の技術を適用して、
電子透かしデータを原画像データに対して埋め込むこと
により、電子透かし入り画像データを作成しておけば、
原画像データを所有している著作者等が、違法な複製と
思われるデジタル画像データに対して、その違法性の判
断処理を行う場合に有効なものとなる。
【0017】ところで、従来技術4は、上述したように
電子透かしデータを検出するために、原画像データおよ
び電子透かしデータ候補w(i)が必要である。このた
め、違法な複製と思われる画像データに対して原画像を
所有している著作者が検出処理を行う場合には有効であ
るが、一般ユーザが用いる端末の再生装置では、原画像
が無いために電子透かしデータの検出処理を行うことが
できない。そこで、従来技術4を端末処理、特にMPE
Gシステム向けに改良した技術(以下、従来技術5)が
提案されている。
【0018】従来技術5は、元の画像を8ピクセル×8
ピクセルのブロックに分割し、このブロックを処理単位
として、電子透かしデータの埋め込みおよび検出を行
う。電子透かしデータの埋め込み処理は、まず、MPE
G符号化処理の、離散コサイン変換が終わった後の周波
数領域でAC成分の周波数成分の低いものから順に、f
(1),f(2),…,f(n)とし、電子透かしデー
タw(1),w(2),…,w(n)を平均0、分散1
である正規分布より選び、F(i)=f(i)+α×a
vg(f(i))×w(i)を各iについて計算する。
αはスケーリング要素であり、avg(f(i))はf
(i)の近傍3点、たとえば、f(i−1),f
(i),f(i+1)の絶対値の平均を取った部分平均
である。そして、f(i)の代わりにF(i)を置き換
えてMPEG符号化処理の後続の処理を行う。
【0019】一方、電子透かしデータの検出は以下の方
法で行う。この検出方法においては、原画像データは必
要ではなく、データ候補w(i)(但しi=1,2,
…,n)のみが既知であればよい。MPEG伸張処理の
逆量子化が終わった後のブロックの周波数領域におい
て、周波数成分の低いものから順に、F(1),F
(2),…,F(n)とする。F(i)の近傍3点の絶
対値の平均値を部分平均avg(F(i))として、電
子透かしデータW(i)をW(i)=F(i)/avg
(F(i))により計算し、さらに1画像分のW(i)
の総和WF(i)をi毎に各々計算する。次に、w
(i)とWF(i)の統計的類似度をベクトルの内積を
利用して、C=WF×w/(WFD×wD)により計算
する。W=(WF(1),WF(2),…,WF
(n))、w=(w(1),w(2),…,w
(n))、WFD=ベクトルWFの絶対値、wD=ベク
トルwの絶対値である。統計的類似度Cがある特定の値
以上である場合には該当電子透かしデータが埋め込まれ
ていると判定する。
【0020】ここで、1つの原画像データに対して複数
の電子透かしデータを挿入することは、著作者情報や複
製禁止情報のように複数の情報を1つの画像データに付
加するために用いることができる。しかし、従来技術
4、5によれば、1つの原画像データに複数の電子透か
しデータを挿入するために、回路規模が大きくなった
り、処理手順が増加したりするという欠点があった。す
なわち、従来技術4、5においては、1つの原画像デー
タに対して1つの電子透かしデータを挿入する技術につ
いては開示されているものの、1つの原画像データに対
して複数(例えば2つ)の電子透かしデータを挿入する
といった場合については考慮されていなかった。したが
って、例えば2つの電子透かしデータを挿入する場合、
図13に示すように、2つの電子透かしデータ挿入器1
241、1242により、異なる電子透かしデータ12
31、1232を個別に挿入するか、または1つの電子
透かしデータ挿入器を2度通過することにより、2つの
電子透かしデータを挿入するような構成とする必要があ
った。
【0021】また、従来の電子透かしをデジタル画像に
対して埋め込む技術の他の例として、日本国公開特許公
報、平成6−315131号「情報埋め込み装置と再生
装置」(以下、従来技術6)に開示された技術がある。
従来技術6は、連続するフレームの画像の相関を利用し
て、再生時に周辺の領域で置き換えても画像の劣化を生
じない領域、たとえば、一様な背景部分を検出し、変換
対象領域のレベルを変換して特定の情報を埋め込む。そ
して、再生時は、信号欠落部分と変換情報を用いて識別
データを埋め込んだ領域を特定し、その部分を補正する
ことによって画像を復元する。
【0022】しかし、従来技術6は、全てのフレームに
電子透かし情報が埋め込まれないので、電子透かしを埋
め込まれていないフレームに対しては、違法な複製を防
止することはできなかった。また、連続するフレームが
静止画であり、連続するフレームに変化が無いことを前
提にしていることにより、動きの激しい動画において
は、電子透かしデータを埋め込む領域を特定できないた
め、電子透かしデータを埋め込むことができなかった。
【0023】従来の電子透かしをデジタル画像に対して
埋め込む技術のさらに他の例として、日本国公開特許公
報、平成5−30466号「映像信号記録装置および信
号記録媒体」(以下、従来技術7)に開示された技術が
ある。従来技術7は、映像信号を周波数変換し、周波数
変換後の映像信号の周波数帯域よりも低い周波数信号を
持つ情報を埋め込む。そして、広域通過フィルタを用い
て元の映像信号を取り出し、低域通過フィルタを用いて
埋め込まれている識別データを取り出す。
【0024】しかし、従来技術7は、画像データの周波
数変換後の周波数領域よりも低い部分に電子透かしデー
タを埋め込むため、広域通過フィルタを用いて電子透か
しデータを除去することが容易に可能であった。また、
周波数変換後の周波数成分の強い部分に電子透かしデー
タを埋め込む場合は、フィルタによって電子透かしを取
り除くことはできないが、複数の電子透かしデータを挿
入する場合に、画質の低下をさけることはできなかっ
た。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、上記
従来の画像データに電子透かしデータを挿入する技術
は、可視な電子透かしデータは画像を劣化させ、不可視
な電子透かしデータは画質をほとんど劣化させないもの
の、画像データの部分のみを容易に取り出すことができ
るという欠点があった。
【0026】また、不可視な電子透かしデータを挿入す
る技術であって、画像データを周波数変換し、周波数ス
ペクトラムに電子透かしデータを拡散する従来技術は、
上記一般的な電子透かしデータの挿入技術における欠点
を解消できるが、著作者情報や複製禁止情報のように複
数の情報を1つの画像データに付加するために当該1つ
の画像データに対して複数の電子透かしデータを挿入す
る場合に、複数の電子透かしデータ挿入器を搭載するた
めに回路規模が大きくなったり、画像データが1つの電
子透かしデータ挿入器を複数回通過するために動作が複
雑になって処理に要する時間が増大したりするという欠
点があった。
【0027】本発明の目的は、上記従来の欠点を解決
し、1つの原画像データに対して、複数の電子透かしデ
ータを挿入することができるデジタルデータのエンコー
ドシステムおよび電子透かしデータの挿入方法ならびに
電子透かしデータの挿入制御を行なう制御プログラムを
格納した記憶媒体を提供することにある。
【0028】本発明の他の目的は、上記の目的に加え
て、従来のデジタルデータのエンコードシステムと同程
度の回路規模で、1つの原画像データへの複数の電子透
かしデータの挿入を実現するデジタルデータのエンコー
ドシステムおよび電子透かしデータの挿入方法ならびに
電子透かしデータの挿入制御を行なう制御プログラムを
格納した記憶媒体を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明のデジタルデータ
のエンコードシステムは、一連の画像フレームであるフ
ィールドデータを有するデジタルデータ信号に対して、
電子透かしデータの挿入を行なう電子透かしデータ挿入
器を備えるデジタルデータのエンコードシステムにおい
て、前記電子透かしデータ挿入器による電子透かしデー
タの挿入の制御を行なう電子透かしデータ挿入処理手段
を備え、前記電子透かしデータ挿入処理手段が、前記デ
ジタルデータ信号を所定の基準で区分し、前記電子透か
しデータ挿入器を用いて、所定の基準で抽出される前記
デジタルデータ信号の信号成分ごとに用意された互いに
異なる複数の電子透かしデータを、それぞれ対応する信
号成分の前記デジタルデータ信号に挿入することを特徴
とする。
【0030】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、前記電子透かしデータ挿入処理手段が、前記デ
ジタルデータ信号を入力して、処理中の前記デジタルデ
ータ信号における信号成分が輝度成分または第1または
第2の色差成分のうちのいずれであるかを判別する信号
成分判別手段と、前記3種類の信号成分ごとに用意され
た互いに異なる3種類の電子透かしデータを記憶し、前
記信号成分判別手段の判別結果に応じて、該判別結果が
前記輝度成分を示す場合は、前記輝度成分に対応して用
意された電子透かしデータを前記電子透かしデータ挿入
器に対して出力し、該判別結果が前記第1の色差成分を
示す場合は、前記第1の色差成分に対応して用意された
電子透かしデータを前記電子透かしデータ挿入器に対し
て出力し、該判別結果が前記第2の色差成分を示す場合
は、前記第2の色差成分に対応して用意された電子透か
しデータを前記電子透かしデータ挿入器に対して出力す
る電子透かしデータ選択出力手段とを備えることを特徴
とする。
【0031】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、前記電子透かしデータ挿入処理手段が、前記デ
ジタルデータ信号を入力して、処理中の前記デジタルデ
ータ信号における信号成分が赤色成分、緑色成分または
青色成分のうちのいずれであるかを判別する信号成分判
別手段と、前記3種類の信号成分ごとに用意された互い
に異なる3種類の電子透かしデータを記憶し、前記信号
成分判別手段の判別結果に応じて、該判別結果が前記赤
色成分を示す場合は、前記赤色成分に対応して用意され
た電子透かしデータを前記電子透かしデータ挿入器に対
して出力し、該判別結果が前記緑色成分を示す場合は、
前記緑色成分に対応して用意された電子透かしデータを
前記電子透かしデータ挿入器に対して出力し、該判別結
果が前記青色成分を示す場合は、前記青色成分に対応し
て用意された電子透かしデータを前記電子透かしデータ
挿入器に対して出力する電子透かしデータ選択出力手段
とを備えることを特徴とする。
【0032】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、前記デジタルデータ信号を入力してスペクトラ
ム分解し、得られた分解信号を、前記電子透かしデータ
の挿入対象として前記電子透かしデータ挿入器に供給す
るスペクトラム分解手段をさらに備えることを特徴とす
る。
【0033】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、前記電子透かしデータ挿入器により前記電子透
かしデータを挿入された処理信号を入力して、前記スペ
クトラム分解の逆変換を行い、得られた逆変換信号を、
電子透かし入りデジタルデータ信号として出力する逆変
換手段をさらに備えることを特徴とする。
【0034】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、前記スペクトラム分解手段が離散コサイン変換
手段であり、前記逆変換手段が逆離散コサイン変換手段
であることを特徴とする。
【0035】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、前記電子透かしデータ挿入器により前記電子透
かしデータを挿入された処理信号をサンプリングしてサ
ンプリング信号を出力するサンプリング手段と、前記サ
ンプリング信号を処理して画像圧縮された信号に変換
し、得られた電子透かし入りデジタル圧縮データ信号を
出力する画像圧縮処理手段とをさらに備えることを特徴
とする。
【0036】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、一連の画像フレームであるフィールドデータを
有するデジタルデータ信号に対して、電子透かしデータ
の挿入を行なう電子透かしデータ挿入器を備えるデジタ
ルデータのエンコードシステムにおいて、前記電子透か
しデータ挿入器による電子透かしデータの挿入の制御を
行なう電子透かしデータ挿入処理手段と、前記電子透か
しデータ挿入器を用いて電子透かしデータを挿入された
前記デジタル信号を符号化する符号化手段と、前記符号
化手段を制御して、当該符号化の手法に対応した複数種
類のピクチャタイプで符号化処理を実行させる符号化制
御手段を備え、前記電子透かしデータ挿入処理手段が、
前記デジタルデータ信号をピクチャタイプで区分し、前
記電子透かしデータ挿入器を用いて、前記区分に対応し
て用意された互いに異なる複数の電子透かしデータを、
それぞれ対応する前記区分の前記デジタルデータに挿入
する手段と、前記符号化手段および前記符号化制御手段
にて扱われる複数のピクチャタイプに対応して用意され
た互いに異なる複数の電子透かしデータを記憶する電子
透かしデータ記憶手段と、前記符号化制御手段により決
定される前記ピクチャタイプに応じて、前記電子透かし
データ記憶手段から対応する前記電子透かしデータを選
択して前記電子透かしデータ挿入器に対して出力する電
子透かしデータ選択出力手段とを備えることを特徴とす
る。
【0037】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、前記デジタルデータ信号による画像を所定のサ
イズのブロックに分割し、該ブロックごとに対応する前
記デジタルデータ信号をスペクトラム分解し、得られた
分解信号を、前記電子透かしデータの挿入対象として前
記電子透かしデータ挿入器に供給するスペクトラム分解
手段をさらに備え、前記電子透かしデータ挿入器が、前
記スペクトラム分解手段から出力された前記分解信号の
周波数成分である各要素の近傍3点の絶対値の平均を部
分平均として算出する部分平均計算器と、前記電子透か
しデータ挿入処理手段から供給された前記電子透かしデ
ータと前記部分平均計算器の出力データとを要素毎に乗
算する第1の乗算器と、前記第1の乗算器の出力データ
の各要素に所定の定数を乗算する第2の乗算器と、前記
第2の乗算器の出力データと前記スペクトラム分解手段
から出力された前記分解信号とを要素毎に加算する加算
器とを備えることを特徴とする。
【0038】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、一連の画像フレームであるフィールドデータを
有するデジタルデータ信号に対して、電子透かしデータ
挿入器を用いて電子透かしデータを挿入する電子透かし
データ挿入処理手段を備える電子透かしデータ挿入装置
と、該電子透かしデータ挿入装置により前記電子透かし
データを付加された前記デジタルデータ信号から前記電
子透かしデータを検出する電子透かしデータ検出処理手
段を備える電子透かしデータ検出装置とを備え、前記デ
ジタルデータ信号が、一連の画像フレームで構成される
デジタルデータ信号であり、前記電子透かしデータ挿入
装置において、前記電子透かしデータ挿入器を用いて電
子透かしデータを挿入された前記デジタルデータ信号を
符号化する符号化手段と、前記符号化手段を制御して、
当該符号化の手法に対応した複数種類のピクチャタイプ
で符号化処理を実行させる符号化制御手段とをさらに備
え、前記電子透かしデータ挿入処理手段が、前記符号化
手段および前記符号化制御手段にて扱われる複数のピク
チャタイプに対応して用意された互いに異なる複数の電
子透かしデータを記憶する第1の電子透かしデータ記憶
手段と、前記符号化制御手段により決定される前記ピク
チャタイプに応じて、前記第1の電子透かしデータ記憶
手段から対応する前記電子透かしデータを選択して前記
電子透かしデータ挿入器に対して出力する電子透かしデ
ータ選択出力手段とを備え、前記電子透かしデータ検出
装置において、前記電子透かしデータ挿入装置の前記符
号化手段により符号化された前記デジタルデータ信号を
復号化する復号化手段と、前記デジタルデータ信号に挿
入された前記電子透かしデータの内容またはその有無に
応じて前記復号化手段により復号化されたデータに基づ
く表示を制御する表示制御手段とをさらに備え、前記電
子透かしデータ検出処理手段が、前記復号化手段により
復号化されたデータから前記電子透かしデータの候補と
なる候補データを抽出する電子透かしデータ抽出器と、
前記電子透かしデータ挿入装置における前記電子透かし
データ挿入処理手段の前記第1の電子透かしデータ記憶
手段に記憶された前記複数の電子透かしデータと同一の
電子透かしデータを記憶する第2の電子透かしデータ記
憶手段と、前記復号化手段による復号化処理において認
識される、前記符号化処理における前記ピクチャタイプ
に応じて、前記第2の電子透かしデータ記憶手段から、
対応する前記電子透かしデータを選択して出力する電子
透かしデータ選択出力手段と、前記電子透かしデータ抽
出器により抽出された前記候補データと、前記電子透か
しデータ選択出力手段から出力された前記電子透かしデ
ータとを比較して、統計的類似度を判断し、判断結果を
前記表示制御手段に通知する統計的類似度判断手段とを
備えることを特徴とする。
【0039】本発明のデジタルデータのエンコードシス
テムは、前記電子透かしデータ挿入装置において、前記
デジタルデータ信号による画像を所定のサイズのブロッ
クに分割し、該ブロックごとに対応する前記デジタルデ
ータ信号をスペクトラム分解し、得られた分解信号を、
前記電子透かしデータの挿入対象として前記電子透かし
データ挿入器に供給するスペクトラム分解手段をさらに
備え、前記電子透かしデータ挿入器が、前記スペクトラ
ム分解手段から出力された前記分解信号の周波数成分で
ある各要素の近傍3点の絶対値の平均を部分平均として
算出する部分平均計算器と、前記電子透かしデータ挿入
処理手段から供給された前記電子透かしデータと前記部
分平均計算器の出力データとを要素毎に乗算する第1の
乗算器と、前記第1の乗算器の出力データの各要素に所
定の定数を乗算する第2の乗算器と、前記第2の乗算器
の出力データと前記スペクトラム分解手段から出力され
た前記分解信号とを要素毎に加算する加算器とを備え、
前記電子透かしデータ検出装置において、前記電子透か
しデータ検出処理手段の前記電子透かしデータ抽出器
が、前記復号化手段により復号化されたブロック単位の
データの近傍3点の絶対値の平均を部分平均として算出
する部分平均計算器と、前記復号化手段により復号化さ
れたブロック単位のデータを前記部分平均計算器の出力
データで除算する除算器とを備えることを特徴とする。
【0040】本発明の電子透かしデータの挿入方法は、
電子透かしデータ挿入器を用いて、一連の画像フレーム
であるフィールドデータを有するデジタルデータ信号に
対して、電子透かしデータの挿入を行なう電子透かしデ
ータの挿入方法において、前記デジタルデータ信号の信
号成分における輝度成分および第1または第2の色差成
分ごとに用意された互いに異なる3種類の電子透かしデ
ータを記憶するステップと、前記デジタルデータ信号の
信号成分を逐次判別するステップと、前記信号成分判別
ステップにおける判別結果にしたがい、前記デジタル信
号データに挿入する電子透かしデータとして、前記3種
類の電子透かしデータのいずれか1つを選択するステッ
プと、前記デジタルデータ信号に対してスペクトラム分
解を行うステップと、前記スペクトラム分解ステップに
おけるスペクトラム分解の結果得られた周波数分解デー
タを電子透かしデータの挿入対象として、前記電子透か
しデータ選択ステップにおける選択結果にしたがい、前
記輝度成分に対して前記輝度成分に対応して用意された
電子透かしデータを挿入し、前記第1の色差成分に対し
て前記第1の色差成分に対応して用意された電子透かし
データを挿入し、前記第2の色差成分に対して前記第2
の色差成分に対応して用意された電子透かしデータを挿
入するステップを含むことを特徴とする。
【0041】本発明の電子透かしデータの挿入方法は、
前記デジタルデータ信号の信号成分における赤色成分、
緑色成分および青色成分ごとに用意された互いに異なる
3種類の電子透かしデータを記憶するステップと、前記
デジタルデータ信号の信号成分を逐次判別するステップ
と、前記信号成分判別ステップにおける判別結果にした
がい、前記デジタル信号データに挿入する電子透かしデ
ータとして、前記3種類の電子透かしデータのいずれか
1つを選択するステップと、前記デジタルデータ信号に
対してスペクトラム分解を行うステップと、前記スペク
トラム分解ステップにおけるスペクトラム分解の結果得
られた周波数分解データを電子透かしデータの挿入対象
として、前記電子透かしデータ選択ステップにおける選
択結果にしたがい、前記赤色成分に対して前記赤色成分
に対応して用意された電子透かしデータを挿入し、前記
緑色成分に対して前記緑色成分に対応して用意された電
子透かしデータを挿入し、前記青色成分に対して前記青
色成分に対応して用意された電子透かしデータを挿入す
るステップとを含むことを特徴とする。
【0042】本発明の電子透かしデータの挿入方法は、
前記デジタルデータ信号を符号化する際の符号化手法に
対応した複数のピクチャタイプごとに用意された互いに
異なる複数種類の電子透かしデータを記憶するステップ
と、前記デジタルデータ信号の信号成分を逐次判別する
ステップと、前記信号成分判別ステップにおける判別結
果にしたがい、前記デジタル信号データに挿入する電子
透かしデータとして、前記3種類の電子透かしデータの
いずれか1つを選択するステップと、前記デジタルデー
タ信号に対してスペクトラム分解を行うステップと、前
記スペクトラム分解ステップにおけるスペクトラム分解
の結果得られた周波数分解データを電子透かしデータの
挿入対象として、前記電子透かしデータ選択ステップに
おける選択結果にしたがい、前記ピクチャタイプに対応
して用意された電子透かしデータを挿入するステップと
を含むことを特徴とする。
【0043】本発明の制御プログラムを格納した記憶媒
体は、電子透かしデータ挿入器を制御して一連の画像フ
レームであるフィールドデータを有するデジタルデータ
信号に対して電子透かしデータを挿入させる、電子透か
しデータ挿入処理手段を備えるデジタルデータのエンコ
ードシステムを制御する制御プログラムを格納した記憶
媒体において、前記制御プログラムが、前記デジタルデ
ータ信号の信号成分における輝度成分および第1または
第2の色差成分ごとに用意された互いに異なる3種類の
電子透かしデータを記憶するステップと、前記デジタル
データ信号の信号成分を逐次判別するステップと、前記
信号成分判別ステップにおける判別結果にしたがい、前
記デジタル信号データに挿入する電子透かしデータとし
て、前記3種類の電子透かしデータのいずれか1つを選
択するステップと、前記デジタルデータ信号に対してス
ペクトラム分解を行うステップと、前記スペクトラム分
解ステップにおけるスペクトラム分解の結果得られた周
波数分解データを電子透かしデータの挿入対象として、
前記電子透かしデータ選択ステップにおける選択結果に
したがい、前記輝度成分に対して前記輝度成分に対応し
て用意された電子透かしデータを挿入し、前記第1の色
差成分に対して前記第1の色差成分に対応して用意され
た電子透かしデータを挿入し、前記第2の色差成分に対
して前記第2の色差成分に対応して用意された電子透か
しデータを挿入するステップとを含むことを特徴とす
る。
【0044】本発明の制御プログラムを格納した記憶媒
体は、前記制御プログラムが、前記デジタルデータ信号
の信号成分における赤色成分、緑色成分および青色成分
ごとに用意された互いに異なる3種類の電子透かしデー
タを記憶するステップと、前記デジタルデータ信号の信
号成分を逐次判別するステップと、前記信号成分判別ス
テップにおける判別結果にしたがい、前記デジタル信号
データに挿入する電子透かしデータとして、前記3種類
の電子透かしデータのいずれか1つを選択するステップ
と、前記デジタルデータ信号に対してスペクトラム分解
を行うステップと、前記スペクトラム分解ステップにお
けるスペクトラム分解の結果得られた周波数分解データ
を電子透かしデータの挿入対象として、前記電子透かし
データ選択ステップにおける選択結果にしたがい、前記
赤色成分に対して前記赤色成分に対応して用意された電
子透かしデータを挿入し、前記緑色成分に対して前記緑
色成分に対応して用意された電子透かしデータを挿入
し、前記青色成分に対して前記青色成分に対応して用意
された電子透かしデータを挿入するステップとを含むこ
とを特徴とする。
【0045】本発明の制御プログラムを格納した記憶媒
体は、前記制御プログラムが、前記デジタルデータ信号
を符号化する際の符号化手法に対応した複数のピクチャ
タイプごとに用意された互いに異なる複数種類の電子透
かしデータを記憶するステップと、前記デジタルデータ
信号の信号成分を逐次判別するステップと、前記信号成
分判別ステップにおける判別結果にしたがい、前記デジ
タル信号データに挿入する電子透かしデータとして、前
記3種類の電子透かしデータのいずれか1つを選択する
ステップと、前記デジタルデータ信号に対してスペクト
ラム分解を行うステップと、前記スペクトラム分解ステ
ップにおけるスペクトラム分解の結果得られた周波数分
解データを電子透かしデータの挿入対象として、前記電
子透かしデータ選択ステップにおける選択結果にしたが
い、前記ピクチャタイプに対応して用意された電子透か
しデータを挿入するステップとを含むことを特徴とす
る。
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0051】図1は、本発明の第1の実施形態によるデ
ジタルデータのエンコードシステムの構成を示すブロッ
ク図である。図1を参照すると、本実施形態のエンコー
ドシステムは、離散コサイン変換部(DCT)110
と、フィールド判別部120と、電子透かしデータ選択
出力部130と、電子透かしデータ挿入器140と、逆
離散コサイン変換部(逆DCT)150とを備える。な
お、図1には本実施形態における特徴的な構成のみを記
載し、他の一般的な構成については記載を省略してあ
る。
【0052】また、各構成要素は、パーソナルコンピュ
ータやワークステーションその他のコンピュータシステ
ムにおける、コンピュータプログラム(以下、制御プロ
グラム)に制御された情報処理装置および記憶装置にて
実現される。情報処理装置は、データを格納するための
内部メモリと、信号入力ポートと、信号出力ポートとを
有し、かつ制御プログラムにしたがって処理を実行す
る。ここで、信号入力ポートは、原画像データまたはそ
れに対応するデータが入力されるものであれば良く、信
号出力ポートは、電子透かし入り画像データまたは電子
透かし入りMPEGストリームまたはこれらに相当する
データを出力することができるものであれば良い。ま
た、制御プログラムは、磁気ディスクや半導体メモリそ
の他の記録媒体に格納して提供され、情報処理装置にロ
ードされる。記録媒体としては、情報処理装置が読取り
可能な媒体であれば良く、特にその形態が制限されるこ
とはない。
【0053】上記構成において、離散コサイン変換部1
10は、一連の画像フレームの奇数フィールドおよび偶
数フィールドで構成される一連のフィールドデータを有
するデジタルデータ信号(以下、原画像データという)
101を受けて、離散コサイン変換を行い、周波数成分
信号102を電子透かしデータ挿入器140に対して出
力する。ここで、このようなデータ構造を備える原画像
データとしては、例えば、NTSC(National
Television System Commit
tee)方式におけるテレビジョン信号の様に、飛び越
し走査をして得られるインタレース信号をデジタル化し
たものが挙げられる。なお、この場合、原画像データ1
01は、奇数フィールドと偶数フィールドとが交互に配
置されるデータ構造を有することになるが、本発明にお
いては、各フィールド間の境界が明確であれば良く、こ
れに制限されることはない。
【0054】フィールド判別部120は、原画像データ
101を受けて、処理中のフィールドが奇数フィールド
か偶数フィールドかを判別し、判別結果を示すフィール
ド判別情報103を電子透かしデータ選択出力部130
に対して出力する。ここで、フィールドの判別は、例え
ば、上記したインタレース信号の場合、同期信号を用い
て行われる。また、例えば、原画像データ101が、奇
数フィールドおよび偶数フィールドのいずれかを示す他
の情報を、各フィールドに対して付加したようなデータ
構造を備えている場合、当該情報を用いてフィールド判
別を行っても良い。すなわち、フィールド判別部120
におけるフィールド判別方法は、原画像データ101の
データ構造に応じて、適宜、選択、変更することが望ま
しい。
【0055】電子透かしデータ選択出力部130は、第
1および第2の電子透かしデータ131および132を
格納している。また、電子透かしデータ選択出力部13
0は、フィールド判別部120から出力されたフィール
ド判別情報103を受けて、当該フィールド判別情報1
03が、奇数フィールドを示しているか、偶数フィール
ドを示しているかを判定する。さらに、電子透かしデー
タ選択出力部130は、フィールド判別情報103が奇
数フィールドを示している場合、第1の電子透かしデー
タ131を選択して、電子透かしデータ挿入器140に
対して電子透かしデータ104として出力する。一方、
フィールド判別情報103が偶数フィールドを示してい
る場合、第2の電子透かしデータ132を選択して、電
子透かしデータ挿入器140に対して電子透かしデータ
104として出力する。
【0056】電子透かしデータ挿入器140は、離散コ
サイン変換部110からの周波数成分信号102と、電
子透かしデータ選択出力部130により選択出力される
電子透かしデータ104とを受けて、周波数成分信号1
02に対して電子透かしデータ104を挿入し、電子透
かし入り周波数成分信号105を逆離散コサイン変換部
150に対して出力する。なお、この電子透かしデータ
挿入器140は、前述の従来技術4における電子透かし
データ挿入器0140と同様の構成を有するもので構わ
ない。ここで、周波数成分信号102は、原画像データ
101を周波数成分に変換したものであるので、当然の
ことながら、奇数フィールドおよび偶数フィールドに対
応する内容を有している。また、電子透かしデータ選択
出力部130から受けた電子透かしデータ104は、前
述のようにフィールドに対応して選択されている。従っ
て、電子透かしデータ挿入器140が従来技術と同じ構
成を備えている場合であっても、電子透かしデータ選択
出力部130の選択結果に従って、電子透かしデータ1
04を周波数成分信号102に対して挿入していけば、
必然的に、原画像データ101の奇数フィールドに対応
する内容対して第1の電子透かしデータ131を、偶数
フィールドに対応する内容に対して第2の電子透かしデ
ータ132を挿入することができる。
【0057】逆離散コサイン変換部150は、電子透か
しデータ挿入器140から出力された透かし入り周波数
成分信号105を受けて、逆離散コサイン変換を行い、
電子透かし入り画像データ106を出力する。
【0058】次に、図2のフローチャートを参照して本
実施形態の動作について説明する。なお、上述したよう
に本実施形態のエンコードシステムをコンピュータシス
テムにて実現する場合、情報処理装置を制御する制御プ
ログラムは、少なくとも以下に説明する各ステップを情
報処理装置に実行させる命令を含み、情報処理装置に対
して、信号入力ポートから入力される原画像データに電
子透かしデータを挿入する処理を行わせる。
【0059】まず、電子透かしデータ選択出力部130
のメモリに、第1および第2の電子透かしデータ13
1、132を記憶する(ステップ201)。ここで、第
1および第2の電子透かしデータ131、132は、制
御プログラムを格納した記録媒体に一緒に格納して供給
しても良いし、別途供給しても良く、何等制限は課され
ない。
【0060】信号入力ポートに原画像データ101が入
力されると、フィールド判別部120が、入力された原
画像データに対して奇数フィールドか偶数フィールドか
の別を逐次判別する(ステップ202)。
【0061】次に、ステップ202においてフィールド
判別部120判別した結果に従い、電子透かしデータ選
択出力部130が、奇数フィールドに対して第1の電子
透かしデータを、偶数フィールドに対して第2の電子透
かしデータを選択的に割り当てて出力する(ステップ2
03)。
【0062】また、離散コサイン変換部110が、入力
した原画像データ101に対して離散コサイン変換処理
を行なう(ステップ204)。なお、このステップにお
ける処理は、上述したように、スペクトラム分解を行っ
て原画像データ101を周波数成分に変換する処理であ
れば良く、その内容は問わない。また、図2において
は、本処理をステップ203の後に位置づけているが、
実際には、ステップ202および203と並行に実行す
る。
【0063】次に、電子透かしデータ挿入器140が、
ステップ204において離散コサイン変換部110によ
りスペクトラム分解された結果得られたデータ102に
対して、ステップ203における電子透かしデータ選択
出力部130の選択の結果にしたがい、奇数フィールド
に対して第1の電子透かしデータを挿入し、偶数フィー
ルドに対して第2の電子透かしデータを挿入する(ステ
ップ205)。
【0064】この後、逆離散コサイン変換部150が、
電子透かしデータ挿入器140から出力された透かし入
り周波数成分信号105を画像データに変換して出力す
る(ステップ206)。
【0065】このようにして、本実施形態によるデジタ
ルデータのエンコードシステムによれば、2つの電子透
かしデータが挿入された電子透かし入り画像データを得
ることができる。また、本実施形態によれば、1つの電
子透かしデータ挿入器で2つの電子透かしデータを挿入
することができる。従って、従来技術4とほぼ同じ程度
の回路規模で、2つの電子透かしデータを挿入すること
ができる。
【0066】なお、本実施形態においては、理解を明瞭
なものとするため、離散コサイン変換部110、フィー
ルド判別部120、電子透かしデータ選択出力部130
および電子透かしデータ挿入器140を機能的に分離し
て説明したが、全てを統合して電子透かしデータ挿入処
理手段としても良い。その場合、電子透かしデータ挿入
処理手段の出力する処理信号は、電子透かしデータ挿入
器140の出力する透かし入り周波数成分信号105と
同じものとなる。さらにまた、当該電子透かしデータ挿
入処理手段に逆離散コサイン変換部150をも含むもの
とした場合、当該電子透かしデータ挿入処理手段の出力
する処理信号は、電子透かし入り画像データ106と同
じものとなる。
【0067】また、離散コサイン変換部110は、スペ
クトラム分解して分解信号(周波数成分信号102)を
出力する手段の一例であり、入力される信号を周波数成
分に変換するものであれば、他の手段であっても良い。
【0068】図3は、本発明の第2の実施形態によるデ
ジタルデータのエンコードシステムの構成を示すブロッ
ク図である。図2を参照すると、本実施形態のエンコー
ドシステムは、離散コサイン変換部110と、フィール
ド判別部120と、電子透かしデータ選択出力部130
と、電子透かしデータ挿入器140と、量子化部160
と、可変長符号化部170とを備える。なお、図3には
本実施形態における特徴的な構成のみを記載し、他の一
般的な構成については記載を省略してある。
【0069】第2実施形態のエンコードシステムは、図
1に示した第1実施形態のエンコードシステムにおける
逆離散コサイン変換部150に替えて、電子透かしデー
タ挿入器140から出力された透かし入り周波数成分信
号105を受けてサンプリングし、量子化する量子化部
160と、量子化部160により量子化された信号10
7を受けて可変長符号化を行う可変長符号化部170と
を備える構成となっている。したがって、離散コサイン
変換部110、フィールド判別部120、電子透かしデ
ータ選択出力部130および電子透かしデータ挿入器1
40の構成は、第1実施形態のエンコードシステムにお
ける各構成要素と同様であるため、同一の符号を付して
説明を省略する。また、量子化部160および可変長符
号化部170は、他の構成要素と同様に、制御プログラ
ムによる制御の下、パーソナルコンピュータやワークス
テーションその他のコンピュータシステムの情報処理装
置および記憶装置にて実現される。
【0070】このような構成を備える本実施形態のエン
コードシステムは、図4のフローチャートに示すよう
に、図2を参照して説明した第1実施形態の動作と同様
の一連の処理により(ステップ401〜ステップ40
5)、入力した原画像データ101に2種類の電子透か
しデータを挿入し、量子化して(ステップ406)、最
終的に電子透かし入りMPEGストリーム108を生成
し出力する(ステップ407)。
【0071】なお、本実施形態においては、電子透かし
データ挿入器140の後段に量子化部160および可変
長符号化170等を備え、MPEG圧縮を行う場合につ
いて説明したが、同様の概念により、他の画像データ圧
縮技術にも適用できることはいうまでもない。すなわ
ち、機能として、電子透かし入り周波数成分信号105
をサンプリングしてサンプリング信号を出力するサンプ
リング手段と、該サンプリング信号を処理して画像圧縮
された信号とし、電子透かし入りデジタル圧縮データ信
号を出力するための画像圧縮処理手段とを備えていれば
良く、本実施形態の構成に制限されるものではない。
【0072】図5は、本発明の第3の実施形態によるデ
ジタルデータのエンコードシステムの構成を示すブロッ
ク図である。図5を参照すると、本実施形態のエンコー
ドシステムは、離散コサイン変換部110と、信号成分
判別部180と、と、電子透かしデータ挿入器140
と、逆離散コサイン変換部150とを備える。なお、図
3には本実施形態における特徴的な構成のみを記載し、
他の一般的な構成については記載を省略してある。
【0073】上記構成において、離散コサイン変換部1
10、電子透かしデータ挿入器140および逆離散コサ
イン変換部150は、図1に示した第1実施形態のエン
コードシステムにおける各構成要素と同様であるため、
同一の符号を付して説明を省略する。また、信号成分判
別部180および電子透かしデータ選択出力部190
は、他の構成要素と同様に、制御プログラムによる制御
の下、パーソナルコンピュータやワークステーションそ
の他のコンピュータシステムの情報処理装置および記憶
装置にて実現される。
【0074】信号成分判別部180は、Y成分(輝度成
分)、U成分(第1の色差成分)、V成分(第2の色差
成分)を含む原画像データ101を受けて、処理中の信
号成分がY信号かU信号かV信号かを判別し、判別結果
を示す信号成分判別情報109を電子透かしデータ選択
出力部190に対して出力する。
【0075】電子透かしデータ選択出力部190は、Y
成分、U成分、V成分に対応して用意された3種類の電
子透かしデータ191、192および193を格納して
いる。そして、信号成分判別部180から出力された信
号成分判別情報109を受けて、当該信号成分判別情報
109が示す信号成分に応じて、対応する電子透かしデ
ータ191、192および193を選択して、電子透か
しデータ挿入器140に対して電子透かしデータ104
として出力する。
【0076】次に、図6のフローチャートを参照して本
実施形態の動作について説明する。まず、電子透かしデ
ータ選択出力部190のメモリに、Y成分、U成分、V
成分に対応して用意された3種類の電子透かしデータ1
91、192および193を記憶する(ステップ60
1)。
【0077】信号入力ポートに原画像データ101が入
力されると、信号成分判別部180が、入力された原画
像データ101の信号成分を逐次判別する(ステップ6
02)。
【0078】次に、ステップ202においてフィールド
判別部120判別した結果に従い、電子透かしデータ選
択出力部130が、画像データ101の信号成分に対応
する電子透かしデータを選択的に割り当てて出力する
(ステップ603)。
【0079】離散コサイン変換部110による原画像デ
ータ101のスペクトラム分解以降の処理は、図2に示
した第1実施形態によるステップ204以降の動作と同
様であるため、説明を省略する(ステップ604〜60
6)。
【0080】このようにして、本実施形態によるデジタ
ルデータのエンコードシステムによれば、原画像データ
101のY成分、U成分、V成分に対応させて3種類の
電子透かしデータが挿入された電子透かし入り画像デー
タを得ることができる。
【0081】図7は、本発明の第4の実施形態によるデ
ジタルデータのエンコードシステムの構成を示すブロッ
ク図である。図7を参照すると、本実施形態のエンコー
ドシステムは、図5に示した第3実施形態によるエンコ
ードシステムと同様の構成となっている。ただし、離散
コサイン変換部110および信号成分判別部180に入
力される原画像データ101は、R成分(赤色成分)、
G成分(緑色成分)、B成分(青色成分)を含む原画像
データ101である。したがって、信号成分判別部18
0は、処理中の原画像データ101の信号成分がR信号
かG信号かB信号かを判別して信号成分判別情報109
を出力する。また、電子透かしデータ選択出力部190
は、R成分、G成分、B成分に対応して用意された3種
類の電子透かしデータ191、192および193を格
納し、信号成分判別情報109が示す信号成分に応じ
て、対応する電子透かしデータ191、192および1
93を選択して出力する。
【0082】本実施形態の動作は、原画像データ101
の信号成分をR成分とG成分とB成分とに分けて処理す
ること以外は、図6に示した第3実施形態における動作
と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態
は、パーソナルコンピュータのように画像データをR、
G、Bの3種類の色成分で扱う場合に適用できる。
【0083】以上説明した4つの実施形態により生成さ
れた電子透かし入り画像データ又は電子透かし入りデジ
タル圧縮データから、電子透かしデータを抽出する手段
としては、従来技術4と同様の手法でも良いし、原画像
データを必要としない他の手法でも良い。例えば、電子
透かしデータを抽出する技術として従来存するものの
内、周波数成分に挿入された電子透かしデータを抽出す
るための技術は、一般に適用可能である。したがって、
従来技術で述べたような、電子透かしデータに含ませた
複製不許可情報と、特殊な機能を有する再生装置との組
み合わせに対しても応用することができる。
【0084】図8は、本発明の第5の実施形態によるデ
ジタルデータのエンコードシステムにおいて画像データ
に電子透かしデータを挿入する挿入装置の構成を示すブ
ロック図である。また、図10は、本実施形態のエンコ
ードシステムにおいて画像データに挿入された電子透か
しデータを検出するための検出装置の構成を示すブロッ
ク図である。本実施形態では、上述した4つの実施形態
と同様に、離散コサイン変換(または、その他のスペク
トラム分解)された画像データに電子透かしを重畳す
る。そして、図10に示す検出装置を用いることによ
り、原画像データを必要とせずに電子透かし入り画像デ
ータから電子透かしデータを検出することができる。
【0085】図8を参照すると、本実施形態のエンコー
ドシステムは、離散コサイン変換部810と、電子透か
しデータ挿入気820と、Iピクチャ用電子透かしデー
タテーブル831と、Pピクチャ用電子透かしデータテ
ーブル832と、Bピクチャ用電子透かしデータテーブ
ル833と、セレクタ840と、符号化制御部850
と、符号化部860とを備える。なお、図8には本実施
形態における特徴的な構成のみを記載し、他の一般的な
構成については記載を省略してある。また、本実施形態
の各構成要素は、上記他の実施形態と同様に、制御プロ
グラムによる制御の下、パーソナルコンピュータやワー
クステーションその他のコンピュータシステムの情報処
理装置および記憶装置にて実現される。
【0086】離散コサイン変換部810は、電子透かし
データを挿入する対象となる原画像101から8×8画
素のブロック102を抜き出し、当該ブロック102の
画像データ(以下、ブロック画像データ)に対して離散
コサイン変換を行う。なお、ブロック画像データを周波
数成分に変換する手段として、離散コサイン変換以外の
スペクトラム分解を行うことができるのは、上述した各
実施形態各と同様である。
【0087】電子透かしデータ挿入器820は、離散コ
サイン変換部810から出力されたブロック画像データ
の周波数成分信号に対して、Iピクチャ用電子透かしデ
ータテーブル831、Pピクチャ用電子透かしデータテ
ーブル832またはBピクチャ用電子透かしデータテー
ブル833に格納されている適切な電子透かしデータを
挿入する。電子透かしデータ挿入器820の詳細な構成
および動作については後述する。
【0088】Iピクチャ用電子透かしデータテーブル8
31は、Iピクチャへ挿入するための電子透かしデータ
を格納し、Pピクチャ用電子透かしデータテーブル83
2は、Pピクチャへ挿入するための電子透かしデータを
格納し、Bピクチャ用電子透かしデータテーブル833
は、Bピクチャへ挿入するための電子透かしデータを格
納する。
【0089】セレクタ840は、符号化制御部850か
ら入力するピクチャタイプ信号803に基づいて、Iピ
クチャ用電子透かしデータテーブル831、Pピクチャ
用電子透かしデータテーブル832またはBピクチャ用
電子透かしデータテーブル833の中から1つの電子透
かしデータを選択して電子透かしデータ挿入器820に
供給する。
【0090】符号化制御部850は、ブロック画像デー
タを符号化する際のピクチャタイプを決定してピクチャ
タイプ信号803をセレクタ840に送ると共に、符号
化部860を制御する。
【0091】符号化部860は、符号化制御部850の
制御の下、電子透かしデータ挿入器840の出力に対し
て、MPEGに準拠した符号化を施してMPEGデータ
805を生成し出力する。
【0092】図8に示すように、電子透かしデータ挿入
器820は、離散コサイン変換部810が出力するブロ
ック画像データの周波数成分信号の近傍3点の絶対値の
部分平均を、次式(1) avg(f(i)) =(|f(i−1)|+|f(i)|+|f(i+1)|)/3・・・(1) により計算する部分平均計算器823と、セレクタ84
0が出力する電子透かしデータ804と部分平均計算器
823の出力データとを要素ごとに乗算する乗算器82
1と、電子透かしの大きさを変更するために使用する定
数αを乗算器821の出力の各要素に乗算する乗算器8
22と、乗算器822の出力データと離散コサイン変換
部810の出力データとを要素ごとに加算する加算器8
24とを備える。
【0093】以上のように構成された電子透かしデータ
挿入器820は、以下の数式(2)の演算を行う。
【0094】 F(i) =f(i)+avg(f(i))×w(i)×定数α ・・・(2) ただし、iは8×8画素のブロックのジグザグスキャン
後の周波数成分の各要素の番号、f(i)は離散コサイ
ン変換部810の出力データ、avg(f(i))は当
該データの近傍3点の絶対値の部分平均、w(i)はセ
レクタ840が出力する電子透かしデータ804の各要
素の値である。
【0095】次に、図9のフローチャートを参照して本
実施形態の動作について説明する。まず、通常のMPE
G圧縮の処理に基づいて、原画像101が8×8画素の
ブロック毎に取り出され、取り出されたデータに対して
離散コサイン変換部810が離散コサイン変換処理を行
う(ステップ901)。
【0096】次に、セレクタ840が、符号化制御部8
50から出力されたピクチャタイプ803に基づいて、
Iピクチャ用電子透かしデータテーブル831、Pピク
チャ用電子透かしデータテーブル832またはBピクチ
ャ用電子透かしデータテーブル833から、当該ピクチ
ャタイプに応じたテーブルを選択し、電子透かしデータ
804を電子透かしデータ挿入器820に出力する(ス
テップ902)。
【0097】次に、電子透かしデータ挿入器820が、
離散コサイン変換部810により周波数成分に変換され
たブロック画像データに、電子透かしデータ804を挿
入する(ステップ903)。この際、電子透かしデータ
挿入器820は、上式(2)の演算と同等の処理を行
う。
【0098】最後に、符号化部860が、電子透かしデ
ータ挿入器820から出力されたデータF(i)を量子
化して符号化し(ステップ904)、電子透かしデータ
が挿入されたMPEGデータ805を生成して出力する
(ステップ905)。
【0099】本実施形態のデジタルデータのエンコード
システムにより電子透かしデータを挿入されたMPEG
データ805から電子透かしデータを検出する検出装置
について説明する。図10を参照すると、本実施形態に
おける電子透かしデータの検出装置は、復号化部101
0と、逆離散コサイン変換部1020と、表示制御部1
030と、電子透かしデータ抽出器1040と、加算器
1050と、内積計算器1060と、セレクタ1070
と、Iピクチャ用電子透かしデータテーブル1081
と、Pピクチャ用電子透かしデータテーブル1082
と、Bピクチャ用電子透かしデータテーブル1083
と、統計的類似度計算器1090とを備える。なお、図
10には本実施形態の検出装置における特徴的な構成の
みを記載し、他の一般的な構成については記載を省略し
てある。また、本実施形態の検出装置の各構成要素は、
制御プログラムによる制御の下、パーソナルコンピュー
タやワークステーションその他のコンピュータシステム
の情報処理装置および記憶装置にて実現される。
【0100】復号化部1010は、例えば図8に示した
第5実施形態によるデジタルデータのエンコードシステ
ムから出力された、電子透かしデータが挿入されたMP
EGデータ805を入力して復号化し、逆量子化する。
復号化部1010の出力データは、逆離散コサイン変換
部1020と電子透かしデータ抽出器1040に送られ
る。また、復号化部1010は、当該MPEGデータの
ピクチャタイプを判別してピクチャタイプ信号1001
を出力し、セレクタ1070に供給する。
【0101】逆離散コサイン変換部1020は、復号化
部1010の出力データを入力して逆離散コサイン変換
処理を行ない、画像データ1004を生成して出力す
る。画像データ1004は表示制御部1030に送られ
る。
【0102】電子透かしデータ抽出器1040は、復号
化部1010の出力データの中から電子透かしデータの
候補となる8×8画素ブロック単位のデータを検出して
出力する。電子透かしデータ抽出器1040の詳細な構
成および動作については後述する。
【0103】加算器1050は、電子透かしデータ抽出
器1040から出力される8×8画素ブロック単位のデ
ータを入力して、要素毎に1画面分加算し加算結果を出
力する。
【0104】セレクタ1070は、復号化部1010か
らピクチャタイプ信号1001の供給を受け、該信号に
示されるピクチャタイプに基づいて、Iピクチャ用電子
透かしデータテーブル1081、Pピクチャ用電子透か
しデータテーブル1082またはBピクチャ用電子透か
しデータテーブル1083のうちの1つを選択し、格納
されている電子透かしデータを出力する。
【0105】Iピクチャ用電子透かしデータテーブル1
081、Pピクチャ用電子透かしデータテーブル108
2およびBピクチャ用電子透かしデータテーブル108
3には、それぞれ、図8のエンコードシステムにおける
Iピクチャ用電子透かしデータテーブル831、Pピク
チャ用電子透かしデータテーブル832およびBピクチ
ャ用電子透かしデータテーブル833に格納されている
電子透かしデータと同一の電子透かしデータが格納され
ている。
【0106】内積計算器1060は、加算器1050の
出力データとセレクタ1070から出力される電子透か
しデータ1002とを入力して、両データの内積値を計
算し出力する。
【0107】統計的類似度計算器1090は、内積計算
器1060から出力された、加算器1050の出力デー
タと電子透かしデータ1002との内積値に基づいて、
両データの統計的類似度を計算し出力する。
【0108】表示制御部1030は、逆離散コサイン変
換部1020から出力された画像データ1004と、統
計的類似度計算器1090の出力データ1003とを入
力し、出力データ1003に示される統計的類似度に応
じて、画像データ1004に基づく表示データ1005
の出力制御を行なう。具体的には、例えば出力データ1
003に示される統計的類似度が一定の値以上であれ
ば、電子透かしデータ1002と同等の電子透かしデー
タがMPEGデータ805に挿入されていたものと判断
する。そして、例えば当該電子透かしデータ1002が
複製禁止を指示する内容である場合、表示制御部103
0は、生成された画像データ1004に対して複製防止
の措置をとった上で表示データ1005として出力する
ことができる。
【0109】図10に示すように、電子透かしデータ抽
出器1040は、復号化部1010から出力される8×
8画素のブロック単位のデータの近傍3点の絶対値の部
分平均を、次式(3) avg(F(i)) =(|F(i−1)|+|F(i)|+|F(i+1)|)/3・・・(3) により計算する部分平均計算器1041と、復号化部1
010から出力されるデータF(i)を部分平均計算器
1041から出力される部分平均avg(F(i))で
除算する除算器1042とを備える。
【0110】以上のように構成された電子透かしデータ
抽出器1040は、以下の計算を行う。
【0111】 W(i)=F(i)/avg(F(i)) ・・・(4) ただし、iは8×8画素ブロックの各要素の番号、F
(i)は復号化部1010の出力データ、avg(F
(i))は当該データの近傍3点の絶対値の部分平均、
W(i)は電子透かしデータ抽出器1040が出力する
電子透かしデータの候補となるデータである。
【0112】次に、図11のフローチャートを参照して
本実施形態の動作について説明する。まず、検査対象と
なるMPEGデータ805が復号化部1010に入力さ
れると、復号化部1010が入力したMPEGデータ8
05に対してMPEGに準拠した復号化処理を実行する
(ステップ1101)。
【0113】次に、逆離散コサイン変換部1020が、
復号化部1010によって復号化されたデータを逆離散
コサイン変換処理し、画像データ1004を生成する
(ステップ1102)。
【0114】次に、電子透かしデータ抽出器1040
が、復号化部1010から出力された8×8画素のブロ
ック単位のデータF(i)を入力し、上式(4)の計算
を行い、当該データF(i)に挿入されている電子透か
しデータの候補となるデータを抽出する(ステップ11
03)。
【0115】次に、加算器1050が、電子透かしデー
タ抽出器1040から出力された8×8画素ブロック単
位の抽出データに関して、要素毎に1画面分の総和をと
る(ステップ1104)。
【0116】次に、セレクタ1070が、復号化部10
10から供給されたピクチャタイプ信号1001に基づ
いて、Iピクチャ用電子透かしデータテーブル108
1、Pピクチャ用電子透かしデータテーブル1082ま
たはBピクチャ用電子透かしデータテーブル1083か
ら、ピクチャタイプ信号1001に示されるピクチャタ
イプに対応するテーブルを選択し、電子透かしデータ1
002を内積計算器1060に出力する(ステップ11
05)。
【0117】次に、内積計算器1060が、加算器10
50により算出された1画面分の抽出データの総和と、
セレクタ1070から出力された電子透かしデータ10
02との内積を計算する(ステップ1106)。そし
て、統計的類似度計算器1090が、内積計算器106
0から出力された内積値に基づいて統計的類似度を計算
する(ステップ1107)。
【0118】最後に、表示制御部1030が、統計的類
似度計算器1090の出力データ1003に示される統
計的類似度に応じて、MPEGデータ805に電子透か
しデータ1002と同等の電子透かしデータが挿入され
ていたかどうかを判断し(ステップ1108)、判断結
果に応じて適切な表示制御を行なう。
【0119】以上のようにして、電子透かしデータの挿
入されたMPEGデータから電子透かしデータを検出
し、その内容に応じた適切な処理を行なうことができ
る。本実施形態における検出装置によれば、電子透かし
データの検出に原画像データを必要としない。そのた
め、原画像を所有しない一般ユーザの再生装置におい
て、電子透かしデータの検出処理を行うために利用する
ことができる。
【0120】なお、本実施形態では、電子透かしデータ
の挿入装置から検出装置へ送られるデータはMPEGデ
ータとしているが、同様の概念により、他の画像データ
圧縮技術にも適用できることはいうまでもない。また、
電子透かしデータを挿入した後に逆離散コサイン変換処
理を行なって、電子透かし入り画像データとして送受信
するようにしても良い。
【0121】以上、好ましい実施形態をあげて本発明を
説明したが、本発明は必ずしも上記実施形態に限定され
るものではない。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデジタル
データのエンコードシステムによれば、1つの画像デー
タに複数の電子透かしデータを挿入することができるた
め、複数の情報を電子透かしデータにより挿入すること
ができる。
【0123】また、本発明によれば、画像データをフィ
ールドや信号成分やフレームに基づいて区分し、1つの
電子透かしデータ挿入器を用いて当該区分ごとに対応付
けられた電子透かしデータを挿入するため、従来のデジ
タルデータのエンコードシステムと同程度の回路規模
で、1つの原画像データへの複数の電子透かしデータの
挿入を実現することができる。
【0124】また、本発明によれば、画像データをフィ
ールドや信号成分やフレームに基づいて区分し、当該区
分単位ごとに異なる電子透かしデータを挿入するため、
全ての区分に複数個の電子透かしデータを挿入する場合
に比して画質の劣化を軽減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態によるデジタルデータ
のエンコードシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】 第1実施形態の動作を示すフローチャートで
ある。
【図3】 本発明の第2実施形態によるデジタルデータ
のエンコードシステムの構成を示すブロック図である。
【図4】 第2実施形態の動作を示すフローチャートで
ある。
【図5】 本発明の第3実施形態によるデジタルデータ
のエンコードシステムの構成を示すブロック図である。
【図6】 第3実施形態の動作を示すフローチャートで
ある。
【図7】 本発明の第4実施形態によるデジタルデータ
のエンコードシステムの構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の第5実施形態によるデジタルデータ
のエンコードシステムの構成を示すブロック図である。
【図9】 第5実施形態の動作を示すフローチャートで
ある。
【図10】 第5実施形態により電子透かしを挿入され
たデータから電子透かしを検出する検出装置の構成を示
すブロック図である。
【図11】 図10の検出装置の動作を示すフローチャ
ートである。
【図12】 従来のデジタルデータのエンコードシステ
ムの構成例を示すブロック図である。
【図13】 従来のデジタルデータのエンコードシステ
ムの他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
110、810 離散コサイン変換部(DCT) 120 フィールド判別部 130、190 電子透かしデータ選択出力部 131、132、191、192、193 電子透か
しデータ 140、820 電子透かしデータ挿入器 150、1020 逆離散コサイン変換部(逆DC
T) 160 量子化部 170 可変長符号化部 180 信号成分判別部 831、1081 Iピクチャ用電子透かしデータテ
ーブル 832、1082 Pピクチャ用電子透かしデータテ
ーブル 833、1083 Bピクチャ用電子透かしデータテ
ーブル 840、1070 セレクタ 850 符号化制御部 860 符号化部 1010 復号化部 1030 表示制御部 1040 電子透かしデータ抽出器 1050 加算器 1060 内積計算器 1090 統計的類似度計算器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−339110(JP,A) 中村 大輔、萩原 剛志、横矢 直 和,DCTを用いた画像深層暗号におけ る歪み低減手法,テレビジョン学会技術 報告,日本,テレビジョン学会,VO L.20,No.5,pp.1−6 片岡 利幸、田中 清、中村 康弘、 松井 甲子雄,適応型離散コサイン変換 符号化におけるカラー画像への記述情報 の埋込み,電子情報通信学会論文誌,日 本,電子情報通信学会,1989年12月25 日,Vol.J72−B−I No.12, pp.1210−1216 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/00 - 7/088 H04N 7/24 - 7/68 H04N 9/00 H04N 11/00 - 11/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一連の画像フレームであるフィールドデ
    ータを有するデジタルデータ信号に対して、電子透かし
    データの挿入を行なう電子透かしデータ挿入器を備える
    デジタルデータのエンコードシステムにおいて、 前記電子透かしデータ挿入器による電子透かしデータの
    挿入の制御を行なう電子透かしデータ挿入処理手段と、 前記電子透かしデータ挿入器を用いて電子透かしデータ
    を挿入された前記デジタル信号を符号化する符号化手段
    と、 前記符号化手段を制御して、当該符号化の手法に対応し
    た複数種類のピクチャタイプで符号化処理を実行させる
    符号化制御手段を備え、 前記電子透かしデータ挿入処理手段が、 前記デジタルデータ信号をピクチャタイプで区分し、前
    記電子透かしデータ挿入器を用いて、前記区分に対応し
    て用意された互いに異なる複数の電子透かしデータを、
    それぞれ対応する前記区分の前記デジタルデータに挿入
    する手段と、 前記符号化手段および前記符号化制御手段にて扱われる
    複数のピクチャタイプに対応して用意された互いに異な
    る複数の電子透かしデータを記憶する電子透かしデータ
    記憶手段と、 前記符号化制御手段により決定される前記ピクチャタイ
    プに応じて、前記電子透かしデータ記憶手段から対応す
    る前記電子透かしデータを選択して前記電子透かしデー
    タ挿入器に対して出力する電子透かしデータ選択出力手
    段とを備えることを特徴とするデジタルデータのエンコ
    ードシステム。
  2. 【請求項2】 前記デジタルデータ信号による画像を所
    定のサイズのブロックに分割し、該ブロックごとに対応
    する前記デジタルデータ信号をスペクトラム分解し、得
    られた分解信号を、前記電子透かしデータの挿入対象と
    して前記電子透かしデータ挿入器に供給するスペクトラ
    ム分解手段をさらに備え、 前記電子透かしデータ挿入器が、 前記スペクトラム分解手段から出力された前記分解信号
    の周波数成分である各要素の近傍3点の絶対値の平均を
    部分平均として算出する部分平均計算器と、 前記電子透かしデータ挿入処理手段から供給された前記
    電子透かしデータと前記部分平均計算器の出力データと
    を要素毎に乗算する第1の乗算器と、 前記第1の乗算器の出力データの各要素に所定の定数を
    乗算する第2の乗算器と、 前記第2の乗算器の出力データと前記スペクトラム分解
    手段から出力された前記分解信号とを要素毎に加算する
    加算器とを備えることを特徴とする請求項1に記載のデ
    ジタルデータのエンコードシステム。
  3. 【請求項3】 一連の画像フレームであるフィールドデ
    ータを有するデジタルデータ信号に対して、電子透かし
    データ挿入器を用いて電子透かしデータを挿入する電子
    透かしデータ挿入処理手段を備える電子透かしデータ挿
    入装置と、該電子透かしデータ挿入装置により前記電子
    透かしデータを付加された前記デジタルデータ信号から
    前記電子透かしデータを検出する電子透かしデータ検出
    処理手段を備える電子透かしデータ検出装置とを備え、 前記デジタルデータ信号が、一連の画像フレームで構成
    されるデジタルデータ信号であり、 前記電子透かしデータ挿入装置において、 前記電子透かしデータ挿入器を用いて電子透かしデータ
    を挿入された前記デジタルデータ信号を符号化する符号
    化手段と、 前記符号化手段を制御して、当該符号化の手法に対応し
    た複数種類のピクチャタイプで符号化処理を実行させる
    符号化制御手段とをさらに備え、 前記電子透かしデータ挿入処理手段が、 前記符号化手段および前記符号化制御手段にて扱われる
    複数のピクチャタイプに対応して用意された互いに異な
    る複数の電子透かしデータを記憶する第1の電子透かし
    データ記憶手段と、 前記符号化制御手段により決定される前記ピクチャタイ
    プに応じて、前記第1の電子透かしデータ記憶手段から
    対応する前記電子透かしデータを選択して前記電子透か
    しデータ挿入器に対して出力する電子透かしデータ選択
    出力手段とを備え、 前記電子透かしデータ検出装置において、 前記電子透かしデータ挿入装置の前記符号化手段により
    符号化された前記デジタルデータ信号を復号化する復号
    化手段と、 前記デジタルデータ信号に挿入された前記電子透かしデ
    ータの内容またはその有無に応じて前記復号化手段によ
    り復号化されたデータに基づく表示を制御する表示制御
    手段とをさらに備え、 前記電子透かしデータ検出処理手段が、 前記復号化手段により復号化されたデータから前記電子
    透かしデータの候補となる候補データを抽出する電子透
    かしデータ抽出器と、 前記電子透かしデータ挿入装置における前記電子透かし
    データ挿入処理手段の前記第1の電子透かしデータ記憶
    手段に記憶された前記複数の電子透かしデータと同一の
    電子透かしデータを記憶する第2の電子透かしデータ記
    憶手段と、 前記復号化手段による復号化処理において認識される、
    前記符号化処理における前記ピクチャタイプに応じて、
    前記第2の電子透かしデータ記憶手段から、対応する前
    記電子透かしデータを選択して出力する電子透かしデー
    タ選択出力手段と、 前記電子透かしデータ抽出器により抽出された前記候補
    データと、前記電子透かしデータ選択出力手段から出力
    された前記電子透かしデータとを比較して、統計的類似
    度を判断し、判断結果を前記表示制御手段に通知する統
    計的類似度判断手段とを備えることを特徴とするデジタ
    ルデータのエンコードシステム。
  4. 【請求項4】 前記電子透かしデータ挿入装置におい
    て、 前記デジタルデータ信号による画像を所定のサイズのブ
    ロックに分割し、該ブロックごとに対応する前記デジタ
    ルデータ信号をスペクトラム分解し、得られた分解信号
    を、前記電子透かしデータの挿入対象として前記電子透
    かしデータ挿入器に供給するスペクトラム分解手段をさ
    らに備え、 前記電子透かしデータ挿入器が、 前記スペクトラム分解手段から出力された前記分解信号
    の周波数成分である各要素の近傍3点の絶対値の平均を
    部分平均として算出する部分平均計算器と、 前記電子透かしデータ挿入処理手段から供給された前記
    電子透かしデータと前記部分平均計算器の出力データと
    を要素毎に乗算する第1の乗算器と、 前記第1の乗算器の出力データの各要素に所定の定数を
    乗算する第2の乗算器前記第2の乗算器の出力データと
    前記スペクトラム分解手段から出力された前記分解信号
    とを要素毎に加算する加算器とを備え、 前記電子透かしデータ検出装置において、 前記電子透かしデータ検出処理手段の前記電子透かしデ
    ータ抽出器が、 前記復号化手段により復号化されたブロック単位のデー
    タの近傍3点の絶対値の平均を部分平均として算出する
    部分平均計算器と、 前記復号化手段により復号化されたブロック単位のデー
    タを前記部分平均計算器の出力データで除算する除算器
    とを備えることを特徴とする請求項3に記載のデジタル
    データのエンコードシステム。
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