JP2911603B2 - 新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株 - Google Patents

新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 本発明は、新規な弱毒化シュードモナス・エルギノー
ザ株、シュードモナス・エルギノーザ感染症の予防ワク
チンおよび治療剤、ならびにそれらの調製方法に関す
る。さらに具体的には、本発明は、Fisher−Devlin免疫
タイプ(immunotype)に従って、純粋状態においてシュ
ードモナス・エルギノーザを単離し、次いでマウスを継
代させて単離した株を繰り返し精製することにより入手
した新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株、そ
れから調製した予防ワクチン、および弱毒化シュードモ
ナス・エルギノーザ株から分離した細胞壁タンパク質に
より誘発された治療用免疫グロブリン、ならびにそれら
の調製方法に関する。
先行技術の説明 シュードモナス・エルギノーザは、運動性のグラム陰
性桿菌で、約0.5μm×1.5〜3.0μmであり、一本の鞭
毛を有し、そして土壌、水中、下水中、およびヒト腸中
に広く分布する(Mol.Microbiol.4,1069−1075,199
0)。シュードモナス・エルギノーザは、敗血症、一般
的な感染症、慢性気道感染症、膵嚢胞性線維症などの難
治性の感染症の原因となる病原性株である。シュードモ
ナス・エルギノーザによって引き起こされる敗血症は、
微生物自体の侵入、または手術、裂傷、外傷などのせい
で抵抗力が低くなった患者の血液中への微生物の毒素成
分の分泌のどちらかの原因によって起こる疾患である。
毒素の存在は、高熱、血圧の低下、そして最後には死に
至る他の症状を伴うショックを引き起こす。さらに、シ
ュードモナス・エルギノーザは尿道感染症において検出
されたので、シュードモナス・エルギノーザに対する関
心は著しく増加した。従って、シュードモナス・エルギ
ノーザにより生じる敗血症およい尿道感染症などの難治
性の化膿性疾患を効果的に予防または治療し得る医薬の
開発が、緊急に要求される。しかし、シュードモナス・
エルギノーザ株は、大部分の抗生物質に耐性であり、そ
してシュードモナス・エルギノーザ感染症の効果的な予
防剤または治療剤は、現在まで開発されていない。従っ
て、シュードモナス・エルギノーザ感染症の毒力は、時
間の経過につれて増加した。
シュードモナス・エルギノーザ株は、種々の方法で分
類され得る。ある分類系では、Fisher免疫タイプに従っ
て株を7つのタイプに分類する。他の系は、Teradaによ
り提唱された0−抗原群に基づいている。さらに他の系
は、国際抗原分類表(International Antigenic Typing
Scheme)(IATS)分類系である。分類系の観点では、
シュードモナス・エルギノーザに感染した患者中に、最
も頻繁に見られるシュードモナス・エルギノーザ株は:F
isher免疫タイプ/0−血清タイプに従う5/2a、2c、3、7
/3a、3c、1/4a、4b、6/5a、5b、4/6、2/7a、7b、7c、/1
0a、/13、/12、/11および3、7/3d、3eタイプ、およ
び、Fisher免疫タイプの3、7、2および1タイプ(0
−血清タイプの3a、3c、3d、3e、7a、7b、7c、4aおよび
4bに相当)が主に存在する。
シュードモナス・エルギノーザ感染症の治療方法の一
つは、抗毒素でシュードモナス・エルギノーザ毒素を中
和する。しかし、抗毒素は、敗血症をすでに患っている
患者にのみ有益な治療剤であり、予防的な効果はない。
さらに、現在入手可能な抗毒素は、非常に高価であり、
そしてその使用が制限されている。その上、抗毒素の使
用に伴う最も重大な欠点は、比較的低い治癒率および危
険な副作用を伴うことである。
抗毒素に伴う欠点を避ける研究下での1つの方法は、
シュードモナス・エルギノーザ感染症の予防および治療
に共通の抗原を使用する。共通の抗原を入手するための
研究下での方法は、一般的に2つの群に分類され得る。
第1の方法は、シュードモナス・エルギノーザ感染症に
対する予防ワクチン抗原として、異なった免疫タイプを
有するシュードモナス・エルギノーザ株から分離し、そ
して精製した共通抗原の使用に関する[Japan,J.Exp.Me
d.45,355−359,1975]。2番目の方法は、遺伝子工学技
術を利用して生産される共通抗原塊の使用に関し、ここ
で、所望の抗原をコードしている遺伝子を単離し、そし
て組換えベクターを入手するために好適なベクターに挿
入し、次いで好適な宿主を得られた組換えベクターで形
質転換し、そして所望の抗原が発現するようにインキュ
ベートする。
共通抗原を使用する予防ワクチンの開発は、理論上非
常に効果的な方法であるが、この方法に関する研究の現
在の進行は、依然未解決な多くの問題を抱えている。主
要な欠点は、共通の抗原が、異なった免疫タイプを有す
るシュードモナス・エルギノーザの全ての種類を妨害し
得ず、従ってその効果が極端に低いことである。このよ
うな低い効果は、この共通抗原に加えて、他の未知の主
要な抗原の存在が、効果的な予防効果を誘発することを
示唆している。
シュードモナス・エルギノーザ感染症を治療するため
の他の方法は、または抗生物質、シュードモナス・エル
ギノーザ株に対して広範囲スペクトル選択性を有する化
学療法薬の投与である。しかし、おびただしいシュード
モナス・エルギノーザ株が存在し、そしてそれらは一般
的に非常に程度の高い薬剤耐性を有するので、多くの患
者は、抗生物質では効果的に治療され得ないシュードモ
ナス・エルギノーザ株のために倒れるのである。
さらに、治療用免疫グロブリンを用いる方法が開発さ
れた。しかし、このような免疫グロブリンは、全てのシ
ュードモナス・エルギノーザ感染症に全く治療効果が見
られないかまたはほとんど見られず、従って、シュード
モナス・エルギノーザ感染症のほんの限られたタイプに
対してのみ用いられた。これは、特定の微生物に対する
ポリクロナール抗体の調製方法に従って調製した免疫グ
ロブリンに負うところが大きく、従っておびただしいシ
ュードモナス・エルギノーザ株に対しては一般的に作用
し得ない。
シュードモナス・エルギノーザ対してマウスモノクロ
ーナル抗体[J.Inf.Dis.152,1290−1299,1985]または
ヒトモノクローナル抗体[FEMS Microbiol.Immunol.64,
263−268,1990]を用いる安価な治療剤の開発を試み
た。ここで、細胞融合技術を用いて細胞バンクから最も
効果的な中和抗体を産生する細胞が選択され得、次い
で、細胞系は、工業規模で所望の抗体を産生する出発物
質として使用され得る。しかし、この方法は、抗体産生
を介するシュードモナス・エルギノーザ感染症の治療を
目的とし、予防用ワクチンを目的とはしていない。さら
に、この方法は、全ての感染症が血清学的および免疫学
的に異なったタイプである異なったシュードモナス・エ
ルギノーザ株により引き起こされるので、それらの全て
がただ一つの種類のモノクローナル抗体では治療され得
ないという欠点を有する。すなわち、モノクローナル抗
体治療は、シュードモナス・エルギノーザに感染した患
者の全ての治療するためには効果的に利用され得ない。
この方法による広範囲に効果的な治療をするために、
試験された交差反応に基づく種類の抗体の同時投与が開
発された。ここで、血液をシュードモナス・エルギノー
ザ感染患者から採取し、そして罹患しているシュードモ
ナス・エルギノーザ株の血清学的および/または免疫学
的タイプを同定するために試験した。次いで、同定され
たタイプに適切なモノクローナル抗体を患者に投与す
る。しかし、この方法には長い時間が必要であり、従っ
て緊急の治療を必要とする状態にある患者には利用でき
ない。
先行技術において、ワクチン用に抗原としてシュード
モナス・エルギノーザ株から分離された細胞壁タンパク
質を用いることは提唱されている[Vaccine,Vol.7,「シ
ュードモナス・エルギノーザワクチンの防御効果に関す
る実験的研究」、1989を参照のこと]。しかし、上記参
考文献において提唱された方法は、弱毒化されていない
4種の普通のシュードモナス・エルギノーザ株(すなわ
ち、NN 170041、NN 170015、NN 868、およびNN 17004
6)を用いており、従ってシュードモナス・エルギノー
ザ株自体の毒性に関する問題が存在する。さらに、この
ようなシュードモナス・エルギノーザ株由来のタンパク
質成分ワクチンを調製する時から、細胞は破壊され得、
細胞質に存在する異質の核酸および毒性の高分子量物
質、リポ多糖(LPS)が培地中に放出される。次いで、
これらの物質は、ワクチン投与において必要な注意を増
加させ、そしてそれらの使用を制限すると思われる不純
物として、得られたワクチン中に混入している。
発明の開示 従って、本願の発明者たちは、シュードモナス・エル
ギノーザに対する抗体を効果的に誘発し得る方法で、シ
ュードモナス・エルギノーザ株自体の固有の毒性に負う
危険が極端に少ない、良好な免疫原性(すなわち抗原
性)活性を発現する方法を発見するために、広範囲にわ
たる調査を行った。その結果、本願の発明者たちは、シ
ュードモナス・エルギノーザ感染患者から単離したシュ
ードモナス・エルギノーザ株を、それらの免疫タイプに
基づいて7種に分類し、次いで、各純粋株を、好適な動
物宿主に数回生物を継代させることにより弱毒化する場
合、新規で安全な、そして弱毒化されたシュードモナス
・エルギノーザ株が得られ得る。これらの株は、シュー
ドモナス・エルギノーザ感染症に対する予防用のワクチ
ンの調製に有用であるのみならず、動物体内におけるシ
ュードモナス・エルギノーザ感染症に対する免疫グロブ
リンを産生する抗体誘発物質としても用いられ得る細胞
壁タンパク質を有する。本発明に従って得られた免疫グ
ロブリンは、危険な場合を包含する種々のシュードモナ
ス・エルギノーザ感染症に、優れた治療効果を呈する。
従って、本発明の目的は、シュードモナス・エルギノ
ーザ株自体の毒性を欠く抗原性を呈する細胞壁タンパク
質を有する、新規で安全な弱毒化シュードモナス・エル
ギノーザ株を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ワクチンが与えられた後
に、患者においてシュードモナス・エルギノーザにより
引き起こされる疾患を予防するための免疫応答を誘発す
るワクチンを提供することである。
本発明のさらなる目的は、ワクチンの調製方法を提供
することである。
本発明の他の目的は、シュードモナス・エルギノーザ
株に対する少なくとも1つの免疫グロブリンを含む、シ
ュードモナス・エルギノーザ感染症を治療するための治
療剤を提供することである。
本発明のさらなる目的は、免疫グロブリンの調製方法
を提供することである。
本発明のさらに適切な目的のいくつかの大要を前述し
た。これらの目的は、本発明のさらに適切な特徴および
適用を単に説明しているにすぎないと解釈されるべきで
ある。多くの他の有益な結果が、開示された発明を異な
る方法で適用することにより、または本発明を開示の範
囲内で改変することにより得られ得る。従って、本発明
の他の目的、および本発明をもっと完全に理解すること
は、添付の図面に関連する請求の範囲によって定義され
る本発明の範囲に加えて、本発明の要旨および好ましい
実施態様を記載している詳細な説明を参照することによ
り行われる。
発明の要旨 本発明の1つの実施態様は、シュードモナス・エルギ
ノーザ株自体の毒性を欠く抗原性を発現する細胞壁タン
パク質を有する、新規で安全な、そして効果的に弱毒化
されたシュードモナス・エルギノーザ株に関する。具体
的には、本発明は、シュードモナス・エルギノーザに感
染した患者からシュードモナス・エルギノーザ株を単離
し、単離した微生物株を、Fisher−Devlin免疫タイプに
従って7タイプの種に分類し、各免疫タイプに対して1
つの代表株を選択し、選択した株を実験動物に対して、
注入/単離/再注入を繰り返すことをで精製し、そして
シュードモナス・エルギノーザ株の7タイプのそれぞれ
について最も弱毒化された部を選択することによって得
られる、安全な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株
に関する。
本発明のさらなる実施態様には、新規なワクチンおよ
びシュードモナス・エルギノーザ感染症に対する予防用
のワクチンの調製工程が述べられている。ワクチンは、
以下に記載のように安全な弱毒化シュードモナス・エル
ギノーザ株の7タイプのそれぞれから実質的に純粋な状
態において細胞壁タンパク質を分離し、そしてさらに分
離した細胞壁タンパク質を精製し、次いで、好ましく
は、少なくとも3タイプの弱毒化シュードモナス・エル
ギノーザ株由来の精製細胞壁タンパク質を組み合わせて
一つにすることにより調製される。好ましくは、等量の
3タイプのそれぞれ由来の細胞壁タンパク質が、本発明
のワクチンを調製するのに用いられる。
本発明の他の実施態様は、少なくとも1つの安全な弱
毒化シュードモナス・エルギノーザ株を培養し、細胞壁
タンパク質を分離し、分離した細胞壁タンパク質を精製
し、次いで純粋な細胞壁タンパク質を抗体誘発物質とし
て実験動物に注入して免疫グロブリンを誘発させること
により生成される少なくとも1つの免疫グロブリンを含
有するシュードモナス・エルギノーザ感染症に対する治
療剤、およびその治療剤の調製方法に関する。
以下に続く本発明の詳細な説明がさらに良く理解さ
れ、そして当該分野への本発明の寄与が十分に認められ
得るように、上記に本発明のさらに適切で重要な特徴を
まとめた。さらに以下に記載の本発明の特徴は、本発明
の請求の範囲の主旨を形成している。当業者は、本明細
書中に開示された概念および特定の実施態様が、本発明
と同様の目的を行うために他の構成を改変または設計す
るための基礎として、容易に利用され得ることを理解し
得る。さらに、当業者は、このような同意義の構成は、
請求の範囲で説明している本発明の意図および範囲から
逸脱されないことを理解し得る。
図面の簡単な説明 本発明の本質および目的を完全に理解するために、添
付の図面に関与する以下の詳細な説明を参考とすべきで
ある: 図1は、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノー
ザ株から分離した精製細胞壁タンパク質のSDS−PAGEの
結果を示す; および 図2は、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノー
ザ株の細胞株タンパク質を静脈内注射した雄マウスの体
重変化を表すグラフである。
発明を実施するための最良の形態 シュードモナス・エルギノーザのFisher−Devlin免疫
タイプは、タイプ1からタイプ7までの7タイプに分類
される。本発明において、Fisher免疫タイプの1〜7を
有するシュードモナス・エルギノーザ株が、シュードモ
ナス・エルギノーザ感染患者の大部分(すなわち90〜95
%以上)の血液中でそれらが検出されているという事実
に基づいて、弱毒化のための株として選択される。特
に、シュードモナス・エルギノーザの7タイプ中で、タ
イプ1およびタイプ3が、シュードモナス・エルギノー
ザ感染患者中で最も頻繁に検出される株である。しか
し、本発明の教示は、予防または治療を提供するために
シュードモナス・エルギノーザのあらゆる株に対して使
用され得る。
本発明の安全な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ
株は、シュードモナス・エルギノーザ株の7タイプをそ
れぞれ、シュードモナス・エルギノーザ感染症であると
決定される患者の血液から純粋状態で単離し、次いで、
単離した株を精製手順を繰り返して弱毒化することによ
り入手され得る。このようにして入手した安全な弱毒化
シュードモナス・エルギノーザ株は、全部で7タイプで
あり、そしてそれぞれ、CFCPA 10142(Fisherタイプ
1)、CFCPA 20215(Fisherタイプ2)、CFCPA 30720
(Fisherタイプ3)、CFCPA 40057(Fisherタイプ
4)、CFCPA 50243(Fisherタイプ5)、CFCPA 60534
(Fisherタイプ6)、CFCPA 70018(Fisherタイプ7)
と命名した。ここで、CFCPAは、「Cheil Food and Chem
ical Pseudomonas aeruginosa」の頭文字であり、それ
は発明者が本発明を行ったCheil Food and Chemicals I
nc.、およびもととなる株の名前のシュードモナス・エ
ルギノーザから構成されている。
上記の精製手順を繰り返すことにより入手した弱毒化
シュードモナス・エルギノーザ株は、相当する親株と実
質的に同一の表現形および微生物学的特性を有するが、
弱毒化前の親株に存在するどんな病原性よりも、むしろ
シュードモナス・エルギノーザ感染症に対する予防用の
ワクチン抗原の調製において、有用な新規の特性を示
す。従って、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノ
ーザ株は、新規な微生物株とみなされる。故に、これら
の株は、1993年5月12日にブタペスト条約における国際
寄託機関であるKorean Federation of Culture Collect
ionsのthe Korean Culture Center of Microorganisms
(以下KCCM)に、CFCPA 10142に対するKCCM 10029、CFC
PA 20215に対するKCCM 10030、CFCPA 30720に対するKCC
M 10031、CFCPA 40057に対するKCCM 10032、CFCPA 5024
3に対するKCCM 10033、CFCPA 60534に対するKCCM 1003
4、およびCFCPA 70018に対するKCCM 10035の受託番号で
寄託された。
弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株を生成するた
めの精製手順は、一般的に株が所望のLD50値を示すまで
繰り返し行われる。精製手順または工程の回数は、技術
者の熟練のレベル、親株の毒性などに依存して変わる
が、精製工程は、好ましくは3〜7回行われる。例え
ば、シュードモナス・エルギノーザのLD50が、少なくと
も2×107細胞になるまで行われる。本発明に従って、
このようにして得られた新規の弱毒化シュードモナス・
エルギノーザ株のマウス中のLD50のレベルは、好ましく
は2.0×107細胞以上である。
本発明は、シュードモナス・エルギノーザ感染症に対
する免疫化のためのワクチンも提供し、それは上記のよ
うにして得られた本発明の新規な弱毒化シュードモナス
・エルギノーザ株のそれぞれから純粋状態で細胞壁タン
パク質を分離し、次いで、分離した細胞壁タンパク質を
さらに精製し、そしてこのようにして得られた精製細胞
壁タンパク質を、特定の混合比で、好ましくは免疫化が
求められる所望のシュードモナス・エルギノーザ株それ
ぞれに由来の細胞壁タンパク質の等量を、配合すること
により調製される。すなわち、それぞれの株に対する使
用量は、特定の宿主タイプ中の株に対して免疫化を誘発
するのに十分である。
さらに、本発明は、弱毒化シュードモナス・エルギノ
ーザが、あるシュードモナス・エルギノーザ株塊を得る
ために最適生育条件を維持しながら発酵槽中でインキュ
ベートされることで特徴づけられる、シュードモナス・
エルギノーザに対する免疫化のためのワクチンの調製方
法を提供する。得られた微生物塊は、所望の細胞壁タン
パク質を得るために、有機溶媒で処理することによる細
胞壁タンパク質の抽出、分子量に基づく分画、超遠心分
離を包含する一連の手順に従って処理される。7タイプ
の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株に由来する得
られた細胞壁タンパク質は、所望の比における適切な構
成、好ましくは等量で、互いに配合される。
上記の本発明のワクチンの調製方法は、以下のように
要約され得る。
以下に、本発明のワクチン組成物を、それらの調製方
法を参照してより具体的に説明する。
本発明のシュードモナス・エルギノーザに対する予防
用のワクチンを調製するために、第1の工程において7
タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株、すな
わちCFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、CFCPA 4
0057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、およびCFCPA 70018
のそれぞれが、適切な大きさの発酵槽中でインキュベー
トされる。この目的のための培養培地としては、ダイズ
トリプシンブロス(tryptic soy broth)、または、好
ましくは以下に記載の特別の培地が、上記のシュードモ
ナス・エルギノーザのインキュベーションには適切であ
る。
特別な培地は、グルコース(30g/l)、ペプトン(15g
/l)、MgSO4(0.5g/l)、CaCO3(5g/l)、KH2PO4(1g/
l)、FeSO4(5mg/l)、CuSO4(5mg/l)、およびZnSO
4(5mg/l)を含有する。この特別の培地は、シュードモ
ナス・エルギノーザ株を培養するために本発明の発明者
らによって独自に設計されており、新規な培地である。
従って、この特別な培地は、本発明の範囲内に含まれ
る。シュードモナス・エルギノーザ株を、この特別な培
地で培養する場合、乾燥した細菌塊の重さに基づくと、
細菌塊の収率はダイズトリプシンブロス中で培養した細
菌量より少なくとも30%高い。従ってこのような特別の
培地の使用は、好ましい実施態様である。
このような細胞塊インキュベーション工程において、
最適化培養条件は:温度37℃、通気率1vvm(体積/体
積.分)および接種体積は培養培地溶液の5%v/v、そ
してインキュベーションは最初の2時間は100rpm、次い
で10〜20時間、好ましくは12〜16時間は600rpmの速度で
の撹拌下で行う。
インキュベーションが完了すると、第2工程におい
て、沈殿した細菌細胞が、遠心分離などの方法により培
養液から分離される。分離された細菌細胞は、第3工程
において、微生物を不活性化するめに、そして同時に細
胞壁脂質成分を除去するために有機溶媒で処理される。
第3工程において、有機溶媒は、好ましくはアセトン、
クロロホルム、エタノール、ブタノールなどからなる群
から選択され、最も好ましくはアセトンである。
引き続き、第4工程には、細胞壁タンパク質の抽出の
反復、すなわち5〜6回の抽出が含まれるが、細胞含有
物が失われるような細胞自体の破壊は含まれない。この
目的のために微生物細胞は、溶液(リン酸緩衝溶液、ト
リス緩衝溶液など)中、好ましくはリン酸緩衝溶液中に
保持され、そして細胞壁タンパク質を抽出するために、
ミキサー、またはホモジナイザーにかけられる。抽出
は、好ましくは4℃で、100〜2000rpmでの撹拌により行
われる。さらに、所望の細胞壁タンパク質が細胞質中に
存在する毒性タンパク質から分離された状態であり得る
ために、第4工程では細胞の破壊を防ぐように特別注意
しなければならない。従って、抽出手順中ずっと、細胞
質マーカー酵素として乳酸デヒドロゲナーゼまたはヘキ
ソキナーゼの存在を測定することにより、細胞が破壊さ
れているか否かを継続的に測定する必要がある。
その後、上記手順に従って上清中に得られた弱毒化シ
ュードモナス・エルギノーザ株の細胞壁タンパク質は、
それらを1回目および2回目の限外濾過にかけることに
より分画され、10,000と100,000との間の分子量を有す
るタンパク質のみが得られる。この工程において、得ら
れた細胞壁タンパク質の分子量が、10,000〜100,000の
範囲内であることが、非常に重要である。この理由は、
10,000より小さい分子量の細胞壁タンパク質は、動物実
験で決定された所望の予防効果を提供せず、一方100,00
0より大きい分子量は、高分子リポ多糖(LPS)の存在に
より毒性効果の原因となり得るからである。
10,000と100,000との間の分子量を有する弱毒化シュ
ードモナス・エルギノーザの7タイプのそれぞれから分
離した細胞壁タンパク質は、それぞれ超遠心分離により
さらに精製され、存在し得る考えられる微量なリポ多糖
も全て除去される。次いで、全ての細菌性物質を除去す
る工程が行われ、非病原性で、シュードモナス・エルギ
ノーザ感染症に対する予防用ワクチンとして使用するの
に十分な純粋な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株
の細胞壁タンパク質が最終的に得られる。
7タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株か
ら得た細胞壁タンパク質は、次いで、特定比で配合して
ワクチンを処方する。弱毒化より前にシュードモナス・
エルギノーザ親株の病気が現れる頻度を考慮すると、細
胞壁タンパク質の配合は、シュードモナス・エルギノー
ザ株の少なくとも3タイプ、さらに好ましくは4タイプ
以上、そして最も好ましくは7タイプ全てから得た細胞
壁タンパク質が混合されなければならない。混合比は、
配合すべき細胞壁タンパク質が得られるシュードモナス
・エルギノーザ株のタイプにより変わるが、細胞壁タン
パク質は、好ましくは等量比で混合される。
例えば、本発明の好ましいワクチン組成物は、CFCPA
10142、CFCPA 2015、CFCPA 30720、およびCFCPA 60543
から得た細胞壁タンパク質を、1:1:1.5:0.5;1:1:1:1ま
たは0.5:1.5:1.5:0.5の混合比で含有しているか、また
は、CFCPA 10142、CFCPA 2015、CFCPA 30720、CFCPA 40
057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、CFCPA 70018から得た
全ての細胞壁タンパク質を実質的に等量の混合比で含有
しているワクチンである。ワクチン中に存在するそれぞ
れのシュードモナス・エルギノーザ株由来の細胞壁タン
パク質混合物の最小量は、計画的な宿主/患者におい
て、免疫化を誘発するのに十分量の最小量である。
所望であれば、本発明のシュードモナス・エルギノー
ザ感染症に対する予防用ワクチンは、上記のように得ら
れた細胞壁タンパク質成分に加えて、薬学的受容可能な
賦形剤(例えば、水酸化カルシウム、リン酸カルシウ
ム、ISCOM(免疫刺激複合体)、SAF−1(Syntex Adjuv
ant Formulation−1)、SAFm(改変Syntex Adjuvant F
ormulation)および当業者に公知の類似の賦形剤を包含
し得る。
シュードモナス・エルギノーザ感染症に対する予防ワ
クチンとして使用するためには、投与すべき量は、シュ
ードモナス・エルギノーザにさらされ得る被験体の性
別、年齢、体重、健康状態などにより変わるが、一般的
には各弱毒化株由来の細胞壁タンパク質混合物が0.5〜
2.5mgである。この量は、一般的に乾燥重量で0.1g〜0.5
g(湿重量の0.5〜2.5gに相当)の細菌塊から得られる。
投与の好ましい経路は、筋肉内注射によるものである。
本発明の他の局面によると、本発明の弱毒化シュード
モナス・エルギノーザ株から純粋状態で入手した細胞壁
タンパク質もまた、実験動物中で免疫グロブリンを誘発
するための抗体誘発物質として使用され得る。従って、
本発明は、シュードモナス・エルギノーザ感染症を治療
するための治療剤を提供する。治療剤には、上記のよう
な分離および精製により得られる純粋状態の細胞壁タン
パク質を、シュードモナス・エルギノーザに対する免疫
グロブリンの産生を誘発するために実験動物中に注入す
ることにより生成した免疫グロブリンが含有される。
具体的には、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギ
ノーザ株から上記で具体的に説明した手順に従って得ら
れた、分離され精製された細胞壁タンパク質は、相関的
な抗体の形成を誘発するために、実験動物(ヒツジ、ウ
サギなど)に接種するのに使用される抗原である。実験
動物から血液を集め、次いで血清を分離する。分離され
た血清を公知の方法で処理し、所望の免疫グロブリン
が、精製された状態で得られる。この目的のために、分
離された血清からの免疫グロブリンの分離および精製
は、関連した技術分野で周知の方法[Practical Immuno
logy第3版、(1989),292−294を参照のこと]に従っ
て行われ、それは、例えば分離した血清を蒸留水と混合
し、混合液をDEAE−セルロース(ジエチルアミノエチル
−セルロース)に加えて免疫グロブリンを吸着させ、上
清を除去し、次いで免疫グロブリンを吸着したDEAE−セ
ルロールをリン酸緩衝溶液で数回洗浄することによっ
て、精製免疫グロブリンが得られる。
シュードモナス・エルギノーザ感染症を治療する治療
剤として用いられる免疫グロブリンは、種々の弱毒化シ
ュードモナス・エルギノーザ株から分離される細胞壁タ
ンパク質をある特定の比で含有する混合物で、実験動物
を免疫することにより得られる。この目的のために、7
タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株のそれ
ぞれから得た各細胞壁タンパク質のある特定の比、好ま
しくは等量の比からなる混合物で、実験動物を免疫する
ことにより得られた、混合免疫グロブリンが用いられ得
る。しかし、それぞれの免疫グロブリンの交差反応性を
考慮すると、以下の4タイプの弱毒化シュードモナス・
エルギノーザ株:CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 307
20、およびCFCPA 60534のそれぞれから分離した細胞壁
タンパク質の1:1:1:1の比からなる混合物で実験動物を
免疫することにより得た免疫グロブリンが、Fisherタイ
プの1、2、3、4、5、6および7を有するシュード
モナス・エルギノーザ株の全てにより引き起こされる感
染症にかなりの治療効果を提供する。これはシュードモ
ナス・エルギノーザにより引き起こされる疾患を治療す
るために、好ましい混合免疫グロブリン治療剤である。
本発明のシュードモナス・エルギノーザに対する免疫
グロブリンは、凍結乾燥形態または液状の薬学的組成物
に処方され得、そして必要であれば薬学的に受容可能な
担体(例えば、安定剤、保存剤、等張剤など)を含有さ
せる。使用され得る薬学的に受容可能な担体には、好ま
しくは、凍結乾燥調製物の場合ではマンニトール、ラク
トース、サッカロース、ヒトアルブミンなどが包含さ
れ、液体調製物の場合は、生理食塩水、注射用の水、リ
ン酸緩衝溶液、水酸化アルミニウムなどが包含される。
免疫グロブリンの投与量は、被験体の年齢、体重、性
別および一般的な健康状態、シュードモナス・エルギノ
ーザ感染症の重篤性、および投与される混合免疫グロブ
リンの成分に依存して変わる。免疫グロブリンは、成人
に対して静脈に、1日当たり体重1kg当たり0.1mg〜1000
mgの量、好ましくは1mg〜100mgの量が一般的に投与され
る。
本発明は、以下の実施例によりさらに具体的に説明さ
れるが、いかなるようにも実施例に限定されない。
実施例1:シュードモナス・エルギノーザ感染患者からの
シュードモナス・エルギノーザ株の単離およびその同定 シュードモナス・エルギノーザ感染患者から採った26
0の異なる各血液試料から、約1〜5mlのアリコートを無
菌的に集め、室温で1時間静置した。この血液を冷蔵庫
に4℃で一晩貯蔵した後、1500×g(g:重力)で4℃で
10分間遠心分離し、固体物質を除去し、そして上清血清
を得た。上述で得た血清をリン酸緩衝溶液(1リットル
につきNaH2PO41.15g、KCl 0.2g、KH2PO4 0.2g、NaCl 8.
766g)で1:10(血清:溶液)の比に希釈し、次いで予め
調製しておいた1.0〜1.5%の寒天を加えたダイズトリプ
シンブロス培養プレート上に塗抹した。培養プレート
を、好気的条件下で37℃の定常温度に維持したインキュ
ベーター中で12時間またはそれ以上インキュベートし
た。このようにして得た培養物を新鮮な培養プレートに
移し、次いで所望の微生物を公知の微生物純粋単離法に
よって純粋状態で単離した[Thomas D.BrockおよびMich
ael T.Wadigan,Biology of Microorganisms(1988),
第5版、32〜33頁,Prentice Hall,Englewood Cliffs,Ne
w Jerseyを参照のこと]。
単離したシュードモナス・エルギノーザ株について、
それらの血清学的特徴付けおよび免疫学的特徴付けは既
に開示されており(Bergey's Manualを参照のこと)、
それらの同定はJ.Gen.Microbiol,130,631−644,1984に
記載の分析法に従って市販の分析キットを用いて決定さ
れ得る。各シュードモナス・エルギノーザ株を5mlのダ
イズトリプシンブロスを含む試験管に接種し、次いで好
気的条件下で37℃でインキュベートし、細菌量を650nm
の可視光下で約2.0以上の吸光度が維持されるように調
整した。
1mlのアリコートをこの培養液から無菌的に採取し、6
000×gで4℃で10分間遠心分離した。上清培養液を除
去し、沈殿した微生物を同じ量の滅菌食塩水を加えるこ
とにより懸濁した。キットに含まれる試験血清およびコ
ントロール血清(正常ウサギ血清)の各15μlを96ウエ
ルマイクロプレートの各ウエルに加え、上述で得た微生
物懸濁液15μlと混合し、10〜30分以内で凝集が起こる
かどうかを測定した。この研究では、凝集陽性のウエル
中の微生物株がそこに加えられた血清と同一の血清タイ
プを有するので、単離した微生物の同定は容易に達成さ
れ得た。
実施例2:各々の単離したシュードモナス・エルギノーザ
株から弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の選択 ワクチンの調製に用いる安全な微生物を得るのにシュ
ードモナス・エルギノーザ株を弱毒化するために、異な
る免疫タイプを有する各々のシュードモナス・エルギノ
ーザ株に対し1つの株を選択し、次いで繰り返し精製す
ることにより弱毒化した。
この手順では、毒性シュードモナス・エルギノーザGN
11189株(Episome Institute,Japan)に対するコント
ロールを選択した。これは、体重20〜25gの雄ICRマウス
にGN 11189の2.0×106細胞を静脈内(または腹腔内)注
射した後3日以内に100%の致死率を示す。
上述で選択した異なる免疫タイプを有するシュードモ
ナス・エルギノーザ株を、実施例1と同じ条件下で液体
ダイズトリプシンブロスで培養し、次いで6000×gで4
℃で10分間遠心分離した。得られた細胞沈殿物を10mlの
生理食塩水に懸濁し、上記と同じ条件下で再び遠心分離
し、次いで新鮮な生理食塩水で希釈して細胞含量を1ml
当たり5×105、5×106、5×107、および5×108に調
整した。各細胞希釈液を10匹のICRマウスからなる1グ
ループに静脈内(または腹腔内)経路を通して投与し
た。コントロールグループには、GN 11189株を、コント
ロール動物当たり2.0×106細胞の量で投与した。コント
ロールグループにおいて3日以内の致死率が100である
時点で、シュードモナス・エルギノーザ株を、最も高い
細胞濃度で生存していたICRマウスから無菌的に単離し
た。単離したシュードモナス・エルギノーザ株をダイズ
トリプシン寒天プレート培地上に再び塗抹した。上述の
ような微生物純粋単離法に従って、各微生物株を純粋状
態に単離した。
最初に弱毒化した微生物の7種全部を、少なくとも2.
0×107細胞となる所望のLD50が各微生物株に対して得ら
れるまで、上記の方法に従ってICRマウスに約3〜7回
繰り返し投与した。各々の最終的に弱毒化されたシュー
ドモナス・エルギノーザ株の安全価(LD50として表され
る)を以下の表2に挙げる。
上述のような7種の微生物すべてが少なくとも2.0×1
07細胞のLD50値を示した。従って、弱毒化微生物が選択
されることが確認され得た。
実施例3:弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の同定 滅菌セトリミド10%(w/v)を液体栄養培地(pH7.2−
7.4)に加え、これをオートクレーブで121℃で15分間蒸
気滅菌することにより、最終濃度0.3%(v/v)にまで調
製した。このようにして得た培地の10mlアリコートを無
菌的に採取し、次いで試験管中に入れ、上記実施例2に
従って純粋状態で単離した弱毒化化シュードモナス・エ
ルギノーザ株をそれぞれ一滴ずつ接種し、次いで30〜37
℃で12〜16時間接種培養した。微生物の増殖が生じる試
験管から、培養液0.5mlを採取し、シュードモナス・エ
ルギノーザ単離培地としてセトリミド寒天培地のプレー
ト上に塗抹し、次いでこのプレートをインキュベートし
た。色素形成によりシュードモナス・エルギノーザとし
て最初に同定したコロニーを、フルオレセイン検出用の
シュードモナス・エルギノーザ寒天培地(プロテオース
ペプトンNo.3(オキソイド)2%、グリセロール(2回
蒸留)1%、K2HPO4(無水)0.15%、MgSO4・7H2O 0.15
%、寒天1.5%(w/v)、pH7.2)、次いでピオシアニン
検出用のシュードモナス・エルギノーザ寒天培地(ペプ
トン(Difco)2%、グリセロール(2回蒸留)1%、K
2SO4(無水)1%、MgCl2(無水)0.14%、寒天1.5%
(w/v)、pH7.2)上に移してインキュベートし、そして
次いでシュードモナス・エルギノーザ株の存在を決定す
るために形態的試験、栄養要求性、およびオキシダーゼ
試験のために再び試験した。選択したシュードモナス・
エルギノーザ株のタイプは、IATS分類システムに従って
シュードモナス・エルギノーザ抗原キット(Difco Labo
ratories,Detroit,Michigan,USAにより製造)を用いる
ことにより決定し、次いでFisher免疫−血清タイプによ
り分類した。これらの結果を以下の表3に記載する。
実施例4:弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の生理
学的特性 (1)実施例2に従って弱毒化した7種類のシュードモ
ナス・エルギノーザ株のそれぞれについて、異なるpH値
に依存する増殖速度を決定した。各微生物株を、pH値7.
2で50mlのダイズトリプシンブロスへ接種し、次いで好
気的条件下37℃で12〜16時間、200rpmの撹拌速度でプレ
インキュベートした。プレインキュベートした各細菌塊
株を、pH3.0、pH5.0、pH7.0、およびpH9.0の新鮮なダイ
ズトリプシンブロスの各500mlに、最終濃度を1%(v/
v)となるように接種し、次いで上記と同様の条件下37
℃で発酵槽中でインキュベートした。この間、2時間の
間隔で、各培養から試料を得、次いで分光光度計を用い
て試料の吸光度を600nmで測定することによって、細菌
塊の濃度を決定した。これらの結果を以下の表4に記載
する。
表4から理解され得るように、本発明の弱毒化シュー
ドモナス・エルギノーザ株は、過度に酸性の条件下(例
えば、pH3.0)では増殖しなかったが、pH5.0〜pH9.0の
培地条件では、実質的に同一または類似の増殖速度を示
した。従って、本発明では、7種類全ての微生物が、pH
の広い範囲内で非常に良好に増殖し得る。
(2)上記の(1)と同様の方法に従って、シュードモ
ナス・エルギノーザ株の増殖速度を温度変化に対して決
定した。7種類の各弱毒化シュードモナス・エルギノー
ザ株を、pH値7.0で50mlのダイズトリプシンブロスへ接
種し、次いで好気的条件下37℃で12〜16時間、200rpmの
撹拌速度でプレインキュベートした。プレインキュベー
トした各株を、pH値7.0で500mlのダイズトリプシンブロ
スに接種し、次いで上記と同様の条件下、25℃、30℃、
37℃、および42℃の異なる温度で維持した発酵槽中でイ
ンキュベートした。この間、分光光度計を用いて培養液
の吸光度を600nmで測定することによって、各発酵槽中
の増殖速度を決定した。結果を表5に記載する。
表5から理解され得るように、7種類全ての弱毒化シ
ュードモナス・エルギノーザ株は、37℃で最大の増殖を
示し、そして30℃、25℃でもまた良好な増殖を示した。
しかしながら、42℃では、7種類の各シュードモナス・
エルギノーザ株は、他の温度での増殖速度と比較する
と、相対的にゆっくりとした増殖速度を示した。
(3)弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の増殖速
度に対する炭素源の効果を、以下の実験により決定し
た。7種類の各弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株
を、pH値7.0で50mlのダイズトリプシンブロスへ接種
し、次いで好気的条件下37℃で12〜16時間、200rpmの撹
拌速度でインキュベートした。次いで、無菌条件下4℃
で10分間、6000×gで培地を遠心分離して細菌塊を得、
次いでこれを10mlの生理食塩水に再懸濁した。上記で得
た微生物懸濁液各50μlを、(以下に示すような)異な
る炭素源を含む5mlのM9培地(Na2HPO4 7H2O 12.8g、KH
2PO4 3g、NaCl 0.5g、NH4Cl 1g)にそれぞれ接種し、次
いで12時間インキュベートとした。次いで、各培養液に
対して600nmで吸光度を測定することによって、微生物
の増殖の程度を決定した。
弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の炭素源に依
存する増殖特性は、一般のシュードモナス・エルギノー
ザ株の炭素源に依存する増殖特性(Bergey's Manualを
参照のこと)と実質的に類似したパターンを示した。し
かしながら、シュードモナス・エルギノーザは一般にマ
ンノースを用いないと報告されているが、本発明の弱毒
シュードモナス・エルギノーザは、マンノース含有培地
でいくらかの増殖を示した。
上記から理解され得るように、本発明の弱毒化シュー
ドモナス・エルギノーザ株を、炭素源、窒素源、無機化
合物、アミノ酸、ビタミン類、および他の栄養源を含有
する従来の培地中で、好気的条件下、選択された温度、
pHなどでインキュベートすることにより、細菌塊が得ら
れ得る。得られた細菌塊に由来の細胞壁タンパク質は、
シュードモナス・エルギノーザワクチンの調製のために
用いられる。
弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株をインキュベ
ートするための炭素源としては、種々の炭水化物(例え
ば、グルコース、マンニトール、フルクトースなど)、
種々の有機酸(例えば、酢酸、ピルビン酸、乳酸など)
が用いられ得る。窒素源としては、種々の有機および無
機アンモニウム塩、ペプトン、酵母エキス、カゼイン加
水分解産物、および他の窒素含有物質が用いられ得る。
無機化合物としては、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸鉄(II)、硫酸銅(I)、硫酸亜鉛、リン酸水
素カリウムおよびリン酸二水素カリウムなどが用いられ
得る。好ましくは、例えば、平板培養または液体培養
(例えば、振盪培養または通気撹拌培養)によって、好
気的条件下25〜37℃でインキュベートする。培地のpH値
は、好ましくは、インキュベートしている間pH5〜9に
維持される。好ましくは、12〜16時間インキュベートし
た培養液の遠心分離により得られる細胞塊が、本明細書
中に今後記載するようなワクチンを調製するための出発
材料として用いられる。
実施例5:弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株のイン
キュベーション (1)以下のように、5Lの発酵槽中で、実施例2に従っ
て得られるシュードモナス・エルギノーザの細菌塊を塊
生成のためにインキュベートした。蒸留水1Lあたり30g
のダイズトリプシンブロスを溶解して得られる培地溶液
2.5LをpH7.2に調節し、滅菌し、次いで5Lの発酵槽に入
れる。インキュベーションの条件は以下のようであっ
た:インキュベートする温度は37℃であった;通気率は
1vvmであった;接種量は、培養液に対し、実施例2から
得られる弱毒シュードモナス・エルギノーザ細菌塊5%
(v/v)であった;そして撹拌速度を最初の2時間は100
rpmに維持し、この後600rpmの一定の撹拌速度で12〜16
時間インキュベーションを続けた。得られた細菌塊の量
は、シュードモナス・エルギノーザ株のタイプに依存し
ていくぶん異なっていたが、平均の収量は、培養液1リ
ットルあたり細菌塊が約8g(乾燥重量)であった。
(2)弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の各7タ
イプを、上記の(1)と同様のインキュベーション条件
下でインキュベートした。ただし、グルコース(30g/
l)、ペプトン(15g/l)、MgSO4(0.5g/l)、CaCO3(5g
/l)、KH2PO4(1g/l)、FeSO4(5mg/l)、CuSO4(5mg/
l)、およびZnSO4(5mg/l)からなる、シュードモナス
・エルギノーザを培養するための特別な培地を培地とし
て用いた。この特別培地を用いると、約10.4g〜10.5g
(乾燥重量)の細菌塊が、各微生物株に対して得られ
た。従って、この特別培地を用いることによって、ダイ
ズトリプシンブロスを用いるときの量よりも少なくとも
30%(乾燥重量基準)多い収量の細菌塊が提供され得
る。
実施例6:弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株に由来
の細胞壁タンパク質の部分精製 シュードモナス・エルギノーザに対するワクチンを調
製するために、7種類の各弱毒化シュードモナス・エル
ギノーザ株に由来の細胞壁タンパク質を部分的に精製し
た。本明細書中では今後、タイプ3の株(すなわち、CF
CPA 30720(KCCM 10031))を代表例として用いる。し
かしながら、他の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ
株もまた、部分的に精製した細胞壁タンパク質を得るた
めに、以下の精製法と同様の方法が適用され得る。
上記の実施例4(2)に用いたような特別培地2.5Lを
5Lの発酵槽に入れ、次いで上記と同様のインキュベーシ
ョン条件を維持しながら12〜16時間インキュベートし
た。インキュベーションが完結すると、2.5Lの培養液を
4℃で20分間6000×gで遠心分離し、上清を除去した。
沈殿した細胞をリン酸緩衝溶液(1リットルあたり、Na
2HPO4 1.15g、KCl 0.2g、KH2PO4 0.2g、NaCl 8.766g、p
H7.2)中、4℃で再懸濁し、再度円心分離し、次いで同
じリン酸緩衝溶液で洗浄した。こうして得られた細胞13
0gに、元の湿潤細胞容積に関して3倍容量(約390ml)
のアセトンを加え、そしてこの混合物を4℃で12時間ま
たはそれ以上静置した。沈殿細胞からアセトンを除去
し、そして元の湿潤細胞容積に関して2倍容量(約260m
l)の新鮮なアセトンを残渣に再び加えた。得られた混
合物を5〜10分間撹拌し、次いで4℃で20分間8000×g
で遠心分離した。上清のアセトンを除去し、そして同量
のアセトンを残渣に加えた。混合物を撹拌し、そして上
記と同様に遠心分離し、上清を除去した。沈殿細胞を室
温でプレート上で乾燥し、アセトンを除去した。上記と
同様のリン酸緩衝溶液250mlを加えることにより乾燥し
た微生物を再懸濁し、最終濃度を10%(v/v)に調節し
得る。得られた混合物を、4℃の温度で維持しながら10
分間500〜1500rpmの速度のホモジナイザーで処理し、細
胞壁タンパク質を抽出した。得られた懸濁液を8000〜10
000×gで30分間遠心分離し、上清を得た。沈殿細胞を
分離し、同量のリン酸緩衝溶液を加えることにより再び
懸濁し、次いで上記の1回目の抽出と同様の条件下で2
回目の抽出を行い、上清を得た。
1回目の抽出法と同様の条件を用いることによって、
細胞壁タンパク質を5〜6回繰り返し抽出し、このと
き、いかなる細胞も破壊(溶解)しないように注意し
た。細胞の破壊は、細胞質マーカーとしての特定タンパ
ク質(すなわち、乳酸デヒドロゲナーゼまたはヘキソキ
ナーゼ)を測定することにより決定され得る。抽出した
上清(その各々は、細胞壁タンパク質が細胞質タンパク
質である乳酸デヒドロゲナーゼおよびヘキソキナーゼを
混入せずに抽出されているかを確認するために試験され
る)を集め、撹拌し、次いで最後に4℃で30分間10000
×gで再度遠心分離し、透明な上清を得た。このように
して得られたタンパク質溶液は、実質的に純粋な細胞壁
タンパク質からのみ構成されており、そしてこれをタン
パク質定量アッセイでタンパク質濃度が1mg/ml〜2mg/ml
のレベルに維持されるように調整した。さらに、タンパ
ク質溶液の純度を10〜15%濃度の勾配電気泳動法により
決定した。結果として、10,000〜100,000の範囲の分子
量を有する所望の細胞壁タンパク質が存在することが同
定され得た(図1を参照のこと)。
実施例7:粗タンパク質の純精製 1〜2mg/mlの濃度の粗細胞壁タンパク質溶液が有効成
分のみを含有して精製されるように、以下のプロセスを
行った。
まず、2〜2.5Lの粗細胞壁タンパク質溶液を、Pellic
on Cassette Systemにおいて分子量100,000遮断膜フィ
ルターに通し、100,000を超える分子量を有するタンパ
ク質分子を除去した。このプロセスに従えば、100,000
以下の分子量を有するタンパク質は濾液として回収さ
れ、そして100,000より大きい分子量を有するタンパク
質は、100,000以下の分子量を有する少量の分子から分
離されるように絶えず循環された。
結果として、タンパク質溶液を最初の溶積の10〜20%
まで濃縮し、そして20〜25L(タンパク質溶液の最初の
溶積の10倍量)の滅菌したリン酸緩衝溶液(1リットル
あたり、Na2HPO4 1.15g、KCl 0.2g、KH2PO4 0.2g、NaCl
8.766g)で首尾よく洗浄し、100,000以下の分子量を有
するタンパク質の90%以上を回収した。濾液として分離
した100,000以下の分子量を有するタンパク質を、上記
と同じ系(system)において分子量10,000遮断膜フィル
ターに通し、10,000未満の分子量を有するタンパク質お
よび他の不純物を除去し、そして同時に、10,000〜100,
000の分子量を有するタンパク質を1mg/mlの濃度になる
まで濃縮した。
最後に、上清を超遠心分離し、上記で得た上清中にお
そらく微量存在するであろうリポ多糖(LPS)および細
胞壁関連フラグメントを除去した。超遠心分離を4℃で
3時間180,000×g〜200,000×gで行う。沈殿物を除去
した後、得られた上清を0.2μmのフィルターで濾過し
て滅菌し、250〜260mgのタンパク質組成物を得た。この
組成物は、シュードモナス・エルギノーザの感染に対す
る予防用ワクチンに使用される。
実施例8:異なる免疫タイプを有する弱毒化シュードモナ
ス・エルギノーザ株に由来の細胞壁タンパク質の精製 本発明の残りの6種類の弱毒化シュードモナス・エル
ギノーザ株(すなわちCFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCP
A 40057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、およびCFCPA 700
18)を、微生物のインキュベーションおよび精製に関し
て、実施例5、実施例6および実施例7に記載されるよ
うな、CFCPA 30720シュードモナス・エルギノーザ株に
対するワクチン組成物を調製する方法と同様の方法に従
って処理した。こうして得られた最終的なシュードモナ
ス・エルギノーザワクチン組成物は、10〜15%濃度勾配
のSDS−PAGEで、CFCPA 30720ワクチン組成物と同様のバ
ンドパターンを示した。さらに、標準分子量マーカーと
比較することによって、ワクチン組成物中に含まれる全
てのタンパク質は10,000〜100,000の範囲の分子量を有
することが決定され得た(図1)。
実施例9:混合抗原による交差防御能試験 実施例7および実施例8に記載される方法に従った分
離および精製工程後、各弱毒化シュードモナス・エルギ
ノーザ株由来の細胞壁タンパク質を、体重23〜25gの6
週齢ICR雄マウスに0.2mg/kgの量で腹腔内投与し、この
動物を免疫した。各グループは10〜15匹の試験動物から
なっていた。免疫してから1週間後、ELISA(酵素結合
免疫吸着検定法)を行うために、1グループあたり2〜
3匹のマウスから血液を採取した。残りのICRマウスに
対しては、各免疫タイプに相当する野性型のシュードモ
ナス・エルギノーザ株を、実施例2の表2に挙げる各微
生物株の初期LD50値の10〜50倍量で注入した。各シュー
ドモナス・エルギノーザ株に対する防御効力を1週間継
続的に試験した。結果として、全ての試験グループは、
相当するシュードモナス・エルギノーザ株に対して防御
効果を示し、そして集めた血液全てに対するELISAもま
た良好な陽性の値を示した。これらのことは、免疫学的
応答が向上したことを意味する。
本発明において、任意のタイプのシュードモナス・エ
ルギノーザ株により引き起こされる感染に対して共通の
防御効果を示し得るワクチンを調製するために、4タイ
プの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株(人体の感
染が最も頻繁に検出される3タイプのシュードモナス・
エルギノーザ株および感染すると克服するのが困難な1
タイプのシュードモナス・エルギノーザ株、すなわち、
CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、およびCFCPA
60534)を処理して細胞壁タンパク質を得、これらを等
量の割合で配合し、次いで各免疫タイプのシュードモナ
ス・エルギノーザ株に対する交差防御能を試験した。
上記のように、4タイプの弱毒化シュードモナス・エ
ルギノーザ株から分離した細胞壁タンパク質を、重量基
準で等量(1:1:1:1)の割合で配合した。配合した細胞
壁タンパク質をICR雄マウスに腹腔内投与し、試験動物
を免疫した。コントロールグループには0.3mlのリン酸
緩衝溶液(1リットルあたりNa2HPO4 1.15g、KCl 0.2
g、KH2PO4 0.2g、NaCl 8.766g)を与えた。免疫してか
ら1週間後、シュードモナス・エルギノーザワクチンで
免疫した試験グループおよびリン酸緩衝溶液で免疫した
コントロールグループの各々に、シュードモナス・エル
ギノーザを、1×108個の細胞から1×104個の細胞まで
10倍ごとに希釈した5種類の異なる濃度で腹腔内投与し
た。1週間後、試験動物の生存数を数え、効力指数(E
I)を計算した。これらの結果を以下の表7に示し、効
力指数は、試験グループのLD50をコントロールグループ
のLD50で割った値として定義される。表7から理解され
得るように、4種類の弱毒化シュードモナス・エルギノ
ーザ株(すなわち、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA
30720、およびCFCPA 60534)から得た細胞壁タンパク質
からなるワクチンは、各免疫タイプのシュードモナス・
エルギノーザ株に対して3.0〜18以上のEI値を有する。
従って、少なくとも2のEI値を有するワクチン類が良好
な免疫学的効果を有するとみなされることを考慮したと
き、本発明のワクチンは、7種類の任意のタイプのシュ
ードモナス・エルギノーザ株により引き起こされる感染
に対して良好な防御効果を示すことが理解され得る。
4種類のタンパク質の混合物の代わりに、調製した細
胞壁タンパク質の混合物を3タイプの弱毒化シュードモ
ナス・エルギノーザ株(CFCPA 10142、CFCPA 30720およ
びCFCPA 20125)から得(グループI)、そして7タイ
プ全ての弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から調
製される細胞壁タンパク質の混合物(グループII)(全
ての細胞壁タンパク質は等量の割合で存在する)を用い
たこと以外は、上述の手法に従って、各シュードモナス
・エルギノーザの感染に対するこれら2種類のワクチン
の交差防御能を試験した。これらの結果を表8に示す。
上記の実験結果から理解され得るように、本発明のタ
ンパク質成分混合ワクチンは、互いに異なる免疫タイプ
を示す少なくとも3種類の異なる弱毒化シュードモナス
・エルギノーザ株から調製される細胞壁タンパク質から
構成されるので、このワクチンは、一種類のみの共通の
抗原と比較すると、任意の免疫タイプのシュードモナス
・エルギノーザに対して優れた防御効果を示す。すなわ
ち、本発明のワクチンの効力指数は、弱毒化シュードモ
ナス・エルギノーザ株から選択される微生物の種類およ
び数、それに由来する細胞壁タンパク質の混合比、免疫
学的な計画および方法などにより変化するが、本発明の
ワクチンは、病院および患者に現在見い出されている全
てのシュードモナス・エルギノーザ株に対して有効であ
ることが確認され得る。
実施例10:細胞壁タンパク質の毒性試験 シュードモナス・エルギノーザにより引き起こされる
感染に対する予防のためのワクチン成分を調製するため
に、ワクチン成分として用いられる細胞壁タンパク質自
身の安全性、および実施例2に記載されるような微生物
株自身の安全性が確保されるべきである。本実施例で
は、細胞壁タンパク質を部分的に精製し、次いで実験動
物(すなわち、マウス)におけるそれらの安全性を試験
した。詳細には、各々の弱毒化微生物を、5Lの発酵槽中
で培養培地としてダイズトリプシンブロスとインキュベ
ートし、次いで実施例5、6、および7に記載の手順に
従って処理した。弱毒化シュードモナス・エルギノーザ
株から抽出した細胞壁タンパク質の上清を一緒に集め、
4℃で10000×gで30分間再び遠心分離し、溶液中に存
在していると思われる微細粒子を除去した。得られた細
胞壁タンパク質をAmicon膜フィルターに通して濾過し、
10,000から100,000までの範囲の分子量を有する細胞壁
タンパク質の混合物を得た。これを1mg/mlのタンパク質
濃度に濃縮し、次いで0.2μmフィルターで滅菌し、毒
性試験のためのタンパク質源(source)を得た。
毒性試験において、用いた実験動物は、体重20〜22g
のICR雄マウスであった。試験グループには、タンパク
質源を20mg/kgおよび100mg/kgの量で静脈内注射した。
コントロールグループには、25ml/kgの量で生理食塩水
を与えた。表9および添付の図2から理解され得るよう
に、試験グループは、投与後第1日目は体重の増加にわ
ずかな抑制を示したが、投与後第2日目およびそれ以後
は正常な成長を示し、特定の症状は示さなかった。さら
に7日目およびそれ以後でさえも、各器官において特定
の変化または症状は見出され得なかった。
実施例11:細胞壁タンパク質の抗原性の決定 実施例10と同様にして弱毒化シュードモナス・エルギ
ノーザ株の部分精製により得られた細胞壁タンパク質を
抗原として用い、0.1mg/kgまたは0.2mg/kgの量でICRマ
ウスに静脈内注射して実験動物を免疫した。免疫化から
1週間、マウスグループの各マウスから一定量の血液を
採り、集められた血液から血清を分離し、ELISA法[J.C
lin.Microbiol.15,1054−1058,1982]に従って抗体の形
成を決定した。
最初に、実施例10で調製した100μlの抗原(コーテ
ィング緩衝液(NaHCO3 2.85g、Na2CO3 1.70g、H2O 1か
らなる0.05M炭酸緩衝溶液、pH9.6)中で0.1mg/mlの濃度
に調整した)を、96ウエルマイクロプレートを各ウエル
に加え、次いで室温で2時間または4℃で12〜14時間の
いずれかで反応させ、タンパク質をプレートに付着させ
た。
水溶液を除去した後、200μlの1%ウシ血清アルブ
ミン(BSA)を各プレートウエルに加え、次いで室温で
1時間反応させ、タンパク質に結合していないウエル中
の残りの部分をブロックした。
この試験では、非免疫マウスの血清をコントロールグ
ループの抗体として用いた。反応が完了すると、プレー
トを再びリン酸緩衝溶液(pH7.0−7.2)で5〜6回洗浄
し、100μlの第二抗体(すなわちウサギ抗マウスIg−
ペルオキシダーゼ複合体)を各ウエルに加え、通常温度
で1時間反応させた。
その後、プレートを、同じリン酸緩衝洗浄溶液(pH7.
0−7.2)で7回以上激しく洗浄した。基質として50μl
のオルト−フェニレンジアミンジヒドロクロライド(ク
エン酸−リン酸緩衝溶液(0.1Mクエン酸−リン酸緩衝
液、pH5.0)中に0.3〜0.4mg/mlの濃度に調整した)をプ
レートの各ウエルに加え、光のないところで20分間反応
させた。次いで、50μlの1N硫酸を、それぞれ各ウエル
での反応を停止させるために加えた。次いで、各反応溶
液に対し、490nmでの吸光度を分光光度計によって測定
した。
表10から理解され得るように、試験グループでは、0.
1または0.2mg/kgの抗原を投与することにより生じる免
疫は、コントロールグループよりも2〜5倍高い。
実施例12:シュードモナス・エルギノーザの免疫グリブ
リンの産生 実施例7から得たタンパク質溶液をウサギに投与し、
相当する免疫グロブリンを産生させた。弱毒化シュード
モナス・エルギノーザCFCPA 30720株から得た細胞壁タ
ンパク質を代表例として用いたが、同様の方法が他の弱
毒化シュードモナス・エルギノーザ株に適用され得る。
実施例7においてCFCPA 30720株から得た細胞壁タン
パク質溶液0.5〜1ml(100〜200μgの細胞壁タンパク質
を含む)を用い、アルビノ(albino)ウサギを7日の間
隔をおいて3回接種した。次いで、各ウサギから決まっ
た間隔をあけて採取し、血清を分離した。100mlの分離
ウサギ血清を300mlの蒸留水と混合し、この混合物を500
g(湿重量)のDEAE−セルロースに4℃で加えた。得ら
れた混合物を4℃で1時間徹底的に振盪し、静置し、次
いで上清を分離し除去した。残っている残渣を、それぞ
れ200mlの0.01Mリン酸緩衝溶液(1リットルにつきNa2H
PO4 1.15g、KH2PO4 0.2g、KCl 0.2g、NaCl 8.766g、pH
8.0)で3回洗浄し、96%以上の純度を有する免疫グロ
ブリンIgG 600mgを得た。
実施例13:シュードモナス・エルギノーザ感染に対する
免疫グロブリンの治療効果 上記実施例12において得られたシュードモナス・エル
ギノーザ株に対する、免疫グロブリンについて、シュー
ドモナス・エルギノーザ感染に対するそれらの治療効果
を以下のようにして試験した。その後、10匹のマウスを
各グループに用いた。
1.0〜3.0×106細胞のFisher免疫タイプ1、2、3、
4、5、6、および7の各病原性シュードモナス・エル
ギノーザ株を、各マウスに腹腔内注射して、シュードモ
ナス・エルギノーザ感染を引き起こした。感染後2〜6
時間以内に、各株について精製した免疫グロブリンを、
マウスあたり0.1〜2mgの量で各マウスに静脈内注射し、
それらの治療効果を試験した。
コントロールグループでは、注射については0.5mlの
生理食塩水を、免疫グリブリンの代わりに静脈内注射し
た。この試験では、用いた免疫グロブリンは、CFCPA 10
142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、およびCFCPA 60534、
またはこれらの4種の免疫グロブリンの等量比での混合
物であった。
結果として、生理食塩水のみを与えたコントロールグ
ループは、48時間以内で50%以上、そして72時間後では
100%の致死率を示した。これに対して、相当する免疫
グロブリンを与えた試験グループは、72時間後に80%以
上の生存率を示した。従って、免疫グロブリンは、相当
するFisher免疫タイプを有する病原性シュードモナス・
エルギノーザ株により引き起こされる感染の治療に有効
であることが証明され得た。しかし、単一の免疫グロブ
リンが、Fisher免疫タイプ4および5を有する病原性シ
ュードモナス・エルギノーザ株により引き起こされる感
染に対する多くの効果を有するわけではなかった。
他方で、4種の免疫グロブリンの1:1:1:1の重量比の
組み合わせを与えたマウスグループは、Fisher4タイプ
および5タイプのシュードモナス・エルギノーザ株に対
してさえも、それらの交差反応性のために優れた治療効
果を示した。従って、本発明の混合免疫グロブリン組成
物は、すべてのFisher免疫タイプのシュードモナス・エ
ルギノーザ株により引き起こされる感染に有効な治療剤
として用いられ得る。本実験の結果を表11および12にま
とめる。
実施例14:シュードモナス・エルギノーザ感染に対する
混合免疫グロブリンの治療効果 実施例13で選択した4種の弱毒化シュードモナス・エ
ルギノーザ株、すなわち、CFCPA 10142、CFCPA 20215、
CFCPA 30720、およびCFCPA 60534を、実施例5、6、お
よび7と同様の手順に従ってインキュベートし、そして
抽出して、細胞壁タンパク質の混合組成物を得た。次い
でこれを、実施例13と同様にして、1.5〜2mgの量で1週
間の間隔をあけて3回ヤギに接種し、混合シュードモナ
ス・エルギノーザ免疫グロブリンを大量に得た。これを
公知の方法に従って精製した[Practical Immunology,
第3版,(1989),292〜294頁を参照のこと]。
種々のFisher免疫タイプの病原性シュードモナス・エ
ルギノーザに対する上述で得た精製混合免疫グロブリン
の免疫学的防御効果および治療効果を測定するために、
各免疫タイプを有する病原性シュードモナス・エルギノ
ーザ株を、マウス当たり1.0×106から3.0×106細胞の量
で、混合免疫グロブリン組成物を既に3回注射したマウ
スグループ(6グループ:1グループ当たりマウス20
匹)、および別のマウスグループ(6グループ:1グルー
プ当たりマウス10匹、免疫グロブリン組成物を投与して
いない)に接種し、混合免疫グロブリンの免疫学的防御
効果を観察した。さらに、別のマウスグループ(6グル
ープ:1グループ当たりマウス10匹)に、病原性シュード
モナス・エルギノーザ株を最初に接種し、2〜6時間後
に、上述で得た混合免疫グロブリン組成物を体重約20〜
25gのマウス当たり0.1〜5mgの量で静脈内注射し、本発
明の免疫グロブリン組成物の治療効果を観察した。
これらの結果として、本発明の混合免疫グロブリン組
成物は、80%以上の免疫学的防御効果、および75%以上
の治療効果を示し(7日後の生存率(%)から決定し
た)、一方、コントロールグループでは3日以内にすべ
て死亡することが証明され得た。
従って、本発明の混合免疫グロブリン組成物は、優れ
た治療効果および免疫学的防御効果の両方を示す有用な
医薬として用いられ得ることが証明され得る。
実施例15:免疫グロブリンの処方 実施例13で選択した4種の弱毒化シュードモナス・エ
ルギノーザ株、すなわち、CFCPA 10142、CFCPA 20215、
CFCPA 30720、およびCFCPA 60534を、実施例5、6、お
よび7と同様にしてインキュベートおよび抽出すること
により、細胞壁タンパク質の組み合わせを得、これを実
施例14と同様にして雄ヤギに投与して、混合シュードモ
ナス・エルギノーザ免疫グロブリンを得た。これを分離
および精製し、次いで種々の薬学的に受容可能な担体を
用いて、体重1kg当たり1〜100mgの抗体免疫グロブリン
が投与され得るように処方した。処方した免疫グロブリ
ンを、シュードモナス・エルギノーザに感染したマウス
に投与し、免疫グロブリンを用いた担体の種類によって
免疫グロブリンの効力を決定した。この結果として、液
体処方の場合では、担体として注射用の生理食塩水また
はリン酸緩衝溶液での免疫グロブリン調製物は高い効力
を示し、そして凍結乾燥処方の場合では、担体としてマ
ンニトール、サッカロース、またはラクトースを用いる
ことにより、高効力の免疫グロブリン調製物が提供され
る。他方で、凍結乾燥処方では、本発明のシュードモナ
ス・エルギノーザ免疫グロブリンと共にヒトアルブミン
を用いると免疫グロブリンの効力を下げ、そして液体処
方の場合では、薬学的担体として水酸化アルミニウムを
用いると低い効力を示す。試験結果を表13にまとめる。
実施例16:処方した免疫グロブリン組成物の効力 実施例15の試験結果から高い効力を提供することが確
認されたリン酸緩衝溶液で処方した免疫グロブリンを、
裂傷、火傷、外傷などにおける二次皮膚感染に対する予
防および治療剤としての効力を決定するために試験し
た。火傷試験法[J.Infect.Dis.131,688−691,1975を参
照のこと]に従って、マウスを火傷させた。1mlのリン
酸緩衝溶液当たり0.5〜1mgの混合シュードモナス・エル
ギノーザ免疫グロブリンを含む液体調製物をスプレーに
処方し、次いでこれを試験グループのマウスの火傷部分
に適用し、免疫グロブリンスプレーでの処理を行わない
コントロールグループと比較して、その効果を決定し
た。この実験の結果として、免疫グロブリン−リン酸緩
衝溶液スプレーで処理したマウスグループは、未処理グ
ループよりも顕著に高い生存率を示す。従って、本発明
のシュードモナス・エルギノーザ免疫グロブリン含有調
製物は、シュードモナス・エルギノーザ感染に対する優
れた防御効果および優れた治療効果を示すことが証明さ
れ得る。本実験の結果を以下の表14に記載する。
以上のように、本発明の各々の弱毒化シュードモナス
・エルギノーザ株は、野性種または病原性種に比較して
かなり安全である。さらに、それらの細胞壁タンパク質
は、優れた安全性および交差防御特性、ならびにさらに
優れた中和抗体形成能力をも示すので、この細胞壁タン
パク質は、シュードモナス・エルギノーザ感染に対する
予防用ワクチンとしてだけでなく、シュードモナス・エ
ルギノーザ感染のための治療剤として用いられ得る免疫
グロブリンを産生するための実験動物への抗体誘導物質
としても用いられ得る。従って、本発明の弱毒化シュー
ドモナス・エルギノーザ株は、シュードモナス・エルギ
ノーザ感染に対する予防ワクチンおよび治療剤として非
常に有用な微生物であることが理解され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 微生物の受託番号 KCCM 10030 微生物の受託番号 KCCM 10031 微生物の受託番号 KCCM 10032 微生物の受託番号 KCCM 10033 微生物の受託番号 KCCM 10034 微生物の受託番号 KCCM 10035 (72)発明者 ムン,ム サン 大韓民国 ソウル 138―160,ソンパ― グ,カラク―ドン,183―9,テーウォ ン ビラ 101 (72)発明者 ユ,ワン ドン 大韓民国 ソウル 156―020,トンジャ ク―ク,テバン―ドン,テーリム エイ ピーティ.551 (72)発明者 ノ,カプ ス 大韓民国 ソウル 156―034,トンジャ ク―ク,サンド 4―ドン,242―101 (72)発明者 イ,ドン オク 大韓民国 ソウル 131―022,トムデム ン―グ,チョンノン 2―ドン,127― 50 (72)発明者 ハ,ソク フン 大韓民国 ソウル 135―092,カンナム ―グ,サムソン 2―ドン,エイアイデ ィー エイピーティ. 16―103 (72)発明者 ユ,リ アン 大韓民国 キョンギ―ド,クワチョン― シ 427―040,ピョルヤン―ドン,チュ ゴン エイピーティ. 405―905 (72)発明者 イ,ナム ジュン 大韓民国 ソウル 136―103,ソンブク ―ク,チョンヌン 3―ドン,314―10 (72)発明者 チョ,ヤン ジェ 大韓民国 ソウル 156―090,トンジャ ク―ク,サダン―ドン,1029―43 (72)発明者 ホン,ソン ピョ 大韓民国 ソウル 136―071,ソンブク ―ク,アナム―ドン 1―ガ,359―75 (72)発明者 キム,ジェ ハク 大韓民国 キョンギ―ド,クワチョン― シ 427―050,プリム―ドン,41,チュ ゴン エイピーティ.,804―1003 (72)発明者 キム,ダル ヒョン 大韓民国 キョンギ―ド,スーウォン― シ 440―240,チャンアン―グ,ヨンム ―ドン,263―30 (72)発明者 キム,ヨン ギ 大韓民国 ソウル 131―202,チュンナ ン―グ,ミョンモク 2―ドン,137― 52 (56)参考文献 Infection and Imm unity,Vol.55,No.1 (1987),p.99−103 Klinische Wochens hrift,Vol.63,No.11, (1985),p.490−498 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 1/00 - 1/38 A61K 39/00 - 39/44 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (36)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マウスでのLD50が少なくとも2.0×107細胞
    である弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株であっ
    て、シュードモナス・エルギノーザに感染している患者
    から免疫タイプに従って純粋状態でシュードモナス・エ
    ルギノーザを単離する工程、そして該単離した株を繰り
    返し精製して該株を弱毒化する工程により得られる弱毒
    化シュードモナス・エルギノーザ株であって、Korean F
    ederation of Culture Collection受託番号KCCM 10029
    (CFCPA 10142)を有する、シュードモナス・エルギノ
    ーザ株。
  2. 【請求項2】マウスでのLD50が少なくとも2.0×107細胞
    である弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株であっ
    て、シュードモナス・エルギノーザに感染している患者
    から免疫タイプに従って純粋状態でシュードモナス・エ
    ルギノーザを単離する工程、そして該単離した株を繰り
    返し精製して該株を弱毒化する工程により得られる弱毒
    化シュードモナス・エルギノーザ株であって、Korean F
    ederation of Culture Collection受託番号KCCM 10030
    (CFCPA 20215)を有する、シュードモナス・エルギノ
    ーザ株。
  3. 【請求項3】マウスでのLD50が少なくとも2.0×107細胞
    である弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株であっ
    て、シュードモナス・エルギノーザに感染している患者
    から免疫タイプに従って純粋状態でシュードモナス・エ
    ルギノーザを単離する工程、そして該単離した株を繰り
    返し精製して該株を弱毒化する工程により得られる弱毒
    化シュードモナス・エルギノーザ株であって、Korean F
    ederation of Culture Collection受託番号KCCM 10031
    (CFCPA 30720)を有する、シュードモナス・エルギノ
    ーザ株。
  4. 【請求項4】マウスでのLD50が少なくとも2.0×107細胞
    である弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株であっ
    て、シュードモナス・エルギノーザに感染している患者
    から免疫タイプに従って純粋状態でシュードモナス・エ
    ルギノーザを単離する工程、そして該単離した株を繰り
    返し精製して該株を弱毒化する工程により得られる弱毒
    化シュードモナス・エルギノーザ株であって、Korean F
    ederation of Culture Collection受託番号KCCM 10032
    (CFCPA 40057)を有する、シュードモナス・エルギノ
    ーザ株。
  5. 【請求項5】マウスでのLD50が少なくとも2.0×107細胞
    である弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株であっ
    て、シュードモナス・エルギノーザに感染している患者
    から免疫タイプに従って純粋状態でシュードモナス・エ
    ルギノーザを単離する工程、そして該単離した株を繰り
    返し精製して該株を弱毒化する工程により得られる弱毒
    化シュードモナス・エルギノーザ株であって、Korean F
    ederation of Culture Collection受託番号KCCM 10033
    (CFCPA 50243)を有する、シュードモナス・エルギノ
    ーザ株。
  6. 【請求項6】マウスでのLD50が少なくとも2.0×107細胞
    である弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株であっ
    て、シュードモナス・エルギノーザに感染している患者
    から免疫タイプに従って純粋状態でシュードモナス・エ
    ルギノーザを単離する工程、そして該単離した株を繰り
    返し精製して該株を弱毒化する工程により得られる弱毒
    化シュードモナス・エルギノーザ株であって、Korean F
    ederation of Culture Collection受託番号KCCM 10034
    (CFCPA 60534)を有する、シュードモナス・エルギノ
    ーザ株。
  7. 【請求項7】マウスでのLD50が少なくとも2.0×107細胞
    である弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株であっ
    て、シュードモナス・エルギノーザに感染している患者
    から免疫タイプに従って純粋状態でシュードモナス・エ
    ルギノーザを単離する工程、そして該単離した株を繰り
    返し精製して該株を弱毒化する工程により得られる弱毒
    化シュードモナス・エルギノーザ株であって、Korean F
    ederation of Culture Collection受託番号KCCM 10035
    (CFCPA 70018)を有する、シュードモナス・エルギノ
    ーザ株。
  8. 【請求項8】シュードモナス・エルギノーザにより引き
    起こされる疾患に対する免疫応答を誘導するための組成
    物であって、該組成物は、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10029(CFCPA 10142)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10030(CFCPA 20215)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10031(CFCPA 30720)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10032(CFCPA 40057)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10033(CFCPA 50243)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10034(CFCPA 60534)、および Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10035(CFCPA 70018) からなる群から選択される、少なくとも1つの弱毒化非
    病原性シュードモナス・エルギノーザ由来の細胞壁タン
    パク質を、シュードモナス・エルギノーザにより引き起
    こされる疾患を防ぐように免疫応答をヒト中で誘発する
    のに十分な量で含む、組成物。
  9. 【請求項9】弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株由
    来の前記細胞壁タンパク質が、10,000〜100,000の範囲
    の分子量を有する、請求項8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】前記組成物が筋肉内注射による投与の形
    態にある、請求項8に記載の組成物。
  11. 【請求項11】シュードモナス・エルギノーザにより引
    き起こされる疾患に対して免疫応答を誘発するための非
    病原性ワクチンであって、該ワクチンは、シュードモナ
    ス・エルギノーザにより引き起こされる疾患を防ぐため
    に免疫応答を誘発し、以下の Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10029(CFCPA 10142)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10030(CFCPA 20215)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10031(CFCPA 30720)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10032(CFCPA 40057)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10033(CFCPA 50243)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10034(CFCPA 60534)、および Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10035(CFCPA 70018) からなる群から選択される、少なくとも1つの弱毒化シ
    ュードモナス・エルギノーザ株由来の細胞壁タンパク質
    の混合物を包含する、ワクチン。
  12. 【請求項12】前記弱毒化シュードモナス・エルギノー
    ザ株が、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、CFC
    PA 40057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、およびCFCPA 70
    018からなる群から選択される少なくとも3つの株を包
    含する、請求項11に記載のワクチン。
  13. 【請求項13】前記弱毒化シュードモナス・エルギノー
    ザ株が、CFCPA 10142、CFCPA 20215、およびCFCPA 3072
    0からなる、請求項12に記載のワクチン。
  14. 【請求項14】前記弱毒化シュードモナス・エルギノー
    ザ株が、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、お
    よび、CFCPA 60534からなる群から選択される、請求項1
    2に記載のワクチン。
  15. 【請求項15】前記弱毒化シュードモナス・エルギノー
    ザ株が、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、CFC
    PA 40057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、およびCFCPA 70
    018の7タイプである、請求項12に記載のワクチン。
  16. 【請求項16】前記弱毒化シュードモナス・エルギノー
    ザのそれぞれ由来の前記細胞壁タンパク質が、等量で存
    在する、請求項11〜15のいずれかに記載のワクチン。
  17. 【請求項17】薬学的受容可能賦形剤をさらに含有す
    る、請求項11に記載のワクチン。
  18. 【請求項18】シュードモナス・エルギノーザ感染症に
    対する免疫化のための非病原性ワクチンの調製方法であ
    って、以下の工程: a)シュードモナス・エルギノーザに感染している患者
    から集められたシュードモナス・エルギノーザから、純
    粋状態において少なくとも1種のシュードモナス・エル
    ギノーザを選択し単離する工程; b)純粋な単離されたそれぞれのシュードモナス・エル
    ギノーザを、第1培養培地中でインキュベートする工
    程; c)それぞれの純粋なインキュベートした株を実験動物
    中に注入することにより弱毒化し、そしてそれぞれの弱
    毒化シュードモナス・エルギノーザ株から最も弱毒化さ
    れた株を選択する工程; d)それぞれの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株
    を、第2培養培地中でインキュベートする工程; e)該培養培地から該弱毒化シュードモナス・エルギノ
    ーザを分離する工程; f)該分離したシュードモナス・エルギノーザを、有機
    溶媒で処理して細胞壁脂質成分を不活性化し除去する工
    程; g)該シュードモナス・エルギノーザの細胞が破壊され
    ているか否かを、細胞質マーカー酵素である乳酸デヒド
    ロゲナーゼ、またはヘキソキナーゼの存在を確認するこ
    とにより同時に測定しながら、該処理したシュードモナ
    ス・エルギノーザから該細胞壁タンパク質を抽出する工
    程; h)該抽出した細胞壁タンパク質を限外濾過して、10,0
    00〜100,000の範囲の分子量を有する細胞壁タンパク質
    のみを選択する工程; i)該細胞壁タンパク質を超遠心分離して、あらゆるリ
    ポ多糖およびあらゆる細菌性物質をさらに除去する工
    程; j)該選択した細胞壁タンパク質を、純粋状態で回収す
    る工程;および k)該選択した細胞壁タンパク質を抗原性物質として使
    用して免疫化を誘発し、ワクチンを調製する工程、 を包含する、方法。
  19. 【請求項19】前記抽出が、前記処理したシュードモナ
    ス・エルギノーザ細胞を緩衝溶液に入れることにより行
    われる、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】前記緩衝溶液が、リン酸緩衝溶液および
    トリス緩衝溶液からなる群から選択される、請求項19に
    記載の方法。
  21. 【請求項21】前記細胞壁タンパク質の抽出を、細菌塊
    を、または前記処理したシュードモナス・エルギノーザ
    細胞を、ミキサーまたはホモジナイザーにかけて行う、
    請求項18に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記ミキサーが、4℃で、100〜2000rpm
    で行われる、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】前記抽出が5〜6回行われる、請求項18
    に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記有機溶媒が、アセトン、クロロホル
    ム、エタノール、ブタノールからなる群から選択され、
    そして最も好ましくは、有機溶媒がアセトンである、請
    求項18に記載の方法。
  25. 【請求項25】前記単離されたシュードモナス・エルギ
    ノーザ株が、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 3072
    0、CFCPA 40057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、およびCF
    CPA 70018を包含する、請求項18に記載の方法。
  26. 【請求項26】前記第2の培養培地が、ダイズトリプシ
    ンブロス、およびグルコース(30g/l)、ペプトン(15g
    /l)、MgSO4(0.5g/l)、CaCO3(5g/l)、KH2PO4(1g/
    l)、FeSO4(5mg/l)、CuSO4(5mg/l)、およびZnSO
    4(5mg/l)を含有する培養培地からなる群から選択され
    る、請求項18に記載の方法。
  27. 【請求項27】前記弱毒化シュードモナス・エルギノー
    ザのインキュベーション条件が、37℃の温度、通気率1v
    vm(体積/体積・分)、および培養培地溶液の5%v/v
    の接種体積を包含し、インキュベーションが、最初の2
    時間は100rpm、続く10〜20時間、好ましくは12〜16時間
    は600rpmのの撹拌速度下で行われる、請求項18に記載の
    方法。
  28. 【請求項28】1リットル当たりグルコース30g、ペプ
    トン15g,MgSO40.5g、CaCO35g、KH2PO41g、FeSO45mg、Cu
    SO45mg、およびZnSO45mgを含有する、弱毒化シュードモ
    ナス・エルギノーザをインキュベートするためのインキ
    ュベーション培地であって、該シュードモナス・エルギ
    ノーザは、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10029(CFCPA 10142)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10030(CFCPA 20215)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10031(CFCPA 30720)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10032(CFCPA 40057)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10033(CFCPA 50243)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10034(CFCPA 60534)、および Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10035(CFCPA 70018) からなる群から選択される、インキュベーション培地。
  29. 【請求項29】感染症を発現している患者におけるシュ
    ードモナス・エルギノーザ感染症を治療するための治療
    剤であって、該治療剤が少なくとも1つのシュードモナ
    ス・エルギノーザ株に対して特異的な少なくとも1つの
    免疫グロブリンを含有し、ここで、該免疫グロブリン
    は、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10029(CFCPA 10142)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10030(CFCPA 20215)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10031(CFCPA 30720)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10032(CFCPA 40057)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10033(CFCPA 50243)、 Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10034(CFCPA 60534)、および Korean Federation of Culture Collection受託番号KCC
    M 10035(CFCPA 70018) からなる群から選択される少なくとも1つの弱毒化シュ
    ードモナス・エルギノーザ株由来の細胞壁タンパク質
    を、該免疫グロブリンの産生を引き起こし、次いでシュ
    ードモナス・エルギノーザにより引き起こされる疾患の
    不利な影響が減少するような免疫応答を該宿主中に誘発
    するのに十分な量を、好適な宿主に注入することにより
    誘発された、免疫グロブリンである、治療剤。
  30. 【請求項30】それぞれFisher免疫タイプ1、2、3、
    4、5、6、および7に相当するシュードモナス・エル
    ギノーザ株に対する免疫グロブリンを含有する、請求項
    29に記載の治療剤。
  31. 【請求項31】Fisher免疫タイプ1、2、3、4、5、
    6、および7に相当するいずれか4つのシュードモナス
    ・エルギノーザ株に対する免疫グロブリンを含有する、
    請求項29に記載の治療剤。
  32. 【請求項32】Fisher免疫タイプ1、2、3、4、5、
    6、および7に相当するいずれか3つのシュードモナス
    ・エルギノーザ株に対する免疫グロブリンを含有する、
    請求項29に記載の治療剤。
  33. 【請求項33】凍結乾燥形態である、請求項29に記載の
    治療剤。
  34. 【請求項34】マンニトール、ラクトース、サッカロー
    ス、およびヒトアルブミンからなる群から選択される、
    適切な薬学的受容可能な担体をさらに包含する、請求項
    33に記載の治療剤。
  35. 【請求項35】適切な薬学的に受容可能な担体をさらに
    包含する、請求項29に記載の液状の治療剤。
  36. 【請求項36】注射、錠剤、カプセル、点眼薬、噴霧
    薬、または軟膏の形態で薬学的に投与される形に調製さ
    れた、請求項29に記載の治療剤。
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