JP2839112B2 - 電子写真感光体、それを用いた複写機及びファクシミリ - Google Patents

電子写真感光体、それを用いた複写機及びファクシミリ

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JP2839112B2 JP29523790A JP29523790A JP2839112B2 JP 2839112 B2 JP2839112 B2 JP 2839112B2 JP 29523790 A JP29523790 A JP 29523790A JP 29523790 A JP29523790 A JP 29523790A JP 2839112 B2 JP2839112 B2 JP 2839112B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真用感光体、特に保護層を有する場合
の中間層に関する。
[従来の技術] 電子写真用感光体には使用される電子写真プロセスに
応じた所要の感度、電気特性、光学特性を備えているこ
とが要求されるが、更に、繰り返し使用される感光体に
あっては、感光体の表面層、即ち基体より最も隔離する
層には、コロナ帯電、トナー現像、転写紙への転写、ク
リーニング処理などの電気的、機械的外力が直接に加え
られるため、それらに対する耐久性が要求される。具体
的には、摺擦による表面の摩擦や傷の発生、またコロナ
帯電時に発生するオゾンによる表面の劣化等に対する耐
久性が要求されている。
一方、トナーの現像、クリーニングの繰り返しによっ
て表面層へのトナー付着という問題もあり、これに対し
ては表面層のクリーニング性を向上させることが求めら
れている。
特に正帯電用感光体の場合は、光導電層中の最も導電
性基体から隔離された層が電荷発生層であるために、機
械的、化学的に表面層が弱く、保護層を設けることは耐
久性の面で非常に効果的である。上記のような表面層を
要求される特性を満たすために、樹脂を主成分とする表
面保護層を設ける試みがなされている。例えば、特開昭
57−30843に提案されているように、導電性粉末として
金属酸化物を添加して抵抗を制御した保護層が提案され
ている。
しかしながら、従来用いられていた方法では金属酸化
物粒子の結着樹脂中での分散性、凝集性、保護層に用い
た際の導電性、透明性に問題が有り、保護層表面の不均
一性、ムラなどによる画像欠陥、繰り返し帯電による残
留電位の上昇、感度低下といった現象が起こりやすかっ
た。
保護層を、基板上に電荷輸送層、電荷発生層をこの順
に積層した正帯電用の感光層の上に積層した場合には、
感度が大きく低下するという問題が発生する場合が多
く、実用化の障害となっていた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は前述の要求に答える電子写真用感光体を提供
しようとするものである。すなわち、本発明の目的は感
光層の上に、それを損ねることなく保護層を塗工可能に
する中間層を有する電子写真感光体を提供することであ
る。この改良によって、滑り性に優れ、摺擦による表面
の摩耗やキズの発生などに対して耐久性を有する保護層
を被った電子写真感光体を得ることができる。さらに本
発明の別の目的は繰り返し電子写真プロセスにおいて、
残留電位の蓄積がなく、高品位の画質を保つことのでき
る電子写真用感光体を提供することにある。さらに本発
明の別の目的は黒点状の画像欠陥(以後黒ポチと呼ぶ)
がなく以下、本発明の内容を更に詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体は導電性基体上に光導電層と
中間層と保護層を有する電子写真用感光体である。
以下、先ず保護層について説明する。
電子写真感光体の保護層においては、帯電性、残留電
位、感度などの関係から、抵抗をコントロールすること
が不可欠となっている。そのため従来、保護層中の結着
樹脂中に金属酸化物を分散させて抵抗制御を行なう方法
が試みられている。
一般的に保護層中に粒子を分散させた場合には、分散
粒子による入射光の散乱を防ぐ為には入射光の波長より
も粒子の粒径が小さいこと、即ち0.3μm以下であるこ
とが必要である。
本発明で保護層に用いられる樹脂としては、ポリカー
ボネート、ポリエステル、フェノール樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、アクリル系樹脂、ポリスチンレン、
セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレ
タン、エポキシ、シリコーン、ポリ塩化ビニル等の樹脂
等が挙げられる。
本発明者らはこの微粒子の分散性と耐摩耗性および耐
傷性すべての両特性を満たすべく検討した結果、硬化性
のアクリル系モノマーを含有する樹脂に金属酸化物の超
微粒子を分散した場合が微粒子の分散性、耐摩耗性及び
耐傷性において優れていることが判った。
本発明で用いる導電性金属酸化物としては、酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化イン
ジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウ
ム、アンチモンをドープした酸化スズ、酸化ジルコニウ
ム等の超微粒子を用いることができる。これら金属酸化
物は1種類もしくは2種類以上混合して用いる。2種類
以上混合した場合には、固溶体または融着の形をとって
もよい。上記硬化性のアクリル系モノマーとは下記一般
式[2]に示すアクリル系の官能基を持つ化合物であ
る。
これらアクリル系モノマーは単独で使用してもよく、
またはほかのポリエステル、ポリカーボネート、ポリス
チレン、セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリウレタン、アクリル、エポキシ、シリコーン、ポリ
塩化ビニル等、市販の樹脂と混合してもよい。
本発明においては前記保護層中に、分散性、結着性、
耐候性を向上させる目的でカップリング剤、酸化防止剤
等の添加物を加えてもよい。保護層は前記結着樹脂中に
金属酸化物をカブリのない画像を得ることのできる電子
写真用感光体を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記の目的に従って本発明者らが鋭意検討を重ねた結
果、導電性基体上に、感光層、中間層及び保護層を基体
側からこの順に有する電子写真感光体において、中間層
が下記般式[1]で示される単位成分を有する重合体又
は共重合体を含有することを特徴とする電子写真用感光
体を発明し、前述の要求に応える電子写真用感光体を提
供することができた。
(式中R1は水素原子又は低級アルキル基、R2は一般式
(1)中のカルボニル基に対してβ,γ,δ位に酸素原
子又は窒素原子を持つ置換又は非置換アルキル基、置換
又は非置換アルケニル基、置換又は非置換芳香族環、置
換又は非置換複素環、置換又は非置換シクロアルキル基
を表わす)。
しかし硬化性アクリル系モノマーを含有する樹脂より
成る保護層はこの微粒子の分散性と耐摩耗性および耐傷
性を両特性を満たす反面、これを感光層上に成膜すると
感光体を侵し感度低下を引き起こすという欠点があるこ
とが判明した。特に電荷発生層が上層にある正帯電用の
感光体においてはこの感度劣化が顕著であった。
これに対処する方法として本発明者らは感光層と保護
層との間に中間層を設けることが有効であることを発見
し最適な中間層の処方を確立した。
次に、実際に本発明に用いられる中間層用の樹脂の例
を示す。
本発明の電子写真感光体は前述の樹脂を感光層と表面
保護層との間の中間層に含有することにより、保護層成
膜時における感光層のバリアー層として働き、かつ保護
層成膜後は感光層と保護層との接着層として働く。
本発明に用いられる中間層用の樹脂は一般式[1]で
示される単位成分に相当するモノマーを適当な溶媒に溶
かし、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ベ
ンゾイル等のラジカル開始剤又は金属ナトリウムの様な
イオン重合開始剤を投入することにより、製造ことがで
きる。
また、製造後の中間層用樹脂中には、開始剤残分等の
不純物が残っている場合が多いので、使用前に再沈、洗
浄などの精製工程を加えることが好ましい。
次に、本発明の電子写真感光体を構成する中間層形成
に用いられる樹脂として前記樹脂例[1]の具体的製造
例を示す。
<製造例> で表わされる化合物12.9g及びAIBN0.0006gをメタノール
130g中に溶解し、60℃で1時間加熱撹拌しながら重合反
応を行なった。
次に室温まで冷却して、反応混合物をメタノール170g
で稀釈し、これを溶剤のアセトン4kgの中に滴下して白
色沈殿物を得た。この沈殿物を濾取した後に、濾紙上で
アセトン1kgを用いて3回洗浄後濾別し、40℃6時間減
圧乾燥を行ない10.3gの樹脂[1]を得た。
本発明の中間層は前述の一般式[1]で表わされる樹
脂の単独で構成されていても、必要に応じて他の樹脂、
添加剤、導電性物質を加えた系で構成されても良い。
しかし、該樹脂を主材として含有するものであるか
ら、他の成分を添加した場合にも、樹脂組成物中1250重
量%以上含有することを要する。好ましくは、基材を
重量%以上含有する。
本発明の電子写真用感光体の光導電層の構成は電荷発
生物質と電荷輸送物質双方を含有する単層型、或は電荷
発生層と電荷輸送層を導電性基板上に積層した積層型い
ずれかである以下に積層型の感光体について説明する。
積層型の感光層の構成としては、導性基体上に電荷発
生層、電荷輸送層をこの順に積層したものと、逆に電荷
輸送層、電荷発生層の順に積層したものがある。
本発明で用いる支持体は導電性を有するものであれ
ば、いずれのものでもよく、例えばアルミニウム、銅、
クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレス、などの金属をド
ラムまたはシート状に成型したもの、アルミニウムや銅
などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートした
ものアルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなどをプ
ラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独
またはバインダー樹脂とともに塗布して導電層を設けた
金属、プラスチックフィルム、紙などが挙げられる。
積層型感光体の電荷輸送層は、主鎖または側鎖にビフ
ェニレン、アントラセン、ピレン、フェナントレンなど
の構造を有する多環芳香族化合物、インドール、カルバ
ゾール、オキサギアゾール、ピラゾリンなどの含窒素環
化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物などの電荷
輸送物質を成膜性を有する樹脂に溶解させた塗工液を用
いて形成される。
このような成膜性を有する樹脂としてはポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタクリル
酸エステルなどが挙げられる。電荷0輸送層の厚さは5
〜40μm、好ましくは10〜30μmである。
積層型感光体の電荷発生層はスーダンレッド、ダイア
ンブルーなどのキノン顔料、キニシアニン顔料、ペリレ
ン顔料、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料、
フタロシアニン顔料などの電荷発生物質をポリビニルブ
チラール、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹
脂などの結着剤樹脂に分散させて、この分散液を塗工す
るか、前記顔料を真空蒸着することによって形成する。
このような電荷発生層の膜厚は、5μm以下、好ましく
は0.05〜3μmである。
本発明においては、導電層と感光層の中間にバリアー
機能と接着機能をもつ中間層をもうけることもできる。
中間層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセ
ルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、アルコー
ル可溶アミド、ポリウレタン、ゼラチンなどによって形
成できる。中間層の膜厚は0.1μm〜3μmが適当であ
る。
以上に示すように、本発明の電子写真用感光体は感光
層上に中間層として一般式[1]で示される重合体又は
共重合体の樹脂層を設け、さらにその上に導電性金属酸
化物超微粒子の分散された保護層を形成した電子写真用
感光体である。
よって本発明においては硬度が高く導電性微粒子の分
散性のよい均質な保護層を、感光層を損ねることなく形
成することができた。その結果ムラ、カブリ、黒ポチな
どの画像欠陥がなく、耐摩耗、耐キズ性が非常に高く、
しかも感度のよい電子写真感光体を提供することが可能
となった。
さらに本発明においては帯電器下放置による感光体の
劣化がないため、繰り返し耐久を行った場合でも画像欠
陥のない感光体を提供することができた。
本発明の電子写真用感光体は、複写機、レーザープリ
ンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリンター
などの電子写真装置一般に適応し得るが、更に電子写真
技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版、フ
ァクシミリなどの装置にも幅広く適用し得るものであ
る。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に使用する
のみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンタ
ー、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザー製版及
びファクシミリ用のプリンター等の電子写真応用分野に
も広く用いることができる。
第1図に本発明の電子写真感光体を装着したドラム型
感光体を用いた一般的な転写式電子写真装置の概略構成
を示す。
第1図において、11は像担持部材としてのドラム型感
光体であり、軸11aを中心に矢印方向に所定の周速度で
回転駆動される。該感光体11はその回転過程で、帯電手
段12によって、その周面に正又は負の所定電位の均一帯
電を受け、次いで露光部13において、不図示の像露光手
段により、光像露光L(スリット露光、レーザービーム
走査露光等)を受ける。これにより、感光体周面に露光
像に対応した静電潜像が順次形成される。
その静電潜像は次いで現像手段14でトナー現像され、
そのトナー現像像が転写手段15により、不図示の給紙部
から感光体11と転写手段15との間に感光体11の回転と同
期取りされて給送された転写材Pの面に順次転写され
る。
像転写を受けた転写材Pは感光体面から分離されて像
定着手段18へ導入されて像定着を受け、複写物(コピ
ー)として機外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体11の表面はクリーニング手段16によ
って転写残りトナーの除去を受けて清浄面化されて繰り
返して像形成に使用される。
感光体11の均一帯電手段12としてはコロナ帯電装置が
一般に広く使用されている。また、転写装置15として
も、コロナ転写手段が広く一般に使用されている。電子
写真装置として、上述の感光体11、現像手段14及びクリ
ーニング手段16等の構成要素のうち、複数のものを装置
ユニットとして一体に結合して構成し、このユニットを
装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。例えば、
感光体41とクリーニング手段16とを一体化して単一の装
置ユニットとし、装置本体のレール等の案内手段を用い
て着脱自在の構成にしても良い。この際に、上記の装置
ユニットの方に帯電手段12及び/又は現像手段14を伴っ
て構成しても良い。
また、光像露光Lは電子写真装置を複写機又はプリン
ターとして使用する場合には、原稿からの反射光、透過
光又は原稿を読み取り信号化し、この信号によってレー
ザービームの走査、発光ダイオードアレイの駆動又は液
晶シャッターアレイの駆動等によって行なわれる。
また、ファクシミリのプリンターとして使用する場合
には、光像露光Lは受信データをプリントする為の露光
になる。第2図はこの場合の1例をブロック図で示した
ものである。
第2図において、コントローラ21は画像読み取り部20
とプリンター29を制御する。コントローラ21の全体はCP
U27によって制御されている。画像読み取り部からの読
み取りデータは送信回路23を通して相手局に送信され
る。
相手局から受けたデータは受信回路22を通してプリン
ター29に送られる。画像メモリ26には、所定の画像デー
タが記憶される。プリンタコントローラ28はプリンター
29を制御している。24は電話である。
回線25から受信された画像(回線を介して接続された
リモート端末からの画像情報)は受信回路22で復調され
た後に、CPU27で画像情報の復号処理が行なわれて順次
画像メモリ26に格納される。そして、少なくとも1頁分
の画像が画像メモリ26に格納されると、その頁の画像記
録を行なう。CPU27は画像メモリ26から1頁分の画像情
報を読み出してプリンターコントローラ28に復号化され
た1頁分の画像情報を送出する。プリンターコントロー
ラ28はCPU27からの1頁分の画像情報を受け取ると、そ
の頁の画像情報記録を行なうべく、プリンター29を制御
する。なお、CPU27はプリンター29による記録中に次の
頁分の受信を行なっている。
以上の様に、本発明の像保持部材を装着した電子写真
装置をプリンターとして、画像の受信と記録とが行なわ
れ得る。
以下に、具体的時をあげて、本発明をさらに詳しく説
明する。
実施例1 アルミシリンダー(φ30mm×260mm)上に、アルコー
ル可溶性共重合ナイロン樹脂(平均分子量29000)10
部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(平均分子量3200
0)30部をメタノール260部、ブタノール40部の混合溶媒
中に溶解した調合液を浸せき塗工して1μm厚の中間層
をもうけた。
次に、下記構造式 のスチリル化合物10部およびポリカーボネート(重量平
均分子量40000)10部をジクロルメタン20部、モノクロ
ルベンゼン40部の混合溶媒中に溶解し、この溶液を上記
の中間層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥させて、
膜厚16μmの電荷輸送層を形成させた。
次に、下記構造式に示される ジスアゾ顔料4部、ポリビニルブチラール(ブチラール
化度73%、重量平均分子量24000)2部およびシクロヘ
キサノン34部をサンドミル装置にて24時間分散した後、
テトラヒドロフラン(THF)60部を加えて電荷発生層用
の分散液を調合した。この分散液を上記電荷輸送層上に
スプレー塗布し、80℃で15分間乾燥させ、膜厚0.15μm
の電荷発生層を形成した。
次に中間層用の塗工液として前述した第1表に例示の
重合体(1)5部をDMF95部に溶解させて中間層用塗料
を調整した。この塗料を上記電荷発生層上にスプレー塗
工して膜厚1μmの中間層を形成した。
次に、下記構造式 で表わされる硬化型アクリル系モノマー60部、分散前の
酸化スズ超微粒子(平均粒径400Å)30部、光開始剤と
して2−メチルチオキサントン0.1部、トルエン300部を
混合してサンドミルにて48時間混合分散した。この調合
液を用いて先の中間層上にスプレー塗工にて成膜し、乾
燥後に高圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で20秒間紫外線
照射して保護層を得た。
このようにして製造した電子写真感光体を帯電−露光
−現像−転写−クリーニングのプロセスを1.5秒サイク
ルで繰り返す正規現像方式の複写機にとりつけ、常温常
湿下で電子写真特性の評価をおこない、更に繰り返し画
出し耐久を10000回行なった。その結果感度、残留電位
は安定しており、ムラや黒ポチのない画像を得ることが
できた。しかも10000回の繰り返し画出しにおいても安
定した画像をたもつことができた。結果を第2表に示
す。
実施例2〜5 中間層用塗料として第1表に例示の各樹脂(2)、
(3)、(5)及び(6)をそれぞれ用いたほかには、
実施例1と同様にして電子写真感光体を作成し、それぞ
れ実施例2〜5とした。
これらの感光体を実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、感度、残留電位は安定しており、ムラや黒ポチのな
い良好な画像を得ることができた。この結果を第2表に
示す。
比較例1 実施例1の中間層及び保護層を無しとした以外は実施
例1と同様にして感光体を作成し、同様の評価を行なっ
た。その結果、第2表に示すように初期の電子写真特性
は良好であったが、耐久を行なったところ300枚で表面
の電荷発生層が削れ、良好な画像が得られなくなった。
比較例2 実施例1の中間層を無しとした以外には実施例1と同
様にして感光体を作成し、評価を行なった。その結果、
第2表に示すように初期の電子写真感度か非常に低下し
ていた。
比較例3 実施例1の中間層をポリカーボネート(重量平均分子
量35000)1.0μmの膜をスプレー塗工した以外は実施例
1と同様にして感光体を作成し、評価を行なった。その
結果、第2表に示すように初期の残留電位が非常に高
く、画像のバックグラウンドにカブリが発生した。
実施例6 実施例1と同様の方法でアルミニウムシリンダー上に
中間層を設けた。次に下記構造式の電荷輸送材料10部 及びポリカーボネート(重量平均分子量22000)10部を
ジクロルメタン20部、モノクロルベンゼン40部の混合溶
媒中に溶解し、この液を前記下引き層上に浸せき塗布し
120℃で60分乾燥させ、膜厚15μmの電荷輸送層を形成
した。次に下記構造式のジスアゾ顔料4部 ポリビニルベンザール(ベンザール化率78%、重量平均
分子量11000)2部及びシクロヘキサン30部をサンドミ
ル装置で20時間分散後、メチルエチルケトン60部をくわ
えて電荷発生層用の分散液を調合した。この分散液を上
記電荷輸送層上にスプレー塗布し80℃、15分間乾燥させ
て0.10μmの電荷発生層を形成した。
この電荷発生層上に実施例5と同様にして中間層及び
保護層を形成し感光体を得た。
このように製造した電子写真用感光体を帯電−レーザ
ー露光−現像−転写−クリーニングのプロセスを1.5秒
サイクルで繰り返す反転現像方式のレーザープリンター
に取り付け電子写真特性の評価を行ない、更に10000回
の繰り返し耐久画出しを行なった。その結果感度及び残
留電位は安定しており、ムラや黒ポチのない画像を得る
ことができた。結果を第2表に示す。
実施例7及び8 中間層用塗料として第1表に例示の各種樹脂(11)及
び(14)の各樹脂をそれぞれ用いたほかには、実施例6
と同様にして電子写真感光体を作成し、それぞれ実施例
7及び8とした。
これらの各感光体を実施例6と同様にして評価したと
ころ、感度及び残留電位は安定しており、画像も欠陥の
無い良好なものであった。結果を表2に示す。
比較例4 実施例6の感光体から中間層を除いた以外には実施例
6と同様にして感光体を作成し、評価を行なった。その
結果、第2表に示すように初期の電子写真感度が非常に
低下していた。
[発明の効果] 本発明の中間層は電子写真感光体における感光層を損
なうことなく、その外側に耐久性保護層を塗工可能にす
る機能を果す。即ち、本発明の中間層を介在させること
によって、保護層として滑り性に優れると共に摺擦によ
る表面の摩耗も傷付きも生じにくい耐久性層を形成し得
る材料をも塗工材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電子写真感光体を装着した転写式複写
機の模式的断面図、第2図は本発明の電子写真感光体を
プリンターとしたファクシミリシステムのブロック図で
ある。 [図中の主な符号] 11……ドラム型感光体 12……帯電手段 13……露光部 14……現像手段 15……転写手段 16……クリーニング手段 18……像定着手段 L……光像露光 P……転写材
フロントページの続き (72)発明者 永原 晋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 酒井 清志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−506372(JP,A) 特開 平2−7058(JP,A) 特開 平2−183257(JP,A) 特開 平1−134641(JP,A) 特開 昭51−15441(JP,A) 特開 昭63−15254(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/147 502 G03G 5/147 505

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に感光層、中間層及び保護層
    を基体側からこの順に有する電子写真感光体において、
    中間層が下記一般式[1]で表わされる単位成分を有す
    る重合体又は共重合体を含有することを特徴とする電子
    写真用感光体: (式中R1は水素原子又は低級アルキル基、R2は一般式
    [1]中のカルボニル基に対しβ,γ,δ位に酸素原子
    又は窒素原子を持つ置換又は非置換アルキル基、置換又
    は非置換アルケニル基、置換又は非置換芳香族環、置換
    又は非置換複素環、置換又は非置換シクロアルキル基を
    示す)。
  2. 【請求項2】前記感光層が電荷輸送層、電荷発生層をこ
    の順に積層して成る正帯電用の感光層であることを特徴
    とする第1項記載の電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】電子写真感光体、潜像形成手段、形成され
    た潜像を現像する手段及び現像された像を転写材に転写
    する手段を有する電子写真装置において、該電子写真感
    光体が請求項1に記載のものであることを特徴とする電
    子写真装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の電子写真感光体を備えた
    電子写真装置及びリモート端末からの画像情報を受信す
    る受信手段を有することを特徴とするファクシミリ。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の電子写真感光体並びに帯
    電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも1
    つを一体に支持してユニットを形成し、装置本体に着脱
    自在の単一ユニットとしたことを特徴とする装置ユニッ
    ト。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の電子写真感光体、潜像形
    成手段、形成した潜像を現像する手段及び現像した像を
    転写材に転写する手段を有することを特徴とする電子写
    真装置。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の電子写真感光体、潜像形
    成手段及び現像した像を転写材に転写する手段を備えた
    電子写真装置並びにリモート端末からなる画像情報を受
    信する受信手段を有することを特徴とするファクシミ
    リ。
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