JP2765506B2 - 論理回路遅延情報保持方式 - Google Patents

論理回路遅延情報保持方式

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JP2765506B2
JP2765506B2 JP7033134A JP3313495A JP2765506B2 JP 2765506 B2 JP2765506 B2 JP 2765506B2 JP 7033134 A JP7033134 A JP 7033134A JP 3313495 A JP3313495 A JP 3313495A JP 2765506 B2 JP2765506 B2 JP 2765506B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多入力多出力の論理回
路における遅延時間を示す情報(遅延情報)を保持する
論理回路遅延情報保持方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の論理回路遅延情報保持方
式としては、以下の〜に示す3つの方式があった。
【0003】 第1の従来方式は、遅延情報の保持の
対象となる論理回路の各入力端子から各出力端子までの
遅延時間を全て計算し、それらの遅延時間のうちで最も
大きい値の遅延時間のみを保持する方式であった。
【0004】 第2の従来方式は、遅延情報の保持の
対象となる論理回路の各入力端子から各出力端子までの
遅延時間を全て計算し、行列を用いて全ての入力端子出
力端子間の遅延時間を保持する方式であった。この方式
によると、遅延情報の保持の対象となる論理回路がN入
力M出力(NおよびMは2以上の正整数)の場合には、
N行M列の行列が用いられることになる。図21は、図
11に示す論理回路の遅延情報を第2の従来方式で保持
する際に使用される行列の一例を示す図である。
【0005】 第3の従来方式は、遅延情報の保持の
対象となる論理回路の回路構成と同じ形の有向グラフを
用い、その論理回路のゲートに対応する有向グラフ上の
頂点にそのゲートの遅延時間を示す値を持たせ、その論
理回路のネット(配線)に対応する有向グラフ上の有向
辺にそのネットの遅延時間を示す値を持たせる方式であ
った。図22は、図11に示す論理回路の遅延情報を第
3の従来方式で保持する際に使用される有向グラフの一
例を示す図である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の3つの
論理回路遅延情報保持方式では、それぞれ以下の〜
に示すような欠点がある。
【0007】 第1の従来方式では、多入力多出力の
論理回路が遅延情報の保持対象であるにもかかわらず、
論理回路全体で1つの遅延時間の値しか保持されていな
いので、各入力端子出力端子間で遅延時間が異なる場合
に正確な遅延情報を保持することができない。
【0008】 第2の従来方式では、N入力M出力の
論理回路の遅延情報を保持するためにN行M列の行列が
用いられているので、N×M個の行列エントリ(要素)
を保持する必要があり、遅延情報を保持するために大き
な記憶領域が必要になる。また、いくつもの論理ブロッ
ク(論理ブロックも1つの論理回路である)を含む大規
模な論理回路の全体的な遅延解析を行う場合には各論理
ブロックの遅延情報を参照する必要があるが、第2の従
来方式で各論理ブロックの遅延情報が保持されている
と、N×M個という多くの行列エントリを参照しなけれ
ばならなくなる。すなわち、第2の従来方式で遅延情報
を保持して論理回路の遅延解析を行うと、遅延解析の処
理時間が長大になる(遅延解析の処理速度が遅くな
る)。
【0009】 第3の従来方式では、遅延情報の保持
の対象となる論理回路の回路構成と同じ形の有向グラフ
が用いられているので、その論理回路上のゲート数とネ
ット数との和に比例した大きな記憶領域が遅延情報を保
持するために必要となる(ゲート数とネット数との和
は、通常、入力端子数×出力端子数よりも大きいので、
第2の従来方式よりも大きな記憶領域が必要になる)。
また、第2の従来方式における欠点と同様に、保持して
いる遅延情報のデータ量が多いことに起因して、遅延情
報の保持の対象となる論理回路の遅延解析の処理時間が
長大になる。
【0010】本発明の目的は、上述の点に鑑み、論理回
路の遅延情報を正確に、かつ小さな記憶領域で保持する
ことができ、その論理回路の遅延解析の処理時間を削減
することができる論理回路遅延情報保持方式を提供する
ことにある。
【0011】なお、論理回路の遅延解析を行う場合に、
その処理時間を短縮し、必要な記憶領域の量を削減する
発明としては、特開平5−108751号公報に係る発
明(部分的な論理回路の遅延時間解析方式)が公表され
ている。しかし、この発明は、当該公報中の「要約書」
に記載されているように、「論理回路内の接続関係にし
たがって、論理回路中の着目部品から信号の出力方向へ
の伝播特性を解析する出力方向伝播経路解析手段と、前
記接続関係にしたがって着目部品から信号の入力方向へ
の伝播特性を解析する入力方向伝播経路解析手段と、こ
れら出力方向伝播経路解析手段と入力方向伝播経路解析
手段で算出された遅延時間をもとに、着目部品を途中経
路として含む伝播経路の遅延時間を算出する着目伝播経
路解析手段と設ける」ことにより、「論理回路の部分的
な遅延時間解析を行なう場合に、処理に要する時間を短
縮し、必要な記憶領域の量を削減できるようにする」こ
とを目的とするものである。したがって、この発明は、
遅延情報の保持の態様に着目している本発明とはその構
成等を異にするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の論理回路遅延情
報保持方式は、多入力多出力の論理回路の遅延情報を保
持する論理回路遅延情報保持方式において、対象論理回
路の入力端子に対応するソース頂点と、対象論理回路の
出力端子に対応するシンク頂点と、ソース頂点とシンク
頂点とを結ぶ経路の間に存在する内部頂点と、ソース頂
点,シンク頂点および内部頂点の間を結んでおり重みが
付加されている有向辺とによって構成されている遅延ネ
ットワークを保持する遅延ネットワーク保持手段と、対
象論理回路の構成情報を入力し、「対象論理回路の入力
端子と出力端子との間の遅延時間」と「当該入力端子に
対応するソース頂点と当該出力端子に対応するシンク頂
点との間の最大重み経路長」とが一致するように各有向
辺の重みを付加して前記遅延ネットワーク保持手段内の
遅延ネットワークを生成する遅延ネットワーク生成手段
と、前記遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネットワー
クのデータ量を削減するように遅延ネットワークを変形
し、かつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の
遅延時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点と当
該出力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み経路
長」とが一致するという条件を保つようにする遅延ネッ
トワーク変形手段とを有し、遅延ネットワーク変形手段
による遅延ネットワーク変形方法がバタフライX変換処
理,縮約処理,バタフライα変換処理,並行辺削除処理
およびXバタフライ変換処理のうちの任意の処理の組合
せを任意の順序で連続的に適用することにより実現さ
れ、バタフライX変換条件,縮約条件,バタフライα変
換条件,並行辺削除条件および並行辺削除条件が全て満
たされなくなったとき、あるいはその後にXバタフライ
変換処理が行われ、そのXバタフライ変換処理の直後に
適用されるバタフライX変換処理,縮約処理,バタフラ
イα変換処理または並行辺削除処理によって遅延ネット
ワークのデータ量が減少しなかったときに当該遅延ネッ
トワーク変形方法の全体の処理が終了する。
【0013】
【作用】本発明の論理回路遅延情報保持方式では、多入
力多出力の論理回路の遅延情報を保持する論理回路遅延
情報保持方式において、遅延ネットワーク保持手段がソ
ース頂点とシンク頂点と内部頂点と有向辺とによって構
成されている遅延ネットワークを保持し、遅延ネットワ
ーク生成手段が対象論理回路の構成情報を入力し「対象
論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延時間」と
「当該入力端子に対応するソース頂点と当該出力端子に
対応するシンク頂点との間の最大重み経路長」とが一致
するように各有向辺の重みを付加して遅延ネットワーク
保持手段内の遅延ネットワークを生成し、遅延ネットワ
ーク変形手段が遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネッ
トワークのデータ量を削減するように遅延ネットワーク
を変形しかつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との
間の遅延時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点
と当該出力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み
経路長」とが一致するという条件を保つようにする。
延ネットワーク変形手段による遅延ネットワーク変形方
法は、バタフライX変換処理,縮約処理,バタフライα
変換処理,並行辺削除処理およびXバタフライ変換処理
のうちの任意の処理の組合せを任意の順序で連続的に適
用することにより実現され、バタフライX変換条件,縮
約条件,バタフライα変換条件,並行辺削除条件および
並行辺削除条件が全て満たされなくなったとき、あるい
はその後にXバタフライ変換処理が行われ、そのXバタ
フライ変換処理の直後に適用されるバタフライX変換処
理,縮約処理,バタフライα変換処理または並行辺削除
処理によって遅延ネットワークのデータ量が減少しなか
ったときに当該遅延ネットワーク変形方法の全体の処理
が終了する。
【0014】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。
【0015】図1は、本発明の論理回路遅延情報保持方
式の一実施例の構成を示すブロック図である。
【0016】本実施例の論理回路遅延情報保持方式は、
多入力多出力の論理回路の遅延情報を保持する遅延情報
保持方式であり、遅延ネットワーク保持手段1と、遅延
ネットワーク生成手段2と、遅延ネットワーク変形手段
3とを含んで構成されている。
【0017】遅延ネットワーク保持手段1は、遅延情報
の保持の対象(遅延解析の対象)となる論理回路(以
下、対象論理回路という)の入力端子に対応するソース
頂点11と、対象論理回路の出力端子に対応するシンク
頂点12と、ソース頂点11とシンク頂点12とを結ぶ
経路の間に存在する内部頂点13と、ソース頂点11,
シンク頂点12および内部頂点13の間を結んでおり重
み(例えば、「A0」というソース頂点11と「S0」
というシンク頂点12との間の有向辺14における「1
1」が重みに該当する)が付加されている有向辺14
(重み付き有向辺)とによって構成されている遅延ネッ
トワーク(有向グラフからなるデータ構造の一種)を保
持している。なお、内部頂点13が存在しない遅延ネッ
トワークも存在しうる。
【0018】次に、このように構成された本実施例の論
理回路遅延情報保持方式の動作について説明する。本発
明の骨子は、(1)遅延ネットワーク保持手段1内の遅
延ネットワークの内容,(2)遅延ネットワークを生成
する方法、すなわち遅延ネットワーク生成手段2による
遅延ネットワーク生成方法,および(3)遅延ネットワ
ークのデータ量を削減するために遅延ネットワークを変
形する方法、すなわち遅延ネットワーク変形手段3によ
る遅延ネットワーク変形方法の3点にある。したがっ
て、以下でも、この3点について順次説明する。
【0019】(1) 遅延ネットワークの内容 遅延ネットワーク保持手段1内の遅延ネットワーク上で
は、「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延
時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点11と当
該出力端子に対応するシンク頂点12との間の最大重み
経路長(ソース頂点11とシンク頂点12との間の経路
における重みの和(経路を構成する各有向辺14の重み
の和)の中で最大のもの)」とが一致するという条件が
保たれている。これによって、遅延ネットワークを用い
て対象論理回路の遅延解析を正確に行うことが可能とな
る。
【0020】また、遅延ネットワークにおける有向辺1
4の「向き」は、対象論理回路の信号伝達の方向に基づ
いている。
【0021】遅延ネットワーク生成手段2は、このよう
な遅延ネットワークを生成するために、対象論理回路の
構成情報(入力端子,出力端子,ゲートおよびネットに
関する回路構成を示す情報)を入力する。そして、その
構成情報に基づいて、「対象論理回路の入力端子と出力
端子との間の遅延時間」と「当該入力端子に対応するソ
ース頂点11と当該出力端子に対応するシンク頂点12
との間の最大重み経路長」とが一致するように、各有向
辺14の重みを付加して遅延ネットワーク保持手段1内
の遅延ネットワークを生成する。
【0022】また、遅延ネットワーク変形手段3は、遅
延ネットワーク保持手段1内の遅延ネットワークを小さ
くするように(遅延ネットワーク内の有向辺14と内部
頂点13の個数を削減するように)、遅延ネットワーク
を変形する。この際に、「対象論理回路の入力端子と出
力端子との間の遅延時間」と「当該入力端子に対応する
ソース頂点11と当該出力端子に対応するシンク頂点1
2との間の最大重み経路長」とが一致するという条件を
保つようにする。
【0023】このようなデータ構造の遅延ネットワーク
を採用して、遅延情報を正確に保持しつつ、遅延情報の
保持に必要な記憶領域の削減と、遅延解析の高速化(遅
延ネットワークを小さくして、対象論理回路の遅延情報
の保持に必要な記憶領域を少なくする方が、対象論理回
路の遅延解析を高速に行うことができる)とを達成する
ことが、本発明の第1の骨子である。
【0024】図1中の遅延ネットワークは、図11に示
す論理回路を対象論理回路とするものである。図1中の
遅延ネットワークと図11に示す論理回路とを対比して
参照すると、それぞれ、「A0」〜「A3」というソー
ス頂点11と「A0」〜「A3」という入力端子111
とが対応し、「S0」〜「S3」というシンク頂点12
と「S0」〜「S3」という出力端子112とが対応し
ている。
【0025】図11に示す論理回路のANDゲートの遅
延時間を9とし、XORゲートの遅延時間を9とし、N
OTゲートの遅延時間を9とし、各ネットの遅延時間を
1とした場合に、「A0」という入力端子111から
「S3」という出力端子112までの遅延時間は「4
1」である。これに対応して、図1中の遅延ネットワー
クでは、「A0」というソース頂点11から「S3」と
いうシンク頂点12への最大重み経路長が「41」とな
っている。
【0026】(2) 遅延ネットワーク生成方法 遅延ネットワーク生成手段2は、対象論理回路の構成情
報を入力し、その構成情報に基づいて遅延ネットワーク
を生成し、その遅延ネットワークを遅延ネットワーク保
持手段1に格納する。以下に、遅延ネットワーク生成方
法の2つの例を説明する。
【0027】図2は、遅延ネットワーク生成手段2の処
理(遅延ネットワーク生成方法)の第1の例を示す流れ
図である。この処理は、ソース頂点生成ステップ21
と、シンク頂点生成ステップ22と、有向辺生成ステッ
プ23と、遅延時間算出ステップ24と、有向辺重み付
加ステップ25とからなる。この処理は、請求項記載
の発明における遅延ネットワーク生成手段2によって実
現される遅延ネットワーク生成方法に該当する。
【0028】次に、図2に示す遅延ネットワーク生成方
法の処理内容について説明する。なお、以下の説明で
は、図1中のソース頂点,シンク頂点,内部頂点および
有向辺に付されている11〜14の符号ならびに図11
中の入力端子および出力端子に付されている111およ
び112の符号は使用しないものとする。
【0029】遅延ネットワーク生成手段2は、対象論理
回路の構成情報を入力すると、図2に示す処理を開始す
る。
【0030】まず、対象論理回路の入力端子に対応する
ソース頂点を生成し(ステップ21)、対象論理回路の
出力端子に対応するシンク頂点を生成する(ステップ2
2)。
【0031】次に、対象論理回路の各ソース頂点と各シ
ンク頂点との間に有向辺を生成する(ステップ23)。
すなわち、対象論理回路において信号伝達のある入出力
端子間(入力端子出力端子間)について、ステップ21
で生成されたソース頂点とステップ22で生成されたシ
ンク頂点との間に、信号伝達の方向の向きを有する有向
辺を生成する。
【0032】さらに、対象論理回路の各入力端子から各
出力端子までの遅延時間を全て計算し(ステップ2
4)、各有向辺に対応する入出力端子間の遅延時間をそ
の有向辺の重みとして付加する(ステップ25)。
【0033】これにより、遅延ネットワークが生成さ
れ、遅延ネットワーク保持手段1にその遅延ネットワー
クが保持される。
【0034】図2に示す遅延ネットワーク生成方法によ
って生成されたN入力M出力の論理回路に対応する遅延
ネットワークは、N個のソース頂点とM個のシンク頂点
と最大でN×Mの有向辺とで構成されている。したがっ
て、本実施例、ひいては請求項記載の発明によって生
成された遅延ネットワークを保持するために必要な記憶
領域の量は、第2の従来方式(行列により論理回路遅延
情報を保持する方式)における記憶領域の量と比べてオ
ーダ的に等しい。
【0035】図12は、図2に示す遅延ネットワーク生
成方法によって生成された遅延ネットワークの一例(図
11に示す論理回路に対応する遅延ネットワーク)を示
す図である。
【0036】ステップ21,22および23によって図
12中の有向グラフ(ソース頂点,シンク頂点および有
向辺からなる有向グラフ)が生成され、ステップ24に
より計算された遅延時間がステップ25により有向辺の
重みとして付加されることにより、図12に示す遅延ネ
ットワークが生成される。
【0037】図3は、遅延ネットワーク生成手段2の処
理(遅延ネットワーク生成方法)の第2の例を示す流れ
図である。この処理は、ソース頂点生成ステップ31
と、シンク頂点生成ステップ32と、内部頂点生成ステ
ップ33と、有向辺生成ステップ34と、有向辺重み付
加ステップ35と、有向辺重み加算ステップ36とから
なる。この処理は、請求項10記載の発明における遅延
ネットワーク生成手段2によって実現される遅延ネット
ワーク生成方法に該当する。
【0038】次に、図3に示す遅延ネットワーク生成方
法の処理内容について説明する。
【0039】遅延ネットワーク生成手段2は、対象論理
回路の構成情報を入力すると、図3に示す処理を開始す
る。
【0040】まず、対象論理回路の入力端子に対応する
ソース頂点を生成し(ステップ31)、対象論理回路の
出力端子に対応するシンク頂点を生成し(ステップ3
2)、対象論理回路のゲートに対応する内部頂点を生成
する(ステップ33)。
【0041】また、対象論理回路のネットに対応する有
向辺を生成する(ステップ34)。ここで、その生成の
際に、当該ネットが接続している入力端子,出力端子ま
たはゲートに対応するソース頂点,シンク頂点または内
部頂点に当該有向辺を接続し、当該有向辺の向きを当該
ネット上の信号伝達の方向に設定する。
【0042】次に、各ネットの遅延時間を当該各ネット
に対応する有向辺に重みとして付加する(ステップ3
5)。
【0043】さらに、各ゲートの遅延時間を当該各ゲー
トに対応する内部頂点を終点とする有向辺の重みに加算
する(ステップ36)。なお、対象論理回路上のゲート
の遅延時間を遅延ネットワーク上の有向辺の重みに反映
させる態様としては、上述のように「当該ゲートに対応
する内部頂点を終点とする有向辺の重みに加算する」と
いう態様に限られない。すなわち、一般的には、「グラ
フ理論に基づいて当該ゲートに対応する内部頂点に接続
している有向辺の重みに加算する」という態様になる
(例えば、当該ゲートに対応する内部頂点を始点とする
有向辺の重みに加算することも考えられる)。
【0044】これにより、遅延ネットワークが生成さ
れ、遅延ネットワーク保持手段1にその遅延ネットワー
クが保持される。
【0045】図3に示す遅延ネットワーク生成方法によ
ると、対象論理回路のゲートおよびネットの構成と同じ
トポロジーを有する有向グラフが、遅延ネットワークの
有向グラフとして生成される。ネットの遅延時間は有向
辺(当該ネットに対応する有向辺)の重みとして付加さ
れる形で、ゲートの遅延時間は当該ゲートに接続してい
るネットに対応する有向辺の重みに加算される形で、そ
れぞれ有向辺の重みに添加される。
【0046】図3に示す遅延ネットワーク生成方法によ
って生成された遅延ネットワークは、第3の従来方式に
おける有向グラフと同じグラフ構造をしている。ただ
し、第3の従来方式の有向グラフには頂点と有向辺とに
共に重みが付加されているが、この遅延ネットワークで
は頂点(ソース頂点,シンク頂点および内部頂点)には
重みが付加されていない。したがって、この遅延ネット
ワークを保持するために必要な記憶領域の量は、頂点の
重みを保持するための記憶領域がない分だけ、第3の従
来方式における有向グラフを保持するために必要な記憶
領域の量よりも少なくてすむ。
【0047】図13は、図3に示す遅延ネットワーク生
成方法によって生成された遅延ネットワークの一例(図
11に示す論理回路に対応する遅延ネットワーク)を示
す図である。
【0048】ステップ31,32,33および34によ
って図13中の有向グラフ(ソース頂点,シンク頂点,
内部頂点および有向辺からなる有向グラフ)が生成さ
れ、ステップ35および36によって有向辺に重みが付
加・加算されることにより、図13に示す遅延ネットワ
ークが生成される。
【0049】(3) 遅延ネットワーク変形方法 遅延ネットワーク変形手段3は、遅延ネットワーク保持
手段1内の遅延ネットワークを入力して、その遅延ネッ
トワークのデータ量を削減するためにその遅延ネットワ
ークを変形し、変形後の遅延ネットワークを遅延ネット
ワーク保持手段1に格納する。以下に、遅延ネットワー
ク変形方法の2つの例を説明する。
【0050】図6は、遅延ネットワーク変形手段3の処
理(遅延ネットワーク変形方法)の第1の例を示す流れ
図である。この処理は、図4に示す処理(この処理をバ
タフライX変換処理という)を行うバタフライX変換処
理ステップ61と、図5に示す処理(この処理を縮約処
理という)を行う縮約処理ステップ62とからなる。こ
の遅延ネットワーク変形方法では、バタフライX変換処
理と縮約処理とが任意の順序で連続的に適用され、両処
理における変換条件の両方が共に満たされなくなった場
合に全体の処理が終了する。この遅延ネットワーク変形
方法は、請求項記載の発明における遅延ネットワーク
変形手段3によって実現される遅延ネットワーク変形方
法に該当する。
【0051】図4は、バタフライX変換処理を示す流れ
図である。バタフライX変換処理は、変換条件判定処理
ステップ41と、有向辺削除処理ステップ42と、内部
頂点生成処理ステップ43と、有向辺生成処理ステップ
44とからなる。
【0052】なお、以下の説明では、遅延ネットワーク
上の頂点aを始点とし頂点bを終点とする有向辺を
(a,b)で表し、有向辺(a,b)の重みをW(a,
b)で表す。
【0053】以下に、図4を参照して、バタフライX変
換処理の処理内容について説明する。
【0054】遅延ネットワーク変形手段3は、遅延ネッ
トワーク保持手段1内の遅延ネットワークを対象とし
て、以下に示すようなバタフライX変換処理を行う。
【0055】第1に、当該遅延ネットワークが下記の
,およびの変換条件(この変換条件をバタフライ
X変換条件という)を満たすか否かを判定し、バタフラ
イX変換条件を満たす場合には当該遅延ネットワーク上
の頂点集合Vs(K個のソース頂点または内部頂点の集
合)および頂点集合Vt(L個の内部頂点またはシンク
頂点の集合)とK×L個の有向辺(v,u)とを検出す
る(ステップ41)。なお、KおよびLは2以上の任意
の正整数である。 2つの頂点集合VsおよびVtが存在する。 Vs={v1,v2,…,vK},Vt={u1,u
2,…,uL} 全ての頂点対「v(∈Vs),u(∈Vt)」(頂
点vと頂点uとの対)の間に有向辺(v,u)が存在す
る。 全ての2頂点対「vi1(∈Vs),vi2(∈V
s),uj1(∈Vt),uj2(∈Vt)」(頂点v
i1およびvi2と頂点uj1およびuj2との対)の
間で等式 W(vi1,uj1)+W(vi2,uj2) =W(vi1,uj2)+W(vi2,uj1) が成立している。
【0056】第2に、ステップ41で検出されたK×L
個の有向辺(v,u)を削除する(ステップ42)。
【0057】第3に、新たに内部頂点w(1個の内部頂
点)を生成する(ステップ43)。
【0058】第4に、頂点集合Vsを構成する各頂点
(頂点集合Vs内の各頂点)から内部頂点wに向かう有
向辺群(K個の有向辺) (v1,w),(v2,w),…,(vK,w) と内部頂点wから頂点集合Vtを構成する各頂点(頂点
集合Vt内の各頂点)に向かう有向辺群(L個の有向
辺) (w,u1),(w,u2),…,(w,uL) とを生成する(ステップ44)。ここで、新たに生成さ
れた有向辺の重みを、 W(vi,w)=W(vi,u1)−W(v1,u1) (i=1,2,…,K) W(w,uj)=W(v1,uj) (j=1,2,…,L) に設定する。
【0059】このように、バタフライX変換処理は、K
個の頂点(ソース頂点または内部頂点)とL個の頂点
(内部頂点またはシンク頂点)とを各々結んだK×L個
の有向辺に対し、そのK×L個の有向辺を削除し、1個
の内部頂点を生成し、K+L個の有向辺を生成すること
を特徴とする。
【0060】バタフライX変換処理による遅延ネットワ
ークの変形においては、変形前に頂点集合Vs内の頂点
と頂点集合Vt内の頂点とを直接結んでいた有向辺の重
みと、変形後に内部頂点wを経由して頂点集合Vs内の
頂点から頂点集合Vt内の頂点に向かう経路中の有向辺
の重みの和とが等しい。したがって、バタフライX変換
処理を行った後も、変形対象の遅延ネットワークは、対
象論理回路の遅延情報を正しく保持している。逆にいう
と、バタフライX変換条件が成立していない場合に上記
のバタフライX変換処理を行うと、変形後の遅延ネット
ワークは正しい遅延情報を保持しなくなる。
【0061】バタフライX変換処理を行うと、内部頂点
を1個増加させ、有向辺をK×L−K−L個削減させる
ことになる。また、バタフライX変換処理を行うと、1
つの頂点に接続している有向辺の数を減少させる効果が
ある。この効果は、後述する縮約処理を適用するために
有益になる。
【0062】図14は、バタフライX変換処理の適用例
を示す図である。
【0063】図14においては、バタフライX変換処理
が頂点v1,v2,u1およびu2に対して適用されて
いる。
【0064】当該4頂点が存在し、4個の有向辺(v
1,u1),(v1,u2),(v2,u1)および
(v2,u2)が存在し、各有向辺の重みp1,x1,
x2およびp2に対して等式p1+p2=x1+x2が
成立しているので、バタフライX変換条件が満たされて
いる。
【0065】ここで、バタフライX変換処理による変形
後の各有向辺(v1,w),(v2,w),(w,u
1)および(w,u2)の重みs1,s2,t1および
t2は、s1=0,s2=x2−p1,t1=p1およ
びt2=x1となる。
【0066】図5は、縮約処理を示す流れ図である。縮
約処理は、変換条件判定処理ステップ51と、内部頂点
削除処理ステップ52と、有向辺削除処理ステップ53
と、有向辺繋変え処理ステップ54とからなる。
【0067】以下に、図5を参照して、縮約処理の処理
内容について説明する。
【0068】遅延ネットワーク変形手段3は、遅延ネッ
トワーク保持手段1内の遅延ネットワークを対象とし
て、以下に示すような縮約処理を行う。
【0069】第1に、当該遅延ネットワークが下記の変
換条件(この変換条件を縮約条件という)を満たすか否
かを判定し、縮約条件を満たす場合には当該遅延ネット
ワーク上の内部頂点v0を検出する(ステップ51)。
ここで、縮約条件とは、「ある内部頂点v0が、ただ1
個の有向辺の始点にしかなっていないか、ただ1個の有
向辺の終点にしかなっていない」という条件である。
【0070】ここでは、内部頂点v0を終点とする有向
辺がただ1つでその有向辺の始点が頂点vsであり、内
部頂点v0を始点とする有向辺がK個でそれらのK個の
有向辺の終点が頂点u1,u2,…,uKであったとす
る。なお、Kは1以上の任意の正整数である。
【0071】第2に、ステップ51で検出された内部頂
点v0を削除する(ステップ52)。
【0072】第3に、内部頂点v0が唯一の始点または
終点になっていた有向辺の全て(ここでは、内部頂点v
0が唯一の終点であった有向辺(vs,v0)および内
部頂点v0が始点であった有向辺(v0,u1),(v
0,u2),…,(v0,uK)を削除する(ステップ
53)。
【0073】第4に、新たにK個の有向辺(vs,u
1),(vs,u2),…,(vs,uK)を生成し、
それらの有向辺の重みを W(vs,ui)=W(vs,v0)+W(v0,ui) (i=1,2,…,K) に設定する。
【0074】すなわち、ステップ52で削除された内部
頂点v0が端点(始点または終点)になっていた有向辺
の繋変えを行い、かつそれらの有向辺の重みを変更する
(ステップ54)。
【0075】このように、縮約処理は、ただ1個の有向
辺の始点にしかなっていない内部頂点またはただ1個の
有向辺の終点にしかなっていない内部頂点に対し、その
内部頂点を削除し、当該「ただ1個の有向辺」を削除
し、削除された内部頂点が終点または始点になっていた
K個の有向辺の重みを変更しかつそれらの有向辺の終点
または始点を他の頂点に繋ぎ変えることを特徴とする。
【0076】縮約処理で変形された遅延ネットワークに
おいては、変形前に頂点vsから内部頂点v0を経由し
て頂点u1,u2,…,uKに達していた経路を構成す
る有向辺の重みの和は、変形後に頂点vsから頂点u
1,u2,…,uKに向かう有向辺の重みと等しい。し
たがって、縮約処理を行った後も、変形対象の遅延ネッ
トワークは、対象論理回路の遅延情報を正しく保持して
いる。
【0077】縮約処理を行うと、内部頂点1個および有
向辺1個を削減させる効果がある。
【0078】図15(a)および(b)は、縮約処理の
適用例を示す図である。
【0079】図15(a)および(b)においては、縮
約処理が頂点v0に関して適用されている。
【0080】図15(a)の例の場合には、頂点v0を
終点とする有向辺がただ1つ((vs,v0)のみ)で
あるので、縮約条件が満たされている。
【0081】縮約処理後の各有向辺の重みは、e1+
g,e2+gおよびe3+gとなる。
【0082】図15(b)の例の場合には、頂点v0を
始点とする有向辺がただ1つ((v0,vt)のみ)で
あるので、縮約条件が満たされている。
【0083】縮約処理後の各有向辺の重みは、f1+
h,f2+hおよびf3+hとなる。
【0084】以上のようなバタフライX変換処理(図4
参照)および縮約処理(図5参照)が組み合わせられ
て、図6に示すネットワーク変形方法が実現される。
【0085】この場合に、変形前の遅延ネットワークに
対し、バタフライX変換処理(ステップ61)と縮約処
理(ステップ62)とが任意の順序で連続的に適用され
る。ここで、バタフライX変換条件および縮約条件(図
4および図5におけるステップ41およびステップ51
参照)が共に満たされなくなった場合に、図6に示すネ
ットワーク変形方法の全体の処理が終了する。
【0086】バタフライX変換処理と縮約処理とは共に
有向辺の数を増加させることはないので、バタフライX
変換処理および縮約処理を連続的に適用すれば、遅延ネ
ットワークのデータ量は徐々に小さくなっていく。
【0087】なお、2つの変形処理を適用する理由は、
バタフライX変換処理だけ、または縮約処理だけの連続
適用では、数回変形を行うとそれ以上変形できなくなる
等の限界が存在するからである。例えば、請求項記載
の発明における遅延ネットワーク生成手段2によって生
成された図12に示す遅延ネットワークに、初めから縮
約処理を適用することはできない。このような遅延ネッ
トワークに対しては、バタフライX変換処理と縮約処理
との両方を組み合わせて適用することで初めて、遅延ネ
ットワークのデータ量を小さくすることができる。
【0088】このように、遅延ネットワーク変形手段3
によって遅延ネットワークを変形することにより、遅延
ネットワークの大きさ(遅延ネットワークの情報量)を
小さくすることが可能となる。遅延ネットワーク生成手
段2によって生成された遅延ネットワークを保持するた
めに必要な記憶領域の量と、第2の従来方式で必要な記
憶領域の量とは、オーダ的に同じであった。したがっ
て、本発明の論理回路遅延情報保持方式の効果を得るた
めには遅延ネットワーク変形手段3による処理が必要と
なり、これによって遅延情報を保持するための記憶領域
の量が第2の従来方式よりも少なくてすむようになる。
【0089】図16(a)〜(e)は、図12に示す遅
延ネットワークに対して図6に示す遅延ネットワーク変
形方法が適用される際の処理過程を示す図である。
【0090】図16(a)に示す遅延ネットワークは、
図12に示す遅延ネットワークと同じ遅延ネットワーク
であり、変形対象の遅延ネットワークの最初の状態の遅
延ネットワークである。
【0091】図16(b)に示す遅延ネットワークは、
図16(a)中の変形箇所161にバタフライX変換処
理を適用した後の遅延ネットワークである。
【0092】図16(c)に示す遅延ネットワークは、
図16(b)中の変形箇所162にバタフライX変換処
理を適用した後の遅延ネットワークである。
【0093】図16(d)に示す遅延ネットワークは、
図16(c)中の変形箇所163に縮約処理を適用した
後の遅延ネットワークである。
【0094】図16(e)に示す遅延ネットワークは、
図16(d)中の変形箇所164にバタフライX変換処
理を適用した後の遅延ネットワークである。この遅延ネ
ットワーク(図16(e)に示す遅延ネットワーク)
が、図6に示す遅延ネットワーク変形方法により遅延ネ
ットワークの変形(遅延ネットワークの情報量を少なく
するための変形)が実現された結果である。
【0095】図10は、遅延ネットワーク変形手段3の
処理(遅延ネットワーク変形方法)の第2の例を示す流
れ図である。この処理は、図4に示す処理(バタフライ
X変換処理)を行うバタフライX変換処理ステップ10
1と、図5に示す処理(縮約処理)を行う縮約処理ステ
ップ102と、図7に示す処理(この処理をバタフライ
α変換処理という)を行うバタフライα変換処理ステッ
プ103と、図8に示す処理(この処理を並行辺削除処
理という)を行う並行辺削除処理ステップ104と、図
9に示す処理(この処理をXバタフライ変換処理とい
う)を行うXバタフライ変換処理ステップ105とから
なる。このネットワーク変形方法では、バタフライX変
換処理と縮約処理とバタフライα変換処理と並行辺削除
処理とが任意の順序で連続的に適用され、バタフライX
変換処理,縮約処理,バタフライα変換処理および並行
辺削除処理における変換条件が全て満たされなくなった
場合にXバタフライ変換処理が行われる。そして、この
Xバタフライ変換処理によって変形された遅延ネットワ
ークについてバタフライX変換処理,縮約処理,バタフ
ライα変換処理および並行辺削除処理における変換条件
が検討され、その検討に基づいて適用されるバタフライ
X変換処理,縮約処理,バタフライα変換処理または並
行辺削除処理(そのXバタフライ変換処理の直後に適用
されるバタフライX変換処理,縮約処理,バタフライα
変換処理または並行辺削除処理)によっても遅延ネット
ワークのデータ量(遅延ネットワーク内の有向辺と内部
頂点の個数)が減少しなかったとき(Xバタフライ変換
処理の変換条件が満たされないときを含む)に、全体の
処理が終了する。この遅延ネットワーク変形方法は、請
求項記載の発明における遅延ネットワーク変形手段3
によって実現される遅延ネットワーク変形方法に該当す
る。
【0096】図7は、バタフライα変換処理を示す流れ
図である。バタフライα変換処理は、変換条件判定処理
ステップ71と、内部頂点生成処理ステップ72と、有
向辺生成処理ステップ73と、有向辺削除処理ステップ
74とからなる。
【0097】以下に、図7を参照して、バタフライα変
換処理の処理内容について説明する。
【0098】遅延ネットワーク変形手段3は、遅延ネッ
トワーク保持手段1内の遅延ネットワークを対象とし
て、以下に示すようなバタフライα変換処理を行う。
【0099】第1に、当該遅延ネットワークが下記の
およびの変換条件(この変換条件をバタフライα変換
条件という)を満たすか否かを判定し、バタフライα変
換条件を満たす場合には当該遅延ネットワーク上の頂点
集合Vs(K個のソース頂点または内部頂点の集合)お
よび頂点集合Vt(L個の内部頂点またはシンク頂点の
集合)とK×L個の有向辺(v,u)とを検出する(ス
テップ71)。なお、KおよびLは2以上の任意の正整
数である。 2つの頂点集合VsおよびVtが存在する。 Vs={v1,v2,…,vK},Vt={u1,u
2,…,uL} 全ての頂点対「v(∈Vs),u(∈Vt)」(頂
点vと頂点uとの対)の間に有向辺(v,u)が存在す
る。
【0100】第2に、新たに内部頂点w(1個の内部頂
点)を生成する(ステップ72)。
【0101】第3に、頂点集合Vsを構成する各頂点
(頂点集合Vs内の各頂点)から内部頂点wに向かう有
向辺群(K個の有向辺) (v1,w),(v2,w),…,(vK,w) と内部頂点wから頂点集合Vtを構成する各頂点(頂点
集合Vt内の各頂点)に向かう有向辺群(L個の有向
辺) (w,u1),(w,u2),…,(w,uL) とを生成する(ステップ73)。ここで、新たに生成さ
れた有向辺の重みを、 W(vi,w)+W(w,uj)≦W(vi,uj) (i=1,2,…,Kおよびj=1,2,…,L) という数式(この数式をバタフライα変換重み設定式と
いう)を満たす任意の値に設定する。
【0102】第4に、等式(この等式をバタフライα変
換有向辺削除条件式という) W(vi,w)+W(w,uj)=W(vi,uj) が成立している有向辺(vi,uj)を削除する(ステ
ップ74)。
【0103】このように、バタフライα変換処理は、K
個の頂点(ソース頂点または内部頂点)とL個の頂点
(内部頂点またはシンク頂点)とを各々結んだK×L個
の有向辺に対し、1個の内部頂点を生成し、K+L個の
有向辺を生成し、K×L個の有向辺の一部を削除するこ
とを特徴とする。
【0104】バタフライα変換処理による遅延ネットワ
ークの変形においては、変形前に頂点集合Vs内の頂点
と頂点集合Vt内の頂点とを直接結んでいた有向辺が削
除された場合には、その有向辺の重みと、変形後に内部
頂点wを経由して頂点集合Vs内の頂点から頂点集合V
t内の頂点に向かう経路中の有向辺の重みの和とが等し
い。また、変形前に頂点集合Vs内の頂点と頂点集合V
t内の頂点とを直接結んでいた有向辺が削除されなかっ
た場合には、その有向辺の重みを、変形後に内部頂点w
を経由して頂点集合Vs内の頂点から頂点集合Vt内の
頂点に向かう経路中の有向辺の重みの和が越えない。し
たがって、バタフライα変換処理を行った後も、変形対
象の遅延ネットワークは、対象論理回路の遅延情報を正
しく保持している。逆にいうと、バタフライα変換条件
が成立していない場合に上記のバタフライα変換処理を
行うと、変形後の遅延ネットワークは正しい遅延情報を
保持しなくなる。
【0105】バタフライα変換処理を行うと、内部頂点
を1個増加させ、有向辺を最大でK×L−K−L−1個
削減させることになる。また、バタフライα変換処理を
行うと、1つの頂点に接続している有向辺の数を減少さ
せる効果がある(頂点集合VsおよびVtの選び方によ
っては、逆に有向辺の数を増やしたり、1つの頂点に接
続している有向辺の数を増加させてしまう場合もあ
る)。1つの頂点に接続している有向辺の数を減少させ
ることは、縮約処理を適用できる内部頂点を増やす効果
を生む。
【0106】バタフライα変換処理よりもバタフライX
変換処理の方が、多くの有向辺を減少させることができ
るという利点がある。しかし、バタフライα変換処理の
方がバタフライX変換処理よりも、多くの部分(遅延ネ
ットワーク中の変形箇所)に適用できるという利点があ
る。
【0107】図17は、バタフライα変換処理の適用例
を示す図である。
【0108】図17においては、バタフライα変換処理
が頂点v1,v2,u1およびu2に対して適用されて
いる。
【0109】当該4頂点が存在し、4個の有向辺(v
1,u1),(v1,u2),(v2,u1)および
(v2,u2)が存在しているので、バタフライα変換
条件が満たされている。
【0110】ここで、バタフライα変換処理による変形
後の各有向辺(v1,w),(v2,w),(w,u
1)および(w,u2)の重みs1,s2,t1および
t2を、s1=x1−p2,s2=0,t1=x2およ
びt2=p2と設定すると(p1,p2,x1およびx
2は変形前の各有向辺の重みである)、有向辺(v1,
u2),(v2,u1)および(v2,u2)を削除す
ることが可能となる。
【0111】図8は、並行辺削除処理を示す流れ図であ
る。並行辺削除処理は、変換条件判定処理ステップ81
と、有向辺削除処理ステップ82とからなる。
【0112】以下に、図8を参照して、並行辺削除処理
の処理内容について説明する。
【0113】遅延ネットワーク変形手段3は、遅延ネッ
トワーク保持手段1内の遅延ネットワークを対象とし
て、以下に示すような並行辺削除処理を行う。
【0114】第1に、当該遅延ネットワークが下記の変
換条件(この変換条件を並行辺削除条件という)を満た
すか否かを判定し、並行辺削除条件を満たす場合には当
該遅延ネットワーク上の2つの頂点vおよびuを検出す
る(ステップ81)。ここで、並行辺削除条件とは、
「ある頂点v(ソース頂点または内部頂点)とある頂点
u(内部頂点またはシンク頂点)とが存在し、当該2つ
の頂点間を結ぶ有向辺(v,u)が複数存在する」とい
う条件である。
【0115】第2に、ステップ81で検出された2つの
頂点vおよびuの間を結ぶ複数の有向辺(v,u)の中
の1個以外を削除する(1個の有向辺のみを残す)(ス
テップ82)。ここで、残される有向辺は、当該複数の
有向辺の中で最大の重みが付加されている有向辺であ
る。
【0116】このように、並行辺削除処理は、2つの頂
点間に複数の有向辺が存在する場合に、それらの複数の
有向辺に対し、1個の有向辺を残し、他の有向辺を削除
することを特徴とする。
【0117】並行辺削除処理を行うと、遅延ネットワー
ク上の余分な有向辺を削減させる効果がある。その結
果、1つの頂点に接続している有向辺の数が減少し、縮
約処理を適用できる内部頂点を増やすことができるとい
う効果もある。
【0118】図18は、並行辺削除処理の適用例を示す
図である。
【0119】図18においては、並行辺削除処理が重み
e1,e2およびe3が付加された3個の有向辺(v,
u)に適用され、3つの重みの中で最大の重みe1が付
加されている有向辺以外の有向辺が削除されている。
【0120】図9は、Xバタフライ変換処理を示す流れ
図である。Xバタフライ変換処理は、変換条件判定処理
ステップ91と、内部頂点削除処理ステップ92と、有
向辺削除処理ステップ93と、有向辺生成処理ステップ
94とからなる。
【0121】以下に、図9を参照して、Xバタフライ変
換処理の処理内容について説明する。
【0122】遅延ネットワーク変形手段3は、バタフラ
イX変換条件,縮約条件,バタフライα変換条件および
並行辺削除条件が全て満たされなくなった場合に、遅延
ネットワーク保持手段1内の遅延ネットワークを対象と
して、以下に示すようなXバタフライ変換処理を行う。
【0123】第1に、当該遅延ネットワークが下記の
およびの変換条件(この変換条件をXバタフライ変換
条件という)を満たすか否かを判定し、Xバタフライ変
換条件を満たす場合には当該遅延ネットワーク上の頂点
集合Vs(K個のソース頂点または内部頂点の集合)お
よび頂点集合Vt(L個の内部頂点またはシンク頂点の
集合)と1個の内部頂点wとを検出する(ステップ9
1)。なお、KおよびLは2以上の任意の正整数であ
る。 2つの頂点集合VsおよびVtが存在する。 Vs={v1,v2,…,vK},Vt={u1,u
2,…,uL} 頂点集合Vs内の各頂点を始点とする有向辺(v
1,w),(v2,w),…,(vK,w)の終点であ
って、頂点集合Vt内の各頂点を終点とする有向辺
(w,u1),(w,u2),…,(w,uL)の始点
であって、それら以外の有向辺の始点にも終点にもなっ
ていない内部頂点wが存在する。
【0124】第2に、ステップ91で検出された内部頂
点wを削除する(ステップ92)。
【0125】第3に、頂点集合Vs内の各頂点から内部
頂点wに向かうK個の有向辺 (v1,w),(v2,w),…,(vK,w) と内部頂点wから頂点集合Vt内の各頂点に向かうL個
の有向辺 (w,u1),(w,u2),…,(w,uL) とを削除する(ステップ93)。
【0126】第4に、頂点集合Vs内の各頂点から頂点
集合Vt内の各頂点に向かう有向辺群(K×L個の有向
辺) (v,u) (v(∈Vs),u(∈Vt)) を生成する(ステップ94)。ここで、新たに生成され
た有向辺の重みを、 W(vi,uj)=W(vi,w)+W(w,uj) (i=1,2,…,Kおよびj=1,2,…,L) に設定する。
【0127】このように、Xバタフライ変換処理は、K
個の有向辺の終点であってL個の有向辺の始点であるよ
うな内部頂点と当該K+L個の有向辺とに対し、その内
部頂点を削除し、そのK+L個の有向辺を削除し、K×
L個の有向辺を生成することを特徴とする。
【0128】Xバタフライ変換処理は、バタフライX変
換処理の逆変換である。Xバタフライ変換処理を行う
と、内部頂点を1個削減させ、有向辺をK×L−K−L
個増加させることになる。K=2およびL=2に限った
Xバタフライ変換処理の場合、変換前後で有向辺の個数
は変わらない。
【0129】バタフライX変換処理,縮約処理,バタフ
ライα変換処理および並行辺削除処理によって遅延ネッ
トワークの変形処理(最小化処理)を進めていくと、局
所最適解に陥ってしまう状態(本来は、もっと小さな遅
延ネットワークに変形することが可能であるにもかかわ
らず、バタフライX変換条件,縮約条件,バタフライα
変換条件および並行辺削除条件が全て満たされなくなる
状態)が生じうる。そのような状態が生じた場合に、X
バタフライ変換処理が行われると、局所最適解から抜け
出す可能性が生じるという効果がある。
【0130】遅延ネットワーク中の部分(変形箇所)に
Xバタフライ変換処理を適用し、再度バタフライX変換
条件,縮約条件,バタフライα変換条件および並行辺削
除条件を検討し、再度バタフライX変換処理,縮約処
理,バタフライα変換処理および並行辺削除処理のいず
れかを適用することによって、局所最適解に陥った状態
から抜け出して、より小さい遅延ネットワークを得るこ
とが可能となる。ただし、Xバタフライ変換処理が行わ
れて、さらにバタフライX変換処理,縮約処理,バタフ
ライα変換処理および並行辺削除処理のいずれかが適用
されても、それ以上遅延ネットワークが小さくならない
場合もある。その場合には、そのXバタフライ変換処理
が行われる前の状態に戻された上で、図10に示す遅延
ネットワーク変形方法の処理が終了する。
【0131】図19は、Xバタフライ変換処理の適用例
を示す図である。
【0132】図19においては、Xバタフライ変換処理
が内部頂点wに対して適用されている。
【0133】当該内部頂点wが存在し、重みs1,s
2,t1およびt2が付加されている4個の有向辺(v
1,w),(v2,w),(w,u1)および(w,u
2)が存在しているので、Xバタフライ変換条件が満た
されている。
【0134】ここで、Xバタフライ変換処理による変形
後の各有向辺(v1,u1),(v2,u2),(v
1,u2)および(v2,u2)の重みp1,p2,x
1およびx2は、p1=s1+t1,p2=s2+t
2,x1=s1+t2およびx2=s2+t1となる。
【0135】以上のようなバタフライα変換処理(図7
参照),並行辺削除処理(図8参照)およびXバタフラ
イ変換処理(図9参照)と先に述べたバタフライX変換
処理(図4参照)および縮約処理(図5参照)とが組み
合わせられて、図10に示すネットワーク変形方法が実
現される。
【0136】この場合に、変形前の遅延ネットワークに
対し、バタフライX変換処理(ステップ101),縮約
処理(ステップ102),バタフライα変換処理(ステ
ップ103)および並行辺削除処理(ステップ104)
が任意の順序で連続的に適用され、バタフライX変換条
件,縮約条件,バタフライα変換条件および並行辺削除
条件(図4,図5,図7および図8におけるステップ4
1,ステップ51,ステップ71およびステップ81参
照)が全て満たされなくなった場合にXバタフライ変換
処理(ステップ105)が行われる。そして、このXバ
タフライ変換処理によって変形された遅延ネットワーク
についてバタフライX変換条件,縮約条件,バタフライ
α変換条件および並行辺削除条件が検討され、その検討
に基づいて適用されるバタフライX変換処理,縮約処
理,バタフライα変換処理または並行辺削除処理(その
Xバタフライ変換処理の直後に適用されるバタフライX
変換処理,縮約処理,バタフライα変換処理または並行
辺削除処理)によっても遅延ネットワークのデータ量が
減少しなかったとき(Xバタフライ変換条件が満たされ
なかったときを含む)に、図10に示すネットワーク変
形方法の全体の処理が終了する。
【0137】このような遅延ネットワーク変形方法によ
ると、バタフライX変換処理と縮約処理とバタフライα
変換処理と並行辺削除処理とが任意の順序で連続的に適
用されるので、遅延ネットワークのデータ量は徐々に小
さくなっていく(図6に示す第1の遅延ネットワーク変
形方法よりもさらに小さくなる可能性が高い)。
【0138】また、Xバタフライ変換処理が行われるの
で、局所最適解に陥る可能性が少なくなる。
【0139】図20(a)〜(c)は、図6に示す第1
のネットワーク変形方法の効果と図10に示す第2のネ
ットワーク変形方法の効果とを比較するための図であ
る。
【0140】図20(b)に示す遅延ネットワークは、
図20(a)に示す遅延情報を持つ論理回路から生成さ
れた遅延ネットワークに対して図6に示す第1のネット
ワーク変形方法が適用された結果である。一方、図20
(c)に示す遅延ネットワークは、図20(a)に示す
遅延情報を持つ論理回路から生成された遅延ネットワー
クに対して図10に示す第2のネットワーク変形方法が
適用された結果である。第2のネットワーク変形方法が
適用されると、図20(b)に示す遅延ネットワーク中
の変形箇所201に対してバタフライα変換処理が適用
されるので、図20(b)に示す遅延ネットワークより
も有向辺が1個少なく内部頂点が1個少ない図20
(c)に示す遅延ネットワークを得ることができる。
【0141】なお、遅延ネットワーク変形手段3による
遅延ネットワーク変形方法としては、上述の第1の遅延
ネットワーク変形方法におけるバタフライX変換処理お
よび縮約処理は必須であるが、それらの処理にバタフラ
イα変換処理,並行辺削除処理およびXバタフライ変換
処理の中の任意の1つまたは2つの処理を組み合わせた
遅延ネットワーク変形方法を採用することも可能である
(請求項2〜7記載の発明参照)。
【0142】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
遅延情報を保持するために遅延ネットワークの考え方を
採用し、遅延ネットワーク生成手段によって生成された
遅延ネットワークのデータ量を遅延ネットワーク変形手
段によって小さくすることにより、対象論理回路の遅延
情報を正確に記憶しつつ、小さな記憶領域で当該遅延情
報を保持することができる(そのような最小化処理を容
易に実現することができる)という効果がある。
【0143】また、本発明の論理回路遅延情報保持方式
を利用することで、対象論理回路の遅延解析を高速化す
ること(遅延解析に要する時間を削減すること)が可能
になるという効果がある。特に、対象論理回路が論理ブ
ロックとして組み込まれた大規模な論理回路の全体的な
遅延解析おいては、このような効果は顕著となる。
【0144】遅延解析に要する時間の削減という効果に
よる利益は、論理設計だけでなく、レイアウト設計や、
設計後の評価等の論理回路の回路設計の多くの場面にお
ける効率化に寄与し、その意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の論理回路遅延情報保持方式の一実施例
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の遅延ネットワーク生成手段の処理(遅
延ネットワーク生成方法)の第1の例を示す流れ図であ
る。
【図3】図1中の遅延ネットワーク生成手段の処理(遅
延ネットワーク生成方法)の第2の例を示す流れ図であ
る。
【図4】バタフライX変換処理を示す流れ図である。
【図5】縮約処理を示す流れ図である。
【図6】図1中の遅延ネットワーク変形手段の処理(遅
延ネットワーク変形方法)の第1の例を示す流れ図であ
る。
【図7】バタフライα変換処理を示す流れ図である。
【図8】並行辺削除処理を示す流れ図である。
【図9】Xバタフライ変換処理を示す流れ図である。
【図10】図1中の遅延ネットワーク変形手段の処理
(遅延ネットワーク変形方法)の第2の例を示す流れ図
である。
【図11】図1に示す論理回路遅延情報保持方式の対象
論理回路となる論理回路の一例を示す図である。
【図12】図2に示す遅延ネットワーク生成方法によっ
て生成された遅延ネットワークの一例を示す図である。
【図13】図3に示す遅延ネットワーク生成方法によっ
て生成された遅延ネットワークの一例を示す図である。
【図14】バタフライX変換処理の適用例を示す図であ
る。
【図15】縮約処理の適用例を示す図である。
【図16】図12に示す遅延ネットワークに対して図6
に示す遅延ネットワーク変形方法が適用される際の処理
過程を示す図である。
【図17】バタフライα変換処理の適用例を示す図であ
る。
【図18】並行辺削除処理の適用例を示す図である。
【図19】Xバタフライ変換処理の適用例を示す図であ
る。
【図20】図6に示す第1のネットワーク変形方法の効
果と図10に示す第2のネットワーク変形方法の効果と
を比較するための図である。
【図21】図11に示す論理回路の遅延情報を第2の従
来方式で保持する際に使用される行列の一例を示す図で
ある。
【図22】図11に示す論理回路の遅延情報を第3の従
来方式で保持する際に使用される有向グラフの一例を示
す図である。
【符号の説明】
1 遅延ネットワーク保持手段 2 遅延ネットワーク生成手段 3 遅延ネットワーク変形手段 11 ソース頂点 12 シンク頂点 13 内部頂点 14 有向辺 21 ソース頂点生成ステップ 22 シンク頂点生成ステップ 23 有向辺生成ステップ 24 遅延時間算出ステップ 25 有向辺重み付加ステップ 31 ソース頂点生成ステップ 32 シンク頂点生成ステップ 33 内部頂点生成ステップ 34 有向辺生成ステップ 35 有向辺重み付加ステップ 36 有向辺重み加算ステップ 41 変換条件判定処理ステップ 42 有向辺削除処理ステップ 43 内部頂点生成処理ステップ 44 有向辺生成処理ステップ 51 変換条件判定処理ステップ 52 内部頂点削除処理ステップ 53 有向辺削除処理ステップ 54 有向辺繋変え処理ステップ 61 バタフライX変換処理ステップ 62 縮約処理ステップ 71 変換条件判定処理ステップ 72 内部頂点生成処理ステップ 73 有向辺生成処理ステップ 74 有向辺削除処理ステップ 81 変換条件判定処理ステップ 82 有向辺削除処理ステップ 91 変換条件判定処理ステップ 92 内部頂点削除処理ステップ 93 有向辺削除処理ステップ 94 有向辺生成処理ステップ 101 バタフライX変換処理ステップ 102 縮約処理ステップ 103 バタフライα変換処理ステップ 104 並行辺削除処理ステップ 105 Xバタフライ変換処理ステップ 111 入力端子 112 出力端子 161〜164 変形箇所 201 変形箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/50

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多入力多出力の論理回路の遅延情報を保
    持する論理回路遅延情報保持方式において、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点と、対象
    論理回路の出力端子に対応するシンク頂点と、ソース頂
    点とシンク頂点とを結ぶ経路の間に存在する内部頂点
    と、ソース頂点,シンク頂点および内部頂点の間を結ん
    でおり重みが付加されている有向辺とによって構成され
    ている遅延ネットワークを保持する遅延ネットワーク保
    持手段と、 対象論理回路の構成情報を入力し、「対象論理回路の入
    力端子と出力端子との間の遅延時間」と「当該入力端子
    に対応するソース頂点と当該出力端子に対応するシンク
    頂点との間の最大重み経路長」とが一致するように各有
    向辺の重みを付加して前記遅延ネットワーク保持手段内
    の遅延ネットワークを生成する遅延ネットワーク生成手
    段と、 前記遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネットワークの
    データ量を削減するように遅延ネットワークを変形し、
    かつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延
    時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点と当該出
    力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み経路長」
    とが一致するという条件を保つようにする遅延ネットワ
    ーク変形手段とを有し、 遅延ネットワーク変形手段による遅延ネットワーク変形
    方法がバタフライX変換処理と縮約処理とを任意の順序
    で連続的に適用することにより実現され、バタフライX
    変換条件および縮約条件が共に満たされなくなった場合
    に当該ネットワーク変形方法の全体の処理が終了し、 バタフライX変換処理が、 バタフライX変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対して前記有向辺削除処理ステ
    ップで削除された有向辺に付加されていた重みに基づく
    重みを付加する有向辺生成処理ステップとからなり、 縮約処理が、 縮約条件を満たす内部頂点を検出する変換条件判定処理
    ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点を
    削除する内部頂点削除処理ステップと、 この内部頂点削除処理ステップで削除された内部頂点が
    「ただ1個の有向辺の始点または終点になっていた」と
    いう場合の当該1個の有向辺を削除し、当該内部頂点が
    終点または始点になっていたK個の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップと、 この有向辺削除処理ステップで削除された1個の有向辺
    の終点または始点であった頂点と前記有向辺削除処理ス
    テップで削除されたK個の有向辺の始点または終点であ
    った頂点とを結ぶ新たなK個の有向辺を生成し、生成し
    た有向辺に対して前記有向辺削除処理ステップで削除さ
    れた有向辺に付加されていた重みに基づく重みを付加す
    る有向辺繋変え処理ステップとからなる ことを特徴とす
    る論理回路遅延情報保持方式。
  2. 【請求項2】 多入力多出力の論理回路の遅延情報を保
    持する論理回路遅延情報保持方式において、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点と、対象
    論理回路の出力端子に対応するシンク頂点と、ソース頂
    点とシンク頂点とを結ぶ経路の間に存在する内部頂点
    と、ソース頂点,シンク頂点および内部頂点の間を結ん
    でおり重みが付加されている有向辺とによって構成され
    ている遅延ネットワークを保持する遅延ネットワーク保
    持手段と、 対象論理回路の構成情報を入力し、「対象論理回路の入
    力端子と出力端子との 間の遅延時間」と「当該入力端子
    に対応するソース頂点と当該出力端子に対応するシンク
    頂点との間の最大重み経路長」とが一致するように各有
    向辺の重みを付加して前記遅延ネットワーク保持手段内
    の遅延ネットワークを生成する遅延ネットワーク生成手
    段と、 前記遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネットワークの
    データ量を削減するように遅延ネットワークを変形し、
    かつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延
    時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点と当該出
    力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み経路長」
    とが一致するという条件を保つようにする遅延ネットワ
    ーク変形手段とを有し、 遅延ネットワーク変形手段による遅延ネットワーク変形
    方法がバタフライX変換処理と縮約処理とバタフライα
    変換処理とを任意の順序で連続的に適用することにより
    実現され、バタフライX変換条件,縮約条件およびバタ
    フライα変換条件が全て満たされなくなった場合に当該
    ネットワーク変形方法の全体の処理が終了し、バタフライX変換処理が、 バタフライX変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対して前記有向辺削除処理ステ
    ップで削除された有向辺に付加されていた重みに基づく
    重みを付加する有向辺生成処理ステップとからなり、 縮約処理が、 縮約条件を満たす内部頂点を検出する変換条件判定処理
    ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点を
    削除する内部頂点削除処理ステップと、 この内部頂点削除処理ステップで削除された内部頂点が
    「ただ1個の有向辺の始点または終点になっていた」と
    いう場合の当該1個の有向辺を削除し、当該内部頂点が
    終点または始点になっていたK個の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップと、 この有向辺削除処理ステップで削除された1個の有向辺
    の終点または始点であった頂点と前記有向辺削除処理ス
    テップで削除されたK個の有向辺の始点または終点であ
    った頂点とを結ぶ新たなK個の有向辺を生成し、生成し
    た有向辺に対して前記有向辺削除処理ステップで削除さ
    れた有向辺に付加されていた重みに基づく重みを付加す
    る有向辺繋変え処理ステップとからなり、 バタフライα変換処理が、 バタフライα変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対してバタフライα変換重み設
    定式に基づく重みを設定する有向辺生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺のうちのバタフライα変換有向辺削除条件式に基
    づく一部の有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと
    からなることを特徴とする論理回路遅延情報保持方式。
  3. 【請求項3】 多入力多出力の論理回路の遅延情報を保
    持する論理回路遅延情報保持方式において、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点と、対象
    論理回路の出力端子に対応するシンク頂点と、ソース頂
    点とシンク頂点とを結ぶ経路の間に存在する内部頂点
    と、ソース頂点,シンク頂点および内部頂点の間を結ん
    でおり重みが付加されている有向辺とによって構成され
    ている遅延ネットワークを保持する遅延ネットワーク保
    持手段と、 対象論理回路の構成情報を入力し、「対象論理回路の入
    力端子と出力端子との間の遅延時間」と「当該入力端子
    に対応するソース頂点と当該出力端子に対応するシンク
    頂点との間の最大重み経路長」とが一致するように各有
    向辺の重みを付加して前記遅延ネットワーク保持手段内
    の遅延ネットワークを生成する遅延ネットワーク生成手
    段と、 前記遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネットワークの
    データ量を削減するように遅延ネットワークを変形し、
    かつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延
    時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点と当該出
    力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み経路長」
    とが一致するという条件を保つようにする遅延ネットワ
    ーク変形手段とを有し、 遅延ネットワーク変形手段による遅延ネットワーク変形
    方法がバタフライX変換処理と縮約処理と並行辺削除処
    理とを任意の順序で連続的に適用することにより実現さ
    れ、バタフライX変換条件,縮約条件および並行辺削除
    条件が全て満たされなくなった場合に当該ネットワーク
    変形方法の全体の処理が終了し、バタフライX変換処理が、 バタフライX変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条 件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対して前記有向辺削除処理ステ
    ップで削除された有向辺に付加されていた重みに基づく
    重みを付加する有向辺生成処理ステップとからなり、 縮約処理が、 縮約条件を満たす内部頂点を検出する変換条件判定処理
    ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点を
    削除する内部頂点削除処理ステップと、 この内部頂点削除処理ステップで削除された内部頂点が
    「ただ1個の有向辺の始点または終点になっていた」と
    いう場合の当該1個の有向辺を削除し、当該内部頂点が
    終点または始点になっていたK個の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップと、 この有向辺削除処理ステップで削除された1個の有向辺
    の終点または始点であった頂点と前記有向辺削除処理ス
    テップで削除されたK個の有向辺の始点または終点であ
    った頂点とを結ぶ新たなK個の有向辺を生成し、生成し
    た有向辺に対して前記有向辺削除処理ステップで削除さ
    れた有向辺に付加されていた重みに基づく重みを付加す
    る有向辺繋変え処理ステップとからなり、 並行辺削除処理が、 並行辺削除条件を満たす2つの頂点を検出する変換条件
    判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された2つの頂点
    の間を結ぶ複数の有向辺に対して、最大の重みが付加さ
    れている1個の有向辺を残して他の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップとからなることを特徴とする論理
    回路遅延情報保持方式。
  4. 【請求項4】 多入力多出力の論理回路の遅延情報を保
    持する論理回路遅延情報保持方式において、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点と、対象
    論理回路の出力端子に対応するシンク頂点と、ソース頂
    点とシンク頂点とを結ぶ経路の間に存在する内部頂点
    と、ソース頂点,シンク頂点および内部頂点の間を結ん
    でおり重みが付加されている有向辺とによって構成され
    ている遅延ネットワークを保持する遅延ネ ットワーク保
    持手段と、 対象論理回路の構成情報を入力し、「対象論理回路の入
    力端子と出力端子との間の遅延時間」と「当該入力端子
    に対応するソース頂点と当該出力端子に対応するシンク
    頂点との間の最大重み経路長」とが一致するように各有
    向辺の重みを付加して前記遅延ネットワーク保持手段内
    の遅延ネットワークを生成する遅延ネットワーク生成手
    段と、 前記遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネットワークの
    データ量を削減するように遅延ネットワークを変形し、
    かつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延
    時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点と当該出
    力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み経路長」
    とが一致するという条件を保つようにする遅延ネットワ
    ーク変形手段とを有し、 遅延ネットワーク変形手段による遅延ネットワーク変形
    方法がバタフライX変換処理と縮約処理とバタフライα
    変換処理と並行辺削除処理とを任意の順序で連続的に適
    用することにより実現され、バタフライX変換条件,縮
    約条件,バタフライα変換条件および並行辺削除条件が
    全て満たされなくなった場合に当該ネットワーク変形方
    法の全体の処理が終了し、バタフライX変換処理が、 バタフライX変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対して前記有向辺削除処理ステ
    ップで削除された有向辺に付加されていた重みに基づく
    重みを付加する有向辺生成処理ステ ップとからなり、 縮約処理が、 縮約条件を満たす内部頂点を検出する変換条件判定処理
    ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点を
    削除する内部頂点削除処理ステップと、 この内部頂点削除処理ステップで削除された内部頂点が
    「ただ1個の有向辺の始点または終点になっていた」と
    いう場合の当該1個の有向辺を削除し、当該内部頂点が
    終点または始点になっていたK個の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップと、 この有向辺削除処理ステップで削除された1個の有向辺
    の終点または始点であった頂点と前記有向辺削除処理ス
    テップで削除されたK個の有向辺の始点または終点であ
    った頂点とを結ぶ新たなK個の有向辺を生成し、生成し
    た有向辺に対して前記有向辺削除処理ステップで削除さ
    れた有向辺に付加されていた重みに基づく重みを付加す
    る有向辺繋変え処理ステップとからなり、 バタフライα変換処理が、 バタフライα変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対してバタフライα変換重み設
    定式に基づく重みを設定する有向辺生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺のうちのバタフライα変換有向辺削除条件式に基
    づく一部の有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと
    からなり、 並行辺削除処理が、 並行辺削除条件を満たす2つの頂点を検出する変換条件
    判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された2つの頂点
    の間を結ぶ複数の有向辺に対して、最大の重みが付加さ
    れている1個の有向辺を残して他の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップとからなる ことを特徴とする論理
    回路遅延情報保持方式。
  5. 【請求項5】 多入力多出力の論理回路の遅延情報を保
    持する論理回路遅延情報保持方式において、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点と、対象
    論理回路の出力端子に対応するシンク頂点と、ソース頂
    点とシンク頂点とを結ぶ経路の間に存在する内部頂点
    と、ソース頂点,シンク頂点および内部頂点の間を結ん
    でおり重みが付加されている有向辺とによって構成され
    ている遅延ネットワークを保持する遅延ネットワーク保
    持手段と、 対象論理回路の構成情報を入力し、「対象論理回路の入
    力端子と出力端子との間の遅延時間」と「当該入力端子
    に対応するソース頂点と当該出力端子に対応するシンク
    頂点との間の最大重み経路長」とが一致するように各有
    向辺の重みを付加して前記遅延ネットワーク保持手段内
    の遅延ネットワークを生成する遅延ネットワーク生成手
    段と、 前記遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネットワークの
    データ量を削減するように遅延ネットワークを変形し、
    かつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延
    時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点と当該出
    力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み経路長」
    とが一致するという条件を保つようにする遅延ネットワ
    ーク変形手段とを有し、 遅延ネットワーク変形手段による遅延ネットワーク変形
    方法がバタフライX変換処理と縮約処理とを任意の順序
    で連続的に適用した上でさらにXバタフライ変換処理を
    適用することにより実現され、バタフライX変換条件お
    よび縮約条件が共に満たされなくなった場合にXバタフ
    ライ変換処理が行われ、そのXバタフライ変換処理の直
    後に適用されるバタフライX変換処理または縮約処理に
    よって遅延ネットワークのデータ量が減少しなかったと
    きに当該遅延ネットワーク変形方法の全体の処理が終了
    し、バタフライX変換処理が、 バタフライX変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対して前記有向辺削除処理ステ
    ップで削除された有向辺に付加されていた重みに基づく
    重みを付加する有向辺生成処理ステップとからなり、 縮約処理が、 縮約条件を満たす内部頂点を検出する変換条件判定処理
    ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点を
    削除する内部頂点削除処理ステップと、 この内部頂点削除処理ステップで削除された内部頂点が
    「ただ1個の有向辺の始点または終点になっていた」と
    いう場合の当該1個の有向辺を削除し、当該内部頂点が
    終点または始点になっていたK個の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップと、 この有向辺削除処理ステップで削除された1個の有向辺
    の終点または始点であった頂点と前記有向辺削除処理ス
    テップで削除されたK個の有向辺の始点または終点であ
    った頂点とを結ぶ新たなK個の有向辺を生成し、生成し
    た有向辺に対して前記有向辺削除処理ステップで削除さ
    れた有向辺に付加されていた重みに基づく重みを付加す
    る有向辺繋変え処理ステップとからなり、 Xバタフライ変換処理が、 Xバタフライ変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点と1個の内
    部頂点とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された1個の内部
    頂点を削除する内部頂点削除処理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点に
    接続していたK+L個の有向辺を削除する有向辺削除処
    理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記変換条件判定処理ステッ
    プで検出されたL個の内部頂点またはシンク頂点に向か
    うK×L個の有向辺を生成し、生成した有向辺に対して
    前記有向辺削除処理ステップで削除された有向辺に付加
    されていた重みに基づく重みを付加する有向辺生成処理
    ステップとからなることを特徴とする論理回路遅延情報
    保持方式。
  6. 【請求項6】 多入力多出力の論理回路の遅延情報を保
    持する論理回路遅延情報保持方式において、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点と、対象
    論理回路の出力端子に対応するシンク頂点と、ソース頂
    点とシンク頂点とを結ぶ経路の間に存在する内部頂点
    と、ソース頂点,シンク頂点および内部頂点の間を結ん
    でおり重みが付加されている有向辺とによって構成され
    ている遅延ネットワークを保持する遅延ネットワーク保
    持手段と、 対象論理回路の構成情報を入力し、「対象論理回路の入
    力端子と出力端子との間の遅延時間」と「当該入力端子
    に対応するソース頂点と当該出力端子に対応するシンク
    頂点との間の最大重み経路長」とが一致するように各有
    向辺の重みを付加して前記遅延ネットワーク保持手段内
    の遅延ネットワークを生成する遅延ネットワーク生成手
    段と、 前記遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネットワークの
    データ量を削減するように遅延ネットワークを変形し、
    かつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延
    時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点と当該出
    力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み経路長」
    とが一致するという条件を保つようにする遅延ネットワ
    ーク変形手段とを有し、 遅延ネットワーク変形手段による遅延ネットワーク変形
    方法がバタフライX変換処理と縮約処理とバタフライα
    変換処理とを任意の順序で連続的に適用した上でさらに
    Xバタフライ変換処理を適用することにより実現され、
    バタフライX変換条件,縮約条件およびバタフライα変
    換条件が全て満たされなくなった場合にXバタフライ変
    換処理が行われ、そのXバタフライ変換処理の直後に適
    用されるバタフライX変換処理,縮約処理またはバタフ
    ライα変換処理によって遅延ネットワークのデータ量が
    減少しなかったときに当該遅延ネットワーク変形方法の
    全体の処理が終了し、バタフライX変換処理が、 バタフライX変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対して前記有向辺削除処理ステ
    ップで削除された有向辺に付加されていた重みに基づく
    重みを付加する有向辺生成処理ステップとからなり、 縮約処理が、 縮約条件を満たす内部頂点を検出する変換条件判定処理
    ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点を
    削除する内部頂点削除処理ステップと、 この内部頂点削除処理ステップで削除された内部頂点が
    「ただ1個の有向辺の始点または終点になっていた」と
    いう場合の当該1個の有向辺を削除し、当該内部頂点が
    終点または始点になっていたK個の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ス テップと、 この有向辺削除処理ステップで削除された1個の有向辺
    の終点または始点であった頂点と前記有向辺削除処理ス
    テップで削除されたK個の有向辺の始点または終点であ
    った頂点とを結ぶ新たなK個の有向辺を生成し、生成し
    た有向辺に対して前記有向辺削除処理ステップで削除さ
    れた有向辺に付加されていた重みに基づく重みを付加す
    る有向辺繋変え処理ステップとからなり、 バタフライα変換処理が、 バタフライα変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対してバタフライα変換重み設
    定式に基づく重みを設定する有向辺生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺のうちのバタフライα変換有向辺削除条件式に基
    づく一部の有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと
    からなり、 Xバタフライ変換処理が、 Xバタフライ変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点と1個の内
    部頂点とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された1個の内部
    頂点を削除する内部頂点削除処理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点に
    接続していたK+L個の有向辺を削除する有向辺削除処
    理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点 から前記変換条件判定処理ステッ
    プで検出されたL個の内部頂点またはシンク頂点に向か
    うK×L個の有向辺を生成し、生成した有向辺に対して
    前記有向辺削除処理ステップで削除された有向辺に付加
    されていた重みに基づく重みを付加する有向辺生成処理
    ステップとからなる ことを特徴とする論理回路遅延情報
    保持方式。
  7. 【請求項7】 多入力多出力の論理回路の遅延情報を保
    持する論理回路遅延情報保持方式において、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点と、対象
    論理回路の出力端子に対応するシンク頂点と、ソース頂
    点とシンク頂点とを結ぶ経路の間に存在する内部頂点
    と、ソース頂点,シンク頂点および内部頂点の間を結ん
    でおり重みが付加されている有向辺とによって構成され
    ている遅延ネットワークを保持する遅延ネットワーク保
    持手段と、 対象論理回路の構成情報を入力し、「対象論理回路の入
    力端子と出力端子との間の遅延時間」と「当該入力端子
    に対応するソース頂点と当該出力端子に対応するシンク
    頂点との間の最大重み経路長」とが一致するように各有
    向辺の重みを付加して前記遅延ネットワーク保持手段内
    の遅延ネットワークを生成する遅延ネットワーク生成手
    段と、 前記遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネットワークの
    データ量を削減するように遅延ネットワークを変形し、
    かつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延
    時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点と当該出
    力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み経路長」
    とが一致するという条件を保つようにする遅延ネットワ
    ーク変形手段とを有し、 遅延ネットワーク変形手段による遅延ネットワーク変形
    方法がバタフライX変換処理と縮約処理と並行辺削除処
    理とを任意の順序で連続的に適用した上でさらにXバタ
    フライ変換処理を適用することにより実現され、バタフ
    ライX変換条件,縮約条件および並行辺削除条件が全て
    満たされなくなった場合にXバタフライ変換処理が行わ
    れ、そのXバタフライ変換処理の直後に適用されるバタ
    フライX変換処理,縮約処理または並行辺削除処理によ
    って遅延ネットワークのデータ量が減少しなかったとき
    に当該遅延ネットワーク変形方法の全体の処理が終了
    し、バタフライX変換処理が、 バタフライX変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対して前記有向辺削除処理ステ
    ップで削除された有向辺に付加されていた重みに基づく
    重みを付加する有向辺生成処理ステップとからなり、 縮約処理が、 縮約条件を満たす内部頂点を検出する変換条件判定処理
    ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点を
    削除する内部頂点削除処理ステップと、 この内部頂点削除処理ステップで削除された内部頂点が
    「ただ1個の有向辺の始点または終点になっていた」と
    いう場合の当該1個の有向辺を削除し、当該内部頂点が
    終点または始点になっていたK個の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップと、 この有向辺削除処理ステップで削除された1個の有向辺
    の終点または始点であった頂点と前記有向辺削除処理ス
    テップで削除されたK個の有向辺の始点または終点であ
    った頂点とを結ぶ新たなK個の有向辺を生成し、生成し
    た有向辺に対して前記有向辺削除処理ステップで削除さ
    れた有向辺に付加されていた重みに基づく重みを付加す
    る有向辺繋変え処理ステップとからなり、 並行辺削除処理が、 並行辺削除条件を満たす2つの頂点を検出する変換条件
    判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された2つの頂点
    の間を結ぶ複数の有向辺に対して、最大の重みが付加さ
    れている1個の有向辺を残して他の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップとからなり、 Xバタフライ変換処理が、 Xバタフライ変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点と1個の内
    部頂点とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された1個の内部
    頂点を削除する内部頂点削除処理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点に
    接続していたK+L個の有向辺を削除する有向辺削除処
    理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記変換条件判定処理ステッ
    プで検出されたL個の内部頂点またはシンク頂点に向か
    うK×L個の有向辺を生成し、生成した有向辺に対して
    前記有向辺削除処理ステップで削除された有向辺に付加
    されていた重みに基づく重みを付加する有向辺生成処理
    ステップとからなり、 Xバタフライ変換処理が、 Xバタフライ変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点と1個の内
    部頂点とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された1個の内部
    頂点を削除する内部頂点削除処理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点に
    接続していたK+L個の有向辺を削除する有向辺削除処
    理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記変換条件判定処理ステッ
    プで検出されたL個の内部頂点またはシンク頂点に向か
    うK×L個の有向辺を生成し、生成した有向辺に対して
    前記有向辺削除処理ステップで削除された有向辺に付加
    されていた重みに基づく重みを付加する有向辺生成処理
    ステップとからなる ことを特徴とする論理回路遅延情報
    保持方式。
  8. 【請求項8】 多入力多出力の論理回路の遅延情報を保
    持する論理回路遅延情報保持方式において、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点と、対象
    論理回路の出力端子に対応するシンク頂点と、ソース頂
    点とシンク頂点とを結ぶ経路の間に存在する内部頂点
    と、ソース頂点,シンク頂点および内部頂点の間を結ん
    でおり重みが付加されている有向辺とによって構成され
    ている遅延ネットワークを保持する遅延ネットワーク保
    持手段と、 対象論理回路の構成情報を入力し、「対象論理回路の入
    力端子と出力端子との間の遅延時間」と「当該入力端子
    に対応するソース頂点と当該出力端子に対応するシンク
    頂点との間の最大重み経路長」とが一致するように各有
    向辺の重みを付加して前記遅延ネットワーク保持手段内
    の遅延ネットワークを生成する遅延ネットワーク生成手
    段と、 前記遅延ネットワーク保持手段内の遅延ネットワークの
    データ量を削減するように遅延ネットワークを変形し、
    かつ「対象論理回路の入力端子と出力端子との間の遅延
    時間」と「当該入力端子に対応するソース頂点と当該出
    力端子に対応するシンク頂点との間の最大重み経路長」
    とが一致するという条件を保つようにする遅延ネットワ
    ーク変形手段とを有し、 遅延ネットワーク変形手段による遅延ネットワーク変形
    方法がバタフライX変換処理と縮約処理とバタフライα
    変換処理と並行辺削除処理とを任意の順序で連続的に適
    用した上でさらにXバタフライ変換処理を適用すること
    により実現され、バタフライX変換条件,縮約条件,バ
    タフライα変換条件および並行辺削除条件が全て満たさ
    れなくなった場合にXバタフライ変換処理が行われ、そ
    のXバタフライ変換処理の直後に適用されるバタフライ
    X変換処理,縮約処理,バタフライα変換処理または並
    行辺削除処理によって遅延ネットワークのデータ量が減
    少しなかったときに当該遅延ネットワーク変形方法の全
    体の処理が終了し、バタフライX変換処理が、 バタフライX変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステッ プと、 この変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対して前記有向辺削除処理ステ
    ップで削除された有向辺に付加されていた重みに基づく
    重みを付加する有向辺生成処理ステップとからなり、 縮約処理が、 縮約条件を満たす内部頂点を検出する変換条件判定処理
    ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点を
    削除する内部頂点削除処理ステップと、 この内部頂点削除処理ステップで削除された内部頂点が
    「ただ1個の有向辺の始点または終点になっていた」と
    いう場合の当該1個の有向辺を削除し、当該内部頂点が
    終点または始点になっていたK個の有向辺を削除する有
    向辺削除処理ステップと、 この有向辺削除処理ステップで削除された1個の有向辺
    の終点または始点であった頂点と前記有向辺削除処理ス
    テップで削除されたK個の有向辺の始点または終点であ
    った頂点とを結ぶ新たなK個の有向辺を生成し、生成し
    た有向辺に対して前記有向辺削除処理ステップで削除さ
    れた有向辺に付加されていた重みに基づく重みを付加す
    る有向辺繋変え処理ステップとからなり、 バタフライα変換処理が、 バタフライα変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点とK×L個
    の有向辺とを検出する変換条件判定処理ステップと、 1個の内部頂点を生成する内部頂点生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記内部頂点生成処理ステッ
    プで生成された内部頂点に向かうK個の有向辺を生成
    し、前記内部頂点生成処理ステップで生成された内部頂
    点から前記変換条件判定処理ステップで検出されたL個
    の内部頂点またはシンク頂点に向かうL個の有向辺を生
    成し、生成した有向辺に対してバタフライα変換重み設
    定式に基づく重みを設定する有向辺生成処理ステップ
    と、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK×L個の
    有向辺のうちのバタフライα変換有向辺削除条件式に基
    づく一部の有向辺を削除する有向辺削除処理ステップと
    からなり、 並行辺削除処理が、 並行辺削除条件を満たす2つの頂点を検出する変換条件
    判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで
    検出された2つの頂点の間を結ぶ複数の有向辺に対し
    て、最大の重みが付加されている1個の有向辺を残して
    他の有向辺を削除する有向辺削除処理ステップとからな
    り、 Xバタフライ変換処理が、 Xバタフライ変換条件を満たすK個のソース頂点または
    内部頂点とL個の内部頂点またはシンク頂点と1個の内
    部頂点とを検出する変換条件判定処理ステップと、 この変換条件判定処理ステップで検出された1個の内部
    頂点を削除する内部頂点削除処理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出された内部頂点に
    接続していたK+L個の有向辺を削除する有向辺削除処
    理ステップと、 前記変換条件判定処理ステップで検出されたK個のソー
    ス頂点または内部頂点から前記変換条件判定処理ステッ
    プで検出されたL個の内部頂点またはシンク頂点に向か
    うK×L個の有向辺を生成し、生成した有向辺に対して
    前記有向辺削除処理ステップで削除された有向辺に付加
    されていた重みに基づく重みを付加する有向辺生成処理
    ステップとからなる ことを特徴とする論理回路遅延情報
    保持方式。
  9. 【請求項9】 遅延ネットワーク生成手段による遅延ネ
    ットワーク生成方法が、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点を生成す
    るソース頂点生成ステップと、 対象論理回路の出力端子に対応するシンク頂点を生成す
    るシンク頂点生成ステップと、 対象論理回路において信号伝達がある入力端子出力端子
    間について、前記ソース頂点生成ステップで生成された
    ソース頂点と前記シンク頂点生成ステップで生成された
    シンク頂点との間に、信号伝達の方向の向きを有する有
    向辺を生成する有向辺生成ステップと、 対象論理回路の各入力端子から各出力端子までの遅延時
    間を全て計算する遅延時間算出ステップと、 前記有向辺生成ステップで生成された有向辺に対応する
    入力端子出力端子間の遅延時間を示す重みを当該有向辺
    に付加する有向辺重み付加ステップとからなることを特
    徴とする請求項1ないし8記載の論理回路遅延情報保持
    方式。
  10. 【請求項10】 遅延ネットワーク生成手段による遅延
    ネットワーク生成方法が、 対象論理回路の入力端子に対応するソース頂点を生成す
    るソース頂点生成ステップと、 対象論理回路の出力端子に対応するシンク頂点を生成す
    るシンク頂点生成ステップと対象論理回路のゲートに対
    応する内部頂点を生成する内部頂点生成ステップと、 対象論理回路のネットに対応する有向辺を生成し、その
    生成の際に当該ネットが接続している入力端子,出力端
    子およびゲートに対応するソース頂点,シンク頂点およ
    び内部頂点に当該有向辺を接続して当該有向辺の向きを
    当該ネット上の信号伝達の方向に設定する有向辺生成ス
    テップと、 対象論理回路の各ネットの遅延時間を当該各ネットに対
    応する有向辺に重みとして付加する有向辺重み付加ステ
    ップと、 対象論理回路の各ゲートの遅延時間を当該各ゲートに対
    応する内部頂点に接続している有向辺の重みに加算する
    有向辺重み加算ステップとからなることを特徴とする請
    求項1ないし8記載の論理回路遅延情報保持方式。
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