JP2719121B2

JP2719121B2 - スロットマシン

Info

Publication number: JP2719121B2
Application number: JP7156351A
Authority: JP
Inventors: 治雄井上
Original assignee: 株式会社イーグル
Priority date: 1995-06-22
Filing date: 1995-06-22
Publication date: 1998-02-25
Anticipated expiration: 2013-02-25
Also published as: US5984782A; JPH09686A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、入賞ライン上で停止し
ているシンボルの組み合わせによって入賞の有無が決定
されるスロットマシンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】よく知られるように、スロットマシンは
外周にシンボルを配列した複数のリールを実際に回転す
るものと、ＲＯＭに格納されたグラフィックデータに基
づいて擬似的にシンボルの移動する様子をＣＲＴ等に表
示してリールの回転を擬似的に再現するものが知られて
いる。こうしたスロットマシンでは、コインやメダル
（以下、メダルと総称する）の投入後、スタートボタン
やスタートレバーの操作によってリールが一斉に回転す
る。そして、リールごとに設けられたたストップボタン
の操作、あるいは適宜の時間経過の後にこれらのリール
が停止したとき、所定の入賞ライン上で各リールのシン
ボルがどのような組み合わせになっているかによって、
入賞の有無及び入賞の種類が決まり、入賞が得られた場
合には入賞の種類に応じて予め決められたメダルが払い
出される。

【０００３】入賞の種類には様々なものがある。例え
ば、入賞ライン上に所定の２ないし３種類のシンボルが
現れたときに５〜１５枚程度のメダルが得られるような
入賞の他に、入賞ライン上で例えば「７−７−７」等の
特定のシンボルの組み合わせが得られたときに極めて多
量の配当が得られるジャックポット入賞や、通常のゲー
ムに比べて高い確率で入賞が頻発するボーナスゲームゲ
ームが与えられるボーナスゲーム入賞等がある。したが
って、スロットマシンでは、各種の入賞が得られるか否
かが遊技者にとっては大きな楽しみとなっている。

【０００４】そこで、更に楽しみを倍増させるために、
特開昭６０−１８５５７９号公報では、リールが停止し
たときにシンボルが揃わずハズレになった場合に、一旦
停止したリールを再回転させて、再度入賞のチャンスを
得られるようにしたものが提案されている。

【０００５】また、特願平６−６７１７１号では、通常
ゲーム用の第１リール組とボーナスゲーム用の第２リー
ル組を設け、第１リール組の特定シンボルが入賞ライン
上に揃ったボーナスゲーム時に限って、ボーナスゲーム
用の第２リール組を使用して、ボーナスゲームのゲーム
態様に自由度をもたせられるようにしたものが提案され
ている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハズレ
の場合に一旦停止したリールを再回転するものでは、１
組のリールを使用して、その組み合わせで入賞やハズレ
が決定される他に、再回転のチャンスを付与するか否か
の決定も行われるため、遊技者にとっては、リールの再
回転による入賞チャンスが付与されたとしてもゲームが
延長した感じしか得られず、特に入賞への大きな期待や
興味を抱かせるには至らなかった。

【０００７】また、通常ゲーム用の他にボーナスゲーム
専用の第２リール組を用いるものでは、ボーナスゲーム
に新鮮さが得られるものの、通常ゲームを行っている間
は従来のものとかわりがない。そして、ボーナスゲーム
の入賞確率は低く設定されているため、ほとんどの遊技
者は第２リール組を用いてボーナスゲームを行う前に興
趣を失ってしまうことにもなりかねない。

【０００８】本発明は上記従来技術の問題を一掃するた
めになされたもので、斬新で興趣に富んだスロットマシ
ンを提供するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を解決
するために、請求項１記載の発明では、第１リール組の
他に、外周にシンボルを配列した第２リールを設け、第
２リールの停止時に第２リールの所定シンボルが所定位
置で停止したときには、第１リール組のリールのうちの
少なくとも１つのリールを停止の後に再回転して停止さ
せ、入賞ライン上で停止している第１リール組のリール
によるシンボルの組み合わせを変更できるようにしたの
で、斬新で高い興趣を得ることができる。

【００１０】請求項２記載の発明では、第１リール組の
リールごとに第２リールを１個ずつ設け、第１リール組
の各リールは対応して設けられた第２リールの停止態様
により、一旦停止した後の再回転及び停止が行われるよ
うにして、更に高い興趣が得られるようにしたものであ
る。請求項３記載の発明では、第１リール組は、複数個
のリールを１組としたリール列が複数設けられ、各リー
ル列のリールの組み合わせによって入賞が決まるように
なっており、このリール列ごとに第２リールを１個ずつ
設け、第１リール組のリール列のリールは対応して設け
られた第２リールの停止態様により、一旦停止した後の
再回転及び停止が行われるようにしたものである。

【００１１】請求項４記載の発明では、記第１リール組
の各リールに特定シンボルを設け、この特定シンボルが
入賞ライン上で停止し、かつ第２リールの所定シンボル
が所定位置に停止したときに第１リール組のリールが再
回転及び停止されるようにしたものである。請求項５記
載の発明では、第２リールの所定シンボルは回転方向を
表し、これにより第１リール組のリールを再回転させる
方向が決められるようにしたものである。請求項６記載
の発明では、第２リールの所定シンボルは回転量を表
し、これにより第１リール組のリールを再回転させると
きの回転量が決められるものである。

【００１２】第１リール組の複数のリールが停止したと
きに、第２リールの停止時に第２リールの所定シンボル
が所定位置で停止したときには、第１リール組のリール
のうち少なくとも１つのリールを停止の後に再回転して
停止する。入賞ライン上で停止している第１リール組の
リールによるシンボルの組み合わせが変更できるので、
入賞への再チャンスが与えられて楽しみが倍増し、新た
な興趣を得ることができる。

【００１３】

【実施例】本発明を用いたスロットマシンの外観を示す
図１において、正面パネルには表示窓３，２が上下に並
んで設けられている。表示窓２の奥には、各々水平で同
軸上に配列された回転軸を中心にして回転自在な３個の
リール５ａ，５ｂ，５ｃが設けられている。これらのリ
ールの外周には、それぞれ複数種類のシンボルが２０個
程度配列されている。そして、これらのリールが全て停
止したときに入賞ライン４０上で各リールのシンボルの
組み合わせが決まり、その組み合わせによって入賞の有
無及び入賞の種類が決定される。すなわち、これらのリ
ール５ａ〜５ｃは、入賞判定用の第１リール組を構成し
ている。

【００１４】表示窓３の奥には、同様に３個のリール６
ａ，６ｂ，６ｃが設けられている。これらのリールは第
１リール組のリールよりも小径で、各々の外周には８個
程度のシンボルが配列されている。リール６ａ〜６ｃの
各々は、第１リール組のリール５ａ〜５ｃの各々に対応
して設けられており、第１リール組の各リールを再回転
させるか否かを決めるための第２リール組を構成してい
る。第２リール組のリールは、ゲームのスタート操作に
よって第１リール組のリールとともに一斉に回転される
が、その停止のタイミングは第１リール組のリールが全
て停止した後、１〜数秒程度遅れるように設定してあ
る。

【００１５】第１リール組の各リールに用いられている
シンボルは、図示したように「７」，「ＢＡＲ」等の有
効シンボルと、これらの有効シンボルの相互間に１個ず
つ設けたブランク（空白）シンボルとからなる。表示窓
２からは、ブランクシンボルを含め、１リールあたり５
個のシンボルを観察することができる。

【００１６】入賞は有効シンボル３個の組み合わせとし
て決められているため、第１リール組の全リールが停止
したとき、入賞ライン４０上にブラクシンボルが１個で
も停止したときにはハズレの状態となる。ただし、詳し
くは後述するように、第１リール組の各リールに設けら
れたブランクシンボルは、再回転を行い得ることを意味
する特定シンボルとして用いられている。そして、第１
リール組のいずれかのリールによって入賞ライン４０上
にブランクシンボルが停止したときには、第２リール組
のリール６ａ〜６ｃの停止位置を条件にしてその第１リ
ール組のリールが１シンボル分だけ再回転される。もち
ろん、上記ブランクシンボルに代えて、有効シンボルと
は異なった他のシンボルを特定シンボルとして用いても
よい。

【００１７】第２リール組の各リールに用いられている
シンボルは、図示したように「ＵＰ」，「ＤＯＷＮ」の
文字と上向き，下向きの矢印を組み合わせた２種類の再
回転シンボルと、これらの再回転シンボルの相互間に１
個ずつ設けたブランクシンボルとからなる。表示窓３か
らは、ブランクシンボルを含め、１リールあたり３個の
シンボルを観察することができる。そして、表示窓３に
付した判定ライン４１上にいずれかのリール６ａ〜６ｃ
によって再回転シンボルが停止されている場合には、そ
のリールの真下に位置している第１リール組のリール５
ａ〜５ｃが入賞ライン４０上でブランクシンボルを停止
させているときに限って、１シンボル分だけ正転又は逆
転される。

【００１８】第１リール組のリール５ａ〜５ｃを再回転
させるときの回転方向は、リール６ａ〜６ｃの再回転シ
ンボルの種類によって決められる。第１リール組の各リ
ールには有効シンボル１個おきにブランクシンボルが設
けられているため、上記のようにして１シンボル分だけ
再回転させると、入賞ライン４０上には必ず何らかの有
効シンボルが停止する。なお、第２リール組のリールに
設けられている再回転シンボルに、再回転の回転量を表
す表示として再回転シンボル数を合わせて表示し、これ
により第１リール組のリールの再回転量に変化を与える
ことも可能であり、例えば１シンボル分，３シンボル分
のように奇数シンボル分の再回転を与えるようにすれ
ば、再回転の後、入賞ライン４０上には有効シンボルが
停止するようになる。

【００１９】スロットマシンの上部に設けたタワーラン
プ８は、発光色の異なる半透明な樹脂を組み合わせてで
きた各部屋にランプを内蔵して構成されており、ゲーム
を行った結果、入賞が得られたときにその旨を表示す
る。タワーランプ８は「７−７−７」の特別の入賞が得
られた場合には特に鮮やかに点灯する。

【００２０】正面パネルには、更にメダル投入口７，ク
レジット投入ボタン１０，精算ボタン１２が設けられて
おり、側面にはスタートレバー９が設けられている。ゲ
ームの開始に先立ち、遊技者はメダルをメダル投入口７
から投入する。このときのメダルの投入枚数に応じて入
賞した際の配当の倍率が高くなる。すなわち、投入メダ
ル数が１枚のときには通常の配当枚数であり、投入メダ
ル数が２枚のときには配当枚数が２倍、投入メダル数が
３枚のときには３倍というように、投入枚数に応じて配
当枚数が多くなる。

【００２１】また、予めメダル投入口７から多数のメダ
ルを投入しておけば、以後はクレジット投入ボタン１０
を押すだけで、実際にメダル投入口７からメダルを投入
したのと同じ効果が得られる。これにより、予めクレジ
ット用に投入したメダルの枚数は減少するが、その枚数
は表示部１１で確認することができる。また、メダルが
クレジットされているときには、入賞が得られるとメダ
ルの払出し枚数がクレジット枚数に加算される。そし
て、精算ボタン１２を押すとクレジットされているメダ
ルが受皿１３に払い出される。

【００２２】スタートレバー９は、メダルの投入後にそ
の操作が有効化され、これを操作することによってリー
ル５ａ，５ｂ，５ｃとリール６ａ，６ｂ，６ｃが一斉に
回転を開始する。そして一定時間回転した後にランダム
なタイミングで第１リール組の各リール５ａ，５ｂ，５
ｃが停止し、第１リール組の全リールの停止後に第２リ
ール組の各リール６ａ，６ｂ，６ｃがランダムなタイミ
ングで停止する。

【００２３】図２に上記スロットマシンの電気的構成の
概略を示す。第１リール組の各リール５ａ，５ｂ，５
ｃ、第２リール組の各リール６ａ，６ｂ，６ｃは、各々
個別のステッピングモータ１５ａ，１５ｂ，１５ｃ、ス
テッピングモータ１６ａ，１６ｂ，１６ｃによって直接
に駆動される。各々のステッピングモータに対応してカ
ウンタ１８ａ，１８ｂ，１８ｃ、１９ａ，１９ｂ，１９
ｃが設けられ、ドライバ２０ａ，２０ｂ，２０ｃ、２１
ａ，２１ｂ，２１ｃからステッピングモータに供給され
る駆動パルスの数を計数する。これらのカウンタには、
それぞれカウント端子「Ｃ」の他にリセット端子「Ｒ」
が設けられ、各ステッピングモータが１回転する間に原
点位置を通過したときに計数値が「０」にリセットされ
る。

【００２４】第１リール組のリール５ａ〜５ｃ、第２リ
ール組のリール６ａ〜６ｃはＭＰＵ２５によりそれぞれ
オートストップ制御される。このためＭＰＵ２５は、ス
テッピングモータ１５ａ〜１５ｃを一定時間駆動した
後、ランダムタイマー３０から短時間の間にランダムに
入力されてくるリールごとのストップ信号を受けて、ド
ライバ２０ａ〜２０ｃの作動を断つ。これによりステッ
ピングモータ１５ａ〜１５ｃの停止とともに第１リール
組の全リールが停止する。この時点で第２リール組の各
リールは回転しているが、第１リール組の全リールが停
止して遊技者が第１リール組によるシンボルの組み合わ
せが認識できる程度の時間が経過すると、ランダムタイ
マー３０から第２リール組停止用のストップ信号が入力
され、同様にして第２リール組のリール６ａ〜６ｃが停
止制御される。

【００２５】第１及び第２リール組の各々のリールのシ
ンボルの配列は予め分かっており、また各ステッピング
モータの原点位置に対応したシンボルの種類も分かって
いるから、各々のリールが停止したときに、そのリール
に対応したカウンタの計数値をＭＰＵ（マイクロプロセ
ッサユニット）２５に入力することによって、入賞ライ
ン４０にどのシンボルが停止しているのかをＭＰＵ２５
で電気的に識別することができる。

【００２６】ＭＰＵ２５は、プログラムＲＯＭ２６に格
納されたゲームプログラムにしたがって全体的にゲーム
処理を管制する。このため、メダル投入口７に投入され
たメダルを検知するメダルセンサ２８からの信号、スタ
ートレバー９が操作されたときにスタート信号を発生す
るスタート信号発生器２９からの信号がＭＰＵ２５に入
力される。

【００２７】ＭＰＵ２５は、更にゲームが行われる過程
で入賞判定部３１や再回転判定部３３に格納されたデー
タを参照する他、メダル払出し器３２，大当り駆動部３
４に各々駆動信号を出力する。入賞判定部３１には、大
当りや小当りの入賞となるシンボルの組み合わせデータ
及び配当メダル枚数とが格納され、入賞判定処理に際し
てＭＰＵ２５によって参照される。

【００２８】再回転判定部３３は、第１リール組，第２
リール組の全リールが停止した後、再回転処理が必要で
あるか否かを判定するために用いられる。このため、再
回転判定部３３には、リール５ａ〜５ｃのブランクシン
ボルが入賞ライン４０上で停止するときの駆動パルス数
と、リール６ａ〜６ｃの再回転シンボルが判定ライン４
１上で停止するときの駆動パルス数とが格納されてい
る。ＭＰＵ２５は、全リール停止後にカウンタ１８ａ〜
１８ｃの計数値に基づいて、リール５ａ〜５ｃのいずれ
かが入賞ライン４０上でブランクシンボルを停止させて
いるか否かをチェックし、カウンタ１９ａ〜１９ｃの計
数値に基づいて、リール６ａ〜６ｃのいずれかが判定ラ
イン４１上で再回転シンボルを停止させているか否かを
チェックする。

【００２９】メダル払出し器３２は、ゲームの結果、入
賞が得られたときに駆動され、入賞の種類に応じた枚数
のメダルを受皿１３に払い出す。大当り駆動部３４は、
大当りになったときに駆動され、ステッピングモータ１
５ａ，１５ｂ，１５ｃを駆動して、第１リール組の各リ
ール５ａ，５ｂ，５ｃを繰り返し小刻みに正転，逆転さ
せ、大当りをアピールする。

【００３０】上記スロットマシンの作用について、図３
に示したフローチャートを参照して説明する。メダルを
メダル投入口７から投入した後、スタートレバー９を操
作してゲームが開始される。スタートレバー９を操作す
ると第１リール組の各リール５ａ，５ｂ，５ｃと第２リ
ール組の各リール６ａ，６ｂ，６ｃとが一斉に回転を開
始し、一定の時間が経過すると、それぞれ対応したリー
ルを駆動しているステッピングモータに異なるタイミン
グで駆動パルスの供給が停止されて、第１リール組の各
リール５ａ，５ｂ，５ｃが各々でオートストップし、そ
の直後に第２リール組の各リール６ａ，６ｂ，６ｃが各
々でオートストップする。

【００３１】リール５ａ，５ｂ，５ｃが全て停止すると
入賞判定処理が行われる。このときには、前述したよう
にカウンタ１８ａ，１８ｂ，１８ｃの計数値がＭＰＵ２
５によって読み取られる。そして、入賞判定部３１に格
納されている入賞データが参照され、入賞の有無及び種
類が判定される。入賞判定の結果、入賞の場合には入賞
の種類に応じた枚数のメダルの払出しの後に１ゲーム終
了となる。

【００３２】第１リール組の各リール５ａ，５ｂ，５ｃ
が入賞ライン４０上で同じ有効シンボルを３つ停止させ
たときに入賞となり、例えば「７」シンボルが３つ揃う
と１００枚のメダル払出し、「BAR 」シンボルで３０枚
のメダルを得ることができる。なお、これらのメダルの
払出し枚数は適宜に決めることができる。

【００３３】また、入賞判定の結果、入賞ライン４０上
に同じ有効シンボルが揃わなかった場合は、カウンタ１
８ａ，１８ｂ，１８ｃの計数値がＭＰＵ２５によって読
み取られ、ハズレとなる。そして、再回転判定部３３に
格納されているデータが参照され、再回転判定処理が行
われる。

【００３４】再回転判定処理は、ＭＰＵ２５が第２リー
ル組の各リール６ａ，６ｂ，６ｃのカウンタ１９ａ，１
９ｂ，１９ｃの計数値を読み込み再回転判定部３３内に
格納されたデータを参照して行われる。そして、再回転
判定処理の結果、再回転の条件を満たさない場合には１
ゲームが終了する。

【００３５】ＭＰＵ２５は、判定ライン４１上にいずれ
かのリール６ａ〜６ｃによって再回転シンボルが停止さ
れている場合に、そのリールの真下に位置している第１
リール組のリール５ａ〜５ｃが入賞ライン４０上でブラ
ンクシンボルを停止させているときに、該当する第１リ
ール組のリールを駆動するドライバに１シンボル分の駆
動データを送ってパルスモータを駆動して、１シンボル
分だけ再回転ンボルの向きに回転する。そして、第１リ
ール組の各リール５ａ，５ｂ，５ｃの組み合わせを変更
する。

【００３６】したがって、第１リール組，第２リール組
の全リールが回転してゲームが開始され、まず第１リー
ル組のリール５ａ，５ｂ，５ｃが図４のように停止した
とすると、従来では「７−７−７」の入賞を惜しいとこ
ろで逸したという状態のまま１ゲーム終了となる。とこ
ろが、本発明ではリール５ａが１シンボル分のずれで停
止しているので、遊技者の興趣はさらに第２リール組の
回転が停止するまで持続される。そして、第２リール組
のリールが停止したとき、リール６ａが図示の位置で停
止すると、その再回転シンボルによってリール５ａが上
向きに１シンボル分再回転して停止され、入賞ライン４
０上で「７−７−７」のシンボルの組み合わせが得られ
ることになる。

【００３７】なお、リール６ｃも再回転シンボルを表示
して停止しているが、リール５ｃは入賞ライン４０上に
ブランクシンボルを表示していないため、リール５ｃは
再回転されることはない。もちろん、リール５ｃが図示
の状態よりも１シンボル分上にずれた状態で停止し、入
賞ライン４０上にブランクシンボルを表示していた場合
には、リール６ｃの再回転シンボルによってリール５ｃ
が下向きに１シンボル分再回転し、同様に「７−７−
７」の入賞が得られるようになる。

【００３８】大当り入賞では、大量のメダルが受皿１３
に払い出され、同時に大当り駆動部３４の駆動により、
第１リール組の各リール５ａ，５ｂ，５ｃが小刻みに正
転，逆転を繰り返す。そのため、大当り入賞が得られる
と遊技者に大きな満足感を与えることができる。また、
タワーランプ８内のランプが特に鮮やかに点滅するの
で、このスロットマシンで遊技している遊技者だけでな
く、その周囲にいる遊技者にもアピールされる。

【００３９】なお、上記実施例では一本の入賞ライン４
０を用いているだけであるが、その本数を増やすことも
可能である。例えば、従来のスロットマシンのように横
３本、斜め２本の入賞ラインを設定しておき、メダルの
投入枚数に応じて有効化される入賞ラインの本数を増減
させるものに対しても本発明を用いることができる。こ
の場合には、有効化された入賞ラインについて入賞が得
られず、そして有効化された入賞ライン上にブランクシ
ンボルが停止しているときに、上述した第２リール組の
リール６ａ〜６ｃの停止態様に応じて、対応する第１リ
ール組のリールを再回転させればよい。

【００４０】図５は本発明の別の実施例を示す。この実
施例では、第１リール組のリールが３行３列に配列され
た９個のリール５０ａ〜５０ｉで構成され、入賞ライン
は横３本，縦３本，斜め２本の合計８本設定されてい
る。第２リール組のリール６ａ〜６ｃの各々は、それぞ
れ縦並びの３個のリール５０ａ〜５０ｃ、５０ｄ〜５０
ｆ、５０ｇ〜５０ｉに対応して設けられている。第１リ
ール組のリール５０ａ〜５０ｉには、上述した実施例と
同様に、入賞の構成要素となる有効シンボルの他にブラ
ンクシンボルが設けられている。

【００４１】そして、全リールが停止したとき、第１リ
ール組のいずれかのリールがブランクシンボルを入賞ラ
イン上で停止させ、かつそのブランクシンボルと縦並び
の位置にある第２リール組のリールが判定ライン４１上
に再回転シンボルを停止させているときに、ブランクシ
ンボルを表しているリールが再回転される。図５の例で
は、リール５０ｄ〜５０ｆについて対応するリール６ｂ
が再回転シンボルを判定ライン４１で停止させていない
ため、再回転は行われない。リール５０ａ〜５０ｃにつ
いてはリール５０ａが上向きに１シンボル分再回転され
て「７−７−７」と揃い、リール５０ｇ〜５０ｉについ
てはリール５０ｈが下向きに１シンボル分再回転されて
チェリーシンボルが停止して同時に２つの入賞を得るこ
とができる。このように第１リール組を構成した場合に
は、いずれかの入賞ラインで入賞が得られた状態であっ
ても、他の入賞ラインにブランクシンボルが表示されて
いた場合にはそのリールだけが再回転されるため、複数
の入賞ラインで同時に入賞が得られる確率が高くなる。

【００４２】なお、このように９個のリール５０ａ〜５
０ｉを配列したものでは、入賞の有無を判定するときの
シンボルの組み合わせは、必ずしも直線状の入賞ライン
上のものに限られない。例えば、リール５０ａ，５０
ｃ，５０ｇ，５０ｉによるシンボル表示位置のように４
隅をつなぐ矩形の入賞ラインや、リール５０ｂ，５０
ｄ，５０ｆ，５０ｈによるシンボル表示位置をつなぐダ
イヤ型の入賞ラインなどの様々な入賞ラインの設定が可
能となる。

【００４３】さらに、９個のリール５０ａ〜５０ｉを３
行３列に配置して第１リール組を構成した場合には、図
６に示すように、第２リール組のリール５１ａ〜５１ｃ
を第１リール組に対して横並びに配置してもよい。図示
の例では、リール５０ｄがブランクシンボルを表示し、
かつこれと横並びの第２リール組のリール５１ａが再回
転シンボルを表示しているので、リール５０ｄが下向き
に１シンボル分再回転する。また、ブランクシンボルを
表示しているリール５０ｃ，５０ｉは、リール５１ｃに
よる再回転シンボルにより、共に上向きに１シンボル分
再回転されることになる。

【００４４】図７は、第２リール組のリール５６ａ〜５
６ｃの再回転シンボルに、再回転の方向に加えて再回転
の回転量を表す数字を付記した実施例を示す。この数字
は第１リール組のリールを再回転させるときの回転量が
シンボル何個分であるかを表す。このような再回転シン
ボルを用いると、第１リール組のリールを再回転させる
ときに、再回転シンボルの種類によって様々な変化を与
えることができるようになる。そして、例えば図４のよ
うに１シンボル分ずれた位置に「７」がなく、表示窓２
に「７」が表示されていないときでも「７−７−７」が
揃う可能性が生じ、別の興趣を盛り込むことができる。

【００４５】以上、図示した実施例にしたがって説明し
てきたが、本発明を実施する上では第１リール組，第２
リール組を構成する各リールの個数は適宜に決めること
ができる。また、第１リール組のリールと第２リール組
のリールとを、これまでの実施例のように縦並び，横並
びに配置しておくのが対応関係が分りやすくて好適であ
るが、第２リール組のリールを設ける位置は必ずしもこ
れに限定されるものではない。

【００４６】さらに、第１リール組を複数個のリールか
ら構成した上で、第２リール組を１個の第２リールだけ
にすることも可能である。この場合には、その１個の第
２リールに用いる複数種類の再回転シンボルに、第１リ
ール組に属するリールを選択するリール選択マークを付
記しておき、第２リールの停止位置に基づいてこれを読
み取るようにしておけば、その停止時の再回転シンボル
に応じて第１リール組の中の１個あるいは複数個のリー
ルを再回転させることができる。なお、この第２リール
が再回転シンボルを表示して停止したときに、ブランク
シンボルを表示している第１リール組のリール全てを再
回転させるようにしてもよい。

【００４７】また、第１リール組のリールにシンボルを
配列するときに、必ずしも有効シンボルの１個おきにブ
ランクシンボル等の特定シンボルを設けなくてもよく、
さらに離散的に、あるいは１リール当たり１個だけ設け
るようにしてもよく、又は、第１リール組のリールの再
回転量は適宜設定可能である。さらに、再回転後におい
ても特定シンボルが表示されたときには、そのままゲー
ム終了にするか、あるいはさらに再回転させるかは適宜
に決めることができる。

【００４８】さらにまた、第１リール組のリールにブラ
ンクシンボル等の再回転用の特定シンボルを設けないも
のについても本発明は適用可能である。この場合には、
第１リール組の各リールが最初に停止したとき、有効化
されたいずれの入賞ラインでも入賞が得られておらず、
しかも第２リール組のリールが再回転シンボルを表示し
ていた場合にのみ再回転処理を実行させればよい。ま
た、最初に第１リール組のリールが停止した時点でいず
れかの入賞ライン上で入賞が得られたとしても、第２リ
ール組のリールによって再回転が許容されているときに
は、遊技者が選択的に操作する再回転ボタンの操作によ
り、第１リール組の中の該当するリールを再回転させる
ような態様を採ることも可能である。

【００４９】第１リール組のリールによって特定のシン
ボルの組み合わせが得られたときにボーナスゲームに以
降するスロットマシンについては、第２リール組のリー
ルをボーナスゲーム用のリールに兼用することも可能で
ある。なお本発明は、ＲＯＭに格納されたグラフィック
データに基づいてＣＲＴに擬似的にリールの回転を表示
するようにしたビデオタイプのスロットマシンにも適用
することができる他、パチンコ機の入賞球装置としてア
タッカ入賞部と組み合わせて用いられるパチンコ機やビ
ンゴゲーム機、プッシャゲーム機など他ゲームの可変表
示装置として適用することも可能である。

【００５０】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明のスロッ
トマシンでは、第１リール組の他に第２リールを設け、
第２リールの停止時に第２リールの所定シンボルが所定
位置で停止したときには、第１リール組のリールのうち
の少なくとも１つのリールを停止の後に再回転して停止
させ、入賞ライン上で停止している第１リール組のリー
ルによるシンボルの組み合わせを変更できるようにした
ので、斬新で高い興趣を得ることができるようにしたか
ら、従来の入賞形態の他にも入賞のチャンスが与えら
れ、これまでのスロットマシンにはない新たな興趣を盛
り込むことができる。

【００５１】また、第１リール組のリールごとに第２リ
ールを１個ずつ設け、第１リール組の各リールは対応し
て設けられた第２リールの停止態様により、一旦停止し
た後の再回転及び停止が行われるようにすると、更に高
い興趣を得ることができる。更に、第１リール組は、複
数個のリールを１組としたリール列が複数設けられ、各
リール列のリールの組み合わせによって入賞が決まるよ
うになっており、このリール列ごとに第２リールを１個
ずつ設け、第１リール組のリール列のリールは対応して
設けられた第２リールの停止態様により、一旦停止した
後の再回転及び停止が行われるので、更に高い興趣を得
ることができる。

【００５２】第１リール組の各リールに特定シンボルを
設け、この特定シンボルが入賞ライン上で停止し、かつ
第２リールの所定シンボルが所定位置に停止したときに
第１リール組のリールが再回転及び停止されるようにす
ると、、ゲーム態様を多様に変化させることができる。

【００５３】第２リールの所定シンボルは回転方向を表
し、これにより第１リール組のリールを再回転させる方
向が決められるようにすると、第１リール組のリールの
回転方向がわかるので、入賞に対しての期待感が増す。
第２リールの所定シンボルは回転量を表し、これにより
第１リール組のリールを再回転させるときの回転量が決
められるようにすると、第１リール組のリールの移動量
も予測できるようになり、更なる期待感を生むことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスロットマシンの外観図である。

【図２】本発明のスロットマシンの電気的構成を示す概
略図である。

【図３】本発明のスロットマシンの基本的な処理を示す
フローチャートである。

【図４】本発明のスロットマシンのリールの停止態様の
一例を示す平面図である。

【図５】リールの配置の別の実施例を示す平面図であ
る。

【図６】リールの配置の更に別の実施例を示す平面図で
ある。

【図７】第２リール組のリールの再回転シンボルの別の
実施例を示す平面図である。

【符号の説明】

５ａ，５ｂ，５ｃリール６ａ，６ｂ，６ｃリール２５ＭＰＵ

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】外周にシンボルを配列した複数個のリー
ルを有し、これらのリールの回転が停止したときに入賞
ライン上で停止しているシンボルの組み合わせによって
入賞が決まるスロットマシンにおいて、前記複数個のリールからなる第１リール組の他に、外周
にシンボルを配列した第２リールを設け、第２リールの
停止時に第２リールの所定シンボルが所定位置で停止し
たときには、前記第１リール組のリールのうちの少なく
とも１つのリールを停止の後に再回転して停止させ、前
記入賞ライン上で停止している第１リール組のリールに
よるシンボルの組み合わせを変更できるようにしたこと
を特徴とするスロットマシン。
【請求項２】前記第１リール組のリールごとに第２リ
ールを１個ずつ設け、第１リール組の各リールは対応し
て設けられた第２リールの停止態様により、一旦停止し
た後の再回転及び停止が行われることを特徴とする請求
項１記載のスロットマシン。
【請求項３】前記第１リール組は、複数個のリールを
１組としたリール列が複数設けられ、各リール列のリー
ルの組み合わせによって入賞が決まるようになってお
り、このリール列ごとに第２リールを１個ずつ設け、第
１リール組のリール列のリールは対応して設けられた第
２リールの停止態様により、一旦停止した後の再回転及
び停止が行われることを特徴とする請求項１記載のスロ
ットマシン。
【請求項４】前記第１リール組の各リールに特定シン
ボルを設け、この特定シンボルが入賞ライン上で停止
し、かつ第２リールの所定シンボルが所定位置に停止し
たときに第１リール組のリールが再回転及び停止される
ことを特徴とする請求項１〜３のいづれか記載のスロッ
トマシン。
【請求項５】前記第２リールの所定シンボルは回転方
向を表し、これにより第１リール組のリールを再回転さ
せる方向が決められることを特徴とする請求項１〜４の
いずれか記載のスロットマシン。
【請求項６】前記第２リールの所定シンボルは回転量
を表し、これにより第１リール組のリールを再回転させ
るときの回転量が決められることを特徴とする請求項１
〜５記載のスロットマシン。