JP2697413B2 - 高周波イオン源 - Google Patents

高周波イオン源

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JP2697413B2 JP3280490A JP28049091A JP2697413B2 JP 2697413 B2 JP2697413 B2 JP 2697413B2 JP 3280490 A JP3280490 A JP 3280490A JP 28049091 A JP28049091 A JP 28049091A JP 2697413 B2 JP2697413 B2 JP 2697413B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばイオン注入装
置等に利用されるものであって、高周波(この明細書に
おいてはマイクロ波を含む)放電によってプラズマを発
生させ、このプラズマからイオンビームを引き出す高周
波イオン源に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の高周波イオン源の従来例を図5
および図6にそれぞれ示す。
【0003】いずれの高周波イオン源も、高周波放電に
よってプラズマ4を発生させるプラズマ室2と、そこで
作られたプラズマ4から電界の作用でイオンビーム24
を引き出す引出し電極系16とを備えている。
【0004】この内、図5の高周波イオン源は、プラズ
マ室2を形成するのにガラス容器6を用い、その外部に
半円筒状の電極8、8を配置し、これらに高周波電源1
2から整合回路14を介して高周波電力を供給して容量
結合によってプラズマ室2内で高周波放電を起こさせて
プラズマ4を発生させるものである。
【0005】一方、図6の高周波イオン源は、プラズマ
室2を形成するのに金属容器26を用い、その一部(蓋
板)26aを絶縁物28によって絶縁して電極とし、こ
れらに高周波電源12から整合回路14を介して高周波
電力を供給して容量結合によってプラズマ室2内で高周
波放電を起こさせてプラズマ4を発生させるものであ
る。
【0006】なお、上記ガラス容器6あるいは金属容器
26内には、プラズマ生成用の所要のガス10が導入さ
れる。また、引出し電極系16はこの例では2枚の多孔
電極18、20で構成されており、両者間に引出し電源
22から直流高電圧が印加される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記いずれの高周波イ
オン源の場合も、高周波電源12から供給される高周波
電力の周波数には、通常、13.56MHzが用いられ
ている。また、イオンビーム24を引き出すために引出
し電極系16に電圧を印加するためには、プラズマ室2
内の圧力は一般に1×10-3Torr以下(例えば10
-4〜10-5Torr台)でなければならず、そうでなけ
れば引出し電極系16を構成する電極18、20間で放
電が発生してイオンビーム24の引き出しが不安定にな
る。
【0008】一方、上記周波数では、プラズマ室2内の
圧力が1×10-3Torr以下では、自発的に高周波放
電が起こってプラズマ4が発生するには不安定であるた
め、一時的にプラズマ室2内のガス圧を上昇させる(即
ち真空度を悪くする)か、あるいは非常に大きな高周波
電力を投入する必要がある。しかしどちらの場合も、高
周波放電発生時にプラズマ4が不安定であり、特に一時
的にガス圧を上昇させる場合には引出し電極系16での
不安定化を生じる、という問題がある。
【0009】そこでこの発明は、プラズマ室におけるプ
ラズマの発生をスムーズに行うことができ、しかも引出
し電極系での不安定化を生じさせない高周波イオン源を
提供することを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の高周波イオン源は、放電によってプラズ
マを発生させるトリガ室を、前述したようなプラズマ室
に開口部を介して接するように設け、かつ当該開口部
を、プラズマ室側に向かって広がるテーパ状にしてその
開き角度を45度以上にした(請求項1)、または、当
該開口部の広がりwに対して当該開口部の部分の隔壁の
厚みdを(w/d)>1にした(請求項2)ことを特徴
とする。
【0011】
【作用】上記構成によれば、トリガ室でプラズマを発生
させると、このプラズマは、開口部を通してプラズマ室
に漏れ出る。そして、高周波電界が印加されたプラズマ
室においては、この漏れ出て来たプラズマを種にしてプ
ラズマが発生する。このようなトリガプラズマを用いれ
ば、プラズマ室においては、通常プラズマを点灯させる
のに不安定な真空領域においても、スムーズにプラズマ
を発生させることができる。しかも、プラズマ室のガス
圧を従来例のように一時的に上昇させなくて済むので、
引出し電極系での不安定化を生じさせることもない。
【0012】
【実施例】図1は、この発明の一実施例に係る高周波イ
オン源を示す断面図である。図5あるいは図6の従来例
と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下に
おいては当該従来例との相違点を主に説明する。
【0013】この実施例においては、放電によってプラ
ズマ(トリガプラズマ)36を発生させるトリガ室32
を、前述したようなプラズマ室2に開口部30を介して
接するように設けている。
【0014】トリガ室32はこの例では金属容器34で
形成されており、それに絶縁物38を介して棒状電極4
0が挿入されており、この棒状電極40と金属容器34
間にこの例ではトリガ電源42から直流高電圧を印加し
て、直流放電によってトリガ室32内にプラズマ36を
発生させるようにしている。但し、直流のトリガ電源4
2の代わりに高周波電源を用いて、高周波放電によって
プラズマ36を発生させるようにしても良い。
【0015】プラズマ生成用のガス10は、この例で
は、このトリガ室32に供給し、前記プラズマ室2へは
このトリガ室32側から開口部30を通して供給するよ
うにしている。但し、これとプラズマ室2へ直接ガスを
供給することを併用しても良い。
【0016】上記例のようにトリガ室32から開口部3
0を通してプラズマ室2へガス10を供給する場合は、
プラズマ室2のガス圧を10-4Torr台に維持しつ
つ、トリガ室32のガス圧が10×10-3Torr以上
になるように、プラズマ室2とトリガ室32との間のコ
ンダクタンスを設計するのが好ましい。より具体的に
は、この2室2、32をつなぐ開口部30は、大きくて
も100mm2 程度にするのが好ましい。
【0017】また、トリガ室32で作られたプラズマ3
6がプラズマ室2に漏れ出やすくするために、開口部3
0の広がりwに対してその部分の隔壁の厚みdをw/d
>1にする、あるいは図2の例のように開口部30をテ
ーパ状にしてその開き角度αを45度以上にするのが好
ましい。
【0018】このような開口部30は、図1の例のよう
にプラズマ室2を形成する金属容器26(より具体的に
はその蓋板26a)に設けても良いし、図2〜図4の例
のように別の隔壁板46、48、50を設けてそこに設
けても良い。
【0019】また、直流高電圧あるいは高周波電力を印
加する電極は、図1、図3および図4の例のようにトリ
ガ室32を形成する金属容器34から絶縁保持した棒状
電極40でも良いし、あるいは図2の例のようにトリガ
室32を形成する金属容器34の一部を成す蓋板34a
等でも良い。図2中の44は絶縁物である。また、この
ような電極に対する入力は、直流電圧の場合は例えば1
〜6KV程度の範囲内で、高周波電力の場合は例えば数
十〜100W程度の範囲内で、ガス10の種類によって
適宜選ばれる。
【0020】上記のような高周波イオン源の動作例を説
明すると、トリガ室32および開口部30を通してプラ
ズマ室2へ所要のガス10を供給することにより、トリ
ガ室32内のガス圧を10×10-3Torr以上に保持
した状態で、棒状電極40と金属容器34間にトリガ電
源42から高電圧を印加することにより、トリガ室32
内で放電を起こし、プラズマ36を発生させる。パッシ
ェンの法則で知られるように、この真空度では容易にプ
ラズマを発生させることができる。
【0021】トリガ室32内で発生したプラズマ36
は、開口部30を通してプラズマ室2内に漏れ出る。こ
のとき、プラズマ室2に高周波電界を印加しておくと、
より具体的にはこの例では前述したような金属容器26
とその蓋板26a間に高周波電源12から高周波電力を
供給しておくと、漏れ出て来たプラズマ36を種にして
本来の(即ちイオンビーム24の引出し用の)プラズマ
4が発生する。
【0022】このようなトリガプラズマ36を用いれ
ば、プラズマ室2においては、通常プラズマを点灯させ
るのに不安定な真空領域においても、即時に、即ちスム
ーズにプラズマ4を発生させることができ、従ってイオ
ンビーム24も即時に発生させることができる。しか
も、プラズマ室2のガス圧を従来例のように一時的に上
昇させなくて済むので、引出し電極系16での不安定化
(即ちその電極18、20間で放電が発生しやすくなる
こと)を生じさせることもない。
【0023】次により具体的な実施例を二つ説明する。
【0024】a) 図3に示すように、内径Dが20m
mφ、高さHが60mmの円筒状のトリガ室32の一方
より棒状電極40を挿入し、他方の面に直径が2mmφ
の開口部30を持つ板厚が0.1mmの隔壁板48を配
置、これを前述したようなプラズマ室2に接続した。そ
して、ガス10として窒素ガスをトリガ室32の側面よ
り供給することにより、プラズマ室2内の真空度を約5
×10-4Torrにし、一方トリガ室32内の真空度を
約50×10-3Torrにした。そして、棒状電極40
に1KVの直流電圧を印加することによりトリガプラズ
マ36を発生させた。これと同時に、高周波電力を1
0、50あるいは100W入力していたプラズマ室2内
にいずれの場合もプラズマ4(図1参照)を発生させる
ことができた。この際、整合回路14(図1参照)はプ
ラズマ4の発生時に最適になるように設定していたが、
プラズマ4が発生すると共に高周波の反射電力は著しく
減少し、初期設定の最適状態を作ることができた。
【0025】b) 上記実施例a)の場合の隔壁板48
に替えて、図4に示すように、直径が2mm、開き角度
αが45度の開口部30を持つ板厚2mmの隔壁板50
を使用した。その結果、実施例a)の場合と同様の効果
が得られた。
【0026】なお、上記プラズマ室2やトリガ室32を
形成するのに、図5の従来例と同様、ガラス容器を用い
ても良い。その場合は、図5の従来例のようにガラス容
器の外部に電極を配置して容量結合によって高周波放電
を起こさせても良いし、ガラス容器の外部にコイルを巻
いて誘導結合によって高周波放電を起こさせても良い。
【0027】また、引出し電極系16の構成は上記例の
ようなものに限定されるものではなく、例えば1枚電極
でも3枚電極でも良く、またイオンビーム引出し孔はス
リット状でも良い。
【0028】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、放電に
よってプラズマを発生させるトリガ室を、プラズマ室に
開口部を介して接するように設けたので、プラズマ室に
おいては、トリガ室から開口部を通して漏れ出て来たプ
ラズマを種にしてプラズマが発生するようになり、その
結果、通常プラズマを点灯させるのに不安定な真空領域
においてもプラズマをスムーズに発生させることができ
る。しかもプラズマ室のガス圧を従来例のように一時的
に上昇させなくて済むので、引出し電極系での不安定化
を生じさせることもない。しかも、開口部を請求項1の
ように構成したことにより、トリガ室で作られたプラズ
マが、テーパ状に広がる開口部に沿ってプラズマ室に流
出しやすくなるため、開口部を単なるストレート状の穴
にした場合と違って、当該流出して来たプラズマを種に
してプラズマ室においてプラズマをよりスムーズにかつ
より効率良く発生させることができるようになる。
た、開口部を請求項2のように構成したことにより、ト
リガ室で作られたプラズマが、厚みの小さい開口部を容
易に通過してプラズマ室に流出しやすくなるため、(w
/d)≦1というように厚みdの大きい場合と違って、
当該流出して来たプラズマを種にしてプラズマ室におい
てプラズマをよりスムーズにかつより効率良く発生させ
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る高周波イオン源を
示す断面図である。
【図2】 この発明の他の実施例に係る高周波イオン源
のトリガ室周りを示す断面図である。
【図3】 この発明の更に他の実施例に係る高周波イオ
ン源のトリガ室周りを示す断面図である。
【図4】 この発明の更に他の実施例に係る高周波イオ
ン源のトリガ室周りを示す断面図である。
【図5】 従来の高周波イオン源の一例を示す図であ
る。
【図6】 従来の高周波イオン源の他の例を示す断面図
である。
【符号の説明】
2 プラズマ室 4 プラズマ 12 高周波電源 16 引出し電極系 24 イオンビーム 30 開口部 32 トリガ室 36 プラズマ 42 トリガ電源

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波放電によってプラズマを発生させ
    るプラズマ室と、このプラズマ室で作られたプラズマか
    ら電界の作用でイオンビームを引き出す引出し電極系と
    を備える高周波イオン源において、放電によってプラズ
    マを発生させるトリガ室を、前記プラズマ室に開口部を
    介して接するように設け、かつ当該開口部を、プラズマ
    室側に向かって広がるテーパ状にしてその開き角度を4
    5度以上にしたことを特徴とする高周波イオン源。
  2. 【請求項2】 高周波放電によってプラズマを発生させ
    るプラズマ室と、このプラズマ室で作られたプラズマか
    ら電界の作用でイオンビームを引き出す引出し電極系と
    を備える高周波イオン源において、放電によってプラズ
    マを発生させるトリガ室を、前記プラズマ室に開口部を
    介して接するように設け、かつ当該開口部の広がりwに
    対して当該開口部の部分の隔壁の厚みdを(w/d)>
    1にしたことを特徴とする高周波イオン源。
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