JP2612593B2 - 光ファイバレーザ装置 - Google Patents

光ファイバレーザ装置

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JP2612593B2 JP63147021A JP14702188A JP2612593B2 JP 2612593 B2 JP2612593 B2 JP 2612593B2 JP 63147021 A JP63147021 A JP 63147021A JP 14702188 A JP14702188 A JP 14702188A JP 2612593 B2 JP2612593 B2 JP 2612593B2
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    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/10Controlling the intensity, frequency, phase, polarisation or direction of the emitted radiation, e.g. switching, gating, modulating or demodulating
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、外部環境の温度が変化しても極めて安定な
光を出力することができる光ファイバレーザ装置に関す
る。
<従来の技術> 近年、Nd(ネオジウム)、Er(エルビウム)、Pr(プ
ラセオジミウム)、Yb(イッテリビウム)等の希土類元
素を添加した光ファイバ(以下、希土類元素添加光ファ
イバと記す)をレーザ活性物質とした、単一モード光フ
ァイバレーザ或いは光増幅器が、光センサや光通信の分
野で多くの利用の可能性を有することが報告され、その
応用が期待されている。
希土類元素添加光ファイバを用いた光ファイバレーザ
としては、Ndを添加した石英系光ファイバをレーザ活性
物質として用い、半導体レーザ或いはArレーザ励起CW
(連続波)色素レーザを励起光源として、波長1.088μ
mでCW発振、Qスイッチ発振、モードロック発振等を確
認した例、また、Pr添加又はEr添加した光ファイバをレ
ーザ活性物質とし、Arレーザを励起光源として、各々波
長1.60μm、1.54μmのCW発振を確認した例が、アー
ル.ジェー.メアーズ等(J.Mears他、OFC′86,TUL15
等)によって報告されている。
第5図は、上述のような光ファイバレーザを発振する
ための従来装置の構成の一例を概略的に示す図である。
即ち、この装置は、レーザ活性物質である所定長のNd
添加光ファイバ心線1の両端に1対の反射鏡2a,2bを配
置することにより共振系を形成すると共に、この光ファ
イバ1内に励起光を注入する手段としてGaAlAs半導体レ
ーザ3を備えている。なお、4a,4b,4cは光学系を構成す
るための集光レンズ、5は上記共振系に挿入されている
光変調器、6は光パルス検出器である。
<発明が解決しようとする課題> 上述したような従来の装置では、Nd添加光ファイバ1
の被覆材料が温度変化によって伸縮するため、これに伴
ない光ファイバの伸縮が生じ、実効的な共振器長が変化
する結果、発振状態が変化し、安定な動作を得られない
という問題がある。さらに、光ファイバレーザの環境温
度が変動した場合、レーザの共振器系を構成する光ファ
イバの屈折率も変化するため、発振状態が変動し安定な
動作が得られないという問題がある。このような問題
は、特に、共振器内に光変調器を装着し、モードロック
動作を行なわせる場合に、安定なレーザ動作を得る上で
致命的な欠陥となる。
このような問題を解決するために、従来のレーザ装
置、例えばNd:YAGレーザ装置では、共振器長の伸縮を抑
制するためにレーザ共振器を線膨張係数の小さなインバ
ー合金製の基板上に設置するなどの方法がとられている
が、レーザ共振の媒体が光ファイバである光ファイバレ
ーザにおいて、光ファイバレーザ共振器長の温度変化を
零にしようとする考え方及びそれを実現する有効な設計
手法がない。また、通信用光ファイバについては、使用
温度が広範囲に変化する場合に過剰な損失増を抑制する
ために、線膨張係数が極めて小さな被覆材料、例えば溶
融液晶性を示す熱可塑性樹脂を二次被覆材料に用いる方
法等が検討されているが、このような技術を採用しても
光ファイバの伸縮をある程度小さく抑えるだけであり、
光ファイバの屈折率は変化するので、安定したレーザ動
作を得ることはできない。
本発明は、このような事情に鑑み、環境温度が変化し
ても常に安定なレーザ動作が得られ、特にモードロック
動作を行わせる場合に有効な光ファイバレーザ装置を提
供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> 前記目的を達成する本発明にかかる光ファイバレーザ
装置は、希土類元素を添加した単一モード光ファイバ心
線からなるレーザ発振媒体及びレーザ共振を生じせしめ
る共振ミラーを備えた共振器系と、この共振器系に挿入
された光変調器と、上記発振媒体の希土類元素を励起す
るための光源とから構成される光ファイバレーザ装置に
おいて、当該光ファイバレーザの実効的な共振長L
(T)を、 N(T)・L(T)一定 の式を満足するように決定したことを特徴とする。但
し、N(T)は当該光ファイバの群屈折率を示し、N
(T),L(T)は当該レーザ装置の動作温度の絶対温度
表示Tの関数を示す。
また、上記光ファイバレーザ装置において、その光フ
ァイバ心線が光ファイバに直接あるいは緩衝層を介して
被覆層を有するものであり、当該被覆層の線膨張係数α
が、 の式を満足するよう調整されていることを特徴とする。
但し、ここに、 N(T):温度Tにおける希土類添加光ファイバの群屈
折率 N(T0):温度T0における希土類添加光ファイバの群屈
折率 T〜T0:レーザ装置の動作温度範囲、T>T0 Af:希土類添加光ファイバの断面積(T〜T0での平均
値) Ef:希土類添加光ファイバのヤング率(T〜T0での平均
値) Aj:希土類添加光ファイバの被覆層の断面積(T〜T0
の平均値) Ej:希土類添加光ファイバの被覆層のヤング率(T〜T0
での平均値) である。
光ファイバレーザ装置に用いる光ファイバの群屈折率
N(T)は、近似的に次式で与えられる。
但し、n1(T,λ)は光ファイバのコアの屈折率、λは
波長、Ed(T)は分散エネルギ、Eg(T)は有効エネル
ギギャップ、El(T)は格子振動子強度、Cは光速、h
はプランク定数である。
(1),(2)式より明らかなように、群屈折率N
(T)は、Ed(T)、Eg(T)及びEl(T)が温度の関
数であるため、強い温度依存性を示す。実際に測定して
みると、後に示すように、石英系光ファイバでは群屈折
率は〜10-5/℃の温度係数を有する。本発明は、このよ
うな温度依存性を示す光ファイバの群屈折率を、光ファ
イバレーザの実効的共振長で補償することにより、当該
光ファイバレーザの光路長を温度が変化しても一定にな
るようにしている。すなわち、レーザ装置の動作温度範
囲において、 N(T)・L(T)一定 (4) となるようにL(T)を決定する。これにより、環境温
度が変化しても光路長N(T)・L(T)が一定に保た
れるので、安定したレーザ動作を行うことができる。ま
た、レーザの強制モードロックを行わせる際の光変調器
の駆動周波数fmは、 で表される。よって、例えば、N(20℃)=1.47,L(20
℃)=2mの場合、fm=50MHzで光変調器を駆動すれば、
レーザをモードロック状態で動作せしめることが可能と
なる。
ここで、(4)式を満足する補償条件を求める。
P(T)=N(T).L(T) (6) とおけば、(4)式を満足するには光路長P(T)の温
度変化が零になればよく、その条件は次式で表される。
ここで、 L(T)=L0(1+αT) (8) 但し、αは光ファイバレーザ共振系の等価的な線膨張
係数 であるので、素子をT0〜Tの温度で動作させるとすれ
ば、(7),(8)式より が得られ、この(9)式の両辺を積分することにより次
式が得られる。
すなわち、(4)式を満足するためには、光ファイバ
レーザの共振器系の線膨張係数αを、レーザの使用温度
に合せて(10)式が満足されるように設計すればよいこ
とになる。
次に本発明において光ファイバレーザの実効的共振長
は光ファイバ長に依存するので、この光ファイバ長につ
いて考えてみる。また、本発明に用いる光ファイバとし
ては、光ファイバに直接あるいは緩衝層を介して被覆層
を有する、いわゆるタイト構造の光ファイバ心線が考え
られるが、以下、第4図に示すように緩衝層を有する光
ファイバ心線を例にとって説明する。
第4図に示すように、光ファイバ心線1は、Nd添加単
一モード光ファイバ11にシリコーン樹脂などの1次被覆
層からなる緩衝層12及びナイロンなどの2次被覆層13を
設けたものであるが、緩衝層12のヤング率が小さいこと
を考慮すれば、光ファイバ心線1の伸び(縮み)歪みε
(T)は近似的に次式で与えられる。
但し、添字f,jはそれぞれ光ファイバ11及び2次被覆
層13を表わし、Aはそれぞれの断面積、Eはそれぞれの
ヤング率、αはそれぞれの線膨張率を示し、また、T>
T0である。
(11)式において、ファイバ断面積Afと2次被覆層断
面積Ajとの間には一般に、Af≪Aj(例えばファイバ外径
が0.125μmの場合、2次被覆内径が0.4mm、2次被覆外
径が0.9mmである)の関係が成り立つので、(11)式は
次のように書き表される。
ここで、上記N(T)の温度変動を補償するために
は、(12)式の第2項が負にならなければならないが、
(12)式第2項中、 は正であるからα<0が条件となる。
また、上述した光ファイバレーザ共振系の等価的な線
膨張係数αは(12)式の に置き換えることができるので、(10)式及び(12)式
より、次式を得ることができる。
すなわち、(13)式を満足するような2次被覆層を設
ければ、群屈折率N(T)の温度変動を補償することが
でき、常に安定したレーザ動作を得ることができる。
<実 施 例> 以下、本発明の好適な実施例について説明する。
(実施例−1) 第1図は、本発明の第1の実施例の構成図を示すもの
で、1は応力附与形偏波保持光ファイバであるNd添加単
一モード光ファイバ心線、2a,2bは光ファイバ端面に直
接蒸着することにより形成された誘電体反射膜、3は高
出力GaAlAsレーザ、4aはロッドレンズ、6a,6bは光ファ
イバFCコネクタ、10は1と同一のNd添加単一モード光フ
ァイバ、21は温度制御されたLiNbO3光位相変調器、22は
高速光検出器、23はサンプリングオシロスコープ、24は
光位相変調器の駆電用高周波信号発生器である。
ここで、応力附与形偏波保持光ファイバとは、単一モ
ード光ファイバのコア部近傍のコアを中心とした対称位
置に熱膨張係数の異なる、例えばSiO2−B2O3系ガラス
(B2O3:18mole%)を挿入することによってコア内に複
屈折率性を与え、伝播モードの偏波状体が一定に保たれ
るように設計された光ファイバをいい、、一般に光ファ
イバセンサ、光ファイバジャイロ、コヒーレント伝送な
どに用いられるものである。この種の光ファイバとして
は、本実施例で用いたように応力附与部をコア中心軸に
対称に配した、いわゆるパンダ形偏波保持光ファイバの
他、楕円状に配した楕円ジャケット形偏波保持光ファイ
バなどがある。また、光ファイバへの添加元素としては
Ndの他、Er,Pr,Yb等の希土類元素を用いることができ
る。
光ファイバ心線1および10は第4図に示すようなタイ
ト被覆構造の心線であって、1次被覆材料はシリコー
ン、2次被覆材料は、ポリエチレンテレフタレート(以
下PETと略す)とP−オキシ安息香酸(以下POBと略す)
からなるサーモトロピック液晶高分子材料であり、1次
被覆の外径は0.4mm、2次被覆の外径は0.9mmとした。
本実施例では、上記光ファイバ心線1の2次被覆材料
の最適線膨張係数αを以下の手順で決定した。
まず、外径0.4mmのシリコーン被覆応力附与形偏波保
持Nd添加単一モード光ファイバ1.5kmを作製し、光パル
ス遅延法により、該光ファイバの群屈折率の温度依存性
を測定してN(T)、N(T0)を決定した。ここで、シ
リコーン被覆の心線を使用したのは、シリコーンのヤン
グ率が0.1kg/mm程度と小さいため、光ファイバの伸縮に
ほとんど影響を与えず、独立に材料固有の群屈折率を決
定できるためである。
第2図(a),(b)は、本実施例に使用したNd添加
単一モード光ファイバの群屈折率特性である。これらの
一連の測定の結果、群屈折率は、温度に対しほぼ直線的
に変化することがわかった。そして、その温度依存性
は、波長1.07μmにおいて実験的に、 N(T)=1.466+1.20×10-5×(T−T0) (14) で表された。
したがって、光ファイバ心線の2次被覆材料の線膨張
係数の設計値は、(13)式において Aj=0.5105mm2,Af=0.01227mm2,Ej=30GPa,Ef=72.9GP
a,T=360゜K, T0=280゜Kとすると、 となる。
以上により、光ファイバレーザの光路長の温度変化を
実効的に零にするために必要な2次被覆材料の条件が求
まった。
すなわち、光ファイバ心線の2次被覆材料の特性とし
て、ヤング率Ej=30GPa,線膨張係数α=−8.6×10-6
-1とすればよい。
本実施例において、2次被覆材料として使用している
上記サーモトロピック液晶を流動・配向させ、所定のヤ
ング率および、線膨張係数を得る手段としては、例えば
本発明者らの出願した、特開昭60−249110号公報に詳細
に記されているように、押出成形法が有効である。かか
る押出成形では、小さなダイスからサーモトロピック液
晶を吐出させる時のせん断応力により、押出方向に高分
子鎖を配向させることができ、また、押出成形時に、押
出方向における最終的な成形品の断面積を、ダイス出口
での断面積より小さくする、いわゆる流動延伸により高
分子鎖を配向させることもできる。このようなサーモト
ロピック液晶においては、配向と共に線膨張率は低下
し、ヤング率は増加する。またこれらは、成形時の温度
にも影響する。このように、一般に、成形後のサーモト
ロピック液晶の特性は、その構造(例えば、PET/POB組
成比)、押出時のせん断速度、引落し比、押出温度によ
って決定される。ここに、引落比Rとは、次式で定義さ
れる値を言う。
但し、S0はダイス出口の樹脂断面積、Sは二次被覆後
の被覆層の断面積である。
本実施例では、被覆条件として 組成(PET/POB) 40/60 (モル%) せん断速度 180 (sec-1) 引落比 15 押出温度 240 (℃) を選定し、前記Nd添加光ファイバにPET/POBを外径0.9mm
に被覆した。その結果、得られた光ファイバ心線の線膨
張係数は、−8.7×10-6-1、弾性率は31GPaであり設計
値に近い値が得られた。
このようにして得られた光ファイバの1及び10の一端
に光コネクター用フェルールを装着し、端面を鏡面研磨
後、誘電体多層膜ミラーを直接蒸着した。しかるのち、
これにFCコネクターを装着した。また、反射膜2a,2bの
反射率は、波長0.83μm近傍で、それぞれ約0.5%及び
約10%であり、波長1.09μm近傍でそれぞれ約99.5%及
び約90%であった。次いで、光ファイバ1及び光ファイ
バ10の他の1方の端面にも同様に、コネクター用フェル
ールを装着し、鏡面研磨後LN位相変調器21に取り付け
た。このときのLNの挿入損失は、波長1.09μmで約1.8d
Bであった。また、光ファイバ1及び10の長さは、それ
ぞれ15m及び2mとした。
第1図に示す本実施例の装置を動作させるには、ま
ず、半導体レーザ3を駆動し、30%以上の入射効率で光
ファイバ1及び10を励起する。この状態で光ファイバレ
ーザは、CWの発振状態となる。このときの光ファイバレ
ーザの発振出力は波長1.09μmで約5.5mWであった。つ
いで、高周波信号発生器24を動作させ、LN光位相変調器
21を駆動する。このとき光ファイバレーザはモードロッ
クされた状態となる。ここに、駆動周波数fmで与えられる。そして、C=2.998×10-8m,N=1.466,L
=17mであるから、本実施例では、f6.01MHzを得る。
駆動周波数を6.01MHz近傍で微調整しながら光検出器で
光パルスを受光し、サンプリングオシロスコープ23で観
測して、その光パルス列が最もするどくなるように高周
波信号発生器24を調整したところ、fm=6.015322MHz
で、パルス半値幅230pseの最もするどいパルス列を得
た。なおパルスのピーク出力は、90mWであった。
次いで、第1図の装置の光ファイバ部分1,10を恒温室
に入れ10℃〜50℃の温度変化を与えたが、モードクロッ
クの動作状態には、ほとんど変化がみられず、安定な光
パルス列が観測された。これは、本光ファイバレーザで
は、温度変化に伴なう、レーザ共振系の光路長の変化が
ほとんど零に抑制されたためである。
比較のため、上記サーモトロピック液晶の代りに、ナ
イロンを2次被覆とした光ファイバ心線を使用して同様
の試験を行なったところ、±7℃以上の温度変化で、安
定なモードロック状態がくずれてしまい、再度fmを微調
整しなければ、動作状態を復帰できなかった。
(実施例2) 第2の実施例は、第1図と同様の実験系でおこなっ
た。第1の実施例と異なる点は、モードロッカーとして
使用した光変調器21をLN光位相変調器に替えて基板材料
が石英のAO光振幅変調器を使用したこと及び光ファイバ
1の長さを25mに延長した点である。第1の実施例と同
様の手順で実験したところこの実施例では、高周波信号
発生器の駆動周波数fm=3.787172MHzで、半値幅280psec
の安定なモードロック光パルス列を得ることができた。
また、本実施例では、パルスのピーク出力として120mW
が得られた。
(実施例3) 第3図は、第3の実施例を説明するための構成図であ
り、25は恒温槽、26aは光パワーメータ、26bは記録装置
である。1は応力附与形偏波保持希土類添加単一モード
光ファイバで、Nbが約120ppm添加されている。このファ
イバの1次被覆はシリコン、2次被覆はPET/POB液晶高
分子材料である。そして、2次被覆の条件は、 組成(PET/POB) 45/55 (モル%) せん断速度 200 (sec-1) 引落比 19 押出温度 250 (℃) とした。得られた光ファイバ心線の線膨張係数は、−8.
9×10-6-1,弾性率は28GPaであった。
こうして得られた光ファイバ心線1,10に、実施例1と
同様レーザ反射鏡を装着した。ファイバ長は、1が87
m、10が2mとした。この光ファイバレーザのファイバ部
分約80mを、恒温槽25に収納し、レーザ発振出力の温度
特性を測定した。レーザ出力は、光パワーメータ26aで
測定し、記録装置26bでデータ収録を行なった。恒温槽2
5の温度変動25±15℃に対し、レーザの平均出力の変動
は、3.25mWを中心に±0.5%以内と良好であった。
なお、上記一連の実施例は、本発明の設計例を示した
ものであって、ここに示したEjの値は何ら本発明
の設計範囲を制限するものではない。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明によれば光ファイバレー
ザの共振系を構成する光ファイバの光路長が、温度に対
してほとんど変化しないような構成となっているため、
極めて安定なレーザ発振動作を得ることが出来る。特
に、モードロック動作を行う際、周囲温度が変化しても
駆動周波数を全く調整しなくとも安定に動作することが
できる。したがって、本発明の光ファイバレーザは、各
種計測器等に応用し、高い精度が得られるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例のレーザ装置の構成
図、第2図(a),(b)は本発明の第1の実施例に使
用した光ファイバの群屈折率の温度依存性を示す図、第
3図は第3の実施例の構成図、第4図はタイト構造の光
ファイバ心線の断面図、第5図は従来技術にかかるレー
ザ装置の構成図である。 図 面 中、 1,10はNd添加単一モードファイバ、 2a,2bは反射膜、 3はGaAlAs半導体レーザ、 4a,4b,4cは集光レンズ、 6a,6bはFC光コネクタ、 21はLN光変調器、 22は光パルス検出器、 23はサンプリングオシロスコープ、 24は高周波発生器である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/17 G02B 6/00 E (72)発明者 塙 文明 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 日比野 善典 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】希土類元素を添加した単一モード光ファイ
    バ心線からなるレーザ発振媒体及びレーザ共振を生じせ
    しめる共振ミラーを備えた共振器系と、この共振器系に
    挿入された光変調器と、上記発振媒体の希土類元素を励
    起するための光源とから構成される光ファイバー装置に
    おいて、当該光ファイバレーザの実効的な共振長L
    (T)を、 N(T)・L(T)一定 の式を満足するよう決定したことを特徴とする光ファイ
    バレーザ装置。但し、N(T)は当該光ファイバの群屈
    折率を示し、N(T),L(T)は当該レーザ装置の動作
    温度の絶対温度表示Tの関数を示す。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光ファイバレーザ装置にお
    いて、その光ファイバ心線が光ファイバに直接あるいは
    緩衝層を介して被覆層を有するものであり、当該被覆層
    の線膨張係数αが、 の式を満足するよう調整されていることを特徴とする光
    ファイバレーザ装置。 但し、ここに、 N(T):温度Tにおける希土類添加光ファイバの群屈
    折率 N(T0):温度T0における希土類添加光ファイバの群屈
    折率 T〜T0:レーザ装置の動作温度範囲、T>T0 Af:希土類添加光ファイバの断面積(T〜T0での平均
    値) Ef:希土類添加光ファイバのヤング率(T〜T0での平均
    値) Aj:希土類添加光ファイバの被覆層の断面積(T〜T0
    の平均値) Ej:希土類添加光ファイバの被覆層のヤング率(T〜T0
    での平均値) である。
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