JP2513127B2 - ホットスタンバイ高速切替えシステム - Google Patents

ホットスタンバイ高速切替えシステム

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JP2513127B2
JP2513127B2 JP5152843A JP15284393A JP2513127B2 JP 2513127 B2 JP2513127 B2 JP 2513127B2 JP 5152843 A JP5152843 A JP 5152843A JP 15284393 A JP15284393 A JP 15284393A JP 2513127 B2 JP2513127 B2 JP 2513127B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホットスタンバイ高速切
替えシステムに関し、特にハードウェア/ソフトウェア
の突発的な障害において、稼働コンピュータシステム
(以下、単に稼働システムという)が停止してしまった
場合にサービスをすみやかに再開するために、稼働シス
テムの実行時に待機コンピュータシステム(以下、単に
待機システムという)をあらかじめ起動状態にしてお
き、稼働システムの停止時に自動的に待機システムにて
運用を引き継ぐことでサービス停止時間を極力小さくす
ることを実現するホットスタンバイ高速切替えシステム
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のホットスタンバイシステムでは、
稼働システムおよび待機システムに接続された通信処理
装置を待機システムでは非運転状態としておき、稼働シ
ステムでオンラインサービスを行っている最中に稼働シ
ステムがシステムダウンすると、待機システムは通信処
理装置に対して運転状態の切替えを要求し、待機システ
ムにて運転状態とすることで、それまで使用していた端
末のセションは一旦すべて切断され、すべてのセション
を接続し直すことで、オンラインサービスが再開されシ
ステム切替えが終了する。従来技術としては、特開昭6
3−200242号公報,特開昭63−237136号
公報等がある。
【0003】すなわち、すべての使用中の端末のセショ
ンは、システム切替え時に一旦セションが切断され、さ
らに再接続が実行されることになる。このため、セショ
ンが開設されている端末数が増加すると、システム切替
え時の全セションの切断および再接続の負荷が重くな
り、再接続プロトコルの待ち時間も増加し、端末からみ
たサービス再開時間が長くなる。場合によっては、ホッ
トスタンバイの意味が薄れてしまう。
【0004】これにともない、稼働システムでセション
を開設しているときは、待機システムと通信処理装置と
の間だけのセション(以下、待機セションという)をあ
らかじめ開設しておき、稼働システムにてシステムダウ
ンが生じたときは、実際の端末と通信処理装置とのセシ
ョンを切断せずに、あらかじめ開設しておいた待機セシ
ョンに切り替え直すことで、セションの切断および再接
続を行わずにオンラインサービスの再開を高速に実現す
る。
【0005】ところが、待機セションのセション属性は
稼働システムでの実際のセション属性と一致させておく
必要があり、稼働システムのセションの切断および再接
続が行われるたびに、新しいセション属性で待機セショ
ンを張り替える必要がある。このため、稼働システムで
の接続および切断のたびに、待機システムで接続および
切断を実施させるための端末名,セション属性,セショ
ン開設/切断の区別等からなるセション情報の伝達を行
わなくてはならない。
【0006】稼働システムのセション情報を待機システ
ムに引き継ぐには、両システム間の共有ファイルである
セション引継ぎファイルを使用して行う。稼働システム
ではセション状態の変化のたびにセション情報の書込み
を行い、待機システムでは、稼働システムの動作とは無
関係に、一定時間ごとにセション引継ぎファイルを調査
することでセション情報の引継ぎを実現する。なお、引
継ぎは、ホットスタンバイ監視成立とは無関係に実施さ
れる。また、稼働システムの環境定義と待機システムの
環境定義とは、全く同一にする必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
(1) 上述した従来のホットスタンバイシステムで
は、待機システムがなかなか立ち上がらない場合に、稼
働システムのセション状態の変化が大量に発生すると、
セション引継ぎファイルにセション情報が溢れてしま
い、セション引継ぎファイルの最後まで達したときには
セション引継ぎファイルの先頭から再度書込みが実施さ
れるため、セション状態の変化がない端末のセション情
報が待機システムに伝達されない可能性が出てきてしま
う。さらに、引継ぎとホットスタンバイ監視成立とは無
関係なため、引継ぎを実施している最中、すなわち待機
セションがまともに準備できていない状態でシステム切
替えが生じると、折角の高速な切替えが実現されなくな
ってしまうという問題点があった。
【0008】(2) また、稼働システムと待機システ
ムとで異なるファイルをセション引継ぎファイルと定義
して運用してしまった場合、引継ぎは全く動作せず、シ
ステムクラッシュ等のシステム切替え時に待機セション
が開設されていないために、全セションが切断されてし
まって、あらためて定義ミスに気づくといった状況にな
ってしまい、致命的であるという問題点があった。
【0009】(3) さらに、稼働システムと待機シス
テムとで定義されている端末数が異なる場合には、1つ
のセション引継ぎファイルを、上記(1)の問題を克服
すべく後述するように一括引継ぎ領域と逐次引継ぎ領域
とに分けて使用するときの分割場所の認識が一致しなく
なり、正常動作が見込めないという問題点があった。
【0010】(4) さらにまた、稼働システムが正常
終了したときに待機セションが残っていると、稼働シス
テムが異なる環境で再起動したときに稼働セションと待
機セションとのセション属性が不一致のままホットスタ
ンバイシステムが成立してしまい、このときシステム切
替えが生じると通信が継続できなくなることがあるとい
う問題点があった。
【0011】(1) 本発明の目的は、上述の点に鑑
み、ホットスタンバイシステムにおいて、稼働システム
で稼働セションを開設している端末に対応して、通信処
理装置と待機システムとの間だけの待機セションをあら
かじめ開設しておき、稼働システムが停止したときは、
端末と通信処理装置との間のセションを切断せずに、あ
らかじめ開設しておいた待機セションに切り替え直すこ
とで、セションの切断および再接続のロスタイムを稼ぐ
ことができるが、この待機セションの開設のためのセシ
ョン情報を稼働システムから待機システムに伝達するた
めのセション引継ぎファイルにおいて、引継ぎ開始時に
一気に稼働システムの状態に合わせるための一括引継ぎ
領域と、以降の稼働システムにおけるセション状態の変
化があるたびにセション情報を逐一引き継ぐ逐次引継ぎ
領域とを設けて、有効に待機セションを開設することを
実現し、このとき、指定されたセション引継ぎファイル
が十分な領域を有しているかどうかを事前に確認するこ
とができるようにしたホットスタンバイ高速切替えシス
テム、特に非常に多くの端末と接続している運用の場合
に有用であるホットスタンバイ高速切替えシステムを提
供することにある。
【0012】(2) また、本発明の他の目的は、上記
(1)に加えて、セション引継ぎファイルが稼働システ
ムと待機システムとで同一のものが指定されているかど
うかを事前に確認することができるようにしたホットス
タンバイ高速切替えシステムを提供することにある。
【0013】(3) さらに、上記(2)に加えて、稼
働システムと待機システムとの構成が必ずしも一致して
いない場合にも、相手システムの構成に合わせてセショ
ン引継ぎファイルを使用することで、ホットスタンバイ
システムとして成立することを可能にするホットスタン
バイ高速切替えシステムを提供することにある。
【0014】(4) さらにまた、上記(3)に加え
て、稼働システムが正常終了した後に異なる環境の稼働
システムが起動したときに待機セションがそのままだ
と、セション属性が不一致のまま稼働システムの停止に
よるシステム切替えが発生した場合にセション制御矛盾
が生じてしまい、端末が全く動作しなくなってしまうお
それがあるので、これを回避するために、稼働システム
が再起動したときにこれを感知し、そのときまで開設し
ていた待機セションをすべて切断し、引継ぎを最初から
行うことで、待機セションのセション属性を稼働システ
ムに実際に開設されている稼働セションのセション属性
に一致させるホットスタンバイ高速切替えシステムを提
供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のホットスタンバ
イ高速切替えシステムは、稼働システムと同じハードウ
ェア構成およびソフトウェア構成をとった待機システム
を用意し、待機システムをオンラインサービスが即実行
可能となるようにあらかじめ待機させている状態で稼働
システムにおいてオンラインサービスを提供しているよ
うな場合に稼働システムのシステム障害にてすみやかに
待機システムでの運用に切り替えることでサービス停止
時間を少なくするようにしたホットスタンバイシステム
において、稼働システムと待機システムとで共有され一
括引継ぎ領域と逐次引継ぎ領域とを備えたセション引継
ぎファイルと、稼働システムと待機システムとの間の通
信を行うシステム間通信手段と、稼働システムと待機シ
ステムとの間の監視を行うシステム間監視手段と、稼働
システムと待機システムとで共有され、同一の端末に対
して両システムからセションを同時に開設することを可
能とし、稼働システムがシステム障害時には稼働システ
ムで処理しきれなかった受信電文を保持し、待機システ
ムが稼働化するときに保持しておいた電文を待機システ
ムで再処理することを可能とする通信処理装置と、自シ
ステム総端末数と、高速切替え対象端末リンクと、待機
システムからの待機システム起動通知により待機システ
ムの起動を確認する待機システム起動確認手段を含む起
動制御手段と、この起動制御手段により稼働状態オンラ
インサービスシステムの起動時に呼び出され前記セショ
ン引継ぎファイルに前記自システム総端末数分のセショ
ン情報の引継ぎに十分な領域が存在するかどうかを確認
する引継ぎファイルサイズ確認手段と、待機システム起
動通知の受信時に前記待機システム起動確認手段により
起動され前記高速切替え対象端末リンクを参照して端末
名,セション属性およびセション開設/切断の区別から
なるセション情報を前記セション引継ぎファイルの一括
引継ぎ領域に前記自システム総端末数分一括して書き込
み一括書込み完了通知を発行するセション情報一括書込
み手段と、セション開設手段により端末の稼働セション
が開設されたときに呼び出され前記高速切替え対象端末
リンクを参照して端末名,セション属性およびセション
開設/切断の区別からなるセション情報を前記セション
引継ぎファイルの逐次引継ぎ領域に逐次書き込むセショ
ン情報逐次書込み手段とを備える稼働状態オンラインサ
ービスシステムと、自システム総端末数と、高速切替え
対象端末リンクと、前記セション引継ぎファイルに前記
自システム総端末数分のセション情報の引継ぎに十分な
領域が存在するかどうかを確認する引継ぎファイルサイ
ズ確認手段と、前記セション引継ぎファイルの一括引継
ぎ領域からセション情報を一括して読み取るセション情
報一括読取り手段と、前記セション引継ぎファイルの逐
次引継ぎ領域からセション情報を逐次読み取るセション
情報逐次読取り手段と、稼働システムからの一括書込み
完了通知により稼働システムの一括書込み完了を確認す
る稼働システム一括書込み完了確認手段を含む起動制御
手段と、稼働システム一括書込み完了確認手段により逐
次引継ぎ領域にセション情報がないかあっても古いと判
断された場合にタイマを設定する逐次読取りタイマ手段
とを備える待機状態オンラインサービスシステムとを有
する。
【0016】(2) また、本発明のホットスタンバイ
高速切替えシステムは、上記(1)に加えて、前記セシ
ョン引継ぎファイルが、起動識別子を含み、前記稼働状
態オンラインサービスシステムが、待機システムからの
起動識別子を含む待機システム起動通知により待機シス
テムの起動を確認し起動識別子を相手起動識別子を設定
する待機システム起動確認手段を持つ起動制御手段と、
前記相手起動識別子を前記セション引継ぎファイルに起
動識別子として書き込むセション情報一括書込み手段と
を備え、前記待機状態オンラインサービスシステムが、
一意の起動識別子を取得する起動識別値取得手段と、待
機システムの起動時に前記起動識別値取得手段により起
動識別子を取得して起動識別子を含む待機システム起動
通知を発行する起動制御手段と、稼働システムからの稼
働システム一括書込み完了通知により前記セション引継
ぎファイルの起動識別子と起動識別子とを比較し値が一
致しない場合には前記セション引継ぎファイルの不一致
通知を発行する稼働システム一括書込み完了確認手段と
を備える。
【0017】(3) さらに、本発明のホットスタンバ
イ高速切替えシステムは、上記(2)に加えて、前記セ
ション引継ぎファイルが、一括引継ぎ領域サイズを含
み、前記待機状態オンラインサービスシステムが、稼働
システムと必ずしも同一でない端末構成を持つ待機シス
テム上にあり、相手一括引継ぎ領域サイズと、この相手
一括引継ぎ領域サイズを参照して前記セション引継ぎフ
ァイルの一括引継ぎ領域を読み取るセション情報一括読
取り手段とを備える。
【0018】(4) さらにまた、本発明のホットスタ
ンバイ高速切替えシステムは、上記(3)に加えて、前
記待機状態オンラインサービスシステムが、稼働システ
ムからの稼働システム起動通知により稼働システムの起
動を確認する稼働システム起動確認手段を含む起動制御
手段と、前記高速切替え対象端末リンクをたどり開設さ
れているすべての待機セションを前記通信制御手段によ
り切断させる全セション切断手段とを含む。
【0019】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。
【0020】図1は、本発明の一実施例に係るホットス
タンバイ高速切替えシステムの構成を示すブロック図で
ある。本実施例のホットスタンバイ高速切替えシステム
は、システム間通信装置101および102と、障害検
出装置103と、通信処理装置104と、複数の端末1
05と、セション引継ぎファイル110と、稼働システ
ム200と、待機システム400とから、その主要部が
構成されている。
【0021】セション引継ぎファイル110は、起動識
別子111と、一括引継ぎ領域サイズ112と、一括引
継ぎ領域113と、逐次引継ぎ領域114とから構成さ
れている。
【0022】稼働システム200は、システム間通信手
段201と、システム間監視手段202と、通信制御手
段203と、稼働状態オンラインサービスシステム30
0とを含んで構成されている。
【0023】待機システム400は、システム間通信手
段401と、システム間監視手段402と、通信制御手
段403と、待機状態オンラインサービスシステム50
0とを含んで構成されている。
【0024】稼働状態オンラインサービスシステム30
0は、相手起動識別子311および待機システム起動確
認手段312を含む起動制御手段310と、自システム
総端末数321,一括引継ぎ領域サイズ322および引
継ぎファイルサイズ323の情報領域と、引継ぎファイ
ルサイズ確認手段331と、セション情報一括書込み手
段332と、セション情報逐次書込み手段333と、高
速切替え対象端末リンク341と、複数の端末状態テー
ブル342と、セション開設手段351とから構成され
ている。
【0025】待機状態オンラインサービスシステム50
0は、起動識別子511,起動識別値取得手段512,
稼働システム起動確認手段513および稼働システム一
括書込み完了確認手段514を含む起動制御手段510
と、自システム総端末数521,相手一括引継ぎ領域サ
イズ522,一括引継ぎ領域サイズ523および引継ぎ
ファイルサイズ524の情報領域と、引継ぎファイルサ
イズ確認手段531と、セション情報一括読取り手段5
32と、セション情報逐次読取り手段533と、逐次読
取りタイマ手段534と、全セション切断手段535
と、高速切替え対象端末リンク541と、端末状態テー
ブル542と、セション開設手段551とから構成され
ている。
【0026】なお、実際には、稼働状態オンラインサー
ビスシステム300と待機状態オンラインサービスシス
テム500とは、全く同じソフトウェア構成をもつが、
本実施例の説明上、稼働状態オンラインサービスシステ
ム300および待機状態オンラインサービスシステム5
00で関係のある部分のみについて説明する。
【0027】図2は、通常のホットスタンバイ動作であ
る稼働システム200を先に起動した場合の動作を示す
流れ図である。
【0028】図3は、稼働状態オンラインサービスシス
テム300を一旦正常終了させた後に待機状態オンライ
ンサービスシステム500を停止させずに稼働状態オン
ラインサービスシステム300を再起動した場合の動作
を示す流れ図である。
【0029】次に、このように構成された本実施例のホ
ットスタンバイ高速切替えシステムの動作について説明
する。
【0030】(1) まず、ホットスタンバイ高速切替
えシステムの動作の概要について述べる。
【0031】通信処理装置104は、待機セション可能
定義端末として定義された端末105について、稼働シ
ステム200からの稼働セションの開設と、待機システ
ム400からの待機セションの開設とを受け付ける。稼
働セションの開設時には実際の端末105との間のセシ
ョンが開設されるが、待機セションの開設時には通信処
理装置104と待機システム400との間だけのセショ
ンが開設される。
【0032】待機セション可能定義端末と定義された端
末105については、この端末105からの受信電文は
通信処理装置104内に保持され、稼働システム200
にてその電文処理が完了すると、稼働システム200か
ら通信処理装置104に対して電文廃棄指示を発行す
る。
【0033】稼働システム200がシステム停止したと
き、その事象を障害検出装置103によってシステム間
監視手段402が検出してシステム切替え処理が実行さ
れ、待機システム400からシステム切替え通知が通信
処理装置104に発行される。
【0034】稼働システム200のシステム停止で稼働
セションは切断または使用不可状態になるが、待機セシ
ョンを待機システム400から開設しておくことによ
り、システム切替え通知に応じて通信処理装置104は
端末105からのセションを稼働セションから待機セシ
ョンに切り替える。また、通信処理装置104に保持し
ていた受信電文が待機システム400に投入される。
【0035】これにより、システム切替えにおいて端末
105と通信処理装置104との間のセションを切断お
よび再接続することなく、また端末105からの受信電
文は稼働システム200または待機システム400で確
実に処理されるホットスタンバイシステムが成立する。
【0036】待機セション開設指示およびセション情報
は、システム間通信装置101および102ならびにセ
ション引継ぎファイル110を使用して稼働状態オンラ
インサービスシステム300から待機状態オンラインサ
ービスシステム500に伝達される。システム間通信装
置101および102は少量のデータを即時に伝達する
ことができ、セション引継ぎファイル110では大量の
データを伝達できるが伝達のきっかけがつかめない。本
実施例では、待機セション開設指示の伝達手順について
詳しく述べている。
【0037】稼働状態オンラインサービスシステム30
0では、引継ぎファイルサイズ確認手段331により、
自システムで定義されているすべての端末105のセシ
ョン情報のサイズの3倍+1以上の領域サイズがセショ
ン引継ぎファイル110にあることを確認する。これ
は、一括引継ぎ領域113として最大でもすべての端末
105分の領域を必要とし、逐次引継ぎ領域114で
は、通信処理装置104の異常などで端末105の障害
が一気に通知された場合でも、逐次引継ぎ領域114の
1/2で済むことで、逐次引継ぎ領域114の不足によ
るセション情報の欠落を未然に防ぐためである。
【0038】なお、同様のチェックは、稼働システム2
00のシステム停止によるシステム切替えにおいて、待
機状態オンラインサービスシステム500が稼働化する
ときにも必要なため、待機状態オンラインサービスシス
テム500の起動時でも実行する。
【0039】稼働状態オンラインサービスシステム30
0では、端末105の稼働セションが開設されたとき
に、この端末105は通信処理装置104の配下にて待
機セションが開設できる待機セション可能定義端末であ
るかどうかを知ることができる。オンラインサービス開
始以降に初めて稼働セションを開設するときに、端末1
05が待機セション可能定義端末であれば、高速切替え
対象端末リンク341に端末状態テーブル342をリン
クさせておく。なお、高速切替え対象端末リンク341
は、一旦接続されると、それ以降解除されない。
【0040】待機状態オンラインサービスシステム50
0の起動時は、システム間通信手段401および201
を利用して待機システム起動通知を稼働システム200
に送信する。稼働システム200は、セション情報の一
括書込みの時点での高速切替え対象端末リンク341に
端末状態テーブル342がリンクされたすべての端末1
05についてセション引継ぎファイル110の一括引継
ぎ領域113にセション情報を記録する。セション情報
の記録が完了した時点で、待機システム400に対して
一括書込み完了通知を発行する。なお、以降の稼働セシ
ョンの開設については、開設のたびにセション引継ぎフ
ァイル110の逐次引継ぎ領域114に記録する。
【0041】また、稼働状態オンラインサービスシステ
ム300は、システム間監視手段202に対してサービ
ス開始通知を発行する。
【0042】一括書込み完了通知を待機状態オンライン
サービスシステム500が認識すると、一括引継ぎ領域
113のセション情報を読み込み、稼働セションが開設
された端末105については待機セションを開設する。
【0043】一括引継ぎ領域113のセション情報の一
括読込みが完了したならば、セション情報一括読取手段
532は、システム間監視手段402に対して待機開始
通知を発行する。これによって、一括読込みが完了した
時点で、システム間監視手段402は、両システムにて
ホットスタンバイ準備完了となったことを認識し、コン
ソールメッセージを表示し、以降の稼働システムのシス
テム停止時にはシステム切替え動作を行うようになる。
【0044】待機状態オンラインサービスシステム50
0は、一括引継ぎ領域13のセション情報の一括読込み
完了時点で、逐次引継ぎ領域114を読み込んでみて、
セション情報が書き込まれていれば待機セションを開設
する。その後、タイマをかけて間欠的に逐次引継ぎ領域
114を読み込み、稼働システム200のセション状態
に合わせる。
【0045】待機状態オンラインサービスシステム50
0が起動したときに、そのときの日付時刻から待機シス
テム400の起動識別子511を生成し、待機システム
起動通知に起動識別子511を含ませて稼働システム2
00に通知する。
【0046】稼働システム200は、セション情報の一
括書込みの際に、受け取った起動識別子511をセショ
ン引継ぎファイル110に起動識別子111として記録
しておく。
【0047】一括書込みが完了した時点で、一括書込み
完了通知を待機状態オンラインサービスシステム500
が受け取る際に、セション引継ぎファイル110に記録
された起動識別子111を起動時に取得した起動識別子
511と比較する。値が異なれば、稼働システム200
と待機システム400とでセション引継ぎファイル11
0として異なるものを指定していると判断し、エラーメ
ッセージを表示するとともに、稼働状態オンラインサー
ビスシステム300に引継ぎ失敗通知を送る。引継ぎ失
敗通知は、稼働状態オンラインサービスシステム300
におけるエラーメッセージ表示に使用される。引継ぎ失
敗の場合、待機状態オンラインサービスシステム500
は起動失敗とする。
【0048】稼働状態オンラインサービスシステム30
0および待機状態オンラインサービスシステム500で
は、いずれの起動時にも、自システムに定義された端末
数から既述したようなセション引継ぎファイル110の
ファイルサイズの正当性の確認を行うが、両システムで
定義された端末数に比べてセション引継ぎファイル11
0のファイルサイズが十分に大きい場合、いずれのシス
テムのチェックでも認可される。
【0049】稼働状態オンラインサービスシステム30
0は、自システムで定義された端末数によって一括引継
ぎ領域サイズ322を決定すると、セション情報の一括
書込み時点でその一括引継ぎ領域サイズ112をセショ
ン引継ぎファイル110に記録しておく。
【0050】待機状態オンラインサービスシステム50
0は、セション情報の一括読込み時に一括引継ぎ領域サ
イズ112を読み取り、一括引継ぎ領域113と逐次引
継ぎ領域114との境界を認識して制御する。
【0051】なお、システム切替えの際に、待機状態オ
ンラインサービスシステム500が稼働化するときは、
待機システム400は、新稼働状態オンラインサービス
システムとして新たに起動したときに実行するセション
情報の一括書込みによって、待機システム400の端末
数に応じた一括引継ぎ領域サイズ523を新たに決定す
る。
【0052】稼働状態オンラインサービスシステム30
0が起動するときには、待機システム400に対して稼
働システム起動通知を送信する。待機状態オンラインサ
ービスシステム500では、稼働システム起動通知を受
けると、高速切替え対象端末リンク541を辿ってすべ
ての待機セションを切断する。これにより、待機システ
ム400に待機セションを残さずに一括引継ぎを実現す
ることで、稼働セションと待機セションとは一致したセ
ション属性を保つことができる。
【0053】(2) 次に、図1および図2を参照し
て、稼働システム200が先に起動する場合の動作につ
いて述べる。
【0054】ステップS201で、稼働状態オンライン
サービスシステム300が起動すると、起動制御手段3
10は、引継ぎファイルサイズ確認手段331を呼び出
す。引継ぎファイルサイズ確認手段331は、稼働シス
テム200に定義されている端末数を自システム総端末
数321に設定し、その値から一括引継ぎ領域サイズ3
22を計算して求める。詳しくは、引継ぎファイルサイ
ズ確認手段331は、セション引継ぎファイル110の
レコードサイズを取得し、そのレコードに端末名,セシ
ョン属性およびセション開設/切断の区分からなるセシ
ョン情報がいくつ記録できるかを求めて、自システム総
端末数321分のセション情報を記録するのに必要十分
なレコード数を求める。次に、引継ぎファイルサイズ確
認手段331は、セション引継ぎファイル110の総レ
コード数を引継ぎファイルサイズ323に設定し、引継
ぎファイルサイズ323が(一括引継ぎ領域サイズ32
2の3倍+1)以上あるかどうかを判断する。+1は、
起動識別子111および一括引継ぎ領域サイズ112の
ためのレコードである。引継ぎファイルサイズ323が
不足しているようであれば、引継ぎファイルサイズ確認
手段331は、稼働状態オンラインサービスシステム3
00のホットスタンバイ運用は継続できないとして、稼
働状態オンラインサービスシステム300の起動失敗と
する。
【0055】引継ぎファイルサイズ323が不足してい
なければ、ステップS202で、起動制御手段310
は、システム間監視手段202に対して稼働システム起
動通知を送信するように要求する。
【0056】ステップS203で、システム間監視手段
202は、稼動システム200と待機システム400と
を認識しているので、稼働システム起動通知をホットス
タンバイ関係となる待機状態オンラインサービスシステ
ム500に伝達するようにシステム間通信手段201に
要求する。システム間通信手段201は、システム間通
信装置101および102を介して通知内容を相手シス
テムに伝達する。同様に、システム間監視手段402に
対する送信要求は、稼働状態オンラインサービスシステ
ム300に伝達されるように制御される。なお、相手シ
ステムが未起動の場合には、送信要求は紛失される。通
常のホットスタンバイ運用形態の場合は、稼働状態オン
ラインサービスシステム300を先に起動させ、後で待
機状態オンラインサービスシステム500を起動させる
ので、稼働システム200が先に起動する今回の場合に
は、稼働システム起動通知は紛失される。
【0057】稼働状態オンラインサービスシステム30
0は、待機状態オンラインサービスシステム500の起
動を待ち合わせず、オンラインサービスを開始する。
【0058】ステップS204で、オンラインサービス
中に任意の端末105が稼働状態オンラインサービスシ
ステム300に稼働セションの開設を要求すると、セシ
ョン開設手段351は、この端末105に対応する端末
状態テーブル342にて接続処理を実施する。このと
き、セション開設手段351は、この端末105の端末
属性を取得し、通信処理装置104において待機セショ
ンを開設できる待機セション可能定義端末であるかどう
かを判断する。この端末105が待機セション可能定義
端末であるかどうかは、通信処理装置104の環境定義
においてあらかじめ指定しておくが、セション開設要求
の受付時の端末属性の定義によって待機システム400
にて待機セションが開設できるかどうかが判断できる。
【0059】端末105が待機セション可能定義端末で
ある場合は、セション開設手段351は、高速切替え対
象端末リンク341に端末状態テーブル342をリンク
する。なお、すでに接続中であれば、その操作は行わな
い。このようにして、待機セション可能定義端末である
端末105が一度でも稼働状態オンラインサービスシス
テム300に接続した場合には、高速切替え対象端末リ
ンク341にて順次アクセスできるようになる。
【0060】なお、待機状態オンラインサービスシステ
ム500で待機セションを開設する場合にも同様に、高
速切替え対象端末リンク541に端末状態テーブル54
2がリンクされる。これは、待機状態オンラインサービ
スシステム500がシステム切替え後に新稼働状態オン
ラインサービスシステムとなるときのためのものであ
る。
【0061】一方、稼働状態オンラインサービスシステ
ム300のオンラインサービス開始後には、ホットスタ
ンバイ監視成立のために待機状態オンラインサービスシ
ステム500が起動される。
【0062】ステップS221で、起動制御手段510
は、ステップS201と同様に、引継ぎファイルサイズ
524の正当性の確認動作を行う。このとき、稼働シス
テム200と待機システム400とで自システム総端末
数321および521や一括引継ぎ領域サイズ322お
よび523の値が異なっていてもかまわない。
【0063】ステップS222で、起動制御手段510
は、起動識別値取得手段512を呼ぶ。起動識別値取得
手段512は、システム日付時刻をミリ秒単位で取得す
る。本情報は48ビットで構成されており、32ビット
で時刻を、残り16ビットで日付を表現する。日付の表
現方式は、西暦年号の下2桁×366+その年の1月1
日を1とした経過日数で表現する。これにより、100
年間にわたって同一の値はとられないため、実質上の一
意の識別子を採番できる。起動制御手段510は、起動
識別値取得手段512により取得された値を起動識別子
511に設定する。
【0064】ステップS223で、起動制御手段510
は、起動識別子511を含む待機システム起動通知の送
信要求をシステム間監視手段402に発行する。
【0065】ステップS224で、システム間監視手段
402は、待機システム起動通知を稼働状態オンライン
サービスシステム300に伝達するようにシステム間通
信手段401に要求する。システム間通信手段401
は、待機システム起動通知をシステム間通信装置101
および102を介して稼働システム200に伝達する。
【0066】ステップS205で、待機システム起動確
認手段312は、待機システム400から送信されてき
た待機システム起動通知を受信し、待機システム起動通
知に含まれる起動識別子511を相手起動識別子311
に設定する。
【0067】ステップS206で、待機システム起動確
認手段312は、相手起動識別子311および一括引継
ぎ領域サイズ322の値をセション引継ぎファイル11
0の起動識別子111および一括引継ぎ領域サイズ11
2にそれぞれ記録する。次に、待機システム起動確認手
段312は、セション情報一括書込み手段332を起動
する。セション情報一括書込み手段332は、高速切替
え対象端末リンク341を参照し、高速切替え対象端末
であるすべての端末105について端末状態テーブル3
42から端末名,セション属性およびセション開設/切
断の区別をセション情報として取得し、セション引継ぎ
ファイル110の一括引継ぎ領域113に記録する。
【0068】セション情報の一括書込み処理が終了する
と、ステップS207で、待機システム起動確認手段3
12は、一括書込み完了通知の送信要求をシステム間監
視手段202に発行する。
【0069】ステップS208で、システム間監視手段
202は、一括書込み完了通知を待機状態オンラインサ
ービスシステム500に伝達するようにシステム間通信
手段201に要求する。システム間通信手段201は、
一括書込み完了通知をシステム間通信装置101および
102を介して待機システム400に伝達する。
【0070】また、ステップS209で、待機システム
起動確認手段312は、システム間監視手段202に対
してサービス開始通知を発行する。
【0071】以降、ステップS210で、セション開設
手段351によって新たに端末105の稼働セションが
開設されるときには、端末状態テーブル342の高速切
替え対象端末リンク341へのリンクが行われていなけ
ればリンクを行った後に、セション情報逐次書込み手段
333が呼び出される。
【0072】セション情報逐次書込み手段333は、端
末105の稼働セションの開設ならびに端末名およびセ
ション属性からなるセション情報をセション引継ぎファ
イル110の逐次引継ぎ領域114に書き込む。書き込
む領域は、(一括引継ぎ領域サイズ322+1)のとこ
ろから引継ぎファイルサイズ323のところまでを順次
使用する。領域がなくなれば、(一括引継ぎ領域サイズ
322+1)のところから再度書込みを行う(詳細につ
いては、本願出願人による特願平3−14986号を参
照のこと)。
【0073】ステップS225で、稼働システム一括書
込み完了確認手段514は、稼働システム200から送
信されてきた一括書込み完了通知を受信すると、セショ
ン引継ぎファイル110の第1レコードを読み込み、第
1レコード中の起動識別子111を起動識別子511と
比較する。値が一致しない場合には、稼働状態オンライ
ンサービスシステム300にて指定されたセション引継
ぎファイル110と待機状態オンラインサービスシステ
ム500にて指定したセション引継ぎファイル110と
の実体が合致していないことになるため、稼働システム
一括書込み完了確認手段514は、エラーメッセージを
出力して、システム間監視手段402に対してファイル
不一致通知の送信要求を発行し、待機状態オンラインサ
ービスシステム500は起動失敗となる。
【0074】ファイル不一致通知を受けた稼働状態オン
ラインサービスシステム300は、セション引継ぎファ
イル110の定義不一致による引継ぎ失敗を示すエラー
メッセージを出力する。
【0075】起動識別子111と起動識別子511との
値が一致した場合には、稼働システム一括書込み完了確
認手段514は、セション引継ぎファイル110の第1
レコード中の一括引継ぎ領域サイズ112を相手一括引
継ぎ領域サイズ522に設定する。相手一括引継ぎ領域
サイズ522は待機システム400でオンラインサービ
スが運用中のときにのみ参照され、待機システム400
のシステム停止後にシステム切替えが生じて稼働システ
ム200が新稼働状態として動作するときは、自システ
ム総端末数321から求めた一括引継ぎ領域サイズ32
3が使用される。これによって、稼働状態オンラインサ
ービスシステム300の自システム総端末数321と待
機状態オンラインサービスシステム500の自システム
総端末数521とが必ずしも一致していなくても、ホッ
トスタンバイシステムとして成立する。
【0076】この後、稼働システム一括書込み完了確認
手段514は、セション情報一括読取り手段532を呼
び出す。セション情報一括読取り手段532は、相手一
括引継ぎ領域サイズ522を参照してセション引継ぎフ
ァイル110の一括引継ぎ領域113を読み取る。
【0077】セション開設手段551は、セション情報
一括読取り手段532により読み取られたセション情報
を以下のように反映する。まず、端末状態テーブル54
2を検索することにより、端末名の端末105が待機シ
ステム400で定義されているかどうかを判断する。端
末105が待機システム400で定義されていれば、こ
の端末105が高速切替え対象端末かどうかを判断す
る。高速切替え対象端末でなければ、待機セションの開
設を却下し、この端末105については高速切替えの準
備ができなかったことをエラー表示する。また、この端
末105が高速切替え対象端末であれば、端末状態テー
ブル542を高速切替え対象端末リンク541にリンク
する。すでにリンクされている場合には、この動作を行
わない。最後に、セション開設手段551は、端末状態
テーブル542から待機システム400におけるセショ
ン属性を取得し、稼働システム200におけるセション
属性と比較する。通信制御手段203および403の動
作定義が稼働システム200と待機システム400とで
異なる場合には、セション属性が異なってしまい、シス
テム切替え後に端末105が通信を継続できなくなるこ
とがあるため、待機セションの開設を却下する。最後ま
で却下されなかった待機セションは開設される。
【0078】セション情報の一括読取りが完了すると、
ステップS226で、セション情報一括読取り手段53
2は、システム間監視手段402に対して待機開始通知
を発行する。
【0079】ステップS227では、ステップS209
でサービス開始通知が伝達され、またステップS226
で待機開始通知が伝達されると、ホットスタンバイ監視
成立となり、メッセージを表示する。以降では、稼働シ
ステム200がシステム停止するときは、ホットスタン
バイシステム切替えが実行されることを意味する。
【0080】また、セション情報の一括読取り完了時
に、ステップS228で、セション情報逐次読取り手段
533は、セション引継ぎファイル110の逐次引継ぎ
領域114を読んでみる。この時点で、ステップS21
0で稼働セションが開設されてセション情報の逐次書込
みが実行されていると、逐次引継ぎ領域114のセショ
ン情報が読み込まれ、セション開設手段551は待機セ
ションを開設する。すでに待機セションが開設済であっ
たならば、待機セションを一旦切断し、あらためて待機
セションを開設し、前述したステップS225と同様の
チェックを行う。セション情報逐次読取り手段533
は、逐次引継ぎ領域114にセション情報がないかあっ
ても古い場合には、逐次読取りタイマ手段534を呼び
出してタイマ(図示せず)を設定して処理を終了する。
【0081】タイマがタイムアウトとなったときは、ス
テプS229で、セション情報逐次読取り手段533が
呼び出され、上記ステップS228と同様に、セション
引継ぎファイル110の逐次引継ぎ領域114を読んで
みる。この時点で、ステップS210で稼働セションが
開設されてセション情報の逐次書込みが実行されている
と、逐次引継ぎ領域114のセション情報が読み込ま
れ、セション開設手段551は待機セションを開設す
る。すでに待機セションが開設済であったならば、セシ
ョン開設手段551は、待機セションを一旦切断し、あ
らためて待機セションを開設し、前述したステップS2
25と同様のチェックを行う。セション情報逐次読取り
手段533は、逐次引継ぎ領域114にセション情報が
ないかあっても古い場合には、逐次読取りタイマ手段5
34を呼び出してタイマを設定して処理を終了する。
【0082】(3) 次に、図1および図3を参照し
て、稼働状態オンラインサービスシステム300が一旦
正常終了した後に待機システムオンラインサービスシス
テム500を停止させずに稼働状態オンラインサービス
システム300を再起動する場合について説明する。
【0083】待機状態オンラインサービスシステム50
0がすでに起動している状態で、稼働状態オンラインサ
ービスシステム300が再起動すると、ステップS30
1では、ステップS201と同様に、引継ぎファイルサ
イズ確認手段331が、セション引継ぎファイル110
のファイルサイズの正当性を確認する。
【0084】ステップS302では、ステップS202
と同様に、起動制御手段310が、システム間監視手段
202に対して稼働システム起動通知の送信要求を行
う。
【0085】ステップS303では、すでに待機状態オ
ンラインサービスシステム500が起動しているため、
稼働システム起動通知は待機状態オンラインサービスシ
ステム500に伝達される。
【0086】ステップS321で、待機状態オンライン
サービスシステム500は、稼働システム起動通知を受
けると、稼働システム起動確認手段513に制御を移
す。
【0087】稼働システム起動確認手段513は、ま
ず、全セション切断手段535を呼ぶ。
【0088】全セション切断手段535は、高速切替え
対象端末リンク541をたどり、開設されているすべて
の待機セションを切断するように通信制御手段403に
要求する。以前開設した待機セションが残っている場
合、セション属性の食い違いの可能性は大いに高い。本
処理により、新たに稼働システム200が起動し直した
ときは、待機セションをすべて切断しておくことで、以
前に起動していた稼働システム200とセション属性が
一致しない場合でも、新たに開設された稼働セションに
対応した正しい待機セションを開設することができる。
【0089】また、ステップS228およびS229で
設定したタイマは、逐次読取りタイマ手段534によっ
てキャンセルする。これによって、セション引継ぎファ
イル110の逐次引継ぎ領域114の逐次読取りは停止
する。
【0090】ステップS322以降は、ステップS22
2以降と同様であるため、詳しい説明は省略する。ステ
ップS322で取得される起動識別子511は、以前と
は全く異なる値であり、セション引継ぎファイル110
の正当性を確実に保証する。また、ステップS325で
読み取った相手一括引継ぎ領域サイズ522は、以前と
は全く異なる値の可能性がある。唯一前回と変わらない
のは、高速切替え対象端末と一旦認識されて高速切替え
対象端末リンク541に接続された接続状態や、待機状
態オンラインサービスシステム500の起動時に設定さ
れた自システム総端末数521,一括引継ぎ領域サイズ
523および引継ぎファイルサイズ524である。
【0091】このようにして、稼働状態オンラインサー
ビスシステム300が後から再起動しても、ホットスタ
ンバイ高速切替えを有効とする。
【0092】
【発明の効果】
(1) 以上説明したように本発明は、待機システムが
起動する前はセション情報の書込みを行わず、待機シス
テムが起動した時点で稼働システムの全セション情報を
一旦引き継ぎ、その後のセション情報の変化分について
は逐一引き継ぐようにしたことにより、セション引継ぎ
ファイル上で待機システムに未引継ぎのセション情報が
溢れないようにすることができるという効果がある。ま
た、稼働システムのセション情報がすべて引き継がれた
時点で、ホットスタンバイ監視成立、すなわち稼働シス
テムのシステム停止時には待機システムに切り替わる状
態になったということを表示するようにすることで、本
表示が確認されればシステムダウン時には高速なシステ
ム切替えが確実に実施されることがわかるという効果が
ある。
【0093】(2) また、稼働システムと待機システ
ムとが同一のセション引継ぎファイルを使用しているか
どうかの確認を行い両システムにおけるセション引継ぎ
ファイルの間違えた指定を検出して、異なるファイルで
あればエラーメッセージを表示するようにしたことによ
り、システム切替えが高速に実施されないことを確認で
きるという効果がある。
【0094】(3) さらに、1つのセション引継ぎフ
ァイルの一括引継ぎ領域と逐次引継ぎ領域との分割場所
は稼働システムの定義に依存させ、この分割場所を引き
継ぐようにしたことにより、稼働システムと待機システ
ムとにおいて定義された端末数が異なっても、端末数の
違いを克服して引継ぎを実現することができるという効
果がある。
【0095】(4) さらにまた、稼働システムが起動
したことを待機システムが感知したときに存在するすべ
ての待機セションを切断するようにしたことにより、実
際に起動した稼働システムのセション情報の引継ぎのみ
を実行することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るホットスタンバイ高速
切替えシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例のホットスタンバイ高速切替えシステ
ムにおいて通常のホットスタンバイ動作である稼働シス
テムを先に起動した場合の動作を示す流れ図である。
【図3】本実施例のホットスタンバイ高速切替えシステ
ムにおいて稼働状態オンラインサービスシステムを一旦
正常終了させた後に待機状態オンラインサービスシステ
ムを停止させずに稼働状態オンラインサービスシステム
を再起動した場合の動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
101,102 システム間通信装置 103 障害検出装置 104 通信処理装置 105 端末 110 セション引継ぎファイル 111 起動識別子 112 一括引継ぎ領域サイズ 113 一括引継ぎ領域 114 逐次引継ぎ領域 200 稼働システム 201,401 システム間通信手段 202,402 システム間監視手段 203,403 通信制御手段 300 稼働状態オンラインサービスシステム 310,510 起動制御手段 311 相手起動識別子 312 待機システム起動確認手段 321,521 自システム総端末数 322,523 一括引継ぎ領域サイズ 323,524 引継ぎファイルサイズ 331,531 引継ぎファイルサイズ確認手段 332 セション情報一括書込み手段 333 セション情報逐次書込み手段 341,541 高速切替え対象端末リンク 342,542 端末状態テーブル 351,551 セション開設手段 400 待機システム 500 待機状態オンラインサービスシステム 511 起動識別子 512 起動識別値取得手段 513 稼働システム起動確認手段 514 稼働システム一括書込み完了確認手段 522 相手一括引継ぎ領域サイズ 532 セション情報一括読取り手段 533 セション情報逐次読取り手段 534 逐次読取りタイマ手段 535 全セション切断手段

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 稼働システムと同じハードウェア構成お
    よびソフトウェア構成をとった待機システムを用意し、
    待機システムをオンラインサービスが即実行可能となる
    ようにあらかじめ待機させている状態で稼働システムに
    おいてオンラインサービスを提供しているような場合に
    稼働システムのシステム障害にてすみやかに待機システ
    ムでの運用に切り替えることでサービス停止時間を少な
    くするようにしたホットスタンバイシステムにおいて、 稼働システムと待機システムとで共有され一括引継ぎ領
    域と逐次引継ぎ領域とを備えたセション引継ぎファイル
    と、 稼働システムと待機システムとの間の通信を行うシステ
    ム間通信手段と、 稼働システムと待機システムとの間の監視を行うシステ
    ム間監視手段と、 稼働システムと待機システムとで共有され、同一の端末
    に対して両システムからセションを同時に開設すること
    を可能とし、稼働システムがシステム障害時には稼働シ
    ステムで処理しきれなかった受信電文を保持し、待機シ
    ステムが稼働化するときに保持しておいた電文を待機シ
    ステムで再処理することを可能とする通信処理装置と、 自システム総端末数と、高速切替え対象端末リンクと、
    待機システムからの待機システム起動通知により待機シ
    ステムの起動を確認する待機システム起動確認手段を含
    む起動制御手段と、この起動制御手段により稼働状態オ
    ンラインサービスシステムの起動時に呼び出され前記セ
    ション引継ぎファイルに前記自システム総端末数分のセ
    ション情報の引継ぎに十分な領域が存在するかどうかを
    確認する引継ぎファイルサイズ確認手段と、待機システ
    ム起動通知の受信時に前記待機システム起動確認手段に
    より起動され前記高速切替え対象端末リンクを参照して
    端末名,セション属性およびセション開設/切断の区別
    からなるセション情報を前記セション引継ぎファイルの
    一括引継ぎ領域に前記自システム総端末数分一括して書
    き込み一括書込み完了通知を発行するセション情報一括
    書込み手段と、セション開設手段により端末の稼働セシ
    ョンが開設されたときに呼び出され前記高速切替え対象
    端末リンクを参照して端末名,セション属性およびセシ
    ョン開設/切断の区別からなるセション情報を前記セシ
    ョン引継ぎファイルの逐次引継ぎ領域に逐次書き込むセ
    ション情報逐次書込み手段とを備える稼働状態オンライ
    ンサービスシステムと、 自システム総端末数と、高速切替え対象端末リンクと、
    前記セション引継ぎファイルに前記自システム総端末数
    分のセション情報の引継ぎに十分な領域が存在するかど
    うかを確認する引継ぎファイルサイズ確認手段と、前記
    セション引継ぎファイルの一括引継ぎ領域からセション
    情報を一括して読み取るセション情報一括読取り手段
    と、前記セション引継ぎファイルの逐次引継ぎ領域から
    セション情報を逐次読み取るセション情報逐次読取り手
    段と、稼働システムからの一括書込み完了通知により稼
    働システムの一括書込み完了を確認する稼働システム一
    括書込み完了確認手段を含む起動制御手段と、稼働シス
    テム一括書込み完了確認手段により逐次引継ぎ領域にセ
    ション情報がないかあっても古いと判断された場合にタ
    イマを設定する逐次読取りタイマ手段とを備える待機状
    態オンラインサービスシステムとを有することを特徴と
    するホットスタンバイ高速切替えシステム。
  2. 【請求項2】 前記セション引継ぎファイルが、起動識
    別子を含み、 前記稼働状態オンラインサービスシステムが、待機シス
    テムからの起動識別子を含む待機システム起動通知によ
    り待機システムの起動を確認し起動識別子を相手起動識
    別子を設定する待機システム起動確認手段を持つ起動制
    御手段と、前記相手起動識別子を前記セション引継ぎフ
    ァイルに起動識別子として書き込むセション情報一括書
    込み手段とを備え、 前記待機状態オンラインサービスシステムが、一意の起
    動識別子を取得する起動識別値取得手段と、待機システ
    ムの起動時に前記起動識別値取得手段により起動識別子
    を取得して起動識別子を含む待機システム起動通知を発
    行する起動制御手段と、稼働システムからの稼働システ
    ム一括書込み完了通知により前記セション引継ぎファイ
    ルの起動識別子と起動識別子とを比較し値が一致しない
    場合には前記セション引継ぎファイルの不一致通知を発
    行する稼働システム一括書込み完了確認手段とを備える
    請求項1記載のホットスタンバイ高速切替えシステム。
  3. 【請求項3】 前記セション引継ぎファイルが、一括引
    継ぎ領域サイズを含み、 前記待機状態オンラインサービスシステムが、稼働シス
    テムと必ずしも同一でない端末構成を持つ待機システム
    上にあり、相手一括引継ぎ領域サイズと、この相手一括
    引継ぎ領域サイズを参照して前記セション引継ぎファイ
    ルの一括引継ぎ領域を読み取るセション情報一括読取り
    手段とを備える請求項2記載のホットスタンバイ高速切
    替えシステム。
  4. 【請求項4】 前記待機状態オンラインサービスシステ
    ムが、稼働システムからの稼働システム起動通知により
    稼働システムの起動を確認する稼働システム起動確認手
    段を含む起動制御手段と、前記高速切替え対象端末リン
    クをたどり開設されているすべての待機セションを前記
    通信制御手段により切断させる全セション切断手段とを
    含む請求項3記載のホットスタンバイ高速切替えシステ
    ム。
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