JP2023523789A - イメージングシステム - Google Patents

イメージングシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2023523789A
JP2023523789A JP2022566164A JP2022566164A JP2023523789A JP 2023523789 A JP2023523789 A JP 2023523789A JP 2022566164 A JP2022566164 A JP 2022566164A JP 2022566164 A JP2022566164 A JP 2022566164A JP 2023523789 A JP2023523789 A JP 2023523789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
imaging system
imaging
pullback
assembly
connector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022566164A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021222530A5 (ja
Inventor
ウーギ,ジョヴァンニ
メロ,ヘンドリック
ブラウン-ジョーンズ,テイラー
エイ バトルズ,クリストファー
ペトロフ,クリストファー
ピーターセン,クリストファー
ブードロー,キース
マクスウェル フラハーティ,アール
クリストファー フラハーティ,ジェイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gentuity LLC
Original Assignee
Gentuity LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gentuity LLC filed Critical Gentuity LLC
Publication of JP2023523789A publication Critical patent/JP2023523789A/ja
Publication of JPWO2021222530A5 publication Critical patent/JPWO2021222530A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/04Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor combined with photographic or television appliances
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/0059Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence
    • A61B5/0062Arrangements for scanning
    • A61B5/0066Optical coherence imaging
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/06Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor with illuminating arrangements
    • A61B1/07Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor with illuminating arrangements using light-conductive means, e.g. optical fibres
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/12Devices for detecting or locating foreign bodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/08Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings
    • A61B8/0833Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings involving detecting or locating foreign bodies or organic structures
    • A61B8/0841Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings involving detecting or locating foreign bodies or organic structures for locating instruments

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Abstract

イメージングプローブとイメージングアセンブリとを備える患者用のイメージングシステムが提供される。イメージングプローブは、細長いシャフトと、回転可能な光学コアと、該光学コアの遠位端に近接して配置された光学アセンブリとを備える。前記シャフトは、近位端、遠位部、および、近位端と遠位部との間に延びる管腔を備える。前記光学コアは、近位端および遠位端を備え、光学コアの少なくとも一部が前記シャフトの管腔内に配置される。前記光学アセンブリは、画像化される組織に光を向かわせて、画像化される組織からの反射光を収集するように構成される。イメージングアセンブリは、イメージングプローブに光学的に結合するように構築かつ配置される。イメージングアセンブリは、イメージングプローブ内に光を放射し、光学アセンブリによって収集された反射光を受け取るように構成される。【選択図】図1

Description

本願は、2020年4月29日に出願された「Imaging System(イメージングシステム)」という表題の米国仮出願番号63/017258の利益を主張し、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2021年3月1日に出願された「Optical Imaging Systems(光学イメージングシステム)」という表題の米国仮出願番号63/154934の利益を主張し、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2015年4月16日に出願された「Micro-Optic Probes for Neurology(神経学用微小光学プローブ)」という表題の米国仮出願番号62/148355に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2016年4月13日に出願された「Micro-Optic Probes for Neurology(神経学用微小光学プローブ)」という表題の米国仮出願番号62/322182に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2016年4月15日に出願された「Micro-Optic Probes for Neurology(神経学用微小光学プローブ)」という表題の国際特許出願番号PCT/US2016/027764、すなわち、2016年10月20日に公開された国際公開第2016/168605号に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2017年10月12日に出願された「Micro-Optic Probes for Neurology(神経学用微小光学プローブ)」という表題の米国特許出願番号15/566041、すなわち、2018年5月10日に公開された米国特許出願公開第2018/0125372号明細書に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2015年8月31日に出願された「Micro-Optic Probes for Neurology(神経学用微小光学プローブ)」という表題の米国仮出願番号62/212173に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2016年7月29日に出願された「Micro-Optic Probes for Neurology(神経学用微小光学プローブ)」という表題の米国仮出願番号62/368387に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2016年8月30日に出願された「Micro-Optic Probes for Neurology(神経学用微小光学プローブ)」という表題の国際特許出願番号PCT/US2016/049415、すなわち、2017年3月9日に公開された国際公開第2017/040484号に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2018年2月9日に出願された「Micro-Optic Probes for Neurology(神経学用微小光学プローブ)」という表題の米国特許出願番号15/751570、すなわち、2020年4月28日に発行された米国特許第10631718号明細書に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2020年3月17日に出願された「Micro-Optic Probes for Neurology(神経学用微小光学プローブ)」という表題の米国特許出願番号16/820991、すなわち、2021年2月18日に公開された米国特許出願公開第2021/0045622号明細書に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2017年11月28日に出願された「Imaging System(イメージングシステム)」という表題の米国仮出願番号62/591403に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2018年5月14日に出願された「Imaging System(イメージングシステム)」という表題の米国仮出願番号62/671142に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2018年11月28日に出願された「Imaging System(イメージングシステム)」という表題の国際特許出願番号PCT/US2018/062766、すなわち、2019年6月6日に公開された国際公開第2019/108598号に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2020年5月14日に出願された「Imaging System(イメージングシステム)」という表題の米国特許出願番号16/764087、すなわち、2020年9月17日に公開された米国特許出願公開第2020/0288950号明細書に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2018年9月17日に出願された「Imaging System with Optical Pathway(光路を備えたイメージングシステム)」という表題の米国仮出願番号62/732114に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2019年9月17日に出願された「Imaging System(イメージングシステム)」という表題の国際特許出願番号PCT/US2019/051447、すなわち、2020年3月26日に公開された国際公開第2020/061001号に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2021年3月16日に出願された「Imaging System with Optical Pathway(光路を備えたイメージングシステム)」という表題の米国特許出願番号17/276500に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2019年4月30日に出願された「Imaging Probe with Fluid Pressurization Element(流体加圧要素を備えたイメージングプローブ)」という表題の米国仮出願番号62/840450に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2020年4月30日に出願された「Imaging Probe with Fluid Pressurization Element(流体加圧要素を備えたイメージングプローブ)」という表題の国際特許出願番号PCT/US2020/030616、すなわち、2020年11月5日に公開された国際公開第2020/223433号に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2019年5月21日に出願された「OCT-Guided Treatment of a Patient(患者のOCT誘導治療)」という表題の米国仮出願番号62/850945に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2019年9月26日に出願された「OCT-Guided Treatment of a Patient(患者のOCT誘導治療)」という表題の米国仮出願番号62/906353に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
本願は、2020年5月21日に出願された「Systems and Methods for OCT-Guided Treatment of a Patient(患者のOCT誘導治療のためのシステムおよび方法)」という表題の国際特許出願番号PCT/US2020/033953、すなわち、2020年11月26日に公開された国際公開第2020/237024号に関連しており、その内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
[発明の分野]
本発明は、概して、イメージングシステムに関し、特に、イメージングプローブ及びデリバリー装置を備えた血管内イメージングシステムに関する。
患者の心臓を画像化するための血管内プローブなど、患者の様々な体内部位を画像化するためのイメージングプローブ(画像化プローブ)が商品化されている。現在のイメージングプローブは、その大きさと剛性のせいで、特定の解剖学的位置に到達する能力が制限されている。現在のイメージングプローブは、ガイドワイヤを介して挿入されるため、その配置を損なうことがあり、該イメージングプローブが挿入される1つまたは複数のデリバリーカテーテル(デリバリー装置)の使用が制限されることがある。縮小された直径と高い柔軟性を備えたプローブを有するイメージングシステム(画像化システム)、および、これらの改良されたイメージングプローブと互換性のある1つまたは複数のデリバリー装置を備えたシステムが求められている。
本発明の概念の一態様によれば、患者用のイメージングシステムは、イメージングプローブ、光学アセンブリ、およびイメージングアセンブリを備える。イメージングプローブは、近位端、遠位部、および、近位端と遠位部との間に延びる管腔を有する細長いシャフトと、近位端および遠位端を有する回転可能な光学コアとを備え、回転可能な光学コアの少なくとも一部が、細長いシャフトの管腔内に配置される。光学アセンブリは、回転可能な光学コアの遠位端に近接して配置され、画像化される組織に光を向かわせて、画像化される組織からの反射光を収集するように構成される。イメージングアセンブリは、イメージングプローブに光学的に結合するように構築および配置され、イメージングプローブ内に光を放射し、光学アセンブリによって収集された反射光を受け取るように構成される。
いくつかの実施形態において、イメージングシステムは、キャリアを有する後退アセンブリをさらに備え、イメージングプローブは、プルバックコネクタを備え、キャリアは、プルバックコネクタに取り外し可能に取り付けるように構成される。イメージングシステムはさらに、後退アセンブリに動作可能に取り付けられ、イメージングプローブが挿入され得るデリバリーカテーテルを備え、キャリアは、オペレータがデリバリーカテーテルに対するプルバックコネクタの位置を調整できるように構成されたツーピースアセンブリを備え得る。ツーピースアセンブリは、少なくとも5mm、少なくとも7mm、および/または、少なくとも15mmの距離まで、デリバリーカテーテルに対するプルバックコネクタの位置を調整するように構成され得る。ツーピースアセンブリは、デリバリーカテーテルに対するプルバックコネクタの位置を、1.0mm、0.7mm、0.5mm、および/または0.3mmの小さな増分で調整するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、イメージングシステムは、持続時間を決定するように構成されたアルゴリズムをさらに備え得る。アルゴリズムは、決定された持続時間に基づいて血管の流れの動的パラメータを計算するようにさらに構成され得る。
いくつかの実施形態において、イメージングシステムはプルバック処理を実行するように構成され、イメージングシステムはさらに、T波の検出に基づいてプルバック処理を開始するように構成される。
いくつかの実施形態において、イメージングシステムはプルバック処理を実行するように構成され、イメージングシステムは血管造影画像の分析に基づいてプルバック処理を開始するようにさらに構成される。
いくつかの実施形態では、イメージングシステムは、プルバック処理を実行するように構成され、イメージングシステムはさらに、EKG信号(例えば、イメージングシステムのアルゴリズムによるOCTデータの分析を介して生成されるEKG信号)の分析に基づいてプルバック処理を開始するように構成される。
いくつかの実施形態において、イメージングシステムはプルバック処理を実行するように構成され、イメージングシステムはさらに、撮像(画像化)される位置からの血液の除去の検出に基づいてプルバック処理を開始するように構成される。
いくつかの実施形態において、イメージングシステムはプルバック処理を実行するように構成され、イメージングシステムはさらに、同時に2つのトリガ条件が存在(成立)することに基づいてプルバック処理を開始するように構成される。第1のトリガ条件は、撮像される位置からの血液の除去の検出を含んでもよく、第2のトリガ条件は、EKG信号の分析に基づくものであってもよい。
いくつかの実施形態において、光学アセンブリは、第1の血管内に配置されるように構成され、イメージングシステムは、第1の血管の外側の標的位置の画像を生成するように構成される。第1の血管は脳の血管を含んでもよく、標的位置は脳の血管の外側における脳内の位置を含んでもよい。組織に向けられる光、および/または、組織から収集された光は脳脊髄液を通過する。標的位置は、腫瘍組織、神経突起斑、アミロイド斑、脳梗塞、アテローム性動脈硬化症、および/または、患者の疾患若しくは障害に関連する他の組織など、疾患の1つまたは複数の生理学的マーカーを有する位置を含み得る。標的位置は、血管内の位置、血管外の位置、血管周囲構造、くも膜下腔、および/または、くも膜小柱を含み得る。
いくつかの実施形態において、イメージングシステムは、画像化される組織の斜め描写を含む第1のモードと、画像化される組織のフライスルー描写を含む第2のモードとで画像データを表示するように構成される。イメージングシステムは、オペレータが第1のモードと第2のモードとの間で移行できるように構成され得る。
いくつかの実施形態において、光学アセンブリは、血管性認知症および/またはアルツハイマー病の1つまたは複数の生理学的マーカーの画像を生成するために頭蓋内血管系の管腔内に配置されるように構成される(例えば、これらの生理学的マーカーが、光学アセンブリが配置される管腔内および/または管腔外における解剖学的位置にある場合)。生理学的マーカーは、アミロイド斑、神経突起斑、脳梗塞、アテローム性動脈硬化、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ、2つ、またはそれ以上のマーカーを含み得る。
本明細書に記載の技術と、その属性および付随する利点とは、代表的な実施形態を例示した添付図面と併せて解釈される以下の詳細な説明を考慮することで、最もよく認識および理解されるであろう。
[参照による組み込み]
本明細書で言及されるすべての刊行物、特許、および特許出願は、あたかも個々の刊行物、特許、または特許出願が、参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示された場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で言及されたすべての刊行物、特許、および特許出願の内容は、すべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の概念と一致するイメージングシステムであって、イメージングプローブと、独立した後退アセンブリおよび回転アセンブリとを備えるイメージングシステムの概略図を示す。 本発明の概念と一致するイメージングシステムであって、患者インターフェースモジュールに操作可能に取り付け可能なイメージングプローブと、患者インターフェースモジュールおよびイメージングプローブに操作可能に取り付け可能な独立したプルバックモジュールとを備えるイメージングシステムの概略図を示す。 本発明の概念と一致するイメージングシステムであって、回転動力要素に取り付けるための第1のコネクタと、後退動力要素に取り付けるための第2のコネクタとを有するモジュールに動作可能に取り付け可能なイメージングプローブを備えるイメージングシステムの概略図を示す。 本発明の概念と一致する、患者インターフェースモジュールに取り付けられているコネクタの斜視図を示す。 本発明の概念と一致するプルバックハウジングの斜視図を示す。 本発明の概念と一致する、患者インターフェースモジュールに取り付けられているコネクタの斜視図を示す。 本発明の概念と一致する、イメージングシステムと共に使用するためのアダプタの斜視図を示す。 本発明の概念と一致する、イメージングプローブおよびデリバリーカテーテルの一部に動作可能に取り付けられたプルバックモジュールの斜視図を示す。 本発明の概念と一致する、プルバックモジュールの一部の分解図を示す。 本発明の概念と一致する、OCTを使用して冠血流予備量比(FFR)を計算する方法のフローチャートを示す。 本発明の概念と一致する、プルバック撮像法を始動させる方法のフローチャートを示す。 本発明の概念と一致する、複数のトリガに基づいてプルバック撮像法を始動させる方法のフローチャートを示す。 本発明の概念と一致する、脳液中に浮かぶ血管を示すOCT画像を示す。 本発明の概念と一致する、イメージングプローブの一部を示す。 本発明の概念と一致する、イメージングプローブの一部を示す。 本発明の概念と一致する、イメージングプローブの一部を示す。 本発明の概念と一致する、管腔の画像データの表示を示す。 本発明の概念と一致する、管腔の画像データの表示を示す。 本発明の概念と一致する、管腔の画像データの表示を示す。 本発明の概念と一致する、管腔の画像データの表示を示す。 本発明の概念と一致する、管腔の画像データの表示を示す。
以下、本実施形態の技術を詳細に説明し、その例を添付の図面に示す。同様の構成要素を参照するために、同様の参照符号が使用される場合がある。ただし、以下の説明は、本開示を特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、本明細書に記載された実施形態の様々な修正、均等物、および/または代替物を含むと解釈されるべきである。
本明細書で使用される用語に関して、「備える」(およびこれに関連する任意の形式の用語)、「有する」(およびこれに関連する任意の形式の用語)、「含む」(およびこれに関連する任意の形式の用語)、または「包含する」(およびこれに関連する任意の形式の用語)といった用語は、記載された機能、整数、ステップ、動作(操作)、要素、および/または構成要素の存在を特定するものであって、1つ又は複数の他の機能、整数、ステップ、動作(操作)、要素、構成要素、および/または、これらの組み合わせの存在または追加を排除するものでないことが理解されるであろう。
また、第1、第2、第3などの用語は、様々な限定要素、部品、構成要素、領域、層および/または部分(セクション)を説明するために本明細書で使用される場合があるが、これらの限定要素、部品、構成要素、領域、層および/または部分(セクション)は、これらの用語によって制限されるべきでないことが理解されるであろう。これらの用語は、ある1つの限定要素、部品、構成要素、領域、層、または部分(セクション)を、別の限定要素、部品、構成要素、領域、層、または部分(セクション)と区別するためにのみ使用される。したがって、本出願の教示から逸脱しない限り、以下で述べられる第1の限定要素、部品、構成要素、領域、層、または部分(セクション)は、第2の限定要素、部品、構成要素、領域、層、または部分(セクション)とも呼ばれ得る。
さらに、ある要素が別の要素に対して「上にある」、「取り付けられる」、「接続される」、または「結合される」と言及される場合、当該別の要素に対して、直接、上にあったり、取り付けられたり、接続されたり、結合されたりしてもよいし、1つ又は複数の介在要素が存在してもよいことが理解されるであろう。対照的に、ある要素が別の要素に対して「直接上にある」、「直接取り付けられる」、「直接接続される」、または「直接結合される」と言及される場合、介在する要素は存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の用語(例えば、「間」と「直接的な間」、「隣接」と「直接隣接」など)も同様に解釈されるべきである。
さらに、第1の要素が第2の要素の「中」、「上」、および/または「内」にあると言及される場合、第1の要素は、第2の要素の内部空間内、第2の要素の一部内(例えば、第2の要素の壁内)、第2の要素の外面上および/または内面上、並びに、これらの1つ又は複数の組み合わせに配置され得ることが理解されるであろう。
本明細書で使用される「近接」という用語は、第1の構成要素または第1の場所が第2の構成要素または第2の場所に近接していることを説明するために使用される場合、第2の構成要素または第2の場所に近い1つまたは複数の場所、並びに、第2の構成要素または第2の場所の中、上、および/または内にある場所を含むと解釈されるべきである。例えば、ある解剖学的部位(例えば、標的組織の位置)に近接して配置される構成要素は、当該解剖学的部位の近くに配置される構成要素、ならびに、当該解剖学的部位の中、上、および/または内に配置される構成要素を含む。
「下」、「下部」、「下側」、「上」、「上側」などの空間的に相対的な用語は、例えば図示されるような、ある要素および/または特徴と別の要素および/または特徴との関係を説明するために使用され得る。さらに、空間的に相対的な用語は、図示されている向きに加えて、使用中および/または動作中のデバイスのさまざまな向きを包含することを意図していることを理解されたい。例えば、図中のデバイスが反転されると、他の要素または特徴の「下部」および/または「下側」と説明された要素は、当該他の要素または特徴の「上」に向けられることになる。デバイスは、(例えば、90度回転されたり、他の方向に向けられたりするなど)別の方向に向けられてもよく、これに応じて、本明細書で使用される空間的に相対的な記述が解釈される。
本明細書で使用される場合、「減らす」、「減らしている」、「低減(減少、削減)」などの用語は、量を減らすことを含むものであり、ゼロまで減らすことも含むものとする。発生の可能性の低減には、発生の防止(抑制)が含まれるものとする。これに応じて、「防止(抑制)する」、「防止(抑制)している」、および「防止(抑制)」という用語は、「低減(減少、削減)」の行為を含むものとする。
本明細書で使用される「および/または」という用語は、2つの指定された特徴または構成要素のそれぞれの特定の開示として解釈されるべきであり、他のものを伴うか否かを問わないものとする。例えば、「Aおよび/またはB」は、(i)A、(ii)B、および(iii)AおよびB、のそれぞれがあたかも本明細書において個別に記載されているかのような、それぞれの特定の開示とみなされるべきである。
本明細書で使用される「1つ又は複数」という用語は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、またはそれ以上の任意の個数までを意味し得る。
本明細書において、「およびそれらの組み合わせ」並びに「およびこれらの組み合わせ」という用語は、単独または集合的に含まれる項目のリストの後にそれぞれ使用され得る。例えば、A、B、C、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、構成要素、プロセス、および/または他の項目は、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の項目A、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の項目B、および/または、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の項目Cからなる1つ又は複数の要素のセットを含むものとする。
本明細書において、特に明記しない限り、「および」は「または」を意味し、「または」は「および」を意味し得る。例えば、ある特徴がA、B、またはCを有すると記述されている場合、その特徴は、A、B、C、または、これらの任意の組み合わせを有し得る。同様に、ある特徴がA、B、およびCを有すると記述されている場合、その特徴は、A、B、またはCのうちの1つ又は2つのみを有し得る。
本明細書での使用において、定量化可能なパラメータが、第1の値Xと第2の値Yとの「間」の値を有すると説明される場合、当該パラメータは、少なくともXの値、Y以下の値、および/または、少なくともXかつY以下の値を有するパラメータを含むものとする。例えば、1と10との間の長さには、少なくとも1の長さ(10よりも大きい値を含む)、10未満の長さ(1未満の値を含む)、および/または、1よりも大きく且つ10よりも小さい値が含まれるものとする。
本開示で使用される「するように構成(設定)され」という表現は、状況に応じて、例えば、「に適した」、「する能力を有する」、「するように設計された」、「するように適合され」、「するように作られ」、「することが可能な」という表現と交換可能に使用され得る。当該「するように構成(設定)され」という表現は、ハードウェアで「特別に設計され」ることだけを意味するものではない。状況によっては、「するように構成されたデバイス(装置)」という表現は、該デバイスが別のデバイスまたは構成要素と共に動作「可能」であることを意味し得る。
本明細書で使用される「約」または「およそ」という用語は、プラスマイナス30%を指すものとする。
本明細書で使用される「閾値」という用語は、所望の状態または望ましくない状態に相関する値の最大レベル、最小レベル、および/または範囲を指す。いくつかの実施形態において、システムパラメータは、所望の効果(例えば、有効な治療)を引き起こすような値の、および/または、望ましくない事象(例えば、デバイスおよび/または臨床的有害事象)を防止または軽減(以下、これらを含めて「防止」という)するような値の、最小閾値を上回るように、最大閾値を下回るように、閾値範囲内に、および/または、閾値範囲外に維持される。いくつかの実施形態において、システムパラメータは、第1の閾値よりも大きく(例えば、組織に所望の治療効果をもたらすための第1の温度閾値よりも大きく)、第2の閾値よりも小さく(例えば、望ましくない組織損傷を防止するための第2の温度閾値よりも小さく)維持される。いくつかの実施形態において、閾値は、患者の変動性、システムの変動性、公差などを考慮するなどの、安全マージンを含むように決定される。本明細書で使用される「閾値を超える」とは、最大閾値を上回る、最小閾値を下回る、閾値の範囲内、および/または、閾値の範囲外になるパラメータを指すものとする。
本明細書で説明される「室圧」は、本発明の概念のシステムおよびデバイス(装置)を取り囲む環境の圧力を意味するものとする。陽圧には、室圧を超える圧力、または、バルブなどの流体経路構成要素の前後の正の差圧など、単に別の圧力よりも大きい圧力が含まれる。陰圧には、室圧よりも低い圧力、または、バルブなどの流体経路構成要素の前後の負の差圧など、別の圧力よりも低い圧力が含まれる。陰圧には、真空が含まれ得るが、室圧を下回る圧力を意味するものではない。本明細書で使用される「真空」という用語は、完全または部分的な真空、あるいは、本明細書で説明される任意の陰圧を指すために使用され得る。
非円形の形状を説明するために本明細書で使用される「直径」という用語は、説明されている形状に近似する仮想円の直径として解釈されるべきである。例えば、ある構成要素の断面など、断面を説明する場合、「直径」という用語は、説明されている構成要素の断面と同じ断面積を有する仮想円の直径を表すものとして解釈される。
本明細書で使用される構成要素の「主軸」および「副軸」という用語は、当該構成要素を完全に取り囲み得る最小容積の仮想円筒の長さおよび直径である。
本明細書で使用される「機能要素」という用語は、ある機能を実行するように構成および配置された1つまたは複数の要素を含むと解釈されるべきである。機能要素は、センサおよび/またはトランスデューサを含み得る。いくつかの実施形態において、機能要素は(例えば、治療要素として構成される機能要素)、エネルギーを送り、かつ/または、組織を処理(治療)するように構成される。代替的または追加的に、機能要素(例えば、センサを含む機能要素)は、患者の生理学的パラメータ、患者の解剖学的パラメータ(例えば、組織形状パラメータ)、患者環境パラメータ、および/または、システムパラメータなどの、1つまたは複数のパラメータを記録するように構成され得る。いくつかの実施形態において、センサまたは他の機能要素は、診断機能を実行する(例えば、診断を実行するために使用されるデータを収集する)ように構成される。いくつかの実施形態において、機能要素は、治療機能を実行する(例えば、治療エネルギーおよび/または治療薬を送る)ように構成される。いくつかの実施形態において、機能要素は、エネルギーの送達、(例えば、構成要素を冷却するための)エネルギーの抽出、薬または他の薬剤の送達、システムの構成要素または患者の組織の操作、例えば患者の生理学的パラメータまたはシステムパラメータなどのパラメータの記録または感知、並びに、これらのうちの1つ又は複数の組み合わせからなる群から選択される機能を実行するように構築および配置された1つまたは複数の要素を含む。機能要素は、流体および/または流体デリバリーシステム(流体送達システム)を含み得る。機能要素は、膨張可能なバルーンまたは他の流体保持リザーバなどのリザーバ(容器)を含み得る。「機能アセンブリ」は、診断機能および/または治療機能などの機能を実行するように構築および配置されたアセンブリを含み得る。機能アセンブリは拡張可能(膨張可能)なアセンブリを含み得る。機能アセンブリは、1つまたは複数の機能要素を含み得る。
本明細書で使用される「トランスデューサ(変換器)」という用語は、エネルギーまたは任意の入力を受け取り、出力を生成する任意の構成要素または構成要素の組み合わせを含むと解釈されるべきである。例えば、トランスデューサは、電気エネルギーを受け取り、(例えば、電極のサイズに基づいて)電気エネルギーを組織に分配する電極を含み得る。いくつかの形態において、トランスデューサは、電気信号を、光(例えば、発光ダイオードまたは電球を含むトランスデューサ)、音(例えば、超音波エネルギーを送るように構成された圧電結晶を含むトランスデューサ)、圧力(例えば、加えられる圧力または力)、熱エネルギー、極低温エネルギー、化学エネルギー、機械的エネルギー(例えば、モータまたはソレノイドを含むトランスデューサ)、磁気エネルギー、および/または、異なる電気信号(例えば、トランスデューサへの入力信号とは異なるもの)などの任意の出力に変換する。代替的または追加的に、トランスデューサは物理量(例えば、物理量の変化)を電気信号に変換可能である。トランスデューサは、電気エネルギー(例えば、1つまたは複数の電極を備えるトランスデューサ)、光エネルギー(例えば、レーザ、発光ダイオード、および/または、レンズ若しくはプリズムなどの光学部品を備えるトランスデューサ)、機械的エネルギー(例えば、組織操作要素を備えるトランスデューサ)、音響エネルギー(例えば、圧電結晶を備えるトランスデューサ)、化学エネルギー、電磁エネルギー、磁気エネルギー、及び、これらのうちの1つまたは複数の組み合わせを組織に送達するように構成されたトランスデューサなどの、エネルギーおよび/または薬剤を組織に送る任意の構成要素を含み得る。
本明細書で使用される「流体」という用語は、管腔および/または開口部を通って進み得る材料などの、液体、気体、ゲル、又は、任意の流動性材料を指す。
本明細書で使用される「材料」という用語は、単一の材料、或いは、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の材料の組み合わせを指し得る。
本明細書で使用される「病変部」という用語は、望ましくない状態にある血管(例えば、動脈)の部分を含む。本明細書で使用される場合、病変部は、血管の狭窄(例えば、狭窄症)、および/または、狭窄の有無に関わらず、カルシウム、脂質、コレステロール、および/または他のプラークの蓄積を有する血管部分を含むものとする。
明確にするために別個の実施形態の文脈で説明される本発明の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明される本発明の様々な特徴は、別々に、または、任意の適切なサブコンビネーションで提供されてもよい。例えば、特許請求の範囲(独立項または従属項)のいずれかに記載されているすべての特徴は、任意の方法で組み合わされてもよいことを理解されたい。
本発明の図および説明の少なくともいくつかは、本発明の明確な理解に関連する要素に焦点を当てるために単純化されているが、本発明の一部を構成してもよいと当業者に理解され得る他の要素は、明確化のために削除されていることを理解されたい。ただし、そのような要素は当技術分野でよく知られており、本発明のより良い理解を必ずしも容易にするわけではないため、本明細書において、そのような要素は説明されない。
本開示で定義される用語は、本開示の特定の実施形態を説明するためにのみ使用され、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。単数形で記載された用語は、文脈上別段の明示がない限り、複数形も含むことを意図している。技術用語または科学用語を含め、本明細書で使用されるすべての用語は、本明細書で別段の定義がない限り、当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されている用語は、関連する技術の文脈上の意味と同じかまたは類似の意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想的または誇張された意味を有すると解釈されるべきではない。場合によっては、本開示で定義される用語は、本開示の実施形態を排除するように解釈されるべきではない。
本明細書では、イメージングプローブおよびイメージングアセンブリを備えた患者用のイメージングシステムが提供される。イメージングプローブは、細長いシャフト、回転可能な光学コア、および光学アセンブリを備える。前記シャフトは、近位端、遠位部、及び、近位端と遠位部との間に延びる管腔を備える。回転可能な光学コアは、近位端および遠位端を備え、回転可能な光学コアの少なくとも一部は、細長いシャフトの管腔内に配置される。光学アセンブリは、回転可能な光学コアの遠位端に近接して配置され、光を組織に向け、組織からの反射光を収集するように構成される。イメージングシステムは、該システムの性能を向上させるように構成された1つまたは複数のアルゴリズムを含み得る。
本発明の概念のイメージングシステムは、動脈、静脈、および/または他の体内導管を表す画像データを提供し、それらの導管に挿入された1つまたは複数のデバイス(装置)を画像化(撮像)するために使用されてもよい。イメージングシステムは、イメージングプローブが挿入される血管および/または他の管腔の外側の組織および/または他の構造を画像化(撮像)するために使用されてもよい。イメージングシステムは、健康な組織だけでなく、狭窄、心筋橋、および/または他の血管狭窄(本明細書における「病変」または「狭窄症」)を含む血管、および/または、動脈瘤を含む血管などの疾患組織に関連する画像データを提供し得る。治療を計画するために、および/または、治療結果を予測するために、オペレータ(例えば、患者の臨床医)によって治療情報が使用されるときなどに、治療情報を提供するように前記システムが構成されてもよい。
ここで図1を参照すると、本発明の概念と一致する、イメージングプローブと、独立した後退アセンブリおよび回転アセンブリとを備えたイメージングシステムの概略図が示されている。イメージングシステム10(システム10)が、撮像位置(例えば、プルバック処理中などにおける患者の血管または他の管の部分)の画像データ(本明細書における「画像データ」または「OCTデータ」)を収集するように構築および配置された光干渉断層計(OCT)イメージングシステムを備える場合など、イメージングシステム10は、画像データを収集し、記録されたデータに基づいて1つまたは複数の画像を生成するように構築および配置される。イメージングシステム10は、カテーテルベースのプローブ、イメージングプローブ100(プローブ100)、ならびに、イメージングプローブ100に動作可能に着脱可能な回転アセンブリ500および後退アセンブリ800を備える。イメージングプローブ100は、回転アセンブリ500および/または後退アセンブリ800などを介してイメージングプローブ100に動作可能に接続するように構成されたコンソール50をさらに備えてもよい。イメージングプローブ100は、例えば、図示されたデリバリーカテーテル(送達カテーテル)80など、1つまたは複数のデリバリーカテーテルを使用して、患者の血管または他の導管など、患者の導管内に導入され得る。これに加えて又は代えて、イメージングプローブ100は、内視鏡、関節鏡、バルーン拡張器などの導入装置を通して導入され得る。いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、動脈、静脈、心臓内または心臓に近い動脈、心臓内または心臓に近い静脈、脳内または脳に近い動脈、脳内または脳に近い静脈、末梢動脈、末梢静脈、患者のチャンバー、患者のチャネル、患者のカナル(例えば、患者の脊椎の硬膜外腔および/または髄腔内空間)、患者のダクト、自然な体のオリフィス(開口部)を通してアクセスされる食道などの導管または他の内部位置、外科的に作成された開口部を通じてアクセスされる腹部などの体腔または他の内部位置、およびこれらのうちの1つまたは複数の組み合わせからなる群から選択される患者の体内の管に導入されるように構成される。イメージングシステム10は、図示された第2のイメージング装置15を含む、複数の(イメージング装置)撮像装置をさらに備えてもよい。イメージングシステム10は、患者を治療するように構成された装置として、治療装置16をさらに備えてもよい。イメージングシステム10は、図示の患者監視装置17など、患者の1つ、2つ、またはそれ以上の生理学的および/または他のパラメータを監視するように構成された1つまたは複数の装置をさらに備えてもよい。イメージングシステム10は、図示されている注入液(注入物)21など、フラッシング流体、イメージング造影剤(例えば、放射線不透過性造影剤、以下「造影剤」)、及び/または、他の流体などの、1つまたは複数の流体を注入するように構成され得る流体インジェクタとして、インジェクタ20をさらに備えてもよい。イメージングシステム10は、インプラントデリバリー装置30および/またはインプラントデリバリーカテーテル80(デリバリーカテーテル80)などのデリバリー装置を介して患者に移植され得る、インプラント31などのインプラント(移植片、移植組織)をさらに備えてもよい。
いくつかの実施形態において、イメージングシステム10のイメージングプローブ100および/または別の構成要素は、「神経学用の微小光学プローブ」という表題で2017年10月12日に出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第15/566041号明細書に記載された同様の構成要素と同様の構成および配置からなり、当該米国特許出願の内容は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。イメージングプローブ100は、血管内心臓部位、頭蓋内部位、または、患者の血管系を介してアクセス可能な他の部位などの患者部位から画像データを収集するように構成および配置されてもよい。いくつかの実施形態において、イメージングシステム10は、「イメージングプローブとデリバリー装置を備えたイメージングシステム」という表題で2020年3月27日に出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第16/820991号明細書に記載された同様のシステム及びその使用方法と同様の構成および配置からなり、当該米国特許出願の内容は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
デリバリーカテーテル80は、細長いシャフトとして、シャフト81を備え、シャフト81には管腔84が貫通されており、シャフト81の近位端にコネクタ82が配置されている。コネクタ82は、(コネクタ82内に配置された別個のシャフトの有無に関わらず)関連するデリバリーカテーテル80からの流体の流出を防止するように構成された弁付きコネクタなどの、Touhyコネクタまたは弁付きコネクタを備えてもよい。コネクタ82は、デリバリーカテーテル80への流体の導入を可能にするように、かつ/または、デリバリーカテーテル80から流体を除去するために構築および配置されたポートなどの、ポート83を備えてもよい。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のフラッシング流体は、例えば、光学アセンブリ115に近接する位置から(例えば、光学アセンブリ115に対する近位位置から光学アセンブリ115に対する遠位位置まで)血液または他の望ましくない物質を除去するために、1つまたは複数のポート83を介して導入される。ポート83は、コネクタ82の側面に配置されてもよく、ルアーフィッティングと、キャップおよび/またはバルブとを備えてもよい。シャフト81、コネクタ82、およびポート83はそれぞれ、標準的な材料を含み、インターベンション処理で使用される市販のイントロデューサ、ガイドカテーテル、診断カテーテル、中間カテーテル、およびマイクロカテーテルと同様の構成であってもよい。デリバリーカテーテル80は、イメージングプローブ100を脳内位置、心臓内位置、および/または患者内の別の位置に送達するように構成されたカテーテルを備えてもよい。
イメージングシステム10は、2つ以上のデリバリーカテーテル80、例えば3つ以上のデリバリーカテーテル80を備えてもよい。複数のデリバリーカテーテル80は、少なくとも1つの血管導入器と、該血管導入器が患者の皮膚を通して配置された後に患者の体内に挿入され得る他のデリバリーカテーテル80とを備えてもよい。2つ以上のデリバリーカテーテル80は、例えば、第1のデリバリーカテーテル80が第2のデリバリーカテーテル80をスライド可能に受容するような(例えば、第2のデリバリーカテーテルの外径が第1のデリバリーカテーテルの内径以下であるような)、かつ、第2のデリバリーカテーテル80が第3のデリバリーカテーテル80をスライド可能に受容するような(例えば、第3のデリバリーカテーテルの外径が第2のデリバリーカテーテルの内径以下であるような)、内径(ID)および外径(OD)のセットを集合的に備えてもよい。これらの構成では、必要に応じて、より承継のデリバリーカテーテル80を順次使用することで、例えば、第1のデリバリーカテーテル80は、第1の解剖学的位置まで前進可能であり、第2のデリバリーカテーテル80は、第1のデリバリーカテーテルを通して、第1の解剖学的位置に対して遠位ないし遠隔(以下、「遠位」)の第2の解剖学的位置まで前進可能である。いくつかの実施形態において、デリバリーカテーテル80は、「イメージングプローブとデリバリー装置を備えたイメージングシステム」という表題で2020年3月27日に出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第16/820991号に記載された同様の構成要素と同様の構造および配置であってもよく、当該米国特許出願の内容は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
イメージングプローブ100は、1つまたは複数の細長いシャフトおよび/またはチューブとして、細長いシャフト120を有する細長い本体を備える。シャフト120は、近位端1201、遠位端1209、および、近位端1201と遠位端1209との間を延びる管腔1205を備える。いくつかの実施形態において、管腔1205は、単一の管腔1205を画定するように互いに接する1つまたは複数の管腔など、1つまたは複数の細長いシャフト120内に複数の同軸管腔を備え得る。いくつかの実施形態において、シャフト120の少なくとも一部は、トルクシャフトを備える。いくつかの実施形態において、シャフト120の一部は編組構造を有する。いくつかの実施形態において、シャフト120の一部は、らせん状に切り込まれたチューブ(例えば、らせん状に切り込まれた金属管)を含む。いくつかの実施形態において、らせん状の切り込みのピッチは、例えば、切り込みの長さに沿ってシャフト120の剛性を変えるように、切り込みの長さに沿って変えられてもよい。シャフト120の一部は、ニッケルチタン合金からなるチューブを含んでもよい。シャフト120は、回転可能な光ファイバとしての光学コア110を動作可能に取り囲む。光学コア110は、例えば管腔1205内に配置され、近位端1101および遠位端1109を有する。光学コア110は、ディプレストクラッド分散シフトファイバ(例えば、ノンゼロ分散シフト(NZDS)ファイバ)などの、分散シフト光ファイバを備えてもよい。シャフト120は、透明窓である窓130(例えば、光学コア110を透過する光の1つまたは複数の周波数に対して比較的透明な窓)を有する遠位部1208をさらに備える。光学アセンブリ115は、光学コア110の遠位端1109に動作可能に取り付けられる。光学アセンブリ115は、シャフト120の窓130内に配置される。光学アセンブリ115は、光学コア110の遠位端1109に光学的に結合されるGRINレンズを備えてもよい。光学アセンブリ115は、「イメージングシステム」という表題で2020年5月14日に出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第16/764087号明細書と、「光路を備えたイメージングシステム」という表題で2021年3月16日に出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第17/276500号明細書とに記載されたような光学アセンブリ115と同様の構造および配置を備えてもよく、それぞれの米国特許出願の内容は、すべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。コネクタアセンブリ150は、シャフト120の近位端に配置される。コネクタアセンブリ150は、本明細書で説明されるように、イメージングプローブ100を回転アセンブリ500に動作可能に取り付ける。コネクタアセンブリ150は、光学コア110の近位端に固定して取り付けられた光コネクタ161を取り囲み、光コネクタ161に動作可能に取り付けられる。第2のコネクタであるプルバックコネクタ180(コネクタ180)は、シャフト120上に配置される。コネクタ180は、着脱可能であり、シャフト120の長さに沿って調節可能に配置され得る。コネクタ180は、イメージングプローブ100がデリバリーカテーテル80を介して患者の体内に挿入された後、臨床医、オペレータ、またはシステム10の他のユーザ(本明細書における「ユーザ」または「オペレータ」)などによって、デリバリーカテーテル80の近位端に近接して、シャフト120に沿って配置され得る。シャフト120は、コネクタアセンブリ150と、シャフト120のたるみを調整するコネクタ180の配置部位との間の部分、シャフト120の近位部(例えば、イメージングプローブ100の近位部)、サービスループ185を備えてもよい。いくつかの実施形態において、光学コア110は、その長さに沿って接合部(スプライス)のない単一の長さの光ファイバを備える。いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、光学アセンブリ115と(例えば、光学コア110の長さに沿って接合部がない場合における)光学コア110の遠位端1109との間にある接合部などの、単一の光接合部(光スプライス)を備える。
いくつかの実施形態において、シャフト120は、さまざまな方法で接続され得る2つ以上のチューブからなるアセンブリなどの、多部品構造を備える。いくつかの実施形態において、シャフト120の1つまたは複数のチューブは、例えば、PETチューブが、軸方向に並ぶ2本のチューブ(例えば、シャフト120の2つの部分)の間の接合箇所を取り囲み、ジョイント(接合部)を形成する場合など、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなるチューブを備えてもよい。いくつかの実施形態において、1つまたは複数のPETチューブは、例えば、シャフト120が蛇行した経路を通って前進する間にPETチューブにしわが寄る傾向を防止または少なくとも低減するために、(例えば、シャフト120が組み立てられたときにチューブが長手方向に伸張されるなどにより)組み立て後に張力がかかっている。いくつかの実施形態において、シャフト120の1つまたは複数の部分は、例えば親水性コーティングまたは潤滑性コーティングを提供するために、1つ、2つ、またはそれ以上の材料および/または表面改質プロセスからなるコーティングを備える。いくつかの実施形態において、シャフト120の1つまたは複数の金属部分(例えば、ニッケルチタン部分)は、シャフト120の当該部分へのコーティングの接着を改善するなどのために、チューブ(例えば、ポリマーチューブ)によって囲まれる。
イメージングプローブ100は、その長さに沿って(例えば、シャフト120に沿って)1つ以上の視覚化可能なマーカーとして、図示されたマーカー131a~131b(以下、「マーカー131」ともいう)を備えてもよい。マーカー131は、放射線不透過性マーカー、超音波反射マーカー、磁気マーカー、鉄材料、およびこれらのうちの1つまたは複数の組み合わせからなる群から選択されるマーカーを備えてもよい。いくつかの実施形態において、マーカー131は、プルバック処理(引き戻し処理)(以下、「プルバック処理」または「プルバック」)を実行する際にイメージングシステム10のユーザを支援するために、ある位置(例えば、遠位部1208内の位置、および/または、遠位部1208に少なくとも近接した位置)に配置されたマーカーを備える。これにより、プルバックが完了した後、チップ(先端部)119がインプラント(移植片、移植組織)の近位端に対する遠位の位置に配置されるようになる(この結果、例えば、プルバック後にイメージングプローブ100がインプラントを通って安全に前進され得る)。
いくつかの実施形態において、システム10は、プルバック処理を実行するように構成され、システム10はさらに、図7および本明細書の記載を参照して説明されるようなアルゴリズム51によるOCTデータの分析を介して生成された心電図(EKG)信号などの、EKG信号の分析に基づいてプルバック処理を開始するように構成される。
いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、シャフト120内に配置され、光学アセンブリ115および光学コア110の遠位部を取り囲む粘性減衰材料であるゲル118(例えば、製造工程で注入または他の方法で設けられるゲル)を備える。ゲル118は、例えば、ずり減粘流体などの非ニュートン流体を含み得る。いくつかの実施形態において、ゲル118は、500センチポアズを超える静粘度、および、当該静粘度未満のせん断粘度を有する。これらの実施形態において、ゲル118のせん断粘度に対する静粘度の比率は、1.2:1~100:1であってもよい。いくつかの実施形態において、ゲル118は、(例えば、製造プロセスにおいて)窓130の遠位端から注入される。いくつかの実施形態において、ゲル118は、(例えば、ゲル118がUV光の下で蛍光を発する1つまたは複数の材料を含む場合など)UV光の下で可視化可能なゲルを含む。いくつかの実施形態において、ゲル118が窓130を介してシャフト120に注入される製造プロセス中に、シャフト120は、UV光によって照射されながら、注入プロセスを制御可能なように(例えば、ゲル118がシャフト120に十分に進入したときに注入が停止されるように)モニタ(監視)される。ゲル118は、「神経学用のマイクロ光学プローブ」という表題で2017年10月12日に出願された、本出願人の同時係属中の米国特許出願第15/566041号明細書と、「イメージングシステム」という表題で2020年5月14日に出願された、本出願人の同時係属中の米国特許出願第16/764087号明細書とを参照して説明されるようなゲルを含んでもよく、これらの米国特許出願のそれぞれの内容は、すべての目的で参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
イメージングプローブ100は、遠位先端部である遠位チップ(遠位先端)119を備えてもよい。いくつかの実施形態において、遠位チップ119は、例えば、蛇行した経路内(例えば、蛇行した経路を有する脳または心臓の血管または他の管内)において、イメージングプローブ100の「ナビゲーション性」(「追跡可能性」および/または「操縦可能性」)を改善するように構成されたスプリングチップ(ばね先端部)を含み得る。いくつかの実施形態において、スプリングチップ119(遠位チップ119)は、5mm~100mmの長さを有する(例えば、5mm~100mmの長さのばねを有する)。いくつかの実施形態において、スプリングチップ119は、ユーザが成形可能なスプリングチップを含み得る(例えば、スプリングチップ119の少なくとも一部は可鍛性である)。イメージングプローブ100は、スプリングチップ119の非直線形状部分の方向を調整するように(例えば、患者の血管系におけるスプリングチップ119の軌道を調整するように)、(例えばコネクタ180を介して)回転され得る。代替的または追加的に、遠位チップ119は、窓130の遠位開口部を密閉するように構成されたキャップ、プラグ、または他の要素を備えてもよい。いくつかの実施形態において、遠位チップ119は、X線下または蛍光透視鏡下でのイメージングプローブ100の視認性を高めるように構成された放射線不透過性マーカーを備えてもよい。いくつかの実施形態において、遠位チップ119は、システム10のガイドワイヤ(図示せず)上でのイメージングプローブ100の「迅速な交換」移動を可能にする比較的短い管腔ガイドワイヤ経路を備え得る。
いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100の少なくとも遠位部(例えば、光学アセンブリ115を取り囲むシャフト120の遠位部1208)は、0.030インチ以下の外径を有し、例えば、0.025インチ以下、0.020インチ以下、0.016インチ以下の外径を有してもよい。
いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、血管内神経処理(例えば、脳に近接する血液、血管系、および他の組織が視覚化される処理、および/または、脳に一時的または永久的に近接配置されるデバイスが視覚化される処理)で使用するために構築および配置されてもよい。神経処理で使用するために構成されたイメージングプローブ100は、約300cmの長さなど、少なくとも150cmの全長を有してもよい。代替的または追加的に、イメージングプローブ100は、血管内心臓処理(例えば、心臓に近接する血液、血管系、および他の組織が視覚化される処理、および/または、心臓に一時的または恒久的に近接配置されるデバイスが視覚化される処理)で使用するために構築および配置されてもよい。心血管処理で使用するために構成されたイメージングプローブ100は、(例えば、無菌フィールドの外にプローブ100の近位端を配置できるようにするために、)約280cmの全長など、少なくとも120cmの全長を有してもよい。無菌フィールドの外に配置する場合など、いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、220cmを超える長さ、および/または、320cm未満の長さを有してもよい。
回転アセンブリ500は、回転ジョイント550に動作可能に取り付けられたコネクタアセンブリ510を備える。回転アセンブリ500は、モータまたは他の回転エネルギー源として、動力要素530をさらに備える。動力要素530は、リンクアセンブリ540を介して回転ジョイント550に動作可能に取り付けられる。いくつかの実施形態において、リンクアセンブリ540は、1つまたは複数のギア、ベルト、プーリ、または他の動力伝達機構を備える。動力要素530は、例えば、200回転/秒以上、250回転/秒以上、400回転/秒以上など、少なくとも100回転/秒の速度、あるいは、20~1000回転/秒の速度で、回転ジョイント550(及び光学コア110)を駆動可能(例えば、リンクアセンブリ540を介して回転駆動可能)である。動力要素530は、モータ、サーボ、ステッピングモータ(例えば、ギアボックスを含むステッピングモータなど)、リニアアクチュエータ、中空コアモータ、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される機構を備えてもよい。いくつかの実施形態において、回転アセンブリ500は、光学アセンブリ115および回転可能な光学コア110を一体回転させるように構成される。
コネクタアセンブリ510は、イメージングプローブ100のコネクタアセンブリ150に動作可能に取り付けられ、光コネクタ161が回転ジョイント550に動作可能に係合することを可能にする。いくつかの実施形態において、コネクタアセンブリ510は、コネクタアセンブリ150に動作可能に係合する。いくつかの実施形態において、コネクタアセンブリ510は、コネクタアセンブリ150に動作可能に係合して、これにより係合されたアセンブリ内において、回転ジョイント550と光コネクタ161とが回転自在になる。
後退アセンブリ800は、例えば、患者に対する後退アセンブリ800の基準を設定するために、例えばデリバリーカテーテル80のコネクタ82などの基準点に動作可能に取り付けられるコネクタアセンブリ820を備える。コネクタアセンブリ820は、患者導入装置、手術台、および/または別の固定または半固定基準点などの基準点に取り付け可能である。後退要素であるプラー850は、キャリア855などを介して、イメージングプローブ100のコネクタ180に着脱可能である。後退アセンブリ800は、設定された基準に対して、イメージングプローブ100の少なくとも一部(例えば、イメージングプローブ100の、取り付けられたコネクタ180よりも遠位の部分)を後退させる。いくつかの実施形態において、後退アセンブリ800は、イメージングプローブ100の少なくとも一部(例えば、少なくとも光学アセンブリ115およびシャフト120の一部)を、5mm/秒~100mm/秒の速度、例えば、60mm/秒の速度で後退させるように構成される。いくつかの実施形態において、後退アセンブリ800は、イメージングプローブ100の少なくとも一部を、少なくとも60mm/秒、少なくとも80mm/秒、少なくとも100mm/秒、および/または、少なくとも150mm/秒の速度で後退させるように構成される。追加的または代替的に、プルバック処理は、0.5~25秒間、例えば、約20秒間(例えば、5mm/秒で100mmの距離にわたって)実行されてもよい。イメージングプローブ100のサービスループ185は、後退アセンブリ800および/または少なくともコネクタアセンブリ820と、回転アセンブリ500との間に配置されてもよく、これにより、回転アセンブリ500が(例えば、手術台および/またはコンソール50の一部に取り付けられて)静止したままである間、イメージングプローブ100を患者に対して後退させることができる。
後退アセンブリ800は、線形駆動の動力要素830をさらに備える。いくつかの実施形態において、動力要素830は、線形アクチュエータ、モータに動作可能に取り付けられたウォームドライブ、プーリシステム、および/または、他の線形力伝達機構を備え得る。プラー850は、リンクアセンブリ890を介して動力要素830に動作可能に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、リンクアセンブリ890は、図1A及び図2Aを参照して説明されるように、「プルバックアセンブリ」の1つまたは複数の構成要素を備え得る。代替的または追加的に、リンクアセンブリ890は、図1Bを参照して説明されるように、閉鎖式のプルバックコネクタの1つまたは複数の構成要素を備えてもよい。リンクアセンブリ890の1つ又は複数の構成要素は、プラー850と動力要素830との間に基準フレーム(例えば、内側プルバック基準)を設定してもよく、これにより、動力要素830からリンクアセンブリ890を介してプラー850に引き戻し力(プルバック力)が加えられ、リンクアセンブリ890の遠位部に対して(例えば、図1Aを参照して説明されるようにシース895の遠位端に対して)プラー850が後退する。いくつかの実施形態において、リンクアセンブリ890の遠位端とコネクタアセンブリ820とは、互いに対して固定され、プラー850は、動力要素830から加えられる力に反応して、リンクアセンブリ890の遠位端とコネクタアセンブリ820との間を直線的に並進する。
コンソール50は、イメージングアセンブリ300、ユーザインターフェース55、プロセッサ52、および、1つまたは複数のアルゴリズム51を備える。プロセッサ52は、ソフトウェアルーチンと、アルゴリズム(例えば、アルゴリズム51)と、システム10の他の動作指令と、イメージングプローブ100によって取得されたデータとを格納する1つまたは複数のメモリ回路などの1つまたは複数のメモリ格納要素、第2のイメージング装置15、および/または、システム10の別の構成要素を備え得る。イメージングアセンブリ300は、(例えば光学コア110を介して)光学アセンブリ115に光を提供し、(例えば光学コア110を介して)光学アセンブリ115から光を収集するように構成され得る。イメージングアセンブリ300は、光源310を備え得る。光源310は、光学コア110を介して光学アセンブリ115に1つまたは複数の波長の光を提供するように構成された1つまたは複数の光源を含み得る。光源310は、撮像される患者の部位または埋め込みデバイスに関連する断面情報、長手方向情報、および/または体積情報を含む画像データが収集され得るように、(光学コア110を介して)光学アセンブリ115に光を提供するように構成されている。撮像されている患者の部位内に存在する患者の疾患または障害に関連する情報を定量化、特定、または別の方法で提供するなどのために、光源310は、収集される画像データが、撮像されている患者の部位内の組織の特徴を含むように、光を提供するように構成されてもよい。光源310は、広帯域光を送り、350nm~2500nm、800nm~1700nm、1280nm~1310nmの範囲、または、約1300nmの中心波長(例えば、1250nm~1350nmの掃引範囲で送達される光)を有するように構成されてもよい。光源310は、少なくとも50KHzの掃引速度を有してもよい。いくつかの実施形態において、光源310は、少なくとも100KHzの掃引速度を有し、例えば、少なくとも200Khz、少なくとも300KHz、少なくとも400KHz、および/または、少なくとも500KHzの掃引速度を有してもよい。これらのより速い掃引速度は、より高いフレームレートを提供したり、迅速なプルバック速度(引き戻し速度)および回転速度と両立したりするなど、多くの利点を提供する。例えば、掃引速度が高いほど、必要なサンプリング密度(回転ビームによって掃引される管腔表面積の量など)をより短い時間で達成できる。このことは、ほとんどの状況で有利であり、特に、プローブと、鼓動する心臓の動脈などの画像化される表面/組織との間に相対運動がある場合に有利である。光源310の帯域幅は、所望の解像度を達成するために適宜選択されてもよく、イメージングシステム10の意図された使用の必要性に従って適宜変化可能である。いくつかの実施形態において、帯域幅は、中心波長の約5%~15%であり、20μm~5μmの分解能を可能にする。光源310は、ANSIクラス1(「目の安全」)制限を満たす電力レベルで光を送るように構成され得るが、より高い電力レベルが採用されてもよい。いくつかの実施形態において、光源310は、約20mWの電力レベルで1.3μm帯の光を送達する。送達される光の中心波長が増大するにつれて、組織の光散乱は減少するが、水の吸収は増大する。光源310は、これら2つの効果のバランスをとるために、約1300nmの波長で光を送ってもよい。光源310は、大量の流体を含んでいる画像化対象の患者部位を横断するための、より短い波長の光(例えば、約800nmの光)を送達するように構成されてもよい。代替的または追加的に、光源310は、画像化される患者部位内の高レベルの散乱を低減するためなどの、より長い波長の光(例えば、約1700nmの光)を送達するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、光源310は、調整可能な光源を備え(例えば、光源310は、経時的に繰り返し変化する単一波長を放射し)、かつ/または、広帯域光源を備える。光源310は、単一空間モード光源、または、マルチモード光源(例えば、空間フィルタリングを伴うマルチモード光源)を備えてもよい。
光源310は、光源の帯域幅内のすべての周波数で、例えば、10mmを超えるコヒーレンス長、少なくとも50mmのコヒーレンス長など、比較的長い実効コヒーレンス長を有し得る。このコヒーレンス長性能により、システム10によって達成され得るより長い有効スキャン範囲が可能になる。検出可能な干渉縞を生成するためには、画像化対象の遠方の物体 (例えば、組織) から戻る光が戻り基準光との位相コヒーレンスを維持する必要があるためである。掃引光源レーザの場合、瞬間的な線幅は非常に狭い(つまり、レーザが掃引すると、掃引速度で変化する非常に狭い周波数帯域が出力される)。同様に、広帯域幅の光源の場合、検出器の配置は、光源のスペクトルから非常に狭い線幅を選択できなければならない。コヒーレンス長は線幅に反比例する。より長いスキャン範囲により、より大きな対象またはより遠くの対象を画像化できる(例えば、より遠位の組織を画像化できる)。現在のシステムは、コヒーレンス長が短く、これは、画像キャプチャ範囲の縮小と、有効なスキャン範囲外の対象から発生するアーチファクト(ゴースト)に関連している。
コンソール50は、図示のアルゴリズム51などの1つまたは複数のアルゴリズムを備えてもよく、これにより、コンソール50、イメージングプローブ100、および/または、デリバリーカテーテルの操作パラメータなどの、イメージングシステム10の1つまたは複数の操作パラメータを調整する(たとえば、自動および/または半自動で調整する)ように構成され得る。コンソール50は、アルゴリズム51を実行するように、且つ/又は、図4を参照して説明されるようなデジタル信号処理などの任意のタイプのデータ処理を実行するように構成された処理アセンブリとして、プロセッサ52をさらに備え得る。追加的または代替的に、アルゴリズム51は、本明細書に記載されるようなインジェクタ20またはインプラントデリバリー装置30などの別個のデバイスの動作パラメータを調整するように構成され得る。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、本明細書で説明される本発明の概念のセンサベースの機能要素によって提供されるセンサ信号などの、1つまたは複数のセンサ信号に基づいて動作パラメータを調整するように構成される。アルゴリズム51は、光学コア110および/または光学アセンブリ115の回転速度などの回転パラメータ、後退速度、距離、開始位置、終了位置、および/または後退開始タイミング(例えば、後退が開始されるとき)などの、シャフト120および/または光学アセンブリ115の後退パラメータ、光学アセンブリ115の位置などの位置パラメータ、フレームあたりの行数(ライン数)などの行間隔パラメータ(ライン間隔パラメータ)、血管径に対する表示サイズのスケーリングなどの画像表示パラメータ、イメージングプローブ100の構成パラメータ、適切な屈折率を決定するように構成された生理食塩水対造影剤比などの注入物21パラメータ、送出される電力および/または送出される光の周波数などの光源310パラメータ、並びに、これらのうちの1つまたは複数の組み合わせ、からなる群から選択される動作パラメータを調整するように構成することができる。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、プルバックの開始を引き起こす(プルバックのトリガとなる)パラメータなどの、後退パラメータを調整するように構成される。該プルバックは、例えば、管腔フラッシング(光学アセンブリ115に近接する管腔からは、画像の作成を妨げる血液やその他の物質が十分に取り除かれている。)、インジェクタ20から受信されるインジケータ信号(例えば、十分なフラッシング流体が送達されたことを示す信号)、収集された画像データの変化(例えば、収集された画像データに基づいて、光学アセンブリ115の周囲からの血液の適切な排出に相関する画像の変化が検出される。)、並びに、これらのうちの1つまたは複数の組み合わせからなる群から選択されるパラメータに基づいて開始される。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、例えば、アルゴリズム51が、取り付けられたイメージングプローブ100を識別し(例えば、RF識別子および/または他の埋め込まれた識別子を介して自動的に識別し)、光路長パラメータ、分散パラメータ、および/または上に挙げた他のパラメータなどのイメージングシステム10のパラメータを調整する場合などに、イメージングプローブ100に関連するイメージングシステム10の構成パラメータを調整するように構成される。
いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、時間ゲートパラメータに基づいてプルバックの開始を引き起こす(プルバックのトリガとなる)ように構成される。 いくつかの実施形態において、心周期の低運動部が検出されたときにプルバックを開始するように、(例えば、別個のデバイスによって提供される)T波トリガがコンソール50に提供され得る。T波トリガの代替として、またはこれに加えて、プローブ100の1つまたは複数の部分(例えば、構成要素または他の特徴)と、患者の解剖学的構造(例えば、肋骨、胸骨、および/または脊柱)の比較的安定した部分(例えば、動かない部分)との間で、運動パターン(例えば、相対運動パターン)が(例えば、血管造影法を使用して)追跡され得る。
システム10のコンソール50が最初に臨床現場(例えば、カテーテル検査室)に設置されるとき、血管造影システムとシステム10との間の待ち時間を設定するために単純な較正ルーチンが使用され得る。本質的に、プローブ100が提供され、臨床現場の血管造影システムが作動し、(例えば、アナログまたはデジタルの任意の標準的なビデオ接続を使用して)血管造影画像フィードがコンソール50に提供される。血管造影システム(アンギオシステム)が提供するビデオフレームは、コンソール50の時計に従って登録され、基準時間フレームとして使用される。プローブ100のプルバック(例えば、患者または非患者シミュレーションモードでのプルバック)が開始され(これもコンソール50の時計によって調整される。)、血管造影法によってキャプチャされる。訓練を受けたユーザまたは技術者は、血管造影画像フレームを確認し、動きが検出された最初のフレームを指定する。このプロセスは、コンソール50の時計に従って関連する待ち時間を設定する。上記の運動検出は、例えば、血管造影下でプローブ100の動き(例えば、プローブ100のマーカーバンドの動き)を認識するように訓練されたニューラルネットワーク(神経回路網)を使用して、自動化されてもよい。
いくつかの実施形態において、血管造影システムとシステム10との間の待ち時間を設定するための較正処理と、心周期の比較的低い動きの間に実行される画像化処理は、以下のステップを含む。第1のステップでは、プローブ100が患者に挿入され、標的の解剖学的構造(組織)内に配置されると、血管造影が開始される。第2のステップでは、システム10は、プローブ100の1つまたは複数の部分(例えば、マーカーバンドまたは患者の鼓動する心臓に追従するプローブ100の他の部分の動き)と、胸骨または脊柱の画像などの、画像内のより安定した特徴部との間の相対運動を分析する。心調律が確立され、低運動部分が特定されると(速度ベクトル分析、ニューラルネットワーク分析などであり得るこの分析には、典型的には5~10の心周期が使用される。)、インジケータが提供され、システム10の「メトロノーム」が開始される。画像化される標的領域から血液を除去するために放射線不透過性フラッシング材料が注入されるときなどに、プローブ100の1つまたは複数の部分(例えば、1つまたは複数のマーカーバンド)は、フラッシング期間中に放射線不可視になり得るため、システム10は、メトロノームの出力を参照可能である。別の実施形態では、非放射線不透過性フラッシング材料(例えば、デキストラン)が使用されてもよい。第3のステップでは、例えばオペレータによって、または、システム10によって制御される自動化された方法によって、フラッシングが開始される。フラッシングは、例えば3~5心周期など、複数の心周期にわたって継続されるべきである。第4のステップでは、システム10によって、システム10が生成する1つまたは複数の画像が分析されながら、画像化される血管の透明化が検出される。第5のステップでは、メトロノームの低運動部分(例えば、心周期の予測低運動部分)で、システム10と先に設置された血管造影システムとの間の待ち時間を考慮して、プルバック(引き戻し)が開始する。いくつかの実施形態において、プルバックは、例えば心周期の低運動部分内に留まるように、心周期の約半分以下で終了する。 システム10は、少なくとも100mm/秒または200mm/秒など、少なくとも50mm/秒のプルバック速度(引き戻し速度)を提供するように構成されてもよい。第6のステップでは、最小限のモーションアーチファクトを含む画像のプルバックシーケンスが、オペレータに提供され、かつ/または、CFD計算、インプラント(例えばステント)の長さ測定などに使用され得る。本明細書で説明されるように、動きが少ないときの画像キャプチャを使用することで、モーションアーチファクト、特に長手方向のモーションアーチファクトに関連するエラーが回避される。
いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、(例えば、表示されるOCTデータの)画像安定化を提供するOCTデータの1つ、2つ、またはそれ以上の分析(例えば、フィルタリングまたは他の画像処理分析)を実行するように構成される。
イメージングシステム10は、1つまたは複数の相互接続ケーブルとして、図示のようなバス58を備えてもよい。バス58は、回転アセンブリ500をコンソール50に、後退アセンブリ800をコンソール50に、および/または、回転アセンブリ500を後退アセンブリ800に動作可能に接続することができる。バス58は、1つまたは複数の光伝送ファイバ、電気伝送ケーブル、流体導管、および、これらのうちの1つまたは複数の組み合わせを備え得る。いくつかの実施形態において、バス58は、回転ジョイント550をコンソール50のイメージングアセンブリ300に光学的に結合する少なくとも1つの光伝送ファイバを備える。追加的または代替的に、バス58は、動力要素530,830のうちの1つまたは複数へ電力および/または動力情報を伝達する電力および/またはデータ伝送ケーブルを備える。
第2のイメージング装置15は、X線装置、単面または二面の透視装置、CTスキャナ、MRI装置、PETスキャナ、超音波イメージャ、およびこれらのうちの1つまたは複数の組み合わせからなる群から選択される1つまたは複数のイメージング装置(画像化装置)を備え得る。いくつかの実施形態において、第2のイメージング装置15は、回転式の血管造影法を実行するように構成された装置を含む。
治療装置16は、患者の血管または他の管の狭窄症または他の狭窄を拡張するように構成および配置されたバルーンカテーテル、薬剤溶出バルーン、吸引カテーテル、ソノリシス装置、アテレクトミー装置、ステント回収装置などの血栓除去装置、Trevo(商標名)ステントリーバー、Solitaire(商標名)ステントリーバー、Revive(商標名)ステントリーバー、Eric(商標名)ステントリーバー、Lazarus(商標名)ステントリーバー、ステントデリバリーカテーテル、マイクロブレードインプラント、塞栓システム、WEB(商標名)塞栓システム、Luna(商標名)塞栓システム、Medina(商標名)塞栓システム、および、これらのうちの1つまたは複数の組み合わせからなる群から選択される閉塞治療装置または他の治療装置を含み得る。いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、治療装置16が患者に挿入された後、治療装置16に関連するデータ(例えば、治療装置16の位置、向き、および/または他の構成データ)を収集するように構成される。
患者監視装置17は、心電図モニタ、脳波モニタ、血圧モニタ、血流モニタ、呼吸モニタ、患者の動きのモニタ(患者モニタ)、T波トリガモニター、および、これらの組み合わせからなる群から選択される1つまたは複数の監視装置(モニタ装置)を備え得る。
インジェクタ(注入器)20は、放射線不透過性造影剤などの造影剤および/または他の流体を注入するように構成された電動インジェクタ、シリンジポンプ、蠕動ポンプ、または他の流体デリバリー装置(流体送達装置)を備え得る。いくつかの実施形態において、インジェクタ20は、造影剤および/または他の流体(例えば、造影剤、生理食塩水、および/またはデキストラン)を送るように構成される。いくつかの実施形態において、インジェクタ20は、本明細書に記載のフラッシング処理で流体を送る。いくつかの実施形態において、インジェクタ20は、5Fr~9Frの内径を有するデリバリーカテーテル80、0.53インチから0.70インチの内径を有するデリバリーカテーテル80、または、0.0165インチ~0.027インチの内径を有するデリバリーカテーテル80を通して、造影剤または他の流体を送る。いくつかの実施形態において、造影剤または他の流体は、(例えば、遠位注射用の)4Fr程度の小径のデリバリーカテーテルを通して送られる。いくつかの実施形態において、インジェクタ20は、造影剤および/または他の流体を、1つまたは複数のデリバリーカテーテル80の管腔を通して送る一方、該管腔内に、1つまたは複数のより小さなデリバリーカテーテル80も存在する。いくつかの実施形態において、インジェクタ20は、例えば、第1のリザーバ(第1の貯留部)から送られ、第1の濃度の造影剤を含む第1の流体、および、第2のリザーバ(第2の貯留部)から送られ、造影剤がより少ないか又は全く含まない第2の流体など、2つの異なる流体を同時におよび/または順に送るように構成される。
注入物21は、光学的に透明な素材、生理食塩水、視覚化可能な素材、造影剤、デキストラン、超音波反射材、磁性材料、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される流体を含み得る。注入物21は、造影剤および生理食塩水を含んでもよい。注入物21は、少なくとも20%の造影剤を含んでもよい。画像データの収集中に、光学アセンブリ115に近接する血液または他の幾分不透明な物質(以下、「不透明物質」という)を除去するために(例えば、光学アセンブリ115とデリバリーカテーテルとの間の不透明物質、および/または、光学アセンブリ115と血管壁との間の不透明物質を除去するために)、例えば、(例えばインジェクタ20又は他の流体デリバリー装置によって押し出される)1つまたは複数の流体である注入物21を送ることによって、フラッシング処理が実行されてもよく、これにより、例えば、光学アセンブリ115から分配される光が、画像化されるすべての組織およびその他の物体に到達し、これらから反射して戻ることが可能になる。このようなフラッシングの実施形態において、注入物21は、生理食塩水などの光学的に透明な材料を含み得る。注入物21は、本明細書に記載されるように、1つまたは複数の可視化可能な材料を含み得る。
フラッシング処理におけるその使用に代えて又は加えて、注入物21は、第2のイメージング装置15によって観察されるように構成された材料を含み得る。例えば、注入物21は、X線透視装置又は他のX線装置を含む第2のイメージング装置15によって観察されるように構成された造影剤、超音波イメージャを含む第2のイメージング装置15によって観察されるように構成された超音波反射材料、および/または、MRI装置を含む第2のイメージング装置15によって観察されるように構成された磁性材料を含んでもよい。
インプラント31は、血管閉塞または動脈瘤のうちの1つまたは複数を治療するためのインプラント(例えば、一時的または長期的なインプラント)を含み得る。いくつかの実施形態において、インプラント31は、フローダイバータ、Pipeline(商標名)フローダイバータ、Surpass(商標名)フローダイバータ、塞栓コイル、ステント、Wingspan(商標名)ステント、カバードステント(被覆ステント)、動脈瘤治療用インプラント、およびこれらのうちの1つまたは複数の組み合わせからなる群から選択される1つまたは複数のインプラントを含む。
インプラントデリバリー装置(インプラント送達装置)30は、インプラント31が自己拡張部分またはバルーン拡張可能部分を含む場合など、インプラント31を送るために使用されるカテーテルまたは他のツールを含み得る。いくつかの実施形態において、イメージングシステム10は、イメージングプローブ100、1つまたは複数のインプラント31、および/または、1つまたは複数のインプラントデリバリー装置30を備える。いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、インプラント31および/またはインプラントデリバリー装置30が患者に挿入された後、インプラント31および/またはインプラントデリバリー装置30に関連するデータ(例えば、インプラント31および/またはインプラントデリバリー装置30の解剖学的位置、向き、および/または他の構成データ)を収集するように構成される。
いくつかの実施形態において、コンソール50、デリバリーカテーテル80、イメージングプローブ100、回転アセンブリ500、後退アセンブリ800、治療装置16、インジェクタ20、および/またはインプラントデリバリー装置30などの1つまたは複数のシステム構成要素は、図示の機能要素59、89、199、599、899、99a、99b、および/または99cなどの1つまたは複数の機能要素(以下、「機能要素」という)をさらに含む。各機能要素は、少なくとも2つの機能要素を含み得る。各機能要素は、センサ、トランスデューサ(変換器)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される1つまたは複数の要素を含んでもよい。機能要素は、信号を生成するように構成されたセンサを含み得る。機能要素は、生理学的センサ、圧力センサ、ひずみゲージ、位置センサ、GPSセンサ、加速度計、温度センサ、磁気センサ、化学センサ、生化学センサ、タンパク質センサ、超音波式流量センサなどの流量センサ、超音波式気泡検出器などのガス検知センサ、超音波センサなどの音センサ、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されるセンサを含み得る。センサは、血圧センサなどの圧力センサ、血液ガスセンサ、血流センサなどの流量センサ、血液温度センサまたは他の組織温度センサなどの温度センサ、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される生理学的センサを含み得る。センサは、血管経路形状(例えば、二次元または三次元の血管経路形状)に関連する信号を生成するように構成された位置センサを含み得る。センサは、磁気センサを含み得る。センサは流量センサを含み得る。前記システムは、センサベースの機能要素によって生成された信号を処理するように構成されたアルゴリズムをさらに備え得る。各機能要素は、1つまたは複数のトランスデューサ(変換器)を含み得る。各機能要素は、組織を切除するのに十分な熱を送るように構成された加熱要素などの加熱要素、組織を切除するために低温エネルギーを送るように構成された冷却要素などの冷却要素、超音波トランスデューサなどの音響トランスデューサ、振動トランスデューサ、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される1つまたは複数のトランスデューサを含み得る。
いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、流体推進要素および/または流体加圧要素(以下、「流体加圧要素」という)として、FPE1500を備える。FPE1500は、光学アセンブリ115に近接するゲル118内の気泡の存在を防止および/または低減するように構成されてもよい。FPE1500は、光学コア110に固定して取り付けられてもよく、これにより、光学コア110の回転が流体推進要素を回転させることで、例えば、光学アセンブリ115に近接した位置からの気泡の存在を低減するように構成されたゲル118内で圧力上昇が生じる。このような1つまたは複数の流体加圧要素であるFPE1500は、ゲル118内で気泡が形成される可能性を低減し、ゲル118内における気泡のサイズを小さくし、かつ/または、ゲル118内で形成された任意の気泡を、光学アセンブリ115による画像データの収集に悪影響を及ぼす場所から遠ざける(例えば、光学アセンブリ115から気泡を遠ざける)。いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100の流体推進要素であるFPE1500は、「流体加圧要素を備えたイメージングプローブ」という表題で2020年4月30日に出願された、本出願人の同時係属中の国際特許出願番号PCT/US2020/030616に記載されている流体推進要素と同様の構造および配置を備え、当該国際特許出願の内容はすべての目的で参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、例えば少なくとも160cmなど、少なくとも120cmの全長を有し、例えば、約280cmの全長であってもよい。いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、350cm以下の全長を有する。いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、患者に挿入されるように構成された長さ(以下、「挿入可能長さ」)として、例えば少なくとも100cmなど、少なくとも90cmの挿入可能長さを有し、例えば、約145cmの挿入可能長さであってもよい。いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、例えば200cm以下など、250cm以下の挿入可能長さを有する。いくつかの実施形態において、チップ(先端部)119は、例えば少なくとも25mm、例えば約15mmなど、少なくとも5mmの長さを有するスプリングチップを備える。いくつかの実施形態において、チップ(先端部)119は、例えば30mm以下など、75mm以下の長さを有するスプリングチップを備える。いくつかの実施形態において、シャフト120の遠位部(例えば、窓130)は、例えば1.4Fr未満、例えば約1.1Frなど、2Fr未満の外径を有する。いくつかの実施形態において、シャフト120の遠位部(例えば窓130)は、例えば少なくとも0.9Frなど、少なくとも0.5Frの外径を有する。いくつかの実施形態において、シャフト120は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ナイロン、ポリエーテルブロックアミド、ニッケルチタン合金、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される1つまたは複数の材料からなる。
いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100の少なくとも一部(例えば、最も柔軟な部分)の最小曲率半径は、5mm未満であり、例えば4mm未満、例えば3mm未満、例えば2mm未満であってもよく、例えば約1mmであってもよい。いくつかの実施形態において、光学コア110は、120μm未満の直径を有する光ファイバを備え、該光ファイバの直径は、例えば、100μm未満、80μm未満、60μm未満であってもよく、例えば約40μmであってもよい。いくつかの実施形態において、光学コア110の開口数は、0.11、0.14、0.16、0.17、0.18、0.20、および/または0.25のうちの1つまたは複数である。いくつかの実施形態において、光学アセンブリ115は、GRINレンズ、成形レンズ、溶かして磨いたレンズなどの成形レンズ、アキシコン構造(例えば、アキシコンナノ構造)を有するレンズ、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されるレンズを備える。いくつかの実施形態において、光学アセンブリ115のレンズの外径は、200μm未満であり、例えば170μm未満、例えば150μm未満、例えば100μm未満であってもよいし、例えば約80μmであってもよい。いくつかの実施形態において、光学アセンブリ115のレンズの長さは、3mm未満であり、例えば1.5mm未満であってもよい。いくつかの実施形態において、光学アセンブリ115のレンズの長さは、少なくとも0.5mmであり、例えば少なくとも1mmであってもよい。いくつかの実施形態において、光学アセンブリ115のレンズの焦点距離は、少なくとも0.5mmかつ/または5.0mm以下であり、例えば、少なくとも1.0mmかつ/または3.0mm以下であってもよいし、例えば約0.5mmであってもよい。いくつかの実施形態において、光学アセンブリ115は、図9を参照して以下に説明されるように、例えば、光学アセンブリ115が挿入される血管または他の管の外側の構造が見えるような、より長い焦点距離を有してもよい。光学アセンブリ115の作動距離(被写界深度、共焦点距離、またはレイリー範囲とも呼ばれる)は、最大1mmであり、例えば最大5mm、例えば最大10mmであってもよく、例えば、1mm以上かつ/または5mm以下であってもよい。いくつかの実施形態において、光学アセンブリ115の外径は、少なくとも80μmかつ/または200μm以下であり、例えば、少なくとも150μmかつ/または170μm以下であってもよいし、例えば約150μmであってもよい。いくつかの実施形態において、システム10(例えば、後退アセンブリ800)は、プローブ100のプルバック(引き戻し)を、少なくとも10mm/秒かつ/または300mm/秒以下の速度で実行するように構成され、該プルバック速度は、例えば、少なくとも50mm/秒かつ/または200mm/秒以下であってもよいし、例えば約100mm/秒であってもよい。いくつかの実施形態において、システム10(例えば、後退アセンブリ800)は、少なくとも25mmかつ/または200mm以下の距離だけプルバックを実行するように構成され、該プルバック距離は、例えば、少なくとも25mmかつ/または150mm以下であってもよいし、例えば、約50mmであってもよい。いくつかの実施形態において、システム10(例えば、後退アセンブリ800)は、少なくとも0.2秒かつ/または5.0秒以下の期間にわたってプルバックを実行するように構成され、該プルバック期間は、例えば、少なくとも0.5秒かつ/または2.0秒以下であってもよいし、例えば、約1.0秒であってもよい。いくつかの実施形態において、システム10(例えば、回転アセンブリ500)は、光学コア110を、少なくとも毎秒20回転かつ/または毎秒1000回転以下の角速度で回転させるように構成され、該角速度は、例えば、少なくとも毎秒100回転かつ/または毎秒500回転以下であってもよいし、例えば、毎秒約250回転であってもよい。いくつかの実施形態において、デリバリーカテーテル80の内径は、少なくとも0.016インチかつ/または0.050インチ以下であり、例えば、少なくとも0.016インチかつ/または0.027インチ以下であってもよいし、例えば、約0.021インチであってもよい。いくつかの実施形態において、光源310の掃引速度は、少なくとも20kHzかつ/または2000kHz以下であり、例えば、少なくとも50kHzかつ/または500kHz以下であってもよいし、例えば約200kHzであってもよい。いくつかの実施形態において、光源310の掃引帯域幅は、少なくとも30nmかつ/または250nm以下であり、例えば、少なくとも50nmかつ/または150nm以下であってもよいし、例えば約100nmであってもよい。いくつかの実施形態において、光源310の中心波長は、少なくとも800nmかつ/または1800nm以下であり、例えば、少なくとも1200nmかつ/または1350nm以下であってもよいし、例えば、約1300nmであってもよい。いくつかの実施形態において、光源310の光の強度は、少なくとも5mWかつ/または500mW以下であり、例えば、少なくとも10mWかつ/または50mW以下であってもよいし、例えば、約20mWであってもよい。
ここで図1Aを参照すると、本発明の概念と一致するイメージングシステムの概略図が示されており、このシステムは、患者インターフェースモジュールに動作可能に取り付け可能なイメージングプローブと、患者インターフェースモジュールおよびイメージングプローブに動作可能に取り付け可能な独立したプルバックモジュールとを備える。イメージングシステム10は、患者インターフェースモジュール200を備え得る。患者インターフェースモジュール200は、回転アセンブリ500の少なくとも一部と、後退アセンブリ800の少なくとも一部とを取り囲むハウジング201を備える。イメージングシステム10は、第2の別個の構成要素であるプルバックモジュール880(モジュール880)をさらに備え得る。プルバックモジュール880は、後退アセンブリ800の少なくとも一部を取り囲むハウジング881を備える。プルバックモジュール880および患者インターフェースモジュール200は、コネクタアセンブリであるリンクアセンブリ890を介して互いに動作可能に取り付けられ得る。プルバックモジュール880および患者インターフェースモジュール200は、異なる位置に位置決めできるように(それぞれ別個のハウジングを有することによって)構成および配置されている(例えば、モジュール880,200を接続するリンクアセンブリ890が、両者の位置が少なくとも15cm離間し得るように少なくとも15cmの長さを備え得る)。例えば、患者インターフェースモジュール200は、手術台のレール上またはその近くに配置されてもよく、プルバックモジュール880は、患者の血管アクセス部位の近く(例えば、イメージングプローブ100が患者に入る血管アクセス部位から30cm以内)に配置されてもよい。リンクアセンブリ890は、シース895内にスライド可能に受け入れられるリンク891を備え得る。リンク891は、プラーに動作可能に取り付けられ、リンク891の近位端893は、接続点842を備え得る。動力要素830は、接続点842に着脱可能なコネクタ835を備え得る。図1Aに示される構成要素は、図1を参照して本明細書の他の箇所で説明される同様の構成要素と同様の構造および配置であり得る。
プルバックモジュール880は、図2Bを参照して説明されるように、デリバリーカテーテル80のコネクタ82に動作可能に取り付けられるコネクタアセンブリ820bを備え得る。コネクタアセンブリ845は、図2Aを参照して説明されるように、患者インターフェースモジュール200のコネクタアセンブリ820aに動作可能に取り付けられるコネクタ840を備え得る。
ここで図1Bを参照すると、本発明の概念と一致するイメージングシステムの概略図が示されており、このシステムは、回転動力要素に取り付けるための第1のコネクタと、後退動力要素に取り付けるための第2のコネクタとを有するモジュールに動作可能に取り付け可能なイメージングプローブを備える。イメージングシステム10は、本明細書に記載されたような患者インターフェースモジュール200を備え得る。イメージングシステム10は、コネクタモジュールであるモジュール410をさらに備え得る。モジュール410は、後退アセンブリ800の少なくとも一部、イメージングプローブ100のサービスループ185、コネクタアセンブリ150’、およびコネクタ840’を取り囲むハウジング411を備える。モジュール410は、イメージングプローブ100とリンクであるプラー850'との両方を患者インターフェースモジュール200に動作可能に取り付けるように構成され得る。図1Bに示される構成要素は、図1を参照して本明細書の他の箇所で説明される同様の構成要素と同様の構造および配置であり得る。モジュール410は、デリバリーカテーテル480に操作可能に取り付けられ得る。デリバリーカテーテル480は、図1を参照して説明されるデリバリーカテーテル80と同様の構造および配置であってもよい。デリバリーカテーテル480は、少なくとも光学的に透明な部分として、窓485を備え得る。窓485は、デリバリーカテーテル480の遠位部またはその近傍に配置されてもよい。窓485は、例えば、光学アセンブリ115が窓485内に後退されたときに、イメージングプローブ100が窓485を通して画像化できるように、イメージングプローブ100によって利用されるイメージングモダリティに対して透過的な材料を含み得る。いくつかの実施形態において、モジュール410、デリバリーカテーテル480、およびイメージングプローブ100は、集合的にカテーテルアセンブリ490を形成する。
ここで図2Aを参照すると、本発明の概念と一致する、患者インターフェースに取り付けられているコネクタの斜視図が示されている。患者インターフェースモジュール200は、本明細書に記載されるように、イメージングプローブの回転可能な光学コアに回転を提供し、イメージングプローブの少なくとも一部を並進させる動力を提供するように構成される。患者インターフェースモジュール200は、回転アセンブリ500と、後退アセンブリ800の少なくとも一部とを備える。ハウジング201は、患者インターフェースモジュール200を取り囲む。患者インターフェースモジュール200は、1つまたは複数の入力部であるボタン205a,205bなどの1つまたは複数のユーザインターフェース要素と、1つまたは複数の出力部である、図示のようなインジケータ206とを備え得る。患者インターフェースモジュール200は、本明細書に記載のようなコネクタアセンブリ150に動作可能に接続するための第1の物理的コネクタアセンブリであるコネクタアセンブリ510を備える。患者インターフェースモジュール200は、やはり本明細書に記載のようなコネクタ840に動作可能に接続するための第2の物理的コネクタアセンブリであるコネクタアセンブリ820aをさらに備え得る。コネクタアセンブリ150およびコネクタ840はそれぞれ、コネクタアセンブリ510,820aにそれぞれ少なくとも部分的に挿入されるように構成および配置されたバヨネット式コネクタを備え得る。続いて、コネクタアセンブリ150およびコネクタ840は、本明細書に記載のように、コネクタアセンブリ510,820aとの接続をそれぞれロックするために、回転(例えば、約45度回転)され得る。コネクタアセンブリ150および/またはコネクタ840は、バヨネット式または他のロックコネクタなど、様々な形態のコネクタを備え得る。
ここで図2Bを参照すると、本発明の概念と一致するプルバックアセンブリの斜視図が示されている。プルバックモジュール880は、本発明の概念のイメージングプローブ100の一部に動作可能に取り付け可能であり、該プローブに後退力(引き戻し力)を提供し、これにより、本明細書に説明されるように、該プローブの少なくとも一部を患者に対して(例えば、患者導入装置に対して)近位方向に引っ張ることができる。プルバックモジュール880は、「イメージングシステム」という表題で2020年5月14日に出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第16/764087号明細書に記載されているようなプルバックモジュールと同様の構造および配置を備えてもよく、当該米国特許出願の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。プルバックモジュール880は、リンク891(図示せず)の遠位端に動作可能に取り付け可能である。リンクアセンブリ890は、プルバックモジュール880を通してスライド可能に受容され得る。シース895は、モジュール880の近位端に固定して取り付けられ得る。リンク891は、モジュール880の長さに沿ってスライド可能に受容され、その遠位端でプラー850に動作可能に取り付けられる。
プルバックモジュール880は、上部ハウジング881aと底部ハウジング881bとを含む2部分のハウジング881を備え得る。モジュール880は、並進カートであるプラー850(図示されていないが、本明細書に説明されるようにキャリア855の下に配置されている)を含み得る。プラー850は、モジュール880内で並進(平行移動)するように構成されてもよい。モジュール880は、付勢要素であるばね852(図示せず)を備え得る。ばね852は、例えば、プラー850を遠位に付勢するように、プラー850に付勢力を提供し得る。
上部ハウジング881aは、第1のキャビティである保持ポート884と、第2のキャビティであるトレンチ889とを備え得る。保持ポート884とトレンチ889は、突起である保持壁888(壁888)によって分離され得る。コネクタアセンブリ820b(物理コネクタアセンブリ820b)は、壁888を含む、ハウジング881aの保持ポート884と、保持機構であるクリップ885とを備え得る。クリップ885は、コネクタ82がTuohy Borst式コネクタである場合などに、デリバリーカテーテル80のコネクタ(シースコネクタ)82などのデリバリーカテーテルの近位端に解放可能に係合するように構成され得る。物理コネクタアセンブリ820bは、付勢要素であるばね886(図示せず)をさらに備え得る。ばね886は、クリップ885をコネクタ82の周りの係合位置に維持するための付勢力を提供し得る。
プルバックモジュール880は、キャリア855をさらに備え得る。キャリア855は、例えばハウジング881a内のスロットを通して、プラー850に動作可能に取り付け可能である。キャリア855は、リンク891に対応して並進するプラー850に対応して、トレンチ889内で並進可能である。キャリア855は、プルバックコネクタ180など、イメージングプローブ100の一部に動作可能に取り付け可能である。プルバックコネクタ180は、イメージングプローブ100のシャフト120に取り付けられた「トルカ」または他の装置を備え得る。リンクアセンブリ890のシース895は、コネクタ840とプルバックモジュール880との間の基準フレームを提供可能であり、これにより、リンク891の近位端がコネクタ840に対して後退するとき、リンク891の遠位端は、シース895に向かって(すなわち、プルバックモジュール880の近位端に向かって)後退する。この相対運動は、コネクタ840で(例えば、本明細書で説明されるように、動力要素830を介して)加えられた動力をプラー850に伝達する。続いて、プラー850は、動力をイメージングプローブ100に伝達し、イメージングプローブ100は患者に対して後退する。
動作中、イメージングプローブ100は、患者の血管系を通して(例えば、患者の臨床医によって)手動で前進され得る。プルバックモジュール880は、患者に(例えば、コネクタ82を介してデリバリーカテーテル80に)取り付け可能であり、コネクタ180は、イメージングプローブ100に動作可能に接続可能であり、デリバリーカテーテル80に近接して配置可能である(例えば、トルカコネクタ180がデリバリーカテーテル80の近傍でイメージングプローブ100に締め付けられてもよい)。コネクタ180(図示せず)は、キャリア855内に動作可能に配置されてもよく、駆動力がリンク891の遠位端に加えられ得る。キャリア855は、トレンチ889内に後退し、患者に対してイメージングプローブ100を後退させる。後退後、コネクタ180はキャリア855から(例えば持ち上げて)取り外されてもよく、キャリア855およびイメージングプローブ100は独立して再び前進され得る。例えば、リンク891の近位端が前進できるようになると、キャリア855はばね852の付勢によって再び前進することができ、イメージングプローブ100はシステム10のオペレータによって手動で再び前進され得る。両者が再前進した後、続く後退が、キャリア855内におけるコネクタ180の再配置によって実行され得る。キャリア855がコネクタ180に後退力のみを与えることができるように、キャリア855は、「カップ状」の形状、フック、または他の捕捉可能部などの捕捉部を備え得る。この構成において、仮にキャリア855が遠位に並進する場合、コネクタ180は、キャリア855から自動的に外れることになる(例えば、コネクタ180がキャリア855のカップ部分から脱落する)。
いくつかの実施形態において、キャリア855は、図5A及び図5Bを参照して説明されるキャリア855と同様の構造および配置を備える。ここで、図5Aおよび図5Bに示すように、キャリア855は、デリバリーカテーテル80に対するプルバックコネクタ180の相対位置の変化に対応するようにキャリア855の微調整を可能にするツーピースアセンブリを備え得る。該ツーピースアセンブリの調整機能は、横方向に規制され、軸方向への調整が許容される。キャリア855は、1つまたは複数のユーザが把持可能な突起と、ツーピースアセンブリの第2の部分にあるノッチ部に係合するツーピースアセンブリの第1の部分にある1つまたは複数の歯部とを備えてもよく、これにより、使用中において構成部品が互いにロックされる。前記突起を押し下げることによって、キャリア855は、調整されて、新しい位置にロックされ得る。
ここで図3を参照すると、本発明の概念と一致する、患者インターフェースモジュールに取り付けられるコネクタの斜視図が示されている。患者インターフェースモジュール200は、図2Aを参照して説明される患者インターフェースモジュール200と同様の構造および配置であってもよい。患者インターフェースモジュール200は、コネクタアセンブリ150’に動作可能に接続するための第1の物理的コネクタアセンブリであるコネクタアセンブリ510を備える。患者インターフェースモジュール200は、コネクタ840’に動作可能に接続するための第2の物理的コネクタアセンブリであるコネクタアセンブリ820aをさらに備え得る。コネクタアセンブリ150’およびコネクタ840’はそれぞれ、コネクタアセンブリ510,820aにそれぞれ少なくとも部分的に挿入されるように構成および配置されたバヨネット式コネクタを備え得る。
本明細書で説明されるように、システム10は、患者の解剖学的構造(例えば、患者の1つまたは複数の血管または他の管)と、患者の体内に配置された(例えば、患者の血管または他の管の中に配置される)インプラント、カテーテル、および/または他の装置とについて、改善された画像化を提供するように構築および配置され得る。いくつかの実施形態において、システム10は、治療(例えば治療介入)を実行するために(例えば臨床医によって)使用される情報を提供するように構成され、この情報は、少なくとも光干渉断層撮影データに基づくものである。例えば、システム10によって収集されたOCTおよび他のデータは、治療を計画し、かつ/または、治療結果を予測するために(例えば、システム10、システム10のオペレータ、または両者の組み合わせによって実行される計画および/または予測のために)使用されてもよく、これにより、例えば、患者に送達される治療(本明細書では「OCT誘導処置」および/または「OCT誘導治療」)に影響を与え得る。
本明細書で説明されるように、イメージングプローブ100は、改善された画像化を提供するように構成されたサイズ(例えば、直径および/または長さ)、走査範囲、柔軟性、および/または画像化性能のうちの少なくとも1つを備え得る。イメージングプローブ100は、血管内のタイトな(堅い)病変の画像化を可能にするように構成されたサイズおよび/または柔軟性を備え得る。本明細書で使用されるように、タイトな病変は、結果として得られる管腔(すなわち、病変内の管腔)が2mm(0.080インチ)未満の直径(例えば、病変の長さに沿った最小直径)を有する病変を含み得る。この小さな直径の管腔を有する病変を画像化するように配置された市販のOCTカテーテルは、近位に適用されたフラッシュメディアが当該市販のデバイスの使用を妨げるような病変よりも遠位の位置に伝播するのを効果的にブロックする。ただし、イメージングプローブ100は、これらのタイトな病変、例えば、結果として得られる、例えば1.5mm(0.060インチ)、例えば1.3mm(0.053インチ)、例えば1.1mm(0.043インチ)、および/または、例えば0.9mm(0.036インチ)などの小径の管腔を有する病変を、画像化するように構成および配置され得る。例えば、イメージングプローブ100の遠位部は、2.6Fr(0.034インチ)以下の外径を有してもよく、例えば、1.7Fr(0.022インチ)以下の外径を有してもよい。これにより、例えば「前治療」の画像化処理(例えば、本発明の前または狭窄症の他の処理の前に行われる処理)において、例えば、イメージングプローブ100の遠位部が狭窄部内へかつ狭窄部を通って挿入される場合などに、タイトな病変を有する治療されるべき潜在的な血管(例えば、動脈)を画像化するためにシステム10を使用できるようになる。本明細書で説明されるように、現在利用可能なOCTイメージングシステムは、有用なデータを提供するには大きすぎる(例えば、タイトな病変において十分な血液除去を通過および/または提供できない)ことがある。血管造影などの他のタイプのイメージングシステムでは、タイトな病変を画像化する際に十分に正確な結果が得られないことがある(例えば、FFR(冠血流予備量比)情報を提供する場合などに、誤って治療の必要がないと示すことがある)。いくつかの実施形態において、システム10は、(例えば、タイトな病変の)前治療の画像化処理を実行して、OCT誘導治療を可能にするデータを収集するために使用され、(例えば、少なくともプローブ100からの画像を使用して)システム10によって提供されるデータは、オペレータ(臨床医など)によって、将来行われる治療について決定するために使用される。これらの実施形態において、システム10は、(「治療後」画像化処理において)治療が行われた後に、同様の解剖学的位置を画像化するために使用されてもよい。
いくつかの実施形態において、システム10は、システム10の次の特徴により、前治療の画像化処理(例えば、タイトな病変またはその他のもの)を実行し、OCT誘導治療を提供するように構成される。当該特徴として、(例えば光学アセンブリ115を含む)プローブ100の遠位部は、2.6Fr(0.034インチ)未満の直径を有し、当該直径は、例えば2.0Fr(0.026インチ)以下であってもよいし、例えば1.7Fr(0.022インチ)以下であってもよい。
いくつかの実施形態において、システム10は、システム10の次の特徴により、前治療の画像化処理(例えば、タイトな病変またはその他のもの)を実行し、OCT誘導治療を提供するように構成される。当該特徴として、光学アセンブリ115は、毎秒180回転を超える速度で(例えば、回転アセンブリ500を介して)回転され、当該回転速度は、例えば、少なくとも毎秒200、250、400、および/または500回転であってもよい。
いくつかの実施形態において、システム10は、システム10の次の特徴により、前治療の画像化処理(例えば、タイトな病変またはその他のもの)を実行し、OCT誘導治療を提供するように構成される。当該特徴として、システム10の走査範囲の半径は、少なくとも7mmであり、例えば、少なくとも11mmであってもよい。システム10の走査範囲が長いことは、例えば、画像化される血管からその血管の任意の側枝まで画像化する能力、光学アセンブリ115が血管内腔内に偏心して(例えば、血管壁の一部に近接して)配置されているときに大きな血管を画像化する能力、および/または、左主動脈、頸動脈、太い末梢動脈などのより大きな血管全般を画像化する能力など、多くの利点を提供する。
いくつかの実施形態において、システム10は、プルバック距離が例えば10cm以上または15cm以上など、7.5cmを超えるというシステム10の特徴により、前治療の画像化処理(例えば、タイトな病変またはその他のもの)を実行し、OCT誘導治療を提供するように構成されている。プルバックは、少なくとも25mm/秒の速度で、かつ/または、4秒以内の期間内で(例えば、4秒以内で少なくとも7.5cm、少なくとも10cm、および/または少なくとも15cmの完全なプルバックで)実行されてもよい。イメージングプローブ100の動作可能なプルバック速度は、光学アセンブリ115の回転速度とOCT画像データの所望のフレーム密度(例えば、フレーム数/mm)との関係によって、回転速度をフレーム密度で除算してプルバック速度を得るように決定されてもよい。イメージングプローブ100は、少なくとも200Hzまたは少なくとも250Hzなど、180Hzを超える回転速度を有し得る。イメージングプローブ100は、0.2mm以下のフレーム間隔(すなわち、少なくとも5フレーム/mmのフレーム密度)を有し得る。イメージングプローブ100は、少なくとも200KHzのレーザ走査周波数を有し得る。
いくつかの実施形態において、システム10は、プルバック速度(プルバック中の光学アセンブリ115の並進速度)が少なくとも50mm/秒であるというシステム10の特徴により、前療前の画像化処理(例えば、タイトな病変またはその他のもの)を実行し、OCT誘導治療を提供するように構成される。これらの実施形態において、光学アセンブリ115の回転速度は、少なくとも180Hz、少なくとも200Hz、および/または、少なくとも250Hzとされてもよい。これらの実施形態において、フレーム間隔は最小0.2mmとされてもよい。
いくつかの実施形態において、システム10は、システム10の次の特徴により、前治療の画像化処理(例えば、タイトな病変またはその他のもの)を実行し、OCT誘導治療を提供するように構成されている。当該特徴として、フレームが約360度の連続した画像データを含む(すなわち、光学アセンブリ115の1回の完全な回転が画像データの1フレームを提供する)場合、フレーム毎のライン数は、少なくとも400ライン/フレームであり、例えば少なくとも800ライン/フレームである。いくつかの実施形態において、システム10は、フレームのダウンサンプリング(例えば、データのアナログからデジタルへの変換および/または他の帯域幅制限データ処理の前に実行されるダウンサンプリング)を可能にするのに十分な速度でフレームをキャプチャするように構成される。
いくつかの実施形態において、システム10は、走査周波数が例えば200kHz以上、350kHz以上、および/または500kHz以上など、少なくとも50kHzであるというシステム10の特徴により、治療前の撮像処理(例えば、堅い病変またはその他のもの)を実行し、OCT誘導治療を提供するように構成されている。これらの実施形態において、フレーム毎のライン数は、少なくとも400ライン/フレーム、または、少なくとも800ライン/フレームとされてもよい(例えば、フレーム毎のライン数は、走査周波数を光学アセンブリ115の回転速度で除算した値に等しい)。
いくつかの実施形態において、システム10は、200kHz以上のレーザ走査周波数、60mm/秒以上または100mm/秒以上のプルバック速度、および/または、250Hz以上の回転速度を有する。システム10は、1回転当たり800本以上の走査線で、約400μmのピッチ、および/または、少なくとも2.5フレーム/mmおよび/または少なくとも5.0フレーム/mmのフレーム密度で、例えば、0.5秒以下で撮像(画像化)される少なくとも50mmなど、血管の少なくとも50mmの撮像(画像化)を可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、システム10は、モーションアーチファクトを最小限に抑えるために、心周期の休止部分の間にプルバックを実行するように構成される。いくつかの実施形態において、システム10は、例えば250kHz以上、300kHz以上、または350kHz以上など、最大400kHzの回転速度を有する。
いくつかの実施形態において、システム10は、プロセッサ52が光学アセンブリ115と光学コア110との間の接合界面で生成される反射を(例えばアルゴリズム51を介して)識別するように構成されるというシステム10の特徴により、前治療の画像化処理(例えば、タイトな病変またはその他のもの)を実行し、OCT誘導治療を提供するように構成される。光学アセンブリ115(例えば、GRINレンズを備えた光学アセンブリ115)と光学コア110(例えば、NZDSファイバを備えた光学コア110)との間の光界面は、比較的大きな屈折率の不一致を有し、明確に区別可能な反射を提供し得る。この反射は、システム10によって収集されるOCT画像データのための基準点を提供し得る。いくつかの実施形態において、前記界面は、光学コア110の回転の有無に関わらず、アルゴリズム51によって識別され得る。
ここで図4を参照すると、本発明の概念と一致する、イメージングアセンブリと共に使用するためのアダプタの斜視図が示されている。後退アセンブリ800は、インターフェース(連絡部)であるアダプタ860を備え得る。アダプタ860は、コネクタ82へのイメージングプローブ100の挿入および/または接続を単純化するように構成および配置され得る。アダプタ860は、ハブ861と、ハブ861から遠位方向に延びる突起862とを備える。アダプタ860は、アダプタ860を通って軸方向に延びる導管863を備える。いくつかの実施形態において、導管863は、図示されるように遠位方向に先細りするテーパ状の導管を含む。導管863の近位端は、導管863の遠位端よりも少なくとも2倍大きい直径を有し得る。いくつかの実施形態において、(例えば、コネクタ82が、突起862にロック可能に係合するように構成されたTuohy Borst式コネクタである場合、)突起862は、コネクタ82の一部によってスライド可能およびロック可能に受容されるように構成および配置される。いくつかの実施形態において、ハブ861は、図2B、図5A、図5Bを参照して説明されるものと同様に、プルバックモジュール880の保持ポート884内に配置されるように構成および配置される。いくつかの実施形態において、イメージングプローブ100は、臨床処理の1つまたは複数のステップを簡素化するなどのために、臨床処理の前に(例えば、製造プロセスおよび/またはパッケージングプロセスにおいて)導管863内にスライド可能に配置される。
ここで図5Aおよび図5Bを参照すると、本発明の概念と一致する、イメージングプローブおよびデリバリーカテーテルの一部に動作可能に取り付けられたプルバックモジュールの斜視図と、プルバックモジュールの一部の分解図とがそれぞれ示されている。図5Aにおいて、プルバックコネクタ180は、プルバックモジュール880のキャリア855に動作可能に取り付けられて配置される。ハブ861は、保持ポート884内に配置される。コネクタ82は、突起862の遠位に配置され、突起862の上に、コネクタ82は、デリバリーカテーテル80とアダプタ860との間の流体密封の接続を形成するようにスライド可能に受容され得る。
図5Bでは、キャリア855のツーピースの実施形態が分解図で示されている。キャリア855は、内側部分8551を備えてもよく、内側部分8551は、外側部分8555内にスライド可能に配置されている。内側部分8551は、1つまたは複数の位置合わせ部として、図示されたトラック8552a,8552bを備え得る。外側部分8555は、1つまたは複数の位置合わせ部として、レール8556a,8556b(レール8556bが図示されている)を備えてもよく、レール8556a,8556bは、内側部分8551のトラック8552a,8552bに嵌合する。内側部分8551は、1つまたは複数のオペレータ操作可能な突起として、図示される突起8553a,8553bを備え得る。各突起8553は、係合部として、例えば図示の歯8554aのような、歯8554を備え得る。歯8554は、突起8553の外向き表面上に配置されてもよく、外側部分8555の1つまたは複数の嵌合係合部である図示の歯8557a,8557bに位置合わせされてもよい。内側部分8551は、外側部分8555内に、歯8554が歯8557に係合して両部分8551,8555間の長手方向位置を維持できるような解放可能なロック態様で、スライド可能に位置づけられるように構成および配置されてもよい。いくつかの実施形態において、突起8553は、システム10のオペレータによって把持されて挟まれる(例えば、一緒に挟まれる)ときに、内側に弾性的に変形するように構築および配置される。このように把持されると、歯8554と歯8557は係合解除され、これにより、オペレータは内側部分8551の長手方向位置を外側部分8555に対して相対的に調整することができる。いくつかの実施形態において、キャリア855が完全に前進した位置にあり、イメージングプローブ100が所望の位置まで前進している間に、コネクタ180がキャリア855内に配置された状態で、オペレータは内側部分8551を後退させてコネクタ180に完全に係合させることができる。たとえば、この調整により、キャリア855がプルバック処理中に後退されると、内側部分8551の遠位壁とコネクタ180の遠位縁部との間に初期ギャップは存在しない。内側部分8551の位置は、例えば、最大で少なくとも5mm、少なくとも7mm、15mmなど、最大レベルまでの位置調整を可能にするように構成され得る。内側部分8551の調整は、例えば1.0mm、0.7mm、0.5mm、および/または0.3mm程度の小さな増分で行われ得る。
ここで図6を参照すると、本発明の概念と一致する、血管内の血流パラメータを計算する方法のフローチャートが示されている。図6の方法1000は、図1~図3を参照して説明されるシステム10を使用して説明される。図6の方法は、システム10が患者の心臓の1つまたは複数の動脈から画像データを作成するために使用される場合について説明される。同様の方法が他の血管および/または患者の解剖学的構造の他の内部位置(例えば、患者の脳または末梢血管系の動脈および/または静脈)に適用可能であることは、本出願の趣旨および範囲内とみなされるべきである。
ステップ1100では、イメージングプローブ100が患者の選択される血管に挿入され、選択された血管内でプルバックが実行され、OCTデータが記録される。いくつかの実施形態において、選択される血管は、1つまたは複数の動脈、静脈、および/または他の導管(以下、「動脈」)を含む。選択される血管は、介入治療を必要とし得る動脈など、システム10のオペレータ(例えば、患者の臨床医)による診断のために予め選択されていてもよい。代替的または追加的に、システム10のオペレータは、ステップ1100中に診断のために血管を選択してもよい。いくつかの実施形態において、選択される血管は、システム10のオペレータなどによってシステム10に手動で入力される。いくつかの実施形態において、選択される血管は、左回旋枝(LCx)、右冠動脈(RCA)、左前下行枝(LAD)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される動脈を含む。いくつかの実施形態において、データは、本明細書に記載のステップ1130などの処理ステップ中にオペレータによってシステム10に入力される。例えば、システム10(例えば、アルゴリズム51)が1つまたは複数のバックグラウンド計算を実行している間、システム10は、全体の処理時間が短縮されるように、オペレータ入力を受け入れる(例えば、システム10がデータを処理している間、オペレータが必要な、および/または、その他のデータ入力を実行する)ようにさらに構成されてもよい。
イメージングプローブ100は、選択された血管(必要に応じて、本明細書では、「選択された血管」、「画像化された血管」、「選択された動脈」、「画像化された動脈」、「選択された静脈」、または「画像化された静脈」と呼ばれる)に挿入される。診断のために2つ以上の動脈が選択されると、ステップ1100および以降のステップは、選択された動脈ごとに繰り返されてもよい。プローブ100の配置(例えば、光学アセンブリ115の位置決め)は、システム10によって実行される1つまたは複数の様々な計算(例えば、流量計算)に必要な画像を効果的に取得するために実行される。プルバックが開始される解剖学的位置(例えば、プルバックの開始時の光学アセンブリ115の位置)は、動脈の最も遠位の病変部分の遠位端(例えば、病変の最も遠位の部分)を越えた(すなわち、該遠位端よりも遠位の)位置として選択される。プルバックが終了する位置(例えば、プルバックの終了時の光学アセンブリ115の位置)は、イメージングプローブ100が挿入される最も遠位に配置されたガイドカテーテル内の位置(例えば、デリバリーカテーテル80の遠位部)として選択される。
いくつかの実施形態において、オペレータは、コンソール50のユーザインターフェース55などを介して、1つ、2つ、またはそれ以上の患者パラメータをシステム10に入力することができる。入力される1つ、2つ、またはそれ以上の患者パラメータは、患者の体重、(例えば、該当する場合は糖尿病などの心血管疾患に加えて)1つまたは複数の患者疾患の存在、性別、年齢、身長、TIMIスコア、ステントインプラント、バイパスグラフトなどの以前の冠動脈インターベンション、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
ステップ1120では、システム10は、例えば本明細書に記載の第2のイメージング装置15を介して、選択された患者の非OCT画像データをキャプチャするために使用され得る。本明細書で使用される「非OCTデータ」には、血管造影画像データ、超音波画像データ、MRI画像データ、PETスキャン画像データ、および/または、その他の非OCT画像データが含まれるが、これらに限定されるものでない。いくつかの実施形態において、非OCTデータは、血管造影画像データ、超音波画像データ、MRI画像データ、PETスキャン画像データ、および/または、その他の非OCT画像データのうちの2つ以上を含む。いくつかの実施形態において、非OCTデータは、血管造影画像データと、超音波画像データ、MRI画像データ、PETスキャン画像データ、および/または、その他の非OCT画像データのうちの1つまたは複数とを含む。
この非OCTデータは、コンソール50のプロセッサ52のメモリなど、システム10のメモリに格納され得る。例えば、1つまたは複数の血管の血管造影画像は、造影剤注入を用いることで得られ、血管造影データは、システム10のメモリ内に保存(例えば、システム10によって自動的に実行されるデータのキャプチャおよび/または保存)される。 代替的または追加的に、オペレータは、関連する患者データ(例えば、血管造影データまたは他の非OCTデータに類似し、かつ/または抽出されたデータ)をコンソール50に(例えば、ユーザインターフェース55のキーボードまたは他のユーザ入力要素57を介して)手動で入力してもよい。ステップ1120は、本明細書で説明される図6の方法のいずれかのステップの間に(例えば、全体的または部分的に繰り返して)実行され得る。例えば、ステップ1120は、本明細書に記載のステップ1100で実行されるプルバックの前、該プルバックの間、および/または、該プルバックの後に実行され得る。
ステップ1130では、OCT記録データが分析される。いくつかの実施形態において、OCTデータおよび非OCTデータ(例えば血管造影データ)の両方が分析される(例えば、OCTデータは非OCTデータと組み合わせて分析される)。ステップ1131、ステップ1132、および/またはステップ1133(またはこれらの一部)は、順に実行されてもよいし、同時に実行されてもよいし、記録されたデータがシステム10によって分析されるときに交互に実行されてもよい。
ステップ1131では、記録されたOCTデータがシステム10によって分析される。いくつかの実施形態において、OCTデータは、管腔境界、側枝、管腔の健康な(例えば、病気でない)部分、管腔の病気の部分、画像化される疾患の種類、画像内のガイドワイヤの位置、およびこれらの1つまたは複数の組み合わせのうちの1つまたは複数を識別するために分析され得る。いくつかの実施形態において、ガイドワイヤはOCTデータから除去される。いくつかの実施形態において、システム10は、撮像された動脈の健康な部分をOCTデータに基づいて識別する。健康な部分は、OCTデータ内の目に見える内膜、中膜、および/または外膜の層を識別することによって決定され得る。いくつかの実施形態において、心筋量は、撮像された動脈の1つまたは複数の識別された健康な部分の直径に基づいて推定され得る。いくつかの実施形態において、心筋量の推定は、OCTデータおよび非OCTデータ(例えば、血管造影データ)の両方に基づいてなされ得る。
システム10は、重み付け関数を含んでもよく(例えば、アルゴリズム51が重み付け関数を含んでもよく)、重み付け関数は、例えば、OCTデータに基づく計算を非OCTデータに基づく計算よりも優先させるようにバイアスをかけたり、またはその逆にバイアスをかけたりするように、1つまたは複数の計算においてデータに優先順位を付ける(例えば、データタイプに優先順位を付ける)ように構成される。いくつかの実施形態において、システム10は(例えば、アルゴリズム51を介して)、画像化された動脈の1つまたは複数の側枝に近接する疾患の存在を識別する。例えば、疾患が側枝の近くで検出された場合(例えば、疾患が側枝の内側で検出された場合)、重み付け関数は、疾患のある側枝に関連する血管造影データに優先順位を付けるように(例えば、OCTデータよりも血管造影を重み付けする方向の計算に優先的にバイアスをかけるように)構成され得る。
システム10は、撮像される動脈からの側枝の分岐角度を(例えば、アルゴリズム51を介して)計算するように構成され得る。いくつかの実施形態において、側枝の血管径を計算するために、アルゴリズム51によって分岐角度が使用される。システム10は、OCTデータから(例えば、OCTデータの画像スライスから)、かつ/または、非OCTデータから(例えば、血管造影データから)側枝の少なくとも一部を再構築するように構成され得る。いくつかの実施形態において、システム10は、側枝の分岐角度と側枝の直径との関係(例えば、画像化される動脈のサイズに対する側枝のサイズ)を計算するように構成される。これらの実施形態において、側枝の分岐角度と直径との関係が予想範囲外である場合、システム10は、この異常に「フラグを立てる」(例えば、異常を識別し、関連する情報を保存する)ように、かつ/または、システム10のオペレータにこの以上を警告するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、システム10は、最小管腔直径を表すOCTデータの一部(例えば、最小管腔直径を有する健康な組織の一部)を識別するように構成される。さらに、システム10は、プルバック中に撮像された管腔の長さに沿ったOCTデータの2つ~5つのセクション(例えば、撮像された管腔の長さに沿った等間隔のセクション)を識別するように構成されてもよい。識別されたセクションは、選択された動脈の非疾患血管サイズ (例えば管腔直径) を推定するために使用され得る。いくつかの実施形態において、識別されたセクションの少なくとも1つは近位セクションを含み、識別されたセクションの少なくとも1つは遠位セクションを含む(例えば、近位セクションおよび遠位セクションは、撮像された管腔の近位端および遠位端にそれぞれ近接する)。いくつかの実施形態において、近位および/または遠位セクションは、撮像される管腔の長さの近位および遠位のそれぞれ10%以内にある。いくつかの実施形態において、重み付け関数は、そのセクションのOCTデータの信頼レベルに基づいて各セクションに重み(すなわち、重み係数)を適用するように構成される。例えば、単一のフレームで検出された明確な内腔の割合(例えば、高い信頼性を得るには、円周の75%を超える部分を明確にする必要がある。)、および/または、フレームからフレームへの内腔面積の変化量(例えば、不連続なフレームには重みを少なくする必要がある。)など、いくつかの方法で信頼性が決定され得る。信頼性は、画像化された血管の断面の真円度の偏差からも得られる。
いくつかの実施形態において、システム10は(例えば、アルゴリズム51を介して)OCTデータおよび/または非OCTデータに基づいて疾患領域を識別する。いくつかの実施形態において、システム10が動脈の疾患部分のプラーク組成を識別する場合などに、疾患のタイプがシステム10によって識別され得る。
いくつかの実施形態において、システム10は(例えば、アルゴリズム51を介して)、インジェクタ20が選択された血管への注入を停止した後に選択された血管セグメント(例えば、撮像されるセグメント)から造影剤または他のフラッシュ媒体(例えば、注入物21)が除去されるのに必要な時間(あるいは、「持続時間」として知られ、本明細書では使用される)を決定する。換言すれば、持続時間は、洗浄媒体送達の停止と、十分な血液が撮像中の血管セグメントに戻って、その血管セグメントの許容可能な画像が得られなくなる(例えば、戻ってきた血液によって内腔壁の撮像が見えなくなる)時点との間の時間の長さである。持続時間は、画像化されている選択された血管セグメント内の相対的な血流を示す。持続時間は、回転しているが長手方向には安定している光学コア110(例えば、光学コア110は後退も前進もしていない)で測定され得る。持続時間は、OCTデータおよび/または非OCTデータ(例えば、血管造影データ)に基づいて計算され得る。アルゴリズム51は、インジェクタ20の注入状態(射出状態)を示す(例えば、注入の開始時および/または停止時を示す)信号(例えば、インジェクタ20からの信号)を受信し得る。追加的または代替的に、システム10の機能要素(例えば、デリバリーカテーテル80の機能要素89)は、デリバリーカテーテル80内の流体圧力を監視するように構成された圧力変換器を備え得る。圧力センサベースの機能要素89からの信号を介して提供されるようなデリバリーカテーテル80内の圧力は、フラッシング処理の状態(例えば、フラッシング媒体の注入の開始および/または停止に関連する状態)を決定するためにアルゴリズム51によって分析され得る。
ステップ1132では、非OCTデータ(例えば、血管造影データ)が分析され得る。いくつかの実施形態において、非OCTデータは、血管の形状(例えば、湾曲、テーパ、および/または、軌道)、側枝の位置(例えば、診断される1つまたは複数の主要動脈の側枝のサイズと位置)、血管の長さ、血管の直径、およびこれらの1つまたは複数の組み合わせのうちの1つまたは複数を特定するために分析され得る。いくつかの実施形態において、非OCTデータは、心筋質量、側副血流、動脈(例えば、選択された動脈)によって供給される心臓領域(心筋)のサイズ、およびこれらの1つまたは複数の組み合わせのうちの1つまたは複数を推定するために分析され得る。いくつかの実施形態において、ステップ1132で分析された非OCTデータは、血管造影画像データと、超音波画像データ、MRI画像データ、PETスキャン画像データ、および/またはその他の非OCT画像データのうちの1つ又は複数とを含む。いくつかの実施形態において、非OCTデータは、システム10によってQCAデータに変換される血管造影データを含む。いくつかの実施形態において、非OCTデータは、(例えば、システム10が損傷領域の血管サイズを調整する場合などに)システム10が心筋損傷データに変換するPETスキャンデータを含む。
ステップ1133では、OCTデータおよび非OCTデータ(例えば血管造影データ)が登録(例えば相関)され得る。いくつかの実施形態において、当該データは、選択された動脈の1つまたは複数の側枝の位置、サイズ、および形状を使用して登録され得る。いくつかの実施形態において、システム10は、心臓の1つまたは複数の主要血管、例えばLCx、RCA、および/またはLAD動脈の予想される側枝のデジタルモデルを備え得る。いくつかの実施形態において、当該デジタルモデルは、データを登録するためにシステム10によって使用される。
ステップ1140では、分析されたデータ(例えば、収集および/または分析されたOCTデータおよび/または非OCTデータ)に基づいて、心臓血管の動的パラメータ(例えば、流速、流体圧力、ある距離にわたる圧力損失、冠血流予備量比など)の値が計算され得る。いくつかの実施形態において、システム10は、選択された動脈の遠位の微小血管抵抗を推定するように構成される。
いくつかの実施形態において、撮像された動脈の測定されたサイズは、システム10によって調整される(例えば、ステップ1130で決定された撮像された動脈のサイズは、アルゴリズム51によって調整される)。システム10は、マレーの法則に基づいて、撮像された動脈の測定サイズを調整できる。例えば、システム10は、撮像された動脈のすべての非疾患領域において一定のせん断応力を推測し得る。この調整により、マレーの法則を用いてシステム10によって計算された流れの誤差関数を最小限に抑えることができる。いくつかの実施形態において、流れの計算は、分析されたデータの信頼度に基づく重み付け関数を使用して調整される。例えば、マレーの法則が測定サイズの調整を示唆し、撮像された断面の信頼性が比較的低い場合、システム10は、マレーの法則が示唆する調整に基づいて流れの計算を調整するように構成され得る。あるいは、信頼度が高い場合、マレーの法則に基づく1つまたは複数の調整がシステム10によって無視され得る。
供給される心筋のサイズは、選択された動脈血管タイプおよび/または計算されたサイズに基づいて、システム10によって(例えば、アルゴリズム51を使用して)推定され得る。いくつかの実施形態において、推定される心筋サイズは、ステップ1132で説明されるように、非OCTデータ(例えば、血管造影データ)に基づいて計算された推定サイズと比較され得る。いくつかの実施形態において、非OCTに基づく推定とOCTに基づく推定とが異なる場合、オペレータはシステム10によって(例えば、ディスプレイ56またはユーザインターフェース55の他のユーザ出力要素を介して)警告される。いくつかの実施形態において、システム10は、推定値を調整するために、(例えば、ユーザインターフェース55のユーザ入力要素57を介して)ユーザ入力を受け入れる。いくつかの実施形態において、OCTベースの推定には、血管造影ベースの推定よりも高い重みが(例えば、システム10の重み関数によって)与えられる(例えば、OCTベースの推定がシステム10によって優遇される)。いくつかの実施形態において、データはオペレータにカラーマップ(例えば、ディスプレイ56に示されるカラーマップ)として表示される。いくつかの実施形態において、カラーマップは、選択された動脈によって供給される推定心筋サイズ(例えば、選択された動脈によって供給される心筋組織の量)を示し得る。いくつかの実施形態において、充血性微小血管抵抗は、システム10によって(例えば、アルゴリズム51を介して)、画像化領域外の心臓の全部または少なくとも一部について推定される。
いくつかの実施形態において、心臓の血管系(「冠動脈樹」)全体の圧力が計算される。いくつかの実施形態において、冠血流予備量比(FFR)が計算される(例えば、最低圧力から計算される)。FFRは、選択された各動脈(例えば、OCTを使用して選択および画像化された各動脈)など、選択された動脈について計算され得る。いくつかの実施形態において、著しい側副血流が見られること(例えば、システム10の閾値を超える血流)、OCTベースの推定と非OCTベースの推定(例えば、血管造影ベースの推定)との間で心筋の推定が著しく異なること(例えば、相違がシステム10の閾値を超えること)、TIMIスコアが心筋組織の損傷を示すこと、流れのない領域が血管造影で検出されること(例えば、閉塞を示すこと)、およびこれらの1つまたは複数の組み合わせのうちの1つまたは複数が検出された場合に、システム10は、(ユーザインターフェース55を介して)オペレータに警告するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、システム10は(例えば、アルゴリズム51を介して)、選択された血管セグメント内の造影剤および/または他の注入物21の持続時間に基づいて、1つまたは複数の心血管血流の動的パラメータを計算し得る。
いくつかの実施形態において、持続時間は、(例えば、血管造影法で使用されるTIMI血流スコアと同様、)局所血流の推定値として使用され得る。(例えば、システム10によって決定されるような)局所血流の推定値は、心血管血流の動態の計算の精度を向上させるようにシステム10によって使用され得る。
いくつかの実施形態において、OCTデータおよび非OCTデータ(例えば、血管造影データ)は、例えば、複数セットのデータが登録された後に、(例えばディスプレイ56上に、)例えばオーバーレイ構成(例えば、OCTデータは、血管造影データおよび/または他の非OCTデータ上に重ねられる)で表示される。
いくつかの実施形態において、プルバックの長さに沿った管腔直径のグラフなどの、管腔直径のグラフ(本明細書では「ルーメノグラム(lumenogram)」とも呼ばれる)が表示される。いくつかの実施形態において、ルーメノグラムは、平均直径(管腔の重心を通って描かれる複数の弦の平均)に基づいてもよいし、例えば、不規則な管腔自体の領域と同じ領域を有する円の直径などの「実効」直径に基づいてもよい。有効直径は、グリーンの定理を使用して(例えば、システム10のアルゴリズムによって)決定され得る。
Figure 2023523789000002
イメージングプローブ100によってキャプチャされた画像データについて、管腔境界が(例えば、システム10のアルゴリズムによって)識別されると、グリーンの定理の使用によって、不規則な物体(例えば、外周が真円ではない管腔)の面積を拘束で簡単に計算できる。ただし、システム10のいくつかの用途において、有効直径に基づくルーメノグラムは、血管セグメントに関する生理学的情報(例えば、血管セグメントに沿った圧力損失)を提供する最も適切な方法ではない。いくつかの実施形態において、システム10は、管腔セグメントに沿った様々な位置について、次の式のように変形されるダルシー・ワイスバッハの式に基づくシステム10のアルゴリズムによって決定される水力直径などの「水力直径」を計算する。
Figure 2023523789000003
血管セグメントの圧力損失は、面積または有効直径ではなく、水力直径により直接依存することがわかる。水力直径は次のように定義される。
Figure 2023523789000004
水力直径を計算するために、システム10のアルゴリズム(例えば、アルゴリズム51)は、血管セグメントに沿った複数の軸方向位置の周長を計算し得る。真円の場合、水力直径と有効直径は同じであることに留意されたい。断面が円形から遠ざかるほど、水力直径と有効直径の差が大きくなり、圧力損失情報を提供するための有効直径ベースのルーメノグラムの精度が低下する。
Figure 2023523789000005
表1に示すように、楕円が10倍以上に形状を変化させても、有効直径と有効面積は不変であることがわかる。ただし、ルーメノグラムで水力直径を使用すると、予想される圧力損失が正しい感覚において大幅に変化することをより正確に示し得る(つまり、「押しつぶされた」楕円は、予想されるように圧力損失が大きくなる)。
システム10は、次の計算を使用して、血管セグメントに沿った様々な(例えば、比較的連続した)位置の周長を決定し得る。
Figure 2023523789000006
いくつかの実施形態において、システム10は、血管に沿った圧力損失を視覚的に伝達するために水力直径に基づくルーメノグラムを表示し、また、画像化される血管に配置するためのステントのサイジングおよび/または選択に関連する情報を視覚的に伝達するために有効直径に基づくルーメノグラムを表示する。代替的または追加的に、特定の水力直径および/または有効直径の情報は、表示されたルーメノグラムに沿った1つまたは複数の位置で、システム10によって(例えば、数値情報を含むポップアップ・ウィンドウで)表示され得る。
いくつかの実施形態において、システム10は、一方の軸に沿って水力直径に基づくルーメノグラムを表示し、プルバック画像の長手方向位置が他方の軸に表示される。いくつかの実施形態において、オペレータによって誤解される可能性があるため、水力直径の数値の表示は回避されてもよい(例えば、水力直径は、視覚的インジケータとしてのみ表示される)。水力直径が急速に変化している領域は、システム10によって強調表示および/または色分けされてもよい。いくつかの実施形態において、水力軸は単純な線プロットとして表示される。代替的または追加的に、水力軸は血管造影図(例えば、影図)に似せて表示されてもよい。この形式の表示は、血管セグメントの圧力損失を伝えるのにより効果的であり、血管を処理するかどうか、およびどのように処理するかを決定する際の主要な要因になる。
システム10は、圧力損失情報を提供するために水力直径に基づくルーメノグラムを提供し得る一方で、ディスプレイに線形スケーリングされていない数値情報 (通常は有効直径および/または有効面積) を提供することができる(例えば、数値表示値に線形に比例する直径および/または面積の表示軸を含まない)。
いくつかの実施形態において、選択された動脈の1つまたは複数の側枝(またはその一部)が表示される。いくつかの実施形態において、オペレータは、表示されたOCTデータに近接して、例えば管腔の近位端若しくは遠位端に、または側枝内に疾患が存在することを示すデータを(例えば、手動で)をシステム10に追加し得る(例えば、オペレータは、第2のイメージング装置15によって提供される情報を介して疾患が存在することを視覚的に判断し、関連する疾患タイプおよび/または疾患位置のデータをシステム10に手動で入力する)。いくつかの実施形態において、計算された血管サイズは、OCT画像および/または非OCT画像(例えば、血管造影画像)とともに表示される。いくつかの実施形態において、(例えば、システム10の計算値をオペレータが手動で調整できるようにするために、)システム10は、オペレータが表示された計算値を編集できるようにする。
いくつかの実施形態において、システム10のオペレータは、表示されたデータに基づいて治療処理を計画する。いくつかの実施形態において、オペレータは、システム10によって評価される「治療領域」の長さおよび位置を示す(例えば、オペレータは、表示された画像をクリックすることによって治療領域を示す)。いくつかの実施形態において、システム10は、選択された治療領域の近位端および遠位端における推定血管直径を表示する。いくつかの実施形態において、血管直径は、グリーンの定理を使用してシステム10によって(例えば、アルゴリズム51を介して)推定される。いくつかの実施形態において、システム10は、選択された治療領域に関連する1つまたは複数の情報、例えば、治療領域および/または治療領域内のプラーク組成に関連する任意の警告を表示する。いくつかの実施形態において、計画された治療(例えば、ステント留置術)が、選択された治療領域の近位端および遠位端で推定された直径(例えば、2つの直径が血管の先細りを示すために使用され得る)まで治療された血管を開くと仮定して、治療後の流れの動態(例えば、FFR)が推定され得る。いくつかの実施形態において、計算された治療前の流れの動態および提案された治療に基づいて、治療後の流れの動態が推定され得る。いくつかの実施形態において、オペレータは、提案された治療領域を変更することができ、システム10は、新しい治療領域に基づいて流れの動態を更新し得る。いくつかの実施形態において、オペレータは、2つ以上の治療領域(例えば、2つ以上の非連続の治療領域)を示すことができ、治療後の流れの動態が治療領域ごとに推定され得る。
本明細書で説明されるように、システム10は、プローブ100を使用して(例えば、1回または複数回のプルバックを介して)画像化された1つまたは複数の血管を通る流れ特性を計算するように構成され得る。システム10は、画像化された血管(例えば、治療が行われた、または行われる予定の動脈)を通る流れの動態(例えば、流れ場および/または圧力損失)を計算するように構成され得る。いくつかの実施形態において、システム10は、イメージングプローブ100を使用して画像化された血管の完全な3Dナビエ・ストークスシミュレーションを使用して、冠状血管の流れおよび圧力損失を計算する。いくつかの実施形態において、システム10は、(例えばアルゴリズム51を介した)その分析において、例えばすべての重要な形態学的特徴が表されている場合などに、画像化された領域の多数の幾何学的およびその他の特徴を含むように構成される。システム10は、血管内の圧力を直接測定することができ、血管の長さに沿った位置でのFFRは、本明細書に記載のように計算され得る。(例えば、システム10によって識別される)FFRの急激な変化が起こる領域は、治療介入(例えば、ステント留置術)を正当化するために使用され得る。いくつかの実施形態において、システム10は、水力直径データ(例えば、システム10によって収集された画像データに基づいてシステム10によって計算される水力直径データ)に基づいて流れの動態(例えば、撮像された心臓血管および/または他の血管の流れの動態)を計算する。代替的または追加的に、システム10は、システム10によって収集された画像データに基づいてシステム10によって計算された平均直径データに基づいて流れの動態を計算する。いくつかの実施形態において、システム10は、(例えば、システム10によって収集されるような)平均直径および水力直径の両方の情報に基づいて流れの動態を計算する。
ここで図7を参照すると、本発明の概念と一致する、プルバックトリガ条件に基づいてプルバック処理を実行する方法のフローチャートが示されている。図7の方法4000は、図1~図3を参照して説明されるような、システム10を使用して説明される。ステップ4010において、光学アセンブリ115は、システム10によって画像化される場所の遠位に(例えば臨床医によって)配置される。画像化する場所は、血管などの管腔のセグメントを含み得る。光学アセンブリ115が撮像位置の遠位に配置されると、システム10はその位置に対してプルバック処理を実行するための状態になり、方法4000はステップ4020に続く。
ステップ4020において、システム10は、プルバックの「準備完了」状態に入り、「プルバックトリガ条件」の監視を開始し、該トリガにより、プルバックが直ちに開始可能になる。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、イメージングアセンブリ300、第2のイメージング装置15、患者監視装置17、機能要素199、および/または機能要素89によって記録された情報など、システム10の1つまたは複数の構成要素から収集された情報を分析する。アルゴリズム51は、情報の分析に基づいて、プルバック処理を開始するためのプルバックトリガ条件が発生したかどうかを決定し得る。いくつかの実施形態において、プルバックトリガ条件は、例えば、患者監視装置17が心電図(EKG)モニタを備える場合、患者の心周期のある時点に基づくものである。アルゴリズム51は、心周期の特定の部分、例えば、撮像位置(例えば、心周期の静止部分)に近接する心筋の動きが比較的小さい心周期の部分の間に、プルバックを始動させるように構成され得る。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、EKGのT波が検出されたときにプルバックを始動させるように構成される。いくつかの実施形態において、プルバックトリガ条件は、例えば、第2のイメージング装置15が回転血管造影などの血管造影を実行するように構成された装置を含む場合、血管造影データに基づくものである。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、血管造影データに基づいて心臓の動き(例えば、心筋の動き)を分析する。追加的または代替的に、アルゴリズム51は、血管造影データを分析して、心周期のポイントを決定し得る。システム10は、アルゴリズム51によるこの分析に基づいて、心臓の動きが最小であると決定されたときにプルバックを始動させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、イメージングプローブ100のマーカー131の位置は、アルゴリズム51によって分析(例えば、放射線不透過性ベースのマーカー131の反射を含む血管造影データの分析)され、マーカー131が静止していると判定されたとき、または、少なくともその動きが最小であると判定されたときに、プルバックが始動される(例えば、マーカー131の動きが心周期の他の時点でのその動きと比較して相対的に最小であると決定されたときに、プルバックが始動される)。代替的または追加的に、遠位先端(遠位チップ)119の位置は、撮像される血管セグメントの最小運動の時間を決定するためにアルゴリズム51によって分析され得る。
いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、EKG(心電図)パターンを検出するためにデータ(例えば、OCTデータ)を分析するように構成される。例えば、アルゴリズム51は、画像動作データおよび/またはスペックル分析データを含むOCTデータを分析して、EKGパターンを検出し得る。いくつかの実施形態では、一定時間(例えば、複数秒、複数分)後にアルゴリズム51によって連続的なEKGパターンが検出され得る。生成されたEKGパターンは、1つ、2つ、またはそれ以上の将来の心拍のタイミングを予測するために使用されてもよく、例えば、1つまたは複数の将来の心拍のタイミングは、プルバック処理(例えば、フラッシング処理の開始後に実行されるプルバック処理)を始動させるために使用される。これらの実施形態は、OCTデータのみに基づくEKGパターン(例えば、さらにEKGをトリガとするプルバック)の検出を可能にし、これにより、EKG信号を提供するための別個のデバイスの必要性が排除される(例えば、外部トリガに接続する必要性、および/または、血管造影図との正確な同期を回避する)。
ステップ4030では、プルバックトリガ条件が検出された場合、方法4000はステップ4040に進む。プルバックトリガ条件が検出されない場合、システム10のオペレータは、ステップ4035で自動プルバック検出をキャンセルし得る。ステップ4035で自動プルバック検出がキャンセルされない場合、方法4000はステップ4030に戻る。ステップ4035で自動プルバック検出がキャンセルされた場合、方法4000はステップ4050に進む。ステップ4050では、プルバックが無効にされ得るとともに、アルゴリズム51はプルバックトリガ条件の監視を停止する。いくつかの実施形態において、ステップ4050の後、オペレータは、プルバックを再度有効にして監視を再開し得る(例えば、ステップ4020に戻る)。ステップ4030において、プルバックトリガ条件が検出された場合、方法4000はステップ4040に進み、プルバックが始動される。
ここで図8を参照すると、本発明の概念と一致する、複数のプルバックトリガ条件に基づいてプルバック処理を実行するフローチャートが示されている。図8の方法4100は、図1~図3を参照して説明されるような、システム10を使用して説明される。本明細書の方法4100は、複数のプルバックトリガ条件のうちの第1の条件が、血管セグメントの浄化(除去)の検出を含む実施形態を説明する。例えば、アルゴリズム51は、画像化されるために選択された血管セグメントが「適切な」OCTイメージングのために十分に血液を除去されていることを判断するためにデータを分析し得る。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、1つまたは複数の既知の管腔特性(例えば、所定の管腔特性)に基づいて血管内腔を検出し得る。いくつかの実施形態において、血管内腔は、数値特性技術(例えば、エッジ検出技術)、および/または、熟練したニューラルネットワークを使用して検出される。信頼できる管腔が検出されると(例えば、2~10個の連続するフレームなど、いくつかの連続するフレームにわたって連続的に検出されると)、適切な血管の浄化(除去)が確立され、プルバックが開始され得る。複数のプルバックトリガ条件の第2の条件は、患者の心周期におけるポイントの検出を含む(例えば、アルゴリズム51が心周期ポイントを最小限の動きで検出するためにEKG信号を分析する場合など、OCTイメージングのための心周期の最適ポイント中にプルバックが始動される)。図示のステップ4120,4122,4124は、患者の心周期のある時点に到達した場合など、「フラッシュトリガ条件」に基づいてフラッシュが開始される実施形態を説明している。いくつかの実施形態において、フラッシュはオペレータの裁量(例えば、システム10によって引き起こされない臨床医によるアクション)で開始される。
ステップ4110において、光学アセンブリ115は、システム10によって撮像される場所の遠位に配置される。撮像位置は、血管などの管腔血管のセグメントを含み得る。光学アセンブリ115が撮像位置の遠位に配置された後、システム10はその位置に対してプルバック処理を実行する準備が整った状態になり、方法4100はステップ4120に続く。いくつかの実施形態において、方法4100においてアルゴリズム51によって検出される複数のプルバックトリガ条件のうちの第1の条件は、血管セグメント浄化(除去)の検出を含む(例えば、アルゴリズム51は、画像化されるために選択された血管セグメントから適切なOCTイメージングのために十分に血液が除去されたことを検出する)。
ステップ4120において、アルゴリズム51は、患者のEKG信号を監視し、フラッシュの注入が開始される時間と、適切なOCTイメージングのために選択された血管セグメントから血液が十分に取り除かれる時間との間の遅延時間を推定する。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、(例えば、EKG信号および推定された遅延時間に基づいて)心周期における最適な時点を予測して、適切なOCTイメージングのための心周期における最適な部分(例えば、プルバックを開始するための心周期における最適なポイント)の間に、選択された血管セグメントが十分に浄化(除去)されるようにフラッシュの注入を始動させる(例えば開始する)。いくつかの実施形態において、推定遅延時間は、選択された血管の解剖学的位置および/またはデリバリーカテーテル80(例えば、フラッシュが選択された血管に注入されるカテーテル)の長さに基づく。
ステップ4122において、アルゴリズム51は、(例えば、適切なOCTイメージングのために選択された血管セグメントの十分な浄化が検出されると)フラッシュ検出を開始させ得る。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、図8を参照して本明細書で説明されるように、十分な浄化を検出するように構成される。フラッシュ検出が開始された後、ステップ4124において、アルゴリズム51は、患者のEKG信号を監視し、ステップ4120で生成された予測に基づいてフラッシュ処理を開始する。
ステップ4130において、血管セグメントの十分な浄化(除去)が検出されない場合、システム10のオペレータは、ステップ4135においてプルバックをキャンセルすることができ、ステップ4138において、フラッシュ検出が停止される。いくつかの実施形態において、ある期間(例えば、洗浄処理の開始からの期間)内に十分な血管セグメントの浄化が検出されない場合、アルゴリズム51は警告モードに入ってもよく、プルバックはシステム10によって自動的にキャンセルされ得る。いくつかの実施形態において、前記期間は、フラッシュ処理の開始から5秒以内であってもよく、例えば2秒以内でもよい。十分な血管セグメントの浄化が検出された場合、方法4100はステップ4140に進む。
ステップ4140では、十分な血管セグメントの浄化(除去)が検出された後、アルゴリズム51は、イメージングプローブ100の自動プルバックを有効にし、患者の心周期に基づいてプルバックトリガ条件のために患者のEKG信号を監視し始める。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、T波がEKG信号で検出されたときにプルバックを始動させるように構成される。ステップ4145およびステップ4155において、アルゴリズム51は、十分な血管セグメントの浄化がまだ存在する(例えば、まだ検出されている)かどうかを監視しながら、心周期に基づくプルバックトリガ条件を監視する。ステップ4155において、十分な血管セグメントの浄化が検出されない(例えば、もはや検出されない)場合、ステップ4170が実行され、アルゴリズム51は、警告モードに入り、プルバックを無効にする。ステップ4145で、EKGのプルバックトリガ条件が検出された場合、方法4100はステップ4160に進み、プルバックが始動される。
図8の実施形態は、血管セグメントの浄化(除去)に関連する第1のプルバックトリガと、患者の心周期に関連する第2のプルバックトリガとを含むものとして説明されているが、代替および/または追加の患者、システム、および/または方法のパラメータが、システム10によって監視されてもよい(例えば、アルゴリズム51によって分析されてもよい)し、プルバックを始動させるために使用されてもよい。
ここで図9を参照すると、本発明の概念と一致する、脳脊髄液中に浮かぶ血管を示すOCT画像が示されている。図9に示される画像は、オペレータに対して(例えば、本明細書に記載のシステム10のディスプレイ56上に)表示され得る。いくつかの実施形態では、システム10は、イメージングプローブ100の光学アセンブリ115が第1の位置(例えば、血管)内に配置されて、第1の位置の外側(例えば、本明細書に記載されるような患者の血管または他の管の外側)の位置の画像をキャプチャ(取得)するように構成される。例えば、光学アセンブリ115は、患者の心臓の第1の血管(例えば、動脈または静脈)内に配置されてもよく、これにより、例えば、心臓の第1の血管の壁に近接した外側の位置(例えば、フラッシュ媒体も送達される位置)の画像を提供したり、心臓の第2の血管、心室、心臓壁組織、および/または任意の心臓組織の画像を提供したりできる。光学アセンブリ115は、患者の脳の第1の血管(例えば、動脈または静脈)内に配置されてもよく、これにより、例えば、(例えば、脳の脳脊髄液を通過するプローブ100の送達光および/または反射光を介して)脳の第1の血管の壁に近接した外側の位置の画像を提供したり、脳の第2の血管、脳室、脳の皮質組織、脳の白質、脳の灰白質、円蓋、海馬、および/または任意の脳組織(例えば、本明細書に記載されるような健康な組織および/または病変組織)の画像を提供したりできる。光学アセンブリ115は、患者の脊椎に近接する第1の血管(例えば、動脈、静脈、または、硬膜外腔、硬膜下腔、若しくは、くも膜下腔などの脊髄のチャネル)に配置されてもよく、これにより、例えば、脊椎の第1の血管の壁に近接した外側の位置の画像を提供したり、脊椎の第2の血管、脊髄の異なるチャネル、脊髄の神経束、および/または脊椎組織の画像を提供したりできる。光学アセンブリ115は、患者の血管周囲構造または他の血管周囲の位置、患者のくも膜下腔、患者のくも膜小柱、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される解剖学的位置に近接する第1の血管(例えば、患者の動脈、静脈、チャネル、室、または任意の管)内に配置されてもよく、これにより、例えば、光学アセンブリ115が配置されている血管内および/または該血管の外側に画像を提供し得る。光学アセンブリ115は、診断および/または治療される患者の標的組織または他の標的位置(例えば、腫瘍組織、神経突起斑、アミロイド斑、脳梗塞、アテローム性動脈硬化症、並びに/或いは、第1の血管の外側の他の疾患および/または非疾患組織を含む標的位置)に近接する位置で、第1の血管(例えば、患者の動脈、静脈、チャネル、カナル、ダクト、室、または任意の管)内に配置されてもよく、これにより、例えば、標的組織の画像を提供することができ、該画像は、標的組織の診断情報を提供し、かつ/または、標的組織の治療を実行および/または評価するために使用される。光学アセンブリ115は、血管性認知症および/またはアルツハイマー病の1つまたは複数の生理学的マーカーの画像を生成するために、頭蓋内血管系の管腔内に配置されてもよい。生理学的マーカーは、光学アセンブリ115が配置される血管内のマーカー、および/または、光学アセンブリ115が配置される血管の外側の(例えば、近接する)マーカーを含み得る。血管性認知症および/またはアルツハイマー病の生理学的マーカーは、アミロイド斑、神経突起斑、脳梗塞、アテローム性動脈硬化、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ、2つ、またはそれ以上のマーカーを含み得る。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51は、疾患(例えば、血管疾患)の1つ、2つ、またはそれ以上の生理学的マーカーを識別するためにOCTデータを分析ように構成される。いくつかの実施形態において、アルゴリズム51によって識別される1つまたは複数の生理学的マーカー(例えば、疾患のマーカー)は、腫瘍組織、アミロイド斑、神経突起斑、脳梗塞、および/またはアテローム性動脈硬化症を含む。システム10は、腫瘍組織、アミロイド斑、神経突起斑、脳梗塞、および/またはアテローム性動脈硬化症などの1つまたは複数の生理学的マーカー(例えば、疾患のマーカー)を含む(例えば、提供された画像で識別する)画像データを提供するように構成され得る。デリバリーカテーテル80は、画像化される標的組織に近接する体内空間(例えば、非管腔空間)内に配置されてもよく、光学アセンブリ115は、デリバリーカテーテル80の一部内に配置されてもよい(例えば、プルバック処理中にデリバリーカテーテル80内に後退されてもよい)。いくつかの実施形態において、システム10は、画像を生成するための拡張された走査範囲を提供するように構成され、(例えば、直径14mmの画像を提供するための)走査範囲は、例えば、少なくとも7mmであってもよいし、少なくとも11mmであってもよい。いくつかの実施形態において、システム10は、血管(例えば、直径が少なくとも0.9mm、少なくとも1.4mm、または少なくとも2mmの血管または患者の他の管)から少なくとも5mm、少なくとも7mm、または少なくとも9mm外側の位置の画像データを提供するように構成される。いくつかの実施形態において、光学アセンブリ115は、例えば、少なくとも7mm、少なくとも10mm、少なくとも12mm、および/または少なくとも15mmの焦点距離など、少なくとも5mmの焦点距離を有する。これらの実施形態において、作動距離は、少なくとも10mm、少なくとも15mm、または少なくとも20mmの距離を有し得る。
ここで図10A~図10Cを参照すると、本発明の概念と一致する、イメージングプローブの一部の様々な図が示されている。図10Aでは、イメージングプローブ100の遠位部が示されている。シャフト120は、光学コア110および光学アセンブリ115を取り囲む。遠位チップ(遠位先端)119は、シャフト120の遠位端から延びるスプリングチップ(ばね先端部)を含む。いくつかの実施形態において、遠位チップ119は、パラジウム製のばねを含む。いくつかの実施形態において、遠位チップ119は、1つまたは複数の固着要素であるリテーナ1191を備える。図示されるリテーナ1191は、スプリングチップ119から近位方向に延在し、シャフト120の遠位端内に固着される。リテーナ1191は、スプリングチップ119のコイルに固定して取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、リテーナ1191の近位端は、光学アセンブリ115の遠位端に垂直な限られた表面積を有する(例えば、図示されるように、リテーナ1191の近位端は尖っている)。リテーナ1191の近位端の形状は、リテーナ1191から反射されて光学アセンブリ115に戻される光の量を最小限に抑えるように選択され得る。いくつかの実施形態において、シャフト120の遠位部1208は、窓130よりの遠位の部分であるチップ部(先端部)1207を含む。チップ部1207は、コアワイヤ1192を取り囲むように構成され得る。チップ部1207は、リテーナ1191が窓130の遠位端内に取り付けられた後、コアワイヤ1192の周りでその直径が減少する(例えば収縮する)ように構成された熱収縮性材料を含み得る。いくつかの実施形態において、チップ部1207は、窓130の外径にほぼ等しく、かつ/または、スプリングチップ119のばね部分の外径に等しい外径(例えば、熱収縮後の外径)を有する(例えば、スプリングチップ119から窓130まで、イメージングプローブ100の滑らかな外径が提供される)。いくつかの実施形態において、チップ部1207は、コアワイヤ1192の外径にほぼ等しい内径(例えば、熱収縮後の内径)を有する。いくつかの実施形態において、チップ部1207は、コアワイヤ1192がイメージングプローブ100の長手方向軸の周りに同心的に配置されることを確実にするのに役立つサイズである。
光学アセンブリ115は、光学コア110の遠位端に配置され得る。光学アセンブリ115は、光学コア110の遠位端に光学的かつ物理的に結合されるレンズアセンブリ1151を備え得る。レンズアセンブリ1151は、傾斜した遠位端を有するGRINレンズを備え得る。レンズアセンブリ1151の傾斜した遠位端は、完全な内部反射面を備え得る。光学アセンブリ115は、別個のイメージング装置(例えば、図1の第2のイメージング装置15)によって画像化され得る要素であるレンズマーカー1156(マーカー1156)を備え得る。マーカー1156は、蛍光透視法または他のX線ベースのイメージング装置を使用して画像化されるように構成された放射線不透過性マーカーを含み得る。いくつかの実施形態において、マーカー1156は、光学コア110の遠位部の周りに螺旋状に巻き付けられたワイヤーコイルを含む。いくつかの実施形態において、マーカー1156は、レンズアセンブリ1151の近位端に隣接する(例えば、マーカー1156は、レンズアセンブリ1151と光学コア110との接合部に近接している)。いくつかの実施形態において、マーカー1156は、レンズアセンブリ1151の外径にほぼ等しい外径を有する。いくつかの実施形態において、マーカー1156は、光学コア110に直接接触して(例えば、光学コア110のガラス面に直接接触して)配置される。いくつかの実施形態において、マーカー1156は、マーカー1156のワイヤの幅の少なくとも半分のコイル間の間隔を有するように、マーカー1156のワイヤの直径よりも少なくとも1.5倍大きいピッチを有する。この間隔は、例えば光学コア110における応力集中(例えば、マーカー1156が硬すぎる場合に望ましくない高レベルになり得るマーカー1156の近位端および/または遠位端における応力集中)を防止するように、マーカー1156の柔軟性を高め得る。いくつかの実施形態において、マーカー1156は、接着剤を使用して光学コア110に接着される。いくつかの実施形態において、マーカー1156のコイル間の間隔は、接着剤がマーカー1156のコイルに浸透してマーカー1156の周りに接着剤が均一に分布するのに十分な間隔である。いくつかの実施形態において、マーカー1156は、UV光の下で見える接着剤を使用して接着される。いくつかの実施形態では、製造において、接着剤がマーカー1156の周囲(例えば、マーカー1156のコイルの周囲)に適切に塗布および分布されていることを確認するようにマーカー1156を検査するために、UV光が使用され得る。いくつかの実施形態では、マーカー1156を接着するために使用される接着剤は、光学コア110とレンズアセンブリ1151との接合部を支持するようにも構成される。
細長いチューブ1154は、光学コア110の少なくとも遠位部であるレンズアセンブリ1151と、封止要素であるプラグ1153とを取り囲み得る。いくつかの実施形態において、チューブ1154は、マーカー1156の少なくとも一部を取り囲む。チューブ1154は熱収縮材料を含み得る。チューブ1154はPETを含み得る。チューブ1154の少なくとも一部は、レンズアセンブリ1151、光学コア110、および/またはプラグ1153の少なくとも一部に接着剤で取り付けられるか、または別の方法で取り付けられ得る。プラグ1153は、レンズアセンブリ1151とプラグ1153との間に形成された空洞(キャビティ)である図示の空間1152内へのゲル118の流出を防止し、かつ/または、少なくとも制限するように構成され得る。空間1152は、空気、および/または、1つ若しくは複数の他の流体で満たされ得る。空間1152内の流体は、レンズアセンブリ1151と流体との間に所望の光学特性を提供するように(例えば、ガラスと空気の界面を提供するように)構成され得る。
イメージングプローブ100は、レンズアセンブリ1151よりも近位の光学コア110上に配置された流体推進要素であるFPE1500を備え得る。FPE1500は、本明細書において図1を参照して説明されるFPE1500と同様であってもよい。
図10Bは、光学アセンブリ115および光学コア110の遠位部の斜視図を示す。いくつかの実施形態において、プラグ1153は、レンズアセンブリ1151よりも小さい外径を有する。いくつかの実施形態において、チューブ1154は、レンズアセンブリ1151上およびプラグ1153上の両方において熱収縮され、これにより、チューブ1154は、図10Bに示されるものと同様の輪郭で配置され、空間1152は変化する外径を有し、チューブ1154の直径の少なくとも一部は、レンズアセンブリ1151の外径よりも小さい。いくつかの実施形態において、チューブ1154は、レンズアセンブリ1151の傾斜した遠位端には接触せず、これにより、例えば、空間1152内の流体のみがレンズアセンブリ1151の遠位端に接触し、(例えば、レンズアセンブリ1151の遠位端におけるガラスと空気の界面による)レンズアセンブリ1151の遠位端の完全な内部反射が保証される。いくつかの実施形態では、プラグ1153の縮小された直径により、イメージングプローブ100は、プラグ1153がレンズアセンブリ1151と比べて同じかまたは大きな外径を有する場合に達成し得る曲率半径よりも、タイトな(すなわち、小さな)曲率半径を達成することができる。
図10Cは、説明の明確化のために光学コア110を取り除いたシャフト120の一部の斜視図を示す。シャフト120は、少なくとも第1の部分(近位部)であるチューブ121を備えてもよく、チューブ121は、ジョイント125を介して第2の部分(遠位部)である窓130に固定して取り付けられる。チューブ121は、ハイポチューブ(例えば、その長さに沿って1つまたは複数の工学的特徴を有し得る金属チューブ)などの細長い中空部材を含み得る。いくつかの実施形態において、チューブ121は、その長さの少なくとも一部に沿って、らせん状の切り込みを有するハイポチューブを含む。いくつかの実施形態において、チューブ121のらせん状の切り込みは、らせん状の切り込みの端部での塑性変形の可能性を低減するように構成されたストレインリリーフ(ひずみ緩和部)をらせん状の切り込みの近位端に有する。ストレインリリーフは、らせん状の切り込みの残りの部分の幅よりも大きな半径を有する端部を備え得る。このストレインリリーフは、(例えば、チューブ121のその領域が曲がっている場合に)チューブ121への応力集中を低減する。いくつかの実施形態において、チューブ121は、ニッケルチタン合金(例えば、超弾性ニッケルチタン合金)を含む。いくつかの実施形態において、チューブ121は、ポリイミドおよび/またはPEEKなどのプラスチック材料を含む。いくつかの実施形態において、窓130は、図1を参照して上記で説明されるような透明な細長い中空部材を含む。ジョイント125は、チューブ121の少なくとも遠位部および窓130の少なくとも近位部を含み得る。チューブ121の遠位部は、テーパ部であるテーパ1211を含み得る。テーパ1211は、チューブ121の外径がテーパ1211の近位端からテーパ1211の遠位端まで減少するように構成され得る。チューブ121は、それを通る管腔1215(図示せず)を含み得る。
細長いセグメントであるチューブ123は、チューブ121の管腔1215に部分的に挿入される。チューブ123は、管腔1215の直径にほぼ等しい外径を有し得る。いくつかの実施形態において、チューブ123は、管腔1215の直径よりも僅かに大きい外径を有する(これにより、例えば、チューブ123が管腔1215に圧入され得る)。あるいは、チューブ123は、管腔1215の直径と比べて等しいか、またはわずかに小さい直径を有してもよい(これにより、例えば、チューブ123とチューブ121との間に接着剤のための空間を提供できる)。チューブ123は、それを通る管腔1235を備え得る。いくつかの実施形態において、管腔1235は、光学コア110の外径よりも大きい直径を有する(これにより、例えば、光学コア110は、管腔1235を通ってスライド可能に配置され得る)。追加的または代替的に、管腔1235は、FPE1500の外径よりも小さい直径(例えば、チューブ123の内径)を有してもよく、これにより、FPE1500(図10Cには図示せず)がチューブ123を越えて近位方向に並進できないようになる(例えば、FPE1500が近位方向に並進すると、FPE1500がチューブ123の端部に接触して、FPE1500が管腔1235に進入するのを防止する)。いくつかの実施形態において、窓130の近位部は、チューブ123の遠位部をスライド可能に受容する。窓130の近位部は、さらに、チューブ121のテーパ1211の少なくとも遠位部をスライド可能に受容し得る。窓130は、圧縮および/または接着剤を介してチューブ121および/またはチューブ123に固定して取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、窓130の近位端は、チューブ121上および/またはチューブ123上で縮小(例えば収縮)されて、圧縮ジョイントを提供する。いくつかの実施形態において、窓130は、張力がかかると(例えば、窓130がチューブ121から意図的または非意図的に引き離されると)収縮するように構成された材料を含み、これにより、窓130がチューブ121上および/またはチューブ123上で圧縮されて、張力が加えられたときにジョイント125の保持力が増大する。これらの実施形態において、等しい張力下において、窓130がチューブ121および/またはチューブ123の1つまたは複数に比べてより圧縮されるように、チューブ121および/またはチューブ123は、窓130よりも低い係数を有し得る。いくつかの実施形態において、ジョイント125は、「流体加圧要素を備えたイメージングプローブ」という表題で2020年4月30日に出願された、本出願人による同時係属の国際特許出願番号PCT/US2020/030616に記載されたジョイント125と同様の構成および配置を備え、当該国際特許出願の内容は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態において、マーカー131は、チューブ123と窓130との間に配置される。いくつかの実施形態において、マーカー131は、テーパ1211から少なくとも0.5mm離れて配置され、これにより、シャフト120の硬い部分がジョイント125内に形成されるのを防止できる。マーカー131は、蛍光透視法または他のX線ベースの画像化を使用して画像化されるように構成された放射線不透過性マーカーを含み得る。マーカー131は、0.25mm以下の外径を含み得る。いくつかの実施形態において、マーカー131は、(図10Bに示されるように)スプリングチップ(ばね先端部)119の遠位端から距離DPを空けて配置される。いくつかの実施形態において、距離DPは、少なくとも、システム10によって可能になる最大プルバック距離を含む。いくつかの実施形態において、距離DPは、約49mmの長さを含む。この配置は、プルバック処理が実行された後におけるスプリングチップ119の遠位端の位置をプルバック処理の実行前にシステム10のオペレータが知ることをマーカー131によって可能にするように、選択され得る(これにより、例えば、スプリングチップ119の遠位端がプルバック処理後に望ましくない近位位置または他の望ましくない位置に配置されることを防止できる)。
ここで図11A~図11Eを参照すると、本発明の概念と一致する管腔の画像データの5つの表示が示されている。システム10は、システム10によって収集され、かつ/または、システム10に入力されたOCT画像データおよび/または他の画像データ(例えば、血管造影画像データ、MRI画像データなど)のグラフィック描写を含む画像を表示し得る。図11A~図11Eに示される画像は、本発明の概念のイメージングシステムのイメージングプローブおよび他の構成要素によって生成された画像を含む。図11A~図11Eに示される画像は、オペレータに対して(例えば、本明細書に記載のシステム10のディスプレイ56上に)表示され得る。図11Aでは、管腔の画像データの斜め描写(例えば、観察者が血管の外側の斜めの角度から血管を見ている断面図)が表示されている。この図では、画像化された血管の半分が切り取られており、この斜めの角度から血管の内部が表示され得る。図11Bでは、図11Aに表示された画像が、例えば約50%の倍率でズームインされて表示されている。図11Cには、経過的な表示(過渡期の表示)が示されている。画像は、画像データの斜め断面描写から「フライスルー」表現に移行して表示される。このことは、観察者の視点が血管に沿って内側から (例えば、血管の中心から) 見ているかのように画像が表示されることを意味する。図11Dにおいて、画像データは、撮像された管腔の第1の軸方向位置からのフライスルー描写で表示されており、図11Eにおいて、画像データは、撮像された管腔の第2の軸方向位置からのフライスルー描写で表示されている。いくつかの実施形態において、フライスルー描写で血管が表示される軸方向位置は、例えば、(例えば当技術において公知のような)BモードビューまたはLモードビューが同時に表示されるとき、ディスプレイ56上に同時に表示される他のビューにおいて示される位置とリンクされる。いくつかの実施形態において、システム10は、ズーム機能を提供し、オペレータが例えば70%の倍率などの閾値を超えてズームインすると、(例えば、図11Cに示すように)表示が断面描写からフライスルー描写に自動的に遷移する。代替的または追加的に、オペレータは、2つの表示モード間を遷移させるように(例えば、シフトキーなどのキーボード修飾キーを選択することによって)選択的にズームさせ得る。いくつかの実施形態において、オペレータは、フライスルー画像の透視位置を進めることによって、管腔を通って「仮想的に移動」させることができる。いくつかの実施形態において、(例えば、マウスホイールなど、単一の自由度を有するユーザ入力を介して提供される)同じオペレータ入力が、例えば、キーボード修飾キーを使用して、断面ズームとフライスルー進行の両方を制御する。いくつかの実施形態において、例えば、表示された血管の選択された軸方向位置の中心に向かって、および/または、当該中心から遠ざけるように、カメラ(例えば、観察者が血管を見ているポイント)を「ドリー」する(動かす)ことによって、ズーム機能がシステム10によって斜め描写で実行される。斜め描写ズームが閾値を超えて増大されると、カメラ(例えば、観察者の視点)が血管の長手方向軸に沿った向きの管腔の中心線に沿って配置されるまで、カメラはフライスルー方向に向かって移行し始める(例えば、斜め角度が減少する)。斜めの角度が減少すると、血管の切り取られた部分も不透明度を増して表示され、例えば、カメラが血管の中心線に到達すると、表示が完全に不透明になる。いくつかの実施形態において、ズームアウトは、逆の表示を生じさせる。
上記の実施形態は、説明のための例示に過ぎないと理解されるべきであり、さらなる実施形態も想定される。任意の一実施形態に関連して本明細書に記載された任意の特徴は、単独で、または記載された他の特徴と組み合わせて使用されてもよく、他の任意の実施形態の1つまたは複数の特徴、または、任意の他の実施形態の任意の組み合わせと組み合わせて使用されてもよい。さらに、添付の特許請求の範囲に定義されている本発明の範囲から逸脱しない限り、上記に記載されていない等価物および変更も採用され得る。

Claims (21)

  1. 患者用のイメージングシステムであって、
    前記イメージングシステムは、イメージングプローブと、該イメージングプローブに光学的に結合するように構築かつ配置されたイメージングアセンブリとを備え、
    前記イメージングプローブは、細長いシャフトと、回転可能な光学コアと、光学アセンブリとを備え、
    前記シャフトは、近位端、遠位部、及び、前記近位端と前記遠位部との間に延びる管腔を備え、
    前記光学コアは、近位端および遠位端を備え、
    前記光学コアの少なくとも一部は、前記シャフトの前記管腔内に配置され、
    前記光学アセンブリは、前記光学コアの前記遠位端に近接して配置され、
    前記光学アセンブリは、画像化される組織に光を向かわせて、画像化される前記組織からの反射光を収集するように構成され、
    前記イメージングアセンブリは、前記イメージングプローブ内に光を放射し、前記光学アセンブリによって収集された前記反射光を受け取るように構成されている、イメージングシステム。
  2. キャリアを有する後退アセンブリをさらに備え、
    前記イメージングプローブは、プルバックコネクタを備え、
    前記キャリアは、前記プルバックコネクタに着脱可能に構成されている、請求項1に記載のイメージングシステム。
  3. 前記後退アセンブリに動作可能に取り付けられ、前記イメージングプローブが挿入されるデリバリーカテーテルをさらに備え、
    前記キャリアは、前記デリバリーカテーテルに対する前記プルバックコネクタの相対位置のオペレータによる調整を可能にするように構成されたツーピースアセンブリを備えている、請求項2に記載のイメージングシステム。
  4. 前記ツーピースアセンブリは、前記デリバリーカテーテルに対する前記プルバックコネクタの相対位置を、少なくとも5mm、少なくとも7mm、及び/又は、少なくとも15mmの距離まで調整可能に構成されている、請求項3に記載のイメージングシステム。
  5. 前記ツーピースアセンブリは、前記デリバリーカテーテルに対する前記プルバックコネクタの相対位置を、1.0mm、0.7mm、0.5mm、及び/又は0.3mm程度の小さな距離ずつ調整可能に構成されている、請求項3に記載のイメージングシステム。
  6. 持続時間を決定するように構成されたアルゴリズムをさらに備えている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のイメージングシステム。
  7. 前記アルゴリズムは、前記決定された持続時間に基づいて、血流の動的パラメータを算出するようにさらに構成されている、請求項6に記載のイメージングシステム。
  8. 前記イメージングシステムは、プルバック処理を実行するように構成され、
    前記イメージングシステムは、T波の検出に基づいて前記プルバック処理を開始するようにさらに構成されている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のイメージングシステム。
  9. 前記イメージングシステムは、プルバック処理を実行するように構成され、
    前記イメージングシステムは、血管造影画像の分析に基づいて前記プルバック処理を開始するようにさらに構成されている、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のイメージングシステム。
  10. 前記イメージングシステムは、プルバック処理を実行するように構成され、
    前記イメージングシステムは、EKG信号の分析に基づいて前記プルバック処理を開始するようにさらに構成されている、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のイメージングシステム。
  11. 前記イメージングシステムは、プルバック処理を実行するように構成され、
    前記イメージングシステムは、撮像される位置からの血液の除去の検出に基づいて前記プルバック処理を開始するようにさらに構成されている、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のイメージングシステム。
  12. 前記イメージングシステムは、プルバック処理を実行するように構成され、
    前記イメージングシステムは、同時に2つのトリガ条件が成立することに基づいて前記プルバック処理を開始するようにさらに構成されている、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のイメージングシステム。
  13. 第1のトリガ条件は、撮像される位置からの血液の除去の検出を含み、第2のトリガ条件は、EKG信号の分析に基づくものである、請求項12に記載のイメージングシステム。
  14. 前記光学アセンブリは、第1の血管内に配置されるように構成され、
    前記イメージングシステムは、前記第1の血管の外側の標的位置の画像を生成するように構成されている、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のイメージングシステム。
  15. 前記第1の血管は、脳の血管を含み、
    前記標的位置は、脳内における前記脳の血管の外側の位置を含む、請求項14に記載のイメージングシステム。
  16. 前記組織に向けられる光、および/または、前記組織から収集される光は、脳脊髄液を通過する、請求項15に記載のイメージングシステム。
  17. 前記標的位置は、腫瘍組織、神経突起斑、アミロイド斑、脳梗塞、および/または、アテローム性動脈硬化を含み、かつ/または、
    前記標的位置は、血管内の1つまたは複数の位置、血管外の位置、血管周囲構造、くも膜下腔、および/または、くも膜小柱を含む、請求項14に記載のイメージングシステム。
  18. 前記イメージングシステムは、画像化された組織の斜め描写を含む第1のモードと、画像化された組織のフライスルー描写を含む第2のモードとで、画像データを表示可能に構成されている、請求項1から請求項17のいずれか1項に記載のイメージングシステム。
  19. 前記イメージングシステムは、オペレータが前記第1のモードと前記第2のモードとの間で移行できるように構成されている、請求項18に記載のイメージングシステム。
  20. 前記光学アセンブリは、血管性認知症および/またはアルツハイマー病の1つまたは複数の生理学的マーカーの画像を生成するために、頭蓋内血管系の内腔内に配置されるように構成されている、請求項1から請求項19のいずれか1項に記載のイメージングシステム。
  21. 前記1つまたは複数の生理学的マーカーは、アミロイド斑、神経突起斑、脳梗塞、アテローム性動脈硬化、および、これらの組み合わせからなる群から選択されるマーカーを含む、請求項20に記載のイメージングシステム。
JP2022566164A 2020-04-29 2021-04-29 イメージングシステム Pending JP2023523789A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202063017258P 2020-04-29 2020-04-29
US63/017,258 2020-04-29
US202163154934P 2021-03-01 2021-03-01
US63/154,934 2021-03-01
PCT/US2021/029836 WO2021222530A1 (en) 2020-04-29 2021-04-29 Imaging system

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023523789A true JP2023523789A (ja) 2023-06-07
JPWO2021222530A5 JPWO2021222530A5 (ja) 2024-05-07

Family

ID=78332208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022566164A Pending JP2023523789A (ja) 2020-04-29 2021-04-29 イメージングシステム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20230181016A1 (ja)
EP (1) EP4142567A1 (ja)
JP (1) JP2023523789A (ja)
WO (1) WO2021222530A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6981967B2 (ja) 2015-08-31 2021-12-17 ジェンテュイティ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーGentuity, LLC 撮像プローブおよびデリバリデバイスを含む撮像システム
WO2024081414A1 (en) * 2022-10-14 2024-04-18 Gentuity, Llc Imaging system

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101500651B (zh) * 2006-08-11 2012-08-08 皇家飞利浦电子股份有限公司 用于颅脑血流成像和微泡加强血块溶解的超声系统
JP5524835B2 (ja) * 2007-07-12 2014-06-18 ヴォルカノ コーポレイション 生体内撮像用カテーテル
US8864821B2 (en) * 2008-11-26 2014-10-21 Visen Medical, Inc. Methods and compositions for identifying subjects at risk of developing stent thrombosis
JP7160935B2 (ja) * 2017-11-28 2022-10-25 ジェンテュイティ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 撮像システム

Also Published As

Publication number Publication date
EP4142567A1 (en) 2023-03-08
US20230181016A1 (en) 2023-06-15
WO2021222530A1 (en) 2021-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220218206A1 (en) Micro-optic probes for neurology
US11937786B2 (en) Imaging system includes imaging probe and delivery devices
JP2020103935A (ja) イメージングシステムの動作を制御する方法及びイメージを取得するシステム
JP6744095B2 (ja) 操向可能な血管内デバイス、並びに関連デバイス、システム、及び方法
US20220142462A1 (en) Imaging probe with fluid pressurization element
US20240099564A1 (en) Imaging system
US20220061670A1 (en) Systems and methods for oct-guided treatment of a patient
CA2896014A1 (en) Aspirating and removing biological material
US20140276024A1 (en) Imaging and delivering thrombolytic agents to biological material inside a vessel
JP2023523789A (ja) イメージングシステム
CA2895165A1 (en) Transitional region having cuts and a skive for an imaging catheter
US20140276028A1 (en) Integrated Therapeutic Imaging Catheter and Methods
US20230000321A1 (en) Optical imaging system
WO2023133355A1 (en) Imaging system for calculating fluid dynamics
WO2020087000A1 (en) Intravascular ultrasound catheter systems
WO2024081414A1 (en) Imaging system
Neet et al. Navigating a guide wire through total occlusions: clinical experience

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240423

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240423