JP2023019042A - 車両用のシステム、センタ、方法、及びプログラム - Google Patents

車両用のシステム、センタ、方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2023019042000001
【課題】OTAを用いたソフトウェア更新の際に車両のユーザーや管理者などがソフトウェア更新に関する情報を受け取ることができる車両用のシステムなどを提供する。
【解決手段】車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェアの更新を制御するシステムであって、ソフトウェアを更新するための処理を車両に対して行う第1センタと、第1センタによる処理に基づいて、電子制御ユニットのソフトウェアの更新を実行する車両と、ソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーに提供する第2センタと、を備え、第2センタは、ソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーに提供した旨の通知を第1センタに送信し、第1センタは、第2センタから通知を受信した後に通知に基づく処理を車両に対して行う。
【選択図】図1

Description

本開示は、車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェアの更新を制御する車両用のシステムなどに関する。
車両には、車両の動作を制御するための複数の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)が搭載されている。電子制御ユニットは、プロセッサと、RAMのような一時的な記憶部と、フラッシュROMのような不揮発性の記憶部である不揮発性メモリとを備え、プロセッサが不揮発性メモリに記憶されるソフトウェアを実行することにより電子制御ユニットの制御機能を実現する。各電子制御ユニットが記憶するソフトウェアは書き換え可能であり、より新しいバージョンのソフトウェアに更新することにより、各電子制御ユニットの機能を改善したり、新たな車両制御機能を追加したりすることができる。
電子制御ユニットのソフトウェアを更新する技術として、車載ネットワークに接続された車載通信機器とインターネットなどの通信ネットワークとを無線で接続し、車両のソフトウェアの更新処理を担う装置が、無線通信を介してサーバーからソフトウェアをダウンロードし、ダウンロードしたソフトウェアを電子制御ユニットに書き込んでインストールし、インストールしたソフトウェアを有効化するアクティベートを行うことにより、電子制御ユニットのソフトウェアの更新や追加を行うOTA(Over The Air)技術が知られている。例えば、特許文献1を参照。
特開2017-149323号公報
OTAを用いたソフトウェア更新の際には、車両のユーザーや管理者などに対してソフトウェア更新があることの通知やソフトウェア更新の承諾を要求する処理などが行われる。これらの通知や承諾要求などは、一般的に、車両に搭載されたカーナビゲーション装置を通じて車両のユーザーや管理者などに対して行われる。
しかしながら、車両にカーナビゲーション装置などの高機能の表示装置が搭載されていない場合、カーナビゲーション装置のような表示装置に代わる機器(例えば、車両と無線通信可能なスマートフォンやパソコンなどの情報端末)を別途所有していないユーザーや管理者などは、OTAを用いたソフトウェア更新が必要になったときに更新に関する情報を受け取ることができないという課題がある。
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、OTAを用いたソフトウェア更新の際に車両のユーザーや管理者などがソフトウェア更新に関する情報を受け取ることができる車両用のシステムなどを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示技術の一態様は、車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェアの更新を制御するシステムであって、ソフトウェアを更新するための処理を車両に対して行う第1センタと、第1センタによる処理に基づいて、電子制御ユニットのソフトウェアの更新を実行する車両と、ソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーに提供する第2センタと、を備え、第2センタは、ソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーに提供した旨の通知を第1センタに送信し、第1センタは、第2センタから通知を受信した後に通知に基づく処理を車両に対して行う、システムである。
本開示の車両用のシステムなどによれば、OTAを用いたソフトウェア更新の際に車両のユーザーや管理者などがソフトウェア更新に関する情報を受け取ることができる。
実施形態に係るネットワークシステムの全体構成を示すブロック図 第1センタの概略構成を示すブロック図 第1センタの機能ブロック図 OTAマスタの概略構成を示すブロック図 OTAマスタの機能ブロック図 第1センタ及び第2センタが行うソフトウェア更新に関する情報の送信処理のフローチャート 第2センタが記憶する管理情報の一例 第1センタ、OTAマスタ、及びターゲット電子制御ユニットが実行するソフトウェア更新制御処理の一例を説明するフローチャート
本開示によるシステムは、車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェア更新を行う際、車両に搭載された表示装置がソフトウェアの更新に関する情報を十分に表示できない場合には、カスタマーセンタなどが車両ユーザーや管理者などにソフトウェアの更新に関する情報を電話やハガキなどによって提供する。これにより、車両ユーザーや管理者などは、カーナビゲーション装置のような高機能機器を所有していなくても、OTAを用いたソフトウェア更新に関する必要な情報を受け取ることができる。
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施形態>
[システム構成]
図1は、本開示の一実施形態に係るネットワークシステムの全体構成を示すブロック図である。図1に示すネットワークシステムは、車両に搭載された複数の電子制御ユニット(ECU)50a~50dのソフトウェアを更新するためのシステムであり、車両外にある第1センタ10a及び第2センタ10bと、車両内に構築される車載ネットワーク90と、を備える。
(1)第1センタ
第1センタ10aは、ネットワーク100を介して、車載ネットワーク90が備える後述のOTAマスタ30と通信可能であり、車両のユーザーや管理者などに対するソフトウェア更新があることの通知やソフトウェア更新についての説明などの送信や、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データ及び更新処理の手順を定義した情報の送信や、ソフトウェア更新処理の進捗状況を示す通知の受信などを行って、OTAマスタ30に接続された複数の電子制御ユニット50a~50dのソフトウェア更新を制御及び管理することができる。この第1センタ10aは、いわゆるサーバーとしての機能を有する。また、第1センタ10aは、ネットワーク100を介して第2センタ10bと通信可能であり、第2センタ10bから必要な通知を受信することができる。
図2は、図1における第1センタ10aの概略構成を示すブロック図である。図2で示すように、第1センタ10aは、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶装置13と、通信装置14と、を備える。記憶装置13は、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などの読み書き可能な記憶媒体を備えた装置であり、ソフトウェアの更新管理を実行するためのプログラム、ソフトウェアの更新制御及び更新管理に用いる情報、及び各電子制御ユニットのソフトウェアの更新データなどを記憶する。第1センタ10aにおいて、CPU11は、記憶装置13から読み出したプログラムを、RAM12を作業領域として用いて実行することにより、ソフトウェア更新に関する所定の処理を実行する。通信装置14は、ネットワーク100を介してOTAマスタ30や第2センタ10bと通信を行うための装置である。
図3は、図2に示した第1センタ10aの機能ブロック図である。図3で示す第1センタ10aは、記憶部16と、通信部17と、制御部18と、取得部19と、処理部20と、を備える。記憶部16は、図2に示した記憶装置13によって実現される。通信部17、制御部18、取得部19、及び処理部20は、図2に示したCPU11がRAM12を用いて記憶装置13に記憶されるプログラムを実行することによって実現される。
記憶部16は、車両に搭載された1つ以上の電子制御ユニットのソフトウェア更新処理に関する情報を記憶する。ソフトウェア更新処理に関する情報として、記憶部16は、車両を識別する車両識別情報(車両ID)ごとに、電子制御ユニット50a~50dで利用可能なソフトウェアを示す情報を関連付けた更新管理情報と、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データとを、少なくとも記憶する。電子制御ユニット50a~50dで利用可能なソフトウェアを示す情報としては、例えば、複数の電子制御ユニット50a~50dの各ソフトウェアの最新のバージョン情報の組み合わせが定義される。ソフトウェア更新処理に関する情報として、記憶部16は、車両で実施されているソフトウェアの更新状態を示す更新ステータスを記憶することができる。また、ソフトウェア更新処理に関する情報として、記憶部16は、OTAマスタ30に対して制御の指示を行うための、ソフトウェア更新処理の手順を示した更新シーケンスに関する情報を記憶することができる。また、記憶部16は、後述する取得部19が取得した車両に搭載された表示装置70に関する情報を記憶することができる。
通信部17は、OTAマスタ30(車両)との間や第2センタ10bとの間で、データ、情報、通知、及び要求などの送信及び受信を行う送信部及び受信部として機能する。通信部17は、OTAマスタ30からソフトウェアの更新確認要求を受信する(受信部)。更新確認要求は、例えば、車両において電源又はイグニッションがオンされた(以下「電源ON」という)ときに、OTAマスタ30から第1センタ10aへと送信される情報であって、後述する車両構成情報に基づいて電子制御ユニット50a~50dの更新データがあるか否かの確認を第1センタ10aに要求するための情報である。また、通信部17は、OTAマスタ30から受信した更新確認要求に応答して、更新データの有無を示す情報をOTAマスタ30に送信する(送信部)。また、通信部17は、OTAマスタ30からの配信パッケージの送信要求(ダウンロード要求)を受信する(受信部)。また、通信部17は、配信パッケージのダウンロード要求を受信すると(受信部)、後述する制御部18で生成される電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データなどを含む配信パッケージを、OTAマスタ30に送信する(送信部)。また、通信部17は、処理部20の指示に基づいて、車両に対して車両のユーザーや管理者などに向けたソフトウェア更新があることの通知やソフトウェア更新についての説明やソフトウェア更新の承諾要求など(以下、これらをまとめて「ソフトウェアの更新に関する情報」という)を送信する(送信部)。また、通信部17は、車両に搭載された表示装置70に関する情報やソフトウェアの更新に関する情報の再送信の要求を、車両から受信することができる(受信部)。また、通信部17は、ソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーや管理者などに提供したことを示す通知を、第2センタ10bから受信することができる(受信部)。
制御部18は、通信部17がOTAマスタ30から更新確認要求を受信すると、記憶部16に記憶されている更新管理情報に基づいて、更新確認要求に含まれる車両IDで特定される車両に搭載された電子制御ユニット50a~50dについてソフトウェアの更新データがあるか否かを判定する。制御部18による更新データがあるか否かの判定結果は、通信部17によってOTAマスタ30に送信される。制御部18は、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあると判定した場合、OTAマスタ30から配信パッケージのダウンロード要求を受信すると、記憶部16に記憶されている該当する更新データなどを含む1つ又は複数の配信パッケージを生成する。また、制御部18は、処理部20が送信処理したソフトウェアの更新に関する情報の応答として車両から受信する車両のユーザーや管理者などからの更新承諾通知や、第2センタ10bから受信するソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーや管理者などに提供したことを示す通知に基づいて、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新処理を制御する。
取得部19は、車両に搭載された表示装置70に関する情報を、通信部17を介して車両から取得する。表示装置70に関する情報には、OTAを用いたソフトウェア更新に際して、車両のユーザーや管理者などに対して事前に説明すべき情報(制御の変更内容など)を表示装置70の画面で表示することが可能か否かを示した情報が、少なくとも含まれる。画面で表示することが可能とは、典型的には、画面表示を通して事前に説明すべき情報の全てを車両のユーザーや管理者などに提示できることを意味する。この表示装置70に関する情報は、例えば第1センタ10aが、車両が電源ONされるごとに車両から取得してもよいし、それ以外の方法で予め取得してもよい。
処理部20は、OTAを用いたソフトウェア更新を実施するにあたり、車両に搭載された表示装置70に基づいて、ソフトウェアの更新に関する情報を送信する処理を行う。より具体的には、表示装置70が、OTAを用いたソフトウェア更新に際し車両のユーザーや管理者などに事前に説明すべき情報の画面表示が可能であれば、ソフトウェアの更新に関する情報を車両(OTAマスタ30)に送信するように処理する。これに対して、表示装置70が、OTAを用いたソフトウェア更新に際し車両のユーザーや管理者などに事前に説明すべき情報の画面表示が不可能であれば、ソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーや管理者などに提供するように第2センタ10bに指示する。このように、処理部20は、いわゆるヒューマンマシンインターフェイス(HMI)機能部として動作する。なお、第1センタ10aから車両への通知は、OTAマスタ30が取得して表示装置70に対してこの通知に基づく表示を制御してもよいし、OTAマスタ30を介さずに表示装置70が直接受信して自らが通知に基づく表示を行うようにしてもよい。
(2)第2センタ
第2センタ10bは、いわゆるカスタマーセンタやコールセンタなど、オペレーターなどが駐在する施設であり、制御には人為的な操作が介在する。第2センタ10bの一部の機能は、図3に示したようなブロック図として表すことができる。この第2センタ10bには、車両と車両のユーザーや管理者などとが紐付けて管理されており、ユーザーや管理者などの連絡先として住所や電話番号などが施設のサーバーなどに予め登録されている。第2センタ10bでは、OTAを用いたソフトウェア更新の対象となる車両の表示装置70が、オペレーターなどが電話やハガキを介してソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーや管理者などに提供することを行う。また、ソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーや管理者などに提供した場合は、その旨の通知を第1センタ10aに送信する。この送信は、通信装置などによって自動で行われてもよいし、オペレーターなどによって手動で行われてもよい。また、第2センタ10bでは、提供したソフトウェアの更新に関する情報に対する車両のユーザーや管理者など承諾を受領することを行う。これらの処理については、後述する。
(3)車載ネットワーク
車載ネットワーク90は、OTAマスタ30と、複数の電子制御ユニット50a~50dと、表示装置70と、通信モジュール80と、を備える。OTAマスタ30と通信モジュール80とは、バス60aを介して接続されている。OTAマスタ30と電子制御ユニット50a及び50bとは、バス60bを介して接続されている。OTAマスタ30と電子制御ユニット50c及び50dとは、バス60cを介して接続されている。OTAマスタ30と表示装置70とは、バス60dを介して接続されている。
OTAマスタ30は、バス60a及び通信モジュール80を介してネットワーク100経由で第1センタ10aと無線による通信が可能である。また、OTAマスタ30は、バス60b~60dを介して電子制御ユニット50a~50d及び表示装置70と有線による通信が可能である。このOTAマスタ30は、OTA状態を管理し、ソフトウェア更新処理の流れである更新シーケンスを制御して更新対象となる電子制御ユニット(以下「ターゲット電子制御ユニット」という)のソフトウェア更新を実施する機能を有する装置である。OTAマスタ30は、第1センタ10aから取得した更新データなどに基づき、電子制御ユニット50a~50dのうちターゲット電子制御ユニットのソフトウェア更新を制御する。また、OTAマスタ30は、第1センタ10aから受信するソフトウェアの更新に関する情報や通知に基づいて、表示装置70に適切な画面表示を制御することができる。OTAマスタ30は、セントラルゲートウェイ(CGW)と称される場合もある。
図4は、図1におけるOTAマスタ30の概略構成を示すブロック図である。図4で示すように、OTAマスタ30は、CPU31と、RAM32と、ROM(Read-Only Memory)33と、記憶装置34と、通信装置36と、を備える。CPU31、RAM32、ROM33、及び記憶装置34は、マイクロコンピューター35を構成する。OTAマスタ30において、CPU31は、ROM33から読み出したプログラムを、RAM32を作業領域として用いて実行することにより、ソフトウェア更新に関する所定の処理を実行する。通信装置36は、図1に示したバス60a~60dを介して、通信モジュール80、電子制御ユニット50a~50d、及び表示装置70のそれぞれと通信を行うための装置である。
図5は、図4に示したOTAマスタ30の機能ブロック図である。図5に示すOTAマスタ30は、記憶部37と、通信部38と、制御部39と、を備える。記憶部37は、図4に示した記憶装置34によって実現される。通信部38及び制御部39は、図4に示したCPU31がRAM32を用いてROM33に記憶されるプログラムを実行することによって実現される。
記憶部37は、複数の電子制御ユニット50a~50dのソフトウェア更新を実行するためのプログラム(OTAマスタ30の制御用プログラム)や、ソフトウェア更新を実行する際に用いる各種データの他、第1センタ10aからダウンロードしたソフトウェアの更新データなどを記憶する。また、記憶部37は、複数の電子制御ユニット50a~50dのそれぞれに搭載される不揮発性メモリの種別に関する情報を記憶することができる。また、記憶部37は、表示装置70に関する情報を記憶することができる。
通信部38は、第1センタ10aとの間で、データ、情報、通知、及び要求などの送信及び受信を行う送信部及び受信部として機能する。通信部38は、例えば、車両の電源ONを契機として、ソフトウェアの更新確認要求を第1センタ10aに送信する(送信部)。更新確認要求は、例えば、車両を識別するための車両IDと、車載ネットワーク90に接続される電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの現バージョンに関する情報とを含む。車両ID及び電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの現バージョンは、第1センタ10aが車両IDごとに保持するソフトウェアの最新バージョンとの比較により、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあるか否かを判定するために用いられる。また、通信部38は、更新確認要求に対する応答として第1センタ10aから更新データの有無を示す通知を受信する(受信部)。電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがある場合、通信部38は、ソフトウェアの更新データなどを含む配信パッケージのダウンロード要求を第1センタ10aに送信し(送信部)、第1センタ10aから送信される配信パッケージを受信(ダウンロード)する(受信部)。また、通信部38は、電子制御ユニット50a~50dが送信するソフトウェアの更新状態を、第1センタ10aに送信する(送信部)。また、通信部38は、制御部39の指示に基づいて、ソフトウェアの更新に関する情報やその情報の送信に関する通知、ソフトウェアの更新状態を、表示装置70に表示させることができる。また、通信部38は、表示装置70に関する情報を第1センタ10aに送信することができる(送信部)。
制御部39は、通信部38が受信した更新確認要求に対する第1センタ10aからの応答に基づいて、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあるか否かを判定する。また、制御部39は、通信部38が第1センタ10aから配信パッケージで受信(ダウンロード)して記憶部37に格納した更新データの真正性を検証する。また、制御部39は、第1センタ10aからダウンロードした更新データを用い、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェア更新処理(インストール、アクティベートなど)を制御する。具体的には、制御部39は、ダウンロードした更新データをターゲット電子制御ユニットに転送し、ターゲット電子制御ユニットに更新データに基づく更新ソフトウェアをインストールさせる。インストールの完了後、制御部39は、ターゲット電子制御ユニットに対して、インストールした更新ソフトウェアを有効化させるアクティベートを指示する。
複数の電子制御ユニット50a~50dは、車両の各部の動作を制御するための装置(ECU)である。図1においては、車載ネットワーク90が4つの電子制御ユニット50a~50dを備えている例を示したが、電子制御ユニットの個数は特に限定されない。また、電子制御ユニット50a~50dをOTAマスタ30に接続するバスの本数も特に限定されない。
表示装置70は、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新処理時に更新データがあることの表示、ソフトウェア更新についての説明などの表示、車両のユーザーや管理者にソフトウェア更新に対する承諾を求めるための承諾要求画面の表示、及びソフトウェア更新の結果や状態の表示など、各種の表示を行うために用いられるヒューマンマシンインターフェイス(HMI)である。表示装置70としては、典型的にはカーナビゲーションシステムの表示装置を用いることができるが、ソフトウェアの更新処理時に必要な情報を表示可能なものであれば特に限定されない。例えば、ソフトウェアの更新に関する情報を提示できないメーターなどの簡易的なHMI装置も表示装置70に含まれる。本実施形態では、第1センタ10aから送信される情報や通知を、表示装置70がOTAマスタ30経由で受信する場合を説明したが、OTAマスタ30を介さず通信モジュール80から直接あるいは通信モジュール80ではなく図示しない他の通信機器を介して直接表示装置70が受信してもよい。なお、図1に示すバス60dには、表示装置70に加えて電子制御ユニットなどがさらに接続されていてもよい。
通信モジュール80は、第1センタ10aと車両との通信を制御する機能を持ったユニットであり、車載ネットワーク90を第1センタ10aに接続するための通信機器である。通信モジュール80は、ネットワーク100経由で第1センタ10aと無線で接続され、OTAマスタ30による車両の認証や更新データのダウンロードなどが行われる。この通信モジュール80は、OTAマスタ30に含まれて構成されてもよい。
なお、車載ネットワーク90を含む車両には、車両のユーザーや管理者などがソフトウェアの更新処理を承諾するためのスイッチ(図示せず)などの入力部が設けられてもよい。この承諾用のスイッチは、例えば、表示装置70の近傍やステアリングなどに設けることができる。
[ソフトウェア更新処理の概要]
OTAマスタ30は、例えば、車両の電源ONを契機として、ソフトウェアの更新確認要求を第1センタ10aに送信する。更新確認要求は、車両を識別するための車両IDと、車載ネットワーク90に接続される電子制御ユニット50a~50dのハードウェア及びソフトウェアの現バージョンなどの電子制御ユニットの状態(システム構成)に関する情報である車両構成情報と、を含む。車両構成情報は、車載ネットワーク90に接続される電子制御ユニット50a~50dから電子制御ユニットの識別番号(ECU_ID)と、電子制御ユニットのソフトウェアバージョンの識別番号(ECU_Software_ID)とを、取得することで作成可能である。車両ID及び電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの現バージョンは、第1センタ10aが車両IDごとに保持するソフトウェアの最新バージョンとの比較により、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあるか否かを判定するために用いられる。第1センタ10aは、OTAマスタ30から受信した更新確認要求に対する応答として、更新データの有無を示す通知やソフトウェアの更新に関する情報などをOTAマスタ30に送信する。電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがある場合、OTAマスタ30は、配信パッケージのダウンロード要求を第1センタ10aに送信する。第1センタ10aは、OTAマスタ30から受信したダウンロード要求に応じて、更新データなどを含む配信パッケージをOTAマスタ30に送信する。配信パッケージは、更新データの他に、更新データの真正性を検証するための検証用データや、更新データの数、種別情報、ソフトウェア更新時に用いる各種の制御情報などを含んでいてもよい。
OTAマスタ30は、第1センタ10aから受信した更新確認要求に対する応答に基づいて、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあるか否かを判定する。また、OTAマスタ30は、第1センタ10aから受信して記憶装置13に格納した配信パッケージの真正性を検証する。また、OTAマスタ30は、配信パッケージでダウンロードした更新データをターゲット電子制御ユニットに転送し、ターゲット電子制御ユニットに更新データをインストールさせる。インストールの完了後、OTAマスタ30は、ターゲット電子制御ユニットに対して、インストールさせた更新版のソフトウェアを有効とするアクティベートを行うように指示をする。
また、第1センタ10aは、承諾要求処理において、ソフトウェアの更新を説明する情報、ソフトウェア更新に対して承諾が必要である旨の通知やソフトウェア更新を承諾した旨の入力を促す通知を、出力装置に出力させる。出力装置としては、車載ネットワーク90に設けられた表示装置70を利用できる。例えば、承諾要求処理において、車両のユーザーや管理者などに対して事前に説明すべき情報を表示装置70の画面で表示することが可能であれば、表示装置70が出力装置として用いられる。表示装置70を出力装置として用いる場合、OTAマスタ30は、ソフトウェアの更新に関する情報、ユーザー又は管理者にソフトウェア更新の承諾を求めるための承諾要求画面、ユーザー又は管理者が承諾する場合には承諾ボタンを押下するなどの特定の入力操作を促す通知などを、表示装置70に表示させることができる。承諾要求処理において、車両のユーザーや管理者などに対して事前に説明すべき情報を表示装置70の画面で表示すること不が可能であれば、第2センタ10bによる車両のユーザーや管理者などに対する情報提供が行われる。この場合、ソフトウェアの更新内容に関する説明やユーザー又は管理者にソフトウェア更新の承諾の確認などが、実施される。第1センタ10aは、OTAマスタ30を介して、又は第2センタ10bからの通知を介して、ユーザー又は管理者から承諾を得られたことを判断すると、OTAマスタ30に対して上述したインストール及びアクティベートの制御処理の実行を指示し、ターゲット電子制御ユニットのソフトウェアを更新する。
ここで、ターゲット電子制御ユニットの不揮発性メモリが、ソフトウェアなどのデータを格納するための1つの格納領域を有するシングルバンクメモリである場合は、原則的にインストールとアクティベートとがひと続きに行われるため、インストールの実行前に、ソフトウェア更新に対する承諾要求処理が行われる。なお、シングルバンクメモリのターゲット電子制御ユニットであっても、第1センタ10aから指示される更新シーケンスに関する情報によっては、インストール完了の状態で更新処理を一時的に停止、つまりアクティベートを保留(待機)することが要求されることもあり得る。また、ターゲット電子制御ユニットの不揮発性メモリが、ソフトウェアなどのデータを格納するための2つの格納領域を有するデュアルバンクメモリである場合は、少なくとも、インストールの実行後かつアクティベートの実行前に、ソフトウェア更新に対する承諾要求処理が行われる。なお、ターゲット電子制御ユニットの不揮発性メモリがデュアルバンクメモリである場合には、インストール実行前のソフトウェアの更新に対する承諾要求処理は、行われてもよいし、省略されてもよい。
ソフトウェア更新処理は、OTAマスタ30が第1センタ10aから更新データをダウンロードするフェーズ(ダウンロードフェーズ)、ダウンロードした更新データをOTAマスタ30がターゲット電子制御ユニットに転送し、ターゲット電子制御ユニットの格納領域に更新データに基づく更新ソフトウェアをインストールするフェーズ(インストールフェーズ)、及びターゲット電子制御ユニットがインストールした更新ソフトウェアを有効化するフェーズ(アクティベートフェーズ)からなる。
ダウンロードは、OTAマスタ30が、第1センタ10aから配信パッケージによって送信された電子制御ユニットのソフトウェアを更新するための更新データを、受信して記憶部37に記憶する処理である。ダウンロードによる更新データの受信については、ダウンロードフェーズでは、ダウンロードの実行だけでなく、ダウンロードの実行可否判断、更新データの検証など、ダウンロードに関する一連の処理の制御を含む。
第1センタ10aからOTAマスタ30に送信される更新データは、電子制御ユニットの更新ソフトウェア(全データ又は差分データ)、更新ソフトウェアを圧縮した圧縮データ、更新ソフトウェア又は圧縮データを分割した分割データのいずれを含んでいてもよい。また、更新データは、ターゲット電子制御ユニットのECU_ID(又はシリアル番号)と、更新前のターゲット電子制御ユニットのECU_Software_IDとを、含んでいてもよい。更新データは、上述した配信パッケージとしてダウンロードされるが、配信パッケージには、単一の電子制御ユニット又は複数の電子制御ユニットの更新データが含まれる。
インストールは、OTAマスタ30が、第1センタ10aからダウンロードした更新データに基づいて、ターゲット電子制御ユニットの不揮発性メモリに更新ソフトウェア(更新版のプログラム)を書き込む処理である。インストールフェーズでは、インストールの実行だけでなく、インストールの実行可否判断、更新データの転送及び更新ソフトウェアの検証など、インストールに関する一連の処理の制御を含む。
更新データが更新ソフトウェアそのもの(全データ)を含む場合は、インストールフェーズにおいて、OTAマスタ30が更新データ(更新ソフトウェア)をターゲット電子制御ユニットに転送する。また、更新データが更新ソフトウェアの圧縮データ、又は差分データ、あるいは分割データを含む場合は、OTAマスタ30がターゲット電子制御ユニットに更新データを転送し、ターゲット電子制御ユニットが更新データから更新ソフトウェアを生成してもよいし、OTAマスタ30が更新データから更新ソフトウェアを生成してから、更新ソフトウェアをターゲット電子制御ユニットに転送してもよい。ここで、更新ソフトウェアの生成は、圧縮データの解凍や、差分データ又は分割データの組み付け(統合)により行うことができる。
更新ソフトウェアのインストールは、OTAマスタ30からのインストール要求に基づいて、ターゲット電子制御ユニットが行うことができる。なお、更新データを受信した特定のターゲット電子制御ユニットについては、OTAマスタ30からの明示の指示を受けることなく、自律的にインストールを行ってもよい。
アクティベートは、ターゲット電子制御ユニットが、自身の不揮発性メモリにインストールした更新ソフトウェアを有効化(アクティベート)する処理である。アクティベートフェーズでは、アクティベートの実行だけでなく、アクティベートの実行可否判断、アクティベートに対する車両のユーザー又は管理者への承諾要求、実行結果の検証など、アクティベートに関する一連の制御を含む。
更新ソフトウェアのアクティベートは、OTAマスタ30からのアクティベート要求に基づいて、ターゲット電子制御ユニットが行うことができる。なお、更新データを受信した特定のターゲット電子制御ユニットについては、OTAマスタ30からの明示の指示を受けることなく、インストールの完了後に自律的にアクティベートを行ってもよい。
なお、ソフトウェア更新処理は、複数のターゲット電子制御ユニットのそれぞれに対して、連続的あるいは並列的に行うことができる。
また、本明細書における「ソフトウェア更新処理」は、ダウンロード、インストール、及びアクティベートの全てを連続して行う処理だけでなく、ダウンロード、インストール、及びアクティベートのうちの一部のみを行う処理も含む。
[処理]
次に、図6及び図7をさらに参照して、本実施形態に係るネットワークシステムにおいて実行されるソフトウェアの更新処理を説明する。
図6は、第1センタ10a及び第2センタ10bが行うソフトウェア更新に関する情報の送信処理の手順を説明するフローチャートである。第1センタ10aと第2センタ10bとは、随時通信を行って処理の判断に必要な情報などを共有している。
(ステップS601)
第1センタ10aは、車両において更新が必要なソフトウェアがあるか否かを判断する。この判断は、例えば、OTAマスタ30から送信される更新確認要求に含まれる、車両構成情報から取得する車両に搭載される各電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの現バージョンと、第1センタ10aの記憶部16に記憶されている各ソフトウェアの最新バージョンと、に基づいて行うことができる。対象となる車両において更新が必要なソフトウェアがある場合は(ステップS601、はい)、ステップS602に処理が進む。一方、対象となる車両において更新が必要なソフトウェアがない場合は(ステップS601、いいえ)、本処理が終了する。
(ステップS602)
第1センタ10aは、ソフトウェア更新の対象となる車両に搭載された表示装置70が、所定の条件を満足するか否かを判断する。ここで、所定の条件とは、OTAを用いたソフトウェア更新に際して、車両のユーザーや管理者などに対して事前に説明すべき情報(制御の変更内容など)を表示装置70の画面で表示することが可能である、という条件である。この条件を満足するか否かの判断は、取得部19が取得する表示装置70に関する情報に基づいて行われる。ソフトウェア更新の対象となる車両の表示装置70が所定の条件を満足する場合は(ステップS602、はい)、ステップS604に処理が進む。一方、ソフトウェア更新の対象となる車両の表示装置70が所定の条件を満足しない場合は(ステップS602、いいえ)、ステップS603に処理が進む。
(ステップS603)
第2センタ10bは、ソフトウェア更新の対象となる車両のユーザーや管理者などに、ソフトウェア更新に関する情報(ソフトウェアの更新内容についての説明やソフトウェア更新の承諾要求など)を提供する。情報提供の方法としては、(i)第2センタ10bのオペレーターがユーザーや管理者などの連絡先に電話して、口頭でソフトウェア更新に関する情報を説明する方法、(ii)第2センタ10bからユーザーや管理者などの連絡先にハガキや封書を郵送して、ハガキや封書に記載した文面でソフトウェア更新に関する情報を説明する方法、(iii)第2センタ10bからユーザーや管理者などの連絡先にハガキや封書を郵送して、ハガキや封書に記載したコールセンタへのユーザーや管理者などからの連絡を受けてソフトウェア更新に関する情報を説明する方法、などを例示できる。ソフトウェア更新に関する情報が車両のユーザーや管理者などに提供されると、ステップS605に処理が進む。
(ステップS604)
第1センタ10aは、ソフトウェア更新の対象となる車両(OTAマスタ30)に、ソフトウェアの更新に関する情報(ソフトウェアの更新内容についての説明やソフトウェア更新の承諾要求など)を送信する。この情報を受信した車両では、表示装置70にソフトウェアの更新に関する情報に基づいた画面表示が行われる。ソフトウェアの更新に関する情報が車両に送信されると、ステップS606に処理が進む。
(ステップS605)
第2センタ10bは、車両のユーザーや管理者などからソフトウェア更新について承諾が得られたか否かを判断する。この更新承諾によって、車両のユーザーや管理者などがソフトウェアの更新内容を理解した上で更新を同意したものと判断することができる。更新承諾の得かたとしては、例えば、上記ステップS603で述べた情報提供方法(i)や(iii)であればオペレーターが電話口でユーザーや管理者などから直接承諾を得ることができ、上記ステップS603で述べた情報提供方法(ii)であれば承諾する旨の返信用ハガキを郵送してもらうことで得ることができる。また、例えば、車両内に予め設けられた承諾用スイッチを押すことで更新承諾を得ることができる。
なお、車両のユーザーや管理者などに対するソフトウェアの更新内容についての説明と、ユーザーや管理者などからのソフトウェア更新の承諾とが同時に行われない場合も考えられる。よって、各ユーザーや管理者などについてどこまで完了したかを示す管理情報を第2センタ10bが記憶していてもよい。第2センタ10bが記憶する管理情報の一例を、図7に示す。図7では、車両(VIN)ごとにソフトウェアの更新内容についての説明が完了したか否か、及びソフトウェア更新の承諾を受領したか否かが、それぞれ記憶されている。この管理情報のフォーマットは、第1センタ10aと第2センタ10bとが共有しておけば、第1センタ10aは、第2センタ10bから受信する管理情報を容易に理解することができる。また、この第2センタ10bが記憶する管理情報は、第2センタ10bから通知を受けることなく第1センタ10aがいつでも参照できるようにしてもよい。
ステップS605において、車両のユーザーや管理者などからソフトウェア更新について承諾が得られた場合にのみ(ステップS605、はい)、ステップS607に処理が進む。なお、車両のユーザーや管理者などからソフトウェア更新について承諾が得られない場合には、期限を設けてソフトウェアの更新処理を行うことなく本処理を終了させてもよい。
(ステップS606)
第1センタ10aは、ソフトウェアの更新に関する情報に対する応答として、車両(OTAマスタ30)から更新承諾通知を受信したか否かを判断する。更新承諾通知を受信することによって、センタ10は、車両のユーザーや管理者などがソフトウェアの更新内容を理解した上で更新の同意が得られたものと判断することができる。更新承諾通知は、例えば、車両内に予め設けられた承諾用スイッチを押すことで第1センタ10aに送信できるようにすることができる。車両(OTAマスタ30)から更新承諾通知を受信した場合にのみ(ステップS606、はい)、ステップS608に処理が進む。なお、車両(OTAマスタ30)から更新承諾通知を受信できない場合には、期限を設けてソフトウェアの更新処理を行うことなく本処理を終了させてもよい。
(ステップS607)
第2センタ10bは、ソフトウェアの更新に関する情報を車両のユーザーや管理者などに提供した旨の通知を、第1センタ10aに送信する。この通知によって、第1センタ10aは、車両のユーザーや管理者などにソフトウェアの更新に関する説明が完了したこと、及び車両のユーザーや管理者などからソフトウェアの更新承諾を受領したことを、判断することができる。通知が第1センタ10aに送信されると、ステップS608に処理が進む。
(ステップS608)
第1センタ10aは、車両に搭載されたターゲット電子制御ユニットのソフトウェアを更新する処理(ダウンロード、インストール、アクティベート)を実行させる。これにより、本ソフトウェア更新に関する情報の送信処理が終了する。
図8は、第1センタ10a、OTAマスタ30、及びターゲット電子制御ユニットが実行するソフトウェア更新制御処理の一例を説明するフローチャートである。この図8は、上述したソフトウェア更新に関する情報の送信処理(図6)が、ソフトウェアの更新処理におけるダウンロードの許可を得るためにダウンロードフェーズで実施された後のソフトウェア更新シーケンスの例である。
なお、ソフトウェア更新に関する情報の送信処理(図6)は、本実施形態で説明するダウンロードフェーズだけではなく、ソフトウェアの更新処理におけるインストールの許可を得るためにインストールフェーズで実施されてもよいし、ソフトウェアの更新処理におけるアクティベートの許可を得るためにアクティベートフェーズで実施されてもよい。
(ステップS801)
第1センタ10aは、OTAマスタ30から配信パッケージのダウンロード要求があったか否かを判断する。ダウンロード要求があった場合にのみ(ステップS801、はい)、ステップS802に処理が進む。
(ステップS802)
OTAマスタ30は、更新データのダウンロードを行う。より詳細には、OTAマスタ30は、第1センタ10aから送信される更新データを含む配信パッケージを受信する。OTAマスタ30は、受信した配信パッケージを記憶部37に格納する。更新データのダウンロードが行われると、ステップS803に処理が進む。
(ステップS803)
OTAマスタ30は、ターゲット電子制御ユニットに対して更新データに基づくソフトウェアのインストールを実行する。より詳細には、OTAマスタ30は、配信パッケージに含まれる情報に基づいて、配信パッケージに含まれる更新データをターゲット電子制御ユニットに転送し、更新データをデータ格納領域に書き込む処理である、更新ソフトウェアのインストールを指示する。更新ソフトウェアのインストールが実行されると、ステップS804に処理が進む。
(ステップS804)
OTAマスタ30は、ターゲット電子制御ユニットにインストールされた更新ソフトウェアのアクティベートを実行する。より詳細には、OTAマスタ30は、配信パッケージに含まれる情報に基づいて、更新ソフトウェアをデータ格納領域に書き込んだターゲット電子制御ユニットに対して、更新ソフトウェアのアクティベートを指示する。ターゲット電子制御ユニットは、電源OFFなどの特定の入力操作が行われたことを契機として再起動し、更新ソフトウェアを実行する。更新ソフトウェアのアクティベート処理が実行されると、本ソフトウェア更新制御処理が終了する。
<作用・効果>
以上のように、本開示の一実施形態に係るネットワークシステムによれば、車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェア更新を行う際、車両に搭載された表示装置70がソフトウェアの更新に関する情報を十分に表示できない場合には、第2センタ10bが車両のユーザーや管理者などにソフトウェアの更新に関する情報を電話やハガキなどによって提供する。
この処理により、車両ユーザーや管理者などが、カーナビゲーション装置のような表示装置に代わる機器(例えば、車両と無線通信可能なスマートフォンやパソコンなどの情報端末)を別途所有していなくても、OTAを用いたソフトウェア更新に関する必要な情報を、ユーザーや管理者などが受け取ることができる。そして、車両のユーザーや管理者などがソフトウェアの更新内容を理解し、かつ、更新の同意が得られたことを判断した後に、車両に搭載されたターゲット電子制御ユニットのソフトウェアを更新する処理を実行させることができる。
なお、上述の実施形態では、最初に車両に搭載された表示装置70がソフトウェアの更新に関する情報を十分に表示できるか否かを第1センタ10aで判断するようにしたが、この判断をすることなく予め定められたルールで一律に車両のユーザーや管理者などにソフトウェアの更新に関する情報を提供してもよい。あるいは、車両のユーザーや管理者などが希望した連絡方法によって、ソフトウェアの更新に関する情報をそれぞれ提供してもよい。
以上、本開示技術の一実施形態を説明したが、本開示は、第1センタと第2センタとを備えるシステム、第1センタだけでなく、プロセッサとメモリを備えた第1センタが実行する方法、プログラム、プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な非一時的な記憶媒体、第1センタと通信可能なOTAマスタ、あるいはOTAマスタを備えた車両など、として捉えることが可能である。
本開示技術は、車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェアを更新するためのネットワークシステムに利用できる。
10a 第1センタ
10b 第2センタ
11、31 CPU
12、32 RAM
13、34 記憶装置
14、36 通信装置
16、37 記憶部
17、38 通信部
18、39 制御部
19 取得部
20 処理部
30 OTAマスタ
33 ROM
35 マイクロコンピューター
50a~50d 電子制御ユニット(ECU)
60a~60d バス
70 表示装置
80 通信モジュール
90 車載ネットワーク
100 ネットワーク

Claims (6)

  1. 車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェアの更新を制御するシステムであって、
    前記ソフトウェアを更新するための処理を前記車両に対して行う第1センタと、
    前記第1センタによる前記処理に基づいて、前記電子制御ユニットの前記ソフトウェアの更新を実行する前記車両と、
    前記ソフトウェアの更新に関する情報を前記車両のユーザーに提供する第2センタと、を備え、
    前記第2センタは、前記ソフトウェアの更新に関する情報を前記車両のユーザーに提供した旨の通知を前記第1センタに送信し、
    前記第1センタは、前記第2センタから前記通知を受信した後に前記通知に基づく処理を前記車両に対して行う、システム。
  2. 前記ソフトウェアの更新に関する情報を前記車両のユーザーに提供した旨の通知には、前記車両のユーザーが前記ソフトウェアの更新処理を承諾したことを含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記車両のユーザーが前記ソフトウェアの更新処理を承諾するためのスイッチが、前記車両に設けられており、
    前記スイッチを介して入力された前記ソフトウェアの更新処理の承諾に関する通知が、前記車両から前記第2センタに送信される、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記ソフトウェアの更新処理には、前記ソフトウェアを更新するための更新データの前記車両へのダウンロード、前記更新データに基づく更新ソフトウェアのインストール、及び前記更新ソフトウェアのアクティベートの処理が含まれる、請求項2又は3に記載のシステム。
  5. プロセッサとメモリとを備え、車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェアの更新を制御するシステムを構成する、前記ソフトウェアを更新するための処理を前記車両に対して行う第1センタが実行する方法であって、
    前記ソフトウェアの更新に関する情報を前記車両のユーザーに提供する第2センタから前記ソフトウェアの更新に関する情報を前記車両のユーザーに提供した旨の通知を受信するステップと、
    前記第2センタから前記通知を受信した後に前記通知に基づく処理を前記車両に対して行うステップと、を備える、方法。
  6. プロセッサとメモリとを備え、車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェアの更新を制御するシステムを構成する、前記ソフトウェアを更新するための処理を前記車両に対して行う第1センタが実行する方法であって、
    前記ソフトウェアの更新に関する情報を前記車両のユーザーに提供する第2センタから前記ソフトウェアの更新に関する情報を前記車両のユーザーに提供した旨の通知を受信するステップと、
    前記第2センタから前記通知を受信した後に前記通知に基づく処理を前記車両に対して行うステップと、を含む、プログラム。
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