JP2022122256A - 光学デバイスおよび波長可変レーザ - Google Patents

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陽祐 寺田
Yosuke Terada
立郎 黒部
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Abstract

【課題】例えば、光損失をより低減できたり、迷光をより好適に処理することができたりするような、より改善された新規な構成を有した光学デバイスおよび波長可変レーザを得る。【解決手段】光学デバイスは、例えば、第一方向の第一端部と、第一方向とは反対方向の第二端部と、を有した多モード干渉導波路と、第一端部において、第一方向と交差した第二方向の中央から当該第二方向にずれた第一ポートと、第一端部において、第二方向の中央に対して第一ポートとは反対側に位置した第二ポートと、第二端部において、第二方向の中央に位置した第三ポートと、第二端部において、第三ポートに対して第二方向の両側にずれた二つの第四ポートと、を有し、多モード干渉導波路は、第一ポートおよび第二ポートに入力された光の同位相成分が第三ポートに結合され、第一ポートおよび第二ポートに入力された逆位相成分が二つの第四ポートに結合されるよう、構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、光学デバイスおよび波長可変レーザに関する。
従来、リング共振器を備えた波長可変レーザが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、直線状導波路とリング導波路との結合部において、2×2の多モード干渉導波路(MMI)が設けられている。
特開2013-093627号公報
この種の光学デバイスでは、多モード干渉導波路における加工誤差に対する光損失が小さいほど好ましい。また、多モード干渉導波路において生じる迷光を好適に処理する構成を有しているのが好ましい。
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、光損失をより低減できたり、迷光をより好適に処理することができたりするような、より改善された新規な構成を有した光学デバイスおよび波長可変レーザを得ること、である。
本発明の光学デバイスは、例えば、第一方向の第一端部と、前記第一方向とは反対方向の第二端部と、を有した多モード干渉導波路と、前記第一端部において、前記第一方向と交差した第二方向の中央から当該第二方向にずれた第一ポートと、前記第一端部において、前記第二方向の中央に対して前記第一ポートとは反対側に位置した第二ポートと、前記第二端部において、前記第二方向の中央に位置した第三ポートと、前記第二端部において、前記第三ポートに対して前記第二方向の両側にずれた二つの第四ポートと、を有し、前記多モード干渉導波路は、前記第一ポートおよび前記第二ポートに入力された光の同位相成分が前記第三ポートに結合され、前記第一ポートおよび前記第二ポートに入力された光の逆位相成分が前記二つの第四ポートに結合されるよう、構成される。
前記光学デバイスは、前記第四ポートと光学的に接続された光処理部を備えてもよい。
前記光学デバイスは、一端が前記第一ポートと光学的に接続され、他端が前記第二ポートと光学的に接続された、第三接続導波路を備えてもよい。
前記光学デバイスは、前記多モード干渉導波路としての第一多モード干渉導波路と、前記第一多モード干渉導波路に対して前記第二方向の反対方向に間隔をあけて設けられた前記多モード干渉導波路としての第二多モード干渉導波路と、前記第一多モード干渉導波路の前記第一ポートと光学的に接続された第一導波路と、前記第一多モード干渉導波路の前記第三ポートと前記第二多モード干渉導波路の前記第三ポートとを光学的に接続した湾曲した第一接続導波路と、前記第二多モード干渉導波路の前記第一ポートと前記第一多モード干渉導波路の前記第二ポートとを光学的に接続した湾曲した第二接続導波路と、前記第二多モード干渉導波路の前記第二ポートと光学的に接続された第二導波路と、を備えてもよい。
前記光学デバイスは、前記第一多モード干渉導波路の前記二つの第四ポートのうち前記第二多モード干渉導波路に近い第四ポート、および前記第二多モード干渉導波路の前記二つの第四ポートのうち前記第一多モード干渉導波路に近い第四ポートの双方と光学的に接続された第一光処理部を備えてもよい。
前記光学デバイスは、前記第一多モード干渉導波路の前記二つの第四ポートのうち前記第二多モード干渉導波路から遠い第四ポート、および前記第二多モード干渉導波路の前記二つの第四ポートのうち前記第一多モード干渉導波路から遠い第四ポートの双方と光学的に接続された第二光処理部を備えてもよい。
本発明の波長可変レーザは、例えば、フィルタまたは反射鏡として、前記光学デバイスを一つ以上備える。
本発明によれば、より改善された新規な光学デバイスおよび波長可変レーザを得ることができる。
図1は、第1実施形態の光学デバイスの例示的かつ模式的な平面図である。 図2は、第2実施形態の光学デバイスの例示的かつ模式的な平面図である。 図3は、第3実施形態の波長可変レーザの例示的かつ模式的な平面図である。 図4は、第4実施形態の波長可変レーザの例示的かつ模式的な平面図である。 図5は、第5実施形態の波長可変レーザの例示的かつ模式的な平面図である。 図6は、第6実施形態の波長可変レーザの例示的かつ模式的な平面図である。 図7は、第7実施形態の波長可変レーザの例示的かつ模式的な平面図である。 図8は、第8実施形態の波長可変レーザの例示的かつ模式的な平面図である。 図9は、第9実施形態の波長可変レーザの例示的かつ模式的な平面図である。 図10は、第10実施形態の波長可変レーザの例示的かつ模式的な平面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
以下に示される複数の実施形態は、同様の構成を備えている。よって、各実施形態の構成によれば、当該同様の構成に基づく同様の作用および効果が得られる。また、以下では、それら同様の構成には同様の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される場合がある。
本明細書において、序数は、部位や、方向等を区別するために便宜上付与されており、優先順位や順番を示すものではない。
また、各図において、D1方向を矢印D1で表し、D2方向を矢印D2で表し、Z方向を矢印Zで表す。D1方向、D2方向、およびZ方向は、互いに交差するとともに互いに直交している。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の光学デバイス10の平面図である。光学デバイス10は、多モード干渉導波路11と、当該多モード干渉導波路11と複数のポートp1~p4を介して光学的に接続された複数の導波路12,14と、を有している。ポートp1,p2,p3には、それぞれ導波路12が接続され、二つのポートp4には、それぞれ導波路14が接続されている。
多モード干渉導波路11は、D1方向の端部11aと、D1方向の反対方向の端部11bと、を有している。D1方向は、第一方向の一例である。また、端部11aは、第一端部の一例であり、端部11bは、第二端部の一例である。
多モード干渉導波路11は、端部11aにおいて、D2方向の中央から当該D2方向にずれたポートp1を有している。D2方向は、D1方向と交差しており、第二方向の一例である。また、ポートp1は、第一ポートの一例である。
多モード干渉導波路11は、端部11aにおいて、D2方向の中央から当該D2方向の反対方向にずれたポートp2を有している。ポートp2は、端部11aのD2方向の中央に対して、ポートp1の反対側に位置している。ポートp2は、第二ポートの一例である。
多モード干渉導波路11は、端部11bにおいて、D2方向の中央に位置したポートp3を有している。ポートp3は、第三ポートの一例である。
本実施形態の多モード干渉導波路11は、ポートp1,p2から入力された光をポートp3へ出力する1×2の多モード干渉導波路11として構成されている。発明者らは、シミュレーションや実験等による鋭意検討により、1×2の多モード干渉導波路11は、2×2の多モード干渉導波路に比べて、加工誤差に対する光損失の感度が低いことを見出した。これは、同じ波長の光に対応したスペックにおいて、2×2の多モード干渉導波路は、1×2の多モード干渉導波路に比べて、D2方向の幅が狭くなり、その分、当該幅の加工誤差による影響がより大きくなるためであると考えられる。発明者らの一検討によれば、2×2多モード干渉導波路にあっては、加工誤差が±50[nm]において光損失が顕著に増加する(例えば、0.6dB程度)のに対し、ほぼ同じスペックの1×2の多モード干渉導波路にあっては、加工誤差が±100[nm]であっても光損失の増大をより低いレベル(例えば、0.2dB程度)に抑制できることが判明した。
このように、光損失を抑制できるという利点があるものの、1×2の多モード干渉導波路11にあっては、ポートp1,p2からの光入力に対し、端部11bのD2方向の両側に逆位相成分が到来し、当該逆位相成分が多モード干渉導波路11の内部で反射するなどにより迷光の一因となることが知られている。迷光は、不要光とも称されうる。
そこで、本実施形態の多モード干渉導波路11は、端部11bのポートp3に対してD2方向の両側にずれたポートp4を有している。ポートp4は、第四ポートの一例である。ポートp4に接続された導波路14から適宜に迷光を処理することができる。
多モード干渉導波路11については、ポートp1,p2に同位相で入力された光がポートp3に結合し、かつ、ポートp1,p2に逆位相で入力された光が二つのポートp4に結合するよう、D1方向の長さや、D2方向の幅、D2方向両側の側面形状、D1方向の端部11a,11bの形状等のスペックが、設定される。
以上、説明したように、本実施形態の多モード干渉導波路11によれば、2×2の多モード干渉導波路に比べて加工誤差に対する光損失を抑制することができるという利点が得られる。また、本実施形態の多モード干渉導波路11は、よりロバスト性の高い構成であるため、例えば、光学デバイス10の特性の個体差(ばらつき)をより少なくすることができたり、公差をより大きく設定することができる分歩留まりをより向上することができたり、といった利点が得られる。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態のリング共振器10Aの平面図である。リング共振器10Aは、光学デバイスの一例である。
図2に示されるように、リング共振器10Aは、二つの多モード干渉導波路11-1,11-2と、これら二つの多モード干渉導波路11-1,11-2のそれぞれと光学的に接続された導波路12-1,12-2(12)と、これら二つの多モード干渉導波路11-1,11-2を光学的に接続する導波路13-1,13-2(12)と、を備え、リング共振器を構成している。
さらに、リング共振器10Aは、多モード干渉導波路11-1,11-2からの迷光を処理する光処理部15-1,15-2(15)を備えている。
二つの多モード干渉導波路11-1,11-2は、上記第1実施形態と同様の構成を有している。また、二つの多モード干渉導波路11-1,11-2は、D1方向の長さや、D2方向の幅、D2方向両側の側面形状、D1方向の端部11a,11bの形状、ポートp1~p4の数および位置等のスペックが同一である。
これら二つの多モード干渉導波路11-1,11-2は、いずれもD1方向に延びた姿勢で平行に配置され、D2方向に並んでいる。多モード干渉導波路11-2は、多モード干渉導波路11-1からD2方向の反対方向に離間している。多モード干渉導波路11-1は、第一多モード干渉導波路の一例であり、多モード干渉導波路11-2は、第二多モード干渉導波路の一例である。
本実施形態のリング共振器10Aの、二つの多モード干渉導波路11、複数の導波路12、および複数の光処理部15を備えた全体構成は、D2方向の中央を通りD1方向に延びる中心線(不図示)に対して線対称の構成を備えている。
導波路12-1(12)は、多モード干渉導波路11-1のポートp1と光学的に接続されている。導波路12-1は、第一導波路の一例である。レーザ光Liは、導波路12-1およびポートp1を介して、多モード干渉導波路11-1に入力される。
導波路13-1(12)は、多モード干渉導波路11-1のポートp3と、多モード干渉導波路11-2のポートp3とを光学的に接続し、略一定の曲率半径で円弧状に湾曲している。導波路13-1は、第一接続導波路の一例である。
導波路13-2(12)は、多モード干渉導波路11-2のポートp1と、多モード干渉導波路11-1のポートp2とを光学的に接続し、略一定の曲率半径で円弧状に湾曲している。導波路13-2の曲率半径は、導波路13-1の曲率半径より少し小さく設定されている。導波路13-2は、第二接続導波路の一例である。
導波路12-2(12)は、多モード干渉導波路11-2のポートp2と光学的に接続されている。導波路12-2は、第二導波路の一例である。レーザ光Loは、多モード干渉導波路11-2から、ポートp2および導波路12-1を介して出力される。
また、多モード干渉導波路11-1,11-2は、ポートp4に接続された導波路14-1,14-2(14)を介して、光処理部15-1,15-2と光学的に接続されている。
光処理部15-1,15-2は、それぞれ、多モード干渉導波路11-1,11-2からの迷光を処理する。光処理部15-1は、例えば、スラブ導波路であり、迷光を拡散しながら外部へ漏洩したり、外部との境界部分に形成された凹凸形状から外部へ光を散乱したりすることにより、迷光を処理することができる。また、光処理部15-2は、例えば、バルク半導体やスラブ導波路であり、迷光を二次元的にあるいは三次元的に拡散することにより、迷光のパワー密度を低下した上で、当該光処理部15-2の外部へ漏洩することができる。
図2から明らかとなるように、光処理部15-1は、二つの多モード干渉導波路11-1,11-2の二つのポートp4のうち、互いに近いポートp4および導波路14-1を介して、当該二つの多モード干渉導波路11-1,11-2と光学的に接続されている。光処理部15-1は、第一光処理部の一例である。
また、光処理部15-2は、二つの多モード干渉導波路11-1,11-2の二つのポートp4のうち、互いに離れたポートp4および導波路14-2を介して、当該二つの多モード干渉導波路11-1,11-2と光学的に接続されている。光処理部15-2は、第二光処理部の一例である。
すなわち、リング共振器10Aでは、光処理部15-1を、二つの多モード干渉導波路11-1,11-2の迷光の処理に共用するとともに、光処理部15-2を、二つの多モード干渉導波路11-1,11-2の迷光の処理に共用している。このような構成により、四つのポートp4についてそれぞれ別個に光処理部15を有した構成に比べて、例えば、装置構成をより簡素化できたり、小型化できたりといった利点が得られる。
導波路14-1,14-2(14)は、廃棄光導波路とも称されうる。導波路14-1,14-2の各ポートp4における延び方向は、D1方向の反対方向と鋭角を成している。このため、各ポートp4において迷光の反射を抑制することができる。また、導波路14-1の曲率半径は、導波路13-1,13-2の曲率半径よりも小さい。ここで、導波路14-1は、クロソイド曲線に沿ってポートp4から離れるにつれて徐々に曲率半径を小さくすることにより、曲げ損失に起因した迷光の漏洩の増大を抑制しながら、曲率半径をより小さく設定することができる。
本実施形態によれば、導波路14-1,14-2(12)および光処理部15-1,15-2(15)の構成により、多モード干渉導波路11-1,11-2から回収した迷光を、より遠方で反射させ、リング共振器へ戻り難くすることができるので、リング共振器における主要光に対する迷光による悪影響を、抑制することができる。
[第3実施形態]
図3は、第3実施形態のレーザ装置100の平面図である。図3に示されるように、レーザ装置100は、DBR部20と、リング共振器10Aと、利得部30と、光増幅器40と、導波路102と、を備えている。
レーザ装置100は、半導体レーザ素子であり、波長可変レーザの一例である。レーザ装置100は、半導体積層基板101に設けられている。半導体積層基板101は、半導体基板上に複数の半導体層を積層して、導波路などの所定の機能を持つように構成されている。
DBR部20、リング共振器10A、利得部30、光増幅器40、および導波路102は、いずれもInP系半導体材料で作られている。
DBR部20は、分布型ブラッグ反射型のサンプルドグレーティング(SG-DBR)の構成を含む導波路(不図示)を有している。DBR部20は、反射鏡の一例であり、第一反射部とも称されうる。
リング共振器10Aは、上記第2実施形態のリング共振器10Aと同様の構成を有している。リング共振器10Aは、導波路102から入力された光の波長に対して反射特性が周期的に変化するミラーとして機能する。リング共振器10Aは、フィルタまたは反射鏡の一例であり、第二反射部の一例である。
利得部30は、活性層で作られた導波路(不図示)を有している。
また、光増幅器40は、活性層で作られた導波路(不図示)を有している。
上記の構成において、活性層は、例えば、GaInAsP系半導体材料、またはAlGaInAs系半導体材料からなる多重量子井戸(MQW)構造を有している。受動型の導波路は、例えば、バンドギャップ波長が1300nmのi型GaInAsP系半導体材料で作られる。SG-DBR構成の導波路は、例えば、GaInAsP系半導体材料、またはAlGaInAs系半導体材料によって作られ、屈折率が互いに異なる部分が、回折格子が形成されるように周期的に配置されている。
DBR部20、およびリング共振器10Aには、それぞれマイクロヒータ(不図示)が設けられている。マイクロヒータは、所謂抵抗発熱体であり、電流の供給に応じて発熱する。マイクロヒータには、電流を供給するための電極や導体層のような配線構造が設けられている。
DBR部20とリング共振器10Aとは、レーザ共振器を構成している。DBR部20は、回折格子の周期の逆数に応じて周期的な周波数間隔のコム状の反射ピークを有する。DBR部20とリング共振器10Aとでは、その周期が異なり、バーニア型と呼ばれる方法によってレーザ光の周波数の粗調が可能な構成となっている。マイクロヒータがDBR部20を加熱することにより、当該DBR部20の屈折率が変化し、これにより、コム状の反射ピークが周波数軸方向にシフトする。同様に、マイクロヒータがリング共振器10Aを加熱することにより、当該リング共振器10Aの屈折率が変化し、コム状の反射ピークが周波数軸方向にシフトする。
利得部30は、DBR部20とリング共振器10Aとの間に位置されている。言い換えると、リング共振器10Aは、利得部30に対してDBR部20とは反対側に設けられている。利得部30には、互いに離間した一対の電極(不図示)が設けられている。一対の電極に電圧を印加することにより、利得部30に電流が流れ、光増幅効果が得られる。これにより、レーザ発振が生じる。
光増幅器40は、DBR部20に対して利得部30およびリング共振器10Aとは反対側に位置されるとともに、DBR部20とレーザ光の出射端としての端部101aとの間に位置されている。光増幅器40に電極(不図示)を介して電圧を印加することにより、光増幅器40に電流が流れ、光増幅効果が得られる。光増幅器40は、レーザ発振によりDBR部20から出力されたレーザ光を光増幅する。
レーザ装置100は、端部101aから光増幅器40で増幅されたレーザ光Lを出力する。端部101aから出射されるレーザ光Lは、レーザ装置100の出射光である。
レーザ装置100において、リング共振器10Aは、上記第2実施形態と同様の構成を備えるとともに、上記第1実施形態と同様の多モード干渉導波路11-1,11-2(11)を有している。よって、本実施形態のレーザ装置100によれば、上記第1実施形態の効果および第2実施形態の効果が得られる。
[第4実施形態]
図4は、第4実施形態のレーザ装置100Aの平面図である。図4を図3と比較すれば明らかとなるように、本実施形態では、リング共振器10Aから延びる二つの導波路12-1,12-2と導波路102とを光学的に結合するカプラとして、上記実施形態と同様の多モード干渉導波路11が設けられている。この場合、当該カプラにおいて、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[第5実施形態]
図5は、第5実施形態のレーザ装置100Bの平面図である。図5に示されるように、本実施形態のレーザ装置100Bは、上記第3実施形態のレーザ装置100と同様に、DBR部20と、リング共振器10Aと、利得部30と、光増幅器40と、導波路102と、を備えている。
ただし、本実施形態では、リング共振器10Aから延びる導波路12-1には、利得部30が光学的に接続され、リング共振器10Aから延びるもう一つの導波路12-2には、DBR部20および光増幅器40が光学的に接続されている。半導体積層基板101の端面101c2から端面101c1にかけて、利得部30、リング共振器10A、DBR部20、および光増幅器40がこの順に並び、導波路102を介して光学的に接続されている。また、端面101c1には、相対的に反射率の低いコーティングが施され、端面101c2には、相対的に反射率の高いコーティングが施されている。この場合、利得部30に対して、リング共振器10AおよびDBR部20が、バーニア型の発振波長選択フィルタとして機能し、DBR部20が、前方反射鏡として機能し、端面101c2が、後方反射鏡として機能する。このような構成にあっては、レーザ部として機能する端面101c2とDBR部20との間の構成要素から出力されたレーザ光が、光増幅器40で増幅され、端部101aから、出力光としてレーザ光L1が出力される。他方、端面101c2の端部101bからはレーザ光L1よりも弱いレーザ光L2が出力される。レーザ光L2は、モニタ光として利用されてもよい。
本実施形態のレーザ装置100Bは、上記実施形態と同様のリング共振器10Aおよび多モード干渉導波路11を備えている。よって、本実施形態によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[第6実施形態]
図6は、第6実施形態のレーザ装置100Cの平面図である。レーザ装置100Cは、上記第5実施形態のレーザ装置100Bと同様の構成を有している。ただし、図6を図5と比較すれば明らかとなるように、本実施形態では、後方反射鏡として、端面101c2のコーティングに替えて、ループミラー50が設けられている。
ループミラー50は、多モード干渉導波路11を有している。当該多モード干渉導波路11において、導波路12,14とは反対側の二つのポートが、U字状の導波路16を介して光学的に接続されている。このような多モード干渉導波路11および導波路16を有した構成は、ミラーとして機能する。導波路16は、第三接続導波路の一例である。
また、多モード干渉導波路11は、上記実施形態と同様の構成を有している。すなわち、多モード干渉導波路11は、導波路16が接続された二つのポート(第一ポートおよび第二ポート)に光の同位相成分が入力された場合には、当該同位相成分が導波路12が接続されたポート(第三ポート)に結合され、かつ、当該導波路16が接続された二つのポート(第一ポートおよび第二ポート)に光の逆位相成分が入力された場合には、当該逆位相成分が導波路14と接続された二つのポート(第四ポート)に結合されるよう、構成されている。なお、図示しないが、導波路14の多モード干渉導波路11とは反対側の端部は、光処理部15と光学的に接続されてもよい。
本実施形態のレーザ装置100Cも、上記実施形態と同様のリング共振器10A、多モード干渉導波路11、および導波路14を備えている。よって、本実施形態によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[第7実施形態]
図7は、第7実施形態のレーザ装置100Dの平面図である。図7に示されるように、本実施形態のレーザ装置100Dは、二つのリング共振器10Aと、利得部30と、光増幅器40と、広帯域ミラー60と、導波路102と、を備えている。
広帯域ミラー60は、例えば、異なる波長帯域毎にレーザ光を反射する複数のミラー部を有している。広帯域ミラー60は、半導体積層基板101においてエッチングによって作製することができる。この場合、広帯域ミラー60は、エッチドミラーとも称されうる。
本実施形態では、端面101c2から端面101c1にかけて、利得部30、直列な二つのリング共振器10A、広帯域ミラー60、および光増幅器40がこの順に並び、導波路102を介して光学的に接続されている。また、端面101c1には、相対的に反射率の低いコーティングが施され、端面101c2には、相対的に反射率の高いコーティングが施されている。この場合、利得部30に対して、二つのリング共振器10Aが、バーニア型の発振波長選択フィルタとして機能し、広帯域ミラー60が、前方反射鏡として機能し、端面101c2が、後方反射鏡として機能する。このような構成にあっては、レーザ部として機能する端面101c2と広帯域ミラー60との間の構成要素から出力されたレーザ光が、光増幅器40で増幅され、端部101aから、出力光としてレーザ光L1が出力される。他方、端面101c2の端部101bからはレーザ光L1よりも弱いレーザ光L2が出力される。なお、バーニア効果を利用するため、二つのリング共振器10Aの周回長は、僅かに異なる長さに設定される。
本実施形態のレーザ装置100Dも、上記実施形態と同様のリング共振器10Aおよび多モード干渉導波路11を備えている。よって、本実施形態によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[第8実施形態]
図8は、第8実施形態のレーザ装置100Eの平面図である。レーザ装置100Eは、上記第7実施形態のレーザ装置100Dと同様の構成を有している。ただし、図8を図7と比較すれば明らかとなるように、本実施形態では、後方反射鏡として、端面101c2のコーティングに替えて、ループミラー50が設けられている。ループミラー50は、上記第6実施形態と同様の構成を有している。
本実施形態のレーザ装置100Eも、上記実施形態と同様のリング共振器10Aおよび多モード干渉導波路11を備えている。よって、本実施形態によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[第9実施形態]
図9は、第9実施形態のレーザ装置100Fの平面図である。図9に示されるように、本実施形態のレーザ装置100Fは、二つのリング共振器10Aと、利得部30と、光増幅器40と、広帯域ミラー60と、導波路102と、を備えている。
本実施形態では、端面101c2から端面101c1にかけて、直列な二つのリング共振器10A、および利得部30がこの順に並び、導波路102を介して光学的に接続されている。また、端面101c1には、相対的に反射率の低いコーティングが施され、端面101c2には、相対的に反射率の高いコーティングが施されている。この場合、利得部30に対して、端面101c1が、前方反射鏡として機能し、二つのリング共振器10Aが、バーニア型の発振波長選択フィルタとして機能し、端面101c2が、後方反射鏡として機能する。このような構成にあっては、レーザ部として機能する端面101c2と端面101c1との間の構成要素で生成されかつ増幅されたレーザ光L1が、端部101aから、出力光として出力される。他方、端面101c2の端部101bからはレーザ光L1よりも弱いレーザ光L2が出力される。
本実施形態のレーザ装置100Fも、上記実施形態と同様のリング共振器10Aおよび多モード干渉導波路11を備えている。よって、本実施形態によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[第10実施形態]
図10は、第10実施形態のレーザ装置100Gの平面図である。図10に示されるように、本実施形態のレーザ装置100Gは、二つのリング共振器10Aと、多モード干渉導波路11と、利得部30と、導波路102と、を備えている。
多モード干渉導波路11において、導波路12,14とは反対側の二つのポートが、U字状の導波路102(16)を介して光学的に接続されている。このような多モード干渉導波路11および導波路16を有した構成は、ミラーとして機能する。そして、二つのリング共振器10Aは、導波路16を介して直列に光学的に接続されている。
多モード干渉導波路11は、導波路16とは反対側の導波路102(12)を介して、利得部30と光学的に接続されている。なお、図示しないが、導波路14の多モード干渉導波路11とは反対側の端部は、光処理部15と光学的に接続されてもよい。
この場合、利得部30に対して、端面101c1が、前方反射鏡として機能し、二つのリング共振器10Aが、バーニア型の発振波長選択フィルタとして機能し、多モード干渉導波路11および導波路16を有したミラーが、後方反射鏡として機能する。このような構成にあっては、レーザ部として機能する利得部30、多モード干渉導波路11、および二つのリング共振器10Aを含む構成要素で生成されかつ増幅されたレーザ光L1が、端部101aから、出力光として出力される。
本実施形態のレーザ装置100Gも、上記実施形態と同様のリング共振器10A、多モード干渉導波路11、および導波路14を備えている。よって、本実施形態によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、型式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
10…光学デバイス
10A…リング共振器(光学デバイス)
11…多モード干渉導波路
11-1…多モード干渉導波路(第一多モード干渉導波路)
11-2…多モード干渉導波路(第二多モード干渉導波路)
11a…端部(第一端部)
11b…端部(第二端部)
12…導波路
12-1…導波路(第一導波路)
12-2…導波路(第二導波路)
13-1…導波路(第一接続導波路)
13-2…導波路(第二接続導波路)
14,14-1,14-2…導波路(廃棄光導波路)
15…光処理部
15-1…光処理部(第一光処理部)
15-2…光処理部(第二光処理部)
16…導波路(第三接続導波路)
20…DBR部
30…利得部
40…光増幅器
50…ループミラー(光学デバイス)
100,100A~100G…レーザ装置(波長可変レーザ)
101…半導体積層基板
101a,101b…端部
101c1,101c2…端面
102…導波路
D1…方向(第一方向)
D2…方向(第二方向)
L,L1,L2,Li,Lo…レーザ光
p1…ポート(第一ポート)
p2…ポート(第二ポート)
p3…ポート(第三ポート)
p4…ポート(第四ポート)
Z…方向

Claims (7)

  1. 第一方向の第一端部と、前記第一方向とは反対方向の第二端部と、を有した多モード干渉導波路と、
    前記第一端部において、前記第一方向と交差した第二方向の中央から当該第二方向にずれた第一ポートと、
    前記第一端部において、前記第二方向の中央に対して前記第一ポートとは反対側に位置した第二ポートと、
    前記第二端部において、前記第二方向の中央に位置した第三ポートと、
    前記第二端部において、前記第三ポートに対して前記第二方向の両側にずれた二つの第四ポートと、
    を有し、
    前記多モード干渉導波路は、前記第一ポートおよび前記第二ポートに入力された光の同位相成分が前記第三ポートに結合され、前記第一ポートおよび前記第二ポートに入力された光の逆位相成分が前記二つの第四ポートに結合されるよう、構成された、光学デバイス。
  2. 前記第四ポートと光学的に接続された光処理部を備えた、請求項1に記載の光学デバイス。
  3. 一端が前記第一ポートと光学的に接続され、他端が前記第二ポートと光学的に接続された、第三接続導波路を備えた、請求項1または2に記載の光学デバイス。
  4. 前記多モード干渉導波路としての第一多モード干渉導波路と、
    前記第一多モード干渉導波路に対して前記第二方向の反対方向に間隔をあけて設けられた前記多モード干渉導波路としての第二多モード干渉導波路と、
    前記第一多モード干渉導波路の前記第一ポートと光学的に接続された第一導波路と、
    前記第一多モード干渉導波路の前記第三ポートと前記第二多モード干渉導波路の前記第三ポートとを光学的に接続した湾曲した第一接続導波路と、
    前記第二多モード干渉導波路の前記第一ポートと前記第一多モード干渉導波路の前記第二ポートとを光学的に接続した湾曲した第二接続導波路と、
    前記第二多モード干渉導波路の前記第二ポートと光学的に接続された第二導波路と、
    を備えた、請求項1~3のうちいずれか一つに記載の光学デバイス。
  5. 前記第一多モード干渉導波路の前記二つの第四ポートのうち前記第二多モード干渉導波路に近い第四ポート、および前記第二多モード干渉導波路の前記二つの第四ポートのうち前記第一多モード干渉導波路に近い第四ポートの双方と光学的に接続された第一光処理部を備えた、請求項4に記載の光学デバイス。
  6. 前記第一多モード干渉導波路の前記二つの第四ポートのうち前記第二多モード干渉導波路から遠い第四ポート、および前記第二多モード干渉導波路の前記二つの第四ポートのうち前記第一多モード干渉導波路から遠い第四ポートの双方と光学的に接続された第二光処理部を備えた、請求項4または5に記載の光学デバイス。
  7. フィルタまたは反射鏡として、請求項3~6のうちいずれか一つに記載の光学デバイスを一つ以上備えた、波長可変レーザ。
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