JP2021132384A - 通信システム、基地局、及び、通信端末 - Google Patents

通信システム、基地局、及び、通信端末 Download PDF

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正幸 中澤
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直仁 友江
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Abstract

【課題】比較的高速で、かつ、比較的小さい遅延でデータ伝送を実現可能な通信システムを提供する。【解決手段】通信システムは、複数の通信端末装置と、通信端末装置と無線通信可能なセルを構成する基地局装置とを備える。基地局装置は、通信端末装置との間で送受信する信号の無線フォーマットをセル毎に異ならせる。セル#1に隣接するセル#2を、セル#1の第1無線フォーマットとは異なる第2無線フォーマットに従って構成し、第1無線フォーマットで規定される第1データシンボルと第2無線フォーマットで規定される第2データシンボルのそれぞれの長さが、基準データシンボル長の整数倍に設定され、セル#1と#2セルの間の干渉制御を、第1及び第2データシンボルの長さの最小公倍数の時間単位で行う。【選択図】図21

Description

本発明は、通信システム、基地局、及び、通信端末に関する。
移動体通信システムの規格化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、無線区間についてはロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)と称し、コアネットワークおよび無線アクセスネットワーク(以下、まとめて、ネットワークとも称する)を含めたシステム全体構成については、システムアーキテクチャエボリューション(System Architecture Evolution:SAE)と称される通信方式が検討されている(例えば、非特許文献1〜12参照)。この通信方式は3.9G(3.9 Generation)システムとも呼ばれる。
LTEのアクセス方式としては、下り方向はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、上り方向はSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が用いられる。また、LTEは、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)とは異なり、回線交換を含まず、パケット通信方式のみになる。
非特許文献1(5章)に記載される、3GPPでの、LTEシステムにおけるフレーム構成に関する決定事項について、図1を用いて説明する。図1は、LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。図1において、1つの無線フレーム(Radio frame)は10msである。無線フレームは10個の等しい大きさのサブフレーム(Subframe)に分割される。サブフレームは、2個の等しい大きさのスロット(slot)に分割される。無線フレーム毎に1番目および6番目のサブフレームに下り同期信号(Downlink Synchronization Signal)が含まれる。同期信号には、第一同期信号(Primary Synchronization Signal:P−SS)と、第二同期信号(Secondary Synchronization Signal:S−SS)とがある。
3GPPでの、LTEシステムにおけるチャネル構成に関する決定事項が、非特許文献1(5章)に記載されている。CSG(Closed Subscriber Group)セルにおいてもnon−CSGセルと同じチャネル構成が用いられると想定されている。
物理報知チャネル(Physical Broadcast channel:PBCH)は、基地局装置(以下、単に「基地局」という場合がある)から移動端末装置(以下、単に「移動端末」という場合がある)などの通信端末装置(以下、単に「通信端末」という場合がある)への下り送信用のチャネルである。BCHトランスポートブロック(transport block)は、40ms間隔中の4個のサブフレームにマッピングされる。40msタイミングの明白なシグナリングはない。
物理制御フォーマットインジケータチャネル(Physical Control Format Indicator Channel:PCFICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PCFICHは、PDCCHsのために用いるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルの数を、基地局から通信端末へ通知する。PCFICHは、サブフレーム毎に送信される。
物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDCCHは、後述のトランスポートチャネルの1つである下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL−SCH)のリソース割り当て(allocation)情報、後述のトランスポートチャネルの1つであるページングチャネル(Paging Channel:PCH)のリソース割り当て(allocation)情報、DL−SCHに関するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)情報を通知する。PDCCHは、上りスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)を運ぶ。PDCCHは、上り送信に対する応答信号であるAck(Acknowledgement)/Nack(Negative Acknowledgement)を運ぶ。PDCCHは、L1/L2制御信号とも呼ばれる。
物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDSCHには、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL−SCH)、およびトランスポートチャネルであるPCHがマッピングされている。
物理マルチキャストチャネル(Physical Multicast Channel:PMCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PMCHには、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)がマッピングされている。
物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUCCHは、下り送信に対する応答信号(response signal)であるAck/Nackを運ぶ。PUCCHは、CQI(Channel Quality Indicator)レポートを運ぶ。CQIとは、受信したデータの品質、もしくは通信路品質を示す品質情報である。またPUCCHは、スケジューリングリクエスト(Scheduling Request:SR)を運ぶ。
物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUSCHには、トランスポートチャネルの1つである上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL−SCH)がマッピングされている。
物理HARQインジケータチャネル(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel:PHICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PHICHは、上り送信に対する応答信号であるAck/Nackを運ぶ。物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble)を運ぶ。
下り参照信号(リファレンスシグナル(Reference Signal):RS)は、LTE方式の通信システムとして既知のシンボルである。以下の5種類の下りリファレンスシグナルが定義されている。セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signals:CRSs)、MBSFN参照信号(MBSFN reference signals)、UE固有参照信号(UE-specific reference signals)であるデータ復調用参照信号(Demodulation Reference Signals:DM−RSs)、位置決定参照信号(Positioning Reference Signals:PRSs)、チャネル情報参照信号(Channel-State Information Reference Signals:CSI−RSs)。通信端末の物理レイヤの測定として、リファレンスシグナルの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)測定がある。
非特許文献1(5章)に記載されるトランスポートチャネル(Transport channel)について、説明する。下りトランスポートチャネルのうち、報知チャネル(Broadcast Channel:BCH)は、その基地局(セル)のカバレッジ全体に報知される。BCHは、物理報知チャネル(PBCH)にマッピングされる。
下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL−SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。DL−SCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が可能である。DL−SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。準静的なリソース割り当ては、パーシステントスケジューリング(Persistent Scheduling)ともいわれる。DL−SCHは、通信端末の低消費電力化のために通信端末の間欠受信(Discontinuous reception:DRX)をサポートする。DL−SCHは、物理下り共有チャネル(PDSCH)へマッピングされる。
ページングチャネル(Paging Channel:PCH)は、通信端末の低消費電力を可能とするために通信端末のDRXをサポートする。PCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が要求される。PCHは、動的にトラフィックに利用できる物理下り共有チャネル(PDSCH)のような物理リソースへマッピングされる。
マルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)は、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知に使用される。MCHは、マルチセル送信におけるMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)サービス(MTCHとMCCH)のSFN合成をサポートする。MCHは、準静的なリソース割り当てをサポートする。MCHは、PMCHへマッピングされる。
上りトランスポートチャネルのうち、上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL−SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。UL−SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。UL−SCHは、物理上り共有チャネル(PUSCH)へマッピングされる。
ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:RACH)は、制御情報に限られている。RACHは、衝突のリスクがある。RACHは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)へマッピングされる。
HARQについて説明する。HARQとは、自動再送要求(Automatic Repeat reQuest:ARQ)と誤り訂正(Forward Error Correction)との組合せによって、伝送路の通信品質を向上させる技術である。HARQには、通信品質が変化する伝送路に対しても、再送によって誤り訂正が有効に機能するという利点がある。特に、再送にあたって初送の受信結果と再送の受信結果との合成をすることで、更なる品質向上を得ることも可能である。
再送の方法の一例を説明する。受信側にて、受信データが正しくデコードできなかった場合、換言すればCRC(Cyclic Redundancy Check)エラーが発生した場合(CRC=NG)、受信側から送信側へ「Nack」を送信する。「Nack」を受信した送信側は、データを再送する。受信側にて、受信データが正しくデコードできた場合、換言すればCRCエラーが発生しない場合(CRC=OK)、受信側から送信側へ「Ack」を送信する。「Ack」を受信した送信側は次のデータを送信する。
非特許文献1(6章)に記載される論理チャネル(ロジカルチャネル:Logical channel)について、説明する。報知制御チャネル(Broadcast Control Channel:BCCH)は、報知システム制御情報のための下りチャネルである。論理チャネルであるBCCHは、トランスポートチャネルである報知チャネル(BCH)、あるいは下り共有チャネル(DL−SCH)へマッピングされる。
ページング制御チャネル(Paging Control Channel:PCCH)は、ページング情報(Paging Information)およびシステム情報(System Information)の変更を送信するための下りチャネルである。PCCHは、通信端末のセルロケーションをネットワークが知らない場合に用いられる。論理チャネルであるPCCHは、トランスポートチャネルであるページングチャネル(PCH)へマッピングされる。
共有制御チャネル(Common Control Channel:CCCH)は、通信端末と基地局との間の送信制御情報のためのチャネルである。CCCHは、通信端末がネットワークとの間でRRC接続(connection)を有していない場合に用いられる。下り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL−SCH)へマッピングされる。上り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである上り共有チャネル(UL−SCH)へマッピングされる。
マルチキャスト制御チャネル(Multicast Control Channel:MCCH)は、1対多の送信のための下りチャネルである。MCCHは、ネットワークから通信端末への1つあるいはいくつかのMTCH用のMBMS制御情報の送信のために用いられる。MCCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられる。MCCHは、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
個別制御チャネル(Dedicated Control Channel:DCCH)は、1対1にて、通信端末とネットワークとの間の個別制御情報を送信するチャネルである。DCCHは、通信端末がRRC接続(connection)である場合に用いられる。DCCHは、上りでは上り共有チャネル(UL−SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL−SCH)にマッピングされる。
個別トラフィックチャネル(Dedicated Traffic Channel:DTCH)は、ユーザ情報の送信のための個別通信端末への1対1通信のチャネルである。DTCHは、上りおよび下りともに存在する。DTCHは、上りでは上り共有チャネル(UL−SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL−SCH)へマッピングされる。
マルチキャストトラフィックチャネル(Multicast Traffic channel:MTCH)は、ネットワークから通信端末へのトラフィックデータ送信のための下りチャネルである。MTCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられるチャネルである。MTCHは、マルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
CGIとは、セルグローバル識別子(Cell Global Identifier)のことである。ECGIとは、E−UTRANセルグローバル識別子(E-UTRAN Cell Global Identifier)のことである。LTE、後述のLTE−A(Long Term Evolution Advanced)およびUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)において、CSG(Closed Subscriber Group)セルが導入される。
CSG(Closed Subscriber Group)セルとは、利用可能な加入者をオペレータが特定しているセル(以下「特定加入者用セル」という場合がある)である。特定された加入者は、PLMN(Public Land Mobile Network)の1つ以上のセルにアクセスすることが許可される。特定された加入者がアクセスを許可されている1つ以上のセルを「CSGセル(CSG cell(s))」と呼ぶ。ただし、PLMNにはアクセス制限がある。
CSGセルは、固有のCSGアイデンティティ(CSG identity:CSG ID)を報知し、CSGインジケーション(CSG Indication)にて「TRUE」を報知するPLMNの一部である。予め利用登録し、許可された加入者グループのメンバーは、アクセス許可情報であるところのCSG IDを用いてCSGセルにアクセスする。
CSG IDは、CSGセルまたはセルによって報知される。LTE方式の通信システムにCSG IDは複数存在する。そして、CSG IDは、CSG関連のメンバーのアクセスを容易にするために、通信端末(UE)によって使用される。
通信端末の位置追跡は、1つ以上のセルからなる区域を単位に行われる。位置追跡は、待受け状態であっても通信端末の位置を追跡し、通信端末を呼び出す、換言すれば通信端末が着呼することを可能にするために行われる。この通信端末の位置追跡のための区域をトラッキングエリアと呼ぶ。
3GPPにおいて、Home−NodeB(Home−NB;HNB)、Home−eNodeB(Home−eNB;HeNB)と称される基地局が検討されている。UTRANにおけるHNB、およびE−UTRANにおけるHeNBは、例えば家庭、法人、商業用のアクセスサービス向けの基地局である。非特許文献3には、HeNBおよびHNBへのアクセスの3つの異なるモードが開示されている。具体的には、オープンアクセスモード(Open access mode)と、クローズドアクセスモード(Closed access mode)と、ハイブリッドアクセスモード(Hybrid access mode)とが開示されている。
各々のモードは、以下のような特徴を有する。オープンアクセスモードでは、HeNBおよびHNBは、通常のオペレータのノーマルセルとして操作される。クローズドアクセスモードでは、HeNBおよびHNBは、CSGセルとして操作される。このCSGセルは、CSGメンバーのみアクセス可能なCSGセルである。ハイブリッドアクセスモードでは、HeNBおよびHNBは、非CSGメンバーも同時にアクセス許可されているCSGセルとして操作される。言い換えれば、ハイブリッドアクセスモードのセル(ハイブリッドセルとも称する)は、オープンアクセスモードとクローズドアクセスモードとの両方をサポートするセルである。
3GPPでは、全ての物理セル識別子(Physical Cell Identity:PCI)のうち、CSGセルで使用するためにネットワークによって予約されたPCI範囲がある(非特許文献1 10.5.1.1章参照)。PCI範囲を分割することをPCIスプリットと称することがある。PCIスプリットに関する情報(PCIスプリット情報とも称する)は、システム情報によって基地局から傘下の通信端末に対して報知される。基地局の傘下とは、該基地局をサービングセルとすることを意味する。
非特許文献4は、PCIスプリットを用いた通信端末の基本動作を開示する。PCIスプリット情報を有していない通信端末は、全PCIを用いて、例えば504コード全てを用いて、セルサーチを行う必要がある。これに対して、PCIスプリット情報を有する通信端末は、当該PCIスプリット情報を用いてセルサーチを行うことが可能である。
また3GPPでは、リリース10として、ロングタームエボリューションアドヴァンスド(Long Term Evolution Advanced:LTE−A)の規格策定が進められている(非特許文献5、非特許文献6参照)。LTE−Aは、LTEの無線区間通信方式を基本とし、それにいくつかの新技術を加えて構成される。
LTE−Aシステムでは、100MHzまでのより広い周波数帯域幅(transmission bandwidths)をサポートするために、二つ以上のコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)を集約する(「アグリゲーション(aggregation)する」とも称する)、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)が検討されている。
CAが構成される場合、UEはネットワーク(Network:NW)と唯一つのRRC接続(RRC connection)を有する。RRC接続において、一つのサービングセルがNASモビリティ情報とセキュリティ入力を与える。このセルをプライマリセル(Primary Cell:PCell)と呼ぶ。下りリンクで、PCellに対応するキャリアは、下りプライマリコンポーネントキャリア(Downlink Primary Component Carrier:DL PCC)である。上りリンクで、PCellに対応するキャリアは、上りプライマリコンポーネントキャリア(Uplink Primary Component Carrier:UL PCC)である。
UEの能力(ケーパビリティ(capability))に応じて、セカンダリセル(Secondary Cell:SCell)が、PCellとサービングセルとの組を形成するために構成される。下りリンクで、SCellに対応するキャリアは、下りセカンダリコンポーネントキャリア(Downlink Secondary Component Carrier:DL SCC)である。上りリンクで、SCellに対応するキャリアは、上りセカンダリコンポーネントキャリア(Uplink Secondary Component Carrier:UL SCC)である。
一つのUEに対して、一つのPCellと、一つ以上のSCellからなるサービングセルとの組が構成される。
また、LTE−Aでの新技術としては、より広い帯域をサポートする技術(Wider bandwidth extension)、および多地点協調送受信(Coordinated Multiple Point transmission and reception:CoMP)技術などがある。3GPPでLTE−Aのために検討されているCoMPについては、非特許文献7に記載されている。
モバイルネットワークのトラフィック量は、増加傾向にあり、通信速度も高速化が進んでいる。LTEおよびLTE−Aが本格的に運用を開始されると、更に通信速度が高速化され、トラフィック量が増加することが見込まれる。
また、スマートフォンおよびタブレット端末の普及によって、セルラー系無線通信によるトラフィック量が爆発的に増加しており、世界中で無線リソースの不足が懸念されている。
トラフィック量の増加の問題に対して、3GPPにおいて、リリース12版の規格書の策定が進められている。リリース12版の規格書では、将来の膨大なトラフィック量に対応するために、スモールeNBを用いることが検討されている。例えば、多数のスモールeNBを設置して、多数のスモールセルを構成することによって、周波数利用効率を高めて、通信容量の増大を図る技術などが検討されている。
その中で、マクロセルとスモールセルとがオーバラップしている場合に、通信端末がマクロセルとスモールセルとの両方に接続する技術として、デュアルコネクティビティ(dual connectivity)が議論されている(非特許文献11参照)。非特許文献11には、マクロセルとスモールセルとがオーバラップしている場合に、通信端末がマクロセルとスモールセルとの両方に接続する技術として、デュアルコネクティビティ(dual connectivity)が開示されている。
さらに、高度化する移動体通信に対して、2020年以降にサービスを開始することをターゲットとした第5世代(以下「5G」という場合がある)無線アクセスシステムが検討されている。例えば、欧州では、METISという団体で5Gの要求事項がまとめられている(非特許文献12参照)。
5G無線アクセスシステムでは、LTEシステムに対して、システム容量は1000倍、データ伝送速度は100倍、データ処理遅延は10分の1(1/10)、通信端末の同時接続数は100倍として、更なる低消費電力化、および装置の低コスト化を実現することが要件として挙げられている。
上記の要件を満足するために、周波数を広帯域で使用してデータの伝送容量を増やすこと、および周波数利用効率を上げてデータの伝送容量を上げて空間多重を可能とするアンテナビームフォーミング技術などの採用が検討されている。また、広帯域の周波数を確保するために、無線アクセスに用いられる周波数としては、3〜30GHzのマイクロ波(Super High Frequency:SHF)帯といった高周波数を使用することが検討されている。
高周波数を使用した場合、波長が短くなるので、電波の減衰量が大きくなり、これまでの通信システムと比較して、電波の伝搬距離が短くなるという問題がある。さらに、ドップラーシフトの影響が大きくなり、通信端末の移動速度が通信性能に大きく影響することがある。
また、種々の通信端末が5G無線アクセスシステムに収容されることで、無線アクセス方式としては、4Kデジタルテレビなどの高速データ伝送に対応した通信端末から、センサなどの超低速データ伝送のみに対応した通信端末までを同一のシステムで扱う必要が生じる。
したがって、従来のLTEの通信方式では、5Gの要求事項を満足することが困難であるので、5Gの無線アクセス方式として新しい方式が検討されている。
3GPP TS36.300 V11.7.0 3GPP TS36.304 V11.2.0 3GPP S1−083461 3GPP R2−082899 3GPP TR 36.814 V9.0.0 3GPP TR 36.912 V10.0.0 3GPP TR 36.819 V11.1.0 3GPP TS 36.141 V11.1.0 3GPP R1−134496 3GPP R1−132236 3GPP TR36.842 V0.2.0 "Scenarios, requirements and KPIs for 5G mobile and wireless system"、[online]、平成25(2013)年4月30日、ICT−317669−METIS/D1.1、[平成26年10月20日検索]、インターネット<https://www.metis2020.com/documents/deliverables/>
前述の5G無線アクセスシステムの要求条件を、LTEで使用されている無線アクセス方式で実現しようとした場合、満足できない項目がある。
例えば、高周波数を使用した場合、LTE仕様のOFDMサブキャリア間隔である15kHzでは、高速移動したときにドップラーシフトの影響が大きくなり、通信性能が大きく劣化してしまう。また、広周波数帯域を処理した場合、OFDM変復調用の高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)サイズが大きくなり、回路規模およびソフトウェア処理量などの実装面で問題が生じる。ここで、FFTサイズとは、FFTを行うときに用いる時間領域のサンプリングデータ数をいう。
また、LTEの仕様では、サブフレーム(1ms)単位でデータが処理されるので、LTEに対して、10分の1(1/10)の低遅延の要求事項を満足するためには、無線フレームを小さくする必要がある。
したがって、従来のLTEの無線アクセス方式を何の工夫もなく、5Gの無線アクセスシステムに適用することは不可能である。
本発明の目的は、比較的高速で、かつ比較的小さい遅延でデータ伝送を実現可能であり、また、種々の通信端末装置を収容可能な通信システムを提供することである。
本発明の通信システムは、複数の通信端末と、前記複数の通信端末と無線通信を行うための複数のセルを構成する少なくとも1つの基地局とを備える通信システムであって、前記少なくとも1つの基地局は、第1セルを第1無線フォーマットに従って構成し、前記第1セルに隣接する第2セルを、前記第1無線フォーマットとは異なる第2無線フォーマットに従って構成し、前記第1無線フォーマットで規定される第1データシンボルと前記第2無線フォーマットで規定される第2データシンボルのそれぞれの長さが、基準データシンボル長の整数倍に設定され、前記第1セルと前記第2セルの間の干渉制御が、前記第1データシンボルの長さと前記第2データシンボルの長さの最小公倍数の時間単位で行われることを特徴とする。
本発明の通信システムによれば、比較的高速で、かつ比較的小さい遅延でデータ伝送を実現可能であり、また、種々の通信端末装置を収容可能な通信システムを得ることができる。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。 3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。 本発明に係る通信端末である図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。 本発明に係る基地局である図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。 本発明に係るMMEの構成を示すブロック図である。 LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。 マクロeNBとスモールeNBとが混在する場合のセルの構成の概念を示す図である。 本発明の実施の形態1で用いられる信号の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1で用いられる信号の他の例を示す図である。 時間単位にOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させた場合の信号の一例を示す図である。 周波数単位にOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させた場合の信号の一例を示す図である。 時間単位および周波数単位でOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させた場合の信号の一例を示す図である。 時間単位および周波数単位でOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させた場合の信号の他の例を示す図である。 本発明の実施の形態2で用いられるフォーマットの一例を示す図である。 通信端末の直接波および反射波による遅延分散の光速伝搬距離の一例を示す図である。 既知系列が挿入されたリソースブロックの一例を示す図である。 既知系列が挿入されたリソースブロックの一例を示す図である。 第二の方法の変形例を説明するための図である。 セル#1およびセル#2の無線フォーマットの一例を示す図である。 セル#1およびセル#2の無線フォーマットのパラメータの一例を示す図である。 セル#1〜セル#3の無線フォーマットの一例を示す図である。 セル#1〜セル#3の無線フォーマットのパラメータの一例を示す図である。 独立した異なる基地局のセルが隣接するシステムを示す図である。 1つの基地局が複数のセルを集中管理するシステムを示す図である。 マクロセルにスモールセルがオーバレイされるシステムを示す図である。 データシンボル長を変更するタイミングを説明するための図である。 セル固有参照信号(CRS)の挿入割合の一例を示す図である。 セル固有参照信号(CRS)の挿入間隔の一例を示す図である。 OFDMシンボル長が異なる場合のCRSの挿入間隔および挿入割合の一例を示す図である。 実施の形態5の通信システムにおける制御動作の一例を示す図である。 UE#1およびUE#2のTTIの周期の一例を示す図である。 異なるTTIが混在した場合のHARQ周期の一例を示す図である。 TTI内のOFDMシンボルへのデータ割当ての一例を示す図である。 同期信号(SS)およびデータの割当ての一例を示す図である。 周波数帯域における同期信号(SS)の配置の一例を示す図である。 周波数帯域における同期信号(SS)の配置の他の例を示す図である。 同期信号検出処理に関る通信端末の処理手順を示すフローチャートである。 周波数方向の同期信号(SS)の配置方法の一例を示す図である。 本発明の実施の形態8の通信システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態8の通信システムの構成を示すブロック図である。 バックホール信号伝送方式を用いる場合の基地局送信処理部5101の構成を示すブロック図である。 デュアルコネクティビティ信号伝送方式を用いる場合の基地局送信処理部5101の構成を示すブロック図である。 フロントホール信号伝送方式を用いる場合の基地局送信処理部5101の構成を示すブロック図である。 バックホール信号伝送方式を用いる場合の基地局受信処理部5102の構成を示すブロック図である。 デュアルコネクティビティ信号伝送方式を用いる場合の基地局受信処理部5102の構成を示すブロック図である。 フロントホール信号伝送方式を用いる場合の基地局受信処理部5102の構成を示すブロック図である。 基地局モード受信処理部5105の構成を示すブロック図である。 バックホール信号伝送方式を用いる場合の移動端末モード受信処理部5106の構成を示すブロック図である。 デュアルコネクティビティ信号伝送方式を用いる場合の移動端末モード受信処理部5106の構成を示すブロック図である。 フロントホール信号伝送方式を用いる場合の移動端末モード受信処理部5106の構成を示すブロック図である。 バックホール信号伝送方式を用いる場合の基地局モード送信処理部5108の構成を示すブロック図である。 デュアルコネクティビティ信号伝送方式を用いる場合の基地局モード送信処理部5108の構成を示すブロック図である。 フロントホール信号伝送方式を用いる場合の基地局モード送信処理部5108の構成を示すブロック図である。 移動端末モード送信処理部5109の構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
図2は、3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。図2について説明する。無線アクセスネットワークは、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)201と称される。通信端末装置である移動端末装置(以下「移動端末(User Equipment:UE)」という)202は、基地局装置(以下「基地局(E-UTRAN NodeB:eNB)」という)203と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。
ここで、「通信端末装置」とは、移動可能な携帯電話端末装置などの移動端末装置だけでなく、センサなどの移動しないデバイスも含んでいる。以下の説明では、「通信端末装置」を、単に「通信端末」という場合がある。
移動端末202に対する制御プロトコル、例えばRRC(Radio Resource Control)と、ユーザプレイン、例えばPDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、PHY(Physical layer)とが基地局203で終端するならば、E−UTRANは1つあるいは複数の基地局203によって構成される。
移動端末202と基地局203との間の制御プロトコルRRC(Radio Resource Control)は、報知(Broadcast)、ページング(paging)、RRC接続マネージメント(RRC connection management)などを行う。RRCにおける基地局203と移動端末202との状態として、RRC_IDLEと、RRC_CONNECTEDとがある。
RRC_IDLEでは、PLMN(Public Land Mobile Network)選択、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。RRC_CONNECTEDでは、移動端末はRRC接続(connection)を有し、ネットワークとのデータの送受信を行うことができる。またRRC_CONNECTEDでは、ハンドオーバ(Handover:HO)、隣接セル(Neighbour cell)の測定(メジャメント(measurement))などが行われる。
基地局203は、eNB207と、Home−eNB206とに分類される。通信システム200は、複数のeNB207を含むeNB群203−1と、複数のHome−eNB206を含むHome−eNB群203−2とを備える。またコアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)と、無線アクセスネットワークであるE−UTRAN201とで構成されるシステムは、EPS(Evolved Packet System)と称される。コアネットワークであるEPCと、無線アクセスネットワークであるE−UTRAN201とを合わせて、「ネットワーク」という場合がある。
eNB207は、移動管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)、あるいはS−GW(Serving Gateway)、あるいはMMEおよびS−GWを含むMME/S−GW部(以下「MME部」という場合がある)204とS1インタフェースにより接続され、eNB207とMME部204との間で制御情報が通信される。一つのeNB207に対して、複数のMME部204が接続されてもよい。eNB207間は、X2インタフェースにより接続され、eNB207間で制御情報が通信される。
Home−eNB206は、MME部204とS1インタフェースにより接続され、Home−eNB206とMME部204との間で制御情報が通信される。一つのMME部204に対して、複数のHome−eNB206が接続される。あるいは、Home−eNB206は、HeNBGW(Home-eNB GateWay)205を介してMME部204と接続される。Home−eNB206とHeNBGW205とは、S1インタフェースにより接続され、HeNBGW205とMME部204とはS1インタフェースを介して接続される。
一つまたは複数のHome−eNB206が一つのHeNBGW205と接続され、S1インタフェースを通して情報が通信される。HeNBGW205は、一つまたは複数のMME部204と接続され、S1インタフェースを通して情報が通信される。
MME部204およびHeNBGW205は、上位装置、具体的には上位ノードであり、基地局であるeNB207およびHome−eNB206と、移動端末(UE)202との接続を制御する。MME部204は、コアネットワークであるEPCを構成する。基地局203およびHeNBGW205は、E−UTRAN201を構成する。
さらに3GPPでは、以下のような構成が検討されている。Home−eNB206間のX2インタフェースはサポートされる。すなわち、Home−eNB206間は、X2インタフェースにより接続され、Home−eNB206間で制御情報が通信される。MME部204からは、HeNBGW205はHome−eNB206として見える。Home−eNB206からは、HeNBGW205はMME部204として見える。
Home−eNB206が、HeNBGW205を介してMME部204に接続される場合および直接MME部204に接続される場合のいずれの場合も、Home−eNB206とMME部204との間のインタフェースは、S1インタフェースで同じである。
基地局203は、1つのセルを構成してもよいし、複数のセルを構成してもよい。各セルは、移動端末202と通信可能な範囲であるカバレッジとして予め定める範囲を有し、カバレッジ内で移動端末202と無線通信を行う。1つの基地局203が複数のセルを構成する場合、1つ1つのセルが、移動端末202と通信可能に構成される。
図3は、本発明に係る通信端末である図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。図3に示す移動端末202の送信処理を説明する。まず、プロトコル処理部301からの制御データ、およびアプリケーション部302からのユーザデータが、送信データバッファ部303へ保存される。送信データバッファ部303に保存されたデータは、エンコーダー部304へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部303から変調部305へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコーダー部304でエンコード処理されたデータは、変調部305にて変調処理が行われる。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部306へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ307から基地局203に送信信号が送信される。
また、移動端末202の受信処理は、以下のように実行される。基地局203からの無線信号がアンテナ307により受信される。受信信号は、周波数変換部306にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部308において復調処理が行われる。復調後のデータは、デコーダー部309へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部301へ渡され、ユーザデータはアプリケーション部302へ渡される。移動端末202の一連の処理は、制御部310によって制御される。よって制御部310は、図3では省略しているが、各部301〜309と接続している。
図4は、本発明に係る基地局である図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。図4に示す基地局203の送信処理を説明する。EPC通信部401は、基地局203とEPC(MME部204など)、HeNBGW205などとの間のデータの送受信を行う。他基地局通信部402は、他の基地局との間のデータの送受信を行う。EPC通信部401および他基地局通信部402は、それぞれプロトコル処理部403と情報の受け渡しを行う。プロトコル処理部403からの制御データ、ならびにEPC通信部401および他基地局通信部402からのユーザデータおよび制御データは、送信データバッファ部404へ保存される。
送信データバッファ部404に保存されたデータは、エンコーダー部405へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部404から変調部406へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコードされたデータは、変調部406にて変調処理が行われる。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部407へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ408より一つもしくは複数の移動端末202に対して送信信号が送信される。
また、基地局203の受信処理は以下のように実行される。一つもしくは複数の移動端末202からの無線信号が、アンテナ408により受信される。受信信号は、周波数変換部407にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部409で復調処理が行われる。復調されたデータは、デコーダー部410へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部403あるいはEPC通信部401、他基地局通信部402へ渡され、ユーザデータはEPC通信部401および他基地局通信部402へ渡される。基地局203の一連の処理は、制御部411によって制御される。よって制御部411は、図4では省略しているが、各部401〜410と接続している。
図5は、本発明に係るMMEの構成を示すブロック図である。図5では、前述の図2に示すMME部204に含まれるMME204aの構成を示す。PDN GW通信部501は、MME204aとPDN GWとの間のデータの送受信を行う。基地局通信部502は、MME204aと基地局203との間のS1インタフェースによるデータの送受信を行う。PDN GWから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、PDN GW通信部501から、ユーザプレイン通信部503経由で基地局通信部502に渡され、1つあるいは複数の基地局203へ送信される。基地局203から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、基地局通信部502から、ユーザプレイン通信部503経由でPDN GW通信部501に渡され、PDN GWへ送信される。
PDN GWから受信したデータが制御データであった場合、制御データは、PDN GW通信部501から制御プレイン制御部505へ渡される。基地局203から受信したデータが制御データであった場合、制御データは、基地局通信部502から制御プレイン制御部505へ渡される。
HeNBGW通信部504は、HeNBGW205が存在する場合に設けられ、情報種別によって、MME204aとHeNBGW205との間のインタフェース(IF)によるデータの送受信を行う。HeNBGW通信部504から受信した制御データは、HeNBGW通信部504から制御プレイン制御部505へ渡される。制御プレイン制御部505での処理の結果は、PDN GW通信部501経由でPDN GWへ送信される。また、制御プレイン制御部505で処理された結果は、基地局通信部502経由でS1インタフェースにより1つあるいは複数の基地局203へ送信され、またHeNBGW通信部504経由で1つあるいは複数のHeNBGW205へ送信される。
制御プレイン制御部505には、NASセキュリティ部505−1、SAEベアラコントロール部505−2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部505−3などが含まれ、制御プレインに対する処理全般を行う。NASセキュリティ部505−1は、NAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。SAEベアラコントロール部505−2は、SAE(System Architecture Evolution)のベアラの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部505−3は、待受け状態(アイドルステート(Idle State);LTE−IDLE状態、または、単にアイドルとも称される)のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成および制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末202のトラッキングエリアの追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト管理などを行う。
MME204aは、1つまたは複数の基地局203に対して、ページング信号の分配を行う。また、MME204aは、待受け状態(Idle State)のモビリティ制御(Mobility control)を行う。MME204aは、移動端末が待ち受け状態のとき、および、アクティブ状態(Active State)のときに、トラッキングエリア(Tracking Area)リストの管理を行う。MME204aは、UEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:Tracking Area)に属するセルへ、ページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。MME204aに接続されるHome−eNB206のCSGの管理およびCSG IDの管理、そしてホワイトリスト管理は、アイドルステートモビリティ管理部505−3で行われてもよい。
次に通信システムにおけるセルサーチ方法の一例を示す。図6は、LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。通信端末は、セルサーチを開始すると、ステップST601で、周辺の基地局から送信される第一同期信号(P−SS)、および第二同期信号(S−SS)を用いて、スロットタイミング、フレームタイミングの同期をとる。
P−SSとS−SSとを合わせて、同期信号(Synchronization Signal:SS)という。同期信号(SS)には、セル毎に割り当てられたPCIに1対1に対応するシンクロナイゼーションコードが割り当てられている。PCIの数は504通りが検討されている。この504通りのPCIを用いて同期をとるとともに、同期がとれたセルのPCIを検出(特定)する。
次に同期がとれたセルに対して、ステップST602で、基地局からセル毎に送信される参照信号(リファレンスシグナル:RS)であるセル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)を検出し、RSの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)の測定を行う。参照信号(RS)には、PCIと1対1に対応したコードが用いられている。そのコードで相関をとることによって他セルと分離できる。ステップST601で特定したPCIから、該セルのRS用のコードを導出することによって、RSを検出し、RSの受信電力を測定することが可能となる。
次にステップST603で、ステップST602までで検出された一つ以上のセルの中から、RSの受信品質が最もよいセル、例えば、RSの受信電力が最も高いセル、つまりベストセルを選択する。
次にステップST604で、ベストセルのPBCHを受信して、報知情報であるBCCHを得る。PBCH上のBCCHには、セル構成情報が含まれるMIB(Master Information Block)がマッピングされる。したがってPBCHを受信してBCCHを得ることで、MIBが得られる。MIBの情報としては、例えば、下りシステム帯域幅(downlink system bandwidth;略称:dl-bandwidth)、送信アンテナ数、システムフレーム数(System Frame Number:SFN)などがある。下りシステム帯域幅は、送信帯域幅設定(transmission bandwidth configuration)とも呼ばれる。
次にステップST605で、MIBのセル構成情報をもとに該セルのDL−SCHを受信して、報知情報BCCHの中のSIB(System Information Block)1を得る。SIB1には、該セルへのアクセスに関する情報、セルセレクションに関する情報、他のSIB(SIBk;k≧2の整数)のスケジューリング情報が含まれる。また、SIB1には、トラッキングエリアコード(Tracking Area Code:TAC)が含まれる。
次にステップST606で、通信端末は、ステップST605で受信したSIB1のTACと、通信端末が既に保有しているトラッキングエリアリスト内のトラッキングエリア識別子(Tracking Area Identity:TAI)のTAC部分とを比較する。トラッキングエリアリストは、TAIリスト(TAI list)とも称される。TAIはトラッキングエリアを識別するための識別情報であり、MCC(Mobile Country Code)と、MNC(Mobile Network Code)と、TAC(Tracking Area Code)とによって構成される。MCCは国コードである。MNCはネットワークコードである。TACはトラッキングエリアのコード番号である。
通信端末は、ステップST606で比較した結果、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれるTACと同じならば、該セルで待ち受け動作に入る。比較して、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれなければ、通信端末は、該セルを通して、MMEなどが含まれるコアネットワーク(Core Network,EPC)へ、TAU(Tracking Area Update)を行うためにトラッキングエリアの変更を要求する。
コアネットワークを構成する装置(以下「コアネットワーク側装置」という場合がある)は、TAU要求信号とともに通信端末から送られてくる該通信端末の識別番号(UE−IDなど)をもとに、トラッキングエリアリストの更新を行う。コアネットワーク側装置は、通信端末に更新後のトラッキングエリアリストを送信する。通信端末は、受信したトラッキングエリアリストに基づいて、通信端末が保有するTACリストを書き換える(更新する)。その後、通信端末は、該セルで待ち受け動作に入る。
スマートフォンおよびタブレット端末の普及によって、セルラー系無線通信によるトラフィックが爆発的に増大しており、世界中で無線リソースの不足が懸念されている。これに対応して周波数利用効率を高めるために、小セル化し、空間分離を進めることが検討されている。
従来のセルの構成では、eNBによって構成されるセルは、比較的広い範囲のカバレッジを有する。従来は、複数のeNBによって構成される複数のセルの比較的広い範囲のカバレッジによって、あるエリアを覆うように、セルが構成されている。
小セル化された場合、eNBによって構成されるセルは、従来のeNBによって構成されるセルのカバレッジに比べて範囲が狭いカバレッジを有する。したがって、従来と同様に、あるエリアを覆うためには、従来のeNBに比べて、多数の小セル化されたeNBが必要となる。
以下の説明では、従来のeNBによって構成されるセルのように、カバレッジが比較的大きいセルを「マクロセル」といい、マクロセルを構成するeNBを「マクロeNB」という。また、小セル化されたセルのように、カバレッジが比較的小さいセルを「スモールセル」といい、スモールセルを構成するeNBを「スモールeNB」という。
マクロeNBは、例えば、非特許文献8に記載される「ワイドエリア基地局(Wide Area Base Station)」であってもよい。
スモールeNBは、例えば、ローパワーノード、ローカルエリアノード、ホットスポットなどであってもよい。また、スモールeNBは、ピコセルを構成するピコeNB、フェムトセルを構成するフェムトeNB、HeNB、RRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、RRE(Remote Radio Equipment)またはRN(Relay Node)であってもよい。また、スモールeNBは、非特許文献8に記載される「ローカルエリア基地局(Local Area Base Station)」または「ホーム基地局(Home Base Station)」であってもよい。
図7は、マクロeNBとスモールeNBとが混在する場合のセルの構成の概念を示す図である。マクロeNBによって構成されるマクロセルは、比較的広い範囲のカバレッジ701を有する。スモールeNBによって構成されるスモールセルは、マクロeNB(マクロセル)のカバレッジ701に比べて範囲が小さいカバレッジ702を有する。
複数のeNBが混在する場合、あるeNBによって構成されるセルのカバレッジが、他のeNBによって構成されるセルのカバレッジ内に含まれる場合がある。図7に示すセルの構成では、参照符号「704」または「705」で示されるように、スモールeNBによって構成されるスモールセルのカバレッジ702が、マクロeNBによって構成されるマクロセルのカバレッジ701内に含まれる場合がある。
また、参照符号「705」で示されるように、複数、例えば2つのスモールセルのカバレッジ702が、1つのマクロセルのカバレッジ701内に含まれる場合もある。移動端末(UE)703は、例えばスモールセルのカバレッジ702内に含まれ、スモールセルを介して通信を行う。
また図7に示すセルの構成では、参照符号「706」で示されるように、マクロeNBによって構成されるマクロセルのカバレッジ701と、スモールeNBによって構成されるスモールセルのカバレッジ702とが複雑に重複する場合が生じる。
また、参照符号「707」で示されるように、マクロeNBによって構成されるマクロセルのカバレッジ701と、スモールeNBによって構成されるスモールセルのカバレッジ702とが重複しない場合も生じる。
さらには、参照符号「708」で示されるように、多数のスモールeNBによって構成される多数のスモールセルのカバレッジ702が、1つのマクロeNBによって構成される1つのマクロセルのカバレッジ701内に構成される場合も生じる。
また、2018年〜2020年で商用化を目指す第5世代の無線アクセス方式としては、非特許文献12に開示されるように、種々の通信端末を収容する方式が考えられている。
例えば、ICT−317669−METIS/D6.11(9.2章)、および非特許文献12(8章)に記載のDense Urbanのシナリオ(TC2)では、1つの通信端末あたり、下り300Mbps、上り60Mbpsで、通信端末数を考慮した単位面積あたりの通信容量は700Gbps/km、屋内で使用するときの移動速度はほぼ0km/h、屋外で移動時に使用するときの移動速度は3〜50km/h、許容遅延時間はウェブ閲覧(web browsing)でウェブページ(web page)あたり0.5秒(s)、拡張現実(augmented reality)の立ち上げで2〜5msが必要となっている。
また、非特許文献12(14章)に記載の高速移動端末のシナリオ(TC8)では、1つの通信端末あたり、下り100Mbps、上り20Mbpsで、通信端末数を考慮した単位面積あたりの通信容量は60Gbps/km、移動速度は350km/h、許容遅延時間は10msが必要になっている。
このように、使用形態に応じて要件が異なるので、周波数利用効率を高めるためには、各々の通信形態にあった最適な無線フォーマットが必要となる。しかしながら、現状のLTE/LTE−Aの無線フォーマットでは、同時に送信するOFDMサブキャリア間隔は一定であり、使用形態によっては、周波数利用効率が悪化するという問題がある。
以上の問題を解決するために、本実施の形態では、基地局が、新たに通信端末と通信を開始するとき、通信端末の移動速度の通知を受け、当該移動速度に応じたOFDMサブキャリア間隔を設定する技術を開示する。この技術を用いることによって、周波数利用効率を向上させることができる。
ここでいう基地局とは、3GPPのeNB(evolved NodeB)であってもよいし、デュアルコネクティビティ時のMeNB(Master eNB)またはSeNB(Secondary eNB)であってもよい。また、無線中継装置(Relay Node:RN)、リモート無線ヘッド(Remote Radio Head:RRH)、コンセントレータ(concentrator)と呼ばれるものであってもよい。また、キャリアアグリゲーション時のコンポーネントキャリアCC(Component Carrier:CC)であってもよい。
移動体特有のドップラーフェージングでは、移動速度に応じて搬送波オフセットが生じることが知られている。搬送波オフセットは、移動体の移動速度をv、搬送波周波数をf、光速をcとして、以下の式「v×f/c」で表される。すなわち、高速で移動しているときほど、搬送波オフセットが大きくなる。
図8は、本発明の実施の形態1で用いられる信号の一例を示す図である。図9は、本発明の実施の形態1で用いられる信号の他の例を示す図である。図8では、一例として、OFDMサブキャリア間隔がK1(Hz)の場合の信号を示している。図9では、比較のために、OFDMサブキャリア間隔がK1の2倍であるK2(Hz)の場合の信号を示している。図8および図9では、既知系列信号にハッチングを付して示す。
図8(a)および図9(a)の横軸は周波数fを表し、縦軸は時間tを表す。また、図8(b)および図9(b)の横軸は周波数fを表し、縦軸は電力Pを表す。図8および図9のいずれの場合も、同じエネルギーになる分、すなわち図面上で同一面積になる分の既知系列信号、例えば参照信号(Reference Signal)を送信し、同期検波に使用している。このとき、OFDMサブキャリア間隔がK1(Hz)の場合には、既知系列信号間隔がJ1となるが、OFDMサブキャリア間隔が、K1の2倍であるK2(Hz)の場合には、既知系列信号間隔は、J1の2分の1(J1/2)であるJ2となる。
このことから、OFDMサブキャリア間隔が大きいほど、既知系列信号間隔が短くなり、搬送波オフセットの時間変動を検出しやすくなるので、高速移動に耐性がある、すなわち、受信側において高速移動でも復調できることが分かる。
この性質を利用し、屋内などで低速移動する通信端末に対しては、OFDMサブキャリア間隔を小さくし、新幹線などで高速移動する通信端末に対しては、OFDMサブキャリア間隔を大きくする。
また、センサのような125バイト(byte)/5分程度(ICT−317669−METIS/D6.1 4.11章参照)の通信端末のときに、OFDMサブキャリア間隔を小さくすると、通信端末の送信アンプを狭帯域化することができ、低消費電力化を図ることができる。
本実施の形態では、前述のように、種々のOFDMサブキャリア間隔の信号を混在可能とする。図10は、時間単位にOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させた場合の信号の一例を示す図である。図10の横軸は周波数fを表し、縦軸は時間tを表す。時刻t9〜時刻t14の範囲では、OFDMサブキャリア間隔はK1(Hz)であり、残りの時刻範囲では、OFDMサブキャリア間隔は、K1の2倍であるK2(Hz)である。
図10に示すように時間単位でOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させることによって、時間的に単一のFFTサイズでOFDM信号の変調および復調が可能となる。これによって、通信端末および基地局のハードウェアの規模、あるいは、処理量を低減することができる。
図11は、周波数単位にOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させた場合の信号の一例を示す図である。図11(a)の横軸は周波数fを表し、縦軸は時間tを表す。また、図11(b)および図11(c)の横軸は周波数fを表し、縦軸は電力Pを表す。周波数f3〜周波数f6の範囲では、OFDMサブキャリア間隔はK1(Hz)であり、残りの周波数範囲では、OFDMサブキャリア間隔は、K1の2倍であるK2(Hz)である。
図11に示すように周波数単位でOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させることによって、周波数毎にOFDM信号の変調および復調が同一の処理で可能となる。このとき、混在させるOFDMサブキャリア間隔が互いにn倍またはn分の1(1/n)倍とすると、離れた周波数に配置したOFDMサブキャリアを同一の逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform:IFFT)または高速フーリエ変換(FFT)で処理することが可能となる。これによって、ハードウェアの規模、あるいは、処理量を低減することができる。
また、f3+f4、f5+f6の電力を割当てないで、図11の破線の部分も含めたIFFTを行い、送信することが可能である。同様に、受信処理としては、図11の破線の部分も含めたFFTを行い、f3+f4、f5+f6のデータを破棄することが可能である。
また、隣接する、異なるOFDMサブキャリア間隔の境界で、シンボル間干渉が発生する周波数については、データの割り当てを行わない方法が有効である。f1+f2の信号とf3の信号は干渉している。つまり、図11の矢印で示されるf3のピークの個所で、f1+f2の信号の電力が0になっておらず、f3にとって干渉電力P1となる。したがって、f3は使用しない、あるいは、f1+f2は使用しない、ことも有効である。使用できない周波数帯を少なくするために、OFDMサブキャリア間隔が小さいf3を使用しないことが、より望ましい。
また、隣接する、異なるOFDMサブキャリア間隔の境界で、干渉が発生する場合であっても、隣接しないときと同じデータを送信することによって、処理を簡素化することも有効である。f3の信号電力が干渉電力より大きいとき、あるいは、受信側に干渉除去機能が搭載されているときに有効である。
図12は、時間単位および周波数単位でOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させた場合の信号の一例を示す図である。図12の横軸は周波数fを表し、縦軸は時間tを表す。図12では、通信端末毎にOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を時間単位および周波数単位の配置において混在させる例を示す。
リソースブロック(以下「RB」という場合がある)11,23は、OFDMサブキャリア間隔が、K1の2倍であるK2(Hz)であり、「6サブキャリア×14OFDMシンボル」を1つのリソースブロックとしている。その他は、OFDMサブキャリア間隔がK1(Hz)であり、「12サブキャリア×7OFDMシンボル」を1つのリソースブロックとしている。図12に示す例では、2種類のリソースブロックが混在しているが、3つ以上の種類のリソースブロックが混在してもよい。
ここで、「リソースブロック」とは、複数の通信端末の情報が含まれることがなく、通信端末が通信を行うための最小単位である。したがって、リソースブロックは、受信側で伝搬路推定を行うための既知系列の信号を含めたデータの最小単位となっている。また、リソースブロックは、誤り訂正符号化するデータを伝送するための最小単位であってもよい。また、リソースブロックは、CRC(Cyclic Redundancy Check)の良否によって、ARQ(Automatic Repeat reQuest)、HARQ(Hybrid ARQ)などの送達確認を行う最小単位であってもよい。
図13は、時間単位および周波数単位でOFDMサブキャリア間隔の異なる信号を混在させた場合の信号の他の例を示す図である。図13の横軸は周波数fを表し、縦軸は時間tを表す。図12では、各リソースブロックの周波数幅K1,K2の合計、およびOFDMシンボル長(SL)の合計がそれぞれ同一になる例を示したが、図13に示すように、1イベントあたりに発生するデータ量に合わせたものをリソースブロックと定義してもよい。
1イベントあたりに発生するデータ量の例としては、前述のセンサが送信するデータの一塊として、125バイト(byte)が挙げられる。これに合わせたリソースブロックの例としては、例えば4サブキャリア×14OFDMシンボル、1サブキャリア×7OFDMシンボルなどが挙げられる。
以上のように定義したリソースブロック毎に、移動端末などの通信端末の移動速度の変化に対してOFDMサブキャリア間隔を適切に割り当てることによって、時間および周波数に対して柔軟に対応することができ、周波数利用効率を向上することができる。
以上を実現するために、本実施の形態では、移動端末などの通信端末において、GPS(Global Positioning System)を用いて自装置の移動速度を測定し、基地局では、RRCなどによって通信端末から受信した測定結果を用いて、OFDMサブキャリア間隔を決定する。移動速度は、移動端末などの通信端末から、GPSなどの位置情報のみを基地局に通知して、基地局で前回の位置情報との差分から算出してもよい。また、移動速度は、基地局において、ラウンドトリップタイム(Round-Trip Time)、例えばランダムアクセス信号を用いたラウンドトリップタイム、または到来波の角度情報を測定し、その変化量から算出してもよい。
あるいは、通信端末において、既知系列の位相回転量からドップラー周波数を測定し、測定したドップラー周波数を基地局に報告する方法も有効である。基地局では、RRCなどによって通信端末から受信した測定結果を用いて、OFDMサブキャリア間隔を決定する。あるいは、通信端末において、1スロット、1サブフレームなどの規定時間内での既知系列の位相回転量そのもの、または、その平均値を基地局に報告する方法も有効である。
あるいは、通信端末性能(以下「UE性能(capability)」という場合がある)として、高速移動対応可否を設ける。基地局は、実際に高速移動している通信端末でなくても、UE性能が高速移動可である場合には、OFDMサブキャリア間隔が大きいものを設定する。同様に、UE性能が低速あるいは移動不可であるときには、OFDMサブキャリア間隔が小さいものを設定する。
前述の移動速度、ドップラー周波数、規定時間における既知系列位相回転量、あるいは、対応可能な移動速度(UE capability)は、いくつかの段階に分類して報告することが好ましい。これによって、情報量を低減することができる。例えば、高速[新幹線/電車/車]、低速[歩行者]、固定の3段階に分類しておくことも有効である。あるいは、移動、固定の2段階とするのも有効である。
この報告値に応じて、通信に使用するOFDMサブキャリア間隔を決定する。実際の移動速度、あるいは、対応移動速度の逆数に比例したOFDMサブキャリア間隔、あるいは、それに近い値に設定にするとよい。
また、CRS(Cell-specific Reference Signal)のように、通信端末の周辺セルのモニタおよび共通の制御に使用する信号については、通信端末の移動速度によらず、固定のOFDMサブキャリア間隔にする。これによって、通信端末と基地局との間で、制御情報のやりとりをしなくても、送受信が可能となり、有効である。
以上の通信端末の周辺セルのモニタおよび共通の制御に使用する信号と同様に、共通チャネルは、移動速度によらず、サブキャリア間隔が長い固定のOFDMサブキャリア間隔を使用し、個別チャネルは、移動速度に応じてOFDMサブキャリア間隔を変えることができるようにすることも有効である。
また、個別チャネルにおいても、個別チャネルに付随している共通チャネル(LTEにおけるPDCCH)は、移動速度によらず、サブキャリア間隔が長い固定のOFDMサブキャリア間隔を使用し、データ部のチャネル(LTEにおけるPDSCH)を通信端末毎に変更できるようにすることも有効である。
また、放送チャネル(LTEにおけるPMCH)は、移動速度によらず、サブキャリア間隔が長い固定のOFDMサブキャリア間隔を使用するようにすることも有効である。
通信端末の周辺セルのモニタおよび共通の制御用に固定にするOFDMサブキャリア間隔は、相対的にOFDMサブキャリア間隔を大きくするものであり、例えば、通信品質を確保するために、高速移動に対応したOFDMサブキャリア間隔にする。これによって、移動速度によらず、送受信が可能となり、有効である。
また、低速移動に対応したOFDMサブキャリア間隔は、相対的にOFDMサブキャリア間隔を小さくするものであるが、以下のようにしてもよい。送信電力を大きくする、あるいは、変調方式をBPSK(Binary Phase Shift Keying)のように変調度が少ないものを使用する、あるいは、誤り訂正符号化の誤り訂正能力を高いものにする、例えば符号化率を下げる、あるいは、アダマール符号およびZadoff−chuなどの符号利得によって、高速移動している通信端末への通信品質を補償する。これによって、OFDMサブキャリア間隔を小さくすることができ、通信端末の低消費電力化が可能となる。
次に、通信端末、例えば移動端末が、基地局に、自装置の位置、前述の移動速度、ドップラー周波数、および規定時間における既知系列位相回転量のうち、少なくとも1つを通知する方法を説明する。
以下に、ランダムアクセス時の例を示す。初期接続時、あるいは、ハンドオーバによって移動先の基地局と通信を開始するとき、通信端末が基地局に、同期用の信号、例えば非特許文献1(3GPP TS36.300)10.1.5.1章、10.1.5.2章におけるランダムアクセスプリアンブルを送信する。
基地局は、通信端末から送信された同期用の信号を受け取ると、ランダムアクセスレスポンスとして、同期用の信号を受け取ったことを通知する信号を送信するとともに、通信端末の送信タイミングの補正を行い、基地局の待ち受けているタイミングに通信端末が送信できるように調整する。
基地局から送信された信号を受け取った通信端末は、通信端末個別の通信ができるようにするための制御情報として、RRC(Radio Resource Control)接続要求を送信する。このRRC接続要求に、前述の通信端末の移動速度、ドップラー周波数、および規定時間における既知系列位相回転量などを含ませるとよい。
RRC接続要求を受け取った基地局は、他の通信端末向けに使用している基地局の無線リソースの状況、例えば空きリソースがあるか否かを考慮した上で、移動速度に対応した無線フォーマット変更指示、例えばOFDMサブキャリア間隔の変更指示を送信する。基地局は、変更指示を送信した後、通信端末から変更指示了承の応答が返ってきた後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。
通信端末では、CoMPのように、同時に他の基地局とも通信を行っており、同一の信号を送信するために無線フォーマットを変更できない場合がある。したがって、通信端末は、通信状況を考慮して、基地局に変更指示了承または否認の応答を返す。
以上の手順では、確実に無線フォーマットを変更することが可能であるが、基地局と通信端末との間でのやり取りの回数が多くなる。これを回避するために、基地局が通信端末に無線フォーマット変更指示を送り次第、基地局は、変更指示した無線フォーマットで送受信を開始してもよい。この場合、通信端末が基地局からの変更指示を受信できたかどうかが不明であり、受信できたが通信端末の通信状況によって変更が了承されていないことがあり得る。
したがって、タイマを設けて、無線フォーマットを変更した後で通信が確立できない場合は、元の無線フォーマットに戻して送受信を行うことが有効である。タイマは、具体的には、基地局が通信端末に無線フォーマット変更指示を送った後、通信端末から、無線フォーマット変更後の変更了承メッセージ(RRC)が新しい無線フォーマットを用いて基地局に送信され、基地局において、変更了承メッセージが受信できるまでの時間を計測するタイマとするのが有効である。
また、前述の例とは別の例として、ランダムアクセスレスポンスを受け取るところまでは、前述の例と同一であるが、ランダムアクセスレスポンスを受け取った後のRRC接続要求に、通信端末で移動速度、ドップラー周波数、規定時間における既知系列位相回転量などから算出した無線フォーマットの変更を含ませてもよい。
前述のランダムアクセスの例では、通信端末とのやり取りで、通信端末の位置、移動速度、ドップラー周波数、および規定時間における既知系列位相回転量のうち、少なくとも1つを通知する方法を示したが、以下のようにしてもよい。例えば、移動元の基地局から、移動先の基地局にX2インタフェース経由で、ハンドオーバリクエスト(Handover Request)を送信するときに、通信端末の位置、移動速度、ドップラー周波数、および規定時間における既知系列位相回転量の少なくとも1つ、あるいは、ここから決定した無線フォーマット、例えばOFDMシンボル間隔を通知してもよい。
X2インタフェース経由の代わりに、S1インタフェース経由、すなわちMME経由のハンドオーバリクワイヤード(Handover Required)で通知してもよい。または、デュアルコネクティビティ時のXnインタフェース経由のハンドオーバリクエスト(Handover Request)で通知してもよい。
移動先の基地局では、通信端末が移動先の基地局に送信した同期用の信号に対するランダムアクセスレスポンスとして、無線チャネルを設定するときに、各物理チャネルの設定値、具体的にはフィジカルコンフィグレーション(physical configuration)の設定値として、移動元の基地局からハンドオーバリクエスト(Handover Request)またはハンドオーバリクワイヤード(Handover Required)で指示された無線フォーマット、例えばOFDMシンボル間隔を通知するとよい。このとき、移動先の基地局では、他の通信端末向けに使用している基地局の無線リソースの状況、例えば空きリソースがあるか否かを考慮し、空きリソースがある場合、指示された無線フォーマットを通知する。
次に、メジャメントコンフィグレーション(measurement configuration)の例を示す。基地局と通信端末とが通信をしているとき、基地局からメジャメントコンフィグレーション(measurement configuration)(RRC)を送信し、通信端末が、この設定に従い、メジャメントレポート(measurement report)(RRC)を送信する方法も有効である。
通信端末は、メジャメントレポートで、自装置の位置、移動速度、ドップラー周波数、および規定時間における既知系列位相回転量のうち、少なくとも1つを報告する。これを受け取った基地局は、他の通信端末向けに使用している基地局の無線リソースの状況、例えば空きリソースがあるか否かを考慮した上で、移動速度に対応した無線フォーマット変更指示、例えばリコンフィグレーション(reconfiguration)を送信する。
通信端末は、変更指示を受信した後、他の基地局との通信状況、例えばCoMPをしているかどうかなどを考慮し、他の基地局と通信をしていないか、あるいは、同じ無線フォーマットを使用している場合、変更指示了承応答を送信し、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。基地局は、変更指示了承応答を受信した後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。
基地局は、変更指示を送信した後、通信端末から変更指示了承応答が返ってきた後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。通信端末は、変更指示了承応答を送信した後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。
次に、通信端末から無線フォーマットの変更要求を送信する例を示す。ランダムアクセスおよびメジャメントコンフィグレーション(measurement configuration)とは別に、通信端末が自装置の位置、移動速度、ドップラー周波数、および規定時間における既知系列位相回転量などから移動速度を検出し、無線フォーマット、例えばOFDMシンボル間隔の変更要求を送信してもよい。
基地局は、変更要求を受信した後、他の通信端末向けに使用している基地局の無線リソースの状況、例えば空きリソースがあるか否かを考慮し、空きリソースがある場合、変更了承応答を送信し、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。通信端末は、変更了承応答を受信した後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。
また、上記では、RRCによる無線フォーマット、例えばOFDMサブキャリア間隔の変更を指示する例を示したが、より高速に切替を行うために、MACで無線フォーマットの種別を送受信するのも有効である。また、物理シグナルで、送信データに付随して無線フォーマットの種別を通知するのも有効である。
また、上記では、通信端末毎に、無線フォーマット、例えばOFDMサブキャリア間隔を設定する例を記載したが、通信端末グループ毎に無線フォーマットを設定するのも有効である。
通信端末のグループ分けとして、前述のように高速、低速、固定の3種類とするのも有効である。例えば、チャネル確立時に通知する各物理チャネルの設定に、3種類の無線フォーマットを通知し、通信端末が自装置の移動速度に応じて無線フォーマットを切り替えて使用し、基地局がブラインドで3種類から復号し、CRCがOKとなる無線フォーマットを使用する方法も有効である。
あるいは、チャネル確立時に通知する各物理チャネルの設定に、3種類の無線フォーマットを通知し、通信端末が自装置の移動速度に応じて無線フォーマットを切り替えるとき、使用している無線フォーマットの番号を物理シグナルでデータに付随させる方法も有効である。このとき、物理シグナルは、無線フォーマットを固定とするのが有効である。
以上のように本実施の形態によれば、基地局装置は、通信端末装置との間で送受信する信号の無線フォーマットを、通信端末装置毎に設定可能に構成される。無線フォーマットは、例えば通信端末装置の移動速度を含む使用形態に応じて、通信端末装置毎に設定される。したがって、比較的高速で、かつ比較的小さい遅延でデータ伝送を実現可能であり、また、種々の通信端末装置を収容可能な通信システムを得ることができる。
また本実施の形態では、無線フォーマットは、通信端末装置の移動速度を含む使用形態に基づいて、通信端末装置毎に設定される。これによって、各通信端末装置の使用形態に応じた適切な無線フォーマットを設定することができる。したがって、より高速で、かつより小さい遅延でデータ伝送を実現可能な通信システムを得ることができる。
また本実施の形態では、基地局装置と通信端末装置とは、直交周波数分割多重方式(OFDM)で無線通信を行う。基地局装置と通信端末装置との間で送受信される信号は、OFDMにおける信号のシンボルの長さであるOFDMシンボル長(SL)、およびサイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:CP)の長さであるCP長(CP length:CPL)の少なくとも一方が異なる複数の無線フォーマットを含む。これによって、前述のように比較的高速で、かつ比較的小さい遅延でデータ伝送が可能であり、また、種々の通信端末装置を収容可能な通信システムを、簡易な構成で実現することができる。
実施の形態2.
OFDMアクセス方式におけるCP長(CPL)は、通信端末と基地局との間の距離が近い場合には、短くすることができる。また、CP長は、通信端末と基地局との間の伝送路における遅延分散の広がりが小さい場合には、短くすることができる。
2018年〜2020年で商用化を目指す第5世代の無線アクセス方式では、広帯域にするために、使われていない周波数を見込めるマイクロ波(SHF)帯〜ミリ波(Extra High Frequency:EHF)帯が必要となり、周波数が高くなるので、伝搬損失が大きくなる。さらに、単に伝搬損失が大きくなるだけでなく、単位面積あたりの通信可能容量を増やすために、基地局のサービスエリアをより小さくすることが必要となっている。したがって、第5世代でOFDMが使われる場合、以上の状況から、CP長は短くできる可能性がある。
しかし、農村などの比較的人口の少ないルーラルエリア(rural area)では、大容量かつセルの半径が大きい基地局が必要と予想され、例えば多素子アンテナを用いて、可能な限り遠くまで伝送できる技術も検討されている。
また、搬送波の周波数が高くなると、ドップラー周波数への耐性確保のために、OFDMサブキャリア間隔をLTE/LTE−Aよりも長くする必要がある。言い換えると、OFDMシンボル長は、OFDMサブキャリア間隔の逆数であるので、OFDMシンボル長を短くする必要がある。したがって、CP長のオーバヘッドが周波数利用効率に大きく影響するようになる。
さらに、CP長が短すぎると、(1)シンボル間で干渉を起こし、通信品質が悪化する、(2)通信端末が間欠受信などの低消費電力モードで動作するときに、不十分な同期精度で通信品質が悪化する、などの問題が生じる。
以上のように、種々の使用形態が考えられる中、現状のLTE/LTE−Aの無線フォーマットでは、同時に送信する下りPDSCHのCP長は、1つのセルで固定となっている。この場合、例えば、通信端末が、基地局から送信されている第二同期信号S−SSを用いて、ブラインドでCP長を検出している。このように下りCP長が1つのセルで固定される場合、通信品質、あるいは、周波数利用効率が大きく悪化する可能性がある。
このような悪化を防ぐ技術として、本実施の形態では、OFDMアクセス方式のときに、通信端末毎に、使用形態に応じてCP長が異なる信号を用いる技術を開示する。この技術を用いることによって、周波数利用効率を向上させることができる。
図14は、本発明の実施の形態2で用いられるフォーマットの一例を示す図である。図14の横軸は周波数fを表し、縦軸は時間tを表す。図14では、通信端末が基地局から離れている距離に応じて、CP長が異なるリソースブロックを用いる例を示す。図15は、通信端末の直接波(DW)および反射波(RW)による遅延分散の光速伝搬距離の一例を示す図である。
図14に示すように、リソースブロック(RB)1は、8サブキャリア×11OFDMシンボル=88OFDMシンボルで構成される。クロック周波数の逆数であるクロック周期Tsを1/245.76MHzとしたときに、OFDMサブキャリア間隔を120kHzとすると、例えば、OFDMシンボル長(SL)は2048Ts(=245.76MHz/120kHz)、リソースブロックの先頭のCP長(CPL)は768Ts、他のCP長(CPL)は128Ts、リソースブロック合計で24576Ts=0.1msとなる。
対応できる遅延分散の広がりは最小のCP長と等しくなるので、128Ts=0.52μs、すなわち光速で約150mまで使用できるフォーマットである。図15に示す通信端末A(UE A)の直接波(DW)および反射波(RW)による遅延分散の光速伝搬距離が、通信端末A(UE A)と基地局(BS)との間の距離となるので、対応可能なセル半径の目安が150mとみなせる。図14に示すリソースブロック(RB)1は、150mよりも近い距離に存在する通信端末用である。
また、リソースブロック(RB)2は、8サブキャリア×10OFDMシンボル=80OFDMシンボルで構成され、OFDMシンボル長(SL)が2048Ts、リソースブロックの先頭のCP長(CPL)が512Ts、他のCP長(CPL)が384Ts、リソースブロックの合計で24576Ts=0.1msとなる。
対応できる遅延分散の広がりは最小のCP長と等しくなるので、384Ts=1.56μs、すなわち光速で約450mまで使用できるフォーマットである。図15に示す通信端末B(UE B)の直接波(DW)および反射波(RW)による遅延分散の光速伝搬距離が、通信端末B(UE B)と基地局(BS)との間の距離となるので、対応可能なセル半径の目安が450mとみなせる。図14に示すリソースブロック(RB)2は、450mよりも近い距離に存在する通信端末用である。
このように、通信端末が基地局から離れている距離に応じて、適切なリソースブロックの構成にすると、画一的にリソースブロック(RB)2のみを使用する場合に比べて、リソースブロック(RB)1では、同じリソースブロックの大きさでも、伝送できるデータ数を10%多くすることができる。
以上のように本実施の形態では、2種類のCP長のリソースブロックを、周波数を変えて送信しているが、リソースブロックのCP長は3種類以上であってもよい。また、時間毎に異なるCP長のリソースブロックを使用してもよい。
また、図14のフォーマットの例では、CP長(CPL)、OFDMシンボル長(SL)ともに128Tsの整数倍になっている。これは、245.76MHz/1.92MHz=128に対応したもので、LTEでの1.4MHz帯域幅の通信端末のサンプリングクロック(以下「基準クロック」という場合がある)である1.92MHzの整数倍になることを意味する。また、これは、同時に5MHz帯域幅のサンプリングクロック7.68MHz、10MHz帯域幅のサンプリングクロック15.36MHz、20MHz帯域幅のサンプリングクロック30.72MHzの整数倍になっていることも意味する。
このことから、図14に示すフォーマットを用いることによって、LTE/LTE−Aとのデュアルモードの通信端末を単一のクロック源で作ることができ、通信端末の低コスト化を実現することができることがわかる。
基地局と通信端末との間の距離を決定する方法は、以下のようにすることが有効である。
例えば、通信端末が、通信端末に搭載されたGPSの位置情報を基地局に通知する。基地局は、基地局の設置時に、基地局内、または、基地局を保守監視する装置内のメモリに書き込んだ自局位置情報と、通信端末から通知されたGPSの位置情報との差分から、基地局と通信端末との間の距離を算出する。あるいは、基地局は、基地局に備えてあるGPSの位置情報と、通信端末から通知されたGPSの位置情報との差分から、基地局と通信端末との間の距離を算出する。
例えば、通信端末からの送信信号を用いて、規定時間からのずれを距離に換算する方法も有効である。この場合、LTE/LTE−Aにおけるタイミングアドバーンスの制御と同様に、ランダムアクセス信号を基地局で受信して規定時間からのずれを距離に換算すればよい。
また、例えば、通信端末と基地局との間の実際の距離に依らず、通信端末において下り信号の遅延分散を測定した結果を基地局に報告する方法でもよい。この場合、基地局から比較的遠い距離にある通信端末でも、基地局から見通しがよく、反射波も比較的少ない環境であれば、CP長を短く設定し、周波数利用効率を向上させることができる。
上り信号のフォーマットについては、基地局で遅延分散を測定し、その結果に応じて上り信号のCP長を決定し、基地局から通信端末にCP長を指示すればよい。これによって、周波数利用効率を上げることができる。あるいは、時分割複信(Time Division Duplex:TDD)のように上り下りが同一の周波数であるときには、基地局で通信端末からの上り信号の遅延分散を測定し、それに応じた下り信号のCP長を設定してもよい。
また、例えば、通信端末と基地局との間の実際の距離に依らず、同一基地局、あるいは、同一セル内の多素子アンテナによるビーム毎にCP長を決定してもよい。この場合、例えば、仰角方向のビームの指向性制御を行い、基地局から比較的近いところにビームの指向性が絞られているときには、CP長を短くする。逆に、基地局から比較的遠いところまで届くビームになっているときには、CP長を長くする。
また、例えば、多くの素子アンテナが使用されてビームが非常に細くなっている場合には、遅延分散が低減するので、通信端末からの遅延分散報告値を用いて、通信端末が基地局から遠くてもCP長を短くできるかどうかについて、判断し、制御することができる。
次に、CP長を設定する方法について説明する。本実施の形態では、CP長を設定する方法として、以下の第一〜第三の方法を開示する。
第一の方法は、メッセージを通知しないで受信側でCP長を検出する方法である。図16および図17は、既知系列が挿入されたリソースブロックの一例を示す図である。図16および図17の横軸は周波数fを表し、縦軸は時間tを表す。図16および図17では、8サブキャリア×11OFDMシンボルのリソースブロックに既知系列が挿入された場合を示す。
図16に示す例では、2つのリソースブロックそれぞれの先頭のt1、t12の全OFDMサブキャリアが既知系列となっている。この場合、受信側の装置は、リソースブロックの1シンボル目を受信したときに、CP長を算出可能となる。これによって、リソースブロック単位にCP長を変えることも可能となる。
図17に示す例では、f4の周波数のt1、およびf8の周波数のt1のみ、間欠で既知系列を送信しているので、受信側は、この信号からCP長を検出する。これによって、送信データを増やし、周波数利用効率を高めることができる。
第二の方法は、CP長制御情報を含むメッセージを通知するリソースのCP長を、固定または相対的に長いCP長とし、データの送受信を行うリソースのCP長を、CP長制御情報に合わせたCP長とする方法である。CP長制御情報は、送信するデータのCP長、および通信端末が使用するCP長の情報を含む。
CP長制御情報を含むメッセージを通知するリソースの割り当ては、周期的、例えば10ms毎に、送信するOFDMサブキャリアの中央付近の周波数を含むリソースブロックとするとよい。これによって、OFDMサブキャリアの中央付近のみを使用する狭帯域の通信端末でも、同一周波数で制御情報のやりとりができる。
特に、ビーム毎にCP長を設定する場合には、報知チャネルなどのようにビーム毎の共通チャネルのCP長を、固定または相対的に長いCP長として、CP長制御情報を通知するとよい。これによって、このビームを使用する通信端末は、共通チャネルを受信することで、データの授受に使用するCP長が分かる。したがって、基地局から近い位置にビームの指向性を向けるなどのビームの設定状況に合わせてCP長を設定することができるので、周波数利用効率を向上させることができる。
図18は、第二の方法の変形例を説明するための図である。図18の横軸は周波数fを表し、縦軸は時間tを表す。図18では、第二の方法の変形例として、予め、通信に使用する時間リソースの配置に応じてCP長を指定する場合を示す。図18に示す例では、周波数fの方向に24個のリソースブロックがあり、時間tの方向には10個のリソースブロック単位で繰り返し同一設定としている。図18では、CP長設定の繰り返し周期をTcpで表している。
例えば、リソースブロック群(RBG)1、3はCP長=128Ts、リソースブロック群(RGB)2,4はCP長=384Tsとする。これらのリソース配置情報、および設定の繰り返し周期を、報知チャネルを使用して通信端末に通知する。
基地局のそばの通信端末には、MACスケジューラで通信端末にリソースを割り当てるときに、リソースブロック群(RBG)1,3の中から選択する。例えば、f2,t2を使用するように指定する。
割り当てられた通信端末は、報知情報と、スケジューラからの割り当てリソース位置情報とからCP長を特定できる。当該通信端末が大きく移動して、次にスケジューラから割り当てるときにCP長を長くする必要がある場合には、リソースブロック群(RBG)2,4の中から選択する。
以上のように、リソース配置を指定するだけでCP長を設定することができ、CP長設定のための制御情報を毎回やりとりする必要がなくなる。図18では、時間リソースで説明したが、周波数リソース、またはリソースブロック単位にCP長を指定しておく方法も有効である。
また以上に述べた例では、2通りのCP長の例で説明したが、3つ以上でも有効である。
上記で説明したCP長設定繰り返し周期は、報知情報の繰り返し周期の整数分の1になっていることが望ましい。
キャリアアグリゲーションしているときには、キャリアコンポーネント毎に異なる設定でもよい。
第三の方法は、CP長を長くした無線フォーマットを使用し、使用状況および使用条件を満たした後、CP長を変更する方法である。
例えば、通信初期段階、DRXの動作期間(active time)中、DRXを終了して間もない時点では、CP長を長くした無線フォーマットを使用し、通信端末が基地局と十分に時間同期が取れた旨を通知し、その後、基地局はCP長を変更する。逆に、DRX開始指示に合わせて基地局はCP長を長くする。
以上のように本実施の形態では、基地局装置は、通信端末装置との間の無線通信の環境の変化、および通信端末装置の位置を含む変化情報に応じて、通信端末装置に対する無線フォーマットを変更可能に構成される。これによって、より適切な無線フォーマットを各通信端末装置に設定することができる。したがって、より高速で、かつより小さい遅延でデータ伝送を実現可能な通信システムを得ることができる。
また、現在の3GPPでのメッセージでは、上りのCP長の変更は、RRC接続再設定(RRC Connection Reconfiguration)などで行うことができるが、下りのCP長の変更はできない。これに対し、本実施の形態では、下り信号でも、(1)基地局から通信端末までの距離に応じてCP長を変えること、および(2)通信端末の移動速度によってOFDMシンボル長を変えることが実現可能になる。したがって、5G無線アクセスシステムで発生する、周波数が高くなること、およびシンボル長が短くなることによる通信状況の変化に対応して、良好な通信環境を維持することができる。
実施の形態1と同様に、実施の形態2の無線フォーマット(CP長)の変更の手順について、以下に説明する。
通信端末が、基地局に、自装置の位置、基地局からの距離、および遅延分散測定値のうち、少なくとも1つを通知する方法を説明する。
ランダムアクセス時の例を示す。初期接続時、あるいは、ハンドオーバによって移動先の基地局と通信を開始するとき、通信端末が基地局に、同期用の信号、例えば非特許文献1(3GPP TS36.300)10.1.5.1章、10.1.5.2章におけるランダムアクセスプリアンブルを送信する。
基地局は、通信端末から送信された同期用の信号を受け取ると、ランダムアクセスレスポンスとして、同期用の信号を受け取ったことを通知する信号を送信するとともに、通信端末の送信タイミングの補正を行い、基地局の待ち受けているタイミングに通信端末が送信できるように調整する。
基地局から送信された信号を受け取った通信端末は、通信端末個別の通信ができるようにするための制御情報として、RRC(Radio Resource Control)接続要求を送信する。このRRC接続要求に、前述の通信端末の位置、基地局からの距離、遅延分散測定値のうち、少なくとも1つを含ませるとよい。
これを受け取った基地局は、他の通信端末向けに使用している基地局の無線リソースの状況、例えば空きリソースがあるか否かを考慮した上で、移動速度に対応した無線フォーマットの変更指示、例えばOFDMサブキャリア間隔の変更指示を送信する。基地局は、変更指示を送信した後、通信端末から変更指示了承の応答が返ってきた後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。
通信端末では、CoMPのように、同時に他の基地局とも通信を行っており、同一の信号を送信するために無線フォーマットを変更できない場合がある。したがって、通信端末は、通信状況を考慮して、基地局に変更指示了承または否認の応答を返す。
以上の手順では、確実に無線フォーマットを変更することが可能であるが、基地局と通信端末との間でのやり取りの回数が多くなる。これを回避するために、基地局が通信端末に無線フォーマット変更指示を送り次第、基地局は、変更指示した無線フォーマットで送受信を開始してもよい。この場合、通信端末が基地局からの変更指示を受信できたかどうかが不明であり、受信できたが通信端末の通信状況によって変更が了承されていないことがあり得る。
したがって、タイマを設けて、無線フォーマットを変更した後で通信が確立できない場合は、元の無線フォーマットに戻して送受信を行うことが有効である。タイマは、具体的には、基地局が通信端末に無線フォーマット変更指示を送った後、通信端末から、無線フォーマット変更後の変更了承メッセージ(RRC)が新しい無線フォーマットを用いて基地局に送信され、基地局において、変更了承メッセージが受信できるまでの時間を計測するタイマとするのが有効である。
また、上記と別な例として、ランダムアクセスレスポンスを受け取るところまでは、上記と同一であるが、ランダムアクセスレスポンスを受け取った後のRRC接続要求に、通信端末の位置、基地局からの距離、遅延分散測定値のうち、少なくとも1つから算出した無線フォーマットの変更、例えばCP長の変更を含ませてもよい。
上記ランダムアクセスの例では、通信端末とのやり取りで、通信端末の位置、基地局からの距離、遅延分散測定値のうち、少なくとも1つを通知する方法を示したが、以下のようにしてもよい。例えば、移動元の基地局から、移動先の基地局にX2インタフェース経由で、ハンドオーバリクエスト(Handover Request)を送信するときに、通信端末の位置、基地局からの距離、遅延分散測定値のうち、少なくとも1つ、あるいは、ここから決定した無線フォーマット、例えばCP長を通知してもよい。
X2インタフェース経由の代わりに、S1インタフェース経由、すなわちMME経由のハンドオーバリクワイヤード(Handover Required)で通知してもよい。または、デュアルコネクティビティ時のXnインタフェース経由のハンドオーバリクエスト(Handover Request)で通知してもよい。
移動先の基地局では、通信端末が移動先の基地局に送信した同期用の信号に対するランダムアクセスレスポンスとして、無線チャネルを設定するときに、各物理チャネルの設定値を通知するとよい。具体的にはフィジカルコンフィグレーション(physical configuration)の設定値として、移動元の基地局からハンドオーバリクエスト(Handover Request)またはハンドオーバリクワイヤード(Handover Required)で指示された無線フォーマット、例えばCP長を通知するとよい。このとき、移動先の基地局では、他の通信端末向けに使用している基地局の無線リソースの状況、例えば空きリソースがあるか否かを考慮し、空きリソースがある場合、指示された無線フォーマットを通知する。
次に、メジャメントコンフィグレーション(measurement configuration)の例を示す。基地局と通信端末が通信をしているとき、基地局からメジャメントコンフィグレーション(measurement configuration)(RRC)を送信し、通信端末が、この設定に従い、メジャメントレポート(measurement report)(RRC)を送信する方法も有効である。
通信端末は、メジャメントレポートで、自装置の位置、基地局からの距離、遅延分散測定値のうち、少なくとも1つを報告する。これを受け取った基地局は、他の通信端末向けに使用している基地局の無線リソースの状況、例えば空きリソースがあるか否かを考慮した上で、移動速度に対応した無線フォーマット変更指示、例えばリコンフィグレーション(reconfiguration)を送信する。
通信端末は、変更指示を受信した後、他の基地局との通信状況、例えばCoMPをしているかどうかなどを考慮し、他の基地局と通信をしていないか、あるいは、同じ無線フォーマットを使用している場合、変更了承応答を送信し、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。基地局は、変更了承応答を受信した後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。
基地局は、変更指示を送信した後、通信端末から変更指示了承応答が返ってきた後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。通信端末は、変更指示了承応答を送信した後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。
次に、通信端末から無線フォーマットの変更要求を送信する例を示す。ランダムアクセスおよびメジャメントコンフィグレーション(measurement configuration)とは別に、通信端末が自装置の位置、基地局からの距離、遅延分散測定値のうち、少なくとも1つから導出した無線フォーマット、例えばCP長の変更要求を送信してもよい。
基地局は、変更要求を受信した後、他の通信端末向けに使用している基地局の無線リソースの状況、例えば空きリソースがあるか否かを考慮し、空きリソースがある場合、変更了承応答を送信し、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。通信端末は、変更了承応答を受信した後、新しい無線フォーマットで送受信を開始する。
また、上記では、RRCによる無線フォーマット、例えばCP長を指示する例を示したが、より高速に切替を行うために、MACで無線フォーマットの種別を送受信するのも有効である。また、物理シグナルで、送信データに付随して無線フォーマットの種別を通知するのも有効である。
また、上記では、通信端末毎に、無線フォーマット、例えばCP長を設定する例を記載したが、通信端末グループ毎に無線フォーマットを設定するのも有効である。
通信端末のグループ分けとして、遅延分散大、中、小の3種類とするのも有効である。例えば、チャネル確立時に通知する各物理チャネルの設定に、3種類の無線フォーマットを通知し、通信端末が自装置の移動速度に応じて無線フォーマットを切り替えて使用し、基地局がブラインドで3種類から復号し、CRCがOKとなるフォーマットを使用する方法も有効である。
あるいは、チャネル確立時に通知する各物理チャネルの設定に、3種類の無線フォーマットを通知し、通信端末が自装置の移動速度に応じて無線フォーマットを切り替えるとき、使用している無線フォーマットの番号を物理シグナルでデータに付随させる方法も有効である。このとき、物理シグナルは、無線フォーマットを固定とするのが有効である。
実施の形態3.
同一周波数を使用する隣接セル間で、干渉制御する技術として、3GPPで議論されているeICIC(Enhanced Inter-cell Interference Coordination)がある。本技術を適用するためには、セル間でデータ制御する時間および周波数の単位が合っている必要がある。時間の最小単位として、LTEシステムでは、1msのサブフレームが定義されている。ここで、データ制御する時間とは、最小のデータ送受信単位であり、3GPPのLTEのリソースブロック(Resource Block:RB)などに当たる。
セル間で時間がずれた場合、ずれた部分の信号がお互いのセルの信号の干渉となり、データのスループットなどの通信性能が劣化する。
5G無線システムなどで、種々の通信端末が基地局に接続されることが、想定される。その場合、通信端末毎に無線フォーマットの異なるものが設定されることが、想定される。無線フォーマットとは、例えば、OFDMシンボルに関わるパラメータで、OFDMシンボル長・OFDMサブキャリアの周波数間隔およびCP長(Cyclic Prefix)が挙げられる。無線フォーマットが混在した場合、データ制御の時間および周波数の単位が合わず、セル間の干渉制御などが性能良くできなくなると考えられる。
本実施の形態では、前述のような問題に対して、無線フォーマットが混在する場合は、各無線フォーマットで規定されるデータシンボル長を同一とする。ここで、データシンボル長とは、OFDMシンボル長とCP長を足した時間である。図19は、セル#1およびセル#2の無線フォーマットの一例を示す図である。図19の横軸は時間tを表す。図20は、セル#1およびセル#2の無線フォーマットのパラメータの一例を示す図である。図19および図20では、セル#1とセル#2とでデータシンボル長(TL)を合わせた場合を示す。
例えば、図20に示すように、2つの無線フォーマットが混在する場合、No.1として示される1つ目の無線フォーマットでは、OFDMシンボル長SLを4.18マイクロ秒(μs)とし、CP長(CPL)を5.15μsとして、合計のデータシンボル長(TL)を9.33μsとする。No.2として示される2つ目の無線フォーマットでは、OFDMシンボル長SLを8.33μsとし、CP長(CPL)を1.00μsとして、合計のデータシンボル長(TL)を9.33μsとする。このようにすることによって、データシンボル長(TL)毎の干渉制御などが可能となり、セル間干渉に強い通信が可能となる。例えば図19に示すように、無線フォーマットNo.1は、セル#2で使用され、無線フォーマットNo.2は、セル#1で使用される。
また、混在する無線フォーマットで、データシンボル長を基準データシンボル長の整数倍にする方法もある。その場合、混在した無線フォーマットで使用されているデータシンボル長の最小公倍数の時間単位で干渉制御を行うことによって、干渉除去性能を劣化させることなく、通信することが可能となる。
さらにデータシンボル長を基準データシンボル長の整数倍にすることによって、無線フォーマット毎に自由にシンボル長を決めた場合と比較して、上記の最小公倍数の時間単位を小さくできるので、干渉制御単位時間の短縮が可能となるという効果がある。
図21は、セル#1〜セル#3の無線フォーマットの一例を示す図である。図22は、セル#1〜セル#3の無線フォーマットのパラメータの一例を示す図である。図21および図22では、各無線フォーマットのデータシンボルを基準データシンボル長の整数倍とした場合を示す。
図21において、Aは、セル#1とセル#2との間で干渉制御を行う最小制御単位の時間を示す。Bは、セル#1とセル#3との間で干渉制御を行う最小制御単位の時間を示す。Cは、セル#2とセル#3との間で干渉制御を行う最小制御単位の時間を示す。図22のRaは、セル#1のデータシンボル長Lを基準(=1)とした場合のデータシンボル長の比率を表す。
図21および図22に示すように、セル#2で使用される無線フォーマットのデータシンボル長は、セル#1で使用される無線フォーマットのデータシンボル長Lの2倍である2Lとなっている。また、セル#3で使用される無線フォーマットのデータシンボル長は、セル#1で使用される無線フォーマットのデータシンボル長Lの3倍である3Lとなっている。
前述のセル間でデータシンボル長が異なる場合に干渉制御する単位時間の決め方として、干渉制御を行う隣接セル間で、データシンボル長の情報を共有する方法と、固定の値を使用する方法がある。データシンボル長を共有した場合は、干渉制御する単位時間を隣接セルの状態に合せて、最小時間に設定できるため、効率的なデータの送受信スケジューリングが可能となり、結果として周波数利用効率を上げることが可能となる。また、固定値を使用する場合は、データシンボル長の情報を隣接セル間の制御メッセージで送信する必要がないため、制御が簡易にすることが可能である。固定値の決め方としては、例えば、静的に予め規格で決めておくといった方法がある。
セル間でデータシンボル長を共有する方法は、セルの構成により異なる。セル間の干渉制御などを行うセルの構成の例として3つの例を挙げる。図23は、独立した異なる基地局のセルが隣接する通信システムを示す図である。図24は、1つの基地局が複数のセルを集中管理する通信システムを示す図である。図25は、マクロセルにスモールセルがオーバレイされる通信システムを示す図である。
図23に示す、独立した異なる基地局のセルが隣接する通信システムについて説明する。図23に示す通信システムは、MME/S−GW部(以下「MME部」という場合がある)3201、基地局(E-UTRAN NodeB:eNB)3202、通信端末装置である移動端末(User Equipment:UE)3203を備える。図23に示す例では、通信システムは、複数、具体的には2つのeNB3202を備える。MME部3201は、移動管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)、あるいはS−GW(Serving Gateway)、あるいはMMEおよびS−GWを含む。
UE3203は、eNB3202と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。eNB3202は、MME部3201とS1インタフェースにより接続され、eNB3202とMME部3202との間で制御情報が通信される。一つのeNB3202に対して、複数のMME部3201が接続されてもよい。
eNB3202間は、X2インタフェースにより接続され、eNB3202間で制御情報が通信される。eNB3202は、セル3204を構成する。図23に示す例では、独立した異なる基地局である2つのeNB3202のセル3204が隣接している。
このように独立した異なる基地局のセルが隣接する通信システムにおいて、干渉制御などを行う場合は、基地局間に設けられたインタフェース上のシグナリングを利用して、データシンボル長をお互いの基地局に送信することとなる。ここで基地局間に設けられたインタフェース上のシグナリングとは、S1インタフェースを利用してMME部経由で行う場合と、X2インタフェースを利用して、直接行う場合とがある。セル間での協調を行うために、以下の3つの方法がある。
第1の方法では、各々の基地局において、データシンボル長を変更するタイミングは、任意のタイミングとする。データシンボル長の変更後、基地局間に設けられたインタフェース上のシグナリングでデータシンボル長を通知し、通知完了後、新しい時間単位で干渉制御を行う。この構成では、通信端末とのデータシンボル長の変更は最速で行うことができるので、無線環境および通信端末の状態に合わせてデータシンボル長を変更することが可能となり、無線品質を高く維持することが可能である。
第2の方法では、データシンボル長を事前に隣接基地局に通知する場合に、データシンボル長の変更タイミングも一緒に通知し、データシンボル長の変更タイミングから両方の基地局で干渉制御の単位時間を変更する。この場合、干渉制御がデータシンボル長の変更タイミングと合うので、データシンボル長切替直後の干渉除去性能の劣化を抑えることが可能となる。
第3の方法では、予めシステムとして、あるいは、隣接基地局間で、共通のデータシンボル長変更可能タイミングを決めておき、そのタイミングに合わせて変更する。他セルのデータシンボル長変更通知が来た場合、その直後のデータシンボル長変更可能タイミングから変更されると認識する。該データシンボル長変更可能タイミング以降の最初の干渉制御時間から変更されると認識する。この場合、単にデータシンボル長の変更の実行のみを通知するだけでよいので、基地局間のシグナリングの情報サイズを小さくできるという効果がある。
図24に示す、1つの基地局が複数のセルを集中管理する通信システムについて説明する。図24に示す通信システムは、基地局として、1つの集中制御基地局(以下「ICBS」という場合がある)3301と、複数のリモート基地局(Remote Radio Equipment:RRE)3302とを備える。
集中制御基地局3301は、複数のリモート基地局3302のベースバンド信号処理および移動制御を行う。リモート基地局3302は、無線制御処理を行う。集中制御基地局3301とリモート基地局3302とは、例えば光ファイバーなどで接続される。リモート基地局3302には、ベースバンド信号処理部を実装してもよい。移動端末3203は、リモート基地局3302と通信する。各リモート基地局3302は、比較的小さいカバレッジを有するセル3303を構成する。
本構成においては、集中制御基地局3301が、全てのセル3303のデータシンボル情報を所持しているので、データシンボル長の情報は常時共用される状態になる。したがって、データシンボル長が変化した場合でも高速に、干渉制御に反映することが可能となる。また、リアルタイムで干渉制御用の最小時間単位を計算でき、制御に反映することが可能である。さらに、各セルでのデータシンボル長の変更タイミングは、直前の干渉制御の最小時間の区切りで行うとよい。
図25に示す、マクロセルにスモールセルがオーバレイされる通信システムについて説明する。図25に示す通信システムは、MME部3201と、UE3203と、マクロ基地局であるマクロeNB(Macro eNB)3401と、スモール基地局であるスモールeNB(Small eNB)3402とを備えて構成される。図25に示す例では、通信システムは、複数、具体的には2つのスモールeNB3402を備える。
マクロeNB3401は、比較的広いカバレッジを有するマクロセル3403を構成する。スモールeNB3402は、比較的小さいカバレッジを有するスモールセル3404を構成する。図25に示す通信システムは、マクロeNB3401のセルであるマクロセル3403に、スモールeNB3402のセルであるスモールセル3404が重畳(オーバレイ(overlay))される構成となっている。
マクロeNB3401とスモールeNB3402とは、異なる搬送周波数を使用する場合もあれば、同一の搬送周波数を使用する場合もある。マクロeNB3401とUE3203とで制御情報の通信を行い、スモールeNB3402とUE3203とでユーザデータの通信を行う場合がある。本構成での干渉制御は主に、隣接したスモールeNB3402間で行われる。
UE3203に対する干渉制御を行う場合、スモールeNB3402間のデータシンボル長の情報共有は、スモールeNB3402間のX2インタフェースを介して行われてもよいし、マクロeNB3401経由でXnインタフェースを使用して行われてもよい。
データシンボル長の変更は、通信端末の状況により動的に変更が可能とする。データシンボル長を変更するタイミングは、隣接セル間の干渉制御を行うときの最小制御時間を、変更前と変更後とでそれぞれ求め、それらの最小公倍数となるタイミングとする。対象とする最小制御時間は、全隣接セルでもよいし、干渉制御を実行しているセルに関して計算してもよい。
図26は、データシンボル長を変更するタイミングを説明するための図である。セル#2のデータシンボル長を、元の設定:セル#2(1)から、新設定:セル#2(2)に変更する場合の例である。CP長(CPL)とOFDMシンボル長(SL)を合せたデータシンボル長は、セル#1用がL、セル#2(1)用が2L、セル#2(2)用が3Lの例である。
図26において、Aは、セル#1とセル#2(1)との間で干渉制御を行うときの最小制御時間を表しており、2L相当の時間となる。Bは、セル#1とセル#2(2)との間で干渉制御を行うときの最小制御時間を表しており、3L相当の時間となる。Cは、AとBとの最小公倍数となる時間であり、6L相当の時間となる。データシンボルを変更する場合、Cの時間周期、例えば、矢印Dのタイミングでデータシンボル長を変更することによって、セル間での干渉制御を切れ目なく行うことができる。
また、例えば、多素子アンテナによるビーム毎にデータシンボル長を決めてもよい。同一セル内でビーム間の干渉制御を行う場合、および自セルのビームと他セルのビームとの間で干渉制御を行う場合にも本発明が適用できる。
基地局間のデータシンボル長のタイミングを識別できる情報の生成方法の例を示す。各基地局がGPSの時間を取得し、GPSに同期したサブフレームタイミングを生成する。各基地局のサブフレームカウンタは、報知情報の送信周期でプリセットする。これにより、全基地局で、GPSに同期したサブフレームカウンタが生成され、基地局間で同期ができる。通知するデータシンボル長の変更タイミングとしては、現状のサブフレームカウンタ値に、処理遅延とマージンを加えた値とする。これにより、基地局間でデータシンボル長の変更タイミングを合わせることが可能となる。
GPSは、図24のような構成の場合は集中制御基地局3301にあってもよいし、各リモート基地局3302にあってもよい。また図25のような構成の場合はマクロeNB3401にあってもよいし、スモールeNB3402にあってもよい。
また、上記では、基地局間の同期をとるサブフレームカウンタの生成方法としてGPSに同期させる方法を示したが、GPSでなく、NTP(Network Time Protocol)サーバ、通信端末、またはIEEE1588などを使用して時刻を同期させてもよい。
通信端末でデータシンボル長を変更する方法としては、以下の3つの方法がある。
第1の方法では、通信中の基地局がデータシンボル長を変更するタイミング、例えば、サブフレーム番号を通信端末に通知し、通知したタイミングから基地局、通信端末共にデータシンボル長を変更する。この場合、任意の変更タイミングを指定でき、かつ、設定する各通信端末と個々に情報を送受信することができるので、高速にデータシンボル長の変更情報を伝達でき、無線環境の変化などに応じて、迅速な干渉制御を行うことが可能となる。
基地局と通信端末との間での情報の通知方法としては、RRCメッセージにデータシンボル長の変更タイミングが識別できる情報を付加する方法、およびPDCCHのようなL1/L2制御情報にデータシンボル長の変更タイミングが識別できる情報を付加する方法がある。また、報知情報にデータシンボル長の変更タイミングが識別できる情報を、付加する方法もある。
以上の例では、基地局から通信端末の変更タイミングを通知する例であるが、逆に通信端末から基地局に通知することもある。例えば、PUCCHなどのL1/L2制御情報にデータシンボル長の変更タイミングが識別できる情報を付加する方法である。
第2の方法では、予めシステムとして、或いは、基地局と通信端末との間で、共通のデータシンボル長の変更可能タイミングを決めておき、そのタイミングに合わせて変更する。基地局または、通信端末からデータシンボル長の変更通知が来た場合、その直後のデータシンボル長の変更可能タイミングから変更されると認識する。この場合、単にデータシンボル長の変更の実行のみを通知するだけでよいので、基地局と通信端末間のシグナリングの情報サイズを小さくできる効果がある。
第3の方法では、基地局が通信端末にデータシンボル長の変更タイミングを通知することなく、データシンボル長を変更する。通信端末は、データシンボル長が変更されたことをブラインド検出する必要がある。その方法としては、既知信号の挿入位置または既知信号の周期から、対応した無線フォーマットを検出し、データシンボル長を算出する方法がある。また、基地局でデータシンボル長の変更後、PDCCHのL1/L2制御情報に変更した情報を付加する方法、および報知情報を用いて、当該基地局で使用中のデータシンボル長を知らせる方法もある。第3の方法では、基地局と通信端末の間で厳密にデータシンボル長の変更タイミングを合わせる必要がないので、処理を簡易化することが可能である。
ここで、通信端末はUE3203のことであり、基地局は、eNB3202、RRE3302、スモールeNB3402のいずれの構成にも適用可能である。また、データシンボル長の設定情報は、変更タイミング通知用のインタフェースが使える。使用するインタフェースは、設定情報と変更タイミングで同一でもよいし、異なってもよい。例えば、設定情報は、PDCCHのようなL1/L2制御情報を使用し、変更タイミングは、報知情報を使用するといった構成である。また、通知のタイミングは設定情報と変更タイミング情報で同時でもよいし、異なってもよい。異なる場合は、変更タイミングに先行して設定情報を通知しておく必要がある。
上りリンクと下りリンクのデータシンボル長は、同一である必要は無い。そのため、前述のCP長の変更は、上りリンク用データシンボル長だけの変更、下りリンク用データシンボル長だけの変更も可能とする。
セル内のデータシンボル長は、サブフレーム単位、TTI単位、または、RB毎で可変とすることで、変復調処理単位に合せた制御が可能となり、変復調処理が簡易化できる。また、干渉制御時間は、データシンボル長が最小単位であるが、さらにサブフレームの整数分の1(例えば、1/2)または、TTI時間の整数分の1(例えば、1/4)の設定にするとよい。これによって、変復調処理の制御時間に合せて、干渉制御を行うことが可能となり、MACスケジューリング処理などを簡易にすることが可能となる効果がある。
実施の形態4.
5Gシステムなどで想定される無線システムでは、OFDMシンボル長およびCP長の少なくとも一方が異なる無線フォーマットが混在すると考えられる。また、OFDMシンボル長およびCP長が動的に変化することも考えられる。LTEシステム方式では、セル固有参照信号(CRS)は時間方向で考えると、通常7OFDMシンボルに対して、2シンボル挿入されている。第0シンボル(先頭:第1番目)と第4シンボル(第5番目)である。
無線フォーマットが混在した場合、セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)が挿入される位置は、各々の無線フォーマットに最適な位置に定義されると考えられる。例えば、変復調処理の簡易化のために、データに対するCRSの挿入割合を一定にすることがある。図27は、セル固有参照信号(CRS)の挿入割合の一例を示す図である。図27の横軸は時間tを表す。T1、T2はデータが挿入されるシンボルである。例えば、図27のように、4シンボル毎に1シンボルの割合でCRSを挿入する。その場合、CRSの挿入間隔は、CRS長とデータ長の和となり、CRS長+T1、および、CRS長+T2となる。
図28は、セル固有参照信号(CRS)の挿入間隔の一例を示す図である。図28の横軸は時間tを表す。T3、T4はデータが挿入されるシンボルである。T5はCRSの挿入間隔を示している。前述の状況に対して、無線フォーマットが混在した場合でも、セル固有参照信号(CRS)の時間方向の挿入間隔T5を、複数の無線フォーマットで同一にする。そうすることで、基地局でのCRS生成の制御タイミングが同一になり、装置が簡易化できるとともに、1つの通信端末で複数の無線フォーマットで同時に通信する場合においても、処理が簡略化することが可能となる。
また、CRSを全OFDMシンボルに対して、一定の割合で入れるより、セルに収容する通信端末の特性に合わせて、CRSの挿入間隔を決めることで、全OFDMシンボルに対するCRSの占有率を低減でき、周波数利用効率を上げることが可能である。通信端末の特性とは、例えば、移動端末の移動速度および基地局の設置場所による影響のことである。
移動速度であれば、移動速度が遅く、ドップラーシフトの影響が小さいセルは、CRS挿入間隔を大きくして、CRSの占有率を小さくする。逆に移動速度が速くドップラーシフトの影響が大きいセルは、CRS挿入間隔を小さくして受信性能をあげるといった方法もある。移動速度が速くなった場合、最大で、ある特定の周波数のOFDMシンボル全部にCRSが挿入されることとなる。
また、移動速度が非常に遅い場合、時間方向のCRS挿入間隔だけでなく、周波数方向のCRS挿入間隔を大きくすることも有効である。移動速度が非常に遅い場合は、ドップラーシフトの影響が少ないだけでなく、無線伝搬環境の変化が少なくなるので、CRSの挿入率を小さくしても、受信性能を劣化が少なくなる。
したがって、周波数方向のCRS挿入間隔を大きくしても受信性能が劣化せずに、周波数利用効率を上げることが可能である。周波数方向のCRS挿入間隔を大きくした場合、周波数選択性フェージングが発生している場合に、特定の周波数で受信性能が劣化する可能性がある。その場合、CRS挿入時間毎にCRSの割当て周波数を変更する、または周波数ホッピング動作させることによって、受信性能の劣化を軽減させることも可能である。
基地局の設置場所であれば、都会のような建物および人が多く、見通しが少ないような場所では、周波数選択性フェージングの影響などにより無線伝搬環境の変化が大きいので、CRS挿入間隔を小さくして、受信性能を上げるという方法もある。
図29は、OFDMシンボル長が異なる場合のCRSの挿入間隔および挿入割合の一例を示す図である。図29の横軸は時間tを表し、縦軸は周波数fを表す。OFDMシンボル長SLおよび、OFDMサブキャリア間隔SCIの異なる無線フォーマットREF#1、REF#2、RFE#3が混在している状態を示している。OFDMシンボル長が異なる場合、CRSの時間方向の挿入間隔を同一にすると、OFDMシンボル長が短い無線フォーマットの場合は、CRSの合成電力が小さくなり、通信端末のCRSの受信において、所要のSNR(Signal Noise Ratio)などの受信性能を確保できない可能性がある。そのために、周波数方向にCRSの挿入割合を増やす(CRS挿入サブキャリア数を増やす)とか、CRS挿入シンボルの送信電力を他のOFDMシンボルに対して、増加させるといった方法もある。
多素子アンテナによるビーム毎にCRSの周波数方向の挿入割合を決めてもよい。多素子アンテナでビームを形成する場合、ビームを形成する素子数により、送信電力およびビームの放射角を変更することも可能である。そのため、例えば、素子数が多いビームに対しては、周波数方向のCRSの挿入割合を少なくして、所要SNRを満足させた状態で、データ送信に使用するリソースを増加させ、周波数利用効率を上げるといった方法もある。
また、UE固有参照信号(UE-specific reference signals)であるデータ復調用参照信号(Demodulation Reference Signals:DM−RSs)に関しては、前述のCRS同様に異なる無線フォーマットで同一にすることで、基地局および通信端末の制御の簡易化を図ることが可能である。また、DM−RSsに関しては、通信端末毎に設定が可能であるので、通信端末の受信性能、受信品質情報、アンテナ構成、送受信データ量、許容処理遅延量などに合せて、通信端末毎にDM−RSsの挿入間隔を決めてもよい。
CRSの挿入間隔および挿入割合を通信端末に知らせる方法としては、報知情報で挿入間隔および挿入割合を送信する方法がある。報知情報に挿入することで、全通信端末に同時に知らせることが可能であるとともに、SI(System Information)の変更により、CRSの挿入間隔および挿入割合設定変更時にも対応できる。
DM−RSsの挿入間隔および挿入割合は、受信品質などに合せて、通信端末毎に動的に変更することが可能である。通信端末で、DM−RSsの挿入間隔および挿入割合を変更する方法は、以下の2つがある。
第1の方法では、通信中の基地局がDM−RSsの設定変更内容および、タイミング(例えば、サブフレーム番号)を通信端末に通知し、通知したタイミングから基地局、通信端末共にDM−RSsの設定を変更する。この場合、任意の変更タイミングを指定でき、かつ、設定各通信端末と個々に、情報を送受できるため、高速にデータシンボル長の変更情報を伝達でき、無線環境の変化などに応じて、迅速な制御を行うことが可能となる。
基地局と通信端末間での情報の通知方法としては、RRCメッセージにDM−RSsの設定の変更内容および、変更タイミングが識別できる情報を付加する方法、ならびにPDCCHのようなL1/L2制御情報にDM−RSsの設定が識別できる情報を付加する方法がある。また、報知情報にDM−RSsの設定の変更内容および、変更タイミングが識別できる情報を、付加する方法もある。
上記では、基地局から通信端末に、DM−RSsの設定の変更内容および、変更タイミングを通知する例であるが、逆に通信端末から基地局に通知することもある。例えば、PUCCHなどのL1/L2制御情報にDM−RSsの設定の変更内容および、変更タイミングが識別できる情報を付加する方法である。
第2の方法では、予めシステムとして、あるいは、基地局と通信端末間で共通のデータシンボル長の変更可能タイミングを決めておき、そのタイミングに合わせて変更する。基地局または、通信端末からDM−RSsの設定の変更通知が来た場合、その直後のDM−RSsの設定の変更可能タイミングから変更されると認識する。この場合、単にDM−RSsの設定の変更の実行のみを通知するだけでよいので、基地局と通信端末間のシグナリングの情報サイズを小さくできる効果がある。
実施の形態5.
5Gシステムなどで想定される無線システムでは、種々の通信端末が接続される。例えば、FA(Factory Automation)で使用されるような機器も通信端末として、同一システムに接続されるとことが想定される。FA機器は、リアルタイム性が重視されているものがあり、古い時間のデータは、有効なデータとして使用できない場合がある。
無線システムで処理遅延が発生する大きな要因としては、HARQでの再送、またはRLCでの再送が発生した場合である。前記のFA機器のような場合、HARQなどで再送されたデータは、無効なデータとして扱われると考えられる。しかし、LTEシステム方式では、HARQは必須の機能であり、接続する通信端末の種別によらず、HARQ用の無線リソースは確保されている。そのため、HARQ再送が不要な通信端末であっても、HARQ ACK/NACKを返信するリソース、および再送に伴うスケジューリング情報の指示などが発生し、無線リソースが無駄に使われている。
今後、5Gシステムでは、MMC(Massive Machine Connection)などで、現状の無線システムに対して、100倍の通信端末が接続されることが要求されている。そのため、HARQなどの再送制御に関わる無線リソースの占有率も大きくなることわかる。
図30は、従来の通信システムにおける制御動作の一例を示す図である。図30の横軸は時間tを表す。基地局BSと機器が接続されており、機器は、UEの機能を有する機器制御部UE_Cおよび通信制御部UEを有している。基地局BSからのイベント情報を基に制御動作を変更する例である。
ステップST3901でイベント発生し、基地局BSはステップST3903でイベント情報を機器にData(1)として送信する。機器の通信制御部UEでデータ復調したが、復調失敗となり、ステップST3909でData(1)を反映できず、ステップST3904でHARQのNACKを基地局BSに返信する。
基地局BSはステップST3905でData(1)を再送する。機器の通信制御部UEで正常にデータの復調ができたので、ステップST3906でACKを返信する。
しかし、Data(1)の受信は、機器制御部UE_Cの制御観点では、到着時間が遅く、使用できないデータであり、ステップST3910で廃棄される。その際、ステップST3912で機器制御部UE_Cは自立的に動作する。
ステップST3902で、新たなイベントが発生し、基地局BSはステップST3907でData(2)を送信する。機器の通信制御部UEでData(2)は正しく受信できたため、ステップST3911で機器制御部UE_Cに反映し、機器制御部UE_CはData(2)の情報を基にステップST3913で制御動作を実行する。また、ステップST3908でACKを返信する。図30の例では、ステップST3904、ステップST3905、ステップST3906の動作は不要である。
前述の課題を解決するために、通信端末毎または無線ベアラ(Radio Bearer)毎にHARQ制御を実行しないモードを追加する。同一システム内で、HARQを実行するモードと実行しないモードを混在することを可能とすることで、不要なHARQ処理を削減により、不要になったHARQに伴う無線リソースをデータ通信などに使用することができ、周波数利用効率を向上させることが可能となる。また、HARQ処理を不要とする通信端末は、処理が軽減されるので、省電力化にも寄与できる。
HARQ処理の実行の有無を選択する単位は、(1)通信端末毎、(2)無線ベアラ毎、(3)ある一定時間毎、(4)送信データ(パケット)毎、(5)LCG(Logical Channel Group)毎、(6)キャリアアグリゲーションCA用セルの場合のCC毎、(7)デュアルコネクティビティDC構成時のMeNB毎、SeNB毎、(8)通信端末の種類毎、(9)QoS毎、(10)予め定めるタイミングでHARQの有無を切り替えるなどがある。また、HARQ処理の実行の有無の設定を、基地局と通信端末とで共有する方法としては、L1/L2制御情報、MAC制御情報、RRC制御情報がある。
前記(1)の通信端末毎の選択方法としては、例えば、通信端末の処理能力および使用環境に応じてHARQの有無を決定し、UEケーパビリティ(UE capability)などで通信端末が基地局に通知する方法がある。
前記(2)の無線ベアラ毎の選択する方法としては、例えば、動画および音声用のベアラはリアルタイム性を重視しHARQ無しとして、データパケット送信用のベアラは信頼性を重視しHARQ有りとする方法がある。
前記(3)のある一定時間毎の選択方法としては、例えば、制御信号の送信時間はHARQ有りとし、ユーザデータ信号の送信時間はHARQ無しにするといった方法がある。
前記(4)の送信データ(パケット)毎の選択方法としては、例えば、通信品質をモニタし、通信状況が良好な場合(例えば、SNRが高い)は、HARQ無しとして、周波数利用効率を上げ、逆に通信状況が悪い場合は、HARQ有りとして、HARQ動作で通信品質を上げる方法がある。
前記(5)のLCG毎の選択方法としては、例えば、優先度の高いLCGに対してはHARQを有りにして通信品質を確保し、優先度の低いLCGに対してはHARQを無しにして、無線リソースの占有帯域を小さくするという方法がある。
前記(6)のCA用セルの場合のCC毎の選択方法としては、例えば、通信品質の良好なCCに対してはHARQ無しとするとか、FA機器のような低遅延が必要な通信端末が割当てられるCCに対してはHARQ無しとして、低遅延を実現する方法がある。
前記(7)のDC構成時のMeNB毎、SeNB毎の選択方法としては、MeNBは制御情報を扱うため、HARQ有りとして品質を確保する、SeNBはユーザデータの低遅延を実現するためにHARQ無しとするといった方法がある。
前記(8)の通信端末の種類毎の選択方法としては、例えば、移動しない端末は通信環境が変わらないため、通信環境の変化が無いためHARQを無しとして、低遅延を実現する、移動する端末は通信環境が変化するため、HARQを有りにして、急激な通信環境の変化に品質を維持できる構成とする方法がある。
前記(9)のQoS毎の選択方法としては、例えば、高品質を確保する必要がある場合はHARQを有りにする、また、低品質でよい場合は、HARQを無しにして周波数利用効率を向上させる方法がある。
前記(10)の予め定めるタイミングでHARQの有無を切り替える方法としては、例えば、最初の通信確立までの制御情報に関してはHARQあり、その後のユーザデータ通信に対してはHARQ無しとする方法がある。
L1/L2制御情報としては、LTEシステムでは物理下り制御チャネル(PDCCH)がある。L1/L2制御情報にHARQの実行の有無を示す情報を追加することで、送信データ毎のHARQ実行の有無を選択することが可能となる。下り送信に関しては、下り共有チャネルの割り当て情報にHARQの実行の有無を付加してもよい。また、上り送信に関しては、上りスケジューリンググラントの情報にHARQの実行の有無を付加してもよい。PDCCHでの通知の特徴としては、瞬時的な対応が可能となり、対応するPDSCHのみに変更を適用できるというメリットがある。
この場合、(1)通信端末毎、(2)無線ベアラ毎、(3)ある一定時間毎、(4)送信データ(パケット)毎、(5)LCG(Logical Channel Group)毎、(6)キャリアアグリゲーションCA用セルの場合のCC毎、(7)デュアルコネクティビティDC構成時のMeNB毎、SeNB毎、(8)通信端末の種類毎、(9)QoS毎、(10)予め定めるタイミングでHARQの有無を切り替える(例えば、最初の接続を実行するときの制御情報に関してはHARQあり、その後はHARQ無し)のいずれの変更も可能となる。この場合、基地局が通信端末に設定を通知する。
MAC制御情報としては、Layer2レベルの初期設定および再設定を実行するような情報、例えば、MAC−CE(Medium Access Control - Control Element)にHARQ設定情報を付加して、設定のタイミングでHARQの実行の有無を変更する。LTEシステム方式では、RRC接続再設定(RRC Connection Reconfiguration)のRRC制御情報などに当たる。
この場合は、(1)通信端末毎、(2)無線ベアラ毎、(3)ある一定時間毎、(5)LCG(Logical Channel Group)毎、(6)キャリアアグリゲーションCA用セルの場合のCC毎、(7)デュアルコネクティビティDC構成時のMeNB毎、SeNB毎、(8)通信端末の種類毎、(9)QoS毎、(10)予め定めるタイミングでHARQの有無を切り替える(例えば、最初の接続実行の制御情報に関してはHARQあり、その後はHARQ無し)の変更が可能となる。この場合、基地局が通信端末に設定を通知する。
RRC制御情報としては、UEケーパビリティ(UE capability)情報に付加して、通信端末の無線接続設定時にHARQの実行の有無を設定する。この場合は、(1)通信端末毎、(8)通信端末の種類毎に設定可能となる。この場合、通信端末が基地局に設定を通知する。
また、LTEシステム方式では、QCIs(Quality Class Identifiers)で無線ベアラ毎のQoS(Quality of Service)を規定している。このQCIsテーブルにHARQの実行の有無を加えて、(2)無線ベアラ毎に設定可能とする構成もある。
上記では、HARQの有無の設定方法を記載したが、一度HARQの有無を設定した場合に、設定された状態を次のトリガーが入るまで継続することも有効である。LTEシステム方式では、各種L1/L2制御情報をPDSCHの送信毎に設定するが、設定を継続する場合は、PDSCHの送信毎の設定を実行する必要がなくなり、制御情報を減らすことが可能となり、制御情報のオーバヘッドを軽減し周波数利用効率を向上することができる。
設定の継続状態を停止するトリガーとしては、以下の方法がある。(1)HARQ設定継続タイマを持ち、そのタイマが満了するまで継続する。タイマ値の設定は事前に実行されているものとする。規格、または基地局毎の設定ファイルで固定的に決められていてもよい。(2)通信端末、基地局、または、基地局の上位装置から設定変更の要求があるまで継続する。例えば、受信性能が劣化した場合にHARQ無しの状態を停止し、HARQ有りへの変更要求を出す。受信性能の劣化の検出方法としては、例えば、データのCRCチェックからエラーレートを求める方法、および既知信号からSNR(Signal Noise Ratio)を測定する方法がある。
また、HARQの有無のデフォルト値を決めておくことも有効である。通信を開始した場合に、HARQの有無に対する設定が無い場合は、例えばHARQ有りとする。デフォルト値を設定しておくことで、更に制御情報のオーバヘッドを減らすことが可能となる。デフォルト値は、規格、または基地局毎の設定ファイルで固定的に決められていてもよい。また、報知情報でHARQの有無のデフォルト値を周知してもよい。
前述のHARQの実行の有無は、センサデバイスなどの通信端末の省電力化にも寄与できる。例えば、制御情報などの必要な情報に対してのみ、HARQを実行し、それ以外はHARQを実行しないことで、不要なHARQ−ACK/NACKの送信をなくすことができる。HARQ処理の低減の方法として、データの復調が正しくできた場合のHARQ−ACKのみを送信し、データ復調が誤った場合のHARQ−NACKは送信しない方法もある。その場合、HARQ−ACKを受信するまで自動的に再送を繰り返す。この場合、再送を停止する方法としては、RRCメッセージなどで停止する方法、および最大再送回数に達した場合に再送を停止する方法がある。
実施の形態6.
5Gシステムでは、MTC(Machine Type Communication)が本格化すると考えられている。MTCは、処理遅延(Latency)規定が30秒以上といった制約が非常に小さい要求の通信端末も混在する。LTEシステム仕様では、TTI(Transmission Time Interval)間隔は、1サブフレーム(1ms)で全ての通信端末で統一されており、MTCの場合でも1サブフレームに合せて動作する必要がある。
実施の形態6のTTIとは、HARQのACK/NACKを判断する単位時間である。言い変えれば、チャネル符号化したデータを送信する単位の時間である。1TTI分のデータにCRCを付加し、HARQを返信する。そのため、2TTI分のデータに対してCRCを付加し、HARQ ACK/NACKを実行することは無いこととする。したがって、処理遅延規定が緩いMTCであっても、1サブフレーム単位で動作する必要があり、HARQによる再送動作も他の通信端末と同じ周期で処理する必要がある。
LTEシステム仕様の上りは、HARQの再送周期は8サブフレームである。ここで、LTEシステム仕様でのTTIは、HARQを実行する場合にCRC(Cyclic Redundancy Check)を確認する時間であり、1TTIに割り当てられたデータ単位でHARQの再送処理が実行されている。
そのため、MTCの通信端末であっても瞬時的な高速処理が必要となり、処理可能な高性能デバイス等を採用する必要がある。また、HARQの再送データは、送信タイミングが決まっており、優先的にスケジューリングされるため、MTCのように優先度が低いデータであっても、瞬時的に他のデータより優先度が上がり、他の優先度の高いデータの送信を阻害することがある。
前述の課題を克服するために、移動端末毎または、無線ベアラ毎にTTIの周期を設定でき、それらを混在可能な構成とする。図31は、移動端末UE#1および移動端末UE#2のTTIの周期の一例を示す図である。OFDMシンボル長をSLとする。例えば、図31に示すように、ある移動端末UE#1は低処理遅延で動作させるために、1TTIをT11、例えば0.1msで動作させ、MTCのような移動端末UE#2は1TTIをT12、例えば1000msと長く設定することが可能なシステムとする。また、混在するTTI長を全て、基準TTI長の整数倍とすることで、異なるTTI長の通信端末が混在した場合のRBリソース割当てのスケジューリング制御が簡易になる効果がある。
このようにすることによって、MTCのような移動端末はHARQ周期も長くすることが可能となり、瞬時的な移動端末の負荷、および瞬時的な無線リソースの不足を解消することができる。
図32は、異なるTTIが混在した場合のHARQ周期の一例を示す図である。図32の横軸は時間tを表す。移動端末UE#1は、短いTTIを設定されており、移動端末UE#2は長いTTIが設定されている。
ステップST4101で基地局BSは移動端末UE#1にデータを送信する。ステップST4102は移動端末UE#1のTTI長(以下「TTIL」と記載する場合がある)を示しており、HARQ処理を実行するデータ長である。移動端末UE#1はステップST4102の期間のデータを復調し、HARQ ACK/NACKをステップST4103で基地局BSに返信する。基地局BSは、ステップST4103の結果を見て、NACKの場合、次のデータをステップST4101で再送する。
移動端末UE#1の例と同様に、移動端末UE#2に対しては、ステップST4104でデータを送信、ステップST4105でデータを受信し、そして、復調結果をステップST4106で基地局BSに返信する。
この図32に示すように移動端末によっては、HARQ周期を変更することができ、優先度の低いデータに対する再送を、優先度が高いデータと同じ時間間隔で再送する必要が無く、移動端末UE#1のような優先度の高い移動端末のデータの送信を阻害することを低くすることができる。なお、1TTI中に送信するデータは、任意にRBリソース割当てができるとともに、データ量も制御できる構成とすることで、複数移動端末が混在した場合に、より柔軟なスケジューリングが可能となり、移動端末毎の優先制御の実現が容易になる。
TTIの周期を混在させる方法として、基準のTTI(最小時間のTTI)を決めて、そのTTIの整数倍のTTIを設定可能とする方法がある。その場合、基地局装置は、基準のTTIに合せて動作することで、スケジューリングが簡易にすることができる。
TTI内のOFDMシンボルへのデータ割当ては、LTEシステム方式の下り信号のように連続している必要はなく、単位時間当たりの処理量を減らすことで、MTCなどで使用される低速度デバイスでも処理できる割当ても可能となる。図33は、TTI内のOFDMシンボルへのデータ割当ての一例を示す図である。図33では、単位時間当たりの処理量を減らした例を示す。具体的には、40ms当たり、4シンボル分のデータを送信する例である。
図33(a)では、TTI長T21が1msの場合の例を示し、図33(b)では、TTI長T23が40msの場合の例を示している。TTI長T21が1msの場合、1サブフレーム当たりの処理データ量は最大4シンボル分となる。また、HARQ再送がされた場合、40msの前半に負荷が集中する。例えば、T22、例えば7msが経過した後に再送データ(RTD)を受信した場合は、9ms間で8シンボル処理されることになる。一方で、TTI長T23を40msにした場合は、1サブフレーム当たりの処理データ量は最大1シンボル分であり、HARQ再送が発生した場合でも、40ms上のタイミングで再送が実行される。例えば、図33(b)は、TTI後、T24、例えば7ms再送が実行された例である。
図33(b)において、さらに移動端末の低消費電力化を図るために、データの存在するシンボルだけ、LTE方式のDRX(Discontinuous Reception)のように、移動端末は起動し、処理を実行することも有効である。その場合、PDCCH(スケジューリング情報)をデコードしなくてもよいように、固定のスケジューリングを実行する方法、1TTI内のデータの割当てをPDCCH(スケジューリング情報)で事前に通知する方法、および時間方向のRB割当ては一定周期とする方法がある。
TTIの設定の単位は、(1)移動端末毎、(2)無線ベアラ毎、(3)ある一定時間毎、(4)送信データ(パケット)毎、がある。また、TTIの設定を、基地局・移動端末で共有する方法としては、L1/L2制御情報、MAC制御情報、RRC制御情報がある。
L1/L2制御情報としては、LTEシステムでは物理下り制御チャネル(PDCCH)がある。L1/L2制御情報にTTIの設定を示す情報を追加することで、送信データ毎のTTIの設定を選択可能となる。下り送信用であれば、下り共有チャネルの割り当て情報にTTIの設定を付加、上り送信に関しては、上りスケジューリンググラントの情報にTTIの設定を付加してもよい。この場合、(1)移動端末毎、(2)無線ベアラ毎、(3)ある一定時間毎、(4)送信データ(パケット)毎のいずれの変更も可能となる。
MAC制御情報としては、Layer2レベルの初期設定または再設定を実行するような情報にTTIの設定を付加して、設定のタイミングでTTIの設定を変更する。LTEシステム方式では、RRC接続再設定(RRC Connection Reconfiguration)などに当たる。この場合は、(1)移動端末毎、(2)無線ベアラ毎、(3)ある一定時間毎の変更が可能となる。
RRC制御情報としては、UE capability情報に付加して、移動端末の無線接続設定時にHARQの実行の有無を設定する。この場合は、(1)移動端末毎に設定可能となる。
また、LTEシステム方式では、QCIs(Quality Class Identifiers)で無線ベアラ毎のQoS(Quality of Service)を規定している。このQCIsテーブルにTTIの設定を加えて、(2)無線ベアラ毎に設定可能とする構成もある。
また、多素子アンテナを用いたビーム形成をするシステムでは、ビーム毎にTTIの設定を変更するのも有効である。例えば、高速移動する移動端末と通信している場合、および細いビームを使用している場合は、短時間でビームの照射範囲の外に移動端末が移動してしまうので、TTI周期を短くして、移動端末におけるビームの受信電力の強さ、およびMIMO(Multiple Input and Multiple Output)のプリコーディング(Precoding)などに無線伝送区間のチャネル情報をフィードバックして、ビームを向ける方向を制御する必要がある。逆に、太いビームを使用している場合は、細いビームを使用している場合に対して、TTI周期を長くしても、ビーム照射範囲外に移動端末が移動してしまうことは少なくなる。一般的に、アンテナ素子数が多い場合は、ビーム幅が細くなり、素子数が少ない場合は、ビーム幅が太くなる。そのため、アンテナ素子数に対して、TTI長を決めるのも有効である。
TTI長を移動端末に知らせる方法としては、PDCCHなどのL1/L2制御情報を使用して通知する方法、MACのスケジューリング情報で通知する方法、およびRRCメッセージで通知する方法がある。
実施の形態7.
LTEシステム方式では、下り同期信号は送信周波数の中心の72サブキャリア(1.08MHz帯域分)のみに割り当てられている。図34は、同期信号(SS)およびデータの割当ての一例を示す図である。5Gシステムでは使用する周波数帯域BWが広くなる(例えば、500MHz)ため、中心周波数W1のサブキャリアのみに割り当てた場合、全ての移動端末が中心周波数で同期したのち、データ送受信で使用する周波数帯域W2へ移動する必要がある。
前述のようなシステムの場合、狭周波数帯域しか使用しないデバイスなどでも、2周波数帯域に対応する必要あり、広周波数帯域に対応したRFデバイスを使用したり、2周波数間での周波数切替する回路を搭載したり、コストアップにつながる。
また、狭周波数の1周波数帯域しか対応しない移動端末が多数ある場合は、全ての低速通信デバイスを中心周波数の周辺に割り当てる必要があり、MMC(Massive Machine Connection)のような大量の移動端末が接続される条件では、リソース不足が発生する可能性がある。
上記の解決方法として、LTE−Aシステム方式のCA(Carrier Aggregation)が考えられる。CA方式では、20MHz帯域のCC(Component Carrier)を最大5個配置することで、100MHzなどの広帯域化を実現しており、その場合、20MHz毎に中心周波数を割当てができるため、20MHz毎に同期信号(SS)を配置することが可能である。しかし、高速伝送可能な移動端末は、20MHz毎にFFTなどの処理を実行する必要があり、処理が複雑になる。5Gシステムでは、500MHzを超える帯域を使用するため、処理の簡易化のために、FFTなどの処理単位は大きくなることが考えられる。その場合は、前述のMMC対応のリソース不足などの問題が発生する。
前述の課題を解決するために、同期信号(SS)を中心周波数だけでなく、全帯域または、センサなどの狭周波数帯域対応の移動端末に使用する周波数帯域に一定の周波数間隔で配置する(例えば、20MHz間隔)。そうすることで、移動端末はデータ通信で使用する周波数の近くの同期信号(SS)で同期することができ、2周波数帯域対応する必要がなくなる。また、MMCなどの大量の移動端末が接続されるシステムにおいても、リソース配分が自由に行うことができるようになる。
図35は、周波数帯域における同期信号(SS)の配置の一例を示す図である。図35の横軸は周波数fを表す。図35では、全周波数帯域BWに同期信号(SS)を割当てた例を示す。中心周波数の同期信号(SS)を4401に、それ以外にSS配置を周波数間隔AFIで追加配置した同期信号(SS)を4402に示す。4403がある移動端末が使用する周波数のデータである。4403のデータを復調する移動端末は、中心周波数の同期信号(SS)4401で同期をとる必要がなく、データに隣接した追加の同期信号(SS)4402で同期をとることができ、狭帯域周波数のみの対応で通信が可能となる。
同期信号(SS)の配置方法としては、構成ファイル(コンフィグレーションファイル(configuration file))で、自由に同期信号(SS)の位置を変更することができるようにする。例えば、MMC環境のような狭周波数帯域にしか対応していない移動端末を大量に収容する必要がない基地局では、同期信号(SS)は中心周波数のみに配置し、MMC環境のような狭周波数帯域にしか対応していない移動端末を大量に収容する必要がある基地局では、全帯域または、広帯域に同期信号(SS)を配置する。
構成ファイルの例としては、各基地局が持っており、同期信号(SS)の割当てられる周波数方向の情報として、同期信号(SS)割当てのサブキャリアの周波数、および同信号(SS)の周波数割り当て周期(例えば、20MHz周期)の情報、また、時間方向の情報として、同期信号(SS)割当ての時間位置(サブフレーム位置など)、および同期信号(SS)の時間方向の割り当て周期(例えば、10ms周期)の情報が記載されており、各基地局は起動時にファイルから上記情報を読み出し、同期信号の割当て設定および報知情報の通知情報に適用する。
また、構成ファイルの代わりに基地局の上位装置のMME/S−GWから設定されてもよい。その場合、CA(Carrier Aggregation)およびDC(Dual Connectivity)などのAssisted構成時に周辺セルの同期信号割当て情報に関しても、MME/S−GWから設定が可能となり、基地局間で通知する必要がなくなり、制御インタフェースを簡易にできる。
図36は、周波数帯域における同期信号(SS)の配置の他の例を示す図である。図36の横軸は周波数fを表す。図36では、MMC用の割当て周波数帯域のみに同期信号(SS)を配置した例を示す。この例では、周波数全帯域BWに追加の同期信号(SS)を配置せずに、MMCで使用される周波数帯域にのみMMC用SS配置周波数AFとして、追加の同期信号(SS)4503を配置する。こうすることで、通常の広帯域データ送受信が可能な移動端末が使用する周波数領域には、同期信号(SS)を配置しないため、無駄な同期信号(SS)を配置する必要がなくなる。
移動端末の基地局への同期方法としては2つの方法がある。1つは、ブラインド検出であり、1つは、CA(Carrier Aggregation)およびDC(Dual Connectivity)などのAssisted構成時に、SCellおよびSeNB(Secondary eNB)に接続する際に、PCellおよびMeNB(Master eNB)から、同期信号(SS)の割当てられている周波数方向の情報として、同期信号(SS)割当てのサブキャリアの周波数、および同信号(SS)の周波数割り当て周期(例えば、20MHz周期)の情報、また、時間方向の情報として、同期信号(SS)割当ての時間位置(サブフレーム位置など)、および同期信号(SS)の時間方向の割り当て周期(例えば、10ms周期)の情報を得る方法である。
SCellおよびSeNBの同期信号の割当て情報は、PCellおよびMeNBの周辺セル情報として、報知情報に含まれているとよい。また、SCellおよびSeNBのSIB情報もPCellおよびMeNBの報知情報で通知してもよい。そうすることで、移動端末は、SCellおよびSeNBの通信に関して、同期後、SCellおよびSeNBのSIB情報を取得する処理は必要なくなり、データ通信で使用する周波数帯域のみに対応した処理をするだけで良くなり、装置の簡易化および低コスト化を図ることができる。また、SCellおよびSeNBでのSIB取得処理がなくなるので、即時にデータ通信を開始することが可能となる効果もある。
ブラインド検出の場合、データ通信で使用する周波数帯の同期信号(SS)を最初にサーチし、同期信号(SS)を捕捉できた場合は、その同期信号(SS)を使用しフレーム同期し、通信制御を進める。当該周波数帯での同期信号(SS)を捕捉できなかった場合は、中心周波数の同期信号(SS)を使用し、基地局との同期を実行する。
Assisted構成の場合、移動端末は、マスタの基地局より、追加されるセルおよびCCに対する同期信号(SS)の挿入位置の情報(周波数・時間)を得る。例えば、RRC情報の隣接セルリスト(Neighboring Cell List)として通知される。その上で、追加されるセルおよびCCの該当の周波数および時間で同期信号(SS)のサーチ処理を実行する。
図37は、同期信号検出処理に関る通信端末の処理手順を示すフローチャートである。図37に示すフローチャートの各処理は、通信端末によって実行される。通信端末によってセルサーチが開始されると、図37に示すフローチャートの処理が開始され、ステップST4601に移行する。
ステップST4601において、通信端末は、Assisted構成であるか否かを判断する。Assisted構成であると判断された場合は、ステップST4602に移行し、Assisted構成でないと判断された場合は、ステップST4604に移行する。
ステップST4602において、通信端末は、追加されるセル(以下「追加セル」という場合がある)の同期信号(SS)が挿入される周波数帯域(以下「同期信号(SS)挿入周波数帯域」という場合がある)が、マスタの基地局から指定されているか否かを確認する。具体的には、通信端末は、同期信号(SS)挿入周波数帯域を表す同期信号挿入周波数帯域情報が得られるか否かを判断することによって、同期信号(SS)挿入周波数帯域が指定されているか否かを判断する。
同期信号(SS)挿入周波数帯域が指定されていると判断された場合は、ステップST4603に移行し、指定されていないと判断された場合は、ステップST4604に移行する。
ステップST4603において、通信端末は、指定された周波数帯域の同期信号(SS)を用いて、同期処理を行う。
ステップST4601においてAssisted構成でないと判断された場合、および、ステップST4602において追加セルの同期信号(SS)挿入周波数帯域情報が得られず、同期信号(SS)挿入周波数帯域が指定されていないと判断された場合は、通信端末は、ステップST4604〜ステップST4606において、ブラインド検出を行う。
まず、ステップST4604において、通信端末は、データ通信で使用する周波数帯域の同期信号(SS)を用いて同期処理を試行する。ステップST4605において、通信端末は、同期できたか否かを判断する。同期できたと判断された場合は、同期信号(SS)の同期処理を終了し、RS検出およびデータ通信へ移行する。同期できないと判断された場合は、データ通信で使用する周波数帯域の中心周波数の同期信号(SS)を用いて同期処理を行う。その後、同期信号(SS)の同期処理を終了し、RS検出およびデータ通信へ移行する。
中心周波数の同期信号(SS)は、共通的に使用されるため最小時間単位(例えば、1ms周期)で挿入するが、中心周波数以外の同期信号(SS)の挿入方法としては、収容する移動端末に合せて、間引き送信(例えば、1秒周期)することも可能である。例えば、中心周波数以外の同期信号(SS)は、MTCのような移動端末で使用することで、同期捕捉時間に時間がかかってもよいため、長周期の同期信号(SS)を使用することができる。その場合は、中心周波数以外の同期信号(SS)を長周期で送信することで、同期信号(SS)のリソースを減らすことででき、データ送信に割当て可能な無線リソースを増やすことができる効果がある。
図38は、周波数方向の同期信号(SS)の配置方法の一例を示す図である。図38の横軸は周波数fを表し、縦軸は時間tを表す。中心周波数の同期信号(SS)4701は、例えば10ms置きに送信される。MMC−1用の同期信号(SS)4702は、比較的低周期で動作する移動端末を収容する周波数帯域に、MMC−1用SS配置周波数AF1を指定して、配置されており、例えば、40ms周期で同期信号(SS)を配置する。
MMC−2用の同期信号(SS)4703は、比較的高周期で動作する移動端末を収容する周波数帯域に、MMC−2用SS配置周波数AF2を指定して、配置されており、例えば、20ms周期で割当てを実行する。追加で配置される同期信号(SS)4702および同期信号(SS)4703は、中心周波数と同じタイミングで送信されてもよい。同期信号(SS)4702の配置が例である。その場合は、Assisted構成などで、マスタの基地局では中心周波数で同期をとり、追加されるセルでは、中心周波数と同期したタイミングのみ同期信号(SS)を検出処理することで、省電力化をするようなこともできる。
また、同期信号(SS)4703のように時間方向にシフトしてもよい。この場合、時間当たりの同期信号(SS)割当て占有率を落とすことで、高速伝送を実行する移動端末へのリソース割当てを早くすることが可能となる。同期信号(SS)が占有している時間で高速伝送する場合に、データの割当てができず、次スロットに回る可能性があるためである。
また、多素子アンテナを用いたビーム形成をするシステムでは、ビーム毎に追加される同期信号(SS)の配置を変更しても有効である。例えば、高速移動する移動端末と通信する場合、および細いビームを使用している場合は、追加配置する同期信号(SS)の時間方向の割合を増やしたり、周波数方向の同期信号(SS)挿入周期を短くしたりして、移動端末が同期しやすくすることもできる。
本実施の形態で開示した構成は、基地局が周辺セルの基地局を検出するネットワークリスニング(Network Listening)用の同期信号(SS)として用いてもよい。
また、基地局からメジャメントコンフィグレーション(measurement configuration)(RRC)を送信し、移動端末が、この設定に従い、メジャメントレポート(measurement report)(RRC)を送信する場合に、本実施の形態で開示した構成を適用し、SS配置周波数帯域のみを測定対象とすることで、移動端末の処理負荷を軽減することが可能である。
実施の形態8.
第5世代では、屋外で大容量通信できる基地局が多数必要になるが、有線回線、特に、光回線は主に屋内、あるいは、地下に敷設されており、ビル壁および電信柱には光通信のインタフェースが必要な装置が敷設困難な場合がある。また、単純なリピータでは、多数の基地局が設置される場合、無線環境の変化に適応することができず、十分に干渉を低減できないという問題がある。
図39は、本発明の実施の形態8の通信システムの構成を示す図である。図39を用いて、光通信装置が敷設できない電信柱に基地局を設置する例を説明する。
SGWおよびMME(以下「SGW/MME」という)5001は、基地局(以下「BS」という場合がある)5002とBS5003と接続し、各BS間とのデータの授受、各BSの制御管理を行う。BS5002は、自局エリア内の移動端末(UE)と通信を行うとともに、BS5003と通信を行う。BS5003のアンテナは、指向性ビーム5007,5008を形成している。
BS5002からは、本来、BS5003で必要となる情報が全て無線経由で送受信する。後述する無線インタフェースを用いるとともに、指向性ビーム、時間、空間リソースを干渉しないように使用することで、光通信装置の敷設が不要な基地局を設置することができる。
図40は、本発明の実施の形態8の通信システムの構成を示すブロック図である。図40を用いて、無線経由で基地局をつなげる方法を説明する。本実施の形態の通信システムは、SGW/MME5001、BS5002、BS5003、UE5004,5005,5006を備えて構成される。BS5002は、基地局送信処理部5101および基地局受信処理部5102を備える。BS5003は、受信アンテナ部5103、基地局モード受信処理部5105、移動端末モード受信処理部5106、基地局管理制御部5107、基地局モード送信処理部5108、移動端末モード送信処理部5109、送信アンテナ部5110およびスケジューラ5111を備える。
SGW/MME5001とBS5002とは、LTE/LTE−AにおけるS1インタフェースで接続されている。SGW/MME5001から入力された信号は、基地局5002の基地局送信処理部5101によって、ユーザプレイン(U-plane)のデータ(DSCH)として送信処理される。
基地局5003では、スケジューラ5111の指示5124によって、受信アンテナ部5103で、指向性を基地局5002に向けたビーム制御を行うのが望ましい。また、スケジューラ5111の指示5118によって、基地局5002から送信されてきたデータであると判断された信号は、移動端末モード受信処理部5106に与えられる。
移動端末モード受信処理部5106は、UE5004,5005,5006で行われる下り信号受信処理と同じ信号処理、例えば復号処理などを行う。また、移動端末モード受信処理部5106では、受信品質を測定、あるいは、基地局5002での受信品質のフィードバック情報5119を受信して、スケジューラ5111に与える。
移動端末モード受信処理部5106で信号処理が行われた信号5115は、基地局モード送信処理部5108に与えられる。基地局モード送信処理部5108では、BS5002の基地局送信処理部5101と同じ信号処理、例えば符号処理などを行う。また基地局モード送信処理部5108は、スケジューラ5111からの指示5120に従ってリソースのマッピングを行い、送信アンテナ部5110経由で、UE5004,5005,5006に送信する。
このとき、送信アンテナ部5110では、スケジューラ5111の指示5125によって、指向性をUE5004,5005,5006に向けたビーム制御を行うのが望ましい。また、移動端末モード受信処理部5106において、基地局の保守管理データ、S1AP(S1 Application Protocol)、X2AP(X2 Application Protocol)などの制御信号であると判断された信号5112は、基地局管理制御部5107に与えられる。
UE5004,5005,5006から送信された信号は、スケジューラ5111からの指示5124によって、BS5003の受信アンテナ部5103によって、各UEに指向性を向けたビームで受信される。
スケジューラ5111の指示5116によって、UE5004,5005,5006から送信されてきたデータであると判断された信号は、基地局モード受信処理部5105に与えられる。
基地局モード受信処理部5105は、基地局で行われる上り信号受信処理と同じ信号処理、例えば復号処理などを行う。また、基地局モード受信処理部5105では、受信品質を測定、あるいは、UE5004,5005,5006での受信品質のフィードバック情報5117を受信して、スケジューラ5111に与える。
基地局モード受信処理部5105で信号処理が行われた信号5114は、移動端末モード送信処理部5109に与えられる。移動端末モード送信処理部5109は、基地局の保守管理データ、S1AP、X2APなどの制御信号5113と合わせて、UEと同じ信号処理、例えば符号処理などを行う。また、移動端末モード送信処理部5109は、スケジューラ5111からの指示5122に従ってリソースのマッピングを行い、送信アンテナ部5110経由で、BS5002に与える。
このとき、送信アンテナ部5110では、スケジューラ5111の指示5125によって、指向性をBS5002に向けたビーム制御を行うのが望ましい。
以上のように、本実施の形態の通信システムによれば、基地局が多数設置される場合でも容易に基地局を増設ができるようになる。
BS5002とBS5003との間の無線によるインタフェース方法は、以下の3つに分けられる。バックホール信号を伝送する方式(以下「バックホール信号伝送方式」という場合がある)と、デュアルコネクティビティで伝送されるMeNB−SeNB間信号を伝送する方式(以下「デュアルコネクティビティ信号伝送方式」という場合がある)と、フロントホール信号を伝送する方式(以下「フロントホール信号伝送方式」という場合がある)である。3つの信号伝送方式の機能ブロック図の違いは図41〜図54に示す。
図41は、バックホール信号伝送方式を用いる場合の基地局送信処理部5101の構成を示すブロック図である。バックホール信号伝送方式を用いる場合、基地局送信処理部5101は、IP部5201、UDP(User Datagram Protocol)/SCTP(Stream Control Transmission Protocol)/TCP(Transmission Control Protocol)部52021、GTP−U(General Packet Radio Service Tunneling Protocol for User Plane)部5203、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)部52041、RLC(Radio Link Control)部5205、MAC(Medium Access Control)部5206、CRC付与部5207、チャネルコーディング(Ch coding)部5208、変調部5209、プリコーディング(Precoding)部5210、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)部5211および無線送信処理部5212を備える。
図42は、デュアルコネクティビティ信号伝送方式を用いる場合の基地局送信処理部5101の構成を示すブロック図である。IP部5201、UDP/SCTP/TCP部52022、GTP−U部5203、PDCP相当部52242、RLC部5205、MAC部5206、CRC付与部5207、チャネルコーディング(Ch coding)部5208、変調部5209、プリコーディング(Precoding)部5210、OFDM部5211および無線送信処理部5212を備える。PDCP相当部52242は、PDCP部に相当する機能を有する。
図43は、フロントホール信号伝送方式を用いる場合の基地局送信処理部5101の構成を示すブロック図である。IP部5201、UDP/TCP部52023、GTP−U部5203、PDCP部52041、RLC部5205、MAC部5206、CRC付与部5207、チャネルコーディング(Ch coding)部5208、変調部5209、プリコーディング(Precoding)部5210、OFDM部5211および無線送信処理部5212を備える。
図44は、バックホール信号伝送方式を用いる場合の基地局受信処理部5102の構成を示すブロック図である。無線受信処理部5213、OFDM部5214、ポストコーディング(Postcoding)部5215、復調部5216、チャネルデコーディング(Ch Decoding)部5217、CRCチェック部5218、MAC部5219、RLC部5220、PDCP部52211、GTP−U部5222、UDP/SCTP/TCP部52231およびIP部5224を備える。
図45は、デュアルコネクティビティ信号伝送方式を用いる場合の基地局受信処理部5102の構成を示すブロック図である。無線受信処理部5213、OFDM部5214、ポストコーディング(Postcoding)部5215、復調部5216、チャネルデコーディング(Ch Decoding)部5217、CRCチェック部5218、MAC部5219、RLC部5220、PDCP相当部52212、GTP−U部5222、UDP/SCTP/TCP部52232およびIP部5224を備える。
図46は、フロントホール信号伝送方式を用いる場合の基地局受信処理部5102の構成を示すブロック図である。無線受信処理部5213、OFDM部5214、ポストコーディング(Postcoding)部5215、復調部5216、チャネルデコーディング(Ch Decoding)部5217、CRCチェック部5218、MAC部5219、RLC部5220、PDCP部52211、GTP−U部5222、UDP/TCP部52233およびIP部5224を備える。
図47は、基地局モード受信処理部5105の構成を示すブロック図である。基地局モード受信処理部5105は、無線受信処理部5213、OFDM部5214、ポストコーディング(Postcoding)部5215、復調部5216、チャネルデコーディング(Ch Decoding)部5217、CRCチェック部5218、MAC部5219、RLC部5220およびPDCP部5221を備える。
図48は、バックホール信号伝送方式を用いる場合の移動端末モード受信処理部5106の構成を示すブロック図である。無線受信処理部5313、OFDM部5314、ポストコーディング(Postcoding)部5315、復調部5316、チャネルデコーディング(Ch Decoding)部5317、CRCチェック部5318、MAC部5319、RLC部5320およびPDCP部5321を備える。
図49は、デュアルコネクティビティ信号伝送方式を用いる場合の移動端末モード受信処理部5106の構成を示すブロック図である。無線受信処理部5313、OFDM部5314、ポストコーディング(Postcoding)部5315、復調部5316、チャネルデコーディング(Ch Decoding)部5317、CRCチェック部5318、MAC部5319、RLC部5320およびPDCP相当部5322を備える。
図50は、フロントホール信号伝送方式を用いる場合の移動端末モード受信処理部5106の構成を示すブロック図である。無線受信処理部5313およびOFDM部5314を備える。
図51は、バックホール信号伝送方式を用いる場合の基地局モード送信処理部5108の構成を示すブロック図である。PDCP部5304、RLC部5305、MAC部5306、CRC付与部5307、チャネルコーディング(Ch coding)部5308、変調部5309、プリコーディング(Precoding)部5310、OFDM部5311および無線送信処理部5312を備える。
図52は、デュアルコネクティビティ信号伝送方式を用いる場合の基地局モード送信処理部5108の構成を示すブロック図である。PDCP相当部5303、RLC部5305、MAC部5306、CRC付与部5307、チャネルコーディング(Ch coding)部5308、変調部5309、プリコーディング(Precoding)部5310、OFDM部5311および無線送信処理部5312を備える。
図53は、フロントホール信号伝送方式を用いる場合の基地局モード送信処理部5108の構成を示すブロック図である。OFDM部5311および無線送信処理部5312を備える。
図54は、移動端末モード送信処理部5109の構成を示すブロック図である。移動端末モード送信処理部5109は、PDCP部5324、RLC部5325、MAC部5326、CRC付与部5327、チャネルコーディング(Ch coding)部5328、変調部5329、プリコーディング(Precoding)部5330、OFDM部5331および無線送信処理部5332を備える。
まず、図41〜図46でBS5002の基地局送信処理部5101の違いを説明する。
バックホール信号伝送方式は、BS5003が、SGW/MME5001と光回線で接続されている場合は、基地局として動作できる信号、具体的にはS1AP信号、S1−U信号、X2AP信号、X2−U信号、保守装置間信号が無線信号化処理され、無線でBS5002から送信される。例えば、図41のUDP/SCTP/TCP部52021がUDP(User Datagram Protocol)であれば、S1−U信号、あるいは、X2−U信号と判断し、ポート番号で各ユーザを分離する。例えばユーザIDなどの無線リソースIDと関連付けを行う。これらはGTP−U部5203で、GTP−U(GPRS(General Packet Radio Service) Tunneling Protocol for User Plane)の処理を行う。
次に、UDP/SCTP/TCP部52021がSCTPであれば、セッション毎にS1AP信号、あるいは、X2AP信号と関係付けを行う。これらのデータもユーザの一種として、PDCP〜L1で必要となる全てのパラメータを生成するとともに、PDCP部52041においてPDCP処理を行う。
同様に、UDP/SCTP/TCP部52021がTCPであれば、保守用の信号と判断し、ユーザの一種として、PDCP〜L1で必要となる全てのパラメータを生成するとともに、PDCP部52041においてPDCP処理を行う。
その他IP(Internet Protocol)部5201、および、RLC(Radio Link Control)部5205〜無線送信処理部5212は全ての方式で同一である。
同様に、BS5002の基地局受信処理部5102における、方式毎の違いは上記の逆の処理を行う点である。図44のPDCP52211でPDCP処理を行った後、無線リソースとの関係付けを逆引きして、UDP/SCTP/TCP部52231に戻す。その他IP部5224、および、無線受信処理部5213〜RLC部5220は全ての方式で同一である。
デュアルコネクティビティ信号伝送方式は、MeNB−SeNB間信号を伝送する全ての信号、具体的にはXnAP信号、Xn−U信号[PDCP相当]、保守装置間信号が無線信号化処理され、無線でBS5002から送信される。対応する信号が異なるため、図42のUDP/SCTP/TCP部52022は、バックホール信号伝送方式と処理が異なる。
バックホール信号伝送方式との違いはPDCPではなく、PDCPと同等機能、例えば装置分割による新たな制御プレイン(C-Plane)制御、上りの順番制御などになる。
同様に、基地局5002の基地局受信処理部5102における、方式毎の違いは上記の逆の処理を行う点である。図45のPDCP相当部52212においてPDCP相当処理を行った後、無線リソースとの関係付けを逆引きして、UDP/SCTP/TCP部52232に戻す。その他IP部5224、および、無線受信処理部5213〜RLC部5220は全ての方式で同一である。
フロントホール信号伝送方式は、L1信号および保守装置間信号が無線信号化処理され、無線でBS5002から送信される。L1信号は、例えば、下りDA入力信号および上りAD出力信号、あるいは、下りプリコーディング後信号および上りポストコーディング前信号、あるいは、L1−MAC間信号である。対応する信号が異なるため、図43のUDP/TCP部52023は、バックホール信号伝送方式と処理が異なる。
同様に、BS5002の基地局受信処理部5102における、方式毎の違いは上記の逆の処理を行う点である。図46のPDCP52211においてPDCP処理を行った後、無線リソースとの関係付けを逆引きして、UDP/TCP部52233に戻す。その他IP部5224、および、無線受信処理部5213〜RLC部5220は全ての方式で同一である。
図47〜図53に、BS5003の基地局モード受信処理部5105、移動端末モード受信処理部5106、基地局モード送信処理部5108、移動端末モード送信処理部5109を示す。フロントホール信号伝送方式については、下りプリコーディング後・上りポストコーディング前信号で、無線信号化された機能ブロックの例を示す。
以上詳細を記載したように、各方式のリソース管理機能部において、BS5002とBS5003との間の信号と、BS−UE間の信号を、同一の無線周波数帯域内で、時間、周波数、空間を多重できる。
例えば、UE5006は、BS5002と方向が同じとなり、空間分離できないが、時間・周波数を分けたリソース領域5011を使用することで、安定した通信が提供できる。
また、BS5002とBS5003との間では、周囲の電波干渉が大きく、ある周波数が使えなくても、BS5003の近傍であれば、当該周波数の電波干渉が少なく使用できる場合、リピータと異なり、柔軟に無線リソース割り当てを行うことで移動端末と安定した通信が実現できる。
また、バックホール信号伝送方式を実現するには、以下の方法が有効である。
第一の方法は、基地局5003に入力される5種の信号(S1AP信号、S1−U信号、X2AP信号、X2−U信号、保守装置間信号)の一部、あるいは、全てを1台の移動端末として無線伝送する方法である。無線暗号化処理も1つにまとめられる。例えば、アンテナの指向性制御についても通信相手が1つであることが分かっているので、信号毎に処理する必要がなくなる。
第二の方法は、基地局5003に入力される5種の信号を別々の移動端末として無線伝送する方法である。別々の移動端末と同等のIDを持ち、別の無線暗号化を行い、パラメータの異なる無線送信手順(PDCP、RLC、MAC)による送受信を行う方法である。接続先が異なる信号を基地局でマージする機能が不要になるため、例えば、接続される周辺基地局数(接続するX2の本数)の増減に対して当該信号の追加または削除だけをすればよい。
デュアルコネクティビティ信号伝送方式も、バックホール信号伝送方式と同様、3種の信号(XnAP信号、Xn−U信号[PDCP相当]、保守装置間信号)の一部、あるいは、全てを1台の移動端末として無線伝送する方法と、個別の移動端末とする方法が有効である。
フロントホール信号伝送方式も、バックホール信号伝送方式と同様、2種の信号(L1信号、保守装置間信号)を1台の移動端末として無線伝送する方法と、個別の移動端末とする方法が有効である。
実施の形態8 変形例1.
災害などにより有線回線が切断され、基地局が使用不能になった場合でも、基地局が使えるようになる方法を開示する。
実施の形態8におけるBS5003について、有線回線が不要とできる実施の形態8の機能に加え、自局の有線断、あるいは、通常有線回線無しで運用していた基地局が、通常接続している基地局と接続断となったことを検出したとき、移動端末と同一の周辺セルをサーチする機能を設けるとよい。有線断については、TCPおよびSCTPのハートビートのような回線が正常であることを確認できる信号が途絶えたことに基づいて判定してもよいし、イーサネット(登録商標)レベルでのLOF(Loss of Frame)などを使ってもよい。
さらに、サーチする際に、多素子アンテナによる素子数を増やすことで、実行放射電力(Equivalent Isotropic Radiated Power:EIRP)を大きくする機能を備えるとよい。
また、有線が復旧時に使用可能かどうか自己診断する機能を備えるとよい。テスト用送信データを折り返し受信する機能で代替するもの有効である。自己診断結果が良好の時には、その旨を示す信号を定期的に送信する機能を備えるとよい。この信号は、P−SSまたはS−SSと異なる信号とするのが有効である。この際、多素子アンテナにより指向性を変えながら送信するとよい。
また、無線接続できるバックホール、デュアルコネクティビティのインタフェース、またはフロントホールが見つかったときに、プラグアンドプレイの接続シーケンスを実行する機能を備えるとよい。
また、周辺セルと通信開始する際には、災害時には音声が主要になるため、MCS(Modulation and channel Coding Scheme)、および送信電力制御の基準となる所要BLER(Block Error Rate)を高くする機能を備えるのも有効である。所要BLERは、例えば10−6であり、所要BLERを高くする機能によって、例えば10−2まで高くされる。
実施の形態8におけるBS5002について、BS5003が有線回線不要とできるための機能に加え、周辺で有線断になっているセルをサーチする機能を設けるとよい。通信未使用時の時間、周波数を使って、指向性を変えながら受信するとよい。
また、周辺で有線断になっているセルを検出できたが、有線回線が復旧できないときには、自局のサービスエリアを拡大して周辺で有線断になっているセルに向けてビーム割り当てを行う機能を備えるとよい。
基地局5002が、いわゆるキャパシティセルであり、通常運用時は、報知チャネルなどの共通チャネルを送信していないときでも、当該ビームには共通チャネルを送信する機能を備えるとよい。
前述の各実施の形態およびその変形例は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において、各実施の形態およびその変形例を自由に組合せることができる。また各実施の形態およびその変形例の任意の構成要素を適宜、変更または省略することができる。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
3201 MME/S−GW部、3202 eNB、3203 UE、3204 セル、3301 ICBS、3302 RRE、3303 RREのセル、3401 マクロeNB、3402 スモールeNB、3403 マクロセル、3404 スモールセル。

Claims (5)

  1. 複数の通信端末と、
    前記複数の通信端末と無線通信を行うための複数のセルを構成する少なくとも1つの基地局と
    を備える通信システムであって、
    前記少なくとも1つの基地局は、
    第1セルを第1無線フォーマットに従って構成し、
    前記第1セルに隣接する第2セルを、前記第1無線フォーマットとは異なる第2無線フォーマットに従って構成し、
    前記第1無線フォーマットで規定される第1データシンボルと前記第2無線フォーマットで規定される第2データシンボルのそれぞれの長さが、基準データシンボル長の整数倍に設定され、
    前記第1セルと前記第2セルの間の干渉制御が、前記第1データシンボルの長さと前記第2データシンボルの長さの最小公倍数の時間単位で行われることを特徴とする通信システム。
  2. 前記少なくとも1つの基地局は、前記第1セルを構成する第1基地局と、前記第2セルを構成する第2基地局とを含む複数の基地局であり、
    前記第1基地局と前記第2基地局が、前記第1セル用の前記第1データシンボルの長さの情報と、前記第2セル用の前記第2データシンボルの長さの情報とを共有することによって、前記第1セルと前記第2セルの間の干渉制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記少なくとも1つの基地局は、前記第1セルを構成する第1基地局と、前記第2セルを構成する第2基地局と、前記第1基地局および前記第2基地局を制御する制御基地局とを含む複数の基地局であり、
    前記制御基地局が、前記第1セル用の前記第1データシンボルの長さの情報と、前記第2セル用の前記第2データシンボルの長さの情報とを管理することによって、前記第1セルと前記第2セルの間の干渉制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 通信端末との無線通信のために少なくとも1つのセルを構成する基地局であって、
    前記基地局は、第1セルを第1無線フォーマットに従って構成し、
    前記第1セルに隣接する第2セルが、前記基地局または他の基地局によって、前記第1無線フォーマットとは異なる第2無線フォーマットに従って構成され、
    前記第1無線フォーマットで規定される第1データシンボルと前記第2無線フォーマットで規定される第2データシンボルのそれぞれの長さが、基準データシンボル長の整数倍に設定され、
    前記基地局は、前記第1セルと前記第2セルの間の干渉制御を、前記第1データシンボルの長さと前記第2データシンボルの長さの最小公倍数の時間単位で行うことを特徴とする基地局。
  5. 基地局が構成するセルを介して前記基地局と無線通信を行う通信端末であって、
    前記通信端末と前記基地局の無線通信に使用される第1セルが、前記基地局によって、第1無線フォーマットに従って構成され、
    前記第1セルに隣接する第2セルが、前記基地局または他の基地局によって、前記第1無線フォーマットとは異なる第2無線フォーマットに従って構成され、
    前記第1無線フォーマットで規定される第1データシンボルと前記第2無線フォーマットで規定される第2データシンボルのそれぞれの長さが、基準データシンボル長の整数倍に設定され、
    前記通信端末は、前記第1セルと前記第2セルの間の干渉制御を、前記第1データシンボルの長さと前記第2データシンボルの長さの最小公倍数の時間単位で行うことを特徴とする通信端末。
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