<法的事項の遵守>
本明細書に記載の開示は、通信の秘密など、本開示の実施に必要な実施国の法的事項遵守を前提とすることに留意されたい。
本開示に係る端末による送信または受信に係る状況を確認できる表示方法等を実施するための実施形態について、図面を参照して説明する。
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る通信システム1の構成を示す。図1に開示されるように、通信システム1では、ネットワーク30を介してサーバ10と、端末20(端末20A,端末20B,端末20C)とが接続される。サーバ10は、ネットワーク30を介してユーザが所有する端末20に、端末20間でのメッセージの送受信を実現するサービスを提供する。なお、ネットワーク30に接続される端末20の数は限定されない。
ネットワーク30は、1以上の端末20と、1以上のサーバ10とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク30は、端末20がサーバ10に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
ネットワーク30のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよいし、そうでなくてもよい。ネットワーク30は、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDN(integrated service digital networks)、無線LAN、LTE(long term evolution)、CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク30は、1つまたは複数のネットワーク30を含むことができる。
端末20(端末20A,端末20B,端末20C)は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。端末20は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、または他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、端末20は情報処理端末と表現されてもよい。
端末20A、端末20Bおよび端末20Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明においては、端末20について説明する。また、必要に応じて、ユーザXが利用する端末を端末20Xと表現し、ユーザXまたは端末20Xに対応づけられた、所定のサービスにおけるユーザ情報をユーザ情報Xと表現する。なお、ユーザ情報とは、所定のサービスにおいてユーザが利用するアカウントに対応付けられたユーザの情報である。ユーザ情報は、限定でなく例として、ユーザにより入力される、または、所定のサービスにより付与される、ユーザの名前、ユーザのアイコン画像、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向、ユーザの識別子などのユーザに対応づけられた情報を含み、これらのいずれか一つまたは、組み合わせであってもよいし、そうでなくてもよい。
サーバ10は、端末20に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。サーバ10は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。サーバ10は、限定でなく例として、サーバ装置、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、サーバ10は情報処理装置と表現されてもよい。サーバ10と端末20とを区別する必要がない場合は、サーバ10と端末20とは、それぞれ情報処理装置と表現されてもよいし、されなくてもよい。
<ハードウェア(HW)構成>
図1を用いて、通信システム1に含まれる各装置のHW構成について説明する。
(1)端末のHW構成
端末20は、制御部21(CPU:central processing unit(中央処理装置))、記憶部28、通信I/F22(インタフェース)、入出力部23、表示部24、位置情報取得部を備える。端末20のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。なお、端末20のHW構成として、すべての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、端末20は、マイク232、カメラ234、位置情報取得部等、個々の構成要素、または複数の構成要素を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
通信I/F22は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F22は、ネットワーク30を介して、サーバ10との通信を実行する機能を有する。通信I/F22は、各種データを制御部21からの指示に従って、サーバ10に送信する。また、通信I/F22は、サーバ10から送信された各種データを受信し、制御部21に伝達する。また、通信I/F22を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F22が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
入出力部23は、端末20に対する各種操作を入力する装置、および、端末20で処理された処理結果を出力する装置を含む。入出力部23は、入力部と出力部が一体化していてもよいし、入力部と出力部に分離していてもよいし、そうでなくてもよい。
入力部は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部21に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力部は、限定でなく例として、タッチパネル231、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ234(動画像を介した操作入力)、マイク232(音声による操作入力)を含む。
出力部は、制御部21で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力部は、限定でなく例として、 タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ233(音声出力)、レンズ(限定でなく例として3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含む。
表示部24は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示部24は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよいし、そうでなくてもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。なお、これらの表示部24は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。
入出力部23がタッチパネルの場合、入出力部23と表示部24とは、略同一の大きさおよび形状で対向して配置されていてもよい。
制御部21は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
制御部21は、限定でなく例として、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)を含む。
記憶部28は、端末20が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部28は、限定でなく例として、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体を含む。また、記憶部28は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
端末20は、プログラムPを記憶部28に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部21が、制御部21に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部28に記憶されるプログラムPは、端末20に、制御部21が実行する各機能を実現させる。また、このプログラムPは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
マイク232は、音声データの入力に利用される。スピーカ233は、音声データの出力に利用される。カメラ234は、動画像データの取得に利用される。
(2)サーバのHW構成
サーバ10は、制御部11(CPU)、記憶部15、通信I/F14(インタフェース)、入出力部12、表示部13を備える。サーバ10のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。なお、サーバ10のHWは、サーバ10のHWの構成として、全ての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、サーバ10のHWは、表示部13を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
制御部11は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
制御部11は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよいし、そうでなくてもよい。本開示において、制御部11は、これらに限定されない。
記憶部15は、サーバ10が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶部15は、これらに限定されない。また、記憶部15は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
通信I/F14は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F14は、ネットワーク30を介して、端末20との通信を実行する機能を有する。通信I/F14は、各種データを制御部11からの指示に従って、端末20に送信する。また、通信I/F14は、端末20から送信された各種データを受信し、制御部11に伝達する。また、通信I/F14を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F14が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
入出力部12は、サーバ10に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力部12は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部11に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力部12は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力部12、限定でなく例として、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、入出力部12は、これらに限定されない。
表示部13は、代表的にはモニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、表示部13は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよいし、そうでなくてもよい。なお、これらの表示部13は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、表示部13は、これらに限定されない。
サーバ10は、プログラムPを記憶部15に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部11が、制御部11に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部15に記憶されるプログラムPは、サーバ10に、制御部11が実行する各機能を実現させる。このプログラムPは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
本開示の各実施形態においては、端末20および/または、サーバ10のCPUがプログラムPを実行することにより、実現するものとして説明する。
なお、端末20の制御部21、および/または、サーバ10の制御部11は、制御回路を有するCPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよいし、そうでなくてもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよいし、そうでなくてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
また、本開示の各実施形態のプログラムP(限定ではなく、例として、ソフトウェアプログラム、コンピュータプログラム、またはプログラムモジュール)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、されなくてもよい。 記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムPを記憶可能である。また、プログラムPは、本開示の各実施形態の機能の一部を実現するためのものであってもよいし、そうでなくてもよい。さらに、本開示の各実施形態の機能を記憶媒体にすでに記録されているプログラムPとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよいし、そうでなくてもよい。
記憶媒体は、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カード、またはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムPを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。また、記憶媒体をメモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
サーバ10および/または端末20は、記憶媒体に記憶されたプログラムPを読み出し、読み出したプログラムPを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
また、本開示のプログラムPDDは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ10および/または端末20に提供されてもよいし、されなくてもよい。サーバ10および/または端末20は、限定でなく例として、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
また、本開示の各実施形態は、プログラムPが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
サーバ10および/または端末20における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよいし、そうでなくてもよい。
端末20における処理の少なくとも一部を、サーバ10により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、端末20の制御部21の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、サーバ10で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
サーバ10における処理の少なくとも一部を、端末20により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、サーバ10の制御部11の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、端末20で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよいし、そうでなくてもよい。
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装される。
(3)電子機器(モニタ)40のHW構成
電子機器40は、制御部41(CPU)、記憶部46、通信I/F42(インタフェース)、表示部43、音声出力部44を備える。電子機器40のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスB3を介して相互に接続される。なお、サーバ10のHWは、サーバ10のHWの構成として、全ての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、サーバ10のHWは、音声出力部44を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
制御部41は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
制御部41は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよいし、そうでなくてもよい。本開示において、制御部41は、これらに限定されない。
記憶部46は、電子機器40が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部46は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶部46は、これらに限定されない。また、記憶部46は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
通信I/F42は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F42は、ネットワーク30を介して、端末20との通信を実行する機能を有する。通信I/F42は、各種データを制御部41からの指示に従って、端末20に送信する。また、通信I/F42は、サーバ10から送信された各種データを受信し、制御部41に伝達する。また、通信I/F42を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F42が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
表示部43は、代表的にはモニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、表示部43は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよいし、そうでなくてもよい。なお、これらの表示部43は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、表示部43は、これらに限定されない。
音声出力部44は、代表的にはスピーカで実現される。
電子機器40は、プログラムPを記憶部46に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部41が、制御部41に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部46に記憶されるプログラムPは、電子機器40に、制御部41が実行する各機能を実現させる。このプログラムPは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
発信器45は、ビーコン信号を発信する発信器である。発信器45、電子機器40もしくは発信器45そのものの機器IDを発信する。ここで、ビーコン信号とは、定期的(限定ではなく一例として1秒ごと)に、発信器45から所定距離内に発信される信号であり、機器IDを含む。ビーコン信号は、電子機器40の存在を周辺の他の機器(ペリフェラルと呼称することもある)に通知するための信号であり、限定ではなく一例として、BLE(Bluetooth Low Energy)の通信規格で定義されるビーコン信号を用いることとしてよいが、これに限定するものではない。ビーコン信号は、他の機器と通信接続を確立することなく送信することができる信号である。ビーコン信号の到達距離は、信号の発信強度により定めることができ、信号強度が強いほど遠距離までビーコン信号を到達させることができる。ここでは、電子機器40が発信器45を内蔵する態様を示しているが、発信器45は電子機器40の近傍に設置されるのであれば、電子機器40の外部にあってもよい。また、このとき、発信器45は、電子機器40に接続されている必要はないが、サーバ10において、どの発信器45がどの電子機器40の近傍に設置されているかの情報を記憶しておく必要がある。
<実施形態>
本実施形態に係る通信システム1は、限定ではなく一例として図2に示すように、タクシーにユーザが搭乗した際の新たな情報提供の手法を提供する。図2は、タクシーの後部座席の様子を示す図である。タクシーのような交通機関を利用した際にはユーザは、自身の端末を利用して、サーバ10が提供するメッセージングサービスのアプリの画面を表示することがある。一方で、モニタ40は、サーバ10が提供するコンテンツ(限定ではなく一例として広告)を表示する。モニタ40は、モニタ40の機器IDを示すビーコンを発信する発信器を備えており、モニタ40の発信器は、自身の機器IDを定期的に送信する。なお、この発信器はモニタ40の近傍に設けられていれば、モニタ40に搭載しなくてもよい。端末20は、機器IDを受信すると、その機器IDとともに、サーバ10に自身のIDを送信する。端末20が、モニタ40の機器IDを送信することで、サーバ10に対して、端末20がモニタ40の近傍に存在することを通知することができる。
このように端末20がモニタ40の近傍に存在することを認識した場合にサーバ10は、端末20に対して、モニタ40に表示しているコンテンツ(限定ではなく一例として広告)に関連するコンテンツ(限定ではなく一例として広告で示される商品の販売場所やクーポン情報など)を送信し、端末20は、サーバ10から送信されたコンテンツを表示する。サーバ10が、モニタ40で表示しているコンテンツに関連するコンテンツを送信することで、コンテンツに対するユーザの興味を誘発したり、ユーザにモニタ40に表示される広告内容よりも詳細な情報や関連する別の情報を提示したりすることができる。なお、ここでは、モニタ40が設置される場所を、タクシーとしているが、モニタ40(電子機器)を搭載する乗り物はタクシーに限定するものではなく、限定ではなく一例として、電車やバス、飛行機などであってもよい。また、電子機器は乗り物に搭載されていなくてもよく、限定ではなく一例として、一般家屋に設置されてもよいし、街頭に設置される巨大モニタを本実施例に係る電子機器として用いてもよい。また、広告とは、企業、団体、個人など、それぞれが提供する商品やサービスあるいは、それぞれ自身についての情報を、伝播させるための情報そのもの、あるいは情報を伝播させるために利用する広告が掲載された媒体そのもののことをいってもよいし、そうでなくてもよい。
なお、上述したサーバ10が提供するメッセージングサービスでは、端末20同士でメッセージングアプリケーションを介して、トークルーム上でメッセージのやり取りを行うことができる。トークルームとは、限定ではなく一例として、サーバ10が提供するメッセージングサービスにおいて、メッセージングサービスを利用するユーザ同士によって、送受信されたコンテンツをユーザの端末に表示可能にするユーザインターフェースである。トークルームは、チャットルームと呼称されてもよい。また、トークルーム上でやり取りされるコンテンツは、ユーザが自身の端末20を利用して入力した文字情報(収支内容に係る情報のテキストデータ)、写真やスタンプなどを含む画像情報(例えば、レシートの写真)、音声ファイル、動画ファイル、データファイルなど各種のファイル情報、広告情報を含むが、これらに限定するものではない。以下、詳細に説明する。
(1)ユーザの端末の機能構成
図1に示すようにユーザの端末20は、制御部21を含む。制御部21は、メッセージ処理部211と、表示処理部212と、位置情報送信部213とを備える。
メッセージ処理部211は、サーバ10が提供するメッセージングサービスから提供されるメッセージングアプリケーションに従って、ユーザからの入力および/または通信I/F12が受信したメッセージを含むコンテンツの入力を受け付けて、表示処理部212に表示するように指示する。なお、ユーザからの入力を受け付けた場合には、その受け付けた入力内容を通信I/F22にサーバ10に宛てて送信するように指示する。また、ここでメッセージ処理部211が処理する対象として、トークルームに対してユーザが入力したテキストメッセージに限らず、写真やスタンプなどを含む画像情報、音声ファイル、動画ファイル、データファイルなどを含んでよい。
表示処理部212は、サーバ10が提供するメッセージングサービスから提供されるメッセージングアプリケーションに従って、ユーザからの入力および/または通信I/F12が受信したメッセージを含むコンテンツの入力を受け付けて、表示処理部212に表示するように指示する。なお、ユーザからの入力を受け付けた場合には、その受け付けた入力内容を通信I/F22にサーバ10に宛てて送信するように指示する。表示処理部212は、例えば、タクシー等のモニタ40に表示された広告に関連する広告関連情報を表示する。広告関連情報の表示の具体例については後述する。
位置情報送信部213は、モニタ40の機器IDを、通信I/F22を介して受信すると、受信した機器IDと、端末20のサーバ10が提供しているメッセージングサービス上でのユーザIDを、通信I/F22を介して、サーバ10に送信する。位置情報送信部213は、端末20が備える(図示せず)GPS等の測位システムにより実現される位置情報を、機器IDの代替として、サーバ10に送信することとしてもよいし、しなくてもよい。
(2)サーバの機能構成
図1に示すように、サーバ10は、制御部11を含む。制御部11は、メッセージ処理部111と、位置情報処理部113と、広告処理部114と、を備える。
メッセージ処理部111は、各ユーザ間のやり取りを行うためのトークルームを管理する機能を備える。メッセージ処理部111は、サーバ10が提供するメッセージングサービスの提供を受ける端末間のコンテンツを含むコンテンツのやり取りを中継する。即ち、あるユーザからトークルームへのコンテンツが送信された場合に、そのトークルームを特定し、トークルームに属する他のユーザにコンテンツを送信する。
位置情報処理部113は、端末20から、機器IDと、ユーザIDと、の情報を通信I/F14を介して受信すると、ユーザIDと、機器IDと、これらの情報を受信した受信時刻とを、対応付けて管理情報150に登録する。位置情報処理部113は、受信したユーザIDが既に管理情報150に登録されている場合には、対応している機器IDと、受信時刻とを更新する。即ち、位置情報処理部113は、ユーザの端末20が、モニタ40などの電子機器の近傍に位置しているのか、また、位置している場合に、どの電子機器の近傍に存在するのかを管理するものであり、端末20や電子機器40の厳密な位置の情報を管理するものでなくともよい。すなわち、位置情報は、ユーザの端末20が、モニタ40などの電子機器の近傍に位置しているのか、または、位置している場合に、どの電子機器の近傍に位置するのかを示すような情報であってもよいし、そうでなくてもよい。よって、位置情報は、位置そのものを示すような情報でなくてもよく、位置情報によってモニタ40などの電子機器の近傍に位置するなど、定性的な位置を取得できるような情報であってもよいし、そうでなくてもよい。また端末20と電子機器40とが共に自身の位置の情報を測位できる測位システムを搭載している場合には測位システムにより測位された位置の情報により互いに近接しているか否かを管理することとしてもよい。測位システムを利用した管理については後述する。管理情報150は、ユーザ(ユーザの端末20)が、どの電子機器(モニタ40)の近くに存在するのかの位置を管理する情報である。管理情報150の詳細については後述する。
広告処理部114は、モニタ40などの電子機器からの要求に応じて、コンテンツとしての広告情報を通信I/F14を介して、送信する。広告処理部114は、どの電子機器にどの広告を送信したのかを示す広告管理情報151を管理する。広告処理部114は、電子機器に広告を送信するごとに、その電子機器を示す機器IDと、送信した広告を一意に特定可能な広告IDとを対応付けて広告管理情報151に登録する。また、広告処理部114は、端末20からサーバ10が、端末20のユーザIDと機器IDとの組み合わせを受信した場合に、対応する機器IDに広告IDが対応付けられているかを特定し、特定した広告IDで示される広告に関連する広告関連情報をコンテンツ関連情報として、端末20に通信I/F14を介して送信する。広告関連情報は、広告に関連する内容であればどのような情報であってもよく、限定ではなく一例として、広告がアプリケーション(限定ではなく一例としてゲームアプリ)に関するものであれば、そのアプリケーションのインストールへの案内情報であってもよいし、そうでなくともよい。また、広告がある企業に関するものであれば、広告関連情報は、その企業によるオフィシャルアカウントへの追加を促す情報(友だち追加の案内)であってもよいし、そうでなくともよい。また、広告がアンケートである場合に、広告関連情報は、そのアンケートに対する回答の選択肢であってもよいし、そうでなくともよい。また、広告がある商品に関連する場合に、その商品の詳細情報であったりしてもよいし、そうでなくともよい。また、広告が施設のクーポン情報である場合に、広告関連情報は、それらの中から選択されたユーザに関連するクーポン情報であってもよいし、そうでなくともよい。
課金部115は、広告処理部114により提供された広告が、企業に関するものであり、端末20に送信した広告関連情報がその企業のオフィシャルアカウントへの登録の案内であって、ユーザオフィシャルアカウントを友だち追加した場合に、その企業に対して課金を実行する。
以上がサーバ10の構成である。なお、図1には詳細には図示していないが、電子機器40は、自機の機器IDを含ませたビーコン信号を定期的に発信する発信部と、広告情報を受信する受信部と、受信した広告情報を表示する表示部と、広告情報がない場合にサーバ10に広告要求を送信する送信部とを備える。発信部は、定期的にビーコン信号を発信する信号発信器であり、受信部、送信部はそれぞれ通信インタフェースである。発信部が発信するビーコン信号に含まれる機器IDは、電子機器40に対して付与されている固有の識別情報であってもよいし、発信部(発信器)に対して設定されている識別情報であってもよい。また、表示部は、画像を表示する機能を有するモニタであり、更に、音声を出力するためのスピーカを備えてもよく、また、モニタは、タッチパネルにより実現されてもよい。なお、発信部は、電子機器として機能するモニタとは別の機器であってもよいし、そうでなくてもよい。
このように、本実施形態に係る通信システム1においては、電子機器で表示されたコンテンツに関連する情報を、電子機器のそばに存在するユーザの端末に表示させることができる。
(3)電子機器40の機能構成
図1に示すように、電子機器(モニタ)40は、制御部41により実現される機能として、ID送信部411と、広告処理部412と、表示処理部413と、を備える。
ID送信部411は、発信器45を介して、電子機器40(もしくは発信器45)の機器IDを含むビーコン信号を発信させる。
広告処理部412は、通信I/F42を介して、サーバ10に対して、広告を要求する。広告処理部412は、所定の条件(限定ではなく一例として、表示すべき広告がない場合など)に基づいて、サーバ10に対して広告を要求する。また、広告処理部412は、通信I/F42を介してサーバ10から受信した広告を、表示処理部413に表示するよう指示する。
表示処理部413は、サーバ10から提供された広告を、広告処理部412からの指示にしたがって、表示部43に表示する。
電子機器40は、サーバ10から受信した各種の広告を表示できるとともに、自機の機器IDを、端末20に通知することができる。
<データ>
ここから、本実施形態に係るデータについて説明する。図3(a)は、サーバ10が管理する管理情報150のデータ構成例を示すデータ概念図であり、図3(b)は、サーバ10が管理する広告管理情報151のデータ構成例を示すデータ概念図である。
図3に示すように管理情報150は、ユーザID301と、端末ID302と、位置情報303と、日時情報304とが対応付けられた情報である。
ユーザID301は、サーバ10が提供するメッセージングサービス上で、各ユーザを一に特定可能なユーザの識別情報である。
端末ID302は、対応するユーザID301を有するユーザが保持する端末に固有の識別情報である。なお、サーバ10は、ユーザIDと端末IDとは別途ユーザ情報として対応付けて管理している場合には、ユーザID301と端末ID302とのいずれか一方は、省略することができる。
位置情報303は、対応するユーザID301で示されるユーザ(が保持する端末20)が、どの電子機器の近傍に位置するのかを示す情報である。即ち、位置情報303は、電子機器の機器IDを示す情報である。なお、位置情報303は、端末20がGPS等の測位システムを利用して測位した実際の経緯度情報であってもよく、一方で、電子機器も測位システムを備えてサーバ10が各電子機器の位置情報を収集していれば、位置情報303の代替とすることができる。
日時情報304は、対応するユーザID301と、位置情報303との組み合わせを、管理情報150に登録した日時(ユーザの端末20のからユーザIDと機器IDを受信した受信時刻)を示す情報である。
管理情報150を記憶していることにより、サーバ10は、どのユーザがどの電子機器の近傍にいるかを特定することができる。
図3の例でいえば、ユーザID301が、「U0092801」で示されるユーザの端末ID302は、「M2093012」であり、日時情報304で示される「2019年9月20日、10時1分」の時点では、位置情報303で示される電子機器「E38940」の近傍に存在していることが理解できる。
次に、広告管理情報151について説明する。広告管理情報151は、サーバ10が、どの電子機器にどの広告をいつ送信したのかを管理するための情報である。図3(b)は、広告管理情報151の構成例を示すデータ概念図である。図3(b)に示すように広告管理情報151は、機器ID311と、広告ID312と、時刻情報313とが対応付けられた情報である。
機器ID311は、サーバ10が管理する各電子機器であって、自機に設定されたメッセージンサービス上で一意に特定可能な識別情報をビーコンとして、定期的に送信する機器の識別情報である。
広告ID312は、対応する機器ID311で示される電子機器に対して送信したことがある広告(コンテンツ)を識別する識別情報である。ここでは、広告ID312として、広告の識別情報を対応付けた例を示しているが、これは、広告そのもののデータが対応付けられていてもよい。また、広告ID312は、ユーザの端末20に送信する広告関連情報を識別する識別情報を含んでもよい。即ち、広告ID312は、対応する機器ID311が電子機器を示している場合は、広告であることを示し、対応する機器ID311がユーザIDを示している場合には、広告関連情報であることを示す。
時刻情報313は、対応する機器ID311で示す機器に対して、対応する広告IDで示す広告または広告関連情報を、送信した日時を示す情報である。
広告管理情報151を記憶していることにより、どの機器に対して、どの広告を送信したのかをサーバ10が認識することができ、例えば、広告の重複送信を抑制することができる。
<動作>
次に、本実施形態に係る通信システム1、電子機器40、端末20A、サーバ10の動作について説明する。図4は、通信システム1における電子機器40と、端末20Aと、サーバ10との間のやり取りの一例を示すシーケンス図である。
図4に示すように、サーバ10は、電子機器40からの要求に応じて、広告情報を送信する(ステップS401)。
電子機器40は、受信した広告情報で示される広告を表示する(ステップS402)。一方で、電子機器40は、定期的に、自身の機器IDを含むビーコン信号を送信する(ステップS403)。
電子機器40の近傍、即ち、電子機器40からビーコン信号が届く範囲内に、端末20が存在する場合に、端末20は、ビーコン信号を受信する。そして、端末20は、受信したビーコン信号に含まれる機器IDと、自端末のユーザのユーザIDとを対応付けて、サーバ10に送信する(ステップS404)。
サーバ10は、機器IDとユーザIDとを示す情報を受信すると、受信した機器IDとユーザIDとを対応付けて、管理情報150に登録し、記憶する(ステップS405)。そして、サーバ10は、受信した機器IDで示される電子機器に対して送信した広告を特定する(ステップS406)。サーバ10は、特定した広告に関連する広告関連情報を、受信したユーザIDで示される端末20に送信する(ステップS407)。
端末20は、サーバ10から広告関連情報を受信すると、広告関連情報を表示する(ステップS408)。以上が通信システム1における各装置のやりとりの説明である。
次に、図4のやり取りを実現するための各装置の動作を説明する。図5は、端末20の動作例を示すフローチャートである。
端末20の通信I/F22は信号を受信する。通信I/F22は受信した信号を制御部21に送信する。制御部21は、受信した信号が、電子機器40から送信された機器IDであるか否かを判定する(ステップS501)。受信した信号が機器IDである場合に(ステップS501のYES)、制御部21は、受信した機器IDと、自身の端末のユーザIDと、を、通信I/F22を介して、サーバ10に送信する(ステップS502)。受信した信号が、機器IDでない場合(ステップS501のNO)には、ステップS503の処理に移行する。機器IDと、ユーザIDとを送信することで、端末20は、自端末が電子機器40の近傍に存在することをサーバ10に通知することができる。
ステップS503において、制御部21は、受信した信号が、サーバ10から送信された広告関連情報であるか否かを判定する(ステップS503)。受信した信号が広告関連情報でなかった場合には(ステップS503のNO)、処理を終了する。制御部21は、受信した信号が広告関連情報であると判定した場合には(ステップS503のYES)、受信した広告関連情報を表示処理部212に送信する。表示処理部212は、受信した広告関連情報を表示部24に表示させて(ステップS504)、処理を終了する。以上が、端末20の動作例である。
図6は、図4に示すやり取りを実現するためのサーバ10の動作例を示すフローチャートである。通信I/F14は、信号を受信する。通信I/F14は、受信した信号を制御部11に送信する。
制御部11は、受信した信号が電子機器40から送信された広告要求であるか否かを判定する(ステップS601)。広告要求は、新たな(過去に送信したものと同じであってもよいし、そうでなくてもよい)広告の配信を要求する信号である。受信した信号が広告要求でない場合には(ステップS601のNO)、ステップS603の処理に移行する。受信した信号が広告要求であった場合には(ステップS601のYES)、制御部11の広告処理部114は、通信I/F14を介して、電子機器40に広告情報を送信し(ステップS602)、処理を終了する。ここで送信する広告情報は、電子機器40により指定されたものであってもよいし、そうでなくてもよい。また、広告情報は、サーバ10が過去に送信したことがない広告であってもよいし、そうでなくてもよい。また、広告情報は、サーバ10が任意の規準(限定ではなく一例として、ランダム、あるいは、現時点において、ホットな情報(ネットワーク上で多く話題に上る情報や、アクセス数の多い情報、人気の高い情報)を選択するものであってよいが、この限りではない)に従って選択された広告であってもよいし、そうでなくてもよい。また、このとき、広告処理部114は、送信した広告を示す広告IDと、送信先の機器を示す機器IDと、その送信時刻とを対応付けて、広告管理情報151に登録する。
制御部11は、受信した信号が、機器IDとユーザIDとの対であるか否かを判定する(ステップS603)。受信した信号が、機器IDとユーザIDとの対でない場合には(ステップS603のNO)、ステップS605の処理に移行する。受信した信号が、機器IDとユーザIDとの対であった場合には(ステップS603のYES)、受信した機器IDと、ユーザIDとを対応付けるとともに、それらを受信した受信時刻(受信した信号に含まれる送信時刻であってもよい)とを対応付けて管理情報150に登録する(ステップS604)。これにより、サーバ10は、どのユーザIDの端末が、どの電子機器の近傍に位置しているのかを認識することができる。
広告処理部114は、管理情報150にユーザIDと機器IDの対が登録されると、その機器IDで示す電子機器40に対して、現在時刻(ユーザIDと機器IDとを受信したとき)から所定時間(限定ではなく一例として、1分)内の過去に広告を送信したか否かを判定する(ステップS605)。ここでいう所定時間は、電子機器40の近傍にまだユーザが居ると推定できる時間である。即ち、広告処理部114は、広告管理情報151に、管理情報150に登録された機器IDが、機器ID311にあるかを検索し、あった場合に、その機器ID311に対応する時刻情報313が現在時刻から所定時間内であるかを判定する。
所定時間内に広告を送信していなかった場合には(ステップS605のNO)、処理を終了する。所定時間内に広告を送信していた場合には(ステップS605のYES)、広告処理部114は、送信した広告IDで示される広告に関連する広告関連情報を、通信I/F14を介して、端末20に送信して(ステップS606)、処理を終了する。 なお、制御部11は、図6におけるステップS605の処理を省略して、広告を送信することとしてもよい。以上が、サーバ10の動作例である。
最後に、図7を用いて電子機器40の動作を説明する。図7は、図4に示すやり取りを実現するための、電子機器40の動作例を示すフローチャートである。
図7に示すように、電子機器40は、表示する広告情報があるか否かを判定する(ステップS701)。表示する広告情報がある場合には(ステップS701のYES)、ステップS704の処理に移行する。表示する広告情報がない(または新たな広告情報が必要である)場合には(ステップS701のNO)、電子機器40は、広告情報を要求するための広告要求を、サーバ10に送信する(ステップS702)。
これを受けてサーバ10は、電子機器40に対して広告情報を送信する。
電子機器40は、サーバ10が送信した広告情報を受信する(ステップS703)。そして、電子機器40は、受信した広告情報を表示する(ステップS704)。
一方で、電子機器40は、自機の識別情報である機器IDを含むビーコン信号を発信する(ステップS705)。このビーコン信号は、自機からの信号到達距離が定められている、即ち、自機から所定範囲内までしか到達しない。そして、電子機器40は、所定時間(限定ではなく一例として、1分)が経過したか否かを判定する(ステップS706)。所定時間が経過していない場合には(ステップS706のNO)、電子機器40は、待機する。所定時間が経過した場合には(ステップS706のYES)、ステップS701の処理に戻る。
なお、ステップS701〜S704の処理と、ステップS705、S706の処理は同時並行で実行されてもよいし、そうでなくてもよい。以上が、電子機器40の動作である。
<具体例>
ここから、電子機器40で表示される広告と、端末20で表示される広告関連情報の具体例を説明する。
(表示例1)
図8(a)は、電子機器40に表示される表示画面例800を示している。図8(a)に示すように、限定ではなく一例として、モニタには、広告情報として、所定のゲームアプリのプレイを勧誘する広告を表示した例を示しており、「Let’s Play AAA QUEST 君もAAA QUESTで遊ぼう!!」と表示された例を示している。
このような場合に、端末20では、広告関連情報として、対応するゲームアプリのインストールを薦める画面を表示することとしてよい。即ち、広告関連情報は、限定ではなく一例として、ウェブ上でのゲームアプリのインストーラがあるウェブページであってよい。図8(b)は、端末20の表示部24に表示される画面例を示す図である。図8(b)に示すように、端末20では、表示画面例800で示される広告に関連する広告関連情報として、対応するゲームのアプリケーションのインストールをするか否かを問うテキスト情報810と、インストールを行う場合の入力をするためのボタン811と、入力を行わない場合の入力をするためのボタン812とが表示されている。なお、図7に示す例では、アプリのインストールを促す画面を表示することとしているが、端末20に既にアプリがインストールされている場合には、アプリの起動画面を広告関連情報として表示することとしてもよいし、ディープリンク(アプリを直接起動するリンク)を広告関連情報として表示することとしてもよい。また、そのような場合に、アプリを起動して所定の条件を満たした場合(限定ではなく一例としてチュートリアルを終了する)に、そのユーザに対して、特典を付与することとしてもよい。また、その特典は限定ではなく一例として、電子機器40に表示された情報(限定ではなく一例として、パスワード)を起動したアプリに入力することで獲得できるように構成されてもよい。ここでいう特典は、限定ではなく一例としてアプリ内において利用できるアイテムであったり、アプリに関連する商品を受領できる権利であったり、など、ユーザにとって何等か得になるものであればどのようなものでもよい。また、アプリのインストールを促す画面の代わりに、アプリの更なる詳細な情報を表示することとしてもよい。限定ではなく一例として、電子機器40に表示されたアプリの紹介では登場しなかったキャラクターやシステムの解説情報を、広告関連情報として表示することとしてもよい。また、モニタ40に表示する広告を動画とし、端末20に表示する広告関連情報を静止画としてもよいし、その逆であってもよい。
図8に示すように、ゲームアプリケーションをタクシーのモニタ40に表示するとともに、端末20にはそのインストール画面を表示させるようにすることで、広告の配信側としては、広告の即効性を期待することができる。また、ユーザ側としても、モニタ40に表示された広告を見て、そのゲームをやってみたいと感じたときには、端末20では、インストール画面が表示されることになるので、ゲームを検索する手間を省くことができる。
このような広告関連情報の表示は、上述したように、ウェブページ上での表示に限るものではない。図9は、広告関連情報の他の表示例を示す図である。図9(a)、(b)は、共に、端末20における広告関連情報の表示例であって、メッセージングサービスのアプリケーション上で、表示する例を示している。
図9(a)は、メッセージングサービスにおいて、メッセージのやり取りを行う間柄である友だち(他のユーザ)の近況を示す情報やその友だちによって投稿された情報が表示されるタイムラインの画面を表示している際に、所定の領域に、広告関連情報を表示することとしてもよい。タイムラインの画面では、それらの情報は投稿された時間順に表示されてもよいし、情報(記事)の人気順に表示されてもよいが、広告関連情報はそれらの投稿情報とは別個に所定の領域に表示される。また、図9(b)に示すように、メッセージングサービス上で、どのユーザとのやり取りかを示すトークルームを識別可能なように並べたトークの一覧表示画面において、所定の領域に、広告関連情報を表示することとしてもよい。なお、図9(a)、(b)では、共に、表示画面の上端部分を所定の領域として、広告関連情報を表示する例を示しているが、これは、下端部分であってもよいし、中段部分であってもよい。また、広告関連情報の表示のために画面幅一杯を使用してもよいし、使用しなくてもよい。また、広告関連情報の表示は、所謂プッシュ通知により表示されることとしてもよい。プッシュ通知とは、端末20において何らかの変化があったことを通知することを意味し、本実施形態の場合でいえば、端末20が広告関連情報を受信した際に行われ、端末20の表示部24に広告関連情報を受信したこと、そして、その内容を表示することとしてよい。
(表示例2)
図10(a)は、表示例3に係る電子機器40の表示画面例1000を示し、図10(b)は、この場合の端末20における表示画面例を示している。
図10(a)は、電子機器40の表示例であって、一例としてA社の宣伝広告を表示した例を示している。図10(a)に示されるように、A社の製品の詳細をオフィシャルアカウントで発信していることが示されている。ここで、オフィシャルアカウントとは、メッセージングアプリケーションにおいて、所定の団体や、企業、個人が、不特定多数のユーザに対して、情報を発信するために用いられるアカウントであり、ユーザがオフィシャルアカウントに登録(友だちとして追加)することで、ユーザとオフィシャルアカウントとの間のトークルームが開設される。この開設されたトークルームを介して、団体や企業は、ユーザに情報(主として宣伝広告)を発信する。
図10(b)は、企業等の宣伝を行った電子機器40を介して行った場合であって、その企業が、メッセージングサービス上でオフィシャルアカウントを保有している場合の関連情報の表示例の一例を示している。即ち、企業のオフィシャルアカウントへの勧誘を示す情報を、関連情報として表示する。図10(b)には、オフィシャルアカウントに登録するかを問う設問1010と、その設問1010に対するユーザの解答を入力するためのボタン1011、1012を表示している例を示している。ここで、ボタン1011を端末20のユーザがタッチすると、端末20のユーザと、企業との間のトークルームが開設されることになる。
このような、オフィシャルアカウントへの登録の勧誘は、企業にとって利点が多いことから、その利点を提供していることに対する代価として、サーバ10は、企業に対する課金を行ってもよいし、行わなくてもよい。
以下、この課金を実現するためのサーバ10の動作について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。図11は、サーバ10により課金処理の動作例を示すフローチャートである。この処理は、図6に示す処理に続く処理として実行されてもよいし、されなくてもよい。
図11に示すように、サーバ10は、広告関連情報として、オフィシャルアカウントの案内を端末20に送信したか否かを判定する(ステップS1101)。送信した情報がオフィシャルアカウントの案内ではなかった場合には(ステップS1101のNO)、処理を終了する。送信した情報がオフィシャルアカウントの案内であった場合には(ステップS1101のYES)、ユーザの端末20から、オフィシャルアカウントに登録(友だち追加)したか否かを判定する(ステップS1102)。この判定は、ユーザの端末20から、広告関連情報として案内したオフィシャルアカウントへの登録情報を受信することで実行される。
ユーザが、案内されたオフィシャルアカウントに登録した場合に(ステップS1102のYES)、サーバ10の課金部115は、オフィシャルアカウントに対応する企業(または、団体、または個人)に対して所定の課金を実行して(ステップS1103)、処理を終了する。ユーザがオフィシャルアカウントに登録しなかった場合には(ステップS1102のNO)、課金部115は、課金処理を実行せずに処理を終了する。
なお、この課金処理は、図10に示したような、オフィシャルアカウントに登録した場合に、オフィシャルアカウントに対応する団体や企業に対して課金することに限定するものではない。上述の表示例1の場合にも適用してもよいし、しなくてもよい。表示例1に適用する場合は、アプリケーションを端末20にインストールした場合に、アプリケーションを配信する企業に課金を行うこととしてよい。また、課金部115による課金額は、オフィシャルアカウントに登録したかどうかで設定されることとしてよく、オフィシャルアカウントへの招待を表示するだけで、第1の課金額が設定され、実際に登録を行った場合に、第1の課金額よりも高い第2の課金額が設定されることとしてもよいし、オフィシャルアカウントへの招待の表示だけでは課金が発生せず、登録が行われた場合に、課金が発生するように設定されてもよい。
(表示例3)
図8、図9では、広告情報として電子機器40にアプリケーションの広告を表示し、広告関連情報として、アプリケーションのインストールを薦める画面を表示する例を示し、図10では、広告情報として電子機器40に企業の広告を表示し、広告関連情報として企業によるオフィシャルアカウントへの勧誘を行う画面を表示する例を示したが、広告情報と、広告関連情報の組み合わせはこれらの例に限定するものではない。図12を用いて他の表示例を説明する。
図12(a)は、広告ではなくアンケートをコンテンツとして電子機器40に表示した例を示している。図12(a)は、電子機器40に表示される表示画面例1200を示している。図12(a)に示すように、表示画面例1200には、アンケートとして、アンケートの発信側が、収集したい情報についての質問が表示される。その一方で、端末20には、表示されているアンケートに関連する情報として、アンケートの回答となる選択肢を表示する。そして、ユーザは、アンケートに対する回答をサーバ10に送信するごとに、サーバ10は、新たな質問を電子機器40に送信し、電子機器は受信した新たな質問を表示する。
このように、電子機器40と、端末20とで連動して表示する情報として、アンケートと、そのアンケートの質問に対する回答としての選択肢と、を用いることができる。なお、図12では、一問一答としたが、複数の設問が電子機器40に表示されるとともに、端末20に各設問に対する回答の選択肢が表示されることとしてもよい。また、このようなアンケートに対して、ユーザが回答した場合には、乗車しているタクシー(限定ではなく乗り物の一例であり、タクシー以外に運賃を要する乗り物であれば、他の乗り物(バス、電車、飛行機など)でもよい)の運賃を割引するクーポン情報を発行することとしてもよいし、しなくてもよい。また、電子機器40あるいは端末20は、アンケートの設問と共に、アンケートに回答した場合には、タクシーの運賃が割り引かれるクーポンが発行される旨を示す情報を表示して、ユーザのアンケートに回答する意欲を向上させることとしてもよい。
なお、本表示例3の場合にも、表示例2の説明でしたような課金処理を実行してもよいし、しなくてもよい。表示例3に適用する場合は、アンケートを実施している実施者に対して、アンケートの設問に対する回答(1つの設問のみに対する回答でもよいし、所定数(所定割合)以上の説明に対する回答でもよいし、全設問への回答であってもよい)がユーザから成された場合にアンケートの実施者に対して課金を行うこととしてよい。
(その他の表示例)
その他の表示例として、電子機器40に表示されるコンテンツは、電子機器40が搭載される乗り物の実際の位置に応じた広告であってもよい。例えば、乗り物が走行している位置を、測位システムを利用して特定し、その位置から所定範囲内に存在する施設(限定ではなく一例として、レストラン、テーマパーク、遊興施設、博物館など)に関する情報をコンテンツとして表示する。これに対して、端末20に表示するコンテンツ関連情報として、広告が表示された施設等において利用可能なクーポン情報が表示されることとしてもよい。クーポン情報は、それらの施設において利用することができるユーザにとって何らかの利便性を提供することができる情報であり、クーポン情報を使用することにより、施設等の利用料の割引であったり、販売している商品の割引であったり、施設等で利用することができる金券であったり、クーポン情報と引き換えに何らかの商品を受領できたりすることとしてよい。
また、あるいは、電子機器40に表示されるコンテンツは、複数のクーポン情報であってよく、その場合には、それらの中からユーザが利用できるクーポンを端末20に表示させることとしてもよい。ここでいうユーザが利用できるクーポンとは、ユーザの性別や年齢による制限により選別されるクーポンの他、ユーザの嗜好に合致するクーポン情報であったり、ユーザの居住地や職場近辺の施設に関連するクーポン情報であったりしてよい。したがって、ユーザにとって、使いやすく、ユーザの生活に密接した施設等のクーポン情報を提供することができる。
<変形例1>
上記実施形態においては、サーバ10が複数の機能を担う例を示したが、サーバ10が有する機能は、複数の装置と、その連携により実現されてもよい。
図13は、通信システム1の他の構成例を示すシステム図である。図13は、サーバ10の代替として、端末20の位置情報を管理する位置情報管理サーバ1301と、電子機器40及び端末20に対して送信する広告情報及び広告関連情報を管理する広告管理サーバ1300と、実際の広告情報を保持し、広告管理サーバ1300からの要求に応じて、広告情報や広告関連情報を送信する広告保持サーバ1302とを含む。
上記実施形態におけるサーバ10は、位置情報管理サーバ1301と、広告管理サーバ1300と、広告保持サーバ1302とにより実現される。なお、広告保持サーバ1302は、複数存在してよい。即ち、限定ではなく一例として、広告保持サーバ1302として、各企業等のサーバを利用することとしてよい。広告管理サーバ1300は、広告処理部114の機能を保持し、位置情報管理サーバ1301は、位置情報処理部113の機能を保持する。
図示されるように、電子機器40は、端末20に対して、電子機器40の機器IDを含むビーコン信号を定期的に送信する。端末20は、受信した機器IDと自端末のユーザのユーザIDとの組を位置情報管理サーバ1301に送信する。位置情報管理サーバ1301は、受信した機器IDとユーザIDとを対応付けて、広告管理情報151に登録する。これにより、電子機器40と端末20の対の情報が、位置情報管理サーバ1301に記憶される。
また、端末20は、広告管理サーバ1300に、ユーザIDを送信する。広告管理サーバ1300は、サーバ10が提供するメッセージングサービスを提供するメッセージングサーバとして機能してもよいし、しなくてもよい。
広告管理サーバ1300は、電子機器40からの要求に応じて、広告情報を送信する。広告管理サーバ1300は、電子機器40に送信する広告情報を、広告保持サーバ1302から取得し、電子機器40に送信するとともに、電子機器40の機器IDと、送信した広告情報を示す広告IDとを対応付けて記憶する。
広告管理サーバ1300は、ユーザの端末20からユーザIDを受信すると、そのユーザIDに対応付けられた機器IDがあるかを、位置情報管理サーバ1301に問い合わせる。位置情報管理サーバ1301は、問い合わされたユーザIDが、広告管理情報151に含まれるかを検索し、あった場合に、対応する機器IDを広告管理サーバ1300に送信する。
広告管理サーバ1300は、機器IDを受信すると、その機器IDに対応する広告IDを特定する。そして、特定した広告IDに対応する広告関連情報を特定し、特定した広告関連情報を、端末20に送信する。このようにして、図1に示す通信システム1と同様にユーザの端末20に対して、近傍の電子機器40に表示された広告に関連する広告関連情報を表示させることができる通信システムを提供することができる。
<変形例2>
上記実施形態においては、電子機器40として、乗り物であるタクシーに備えられたモニタとモニタに備えられた発信器により実現する例を示したが、これはその限りではない。電子機器40として他の例を説明する。
図14は、図13に示す通信システム1の他の構成例を示すシステム図である。図14に示すように、電子機器としてのモニタ40の代替として、テレビ48と、AIスピーカ49とを用いる例を示している。ここでは、図13との相違点に着目して説明を行い、図13に示す内容と共通する内容については、説明を割愛する。
AIスピーカ49は、スマートスピーカーとも呼称され、内蔵されているマイクで周囲の音声を収集し、その音声が指示としての所定の規準を満たす場合に情報の検索や家電の操作等を行う装置である。限定ではなく一例として、AIスピーカ49は、端末20のユーザからの音声による指示に従って、テレビ48を操作する。ここでいう操作は、限定ではなく一例として、受信チャンネルの指定、音量の増減、明度調節などを含んでよいし、含まなくてもよい。本変形例2においては、電子機器40のビーコン信号を発信する発信器の代替として、ユーザの端末20が近傍に存在するか否かを、端末20がAIスピーカ49の通信範囲に存在するか否かによって特定する。
テレビ48は、電子機器として広告の代わりに、テレビ局1410から放送されているテレビ放送を受信して表示する。
端末20は、AIスピーカ49と通信可能な範囲内に存在する場合に、AIスピーカ49のIDを機器IDとして、自端末のユーザIDとともに、位置情報管理サーバ1301に送信する。これは、端末20が、AIスピーカ49と通信可能かどうかや、端末20に備えられた位置情報取得部(測位システム)により測定された位置情報がAIスピーカ49の位置情報から所定距離内にあるか否かにより特定することができる。この特定は、端末20が自端末の位置情報取得部により測定された位置情報を位置情報管理サーバ1301(サーバ10)に送信し、位置情報管理サーバ1301が、端末20がAIスピーカ49の近傍に位置するかどうかを特定することにより実現されるものであってもよい。
一方で、AIスピーカ49は、テレビ48の電源が入っているか否か、入っているのであれば、どの放送局の番組が表示されているのかを特定する。限定ではなく一例として、AIスピーカ49は、テレビ48から出力される番組の音声を解析してどの番組が表示されているのかを特定し、端末20を介して広告管理サーバ1300に送信される。また、あるいは、端末20が、テレビ48のリモコンとして機能している場合に、その端末20からテレビ48に対して赤外線によるチャンネル選択が行われた場合に、そのチャンネル選択指示がどのチャンネルであったかを示す情報を端末20から、広告管理サーバ1300に送信することにより、広告管理サーバ1300は、ユーザがテレビ48で、現在何の番組(若しくはCM)を視聴しているのかを特定する。
広告管理サーバ1300は、ユーザが試聴している番組あるいはCMを特定し、それらに関連する広告を特定し、広告関連情報として端末20に送信する。そして、端末20は、ユーザが試聴している番組あるいはCMに関連する情報を表示する。
このように、変形例2に係る通信システムは、ユーザが試聴しているテレビ番組やテレビCMに関連する広告を広告関連情報として、ユーザの端末20に表示させることができるので、ユーザが今まさに知りたかった情報を取得できる可能性を向上させることができ、ユーザにとって利便性の高い通信システム1を提供することができる。
<変形例3>
上記実施形態において、電子機器40は、サーバ10から表示する広告を取得(ダウンロード)する例を示しているが、これはその限りではない。電子機器40は、予め定められた広告を少なくとも1つ記憶しておき、その広告(動画又は静止画)を表示することとしてよい。このとき、サーバ10は、電子機器40が記憶している広告が何の広告であるかを記憶しておいてもよいし、記憶していなくてもよい。
サーバ10は、電子機器40が表示する広告を予め記憶している場合には、電子機器40により表示される広告が何であるかを特定し、特定した広告に関連する広告関連情報をユーザの端末20に送信することとしてよい。サーバ10が、電子機器40が表示している広告が何かを特定する手法としては、限定ではなく一例として、電子機器40がサーバ10に表示している広告が何かを通知することで特定することとしてもよいし、そうでなくともよい。具体的には、サーバ10はユーザの端末20から、端末IDを受信するとその端末IDと対応付けられた電子機器40を特定する。そして、特定した電子機器40に対して表示している広告の情報を要求する。電子機器40は、通信I/F42を介して、表示処理部413が表示している広告を一意に特定可能な広告の識別情報である広告IDをサーバ10に送信する。サーバ10は、広告IDを受信すると、その広告IDで示される広告に対応付けられた広告関連情報を特定し、端末20に送信する。なお、これは、サーバ10から要求されることなく、電子機器40が定期的(限定ではなく一例として、15秒毎、あるいは、表示している広告が切り替わる毎)に広告IDを送信する構成によっても実現することが可能である。
あるいは、電子機器40が予め広告を表示するスケジュールが定められている場合に、そのスケジュールをサーバ10が共有することで現在時刻と比較することで表示している広告が何かを特定することとしてもよいし、そうでなくともよい。具体的には、電子機器40は、何時に何の広告を表示するのかを示すスケジュール情報を保持する。スケジュール情報は、限定ではなく一例として、表示日時と、広告IDとが対応付けられた情報である。一例として、「2019年10月1日 15:14:00〜15:14:30 広告A」「2019年10月1日 15:14:30〜15:15:00 広告B」「2019年10月1日 15:15:00〜15:13:20 広告C」というように広告とその表示時間帯が定められるとする。サーバ10は、各電子機器40が保持するスケジュール情報を、そのスケジュール情報を保持する電子機器40の機器IDと対応付けて記憶しておく。サーバ10は、端末20から端末IDと機器IDとを受信すると、受信した機器IDに対応するスケジュール情報にアクセスし、現在時刻と比較参照し、対応する電子機器40で表示されている広告が何かを特定する。例えば、上記スケジュールの場合であって、現在時刻が、15時14分20秒であったときには、サーバ10は、電子機器40は広告Bを表示していると特定し、広告Bの広告関連情報を、端末20に送信する。このとき、サーバ10は、端末20に、現在時刻に対応する広告Bの広告関連情報を送信することとしてもよいし、その一つ前の広告Aの広告関連情報を送信することとしてもよいし、その次に表示される広告Cの広告関連情報を送信することとしてもよい。限定ではなく一例として、サーバ10は、現在時刻が、現在の広告の表示を開始してから所定時間内(限定ではなく一例として5秒)であれば、一つ前の広告を送信することとしてもよいし、そうでなくてもよい。また、限定ではなく一例として、サーバ10は、現在時刻が、現在表示している広告の終了間際(限定ではなく一例として終了まで5秒)であれば、次の広告を送信することとしてもよいし、そうでなくてもよい。このようにサーバ10と電子機器40とが互いに広告の表示に関するスケジュール情報を互いに保持することで、サーバ10が電子機器40で表示されている広告を特定(推定)する構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
また、上記変形例2のように、電子機器40としてAIスピーカとモニタを用いる場合には、AIスピーカがモニタにより表示されている広告動画の音声を集音し、その音声をサーバ10に送信し、サーバ10がその音声を解析することにより、広告を特定することとしてもよいし、そうでなくともよい。また、あるいは、電子機器40は、定期的に送信するビーコン信号に現在表示している広告の情報を含ませて、ユーザの端末20に通知し、ユーザの端末20がサーバ10に表示している広告の情報を送信することで、サーバ10が電子機器40に表示されている広告を認識することとしてもよいし、そうでなくともよい。
このように、電子機器40は、サーバ10から広告を取得せずに広告を表示することとしてもよく、サーバ10はその場合に電子機器40が表示している広告を特定(推定)することで、ユーザの端末20に広告関連情報を送信することができる。
<変形例4>
上記実施形態において、サーバ10は、位置情報処理部113は、機器IDとユーザの端末IDとを対応付けて、それぞれが互いに近接する位置にいるかどうかを管理することとしたが、これは、その限りではない。その他の実現手法について簡単に説明する。この場合、電子機器40は、自身の位置情報を取得するための位置情報取得部を備える必要があり、これは、既存の測位システム(限定ではなく一例としてGPS)により実現することができる。
電子機器40は定期的に、自機の位置情報をサーバ10に送信するとともに、端末20も端末IDをサーバ10に送信する。サーバ10の制御部11は、端末20から送信された位置情報が、電子機器40から送信された位置情報のいずれかとの間の距離が所定距離内であるか否かを判定する。そして、端末20の位置と、電子機器40の位置との間の距離が所定距離内であった場合に、その電子機器40と端末20とを対応付けて管理情報150に登録する。このような手法によっても管理情報150への対応付けを行うこととしてもよい。
<実施形態の効果>
上記実施形態に示すように、端末20は、電子機器40から電子機器40の識別情報を示す機器IDを受信して、ユーザIDとともにサーバ10に送信する。サーバ10(限定ではなく、第1電子機器の例)は、受信した機器IDに対して送信したコンテンツ(限定ではなく一例として広告。第1コンテンツの例)を特定し、そのコンテンツに関連するコンテンツ関連情報(限定ではなく一例として広告で示される商品の詳細情報。第2コンテンツの例)を送信する。そして、端末20は、受信したコンテンツ関連情報を表示する。
これにより、端末20は、電子機器40に表示されたコンテンツに関連する情報であって、電子機器40に表示されたコンテンツとは異なるコンテンツを表示することができ、端末20と電子機器40とで連動したコンテンツ表示を行うことができる。したがって、端末20のユーザに、電子機器40で表示されている情報以上の情報を提供することができるので、表示されているコンテンツに対するユーザの興味を誘因する機会を向上させることができる。
また、電子機器40において表示するコンテンツは、アプリケーション(限定ではなく一例として、ゲームアプリ)であってよく、その場合に、端末20に表示されるコンテンツ関連情報は、アプリケーションのインストールを促す情報であってよい。
これにより、電子機器40で、例えば、ゲームアプリの広告動画を表示している場合に、ユーザがその広告動画に興味を持った場合に、ユーザがそのゲームに着手しやすくなる環境を提供することができる。
また、電子機器40において表示するコンテンツは、アプリケーション(限定ではなく一例として、ゲームアプリ)であってよく、その場合に、端末20にそのゲームアプリが既にインストールされているときには、そのゲームアプリを起動することとしてよい。
これにより、広告動画を見たユーザがすぐにゲームを開始できるようにすることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、電子機器40において表示するコンテンツは、アプリケーション(限定ではなく一例として、ゲームアプリ)であってよく、その場合に、端末20に表示されるコンテンツ関連情報は、アプリケーションの広告であってよい。
これにより、ユーザは、電子機器40に表示されているアプリケーションについての更なる情報を得ることができる。これによって、ユーザのアプリケーションに対する興味を更に引くことができる。
また、電子機器40において表示されるコンテンツが、企業の広告である場合であって、その企業のメッセージングサービス上のアカウント(オフィシャルアカウント)が存在する場合に、端末20は、そのオフィシャルアカウントへの登録を促す情報を表示することとしてよい。
これにより、端末20は、ユーザに、ユーザが興味を持った企業のオフィシャルアカウントへの登録の利便性を向上させることができる。
また、電子機器40において表示されるコンテンツが企業の広告であって、端末20が表示するコンテンツ関連情報が、オフィシャルアカウントへの登録を促す情報である場合に、ユーザが登録を行ったときには、サーバ10は、その企業に対して課金を行ってよい。
これにより、サーバ10は、企業に対して顧客獲得の機会を提供したことに伴う報酬を得ることができる。
また、電子機器40において表示されるコンテンツは、アンケートであってよく、端末20において表示されるコンテンツ関連情報は、アンケートの回答となる選択肢であってもよい。
これにより、電子機器40と、端末20とで、連動してアンケートを実施することができる。
また、ユーザがアンケートに回答した場合には、サーバ10は、そのユーザに対して、特典を与えることとしてよい。限定ではなく一例として、電子機器40が、運賃を要する乗り物(限定ではなく一例として、タクシー、バス、電車、飛行機など)に設置される場合には、その乗り物の料金の割引に関する情報(クーポン情報)であってよい。
ユーザに対して特典に関する情報を提示することにより、ユーザがアンケートに回答する意欲を向上させることができる。
また、電子機器40は、複数のクーポン情報を表示してもよく、その場合に、端末20は、それらの複数のクーポン情報の中からユーザの情報に基づいて選択されたクーポン情報を表示することとしてもよい。ユーザの情報とは、限定ではなく一例として、ユーザの居住地や職場に関する情報であってもよいし、そうでなくてもよい。
これにより、ユーザにとって、利便性が高いクーポン情報を提供することができる。
電子機器40は、端末20に対して機器IDを含ませてビーコン信号を送信するが、ここでいう機器IDは、電子機器40(モニタ)のIDであってもよいし、電子機器40(モニタ)に搭載される発信器の識別情報であってもよい。
これにより、仮に発信器が識別情報を有し、電子機器40が機器IDを有していない場合などに、発信器の識別情報を機器IDとして利用することができる。
また、端末20は、自端末で測位した位置情報を、機器IDの代替としてサーバ10に送信してよく、サーバ10は、その位置情報に基づいて、ユーザ(端末20)が、特定の機器(限定ではなく一例としてAIスピーカ49)の近傍に存在するか否かを判定することとしてよい。
これにより、電子機器40として、定期的にビーコン信号を発信する機能を有していない機器を利用することもできる。
また、電子機器40で表示されるコンテンツは、テレビ放送におけるコマーシャルであってもよい。
これにより、電子機器40で表示するコンテンツとして、テレビ放送のコマーシャルを利用することができ、端末20には、そのコマーシャルに関連する情報を表示することができる。
また、電子機器40は、AIスピーカ49を含んで実現されてもよく、AIスピーカ49は、制御可能に接続されているテレビを、ユーザからの音声に従って、制御するよう構成されてもよい。
これにより、AIスピーカ49を、乗り物等に搭載する発信器を備えるモニタの代替として利用することができる。