JP2020511262A - 機械学習に基づいて血管閉塞を評価する方法およびシステム - Google Patents

機械学習に基づいて血管閉塞を評価する方法およびシステム Download PDF

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Abstract

より詳細には血管閉塞の重症度として知られている、1つまたは複数の冠状動脈における機能的に有意な狭窄の存在を評価するための方法およびシステムが提供されている。本方法およびシステムは、コントラスト増強ボリューム画像データセットの少なくとも一部を標的臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化し、そしてデータセグメントを分析して、標的臓器の壁領域による灌流経験の量を示す特徴を抽出することを含む予測フェーズを実装することが出来る。この方法とシステムは、灌流臓器のトレーニングセットから派生した特長−灌流分類(FPC)モデルを取得し、抽出された機能とFPCモデルに基づいてデータセグメントを分類し、そして特徴の分類に基づいて血管閉塞の重症度の予測指標を出力として提供することが出来る。【選択図】図3

Description

本出願は、一般に、血管閉塞の重症度を評価する方法およびシステム、ならびに血管閉塞の重症度の評価に関連させてトレーニング特徴を分類する特徴−灌流分類(FPC: feature-perfusion classification)モデルを形成する方法およびシステムに関する。
冠動脈病変(CAD: Coronary Artery Disease)は、世界的に主要な死因の1つである。CADとは、一般的には、狭窄や遠位部への血液供給の減少または欠如を引き起こし、その結果、心筋への酸素供給が減少し、これが、例えば、結果的に、虚血や胸痛(狭心症)をもたらす、血管の狭窄または閉塞を伴う状態のことを言う。CADの予防と治療の観点で非常に重要な様相は、そのような狭窄したまたは閉塞した血管の機能評価である。
現在、X線血管造影法は、経皮的冠動脈インターベンション(PCI: percutaneous coronary intervention)としても知られている低侵襲性手順により、治療中に使用される狭窄(狭小)冠動脈の画像診断法である。PCIの間、(インターベンション)心臓専門医は、血管内に、カテーテル上の収縮したバルーンまたは他のデバイスを、鼠径大腿動脈または橈骨動脈から、それらが動脈の閉塞部位に到達するまで、送る。カテーテルを通す際のガイドには、X線画像化技術が使用される。PCIは、通常、バルーンを膨らませて動脈を開き、血流が妨げられていない状態を回復することを目的としている。動脈を開いた状態を保つために、ステントまたはスキャフォールドを、閉塞部位に配置することがある。
X線血管造影法は、冠動脈の解剖学的評価および冠動脈病変の診断のための標準的な画像化技術でもある。病変の重症度の評価における客観性、再現性、および精度は、定量的冠動脈造影法(QCA: quantitative coronary analysis)によって改善されて来ているが、(冠動脈疾患患者においては最も重要な予後因子である)アテローム性動脈硬化病変の生理学的重要性は、X線血管造影法では認識することは出来ない。
例えば、(管腔狭小化が30〜70%であると定義される)中間冠動脈病変の場合、狭窄が患者に対しリスクであるか否か、および行動を起こすことが望ましいか否かは、常に、明らかであるとは言えない。狭窄の重症度を過大に評価すると、後から見れば必要ではなかったとされる治療が行われ、これにより、患者に不必要なリスクを与える可能性が生じる。しかしながら、狭窄の重症度を過小に評価することは、狭窄が実際には重篤であり、かつ実際に心筋への流れを妨げているにもかかわらず、患者が治療されないままであるため、リスクを引き起こす可能性を生じる。特にこれらの状況では、適切な意思決定を支援するために追加の機能評価を行うことが望まれる。
冠血流予備量比測定(FFR: Fractional Flow Reserve)は、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の恩恵を受ける可能性が最も高い冠動脈病変を、特定しかつ効果的に標的化する方法として、過去10年から15年にわたって、その使用が増大して来ている。FFRは、冠動脈狭窄の圧力差を測定して、狭窄が心筋への酸素供給を妨げる可能性を決定するために使用される技術である。この技術は、冠動脈内に圧力変換ワイヤを経皮的に挿入して、病変の背後(遠位)と前(近位)の圧力を測定することを伴う。充血が最大である場合、心筋への血流は心筋灌流圧に比例するので、この測定は、充血状態で行うのが最適である。したがって、FFRは、非特許文献1に記載されているように、冠動脈病変の機能重症度の定量的評価を提供する。
欧州心臓病学会(ESC: European Society of Cardiology)および米国心臓病学会/米国心臓協会(ACC / AHA: American College of Cardiology/American Heart Association)のガイドラインは、中間冠動脈狭窄(30〜70%)の患者には、FFRの使用を推奨しているが、経皮的冠動脈インターベンションの患者を選択する手順の90%以上で、QCAでサポートされているかサポートされていないにかかわらず、X線冠動脈造影の視覚的評価しか、使用されていない(非特許文献2)。
しかしながら、FFRにはいくつかの欠点がある。この技術は、1回しか使用できない圧力ワイヤのコストが追加されることに関連している。さらに、FFRの測定には、関連コストと処置時間を伴う侵襲的なカテーテル法を必要とする。また、(最大)充血を得るために、薬物(アデノシンまたはパパベリン)注入が追加的に必要となり、これは患者に余分な負担を掛ける。
冠動脈(coronary)コンピュータ断層撮影(CT)血管造影法(CCTA: coronary computed tomography angiography)は、冠動脈の解剖学的評価のための非侵襲的画像診断法ではあるが、冠動脈病変の機能的有意性は評価しない。CCTAの予測値が非常に高い負値であることとそれが非侵襲性であることにより、CCTAの主な強みは、CADを除外する優れた能力にある。CCTAは、有意な冠動脈病変の存在を確実に除外することができるが、CCTAで見られる多くの高度な狭窄は、血流を制限するものではない。これが偽陽性結果を生じる可能性があることにより、CCTAの広範な使用が、臨床的に不必要な冠動脈血行再建術をもたらす可能性があるという懸念が持たれて来ている。このCCTAの特異性の欠如が、CADの血行動態の重要性を決定する上でCCTAを制限する主な因子の1つである(非特許文献3)。この結果、CCTAは、患者に不必要なインターベンションをもたらす可能性があり、これは、患者に追加のリスクをもたらし、かつ結果的に不必要な医療費を課す可能性がある。
非特許文献4および特許文献1には、CCTAからFFRを定量化する非侵襲的方法(我々はこれをFFRCTと呼ぶ)が記載されている。この技術は、左冠動脈および右冠動脈の両方が始まる領域をカバーする上行大動脈の部分を含む冠動脈ツリーの半自動セグメント化後に、CCTAに適用される計算流体力学(CFD: computational fluid dynamics)を使用する。冠動脈の3次元(3D)血流および圧力は、ナビエ・ストークス(Navier-Stokes)方程式により非圧縮性ニュートン流体としてモデル化された血液によりシミュレートされ、かつ適切な初期条件および境界条件に従って並列スーパーコンピュータの有限要素法により解かれる。FFRCTは、アデノシン注入なしのアデノシン誘発充血の状態に対してモデル化される。このプロセスは、計算が複雑で時間がかかり、数時間もかかる場合がある。
上述したように、FFRCTによる冠動脈狭窄の生理学的評価には、その計算時間が長いことに加えて、いくつかの制限がある。
第1に、FFRCTは、アデノシンの実際の投与ではなく、アデノシン媒介充血の計算シミュレーションにより計算される。
第2に、FFRCTの値は、狭窄の重症度のみならず、生体のまたは瘢痕化した心筋の存在にも影響される(非特許文献5)。心筋の微小血管の状態は、心臓の特定の部分が健康であるとみなせるか否かを示す。例えば、心筋虚血の存在は、心臓のある部分には、例えば(以前の)梗塞により、十分な血液が供給されていないことを示す(図1)。これは、微小血管抵抗に影響を与えるので、モデル計算で適宜調整される必要がある。
第3に、アデノシン誘発充血のモデリングが、血管拡張の程度を過大に評価する可能性があるため、計算されたFFRCT値は、微小血管疾患の患者で侵襲的に測定されたFFR値に比較して低くなる可能性がある(非特許文献6)。
第4に、血管再モデリングおよび側副血行路は、考慮されておらずかつCCTAでは不可視なため、病変の遠位の冠状血管床に栄養を与える側副動脈は、存在しないと仮定される。側副血行路は、側副血管が、狭窄病変を迂回することにより心筋に血液を供給する血管の状況である(図2)。これの効果は、非常に重度の狭窄(例えば、完全閉塞)の場合でさえ、狭窄の遠位の部分が、血流を受けるということである。したがって、実際には、狭窄の影響は必ずしも重度ではなく、かつ血行再建が常に必要であると言うわけではない。側副血行路が存在する場合、これは、計算にも影響するため、補正される必要がある。しかしながら、これらの側副血管は、サイズが小さいため、CCTAでは通常表示されないので、側副血行路の存在を決定するためには、追加の手順が必要である。
第5に、FFRCTは、正確な解剖学的モデルを必要とするため、CCTA上の多数のアーチファクトは、大きな動脈石灰化およびステントが原因となるブルーミングアーチファクトのように、FFRCTの計算に影響を及ぼす可能性がある。さらに、動き、SNRの低下、および位置合わせ不良により、精度が低下する可能性がある。したがって、FFRCTを正確に解釈するためには、良好な画質のCCTAデータが不可欠である。
計算可能な要求を実行可能なレベルに保つために、この計算には、縮小されたモデルを使用することができる。具体的には、冠動脈ツリーのセクションは、1次元ネットワークまたはゼロ次元(集中)モデルで表すことができる。このマルチスケールのアプローチは、非特許文献7により、ベースライン条件で冠動脈内の実際の圧力と血流の波形を生理学的に計算するために、採用されている。
非特許文献8は、パラメトリック患者固有の集中モデルを使用して、血流シミュレーションに基づいて、CCTAスキャンから冠動脈ツリーのFFRを推定する手法を提示する。この手法は、計算の要求をさらに減らすように設計されている。前述の刊行物では、著者等は、油圧システムとの類似性を使用して、体積流量を電流とし、かつ冠動脈の圧力を電圧としてモデル化して、電気回路の解釈により冠動脈ツリーをモデル化している。この技術は、高い精度とリアルタイムのフィードバックを実現したが、これは、冠動脈ツリーのセグメント化およびその中心線の決定に強く依存している。さらに、この方法は、CCTAスキャンの小さなセットにしか検証されないので、さらなる臨床検証を必要とする。
CFDが必要とする計算時間を短縮するための異なるアプローチは、特許文献2に導入されている。この研究では、解剖学的三次元冠動脈ジオメトリから抽出された特徴に基づいて、機械学習システムによってFFRを評価する方法が、開示されている。この機械学習は、合成的に生成された3D狭窄ジオメトリから幾何学的に抽出された特徴と、CFDを使用して計算された合成的に生成された3D狭窄に対応するFFR値とを使用してトレーニングされる。この学習フェーズの後、このシステムは、例えば、CCTAから画像セグメント化法によって抽出された、不可視解剖学的3次元冠動脈ジオメトリの同じ特徴の抽出に基づいて、FFRを予測する。
特許文献3には、3次元血管形状から抽出された幾何学的特徴に対する機械学習アルゴリズムによるFFRの評価のための同様のアプローチが、開示されている。この方法では、この機械学習は、患者の画像データから抽出された3D冠動脈のジオメトリによって実行され、かつこの患者のジオメトリに対応するFFR値は、CFDによって計算された。
上記の方法は、全て、患者の画像データから抽出された解剖学的血管形状に大きく依存している。これには、冠動脈のFFRの評価のための、冠動脈ツリーのセグメント化が含まれる。セグメント化の精度に対する要求は、特に狭窄セグメントの場合に、高くなる。軽度の冠動脈閉塞の平均直径が、1.5−2.5mmであり、かつCCTAの空間解像度が、0.25mmの等方性の範囲にあることを考慮すると、セグメント化により正確な3D形態を取得することは、非常に困難な作業である。これには、石灰化された冠動脈硬化病変によって誘発される画像アーチファクト、または前述のような他の画像アーチファクトも加わる。
血流モデリングと組み合わせた解剖学的冠状血管形状に依存せずに、冠動脈病変の機能的重要性を評価する方法が、開発されて来ている。例えば、非特許文献9は、安静時に画像化された心筋領域とアデノシンの投与による薬理学的に誘発されたストレスとの比較により、血流力学的に有意な狭窄によって直接引き起こされる灌流欠損がある領域が明らかになることを示した。このアプローチは、CCTAの解剖学的情報と機能解析をマージするので有望であるが、必然的に放射線量の増加につながることになるCTスキャンを追加する必要がある。
したがって、単一のCCTAデータセットのみから抽出された情報に基づいて1つ以上の冠動脈における機能的に有意な狭窄を有する患者を特定する(コンピュータの複雑な要求が少なくかつ冠動脈系の詳細な形態に依存することなく、心筋の微小血管系および側副血行路の状態を考慮した)患者特有の方法が、必要である。
発明の概要
CCTAの少なくとも1つの目的は、撮像中に心臓および/または冠動脈の解剖学的構造を増強するために、通常、前肘静脈への静脈内注射により外因性造影剤を注入することにより、心臓および冠動脈の解剖学的構造を識別することである。非特許文献10によると、造影剤注入のタイミングは、冠動脈システムが、冠動脈内腔と周囲の軟部組織を明確に区別するのに十分な造影剤を含むように、調整される。これにより、医師が、最適な画質と精度で、冠動脈狭窄と内腔狭窄を評価することが可能になる。前述のガイドラインは、適切な冠動脈の不透明化を確保するために、CCTA画像の取得は、通常、事前定義の解剖学的構造(ほとんどの場合、これは下行大動脈である)内で事前定義のしきい値減衰値に達すると、または増強後の特定の遅延時間が、上行大動脈内で最初に見えるまでを待って、開始される、と記載している。本発明者等は、さらに、上記の方法により、CCTAの取得が、心室心筋内のコントラストを増強させることを認識した。何故ならば、注入された造影剤は、一旦冠動脈に存在すると、より小さな世代の冠動脈にも配送され、それはそこから冠動脈の微小血管系を通過し、これにより、心筋の(微妙な)増強がもたらされるであろうからである。
機能的に有意な冠動脈狭窄は、心室心筋の虚血の原因となる。上記したCCTAの取得特性により、CCTA画像取得時の心筋の正常部分と虚血部分の間には、心筋のテクスチャ特性に違いがある。
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したがって、本出願の目的は、心筋の特徴を使用して、機械学習に基づいて患者の分類を実行することである。
本明細書の実施態様では、単一のCCTAデータセットから抽出された情報に基づいて、少なくとも1つの冠動脈の機能的に有意な狭窄を有する患者を自動的に識別する新規な方法を提示する方法およびシステムが、記載される。複数のCCTAデータセットを使用することができるが、必要なデータセットは1つだけである。この方法は、最初、例えば、手動で注釈付けされたデータでトレーニングされたマルチスケールCNNを使用して、心筋をセグメント化する。この後、左心室の心筋を特徴付けるために、心筋の特徴を導き出すことができる。これは、機能エンジニアリングまたは例えば、畳み込みオートエンコーダ、またはこれらの組み合わせにより行うことが出来る。
心筋の特徴が抽出されると、患者は、これらの特徴に基づいて、機能的に有意な狭窄を有するまたは有しない患者に分類される。これは、任意の分類子(教師ありまたは教師なし)で実行することが出来る。好ましい実施態様では、患者は、現在の参照標準である侵襲的に決定されたFFR測定値に従って、サポートベクターマシン(SVM: support vector machine)分類器を使用して、1つ以上の冠動脈に機能的に有意な狭窄を有する患者と有さない患者に分類される。
本明細書の態様によれば、さらに血管閉塞の重症度として知られている、1つ以上の冠動脈における機能的に有意な狭窄の存在を評価する方法が、提供される。この方法は、どの特定の閉塞が、特定の機能的に有意な冠動脈閉塞の原因であるかを区別することなく、患者が、有意な冠動脈閉塞を罹患しているか否かを評価する。この方法は、以下のステップ、標的臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを取得するステップ;ボリューム画像データセットの少なくとも一部を、標的臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化するステップ;データセグメントを分析して、標的臓器の壁領域による灌流経験の量を示す特徴を抽出するステップ;灌流臓器のトレーニングセットから派生した特徴−灌流分類(FPC)モデルを取得するステップ;抽出された機能およびFPCモデルに基づいたデータセグメントを分類するステップ;そして、出力として、特徴の分類に基づいて血管閉塞の重症度を示す予測を提供するステップ、を含む予測フェーズを実装することが出来る。
本明細書の態様によれば、FPCモデルは、灌流臓器のトレーニングセットの対応する壁領域に対するトレーニング特徴と、血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータとの関係を表すことが出来る。
本明細書の態様によれば、参照流体力学パラメータは、侵襲的冠血流予備量比測定値を表すことが出来る。
本明細書の態様によれば、特徴は、テクスチャおよび/または形態上の特徴とすることが出来る。
本明細書の態様によれば、特徴は、畳み込みオートエンコーダ、ガウスフィルタ、経壁灌流比、ハラリック(Haralick)特徴、心筋の厚さ、または標的臓器の形状を使用して決定することが出来る。
本明細書の態様によれば、臓器は心筋であり、かつ血管は冠動脈とすることが出来る。
本明細書の態様によれば、分類操作は、二次情報を利用して分類を実行することが出来る。二次情報には、以下のパラメータ、冠動脈ツリーの解剖学、患者の人口統計情報、冠動脈石灰化、冠動脈プラーク、スペクトラル多重エネルギまたは光子計数、ECGパラメータ、心臓バイオマーカ、心臓の周囲または心臓内の脂肪組織、心筋の形状、等の1つ以上を含めることが出来る。
本明細書の態様によれば、分析操作は、データセグメントのそれぞれについて、対応するデータセグメントから測定または抽出された複数の因子(複数の因子は、壁領域の性質を記述または特徴付ける)を備える特徴ベクトルを抽出することを含むことが出来る。
本明細書の態様によれば、FPCモデルは、コントラスト増強ボリューム画像データセットのデータベースと、コントラスト増強ボリューム画像データセットから抽出された、関連付けられているトレーニング用特徴ベクトル(トレーニング用特徴ベクトルは既知のラベルを含む)とから得ることが出来る。分類操作では、既知のラベルに基づいてトレーニングされた機械学習アルゴリズムを使用することが出来る。この場合、機械学習アルゴリズムは、機能に基づいてデータセグメントを分類する。
本明細書の態様によれば、出力される表示は、トレーニング血管閉塞に対する血管閉塞の重症度を示すことが出来る。
本明細書の態様によれば、この方法は、さらに、トレーニングセットの臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットと、臓器に灌流する血管(単数または複数)に関連する参照流体力学パラメータとから、灌流臓器のトレーニングセットのトレーニング特徴を分類するFPCモデルを形成する、トレーニングフェーズの実装を備える。トレーニングフェーズは、以下のステップ、トレーニングセット内に各臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを提供するステップ;トレーニングセットの臓器をセグメント化するステップ;トレーニングセットの臓器の壁領域による灌流経験の量を示すトレーニング特徴を抽出するために、データセグメントを分析するステップ;そして、FPCモデルを形成するために、灌流臓器のトレーニングセットの対応する領域の血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータに対する、トレーニングセットの臓器のトレーニング特徴を分類するステップ、を備えることが出来る。
本明細書の態様によれば、この方法は、さらに、トレーニングフェーズおよび/または予測フェーズで分類操作を実行する前に抽出された特徴またはトレーニング特徴をクラスタ化することを含むことが出来る。
本明細書の態様によれば、分析するステップは、因子のシリーズを備える特徴ベクトルを抽出することができ、各因子は、複数のクラスタにわたる対象の特性の変動量を表す値を有する。
本明細書の態様によれば、血管閉塞の重症度の評価に関連してトレーニング特徴を分類する特徴−灌流分類(FPC: feature-perfusion classification)モデルを形成する方法が、提供される。この方法は、以下のステップ、a)トレーニング用の灌流臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを取得するステップ;b)ボリューム画像データセットの少なくとも一部を、灌流された標的臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化するステップ;c)データセグメントを分析して、トレーニング用の灌流臓器の壁領域による灌流経験量を示すトレーニング特徴を抽出するステップ;d)FPCモデルを形成するために、トレーニング用の灌流臓器の対応する領域の血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータに対して、トレーニング用の灌流臓器のトレーニング特徴を分類するステップ、を含むことが出来る。
本明細書の態様によれば、血管閉塞の重症度を評価するためのシステムが提供される。このシステムは、標的臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを格納するように構成されるメモリと、メモリに格納されているプログラム命令を実行すると、:a)ボリューム画像データセットの少なくとも一部を、標的臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化し、b)データセグメントを分析して、標的臓器の壁領域による灌流経験の量を示す特徴を抽出し、c)灌流臓器のトレーニングセットから導出された特徴−灌流分類(FPC)モデルを取得し、d)抽出された特徴およびFPCモデルに基づいて、データセグメントを分類し、e)特徴の分類に基づいて血管閉塞の重症度を示す予測を出力として提供する、ように構成されている1つまたは複数のプロセッサとを含む。
本明細書の態様によれば、このFPCモデルは、トレーニング特徴と、灌流臓器のトレーニングセットの対応する領域の血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータとの間の関係を表すことが出来る。
本明細書の態様によれば、この参照流体力学パラメータは、侵襲的冠血流予備量比測定値を表すことができる。
本明細書の態様によれば、1つまたは複数のプロセッサは、二次情報を利用して分類を実行することにより分類操作を実行するように構成することができる。この二次情報は、以下のパラメータ、冠動脈ツリーの解剖学、患者の人口統計情報、冠動脈石灰化、冠動脈プラーク、スペクトラル多重エネルギまたは光子計数、ECGパラメータ、心臓バイオマーカ、心臓の周囲または心臓内の脂肪組織、心筋の形状、等の内の1つ以上を含むことが出来る。
本明細書の態様によれば、1つまたは複数のプロセッサは、各データセグメントに対し、対応するデータセグメントから測定または抽出される複数の因子を含む特徴ベクトルを抽出することにより、分析操作を実行するように構成することが出来る。ここで、複数の因子は、対応する領域の性質を記述または特徴付ける。
本明細書の態様によれば、1つまたは複数のプロセッサは、因子のシリーズを備える特徴ベクトルを抽出するように構成することができ、各因子は、複数のクラスタにわたる関心のある特性の変動量を表す値を有する。
本明細書の態様によれば、1つまたは複数のプロセッサは、因子のシリーズを備える特徴ベクトルを抽出するように構成することができ、各因子は、心筋の複数のセグメントにわたる関心のある特性の強度を表す。
本明細書の態様によれば、1つまたは複数のプロセッサは、因子のシリーズを備える特徴ベクトルを抽出するように構成することができ、因子のシリーズのサブセットはセグメント内の強度を表し、かつ別のサブセットの因子のシリーズは、心筋量、最小心筋厚、および/または最大心筋厚を示す値を表す。
本出願の特徴およびそこから導き出される利点は、添付の図面に示される非限定的な実施態様の以下の記載からより明らかになるであろう。
動脈の狭窄による虚血の例を示す。 病変を横切る側副血行路の例を示す。 本発明の一実施態様による、1つ以上の冠動脈における機能的に有意な狭窄の存在を決定するための機械学習ベースの方法のフローチャートを示す。 CTシステムの例の機能ブロック図を示す。 左心室の心筋セグメント化の最終結果の一例を示す。 トレーニングフェーズにより実行される特徴−灌流分類モデルの生成のフローチャートを示す。 畳み込みオートエンコーダ(CAE:convolution auto encoder)の学習中に使用されるCAEのアーキテクチャの一例を示す。 再構成されたパッチの6つの例を示し、各行には2組のパッチが含まれ、各組には元の入力パッチ(右)と再構成された出力パッチ(左)が含まれる。 LV心筋クラスタ化の例を示し、異なるグレー値は、異なるクラスタを表す。 冠動脈の解剖学的構造の例を示す。 冠動脈カルシウムスコアリングの例を示し、白い矢印はCCTAデータセット内の冠動脈カルシウムを示す。 CCTAデータセット内の冠動脈カルシウムスコアリングの検出の例を示し、白い矢印は、冠動脈カルシウムとして識別される領域を指す。 正常なECGおよび上昇したSTセグメントを有するECGの例を示す。 拡張型心筋症の例を示す。 別個のカテゴリのデータが、できるだけ広い明確なギャップで分割されるようにマッピングされて、トレーニングデータがポイントとして表される特徴空間の例を示す。 予測フェーズに関する本願の実施態様のフローチャートを示す。 予測フェーズ中に使用される畳み込みオートエンコーダ(CAE)のアーキテクチャの例を示す。 不可視データを分類する分類器を示し、この視覚的表現内では、入力は、不可視画像と出力の2つのクラスから計算された特徴ベクトルである。 CTシステムの一例の高レベルブロック図を示す。
本出願全体を通して使用される「不可視」という用語は、「トレーニングされていない」アイテムを指す。例えば、不可視画像はトレーニング画像ではなく、不可視特徴はトレーニング特徴ではない。これに代えて、不可視特徴、画像、形状、および他の不可視アイテムは、手術の予測フェーズで分析されつつある患者または関心対象の様相を指す。
本願は、コントラスト増強ボリューム画像のデータセットに基づいて、標的臓器の1つ以上の血管閉塞の血行力学的機能重症度を評価する機械学習の方法およびシステムに関する。好ましい実施態様では、標的臓器は心筋を表し、かつ血管は冠動脈を表す。機能的に有意な狭窄は、血管の血行動態的に有意な閉塞であり、かつこれは、冠動脈に関して、冠動脈閉塞が心筋への酸素送達を妨げかつ狭心症の症状を引き起こす可能性を定義する。冠血流予備量比測定値は、機能的に有意な冠動脈閉塞の評価のための血行動態指標である。冠血流予備量比測定値に加えて、冠血流予備能、瞬間無波比、充血性心筋灌流、微小循環抵抗の指標、冠動脈に沿った圧力低下の様な、他の血行動態指標も、機能的に有意な冠動脈閉塞を評価するために使用することが出来る。
本出願の実施態様は、機械学習を利用して、CCTAデータセットから、1つ以上の冠動脈における機能的に有意な狭窄の存在を決定する。機械学習は、「明示的にプログラミングされなくても学習する能力を、コンピュータに与える」コンピュータサイエンスのサブフィールドである。人工知能のパターン認識と計算学習理論の研究から発展した機械学習は、データから学習し、かつデータの予測を行うことが出来るアルゴリズムの研究と構成を探求する。例えば、アルゴリズムは、サンプル入力からモデルを構成して、データ駆動の予測または決定を行うことにより、厳密に静的なプログラム命令に従うことを不要とする。機械学習は、明示的なアルゴリズムの設計とプログラミングが実行できない様々なコンピューティングタスクに採用されている。
既知のクラスラベルを有する画像のデータセットが与えられると、機械学習システムは、新しい画像のクラスラベルを予測することが出来る。このようなシステムには、少なくとも2つの部分がある。機械学習の第1の部分は、与えられた画像から特徴ベクトルを作成するためのアルゴリズムである、特徴抽出(エクストラクタ)である。特徴ベクトルは、画像データセットから測定または抽出された因子のシリーズ(例、複数の数値)により構成され、これは、画像の対応する壁領域の性質を、記述または特徴付ける。これらの特徴は、不可視画像から抽出された不可視特徴ベクトルを分類するために、システムの第2の部分である分類器によって使用される。画像の(大きな)データベースが与えられ、かつラベルが既知であり、かつ事前に機械学習アルゴリズムのトレーニングに使用された特徴ベクトルが抽出されると、(既知の)ラベル付き画像(トレーニング画像)と同じ方法で抽出された特徴に基づいて、不可視画像を分類することが可能となる。
図3は、本出願の一実施態様による操作を示すフローチャートを示す。これらの操作は、臓器(またはその一部)または関心のある他のオブジェクトのCCTAデータセットを取得および処理することを可能とする画像化システムを採用している。
図4は、例示的なCTシステムの機能ブロック図であり、これは、ユーザインターフェースモジュール116からのコマンドの下で動作し、かつデータ処理モジュール114にデータを提供するであろうCT画像化装置112を含む。
CT画像化装置112は、関心のある臓器のCTスキャンを捕捉する。 CT画像化装置112は、典型的には、回転可能なガントリに取り付けられたX線源とマルチ検出器を含む。ガントリは、X線源と検出器の間のテーブルで支えられている患者を周回してスキャンする間に、X線源と検出器を連続速度で回転させる。
データ処理モジュール114は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、または他のコンピュータ処理システムによって実現されてもよい。データ処理モジュール114は、本明細書で記載されるように、データを生成するために、CT画像化装置112によってキャプチャされたCTスキャンを処理する。ユーザインターフェースモジュール116は、ユーザと対話し、かつデータ処理モジュール114と通信する。ユーザインターフェースモジュール116は、視覚出力用のディスプレイスクリーン、タッチ入力用のタッチスクリーン、入力のためのマウスポインタまたは他のポインティングデバイス、音声入力のためのマイクロフォン、音声出力のためのスピーカ、入力のためのキーボードおよび/またはキーパッド、の様な様々な種類の入出力デバイスを含むことが出来る。データ処理モジュール114およびユーザインターフェースモジュール116は、協働して、本明細書に記載されているプロセスの操作を実行する。
データ処理モジュール114は、1つ以上のメモリ118および1つ以上のプロセッサ120を含む。メモリ118は、とりわけ、標的臓器のコントラスト増強ボリュームデータセット、データセグメント、このデータセグメントの分析から抽出された特徴、1つ以上のFPCモデル、このデータセグメントの分類、血管閉塞の重症度を示す予測を格納する。メモリ118は、また、トレーニング用の灌流臓器の1つ以上のコントラスト増強ボリュームデータセット、灌流される標的臓器の壁領域に対応するデータセグメント、トレーニングデータセグメントの分析から抽出されたトレーニング特徴、トレーニング特徴の分類、1つ以上のFPCモデル、および既知のラベル、の1つ以上を格納することができる。メモリ118は、また、本明細書で記載されるプロセスの動作を実行するよう、1つまたは複数のプロセッサ120に指示するソフトウェアコードを格納することができる。例えば、メモリ118は、光ディスク、またはUSBドライブの様な持続性メモリの他の形態またはネットワークサーバを含むことができる。ソフトウェアコードは、本明細書で記載される動作を実行するために、データ処理モジュール114のメモリに直接ロード可能とすることが出来る。
本明細書の態様によれば、画像化システムは、関心対象の少なくとも1つのCCTAデータセットを以前に取得していてかつ保存している。CTスキャンを提供することが可能な如何なる画像化デバイスも、この目的に、使用することが出来る。本明細書の態様によれば、データ処理モジュール114の1つまたは複数のプロセッサ120が、血管閉塞の重症度を評価する方法を実施する。この方法は、以下のステップ:標的臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを取得するステップ;ボリューム画像データセットの少なくとも一部を、標的臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化するステップ;標的臓器の壁領域による灌流経験の量を示す特徴を抽出するために、データセグメントを分析するステップ;灌流臓器のトレーニングセットから派生した特徴−灌流分類(FPC)モデルを取得するステップ;抽出された機能およびFPCモデルに基づいたデータセグメントを分類するステップ;および特徴の分類に基づいて血管閉塞の重症度を示す予測を出力として提供するステップ、を備える予測フェーズを実施する。
メモリ118は、1つまたは複数のFPCモデル122および参照流体力学パラメータ124を格納することができる。FPCモデル122は、トレーニング特徴と、灌流臓器のトレーニングセットの対応する壁領域に対する血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータ124との関係を含む。例えば、この関係は、「機能的に有意な狭窄が存在する」または「有意な狭窄が存在しない」となるかもしれない。2つのクラスの場合、オプションとして、他の関係の非限定的な例には、「機能的に有意な狭窄が存在しない」、「軽度の機能的に有意な狭窄が存在する」または「機能的に有意な狭窄が存在する」が含まれる。参照流体力学パラメータ124は、侵襲的冠血流予備量比測定値を備えることができる。メモリ118は、データセグメントから抽出される特徴126を格納する。特徴126は、対応する壁領域のテクスチャまたは形態を記載するテクスチャおよび/または形態上の特徴である。
例えば、プロセッサ120は、畳み込みオートエンコーダ、ガウスフィルタ、経壁灌流比、ハラリック(Haralick)特徴、心筋の厚さ、または標的臓器の形状を使用して、特徴を決定することができる。プロセッサ120は、二次情報を利用して分類操作を実行することができる。例えば、この二次情報は、冠動脈ツリーの解剖学的構造、患者の人口統計情報、冠動脈石灰化、冠動脈プラーク、スペクトラルマルチエネルギまたは光子計数、ECGパラメータ、心臓バイオマーカ、心臓の周囲または心臓内の脂肪組織、心筋の形状、等のパラメータの内の1つ以上を含むことができる。
プロセッサ120は、データセグメントのそれぞれについて、対応するデータセグメントから測定または抽出される、対応する壁の領域のデータの性質を記述または特徴付ける複数の因子を含む特徴ベクトルを抽出することにより分析操作を実行する。プロセッサ120は、コントラスト増強ボリューム画像データセットのデータベースと、このコントラスト増強ボリューム画像データセットから抽出された関連付けられているトレーニング特徴ベクトルとから、FPCモデルを取得し、このトレーニング特徴ベクトルは、既知のラベルを含み、この分類操作は、この既知のラベルに基づいてトレーニングされている機械学習アルゴリズムを利用し、この機械学習アルゴリズムは、これらの特徴に基づいてデータセグメントを分類する。
プロセッサ120は、トレーニングフェーズを実施して、トレーニングセットの臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットと、臓器を潅流する1つまたは複数の血管に関連する参照流体力学パラメータとから、灌流臓器のトレーニングセットのトレーニング特徴を分類するFPCモデルを形成する。このトレーニングフェーズは、以下のステップ:このトレーニングセット内の各臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを提供するステップ;このトレーニングセットの臓器をセグメント化するステップ;このデータセグメントを分析して、トレーニングセットの臓器の壁領域による灌流経験の量を示すトレーニング特徴を抽出するステップ;そして、FPCモデルを形成するために、灌流臓器のトレーニングセットの対応する領域の血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータに対して、このトレーニングセットの臓器のトレーニング特徴を分類するステップ、を備える。
プロセッサ120は、トレーニングフェーズおよび/または予測フェーズにおいて分類操作を実行する前に抽出された特徴またはトレーニング特徴をクラスタ化する。本明細書の態様によれば、プロセッサ120は、特徴として、因子のシリーズを含む特徴ベクトルを抽出し、各因子は、複数のクラスタにわたって、関心のある特性の変動量を表す値を有する。
本明細書の態様によれば、プロセッサ120は、血管閉塞の重症度の評価に関連してトレーニング特徴を分類する特徴−灌流分類(FPC)モデルを形成する。この方法は、以下のステップ:a)トレーニング用の灌流臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを取得するステップ;b)ボリューム画像データセットの少なくとも一部を、灌流された標的臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化するステップ;c)データセグメントを分析して、トレーニング用の灌流臓器の壁領域による灌流経験量を示すトレーニング特徴を抽出するステップ;d)トレーニング用の灌流臓器の対応する領域の血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータに対して、トレーニング用の灌流臓器のトレーニング特徴を分類して、FPCモデルを形成するステップ、を備える。
本明細書の態様によれば、プロセッサ120は、メモリに格納されているプログラム命令を実行して、a)ボリューム画像データセットの少なくとも一部を、標的臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化し;b)データセグメントを分析して、標的臓器の壁領域による灌流経験の量を示す特徴を抽出し;c)灌流臓器のトレーニングセットから導出された特徴−灌流分類(FPC)モデルを取得し;d)抽出されたこれらの特徴に基づきかつこのFPCモデルに基づいて、データセグメントを分類し;e)これらの特徴の分類に基づいて血管閉塞の重症度を示す予測を出力として提供する、ことにより血管閉塞の重症度を評価する。
本明細書の態様によれば、プロセッサ120は、データセグメントの各々に対し、対応するデータセグメントから測定または抽出される複数の因子を含む特徴ベクトルを抽出することにより、分析操作を実行するように構成されている。ここで、複数の因子は、対応する領域の性質を記述または特徴付ける。本明細書の態様によれば、プロセッサ120は、特徴として、因子のシリーズを含む特徴ベクトルを抽出するように構成されている。ここで、各因子は、複数のクラスタにわたる関心のある特性の変動量を表す値を有する。本明細書の態様によれば、プロセッサ120は、因子のシリーズを備える特徴ベクトルを特徴として抽出するように構成されている。ここで、各因子は、心筋の複数のセグメントにわたって、関心のある特性の強度を表す。本明細書の態様によれば、プロセッサ120は、因子のシリーズを含む特徴ベクトルを特徴として抽出するように構成されている。ここで、シリーズのこの因子のサブセットは、セグメント内の強度を表し、かつこのシリーズのこの因子の別のサブセットは、心筋量、最小心筋厚および/または最大心筋厚を示す値を表す。
図3の操作は、コンピュータ製品(例えば、光ディスク、またはUSBドライブのような持続性メモリの他の形式またはネットワークサーバ)に組み込まれたソフトウェアコードによって実行させることも出来る。このソフトウェアコードは、図3の操作を実行するためにデータ処理システムのメモリに直接ロードすることが出来る。
この例では、画像化システムは、既に、対象のオブジェクトのCCTAデータセットを少なくとも1つ取得しかつ保存していると想定されている。この目的には、CTスキャンを提供することが出来る如何なる画像化デバイスも使用することが出来る。
本出願は、CCTAデータセットに基づく心筋分析において特に有利であり、そしてこれは、特に患者分類のために、主にこの分野に関して開示されるであろう。
ここで、図3を参照して本願の実施態様が開示される。ここに示されたステップは、任意の論理シーケンスで実行することが出来、かつそれらの一部は省略することが出来ることは、明らかである。
図3のステップ301に記述されるように、コントラスト増強CCTAデータセットが取得される。このCCTAデータセットは、画像アーカイブおよび通信システム(PACS: picture archiving and communication system)またはVNA(vendor neutral archive)の様なデジタルストレージデータベース、局所的デジタルストレージデータベース、クラウドデータベースから取得する、またはCT画像化モダリティから直接取得することが出来る。CCTA画像化中に、患者に造影剤が導入された。さらに、CCTA画像化は、ECGでトリガさせることが出来る。
機能的に有意な狭窄を有する患者を特定するには、図3のステップ302に示されるように、左心室(LV)および/または右心室(RV)の心筋壁をCCTAデータセットでセグメント化する必要がある。これは、ユーザが手動で行うことも出来るし、(半)自動でセグメント化させることも出来る。LV心筋の自動セグメント化の一例は、非特許文献11により与えられている。Zreik 外には、手動で注釈付けされたデータでトレーニングされた畳み込みニューラルネットワーク(CNN: convolutional neural network)を使用して、心筋を自動的にセグメント化する方法が、開示されている。このステップの終わりに、心筋のセグメント化が存在する。図5は、そのような心筋セグメント化の例を示す。図5は、軸方向、矢状方向および冠状のCCTA画像スライスでセグメント化されたLV心筋を示している。
機能的に有意な冠動脈狭窄は、CCTAデータセットの心筋壁のテクスチャ特性に影響を与える心筋の虚血の原因となる。したがって、心筋を記述することにより、虚血の変化を捉えることができるであろう。図3のステップ303では、心筋を特徴付ける特徴が、CCTAデータセットから計算される。心筋を特徴付ける特徴を学ぶために、機械学習が利用される。図3のステップ304で、機械学習された特徴−灌流分類モデルが取得される。このモデルは、トレーニングフェーズで生成される。このトレーニングフェーズでは、特徴と参照標準との関係が学習される。参照値は、FFRの様な流体力学パラメータを表すことが出来る。図3のステップ303で抽出された特徴は、機能的に有意な冠動脈閉塞と相関する心筋内のテクスチャパターンの様な(隠れた)パターンを認識するように設計されている。心筋から直接特徴を抽出するこの設計は、先行技術では考慮されていない血行動態の有意な病変の評価のための2つの重要な要素をカバーしている。第一に、閉塞をバイパスして心筋に血流を提供する側副動脈(図2)が、自動的に考慮される。第二に、虚血の存在などの心筋微小血管疾患(図1)が、自動的に考慮される。
図3のステップ305は、図3のステップ304内で学習された特徴−灌流モデルに基づいて、不可視CCTAデータセット(予測フェーズ)を分類することにより、不可視CCTAデータセットの冠状血管閉塞の重症度を評価した。出力(図3のステップ306)は、機能的に有意な冠動脈閉塞が存在する可能性を示す予測である。
図6は、図3のステップ304によって記載される特徴−灌流分類モデルを実装するためのフレームワークを示す。図6は、システムのトレーニングフェーズを示す。図6のステップ601において、特徴−灌流分類モデルをトレーニングするために使用される参照基準が取得される。参照標準は、複数の患者のデータを含むデータベースである。このデータベース内の各セットには、各患者に対して、a)コントラスト増強、所属を有するCTデータセット(ステップ602)、b)侵襲的に測定された冠血流予備量比測定の参照値(ステップ603)とが含まれる。トレーニングフェーズで抽出された機能は、トレーニング特徴とも呼ばれる。
図6のステップ604は、心筋壁をセグメント化し、そしてこれは図3のステップ302と同一である。図6内のブロック303は、図3の特徴の定義であるステップ303を表し、そしてこれは、以下に、図6を参照してより詳細に記載される。
図6のステップ605内で、心筋を特徴付ける特徴が、CCTAデータセットから抽出される。心筋は、コントラストが増強されてはいるが、これらの変化はほとんど微妙であり、そして灌流障害が小さい場合には、不可能ではないにしても、虚血の影響を受けた心筋ボクセルに手動でラベル付けすることは非常に困難であろう。好ましい実施態様では、心筋は、畳み込みオートエンコーダ(CAE: convolutional autoencoder)によって決定される符号化を介して抽出される特徴によって、教師なし学習で特徴付けられる。これに代えて、心筋のテクスチャ(例えば、ガウスフィルタ、ハラリックテクスチャの特徴)および/または形態(例えば、心筋の厚さ、心筋のボリューム、心室のボリュームのみならず心臓自体の形状)を記述する他の任意の特性を、使用することも出来る。心筋の知覚テクスチャを定量化するように設計されたこのような代替の工学的特徴法の例は、類似のグレートーンの空間関係を使用してテクスチャの数値的特徴をキャプチャするハラリックテクスチャ特徴を計算することである(非特許文献12)。このような代替の工学的特徴法の別の例は、心筋の心内膜層と心外膜層との間の灌流(またはハウンズフィールド値)の比を定義する経壁灌流比である(非特許文献13)。これらの特徴の如何なる組み合わせも選択することが出来る。これらの特徴が局所的(例えば、ボクセル、スーパーボクセル、または同じ方法で定義されたボクセルのクラスタ)である場合、このボクセルに代えて患者の心筋を表すために、例えば、クラスタの高次統計をクラスタ化しかつ特徴として使用することによる、次元削減が必要となる。
好ましい実施態様では、心筋は、CAE(非特許文献14)によって決定される符号化を介して抽出される特徴によって、教師なし学習で特徴付けられる。CAEは、入力画像の全てのデータを小さなベクトル(これは、デコーダが入力画像を再構成するのに十分な情報を含む必要がある)に圧縮する。これにより、オートエンコーダは、圧縮されつつある画像に関する特徴を学習するように強制される。典型的なCAEには、エンコーダとデコーダの2つの主要な部分が含まれている。CAEは、畳み込み演算と最大プーリングによってデータを低次元表現に圧縮(エンコード)し、その後、圧縮フォームを展開(デコード)して、逆畳み込み演算とプール解除によって入力データを再構成する。
この実施態様で使用されるCAEアーキテクチャは、図7に示されている。図7に提示されているCAEアーキテクチャは、一具体例と見なすべきであり、そして他のCAEアーキテクチャを展開することも出来る。エンコーダ(711)は、例えば、入力を圧縮する1つの畳み込み層と1つの最大プーリング層、およびエンコーディングを提供する1つの完全接続層を備える。デコーダ(709)は、1つの完全接続層と、再構成された入力を提供する1つのアンプール層および1つの逆畳み込み層とを備える。CAEがより複雑なデータを処理できるように、各層の出力には、非線形性が適用される。例えば、指数線形単位(ELU: Exponential Linear Unit)(非特許文献15)は、非線形性が適用されない出力層を除く全ての層において非線形活性化関数として使用することが出来る。
図7に示されるように、詳細なCAEアーキテクチャは、CAEの入力のサイズが48x48ボクセルパッチに設定されるように設計されている。このCAEは、5x5の16カーネル(702)を有する1つの畳み込み層と1つの2x2最大プーリング層(703)と、それに続く512ユニットを有する1つの完全接続層のエンコード層(図7の704、エンコードの数Nを表す)とで構成されていた。生成されたエンコーディングは、10816ユニット(705)を有する1つの完全接続層、1つの2x2アンプール層(706)、それに続く1つの5x5カーネル(707)を有する1つの逆畳み込み層から構成される、デコーダ部分の入力として機能した。他のパラメータ、例えば、異なるカーネルサイズ、エンコード層の数、他のCAEアーキテクチャおよびアクティベーション関数も、使用することができる。さらに、CAEの入力サイズ、または例えば、多相CCTAデータセットをサポートするために、3D入力パッチ(ボリューム)または4D入力パッチの使用さえも、異ならせることが出来る。入力パッチは、より高次元(例えば、マルチエネルギCCTAデータセットをサポートするためにn次元)の入力パッチにすることもできる。CAEの学習は、抽出された機能(CAEの場合はエンコード)が、CCTAデータセット内の心筋を記述しかつ特徴付けるように、教師なしの方法で実行される。このCAEの教師なし学習は、参照標準(601)内のCCTAデータセット(602)を使用して実行される。ステップ604の結果として、各CCTAデータセットから、セグメント化された心筋内のランダムに選択された心筋ボクセルの周りに、パッチが、抽出される。
トレーニング中、CAEは、入力画像(701)を小さな数字のベクトル(エンコーディング、710)に圧縮(エンコード)し、続いてこの圧縮形式(出力、708)を展開(デコード)して入力画像を再構成する。CAEは、再構成された出力画像(708)と入力画像(701)とを反復プロセスで比較して、それらの間の差を最小化することにより、トレーニングされる。入力画像(エンコーダの入力、図7の701)と再構成された出力画像(デコーダの出力、図7の706)との差は、平均二乗誤差によって決定され、そして例えば、非特許文献16によって、反復して最小化される。各反復ごとに、畳み込みフィルタ(702および703)は、調整および更新される。この反復プロセスは、平均二乗誤差が事前に定義された値の範囲内になると、停止する。このプロセスの結果により、その入力画像を再構成するのに十分な情報を含む入力画像(701)から、抽象的な特徴(エンコード)が、確実に生成される。図8は、例えば、48×48の入力パッチ(図7の701)の6つの異なるペアと、トレーニングされたCAEを使用して再構成された、それらに対応する再構成パッチ(図7の708)とを示す。
CAEがトレーニングされると、デコーダ部分(図7の709)が取り除かれ、そして完全接続層(図7の710)が、不可視パッチのエンコードを生成するために使用される出力層になる。
機能的に有意な狭窄は、心筋血流に、その結果、灌流低下領域のコントラスト増強のテクスチャ特性に局所的な影響を及ぼすと予測されるので、LV心筋は、図6のステップ606に記載されている数多くの空間的に接続されているクラスタに分割される。クラスタ化は、例えば、高速K-meansアルゴリズム(非特許文献17)を使用して、心筋ボクセルの空間的位置に基づいて達成される。図9は、このようなクラスタ化手法の結果を示している。単一のクラスタ内での、エンコードの大きな偏差は、その不均一性を示し、これにより異常な心筋組織の存在が示される可能性がある。したがって、クラスタ内の全てのボクセルに渡って、各エンコーディングの標準偏差(STD)が計算される。その後、クラスタではなくLV心筋全体を記述するために、全てのクラスタに渡る、各エンコードの標準偏差の最大値が、各患者のLV心筋を記述する特徴として使用される。さらに、歪度、尖度、または高モーメントの様な高次の統計パラメータを計算しかつ使用することも出来る。STDを使用してクラスタ内の全てのボクセルについてエンコーディングの高次元性を削減することに加えて、局所的エンコーディングを圧縮する別の方法を実行することも出来る。別の方法の例は、(例えば、非特許文献18により提示される)制限付きボルツマンマシン、または(例えば、非特許文献19により教示される)ディープビリーフネットワークである。無指向のグラフィカルモデルに属するこれらの生成的アプローチは、より圧縮されているが記述的な表現によってボクセルエンコーディングのグループを表すために採用することが出来るであろう。
クラスタ化は、任意のクラスタ化方法を使用して実行することが出来る。クラスタ化の別の例は、アメリカ心臓協会の17セグメント心臓モデルによるものである(非特許文献20)。クラスタ化は、非特許文献21により教示されるように、患者固有の13領域モデルに基づいて実行することも出来る。最後に、抽出された特徴に基づいて、患者は、機能的に有意な冠動脈狭窄を有する患者とそうでない患者に分類される。
クラスタ化に関して、オプションで冠動脈ツリーの解剖学的構造を使用して、特徴のクラスタ化を改善することが出来る。図10に見られるように、心筋の様々な部分は、冠動脈の様々なセクションによって範囲が定められている。特徴のクラスタ化を実行すると、特定のクラスタは、冠動脈の左側(すなわち、左前下行動脈または回旋動脈)から血液供給を受けるボクセルと、冠動脈の右側(すなわち、後下行動脈)から血液供給を受けるボクセルとを含むことができる。例えば、狭窄が冠動脈の後部下行動脈にのみ存在する場合、これは、冠動脈のそのセクションによって範囲を定められたLV心筋のボクセルの特徴に影響を与える。クラスタ内の情報の歪みを回避するために、冠動脈ツリーに関する情報を追加して、クラスタ化をガイドすることが出来る。領域が、複数の主要な冠動脈(例えば、左冠動脈、回旋動脈、右冠動脈)によって供給されることを避けるために、例えば、クラスタのサイズは、制限することが出来る。患者固有の血液供給領域を識別するこのような方法は、例えば、前述の方法による心筋のセグメント化、および例えば、非特許文献22による冠動脈の中心線のセグメント化に関係する。患者固有のセグメント化された心筋および患者固有のセグメント化された冠動脈に基づいて、患者固有の血液供給領域は、例えば、非特許文献23または非特許文献24に教示されている方法により、計算することが出来る。様々なセグメント化およびクラスタ化の方法を利用することができる。
図6のステップ608内で、特徴ベクトルが定義される。例えば、特徴ベクトルは因子のシリーズを備えることができ、各因子は関心のある特性に関連する値を有している。例えば、この因子は、複数のクラスタにわたる関心のある特性の変動量を表すことができる。この因子は、個別のエンコーディングに対応することができる。例えば、50個以上のエンコーディングが利用される場合、特徴ベクトルは50個以上の因子のシリーズを備えることができる。一例として、関心のある特性は、ボクセルのグレースケール、または心筋の解剖学的および/または機能的様相に関係する診断画像モダリティによって取得される別の特性を表すことができる。この因子は、セグメント化中に定義済のクラスタの全てまたはサブセットに渡って関心のある特性(例、グレースケール)の偏差(例、最大または最小標準偏差)を表すことができる。特徴ベクトル(feature vector)の例が、以下に、与えられる。この特徴ベクトルは、N個のエンコーディング(encoding)の変動因子のシリーズを備え、かつこの変動因子は、前述の各クラスタ(cluster)内でCAEの結果から得られるエンコーディングの最大標準偏差(Maximum STD)に対応する。
特徴ベクトルの上記の例では、
は、最初に単一クラスタ内の全てのボクセルで単一のエンコード
の標準偏差を計算し;そして次に、前述のように、全てのクラスタでそのエンコーディング
の全ての標準偏差の最大値を決定することによって、取得される。
別の例として、これらの因子は、心筋の複数のセグメントに渡って関心のある特性の強度を表すことができる。例えば、AHAで定義されている17のセグメントモデルを使用する場合、この特徴ベクトルは17の因子のシリーズを備えることができる。より具体的には、これらの因子は、セグメント化中に定義されているセグメント(segment)の全てまたはサブセットに渡って関心のある特性(例、グレースケール)の平均強度を表すことができる。AHA 17セグメントモデルと組み合わせて、特徴設計されたガウス演算子に基づく特徴ベクトル(feature vector)の例は、次のとおりである:
上記の例では、
は、特定のカーネルサイズ(例えば、3ボクセル)を有する2Dまたは3Dガウス演算子によって計算される。特徴ベクトルの上記例は、両方とも、次元削減が実行される局所特徴に基づいている。これに追加してまたは代えて、この特徴ベクトルには、グローバルな特徴(例えば、心筋のボリュ−ムおよび心筋の厚さ)を組み込むことができる。例えば、この特徴ベクトルは、タイプが異なる因子のシリーズを含むことができる。例えば、因子のシリーズのサブセットは、セグメント内の平均強度を表し、因子のシリーズの別のサブセットは、心筋量、最小心筋厚および最大心筋厚を示す値を表すことができる。次の例は、様々なタイプの因子を有する特徴ベクトルを示している。
CCTAデータセットが心周期内に複数のフェーズを備える場合、各フェーズに対して個別に図6の604、605、および606により記載されるステップを実行することにより、各フェーズから抽出された心筋の特徴をこの特徴ベクトルに追加することが出来る。CCTAデータセットがマルチエネルギCCTAデータセットで構成される場合、同じアプローチを適用することが出来る。時間領域の多相CCTAデータセットを一定量の心周期に再構成することは、有益であるかもしれない。このアプローチにより、異なるマルチフェーズCCTAデータセット間の時間分解能のばらつきは、解決することが出来る。これに代えて、(図6の604、605、および606により記述されているステップを実行することにより)各フェーズ(またはエネルギレベル)を個別に追加する代わりに、複数のフェーズ(またはエネルギレベル)が直接組み込まれる異なる深層学習ネットワークアーキテクチャを展開させることが出来る。
上述の抽出された特徴(エンコーディングおよびセグメント)に加えて、図6のステップ607により表される追加情報も、特徴ベクトルを構成するために使用することが出来る。例えば、患者の体重、身長、性別などの人口統計情報は、特徴ベクトルに特徴として追加することにより、患者分類の追加情報として使用することが出来る。
冠動脈石灰化の存在と量(図11aを参照)は、心血管イベントの強力かつ独立した予測子であり、これは、非特許文献25が教示されるように、CCTAで識別および定量化させることが出来る。図11bは、Wolterink 外によって記述された方法を使用してCCTAデータセット内で検出された冠動脈カルシウムの例を示す。この特徴ベクトルは、冠動脈(左前下行動脈、右冠動脈、回旋枝)または冠動脈ツリー全体ごとの冠状カルシウムの存在と範囲に関する情報で拡張させることが出来る。冠動脈の石灰化または(例、大動脈、心臓弁、心膜内の)他の石灰化を特徴付ける追加情報を、組み込むこのが出来る
冠動脈イベントは総プラーク負荷にも関連していて、これには必ずしも石灰化していない冠動脈プラークが含まれる。石灰化プラークの検出を超えて、CCTAは、存在するプラークのタイプ(非石灰化および混合)の特性評価を約束する。プラークの総量は、例えば、非特許文献26により教示されているように、内側と外側の冠動脈血管壁を検出する(半)自動化方法により決定させることが出来る。内側と外側の血管壁の間の領域はプラークとしてカウントされる。特徴ベクトルは、血管内のプラークの体積を血管の長さで正規化することにより計算されるプラーク負荷で拡張させることが出来る。追加情報の別の例は、プロトコル情報である。前述したように、心臓と冠動脈の造影に先立って、患者には造影剤が投与される。視覚検査、または事前に定義された解剖学的構造のコントラスト媒体密度の決定により、コントラスト媒体密度が、事前に定義されたしきい値を超えると、画像化が開始される。例えば、CCTA取得の開始に使用されるしきい値、しきい値の評価に使用される解剖学的構造、CTスキャナのタイプ、CCTA取得が実行される心周期内のモーメント(トリガ時間)、および/または取得中に患者に投与される造影剤は、特徴ベクトル内の追加情報として使用することが出来る。
さらに、存在する場合、デュアルエネルギ、スペクトラル、マルチエネルギ、または光子計数CTスキャンの様々な形式の何れかから取得した情報は、分類に対する追加特徴として使用することが出来る。CTでは、組成が異なる材料を、材料の質量密度に応じて、CT画像上で同一のピクセル値により表すことが出来る。したがって、異なる組織タイプと造影剤を区別しかつ分類することが、困難な場合があり得る。デュアルエネルギスキャンでは、2つのCTデータセットが、異なるX線スペクトルで取得されるので、複数の材料を区別することが可能となる。解剖学的情報のみならず、組織組成に関する情報も存在する。したがって、内腔および虚血組織に関して、より良い洞察を入手することが可能である。様々な形式のデュアルエネルギ、スペクトラル、マルチエネルギ、または光子計数CTスキャンの何れかから抽出された組織組成に関する情報(例えば、虚血組織または造影剤の存在)を、追加特徴として使用することが出来る。
冠動脈病変の場合、心筋内の血流分布と、リスクがある領域の位置と範囲は、壁内微小血管(血管冠)の分布と形態に依存する。心外膜冠動脈(右冠動脈、左冠動脈)は、心筋の微小血管系を介して心筋の様々な領域に血流を分配する。心筋は、心外膜から心内膜まで3つの層、心外膜下、中層心筋、および心内膜下に分けることができる。心内膜下層は、非特許文献27により教示されるように、虚血および梗塞に対して、より受攻性がある。オプションとして、この知識を特徴ベクトルの計算に統合させることが出来る。例えば、クラスタ(606)は、空間層の位置で重み付けすることが出来、また心筋層予測モデルは、特徴ベクトルに追加させることが出来る。このような心筋層予測モデルは、例えば、非特許文献28に教示されるように、生理学的実験に基づいて事前に生成させることが出来る。
心電図(ECG: Electro Cardio Gram)を患者から入手できる場合、その特性は、追加情報として使用することが出来る。ECGは、心筋の電気的活動を表す。ECGは、心筋細胞を収縮させる電気刺激を記録する。この刺激は、1つの筋肉細胞から他の筋肉細胞に移動する。心臓伝導システムは、これが正しい順序(すなわち、心房、次に心室)で行われることを確実にする。通常、ECGは、P波、QRS複合波、T波、およびU波の4つのセグメントから構成される。P波は心房脱分極を表し、QRS複合波は心室脱分極を表し、T波は心室再分極を表し、U波は乳頭筋再分極を表す。心臓および(血液組成を含む)その周囲の構造の変化により、これら4つのセグメントのパターンは変化する。例えば、図12に見られるように、心臓発作または心筋梗塞が、STセグメントの上昇によって、ECGに観察される。これは、心筋の一部が、心臓発作のために虚血性であるという事実によるものである。しかし、例えば、胸痛(狭心症)と心臓ブロックは、ECGにおいて認識可能な虚血マーカを有する。例えば、非特許文献29が教示するように、電気ベクトルとしてのアクティビティは、3つの主要方向で評価することが出来る。これにより、電気パラメータのより正確でかつ堅牢な抽出が、可能になる(非特許文献30)。例えば、合成されたベクトル心電図で評価される心筋梗塞および右心室肥大は、対応する12誘導ECG基準よりも優れている。合成されたベクトル心電図から抽出されたパラメータは、例えば、QRSループ境界、QRSベクトル差、QRS複合波の下の面積、STセグメント、および(X,Y,Z)リードのT波;ST−Tベクトル振幅差、T波ベクトル振幅差、およびQRS複合波とT波間の空間角である。
追加情報として使用できる他の重要な特徴は、心臓バイオマーカである。患者から血液を採取すると、血液中の心臓バイオマーカのレベルを調べることが出来る。これらのマーカには、酵素、ホルモン、タンパク質が含まれる。心臓のバイオマーカは、例えば、心臓発作などの虚血のために心臓が深刻なストレスを受けた後、患者の血液中に現れる。バイオマーカのレベルを使用して、心臓発作のサイズおよび心臓発作の影響がどれほど深刻であるかを決定することが出来る。心臓バイオマーカは、例えば、心臓トロポニンとクレアチンキナーゼである。
さらに、心臓の周囲または心臓内部の脂肪(脂肪組織)の存在に関する情報は、追加情報として使用することが出来る。この情報は、例えば、MRまたはCTデータを使用して取得することが出来る。心臓の周囲に直接存在する脂肪(心膜脂肪)は、狭窄した動脈を予測することができる。心臓の周囲および胸骨の下の領域に脂肪がある人は、これらの脂肪が心臓に近接しているため、他の領域に脂肪を蓄える人に比べて、心臓病のリスクが高くなる。これは、脂肪組織が炎症性化学物質を放出し、これがアテローム性動脈硬化の進行を早める可能性があるためである。
使用できる別の機能は、心筋の形状である。これは、例えば、拡張型心筋症(DCM)の存在である。DCMは、心臓が肥大しているので、効率的に血液を送り出すことができない状態である。DCMは、例えば、以前の心筋梗塞または他の疾患以降の、心筋内の線維組織の沈着によって、正常な心筋が置換されてしまうことに起因する可能性がある。図13は、DCMの例を示す。心筋の形状および/または心腔の形状に関する情報は、主コンポーネント分析(PCA: principal component analysis)によって取得することが出来る。PCAとは、変数の大きいセットを、大きいセットのほとんどの情報を依然として含む小さなセットに縮小するために使用することが出来る次元削減法であり、これは、多数の(おそらく)相関する変数を、主コンポーネントと呼ばれる(より少ない)数の相関のない変数に変換する数学的手順である。最初の主コンポーネントは、データの変動を可能な限り多く考慮し、そして後続の各コンポーネントは、残りの変動を可能な限り多く考慮し、そして各後続コンポーネントは、先行コンポーネントに直交するという制約の下で、可能な限り高い分散を有する。PCAによる心室形状パラメータの計算例は、非特許文献31によって提供されている。この研究では、Medrano-Graciaおよび同僚は、調査されたコホートに存在する左心室の形状と機能の最も重要なコンポーネントを確立しようとした。現在のアプリケーションでは、参照標準(601)データベースを使用して、PCAによりLV、RV、および/または心房の主要コンポーネントを定義することが出来る。このため、この心臓構造の主要なコンポーネントを定義するために使用されるデータセットに対して、目的の心臓構造を(一度だけ)セグメント化する必要がある。このためには、図3のステップ302で記載した方法、または他の方法を使用することが出来る。次に、検査されたCCTAデータセットから抽出された主コンポーネントのバリエーションを計算し、そしてこれを特徴として特徴ベクトルに追加することが出来る。これに代えて、図3のステップ302内のセグメント化は、PCAが組み込まれているアクティブ形状モデルセグメント化アルゴリズム、またはPCAが組み込まれている他のセグメント化アルゴリズムによって実行させることができる。このようなアルゴリズムを使用することにより、検査されたCCTAデータセットの主要なコンポーネントは、例えば、非特許文献32または非特許文献33に教示されているように、このセグメント化アプローチ内で自動的に定義される。PCAに基づく別の特徴は、非特許文献34により教示されている心筋組織の硬さとすることが出来る。使用することが出来る別の特徴は、心筋の硬さである。心筋ひずみは、心筋の局所的または全体的な変形を測定するための方法であり、そして虚血性心疾患、高血圧性心疾患、拡張型心筋症、肥大型心筋症、心筋炎、浸潤性心筋症、心臓同期不全を含む心筋機能を損なう状態の評価に使用することが出来る。ひずみ異常は、顕性臨床疾患の前のほとんどの状況において、または心室駆出率の軽度の無症状異常においてさえ発症し、そして進行疾患または治療された疾患においてひずみ異常が重症化しかつ進行するので、予後的有意性を有する。心筋のひずみは、例えば、非特許文献35により教示されている方法により特徴ベクトルに加えることが出来る。
使用可能な他の特徴は、拡張末期LV血液量、収縮期LV血液量、駆出率、心拍出量、上行大動脈の直径、二尖大動脈弁の存在、心臓弁不全(僧帽弁、大動脈、三尖弁および/または肺)および/または冠動脈ツリーの優位性;左利き、右利き、バランスの取れた、または小さい右利き/左利きである。
LV心筋に関する全ての機能に加えて、RV心筋に関する同じ情報も、分類に考慮させることが出来る。
前述したように各クラスタ内の最大標準偏差を考慮し、かついくつかの追加の特徴を考慮した特徴ベクトルの例(図6のステップ608)は、次のようになる。
抽出された特徴および存在する追加情報から取得された特徴は、機能的に有意な狭窄を有する患者と有しない患者とに分類するために使用することが出来る。
図6のステップ609で、特徴−灌流分類モデルは、教師あり分類器によって学習される。サポートベクターマシン(SVM)分類器のような、いくつかの教師あり分類器を使用することが出来るであろう。SVMは、分類と回帰の両方の目的に使用することが出来る教師あり機械学習分類器である。SVMは、データセットを事前定義済のクラス(142、図14)に最適に分割する超平面(141、図14)を見出だすという考えに基づいている。単純な例として、2つの特徴のみを持つ分類タスクの場合を図14に示す。SVMのトレーニング中に、マージン内のトレーニングサンプルの数を最小にしつつ、決定境界の周囲のマージンを最大化する(図14)ことにより、2つのクラスのサンプルを最適に分離する超平面が、見出される。マージン(143、図14)は、サポートベクトル(144、図14)、つまりマージン上にあるトレーニングサンプルによって決定される。直感的には、適切な分離は、あらゆるクラスの最も近いトレーニングデータポイントまでの距離が最も大きい超平面によって、実現される。換言すると、超平面と何れかのセットの最も近いサポートベクトルとの間の距離は、マージンと呼ばれる。SVMの目標は、超平面とトレーニングセット内の任意のポイント(サポートベクトル)との間に、可能な限り大きなマージンを持つ超平面を、見出すことである。
他の種類の分類器には、ニューラルネットワーク、ベイジアン(Bayesian)分類器、ツリーアンサンブル(Tree Ensembles)(例、ランダムフォレスト(Forests))(非特許文献36)を含むことが出来る。
教師あり(SVM)分類器を使用できるようにするためには、参照標準として使用することが出来る参照データが存在しなければならない。参照標準は、複数の患者からのデータベースである(ステップ601)。このデータベース内の各セットには、a)所属を有する、コントラスト増強CTデータセット(ステップ602)とb)参照値(ステップ603)が含まれる。
好ましい実施態様では、流体力学パラメータを表す参照値(603)は、コントラストが増強されているCTデータセット(602)に属する、X線血管造影中に実行される侵襲的冠血流予備量比(FFR)測定値である。例えば、FFRは、アデノシンの静脈内投与によって誘発される最大充血で、冠動脈圧ガイドワイヤを使用して測定される。X線血管造影中に、FFRワイヤを可能な限り遠位の標的血管に配置し、そして標的血管の遠位部での手動または自動プルバックによってFFRを評価する。最後に、FFRワイヤをガイディングカテーテルのレベルで回収して、実行される測定の品質を評価するために、1.00のFFR値を達成する。繰り返し測定または複数の狭窄のために複数のFFR測定が利用可能な場合、最小値が、参照の標準として採用される。参照値(603)は、患者固有のCCTAデータセットをその患者の心筋虚血にリンクする任意のパラメータとすることが出来る。例えば、参照値(603)は、測定された冠血流予備能または微小循環抵抗の指標とすることが出来、これらは、標的冠動脈領域で達成可能な最小の微小循環抵抗の測定を提供し、これにより微小血管の完全性の定量的評価を可能にする。参照値(603)の様々なパラメータの他の例は、CCTAデータセットの取得後から事前に定義された時間内での主要な有害心イベント(MACE: major adverse cardiac events)の発生、またはCCTAデータセットの取得後から事前に定義された時間内で患者が血行再建を受けた場合、または心臓ストレステストの結果、または心筋磁気共鳴画像(MRI)灌流、SPECT、PET、CT灌流、または超音波の結果、とすることが出来る。
使用されるCCTAデータセット(602)に対応する参照値のデータベース(603)を使用して、各参照値(603)は、例えば、「機能的に有意な狭窄が存在する」(侵襲的FFR<例えば、0.8)または「有意な狭窄が存在しない」(侵襲性FFR>例えば、0.8)(既知のラベル)の2つのクラスの何れに属するかが、マークされて、SVM分類器は異なるクラスを分離することを学習する。まず、各トレーニングサンプル(例、CCTAデータセット)が、n次元の特徴空間のポイントとして表される。ここで、nは、計算された特徴の数(例、特徴ベクトルの特徴の数、図6のステップ608の結果)である。データベース内の全ての残りのCCTAケース(602)に対して、このような特徴ベクトルが計算される。全てのトレーニングサンプル(例、データベース内のCCTAケース)は、選択した分類子のトレーニングに使用される。トレーニングフェーズでは、SVM分類器は、図14に示されているように、最大のマージンを持つ2つのクラスを分離する超平面を見出すことにより、クラス間を最適に分離する超平面を見出す。
SVMは、本質的に2クラス分類器である。それにもかかわらず、マルチクラス分類、すなわち複数のクラスへの分類は、例えば、複数の2クラス分類を実行する(例、選択したクラス対残りの全てのクラス、またはクラスの全てのペア間−1対1)ことにより行われる。したがって、特徴−灌流分類モデルは、複数のクラス、例えば、「機能的に有意な狭窄が存在しない」、「軽度の機能的に有意な狭窄が存在する」または「機能的に有意な狭窄が存在する」、または参照値に基づいて選択された任意のカテゴリを認識するようにトレーニングさせることが出来る(図6のステップ603)。参照値(図6、603)が侵襲的FFR測定値である場合、上記の分類は、例えば、次の侵襲的FFRしきい値を使用して達成させることが出来る:
・侵襲的FFR>0.9、「機能的に有意な狭窄は存在しない」
・侵襲的FFR0.7〜0.8、軽度の機能的に有意な狭窄が存在する」
・侵襲性FFR<0.7、「重度の機能的に有意な狭窄が存在する」
システムがトレーニングされると、新しい不可視CCTAデータセットが、トレーニングフェーズの間に、定義済のクラスに分類される。これは、図15のフローチャートによって詳細に記載される。
図15は、不可視CCTAデータセット内の血管閉塞の重症度を分類し、CCTAデータセットから1つまたは複数の冠動脈の機能的に有意な狭窄の存在を決定する予測フェーズを実施するためのフレームワークを示す。不可視CCTAデータセットは、図15のブロック151に表されている。
ブロック152では、図3のブロック302によって以前に記載された方法のうちの1つに従って、心筋のセグメント化が行われる。
図15のブロック303内で、特徴の計算が行われ、そしてこれは、前述したように図6のブロック303と同一である。図15のブロック153は、特徴抽出を記載し、かつ図6のステップ605により記載した方法と同一である。好ましい実施態様では、図6のブロック303により学習フェーズ中に実行される特徴抽出は、CAEにより実行される。予測フェーズ内では、CAEのアーキテクチャはわずかに異なる。図6を参照しかつブロック605で前述したように、CAEがトレーニングされると、デコーダ部分は取り除かれ、完全接続層は、不可視パッチの符号化を生成するために使用される出力層になる。予測フェーズで使用されるこのようなCAEアーキテクチャの例は、図16に示される。この図は、図7により提示された具体例の予測フェーズのCAEアーキテクチャを示す。図15のステップ154はクラスタ化を記載し、かつこれは、図6のステップ606で記載した方法と同一である。ブロック155は追加情報を記載し、かつこれは、図6のステップ607で記載した方法と同一である。次に、特徴ベクトルが、ステップ156内で図6のブロック608によって前述された、学習中に実行される同じ方法により生成される。学習フェーズで追加情報が使用された場合、同じ方法が、予測フェーズ中にステップ175内で実行される。
図15のステップ157は、図6のステップ609に記載される、学習フェーズ中に学習される特徴−灌流分類モデルを表す。
最後に、分類器は、ステップ158で、新しい不可視CCTAデータセットを、トレーニングフェーズ中に定義されたカテゴリに割り当てる。この分類器は、図6のブロック609で使用されたものと同じ分類器である。予測フェーズ内で、不可視CCTAデータセットが、図15のステップ158によりn次元の特徴空間にマッピングされ、かつ超平面に対するこの特徴空間内での位置がそのクラスラベルを決定する。この分類は、1つ以上の冠動脈閉塞が心筋への酸素送達を妨げる重症度の評価をもたらし、そしてこれは、図15のステップ159によって表される。図17は、分類子の視覚的表現を示す。不可視画像の特徴ベクトルを表す図15のステップ156の結果は、分類器の入力(171)である。図17のラベル172は、図6のステップ609によって記載される、学習フェーズ中に学習される特徴−灌流分類モデル(図15の156)を表す。図17のラベル173は、2つのクラスが学習される場合、分類器の出力(図15、159)を表す。正は、1つまたは複数の機能的に有意な冠動脈病変が存在することを意味し、そして負は、機能的に有意な冠動脈病変が存在しないことを意味する。
図6のステップ608内で記載したアプローチにより、多相CCTAデータセットまたはマルチエネルギCCTAデータセットを扱う場合、特徴ベクトルは、各相またはエネルギレベルからの特徴により拡張することが出来る。この場合、これらのセット(例えば、単相CCTAデータセット、多相CCTAデータセット、複数エネルギCCTAデータセット)ごとに複数の特徴−灌流モデルを学習することが出来る。これは、トレーニングフェーズ(図6)と予測フェーズ(図15)の間、その特定のCCTAデータセットの特徴−灌流モデルを選択する必要があることを意味する。これは、例えば、DICOMファイル形式の「ヘッダ」から取得した情報を調べることにより実行することが出来る。また、図6のステップ607で記載したように、追加情報(例、形状パラメータ、ECGパラメータ、等)の量に応じて複数の特徴−灌流モデルを生成することも出来る。これは、全ての追加機能が利用できない場合に、複数のモデルから正しい特徴−灌流モデルを選択することが出来ることを意味する。
本開示は、主に、関心のある臓器を心筋とし、かつ血管が冠動脈であるとして記載している。当業者は、この教示を、他の臓器に等しく拡張できることを理解するであろう。例えば、関心のある臓器を、腎動脈によって灌流される腎臓、または頭蓋内動脈によって灌流される脳の(部分)とすることが出来る。さらに、本開示は、(いくつかの形式で)CCTAデータセットに言及している。当業者は、この教示を、他の画像化様式、例えば、回転血管造影、MRI、SPECT、PET、超音波、X線、等に等しく拡張できることを理解するであろう。
本開示の実施態様は、スタンドアロンシステムで使用することも出来るし、また例えば、コンピュータ断層撮影(CT)システムに直接含めることも出来る。図18は、コンピュータ断層撮影(CT)システムの高レベルのブロック図の例を示す。このブロック図には、本実施態様がこのようなシステムにどのように統合できるかの例として、本実施態様が含まれる。
(様々な機能ブロックによって定義される)システムの部分は、専用ハードウェア、アナログおよび/またはデジタル回路、および/またはメモリに格納されているプログラム命令を操作する1つまたは複数のプロセッサにより実装させることができる。
コンピュータ断層撮影の最も一般的な形態は、X線CTであるが、デュアルエネルギ、スペクトラル、マルチエネルギまたは光子計数CT等の、他の多くのタイプのCTも存在する。また、陽電子放出断層撮影(PET)および単一光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)、または以前の形式のCTとの組み合わせも存在する。
図18のCTシステムは、X線CTシステムを記述している。 X線CTシステムでは、X線システムが、ガントリ内の患者の周りを移動し、かつ画像を取得する。デジタル処理を使用することにより、3次元画像は、単一の回転軸を中心として撮影された2次元血管造影画像の大きなシリーズから構成される。
典型的なX線CTシステム120の場合、オペレータは、患者テーブル1201上に患者1200を配置し、そして操作コンソール1202を使用してスキャンに入力を提供する。操作コンソール1202は、通常、コンピュータ、キーボード/フットパドル/タッチスクリーンと1つまたは複数のモニタからなる。
動作制御コンピュータ1203は、オペレータコンソール入力を使用してガントリ1204に回転するよう命令するが、スキャンを実行するために患者テーブル1201およびシステム1205にも命令を送信する。
オペレータコンソール1202で選択された選択されたスキャンプロトコルを使用して、動作制御コンピュータ1203は、コマンドのシリーズを、ガントリ1204、患者テーブル1201、およびX線システム1205に送信する。次に、ガントリ1204は、スキャン全体の間に、一定の回転速度に至りかつそれを維持する。患者テーブル1201は、所望の開始位置に到達し、かつスキャンプロセス全体を通して一定の速度を維持する。
X線システム1205は、X線ビーム1208を生成する高電圧発生器1207を備えたX線管1206を含む。
高電圧発生器1207は、X線管1206の電力を制御および送達する。高電圧発生器1207は、X線管1206のカソードと回転アノードとの間の真空ギャップに高電圧を印加する。
X線管1206に印加される電圧により、X線管1206の陰極から陽極へ電子移動が起こり、制動放射とも呼ばれるX線光子発生効果が生じる。生成された光子は、画像検出器1209に向けられたX線ビーム1208を形成する。
X線ビーム1208は、とりわけ、X線管1206に投入される電圧および電流によって決定される最大値までの範囲のエネルギのスペクトルを有する光子を備える。
次に、X線ビーム1208は、移動テーブル1201上の患者1200を通過する。X線ビーム1208のX線光子は、患者の組織を様々な程度まで貫通する。患者1200の異なる構造は、放射線の異なる部分を吸収し、ビーム強度を変調する。
患者1200から出射する変調されたX線ビーム1208'は、X線管の反対側に位置する画像検出器1209によって検出される。
この画像検出器1209は、間接検出システムまたは直接検出システムの何れかとすることが出来る。
間接検出システムの場合、画像検出器1209は、X線射出ビーム1208’を、増幅された可視光画像に変換する真空管(X線画像増強器)を備える。次いで、この増幅された可視光画像は、画像表示および記録のためにデジタルビデオカメラ等の可視光画像受容体に送信される。これにより、デジタル画像信号が生成される。
直接検出システムの場合、画像検出器1209は、フラットパネル検出器により構成される。フラットパネル検出器は、X線射出ビーム1208’をデジタル画像信号に直接変換する。
画像検出器1209から生じるデジタル画像信号は、処理のために画像生成器1210に渡される。通常、画像生成システムには高速コンピュータとデジタル信号処理チップが含まれている。取得されたデータは、オペレータが見るためにディスプレイデバイス1202に送信され、かつアーカイブするためにデータストレージデバイス1211に送信される前に、前処理および増強される。
ガントリでは、X線システムは、患者1200と移動テーブル1201が、X線管1206と画像検出器1209との間に位置するように配置される。
コントラストが増強されているCTスキャンでは、造影剤の注入は、スキャンと同期しなければならない。造影剤注入器1212は、動作制御コンピュータ1203により制御される。
FFR測定の場合、FFRガイドワイヤ1213が存在し、アデノシンも注入器1214によって患者に注入されて、最大充血の状態が誘発される。
本出願の一実施態様は、図18のX線CTシステム120によって以下のように実施される。臨床医または他のユーザは、オペレータコンソール1202を使用してスキャンプロトコルを選択することにより、患者1200のCTスキャンを取得する。患者1200は、操作制御コンピュータ1203によって制御されるスキャン全体の間に連続速度で移動する調整可能なテーブル1201に横たわる。ガントリ1204は、スキャン全体の間一定の回転速度を維持する。
次で、上述した、高電圧発生器1207、X線管1206、画像検出器1209、およびデジタル画像発生器1210を使用して、複数の二次元X線画像が生成される。次に、この画像はハードドライブ1211に保存される。これらのX線画像を使用して、3次元画像が画像生成器1210によって構成される。
汎用処理ユニット1215は、3次元画像を使用して、上述の分類を実行する。
本明細書では、単一のCCTA画像のみから抽出された情報に基づいて、機能的に有意な狭窄を有する患者を自動的に識別するための方法および装置のいくつかの実施態様を記載および例示した。
本出願の特定の実施態様が記載されて来たが、本出願は、当技術分野が許容する範囲内で広くかつ明細書もそのように読まれることが意図されるので、本出願が実施態様に限定されることは意図されない。
例えば、多相CCTAデータセットを使用することが出来、灌流される腎臓に関する腎動脈の機能評価を開示された方法論に基づいて評価することが出来、データ処理操作をデジタルストレージに保存された画像でオフラインで実行することが出来、データ処理操作を、医療用画像化技術で一般的に使用されているDICOM(医学におけるデジタル画像化および通信)形式のPACSまたはVNAの様な、デジタルストレージに格納されている画像にオフラインで実行することが出来る。したがって、当業者は、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、提供されたアプリケーションにさらに他の修正を加えることができることを理解するであろう。
本明細書で記載される実施態様は、上述のように、様々なデータストア、ならびに他のメモリおよび記憶媒体を含むことができる。これらは、1つまたは複数のコンピュータに局所的な(および/または常駐)またはネットワーク上のコンピュータの一部または全てからリモートのストレージメディア等、様々な場所に配置出来る。実施態様の特定のセットでは、情報は、当業者によく知られているストレージエリアネットワーク(「SAN」)に存在することができる。
同様に、コンピュータ、サーバ、または他のネットワークデバイスに起因する機能を実行するために必要なファイルは、必要に応じて、局所的および/またはリモートに保存させることができる。
システムがコンピュータ化されたデバイスを含む場合、そのような各デバイスは、バスを介して電気的に結合させることができるハードウェア要素を含むことが出来る。このハードウェア要素には、例えば、少なくとも1つの中央処理装置(「CPU」または「プロセッサ」)を含む要素は、少なくとも1つの入力デバイス(マウス、キーボード、コントローラー、タッチスクリーン、キーパッドなど)および少なくとも1つの出力デバイス(ディスプレイデバイス、プリンタ、スピーカ等)が含まれる。そのようなシステムは、ディスクドライブなどの1つまたは複数のストレージデバイス、光学ストレージデバイス、およびランダムアクセスメモリ(「RAM」)または読み取り専用メモリ(「ROM」)などのソリッドステートストレージデバイス、リムーバブルメディアデバイス、メモリカード、フラッシュカード等も含むことができる。
このようなデバイスは、また、上記のコンピュータ可読記憶媒体リーダ、通信デバイス(例えば、モデム、ネットワークカード(無線または有線)、赤外線通信デバイスなど)および作業メモリを含むことが出来る。
コンピュータ可読記憶媒体リーダは、リモート、局所的、固定および/またはリムーバブル記憶装置ならびにコンピュータが読み取り可能な情報を一時的におよび/またはそれ以上に永続的に格納、保存、送信、および取得する記憶媒体を表すコンピュータ可読記憶媒体に接続する、または受信するように構成することができる。システムおよび様々なデバイスには、通常、オペレーティングシステムおよびクライアントアプリケーションやWebブラウザなどのアプリケーションプログラムを含む、少なくとも1つのワーキングメモリデバイス内にある多くのソフトウェアアプリケーション、モジュール、サービス、または他の要素も含まれるであろう。
代替実施態様が、上記のものから多数の変形形態を有することができることは、理解されるべきである。例えば、カスタマイズされたハードウェアを使用したり、および/または特定の要素をハードウェア、(アプレットの様なポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、またはその両方に実装したりすることもできるかもしれない。
さらに、ネットワーク入力/出力デバイスの様な他のコンピューティングデバイスへの接続を採用することもできる。
様々な実施態様は、コンピュータ可読媒体上で前述の記述に従って実施される命令および/またはデータを受信、送信、または格納するステップをさらに含むことができる。コードまたはコードの一部を格納するための記憶媒体およびコンピュータ可読媒体は、当技術分野で既知のまたは使用される任意の適切な媒体を含むことが出来る。この任意の適切な媒体は、揮発性および不揮発性で、リムーバブルおよび非限定的な媒体の様な、しかしこれに限定されない記憶媒体および通信媒体を含む、この記憶媒体および通信媒体は、コンピュータで読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータの様な情報を格納および/または通信するための任意の方法または技術で実施される。この記憶媒体および通信媒体は、RAMROM、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(「EEPROM」)などの他のデータなどの情報を保存および/または送信する方法または技術で実装されたリムーバブルでな画像ア、フラッシュメモリまたは他のメモリテクノロジー、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(「CD―ROM」)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)または他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、または所望の情報を格納するために使用することが出来かつシステムデバイスがアクセスすることが出来る他の任意のメディアを含む。当業者は、本明細書により提供される開示および教示に基づいて、様々な実施態様を実装する他の方策および/または方法を理解するであろう。
したがって、本明細書および図面は、制限的な意味ではなく例示的な意味で示されている見なされるべきである。しかし、特許請求の範囲に記載されている本出願のより広い精神および範囲から逸脱することなく、それに様々な修正および変更を加えることができることは明らかであろう。
他の変形形態は、本開示の精神内にある。したがって、開示された技術は様々な修正および代替の構成の影響を受けやすいが、その特定の例示された実施態様が図面に示され、詳細に上述されてきた。しかし、本出願を、開示された特定の形態に限定する意図はないが、反対に、この意図は、添付の特許請求の範囲で定義される本出願の本発明の精神および範囲内にある全ての修正、代替構造、および同等物を網羅することであると理解されるべきである。
開示された実施態様を記載する文脈において(特に、添付の特許請求の範囲において)用語「a」および「an」および「the」および同様な参照との使用は、本明細書で特に明記しない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数と複数および両方を包含すると解釈されるべきである。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含む(containing)」という用語は、特に断りのない限り、オープンエンドの用語(つまり、「〜を含むが、これに限定されない」という意味)と解釈されるべきである。「接続された(connected)」という用語は、変更されずかつ物理的な接続を指す場合、例え、何かが介在していても、部分的または全体的に含まれる、接続される、または結合されると、解釈されるべきである。
本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において別段の指示がない限り、個々の値が本明細書に個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれない限り、範囲内にある個々の値を個別に参照する簡略な方法としての役割を果たすことを意図している。用語「セット(set)」(例えば、「アイテムのセット」)または「サブセット」の使用は、特に注記がないか、文脈において矛盾しない限り、1つまたは複数のメンバを含む空でない集合と解釈されるべきである。
さらに、文脈により特に注記または矛盾しない限り、対応するセットの用語「サブセット」は、必ずしも対応するセットの適切なサブセットを示すわけではないが、サブセットと対応するセットとは等しくてもよい。
本明細書で記載されるプロセスの動作は、本明細書で特に指示がない限り、または文脈において明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行することが出来る。本明細書で記載するプロセス(またはその変形および/または組み合わせ)は、実行可能命令で構成される1つまたは複数のコンピュータシステムの制御下で実行することができ、かつハードウェアまたはそれらの組み合わせにより、1つ以上のプロセッサで集合的に実行するコード(例、実行可能命令、1つまたは複数のコンピュータプログラムまたは1つまたは複数のアプリケーション)として実装することができる。このコードは、例えば、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な複数の命令を含むコンピュータプログラムの形で、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的であってもよい。
本出願を実施するために発明者に知られている最良の形態を含む、本開示の好ましい実施態様が、本明細書に記載されている。これらの好ましい実施態様の変形形態は、前述の記載を読めば、当業者には明らかになるであろう。本発明者等は、当業者がそのような変形を適宜使用することを期待し、かつ本発明者等は、本開示の実施態様が本明細書に具体的に記載されたもの以外で実施されることも意図する。
したがって、本開示の範囲は、適用される法律によって許される、本明細書に添付される特許請求の範囲に列挙される主題の全ての修正および同等物を含む。さらに、その全ての可能な変形における上記の要素の任意の組み合わせは、本明細書で特に明記しない限り、または文脈により明らかに矛盾しない限り、本開示の範囲に含まれる。
本明細書に引用される刊行物、特許出願および特許を含む全ての参考文献は、各参考文献が個別におよび具体的に参照により組み込まれることが示され、その全体が、本明細書に記載されているのと同程度に、参照により組み込まれている。
(関連出願についての相互参照)
本出願は、米国仮出願の優先権を主張する。 2017年3月24日に出願された米国特許出願第62/476,382号(代理人整理番号PIE-018PROV)の優先権を主張する。

Claims (15)

  1. 血管閉塞の重症度を評価する方法であって、
    a)標的臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを取得するステップ、
    b)前記ボリューム画像データセットの少なくとも一部を、前記標的臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化するステップ、
    c)前記標的臓器の壁領域による灌流経験の量を示す特徴を抽出するために、前記データセグメントを分析するステップ、
    d)灌流臓器のトレーニングセットから導出された機能−灌流分類(FPC)モデルを取得するステップ、
    e)前記抽出された特徴および前記FPCモデルに基づいて前記データセグメントを分類するステップ、および
    f)前記特徴の分類に基づいて、血管閉塞の重症度を示す予測を出力として提供するステップ
    を備える方法。
  2. 前記FPCモデルが、トレーニング特徴と、灌流臓器の前記トレーニングセットの対応する壁領域の血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータとの関係を含み、そして
    前記参照流体力学パラメータが、好ましくは、侵襲的冠血流予備量比測定値を含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記特徴が、テクスチャおよび/または形態上の特徴であり、および/または
    前記特徴が、畳み込みオートエンコーダ、ガウスフィルタ、経壁灌流比、ハラリック特徴、心筋の厚さ、または前記標的臓器の形状を使用して、決定されていて、および/または
    前記臓器が前記心筋であり、かつ前記血管が前記冠状動脈であり、および/または
    前記心筋が、教師なしの方法でいくつかのエンコードに圧縮され、前記エンコードが、ステップe)の分類のためにステップc)の特徴を抽出するデータセグメントとして分析され、および/または
    出力される前記表示が、トレーニング血管閉塞に対する前記血管閉塞の重症度を示す、
    請求項1または2に記載の方法。
  4. ステップe)の前記分類が、以下のパラメータ:冠動脈ツリーの解剖学、患者の人口統計情報、冠動脈石灰化、冠動脈プラーク、スペクトラル多重エネルギまたは光子計数、ECGパラメータ、心臓バイオマーカ、心臓の周囲または心臓内の脂肪組織、心筋の形状、等の1つ以上から選択される二次情報を利用する、
    請求項1−3の何れか1項に記載の方法。
  5. ステップc)の分析が、各データセグメントについて、対応するデータセグメントから測定または抽出された複数の因子を備える特徴ベクトルを抽出することを含み、前記複数の因子が、前記対応する壁領域の性質を記述または特徴付ける、
    請求項1−4の何れか1項に記載の方法。
  6. 前記FPCモデルが、コントラスト増強ボリューム画像データセットのデータベースと、前記コントラスト増強ボリューム画像データセットから抽出された関連するトレーニング特徴ベクトルとから取得され、前記トレーニング特徴ベクトルが既知のラベルを含み、そして
    ステップe)の分類が、前記既知のラベルに基づいてトレーニングされた機械学習アルゴリズムを利用し、前記機械学習アルゴリズムが、前記特徴に基づいて前記データセグメントを分類する、
    請求項1−5の何れか1項に記載の方法。
  7. 前記トレーニングセットの前記臓器の前記コントラスト増強ボリューム画像データセットと前記臓器に灌流する血管に関連する参照流体力学パラメータとから、灌流臓器の前記トレーニングセットのトレーニング特徴を分類する前記FPCモデルを形成するトレーニングフェーズを実装するステップを、さらに、備え、
    前記トレーニングフェーズが、
    i)前記トレーニングセット内に各前記臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを提供するステップ、
    ii)前記トレーニングセットの前記臓器をセグメント化するステップ、
    iii)前記トレーニングセットの前記臓器の壁領域による灌流経験の量を示すトレーニング特徴を抽出するために、前記データセグメントを分析するステップ、および
    iv)前記FPCモデルを形成するために、灌流臓器の前記トレーニングセットの対応する領域の血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータに対するトレーニングセットの臓器のトレーニング特徴を分類するステップ
    を備える、
    請求項1−6の何れか1項に記載の方法。
  8. ステップc)の前記分析が、ステップe)の前記分類を実行する前に、抽出された特徴をクラスタ化する、および/または
    ステップiii)の前記分析が、ステップiv)の前記分類を実行する前に、抽出されたトレーニング特徴をクラスタ化する、
    請求項1または7に記載の方法。
  9. ステップc)の前記分析が、因子のシリーズを備える特徴ベクトルを抽出し、各前記因子が、複数のクラスタにわたる対象の特性の変動量を表す値を有し、および/または
    ステップc)の前記分析が、因子のシリーズを含む特徴ベクトルを抽出し、各前記因子が、前記左心室心筋の複数のセグメントにわたる関心のある特性の強度を表し、および/または
    ステップc)の前記分析が、因子のシリーズを備える特徴ベクトルを抽出し、前記因子の前記シリーズのサブセットが、セグメント内の強度を表し、そして前記因子の前記シリーズの別のサブセットが、心筋量、最小心筋厚、および/または最大心筋厚を表す、
    請求項1−8の何れか1項に記載の方法。
  10. 血管閉塞の重症度の評価に関連してトレーニング特徴を分類する機能−灌流分類(FPC)モデルを形成する方法であって、
    a)トレーニング用の灌流臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを取得するステップ、
    b)前記ボリューム画像データセットの少なくとも一部を、前記トレーニング用の灌流臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化するステップ、
    c)前記トレーニング用の灌流臓器の壁領域による灌流経験量を示すトレーニング特徴を抽出するために、前記データセグメントを分析するステップ、
    d)前記FPCモデルを形成するために、前記トレーニング用の灌流臓器の対応する領域に対する血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータに関連して、トレーニング灌流臓器のトレーニング特徴を分類するステップ、
    を備える方法。
  11. ステップc)の前記分析が、ステップd)の前記分類を実行する前に、トレーニング特徴を抽出する、
    請求項10に記載の方法。
  12. 血管閉塞の重症度を評価するためのシステムであって、
    標的臓器のコントラスト増強ボリューム画像データセットを格納するように構成されているメモリと、
    前記メモリに格納されているプログラム命令を実行するときに、
    a)前記ボリューム画像データセットの少なくとも一部を、前記標的臓器の壁領域に対応するデータセグメントにセグメント化し、
    b)前記データセグメントを分析して、前記標的臓器の壁領域による灌流経験の量を示す特徴を抽出し、
    c)灌流臓器のトレーニングセットから導出された特徴−灌流分類(FPC)モデルを取得し、
    d)前記抽出された特徴および前記FPCモデルに基づいて、前記データセグメントを分類し、そして
    e)前記特徴の前記分類に基づいて血管閉塞の重症度を示す予測を、出力として提供する、
    ように構成されている1つ以上のプロセッサとを
    備えるシステム。
  13. 前記FPCモデルが、トレーニング特徴と灌流臓器のぜトレーニングセットの対応する領域の血管灌流のベースライン量を示す参照流体力学パラメータとの関係を含み、そして
    前記参照流体力学パラメータが、好ましくは、侵襲的冠血流予備量比測定値を備える、
    請求項12に記載のシステム。
  14. 前記特徴が、畳み込みオートエンコーダ、ガウスフィルタ、経壁灌流比、ハラリック特徴、心筋の厚さまたは前記標的臓器の形状を使用して決定され、および/または
    前記臓器が心筋であり、前記血管が冠状動脈であり、および/または
    前記心筋が、教師なしの方法でいくつかのエンコードに圧縮され、前記エンコードが、ステップe)の前記分類のためにステップc)の特徴を抽出するデータセグメントとして分析され、および/または
    前記1つ以上のプロセッサが、二次情報を利用してステップd)の分類を実行するように構成されていえ、前記二次情報が、以下のパラメータ:冠動脈ツリーの解剖学、前記患者の人口統計情報、冠動脈石灰化、冠動脈プラーク、スペクトラルマルチエネルギまたは光子計数、ECGパラメータ、心臓バイオマーカ、前記心臓の周囲または前記心臓内の脂肪組織、心筋の形状、等の内の1つ以上から選択される、
    請求項12または13に記載のシステム。
  15. 前記1つまたは複数のプロセッサが、各前記データセグメントに対して、前記対応するデータセグメントから測定または抽出された複数の因子を備える特徴ベクトルを抽出することにより、ステップb)の前記分析を実行するように構成されていて、前記複数の因子が前記対応する地域の性質を記述または特徴付けていて、および/または
    前記1つ以上のプロセッサが、因子のシリーズを備える特徴ベクトルを抽出することにより、ステップb)の前記分析を実行するように構成されていて、各前記因子が、複数のクラスタにわたり関心のある特性の変動量を表す値を有し、および/または
    前記1つ以上のプロセッサが、因子のシリーズを備える特徴ベクトルを抽出することによりステップb)の前記分析を実行するように構成されていて、各前記因子が、前記左心室心筋の複数のセグメントにわたり関心のある特性の強度を表していて、および/または
    前記1つまたは複数のプロセッサが、因子のシリーズを含む特徴ベクトルを抽出することにより、ステップb)の分析を実行するように構成されていて、因子のシリーズのサブセットが、セグメント内の強度を表し、そして前記因子の前記シリーズの別のサブセットが、心筋量、最小心筋厚および/または最大心筋厚さを示す、
    請求項12−14の何れか1項に記載のシステム。
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