JP2020175688A - 空調制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車載電池が適正温度範囲で使用されないことに起因する車両のエネルギー効率の低下を抑制することができる空調制御システムを提供する。【解決手段】空調装置30により電池の温度を調整可能に構成される車両を含む空調制御システムにおいて、車両ECU50が計画部50Aと空調制御部50Dとを備える。計画部50Aは、車両の走行予定を示す走行計画と、電池の温度とを用いて、無人走行期間の空調計画を作成する。空調制御部50Dは、計画部50Aによって作成された空調計画に従って空調装置30を制御する。【選択図】図6
Description
本開示は、空調制御システムに関し、特に、車両に搭載された空調装置の制御に関する。
国際公開第2018/207757号(特許文献1)には、車両の無人走行時に、その車両が有人状態になるまでの時間(特許文献1では「乗車予定時間」と称される)に応じて空調モードを切り替える空調制御装置が開示されている。この空調制御装置は、乗車予定時間が長いとき(たとえば、30分を超えるとき)に、空調装置を駆動するための全ての装置のエネルギー消費を抑えた状態にして空調装置を停止させる。
車両の無人走行中に空調装置を停止させることで、空調装置の駆動に要するエネルギーを削減することができる。一方で、電池は所定の温度範囲(以下、「適正温度範囲」とも称する)で使用されるときにエネルギー効率が良くなる。上記特許文献1(特に、第3実施形態)に記載される空調制御装置では、空調装置が停止した状態で車両の無人走行が行なわれるときに、車両に搭載された走行用の電池が適正温度範囲外で使用される可能性が高い。たとえば、車両の無人走行中に電池の温度が低下して適正温度範囲から外れる可能性がある。特許文献1では、電池のエネルギー効率が悪くなることによるエネルギー損失が考慮されておらず、車両の無人走行中におけるエネルギー効率を高めるためには、さらなる改善の余地がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車載電池が適正温度範囲で使用されないことに起因する車両のエネルギー効率の低下を抑制することができる空調制御システムを提供することである。
本開示に係る空調制御システムは、車両の空調制御システムである。この空調制御システムが適用される車両は、車内の空調を行なう空調装置と、走行用の電力を蓄える電池と、空調制御装置とを備え、空調装置により電池の温度を調整可能に構成される。空調制御装置は、予め作成された空調計画に従って空調装置を制御するように構成される。そして、本開示に係る空調制御システムは、車両が無人走行を行なう無人走行期間の空調計画を、車両の走行予定を示す走行計画と、電池の温度とを用いて作成する計画手段を備える。計画手段は、車両に搭載されてもよいし、車両の外部に設けられてもよい。
上記の空調制御システムでは、車両の空調制御装置が、上記の計画手段によって作成される空調計画に従って空調装置を制御する。計画手段は、電池の温度を考慮して空調計画を作成するため、電池のエネルギー効率が悪くなることによるエネルギー損失が抑制される空調計画を作成することができる。上記の空調制御システムによれば、車載電池が適正温度範囲で使用されないことに起因する車両のエネルギー効率の低下を抑制し、車両のエネルギー効率を向上させることが可能になる。
上記の車両は、車内の空気の温度が変わったときに、車内の空気の温度変化に応じて電池の温度も変わるように構成されてもよい。こうした構成では、空調装置により車内温度を変えることによって電池の温度を調整できるようになる。たとえば、上記の車両は、車内の空気を電池へ送風する送風機を備えてもよい。
上記の電池は、空調装置に電力を供給するように構成されてもよい。こうした構成では、空調装置を駆動したときに電池に流れる電流が増え、電池電流の増加によって電池の温度が上昇するようになる。
上記の電池は、所定の温度範囲(たとえば、常用域)において温度が高くなるほど電気抵抗が低くなる電気特性を有してもよい。上記の空調制御システムは、無人走行中の空調要件を設定する要件設定手段をさらに備えてもよい。上記の計画手段は、上記無人走行中における、空調装置を駆動することによって消費されるエネルギー量(以下、「空調消費量X」又は単に「X」とも称する)と、空調装置を駆動することによって低減される電池のジュール熱量(以下、「低減熱量Y」又は単に「Y」とも称する)とを算出し、上記の空調要件を満たす範囲でY−Xが最も大きくなる空調計画を作成するように構成されてもよい。
低減熱量Yは、電池の温度に相関するパラメータである。上記電気特性を有する電池を車両に搭載して上記温度範囲内で使用する場合、電池を昇温させるほど、電池の電気抵抗が低くなり、電池のジュール熱量が小さくなる。電池のジュール熱量はエネルギー損失に相当するため、電池のジュール熱量を小さくすることにより、車両のエネルギー効率を向上させることができる。車両の無人走行中に空調装置を駆動することによって電池の温度を上昇させることができる。以下、空調装置を駆動して電池の温度を上昇させることを「電池暖機」とも称する。電池暖機を行なうときには、空調装置を駆動するためのエネルギーが消費される。上記構成では、計画手段が、車両の無人走行中に空調装置を駆動したときの空調消費量Xと低減熱量Yとを算出し、空調消費量Xと低減熱量Yとの収支(すなわち、Y−X)が大きくなるように空調計画を作成する。こうした構成によれば、空調装置を駆動したときのエネルギー消費量(すなわち、空調消費量X)を考慮しつつ、電池温度が低いこと(ひいては、電気抵抗が高いこと)に起因するエネルギー損失を低減することができる。
無人走行期間における車両のエネルギー効率を向上させるためには、上記Y−Xが最も大きくなる空調計画を作成することが好ましい。しかしながら、走行計画によっては、無人走行期間における車両のエネルギー効率を向上させることよりも優先される目的(以下、「他の目的」とも称する)のために空調装置を制御することが求められることがある。たとえば、走行計画において無人走行後に有人走行が予定されている場合には、有人走行開始時における車内温度をユーザにとって快適な温度にすることが要求されることがある。上記構成では、要件設定手段が、他の目的を達成するための要件を、上記空調要件として設定することができる。そして、上記の計画手段は、要件設定手段によって設定された空調要件を満たす範囲でY−Xが最も大きくなる空調計画を作成するように構成される。こうした構成によれば、他の目的が要求される場合に、車両のエネルギー効率を向上させながら、他の目的を達成することが可能になる。
上記の計画手段は、予め用意された複数の空調制御パターンから1つの空調制御パターンを選択し、選択した空調制御パターンを用いて空調計画を作成するように構成されてもよい。上記の計画手段は、空調要件を満たす複数の空調計画からY−Xが最も大きくなる空調計画を選択するように構成されてもよい。
上記の要件設定手段は、走行計画により上記無人走行後に所定の有人走行が予定されていることが示される場合には、所定の有人走行の開始時における車内温度を所定の温度範囲(以下、「第1目標温度範囲」とも称する)内にすることを、上記空調要件の1つとしてもよい。こうした構成によれば、所定の有人走行の開始時に車内温度を第1目標温度範囲(たとえば、ユーザが快適に感じる温度範囲)内にすることが可能になる。所定の有人走行は、全ての有人走行であってもよいし、ユーザが空調を要求する有人走行であってもよいし、走行距離が所定距離以上の有人走行であってもよい。
上記の要件設定手段は、走行計画により上記無人走行後に所定の有人走行が予定されていることが示される場合には、所定の有人走行の開始時における電池の温度を所定の温度範囲(以下、「第2目標温度範囲」とも称する)内にすることを、上記空調要件の1つとしてもよい。こうした構成によれば、所定の有人走行の開始時に電池の温度を第2目標温度範囲(たとえば、適正温度範囲)内にすることが可能になる。電池の適正温度範囲は常温付近を含むことが多いため、第2目標温度範囲は、電池の適正温度範囲に合わせて常温付近(たとえば、20℃を含む温度範囲)に設定されてもよい。所定の有人走行は、全ての有人走行であってもよいし、走行距離が所定距離以上の有人走行であってもよい。
上記の計画手段は、走行計画により上記無人走行の走行距離が所定距離よりも長いことが示される場合には、電池の温度を所定の温度以上にするように空調装置を制御する期間(以下、「電池暖機期間」とも称する)を含む空調計画を作成するように構成されてもよい。
上記の電池暖機期間では、電池の温度が所定の温度以上になることで、電池抵抗(すなわち、電池の電気抵抗)が低くなる。このため、電池暖機期間においては、電池のジュール熱量(ひいては、車両におけるエネルギー損失)が低減される。特に、無人走行の走行距離が長い場合には、空調計画中に長い電池暖機期間を設定することができるため、上記Y−Xを大きくしやすくなる。
無人走行の走行距離が短い場合には、空調計画中に長い電池暖機期間を設定することが難しくなるため、空調装置を駆動したときに低減熱量Yよりも空調消費量Xのほうが大きくなる可能性が高くなる。また、無人走行後に有人走行が予定されていない場合には、無人走行中に有人走行のための準備を行なわなくてもよい。これらの観点から、上記の計画手段は、走行計画により上記無人走行の走行距離が所定距離よりも短く、かつ、上記無人走行後に有人走行が予定されていないことが示される場合には、上記無人走行中に空調装置を駆動しない空調計画を作成するように構成されてもよい。こうした構成によれば、上記の観点から好適な空調計画を作成することが可能になる。
無人走行開始時における電池の温度が高い場合には、無人走行の走行距離が十分短ければ無人走行中において電池暖機を行なわなくても電池が十分高い温度に維持される可能性が高い。こうした観点から、上記の計画手段は、走行計画により上記無人走行の走行距離が所定の閾値よりも短いことが示される場合には、上記無人走行中に空調装置を駆動しない空調計画を作成するように構成されてもよい。そして、無人走行開始時における電池の温度が高いほど上記閾値に長い距離が設定されるようにしてもよい。こうした構成によれば、上記の観点から好適な空調計画を作成することが可能になる。
無人走行開始時における電池の温度が低い場合には、無人走行中に電池暖機を行なって有人走行開始時における電池の温度を高くすることで、有人走行中の電池のジュール熱量(ひいては、車両におけるエネルギー損失)が低減される。しかし、有人走行の走行距離が短い場合には、電池暖機によって削減されるエネルギー消費量よりも、電池暖機のために消費されるエネルギーのほうが多くなる可能性が高い。また、無人走行の走行距離が短い場合には、空調計画中に長い電池暖機期間を設定することが難しくなるため、空調装置を駆動したときに低減熱量Yよりも空調消費量Xのほうが大きくなる可能性が高くなる。これらの観点から、上記の計画手段は、走行計画により、上記無人走行後に有人走行が予定されており、上記無人走行の走行距離が所定の第1距離よりも短く、有人走行の走行距離が所定の第2距離よりも短いことが示される場合には、上記無人走行中に空調装置を駆動しない空調計画を作成するように構成されてもよい。こうした構成によれば、上記の観点から好適な空調計画を作成することが可能になる。なお、第1距離と第2距離とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
上記の計画手段は、前述した走行計画と電池の温度とに加えて、走行負荷を示す情報と、走行場所の気象予測情報との少なくとも1つを用いて、空調計画を作成してもよい。走行負荷が大きくなるほど電池に流れる電流が増え、電池電流の増加によって電池の温度が上昇しやすくなる。また、走行場所の気象(たとえば、外気温、天候、及び日射強度)も、電池温度に影響し得る。上記の計画手段は、これらの情報を考慮することで、より適切な空調計画を作成しやすくなる。
上記の空調制御システムは、計画手段によって作成された空調計画を無人走行中に変更する変更手段をさらに備えてもよい。変更手段は、無人走行中に、走行場所の気象情報(たとえば、外気温、天候、及び日射強度)と、走行場所の交通情報(たとえば、渋滞情報)との少なくとも一方を取得し、取得した情報を用いて空調計画を変更してもよい。変更手段は、前述の走行計画とは異なる走行計画(以下、「第2走行計画」とも称する)が入力されたときに、第2走行計画を用いて空調計画を変更するように構成されてもよい。変更手段は、車両に搭載されてもよいし、車両の外部に設けられてもよい。
上記車両は、電池に蓄えられた電力を用いて走行するように構成される電動車両である。上記車両は、EV車(電気自動車)、HV車(ハイブリッド車両)、PHV車(プラグインハイブリッド車両)、FC車(燃料電池自動車)、及びレンジエクステンダーEV車のいずれであってもよい。
本開示によれば、車載電池が適正温度範囲で使用されないことに起因する車両のエネルギー効率の低下を抑制できる空調制御システムを提供することが可能になる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。以下では、電子制御ユニット(Electronic Control Unit)を、「ECU」と称する。
図1は、この実施の形態に係る空調制御システムの構成を示す図である。図1を参照して、空調制御システム1は、車両100A〜100Dと、携帯端末4と、データセンタ6と、管理装置500とを含む。図1には1つの携帯端末4のみを図示しているが、携帯端末4は、ユーザごとに携帯されている。車両100A〜100Dと、ユーザごとの携帯端末4と、データセンタ6と、管理装置500とが通信ネットワーク2を介して相互通信可能に接続されることによって、空調制御システム1が構築されている。図1には4台の車両100A〜100Dを示し、以下では車両100A〜100Dについてのみ説明するが、空調制御システム1に含まれる車両の数は任意であり、10台以上であってもよい。
管理装置500は、プロセッサ510、RAM(Random Access Memory)520、記憶装置530、及び通信装置540を含んで構成される。プロセッサ510としては、たとえばCPU(Central Processing Unit)を採用できる。RAM520は、プロセッサ510によって処理されるデータを一時的に記憶する作業用メモリとして機能する。記憶装置530は、書き込まれた情報を保存可能に構成される。記憶装置530は、たとえば、ROM(Read Only Memory)及び書き換え可能な不揮発性メモリを含む。通信装置540は、通信ネットワーク2にアクセス可能に構成される。
管理装置500は、予め登録された全ての車両及びユーザに関する情報を管理するように構成される。記憶装置530は、管理装置500に登録されたユーザごとの情報(以下、「ユーザ情報」とも称する)を記憶している。ユーザ情報は、ユーザを特定するためのID(以下、「ユーザID」とも称する)と紐付けられている。また、記憶装置530は、管理装置500に登録された車両ごとの情報(以下、「車両情報」とも称する)を記憶している。登録時に車両を特定するためのID(以下、「車両ID」とも称する)が各車両に付与される。車両情報は車両IDと紐付けられている。この実施の形態では、車両100A〜100Dが管理装置500に登録される。管理装置500は、カーシェアリング、レンタカー、又は無人タクシーの事業者が使用する端末であってもよい。
ユーザは、利用開始時刻及び利用開始位置を含む情報(以下、「利用情報」とも称する)を携帯端末4を通じて管理装置500に送信することで、管理装置500に車両の利用を要求することができる。管理装置500は、ユーザからの要求に応じて車両を提供できるか否かを判断し、車両を提供できないと判断した場合には、その旨を示す情報を携帯端末4に送信する。管理装置500は、たとえば登録された各車両の予約状況(より特定的には、現時点においてすでに登録されている走行計画)に基づいて車両を提供できるか否かを判断することができる。管理装置500は、車両を提供できると判断した場合には、登録された車両(たとえば、車両100A〜100D)の中から1つの車両を選び、選ばれた車両の走行計画を作成する。管理装置500は、ランダムに車両を選んでもよいし、ユーザの希望に基づいて車両を選んでもよい。走行計画は、車両の走行予定を示す情報であり、走行計画の具体例については後述する(図7参照)。
記憶装置530が保有するユーザ情報には上記利用情報が含まれる。また、記憶装置530が保有する車両情報には上記走行計画が含まれる。さらに、車両情報には、車両に搭載された通信端末(以下、「車載端末」とも称する)の通信アドレスが含まれ、管理装置500は所定の情報を車載端末(たとえば、後述する図2に示す通信装置82)に送信するように構成される。
記憶装置530は、ユーザごとに登録される携帯端末4の情報(以下、「端末情報」とも称する)をさらに記憶している。端末情報もユーザIDと紐付けられている。ユーザに登録された携帯端末4(以下、「登録端末」とも称する)には、所定のアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリ」と称する)がインストールされ、管理装置500は、そのアプリを通じて登録端末を操作することができる。ユーザは、管理装置500からの情報を登録端末で受信することができる。この実施の形態では、携帯端末4としてスマートフォンを採用する。ただしこれに限られず、スマートフォンの代わりに、ノートパソコン、タブレット端末、携帯型ゲーム機、又はウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)なども採用できる。
管理装置500は、所定の情報を登録端末に送り、ユーザへの報知処理(たとえば、情報の表示、又は音声による情報伝達)を登録端末に行なわせることができる。管理装置500は、たとえば、走行計画における有人走行の開始時刻が近づいたときに、走行開始場所に行くことをユーザに促す通知を登録端末に送ることができる。
記憶装置530には、上述した車両情報、ユーザ情報、及び端末情報のほか、各種制御で用いられるプログラム、及びプログラムで使用される各種パラメータも予め格納されている。記憶装置530に記憶されているプログラムをプロセッサ510が実行することで、各種制御が実行される。なお、各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(たとえば、電子回路)で処理することも可能である。
通信ネットワーク2は、たとえば、インターネットと無線基地局とによって構築されるネットワークであってもよい。通信ネットワーク2は、移動体通信ネットワークと、無線LAN(Local Area Network)とを含んでもよい。たとえば、管理装置500と、待機中の車両100A〜100Dの各々とは、無線LANを介して相互通信可能に構成されてもよい。管理装置500と携帯端末4とは、移動体通信ネットワークを介して相互通信可能に構成されてもよい。管理装置500とデータセンタ6とは、インターネットを介して相互通信可能に構成されてもよい。
データセンタ6は、地図情報、交通情報(たとえば、渋滞情報)、及び気象情報(たとえば、天候、風向き、及び風速)を提供する施設である。気象情報には、気象予測情報が含まれる。データセンタ6は、たとえば、各種機関(気象庁、教育機関、外国機関等)及び専門家(気象予報士、学者等)から得た気象情報を集約して保有する。また、データセンタ6は、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)と連携して交通情報を提供するように構成される。データセンタ6は、車両100A〜100D、携帯端末4、及び管理装置500の各々からの要求に応じて、地図情報、交通情報、及び気象情報を提供するように構成される。車両100A〜100D、携帯端末4、及び管理装置500の各々は、地図情報を保有し、データセンタ6から最新の情報を逐次受信し、地図情報を更新している。
車両100A〜100Dの基本的な構成は同一である。以下、区別して説明する場合を除いて、車両100A〜100Dの各々を「車両100」と記載する。図2は、車両100の構成を示す図である。
図2を参照して、車両100は、有人走行及び無人走行の両方が可能に構成される。車両100は、たとえば乗用車である。ただし、車両100は、乗用車に限られず、バスであってもよいし、トラックであってもよい。
車両100は、エンジン10と、モータジェネレータ(以下、「MG(Motor Generator)」と称する)20と、電力制御ユニット(以下、「PCU(Power Control Unit)」と称する)21と、蓄電装置22と、送風機23と、空調装置30と、車両ECU50と、アクセル装置61と、ブレーキ装置62と、操舵装置63と、パーキングロック装置(以下、「Pロック装置」とも称する)64と、窓開閉装置65と、内気温センサ71と、外気温センサ72と、日射センサ73と、入力装置81と、通信装置82と、ナビゲーションシステム(以下、「NAVIシステム」とも称する)83と、周辺監視センサ91と、人体検知センサ92と、車速センサ93と、電池監視モジュール94とを備える。
エンジン10は、空気と燃料との混合気を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギーをピストン又はロータのような運動子の運動エネルギーに変換することによって動力を出力する内燃機関である。エンジン10の作動中には、エンジン10の出力軸(図示せず)に動力(たとえば、トルク)が出力される。図示しない燃料タンク内の燃料(たとえば、ガソリン)が燃料ポンプ(図示せず)によりエンジン10に供給され、エンジン10で動力に変換される。エンジン10は、車両ECU50によって制御される。この実施の形態では、エンジン10としてガソリンエンジンを採用する。ただしこれに限られず、エンジン10としては、任意の内燃機関を採用可能であり、ディーゼルエンジンなども採用可能である。
MG20は、1乃至複数の交流電動機を含む。交流電動機としては、たとえばロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機を採用できる。MG20は、たとえば蓄電装置22の電力(蓄電電力)で駆動されることによって力行状態になり、かつ、走行中の車両100の減速時及び制動時に発電状態になって回生発電を行なう交流電動機(以下、「第1MG」とも称する)を含む。回生発電によって生成された電力(回生電力)は、PCU21を経由して蓄電装置22に供給されてもよい。なお、MG20は、上記の交流電動機(第1MG)に加えて、エンジン10から出力される動力を利用して発電機として動作する交流電動機(第2MG)を含んでもよい。
PCU21は、たとえば、プロセッサを含む制御装置と、インバータと、コンバータと(いずれも図示せず)を含んで構成される。PCU21の制御装置は、車両ECU50からの指示(制御信号)を受信し、その指示に従ってPCU21のインバータ及びコンバータを制御するように構成される。車両ECU50は、PCU21を通じてMG20を制御するように構成される。車両ECU50は、MG20による回生発電時にはPCU21を通じて蓄電装置22の充電制御を行なうように構成される。
車両100は、蓄電装置22に蓄えられた電力とエンジン10の出力との両方を用いて走行可能なハイブリッド車両である。車両100は、エンジン10が停止しているときに、蓄電装置22から電力の供給を受けて力行状態になったMG20に車両100の駆動軸(図示せず)を回転させることによって、EV走行(エンジン10が停止した状態での走行)を行なうことができる。また、車両100は、エンジン10が作動しているときには、HV走行(エンジン10が作動した状態での走行)を行なうことができる。HV走行では、エンジン10から出力される動力を利用して車両100の駆動軸(図示せず)を回転させることができる。車両100の駆動輪(図示せず)は、上記の駆動軸の両端に取り付けられ、駆動軸と一体となって回転するように構成される。
蓄電装置22は、たとえば二次電池を含んで構成される。蓄電装置22に含まれる二次電池は、車両100の走行用の電力を蓄えるように構成される。こうした二次電池としては、たとえばリチウムイオン電池を採用できる。蓄電装置22は、電気的に接続された複数の二次電池(たとえば、リチウムイオン電池)から構成される組電池を含んでいてもよい。なお、蓄電装置22を構成する二次電池は、リチウムイオン電池に限られず、他の二次電池(たとえば、ニッケル水素電池)であってもよい。蓄電装置22として、電解液式二次電池を採用してもよいし、全固体式二次電池を採用してもよい。以下、蓄電装置22に含まれる二次電池を、単に「電池」とも称する。
図示は省略しているが、蓄電装置22は、上記の電池に加えて、車両ECU50によってON/OFF制御されるSMR(システムメインリレー)を含んで構成される。SMRは、蓄電装置22からPCU21への電力供給経路に配置され、車両100の走行時にON状態(導通状態)にされる。
アクセル装置61は、車両100の加速を行う装置である。ブレーキ装置62は、車両の減速を行う装置である。ユーザは、図示しないアクセル操作部(たとえば、アクセルペダル)を通じてアクセル装置61を操作することができる。アクセル操作量は、図示しないアクセルセンサによって検出され、車両ECU50へ出力される。また、ユーザは、図示しないブレーキ操作部(たとえば、ブレーキペダル)を通じてブレーキ装置62を操作することができる。ブレーキ操作量は、図示しないブレーキセンサによって検出され、車両ECU50へ出力される。有人走行の手動運転時には、ユーザがアクセル装置61及びブレーキ装置62を操作することで、車両100の加速及び減速を行なうことができる。無人走行では、車両ECU50が、アクセル装置61及びブレーキ装置62を制御することで、車両100の加速及び減速(ひいては、車速制御)を行なうことができる。
操舵装置63は、車両100の車輪の向きを制御する装置である。ユーザは、図示しないステアリング操作部(たとえば、ステアリングホイール)を通じて操舵装置63を操作することができる。車両100の操舵角は、図示しない操舵角センサによって検出され、車両ECU50へ出力される。有人走行の手動運転時には、ユーザが操舵装置63を操作することで、車両100の進行方向を調整できる。無人走行では、車両ECU50が操舵装置63を制御することで、車両100の進行方向を制御することができる。
Pロック装置64は、ユーザ操作(たとえば、図示しないシフトレバー操作)又は車両ECU50からの指示に応じて車両100の駆動軸(図示せず)の回転を規制(パーキングロック)するように構成される。
空調装置30は、吸込口(内気/外気)及びその切換ドアと、フィルタと、空調ファンと、エバポレータと、エアミックスドアと、ヒーターコア及びそのバイパス路と、吹出口と(いずれも図示せず)を含んで構成される。空調装置30は、冷房用の放熱器及びコンプレッサ(いずれも図示せず)をさらに備えてもよい。吹出口の数及び設置場所は任意であり、たとえば車両100における車室内の各座席の近傍に設けられる。車両100の車室内には、図示しないフロントシート(たとえば、運転席及び助手席)に加えて、リアシート(たとえば、後述する図3及び図4に示すリアシート101)が設置されている。
切換ドアは、可動式のドアであり、内気吸込口及び外気吸込口の一方を開放し、他方を閉塞するように構成される。外気吸込口が閉塞されたときには、車内の空気(すなわち、内気)が内気吸込口に取り込まれる。内気吸込口が閉塞されたときには、車外の空気(すなわち、外気)が外気吸込口に取り込まれる。切換ドアのアクチュエータ(図示せず)は、車両ECU50によって制御される。
内気吸込口又は外気吸込口から空調装置30の内部に取り込まれた空気はフィルタを通る。フィルタによって空気中の異物が除去される。空調ファンは、フィルタを通った空気を各吹出口に向かって送風するように構成される。空調ファンは、車両ECU50によって制御される。空調ファンにより送り出された空気は、エバポレータ、及びヒーターコア(又は、バイパス路)を通って、吹出口から車室内へ吹き出す。以下、吹出口から車室内へ吹き出す空気を、「空調風」とも称する。
エバポレータは、冷却用の熱交換器であり、供給された空気を冷却及び除湿するように構成される。ヒーターコアは、加熱用の熱交換器であり、供給された空気を暖めるように構成される。バイパス路は、ヒーターコアを迂回して空気を流す通路である。エバポレータを通過した空気は、ヒーターコアが設けられたヒータ通路と、ヒーターコアがないバイパス路とに分かれて流れる。エアミックスドアは、ヒーターコアの手前に設けられた可動式のドアであり、ヒータ通路を流れる空気の割合(すなわち、ヒーターコアへの配風比率)を変更可能に構成される。エアミックスドアのアクチュエータ(図示せず)は、車両ECU50によって制御される。車両ECU50は、エアミックスドアを動かしてヒータ通路を塞ぐことによって、ヒーターコアへの配風比率を低くする(ひいては、空調風の温度を下げる)ことができる。
ユーザは、後述する入力装置81を通じて空調装置30に車室内温度の目標値(以下、「Ta」とも表記する)を設定することができる。また、車両100が無人状態であるときには、車両ECU50が空調装置30にTaを設定することができる。内気温センサ71は、車両100の車内温度(たとえば、車室内の温度)を検出して車両ECU50へ出力するように構成される。外気温センサ72は、車外の温度を検出して車両ECU50へ出力するように構成される。日射センサ73は、車両100に照射される太陽光の日射強度を検出して車両ECU50へ出力するように構成される。車両ECU50は、内気温センサ71、外気温センサ72、及び日射センサ73の各々の検出値と、ユーザ又は車両ECU50によって設定されたTaとに基づいて、空調風の温度の目標値(以下、「Tb」とも表記する)を決定する。Tbは、車室内の温度をTaに近づけるための制御値である。車両ECU50は、空調風の温度がTbになるように空調装置30(たとえば、吸込口の切換ドア、空調ファン、及びエアミックスドア)を制御する。空調風の温度をTbに近づけることによって車室内の温度がTaに近づく。
窓開閉装置65は、車両100のボディに設けられた窓(たとえば、ユーザが車両100の乗り降りを行なうためのドアと一体的に設けられた窓)の開閉を行なう装置である。有人走行では、ユーザが窓開閉装置65を操作することで、車両100の窓の開閉を行なうことができる。無人走行では、車両ECU50が窓開閉装置65を制御することで、車両100の窓の開閉を行なうことができる。車両ECU50は、車内の空調を行なうときには、窓開閉装置65によって窓を閉じて車内の気密性を高めた状態で空調制御(すなわち、空調装置30の制御)を行なう。
送風機23は、車両100の車室内の空気を蓄電装置22に送風するように構成される。送風機23は、車両100に搭載された蓄電装置22の温度調節システムを構成する。図3は、車両100の車室内を示す図である。図4は、図3に示す温度調節システム200の内部構造を示す図である。
図3を参照して、温度調節システム200は、リアシート101の下に設けられている。温度調節システム200は、吸気口P1から車室内の空気を取り込み、取り込まれた空気を利用して蓄電装置22(図2)の温度を調節するように構成される。
図4を参照して、温度調節システム200は、吸気口P1、ダクト201、蓄電装置22、送風機23、フィルタ24、及び排気口P2を含んで構成される。吸気口P1からダクト201に取り込まれた空気はフィルタ24を通る。フィルタ24によって空気中の異物が除去される。送風機23は、フィルタ24を通った空気を蓄電装置22に向かって送風するように構成される。車両ECU50が送風機23を駆動することにより、車室内の空気(特に、図示しないフロントシートとリアシート101との間の足元空間にある空気)が、吸気口P1からダクト201へ取り込まれて、蓄電装置22を通過し、排気口P2から排出される。蓄電装置22に空気が供給されることで、蓄電装置22(ひいては、電池)の温度が調節される。排気口P2から排出される空気は、たとえば車両100の外部に排出される。ただしこれに限られず、排気口P2から排出される空気を、車室内に戻してもよいし、車室(すなわち、乗車スペース)以外のスペース(たとえば、ラゲッジルーム)に導いてもよい。
再び図2を参照して、上記のように、車両100は、車内の空気の温度が変わったときに、車内の空気の温度変化に応じて蓄電装置22(ひいては、電池)の温度も変わるように構成される。すなわち、車両100は、空調装置30により電池の温度を調整可能に構成される。車両ECU50は、空調装置30を通じて車内の温度を制御することによって電池の温度を調整することができる。また、車両ECU50は、送風機23の回転速度(ひいては、蓄電装置22に供給する風量)を制御することによって電池の温度を調整することができる。
車両ECU50が空調装置30を駆動するときには、蓄電装置22に含まれる電池から空調装置30へ電力が供給される。空調装置30の駆動量(ひいては、空調装置30が消費する電力)が増えるほど電池に流れる電流が増え、電池電流の増加によって電池の温度が上昇する。
蓄電装置22に含まれる電池は、少なくとも常用域を含む温度範囲において温度が高くなるほど電気抵抗が低くなる電気特性を有する。蓄電装置22に含まれる電池の温度と内部抵抗との関係を示す情報(以下、「電池抵抗情報」とも称する)は、予め実験又はシミュレーションによって求められて車両ECU50の記憶装置53に記憶されている。電池抵抗情報は、マップでもテーブルでも数式でもモデルでもよい。図5は、蓄電装置22の電池抵抗情報の一例を示す図である。
図5を参照して、電池温度が高くなるほど電池の内部抵抗が低くなる。低温領域においては、温度変化に対する内部抵抗の変動が大きい。一方で、電池温度が所定の温度(たとえば、図5中の閾値Th)以上になると、電池の内部抵抗は概ね一定になる。
再び図2を参照して、入力装置81は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置81は、ユーザによって操作され、ユーザの操作に対応する信号を車両ECU50へ出力する。たとえば、ユーザは、入力装置81を通じて、所定の指示又は要求を車両ECU50に入力したり、パラメータの値を車両ECU50に設定したりすることができる。通信方式は有線でも無線でもよい。入力装置81としては、たとえば車両100の運転席周辺(たとえば、ステアリングホイール又はインストルメントパネル)に設けられた各種スイッチ(押しボタンスイッチ、スライドスイッチ等)を採用できる。ただしこれに限られず、各種ポインティングデバイス(マウス、タッチパッド等)、キーボード、タッチパネルなども、入力装置81として採用可能である。
通信装置82は、遠距離通信モジュールと近距離通信モジュールとを含んで構成される。遠距離通信モジュールは、所定の広域ネットワーク(たとえば、インターネットと無線基地局とによって構築されるネットワーク)にアクセス可能に構成される。遠距離通信モジュールの例としては、LTE(Long Term Evolution)に準拠した無線通信モジュールが挙げられる。遠距離通信モジュールは、DCM(Data Communication Module)であってもよい。近距離通信モジュールは、車内又は車両周辺と無線通信を行なうように構成される。近距離通信モジュールは、車載機器、又は車内に持ち込まれた携帯端末と無線通信を行なう通信モジュールを含んでもよい。近距離通信モジュールは、車車間(V2V)又は路車間(V2I)の無線通信を行なう通信モジュールを含んでもよい。
NAVIシステム83は、タッチパネルディスプレイと、GPS(Global Positioning System)モジュールと、記憶装置と(いずれも図示せず)を含んで構成される。記憶装置は、地図情報を記憶している。タッチパネルディスプレイは、ユーザからの入力を受け付けたり、地図及びその他の情報を表示したりする。GPSモジュールは、図示しないGPS衛星からの信号(以下、「GPS信号」と称する)を受信するように構成される。NAVIシステム83は、GPS信号を用いて車両100の位置(たとえば、緯度及び経度)を特定することができる。NAVIシステム83は、地図上に車両100の位置をリアルタイムで表示するように構成される。車両ECU50は、車両100の位置情報及び路面情報をNAVIシステム83から取得できる。
周辺監視センサ91は、車両100の周囲の外部環境を示す情報(以下、「環境情報」とも称する)を取得し、車両ECU50へ出力するように構成される。環境情報は、たとえば車両100の無人走行制御に用いられる。周辺監視センサ91は、車両100の周囲を撮像するカメラと、電磁波(たとえば、電波又は光)によって障害物の有無を検知する障害物検知器とを含んで構成される。なお、周辺監視センサ91は上記に限られず、車両100の無人走行制御に用いられる環境情報を取得するために適した任意のセンサを、周辺監視センサ91として採用できる。
人体検知センサ92は、車両100の状態(より特定的には、車内の状態)が無人状態/有人状態のいずれであるかを検知するセンサである。人体検知センサ92としては、たとえば着座センサを採用できる。着座センサは、車両100の座席に設けられて荷重を監視し、乗員の着座による荷重を検知したときに有人状態であると判断するように構成される。ただしこれに限られず、シートベルトセンサ又は赤外線センサなども、人体検知センサ92として採用可能である。シートベルトセンサは、シートベルトの装着の有無を監視し、乗員による装着を検知したときに有人状態であると判断するように構成される。赤外線センサは、車内の赤外線を監視し、人体から放射される赤外線を検知したときに有人状態であると判断するように構成される。人体検知センサ92の検知結果は、車両ECU50へ出力される。車両ECU50は、人体検知センサ92の出力を用いて車両100が無人状態/有人状態のいずれであるかを判断することができる。
車速センサ93は、車両100の走行速度(車速)を検出して車両ECU50へ出力するように構成される。図示は省略しているが、車両100は、エンジン10の状態(新気量、吸気圧、排気圧、エンジン回転速度、エンジン冷却水温等)を検出して車両ECU50へ出力する各種センサを備える。車両ECU50は、これら各センサの検出値に基づいてエンジン10の状態を取得することができる。
電池監視モジュール94は、電池の状態(たとえば、温度、電流、及び電圧)を検出する各種センサを含み、検出結果を車両ECU50へ出力する。車両ECU50は、電池監視モジュール94の出力に基づいて電池の状態(たとえば、温度、電流、電圧、SOC(State Of Charge)、及び内部抵抗)を取得することができる。また、車両ECU50は、電池監視モジュール94から取得した検出結果(各センサの検出値)を記憶装置53に記録する。
車両ECU50は、プロセッサ51、RAM52、及び記憶装置53を含んで構成される。プロセッサ51としては、たとえばCPU(Central Processing Unit)を採用できる。RAM52は、プロセッサ51によって処理されるデータを一時的に記憶する作業用メモリとして機能する。記憶装置53は、格納された情報を保存可能に構成される。記憶装置53は、たとえばROM及び書き換え可能な不揮発性メモリを含む。記憶装置53に記憶されているプログラムをプロセッサ51が実行することで、車両100の各種制御が実行される。なお、各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(たとえば、電子回路)で処理することも可能である。また、車両ECU50が備えるプロセッサの数は任意であり、所定の制御ごとにプロセッサが用意されてもよい。
車両ECU50は、上述した各種センサの出力を用いて、車両100の状態(たとえば、車内における人の有無、車両位置、環境情報、エンジン10の状態、電池の状態、操舵角、及び車速)を取得することができる。そして、車両ECU50は、こうした車両100の状態に基づいて、車両100の無人走行制御を行なうことができる。また、車両ECU50は、無人走行制御に用いる情報を、通信装置82による無線通信で取得することもできる。たとえば、車両ECU50は、図1に示したデータセンタ6から交通情報及び気象情報を取得することができる。車両ECU50による上記の無人走行制御によって、車両100は自動運転による無人走行を行なうことができる。車両100は、車両ECU50が行なう無人走行制御(ひいては、自動運転)により、ユーザの操作によらずに障害物を回避しながら目的地まで走行することができる。
ところで、車両100の無人走行中に空調装置30を停止させることで、空調装置30の駆動に要するエネルギーを削減することができる。一方で、蓄電装置22に含まれる電池(すなわち、走行用の電池)は所定の適正温度範囲で使用されるときにエネルギー効率が良くなる。空調装置30が停止した状態で車両100の無人走行が行なわれるときには、電池の温度が低下して電池が適正温度範囲から外れる可能性が高くなる。
そこで、この実施の形態に係る車両100では、以下に説明する構成を車両ECU50が有することによって、エネルギー効率の良い無人走行を可能にしている。図6は、車両ECU50の構成要素を機能別に示す機能ブロック図である。
図1及び図2とともに図6を参照して、車両ECU50は、計画部50A、要件設定部50B、計画変更部50C、空調制御部50D、走行制御部50E、及び無人/有人判断部50Fを含む。車両ECU50においては、たとえば、プロセッサ51(図1)と、プロセッサ51により実行されるプログラムとによって、計画部50A、要件設定部50B、計画変更部50C、空調制御部50D、走行制御部50E、及び無人/有人判断部50Fが具現化される。ただしこれに限られず、これら各部は、専用のハードウェア(たとえば、電子回路)によって具現化されてもよい。この実施の形態に係る車両ECU50は、本開示に係る「空調制御装置」の一例に相当する。
計画部50Aは、車両100が無人走行を行なう無人走行期間の空調計画を作成するように構成される。以下、無人走行期間の空調計画を、単に「空調計画」と称する。計画部50Aは、走行計画を用いて空調計画を作成する。計画部50Aは、管理装置500から走行計画を取得することができる。
ユーザは、アプリが起動した携帯端末4を操作することにより、前述の利用情報(すなわち、車両の利用に関する情報)を携帯端末4に入力するとともに、入力した利用情報を管理装置500へ送信することを携帯端末4に指示することができる。この指示に従って携帯端末4が利用情報を管理装置500に送ると、管理装置500は、ユーザに提供する車両を選ぶ。ここで車両100が選ばれると、上記の利用情報によって示される利用開始時刻及び利用開始位置に基づいて車両100の走行計画が作成される。管理装置500は、車両100が自動運転によって利用開始時刻に利用開始位置に到着するように無人走行するための走行計画(以下、「配車計画」とも称する)を作成する。作成された走行計画(すなわち、配車計画)は、管理装置500に登録されるとともに、管理装置500から車両100の通信装置82へ送信される。通信装置82は、管理装置500から受信した走行計画を車両ECU50の計画部50Aへ送信する。管理装置500においては、配車計画が車両100の車両情報として管理される。
ユーザは、車両100の利用が終了したときに、自動運転による車両100の回送を携帯端末4のアプリを通じて管理装置500に要求することができる。ユーザが回送要求を携帯端末4のアプリに入力すると、携帯端末4から管理装置500へ回送要求が送信される。管理装置500は、携帯端末4からの回送要求を受信すると、無人状態の車両100が自動運転によって現在位置から待機場所(たとえば、カーシェアリング事業者が管理する駐車場)まで回送走行するための走行計画(以下、「回送計画」とも称する)を作成する。作成された走行計画(すなわち、回送計画)は、管理装置500に登録されるとともに、管理装置500から車両100の通信装置82へ送信される。通信装置82は、管理装置500から受信した走行計画を車両ECU50の計画部50Aへ送信する。管理装置500においては、回送計画が車両100の車両情報として管理される。
図7は、この実施の形態に係る空調制御システムで用いられる走行計画を示す図である。図7を参照して、この実施の形態では、走行計画が、無人走行の内容(たとえば、開始時刻、走行距離、及び目的地)と、無人走行後の有人走行の有無と、有人走行の内容(たとえば、開始時刻、開始位置、空調要求の有無、及び走行距離)とを含む。また、図示していないが、走行計画には、無人走行の走行ルートが含まれる。有人走行の内容は、ユーザによって入力された利用情報に基づいて登録される。この実施の形態では、利用情報が、前述した利用開始時刻及び利用開始位置に加えて、空調要求の有無と、利用終了位置とを含む。有人走行の開始時刻は利用開始時刻に相当する。有人走行の開始位置は利用開始位置に相当する。空調要求は、有人走行開始時に車内温度が所定の温度範囲(たとえば、ユーザが快適に感じる温度範囲)になっていることを要求するものである。有人走行の走行距離は、利用開始位置から利用終了位置まで最短ルートで走行した場合の走行距離に相当する。なお、有人走行は、ユーザによる手動運転であってもよいし、車両ECU50による自動運転であってもよい。
計画A及びBの各々は回送計画の一例に相当する。回送計画は、無人走行の走行計画のみを含む。回送計画における無人走行の開始時刻は、車両100の利用終了時(たとえば、管理装置500が回送要求を受信したタイミング)に相当する。回送計画における無人走行の目的地は、所定の待機場所である。図示していないが、回送計画には、無人走行の走行ルートが含まれる。管理装置500は、回送要求を受信したときに、車両100の位置から目的地までの走行ルートを決定する。回送計画における無人走行の走行距離は、利用終了時の車両100の位置から目的地まで走行ルートに沿って走行した場合の走行距離に相当する。
計画C〜Eの各々は配車計画の一例に相当する。配車計画は、無人走行の走行計画に加えて、有人走行の走行計画を含む。図示していないが、配車計画には、無人走行の走行ルートが含まれる。管理装置500は、利用情報を受信したときに、車両100の待機場所から利用開始位置までの走行ルートを決定する。配車計画における無人走行の開始時刻は、車両100が利用開始位置に到着するまでに要する時間だけ、利用開始時刻から遡った時刻に相当する。配車計画における無人走行の目的地は、有人走行の開始位置(すなわち、利用開始位置)と同じになるため、省略される。配車計画における無人走行の走行距離は、無人走行開始時の車両100の位置(たとえば、待機場所)から利用開始位置まで走行ルートに沿って走行した場合の走行距離に相当する。
以下では、走行計画における無人走行の開始時刻を「t1」と表記する場合がある(後述する図8〜図10参照)。また、走行計画における有人走行の開始時刻を「t2」と表記する場合がある(後述する図9及び図10参照)。
再び図6を参照して、要件設定部50Bは、無人走行中の空調要件を設定するように構成される。要件設定部50Bは、車両100の走行計画において、無人走行後に空調要求ありの有人走行(すなわち、ユーザが空調を要求する有人走行)が予定されている場合には、有人走行開始時における車内温度を所定の第1目標温度範囲(たとえば、ユーザが快適に感じる温度範囲)内にすることを上記空調要件とし、無人走行後に空調要求ありの有人走行が予定されていない場合には上記空調要件を設定しない。この実施の形態では、第1目標温度範囲として、ユーザが快適に感じる温度を示す数値(以下、「快適温度」とも称する)を採用するが、快適温度の代わりに、快適温度近傍の温度範囲を採用してもよい。
なお、空調要件は上記に限られず任意に設定できる。たとえば、要件設定部50Bは、走行計画により無人走行後に所定距離以上の有人走行が予定されていることが示される場合に、有人走行の開始時における電池の温度を所定の第2目標温度範囲内にすることを、空調要件の1つとしてもよい。
計画部50Aは、走行計画における無人走行中の空調消費量X(すなわち、空調装置30を駆動することによって消費されるエネルギー量)と低減熱量Y(すなわち、空調装置30を駆動することによって低減される電池のジュール熱量)とを算出し、上記の空調要件を満たす範囲でY−Xが最も大きくなる空調計画を作成するように構成される。この実施の形態に係る計画部50A、要件設定部50Bは、それぞれ「計画手段」、「要件設定手段」の一例に相当する。
空調計画は、走行計画の無人走行期間における空調装置30の制御量の推移を示す情報である。計画部50Aは、たとえば回帰分析により、Y−Xが最も大きくなる空調計画を求めることができる。空調装置30の制御量は、たとえば車両ECU50が空調装置30に設定する車室内温度の目標値(Ta)である。なお、Taに代えて空調風の温度の目標値(Tb)を、空調装置30の制御量として採用することも可能である。
車両100において、車両ECU50は、空調装置30を駆動することによって電池温度を上昇させることができる。車両ECU50は、空調装置30により車内の温度を上昇させることによって、電池温度を上昇させることができる(図3及び図4参照)。また、空調装置30には蓄電装置22から電力が供給されるため(図2参照)、空調装置30を駆動したときに電池に流れる電流が増えることによっても、電池温度は上昇する。電池温度が上昇するほど電池の内部抵抗は低下して低減熱量Yが増加する(図5参照)。ただし、空調装置30の駆動によって車両100のエネルギー(この実施の形態では、蓄電装置22の電力)が消費される。こうして消費されるエネルギーの量が空調消費量Xである。
空調計画に従う空調制御は、空調制御により電池温度を目標値に近づけるフィードバック制御(以下、「電池温度FB制御」とも称する)であってもよいし、空調制御により車両100の車内温度を目標値に近づけるフィードバック制御(以下、「車内温度FB制御」とも称する)であってもよいし、空調装置30を停止状態に維持する空調制御(以下、「空調停止制御」とも称する)であってもよい。空調計画の中で電池温度FB制御と車内温度FB制御と空調停止制御とが切り替わってもよい。
電池温度FB制御では、実際の電池温度が、電池温度の目標値と概ね一致する。計画部50Aは、電池温度FB制御が行なわれる期間(以下、「第1X測定期間」と称する)における空調消費量Xを、たとえば、第1X測定期間の開始時の電池温度と、第1X測定期間における電池温度の目標値と、第1X測定期間における空調制御以外の要因(以下、「外的要因」とも称する)による電池温度の変化量(上昇量又は下降量)とを用いて算出することができる。第1X測定期間において空調装置30により暖房を行なって電池温度を目標値に近づける場合、第1X測定期間の開始時の電池温度が高いほど、第1X測定期間における空調消費量Xは少なくなる。第1X測定期間における電池温度の目標値が高いほど、第1X測定期間における空調消費量Xは多くなる。第1X測定期間における外的要因による電池温度の上昇量が大きいほど、第1X測定期間における空調消費量Xは少なくなる。
計画部50Aは、第1X測定期間における低減熱量Yを、たとえば、第1X測定期間の開始時の電池温度と、第1X測定期間における電池温度の目標値と、電池抵抗情報(図5)と、第1X測定期間における外的要因による電池温度の変化量(上昇量又は下降量)とを用いて算出することができる。計画部50Aは、空調装置30を駆動しないときの第1X測定期間における電池抵抗を、第1X測定期間の開始時の電池温度と、第1X測定期間における外的要因による電池温度の変化量と、電池抵抗情報(図5)とを用いて推定することができる。また、計画部50Aは、空調装置30を駆動したときの第1X測定期間における電池抵抗を、第1X測定期間の開始時の電池温度と、第1X測定期間における電池温度の目標値と、電池抵抗情報(図5)とを用いて推定することができる。空調装置30を駆動することによって電池抵抗が低下する。空調装置30の駆動時と非駆動時とで第1X測定期間における電池抵抗の差が大きくなるほど(すなわち、空調装置30の駆動によって電気抵抗が大きく低下するほど)、第1X測定期間における低減熱量Yは多くなる。
車内温度FB制御では、無人走行期間における電池温度が、空調制御の影響を受けて変化する。計画部50Aは、車内温度FB制御が行なわれる期間(以下、「第2X測定期間」と称する)における空調消費量Xを、たとえば、第2X測定期間の開始時の車内温度と、第2X測定期間における車内温度の目標値と、第2X測定期間における外的要因による車内温度の変化量(上昇量又は下降量)とを用いて算出することができる。第2X測定期間において空調装置30により暖房を行なって車内温度を目標値に近づける場合、第2X測定期間の開始時の車内温度が高いほど、第2X測定期間における空調消費量Xは少なくなる。第2X測定期間における車内温度の目標値が高いほど、第2X測定期間における空調消費量Xは多くなる。第2X測定期間における外的要因による車内温度の上昇量が大きいほど、第2X測定期間における空調消費量Xは少なくなる。
計画部50Aは、電池温度の目標値の代わりに車内温度の目標値を用いること以外は、前述した第1X測定期間における低減熱量Yの算出方法と同様にして、第2X測定期間における低減熱量Yを算出することができる。
外的要因の例としては、電池電流の増減、及び車外から電池に与えられるエネルギーの変化が挙げられる。計画部50Aは、車両100の走行計画が示す走行ルートにおける車両100の走行負荷と気象予測情報とを用いて、外的要因による車内温度及び電池温度の各々の変化量を推定することができる。計画部50Aは、NAVIシステム83の地図情報と、データセンタ6(図1)から取得できる交通情報とを用いて、走行ルートにおける車両100の走行負荷を推定することができる。走行場所が登り坂であったり渋滞していたりするときには、車両100の走行負荷が大きくなりやすい。車両100の走行負荷が大きくなるほど電池に流れる電流が増え、電池電流の増加によって電池の温度が上昇しやすくなる。計画部50Aは、データセンタ6(図1)から取得できる気象情報を用いて、走行ルートの気象(たとえば、外気温、天候、及び日射強度)を推定することができる。走行場所の外気温が高いほど、走行場所の日射強度が強いほど、電池の温度が上昇しやすくなる。また、走行場所の天気が雨であるときよりも、走行場所の天気が晴れであるときのほうが、電池の温度が上昇しやすくなる。
この実施の形態では、計画部50Aが、予め用意された複数の空調制御パターンから1つの空調制御パターンを選択し、選択した空調制御パターンを用いて空調計画を作成するように構成される。図8は、この実施の形態に係る空調制御システムで用いられる4つの空調制御パターンを示す図である。なお、図8中に線L1〜L4の各々で示される空調制御パターンは、空調要件がないときの空調制御パターンである。空調要件があるときには、計画部50Aにより各空調制御パターンに対して空調要件に応じた変更が加えられる。
図8を参照して、線L1は、無人走行期間における電池温度を閾値Th(図5参照)に維持するように空調装置30を駆動する空調制御パターン(以下、「第1パターン」とも称する)を示している。線L2は、無人走行期間において、空調装置30を駆動して電池温度を閾値Thよりも高い温度に上昇させた後、空調装置30を停止し、電池温度が閾値Thよりも低い温度になったときに空調装置30の駆動を再開して電池温度を上昇させるという処理を繰り返す空調制御パターン(以下、「第2パターン」とも称する)を示している。線L3は、空調装置30を駆動することにより電池温度を上昇させて、無人走行終了時の電池温度が閾値Th近傍になる停止タイミングで空調装置30を停止する空調制御パターン(以下、「第3パターン」とも称する)を示している。第3パターンにおける停止タイミングは、たとえば無人走行開始時の電池温度と無人走行の走行距離とに基づいて自動的に設定される。線L4は、空調装置30を駆動することにより、電池温度を閾値Thよりも高い所定値まで上昇させて、電池温度が所定値に到達した後、電池温度を所定値に保ち、無人走行終了時の電池温度が閾値Th近傍になる停止タイミングで空調装置30を停止する空調制御パターン(以下、「第4パターン」とも称する)を示している。第4パターンにおける停止タイミングは、たとえば無人走行開始時の電池温度と無人走行の走行距離とに基づいて自動的に設定される。
計画部50Aは、上記第1〜第4パターンの各々で空調装置30を駆動したときのY−Xを算出し、Y−Xが最も大きくなる空調制御パターンを選択する。そして、計画部50Aは、選択した空調制御パターンが示す電池温度の目標値に電池温度を近づける空調制御を行なうための空調計画を作成する。すなわち、計画部50Aは、選択した空調制御パターン(ひいては、空調制御パターンが示す電池温度の目標値)に対応する空調装置30の制御量の推移(たとえば、Taの推移)を示す空調計画を作成する。
第1〜第4パターンのいずれかを用いて空調計画を作成すると、電池暖機期間(すなわち、電池の温度を閾値Th以上にするように空調装置30を制御する期間)を含む空調計画が作成される。電池暖機期間では、電池の温度が閾値Th以上になることで、電池抵抗が低くなる(図5参照)。このため、電池暖機期間においては、電池のジュール熱量(ひいては、車両100におけるエネルギー損失)が低減される。
車両ECU50は、無人走行の走行距離が短くて空調消費量Xを低減熱量Yで回収できない場合(すなわち、Y−Xが負の値になる場合)には、無人走行期間において空調装置30を駆動しない。より具体的には、計画部50Aは、車両100の走行計画における無人走行の走行距離が所定距離(以下、「Da」とも表記する)よりも短い場合には、原則として、無人走行中に空調装置30を駆動しない空調計画を作成する。無人走行開始時の電池温度が高いほどDaは長くなる。ただし、車両100の走行計画において無人走行後に空調要求ありの有人走行が予定されている場合には、車両100の車内温度を快適温度にするための空調制御を行なう。
以下、車両100の走行計画が無人走行の走行距離が短い走行計画(たとえば、図7に示した計画A、C、及びEのいずれか)であるときに作成される空調計画について説明する。図9は、無人走行の走行距離が短い走行計画に対して作成される空調計画について説明するための図である。
図7とともに図9を参照して、計画A及びEの各々は、無人走行の走行距離がDaよりも短い走行計画である。計画Aにおいては、無人走行後に有人走行が予定されていない(図7参照)。計画Eにおいては、無人走行後に有人走行が予定されているが、空調要求なしの有人走行である(図7参照)。車両100の走行計画が計画A及びEのいずれかである場合には、計画部50Aは、図9中に線L11で示すように、無人走行中に空調装置30を駆動しない空調計画を作成する。
計画Cは、無人走行の走行距離がDaよりも短い走行計画である。ただし、計画Cにおいては、無人走行後に空調要求ありの有人走行が予定されている(図7参照)。車両100の走行計画が計画Cである場合には、計画部50Aは、基本的には空調装置30を停止状態に維持しながら、図9中に線L12で示すように、無人走行終了直前(ひいては、有人走行開始直前)に空調装置30を駆動して有人走行開始時(t2)の車内温度を快適温度にする空調計画を作成する。
なお、計画Cは、有人走行の走行距離が所定距離(以下、「Db」とも表記する)よりも短い走行計画である。また、計画Eは、有人走行の走行距離がDbよりも長い走行計画である。車両100の走行計画が計画Eである場合には、計画部50Aは、無人走行終了直前(ひいては、有人走行開始直前)に空調装置30を駆動して有人走行開始時(t2)の電池温度を閾値Th以上にする空調計画を作成してもよい。こうした空調計画によれば、有人走行期間における車両100のエネルギー効率が向上しやすくなる。
計画部50Aは、車両100の走行計画における無人走行の走行距離がDaよりも長い場合には、前述した第1〜第4パターン(図8参照)の中から、Y−Xが最も大きくなる空調制御パターンを選択し、選択した空調制御パターンを用いて空調計画を作成する。
以下、車両100の走行計画が無人走行の走行距離が長い走行計画(たとえば、図7に示した計画B及びDのいずれか)であるときに作成される空調計画について説明する。図10は、無人走行の走行距離が長い走行計画に対して作成される空調計画について説明するための図である。図10に示す例は、第1〜第4パターンの中から第1パターン(図8中の線L1)が選択された例である。
図7とともに図10を参照して、計画Bは、無人走行の走行距離がDaよりも長い走行計画である。計画Bにおいては、無人走行後に有人走行が予定されていない(図7参照)。車両100の走行計画が計画Bである場合には、計画部50Aは、図10中に線L21で示すように、無人走行期間における電池温度を閾値Th(図5参照)に維持するように空調装置30を駆動する空調計画を作成する。
計画Dは、無人走行の走行距離がDaよりも長い走行計画である。ただし、計画Dにおいては、無人走行後に空調要求ありの有人走行が予定されている(図7参照)。車両100の走行計画が計画Dである場合には、計画部50Aは、空調装置30を駆動して電池温度を閾値Th(図5参照)に維持することを基調としつつ、図10中に線L22で示すように、有人走行開始時(t2)の車内温度を快適温度にする空調制御を行なう空調計画を作成する。
再び図6を参照して、計画変更部50Cは、計画部50Aによって作成された空調計画を無人走行中に変更するように構成される。計画部50Aは、車両100の走行計画で規定される無人走行が開始される前に空調計画を作成し、計画変更部50Cは無人走行中に空調計画の変更を行なう。この実施の形態に係る計画変更部50Cは、「変更手段」の一例に相当する。
無人走行前に計画部50Aによって作成された空調計画は、記憶装置53に格納され、必要に応じて更新される。無人走行中には、計画変更部50Cによって記憶装置53内の空調計画が変更される。空調制御部50Dは、記憶装置53内の空調計画に従って空調装置30を制御するように構成される。
車両ECU50が管理装置500(図1)から取得した車両100の走行計画は、記憶装置53に格納され、必要に応じて更新される。走行制御部50Eは、記憶装置53内の走行計画に従って車両100の走行制御を行なうように構成される。走行制御部50Eは、車両100の走行計画が示す走行ルートに沿って無人走行制御(ひいては、自動運転)を行なう。走行制御部50Eは、車両100の位置が走行ルートとずれている場合には、車両100の位置に合わせて走行ルートを修正する。
無人/有人判断部50Fは、人体検知センサ92(図2)の出力に基づいて車両100が無人状態/有人状態のいずれであるかを判断するように構成される。また、無人/有人判断部50Fは、車速センサ93(図2)の出力及びPロック装置64(図2)の状態(たとえば、パーキングロックの有無)の少なくとも一方に基づいて車両100が走行中であるか否かを判断することができる。無人/有人判断部50Fの判断結果は、空調制御部50D及び走行制御部50Eの各々へ出力される。また、無人/有人判断部50Fは、車両100の走行計画における無人走行の開始時刻が近づいても車両100が有人状態になっている場合には、車両100を無人状態にして所定の待機場所に停止させることを報知装置(たとえば、車両100のメータパネル又はNAVIシステム83のディスプレイ)によりユーザに促すように構成される。
図11は、この実施の形態に係る空調計画作成方法の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、たとえば車両ECU50が管理装置500(図1)から車両100の走行計画(より特定的には、最初の走行計画)を受信したときに開始される。なお、車両ECU50が最初の走行計画を受信した後に最初の走行計画とは異なる走行計画を受信した場合には、記憶装置53内の走行計画は最新の走行計画に更新される。
図2及び図6とともに図11を参照して、ステップ(以下、単に「S」とも表記する)11では、記憶装置53内の走行計画が示す無人走行の開始時刻(t1)が到来したか否かが、計画部50Aによって判断される。無人走行の開始時刻が到来するまでの期間(すなわち、S11にてNOと判断されている期間)には、処理はS12以降に進まず、S11が繰り返し実行される。そして、無人走行の開始時刻が到来すると(S11にてYES)、処理がS12に進む。
S12では、計画部50Aが、空調計画の作成に用いる情報を取得する。たとえば、計画部50Aは、蓄電装置22に含まれる電池の温度を電池監視モジュール94から取得する。ここで取得される電池温度は、無人走行開始時の電池温度に相当する。また、計画部50Aは、NAVIシステム83から地図情報を取得するとともに、データセンタ6(図1)から走行ルート(より特定的には、車両100の走行計画が示す走行ルート)における気象情報及び交通情報を取得する。
S13では、計画部50Aが、S12で取得した情報(電池の温度など)と、記憶装置53内の走行計画とを用いて、空調計画を作成する。空調計画の作成方法の詳細は、前述したとおりである(図8〜図10参照)。
S14では、空調制御部50Dが空調計画に従う車両100の空調制御を開始するとともに、走行制御部50Eが走行計画に従う車両100の走行制御を開始する。S14の処理により、自動運転による車両100の無人走行が開始される。
図12は、この実施の形態に係る無人走行中の空調制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、図11のS14が実行されると開始され、無人走行中はメインルーチン(図示せず)から呼び出されて繰り返し実行される。そして、無人走行が終了すると、図12の処理(ひいては、空調計画に従う空調制御)も終了する。なお、図示は割愛しているが、無人走行中には、走行制御部50Eによる走行制御(すなわち、走行計画に従う走行制御)が図12の処理と並行して実行される。
この実施の形態では、車両100が無人走行の目的地に到着した後、所定の終了条件が成立すると、車両ECU50によって無人走行が終了したと判断される。終了条件は、車両100の走行計画において無人走行後に有人走行が予定されていない場合に成立する。また、終了条件は、車両100の走行計画における有人走行の開始時刻が到来した場合にも成立する。
図2及び図6とともに図12を参照して、S21では、所定の変更条件が成立したか否かが、計画変更部50Cによって判断される。変更条件は任意に設定できるが、この実施の形態では、記憶装置53内の走行計画が変更されると、変更条件が成立する。
変更条件が成立しない場合(S21にてNO)には、処理がS22及びS23を経ずにS24に進む。S24では、空調制御部50Dによる空調制御(すなわち、空調計画に従う空調制御)が行なわれる。変更条件が成立する場合(S21にてYES)には、S22及びS23において空調計画が変更され、S24においては、変更された空調計画に従って空調制御部50Dが空調制御を行なう。
S22では、計画変更部50Cが、空調計画の変更に用いる情報を取得する。たとえば、計画変更部50Cは、外気温センサ72から外気温、日射センサ73から日射強度を取得する。また、計画変更部50Cは、記憶装置53から電池温度及び電池電流の各々の履歴を取得する。
S23では、計画変更部50Cが、S22で取得した情報(たとえば、電池温度、電池電流、外気温、及び日射強度)と、記憶装置53内の走行計画(すなわち、変更された走行計画)とを用いて、記憶装置53内の空調計画を変更する。計画変更部50Cは、変更された走行計画に合わせて新たに空調計画を作成し、作成した空調計画によって記憶装置53内の空調計画を更新する。さらに、計画変更部50Cは、電池温度、電池電流、外気温、及び日射強度の各々の実測値(S22)と、空調計画を作成するときに使用した予測値とのずれに基づいて、記憶装置53内の空調計画を修正する。ただしこれに限られず、図12の処理において、S22の処理を割愛し、S23において、計画変更部50Cが、変更された走行計画のみを用いて空調計画を変更するようにしてもよい。
S24において空調制御が実行されると、処理がメインルーチンに戻される。車両100が無人走行を行なう無人走行期間においては、S24の処理により空調制御が行なわれる。
以上説明したように、この実施の形態に係る空調制御システムでは、車両100の車両ECU50に含まれる空調制御部50Dが、計画部50Aによって作成される空調計画に従って空調装置30を制御する(図6参照)。計画部50Aは、走行計画(図7)とともに電池温度を考慮して空調計画を作成するため、電池のエネルギー効率が悪くなることによるエネルギー損失が抑制される空調計画を作成することができる。上記の空調制御システムによれば、車載電池が適正温度範囲(たとえば、図5に示す閾値Th以上の温度範囲)で使用されないことに起因する車両100のエネルギー効率の低下を抑制し、車両100のエネルギー効率を向上させることが可能になる。
蓄電装置22に含まれる電池は、所定の温度範囲において温度が高くなるほど電気抵抗が低くなる電気特性を有する(図5参照)。要件設定部50Bは、無人走行中の空調要件を設定するように構成される。計画部50Aは、無人走行中における空調消費量X及び低減熱量Yを算出し、上記の空調要件を満たす範囲でY−Xが最も大きくなる空調計画を作成するように構成される(図8〜図10参照)。こうした空調制御システムでは、空調消費量Xと低減熱量Yとの収支(すなわち、Y−X)が大きくなるように空調計画が作成されるため、空調装置30を駆動したときのエネルギー消費量(すなわち、空調消費量X)を考慮しつつ、電池温度が低いこと(ひいては、電気抵抗が高いこと)に起因するエネルギー損失を低減することができる。また、要件設定部50Bは、無人走行期間における車両100のエネルギー効率を向上させることよりも優先される目的(他の目的)を達成するための要件を、上記空調要件として設定することができる。上記の空調制御システムでは、空調要件を満たす範囲でY−Xが最も大きくなる空調計画が作成されるため、他の目的が要求される場合(たとえば、無人走行後に空調要求ありの有人走行が予定されている場合)に、車両100のエネルギー効率を向上させながら、他の目的を達成することが可能になる。
図12の処理において、変更条件(S21)は、所定時間が経過するたびに成立してもよい。また、外気温センサ72で検出される外気温と、日射センサ73で検出される日射強度との少なくとも一方が大きく変化したときに、変更条件(S21)が成立してもよい。計画変更部50Cは、外気温及び日射強度の少なくとも一方を用いてY−Xを補正し、補正されたY−Xに応じて空調計画を変更してもよい。
上記実施の形態では、計画部50A(計画手段)及び計画変更部50C(変更手段)の各々が車両100に搭載されている。しかしこれに限られず、計画手段及び変更手段の少なくとも一方が車両100の外部(たとえば、管理装置500)に設けられてもよい。たとえば、以下に説明するように、空調計画の作成に用いる情報を車両100から管理装置500に送信し、管理装置500が作成した空調計画が管理装置500から車両100に送信されるようにしてもよい。
図13は、図11に示した処理の変形例を説明するための図である。図1及び図6とともに図13を参照して、S31において管理装置500が走行計画を車両100へ送信すると、S32において車両100が走行計画を受信する。走行計画は、記憶装置53に格納される。そして、走行計画が示す無人走行の開始時刻が到来すると(S33にてYES)、空調計画の作成に用いる情報(電池の温度を含む)を車両100が管理装置500へ送信する(S34)。管理装置500は、その情報を受信すると(S35)、受信した情報と走行計画とを用いて空調計画を作成する(S36)。その後、S37において管理装置500が空調計画を車両100へ送信し、S38において車両100が空調計画を受信する。空調計画は、記憶装置53に格納される。そして、S39において、空調制御部50Dが空調計画に従う車両100の空調制御を開始するとともに、走行制御部50Eが走行計画に従う車両100の走行制御を開始する。
図7に示した走行計画は、走行計画の一例にすぎず、適宜変更可能である。たとえば、走行計画の無人走行期間の長さを示すパラメータは走行距離に限られず、走行距離に代えて走行時間を採用してもよい。前述の配車計画は、利用開始時刻に車両100が利用開始位置に到着する走行計画であったが、配車計画は、利用開始時刻よりも前(たとえば、30分前)に車両100が利用開始位置に到着する走行計画であってもよい。そして、車両100が利用開始位置に到着してから利用開始時刻になるまでの期間(たとえば、30分間の駐車期間)を含む空調計画が、計画部50Aによって作成されてもよい。
上記実施の形態では、計画部50A(計画手段)が、予め用意された複数の空調制御パターンから1つの空調制御パターンを選択し、選択した空調制御パターンを用いて空調計画を作成している。しかしこれに限られず、計画手段は、各車両100から管理装置500に収集されるビッグデータを利用し、公知の機械学習技術又は人工知能によって、Y−Xが最も大きくなる空調制御パターンを探索するように構成されてもよい。
空調制御システムが適用される車両の構成は、図2〜図4に示した構成に限られず任意である。空調制御システムが適用される車両は、ハイブリッド車両に限られず、内燃機関を備えない電気自動車であってもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 空調制御システム、2 通信ネットワーク、4 携帯端末、6 データセンタ、10 エンジン、20 MG、21 PCU、22 蓄電装置、23 送風機、24 フィルタ、30 空調装置、50 車両ECU、50A 計画部、50B 要件設定部、50C 計画変更部、50D 空調制御部、50E 走行制御部、50F 無人/有人判断部、51 プロセッサ、52 RAM、53 記憶装置、61 アクセル装置、62 ブレーキ装置、63 操舵装置、64 Pロック装置、65 窓開閉装置、71 内気温センサ、72 外気温センサ、73 日射センサ、81 入力装置、82 通信装置、83 NAVIシステム、91 周辺監視センサ、92 人体検知センサ、93 車速センサ、94 電池監視モジュール、100,100A〜100D 車両、101 リアシート、200 温度調節システム、201 ダクト、500 管理装置、510 プロセッサ、520 RAM、530 記憶装置、540 通信装置。
Claims (1)
- 車内の空調を行なう空調装置と、走行用の電力を蓄える電池と、予め作成された空調計画に従って前記空調装置を制御する空調制御装置とを備え、前記空調装置により前記電池の温度を調整可能に構成される車両の空調制御システムであって、
前記車両が無人走行を行なう無人走行期間の前記空調計画を、前記車両の走行予定を示す走行計画と、前記電池の温度とを用いて作成する計画手段を備える、空調制御システム。
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Citations (4)
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