JP2019509332A - バイカリンマグネシウム化合物、その製造方法及び使用 - Google Patents

バイカリンマグネシウム化合物、その製造方法及び使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、バイカリンマグネシウム化合物、バイカリンマグネシウム化合物の製造方法及び抽出方法に関する。上記製造方法は、バイカリン懸濁液の調製、マグネシウムイオンを含む懸濁液の調製、反応及び乾燥等のステップを含む。上記抽出方法は、マクロポーラス吸着樹脂の前処理、抽出、吸着と溶出、濃縮と乾燥、及び精製等のステップを含む。バイカリンマグネシウムは、バイカリンのオウゴンにける存在形態を還元し、バイカリンの代わりに薬になることができる。?バイカリンマグネシウム化合物は、バイカリンよりも溶解度が大幅に向上し、経口吸収速が速く、バイオアベイラビリティ比が高く、水溶性注射剤又は粉末注射剤に非常に便利に製剤化可能である。薬理実験から明らかになるように、バイカリンマグネシウムの薬理活性はバイカリンよりも優れた。

Description

本発明は、2016年02月01日に出願された中国特許出願(出願番号:CN 2016100689263)を基礎として優先権を主張する。
本発明は、医薬技術分野に属する。具体的には、本発明は、バイカリンマグネシウム化合物に関し、上記バイカリンマグネシウム化合物の抽出、製造方法、及び上記バイカリンマグネシウム化合物の使用にも関する。
オウゴンは、最初は、オレガノ植物であるオウゴンScutellaria baicalensis Georgiの乾燥根として《神農本草経》に記載され、清熱燥湿、潟火解毒、止血安胎の機能を有する。バイカリンは、オウゴンに含まれるフラボノイドであり、分子式がC21H18O11であり、オウゴンにおける含有量が重量で9%以上、ひいては重量で20%と高く、オウゴンの主要な有効成分の一つである。
現代の薬理学研究により、バイカリンは、酸素ラジカル除去、抗不整脈、心脳血管拡張、降圧鎮静、利胆保肝、抗病原体の作用を有し、前立腺がん、子宮頸がん、肺がん、悪性リンパ腫、骨髄腫、肝がんなどの主要にも抑制作用を有することを明らかにした。臨床上、バイカリン錠剤、バイカリンカプセルなどの製剤があり、主に急性肝炎、慢性肝炎、心血管疾患等に適用されている。
マグネシウムは、生体の正常な生命活動及び新陳代謝に関与する欠かせない元素である。マグネシウムは、細胞の多様な生物学的機能に影響を与え、例えば、カリウムイオンとカルシウムイオンの輸送、信号伝送の調整、エネルギー代謝、タンパク質および核酸の合成、触媒酵素の活性化と阻害、細胞周期、細胞増殖および細胞分化の調整に関与する。マグネシウムは、ゲノム安定性の維持にも関与し、生体の酸化ストレス及び腫瘍の発生にも繋がる。
バイカリンは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等のアルカリ性溶液に可溶であるが、アルカリ性溶液中に不安定で、ダークブラウンに徐々に変化することがあり、微溶于熱氷酢酸にわずかに可溶であり、メタノール、エタノール、アセトンに難溶であり、水、ベンゼン、エチルエーテル、クロロホルムに不溶である。バイカリンは、水にほとんど不溶であり、経口バイオアベイラビリティが低いため、その臨床応用が大きく制限されている。
近年、新しい製剤技術によりバイカリンの溶解度及びバイオアベイラビリティを向上させることが多く報道されている。これらの報道は、主としてバイカリンを金属錯体、βシクロデキストリン包接複合体、固体分散体、リン脂質複合体、マイクロ粒子、ナノ粒子、リポソームナノエマルション、マイクロエマルジョン、ゼラチンマイクロスフェア等に調製することに関するものである。
現在、《中国薬局方》2015年版(一部)は、オウゴン抽出物について、水抽出・酸沈殿により抽出し、アルカリ溶解・酸沈殿により精製してバイカリンを得ることが記載されている。現在市販されているバイカリンは、すべてこういう方法により調製されたものである。バイカリンは元々マグネシウム塩としてオウゴンに存在している。マグネシウム塩は、水溶性が良好で、水で溶解することで抽出することができるが、酸で沈殿することによりその元の構造が破壊され、バイカリンの水溶性が悪くなり、吸収速度が遅くなり、バイオアベイラビリティが低くなり、バイカリンの薬効も低下する。
本発明者は、オウゴン中のバイカリンのもとの存在形態を変えられず、オウゴンからバイカリンマグネシウム化合物を抽出する方法を発見し、また、市販バイカリンを原料としてバイカリンマグネシウム化合物を合成する方法を発見し、バイカリンのオウゴンにける存在形態を還元した。該バイカリンマグネシウム化合物は、バイカリンの代わりに薬になることができ、バイカリンと比べて溶解度が大幅に向上し、バイカリンの吸収速度が速くなり、経口バイオアベイラビリティが向上すると共に、水溶性注射剤又は粉末注射剤に非常に便利に製剤化可能である。また、該化合物は、バイカリンとマグネシウムイオンとの相乗的な薬理作用を発揮して薬効を増加することができる。
本発明者は、従来技術をもとに大量の実験により研究分析した結果、本発明を完成した。
本発明の目的は、バイカリンマグネシウム化合物を提供することである。
本発明の別の目的は、上記バイカリンマグネシウム化合物の製造方法を提供することである。
本発明のさらなる別の目的は、上記バイカリンマグネシウム化合物の使用を提供することである。
本発明は、以下の技術解決策により実現される。
本発明は、バイカリンマグネシウム化合物に関する。
上記バイカリンマグネシウム化合物は、下記の化学構造式(I)を有する化合物である。
本発明は、バイカリンマグネシウム化合物の製造方法にも関する。
該製造方法は、以下のステップA〜Dを含む。
A、バイカリン懸濁液の調製
バイカリン(g)と精製水(ml)との比が1:20〜100となるように、バイカリン粉を精製水に加え、均一に混合することにより、バイカリン懸濁液を得る。
B、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の調製
バイカリンとマグネシウムとのモル比が0.5〜3.0:1となるように、ステップAで得られたバイカリン懸濁液にマグネシウム化合物を加え、均一に混合することにより、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を得る。
C、反応
撹拌しながらステップBで得られたマグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を温度20〜70℃で反応系が透明になるまで反応させ、ろ過して濾液を得る。
D、乾燥
ステップCで得られた濾液を乾燥させることにより、バイカリンマグネシウム化合物を得る。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記マグネシウム化合物は、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム又は塩化マグネシウムからなる群から選択される。
本発明は、別のバイカリンマグネシウム化合物の製造方法にも関する。
該製造方法は、以下のステップA〜Eを含む。
A、マクロポーラス吸着樹脂の前処理
マクロポーラス吸着樹脂を体積濃度が95%のエタノール水溶液に20〜28時間浸漬した後、湿式でカラムに充填し、次いで、体積比1:5で流出液と水とを混合した混合液に白い濁りがないまで体積濃度が95%のエタノール水溶液を1.5〜2.5BV/hの流速でこのマクロポーラス吸着樹脂カラムに流し、次いで、蒸留水により1.5〜2.5BV/hの流速で無色になるまで溶出する
B、抽出
オウゴン(g)とエタノール水溶液(ml)との比が1:8〜15となるように、オウゴンを体積濃度が40〜60%のエタノール水溶液に加え、温度55〜65℃で撹拌しながら0.8〜1.2時間抽出した後、分離することにより抽出液及び残留物を得、上記残留物を同条件下で繰り返して2〜3回抽出し、抽出残留物を捨て、抽出液を合併することにより、オウゴン抽出液を得る。
C、吸着と溶出
ステップBで得られたオウゴン抽出液を1.5〜2.5BV/hの流速で、ステップAで前処理したマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過させて吸着を行い、次いで、4〜6個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の水で洗浄した後、洗浄水を捨て、さらに4〜6個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の、体積濃度が45〜55%のエタノール水溶液で溶出し、バイカリンを含む溶出液を回収する。
D、濃縮と乾燥
ステップCで得られたバイカリンを含む溶出液を、濃縮液の体積がオウゴンの重量(g)の1〜15倍となるまで温度35〜65℃の条件下で減圧濃縮し、乾燥してバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を得る。
E、精製
ステップDで得られたバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を精製することにより、上記バイカリンマグネシウム化合物を得る。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、上記マクロポーラス吸着樹脂は、HPD-100、AB-8、D101又はYWD06Bからなる群より選択される。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、上記マクロポーラス吸着樹脂の粒度が10〜80メッシュである。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、上記マクロポーラス吸着樹脂カラムの直径と高さの比が1:3〜8である。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、上記乾燥は、加熱乾燥、噴霧乾燥又は凍結乾燥である。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、得られたバイカリンマグネシウム化合物を、バイカリンマグネシウム化合物の含有量が重量で95%以上となるように、再結晶、オクタデシルシラン逆相カラム、分取液体クロマトグラフィーにより精製する。
本発明は、上記バイカリンマグネシウム化合物の使用にも関する。上記バイカリンマグネシウム化合物は、同用量でオウゴン又はバイカリンを含む漢方薬単一製剤又は多成分製剤におけるオウゴン又はバイカリンを代えるか、或いは、肝損傷、脳虚血、糖尿病、炎症又は腫瘍を治療するための薬物の製造に使用される。水溶性注射剤又は粉末注射剤に非常に便利に製剤化されることもできる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、バイカリンマグネシウム化合物に関する。
上記バイカリンマグネシウム化合物は、下記の化学構造式(I)を有する化合物である。
本発明は、バイカリンマグネシウム化合物の製造方法にも関する。
本発明は、オウゴンからバイカリンマグネシウム化合物を抽出する方法を提供すると共に、市販されているバイカリンを原料としてバイカリンマグネシウム化合物を合成する方法を提供する。これらの方法は、バイカリンのオウゴンにおけるもとの存在形態を変化しないため、バイカリンの代わりに薬になることができる。バイカリンと比べて溶解度が大幅に向上し、バイカリンの吸収速度が速くなり、経口バイオアベイラビリティが向上すると共に、水溶性注射剤又は粉末注射剤に非常に便利に製剤化可能である。また、該化合物は、バイカリンとマグネシウムイオンとの相乗的な薬理作用を発揮して薬効を増加することができる。
該バイカリンマグネシウム化合物の製造方法は、以下のステップA〜Dを含む。
A、バイカリン懸濁液の調製
バイカリン(g)と精製水(ml)との比が1:20〜100となるように、バイカリン粉を精製水に加え、均一に混合することにより、バイカリン懸濁液を得る。
本発明で使用されるバイカリンは製剤原薬であり、現在広く市販されている。
本発明によれば、バイカリンと精製水との比が1:20を超えると、バイカリン懸濁液の濃度が高すぎて反応が不十分で不純物が多い。バイカリンと精製水との比が1:100未満であると、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の反応速度が遅くなり、反応が不十分で不純物が多い。従って、バイカリンと精製水との比が1:20〜100であることが合理的であり、好ましくは、1:30〜70、より好ましくは、1:32〜36である。
B、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の調製
バイカリンとマグネシウムとのモル比が0.5〜3.0:1となるように、ステップAで得られたバイカリン懸濁液にマグネシウム化合物を加え、均一に混合することにより、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を得る
本発明で使用されるマグネシウム化合物は、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、又は塩化マグネシウムである。それらはいずれも現在広く市販されている製品である。
好ましくは、上記マグネシウム化合物は、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム又は塩基性炭酸マグネシウムである。
より好ましくは、上記マグネシウム化合物は水酸化マグネシウムである。
本発明によれば、バイカリンとマグネシウムとのモル比が0.5:1未満であると、反応液に残ったマグネシウムイオンが多きいことから、不純物として生成物に入ることがある。バイカリンとマグネシウムとのモル比が3.0:1を超えると、バイカリンの比率が高くなりすぎ、反応速度が遅くなりすぎ、ろ過しにくく、不純物が多い。従って、バイカリンとマグネシウムとのモル比が0.5〜3.0:1であることが合理的であり、好ましくは、バイカリンとマグネシウムとのモル比が0.8〜2.6:1であり、より好ましくは、バイカリン与マグネシウムとのモル比が1.8〜2.2:1である。
C、反応
撹拌しながらステップBで得られたマグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を温度20〜70℃で反応系が透明になるまで反応させ、ろ過して濾液を得る。
このステップの基本的な目的は、ステップBで得られたマグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液におけるバイカリンとマグネシウム化合物とを反応させてバイカリンマグネシウム化合物を生成し、即ち、反応媒体にマグネシウム化合物から解離したMg2+イオンとバイカリンのCOO-イオンとを結合させてバイカリンマグネシウム化合物を生成することである。
本発明によれば、バイカリンとマグネシウム化合物の反応温度は20〜70℃である。その反応温度が20℃未満であると、反応が遅くなりすぎ、不純物が多い。その反応温度が 70℃を超えると、バイカリンが分解することがある。好ましくは、その反応温度が40〜65℃であり、より好ましくは、その反応温度は50〜60℃である。
本発明において、反応系が透明になるか否かによって反応プロセスを判断することは、この反応は、溶液中での沈殿反応に該当し、反応物が沈殿物であり、反応生成物が反応液に溶解することで反応系が透明になると、反応が完全であると判断できるためである。
このステップにおいて、ろ過の基本的な目的は、その反応系に完全に反応していない残留物又は反応に関与しない他の不純を除去することである。
このステップにおいて、ろ過に使用されるろ過装置は、現在製薬化学技術分野において使用されているろ過装置、例えば、真空フィルタ、プレート&フレーム圧濾器等である。
D、乾燥
ステップCで得られた濾液を乾燥させることにより、バイカリンマグネシウム化合物を得る。
本発明において、乾燥方法は、加熱乾燥、噴霧乾燥又は凍結乾燥である。
本発明において、上記加熱乾燥は、ステップCの濾液における水分を加熱することで蒸発させて除去し、水含有量が重量で1.0%以下のバイカリンマグネシウム化合物を得ると解すべきである。
本発明のバイカリンマグネシウム化合物における水含有量の?定方法は、オーブン乾燥法である。
上記噴霧乾燥は、噴霧乾燥装置によりステップCの濾液を微粒子に分散させ、この微粒子を熱空気と接触させることで水分を一瞬除去することにより、水含有量が重量で1.0%以下のバイカリンマグネシウム化合物を得ると解すべきである。本発明で使用される噴霧乾燥装置は、現在市販されている製品、例えば、江蘇錫山市林州乾燥機場公司製のQZR-5である。
上記凍結乾燥は、凍結乾燥装置によりステップCの濾液を0℃以下まで凍結し、真空下で加熱することで水分を固体から水蒸気に直接昇華してその水分を除去することにより、水含有量が重量で1.0%以下のバイカリンマグネシウム化合物を得ると解すべきである。本発明で使用される凍結乾燥装置は、現在市販されている製品、例えば、北京四環科学儀器場有限公司製のLGJ-22Dである。
本発明は、別のバイカリンマグネシウム化合物の製造方法にも関する。
該製造方法は、以下のステップA〜Eを含む。
A、マクロポーラス吸着樹脂の前処理
マクロポーラス吸着樹脂を体積濃度が95%のエタノール水溶液に20〜28時間浸漬した後、湿式でカラムに充填し、次いで、体積比1:5で流出液と水とを混合した混合液に白い濁りがないまで体積濃度が95%のエタノール水溶液を1.5〜2.5BV/hの流速でこのマクロポーラス吸着樹脂カラムに流し、次いで、蒸留水により1.5〜2.5BV/hの流速で無色になるまで溶出する。
本発明において、上記マクロポーラス樹脂は、ステップCの濾液におけるバイカリンマグネシウム化合物に対して濃縮、分離作用を有する高分子ポリマー(ポリマー吸着剤とも呼ばれる)と解すべきである。
本発明で使用されるマクロポーラス吸着樹脂は、HPD-100、AB-8、D101又はYWD06Bからなる群より選択される。
HPD-100型マクロポーラス吸着樹脂は、スチレン系非極性共重合体であり、サポニン類、フラボン類、テルペン類等の天然生成物及び植物の抽出分離に適している。本発明で使用されるHPD-100型マクロポーラス吸着樹脂は、鄭州勤実科技有限公司によって販売されている製品である。
AB-8型マクロポーラス吸着樹脂は、スチレン系弱極性共重合体であり、ステビオサイド、アルカロイド等の弱極性を有する物質の抽出、分離又は精製に適している。本発明で使用されるAB-8型マクロポーラス吸着樹脂は、鄭州勤実科技有限公司によって販売されている製品である。
D-101型マクロポーラス吸着樹脂は、スチレン系非極性共重合体であり、多孔質スポンジ状構造を有するポリマー吸着剤であり、サポニン類、フラボン類、アルカロイド類の分離に適している。本発明で使用されるD-101型マクロポーラス吸着樹脂は、鄭州西電電力樹脂銷售有限公司によって販売されている製品である。
YWD06B型マクロポーラス吸着樹脂は、主にビリルビン、アルカロイド及びフラボン類の抽出に使用されるが、茶ポリフェノール、大豆イソフラボン、エピメディウムフラボン及びアストラガリンの抽出にも使用される。本発明で使用されるYWD06B型マクロポーラス吸着樹脂は、鄭州西電電力樹脂銷售有限公司によって販売されている製品である。
マクロポーラス吸着樹脂の前処理の目的は、マクロポーラス吸着樹脂における浮遊不純物及び不活性有機試薬を除去することである。
本発明で使用されるマクロポーラス吸着樹脂の粒度が10〜80メッシュである。
本発明で使用されるマクロポーラス吸着樹脂カラムの直径と高さの比が1:3〜8である。
B、抽出
オウゴン(g)とエタノール水溶液(ml)との比が1:8〜15となるように、オウゴンを体積濃度が40〜60%のエタノール水溶液に加え、温度55〜65℃で撹拌しながら0.8〜1.2時間抽出した後、分離することにより抽出液及び残留物を得、上記残留物を同条件下で繰り返して2〜3回抽出し、抽出残留物を捨て、抽出液を合併することにより、オウゴン抽出液を得る。
この抽出ステップの目的は、エタノール水溶液によりオウゴンからバイカリンを抽出することである。本発明において、オウゴンとエタノール水溶液との比が1:8を超えると、抽出液の濃度が高すぎて、抽出が不十分である。オウゴンとエタノール水溶液との比が1:15未満であると、抽出液の体積が大きすぎるため、マクロポーラス吸着樹脂への吸着が不良で、溶出液における不純物が多い。従って、オウゴンとエタノール水溶液との比が1:8〜15であることが合理的である。好ましくは、オウゴンとエタノール水溶液との比が1:9〜12であり、より好ましくは、オウゴンとエタノール水溶液との比が1:9.6〜10.4である。
本発明において、バイカリンマグネシウムの抽出に使用されるエタノール水溶液の濃度が40%未満であると、抽出液における不純物が多い。バイカリンの抽出に使用されるエタノール水溶液の濃度が60%を超えると、バイカリンマグネシウムの抽出率が低下することがある。従って、バイカリンマグネシウムの抽出に使用されるエタノール水溶液の濃度が40〜60%であることが合理的であるが、好ましくは44〜56%であり、より好ましくは48〜52%である。
バイカリンマグネシウムの抽出温度が55℃未満であると、バイカリンマグネシウムの抽出が不十分である。バイカリンマグネシウムの抽出温度が65℃を超えると、バイカリンマグネシウムが分解することがある。従って、バイカリンマグネシウムの抽出温度が55〜65℃であることが合理的であるが、好ましくは57〜63℃、より好ましくは58〜62℃である。
このステップにおいて、撹拌速度は、当業者であれば、必要に応じて選択することができる。
この抽出ステップに使用される抽出装置は抽出-濃縮セット、熱還流-抽出セット、静的-抽出セット、又は電気・蒸気多機能抽出セットであり、いずれも現在市販されている製品、例えば、江蘇常熟中薬製薬機械総場製のnR.ZN20Aである。
C、吸着と溶出
ステップBで得られたオウゴン抽出液を1.5〜2.5BV/hの流速で、ステップAで前処理したマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過させて吸着を行い、次いで、4〜6個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の水で洗浄した後、洗浄水を捨てる。
このステップにおいて、上記オウゴン抽出液がマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過する流速が1.5BV/h未満であると、バイカリンがマクロポーラス吸着樹脂に吸着して溶出しにくい。上記オウゴン抽出液がマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過する流速が2.5BV/hを超えると、バイカリンと不純物との分離が不良で、溶出液における不純物が多い。従って、上記オウゴン抽出液がマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過する流速が1.5〜2.5BV/hであることが合理的であるが、好ましくは1.7〜2.3BV/h、より好ましくは1.9〜2.1BV/hである。
このステップにおいて、水で洗浄する基本的な目的は、不純物を除去することである。洗浄水の量が上記範囲を超えると、バイカリンマグネシウム化合物の損失を招きやすいから不合理的である。
さらに4〜6個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の、体積濃度が45〜55%のエタノール水溶液で溶出し、バイカリンを含む溶出液を回収する
D、濃縮と乾燥
ステップCで得られたバイカリンを含む溶出液を、濃縮液の体積がオウゴンの重量(g)の1〜15倍となるまで温度35〜65℃の条件下で減圧濃縮し、乾燥してバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を得る。
上記溶出液は、圧力0.01〜0.1MPa、温度35〜65℃の条件下で減圧濃縮される。減圧濃縮に使用される装置は、現在市販されている製品、例えば、上海申順生物科技有限公司によって販売されているR2002型ロータリーエバポレーターである。
このステップにおいて、乾燥について上記と同様であるため、ここで説明を省略する。
E、精製
ステップDで得られたバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を精製することにより、上記バイカリンマグネシウム化合物を得る。
本発明によれば、得られたバイカリンマグネシウム化合物を、バイカリンマグネシウム化合物の含有量が重量で95%以上となるように、再結晶、オクタデシルシラン逆相カラム、分取液体クロマトグラフィーにより精製する。
本発明において、再結晶による精製は、エタノール-水(1:9〜9:1)の溶媒で60℃水浴の条件下で行われる。
オクタデシルシラン逆相カラム(ODS)は、常用の逆相カラムであり、C18カラムとも呼ばれる。長鎖アルキル基結合相であるため、高炭素含有量及びより良い疎水性を有し、各タイプの生物大分子に対してより強い適合性を有するので、生化学分析において広く応用されている。
ODSカラムによる精製は、YMC公司によって販売されている商品名GEL C18AAG12S50のODSカラムにより10%〜40%メタノール-水を溶出液として行われる。
分取分取液体クロマトグラフィーによる精製に使用される装置は、株式会社島津製作所によって販売されているCTO-10A(商品名)である。分取カラムの液相条件は、メタノール-水(30:70)である。
バイカリンマグネシウム化合物の含有量は、高速液体クロマトグラフィーにより測定される。使用される機器はAgilent 1260、カラムはAglient 5HC C18(2),液相条件はメタノール-水(40:60)である。
平衡溶解度測定法により測定した結果、バイカリン及びバイカリンマグネシウムの温度37℃での水における溶解度は、それぞれ0.058mg/mL及び129.1mg/mLであるため、バイカリンマグネシウム化合物の水溶性が良好で、水溶性注射液又は凍結乾燥粉末注射剤の製造に適用できる。
以下、従来の化学構造解析法により2つの方法で調製されたバイカリンマグネシウム化合物を構造分析することを詳しく説明する。
一、紫外線吸収スペクトル分析
紫外線吸収スペクトル分析に使用される装置はAgilent 8453である。
紫外線吸収スペクトル分析の条件は、200〜760nmで機器が最大吸収波長を自動的に走査することである。
対照品比較法により紫外線吸収スペクトルを測定する。
2mgのバイカリンと2mgの本発明で調製されたバイカリンマグネシウムをそれぞれ10mlのメタノールに溶解した後、最大吸収波長を測定した。その結果を表1に示す。
表1:バイカリン及びバイカリンマグネシウムの最大吸収波長
表1から分かるように、バイカリンとバイカリンマグネシウム化合物の紫外線最大吸収波長(λmax)が同じで、いずれも216nm、276nm及び317nmに最大吸収を有する。これらの紫外線吸収スペクトルの結果は、マグネシウムイオンの結合はバイカリンの非局在化共鳴構造に対する影響が大きくないことを示している。一方、Mg2+がバイカリンの4位カルボニル基及び5位フェノール性水酸基に結合すると、分子全体の電子非局在化の程度が増大することで電子遷移時に必要なエネルギーが低下し、ひいては吸収ピークにレッドシフトが発生する。そのため、Mg2+がバイカリンのC4、C5と配位する可能性が小さいことを示している。
二、赤外線吸収スペクトル
赤外線吸収スペクトル分析に使用される装置はBRUKERフーリエ変換赤外分光計(型番:TENSOR27)である。
従来の臭化カリウム打錠法により赤外線吸収スペクトルを測定する。
通常、アルコール、フェノールの遊離-OH結合の吸収ピークは3650〜3580cm-1にあるが、連結-OH結合の吸収ピークは3400〜3200cm-1にあり、カルボン酸-OH結合の吸収ピークは3540〜3350cm-1にある。バイカリンは、3390cm-1に1つの広くて強いピークがあり、該分子の-OHの伸縮振動ピークに帰属することができる。バイカリンマグネシウムは、3390cm-1にあるピークの強度が顕著に弱くなり、分子内の水素結合が破壊されたことを示している。
通常、C=Oの吸収ピークは1850〜1600cm-1にあるが、バイカリンの赤外線スペクトルにおいては、グルクロン酸のカルボニル基の吸収ピークは1727cm-1にあり、化合物を形成した後にこのピークが消失した。1660cm-1は4位C=Oの吸収ピークであり、1202cm-1は5位C-Oの伸?振?吸収ピークであり、化合物を形成した後に顕著な変化がない。1600cm-1〜1400cm-1にあるベンゼン環骨格の吸収ピークにも変化がない。これは、反応生成物がベンゼン環共役系に影響を与えないことを示している。バイカリン及びバイカリンマグネシウムの赤外線スペクトルにおける主な特徴ピークを比較分析することにより、バイカリンとMg2+とがグルクロン酸のカルボキシル基で反応することを示している。バイカリン及びバイカリンマグネシウムの赤外線スペクトルにおけるピークの帰属を以下の表2に示す。
表2:バイカリン及びバイカリンマグネシウムの赤外線スペクトルにおけるピーク
三、NMR水素スペクトル・炭素スペクトル
NMR分析に使用される装置はVARIAN INOVA 600である。
重水素化DMSO をNMR分析の条件溶媒として水素スペクトル・炭素スペクトルを測定する。
バイカリン、合成バイカリンマグネシウム、オウゴンから抽出したバイカリンマグネシウムの1H及び13C-NMRデータ(DMSO)を表3に示す。
表3:バイカリン及びバイカリンマグネシウムのNMRデータ
バイカリン13C-NMR帰属については、バイカリン13C-NMRには、21個のC信号を示し、そのうち、バイカリンマグネシウム化合物の13C-NMRとバイカリン13C-NMRとを比較すると、吸収ピークのグループ数、化学シフト、ピークの分割数及びカップリング定数は、いずれも非常に近く、それは、Mg2+の導入がバイカリンの13C核スピンに対する影響が大きくなく、Mg2+がバイカリンのC4,C5位に結合する可能性が小さいことを示している。
1H-NMRスペクトルにおいて、12.5は5位-OHの水素であり、12.7はグルクロン酸のカルボキシル活性水素であり、マグネシウム化合物を形成した後であっても12.5が存在するが、12.7が消失し、1H吸収ピークのグループ数、化学シフト、ピークの分割数及びカップリング定数は、いずれも非常に近い。それは、Mg2+とバイカリンがグルクロン酸のカルボキシル基に結合することをさらに実証した。
四、質量分析
質量分析に使用される装置はAgilent 6310である。
質量分析の条件は、ESI源;移動相:アセトニトリル;二次質量分析;走査範囲:100〜2000である。
質量分析の結果は以下の通りである。
分子イオンピークM/Z:914.9
M/Z:270.7 比較的に完全なバイカリンのアグリコン(C15H10O5)の破片がある。
M/Z:446.7 バイカリン(C21H18O11)の破片がある。
M/Z:468.6 バイカリンマグネシウム(C21H17O11Mg)の破片がある。
五、元素分析及び原子吸収分析
元素分析方法に使用される装置はP.E 2400元素分析装置(2400 II型)である。
原子吸収分析に使用される装置はSHIMADZU(AA-7000型)である。
原子吸収分析の条件は、検量線法であり、従来の火炎法を採用する。
合成されたバイカリンマグネシウムに対して元素分析及び原子吸収分析を行う。結果を以下の表4に示す。
表4:合成バイカリンマグネシウム元素分析及び原子吸収分析の結果
以上の結果から分かるように、Mg2+と2つのバイカリンのグルクロン酸のカルボキシル基と反応し、分子量が914、分子式がMg(C21H16O11)2である。
本発明は、上記バイカリンマグネシウム化合物の使用にも関する。オウゴン又はバイカリンを含む漢方薬単一製剤又は多成分製剤において、同用量のバイカリンマグネシウム化合物でオウゴン又はバイカリンを代えるか、或いは、肝損傷、脳虚血、糖尿病、炎症又は腫瘍を治療するための薬物の製造に使用されることができる。
本発明のバイカリンマグネシウムの製造方法では、調製過程において酸、アルカリを加える必要がないため、オウゴンにおけるバイカリンのもとの存在形態を破壊することないとともに毒性および有害な有機試薬を使用しないため、環境に優しく、生成物の純度が高い。
紫外線スペクトル、赤外線スペクトル、原子吸収スペクトル、核磁気共鳴水素スペクトル、炭素スペクトル、液体クロマトグラフィー - 質量分析技術により構造を同定することにより、オウゴン薬草から抽出されたバイカリンマグネシウム化合物と市販バイカリンから一定の反応により得られたバイカリンマグネシウム化合物とは、構造が一致することを実証している。薬物動態学実験により、バイカリンマグネシウムは、経口投与の吸収速度がバイカリンよりも速く、バイオアベイラビリティがバイカリンよりも高いことを明らかにした。薬理学的実験により、上記バイカリンマグネシウムはより良好な薬理活性を有することを明らかにした。
本発明の有益な効果は以下の通りである。即ち、本発明のバイカリンマグネシウムの抽出方法は、オウゴンにおけるバイカリンのもとの存在形態を変えることがなく、環境に優しく、生成物の純度が高く、合成方法が簡単で、品質管理が可能で、バイカリンのオウゴンにおけるもとの存在形態を還元することができる。バイカリンマグネシウムは、バイカリンに比べて溶解度が大幅に向上し、バイカリンの吸収速度が速くなり、経口バイオアベイラビリティが向上し、バイカリンの代わりに薬になることができ、また、水溶性注射剤又は粉末注射剤に非常に便利に製剤化可能である。薬理実験により、上記バイカリンマグネシウムは良好な薬理活性を有することを明らかにした。
図1は、酵母発熱ラットの体温変化図である。 図2は、バイカリンの酵母発熱ラットに対する抑制作用の図である。
下記の実施例により、本発明をよく理解することができる。
実施例1:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この実施例は、以下のステップA〜Dを含む。
A、バイカリン懸濁液の調製
バイカリン懸濁液の調製:バイカリン(g)と精製水(ml)との比が1:30となるように、バイカリン粉を精製水に加え、均一に混合することにより、バイカリン懸濁液を得る。
B、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の調製
バイカリンとマグネシウムとのモル比が1.0:1.0となるように、ステップAで得られたバイカリン懸濁液にマグネシウム化合物である水酸化マグネシウムを加え、均一に混合することにより、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を得る。
C、反応
撹拌しながらステップBで得られたマグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を温度30℃以下で反応系が透明になるまで反応させ、ブフナー漏斗真空吸引ろ過装置を使用してろ過することで濾液を得る。
D、乾燥
ステップCで得られた濾液を、呉江華機電熱装置有限公司製の HF881-2乾燥箱で60℃で加熱乾燥することにより、水含有量が重量で1.0%以下のバイカリンマグネシウム化合物を得る。
実施例2:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この実施例は、以下のステップA~Dを含む。
A、バイカリン懸濁液の調製
バイカリン(g)と精製水(ml)との比が1:50となるように、バイカリン粉を精製水に加え、均一に混合することにより、バイカリン懸濁液を得る。
B、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の調製
バイカリンとマグネシウムとのモル比が2.0:1.0となるように、ステップAで得られたバイカリン懸濁液にマグネシウム化合物である酸化マグネシウムを加え、均一に混合することにより、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を得る。
C、反応
撹拌しながらステップBで得られたマグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を温度70℃以下で反応系が透明になるまで反応させ、ブフナー漏斗真空吸引ろ過装置を使用してろ過することで濾液を得る。
D、乾燥
ステップCで得られた濾液を、江蘇錫山市林州乾燥機場公司によって販売されている噴霧乾燥装置QZR-5(商品名)で噴霧乾燥することにより、水含有量が以重量で1.0%以下のバイカリンマグネシウム化合物を得る。
実施例3:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この実施例は、以下のステップA~Dを含む。
A、バイカリン懸濁液の調製
バイカリン(g)と精製水(ml)との比が1:20となるように、バイカリン粉を精製水に加え、均一に混合することにより、バイカリン懸濁液を得る。
B、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の調製
バイカリンとマグネシウムとのモル比が0.5:1.0となるように、ステップAで得られたバイカリン懸濁液にマグネシウム化合物である塩基性炭酸マグネシウムを加え、均一に混合することにより、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を得る。
C、反応
撹拌しながらステップBで得られたマグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を温度60℃以下で反応系が透明になるまで反応させ、ブフナー漏斗真空吸引ろ過装置を使用してろ過することで濾液を得る。
D、乾燥
ステップCで得られた濾液を、北京五洲東方科技発展有限公司によって販売されている凍結乾燥装置(EYELA OSB-2100)を使用して-40℃の条件下で凍結乾燥することにより、水含有量が重量で1.0%以下のバイカリンマグネシウム化合物を得る。
実施例4:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この実施例は、以下のステップA~Dを含む。
A、バイカリン懸濁液の調製
バイカリン(g)と精製水(ml)との比が1:20となるように、バイカリン粉を精製水に加え、均一に混合することにより、バイカリン懸濁液を得る。
B、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の調製
バイカリンとマグネシウムとのモル比が0.5:1.0となるように、ステップAで得られたバイカリン懸濁液にマグネシウム化合物である硫酸マグネシウムを加え、均一に混合することにより、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を得る。
C、反応
撹拌しながらステップBで得られたマグネシウムイオンを含む懸濁液を温度70℃以下で反応系が透明になるまで反応させ、ブフナー漏斗真空吸引ろ過装置を使用してろ過することで濾液を得る。
D、乾燥
ステップCで得られた濾液を、江蘇錫山市林州乾燥機場公司によって販売されている噴霧乾燥装置QZR-5(商品名)で噴霧乾燥することにより、水含有量が以重量で1.0%以下のバイカリンマグネシウム化合物を得る。
実施例5:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この実施例は、以下のステップA〜Dを含む。
A、バイカリン懸濁液の調製
バイカリン(g)と精製水(ml)との比が1:100となるように、バイカリン粉を精製水に加え、均一に混合することにより、バイカリン懸濁液を得る。
B、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の調製
バイカリンとマグネシウムとのモル比が2.0:1.0となるように、ステップAで得られたバイカリン懸濁液にマグネシウム化合物である硝酸マグネシウムを加え、均一に混合することにより、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を得る。
C、反応
撹拌しながらステップBで得られたマグネシウムイオンを含む懸濁液を温度60℃以下で反応系が透明になるまで反応させ、ブフナー漏斗真空吸引ろ過装置を使用してろ過することで濾液を得る。
D、乾燥
ステップCで得られた濾液を、北京五洲東方科技発展有限公司によって販売されている凍結乾燥装置(EYELA OSB-2100)を使用して-40℃の条件下で凍結乾燥することにより、水含有量が重量で1.0%以下のバイカリンマグネシウム化合物を得る。
実施例6:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この実施例は、以下のステップA~Dを含む。
A、バイカリン懸濁液の調製
バイカリン(g)と精製水(ml)との比が1:30となるように、バイカリン粉を精製水に加え、均一に混合することにより、バイカリン懸濁液を得る。
B、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の調製
バイカリンとマグネシウムとのモル比が1.0:1.0となるように、ステップAで得られたバイカリン懸濁液にマグネシウム化合物である塩化マグネシウムを加え、均一に混合することにより、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を得る。
C、反応
撹拌しながらステップBで得られたマグネシウムイオンを含む懸濁液を温度50℃以下で反応系が透明になるまで反応させ、ブフナー漏斗真空吸引ろ過装置を使用してろ過することで濾液を得る。
D、乾燥
ステップCで得られた濾液を、北京五洲東方科技発展有限公司によって販売されている凍結乾燥装置(EYELA OSB-2100)を使用して-40℃の条件下で凍結乾燥することにより、水含有量が重量で1.0%以下のバイカリンマグネシウム化合物を得る。
実施例7:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この製造方法は、以下のステップA〜Eを含む。
A、マクロポーラス吸着樹脂の前処理
鄭州勤実科技有限公司によって販売されているマクロポーラス吸着樹脂(HPD-100)を体積濃度95%のエタノール水溶液に26時間浸漬した後、湿式でカラムに充填し、次いで、体積比1:5で流出液と水とを混合した混合液に白い濁りがないまで体積濃度が95%のエタノール水溶液を1.5BV/hの流速でこのマクロポーラス吸着樹脂カラムに流し、次いで、蒸留水により1.7BV/hの流速で無色になるまで溶出する。
B、抽出
オウゴン(g)とエタノール水溶液(ml)との比が1:11となるように、オウゴンを体積濃度が50%のエタノール水溶液に加え、温度60℃で撹拌しながら1.0時間抽出した後、分離することにより抽出液及び残留物を得、上記残留物を同条件下で繰り返して2回抽出し、抽出残留物を捨て、抽出液を合併することにより、オウゴン抽出液を得る。
C、吸着と溶出
ステップBで得られたオウゴン抽出液を1.5BV/hの流速で、ステップAで前処理したマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過させて吸着を行い、次いで、4個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の水で洗浄した後、洗浄水を捨て、さらに4個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の、体積濃度が50%のエタノール水溶液で溶出し、バイカリンを含む溶出液を回収する。
D、濃縮と乾燥
ステップCで得られたバイカリンを含む溶出液を、上海申順生物科技有限公司によって販売されているロータリーエバポレーター装置(R2002)を使用して、濃縮液の体積がオウゴンの重量(g)の1倍となるまで圧力0.01MPa、温度50℃の条件下で減圧濃縮し、さらに呉江華飛電熱装置有限公司の乾燥箱装置(HF881-2)を使用して60℃で加熱乾燥することにより、バイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を得る。
E、精製
ステップDで得られたバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を80%のエタノール溶媒で60℃の条件下で再結晶により精製することにより、上記バイカリンマグネシウム化合物を得る。
実施例8:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この製造方法は以下のステップA〜Eを含む。
A、マクロポーラス吸着樹脂の前処理
鄭州勤実科技有限公司によって販売されているマクロポーラス吸着樹脂(AB-8)を体積濃度95%のエタノール水溶液に20時間浸漬した後、湿式でカラムに充填し、次いで、体積比1:5で流出液と水とを混合した混合液に白い濁りがないまで体積濃度が95%のエタノール水溶液を2.5BV/hの流速でこのマクロポーラス吸着樹脂カラムに流し、次いで、蒸留水により1.5BV/hの流速で無色になるまで溶出する。
B、抽出
オウゴン(g)とエタノール水溶液(ml)との比が1:8となるように、オウゴンを体積濃度が40%のエタノール水溶液に加え、温度55℃で撹拌しながら1.5時間抽出した後、分離することにより抽出液及び残留物を得、上記残留物を同条件下で繰り返して3回抽出し、抽出残留物を捨て、抽出液を合併することにより、オウゴン抽出液を得る。
C、吸着と溶出
ステップBで得られたオウゴン抽出液を2.5BV/hの流速で、ステップAで前処理したマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過させて吸着を行い、次いで、5個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の水で洗浄した後、洗浄水を捨て、さらに5個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の、体積濃度が40%のエタノール水溶液で溶出し、バイカリンを含む溶出液を回収する。
D、濃縮と乾燥
ステップCで得られたバイカリンを含む溶出液を、上海申順生物科技有限公司によって販売されているロータリーエバポレーター装置(R2002)を使用して、濃縮液の体積がオウゴンの重量(g)の15倍となるまで圧力0.03MPa、温度35℃の条件下で減圧濃縮し、さらに江蘇錫山市林州乾燥機場公司の噴霧乾燥装置(QZR-5)を使用して噴霧乾燥することにより、バイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を得る。
E、精製
ステップDで得られたバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を、YMC公司によって販売されているODSカラム(GEL C18AAG12S50)を使用して10%〜40%メタノール水を溶出液とする条件で精製することにより、上記バイカリンマグネシウム化合物を得る。
実施例9:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この製造方法は、以下のステップA〜Eを含む。
A、マクロポーラス吸着樹脂の前処理
鄭州西電電力樹脂銷售有限公司によって販売されているマクロポーラス吸着樹脂(D-101)を体積濃度95%のエタノール水溶液に28時間浸漬した後、湿式でカラムに充填し、次いで、体積比1:5で流出液と水とを混合した混合液に白い濁りがないまで体積濃度が95%のエタノール水溶液を2.2BV/hの流速でこのマクロポーラス吸着樹脂カラムに流し、次いで、蒸留水により2.0BV/hの流速で無色になるまで溶出する。
B、抽出
オウゴン(g)とエタノール水溶液(ml)との比が1:12となるように、オウゴンを体積濃度が60%のエタノール水溶液に加え、温度65℃で撹拌しながら1.0時間抽出した後、分離することにより抽出液及び残留物を得、上記残留物を同条件下で繰り返して2回抽出し、抽出残留物を捨て、抽出液を合併することにより、オウゴン抽出液を得る。
C、吸着と溶出
ステップBで得られたオウゴン抽出液を2.0BV/hの流速で、ステップAで前処理したマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過させて吸着を行い、次いで、4個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の水で洗浄した後、洗浄水を捨て、さらに6個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の、体積濃度が55%のエタノール水溶液で溶出し、バイカリンを含む溶出液を回収する。
D、濃縮と乾燥
ステップCで得られたバイカリンを含む溶出液を、上海申順生物科技有限公司によって販売されているロータリーエバポレーター装置(R2002)を使用して、濃縮液の体積がオウゴンの重量(g)の5倍となるまで圧力0.1MPa、温度65℃の条件下で減圧濃縮し、さらに北京四環科学儀器場有限公司製によって販売されている凍結乾燥装置(LGJ-22D)を使用して-40℃で噴霧乾燥することにより、バイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を得る。
E、精製
ステップDで得られたバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を、博?艾杰?公司によって販売されている分取液体カラム(Innoval C18)を使用して、メタノール-水(30:70)のクロマトグラフィー条件下で精製することにより、上記バイカリンマグネシウム化合物を得る。
実施例10:バイカリンマグネシウム化合物の調製
この製造方法は、以下のステップA~Eを含む。
A、マクロポーラス吸着樹脂の前処理
鄭州勤実科技有限公司によって販売されているマクロポーラス吸着樹脂(YWD06B)を体積濃度95%のエタノール水溶液に24時間浸漬した後、湿式でカラムに充填し、次いで、体積比1:5で流出液と水とを混合した混合液に白い濁りがないまで体積濃度が95%のエタノール水溶液を2.0BV/hの流速でこのマクロポーラス吸着樹脂カラムに流し、次いで、蒸留水により2.5BV/hの流速で無色になるまで溶出する。
B、抽出
オウゴン(g)とエタノール水溶液(ml)との比が1:9となるように、オウゴンを体積濃度が45%のエタノール水溶液に加え、温度65℃で撹拌しながら1.0時間抽出した後、分離することにより抽出液及び残留物を得、上記残留物を同条件下で繰り返して3回抽出し、抽出残留物を捨て、抽出液を合併することにより、オウゴン抽出液を得る。
C、吸着と溶出
ステップBで得られたオウゴン抽出液を2.0BV/hの流速で、ステップAで前処理したマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過させて吸着を行い、次いで、5個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の水で洗浄した後、洗浄水を捨て、さらに5個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の、体積濃度が50%のエタノール水溶液で溶出し、バイカリンを含む溶出液を回収する。
D、濃縮と乾燥
ステップCで得られたバイカリンを含む溶出液を、上海申順生物科技有限公司によって販売されているロータリーエバポレーター装置(R2002)を使用して、濃縮液の体積がオウゴンの重量(g)の10倍となるまで圧力0.07MPa、温度45℃の条件下で減圧濃縮し、さらに江蘇錫山市林州乾燥機場公司の噴霧乾燥装置(QZR-5)を使用して噴霧乾燥することにより、バイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を得る。
E、精製
ステップDで得られたバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を、YMC公司によって販売されているODSカラム(GEL C18AAG12S50)を使用して10%〜40%メタノール水を溶出液とする条件で精製することにより、上記バイカリンマグネシウム化合物を得る。
薬理試験1:肝損傷に対する保護作用
健康なマウスを40匹取り、正常群、モデル群、バイカリン群、及びバイカリンマグネシウム群の4群にランダムに分ける。バイカリン群の投薬量は10mg/kgであり、バイカリンマグネシウム群の投薬量は10mg/kgバイカリンに相当する。正常群及びモデル群は、同体積の生理食塩水で5日間強制経口投与する。4日目に、モデル群及び投与群にD-ガラクトース0.5g/kgを腹腔内注射し、正常群に同体積の生理食塩水を腹腔内注射する。血清ALT、AST、SOD、GSH-Pxの活性及びMDAの含有量を検出する。SPSS-19.0統計ソフトウェアにより分散分析を行う。その結果を表5に示す。
表5:肝損傷に対する保護作用の結果

*:モデル群と比べた結果、P<0.05である。Δ:バイカリン群と比べた結果、P<0.05 である。
表5の結果から明らかになるように、2種類のバイカリンは、D-ガラクトースによる急性肝損傷マウスの血清ALT、ASTの向上に対して顕著な低減作用を有するとともに、SOD、GSH-Pxの活力を向上させ、MDAの含有量(P<0.05)を低減させる。バイカリン群に比較して、バイカリンマグネシウム群は、D-ガラクトースによる急性肝損傷マウスの血清ALT、ASTの向上に対する低減作用がより顕著であると共に、SOD、GSH-Pxの向上、MDA含有量の低減がより顕著である(P<0.05)。
薬理試験2?脳虚血マウスの学習記憶機能に対する影響
健康なマウス80匹をとり、モデル群、偽手術群、バイカリン群、及びバイカリンマグネシウム群の4群(20匹/群)にランダムに分ける。
各群に対する処理は以下の通りである。
モデル群:1%のナトリウムペントバルビタールを腹腔内注射してマウスを麻酔し、麻酔後、左右両側の総頸動脈を露出して分離した直後、血管鉗子で両側の動脈を20min挟み、その後、血管鉗子を外して縫合した後、ケージに戻して飼育する。偽手術群:同じ方法で左右両側の総頸動脈を露出するが、挟まずに,傷口を縫合してケージに戻して飼育する。バイカリン群:操作がモデル群と同様であり、手術後の2日目に12.5mg/kgのバイカリンを連続して12日間腹腔内注射する。バイカリンマグネシウム群:操作がモデル群と同様であり、手術後の2日目にバイカリンマグネシウム(バイカリン12.5mg/kgに相当) を連続して12日間腹腔内注射する。偽手術群及びモデル群は、それぞれ同体積の生理食塩水を投与する。
水迷路:テスト用円形プールは、直径が120cm、高さが60cmであり、円柱状プラットフォームは、直径が10cm、高さが40cmであり、プールの内部は、黒色である。上方にモニターに接続されたカメラを配置し、マウスの運動追跡を記録する。実験にあっては、水深が12cm、水温が(25±2)℃であり、迷路周囲の全ての空間標識は、実験を通して同じままである。
水迷路記憶テスト実験:実験の正式な開始の1日前に、各マウスを迷路において水環境に2min馴染ませ、翌日に正式な実験を開示する。マウスをプール壁に向けて接近させ、4つの異なる象限(North,West,South,East;1つの期間)からランダムに入水させ、マウスが入水してからプラットフォームを登るまでの時間をエスケープ潜伏期間として記録する。120秒内にプラットフォームが見つからないマウスについて、潜伏期間を120秒とし、プラットフォームを見つかるようにこのマウスをガイドして60秒休憩させる。訓練は、2回/日で15日間行われる。各群の動物に対して順次に水迷路実験を行い、1日目の経路には2つのブラインドエンドがあり、2日目には3つのブラインドエンドがあり、3、4、5日目のいずれにも4つのブラインドエンドがある。マウスをプール壁に向けて出発点から入水させ、マウスが入水してから終点プラットフォームに到着するまでの時間(潜伏期間)及びブラインドエンドに入る回数を記録する。マウスが60秒内にプラットフォームに到着していない場合に、マウスをプラットフォームにガイドしてマウスをプラットフォームで20秒留まるように命令する。毎日の午前と午後のいずれも、1回訓練する。実験は、5日間を行う。
実験データは、平均値±標準偏差(x±s)で表す。SPSS19.0統計ソフトウェアによりデータを単変量分散分析を行う。P<0.05である場合に、差が統計的に有意である。
表6:抗脳虚血マウスの学習記憶機能損傷に対する保護作用

*:モデル群と比べた結果、P<0.05である。Δ:バイカリン群と比べた結果、P<0.05 である。
表6の結果から明らかになるように、バイカリン群及びバイカリンマグネシウム群のマウスは、水迷路訓練によりエスケープ潜伏期間が顕著に短縮し、回数が減少し、モデル群と比較して差が統計的に有意である。バイカリンマグネシウム群は、バイカリン群と比較して、エスケープ潜伏期間が顕著に短縮し、回数が減少し、差が統計的に有意である。
薬理試験3:抗炎症活性
健康なマウスを144匹とり、バイカリン群、バイカリンマグネシウム群、及び対照群の3群にランダムに分ける。各群を時間点1,3,5,7,11,15hでさらに6群(8匹/群)に分ける。バイカリン群は、投与量が100mg・kg-1であり、バイカリンマグネシウムは投与量が100mg・kg-1バイカリンに相当し、いずれも強制経口投与する。対照群は、同体積の生理食塩水を投与する。各群については、各時間点の40min前にマウスの左耳に100μlのキシレンを滴下し、各時間点に到達するときに動物を殺して穿孔機でマウスの両耳の断片を取り、右耳と左耳との重量差(腫れ程度)を指標として薬物の抗炎症効果を観察する。結果を表7に示す。
表7:バイカリンとバイカリンマグネシウムのキシレンによるマウス耳?腫れに対する抑制の経時効果関係(n=8)
*:正常対照群(10.25±3.15)と比べた結果、P<0.05である。Δ:バイカリン群と比べた結果、P<0.05 である。
表7の結果から明らかになるように、バイカリン群及びバイカリンマグネシウム群は、いずれもキシレンによるマウス耳?腫れ炎症反応を顕著に対抗することができ、また、バイカリンマグネシウム群とバイカリン群とは、投与の1h後に抗炎症作用が顕著な差異を示しており、バイカリンマグネシウム群がバイカリン群よりも強い。また、バイカリンマグネシウムの抗炎症作用が早期に現れ、作用が安定し、維持時間が長く、その吸収、効き目が速いことを示している。
薬理試験4:抗腫瘍活性
ひと肝がんHepG2細胞を取り、10%子牛血清、ペニシリン(100μmol・L-1)、ストレプトマイシン(1mg・mL-1)を含有するDMEM培地を使用して、37℃、5%CO2のンキュベータ内で培養する。
対数増殖期のHepG2細胞を取り、濃度10%の胎牛血清RPMI-1640を含有する培地で菌液濃度が1×104个/mLとなるまで希釈し、100μL/ウェルで96ウェルプレートに接種し、温度37℃、相対湿度90%、5%CO2のインキュベータ内で24h培養した後、培養液を捨て、それぞれバイカリン及びバイカリンマグネシウム(バイカリン濃度(5,10,20μg/mL)に相当)の薬含有培養液を加え、各薬物濃度について4つの並列ウェルを設け、細胞を加えず培養液のみを加えたブランク対照ウェル、薬物を加えず細胞のみを加えた陰性対照群について試験ウェルと並行して操作し、48h継続して培養した後、細胞を回収する。PBS液で2回洗浄した後、フローサイトメトリーFACSにより検出し、パラメータ取得及びデータ分析を行う。その結果を表8に示す。
表8:バイカリン及びバイカリンマグネシウムのヒト肝がんHepG2細胞アポトーシスに対する影響


*:対照群と比べた結果、P<0.05である。Δ:バイカリン群と比べた結果、P<0.05 である。
表8の結果から明らかになるように、肝がん細胞HepG2は、それぞれ濃度が5,10,20μg/mLのバイカリン溶液及びバイカリンマグネシウム溶液中に48h作用された後、いずれも異なる程度のアポトーシスが発生し、濃度が同じである場合に、バイカリンマグネシウムは、細胞アポトーシスに対する影響がバイカリンよりも顕著に大きい。結果は統計的有意性を有する
薬理試験5:マウスに対する鎮痛作用
マウス(体重:20〜22g)を40匹取り、バイカリン0.067g/kg群、バイカリンマグネシウム群(バイカリン0.067g/kgに相当)、及びブランク対照群(生理食塩水を投与)の4群にランダムに分ける。
アスピリン陽性対照群(0.15g/kg)は、各群に10匹である。日に1回で連続して7日間強制経口投与する。最後の投与の30min後に、0.2mL/10gで0.6%酢酸生理食塩水溶液を腹腔内注射し、15min内にマウスにねじれ反応が発生する回数を観察し、鎮痛率を計算する。鎮痛率=[(ブランク対照群の平均ねじれ回数−実験群の平均ねじれ回数)/ ブランク対照群の平均ねじれ回数]×100%。SPSS19.0統計ソフトウェアによりデータを単変量分散分析する。P<0.05である場合に、差が統計的に有意である。結果を表9に示す。
表9:バイカリン及びバイカリンマグネシウムの酢酸によるマウス痛み作用に対する影響

*:対照群と比べた結果、P<0.05である。Δ:バイカリン群と比べた結果、P<0.05 である。
表9の結果から明らかになるように、ブランク対照群と比較して、バイカリンマグネシウム群は、酢酸によるマウス痛みの反応に対して顕著な抑制作用を有し、且つ効果がバイカリン群よりも優れた。
薬理試験6:解熱作用
雄性SDラットを取り、対照群、モデル群、バイカリン群、及びバイカリンマグネシウム群の4群にランダムに分ける。動物の飼育環境は、通常の昼夜サイクルで、室温(22±2)℃、相対湿度(50±2)%である。実験の3日前に、ラットを実験環境に置いて、操作をシミュレートすることでラット実験条件に適応させる。基礎体温が37.5〜39.0℃のラットを選択し、4日目から実験を開始する。実験前に12h断食させ、実験開始後、1時間ごとに体温を測定し、3回の平均値を基礎体温とし、3回の体温のうちの最高値と最低値最との差が0.5℃を超えるものを除く。
まず、バイカリン又はバイカリンマグネシウムを強制経口投与した直後、20%乾燥酵母生理食塩水懸濁液(対照群を除く)を 皮下注射する。投与方式は以下のようにである。対照群は、2ml/kg生理食塩水を強制経口投与し、生理食塩水10ml/kgを皮下注射する。モデル群は、2ml/kg生理食塩水を強制経口投与し、酵母2g/kgを皮下注射する。バイカリン群は、バイカリン80mg/kgを強制経口投与し、酵母2g/kgを皮下注射する。バイカリンマグネシウム群は、バイカリンマグネシウム (80mg/kgバイカリンに相当)を強制経口投与し、2g/kgを皮下注射酵母する。投与後、2hごとに体温を測定し、酵母注射後の異なる時間の体温変化 (ΔT,℃) を観察し、連続して14h測定する。その結果を図1及び図2に示す。
図1の結果から明らかになるように、モデル群のラットに酵母懸濁液を皮下注射した後の8hに体温がピークに達し、ΔTが1.4℃であり、作用が14h以上維持される。図2から明らかになるように、対照群?物の体温は、実験過程において顕著な変化がない。モデル群のラットに酵母懸濁液を皮下注射した後の6h及び8hのΔTは、それぞれ0.95、1.4℃であり、対照群と比較して、体温の上昇は統計的に有意である(P<0.05)。6hのときにバイカリン、バイカリンマグネシウム群のΔTは、それぞれ0.4、0.2℃であり、モデル群と比較していずれも顕著に低下し(P<0.05)、8hのときにバイカリン、バイカリンマグネシウム群のΔTはそれぞれ0.8、0.3℃であり、モデル群と比較していずれも顕著に低下する(P<0.05)。バイカリンマグネシウムは、バイカリンと比較して、6h及び8hのときのΔTがそれぞれ0.2、0.5℃であり、バイカリンは酵母による発熱に対して抑制作用を有し、且つバイカリンマグネシウムの効果がより良好であることを示している。
薬理試験7:抗糖尿病疾患
健康なSDラット(雄性、6〜8週齢)を取り、高脂肪エサ対照群、糖尿病対照群、バイカリン治療群、及びバイカリンマグネシウム治療群の4群にランダムに分ける。1週間飼育する。2週目からすべてのラットに高脂肪エサを与え、6週間後、ラットに12h断水せず断食し、糖尿病対照群、バイカリン治療群及びバイカリンマグネシウム治療群のラットにそれぞれクエン酸緩衝液(pH4.5)で調製したストレプトゾトシン45mg/kgを尾静脈注射し、3〜7日後に空腹時血糖値を測定する。血糖値>13mmol/Lは、糖尿病ラットモデルの成功標準である。高脂肪エサ対照群にクエン酸緩衝液を尾静脈注射する。
モデル構築が成功した後に、投与を開始する。毎日の午前に薬物を強制経口投与する。バイカリン群の投与量は80mg/kgであり、バイカリンマグネシウム群は、バイカリン80mg/kgに相当し、糖尿病モデル及び高脂肪エサ対照群のラットに同体積的溶媒を日に1回で6週間強制経口投与する。モデル構築後及び投与後の3週目及び6週目に血糖値を測定する。SPSS19.0統計ソフトウェアによりデータを単変量分散分析し、P<0.05である場合に、差が統計的に有意である。結果を表10に示す。
表10:バイカリン和バイカリンマグネシウム???佐菌素糖尿病ラット血糖的影?

*:対照群と比べた結果、P<0.05である。Δ:バイカリン群と比べた結果、P<0.05 である。#:モデル群と比べた結果、P<0.05である。
表10の結果から明らかになるように、実験開始後の3週目に、糖尿病モデル群のラットの血糖値が高くなり、バイカリン群及びバイカリンマグネシウム群の血糖値がそれぞれ低下する。6週目に、糖尿病モデル群のラットの血糖値が依然として上昇している一方、バイカリン群及びバイカリンマグネシウム群の血糖値がさらに低下し、バイカリン及びバイカリンマグネシウム群の血糖値が糖尿病モデル群(P<0.05)よりも顕著に低い。それは、バイカリンは糖尿病症状を改善できることを示している。また、バイカリンマグネシウム群の血糖値低下程度は、バイカリン群(P<0.05)よりも顕著に大きい。
試験実施例:バイカリンとバイカリンマグネシウム化合物の水における溶解度の比較
通常の溶解度測定方法により、温度37℃の水にバイカリン及びバイカリンマグネシウムの溶解度を測定する。結果を表11に示す。
表11:バイカリンとバイカリンマグネシウム化合物の水における溶解度
表11の結果から明らかになるように、バイカリンマグネシウム化合物の水溶性がより良好で、バイカリンの2225倍である。
以上の結果から分かるように、Mg2+と2つのバイカリンのグルクロン酸のカルボキシル基と反応し、分子量が914、分子式がMg(C21H17 O11)2である。

Claims (10)

  1. 下記の化学構造式(I)を有する化合物であることを特徴とするバイカリンマグネシウム化合物。
  2. A、バイカリン懸濁液の調製:バイカリン(g)と精製水(ml)との比が1:20〜100となるように、バイカリン粉を精製水に加え、均一に混合することにより、バイカリン懸濁液を得るステップと、
    B、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液の調製:バイカリンとマグネシウムとのモル比が0.5〜3.0:1となるように、ステップAで得られたバイカリン懸濁液にマグネシウム化合物を加え、均一に混合することにより、マグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を得るステップと、
    C、反応:撹拌しながらステップBで得られたマグネシウムイオンを含むバイカリン懸濁液を温度20〜70℃で反応系が透明になるまで反応させ、ろ過して濾液を得るステップと、
    D、乾燥:ステップCで得られた濾液を乾燥させることにより、バイカリンマグネシウム化合物を得るステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のバイカリンマグネシウム化合物の製造方法。
  3. 前記マグネシウム化合物は、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム又は塩化マグネシウムからなる群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. A、マクロポーラス吸着樹脂の前処理:マクロポーラス吸着樹脂を体積濃度が95%のエタノール水溶液に20〜28時間浸漬した後、湿式でカラムに充填し、次いで、体積比1:5で流出液と水とを混合した混合液に白い濁りがないまで体積濃度が95%のエタノール水溶液を1.5〜2.5BV/hの流速でこのマクロポーラス吸着樹脂カラムに流し、次いで、蒸留水により1.5〜2.5BV/hの流速で無色になるまで溶出するステップと、
    B、抽出:オウゴン(g)とエタノール水溶液(ml)との比が1:8〜15となるように、オウゴンを体積濃度が40〜60%のエタノール水溶液に加え、温度55〜65℃で撹拌しながら0.8〜1.2時間抽出した後、分離することにより抽出液及び残留物を得、前記残留物を同条件下で繰り返して2〜3回抽出し、抽出残留物を捨て、抽出液を合併することにより、オウゴン抽出液を得るステップと、
    C、吸着と溶出:ステップBで得られたオウゴン抽出液を1.5〜2.5BV/hの流速で、ステップAで前処理したマクロポーラス吸着樹脂カラムを通過させて吸着を行い、次いで、4〜6個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の水で洗浄した後、洗浄水を捨て、さらに4〜6個のマクロポーラス吸着樹脂ベッド体積の、体積濃度が45〜55%のエタノール水溶液で溶出し、バイカリンを含む溶出液を回収するステップと、
    D、濃縮と乾燥:ステップCで得られたバイカリンを含む溶出液を、濃縮液の体積がオウゴンの重量(g)の1〜15倍となるまで温度35〜65℃の条件下で減圧濃縮し、乾燥してバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を得るステップと、
    E、精製:ステップDで得られたバイカリンマグネシウム化合物の粗抽出物を精製することにより、前記バイカリンマグネシウム化合物を得るステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のバイカリンマグネシウム化合物の製造方法。
  5. 前記マクロポーラス吸着樹脂は、HPD-100、AB-8、D101又はYWD06Bからなる群より選択されることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記マクロポーラス吸着樹脂の粒度が10〜80メッシュであることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  7. 前記マクロポーラス吸着樹脂カラムの直径と高さの比が1:3〜8であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  8. 前記乾燥は、加熱乾燥、噴霧乾燥又は凍結乾燥であることを特徴とする請求項2又は4に記載の製造方法。
  9. 得られたバイカリンマグネシウム化合物を、バイカリンマグネシウム化合物の含有量が重量で95%以上となるように、再結晶、オクタデシルシラン逆相カラム、分取液体クロマトグラフィーにより精製することを特徴とする請求項2又は4に記載の製造方法。
  10. 前記バイカリンマグネシウム化合物は、同用量でオウゴン又はバイカリンを含む漢方薬単一製剤又は多成分製剤におけるオウゴン又はバイカリンを代えるか、或いは、肝損傷、脳虚血、糖尿病、炎症又は腫瘍を治療するための薬物の製造に使用されることを特徴とする請求項1に記載のバイカリンマグネシウム化合物の使用。
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