JP2019054223A - 波長掃引光源 - Google Patents

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Mingchen Chen
明晨 陳
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雅浩 上野
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匡 阪本
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【課題】共振器内を伝搬する光が光遅延ファイバを複数回伝搬することによって小型化した、または波長選択器の掃引周波数を共振器長変化に応じて制御することによって安定なFDML動作を実現した波長掃引光源を提供すること。【解決手段】本発明の波長掃引光源は、光を増幅する光増幅素子、特定の波長帯域の光を選択的にフィルタリングする波長選択素子、光の進行を遅延する光遅延素子、光の一部を取り出す光分岐素子、波長選択素子や光増幅素子を駆動するドライバ装置からなる。光増幅素子には、半導体光増幅器、ファイバ光増幅器、固体型レーザー媒質、色素レーザー媒質、ガスレーザー媒質などを用いることができる。光遅延素子には、自由空間に構築されたリレー光学系や光導波路などが利用できる。光分岐素子には、ファイバ光カップラなどを用いることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、瞬間的に狭いスペクトルが周期的に波長軸上で掃引される波長掃引光源に関する。
光干渉断層画像診断法(Optical Coherence Tomography,OCT)の一方式に、瞬間的に狭いレーザースペクトルが周期的に波長軸上で掃引される波長掃引光源を用いたスウェプトソースOCT(SS−OCT)がある。SS−OCTは分光器を必要としないフーリエドメインOCT(FD−OCT)として知られる。
従来型のFD−OCTでは干渉信号を分光し、空間的な光強度分布としてOCT信号が得られるが、この場合光検出には解像度の高いアレイディテクタが必要となる。ここでのOCT信号とは断層の情報を含む信号であり、干渉させる際の2光波間の遅延差に応じて強度分布の空間周波数が変化する。
一方でSS−OCTでは、狭線幅光源のスペクトルを直接時間的に波長または周波数軸上で掃引するため、時間的に分光されているとみなすことができ、一般的な光検出器により時間波形としてOCT信号を取得できる。奥行き情報は、干渉信号のそのままの周波数に対応する。そのためアレイディテクタの速度でFD−OCTの撮像速度が制限される1μm帯や1.3μm帯といった近赤外より長波長のOCTで主に用いられる。
波長掃引光源を用いるSS−OCTで重要となるのが、深さ方向の計測限界深度に関わる波長掃引光源の瞬時のレーザー線幅である。この瞬時線幅の逆数はコヒーレンス長と呼ばれ、観測対象内部の反射点の深さがコヒーレンス長の1/4にあたるときOCT信号が6dB減衰するため、奥行方向のダイナミックレンジを表す1つの指標として用いられる。
一般的にレーザーが発振し、線幅が狭窄化するまでには一定の時間を要するため、発振波長が常に変化する波長掃引光源では、レーザー線幅は掃引速度とトレードオフの関係にあることが報告されている(非特許文献1参照)。つまり掃引周波数の高い波長掃引光源では、波長の時間変化が速く、各波長に許された周回時間が短く周回数も減少するためレーザー線幅が広くなる。
このトレードオフの関係を打破する技術がフーリエドメインモードロック(FDML)レーザーである(非特許文献2参照)。FDMLレーザーの基本構成要素は光増幅器、波長選択器、光遅延器および光パワーの一部を共振器から取り出す光取り出し器である。これら構成要素間は自由空間もしくは導波路といった光伝搬によって光学的に接続されている。波長選択器により瞬間的な波長および波長の変化が決定され、波長を連続的に変化させることで波長掃引を実現する。
光遅延器では波長選択器の一掃引周期もしくはその整数倍に相当する時間だけ光を遅延させる。これにより波長選択器の掃引動作と光周回を同期させることができ、掃引帯域内の全波長のレーザー光を共振器内に蓄積することができる。そのため掃引周波数が高い場合でも光の共振器周回数を低下させることなく、波長選択器における累積フィルタリング効果によってレーザー線幅を狭窄化できる。
特許第4751389号公報
R. Huber, M. Wojtkowski, K. Taira, J. G. Fujimoto, and K. Hsu, "Amplified, frequency swept lasers for frequency domain reflectometry and OCT imaging: design and scaling principles," Opt. Express 13, 3513−3528 (2005) R. Huber, M. Wojtkowski, and J. G. Fujimoto, "Fourier Domain Mode Locking (FDML): A new laser operating regime and applications for optical coherence tomography," Opt. Express 14, 3225−3237 (2006)
このFDMLレーザーの動作条件は、波長選択器の掃引周波数が光の共振器周回時間によって決まる自由スペクトル領域(FSR)と一致もしくはFSRの整数倍に一致することである。一般的なOCT用波長掃引光源の掃引周波数は数十から数百kHzであるため、これに相当するFSRを得るためには光遅延器は数kmの光路長を有する必要がある。この長さの光遅延を与える場合は光ファイバが好適である。
しかしながら、このような長い光ファイバが必須であるため共振器の小型化が難しいという課題がある。また長い光ファイバを使用すると共振器長が変化し易く、それにより同期ずれが生じるという課題がある。kmオーダーの長さを有する光ファイバでは微小な温度変化でもその長さ変化はFDML動作にとっては無視できない程の同期ずれを引き起こす。そのため、従来のFDMLレーザーでは安定した動作や狭いレーザー線幅を実現するには、長い光ファイバを含む共振器全体の温度制御を行う必要があった。
一般に温度制御は制御対象の体積に比例して大出力を必要とするが、FDMLレーザーでは非常に狭い温度変動範囲に安定化させる必要があるため、大規模な温度制御装置も必要になる。そのため、従来のFDMLレーザーでは低コスト化やコンパクト化に課題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、共振器内を伝搬する光が光遅延ファイバを複数回伝搬することによって小型化し、または波長選択器の掃引周波数を共振器長変化に応じて制御することによって安定なFDML動作を実現した波長掃引光源を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態は、波長掃引光源であって、所定の偏光軸を有する光を一端から出力する光増幅部と、前記所定の偏光軸を有する光を所定の方向に反射し、前記所定の偏光軸が90度回転した光を透過する偏光分離部と、前記偏光分離部において反射又は透過した光が一端から入射される光遅延部と、前記光遅延部の他端から出射された光を反射し、反射光を前記光遅延部の他端に入射させる光反射部であって、前記光遅延部の一端から出射される前記反射光の偏光軸が前記光遅延部の一端から入射される光の偏光軸に対して90度回転するように反射させる前記光反射部と、入射された光のうち、所定の波長掃引周波数で変化する波長の光を偏光状態を維持して前記入射された光と同軸反対方向に反射する波長選択部と、前記光増幅部の他端から出力された光を2分岐して、一方の分岐光を前記光増幅部に帰還させ、他方の分岐光を出力光として出力する第1の光分岐部と、を備え、前記第1の光分岐部と前記波長選択部とで共振器を構成し、前記光増幅部が前記共振器内に配置され、前記第1の光分岐部で反射された光が前記偏光分離部で反射されて前記光遅延部に入射し、前記光遅延部を伝搬して前記光反射部で反射された反射光が、前記光遅延部を伝搬して前記偏光分離部を透過して前記波長選択部に入射し、前記波長選択部で反射された光が前記偏光分離部を透過して前記光遅延部に入射し、前記光遅延部を伝搬して前記光反射部で反射された反射光が、前記光遅延部を伝搬して前記偏光分離部で反射されて前記第1の光分岐部に入射することを特徴する。
本発明の別の実施形態では、さらに前記光増幅部と前記第1の光分岐部とは偏波保持導波路で接続されていることを特徴とする。
本発明の別の実施形態では、さらに前記光遅延部の光路長は、光速を前記所定の掃引周波数の整数倍の値で割った値に略等しいことを特徴とする。
本発明の別の実施形態では、さらに前記波長選択部は、KTN光偏向器および回折格子を含むことを特徴とする。
本発明の別の実施形態は、波長掃引光源であって、波長掃引周波数が可変の波長掃引光出力部からの出力光の一部を分岐する第2の光分岐部と、前記第2の光分岐部で分岐された前記出力光の一部の光強度を表す電気信号に変換する光検出部と、前記電気信号の値を特定の値に推移させる、または維持させるよう、前記波長掃引周波数を制御するフィードバック制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の別の態様では、さらに前記フィードバック制御部は、前記波長掃引光出力部が短波長と長波長と間を掃引する毎に、前記電気信号の値を規格化して規格化された前記電気信号の値の平均値を算出し、前記平均値と所定の設定値との差分を算出し、前記差分から算出した前記波長掃引周波数の制御信号の値に基づき前記波長掃引周波数を制御することを特徴とする。
本発明の別の態様では、さらに前記平均値は、前記波長掃引光出力部が掃引する短波長と長波長と間の所定の波長帯の前記出力光に基づくことを特徴とする。
本発明の別の実施形態は、波長掃引光源であって、波長掃引周波数が可変の波長掃引光出力部からの出力光の一部を分岐する第2の光分岐部と、前記第2の光分岐部で分岐された前記出力光の一部を分岐する第3の光分岐部と、前記第3の光分岐部で分岐された一方の分岐光が入力される、所定の光路長差を有する光干渉計と、前記第3の光分岐部で分岐された他方の分岐光の光強度を検出する光パワー検出部と、前記光干渉計から出力される干渉信号を高速フーリエ変換して点拡がり関数し、前記点拡がり関数のピーク値を求め、前記光パワー検出部で検出された前記他方の分岐光の光強度検出値により前記点拡がり関数のピーク値を規格化した、規格化された点拡がり関数のピーク値を算出する信号処理部と、前記信号処理部で算出された前記規格化された点拡がり関数のピーク値が最大となるように、前記波長掃引周波数を制御するフィードバック制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の別の実施形態では、さらに前記波長掃引光出力部は、他の実施形態の波長掃引光源であることを特徴とする。
本発明は、共振器内を伝搬する光が光遅延ファイバを複数回伝搬することによって必要な光遅延ファイバの長さを短くすることにより小型化することができる。またFDMLレーザーの同期手法として波長選択器の掃引周波数を共振器長変化に応じて制御することによって、温度制御器を使用せずに安定なFDML動作を実現することができる。
本発明の実施形態1に係る波長掃引光源の構成を示す図である。 (a)はリトロー配置の波長選択素子106の構成を示す図であり、(b)はリットマン配置の波長選択素子106の構成を示す図である。 本発明の実施形態2に係るリング型の波長掃引光源の構成を示す図である。 本発明の実施形態3に係るFDML動作の安定化機構を備えた波長掃引光源の構成を示す図である。 本発明の実施形態4に係るFDML動作の安定化機構を備えた波長掃引光源の構成を示す図である。 PSFの測定値と光干渉計の光路長差との関係を示す図である。 FDMLレーザー部501の出力パワーで規格化されたPSFのピーク値を示す図である。 安定化の制御を行わない場合の波長掃引光源のコヒーレンス長の温度依存性を示す図である。 10℃から50℃まで温度を変化させたときの本実施形態4の波長掃引光源のKTNスキャナの掃引周波数とコヒーレンス長を示す図である。 本発明の実施形態5に係るFDML動作の安定化機構を備えた波長掃引光源の構成を示す図である。 本発明の実施形態5に係るFDML動作の安定化機構のフィードバック制御器における信号処理についてのフローチャートである。 (a)は、安定化機構による制御を行わない場合の設定値SPおよびモニタ値PVとコヒーレンス長の推移を示す図であり、(b)は、そのときの環境温度および周波数の推移を示す図である。 (a)は、PI制御を行った場合の設定値SPおよびモニタ値PVとコヒーレンス長の推移を示す図であり、(b)は、そのときの環境温度および周波数の推移を示す図である。
本発明の波長掃引光源の基本要素には、光を増幅する光増幅素子、特定の波長帯域の光を選択的にフィルタリングする波長選択素子、光の進行を遅延する光遅延素子、光の一部を取り出す光分岐素子、波長選択素子や光増幅素子を駆動するドライバ装置が含まれる。光学素子は後述するように相互に光学的に接続されている。
光増幅素子には、半導体光増幅器、ファイバ光増幅器、固体型レーザー媒質、色素レーザー媒質、ガスレーザー媒質などを用いることができる。光遅延素子には、自由空間に構築されたリレー光学系や光導波路などが利用できる。光分岐素子には、ファイバ光カップラ、ファイバブラッググレーティング(FBG)、インライン型の反射フィルタ、その他部分反射鏡などを用いることができる。
光学素子間の光接続には光ファイバなどの光導波路もしくは自由空間伝搬を用いることができる。その他には偏向ビームスプリッタなどの偏光分離素子、波長板やファラデー回転子などの偏光制御素子、誘電体多層膜鏡や金属鏡、ファラデーミラーなどの光反射素子、プリズムペア、回折格子ペア、チャープファイバブラッググレーティングなどの分散補償素子、アイソレータやサーキュレータなどの光伝搬方向指定器などの構成要素を1つ以上含む場合がある。
本発明を実現する最重要な構成要素は波長選択素子である。この波長選択素子については高速性、制御要素の独立性などの特性を有すること望ましい。本発明では、波長選択素子としてタンタル酸ニオブ酸カリウム(KTN)を用いた光偏向器(特許文献1参照)と回折格子を組合せた波長フィルタを用いる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1に係る波長掃引光源の構成を示す。図1に示す波長掃引光源は、共振器の形状がT字型のFDMLレーザーである。光増幅素子101は偏光依存性を有しており直線偏光の光が出力される。ここでは光増幅素子101として半導体光増幅器を用いる。光増幅素子101の両出力端は偏波保持ファイバ(PMファイバ)109に結合されている。尚、光増幅素子101は、光源出力側、すなわち光分岐素子108側の一方の出力端のみファイバ結合され、共振器内側、すなわちコリメータレンズ102−1側の他方の出力端は自由空間出力としても構わない。また、光増幅素子101または偏波保持ファイバ109からコリメータレンズ102−1側に出力される光の偏光状態は、紙面に対して垂直の軸方向と平行になるように、光増幅素子101または偏波保持ファイバ109の軸が配置されている。
光増幅素子101から共振器内側に出力された光は、コリメータレンズ102−1によりコリメートされた後、偏光分離素子103に入射して入射方向とは異なる方向、図1に示す構成では略90度方向に反射される(図1の(1))。反射光はコリメータレンズ102−2で集光され光遅延ファイバ104に結合される。この光遅延ファイバ104は偏波保持機能をもたない単一モードファイバ(SMファイバ)で構わない。
光遅延ファイバ104を伝搬した光は、光遅延ファイバ104の終端に接続されたファラデーミラー105で反射されて再び光遅延ファイバ104を逆方向に伝搬する。光遅延ファイバ104を往復して光遅延ファイバ104から出射された光は、ファラデーミラー105で反射されることにより偏光方向が入射時に対して90度回転した直線偏光となる。ファラデーミラー105を経由して光遅延ファイバ104を往復することで、単一モードファイバの残留複屈折による直線偏光の消光比低下を補償することができる。
光遅延ファイバ104からの出射された光は、コリメータレンズ102−2を経て偏光分離素子103を反射することなく透過し、ドライバ装置107によって駆動される波長選択素子106に入射する(図1の(2))。図2(a)、2(b)に、波長選択素子106の構成を示す。図2(a)はリトロー配置、図2(b)はリットマン配置の波長選択素子の構成をそれぞれ示している。波長選択素子106の基本構成要素は、リトロー配置の場合はKTNスキャナ202、および回折格子204のみであり、リットマン配置の場合はこれらにさらに全反射鏡205を含む。この波長選択素子106は、偏光依存性を有しておりXZ平面内にある偏光成分に対してのみ機能する。
図2(a)、(b)には、これらに加えて補償レンズ201−1、201−2、三角プリズム203が記載されているが、これらは必須の構成要素ではない。補償レンズ201−1、201−2は、KTNスキャナにおけるビーム形状の変形を補償するためのレンズであり、前または後のどちらか一方のみでも良いし、どちらも無くても良い。また、補償レンズ201の形状についても凸凹のどちらも選択可能である。三角プリズム203はビームエキスパンダとして用いられており、波長選択素子106の波長選択性を向上させる。
図1の構成で波長選択素子106に入射した光は、KTNスキャナ202により偏向された角度に応じた入射角で回折格子204に入射することで、フィルタリング効果を受けて特定の波長の回折光のみが入射光と同軸反対方向に帰還される。波長選択素子106において偏光状態の変化は生じないため、波長選択素子106で反射された光は偏光分離素子103を透過し、コリメータレンズ102−2を経て再び光遅延ファイバ104に入射される(図1の(3))。
ファラデーミラー105で2度反射され、光遅延ファイバ104を2度往復した光は、光増幅素子101から出射された光に対して偏光方向が180度回転した直線偏光となるため、偏光分離素子103で反射されて光増幅素子101に帰還される。
光増幅素子101に入射した光は、再度光増幅効果を受け光分岐素子108に入射する。光分岐素子108では入射光の一部を共振器外に光源出力として取り出し、残りの光を共振器内に帰還させる。この光分岐素子108としてブラッグ周期がチャープしたチャープファイバブラッググレーティングを用いることができ、出力分岐と共振器内の群遅延分散の補償とを同時に行うことが可能である。この光分岐素子108までが共振器内に相当する。
本実施形態1の特徴としては、伝搬光に対し光遅延ファイバ104を2往復させることで光遅延ファイバ104の長さを短縮し、波長掃引光源を小型化することができるところにある。波長掃引光源の掃引周波数つまりは波長選択素子106の掃引周波数がfsであるとすると、以下のFDML動作の条件から共振器の光路長Lcavが決まる。
Figure 2019054223
ここでcは光速を表す。ここで共振器の長さはその大部分を光遅延ファイバ104が占めるため、光遅延ファイバ104以外の部分が構成する共振器の長さは光遅延ファイバ104の長さの1〜2%程度である。そのため、光遅延ファイバ104の長さを共振器の長さと仮定することができる。光遅延ファイバを一方向に1回のみ通過するリング共振器の場合と比較して本構成では光遅延ファイバを2往復するため光遅延ファイバ104の物理的な長さLは以下の式で表されるように4分の1の長さになる。
Figure 2019054223
nは光遅延ファイバ104の屈折率を表し、係数4はファイバの通過回数に相当する。一例をあげると掃引周波数200kHz、光遅延ファイバ104の屈折率1.46とすると、ファイバの物理長は257mとなる。
このように、本発明の実施形態1では、光遅延ファイバの長さを従来の数kmオーダーから数百mオーダーまで短縮できるため、波長掃引光源の小型化が実現できる。尚、本実施形態1では、光源出力光の偏光状態は直線偏光となる。
尚、本実施形態1では光増幅素子101をコリメータレンズ102−1と光分岐素子108との間に配置したが、光増幅素子101はコリメータレンズ102−2と光遅延ファイバ104との間や、偏光分離素子103と波長選択素子106との間に配置されてもよい。
(実施形態2)
図3に、本発明の実施形態2に係るリング型の波長掃引光源の構成を示す。本実施形態2の波長掃引光源は、ファイバリングおよびサーキュレータ302から先の自由空間光学系および波長選択素子305からなる。光源の掃引帯域幅以上の波長域において光増幅効果を有する光増幅器301から出力された広いスペクトルを持つ自然放出光は、偏波コントローラ310を通過し、サーキュレータ302によって自由空間光学系である波長フィルタに導入される。ファイバ出射端に配置したコリメータレンズ311によって平行光線とした後、半波長板303、偏光ビームスプリッタ304を通過し波長選択素子305に導入される。波長選択素子305はタンタル酸ニオブ酸カリウム(KTN)光偏向器および回折格子を組合せた波長フィルタが好適である。この際、偏光ビームスプリッタ304では、波長選択素子305のKTN光偏向器が有する偏光依存性に適合する偏光状態の光が入射するように配置する。
波長選択素子305はドライバ装置306が出力する電圧波形に応じて選択波長が決定される。また偏波コントローラ310および半波長板303を用いて偏光ビームスプリッタ304を透過する光パワーが最大となるよう偏光状態の最適化を行う。波長選択素子305において波長選択された反射光は入射経路と同経路を辿ってサーキュレータ302に戻される。
サーキュレータ302によって光は再びファイバリングに戻され、光分岐素子307ではその一部がリングから取り出され、これが光源の出力ポートとなる。残りの光は再びリングを辿って、光遅延ファイバ308およびアイソレータ309を通過し、光増幅器301に帰還される。
波長選択素子305はドライバ装置306からの駆動電圧波形に応じた波長選択動作を行う。ここでは周波数200kHzの正弦波を印加する。つまりフィルタ波長は周期的に掃引されており、光遅延ファイバ308の長さは光が共振器全体を一周するのに要する時間が波長選択素子305の掃引周期と同一またはその整数倍となる。これによって波長選択素子305によって選択された波長の光は共振器を一周したのち再び波長選択素子305を通過する際に波長選択素子305の次掃引の同一波長を選択するタイミングと一致し、最小の損失で再度フィルタリング効果を受けることができる。この現象は掃引帯域内の全波長で起こる。
(実施形態3)
図4に、本発明の実施形態3に係るFDML動作の安定化機構を備えた波長掃引光源の構成を示す。本実施形態3では、温度変化による光路長変化に伴うFDMLレーザーの同期ずれを補償し特性劣化を抑制することができる。ここでのFDMLレーザーは、実施形態1のレーザーと同様の構成を有するが、図3に示す実施形態2に係るリング型の波長掃引光源でも構わない。
FDMLレーザー部410は、実施形態1に係る波長掃引光源と同様に、光増幅素子401、コリメータレンズ402−1、402−2、偏向分離素子403、光遅延ファイバ404、ファラデーミラー405、波長選択素子406、ドライバ407、光分岐素子408、偏波保持ファイバ(PMファイバ)409からなる。
光分岐素子408がFDMLレーザー部410の出力端となっているが、光分岐素子408に接続した光分岐素子411によって出力光の一部を取り出し、波長フィルタ412を用いて特徴的な波長帯域を選択的に通過させる。波長フィルタ412を通過した光は光検出器413により受光してA/D変換器414でデジタル信号に変換し、フィードバック制御器415に入力される。この波長フィルタ412で切り出された出力パワー波形は波長掃引光源410の動作状態に紐付いた情報であり、フィードバック制御器415ではこの波形が含む出力パワー情報を利用し出力パワーをピーク値やある特定の値に推移、または維持させるような制御信号をドライバ407に対して送る。主な制御パラメータは掃引周波数である。この制御により波長選択素子406に対して温度等により変化した共振器長に応じて、それに同期する適切な周波数で駆動することで、光源の出力特性として出力パワー、レーザー線幅などの安定化が可能となる。
尚、波長フィルタ412はモニタ信号の変化を強調する目的で用いられているため、波長フィルタ412用いない場合でも安定化制御は可能である。また波長フィルタ412を用いる代わりにフィードバック制御器415においてデジタル信号処理的に特徴抽出を行うことも可能である。
(実施形態4)
図5に、本発明の実施形態4に係るFDML動作の安定化機構を備えた波長掃引光源の構成を示す。実施形態4は、実施形態3とは別のFDML動作の安定化機構を備えた波長掃引光源であり、本実施形態4ではコヒーレンス長モニタ装置510によってコヒーレンス長を測定し、最大化する制御を施すことで光源特性を安定化することを実現する。
実施形態1、2と同様のKTNスキャナを用いたFDMLレーザー部501の出力光を光分岐素子504で主出力光とモニタ出力光に分岐し、モニタ出力光を更に光分岐素子511によって適切な分岐比で分岐する。分岐光の一方は、光干渉計512に入射され、光干渉計512のアーム間に設けた所定の光路長差により干渉信号として出力される。
光干渉計512から出力された干渉信号をA/Dコンバータ513によってサンプリングした後、信号処理器515で高速フーリエ変換などの処理を行い、点拡がり関数(PSF)と呼ばれるスペクトルを算出する。このPSFのピーク値は干渉縞のビジビリティに相当する。
図6に、PSFの測定値と光干渉計の光路長差との関係を示す。光干渉計512の光路長差を逐次変化させ、PSFのピーク(図6の白丸)を測定することで図6に示されるようなPSFピーク値の光路長差依存性を求め、PSFのピーク値の最大値から6dB下がったPSFピークが測定された時の光路長差の2倍がコヒーレンス長となる。このように光路長差を変化させることでコヒーレンス長は得られるが、本実施形態4では干渉計512の光路長差を変化させることなく、以下のような方法により変動するコヒーレンス長の相対的な増減を測定することが可能である。
ここではFDMLレーザー部501が最適な動作状態にあるときのコヒーレンス長が既知であるとし、光干渉計512の光路長差は固定でコヒーレンス長のおおよそ半分程度の距離とする。さらに光分岐素子511において分岐されたもう片方のポートでは光パワー検出器514によって光パワーを測定する。光分岐素子511の分岐比から光パワー検出器514でモニタした出力パワーから光干渉計512に入力する光パワーを算出することができる。
図7に、干渉計512の入力パワーで規格化したPSFのピーク値を示す。光パワー検出器514で得られた光干渉計512への入力パワーは光干渉計512の光路長差がゼロの場合のPSFのピーク値に比例するので、図7に示す黒丸と対応関係にある。この比例定数は光分岐素子511の分岐比や干渉計512の内部損失によって決まるため、事前に干渉計512で光路長差の短い場合のPSFを取得しそのピーク値と光検出器517のモニタ値とを比較することで比例定数を求めることができる。つまり光検出器517で得られるモニタ値からそのときの干渉計512における光路長差が0の場合のPSFピーク値を得ることができる。この値を用いて、信号処理器515において光干渉計512で得られる光路長差が約コヒーレンス長の半分の場合のPSFピーク値を規格化する。この規格化されたPSFのピーク値の増減からコヒーレンス長の増減をモニタすることが可能である。この際、測定には1点の光路長差におけるPSFを算出するだけで良いため、測定時間を短縮できるメリットが有る。
尚、この規格化を行わない場合、コヒーレンス長が変化せずFDMLレーザー部501の出力パワーのみが低下した場合でも光干渉計512で得られるPSFのピーク値は低下する(図6の一点鎖線)。そのため、光干渉計512で得られるPSFのピーク値のみからではコヒーレンス長をモニタすることができない。
フィードバック制御器503では、信号処理器515において算出された、規格化されたPSFのピーク値を最大化するように、すなわちコヒーレンス長を最大化するようにFDMLレーザー部501のKTNスキャナを駆動するドライバ502の駆動パラメータを変化させる。主な駆動パラメータは掃引周波数である。
図8に、安定化の制御を行わない場合の波長掃引光源のコヒーレンス長の温度依存性を示す。コヒーレンス長は最大値周辺では温度変化に対して急激に変化し、コヒーレンス長が10mm以上をとり得る温度の範囲は0.01℃と非常に狭い。
図9に、10℃から50℃まで温度を変化させたときの本実施形態4の波長掃引光源のKTNスキャナの掃引周波数とコヒーレンス長を示す。図9は、図8で得られたコヒーレンス長の最大値に相当するコヒーレンス長11mmが10℃から50℃に渡って安定的に得られていることを示している。
(実施形態5)
図10に、本発明の実施形態5に係るFDML動作の安定化機構を備えた波長掃引光源の構成を示す。FDMLレーザー部1001は、実施形態1、2のどちらのFDMLレーザーでも構わない。またその他のFDMLレーザーについても、いかなる構成および波長帯であったとしても波長掃引に関わる波長フィルタの駆動周波数が可変である場合には本発明が適応可能である。
本実施形態ではFDMLレーザー部1001の光源波長は1310nmを中心に掃引されており、出力光は光ファイバに結合されている。またFDMLレーザー部1001の波長フィルタの駆動信号はドライバ装置1002から発せられ、ドライバ装置1002は外部信号により出力信号を変更するための制御入力を備えている。駆動信号は周波数200kHz付近で可変であり、電圧はVPP580V、Vdc−290Vに固定された交流信号である。
FDMLレーザー部1001の出力光は光分岐素子1003によって分岐され、一方の分岐光はフィードバック信号として利用するためフォトダイオードを用いた光検出器1004に入射する。他方の分岐光は、波長掃引光源の出力となる。光検出器1004は、FDMLレーザー部1001の波長掃引速度よりも十分に高い応答速度を有する必要があり、ここでは光検出器1004に遮断周波数が380MHzのフォトダイオードを用いた。
光検出器1004で電気信号に変換された出力波形は、A/D変換器1005によりデジタルサンプリングされる。A/D変換器1005のサンプリングレートは500MHzであり、ドライバ装置1002から出力されるTTL(Transistor Transistor Logic)信号でトリガされている。ここではサンプリングを行う時間はFDMLレーザー部1001の波長掃引動作の短波長から長波長への掃引の間のみであるが、長波長から短波長への掃引の間や全掃引区間でデータをサンプリングしてもよい。サンプリングにより得られた出力波形データは、フィードバック制御器1006へと送られる。
図11に、本発明の実施形態5に係るFDML動作の安定化機構のフィードバック制御器1006における信号処理についてのフローチャートを示す。取得された出力波形データは、波形データを表す配列である波形WF(n)として取得される(S1101)。nはサンプリングされた順にデータ点に割り振られた0以上の整数であり、サンプリング周波数および掃引周波数からデータ点数は約1250点である。まずこれを次式のとおり平均化して平均値APを得る(S1102)。Nは全データ点数を表す値である。
Figure 2019054223
次に平均値APを用いてWF(n)を規格化する(S1103)。
Figure 2019054223
この規格化の処理はFDMLレーザー部1001で共振器損失の変化などにより出力パワーが変動する場合でも制御を維持するために必要である。
規格化の次には波形のフィルタリングを行う(S1104)。このフィルタリングの処理は、波長分散がある共振器では同期周波数が波長毎に異なるので、波長を限定して出力パワーをモニタすることによってより感度の高いモニタ信号を得るために行っている。ここではデジタル信号処理によって行ったが、光検出器1004の直前に光学フィルタを設置するのなど、光学的なフィルタリングを用いても良い。また用いたフィルタは矩形であるがフィルタ形状はその他の形状でも良い。矩形フィルタの形状BP(n)は以下で表される。
Figure 2019054223
cはフィルタ帯域の中心位置であり、nwはフィルタ幅である。フィルタ帯域の中心位置ncは任意に決めることができ、ここではFDMLレーザー部1001の遅延ファイバのゼロ分散波長に対応するデータ位置とした。このデータ位置は、FDMLレーザー部1001の干渉波形の位相変化曲線を取得するなどにより時間と波長掃引の関係を明らかにすることで求めることができる。フィルタ幅nwは20点とした。フィルタリング後の波形から制御に入力するモニタ値PVを次のように求める(S1105)。
Figure 2019054223
bは、BF(n)=1となるデータの数である。
次に制御ではこのモニタ値PVを設定値SPにロックする制御について説明する。本実施形態では、PI制御によりモニタ値PVのロッキングを行った。制御の本質はPV値の一定化であるため、PI制御であることは必須ではなくその他の制御法によりモニタ値PVのロッキングを行っても構わない。本発明のPI制御はループとなっており、停止命令が下されるまでは繰り返し実行される。ここではk番目の制御ループについて考える。設定値SPはFDMLレーザー部1001のコヒーレンス長が最大である最適状態にあるときのモニタ値PVであるとし、最適状態から逸脱したときのエラー信号ERを算出する(S1106)。エラー信号ERは、設定値PVとモニタ値SPの差分とし、
Figure 2019054223
で表される。
次に制御出力信号Uを、エラー信号ERに基づき以下で与えられるuP、uIから算出する(S1107〜S1109)。
Figure 2019054223
添字のPおよびIはPI制御のP制御成分とI制御成分を表している。Kは比例ゲインと呼ばれエラーに対するER応答の大きさを表す係数であり、TIはI制御の強さを決める係数である。ΔTSは制御ループの繰返し周期である。またダッシュが付いている変数は前回の制御ループ、つまりk−1番目の制御ループから引き継いだ値であることを表している。制御出力信号Uは無次元量であり、この制御出力信号Uを用いて掃引周波数fを下記関係式から算出する(S1110)。
Figure 2019054223
となる。f’はk−1回目の制御ループから引き継いだ値であることを表している。この制御ループで得られたER、uI、fは次の制御ループへと持ち越される(S1111)。フィードバック制御器1006は式(9)のとおり周波数を変更する命令をドライバ装置1002に伝送する。
図12(a)、(b)に、安定化機構による制御を行わない場合の環境温度変化およびFDMLレーザー部1001の出力特性を示す。図12(a)には設定値SPおよびモニタ値PVとコヒーレンス長の推移が示されており、図12(b)には環境温度および周波数が示されている。図12(b)に示すように、環境温度は15℃から25℃の範囲で変化させた。その結果、図12(a)に示すように、モニタ値PVと同時にコヒーレンス長が変動した。このとき波長掃引光源の最適化は20℃で行ったため、そこから温度変化が±5℃あるとコヒーレンス長は最適温度における値の50%程度まで低下した。
図13(a)、(b)に、本実施形態に係るPI制御を行った場合の環境温度変化およびFDMLレーザー部1001の出力特性を示す。図13(b)のグラフに示すように、本実施形態に係る安定化機構による制御をかけることで温度変化に合わせてフィードバック制御器1006が働きドライバ装置1002が出力する周波数を変化させる。その結果、図12(a)に示すように、モニタ値PVは設定値SPの周りで一定化されており、それによってコヒーレンス長が最大値で維持されている。
このように本実施形態5により、FDMLレーザー部1001の出力光の一部を利用して、コヒーレンス長を最大値に維持する安定化機構を実現することができる。
101、301、401 光増幅器
102−1、102−2、311、402−1、402−2 コリメータレンズ
103、403 偏光分離素子
104、308、404 光遅延ファイバ
105、405 ファラデーミラー
106、305、406 波長選択素子
107、306、407、502 ドライバ装置
108、307、408、411、504、511 光分岐素子
109、409 偏波保持ファイバ
201−1、201−2 補償レンズ
202 KTNスキャナ
203 三角プリズム
204 回折格子
205 全反射鏡
302 サーキュレータ
303 半波長板
304 偏光ビームスプリッタ
309 アイソレータ
310 偏波コントローラ
410、501 FDMLレーザー部
412 波長フィルタ
413 光検出器
414、513 A/D変換器
415、503 フィードバック制御器
512 光干渉計
514 光パワー検出器
515 信号処理器
1001 FDMLレーザー部
1002 ドライバ装置
1003 光分岐素子
1004 光検出器
1005 A/D変換器
1006 フィードバック制御器

Claims (9)

  1. 所定の偏光軸を有する偏光を一端から出力する光増幅部と、
    前記所定の偏光軸を有する偏光を所定の方向に反射し、前記所定の偏光軸が90度回転した偏光を透過する偏光分離部と、
    前記偏光分離部において反射又は透過した偏光が一端から入射される光遅延部と、
    前記光遅延部の他端から出射された偏光を反射し、反射光を前記光遅延部の他端に入射させる光反射部であって、前記光遅延部の一端から出射される前記反射光の偏光軸が前記光遅延部の一端から入射される光の偏光軸に対して90度回転するように反射させる前記光反射部と、
    入射された光のうち、所定の波長掃引周波数で変化する波長の光に対し偏光状態を維持して前記入射された光と同軸反対方向に反射する波長選択部と、
    前記光増幅部の他端から出力された光を2分岐して、一方の分岐光を前記光増幅部に帰還させ、他方の分岐光を出力光として出力する第1の光分岐部と、
    を備え、前記第1の光分岐部と前記波長選択部とで共振器を構成し、前記光増幅部が前記共振器内に配置され、前記第1の光分岐部で反射された光が前記偏光分離部で反射されて前記光遅延部に入射し、前記光遅延部を伝搬して前記光反射部で反射された反射光が、前記光遅延部を伝搬して前記偏光分離部を透過して前記波長選択部に入射し、前記波長選択部で反射された光が前記偏光分離部を透過して前記光遅延部に入射し、前記光遅延部を伝搬して前記光反射部で反射された反射光が、前記光遅延部を伝搬して前記偏光分離部で反射されて前記第1の光分岐部に入射することを特徴する波長掃引光源。
  2. 前記光増幅部と前記第1の光分岐部とは偏波保持導波路で接続されていることを特徴とする請求項1に記載の波長掃引光源。
  3. 前記光遅延部の光路長は、光速を前記所定の掃引周波数の整数倍の値で割った値に略等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の波長掃引光源。
  4. 前記波長選択部は、KTN光偏向器および回折格子を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の波長掃引光源。
  5. 波長掃引周波数が可変の波長掃引光出力部からの出力光の一部を分岐する第2の光分岐部と、
    前記第2の光分岐部で分岐された前記出力光の一部の光強度を表す電気信号に変換する光検出部と、
    前記電気信号の値を特定の値に推移させる、または維持させるよう、前記波長掃引周波数を制御するフィードバック制御部と、
    を備えたことを特徴とする波長掃引光源。
  6. 前記フィードバック制御部は、前記波長掃引光出力部が短波長と長波長と間を掃引する毎に、前記電気信号の値を規格化して規格化された前記電気信号の値の平均値を算出し、前記平均値と所定の設定値との差分を算出し、前記差分から算出した前記波長掃引周波数の制御信号の値に基づき前記波長掃引周波数を制御することを特徴とする請求項5に記載の波長掃引光源。
  7. 前記平均値は、前記波長掃引光出力部が掃引する短波長と長波長と間の所定の波長帯の前記出力光に基づくことを特徴とする請求項6に記載の波長掃引光源。
  8. 波長掃引周波数が可変の波長掃引光出力部からの出力光の一部を分岐する第2の光分岐部と、
    前記第2の光分岐部で分岐された前記出力光の一部を分岐する第3の光分岐部と、
    前記第3の光分岐部で分岐された一方の分岐光が入力される、所定の光路長差を有する光干渉計と、
    前記第3の光分岐部で分岐された他方の分岐光の光強度を検出する光パワー検出部と、
    前記光干渉計から出力される干渉信号を高速フーリエ変換して点拡がり関数を算出し、前記点拡がり関数のピーク値を求め、前記光パワー検出部で検出された前記他方の分岐光の光強度検出値により前記点拡がり関数のピーク値を規格化した、規格化された点拡がり関数のピーク値を算出する信号処理部と、
    前記信号処理部で算出された前記規格化された点拡がり関数のピーク値が最大となるように、前記波長掃引周波数を制御するフィードバック制御部と、
    を備えたことを特徴とする波長掃引光源。
  9. 前記波長掃引光出力部は、請求項1乃至4のいずれかに記載の波長掃引光源であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の波長掃引光源。
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