発明の背景
投資ポートフォリオの管理は、相当な理論及び研究の主題であった。ポートフォリオ理論は、様々な資本の割合を入念に選ぶことにより、富がいかに投資されるべきか及び所与の量のポートフォリオ流動性調整リスクでポートフォリオの期待リターンをいかに最大化するか、又は同等に、所与のレベルの期待リターンで流動性調整リスクをいかに最小化するかを考慮する。特定のリターン率を予期し得るが、ポートフォリオでの個々の所有財産の評価は、期待リターン率から上方又は下方にずれ得る。期待値からのこの上方及び下方の変動は、分散又はボラティリティとして知られている。時間の経過に伴い、証券は理論上、予期されるボラティリティ及びリターンの有効なフロンティアを有するはずである。理論によれば、予期されるリスクが高い証券ほど、高い期待リターンを有する。
金融商品のパフォーマンスを基準に従って評価するために、財務インデックスが使用されることが多い。S&P500(登録商標)指数は、株式志向のファンド用のそのような1つのベンチマークの例であり、バークレイズ総合債券インデックスは、債券ファンド用のベンチマークの例である。S&P500(登録商標)は、世界で最大のエクイティベンチマークである。数兆ドルが、このベンチマーク又はこのベンチマークを基準として評価されるファンドのいずれかに投資されている。1999年の年末以来、S&P500(登録商標)等の米国ブロードマーケットインデックスは、長期の伸び悩みを経験してきた。例えば、1999年年末でのS&P500(登録商標)での投資家は、料金及び配当の処理によって、10年後の2009年年末では名目で約20%下がった。多くの大規模な年金基金及び寄付基金を含め、S&P500(登録商標)がこれらの1999年年末の投資家に対してプラスの名目利益を有したのは、2012年末までなかった。2014年10月時点で、S&P500(登録商標)は、1999年年末以来、マイナスの実質利益を有した。これと同じ期間中、米国債又は社債を保有するブロードベースファンドはプラスの実質利益を有し、この期間中、社債の収益が国債よりも多かった。このプレミアムは、同等の継続期間における米国債に対する社債の超過リスクに起因した。これらの市場は、妥当な期間にわたり年間変動を有したがかなり安定しており、これらの証券は、リスクに基づいて予期されるプラスのリターンと差異の両方を有した。これらのいずれの陳述も、投資適格社債又は国債を保有するより低いリスク指数に関して、長期にわたり絶対ベースで価値を失い、平均を著しく下回るパフォーマンスのS&P500(登録商標)等のエクイティインデックスに対しては行うことができない。
キャップ加重方法論を所与として、比較的大きな企業の市場価値の変化は、エクイティインデックスに対して不均衡な影響を有し、一方、比較的高い債務の発行者の負債残高の変化は、債券インデックスに対して不均衡な影響を有する。これらのインデックスを辿るファンドも、比較的大きな企業を表す商品の価値が変動するため、価値の対応する変動を受ける。
S&P500(登録商標)は、大半のブロードマーケットインデックスのように、時価総額加重される。これは、インデックスでの個々の企業の重みが、その他の構成企業に相対する個々の企業の時価総額に比例することを意味する。S&P500(登録商標)では、共通のリスクを共有する単一の証券又は証券グループが、ポートフォリオの大きすぎる割合を表すように過剰加重されないことを保証するコントロールがない。すなわち、母集団の一部分が、測定中の母集団全体に対して有することができる影響を制限するために、母集団コントロールが使用される科学分野及び工学プロセスで使用されるタイプのコントロールが、ブロードマーケットインデックスでは使用されていない。そのようなコントロールは、プラスの影響及びマイナスの影響の両方を制限する。母集団研究では、コントロールを使用して、土台をなす母集団の規範モデルを生成する。エクイティ証券での投資に現在使用されているベンチマークにはコントロールがないため、1999年年末から現在までの過去のリターンが、エクイティ証券全般を示すことの保証がない。コントロールなしの時価総額加重戦略は、長期にわたり平均を下回るリターンを生み出してきた。
1999年からのメジャーな米国ブロードマーケットエクイティインデックスの結果は、投資証券の価格決定の主な理論及び効率的市場の理論と一貫していないように見える。効率的市場及び資産価格決定の研究の多くは、ファーマ及びフレンチ等の他の人による後の注目に値する追加事項と共に、マーコビッツ及びシャープの先駆的な研究に続いた。彼らの理論は、個々の証券が、他の投資証券と比較してリスク調整リターンを生み出すことが予期されるレベルで価格決定されており、特定のルールに従うことにより、証券のポートフォリオが、個々の証券よりも、任意の所与の期間又は幾つかの期間においてこのリスク調整リターン率を高い確率で達成することを示唆する。
マーコビッツ達が提案した原理は、所与の証券セットの様々な可能なポートフォリオを分析することにより、最も効率的なポートフォリオ設計を選択するに当たり投資家及び経営者を支援するのに使用されてきている。リスクリターンプロファイルが大きくそれる証券を選ぶことを伴うポートフォリオの構築プロセスを描くことにより、モデルは投資家にリスクを低減する方法を示す。この分野での基本モデルは平均分散モデルとして知られ、その理由は、様々なポートフォリオの期待リターン(平均)及び期待リターンからの配当(分散)に基づくためである。オリジナルの平均分散モデルを作成する場合、マーコビッツは、所与のリスクでリターンを最大化するか、又は所与のリターンでリスクを最小化するポートフォリオが効率的なポートフォリオであるという仮定を行った。したがって、ポートフォリオは、以下のルールを使用して選択される:(a)同じ期待リターンを有するポートフォリオから、投資家はより低いリスクを有するポートフォリオを好み、(b)同じリスクレベルを有するポートフォリオから、投資家は、より高い期待リターン率を有するポートフォリオを好む。
ポートフォリオ構築を促進するために、マーコビッツは、投資家がポートフォリオレベルでリスク調整リターンを最大化できるようにする追加の入力として、証券間の期待共分散又は相関を使用した。個々の証券はパフォーマンスが長期にわたり平均を下回る場合があり得るが、効率的なポートフォリオ構築用に開発されたルールは、多様化を通して、証券のポートフォリオに関してパフォーマンスが平均を下回る確率を低減するように設計された。これらの基本理論によれば、投資家は、系統的なリスク、または、ブロードマーケットリスクのみを所与の資本クラスのリスクに見合ったプレミアムで補償されることを予期することができ、仮説の市場ポートフォリオからなる効率的な新分野において、非系統的なリスクへのエクスポージャーから脱却して多様化することが可能なはずである。
近代のポートフォリオと、効率的市場仮説が立てられた理論上のポートフォリオとの矛盾の一つの説明は、近代のポートフォリオが、理論上の例よりもはるかに大きな規模及びはるかに大きな複雑性レベルで動作することである。効率的市場仮説及び資本資産評価モデルに基づく初期の理論モデルは、個々の証券を使用し、1桁及び2桁台の前半である数の証券からなるポートフォリオ内の多様化を記述する傾向がある。基本的な論文の多くは、1974年の従業員退職所得保障法(ERISA)による個人退職勘定(IRA)の作成及び1976年の最初のインデックスファンドの導入に続く1980年代及び1990年代のミューチュアルファンドブームの前に書かれた。例えば、Journal of Financeで公開されたポートフォリオ選択についてのマーコビッツの論文は、1952年に書かれた。1952年にニューヨーク証券取引所(NYSE)により行われた最初の株主調査によれば、650万人のみの米国人がそのときに普通株を所有し(米国人口の約4.2%)、それぞれが平均で4株を保有していた。シャープの論文「A Simplified Model for Portfolio Analysis」は、1963年に書かれ、シャープの書籍「Portfolio Theory and Capital Markets」は1970年に書かれており、ミューチュアルファンドブームがERISAにより生まれ、グローバリゼーション及び近代技術が出現し、個人投資家が揃って数千もの証券を一度に保有することを可能にする上場商品が開発され、又はそのような大きなファンドの管理に関連する独自の問題を機関投資家が広く認識するかなり前である。
近代のポートフォリオは、まとめて数兆ドルを管理する。米国ミューチュアルファンドへの総投資額は、2012年で13兆ドルであった。比較的非流動的なポジションを回避しながら非系統的なリスクへのエクスポージャーを低減するために、ポートフォリオは、多様なリスクグループでの数千の証券を必要とする。ポートフォリオ理論ははるかに小さな規模のポートフォリオ向けに開発されたため、この規模で、選択及び重みをガイドする適格な金融理論がなく、効率的なポートフォリオを構築することは難問であった。非常に大きな機関による今日の投資の絶対規模は、上述した80年代及び90年代のミューチュアルファンドブーム以来、指数的に成長した。加えて、証券の基本的な母集団の不均一性及び複雑性も増大した。この多様性及び相互関連性は毎年増大している。企業のこのポートフォリオに組み込まれる非系統的リスクをコントロールするニーズも毎年高まっている。
今日の複雑な異種類のグローバル市場での全てのタイプの証券の系統的な比較及び文脈化を可能にする枠組みが必要とされる。特に、今日の複雑な異種類のグローバル市場での全てのタイプのエクイティの系統的な比較及び文脈化を可能にする枠組みが非常に必要とされる。経済情報及び金融情報を編成するシステム手法は、これらの活動に関連する膨大なデータを相互に関連させ、経済及び金融の相互従属性を分析できるようにすることにより、これを達成する。
加えて、マーコビッツ及びシャープの手法及び基本原理を今日の大規模ファンドの複雑性に適用することにより、今日の企業の複雑性並びに今日のファンドの増大し続ける規模及び多様性に対処する投資証券のポートフォリオを構築する新しい規範的な方法論が必要とされている。
ポートフォリオ構築への幾つかの努力は、企業を分類する既存のシステムに頼ることにより、複雑な異種類のグローバル市場に対処しようとする。世界産業分類基準(GICS)等の現在の分類システムは、複雑でグローバルに相互関連する多数のエクイティに対して描かれるこれらの大規模な近代の投資手段の潜在的に効率的なポートフォリオの新しいモデルの構築に適さない。NAICS又はGICSは、固定された階層での企業のポジションにより企業を関連付ける。固定されたNAICS及びGICS階層には2つの大きな制限がある:1)共通の親を有さないいかなる項目も非関連であり、階層内の用語を使用して比較することができず、2)親を共有するいかなる項目も、GICS又はNAICSがそのグループをラベリングするために使用する用語に沿ってしか比較することができない(グループの名称が、グループを分ける用語を示す限りにおいて、例えば、「消費者」vs「商業的」は顧客ベースに関連し得る)。
これらのシステムは、金融の基本論文と同様に、大きなデジタルデータベースの出現前に作られ、デューイ十進分類法及び標準産業分類システム等のその当時の枠組みの後にモデリングされている。それらのシステムは、各エンティティが1つの親を有し、その親が1つの親を有する、以下同様である固定された階層に頼る。各親は記述を有するが、ある親の下のエンティティを別の親の下のエンティティに関連付けられるようにする特定の属性の概念を有さない。
データ構造においてある親の下のエンティティを別の親の下のエンティティに関連付ける能力がない場合、企業がエクスポージャーされる多変数リスクを理解することは難しく、ひいては大きなポートフォリオ又はインデックスでどのくらいの証券が同様のリスク又は関連するリスクを共有し得るかを理解することは難しい。現在の分類システムの欠点は、今日の企業の複雑性並びに今日のファンドの増大し続ける規模及び多様性を考えると、ますます明白になりつつある。時価総額加重戦略での最大のリスクの多くは、単一リスクエクスポージャー、バブル、又は巨大な非系統的価格補正のコントロールがないことから生じるが、これらの問題に系統的に対処するツールは現在、限られている。したがって、これらのツールを提供可能な現在のデータ処理と、それぞれの効率を評価し、規範的事例についてテストする複数の異なるポートフォリオを構築する能力とにより可能になる多変量属性駆動分類システムが必要とされる。
ベンチマーク
証券及び証券についての情報の編成に使用されるシステムに加えて、近代のポートフォリオ構築は、進化が遅いプロセスの別のステップ:パフォーマンスが比較されるベンチマークという問題を抱えている。経済及び金融の他の分野では、ベンチマークの役割は十分に確立されている。中央銀行は慣習的に、インフレ目標を使用して、政策を導き、インフレ目標は、価格変化の予測可能性を増大することにおいて有益であることが証明されている。これは、消費者、商人、及び投資家が、短期的〜中期的価格変化で高度の確実性をもって消費、節約、及び投資を行えるようにした。国の経済閣僚は慣習的に、将来の年換算GDP成長を計画し、それを達成しようとし、多角的な組織、銀行、及び投資家は、国の経済が健全であるかのインデックスとして将来の年換算GDP成長に頼る。
企業金融では、株式公開企業は定期的に、アーニングスガイダンスを発行し、四半期収益目標を設定し、CFOの主な役割は四半期収益目標を達成することである。企業は、収益目標を基準として評価され、役員会及び金融アナリストによりそれらに対して責任を問われ、収益の小さな未達であっても往々にして、株価の急落に繋がる。CFOはまた、エクイティでの目標リターンを果たすことも期待され、これは、資本構造では債券よりも下位であるため、所与の企業でより高い資本コストを有し、企業が発行する債券よりも高いリターンを有するべきである。各事例で、近代の技術により、各意思決定者は、将来の経済及び金融結果をより正確に予測し、リスクをコントロールし、高度の予測可能性をもってベンチマークを達成することが可能になった。
しかし、ポートフォリオレベルでは、エクイティベンチマークに対して同等の責任はない。エクイティ投資は、ポートフォリオレベルの債券投資よりもリスクが高いため、全てのエクイティインデックスは、長期社債に対する一貫したプレミアムを獲得するよう努めるべきである。全ての企業が債務よりも高いエクイティコストを予期するのと全く同じように、全てのエクイティ投資家のインデックスは、投資家が投資する企業のように、企業の債券発行よりもむしろ企業のエクイティに投資する場合、より高いリターンを期待するはずである。大集合の証券の統計学的属性により、投資家は、インデックスポートフォリオにおいてこのリスクプレミアムを更にいっそう一貫して見ることを予期するはずである。このリスクプレミアムは、ポートフォリオレベルで実現されるはずであり、エクイティインデックス投資家は、構成グループの長期社債リターンに一貫して打ち克つよう努めるはずである。
資本資産評価モデルは、アルファという用語を使用して、ベンチマークの平均を上回るパフォーマンスを説明し、企業の観点から、アルファの生成は、リターン予測を打ち負かすことを伴う。任意の所与の企業では、エクイティプレミアムは、所得推定の達成及び好調な借り入れ金利と釣り合う。同原理は、ポートフォリオ及びインデックスレベルで当てはまるはずであり、エクイティのポートフォリオでの投資家は、所与の構成グループの債券の平均借り入れ金利よりも高いリターンを期待するはずである。インデックス又はポートフォリオが、理論により予測されるパフォーマンス目標を達成しない場合、そのターゲットをより一貫して、且つより予測可能に実現する新しい方法論が必要とされる。
S&P500は、エクイティベンチマークとして広く受け入れられているが、リスクコントロールがなく、理論モデルにより予測されるよりも高いボラティリティを示し続けている。S&P500は、基本金融理論及び資本価格決定モデルにより予測されるリターン率を達成することができない。それにも関わらず、S&P500の方法論は、開始からあまり変わっておらず、近代の技術のツール及びデータ分析を十分に利用して、リスクをコントロールし、より予測可能で確実なリターン率を達成することに失敗している。したがって、エクイティベンチマーク及びエクイティベンチマークの標準を構築する方法の再構築が必要とされる。
複合企業
企業は、親会社を通して、複数の独立して運営され、多くの場合、機能的に非関連のビジネスを獲得し管理することを含む複合形態を通して企業レベルで多様化を達成しようとしてきた。複合企業の所有者は、同じ企業構造下の比較的相関しない収入の流れを編成することにより、様々な産業においてビジネスサイクルに関連付けられた所得のボラティリティを低減しようとし、所有者によっては、調達、ブランディング、マーケティング、及び販売での相乗効果を通してコスト削減も達成し、複数のセクタにわたる利益を集約することにより、特定の産業での拡大及び統合への反トラスト制限を回避しようとした者もいる。
複合企業は、長期高度経済成長を辿った特定の裕福な国々−−1960年代に米国、1980年代に日本、及びより最近になって韓国−−で大きな人気を享受したが、高所得市場では大方、人気を失った。持株会社、すなわち親会社レベルでの余分な管理職層及び十分な産業専門家の不在は、しばしば複合企業を複雑すぎて効率的に管理できないようにした。
より最近、非公開株投資会社は、往々にして広範囲の産業において成熟したビジネスを取得し管理することにより、複合企業の経営者と同様の目的を達成しようとした。そのような会社により課される多額の料金は、通常、管理される資本の2%及び取引固有の料金に加えてベンチマークを超えるリターンの20%を含み、高リターンを投資家に生み出すグループとしての能力を損なってきており、一方、他の会社は、複合企業が直面した同様の難問に起因して沈没し、潜在的なマーケティング、販売、及び運営の相乗効果を十分に利用することに失敗したか、又は不況中に大きな損失の一因となった過剰なレバレッジを発生させた。
非公開株投資会社によっては、非常に強いパフォーマンスを一貫して示してきたが、大半は、規制制限により一般人はアクセス不可能な限られたパートナーシップであり、運営、戦略、及び投資に関する情報は大方、不透明であり、往々にして入手不可能である。これらのファンドでの透明性及び流動性の欠如並びに完全に異なるセクタにわたりビジネスを管理することに関わる難問は、これらの会社を拡大するキャパシティを損なってきた。現在、最大の古典的な投資会社はそれ自体、グローバルな未公開株式産業を組み合わせた全体よりも多くの資本を管理している。
ボラティリティ
価格決定でのボラティリティとは、価格の変動を指す。ボラティリティは、ポートフォリオパフォーマンスにおいて重要なファクタであり、これらの価格変動は、ポートフォリオ成長での障害を生み出す恐れがある。例えば、日次ボラティリティは、レバレッジされた上場投資信託のリターンに損害を与えることが示されている。ポートフォリオレベルでのコントロールなしの投資証券でのランダムな動き、特に予測不可能なイベント又は非系統的なバブルの出現により生じる大きな下方への動きは、リスク及び流動性調整リターンを下げる。これらの場合、ポートフォリオ及びその構成投資証券が前に存在していたレベルに立ち直る期待はあるとしてもごくわずかである。これらの両方の場合、影響を受けている証券は、高値すぎたという新しい情報又は急な市場認識により価格改定されている。
ポートフォリオへのボラティリティの影響を低減するために、様々な加重方式が投資産業で提案されてきた。例えば、米国特許第8,306,892号に記載された一方法は、時価総額、国内総生産、及び地理的領域に基づいて重みを計算することにより動作する。米国特許第8,131,620号に記載される別の例では、証券のポートフォリオでの重みは、時価総額及び配当利回りに基づく。多くの他のポートフォリオ加重方式が存在する。しかし、これら加重方式のいずれも、上述したような従来技術のポートフォリオ理論の欠点に十分に対処しない。米国特許第8,005,740号に記載される等の幾つかの例は、証券母集団の重み付けに会計ベースのメトリックを使用する。
従来技術によるポートフォリオ構築では、証券のランダムグループは、期間毎に上下両方の大きな価値スイングの期間を有する可能性が高い。証券のランダムグループでの価値のこれらの巨大なスイングは、会計属性又は「成長」株若しくは「バリュー」株といった名称等の変数に起因していないことがある。価値スイングは、例えば、長い間、特定の商品であった企業により、その商品が価値を急に失う場合;需要を満たしていない企業若しくは産業の製品に対する需要の見通しの過度な盛り上がり;競合他社が利用可能な実際のコストが変化する場合、長期固定費契約;特定の資産が価値を失う場合、製品混合内のその特定の資本の過剰な加重;又は他の特異な理由により生じ得る。
明らかにランダムなバブルには多くの理由がある。幾つかの場合、系統的又はブロードマーケットバブルであり、他の場合、大方、構成グループ(資産クラス又は産業等)に制限される。1990年代後半のインターネットバブル等の、インデックス及びポートフォリオリターンにあまりに深刻に影響したため系統的に見えるが、非系統的である特定のイベントが存在する。いずれの場合でも、バブルが弾けた場合の投資家のリターンへの影響は、ポートフォリオバイアスと、バブルが弾けることにより特に影響を受ける構成要素への過剰エクスポージャーとの結果として、極めてネガティブであり得る。
金融理論でのランダムウォーク仮説は、エクイティベースの投資証券でのボラティリティ及びリターンの見掛けのランダム性に対処することができないことを表す。この仮説は、効率的市場において、エクイティベースの投資証券の大きなランダム選択が、税金及び料金の調整前に、エクイティベースの証券の積極的に管理される選択と同様のパフォーマンスを示すことを暗に示す。ランダムウォーク仮説は、インデックスファンドの増殖及び学界による受動的なインデックスファンドへの幅広い支持の基本的な理由である。論理的に極端に解釈されるこの仮説は、銘柄リストにダーツを投げている目隠しされた猿が、専門家により選択されたポートフォリオと全く同じように役立つポートフォリオを選択することができることを示唆する。
多くの異なる加重戦略が、エクイティベースの投資証券でのランダムボラティリティのこの問題に対処するために提案されてきた。これらの受動的な総額及び同等の多数の企業を追跡する債券インデックスへの均等加重インデックスの最近の平均を下回るパフォーマンスは、これらの受動的なインデックスが同じランダム性仮説を続けて支持することを強調した。
証券の大きなポートフォリオのリスク管理での主な問題は、既存のシステムで、同種の部分母集団を定義する枠組みなしで、これらのタイプのイベントの発生をコントロールすることができないことである。ポートフォリオが共通のバブルリスク又は破産リスクを有する証券又は証券のグループを不注意で過剰に加重する場合、リターンは、ポートフォリオ内の比較的少数の証券により著しく影響を受け得る。非系統的なバブル及び破産には、特定の投資証券に関連付けられた産業、企業、又は資産の非系統的ファクタが関連付けられる。幾つかの場合、特定の非系統的変数への過剰加重は、ポートフォリオに大きなマイナスの影響を生じさせた。これは明らかに、インターネットバブルの場合であった。暦年2000年、時価総額加重型S&P500(登録商標)は、9.09%下がった。その年、49.8%下がった16の銘柄があり、一方、市場の残りは4.28%上がった。インデックスを追跡するファンドへの投資家にとって不都合なことに、これらの16の企業は、全て情報の移動、記憶、又は処理のビジネスを行っており、全体ポートフォリオの24.8%を構成していた。これらの選択証券の平均を下回るパフォーマンスは、土台をなすインデックスへのコントロールがないことにより、インデックス及びインデックスにベンチマークされたファンドの数兆ドルに不均衡な大きな影響を及ぼした。
ポートフォリオリターンを改善する従来の努力は一般に、少なくとも3つの問題があるように見える:1)グループの準最適な数、2)各グループが予測可能なグループ固有の方法で動作することを保証するために、グループ内の共分散又はグループ間の相関をコントロールする能力が不十分である、並びに3)全体経済にわたり適用可能であり、全てのグループを互いに関連付けることができる系統的な方法でグループを定義する方法がない。証券の既存の大規模異種インデックス及びポートフォリオは、構成グループへのコントロールを欠き、時価総額加重も、加重も、証券の母集団内のポートフォリオレベルでのグループ固有のリスクの影響を低減することができない。
共分散及び相関
金融理論は、個々の証券のリターン及び分散の予測において大きなブレークスルーを起こしたが、マーコビッツモデルへの必須入力である対毎の相関又は証券間の共分散の信頼できる指標を見つけることにおいては、進歩は殆どなかった。1973年、金融経済学者であるEdwin Elton及びMartin Gruberは、定量的解が何故、規模を拡大して予測可能である可能性が低いのかに対処し、200の銘柄の中から効率的なポートフォリオを得るために、19,990の相関係数を生成する必要があると述べた。
相当エクイティ母集団の各構成要素の数学的分析に十分に精通し、定量的解を近似することができるいかなる個人も、金融機関に存在する可能性がかなり低いため、一般的に適用可能であり、十分に説明的な指標を見つけるには、制度的障害もある。Elton及びGruberは、各アナリストが、機関が興味を有する銘柄の部分集合をフォローするため、金融機関の証券アナリストが、銘柄の全ての関連する対間の相関係数の推定を生成できるようにする非重複編成構造はないと結論付けた。
証券のパフォーマンスがどうであるかにおいて相関の信頼できる指標がないことに対処するために、資本資産評価モデル(CAPM)等の従来のモデルは、全ての残余の対毎の相関がゼロであると仮定する。すなわち、各証券が、市場全体との共変動を超えるいかなる他の証券への関係も有さないと仮定される。この仮定はリアリズムを欠き、ゼロ相関についての単純な尤度比検定が、0.000001有意水準でゼロ残余対毎相関のヌル仮説を拒絶する。
Elton及びGruberは、単純に、単一の非ゼロ対毎相関をポートフォリオ全体にわたり割り当てると仮定することにより、CAPMを改善することができることを示すが、この手法の深刻な制限を認めている。上述した難問及び規模を拡大して共分散問題に対処する十分に確立されたフィールド固有の枠組みの欠如により、問題は解かれないままである。近代のポートフォリオの増大しつつある規模、複雑性、及び異種性は、この難問をより深刻にした。
相関の純粋に定量的な手段は、それらが最も必要であるとき:バブル中、クラッシュ中、及び市場ボラティリティが高い他の期間中、これらの手段が過去の最頻値から遠くずれたとき、正確性が最小であり、精密予測が最小であることを証明している。定量的な過去の共分散に基づいて主に多様化させようとした投資家は、近年の市場ボラティリティ期間中、桁外れの損失を被った。
ファクタモデル
CAPM等の資産価格決定モデルは往々にして、証券、証券のグループ、又はポートフォリオのパフォーマンス特徴を正確に説明又は予測することに失敗してきた。これらのモデルは、証券価格リターンを操ると信じられている非常に少数のファクタを分離し、それらのファクタが純粋に定量的に特定可能であるという前提で予測される。
CAPMは、証券のリスクフリー率、市場リターン、及び特異リスクに頼り、換言すれば、市場の全ての証券に共通する1つのファクタFがあり、1対1の対応性で、1組の証券s1,2,…,nに精密にマッピングされる1組のファクタf1,2,…,nが存在し、これらのファクタ及びそれらの重みが基本的に、経時安定であり、これらのファクタ及びそれらの重みの間の関係が全体的に未知であるという仮定(他の仮定の中でも特に)を前提とする。
ファーマ−フレンチの3ファクタモデルは、上述したファクタにサイズ及び株価純資産倍率を追加し、一方、彼らの仮定した5ファクタモデルは、2013年11月時点で、収益性及び資産成長も追加しており、前のモデルを改善しているようにはまだ見えない。(Eugene Fama及びKenneth French「A Five-Factor Asset Pricing Model」研究成果報告書、2014年9月)。Carhartの仮定した4ファクタモデルは、モメンタムを3ファクタモデルに追加する。(Carhart, M. M.「On Persistence in Mutual Fund Performance」The Journal of Finance 52: 57-82(1997))。Tobias Adrian、Emanuel Moench、及びHyun Song-Shinは、エクイティ及び債券価格に対する非銀行系金融機関での総合ブローカーディーラー資本構造及び資産成長の系統的な影響を提示する。(Tobias Adrian、Emanuel Moench、及びHyun Song-Shin「Financial Intermediation, Asset Prices, and Macroeconomic Dynamics」ニューヨーク連邦準備銀行、2010年)。Andrew Lo及びAmir Khandaniは、一般市場ボラティリティ及び商品価格等の共通ファクタを追加し、流動性ファクタの関連性が低い場合、混乱が殆どない期間中、開発された市場での大型株及び中型株の研究において不当に無視された流動性を証券レベルでの追加ファクタとして強調する。(Andrew Lo及びAmir Khandani「Illiquidity Premia in Asset Returns」下書き論文、2009年6月)。
まず、系統的及び特異的以外のあらゆるファクタ若しくはリスク又は様々な特異性ファクタ若しくはリスク間の関係、及び金融の主要パラダイムの多くが公式化された場合の計算力の欠如の識別に失敗した定量的分析にフォーカスする方法論は、ポートフォリオ及びインデックス構築を、証券価格リターンの全ての決定要因が、a)市場全体のあらゆる証券に精密に同じように影響するか、又はb)どんな方法でも市場全体内の1つのみの証券に影響するという仮定を前提とすることに導いた。この支持できない仮定は、効率的なポートフォリオ及びインデックス構築を極めて難しくした。
規模の問題
複数の理由により、上述した問題は、証券の大規模ポートフォリオで特に深刻である。規模拡大での管理が困難な様々な理由を以下に提供する。
(a)所有への定款限度:多くのファンド及びファンドマネージャの場合、企業が所有することができる割合に限度がある。例えば、米国公開株式の持ち株の5%を取得しようとする任意のファンドの場合、13−D申告及びより広範囲の規制監視が必要とされる。多くのファンドは、その閾値を超えることはなく、又は超えることができない。
(b)所有への流動性制限:ファンドが個々の証券を多く所有するほど、特に大量保有の場合、一般に販売するのが難しくなる。その影響は往々にして、流動性の高い証券での小額ドル価値持ち株の場合は些細であるが、より大きな持ち株又は比較的流動性が低い証券の場合は大きくなり得る。
(c)大きなファンドは、ポートフォリオの記入に多数の証券を必要とする:上記識別されたファクタ及び他の実際問題に起因して、大きなファンドは、流動性及び所有問題に起因して、投資する多数の企業を必要とする。経済にわたり、企業間には多くのリンクがあり、評価段階の企業の数が多いほど、追跡が難しく、リンクを見逃し、リンク見逃しから生じるリスクを見逃す。
(d)大きなファンドは、証券の選択制限に直面し得る:上記識別されたファクタ及びはるかに多くの実際問題に起因して、大きなファンドは多くの場合、大企業又は他のファンドに不均衡に投資する必要がある。このグループ内の利用可能な企業は経時変化する。加えて、これらの証券は、可変重みを有し、任意の所与の時点でどの企業がどのカテゴリに存在するかに応じて異なって集約される。
(e)地理的変動:経時変化に加えて、この産業、セクタ、又は企業選択は地理により変化し、証券から構成される大きなポートフォリオ、インデックス又はファンドでは、非限定的な例として、資産、運営、及び製品の地理的エクスポージャーの特定は、従来技術の方法を使用して実行不可能である。セクタ差別化は、製品を促進する土台をなす通貨よりも地理間の価格移動のより大きな原因であり得る。例えば、米国証券のポートフォリオは多くの場合、技術株において、欧州又はラテンアメリカの証券のポートフォリオよりも重く加重される。欧州及びラテンアメリカは、製造及び金融において比較的重い。
ファンド、インデックス、又はポートフォリオマネージャの標的が、通貨差別化である場合、これらのセクタ変動をコントロールすることが重要である。任意の所与の時点及び任意の特定の地理又はカテゴリで存在する異なる潜在的リスクグループを理解するのみならず、現在既知又は従来既知の技法を使用してこれらのリスクをコントロールすることは、困難である。
(e)属性及び過度集中リスクは多次元的である:単一の属性及び複数の属性は、個々の企業でのリスクの区別に有用であるが、個々のレベルで明らかな属性は、大きな分類システムでは失われる。これらの様々な、しかし重要な証券価格リターンに影響する属性は多くの場合、大規模ファンドでは1つの技術メタカテゴリに集約される。現在のシステムに存在するカテゴリは、グローバルベースで標準化される傾向があり、各メタカテゴリを特徴付けるために集約されたこれらの属性間の差別化は可能ではない。リンクされた複数属性リスクを表すことができないことは、既存の大規模投資ポートフォリオにとって大きな制限である。
ポートフォリオ、特に大規模ポートフォリオがよりよくコントロールされず、企業間のリンクが上手く理解されない場合、非系統的イベントは系統的影響を有するように見え得る。非系統的イベントの例を以下に提供する。既知の既存の分類システムは、証券の大規模ポートフォリオの構成要素のボラティリティの系統的影響の土台をなす統計的原因に対処しない。しかし、コントロールを改善すれば、非系統的イベントの影響は制限することができる。
詳細な説明
定義
投資証券:本明細書で使用される場合、投資証券は、非限定的な例として、会社(株式)、商品、又は資産の集まりにおいて所有ポジション;発行者(債券)の資産により直接若しくは間接的に担保される会社体、多角体、若しくは行政体等の機関との証券化債権者関係;オプション又は他のデリバティブ商品により表される購入、販売、若しくは所有の潜在的な権利;非限定的な例として、エネルギー、森林、及び貴金属が挙げられる商品又は実物資産の担保権;非限定的な例として、ファンド、上場投資ファンド、上場投資商品、若しくは仕組み商品を含む、1つの証券にプールされた他の複数の証券のグループ;又はそれらの任意の集まりを表すことができる金融商品として定義される。証券は、経済エンティティに関連する一種の金融価値を表す代替可能、譲渡可能な金融商品であり得る。証券を発行する企業又は経済エンティティは、発行者として知られる。証券価値の値は、証券のタイプ、発行者との関係のタイプ、及び証券に直接又は間接的に関連付けられた資産及び負債のタイプに基づくことができる。
経済エンティティ:本明細書で使用される場合、経済エンティティは、幾らかの容量で、実際又は仮想の商品又はサービスの製造、配布、取引、又は消費に積極的であれ能動的であれ関わる。非限定的な例としては、経済エンティティは、会社、企業、エンタープライズ、ビジネス、ワークグループ、部門、労働力、入力、出力、リソース、活動、機能、プロジェクト、製品、資産、負債、商品、通貨、輸入、輸出、コミュニティ、仕事、作業者、個人、行政体、政府間組織、多角的組織、非政府組織、ソーシャルエンタープライズ、チャリティ、非営利、又はそれらの任意の集まりであり得る。非限定的な例として、経済エンティティは、金融目的、環境目的、社会的目的、環境目的、又はそれらの何らかの組合せを追求し得る。
機能属性:投資証券により表される経済エンティティには属性を関連付ける事ができ、又は投資証券により表される経済エンティティは、属性を有することができる。機能属性は、入力を出力に変換するプロセスにおける経済エンティティの役割を特徴付ける。データベースシステムは、エンティティに関連付けられた複数のタイプの属性に対して動作することができる。非限定的な例として、データベースシステムは、(a)相対的、及び/又は(b)機能的、及び/又は(c)文脈的、及び/又は(d)絶対的である属性のクラスに対して動作することができる。相対的属性は、例えば、構文属性、地理的、時間的、スコア付けシステム、高/低ボリューム証券又は成長/有価証券との名称であり得る。
幾つかの場合、属性は、証券に関連付けられたエンティティに関連する属性を包含し、それに対応して、証券自体の属性を除外するものとして定義することができる。それらの実施形態では、データベースシステムは、エクイティ、債券、又はデリバティブ等の投資証券のタイプ及び選好、満期、デュレーション、又は行使価格等の投資証券の特徴に関連する属性を特に除外するよう属性を定義するように構成することができる。これらの構成では、包含される属性は、証券自体にではなく、投資証券が関連付けられた経済エンティティに関連するため、それらの除外された属性は、機能属性であると見なされない。
幾つかの実施形態では、機能属性は、入力、出力、又は入力を出力に変換する機能に適用することができる。他の実施形態では、機能属性は、活動、リソース、システム、サブシステム、複合、又は要素に適用し得る。非限定的な例として、機能属性のタイプは、構文属性又は意味的属性であることができる。機能属性の例として、非限定的な例として、(a)投資家に関連する属性(例えば、「機関」対「非認可機関」)、(b)企業に属する資産の属性(例えば、製造企業の「アウトソーシング」対「インハウス」)、(c)製品に関連する属性(例えば、「原材料」対「単純な化合物」)、(d)顧客に関連する属性(例えば、「ビジネス」対「消費者」対「政府」)、及び(e)サプライヤーに関連する属性(例えば、「問屋」対「小売」)を挙げ得る。システムは、様々なタイプの属性の任意の組合せを認識することができる。幾つかの属性は、母集団に相対した品質及び機能的品質の両方である品質を有し得る。
幾つかの実施形態では、機能属性は、会計ベース及びパフォーマンスベースの属性を除外するように定義することができる。幾つかの実施形態では、機能属性は、投資証券が関連付けられた土台をなすエンティティ又は資産の品質、特性、性質、又は固有の特徴であることができる。機能属性は、非限定的な例として、(a)製造又は輸送等の企業が何をするか、(b)車、コンピュータ、又はカウチにより提供される特定の有用性等の企業製品の側面、(c)消費者販売又はビジネスインテリジェンス等の企業の消費者が何をするか、(d)顧客の顧客が何をするか、(e)企業の製品を提供するために企業が使用する製品又は材料、(f)企業が運営し得る多変量産業又は産業セグメント、(g)統合、非統合、フォワード統合、バックワード統合、又はネットワーク化等の企業のビジネスの構造、(h)企業の判断及び戦略を含め、企業の管理に基づくリスク、(i)企業の内部運営に基づくリスクを含め、経済エンティティの価値連鎖全体及び構造全体を通しての関係を定義し得る。
経済システム内のリンクの大部分は、非限定的な例として、企業のサプライヤー、製品、産業、運営、及び地理的場所に関連付けられた非系統的機能属性に起因する。そのような共有属性又はリンクの包括的な認識なしでは、多数の証券を有するポートフォリオは非常に容易に、非系統的リスクカテゴリに過剰に集中することになる。
任意の所与の時点で、これらの属性のいずれか1つ又はこれらの属性に関連する産業イベントは、これらの属性を有するエンティティに関連付けられた証券に関連付けられたリスクに影響を及ぼし得る。異なる潜在リスクグループを理解し、それらをコントロールすることは、機能属性の高信頼性の有効なシステム及び様々な属性をコントロールするための層化又はセグメント化複合アーキテクチャの両方なしでは難しい。
機能属性は、構文的又は意味的に構造化することができ、機能属性は、米国特許出願第14/216,936号に記載の方法を使用して、自然又はシンボルのリレーショナル言語でフレーム化することができ、この特許出願の内容は参照により本明細書に援用される。複数の属性の任意の組合せは、複合属性として形成することができる。複合属性は、新しい単一の属性として定義することができる。
層化複合ユニット:本明細書で使用される場合、層化複合ユニットは、1)1つ又は複数の属性により定義される親グループであって、親グループの全てのメンバは、親グループの定義に使用される属性を共通して有する、親グループと、2)親グループの子及び/又は互いの兄弟として見なし得る、親グループのうちの少なくとも2つのサブグループとを含む投資証券の層化集合として定義される。サブグループの全てのメンバは、そのサブグループ及びその親グループの定義に使用される属性を共通して有する。任意の層化複合ユニット及びその構成サブユニットは、その親ユニット又はサブユニットのルールに従う任意の数の他のサブユニットを含むことができる。幾つかの場合、層化複合ユニットは、親グループ及び2つのサブユニットのみで構成し得る。他の場合、層化複合ユニットは、元の親がサポートするサイズ及び多様性と同数の多くの部分で構成し得る。図4を参照すると、層化複合ユニットは要素1210、1230、及び1235を含むことができる。
セグメント化複合ユニット:本明細書で使用される場合、セグメント化複合ユニットは、1)1つ又は複数の共有属性により定義されるセグメント化グループ、2)より大きなセグメント化グループの少なくとも2つのサブセグメントであって、各サブセグメントは、互いと及びより大きなセグメントグループと共通する少なくとも1つの属性を共有する構成証券を含む、少なくとも2つのサブセグメントを含む証券のセグメントとして定義される。幾つかの場合、セグメント化複合ユニットは、より大きなセグメント化グループ及び2つのサブセグメントのみで構成し得る。他の場合、セグメント化複合ユニットは、より大きなセグメントがサポートするサイズ及び多様性と同数のセグメントで構成し得る。証券は、全体的又は部分的に、1つ又は複数のより大きなセグメント化複合ユニットの構成要素とすることができる。図4を参照すると、セグメント化複合ユニットは要素1205及び1210を含むことができる。
層化複合ポートフォリオ:本明細書で使用される場合、層化複合ポートフォリオは、少なくとも2つの層化複合ユニットを含むものとして定義され、ここで、複合ユニット内の親の属性は、1)親リスクグループが区別可能なリスクプロファイルを有し、2)リスクグループ内の投資証券を含むサブユニットが、層化複合ユニットとして形成されるようなリスクグループを表す。
セグメント化複合ポートフォリオ:本明細書で使用される場合、セグメント化複合ポートフォリオは、より大きな複合ユニットの属性が、1)より大きなリスクグループが区別可能なリスクプロファイルを有し、2)リスクグループ内の証券を含むサブセグメントが、セグメント化複合ユニットとして形成されるようなリスクグループを表す少なくとも2つのセグメント化複合ユニットを含むものとして定義される。
層化又はセグメント化複合ユニットの親又はより大きなグループ内にあることの他の資格がそれぞれあり得るが、複合ユニット親は、メンバと特定の共通属性又は1組の共通属性を共有するという条件を満たすことができる。複数の層化複合ユニットの親グループは、定義された異なるリスクが、層化複合ポートフォリオを構成する複合ユニットにより対処されるような複合ユニットのポートフォリオを作成するように定義される層化複合ポートフォリオを含むことができる。
ポートフォリオ:ポートフォリオは、本明細書で使用される場合、投資企業、機関、又は個人により保有される投資証券の任意の形態又は集まりであることができる。
リスクの概要
投資は、増価又はリターン及びこれらのリターンの潜在的なリスク又は分散の予期と共に行われる。2つのメトリックが結びついている:所与の流動性レベルで、予期されるリスクが高いほど、期待リターンは高い。換言すれば、他の全てが等しい状態で、リスクレベルが高いほど、より高いリターンレベルで補償されるべきである。リターンの確率は、所与の証券の結果の予期される分散に結びついている。証券に期待される実際のリターンは、市場条件、投資資本の所与の供給、又はインフレ若しくはデフレの予期を含む多くのファクタに左右され得る。例えば、企業が半導体ビジネスにいることを識別することは、区別可能なリスクである。さらに、必要とされる原材料及び顧客の識別情報と同様に、半導体のタイプ(例えば、ストレージ、処理、リンク)も重要である。
証券は、リターン特徴及び期待において様々である。特定のタイプの証券は、特定の企業での特定の所有ポジションを表す。債券、エクイティ商品、又はデリバティブ等の各タイプは、それ自体の特定の所有及び投資特徴を有する。証券からの期待リターンは、証券のタイプ、証券の特徴、及び証券により表される所有に相対する関連するエンティティの基本的業績に基づく。任意の証券では、期待リターン及び実際のリターンは著しく異なり得る。理論結果及び経験的結果も同様に、証券レベルでのずれが、投資等級国債等の比較的安全な債券商品よりもエクイティのほうがはるかに大きいことを示す。
投資証券の期待リターン率(及びボラティリティ)は、市場力及び特定の投資証券及びその基本的性質に結び付いた力の両方を含むファクタに依存する。市場力は、統計的であり、広いクラスの証券に影響を及ぼす。後者は、特定の各投資証券に特定且つ独自であり、特定の各投資証券及び証券グループの属性に結び付く。後者に結び付く投資証券リターンの分散は、異種母集団の多くのセグメント内で共有される特定の証券の属性に結び付く。
リスクには、証券が関連付けられたエンティティの品質又は属性を関連付けることができる。特定のビジネスのフロンティアの変更又は破産は、ビジネス自体の機能属性に関連する。これらは、ビジネス、その運営、その製品、その顧客、その顧客の顧客、供給の可用性、それらのサプライヤー又はそのビジネスの特定の資産若しくは負債の強度を含め、任意の数のファクタを含む。これらのことのいずれか1つ又はこれらのことの任意の組合せは、ビジネスの財産を変化させ、変化させるに当たり証券に関連付けられたビジネスの期待リターンを変化させる。
個々の企業に加えて、証券のポートフォリオは、特定の非系統的リスクに過剰にエクスポージャーされるか、又は過剰に集中する場合、これらの非系統的リスクにより影響を受け得る。ポートフォリオを有することの主な理由の1つは、1つの非系統的リスクがポートフォリオ全体の財産又は期待リターンを著しく変化させないように、独自又は異種の非系統的リスクを有する幾つかの投資に分散させることにより、非統計的リスクへのこのエクスポージャーを低減することである。この戦略は、比較的小量で比較的少数の個々の証券にわたりポートフォリオを多様化させることができる個人投資家にとっては比較的容易である。しかし、この戦略は、数十億ドル(又はドルに相当するもの)を投資する年金基金又は寄付基金等の大規模投資家には当てにならないことが証明されている。それらの大規模投資家は、任意の所与の時点で、数十億ドルの価値を表す数百又は数千もの証券に投資しなければならない。その規模の投資を有する投資家の場合、ポートフォリオ内の非系統的リスクファクタの影響の最小化が非常に難しいことが証明されており、大きな産業のバブルを過剰加重する傾向があり、テクノロジーバブル又は商品バブルの繰り返し及び大きな破産又はモーゲージ証券又はソブリン債等の金融商品の大きな格下げの引き続く過剰加重によりマイナスの影響を受ける。本明細書に開示される発明は、大規模ポートフォリオに不均衡にマイナスに影響を及ぼすこれらの非系統的ポートフォリオリスクを系統的にコントロールするポートフォリオ管理方法を提供する。
機能属性
機能属性は、本明細書に記載される多属性加重方式に使用することができる。本明細書に記載されるシステムは、投資証券に関連付けられた企業に1つ又は複数の属性を割り当てることにより動作することができる。本明細書に記載される方法は、計算デバイスで実施されて、関連付けられた企業、商品、資産、又は負債に関連する機能属性を使用して、投資証券のポートフォリオを部分集合にグループ化することができる。これらの属性は、倒産又は相場の下落等のイベントに関連付けられた特定のリスクのマーカーとして使用することができる。これらの属性により、ポートフォリオマネージャは、属性に従ってポートフォリオをグループに層化、セグメント化、又は細分することができ、各グループは特定の属性関連リスクを表す。層化形態で構築される場合、これらの親グループの子は、グループ間の固有のリスクの両方を有し、親と共通リスクを共有する。
ポートフォリオを層化又はセグメント化した後、重みをユニットに割り当てることができ、系統的に重みを再構成する計画を実行することができる。このようにして、ポートフォリオマネージャは、ポートフォリオ内の特定のリスクを理解し管理することができる。さらに、リスクレベルは、層化ユニットの重みを任意に設定することにより設計することができる。幾つかの実施形態では、マネージャは、プロセスの開始時、所望のリスクを決定し、これらを使用して別個のグループ及びサブグループのマルチレベル階層を形成し、次に、所望のリスク結果に従ってグループを加重することができる。他の実施形態では、グループを使用して、非階層セグメント、クラスタ、又はグループが形成され、次に、所望のリスク結果に従って加重される。
本明細書に記載される方法は、ポートフォリオ及びポートフォリオの構成証券の加重方式の計算及び実施を可能にし、各加重方式は、証券又はグループ固有の属性に基づく同じ証券のコントロールなしのポートフォリオのものとは異なる特定の性質を有する。より詳細に後述するように、本発明は、構成要素に構文的及び意味的に関連する1組の証券固有機能属性を使用して、機能属性に関連付けられたリスクの影響を低減する証券のポートフォリオを構築することにより、個々の証券リターンのランダム性のポートフォリオレベルの影響を低減する。それは、共通の属性により定義されるグループと、グループに関連付けられた属性を共有する特定の証券を含むグループとを表す母集団グループの被制御ポートフォリオにわたりコントロールする様式で、属性及び属性のリスクを層化しセグメント化することにより行う。
層化及びセグメント化
非統計的リスクをコントロールするために、ポートフォリオマネージャは、任意のポートフォリオに存在するビジネスリスクの特定の組をコントロールしなければならない。これらのリスクは、特に、企業関連、産業関連、製品関連、顧客関連、又はサプライヤー関連であることができる。ポートフォリオが大きくなるほど、ポートフォリオマネージャが特定の非統計的リスクへのポートフォリオのエクスポージャーを理解することは難しくなる。本明細書に記載されるリスクグループ層化の方法は、全体としてポートフォリオへの属性固有ボラティリティのマイナスの影響を低減する。
本明細書に記載されるシステムを使用して、特定のリスクグループの層化アーキテクチャ又はセグメント化セットを作成し、ポートフォリオ内の証券をこれらの層化又はセグメント化リスクグループに割り振り、計算されるか、又はユーザ提供の重みを識別された非系統的リスクに適用することにより、リスクグループへの所望のエクスポージャーを選択することができる。したがって、層化又はセグメント化を使用して、非統計的リスクへのエクスポージャーを統計的にコントロールすることができる。次に、これらのエクスポージャーは、これらの識別された非統計的リスクへのポートフォリオのエクスポージャーを適切な定期的スケジュールでリセットするリバランスルールを作成することにより、経時管理することができる。このようにして、1組の非統計的リスクへの大規模証券ポートフォリオのエクスポージャーを統計学的に特定し管理することができる。
システムは、コンピュータ生成リスクグループを生成するプログラマブル調整ガイドシステムと、特定のグループの属性に一致する証券をそれぞれ含むこれらのリスクグループのコンピュータ生成ポートフォリオへのコンピュータ生成リスクグループのプログラマブルアセンブリとを含むことができる。
1つ又は複数の共通機能属性を有する経済エンティティは、その属性又は1組の属性に関連付けられたイベントと相関する。相関のメトリックは、特定のビジネスでのその属性の重要レベルによって様々である。例えば、全てのネットワーク機器企業が同じ顧客を共有する場合、巨大なネットワーク企業であるCisco等の主要顧客の損失は、全ての企業に影響を及ぼすことになる。しかし、影響は、Ciscoが企業のビジネスの5%未満である場合よりもCiscoが企業の単独顧客である場合のほうが大きくなる。このように、属性により定義されるリスクグループへの企業のグループ化は、ポートフォリオマネージャが、特定の属性関連イベントと相関するグループ内の証券を編成、セグメント化、又は層化する方法を提供する。加えて、大半の属性は、より大きな属性グループの部分である。仮に大きな電気通信企業であるNortelが破産した場合、顧客としてNortelを共有する全ての企業は、ネットワーク機器グループの部分でもあり、そして、ネットワーク機器グループは通信機器グループの部分であり、そして、通信機器グループはより大きなデジタル技術グループの部分であり、これらは全て破産にエクスポージャーされる。このようにして、機能属性を使用することにより、ポートフォリオマネージャは、広いカテゴリ及び狭いカテゴリの両方により、及び個々の証券のパフォーマンスの特定におけるこれらのカテゴリの重要性により、証券をグループ化することができる。
内生的経済モデルは、リスク関連性質、品質、又は特徴を表す機能属性を特徴付ける。これらの属性を調整ベース又は順序付きタグ付けシステムに符号化することにより、コンピュータは、タグを特定のリスクに関連付け、これらの属性を共有する企業グループを生成することができる。これらのリスクベースのコンピュータ生成グループは、非限定的な例として、構成企業、他のグループ、他のタグ、又は他の個々の企業若しくは証券との相関についてテストし得る。反復プロセスにおいて、コンピュータは、このようにしてタグを使用して、様々なコンピュータ生成グループの統計的重要性又はコンピュータ生成グループから導出される独自のリスク特徴を有する証券のコンピュータ生成リスクによりコントロールされるポートフォリオの構築に使用される個々のタグをテストし検証することができる。さらに、本明細書に記載されるコンピュータ化システムを使用して、非限定的例として、統計学的コントロールグループの層化グループからなるリスク層化ポートフォリオを含め、グループの組立体を生成することができる。
層化又はセグメント化のプロセスは、1つ又は複数の投資証券を配置することができる部分集合(層又はセグメントと呼ばれる)に母集団を分割することを含むことができる。層化及びセグメント化は、母集団を部分又は部分集合に分割するのに使用されるため、ポートフォリオの統計学的管理に使用することができる。定義されたポートフォリオが割り当てられる定義された部分集合の作成により、統計学的方法を通して母集団結果へのコントロールを生み出すことができる。
適宜層化又はセグメント化された母集団は、その構成要素及び部分集合の重みが定義され、検定することができるため、コントロールグループと呼ぶことができる。任意の異種母集団では、母集団の部分集合が、母集団全体とは異なる特徴、性質、又は性質を有するランダム分散が存在する傾向がある。これらの異なる部分母集団の影響は、異なるように挙動することが予期される部分母集団に母集団をグループ化し、次に、各部分母集団の幾つかが、母集団全体の研究に使用されることを保証することにより、軽減することができる。例として、仮に作業者の生産高を研究していた場合、月曜朝の作業員が週の残り全体よりも効率的に劣ることを発見し得る。しかし、仮に年の20日の作業日のランダムサンプルであった場合、月曜日に向けて異常にバイアスされたサンプル集合をランダムに受け取ることがある。データセットは、作業員の効率が最低である一期間に歪められているため、これは作業員を代表するデータセットではない。このバイアスをなくすために、週の各日に1つの部分集合からなる5つの部分集合にわたる母集団集合を層化し得る。ランダムサンプリングは、各部分集合に等しい数の作業日を割り当てることを伴い、それにより、サンプル全体は5つの部分集合からなり、各部分集合は等しい数の日例を有する。このようにして、層化は、サンプル集合内のバイアスを制限し、代表的な結果の確率を増大させることができる。
層化は、1)母集団全体を表すバイアスのないサンプル集団を保証するか、又は2)特定のエクスポージャーを保証し、土台となる母集団を代表であることが望ましいが、必ずしもそうである必要はない結果の尤度を増大させるコントロールを提供する。前者の例は、社会科学での臨床試験又は実験においてである。それらの場合、実験者は代表的なサンプル集合を形成しようとし、代表的なサンプル集合に対して、仮定を変更して、仮定が被制御母集団にいかに影響するかを調べることができる。後者の例はリスク管理においてであり、リスク管理では、異なる母集団部分集合は、比較的非相関であり、高度に異なる発生又は変動を有するように設計される。その場合、統計者は、サンプル集合を比較的高い又は低いボラティリティを有する部分集合等の特定のサブクラスに向けて加重したい場合がある。両方の場合で、層化により、統計者は、実施中の層化モデルのタイプに基づいて、比較的予測可能な結果を有するサンプル集合を構築することができる。層は一般に、メンバの共有する属性又は特徴に基づいて形成される。これらの属性は、毛髪、皮膚、又は目の色、右利き又は左利き等の物理的に識別可能な属性に基づくことができる。加えて、属性は、母集団のサイズ、スピード、又は年齢等の相対的に定量的メトリックに基づくことができる。
投資証券に関して、投資証券の価値は、1)証券に直接又は間接的に関連付けられた資産、負債、又は運営のタイプ、及び/又は2)証券に直接又は間接的に関連付けられた資産、負債、入力、出力、製品、又は運営に関連付けられた特定の機能属性に直接又は間接的に関連することができる。
本明細書に記載される方法を使用して作成される複合ポートフォリオの総計期待リターンは、個々の各証券の期待リターン及び複合ポートフォリオ内でのその重みから特定することができる。複合ポートフォリオの総合予期ボラティリティは、予期されるボラティリティ、個々の投資証券の重み、及びこれらの個々の投資証券の互いとの対毎の相関から特定することができる。これにより、全体ボラティリティは、比較的高いグループ内相関及び比較的低いグループ間相関を有するグループにポートフォリオを層化又はセグメント化することによりコントロールし、低減することができる。
証券に関連付けられた定量的価値は、有意な定常性を示す可能性が高いが、定性的属性は経時にわたり変わらない可能性が高く、規模拡大では、パフォーマンス特徴に一貫性を持たせ、ポートフォリオ管理及びインデックス構築に役立つ。本明細書に記載されるデータシステムは、数十万の証券の構文的及び機能的タグ付けを可能にし、関連付けられた属性による大きな集合の証券の動的セグメント化及び層化は、このプロセスを可能にするにあたり有益である。非限定的な例として、証券を相関クラスタ、すなわち、リスクに対応する属性に基づいて形成されるグループに分割することにより、ボラティリティをコントロールすることができる。
構文属性
上述した属性は、合成ユニット及び複合ポートフォリオの構造を定義するシンタックスで表すことができる。構造は、構文ポジションに関連付けられたデータエンティティに関連する属性の識別を含め、シンタックス及び構造的ポジション又は座標の使用により定義することができる。構文タグは、構文ポジションを互いに関連付けられるようにする関係属性を有することができる。
本明細書で使用される場合、シンタックスは1組のルールを含み得る。構文ポジションは、1組のルールに基づいて有効ポジションとして定義することができる。非限定的な例として、シンタックスは、任意の次元数の座標空間内で表すことができる。
データベース内のシンボルはデータエンティティに対応する。幾つかの実施形態では、構文タグは、シンボル及びルールを関連付け、ここで、シンボルは辞書で構成され、シンタックスの原理に従ってシンボルを結合して、有効表現を形成することができる。構文タグは、シンタックス確立ルールセットに基づいて、シンボルでマークされたデータエンティティを他のデータエンティティに関連付ける。幾つかの実施形態では、構文タグ付けプロセスは、ドメイン固有情報を関連付ける手段を提供する。ドメイン内の情報をとり、ドメインにおいて関連するルールでタグ付けする。構文タグは動的であることができる。
幾つかの実施形態では、シンタックスを使用して、システムでの表現の有効性を評価することができる。データベース内のシンボルを使用して、データエンティティをマークすることができる。構文タグを使用して、シンボルと表現の有効性を評価するメカニズムとの関連付けをマークすることができる。タグは、シンボルと属性と特徴付けるルールとの関係に帰する構文属性タグを含め、複数のタイプであり得る。幾つかの実施形態では、構文タグは、シンタックス確立された原理セットに基づいて、シンボルによりマークされたデータエンティティを他のデータエンティティに関連付ける。非限定的な例として、構文タグ付けのこのプロセスは、ドメイン内、ドメインの部分集合内、又はドメインにわたる情報を関連付ける手段を提供する。
構文タグは、以下の性質のうちの幾つか又は全てを有することができる。
表現は、タグのラベルの組合せであることができる。幾つかの実施形態では、そのような表現は、BNF(バッカス標準記法又はバッカスナウア記法)表記又は同等のメタ表記で表現可能なシンタックスに準拠することができる。
シンタックスの2つ以上の要素からなる任意の有効表現又は部分表現は、軌跡を形成することができる。
ある範囲の潜在的な値を有するシンタックスの任意の要素は、全てのそのような要素に関連付けられた次元からなる離散多次元空間内の次元を記述する。
ある範囲の潜在的な値を有する要素を含むシンタックスの任意の表現又は部分表現は層化されることができ、その場合、表現又は部分表現は、多次元空間内の領域又は連続部分領域からなる次元を記述する。デフォルトとして、層化されるものとして示されるシンタックスの要素は、アーキテクチャ内の上から下への連続レベルとして、表現内のポジションに従って左から右に解釈される。
シンタックスは、連続特殊化を提供する座標を表すことができる:特殊化の程度はアーキテクチャの深度と共に成長する。シンタックスは、各レベルでステップ毎の直列化を提供することもでき、直列化の程度は、各レベルでの要素数と共に成長する。
幾つかの実施形態では、特殊化の各レベル及び/又は直列化の各程度で、シンタックス要素は、
a)アーキテクチャ内の親及び
b)同じシンタックス内の異なるアーキテクチャにわたる類似ポジション内の兄弟
の両方と近傍構文ポジションを共有する。
シンタックス要素は、特殊化ポジション又は直列ポジションのいずれかに基づいて、互いと比較的近い場合、近傍構文ポジションを有すると見なし得る。これらの関係により、構文ポジションにわたり値を比較することができる。このプロパティは、複雑な構造、母集団ソート、自動分類、並びに従来技術による時間的及び空間的分類システムとの統合を含むが、これらに限定されない適用分野をサポートする。
機能情報システム(FIS)は、ドメインについてのデータを編成する論理モデルとして、構文タグ付け及び軌跡の関連概念を利用するデータベースシステムとして実施することができる。FISの基本実施態様は、FISの構文用語のストアを有して、ドメイン内のデータエンティティのストアを強化することにより達成することができる。各データエンティティは、FIS内のロケーションへの参照を有することができる。これらのテーブル参照により、特定のポジションにある全てのデータエンティティを検索するとともに、システム内の任意のデータエンティティのポジションを検索することができる。
構文タグは、手動又は自動プロセスのいずれかを介して構造化データ又は非構造化データに割り当てられ、各データエンティティの一意の識別子を関連付けることができる。データエンティティの集合に区切られた周知の範囲のオブジェクト又はエンティティが関連付けられる場合、標準化識別子を含む辞書を任意選択的に使用して、データエンティティへの識別子の割り当てを促進し得る。
非限定的な例として、構文タグを使用して、ドメイン固有のデータエンティティの構文構成要素を表すことができる。構文タグは、特定のデータエンティティがいかに、互いに及び/又は特定のドメインに関連するかをユーザに示す情報の記録及び記憶に使用することができる。タグを使用して、どのデータエンティティが類似するか及び/又はデータエンティティが何故異なるのか及びどの程度異なるのかを特定することができる。
本明細書に記載されるドメイン固有のルールを使用して、ドメイン内のデータエンティティの構文構成要素を特徴付け、ドメイン固有構文タグの集合を加えることができる。ドメイン固有のルールは、ドメイン固有の構文ポジションに関連付けられた任意のドメイン固有のデータエンティティに割り当てることができる。割り当てられ、記憶され、検索可能になると、データエンティティはここで、構文タグ上で任意の値を共有する任意の他のデータエンティティと関連付けることができる。これは、例えば、広い値又は非常に具体的な値に基づいて情報をグループ化するのに使用することができる。値が広い場合、大きな集合の文脈内ではるかに小さな部分集合を作成する能力を提供する。他のドメインが同じシンタックスを共有する場合、タグを使用して、共有シンタックスに基づいて、あるドメイン内のデータエンティティを他のドメイン内のデータエンティティと比較することができる。
シンタックスのルールは、任意の数のファクタに基づくことができる。非限定的な例として、シンタックスのルールは、共通の時間順序、空間的順序、解剖的、形態的、生理学的、又は機械的順序に基づくことができる。ルールは、影響順又は起点順等の特定のドメインに特化されたエリアであることができる。ルールは実験することができ、ルールの有効性は、構文タグを使用してテストすることができる。各場合で、何らかの順序原理により影響される知識は、順序にルールを提供するシンタックスを有する。記録され、記憶され、検索可能になると、構文タグに基づいてデータエンティティを関連付けるプロセスは、異なるデータエンティティがいかに関連するかを定義する、確立されたルールに基づくことができる。このシステムは、任意のドメイン及び任意のシンタックスに適用することができる。そうするに当たり、このシステムは、任意のフィールドからの情報に次元を追加するツールを提供する。このシステムは、構文タグをレガシーコードに適用することにより、任意のフィールドからのレガシーシステムをこの枠組みに変換する手順を提供することもできる。
システム内の構文ポジションは、シンタックスルールに関連付けられた特定の属性を有する。例えば、ドメイン固有のシンタックスが時間ベースのシンタックスである場合、属性は時間的に関連し、空間ベースのシンタックスである場合、属性は空間的に関連し、又はシンタックスが機械ベースである場合、属性は機械的に関連する。シンタックスが順次である場合、属性は順次に関連する。シンタックスがネストされる場合、属性はネストルールに関連する。
幾つかの実施形態では、構文タグを作成するために、ドメインが定義され、次に、ドメイン固有のシンタックスが定義される。一実施形態では、システムは、ドメイン固有シンタックスの特定のルールが、ドメイン固有の構文タグで十分に表現されるように構成することができる。
構文タグ付けは、各データエンティティを共通構文タグの集合内の要素に割り当てることにより、データエンティティに共有属性をリンクする。構文タグは、構文関連性に従って、データエンティティにドメイン内の他のデータエンティティを関連付ける。したがって、構文タグは、構文タグを共有する全てのデータエンティティを本質的にグループ化及び/又はクラスタ化する。
幾つかの実施形態では、構文タグは、FISが適用されるドメインが関心がある文脈において、共通の1つ又は複数の属性又は同じ若しくは同様の意味を有するデータエンティティに割り当てることができる。データエンティティにデータエンティティタイプタグを割り当てることにより、システムは、ドメイン又はデータセット内で複数の異なる種類のデータに対して動作することができる。例えば、製品又は市場のデータは、企業データに追加することができる。この機能は、後述するようにフラグ付け機能と関連して使用して、特定のタグが特定のデータタイプに対してのみ必要とされ得ることを示すことができる。
構文タグを使用して、
(1)連続特殊化により、より高いレベルで同じタグを共有する全てのデータエンティティも、ドメイン内で特定の共通の特徴又は意味を共有し、レベル内のそのようなラベルの順序は、タグ割り当て変換の問題であるか、又は任意であり、及び/又は
(2)順次プロセスにより、次に高いレベルで同じタグを共有する全てのデータエンティティも、同じプロセス詳細レベルで、ドメインの同じ順次プロセスを、連続して行うステップであるという共通の特徴を共有し、カテゴリ内のそのようなラベルの順序は、ステップの順序を直接反映する
ことを表現することができる。
幾つかの実施形態では、有効構文タグの完全な列挙は、任意のデータが実際に任意の所与のラベルでタグ付けされているか否かに関係なく、FISモデルが適用されるドメイン内の関心のある構造の完全な既存モデルを提供する。
層化複合ユニットの構文タグを組み合わせて、表現を形成することができる。そのような表現は、BNF表記又は同等のメタ表記で表現可能なシンタックスに準拠することができる。ある範囲の潜在的な値を有する要素を含むシンタックスの任意の表現又は部分表現は層化することができ、その場合、その表現又は部分表現は、多次元空間内に領域又は連続した部分領域を含む次元を記述する。
構文要素は、象徴的表現又は直列若しくは相補的ポジションのいずれかに基づいて、他の要素に比較的近い場合、近傍であると見なし得る。これらの関係により、構文ポジションにわたる値の比較が可能である。
属性の構文タグ付けは、データエンティティを共通構文タグの集合内の要素に割り当てることにより、データエンティティを共有属性とリンクする。構文タグは、構文関連性に従ってデータエンティティを他のデータエンティティに関連付ける。したがって、構文タグは、構文タグを共有するデータエンティティをグループ化又はクラスタ化し得る。幾つかの場合、構文タグを使用して、より詳細に後述するように、ポートフォリオの規範モデルを作成することができる。
本明細書に記載されるシステムは、多数のビジネス属性を識別するバーコードと併せて使用することができる。システムは、機能属性及び構文タグを有するこの標準化バーコードをポートフォリオ内の証券に割り当てることができる。属性のこのバーコードに基づいて、ポートフォリオに存在する特定の非系統的リスクエクスポージャーを識別することができる。識別されると、方法を使用して、これらのリスクへのポートフォリオのエクスポージャーを制限することにより、これらの非系統的リスクをコントロールすることができる。
構文タグから作られるアーキテクチャの表現例を図8A及び図8Bに示す。図的表現を図9に示す。
ポートフォリオアーキテクチャ作成
証券の大規模ポートフォリオの構築は、多くの理由により難問である。高信頼性且つ有効な属性のシステム及び層化複合アーキテクチャ又はセグメント化複合ユニットを使用する層化又はセグメント化システムの両方なしでは、証券レベル、グループレベル、及びポートフォリオレベルでパフォーマンスに影響する多数の機能属性をコントロールすることは困難である。独立して且つ一緒に、本明細書に記載のシステム及び方法は、大規模でのリスクエクスポージャーの設計及び管理を可能にする。
投資証券の設計された複合とは、複合の構築に使用される土台をなす証券の母集団又は土台をなすリスクグループからのコントロールなしのグループとは異なるリスク/リターンプロファイルを保有するように設計(又は選択)される証券のグループである。
投資証券を含む層化又はセグメント化複合ポートフォリオは、近傍クラスのエンティティの動的結合に基づいて、結合中の各構成要素の部分からなる新しいユニットを生成し、別個に解釈される土台をなす構成要素とは異なる性質を有する新しいエンティティを作成することができる。動的性質とは、投資証券の性質が、経時変形又は経時変化することを意味する。投資複合は、時間の経過に伴い性質を実質的に維持する信頼性の高い複合を作成するために、この動的性を説明するように構成することができる。
投資証券にシンタックスを使用して層化複合ポートフォリオを構築する方法は、以下のステップを含むことができる:1)共通のリスク属性を有する投資証券をグループ化し、2)a)異なるリスクに関連付けられ、その間、b)含まれるグループのリスク特徴になお関連付けられるサブグループに、グループ化された投資証券を層化又はセグメント化する。
一実施形態では、複合ポートフォリオは、複数の証券及び証券に関連付けられた重みの識別情報を含むことができる。非限定的な例として、識別情報及び重みは、図1に示される方法例に従って、コンピュータ化プロセスを使用して実行することができる。図1に示されるように、方法はまず、層化ポートフォリオアーキテクチャ(1125)を生成し、次に、投資証券及び重みの結果リスト(1150)を生成することができる。初期ステップにおいて、層化モジュール(1105)は、入力として投資証券関連属性(1120)及び属性ルールのアーキテクチャ(1122)を受信することができ、これらは両方とも1つ又は複数のコンピュータ化データ記憶デバイスに記憶することができる。非限定的な例として、投資証券属性は、上記提供される例から選択することができる。他の属性及びタイプの属性を使用することもできる。
属性ルールは、上述したように、ポートフォリオアーキテクチャにより提供することができる。アーキテクチャを使用して、属性、タグ、値、及び属性に関連付けられた投資証券の関係を定義又は評価することができる。
層化モジュール(1105)は、入力として、選択を属性(1120)のユーザから受信する選択サブモジュール(1110)を含むこともできる。幾つかの実施形態では、経済エンティティを特徴付ける機能属性は、それらのエンティティに関連付けられた証券からポートフォリオの構築を可能にする。非限定的な例として、経済エンティティを特徴付ける表現を評価できるようにするシンタックスを図8A及び図8Bに示す。他の実施形態では、シンタックスは、ユーザにより選択される属性に適合することができる。他の実施形態では、ユーザに、新しい構造(1121)を作成するインタフェースを提供することができ、新しい構造(1121)は次に、層化モジュール(1105)に入力される。
幾つかの実施形態では、構造は、属性に基づいてエンティティ又はエンティティに関連付けられた投資証券について真又は偽を返し得る「属性」「演算子」「値」の形態のブールステートメントから作成することができる。他の実施形態では、構造は、1つ又は複数のステートメントを結合する(ブール演算子を介して)ブール式を作成することができる。図9中のラインは例を示す。
幾つかの実施形態では、アーキテクチャは、構造内のあるノードで不合格な任意のエンティティ又はその投資証券が、その親のあらゆる子のルールに合格しないという制約下で、ポートフォリオセグメントを定義する1組の構造間の関係として定義することができる。層化サブモジュール(1115)は、1組の構造(1122)、投資証券属性(1120)(この段階では任意選択的)、構造の作成及び選択に関する入力(1121)、又は投資証券のリスト若しくは他の識別情報(1131)に基づいて、層化ポートフォリオアーキテクチャ(1125)を作成するように構成することができる。次に、層化ポートフォリオアーキテクチャ(1125)は、電子的に表現され、コンピュータ化データ記憶デバイスに記憶することができる。
構造は、属性に基づいてエンティティ及び投資証券をフィルタリングする1つ又は複数のステートメントから導出することができる。非限定的な例としては、層化構造を使用して、構造間の関係を定義することができる。最上位レベルから除外される任意の企業は、下位グループからも除外される。本明細書に記載される複数の属性システムは、親又は子内の母集団を、その親又は子を定義する属性の1つ(又は複数)を変更することで変更することにより、構成することができる。順序付きルールはグラフ又はネットワークとして表現することもでき、グラフ又はネットワークは、母集団が、コンピュータ化システム、ユーザ、又はそれらの組合せにより定義される機能属性に基づいて動的に順序付けられるようにすることにより、構成することができる。
その結果生成される層化ポートフォリオアーキテクチャの図式及びテキスト表現例を図3及び図4に示す。図3は、属性例及び属性のシンタックスを示す。図3に示される属性ベースのルールは、図4に図で示される。図3に示されるルールは、不動産(1;1205)及び機器材料製造者(2;1210)という企業軌跡を有する2つのグループで構成される最上位レベルを記述している。図3におけるルールは、不動産デベロッパー(1.A;1215)、不動産オペレーター(1.B;1220)、REIT/不動産賃貸人(1.C;1225)、情報処理機器の材料製造業者(2.A;1230)、及び非情報処理機器の材料製造業者(2.B;1235)という企業軌跡を更に記述している。これらの企業軌跡は、層化アーキテクチャのレベル2に示されている。図4におけるルールは、幾つかの第3レベル関係を含む。第3レベル関係は、消費者不動産デベロッパー(1.A.i;1240)、不動産デベロッパー(1.A;1215)下の産業不動産デベロッパー(1.A.ii;1245)、北米不動産オペレーター(1.B.i;1250)、欧州不動産オペレーター(1.B.i;1255)、及び不動産オペレーター(1.B;1220)下のアジア不動産オペレーター(1.B.i;1260)、並びにREIT/不動産賃貸人(1.C;1225)下の低レバレッジREIT(1.C.i;1265)及びレバレッジREIT(1.C.ii;1270)の関係を定義する。更なる関係がグループ(2.A;1230)及び(2.B;1235)下に示されるが、ここでこれ以上説明しない。
多くの属性を使用して、ポートフォリオアーキテクチャを作成し得る。ポートフォリオアーキテクチャは、ネスト構造のグループを含むことができる。非限定的な例として、幾つかの場合、これらのグループは、母集団内の全てのエンティティに共通する属性を参照することにより形成することができ、それにより、各レベルにおいて、母集団のあらゆる要素は、厳密に1つのグループ内にある。幾つかの実施形態では、これらのグループは、任意の数の子サブグループに細分することができ−この数は元の親グループのそれぞれで同じである必要はない−この細分プロセスは、任意の回数実行することができ、各都度、「トップダウン」式でレベルをアーキテクチャに追加する。幾つかの実施形態では、層化複合ユニットを使用して、より大きな層化複合ユニットを構築し、「ボトムアップ」式で構造を作成する。幾つかの実施形態では、「トップダウン」手法及び「ボトムアップ」手法の組合せを使用し得る。他の実施形態では、関係的及び動的にすることができる構文タグ付けを使用して、既存の経済的及び金融的分類方式を再構成して、本明細書に記載される母集団選択、加重、再加重、及びリバランス方式の任意又は全てと組み合わせて、ポートフォリオアーキテクチャに部分的又は全体的に使用し得る。構築方法に関係なく、その結果としてのポートフォリオアーキテクチャ(1125)は、定義される属性ルールに従って、非限定的な例として、図形態、セグメント化形態、層化形態、又はネットワーク形態で構成される1組の属性の電子表現を含むことができる。
投資証券の加重
層化又はセグメント化複合ポートフォリオは、適切に層化又はセグメント化ポートフォリオの構成要素を加重することにより、定義されるリスクエクスポージャーを維持する1つ又は複数の層化又はセグメント化複合から構築することができる。
本明細書に記載される層化又はセグメント化は、様々な方法で調整することができ、ユーザが投資証券の母集団、ひいては投資証券の母集団に関連付けられたイベントから生じる結果をコントロールできるようにする。ポートフォリオは調整することができ、その結果としてのパフォーマンスメトリックは、1)投資証券の母集団、2)投資証券の母集団がいかに層化又はセグメント化されるか(ポートフォリオアーキテクチャ)、及び3)層化又はセグメント化ユニットが、アーキテクチャ、グラフ、又はネットワーク内でいかに加重されるかのうちの任意又は全てに対してなされる変更に基づいて設計することができる。
ポートフォリオアーキテクチャが決定されると、証券の重みを決定することができる。非限定的な例として、加重関数は、層化ポートフォリオアーキテクチャ内の特定のグループに対して、ポートフォリオアーキテクチャ内の兄弟に相対してそのグループに関連付けられた重みを示す−1〜1の値を返す任意の関数であることができる。幾つかの実施形態では、重みの絶対値は1を超え得る。非限定的な例として、負の重みは空売りにより実施することができ、絶対値が1を超える重みは、レバレッジを通して促進することができる。幾つかの実施形態では、全ての兄弟又は各レベル若しくはユニットでの複合の加重関数の和は1に等しい値であることができる。
幾つかの実施形態では、証券の重みは、アーキテクチャ内の証券のポジションのみの関数である。非限定的な例として、層間で、所与の親グループの全ての子間で重みを均等に分割し得る。すなわち、仮に最初のレベルが10グループを含む場合、各グループに10%の重みが与えられる。仮にこれらのグループのうちの1つが4つのサブグループを含む場合、各サブグループには親グループの重みの25%が与えられ、その結果、重みは25%*10%=2.5%になり、一方、仮に異なる最上位グループが5つの子グループを有する場合、各子の重みは20%*10%=2%である。このプロセスは各レベルで繰り返すことができ、最終的に、各最下位レベルグループの重みをもたらす。同様のプロセスを各最下位レベルグループ内の証券に適用して、母集団内の各証券の重みをもたらすことができる。
幾つかの実施形態では、加重アルゴリズムは、以下のようにコンピュータにより実行することができる。
他の実施形態では、任意のグループの重みは、そのグループの企業の発生属性から導出し得る。非限定的な例として、グループ(任意の属性を使用して形成される)は、母集団内の証券に共通する属性のうちの1つ又は複数の関数により加重し得る。非限定的な例として、グループは、グループ内の全ての証券の合計債券に比例して親グループ母集団内で加重し得る。幾つかの実施形態では、関数は単一の属性に依存する。他の実施形態では、関数は複数の属性に依存する。幾つかの実施形態では、同じ関数を使用して、アーキテクチャ内のあらゆるグループを加重し得る。他の実施形態では、異なる関数を使用して、アーキテクチャ内の異なるグループを加重し得る。幾つかの実施形態では、加重は、以下のように、コンピュータにより実行することができる。
図1の例を参照すると、コンピュータ化加重モジュール(1130)は、ポートフォリオアーキテクチャ(1125)を受信する。図2に示されるように、加重モジュールは、投資証券(1131)の識別情報及び証券に関連付けられた属性(1132)の識別情報を受信するように構成することもできる。次に、加重モジュールは、証券及び関連付けられた重みのリスト(1150)を生成することができる。加重モジュールは、図6に更に詳細に示されている。図6に示されるように、システムは、加重すべき投資証券の選択及び/又は識別情報を受信することができる(1305)。加重すべき投資証券は、上述したアーキテクチャ内の任意の1つ又は複数のポイントに位置決めすることができる。次に、個々の証券及び証券グループの加重を現在のレベル又はセグメントに対して計算することができる(1310)。幾つかの実施形態では、計算は最上位層から開始することができる。現在レベルにおいて、そのレベルの加重方式又はルール(1315)が識別される。加重係数は、重みの顕著な割合を投資証券数又は証券グループ数nで除算することにより計算することができる(1320)。非限定的な例として、図4を参照すると、最上位レベルの重みは、グループ1に50%及びグループ2に50%であるものとして計算し得る。第2レベルでは、グループ1A〜1Cの重みはそれぞれ、0.50*0.333=0.167、すなわち、16.7%であり得る。
重みの計算前又は後、任意の正又は負の加重バイアスを適用し得る(1325)。バイアスは、重みへの算術演算又は他の演算により適用することができる。幾つかの実施形態では、1つのグループ又は投資証券に適用される任意のバイアスは、同じグループ又は同じレベルのピアグループ内の他の箇所に対応する逆バイアスを適用することを必要とする。最下位レベルに達し、最下位レベルが完了した場合、加重プロセスは終了し得る。その他の場合、プロセスは次のレベルに続き得る。
次に、加重投資証券の電子表現は、非限定的な例として、上場投資信託(ETF)又はヘッジファンド、ミューチュアルファンド、リミテッドパートナーシップ、若しくは別の投資手段等の別の金融商品に命令として入力することができる。
代替の実施形態では、層化、セグメント化、及び加重の方法ステップは、順序替えすることができる。例えば、投資証券のリストは、ポートフォリオ設計プロセスの任意の箇所に導入することができる。投資証券及び/又は再構成プロセスは、特定の母集団へのエクスポージャーを作成する層化又はセグメント化前に選ぶことができる。アーキテクチャ、加重方式、又はリバランス方式は、投資証券を選ぶ前又は後に選択又は選ぶことができる。
上述した投資証券のポートフォリオを作成するステップの代替の順序及び変形が可能である。例えば、図1を参照して、投資証券の識別情報(1131)を層化モジュール(1105)に提供することができる。その構成において、層化サブモジュールは、投資証券の層化ポートフォリオアーキテクチャ(1125)を生成することができ、これは次に、加重モジュール(1130)に入力される。
幾つかの実施形態では、母集団識別、グループ選択、及びパフォーマンス特徴付けは、結合して1つのモジュールにすることができる。他の実施形態では、クエリ、構造、及び出力を表すフレームを結合して、1つのモジュールにすることができる。ポートフォリオ及びその構成グループ、複合、及び/又は証券は、非限定的な例として、層化形式、セグメント化形式、ネットワーク化形式、若しくは図形式で、又はデイジーチャートで表し得る。幾つかの実施形態では、出力は、チャート、地図、ツリーマップ、マイクロアレイ、又はテーブルから選択し得る。
再構成及び再加重
さらに、幾つかの実施形態は、指定されたセグメント又はグループの重みを定期的に再構成して、所望のリスクエクスポージャーを維持することを含むことができる。層化又はセグメント化ポートフォリオは、適切に構成要素を加重し、指定される重みを定期的に再構成して、所望のリスクエクスポージャーを維持することにより、定義されたリスクエクスポージャーを維持する1つ又は複数の層化又はセグメント化複合ユニットで構成することができる。図1、図2、及び図5に示される実施形態を参照すると、示されるステップは、任意の時点で実行されて、変更された加重ルール等の変更された入力に基づいて再加重されたポートフォリオを作成することができる。図5を参照すると、他の実施形態では、再加重は、別個の再加重モジュール(1155)により提供することができる。再加重モジュール(1155)は、ポートフォリオグループ、複合、又は構成要素に割り当てられた標的エクスポージャーのリスト(1151)を受信する。次に、再加重モジュールは、層化複合ポートフォリオに含める新しい投資証券を選択する。
複合ポートフォリオスコア付け
本明細書に記載される方法を使用して、複合ポートフォリオのスコアを計算することができる。スコアは、ポートフォリオの特徴であることができ、複数の状況で使用することができる。幾つかの実施形態では、標的スコアは、ポートフォリオが達成するように設計される数であることができる。他の実施形態では、標的スコアは、投資家がポートフォリオに持たせたい1組の属性であることができる。ポートフォリオスコアは、投資家がポートフォリオに対して有する標的スコアと比較することができる、ポートフォリオから計算される値又は値のベクトルであることができる。標的スコアは、理論値又は推定値であることができる。
標的スコアは、ポートフォリオを最適化する方法として使用することができる。投資家は、標的スコアを選ぶことができ、次に、システムを使用して、そのスコアに最適化された層化複合ポートフォリオを構築することができる。代替的には、標的スコアを使用して、土台をなす母集団のパフォーマンスを反映したポートフォリオを構築することができる。すなわち、標的スコアは、予期される母集団パフォーマンスを測定することができ、層化又はセグメント化複合を使用して、実際の母集団パフォーマンスを測定することができる。ポートフォリオ及び標的スコアの証券の加重リストを所与として、ポートフォリオのスコアをポートフォリオの導出された属性に基づいて計算し得る。
標的スコアは、予期又は標的とされるポートフォリオパフォーマンスの推定を表すことができる。標的スコアは、非限定的な例として、個々の企業、ランダムサンプリングされる個々の企業、層化ユニット、セグメント、及び/又は複合のパフォーマンスを測定することにより達成することができる。
標的スコアは、投資家が投資目的の一部として探し求める標的スコアとして識別することもできる。ここで、投資家は、層化又はセグメント化複合を使用して、所定の標的スコアに到達したい場合がある。共通属性に基づいてグループを構築することにより、リスクグループを形成することができる。次に、これらのリスクグループは適宜加重されて、標的スコアを達成し、既知のバイアスを有するポートフォリオを生成し得る。
幾つかの実施形態では、層化又はセグメント化複合ポートフォリオは、ユーザ定義の標的スコアを満たすように設計し得る。非限定的な例として、標的スコアは、(a)絶対リターン目標(例えば、期待ローリング率(rolling rate)(b)リスク/リターン測定(例えば、シャープレシオ、ソルティノレシオ、又はアルファ)、又は(c)ボラティリティにより測定されるリスク目標(例えば、下ぶれリスク又はベータ)のうちの任意又は全てを含むことができる。幾つかの実施形態では、標的スコアは、上記で提供される例等の一次元又は多次元の値又は要素であり得る。非限定的な例として、標的スコアは、[実際のリターン−リスクフリー率]/[期待リターン−リスクフリー率]であることができ、ここで、標的スコアは1以上である。
一実施形態による、標的スコアを用いて層化複合を構築する方法について図7を参照して以下に説明する。初期ステップとして、ユーザは、投資証券の母集団を識別することにより、投資する母集団を確立する(7005)。母集団は、例えば、米国内の金融企業及びエネルギー企業であることができる。次に、証券の母集団はフィルタリングされる(7015)。次に、企業の母集団は層化される(7020)。このプロセスにより、共通の機能タグ、構文タグ、値、又は属性に基づいて、母集団は層化ユニット又はグループに配置される。
母集団の層化又はセグメント化後、ポートフォリオの評価に使用されるメトリックが識別される。使用されるメトリックは、層化されている母集団に依存することができる。例えば、投資等級債券ポートフォリオに使用されるメトリックは、期待利回り及び予期されるボラティリティであり得、一方、エクイティポートフォリオのメトリックは、予期されるリスク及び期待リターンであり得る。メトリックが識別されると、標的スコアを確立することができる(7010)。標的スコアとは、ポートフォリオが達成するのをユーザが見たい目標であり、目標は識別されたメトリックにより測定される。例えば、投資等級債券ポートフォリオの標的スコアは、投資家がポートフォリオに達成して欲しい期待利回り及び予期されるボラティリティであることができる。標的スコアの実施形態例について以下に説明する。
標的スコアが設定されると、設計された複合ポートフォリオを作成することができる(7020)。複合は、標的スコアを達成するように設計することができる2つ以上の層化ユニットの組合せであることができる。複合は、層化ユニット及び層化ユニット内の企業を戦略的に加重し(7025)、構成企業を再加重する(7030)ことにより設計することができる。加重及び再加重プロセスは、母集団の構成要素を変更する(母集団基準を満たす構成要素をポートフォリオに追加又は削除すること)ことを含むことができる。
複合は、標的スコアと突き合わせてテストすることができる(7035)。標的スコアが許容される場合、プロセスは完了に達することができる。標的スコアが満たされない場合、1)アーキテクチャルール、2)加重ルール、3)構造及び加重化を通してフィルタリングされる母集団、並びに4)リバランス/再構成ポリシーを含め、様々なパラメータのうちの幾つか又は全てを調整することができる。プロセスは、満足のいくスコアを有するポートフォリオが作成されるまで繰り返すことができる。
層化複合を使用して、ポートフォリオを最適化することができる。上述したように、設計された複合は、標的スコアを満たすように構築することができる。ここで、標的スコアは投資目的と見なすことができる。例えば、目的は、リターン、パフォーマンス、分散、又は他の性質、品質、若しくは特徴が、標的スコアに概説されるものと一致する複合を構築することであることができる。
したがって、土台をなす母集団の最も代表的なものであるポートフォリオを構築する代わりに、ポートフォリオが標的スコアに最もよく一致するように下位レベルのグループを戦略的に加重するポートフォリオを作成することができる。ここで、ポートフォリオの層化又はセグメント化及び複合の構築により、母集団内のリスクグループの識別が可能になる。したがって、標的スコアを満たすように、重みをリスクグループにわたり戦略的に割り振ることができる。
投資証券では、投資家の主な考慮事項はリスク、期待リターン、及び流動性である。したがって、幾つかの実施形態では、標的スコアは、ポートフォリオのリスク特徴、期待リターン特徴、及び流動性特徴に関して定量化されたポートフォリオの投資目的を反映し得る。投資複合を作成することにおける目標は、複合設計と、土台をなす構成要素の加重を通してリスク、リターン、及び流動性を設計することである。設計された投資複合は、理論推定値を高い信頼性で達成することができる複合スコア(複数の属性により影響を受ける個々の証券データを結合することにより計算される)を生成することができる。
本明細書に記載される方法を使用して、特定の環境で使用されるように識別又は設計することができるこれらの機能性質に改善するように、複合を設計することができる。投資証券を分類するにあたり、複合は、複合スコアを管理するように形成することができる。層化又はセグメント化複合を使用して、標的スコアを達成することができる。層化又はセグメント化により、識別されたリスクをポートフォリオ内でグループ化することができる。したがって、標的スコアを満たす設計ポートフォリオを作成する際、ポートフォリオがエクスポージャーされるリスクを定性的且つ定量的によりよく理解することができる。
合成複合企業
本明細書に記載される方法は、非限定的な例として、機能多様化を通して、ポートフォリオリスク−リターン−流動性フロンティアで標的ポイントを達成する手段として使用し得る。本明細書に記載されるデータシステムにより、民間市場取引に関連する高取引コスト又は大きな運営費を発生させずに、複合企業経営者、親会社、又は非公開株投資会社が探し求める、規模を拡大して多様性を達成する商品を合成することができる。幾つかの実施形態では、合成複合企業は、非限定的な例として、特定の標的スコアを達成するように構成することができる設計された複合である。
非限定的な例として、合成複合企業の管理は、大きなポートフォリオの各構成要素の金融ステートメントの動的集約並びにそれらの統合された貸借対照表、損益計算書、及びキャッシュフロー計算書の計算及び表示を可能にすることにより、本明細書に記載されるデータシステムによりリアルタイムで行うことができる。本明細書に記載される技術により、関数空間、時間空間、及び地理的空間にわたる大規模ポートフォリオ内のエクスポージャーのカスタマイズされた識別及び選択が可能になる。
幾つかの実施形態では、ポートフォリオレベル、設計された複合レベル、又は合成複合企業レベルでの収益推定及び予測される財務表の提示により、追跡可能な内部ベンチマークを確立することができる。このカスタマイズされたポートフォリオ、設計された複合、又は合成複合企業は、収益推定又は財務表と比較して、予測を満たすか否か又は超えるか否かを判断することができる。その結果、カスタマイズされたポートフォリオ、設計された複合、又は合成複合企業は、他のポートフォリオ及びインデックスで要求されるように、外部ベンチマークに頼るのではなく、高信頼的に内部予測と比較することができる。
幾つかの実施形態では、本明細書に記載されるデータシステムは、グループレベルでのものよりも安定し、一貫し、且つ予測可能なポートフォリオレベルでの収益、配当、及びキャッシュフローの作成を可能にする。他の実施形態では、グループレベルでのストリームは、証券レベルでのものよりも安定し、一貫し、且つ予測可能である。他の実施形態では、ポートフォリオレベルでのストリームは、証券レベルでのものよりも安定し、一貫し、且つ予測可能である。幾つかの実施形態では、設計された複合又は合成複合企業は、他の商業的に利用可能であるか、又は広く保持されているインデックス又はベンチマークよりも金融理論により予測されるリスク調整リターン率及び流動性調整リターン率をより確実に取得するより一貫し、安定し、且つ予測可能なリターンを届けるベンチマークと見なすことができる。
ポートフォリオグラフ
意味的タグ及び属性、地理的及び時間的データ、並びに関連する測定値及びメトリックと併せて、土台をなす機能シンタックスに基づいて、証券の異種母集団及びそれらに関連付けられた機能属性、タグ、及び/又は値のグラフを構築し得る。非限定的な例として、投資証券又は金融商品の母集団を表すデータエンティティのグラフについて以下に説明する。
投資証券又は金融商品には、グラフにおいてノードが割り当てられ、非限定的な例として、データエンティティは、過去又は現在の企業、セクタ、製品、証券、投資、ローン、又はコンポーネント、集約、入力、又はそれらの出力に対応し得る。
ノードは、限定ではなく、機能シンタックスに体系化される関係、地理的若しくは時間的関係、又はサプライヤ−ビジネス、中間販売者、作業グループ部門、セクタ産業を含む関係のあるシステムでの近傍経済関係から導出される関係を含め、土台をなす経済エンティティ間の関係(エッジによって画定される)に基づいて接続される。幾つかの実施形態では、グラフは有向グラフである。
ノードは、機能シンタックス、意味的タグ、及び属性、並びに関連する測定値及びメトリックから導出される近傍関係に基づいて視覚的にグラフ化することができる。非限定的な例として、関係は、スペクトル分析、固有値ベクトルクラスタ化、及びk平均クラスタ化を通して順序づけ表現し得る。
幾つかの実施形態では、エッジは、ノード間の独立性の程度又はエッジが反映する分類関係に基づいて加重又は色づけし得る:非限定的な例として、これは、エンティティ間のトレードデータ、取引データ、投資データ、若しくは金融データ及びそれらの経済リファレント、意味的タグ若しくは属性の共通性、地理的若しくは時間的関係の近傍性、又は土台をなす機能シンタックスから導出し得る。
幾つかの実施形態では、ノードは、エンティティのサイズ若しくは規模又はリファレントデータに関連付けられた任意のカテゴリに基づいて加重又は色づけし得る:非限定的な例として、これは、エンティティに関連付けられたトレードデータ、取引データ、投資データ、金融データ、若しくは他の資本市場若しくは会計ベースのデータ、エンティティに関連付けられた意味的タグ、構文タグ、機能タグ、若しくは属性、エンティティに関連付けられた地理的若しくは時間的データ、又は上記のいずれかに関連付けられた測定値及びメトリックから導出し得る。
グラフ及びグラフの構成部分の視覚的表現は、システムにより指定されるデフォルト選好、1人若しくは複数のユーザにより表現される選好、又はそれらの組合せから導出し得る。
グラフは、エンティティ間の関係変化を反映するように動的に更新し得、ポートフォリオの進化モデルの視覚的表現を可能にする。
ポートフォリオフィールド
システムのモデルは、非限定的な例として、数学的演算を実行することができるフィールドとして表現でき、これは、経済エンティティ間又は投資証券の発行者間の相互作用の研究を促進する。
幾つかの実施形態では、経済エンティティの集合E及びそれらの経済エンティティの部分集合s1,2,…,nで構成されるその集合での構造Sは、記憶し得る。幾つかの実施形態では、構造は、Eのべき集合P(E)の要素である。属性の集合A={a1,2,…,n}は、各a∈Aがマッピングa:S→Vaであるような値の集合V={v1,2,…,n}の集合に基づいて、それらの部分集合にマッピングし得る。他の実施形態では、エンティティは非経済エンティティであり得る。
幾つかの実施形態では、フィールドは、順序付きタプル(E,S,A)である。他の実施形態では、フィールドは順序付きタプル(E,S,A,V)である。他の実施形態では、フィールドは順序付けられない。幾つかの実施形態では、エンティティを結合して、シンタックスにより評価することができる式又は順序付き集合にすることができる。他の実施形態では、式は、順序がないか、又はシンタックスにより評価することができないエンティティの1つ又は複数の組合せである。幾つかの実施形態では、ポートフォリオ、グループ、サブグループ、層、又はセグメントは、フィールドとして特徴付け得る。
非限定的な例として、フィールドにより特徴付けられるシステムのモデルは、構文的、意味的、視覚的、定性的、定量的、又はそれらの何らかの組合せであり得る。非限定的な例として、フィールドは、グラフで、階層で、クラスタ化形態で、又はネットワーク化形態で表し得る。幾つかの実施形態では、式は、フィールドの正式な数学的性質を満たす。他の実施形態では、式は、フィールドの正式な数学的性質を満たさない。
証券の投資リターン
幾つかの実施形態では、任意の所与の証券sに対して、時間期間tにわたるそのリターンrは、
k∫∫∫ff(a)dwdadt+∫nm(t)dt
として記述することができ、式中、a1,2,…,nは、証券のリターンに影響を及ぼす所与の時間期間内の属性であり、w1,2,…,nは、それらの各属性に割り当てられる重みであり、kは定数であり、nは、確率的コンポーネントをモデリングする1組の式である。
幾つかの実施形態では、モデルは、証券グループにわたるパフォーマンス特徴への属性の影響をマッピングする数学的フィールド表現と併せて使用することができる。他の実施形態では、このリターン公式は、予測モデリング、診断、又は推奨に使用することができる。幾つかの実施形態では、
∫nm(t)dt
は0であり、他の実施形態では、非ゼロである。
層化複合ポートフォリオの投資統計
本明細書に記載される方法により生成されるポートフォリオは、非限定的な例として、アルファ、ベータ、シャープレシオ、ソルティノレシオを含め、既知の統計インジケータを変更したものを使用してスコア付けし得る。スコアは、規範層化又は複合モデルポートフォリオ及び規範ポートフォリオのバリエーションに基づいて生成することができる。例えば、層化又はセグメント化アルファは、規範ポートフォリオでのスコアへのリスク調整プレミアムとして計算することができる。正規化市場に関する層化又はセグメント化ベータも、正規化市場が1のベータを有すると定義される層化又はセグメント化ポートフォリオに関して計算することができる。
幾つかの実施形態では、規範層化又はセグメント化ベータは、任意の市場ポートフォリオに関して、例えば、非限定的な例として、市場全体の層化又はセグメント化複合ポートフォリオ又はその部分集合として計算することができる。例えば、文脈的部分集合は、非限定的な例として、セクタ、産業、地理的領域、時間期間、辞書用語、又は類語用語として定義することができる。
金融推奨エンジン
本明細書に記載される方法を使用して、証券、複合、及びポートフォリオをユーザに推奨することができる。これらの推奨は、証券及び証券のリファレント経済エンティティの構文的及び経験的関係、経済エンティティに関連付けられた機能的、構文的、意味的、時間的、地理的、金融的、又は経済的タグ、属性、及び値、データベース又はソフトウェアのユーザの明示的で明らかになった選好、並びにネットワーク内のユーザの関係から導出される。
経済エンティティに割り当てられた構文的なタグ、属性、及び値で具現される関係は、非限定的な例として、エンティティ間の近傍性の初期デフォルト計算を可能にする。幾つかの実施形態では、複数のタグ、軌跡、又はその部分的若しくは完全なシーケンスに関連付けられた共通又は近傍の値又は属性を共有するエンティティは、推奨の提供に使用される1つ又は複数のデータベース内で近傍のものであり得、一方、複数のタグ、軌跡、又はその部分的若しくは完全なシーケンスに関連付けられた複数の別個又は異なる値又は属性を有するエンティティは、それらのデータベース内で異なり得る。
近傍性は、集約し、記憶し、データエンティティ及びそれらのリファレントに割り当てることができる証券間及び経済エンティティ間の経験的関係から導出することもできる。幾つかの実施形態では、これらは、[サプライヤー−顧客]、[投資家−起業家]、[影響のある投資家−社会的企業]、[中間−顧客]、[顧客−顧客の顧客]、[貸し手−借り手]、[入力−出力]、[雇い主−従業員]、[企業−部門]、[ゼネラルパートナー−リミテッドパートナー]、[サービス提供者−クライアント]、[部門−作業グループ]、[対象活動直接目的−間接目的]、[親企業−子会社]、[原材料−基本構成要素]、[基本構成要素−複雑な構成要素]、又は[複雑な構成要素−最終製品]を含み得る。
これらの経験的関係は、加重し、スコア付けし、タイムスタンプ付与し、又はジオタグ付けされ、近傍性計算のベースとして、1つ又は複数のデータベースに記憶し得る。幾つかの実施形態では、互いと又は共通の第三者と多くの最近の関係又は重く加重される関係を共有する経済エンティティは、推奨の提供に使用される1つ又は複数のデータベース内で近傍であり、一方、共通の関係を有さないか、又は関係が純粋に過去のものである経済エンティティは、それらのデータベース内で離れる。
近傍性関係は、経済エンティティ及び証券に関連付けられた非構文的プロプライエタリタグ、属性、及び値から導出することもできる:非限定的な例として、これらのタグは機能的又は意味的であり得る。幾つかの実施形態では、これらのタグ、属性、及び値は、[原材料]、[基本構成要素]、[複雑な構成要素]、[最終製品]、[情報出力]、[中間]、[部門]、[作業グループ]、[顧客]、[共通顧客]、[顧客の顧客]、[調達]、[輸送]、[貯蔵]、[設計]、[生産]、[品質制御]、[販売]、[交換]、[銀行取引]、[投資設計]、[管理[監査]、[資本]、[エネルギー]、[情報]、[土地]、[ツール]、又は[労働力]を含み得る。
加えて、近傍性関係は、経済エンティティに関連付けられた非プロプライエタリの共通に利用可能なタグ、属性、及び値から導出し得る。非限定的な例として、これらのタグ、属性、及び値は、[資産クラス]、[交換リスト]、[利回り]、[デュレーション]、[コンベクシティ]、[創設日]、[本社の場所]、[法人の場所]、[時価総額]、[収益]、[費用]、[純利益]、[運営からのキャッシュフロー]、[金融業務からのキャッシュフロー]、又は[投資からのキャッシュフロー]を含み得る。
これらのタグ、属性、及び値は、加重し、スコア付けし、タイムスタンプ付け、又はジオタグ付け、近傍性の計算のベースとして、1つ又は複数のデータベースに記憶し得る。幾つかの実施形態では、現在、多くの同一又は同様のタグ、属性、及び値を共有する経済エンティティ又は証券は、推奨の提供に使用される1つ又は複数のデータベース内で近傍であり、一方、共通のタグが少数の経済エンティティは、それらのデータベース内で離れる。
証券及び経済エンティティの1つ又は複数のデータベースから導出される関係、タグ、属性、及び/又は値により、ユーザへの近傍性のデフォルト計算が可能である。ユーザ選好、現在のユーザ保有物、及びネットワークポジションは、動的近傍性計算に基づいてユーザへの金融推奨のカスタマイズを促進する。
幾つかの実施形態では、ユーザは、データベースへのアクセスを得るための登録時、構文であれ、機能であれ、非構文であれ、非機能であれ、又はそれらの何らかの組合せであれ関係なく、明確な選好及び関連付けられた値をシステムに入力し得る。他の実施形態では、これらの選好又はフィルタは、別個のモジュールを通して又は証券及び経済エンティティに関連付けられたデータエンティティを好むか、又は反する好みを示すことにより、随時入力又は変更し得る。フィルタは、ユーザが特定の関係、属性、タグ、若しくは値を除外又は包含できるようにするという点で絶対的であり得、又はユーザが特定の関係、属性、タグ、若しくは値を好むか、若しくは反する好みの程度を示せるようにするという点で相対的であり得る。
非限定的な例として、これらのフィルタは、ユーザが、[時価総額]、[資産クラス]、[資産割り振り]、[ファンド]、[期待リターン]、[リスク]、[地理]、[サプライヤー]、[投資家]、[顧客]、[貸し手−借り手]、[発行者−投資家]、[1.1]、[1.2]、[1.3]、[2.1]、[2.2]、[2.3]、[3.1]、[3.2]、[3.3]、[4.1]、[4.2]、[4.3]、[.1]、[.2]、[.3]、[A]、[B]、[C]、[D]、[E]、[F]、[1i]、[1ii]、[1iii]、[2i]、[2ii]、[2iii]、[3i]、[3ii]、[3iii]、[4i]、[4ii]、[4iii]、[ポートフォリオ]、[複合]、[層化構造]、又は証券及び経済エンティティに割り当てられた任意の他の関係、タグ、属性、若しくは値のうちの1つ又は複数について絶対的又は相対的な選好を表現できるようにし得る。
ユーザは、システムでのデータエンティティとの対話を通して選好を明らかにすることもできる。幾つかの実施形態では、選好は、ユーザアカウントを追跡し、クリック、画面時刻、ポートフォリオ構築、及び/又は実行された取引をモニタリングし、機械学習プロセスを使用して、ユーザの選好に基づいてユーザへのカスタマイズされた推奨を動的に改善することにより明らかになる。幾つかの実施形態では、ユーザは、ポートフォリオをシステムにアップロードでき、ポートフォリオの構成要素も、カスタマイズされる推奨のガイドに使用し得る。
ネットワークポジションは、近傍性計算及び動的にカスタマイズされる推奨に役立ち得る。システムは、ユーザ間の接続及びユーザの対話を追跡し得る。幾つかの実施形態では、システム上でのユーザ間の強力な結び付きは、それらのユーザの推奨を大きく収束させることに繋がり、弱い結び付きは、推奨をわずかに収束させることに繋がり、多くの分離の程度は、推奨を発散させる。
幾つかの実施形態では、システム内のユーザ間の類似性は、ユーザに提供される推奨を収束させることに繋がり得、一方、ユーザ間の違いは、それらの推奨を発散させることに繋がり得る。非限定的な例として、システムは、機械学習技法を使用して、ユーザのネットワークの変化、ユーザの選好、又は証券若しくは経済エンティティに割り当てられたタグ、属性、値、若しくは関係に基づいてカスタマイズされた推奨の品質を動的に改善し得る。
データ分析
本明細書に記載されるシステムシンタックスは、非限定的な例として、生物学、物理学、生態学、経済学、コンピュータサイエンス、ゲノミクス、生物情報学、航空学、電気通信、電気力学、宇宙航行学、金融学、投資管理、ヘルスケア、薬剤、疫学、化学、地質学、輸送、工学、法律システム、規制システム、法的システム、政治システム、及び経済発展を含め、金融モデルを通して効率的に研究することができるドメインに関連付けられた非常に大きなデータセットの編成及び分析に適する。非限定的な例として、これらの複雑なシステムを特徴付けるデータセットは、数百テラバイト又はペタバイトのサイズであり得、数十万又は数百万の要素を有し得、システムの特徴又は特性に有意に影響する数千の変数を有し得る。これらの複雑なシステムの分析は、土台となる機能モデル及び高度にカスタマイズされたデータシステムなしでは実現不可能である。
活動の土台をなす関係モデルから導出されるタグ、メタタグ、属性、及び値並びに複雑なシステムでのリソースの割り当ては、診断、カスタマイズされた推奨、及び予測分析を可能にし、それにより、高速変化するイベントへの動的応答を可能にするリアルタイムツールの開発を促進する。これらのリアルタイムツールは、システムが無秩序であるか、又は平衡から遠い機関中、特に重要であり得、非限定的な例として、これらは、摂動、ショック、自然災害、バブル、パニック、熱狂、クラッシュ、又はシステム及び標準データベースツールの機械的モデルが非効率的であるか、又は有害であることが証明される可能性が高い期間を含み得る。非限定的な例として、タグ、メタタグ、又は属性は、構文的、意味的、形態構文的、形態的、形態的、解剖学的、地理的、時間的、又は人口統計学的であり得る。幾つかの実施形態では、1つ又は複数のタグ、属性、値、近傍性、又は類似性のタグ、属性、又は値の割り当て又は識別は、1つ又は複数の他のタグ、属性、又は値の割り当て、識別、予測、又は推奨を促進し得る。他の実施形態では、グラフ構造又はネットワークモデルの適用は、これらの分析ツールの開発を促進する。
層化ポートフォリオの規範事例
本明細書に記載されるシステム及び方法を使用して、規範層化又はセグメント化ポートフォリオを定義することができる。層化又はセグメント化ユニットは、規範モデルを構築し、規範標的スコアを開発するツールとして使用することができる。投資証券の信頼性が高く有効なカテゴリを使用して、証券の母集団を細分して、規範研究を検証することができる。ユーザは、規範スコアを開発して、仮説をテストし、他の層化又はセグメント化ポートフォリオの比較研究で使用されるベースラインを検証することができる。システムは、規範層化ポートフォリオを使用して、標的スコアを導出することができるように構成することができる。標的アルファスコア等の層化ポートフォリオの標的スコアは、ベースライン規範標的スコアに相対して定義することができる。
層化又はセグメント化ポートフォリオ、グループ、又はサブグループに対して経験的データ又はシミュレートデータを使用して、様々な統計性質を研究し得る。非限定的な例として、統計性質は、平均、分散、標準偏差、スキュー、尖度、相関、準分散、及び準偏差、又はこれらのいずれかの余剰又は残余の中から選択し得る。
統計的検定を使用して、企業、商品、証券、ファンド、資産、ローン、又は負債の属性定義される機能グループに関連付けられた証券について、a)グループ間相関よりも高いグループ内相関を示し、b)相関が、量的に作成されるグループでの共分散よりも、時間の経過に伴って持続し、予測可能であり、c)それらのグループをポートフォリオにおいてセグメント化若しくは層化して、ボラティリティ、分散、若しくは非系統的リスクへの特定のエクスポージャーをターゲット若しくはコントロールすることができ、d)分散、標準偏差、準偏差、及び/若しくは準分散は、グループレベルよりもポートフォリオレベルのほうが低く、証券レベルよりもグループレベルのほうが低く、e)所与のパフォーマンスメトリックで、代替のグループ、インデックス、若しくはポートフォリオよりも正規分布の期待値又は実際値を示し、又はf)この方法論が、大きなポートフォリオへのリターンが、理論により予測されるリターンを一貫して達成する結果及び程度の予測可能性を増大させることを確立することができる。
幾つかの実施形態では、パフォーマンスメトリックは、パフォーマンス、ボラティリティ、流動性、分散、期待リターン、アルファ、ジェンセンのアルファ、ベータ、分散、共分散、準分散、準偏差、相関、自動相関、シャープレシオ、ソルティノレシオ、収益、費用、運営費、利益、純利益、総利益、所得、純所得、総所得、キャッシュフロー、運営からのキャッシュフロー、運営からのキャッシュフロー、投資からのキャッシュフロー、又は金融業務からのキャッシュフローを含み得る。非限定的な例として、規範性は、クラーメル−フォンミーゼス基準、コルモゴロフ−スミルノフ検定、シャピロ−ウィルク検定、アンダーソン−ダーリング検定、ジャック−ベラ検定、シューゲル−ターキー検定、カイパー検定、p値検定、Q−Qプロット、スキュー度の検定、又は尖度の検定を使用して評価し得る。
非限定的な例として、この統計方法論は、資本資産評価モデルにより予測されるように、長期にわたり債券への一貫したリスクプレミアムを達成する大型株又は中型株エクイティポートフォリオの構築を可能にし、市場の代理として往々にして使用されるS&P500(登録商標)等のインデックスよりも、金融理論により推測される市場パフォーマンスをより予測可能に取得するリスク調整リターン率及び流動性調整リターン率を実現するインデックスの開発を可能にする。
初期ステップにおいて、1つ又は複数の理論スコア又は推測スコアを定義することができる。以下のうちの少なくとも1つに対してなされる変更に基づく調整を使用して:1)投資証券の母集団への変更、2)投資証券の母集団に適用される層化又はセグメント化方法論、及び3)層化ユニット又はセグメントに適用される重み、ポートフォリオは、1)所与の母集団の代表的な結果(本明細書では規範事例と呼ぶ)を作成し、2)ユーザ指定の方向で統計的にバイアスされた結果を設計するように設計することができる。
調整方法論に応じて、バイアスは、地理的若しくは時間的グループ又は証券の特定の母集団集合内の特定の機能属性クラス(若しくは属性クラスの部分集合)等の母集団部分集合に向けることができる。所与の母集団の層化又はセグメント化アーキテクチャ内で、特定のエクスポージャー(又はエクスポージャーがないこと)は、構造自体(構造若しくは属性選択のいずれかを通して)又は特定のユニット、グループ、属性、クラスタ、若しくはセグメントに割り当てられた重みを通して管理することができる。
非規範複合は、規範事例から変化するように設計される複合である。規範事例からのずれは、設計されるか、又はアルゴリズム的なポートフォリオパフォーマンスメトリック、例えば、アルファであると見なし得る。本発明を使用して、負の分散は、短期投資ポジションでは、アルファとして設計することができる。正の分散の設計は、長期投資ポジションでは、アルファとして設計することができる。例えば、分布は正規(規範事例に基づく)又は非正規であることができる。非規制分布は、正にスキュー(正規の右側に)、負にスキュー(正規の左側に)、緩尖(平らなテール)、又は急尖(薄いテール)であることができる。上述したように、重みへの調整を使用して、これらのタイプの分布を有するポートフォリオを生成することができる。
幾つかの実施形態では、グループを使用して、マーコビッツ平均−分散最適化で使用される対毎の相関係数を確立することができる。企業の全ての対に単一の相関値を使用する代わりに、方法を使用して、非限定的な例として、層内の全てのセグメントの観測される対毎の残差相関の平均及びグループ外相関の測定値をとることにより、この方法論を通して作成される任意のセグメントに相関を割り当てることができる。
非限定的な例として、層化異種900の証券ポートフォリオ又はインデックスの第3の層内の各セグメントの相関値を推定し、関連する値をグループの各構成要素に割り当てることにより、対毎相関の推定に必要な相関数を1/200未満に低減することができ、ポートフォリオ又はインデックス構築の他の方法よりも、効率的なフロンティアをより一貫して且つより予測可能に近似するインデックス又はポートフォリオの構築を促進する。
データセット正規化及び確率シェーピング
本明細書に記載される方法による数学的処理は、経済データ及び金融データの大きな集合に適用して、非限定的な例として、投資リターンの結果を含め、結果のこれらの変動及びランダム性を低減することができる。幾つかの実施形態では、多変量アルゴリズムを含み、大きなデータセットの編成に使用することができる。方法を使用して、原因を表す接続を生成又は識別し、リアルタイム分析を実行することができる。
システムは、証券を表すデータセットを正規化するように構成することができる。正規化プロセスは、証券に関連付けられたエンティティの属性に基づく統計カテゴリ化を含む。正規化に使用される属性は、上述したタイプの属性又は非限定的な例として、証券に関連付けられたエンティティの運営、資産、サプライヤー、顧客、顧客の顧客、部門、又は従業員に関連する他の属性であることができる。
複数の投資証券は、統計カテゴリに編成することができる。属性の中から選択するユーザインタフェースは、システムにより提供することができ、ユーザインタフェースは、統計カテゴリエディタ(幾つかの実施形態では、類語エディタと呼ばれる)を含むことができる。統計カテゴリは、エディタを使用してシステム内で定義することができる。統計カテゴリは、単独で又は互いと組み合わせて、上述した属性のうちの任意の1つ又は複数であるように定義することができる。統計カテゴリは、上述したシンタックス及び符号化システムに基づいて定義することもできる。幾つかの場合、統計カテゴリは、層化又はセグメント化ユニットであることもできる。
ポートフォリオ検出力
照合又は層化は、特に照合、セグメント化、又は層化が重要な予測変数に基づく場合、統計検出力も改善する。したがって、そのような手順は、予め指定される層化又はセグメント化分析及び感度分析により達成され、有用であり得る。
予測分析を使用して、標的統計検出力を達成するのに必要とされるサンプルサイズを決定することができる。一般に、統計検出力に影響する最も重要な構成要素は、実際に最も頻繁に問われる質問が、収集する必要がある観測がいくつであるかという意味で、サンプルサイズである。非限定的な例として、ポートフォリオパフォーマンスを評価するに当たり、ヌル仮説は、層化グループがシャープレシオ1を有するというものであることができる。代替の仮説は、層化グループが1以外のシャープレシオを有するというものであることができる。
検出力とは、統計的に有意な差が実際に存在する場合、検定がそのような差を見つける確率を指す。検出力は、ヌル仮説を正確に拒絶する確率である。幾つかの実施形態では、検出力は、統計的に有意な差がある場合、それを見つける80%以上のチャンスがあるように、0.8以上であるべきである。
破産例
以下の例は、投資証券の複合の使用事例を示す。この例では、投資等級社債証券の層化又はセグメント化複合ポートフォリオが作成される。
投資等級債券は、十分に定義される期待リターン率及び十分に定義されたリスクを有する特定のクラスの証券である。各債券は、第三者格付けエージェントにより格付けされる。この格付けは、債券発行者が債務不履行することになる推定尤度を捕捉する。そのような証券に投資することに最も関連するリスクの1つである不履行リスクの場合、同じ格付けを有する社債は、満期等の他の変数を一定に保持するとき、同様の最終利回りを有するはずである。最終利回りは、全ての支払い(利払い及び額面価格)が予想通りに行われると仮定して、債券保有者が、現在価格を所与として、満期まで債券を保有した場合、獲得するリターンの複利計算の年利である。言い換えれば、最終利払いは、全ての支払いが債券の現在価格に等しく行われると仮定して、債券の将来のキャッシュフローの現在価値を作る公定歩合である。これらのエージェントから同等の格付けを有する全ての債券では、所与の満期日での予測利回りは、同じであるか、又は非常に狭い範囲内にある。すなわち、投資等級社債証券は予測可能なように挙動する。
異なる投資等級債券証券は、同じ不履行推定確率を有し得るが、不履行を引き起こす1つ又は複数のイベントは、発行者毎に様々である。すなわち、企業は、企業及び企業の運営に関連付けられた特定の属性セットに相対して異なるリスクファクタに直面し得る。これらのファクタによっては、その企業にとって独自であり得るものもあれば、企業グループに共通であり得るものもある。そのようなリスクは、非限定的な例として、産業リスク、製品リスク、顧客リスク、利率への感度、企業のコントロール外の地理的、政治的、若しくは経済的ファクタ、又は企業のCEO若しくは管理一般に関連するリスクを含み得る。企業の不履行リスクに結び付けることができる多くの企業固有の属性がある。これらは、以下を含むが、これらに限定されない。
1)機能運営又は資産ベースの属性:そのような属性は、会計又はパフォーマンス測定値及びインジケータではなく、むしろ、非限定的な例として、製造若しくは輸送等、企業が何をするかを定義する属性;車、コンピュータ、若しくはカウチ及び車、コンピュータ、若しくはカウチのタイプ等の企業の製品に関連する属性若しくはタグ;消費者若しくはビジネス等の企業の顧客に関連する属性;顧客の顧客に関連する属性;ビジネス若しくはその個々の運営の地理的場所に関連する属性;企業が製品を提供するために使用する製品及び材料に関連する属性;企業が運営し得る多変量産業若しくは産業セグメントのいずれかに関連する属性;統合、非統合、フォーワード統合、バックワード統合、若しくはネットワーク化等の企業のビジネス構造に関連する属性;企業がビジネスを行う特定のビジネス又は国に関連付けられた多変量政府若しくはマクロ経済リスクのいずれかに関連する属性;企業のビジネスへのコアとして企業により列挙される会計リスク若しくはビジネスリスクに関連付けられた属性;投資コミュニティによる特定のビジネス又はセグメントに結び付けられた分類に関連付けられたリスクである。任意の所与の時点で、これらのファクタ又はこれらのファクタに関連する産業イベントのいずれか1つは、任意の特定の企業の破産リスクを発生又は増大させ得る。
2)管理又は戦略:企業は、企業の管理チーム、企業の判断、及び企業の戦略に基づいて独自のリスクを有する。
3)企業資産価値:破産(不履行の一種)は基本的に、単一企業により発行される証券の期間を変更する。登録時、進行中の運営に基づくリターンの推定は、清算シナリオ及び各証券保有者の権利の分析を含むように変わる。この場合、投資家は、企業資本構造内のロケーションに基づいて、所与の証券で支払いを受け取る能力を評価する。証券には、清算での優先度が割り当てられていることがある。企業の土台をなす資産が売却されるか、又は廃棄される場合、これらの清算優先度は先任を示す。
4)金融レバレッジ:幾つかの企業は、他の企業よりも大きく又は小さくレバレッジされる。
各属性は、債券投資家にとっての不履行リスク又は破産リスクの潜在的原因である。これらの属性の幾つかは、企業(例えば、車を生産する企業又は運営がニューオーリンズに所在の企業)のグループに関連し得る。このため、特定の属性をコントロールしないポートフォリオは、不注意で特定のリスクへの集中にエクスポージャーされることがある。グループのメンバが債務を履行しないか、又は破産を申請する場合、そのグループ内の他の企業も影響を受け得る。
本発明は、任意の特定の企業又は産業へのポートフォリオのエクスポージャーを管理することにより、破産リスク、企業イベント、及び他のそのような非系統的リスクファクタへのエクスポージャーを制限するように、投資等級社債の層化又はセグメント化複合ポートフォリオを構築する方法を含む。時価総額加重債券ポートフォリオでは、証券は、ポートフォリオでの全発行の合計サイズに相対する証券の発行サイズに比例して加重される。そのような非管理加重方式を用いる場合、大量の債券を発行する企業又は産業が、ポートフォリオにおいて過剰加重される恐れがある。これらの企業又は産業の1つが、破産等の負のイベントを有する場合、ポートフォリオそれ自体が劇的に影響を受けることになる。層化又はセグメント化複合ポートフォリオは、属性関連リスクへの金融エクスポージャーを制限するツールである。
投資等級社債ポートフォリオでの不履行リスクを管理する本発明の用途は、一実施形態の例示を提供する。各債券証券は、企業の土台をなす資産の清算での価値に直接結び付けられたリスクレベルを有する。このリスクは、債券証券自体の供給及び需要に関連付けられた金融市場リスク並びに任意の所与の時点でのリスクフリー率等のその時点での所与の投資証券で必要とされるリターン率に影響を及ぼし得る金融市場ファクタとは明らかに別個である。
本明細書に記載されるシステムは、ポートフォリオにわたりそのような非系統的リスクから保護し、すなわち、単一証券又は証券グループの具体的な影響を低減又はなくすことができる。これは、例えば、同様の製品又は同様の顧客ベースを有する企業を一緒にグループ化することにより、非系統的属性に基づいて企業をグループ(層又はセグメント)に編成することにより達成することができる。幾つかの場合、層化又はセグメント化は、単一の非系統的エクスポージャーがポートフォリオ全体への具体的なリスクを表さないことを保証する。そのような複合では、破産エクスポージャーは、いずれか1つのグループ又は企業での破産の影響を最小化するのに十分に独特なグループにわたり拡散される。
非限定的な例として、本発明を使用して、以下のように層又はセグメントを作成することができる。投資等級債券の場合、幾つかのタイプの不況又は破産の原因があり得、原因は、非限定的な例として、1)企業固有のエクスポージャー、2)産業固有のエクスポージャー、及び3)製品固有のエクスポージャーを含み得る。所与の格付けの投資等級債券は理論上、事前に、同じ確率の不況リスク又は破産リスクを有するはずであるが、この格付けは、破産の推定される原因についての情報を提供しない。そして実際に、同じ格付けの債券では、発行者に不履行させ得るファクタは根本的に異なり得る。しかし、これらの破産ファクタは、発行企業の機能属性に直接リンクされる。これらの属性を使用して、発行者の破産ファクタに関連する債券の発行者の性質に基づいて、債券をリスクグループにグループ化することが可能である。このプロセスを繰り返して、ネストアーキテクチャのグループを形成し得、このアーキテクチャでは、各サブグループは、それ自体のリスクのみならず、親グループに関連付けられたリスクも有する。このプロセスを繰り返して、セグメント化グループのグラフ又はネットワークを形成することもでき、グラフ又はネットワークでは、各セグメント又はサブセグメントは共通のリスクを共有する。その場合、これらのリスクグループは、層化又はセグメント化された投資複合の構築にそれぞれ使用し得る層又はセグメントである。これらのプロセスは、単一の企業又は産業のいずれかでの負のイベントが、ポートフォリオに深刻に影響を及ぼし得る可能性を低減又は軽減する。
産業リスク例
以下の例は、投資証券の層化又はセグメント化複合の追加の使用事例を示す。この例では、S&P900(登録商標)インデックスからのエクイティの複合が作成される。この複合は、様々な産業からの米国本社企業により発行された大型及び中型エクイティを含むブロードベースインデックスである。この母集団は、大型及び中型米国企業をそれぞれ追跡するS&P500(登録商標)インデックス及びS&P MidCap400(登録商標)インデックスの組合せである。時間期間にわたり、エクイティのそのような母集団は、米国債券等の比較的リスクのない投資と比較して一貫したリターンプレミアムを示すはずである。
この例では、時価総額加重型S&P900(登録商標)のリターンは、本発明の方法を使用して構築された層化複合に設計された証券の同じ母集団のリターンと比較される。これらの900企業の機能特徴に関連する属性を使用して、機能的に同様の企業を一緒にグループ化するネスト式層を作成する。これらの層を使用して、本明細書に記載される方法に従って、各証券の重みを決定する。ポートフォリオは、四半期でリバランスされ、各証券を初期重みに戻す。
層化及びセグメント化は、特定の産業が、口語で産業バブルが「弾ける」と呼ばれる大きな負の価格ショックを経験する場合、環境において具体的な恩恵を提供する。産業バブルが成長するにつれて、産業での企業の時価総額は成長し、したがって、時価総額加重ポートフォリオでのその産業の重みを増大させる。個々の企業及び同様の企業のグループの両方の重みへの属性ベースのコントロールがない時価総額加重ファンドでは、そのようなバブルは、特定の産業に不均衡に影響を及ぼすものを含め、特定のリスクグループへの非意図的な過剰エクスポージャーを生み出す恐れがある。過剰加重産業バブルが弾けると、ポートフォリオは不均衡を受ける。産業バブル外部の企業のパフォーマンスが妥当である場合であっても、過剰加重企業の負のリターンは、ポートフォリオ全体の負のリターンを生じさせ得る。
しかし、層化複合ポートフォリオでは、産業バブルのリスクは、層が別個の産業リスクに対応するように母集団を層化することにより、実質的に低減することができる。このようにして、産業固有のリスクは分離され、不均衡な負のパフォーマンスをポートフォリオに対して誘導することができない。
1997年から2000年までの情報技術エクイティの成長及び衰弱は、層化複合ポートフォリオの恩恵を例示している。機能属性を使用して、ビジネス機能が情報の移動、記憶、又は処理に関わる企業のグループが定義される。このグループ内の企業は、Microsoft、Cisco、Intel、AOL、Qualcomm、及び他のそのような情報技術企業を含む。
S&P900(登録商標)での20の最大のそのような情報技術エクイティは、2000年までに、ポートフォリオで優勢を占めるように、1990年代後半にわたり重みを増した。1997年、1998年、及び1999年の年末において、これら20のエクイティはそれぞれ、集合的に、S&P900(登録商標)の11.8%、13.7%、及び20.4%の重みが掛けられた。2000年、バブルが弾けたとき、これらのエクイティの価値は42.3%下落し、一方、S&P900(登録商標)全体としてのリターンはマイナス6.9%であった。これらの情報企業を除き、S&P900(登録商標)の残りのリターンは6.8%であった。すなわち、2000年の「市場全体」の不況は、統計的な失敗ではなく、単一産業への無制御の過剰エクスポージャーの結果であった。
層化複合ポートフォリオでは、そのような産業固有リスクをコントロールすることができる。層化複合ポートフォリオ例では、同じ20の情報企業が2.9%の重みに設定され、この重みに対して四半期毎にリバランスした。2000年、この分離されたグループのパフォーマンスは不良(59.7%の価値下落)であったが、このグループ外では、層化複合ポートフォリオは健康的なリターンを有した。これら20の企業を除いて、層化複合ポートフォリオ例のリターンは21.3%であった。総計では、層化複合ポートフォリオのリターンは、2000年、17.6%であり、全く同じ母集団の時価総額加重ポートフォリオを24.5%上回った。
同じ母集団の層化複合ポートフォリオ例と突き合わせた時価総額加重S&P900(登録商標)のパフォーマンスは、層化がいかに、ポートフォリオ全体への非統計的産業リスクの影響を回避することができるかを実証する。
システムアーキテクチャ
本明細書に記載されるシステム及び方法は、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組合せで実施することができる。本明細書に記載されるシステム及び方法は、互いと物理的又は論理的に別個であってもよく、又は別個でなくともよい1つ又は複数の計算デバイスを使用して実施することができる。方法は、業務用ハードウェア、業務用仮想システム、又はホスト型プライベートインスタンスのいずれかとして配置される構成要素により実行し得る。さらに、本明細書に記載される方法の様々な態様は、他の機能と結合又は統合し得る。
システムの論理実施例を図10に示す。テーブル(1005、1010、1015、1020、1025、及び1030)間の関係は、矢印で示される。示されるように、テーブル1010は、企業テーブル(1005)とバーコードテーブル(1015)との間のリンクテーブルとして機能する。
本発明を実施するコンピュータ化システムの例を図11に示す。プロセッサ又はコンピュータシステムは、本明細書に記載される方法の幾つか又は全てを特定に実行するように構成することができる。幾つかの実施形態では、方法は、1つ又は複数のコンピュータ又はプロセッサにより部分的又は完全に自動化することができる。本発明は、任意のハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアの組合せを使用して実施し得る。本発明(又は本発明の任意の部分又は機能)は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組合せを使用して実施し得、1つ又は複数のコンピュータシステム又は他の処理システムで実施し得る。幾つかの実施形態では、示されるシステム要素は、単一のハードウェアデバイスに結合してもよく、又は複数のハードウェアデバイスに分離してもよい。複数のハードウェアデバイスが使用される場合、ハードウェアデバイスは、互いと物理的に近傍又はリモートに配置することができる。記載され示される方法の実施形態は、限定ではなく例示を意図される。例えば、方法のステップの幾つか又は全ては、異なる実施形態では、結合、再配置、及び/又は省略することができる。
例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載される機能を実行可能な1つ又は複数のコンピュータシステムに関し得る。計算デバイスの例は、限定ではなく、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)等であるが、これに限定されない任意のオペレーティングシステムを実行するパーソナルコンピュータ(PC)システムであり得る。しかし、本発明はこれらのプラットフォームに限定されない。代わりに、本発明は、任意の適切なオペレーティングシステムを実行する任意の適切なコンピュータシステムで実施し得る。計算デバイス、通信デバイス、モバイルフォン、電話デバイス、電話、個人情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ(PC)、ハンドヘルドPC、インタラクティブテレビジョン(iTV)、デジタルビデオレコーダ(DVD)、クライアントワークステーション、シンクライアント、シッククライアント、プロキシサーバ、ネットワーク通信サーバ、リモートアクセスデバイス、クライアントコンピュータ、サーバコンピュータ、ルータ、ウェブサーバ、データ、メディア、オーディオ、ビデオ、電話、又はストリーミング技術サーバ等であるが、これらの限定されない本発明の他の構成要素も、計算デバイスを使用して実施し得る。サービスは、例えば、限定ではなく、インタラクティブテレビジョン(iTV)、ビデオオンデマンドシステム(VOD)、及びデジタルビデオレコーダ(DVR)を介して、又は他のオンデマンド閲覧システムを使用してオンデマンドで提供し得る。
システムは1つ又は複数のプロセッサを含み得る。プロセッサは、限定ではなく、通信バス、クロスオーババー、又はネットワーク等の通信基盤に接続し得る。プロセス及びプロセッサは、同じ物理的場所に配置する必要はない。換言すれば、プロセスは、例えば、LAN又はWAN接続を介して1つ又は複数の地理的に別個のプロセッサで実行することができる。計算デバイスは、ディスプレイユニットに表示するために、グラフィックス、テキスト、及び他のデータを通信基盤から転送し得るディスプレイインタフェースを含み得る。
コンピュータシステムは、限定ではなく、メインメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び補助メモリ等を含むこともできる。補助メモリは、ハードディスクドライブ及び/又は例えば、コンパクトディスクドライブCD−ROM等のリムーバブルストレージドライブを含み得る。リムーバブルストレージドライブは、リムーバブルストレージユニットからの読み取り及び/又は書き込みを行い得る。理解し得るように、リムーバブルストレージユニットは、コンピュータソフトウェア及び/又はデータを内部に記憶するコンピュータ使用可能記憶媒体を含み得る。幾つかの実施形態では、機械アクセス可能媒体は、コンピュータによりアクセス可能なデータを記憶するのに使用される任意の記憶デバイスを指し得る。機械アクセス可能媒体の例としては、例えば、限定ではなく、磁気ハードディスク、フロッピーディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)又はデジタル多用途ディスク(DVD)のような光学ディスク、磁気テープ、及び/又はメモリチップ等を挙げ得る。
プロセッサは、データを記憶する1つ又は複数のデータ記憶デバイスを含むか、又はこれ(ら)と通信するように動作可能に結合することもできる。そのようなデータ記憶デバイスとしては、非限定的な例として、磁気ディスク(内部ハードディスク及びリムーバブルディスク)、磁気光学ディスク、光学ディスク、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、及び/又はフラッシュストレージを挙げることができる。コンピュータプログラム命令及びデータを有形に具現するのに適する記憶デバイスは、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス等の半導体メモリデバイス;内部ハードディスク及びリムーバブルディスク等の磁気ディスク;磁気光学ディスク;並びにCD−ROM及びDVD−ROMディスクを含め、全ての形態の不揮発性メモリを含むこともできる。プロセッサ及びメモリは、ASIC(特定用途向け集積回路)により補足するか、又はASICに組み込むことができる。
処理システムは、コンピュータ化データ記憶システムと通信することができる。データ記憶システムは、MySQL(登録商標)又は他の関係データベース等の非関係又は関係データストアを含むことができる。他の物理的及び論理的なデータベースタイプを使用することもできる。データストアは、Microsoft SQL Server(登録商標)、Oracle(登録商標)、IBM DB2(登録商標)、SQLITE(登録商標)、又は関係であるか否かに関係なく任意の他のデータベースソフトウェア等のデータベースサーバであり得る。データストアは、構文タグ及び構文タグでの動作に必要な任意の情報を識別する情報を記憶し得る。幾つかの実施形態では、処理システムは、オブジェクト指向プログラミングを使用し得、データをオブジェクトに記憶し得る。これらの実施形態では、処理システムは、オブジェクト関係マッパ(ORM)を使用して、データオブジェクトを関係データベースに記憶し得る。本明細書に記載されるシステム及び方法は、任意の数の物理的データモデルを使用して実施することができる。一実施形態例では、RDBMSを使用することができる。それらの実施形態では、RDBMS内のテーブルは、座標を表す列を含むことができる。経済システムの場合、企業、製品等を表すデータは、RDBMS内のテーブルに記憶することができる。テーブルは、テーブル間に予め定義される関係を有することができる。テーブルは、座標に関連付けられた付属物を有することもできる。
代替の例示的な実施形態では、補助メモリは、コンピュータプログラム又は他の命令をコンピュータシステムにロードできるようにする他の同様のデバイスを含み得る。そのようなデバイスとしては、例えば、リムーバブル記憶ユニット及びインタフェースを挙げ得る。そのような例としては、プログラムカートリッジ及びカートリッジインタフェース(例えば、限定ではなく、ビデオゲームデバイスに見られるもの等)、リムーバブルメモリチップ(例えば、限定ではなく、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、又はプログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)及び関連するソケット)、並びにソフトウェア及びデータをリムーバブル記憶ユニットからコンピュータシステムに転送できるようにし得る他のリムーバブル記憶ユニット及びインタフェースを挙げ得る。
計算デバイスは、マウス又はデジタイザ等の他のポインティングデバイス及びキーボード又は他のデータ入力デバイス(図示せず)等であるが、これらに限定されない入力デバイスを含むこともできる。計算デバイスは、ディスプレイ及びディスプレイインタフェース等であるが、これらに限定されない出力デバイスを含むこともできる。コンピュータは、通信インタフェース、ケーブル、及び通信経路等であるが、これらに限定されない入/出力(I/O)デバイスを含み得る。これらのデバイスは、限定ではなく、ネットワークインタフェースカード及びモデムを含み得る。通信インタフェースは、ソフトウェア及びデータをコンピュータシステムと外部デバイスとの間で転送できるようにし得る。
1つ又は複数の実施形態では、本実施形態は、1つ又は複数のコンピュータネットワークの環境で実施される。ネットワークは、私設ネットワーク、公開ネットワーク(例えば、上述したように、インターネット)、又は両方の組合せを含むことができる。ネットワークは、ハードウェア、ソフトウェア、又は両方の組合せを含む。
電気通信の視点から、ネットワークは、通信施設により相互接続された1組のハードウェアノードとして記述することができ、1つ又は複数のプロセス(ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組合せ)がそのような各ノードで機能する。プロセスは、プロセス間通信経路を使用して、プロセス間の通信経路を介して互いと相互通信し、情報を交換することができる。これらの経路では、適切なプロセスプロトコルが使用される。
本実施形態による例示的なコンピュータ及び/又は電気通信ネットワーク環境はノードを含み得、ノードは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組合せを含み得る。ノードは、通信ネットワークを介して相互接続し得る。各ノードは、ノードに組み込まれたプロセッサにより実行可能な1つ又は複数のプロセスを含み得る。単一のプロセスは、複数のプロセッサにより実行してもよく、又は複数のプロセスは、例えば、単一のプロセッサにより実行し得る。さらに、各ノードは、ネットワークと外部世界との間のインタフェース点を提供し得、サブネットワークの集まりを組み込み得る。
例示的な実施形態では、プロセスは、任意の通信プロトコルを通しての通信をサポートするプロセス間通信経路を通して、互いと通信し得る。経路は、順次又は並列して、連続又は断続的に機能し得る。経路は、多くのコンピュータにより使用される標準並列命令セットに加えて、通信ネットワークに関して本明細書に記載される通信標準、プロトコル、又は技術のいずれかを使用することができる。
ノードは、処理機能を実行可能な任意のエンティティを含み得る。実施形態と併用することができるそのようなノードの例としては、コンピュータ(パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバ、若しくはメインフレーム等)、ハンドヘルド無線デバイス及び有線デバイス(個人情報端末(PDA)、処理機能を有するモデムセル電話、BlackBerry(登録商標)デバイスを含む無線電子メールデバイス等)、文書処理デバイス(スキャナ、プリンタ、ファクシミリ機、若しくは多機能文書機等)、又は上述したように、プロセッサの集まりが接続される複雑なエンティティ(ローカルエリアネットワーク又は広域ネットワーク等)が挙げられる。例えば、本発明に関して、ノード自体は、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、私設ネットワーク(仮想私設ネットワーク(VPN)等)、又はネットワークの集まりであることができる。
ノード間の通信は、通信ネットワークにより可能にし得る。ノードは、通信ネットワークと連続又は断続的に接続し得る。例として、本発明に関して、通信ネットワークは、適切な帯域幅及び情報セキュリティを提供するデジタル通信基盤であることができる。
通信ネットワークは、任意のタイプの標準、プロトコル、又は技術を使用する任意の周波数での有線通信性能、無線通信性能、又は両方の組合せを含むことができる。加えて、本実施形態では、通信ネットワークは私設ネットワーク(例えば、VPN)又は公開ネットワーク(例えば、インターネット)であることができる。
通信ネットワークにより使用される例示的な無線プロトコル及び技術の非包含的リストは、BlueTooth(登録商標)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、セルラデジタルパケットデータ(CDPD)、モバイルソリューションプラットフォーム(MSP)、マルチメディアメッセージング(MMS)、無線アプリケーションプロトコル(WAP)、符号分割多元アクセス(CDMA)、ショートメッセージサービス(SMS)、無線マークアップ言語(WML)、ハンドヘルドデバイスマークアップ言語(HDML)、ワイヤレス用バイナリランタイム環境(BREW)、無線アクセスネットワーク(RAN)、及びパケット交換コアネットワーク(PS−CN)を含み得る。様々な世代の無線技術も含まれる。通信ネットワークにより使用される主な有線プロトコル及び技術の例示的な非包含的リストは、非同期転送モード(ATM)、エンハンストインテリアゲートウェイルーティングプロトコル(EIGRP)、フレームリレー(FR)、高レベルデータリンク制御(HDLC)、インターネット制御メッセージプロトコル(ICMP)、インテリアゲートウェイルーティングプロトコル(IGRP)、ネットワーク間パケット交換(IPX)、ISDN、ポイントツーポイントプロトコル(PPP)、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)、ルーティング情報プロトコル(RIP)、及びユーザデータグラムプロトコル(UDP)を含む。当業者が認識するように、任意の他の既知の又は予期される無線又は有線プロトコル及び技術が使用可能である。
本発明の実施形態は、本明細書における動作を実行する装置を含み得る。装置は、所望の目的に向けて特に構築されてもよく、又はデバイスに記憶されるプログラムにより選択的にアクティブ化又は再構成される汎用デバイスを含んでもよい。
1つ又は複数の実施形態では、本実施形態は機械実行可能命令で実施される。命令は、命令がプログラムされた処理デバイス、例えば、汎用又は専用プロセッサに、本発明のステップを実行させるのに使用することができる。代替的には、本発明のステップは、ステップを実行するハードワイヤード論理を含む特定のハードウェア構成要素により、又はプログラムされたコンピュータ構成要素とカスタムハードウェア構成要素との任意の組合せにより実行することができる。例えば、本発明は、上述したように、コンピュータプログラム製品として提供することができる。この環境では、実施形態は、命令が記憶された機械可読媒体を含むことができる。命令は、例示的な本実施形態によるプロセス又は方法を実行するように任意の1つ又は複数のプロセッサ(又は他の電子デバイス)をプログラムするのに使用することができる。加えて、本発明は、コンピュータプログラム製品にダウンロードし記憶することもできる。コンピュータプログラム製品において、プログラムは、通信リンク(例えば、モデム又はネットワーク接続)を介して搬送波又は他の伝搬媒質で実施されるデータ信号により、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)から要求側コンピュータ(例えば、クライアント)に転送することができ、最終的に、そのような信号は、続けて実行するためにコンピュータシステムに記憶し得る。
方法は、コンピュータ又は任意の命令実行システムにより使用されるか、又はそれ(ら)に関連するプログラムコードを提供するコンピュータ使用可能又はコンピュータ可読記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラム製品で実施することができる。コンピュータ使用可能又はコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ又は命令実行システム、装置、若しくはデバイスにより使用されるか、又はそれに関連して使用されるプログラムを含むか、又は記憶することができる、任意の装置であることができる。
対応するプログラムコードの記憶及び/又は実行に適するデータ処理システムは、メモリ要素等のコンピュータ化データ記憶装置に直接又は間接的に結合される少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。入/出力(I/O)デバイス(キーボード、ディスプレイ、ポインティングデバイス等を含むが、これらに限定されない)はシステムに結合可能である。ネットワークアダプタをシステムに結合して、介在する私設ネットワーク又は公開ネットワークを通してデータ処理システムを他のデータ処理システム又はリモートプリンタ若しくは記憶デバイスに結合できるようにもし得る。ユーザの対話を提供するために、LCD(液晶ディスプレイ)又は情報をユーザに表示する別のタイプのモニタ、キーボード、並びにユーザが入力をコンピュータに提供できるようにするマウス又はトラックボール等の入力デバイス等の特徴を、ディスプレイデバイスを有するコンピュータで実施することができる。
コンピュータプログラムは、コンピュータで直接的又は間接的に使用することができる1組の命令であることができる。本明細書に記載されるシステム及び方法は、Flash(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++、C、C#、Python、Visual Basic(登録商標)、JavaScript(登録商標)、PHP、XML、HTML等、又はコンパイル型及びインタプリタ型を含むプログラム言語の組合せ等のプログラミング言語を使用して実施することができ、スタンドアロンプログラムとして、モジュール、コンポーネント、サブルーチン、又は計算環境での使用に適する他のユニットとして、任意の形態で展開することができる。ソフトウェアは、限定ではなく、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含むことができる。プログラミングモジュール間でのインタフェースの実施に、SOAP/HTTP等のプロトコルを使用し得る。本明細書に記載される構成要素及び機能は、限定ではなく、様々なバージョンのMicrosoft Windows(登録商標)、Apple(登録商標)Mac(登録商標)、iOS(登録商標)、Unix(登録商標)/X-Windows(登録商標)、Linux(登録商標)等を含むソフトウェア開発に適する任意のプログラミング言語を使用して、仮想化環境又は非仮想化環境で実行する任意のデスクトップオペレーティングシステムで実施し得る。システムは、Ruby on Rails等のウェブアプリケーションフレームワークを使用して実施することができる。
命令のプログラムの実行に適するプロセッサは、限定ではなく、汎用及び専用マイクロプロセッサ及び任意の種類コンピュータの単一プロセッサ又はマルチプロセッサ若しくはマルチコアのうちの一方が挙げられる。プロセッサは、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、両方、又は本明細書に記載されるデータ記憶デバイスの任意の組合せ等のコンピュータ化データ記憶デバイスから命令及びデータを受信し記憶し得る。プロセッサは、電子デバイスの動作及び性能を制御するように動作可能な任意の処理回路又は制御回路を含み得る。
本明細書に記載されるシステム、モジュール、及び方法は、ソフトウェア要素又はハードウェア要素の任意の組合せを使用して実施することができる。本明細書に記載されるシステム、モジュール、及び方法は、単独で動作するか、又は互いと併せて動作する1つ又は複数の仮想マシンを使用して実施することができる。物理的計算マシンプラットフォームをハードウェア計算プラットフォーム又はホストで実行される仮想ソフトウェアの制御下で実行される仮想マシンにカプセル化するのに、任意の適する仮想化解決策を使用することができる。仮想マシンは、仮想システムハードウェア及びゲストオペレーティングシステムソフトウェアの両方を有することができる。
本明細書に記載されるシステム及び方法は、データサーバ等のバックエンド構成要素を含むか、又はアプリケーションサーバ若しくはインターネットサーバ等のミドルウェア構成要素を含むか、又はグラフィカルユーザインタフェース若しくはインターネットブラウザを有するクライアントコンピュータ等のフロントエンド構成要素を含むか、又はそれらの任意の組合せを含むコンピュータシステムで実施することができる。システムの構成要素は、通信ネットワーク等の任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信により接続することができる。通信ネットワークの例としては、LAN、WAN、及びインターネットを形成するコンピュータ及びネットワークが挙げられる。
本発明の1つ又は複数の実施形態は、ハンドヘルドデバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベース又はプログラマブル消費者電子装置、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ等を含め、他のコンピュータシステム構成を用いて実施し得る。本発明は、分散計算環境で実施してもよく、分散計算環境では、タスクは、ネットワークを通してリンクされたリモート処理デバイスにより実行される。
「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は、一般に、リムーバブル記憶ドライブ、ハードディスクドライブに設置されるハードディスク等であるが、これらに限定されないメディアを指すのに使用し得る。これらのコンピュータプログラム製品は、ソフトウェアをコンピュータシステムに提供し得る。本発明は、そのようなコンピュータプログラム製品に関し得る。
「一実施形態」、「実施形態」、「実施形態例」、「様々な実施形態」等への言及は、そうして説明される本発明の実施形態が、特定の特性、構造、又は特徴を含み得るが、あらゆる実施形態が必ずしもその特定の特性、構造、又は特徴を含むわけではないことを示し得る。さらに、「一実施形態では」又は「例示的な実施形態では」という語句の繰り返しの使用は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではないが、同じ実施形態であってもよい。
説明及び特許請求の範囲では、「結合される」及び「接続される」という用語は、それらの派生語と共に使用し得る。これらの用語が互いの同義語として意図されないことを理解されたい。むしろ、特定の実施形態では、「接続される」は、2つ以上の要素が互いと直接、物理的又は電気的に接触することを示すのに使用し得る。「結合される」は、2つ以上の要素が物理的又は電気的に直接接触することを意味する。しかし、「結合される」は、2つ以上の要素が、互いと直接接触しないが、それでもなお互いと協働又は相互作用することも意味し得る。
ここで、及び一般に、アルゴリズムは、所望の結果に繋がる動作又は演算の自己矛盾のないシーケンスであるものとして見なされ得る。これらは、物理数量の物理的操作を含む。必ずしもそうであるわけではないが通常、これらの数量は、記憶、転送、結合、比較、及び他の方法での操作が可能な電子信号又は磁気信号の形態をとる。これらの信号をビット、値、要素、シンボル、文字、用語、数等として参照することが、主に慣用により、時により好都合であることが証明されている。しかし、これらの用語及び同様の用語は全て、適切な物理数量が関連付けられており、これらの数量に適用される単なる好都合なラベルにすぎないことを理解されたい。
別段のことが特に述べられる場合を除き、「処理」、「計算」、「算出」、「特定」等の特定の用語が、電子等の物理的に表されるデータ、計算システムのレジスタ内の数量を操作し、及び/又は計算システムのメモリ、レジスタ、又は他のそのような情報記憶デバイス、伝送デバイス、又は表示デバイス内の物理的数量として同様に表される他のデータに変換するコンピュータ、コンピュータシステム、又は同様の電子計算デバイスの動作又はプロセスを指すことを理解し得る。
同様にして、「プロセッサ」という用語は、レジスタ及び/又はメモリからの電子データを処理し、その電子データをレジスタ及び/又はメモリに記憶し得る他の電子データに変換する任意のデバイス又はデバイスの一部を指し得る。「計算プラットフォーム」は、1つ又は複数のプロセッサを含み得る。本明細書で使用される場合、「ソフトウェア」プロセスは、例えば、タスク、スレッド、及びインテリジェントエージェント等の、時間の経過に伴って仕事を実行するソフトウェア及び/又はハードウェアエンティティを含み得る。また、各プロセスは、順次又は並列し、同時又は断続的に命令を実行する複数のプロセスを指し得る。「システム」及び「方法」という用語は、本明細書では、システムが1つ又は複数の方法を実施し得、方法をシステムとして見なし得る限り、同義で使用される。
本発明の1つ又は複数の実施形態について説明したが、実施形態の様々な代替、追加、置換、及び均等物が本発明の範囲内に含まれる。
実施形態の説明では、本明細書の一部をなす添付図面を参照し、添付図面は、例示として、特許請求される主題の特定の実施形態を示している。他の実施形態を使用することも可能であり、構造的変更等の変更又は代替を行い得ることを理解されたい。そのような実施形態、変更、又は代替は必ずしも、意図される特許請求される主題に関して、範囲から逸脱するわけではない。本明細書におけるステップは特定の順序で提示され得るが、幾つかの場合、順序は変更することができ、したがって、記載されるシステム及び方法の機能を変更せずに、特定の入力は異なるときに又は異なる順序で提供される。開示される手順も異なる順序で実行可能である。さらに、本明細書にある様々な計算は、開示される順序で実行する必要はなく、代替の順序の計算を使用する他の実施形態も容易に実施することができる。順序替えに加えて、計算は、同じ結果を有する下位計算に分割することも可能である。