JP2018050122A - 送信装置、量子通信システム及び量子通信方法 - Google Patents

送信装置、量子通信システム及び量子通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】量子鍵配送処理で実施されるシフティング処理の処理速度を向上させる。
【解決手段】実施形態の送信装置は、送信部と記憶部とキャッシュ部と受信部とシフティング処理部とを備える。送信部は、送信光子を受信装置に送信する。記憶部は、送信タイミングと、送信ビットと、送信基底と、を関連付けた送信光子情報を記憶する。キャッシュ部は、送信光子が受信光子として受信装置で検出される受信タイミングになるように送信された送信タイミングから、送信光子の不使用期間が経過した後の送信タイミングを含む1以上の送信光子情報を、キャッシュとして記憶する。受信部は、受信タイミングと、受信光子の受信基底と、を受信装置から受信する。シフティング処理部は、受信タイミングと、キャッシュ部に記憶された送信光子情報の送信タイミングとにより、送信基底と受信基底とを対応付けて、送信ビットのシフティング処理をする。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は送信装置、量子通信システム及び量子通信方法に関する。
光ファイバーにより接続された送信装置と、受信装置と、の間で連続的に送信された単一光子を利用して、安全に暗号鍵を共有する量子鍵配送技術(QKD:Quantum Key Distribution)が知られている。量子鍵配送技術により共有された暗号鍵は、量子力学の原理に基づいて、盗聴されていないことが保証されている。共有された暗号鍵は、例えばワンタイムパッド等の暗号通信に利用される。ワンタイムパッドは、送受信されるデータのサイズ(量)と同サイズ(量)の暗号鍵を使い、使い終わった暗号鍵は破棄してゆく暗号通信方式である。ワンタイムパッドにより送受信された暗号データは、如何なる知識を有する盗聴者によっても解読できないことが情報理論によって保証されている。
A fast and versatile quantum key distribution system with hardware key distillation and wavelength multiplexing N Walenta, et al., New Journal of Physics 16, 013047 (2014)
しかしながら、従来の技術では、量子鍵配送処理で実施されるシフティング処理の処理速度を向上させることが難しかった。
実施形態の送信装置は、送信部と記憶部とキャッシュ部と受信部とシフティング処理部とを備える。送信部は、送信光子を受信装置に送信する。記憶部は、前記送信光子が送信された送信タイミングと、前記送信光子が示す送信ビットと、前記送信光子の送信基底と、を関連付けた送信光子情報を記憶する。キャッシュ部は、前記送信光子が受信光子として前記受信装置で検出される受信タイミングになるように送信された前記送信タイミングから、前記送信光子の不使用期間が経過した後の前記送信タイミングを含む1以上の送信光子情報を、キャッシュとして記憶する。受信部は、前記受信タイミングと、前記受信光子の受信基底と、を前記受信装置から受信する。シフティング処理部は、前記受信タイミングと、前記キャッシュ部に記憶された前記送信光子情報の前記送信タイミングとにより、前記送信基底と前記受信基底とを対応付けて、前記送信ビットのシフティング処理をする。
第1実施形態の量子通信システムの装置構成の例を示す図。 第1実施形態の量子鍵配送処理の例を示す図。 第1実施形態のシフティング処理の例を示す図。 第1実施形態の量子通信システムの機能構成の例を示す図。 第1実施形態のキャッシュ部に記憶される送信光子情報の例を説明するための図。 第1実施形態のタイミング情報シフティング処理の例1(キャッシュにヒットしない場合)を示す図。 第1実施形態のタイミング情報シフティング処理の例2(キャッシュにヒットする場合)を示す図。 第2実施形態の量子通信システムの機能構成の例を示す図。 第1及び第2実施形態の送信装置及び受信装置のハードウェア構成の例を示す図。
以下に添付図面を参照して、送信装置、量子通信システム及び量子通信方法の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
はじめに第1実施形態について説明する。
[量子通信システムの装置構成]
図1は第1実施形態の量子通信システム100の装置構成の例を示す図である。第1実施形態の量子通信システム100は、送信装置10及び受信装置20を備える。送信装置10は、光子(単一光子)を連続的に受信装置20に送信する。なお第1実施形態では、説明の便宜上、光子を送信する側の装置を送信装置10と呼ぶが、送信装置10が光子を受信する機能を有していてもよい。同様に、受信装置20が光子を送信する機能を有していてもよい。
送信装置10及び受信装置20は、後述の量子鍵配送処理(図2参照)により暗号鍵を共有する。そして送信装置10及び受信装置20は、共有された暗号鍵を使用して、暗号データを送受信する。
量子鍵配送技術によって共有された安全な暗号鍵を用いて暗号通信を行う技術を、量子暗号技術と呼ぶ。量子鍵配送の基本的な性能指標である、セキュアキーレートは、単位時間あたりに共有できる暗号鍵の長さ(ビット長)によって規定される。セキュアキーレートのことを鍵配信速度とも呼ぶ。単位時間あたりにより多くの暗号鍵が共有できる量子鍵配送技術は、高速な量子鍵配送技術であると考えられる。高速な量子鍵配送が実現できると、共有された暗号鍵を用いた暗号通信の速度及びその安全性を向上させることができるため、量子鍵配送技術において、鍵配信速度を向上させることは重要である。
次に第1実施形態の量子鍵配送処理の例について説明する。
[量子鍵配送処理]
図2は第1実施形態の量子鍵配送処理の例を示す図である。量子鍵配送処理は、光子の送受信にはじまる4つの処理ステップによって構成される。第一の処理ステップは光子送受信処理である。第二の処理ステップはシフティング処理である。第三の処理ステップは誤り訂正処理である。第四の処理ステップは秘匿性増強処理である。鍵配信速度をより向上させるためには、上記4つの処理ステップのいずれかを高速化させる必要がある。
第1実施形態の量子通信システム100では、シフティング処理を高速化させる場合について説明する。はじめに、量子鍵配送処理の各処理について説明する。
<光子送受信処理>
送信装置10は、送信光子を伝送できる量子通信路を介して、送信光子を受信装置に送信する(光子送信処理)。受信装置は、送信装置から送信された送信光子を、受信光子として受信する(光子受信処理)。送信装置10は、送信光子を送信する際の基底情報(送信基底)と、ビット情報(送信ビット)と、送信光子が送信されるタイミングを示すタイミング情報と、を関連付けた送信光子情報を記憶する。受信装置20は、受信光子を受信する際の基底情報(受信基底)と、ビット情報(受信ビット)と、受信光子を受信したタイミング情報と、を関連付けた受信光子情報を記憶する。なお、より詳細な光子送受信処理については後述する。
<シフティング処理>
送信装置10のシフティング処理では、送信光子情報が使用される。受信装置20のシフティング処理では、受信光子情報が使用される。まず、送信装置10と受信装置20との間で光子選別情報が交換される。光子選別情報は、送信装置10により送信された送信光子と、受信装置20により受信された受信光子と、を対応付けるための情報である。光子選別情報は、例えばタイミング情報である。
次に、送信装置10は、送信光子情報のうち、送信装置10が送信光子を送信したときの送信基底と、受信装置20が当該送信光子に対応する受信光子を受信したときの受信基底とが一致する送信光子情報を選ぶ。また、受信装置20は、受信光子情報のうち、送信装置10が送信光子を送信したときの送信基底と、受信装置20が当該送信光子に対応する受信光子を受信したときの受信基底とが一致する受信光子情報を選ぶ。
次に、送信装置10は、選ばれた送信光子情報に含まれる送信ビットからなるビット列により、シフト鍵データを生成する。また、受信装置20は、選ばれた受信光子情報に含まれる受信ビットからなるビット列により、シフト鍵データを生成する。
送信装置10から受信装置20が受信した受信光子には、光子送受信処理の際に光ファイバー上のノイズ、受信装置20の光子検出器特性に起因するノイズ、及び、盗聴者による盗聴の痕跡等が含まれる。そのため、送信装置10のシフト鍵データと、受信装置20のシフト鍵データとは一部異なっている(誤りが含まれる)ことがある。なお、より詳細なシフティング処理については後述する。
<誤り訂正処理>
誤り訂正処理では、シフティング処理後のシフト鍵データが使用される。誤り訂正処理の目的は、シフト鍵データに含まれている誤りを訂正し、送信装置10と受信装置20との間で一致するビット列を生成することである。誤り訂正処理により生成されたビット列を、誤り訂正鍵情報を呼ぶ。誤り訂正処理では、送信装置10と受信装置20との間で、誤り訂正用制御情報を交換する。
<秘匿性増強処理>
秘匿性増強処理では、誤り訂正処理後の誤り訂正鍵情報が使用される。秘匿性増強処理の目的は、量子暗号の理論に基づき、光子送受信処理、シフティング処理及び誤り訂正処理において理論上漏洩している可能性が考えられる情報量を打ち消すことである。秘匿性増強処理により、完全に盗聴の可能性がなく、かつ、送信装置10と受信装置20との間で一致したビット列を、暗号鍵情報として生成することができる。
具体的には、秘匿性増強処理では、漏えいした可能性のある情報量だけ誤り訂正鍵情報が圧縮される。圧縮度合は、秘匿性増強処理までの処理で得られた統計データを元に量子暗号理論によって決定される。なお秘匿性増強処理には、送信装置10と受信装置20との間で、秘匿性増強用制御情報を交換する処理が含まれていてもよい。
次に上述の光子送受信処理の詳細について説明する。はじめに光子送信処理の詳細について説明する。
<光子送信処理の詳細>
まず、送信光子(単一光子)の発生源は、通常のレーザー光源を減衰させたものを用いてもよい。送信装置10が、通常のレーザー光源を用いる場合、送信基底と送信ビットとをエンコードする際に、厳密には単一の送信光子ではなく、複数の送信光子が送出されてしまう場合がある。このような場合を排除し、量子鍵配送の安全性を保証するため、デコイ法と呼ばれる方法を用いてもよい。デコイ法では、出力レーザーの強度を、常に一定とするのではなく、ある一定の確率で、通常のビットを送信する際とは異なるレーザー出力強度にして送信する。送信装置10(受信装置20)が、送信基底(受信基底)を選ぶ際、基本的には二種類の基底を50:50の確率でランダムに選択するが、より効率的に暗号鍵の配信を行うため、この割合に傾斜をつけ、異なる比率で送信基底(受信基底)を選択してもよい。
また、送信装置10は、上述のレーザー光源をパルス駆動させることで、送信光子を送信してもよい。パルスの駆動速度は高速であり、例えば1GHzである。なおパルスの駆動速度は1GHzに限らず、より高速であっても低速であってもよい。送信装置10は、送信基底及び送信ビットを、光の位相または偏光方向に対応させることで、単一の送信光子に、送信基底及び送信ビットをエンコードする。
次に光子受信処理の詳細について説明する。
<光子受信処理>
受信光子の受信(検出)はアバランシェフォトダイオード(APD)と呼ばれる光子検出素子を用いて行ってもよい。APDは例えば、インジウムガリウムヒ素、シリコン、ゲルマニウムまたは窒化ガリウムで生成されたAPDでもよい。APDは、ガイガーモードと呼ばれる動作モードで駆動する。ガイガーモードとは、APDの逆電圧を降伏電圧(ブレークダウン電圧)以上にして動作させ、アバランシェ効果により、受信光子の入射に対して大きいパルスを発生させることによって、受信光子の検出を行う。ブレークダウン電圧を超える電圧と、ブレークダウン電圧未満の電圧と、からなる方形波又は正弦波状の電圧を供給することによって、受信光子の検出動作を連続的に行う。その駆動速度は高速であり、例えば駆動速度は1GHzである。なお駆動速度は、1GHzより高速であっても低速であってもよい。受信装置20は、受信基底及び受信ビットを、光の位相または偏光に対応させることにより、単一の受信光子から、受信基底及び受信ビットをデコードする。
受信装置20の光子検出器にAPDを使用した場合、APDが受信光子を検出した後に、アフターパルスと呼ばれる現象が起こりうる。アフターパルスとは、受信光子の検出の結果、アバランシェ効果により生成された電子が、APD内の格子欠陥に捕獲され、これが遅れて開放される現象である。アフターパルスが発生すると、本来の光子検出タイミングとは異なるタイミング、正確には本来の受信光子の検出直後に、検出信号が発生してしまうため、受信光子の検出ノイズとなる。APDを高速に駆動する場合、このアフターパルスに由来するノイズの除去が、光子検出器の重要な問題の一つとなる。
アフターパルスの除去を実現する方法の一つに、本来の受信光子の検出が行われた後の一定期間内に発生した光子検出信号は無視する、という方法がある。この一定期間のことをデッドタイムと呼ぶ。受信装置20は、デッドタイムの間、受信光子を検出しない、または、デッドタイムの間に発生した光子検出信号は、本来の受信光子の検出ではないとみなし、これを無視する。なお、デッドタイムの値は、APDの特性値(アフターパルス確率)、及び、APDを駆動する動作速度等のパラメータによって、設計者あるいは運用者が設定することができる。デッドタイムの間、受信光子の検出をしないことにより、アフターパルスに由来するノイズを除去あるいは低減することができる。
次にシフティング処理の詳細について説明する。
<シフティング処理の詳細>
図3は第1実施形態のシフティング処理の例を示す図である。シフティング処理は、タイミング情報シフティング処理と基底シフティング処理とを含む。
はじめにタイミング情報シフティング処理について説明する。タイミング情報シフティング処理は、送信装置10に記憶された上述の送信光子情報のうち、受信装置20で検出された受信光子に対応する送信光子の送信光子情報を選び出す処理である。受信装置20は、受信光子を検出すると、上述の受信光子情報を記憶する。
受信装置20は、少なくとも検出された受信光子の受信タイミングを含むタイミング情報を、送信装置10に送信する(タイミング情報通信)。
送信装置10は、タイミング情報を受信する。送信装置10は、受信したタイミング情報をもとに、自身が記憶した送信光子情報の送信タイミングを参照し、自身が送信した送信光子のうち、どの送信光子が受信装置20の光子検出器により、受信光子として検出されたかを確認し、実際に受信器によって検出された受信光子に対応する送信光子の送信光子情報を選択する(タイミング情報マッチング処理)。
以上の処理を実現するために、送信装置10と受信装置20とで、タイミング情報は同期される必要がある。送信装置10及び受信装置20は、送信装置10が光子を送信する送信タイミングと、送信装置10と受信装置20との間の光子伝送時間と、を考慮して、送信タイミングと受信タイミングとを同期する。なお光子伝送時間は、送信光子を伝送する光ファイバーの距離と光速とによって決定される。
具体的には、送信タイミング及び受信タイミングは、1ずつカウントされるカウンタ値により表される。なお、送信タイミング及び受信タイミングは、送信装置10及び受信装置20の時刻情報に基づくタイムスタンプにより表されてもよい。
例えば送信タイミング及び受信タイミングがカウンタ値により表される場合、受信装置20が、送信装置10によりカウンタ値のカウントが開始されてから、光子伝送時間だけ待ってから、カウンタ値のカウントを開始することにより、タイミング情報を同期することができる。
なお、送信光子の光ファイバー上の伝送時間が変動する場合、送信装置10または受信装置20のいずれかに、タイミング情報のずれを調整する機能が含まれていてもよい。例えば後述の制御部22が、タイミング情報のずれを調整する機能を有していてもよい。
なお、上述のタイミング情報シフティング処理は一例であり、これ以外の方法によるタイミング情報シフティング処理を使用してもよい。
次に基底シフティング処理について説明する。基底シフティング処理は、タイミング情報シフティング処理によって選択された送信光子情報(検出光子情報)のうち、送信装置10により選択された送信基底と、受信装置20により選択された受信基底とが一致する送信ビット(受信ビット)を選択する処理である。
基底シフティング処理の一例として以下の処理を挙げる。受信装置20は、検出された受信光子の受信基底を制御情報として送信装置10に通知する(受信基底情報通信)。
送信装置10は、受信基底情報を受信する。送信装置10は、さらに、受信基底と、自身が記憶した送信光子情報を参照し、受信基底と送信基底とが一致する送信光子情報の送信ビットを選び出す。送信装置10は、選ばれたビット情報の列を、シフト鍵データとして生成する。送信装置10はさらに、各検出された受信光子毎に、受信基底と送信基底とが一致したか否かを、受信装置20に送信する(基底の一致・不一致情報通信)。
受信装置20は、基底の一致・不一致情報を受信する。受信装置20は、さらに、基底の一致・不一致情報をもとに、受信基底と送信基底とが一致した受信光子情報のビット情報を選ぶ。受信装置20は、選択された受信ビットの列を、シフト鍵データとして生成する。基底シフティング処理により、送信装置10(受信装置20)は、受信基底と送信基底とが一致した送信光子(受信光子)の送信ビット(受信ビット)を選択することができる。
上述のシフティング処理では、3種類の通信(タイミング情報通信、受信基底情報通信及び基底の一致・不一致情報通信)が行われる。これらの通信は、例えば送信光子の送信に用いられる光ファイバーと同一の光ファイバーを用いてなされてもよいし、送信光子の送信とは異なる光ファイバーを用いてなされてもよい。また、3種類の情報通信のそれぞれで異なる光ファイバーを用いてなされてもよい。また、タイミング情報シフティング処理におけるタイミング情報の通信と、基底シフティング処理における受信基底情報の通信とは、連続して実行される同一方向の情報通信である。このため、この2つの通信をあわせて一度に実行してもよい。
次に、第1実施形態の量子通信システム100のシフティング処理を高速化させるための機能構成について説明する。
[量子通信システムの機能構成]
図4は第1実施形態の量子通信システム100の機能構成の例を示す図である。第1実施形態の量子通信システム100は、送信装置10及び受信装置20を備える。
はじめに第1実施形態の送信装置10の機能構成について説明する。
<送信装置の機能構成>
第1実施形態の送信装置10は、送信部11、記憶部12、キャッシュ部13、設定部14、受信部15及びシフティング処理部16を備える。
送信部11は、送信光子(単一光子)を連続して受信装置20に送信する。送信部11は、例えば半導体レーザー、減衰器、及び、駆動回路等によって実現される。
記憶部12は、上述の送信光子情報を記憶する。記憶部12は、読み書き自由な記憶装置により実現される。記憶部12は、例えば、磁気ディスク、光学ディスク及びフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置でもよい。また例えば、記憶部12は、ダイナミックRAM(Random Access Memory)、及び、スタティックRAMなどの揮発性の記憶装置でもよい。一般に、記憶装置のアクセス速度は、スタティックRAM、ダイナミックRAM、不揮発性の記憶装置の順で速く、実現可能な記憶領域はアクセス速度(記録領域上に保持してあるデータの読込速度、及び、記憶領域へのデータの書き込み速度)が速いほど小さくなる。
記憶部12は、タイミング情報シフティング処理を実現するために、受信装置20からの受信タイミング及び受信基底を受信するまで、送信光子情報を保持する。保持する期間は送信装置10と受信装置20との間の距離に依存する。例えば、送信装置10と受信装置20との間の距離が10kmなら、保持期間は6.6マイクロ秒である。また例えば、送信装置10と受信装置20との間の距離が100kmなら、保持期間は660マイクロ秒である。
記憶部12には、送信光子情報を、保持期間の間、保持するための記憶領域が必要になる。記憶部12の記憶領域は、保持期間、光子生成速度、及び、単一光子当たりの信号のサイズに応じて変化する。例えば、送信装置10と受信装置20との間の距離が100km、光子生成速度が1GHz、光子あたりの信号のサイズが32ビットとすると、最低限必要な記憶部12の記憶領域のサイズは21Mビットになる。
量子鍵配送の安定化のためには、記憶部12の記憶領域は、最低限必要なサイズよりも大きいサイズの領域を確保するのが望ましい。また、送信装置10と受信装置20との間の距離の長距離化、光子生成速度の高速化、及び、単一光子当たりの信号サイズの増大によって、最低限必要な記憶領域のサイズは増大する。一般に、記憶領域はサイズが大きくなるほどその記憶領域へのアクセス時間(記録領域上に保持してあるデータの読込時間、及び、記憶領域へのデータの書き込み時間)は長くなる。送信光子情報を記憶する記憶領域へのアクセス時間の増大が、タイミング情報シフティング処理の処理速度の低下、ひいてはシフティング処理全体の処理速度の低下を招く。
キャッシュ部13は、シフティング処理部16から受信タイミングを受け付けると、送信光子が受信光子として受信装置20で検出される受信タイミングになるように送信された送信タイミングから、送信光子の不使用期間が経過した後の送信タイミングを含む1以上の送信光子情報を、キャッシュとして記憶する。
図5は第1実施形態のキャッシュ部13に記憶される送信光子情報の例を説明するための図である。送信基底(0又は1)は、送信基底の種類を示す。図5の例では、送信タイミングが1の送信光子が、受信装置20で受信された受信光子の受信タイミングに対応する。図5の例では、期間201が不使用期間である。また、期間202に含まれる4つの送信光子情報が、キャッシュ部13に一時的に記憶される。
不使用期間は、例えば上述のデッドタイムである。不使用期間がデッドタイムである場合、期間201に含まれる送信タイミングで送信された送信光子に対応する受信光子は、受信装置20で検出されない。したがって期間201に含まれる送信タイミングを有する送信光子情報をキャッシュ部13にキャッシュしても、当該キャッシュがヒットしない。
つまり、キャッシュ部13が、送信タイミング2から5までの4つの送信光子情報を先読みしても、送信タイミング2から4までの送信光子情報が不要になる。一方、キャッシュ部13が、期間202に含まれる送信タイミングを有する4つの送信光子情報を先読みした場合、いずれも次回のタイミング情報シフティング処理に使用される可能性があるため、不要ではない。
したがって、送信タイミングが2から5までの4つの送信光子情報が先読みされる場合に比べ、送信タイミングが5から8までの4つの送信光子情報が先読みされる場合の方が、有効な送信光子情報を多く読込めているため、より高い確率で、キャッシュ部13の先読みによる効果が発揮される。
なお、キャッシュ部13による先読みされる送信光子情報の数は、先読みされる送信光子情報の合計サイズが、キャッシュ部13の記録容量以下であれば任意でよい。
図4に戻り、キャッシュ部13を実現する記憶装置の記憶容量は、記憶部12を実現する記憶装置の記憶容量よりも小さい。またキャッシュ部13を実現する記憶装置のアクセス速度は、記憶部12を実現する記憶装置のアクセス速度よりも速い。
例えば、記憶部12がダイナミックRAMで実現されている場合、キャッシュ部13はスタティックRAMで実現される。キャッシュ部13の記憶容量は、記憶部12の記憶容量よりも小さい。そのため、キャッシュ部13は、記憶部12に記憶されているすべての送信光子情報を保持できない。しかしながら、キャッシュ部13は、記憶部12よりも高速なアクセス処理能力を有する。そのため、キャッシュ部13が、シフティング処理部16で使用される送信光子情報を、記憶部12から予め読み込んでおけば、シフティング処理部16は、記憶部12の送信光子情報を読みに行く場合よりも、高速にシフティング処理をすることができる。
ただし、キャッシュ部13の効果を有効に機能させるためには、キャッシュ部13が、記憶部12から、キャッシュヒット率の高い送信光子情報を効率的に読出しておく必要がある。キャッシュ部13は、記憶部12と比べて記憶容量は限られるため、なるべく不要な送信光子情報は除いて、送信光子情報を先読みする。
設定部14は、送信装置10から送信された送信光子の不使用期間を保持する。不使用期間は、キャッシュ部13による送信光子情報の先読みに使用される。設定部14は、不使用期間をキャッシュ部13に設定する。
設定部14は、例えば量子通信システム100の設計者及び運用者等によって事前に決定された不使用期間を保持してもよい。
また例えば、設定部14は、量子通信システム100の動作環境に応じて、不使用期間を示す値を選択してもよい。量子通信システム100の動作環境は、例えば光ファイバー上の送信光子(単一光子)の損失率、及び、受信装置20の受信光子の検出効率等である。
また例えば、設定部14は、量子通信システム100の動作中に、受信光子の検出レート及び検出誤り率等の特性の変動から、動的にデッドタイムの値を変更してもよい。
受信部15は、受信装置20から、受信装置20で検出された受信光子の受信タイミングと受信基底とを受信する。送信装置10の受信部15と、受信装置20の送信部25との間の通信経路は、光ファイバーである。送信装置10の受信部15と、受信装置20の送信部25との間の通信経路は、例えば従来の光通信技術によって実現できる。
なお受信装置20の送信部25との間の通信経路は、上述の送信光子が送信される光ファイバーと同一の光ファイバーを利用しても、異なる光ファイバーを利用してもよい。
受信部15は、受信タイミングと受信基底とをシフティング処理部16に入力する。
シフティング処理部16は、受信部15から、受信タイミングと受信基底とを受け付ける。シフティング処理部16は、受信タイミングと、上述のキャッシュ部13に記憶された送信光子情報の送信タイミングとにより、送信基底と受信基底とを対応付けて、送信ビットのシフティング処理をする。
次に第1実施形態の受信装置20の機能構成について説明する。
<受信装置の機能構成>
第1実施形態の受信装置20は、受信部21、制御部22、設定部23、測定部24及び送信部25を備える。
受信部21は、送信装置10から送信された送信光子を、受信光子として検出する。受信部21は、例えば光子検出器として、APD等の素子を駆動することにより実現される。
制御部22は、光子検出器のアフターパルスに由来する受信光子の誤検出を抑えるため、受信部21によって受信光子が検出された後、設定部23によって設定されるデッドタイムの間、受信光子の検出動作、または、検出された受信光子を通知する動作等を抑制する制御をする。
なお受信部21及び制御部22は、1つの機能ブロックにより実現してもよい。
設定部23は、アフターパルスに由来する受信光子の誤検出を抑えるためのデッドタイムの設定を保持する。また設定部23は、制御部22にデッドタイムを設定する。
設定部23は、例えば量子通信システム100の設計者及び運用者等によって事前に決定されたデッドタイムを保持してもよい。
また例えば、設定部23は、量子通信システム100の動作環境に応じて、デッドタイムを示す値を選択してもよい。
また例えば、設定部23は、量子通信システム100の動作中に、受信光子の検出レート及び検出誤り率等の特性の変動から、動的にデッドタイムの値を変更してもよい。
測定部24は、検出された受信光子の受信タイミングを測定する。
送信部25は、受信タイミング及び受信基底を送信装置10に送信する。
ここで、送信タイミング及び受信タイミングを表すタイミング情報について説明する。タイミング情報は、送信装置10により送信された送信光子と、受信装置20により検出された受信光子と、を対応付けるために使用される。そのため、タイミング情報は、必ずしも時刻で表現する必要はない。タイミング情報は、例えば有限なビット長のシーケンスナンバー(カウント値)である。送信装置10の送信部11により記憶部12に記憶される送信タイミングは、送信光子を送信する送信タイミングに応じて、値を1ずつインクリメントされていき、オール1になったらオール0にリセットされるようなカウント値でよい。
例えば、送信装置10の送信部11の動作速度が1GHzである場合、送信光子の送信間隔は1ナノ秒となる。このとき、1ナノ秒毎にインクリメントされる値が、送信光子情報の送信タイミングとして、記憶部12に記憶される。
ここで、タイミング情報が32bitだとすると、タイミング情報は4秒間でループすることになる。送信光子の送信タイミングに対応する送信時刻から、タイムスタンプシフティング処理が完了し、送信光子と検出光子の特定が完了する時刻までの時間間隔が、このループの時間間隔以下(送信部11の動作速度が1GHzである場合では、4秒以下)であれば、タイムスタンプシフティング処理は実現可能である。すなわちタイミング情報のビット長は、送信光子の送信間隔とタイムスタンプシフティング処理時間とによって決定される。
次に第1実施形態のタイミング情報シフティング処理の例について説明する。
<キャッシュにヒットしない場合>
図6は第1実施形態のタイミング情報シフティング処理の例1(キャッシュにヒットしない場合)を示す図である。
はじめに、受信部15が、受信タイミング及び受信基底をシフティング処理部16に入力する(ステップS1)。次に、シフティング処理部16が、受信タイミングに対応する送信タイミングを含む送信光子情報の読出し要求を、キャッシュ部13に入力する(ステップS2)。
次に、キャッシュ部13は、読出し要求により要求された送信光子情報を記憶していないため、当該送信光子情報を含む複数の送信光子情報の読出し要求を、記憶部12に入力する(ステップS3)。複数の送信光子情報は、受信タイミングに対応する送信タイミングを含む送信光子情報と、その送信タイミング以降で上述の不使用期間に送信タイミング情報が含まれない1以上の送信光子情報と、を含む。このとき、キャッシュ部13は、読出し要求により要求される複数の送信光子情報の合計サイズを、キャッシュ部13の記憶容量以下にする。
ステップS3の処理は、例えば、送信装置10の起動時、及び、キャッシュ部13による先読みが失敗した場合などに行われる。
次に、キャッシュ部13は、ステップS3の処理により記憶部12に入力された読出し要求の対象となる複数の送信光子情報を、記憶部12から読み出す(ステップS4)。次に、キャッシュ部13は、ステップS4の処理により読み出された複数の送信光子情報のうち、キャッシュヒットしなかった送信光子情報を、シフティング処理部16に入力する(ステップS5)。次に、キャッシュ部13は、ステップS5の処理によりシフティング処理部16に入力しなかった送信光子情報を、キャッシュとして記憶する(ステップS6)。
次に、シフティング処理部16は、ステップS1の処理により受け付けた受信タイミング及び受信基底と、ステップS5の処理により受け付けた送信光子情報に含まれる送信タイミング及び送信基底を使用して、上述のタイミング情報シフティング処理をする(ステップS7)。
上述のキャッシュがヒットしない例の場合、タイミング情報シフティング処理の処理速度は、キャッシュ部13を備えない場合のタイミング情報シフティング処理の処理速度以下になる。
<キャッシュにヒットする場合>
図7は第1実施形態のタイミング情報シフティング処理の例2(キャッシュにヒットする場合)を示す図である。
はじめに、受信部15が、受信タイミング及び受信基底をシフティング処理部16に入力する(ステップS11)。次に、シフティング処理部16が、受信タイミングに対応する送信タイミングを含む送信光子情報の読出し要求を、キャッシュ部13に入力する(ステップS12)。
次に、キャッシュ部13は、読出し要求により要求された送信光子情報を、シフティング処理部16に入力する(ステップS13)。ステップS13の処理により、従来よりも高速に送信光子情報をシフティング処理部16に入力することができる。
次に、シフティング処理部16は、ステップS11の処理により受け付けた受信タイミング及び受信基底と、ステップS13の処理により受け付けた送信光子情報に含まれる送信タイミング及び送信基底を使用して、上述のタイミング情報シフティング処理をする(ステップS14−A)。
また、キャッシュ部13が、上述の不使用期間に送信タイミング情報が含まれない複数の送信光子情報の読出し要求を、記憶部12に入力する(ステップS14−B)。このとき、キャッシュ部13は、読出し要求により要求される複数の送信光子情報の合計サイズを、キャッシュ部13の記憶容量以下にする。
なおシフティング処理部16によるステップS14−Aの処理と、キャッシュ部13によるステップS14−Bの処理と、は同じタイミングで行われる。
次に、キャッシュ部13は、ステップS14−Bの処理により記憶部12に入力された読出し要求の対象となる複数の送信光子情報を、記憶部12から読み出す(ステップS15)。次に、キャッシュ部13は、ステップS15の処理により読み出された複数の送信光子情報を、キャッシュとして記憶する(ステップS16)。
以上説明したように、第1実施形態の量子通信システム100によれば、シフティング処理をより高速にすることができる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態の説明では、第1実施形態と同様の説明については省略し、第1実施形態と異なる箇所について説明する。第2実施形態の量子通信システム100の装置構成の説明は、第1実施形態の量子通信システム100の装置構成の説明と同じなので省略する。
[量子通信システムの機能構成]
図8は第2実施形態の量子通信システム100の機能構成の例を示す図である。第2実施形態の量子通信システム100は、送信装置10及び受信装置20を備える。
<送信装置の機能構成>
第2実施形態の送信装置10は、送信部11、記憶部12、キャッシュ部13、設定部14、受信部15、シフティング処理部16及び履歴部17を備える。すなわち第2実施形態の送信装置10では、第1実施形態の送信装置10の機能構成に履歴部17が追加されている。
受信部15は、受信装置20から受信した受信タイミング及び受信基底を、履歴部17に記憶する。
履歴部17は、受信部15から、受信タイミング及び受信基底を受け付けると、当該受信タイミング及び受信基底を、履歴として記憶する。
設定部14は、履歴部17から、受信装置20で第1の受信光子が検出された第1の受信タイミングと、受信装置20で当該第1の受信光子の次に検出された第2の受信光子の第2の受信タイミングと、を読み出す。そして設定部14は、第1の受信タイミングと、第2の受信タイミングとの間隔を示す期間を、上述の不使用期間としてキャッシュ部13に設定する。
なお設定部14は、第1の受信タイミングと、第2の受信タイミングとの間隔を示す期間を、不使用期間として、履歴に応じて動的に変更してもよいし、特定のタイミングで算出された第1の受信タイミングと、第2の受信タイミングとの間隔を示す期間を使用し続けてもよい。
以上、説明したように、第2実施形態の量子通信システム100によっても、第1実施形態の量子通信システム100と同様の効果を得ることができる。
なお上述の第1及び第2実施形態の設定部14の機能、及び、上述の第2実施形態の履歴部17の機能は、キャッシュ部13により実現されてもよい。例えばキャッシュ部13、設定部14及び履歴部17は、1つの機能ブロックにより実現されてもよい。
最後に第1及び第2実施形態の送信装置10及び受信装置20のハードウェア構成の例について説明する。
[送信装置及び受信装置のハードウェア構成]
図9は第1及び第2実施形態の送信装置10及び受信装置20のハードウェア構成の例を示す図である。第1及び第2実施形態の送信装置10及び受信装置20は、制御装置301、主記憶装置302、補助記憶装置303、光学処理装置304及び通信IF305を備える。制御装置301、主記憶装置302、補助記憶装置303、光学処理装置304及び通信IF305は、バス310を介して接続されている。
制御装置301は補助記憶装置303から主記憶装置302に読み出されたプログラムを実行する。制御装置301は、例えばCPUである。主記憶装置302はROM(Read Only Memory)、及び、RAM等のメモリである。補助記憶装置303はメモリカード、及び、HDD(Hard Disk Drive)等である。
光学処理装置304は、量子通信路(光ファイバー)を介して、上述の単一光子を送信または受信する。通信IF305は、光ファイバー及びイーサネット(登録商標)などの古典通信路を介して、制御情報などの通信情報を送信または受信する。
第1及び第2実施形態の送信装置10及び受信装置20で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、メモリカード、CD−R、及び、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されてコンピュータ・プログラム・プロダクトとして提供される。
また第1及び第2実施形態の送信装置10及び受信装置20で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また第1及び第2実施形態の送信装置10及び受信装置20が実行するプログラムを、ダウンロードさせずにインターネット等のネットワーク経由で提供するように構成してもよい。
また第1及び第2実施形態の送信装置10及び受信装置20で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
第1及び第2実施形態の送信装置10で実行されるプログラムは、上述の第1及び第2実施形態の送信装置10の機能構成のうち、プログラムにより実現可能な機能を含むモジュール構成となっている。また、第1及び第2実施形態の受信装置20で実行されるプログラムは、上述の第1及び第2実施形態の受信装置20の機能構成のうち、プログラムにより実現可能な機能を含むモジュール構成となっている。
プログラムにより実現される機能は、制御装置301が補助記憶装置303等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、プログラムにより実現される機能が主記憶装置302にロードされる。すなわちプログラムにより実現される機能は、主記憶装置302上に生成される。
なお第1及び第2実施形態の送信装置10及び受信装置20の機能の一部又は全部を、IC等のハードウェアにより実現してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 送信装置
11 送信部
12 記憶部
13 キャッシュ部
14 設定部
15 受信部
16 シフティング処理部
17 履歴部
20 受信装置
21 受信部
22 制御部
23 設定部
24 測定部
25 送信部
100 量子通信システム

Claims (7)

  1. 送信光子を受信装置に送信する送信部と、
    前記送信光子が送信された送信タイミングと、前記送信光子が示す送信ビットと、前記送信光子の送信基底と、を関連付けた送信光子情報を記憶する記憶部と、
    前記送信光子が受信光子として前記受信装置で検出される受信タイミングになるように送信された前記送信タイミングから、前記送信光子の不使用期間が経過した後の前記送信タイミングを含む1以上の送信光子情報を、キャッシュとして記憶するキャッシュ部と、
    前記受信タイミングと、前記受信光子の受信基底と、を前記受信装置から受信する受信部と、
    前記受信タイミングと、前記キャッシュ部に記憶された前記送信光子情報の前記送信タイミングとにより、前記送信基底と前記受信基底とを対応付けて、前記送信ビットのシフティング処理をするシフティング処理部と、
    を備える送信装置。
  2. 前記キャッシュ部のアクセス速度は、前記記憶部のアクセス速度よりも速い、
    請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記不使用期間は、前記受信装置に使用される光子検出器が光子を検出できないデッドタイムである、
    請求項1に記載の送信装置。
  4. 前記不使用期間は、前記受信装置で第1の受信光子が検出された第1の受信タイミングと、前記受信装置で前記第1の受信光子の次に検出された第2の受信光子の第2の受信タイミングと、の間隔を示す期間である、
    請求項1に記載の送信装置。
  5. 前記間隔を示す期間の履歴に応じて動的に前記不使用期間を変更する設定部、
    を更に備える請求項1に記載の送信装置。
  6. 送信装置と受信装置とを備える量子通信システムであって、
    前記送信装置は、
    送信光子を受信装置に送信する送信部と、
    前記送信光子が送信された送信タイミングと、前記送信光子が示す送信ビットと、前記送信光子の送信基底と、を関連付けた送信光子情報を記憶する記憶部と、
    前記送信光子が受信光子として前記受信装置で検出される受信タイミングになるように送信された前記送信タイミングから、前記送信光子の不使用期間が経過した後の前記送信タイミングを含む1以上の送信光子情報を、キャッシュとして記憶するキャッシュ部と、
    前記受信タイミングと、前記受信光子の受信基底と、を前記受信装置から受信する受信部と、
    前記受信タイミングと、前記キャッシュ部に記憶された前記送信光子情報の前記送信タイミングとにより、前記送信基底と前記受信基底とを対応付けて、前記送信ビットのシフティング処理をするシフティング処理部と、
    を備える量子通信システム。
  7. 送信光子を受信装置に送信するステップと、
    前記送信光子が送信された送信タイミングと、前記送信光子が示す送信ビットと、前記送信光子の送信基底と、を関連付けた送信光子情報を記憶するステップと、
    前記送信光子が受信光子として前記受信装置で検出される受信タイミングになるように送信された前記送信タイミングから、前記送信光子の不使用期間が経過した後の前記送信タイミングを含む1以上の送信光子情報を、キャッシュとして記憶するステップと、
    前記受信タイミングと、前記受信光子の受信基底と、を前記受信装置から受信するステップと、
    前記受信タイミングと、前記キャッシュ部に記憶された前記送信光子情報の前記送信タイミングとにより、前記送信基底と前記受信基底とを対応付けて、前記送信ビットのシフティング処理をするステップと、
    を含む量子通信方法。
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