JP2017219560A - 光ビーム制御装置 - Google Patents

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光雅 中島
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Hayashi Sakamoto
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Masaya Suzuki
賢哉 鈴木
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慶太 山口
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Joji Yamaguchi
城治 山口
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Abstract

【課題】光位相制御部と光出射部の距離を長延化し、光伝送部において発生する隣接導波路間の光の位相揺らぎを補正する光ビーム制御装置を提供すること。【解決手段】光ビーム制御装置100は、光源110、光スプリッタ120、光位相制御部130、光伝送部140、光出射部150、部分透過ミラー160、フォトダイオード(PD)170、光位相補償回路180からなる。光源110から入射した光が光スプリッタ120に入力される。入力された光信号はそれぞれ位相制御部130に入力され、互いに独立に位相差を設定され、光伝送部140へと出力される。伝送された光はさらに光出射部150へと入力される。隣接導波路間の反射戻り光の位相差揺らぎを測定し、補償することで、出射端のビームプロファイルを一定に保つことが出来る。【選択図】図1

Description

本発明は、光ビーム制御装置に関する。
近年、RF(Radio Frequency)帯におけるアレイアンテナを用いた電磁波のビームフォーミング技術を光波の周波数帯に適応し、光のビームフォーミング技術が注目を集めている。本技術は、複数の光源を周期的に配置し、各光源から出射される光の位相を制御することで干渉状態を変化させ、ビームの偏向やビーム形状の整形を行うことが可能である。
このような素子の一般的な構成例として、図9に従来の光ビーム制御装置を示す。従来の光ビーム制御装置600は、光源610、光スプリッタ620、光位相制御部630、光出射部640からなる。各光源間の間隔は波長レベル程度にする必要があるが、レーザ発信器等の光源610の間隔を物理的に波長レベルまで近づけることは困難なので、例示した構成では入力光をスプリッタ620で分岐し、狭ピッチの光導波路アレイからなる光出射部640に導入・干渉させる手法が用いられている(例えば非特許文献1参照)。各導波路の位相の制御には、光導波路材料の屈折率の温度依存性や電界依存性が利用される。例えば、図9の位相制御部630において、各光導波路上に電流駆動型のヒーターを形成し、光波の位相を制御している(非特許文献1参照)。
本技術では、光出射部640のサイズは、光源間の間隔、ここでは出射用導波路アレイの導波路の間隔と光源数との積で決まるため、原理的には数百umから数mm程度の幅があれば十分である。従って、機械的なミラー掃引によるビーム制御や空間光変調素子を用いた、ビーム制御装置と比較し、装置の小型化が見込まれる。例えば、20アレイの1.5um帯の光源を5波長間隔で並べた場合、出射端は150umの幅があればよい。
Jie Sun, Erman Timurdogan, Ami Yaacobi, Ehsan Shah Hosseini, and Michael R. Watts, "Large-scale nanophotonic phased array" Nature, vol. 493, p.195-199, January 2013 Ke Wang, Yang Wang, Shitao Gao, Ampalavanapillai Nirmalathas, Christina Lim, Efstratios Sfakfidas, and Kamal Alameh, "Si Integrated Optical Phased Array for Efficient Beam Steering in Optical Wireless Communications", Globecom 2014 Workshop-Optical Wireless Communications, p.541-546
しかしながら、従来技術では前述した位相制御部630の駆動用回路が光出射部640の後段に隣接して存在するため、実用上のサイズは電子回路及び位相制御素子アレイに依存し、実際には上記のように出射端のみのサイズほどの小型化は望めないという課題がある。
また、このような光ビーム制御装置の応用として、光ファイバで伝送した光を整形・偏向する技術が提案されている(例えば非特許文献2参照)。しかし従来技術では、光位相制御のために光出射部640の近接部に存在する位相制御部630に電源供給が必要となるため、例えば光ファイバだけでなく給電用の電気ケーブルが別途必要となり、構成の煩雑化や適応範囲の狭化を招くという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、光位相制御部と光出射部の距離を長延化し、光伝送部において発生する隣接導波路間の光の位相揺らぎを補正する光ビーム制御装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、光ビーム制御装置であって、光源と、前記光源から入射する光ビームを少なくとも2つ以上の光導波路に分岐し、前記2つ以上の光導波路に入射する光ビームを隣接する光導波路間で干渉させる光合分波回路と、前記分岐された光ビームの少なくとも位相を前記2つ以上の光導波路のそれぞれにおいて独立に制御する光変調回路と、前記光変調回路から入射する前記分岐された光ビームを伝送する光伝送部と、前記光伝送部から入射する前記分岐された光ビームを干渉させつつ出射する光出射部と、前記光出射部の出射端で発生する各光導波路からの反射戻り光が前記光合分波回路において隣接する光導波路間で干渉された干渉光を測定する光受光部と、前記光受光部からの測定結果に基づき、前記光伝送部で発生する前記2つ以上の光導波路の隣接する光導波路間の相対的な位相揺らぎを補償するよう前記光変調回路を制御する光位相補償回路と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光ビーム制御装置において、前記位相補償回路は、隣接する光導波路間の位相差が一定となるように前記光変調回路を制御して位相補償を行う。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光ビーム制御装置において、前記光変調回路は、位相および振幅を前記2つ以上の光導波路のそれぞれにおいて独立に制御することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の光ビーム制御装置において、前記光合分波回路に接続された、前記光源とは出力波長の異なる第2の光源を備え、前記光受光部は、前記第2の光源から前記光合分波回路に入射する第2の光ビームの反射戻り光の干渉光を測定し、前記光位相補償回路は、前記第2の光ビームの反射戻り光の干渉光の測定結果に基づき前記2つ以上の光導波路の隣接する光導波路間の相対的な位相揺らぎを補償するよう前記光変調回路を制御することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の光ビーム制御装置において、前記光伝送部は、マルチコアファイバであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の光ビーム制御装置において、前記光伝送部は、多芯光ファイバであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の光ビーム制御装置において、前記光変調回路は、空間光変調素子であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の光ビーム制御装置において、前記光変調回路は、平面光回路型光変調素子であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の光ビーム制御装置において、前記光出射部は、マルチコアファイバからなり、前記光出射部の出射端面は、前記マルチコアファイバの断面であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の光ビーム制御装置において、前記光出射部は、アレイ型平面光導波路で構成されることを特徴とする。
本発明の光ビーム制御装置は、光位相制御部と光出射部を離間し、その間を光ファイバ等の光伝送部で接続することを特徴としている。これにより、離間した光出射部から出射する光ビームを遠隔的に操作することが可能となる。これにより、出射部の小型化及び無給電化を実現できる。また装置の大型化の律速要因となる制御装置を離間できるため、光ビーム出射部の抜本的な小型化が見込まれる。
本発明の実施形態1に係る光ビーム制御装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る光ビーム制御装置の光スプリッタ部の詳細な構成例を示す図である。 (a)は、光導波路チップ上に構成された位相制御部の構成例を示す図であり、(b)は、光導波路チップ上に構成された光スプリッタおよび位相制御部の構成例を示す図である。 (a)は、空間光学系により構成された位相制御部の構成例を示す図であり、(b)は、空間光学系により構成された光スプリッタおよび位相制御部の構成例を示す図である。 (a)は、マルチコアファイバの断面を出力端とする光出射部の構成例を示す図であり、(b)は、光導波路チップ上に形成された光導波路アレイの断面を出射端とする光出射部の構成例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る光ビーム制御装置の構成を示す図である。 (a)は、光導波路チップ上に構成された光スプリッタおよび位相制御部の構成例を示す図であり、(b)は、光導波路チップ上に構成された2×2光スプリタアレイ222の構成例を示す図である。 (a)、(b)は、本発明の実施形態2に係る光ビーム制御装置における、回折格子および空間光変調器を用いた光スプリッタ部の構成例を示す図であり、(c)は、図8(a)、(b)をy軸方向から見た図であり、(d)は、空間光変調器の波長毎の集光領域のスプリットパターンを示す図である。 従来の光ビーム制御装置の構成を示す図である。
本発明では、光位相制御部と光出射部の距離を長延化し、光伝送部における光の位相揺らぎにより発生する設定位相と実際の位相の差異を補正するために、光出射部で反射した反射戻り光を隣接する光導波路間で干渉させ、隣接する光導波路間の位相差を一定にする補正を行うことを特徴としている。これにより、光出射部から出射される光ビームのビームプロファイルを一定に保つことが出来る。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1に係る光ビーム制御装置の構成を示す。光ビーム制御装置100は、光源110、光スプリッタ120部、光位相制御部130、光伝送部140、光出射部150、部分透過ミラー160、フォトダイオード(PD)170、光位相補償回路180からなる。図1の下部に示す白抜きの矢印は、光ビーム制御装置100を伝搬する光の進行方向を概略的に示すものである。光源110から出力された光は、部分透過ミラー160で一部反射され、その反射戻り光がPD170に入力されることを示している。
本実施形態では、光源110から入射した光が光スプリッタ部120に入力される。入力された光信号はそれぞれ位相制御部130に入力され、互いに独立に位相差を設定され、光伝送部140へと出力される。伝送された光はさらに光出射部150へと入力される。
図2に、本発明の実施形態1に係る光スプリッタ部の詳細な構成例を示す。光スプリッタ部120は例えば、図2のように構成すればそれぞれの反射戻り光の位相差を干渉光出力から推定可能である。光スプリッタ部120は、1×N光スプリタ121と光干渉部122とからなり、光干渉部122は、部分透過ミラー160からの反射戻り光が入射すると光導波路毎にカプラ124で分波し、干渉計アレイ123で隣接する光導波路を伝搬してきた反射戻り光同士を干渉させることができる。
ここで、光出射部150の各出射導波路端の間隔をr、入力光の波長をλ、入力アレイ本数をN、n番目の導波路に設定する位相関数をΦ(n)、光出射部150の各出射導波路端から出力される光の強度を一様とすると、θ方向に出力される光ビームのプロファイルI(θ)は次のようになる。
Figure 2017219560
ここでθ方向は、光出射部150の出射端面に垂直な方向と出射ビームの主光線の出射方向とのなす角である。式(1)は、有限区間Nrにおけるサンプリング周波数r/λの離散化フーリエ変換と同等の操作である。光ビームを設定した位相φ(n)に応じて光ビームを整形することが可能である。例えば、位相値を
Figure 2017219560
のように設定した場合、θoの方向で位相が強めあうことから光ビームはθoの方向に伝搬していく。
しかしながら、光ファイバをはじめとする一般的な光伝送媒体を用いる場合、振動や温度変動などにより伝送路の光路長や屈折率が変動するため、設定した位相差φ(n)と出射端における位相差φ’(n)の間に乖離が生じる。この位相差は時間的に変動するため、
Figure 2017219560
で定義される位相揺らぎΔφ(n,t)を補償する必要が生じる。ここで、一般的に光ファイバ内の光波の伝搬時間は位相揺らぎの周期よりも十分に短いため、光ファイバ内での行きと帰りで発生する位相誤差は同一であると近似できる。この場合、反射戻り光の光位相ゆらぎΔφr(n,t)と出射端における光位相ゆらぎΔφ(n,t)は以下のような関係にある。
Figure 2017219560
ところで、nの数が十分大きい場合、式(1)で定義されるI(θ)の値は、φ(n)にオフセット位相値βが加算されたとしても変わらない。すなわち、隣接導波路間の位相差に相当するdΔφ(n,t)/dnを一定に保つことが出来れば、出射端でのビームプロファイルは変化しない。つまり、式(4)の微分である
Figure 2017219560
より、隣接導波路間の反射戻り光の位相差揺らぎを測定し、補償することで、出射端のビームプロファイルを一定に保つことが出来る。
本発明では、反射戻り光を実現するために、ビーム出射部端は所定の反射率Rを有する部分透過ミラー160を備えるように構成されている。ここで、部分透過ミラー160の反射率Rは、反射戻り光が戻り光を受光するPD170方向で観測可能である範囲で出来る限り小さいことが望ましい。尚、部分透過ミラー160は、光出射部150の端面に張り付けられた適当な反射率を有する部材の代わりに、光出射部150の端面の研磨角度を変えることで実現してもよい。
光位相補償回路180では、PD170で測定した反射戻り光の位相揺らぎから上記のように算出した出力端における位相揺らぎの値Δφ(n,t)の隣接する導波路間の相対的な揺らぎを相殺するように、すなわち、dΔφr(n,t)/dnが一定となるように、具体的には、φr(1,t)−φr(2,t)、φr(2,t)−φr(3,t)、・・・、φr(n−1,t)−φr(n,t)の各値が一定となるように光位相制御部130において各導波路例えば位相制御部130に新たな位相値φ(n,t)=φ(n,0)+ α(n)dΔφr(n,t)/dnの値を設定することで上記の位相揺らぎを補償することが可能となる。ここで、α(n)は定数である。
尚、位相ゆらぎの値が大きいために非線形的な効果が大きい場合や、位相制御装置の時定数よりも位相変動の時定数の方が短い場合は、位相値がオーバシュートし所望の位相値が得られない。従って、伝送路における位相揺らぎは可能な限り抑えることが望ましい。例えば多芯光ファイバやマルチコアファイバを用いてそれぞれの光を伝送することで、各導波路間の相対的な位相値の変動を抑制可能である。
実施形態1における位相制御部130の構成例について、図3及び4を用いて更に詳しく説明する。図3(a)は、位相制御部130を光導波路チップを用いて構成する場合の一例を示すものである。入力部の前段(入力側)には図1に示すように光スプリッタ部120があるものとする。
図3(a)に示すように、各々の入力光は各光導波路131−1〜131−Nを独立に伝搬し出力に至る。ここで、各光導波路131−1〜131−Nにはそれぞれ独立に駆動可能な電極132−1〜132−Nが形成されており、電極132に電流ないしは電圧を印加することで光導波路131を通過する光波の位相を連続的に変化させることが出来るように構成されている。この位相変化を制御する手法としては、例えば、電極132をヒーターとして電流駆動させる手法がある。この場合、電極132近傍の光導波路131の温度上昇に伴う屈折率変化により、光導波路131を通過する光の位相を変化可能である。また、導波路部材に電気光学効果を示す部材を利用し、電極132に電圧を印加する手法も存在する。位相制御部130は、上記のように電極132に印加する電流または電圧の値をコントロールすることで、所望の位相関数φ(n)を生成できる。
図3(b)に示すように、光スプリッタ部と位相制御部は同一のチップ上に形成されていても構わない。この場合は集積化による小型化といった優れた効果が得られる。
図4(a)は、空間光学系により構成された位相制御部130の構成例を示している。入力部の前段には図1に示すように光スプリッタ部120があるものとする。図4(a)に示すように各々の入力ファイバアレイ133から入力された光はコリメートレンズアレイ134を用いて空間光変調素子135に集光され、各々位相変調されたのちにコリメートレンズアレイ136を経て出力ファイバアレイ137へ至る。
この構成では、例えば、空間位相変調素子135をビーム照射領域毎に分割し、それぞれ独立に位相変調することで所望の位相関数φ(n)を生成することが可能である。空間位相変調素子135には、例えばLCOS(Liquid Crystal on Silicon)やMEMS(Micro−electro−mechanical system)ミラーアレイなどを利用できる。
また、図4(b)に示すように、分岐空間光変調素子135に光スプリッタ部120の機能の一部を持たせることもできる。入力ファイバ133から出射された光はレンズ138で分岐空間光変調素子135上に集光され、分岐空間光変調素子135の光が照射された領域をN分割して光ビームを分岐させる。分岐空間光変調素子135が分割した領域毎に独立に位相変調し、分岐空間光変調素子135を透過して位相変調された光はレンズ139を介して出力ファイバ137のそれぞれに入射する。このような構成とすることで、光スプリッタ部と位相制御部は同一の空間光学系内に形成することも出来る。この場合は集積化による小型化といった優れた効果が得られる。尚、図3には記載していないが、分岐空間光変調素子135の後段(出力ファイバ137側)には、図2に示すような光干渉部を備えている。
実施形態1における光出射部150の構成例について、図5を用いて更に詳しく説明する。前述の式(1)より、出射導波路端の間隔rが広い場合は所望の方向外に高次光が発生するため、出来る限りrを小さくすることが望ましい。
図5(a)は、複数のコア151−1〜151−Nとクラッド152からなるマルチコアファイバの断面を出力端とする光出射部150の構成例を示している。この場合、コア間のピッチの値までrを狭められるといった優れた効果が得られる。また、前述したように光伝送部140はマルチコアファイバで構成することも可能であることから、本構成の場合、光伝送部140と光出射部150をマルチコアファイバ単体で構成することが可能である。これは、構成の簡易化や製造容易化といった優れた特徴を提供するものである。
図5(b)は、光導波路チップ上に形成された光導波路アレイの断面を出射端とする光出射部150の構成例を示している。本構成の場合、導波路間のピッチの値までrを狭められるといった優れた効果が得られる。但し、一般に光導波路間の距離が短くなると導波路間が結合する、すなわち、各導波路を伝搬する光波が相互干渉するために、位相制御部130で設定した位相値と光出射部150の出射端での位相値の間に乖離が生じる。これを避けるためには、図5(b)で示すように、出射端直前まで広いピッチで光導波路153を配線し、出射端近傍で導波路のピッチを狭化する構成が望ましい。
尚、上述では位相変調を行う場合のみを記述したが、位相変調に加えて強度変調を行っても構わない。これは、例えば位相制御部の後段にマッハツェンダー干渉計などを装荷し、これらの片側のアームの位相値を制御電極を用いて干渉光出力を変調することで実現できる。
(実施形態2)
図6に、本発明の実施形態2に係る光ビーム制御装置の構成を示す。光ビーム制御装置200は、出射ビーム用の光源210、光スプリッタ220、光位相制御部230、光伝送部240、光出射部250、部分透過ミラー260、フォトダイオード(PD)270、参照光用の光源280からなる。
本実施形態の構成は、実施形態1と比較して出射ビームの制御を行う光波の波長(λo)とは異なる波長(λ1)の位相モニタ用の参照光を用いている点が特徴である。実施形態2では、出射ビーム用の光源210とは別に参照光用の光源280を備える。
実施形態1の場合、出射端に出力する光に対して反射率Rを有する部分透過ミラー160が必要であった。このため、出射ビームの光強度は部分透過ミラー160透過前の光強度の(1−R)倍以上にはできないといった欠点がある。本構成では、端面での反射率に波長依存性を持たせることで上記の課題を解決する。例えば、部分透過ミラー260の波長依存性を理想的にはR(λo)=0、R(λ1)=1とすることで、モニタ用の戻り光強度を強めつつ、制御対象の光の挿入損失を低減することが可能である。反射率に波長依存性を設けるには、波長フィルタやエタロン型干渉計などを利用すればよい。
位相モニタ用の参照光は複数波長存在しても良い。また、本構成の場合位相スプリッタ部220は図7のように、出射ビーム用の波長λ(図7(a))と位相モニタ用の波長λ〜λ(図7(b))とで異なる光回路を用いる構成としてもよい。図7(a)に示す光回路は、図3(b)と同様に、光スプリッタ221、位相制御部230を同一チップ上に形成したもので、マルチコアファイバからなる光伝送部240に接続されている。図7(b)に示す光回路は、光伝送部240の隣接する光導波路に同一波長の光を入射し、隣接する光導波路を伝搬してきた同一波長の反射戻り光同士を干渉させる2×2光スプリタアレイ222を形成したものである。これら2つの光回路は合分波回路を介して光伝送部240のマルチコアファイバに接続される。
この構成は、例えば図8(a)、(b)のように、入出力ポート223の入力ポートInから入射した光がコリメートレンズ224、回折格子225、レンズ226、227、空間光変調器228(例えばLCOS)によっても実現できる。回折格子225で波長ごとに空間光変調器上の異なる位置に集光し(図8(c))、空間光変調器228でそれぞれ異なるスプリットパターン、すなわち出射ビーム用の波長λの集光領域には出力ポート1〜NにN分岐するパターン、位相モニタ用の波長λ〜λの各集光領域には隣接する2つのポートに2分岐するパターン(図8(d))を構成すれば現可能である。
尚、反射戻り光を波長毎にPD270に入力するため、波長λ〜λの各集光領域のパターンは、2分岐するパターンと反射戻り光を波長毎のモニタ用ポートに出射するパターンとを所定の周波数で切り替える構成とする。この構成は、波長λ〜λの各集光領域のパターンを2分岐するパターンのみとし、空間光変調器228から入力ポートInに入射した多重化された干渉光を波長フィルタ等で波長分割する構成としても良い。
本構成の場合は、図2に示すような多段のカプラと干渉計が不要となるため、原理損失が少なくなるといった優れた効果が得られる。
100 光ビーム制御装置
110、210、280 光源
120、220 光スプリッタ部
121、221 1×N光スプリッタ
122 光干渉部
123 干渉系アレイ
124 光カプラ
130、230 光位相制御部
131、153 光導波路
132 電極
133 入力ファイバ
134、136、224 コリメートレンズ
135 分岐空間光変調素子
137 出力ファイバ
138、139、226、227 レンズ
140、240 光伝送部
150、250 光出射部
151 コア
152 クラッド
160、260 部分透過ミラー
170、270 フォトダイオード(PD)
180、290 光位相補償回路
222 2×2光スプリッタ
223 入出力ポート
225 回折格子
228 空間光変調器
600 光ビーム制御装置
610 光源
620 光スプリッタ
630 光位相制御部
640 光出射部

Claims (10)

  1. 光源と、
    前記光源から入射する光ビームを少なくとも2つ以上の光導波路に分岐し、前記2つ以上の光導波路に入射する光ビームを隣接する光導波路間で干渉させる光合分波回路と、
    前記分岐された光ビームの少なくとも位相を前記2つ以上の光導波路のそれぞれにおいて独立に制御する光変調回路と、
    前記光変調回路から入射する前記分岐された光ビームを伝送する光伝送部と、
    前記光伝送部から入射する前記分岐された光ビームを干渉させつつ出射する光出射部と、
    前記光出射部の出射端で発生する各光導波路からの反射戻り光が前記光合分波回路において隣接する光導波路間で干渉された干渉光を測定する光受光部と、
    前記光受光部からの測定結果に基づき、前記光伝送部で発生する前記2つ以上の光導波路の隣接する光導波路間の相対的な位相揺らぎを補償するよう前記光変調回路を制御する光位相補償回路と、
    を備えたことを特徴とする光ビーム制御装置。
  2. 前記光位相補償回路は、隣接する光導波路間の位相差が一定となるように前記光変調回路を制御して位相補償を行う請求項1に記載の光ビーム制御装置。
  3. 前記光変調回路は、位相および振幅を前記2つ以上の光導波路のそれぞれにおいて独立に制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ビーム制御装置。
  4. 前記光合分波回路に接続された、前記光源とは出力波長の異なる第2の光源を備え、
    前記光受光部は、前記第2の光源から前記光合分波回路に入射する第2の光ビームの反射戻り光の干渉光を測定し、前記光位相補償回路は、前記第2の光ビームの反射戻り光の干渉光の測定結果に基づき前記2つ以上の光導波路の隣接する光導波路間の相対的な位相揺らぎを補償するよう前記光変調回路を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ビーム制御装置。
  5. 前記光伝送部は、マルチコアファイバであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光ビーム制御装置。
  6. 前記光伝送部は、多芯光ファイバであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光ビーム制御装置。
  7. 前記光変調回路は、空間光変調素子であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光ビーム制御装置。
  8. 前記光変調回路は、平面光回路型光変調素子であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光ビーム制御装置。
  9. 前記光出射部は、マルチコアファイバからなり、前記光出射部の出射端面は、前記マルチコアファイバの断面であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光ビーム制御装置。
  10. 前記光出射部は、アレイ型平面光導波路で構成されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光ビーム制御装置。
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