JP2017171215A - Brake system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動車等の車両に制動力を付与するブレーキシステムに関する。 The present invention relates to a brake system that applies a braking force to a vehicle such as an automobile.
自動車等の車両には、ブレーキペダルの操作量に応じたブレーキ液圧を、各車輪側のブレーキ装置に向けて供給することにより、車両に制動力を付与する構成としたブレーキシステムが搭載されている。ここで、ブレーキ装置は、例えばディスクブレーキであれば、キャリパのシリンダ内に外部から液圧を供給することにより、ピストンをブレーキパッドと一緒にディスクの表面側に押動して制動力を発生させる。 A vehicle such as an automobile is equipped with a brake system configured to apply braking force to the vehicle by supplying brake fluid pressure corresponding to the operation amount of the brake pedal toward the brake device on each wheel side. Yes. Here, if the brake device is a disc brake, for example, by supplying hydraulic pressure from the outside into the caliper cylinder, the piston is pushed together with the brake pad toward the surface of the disc to generate a braking force. .
このようなディスクブレーキは、車両走行時に液圧に基づいて制動力を発生させるだけでなく、車両の停車、駐車時等に、電動モータの駆動(回転)に基づいて制動力を発生させる(駐車ブレーキとして作動させる)電動駐車ブレーキ機能付きの液圧式ディスクブレーキが知られている(特許文献1)。 Such a disc brake not only generates a braking force based on the hydraulic pressure when the vehicle travels, but also generates a braking force based on the driving (rotation) of the electric motor when the vehicle is stopped or parked (parking). A hydraulic disc brake with an electric parking brake function (operated as a brake) is known (Patent Document 1).
ここで、駐車ブレーキを作動させるときに、例えば運転者によりブレーキペダルが踏込まれていると、ピストンに液圧が加わった状態で電動モータの駆動が行われる。この場合に、ピストンに液圧が加わっていないときと同じ条件で、電動モータの駆動を停止すると、駐車ブレーキの制動力が過大になるおそれがある。そこで、特許文献1のブレーキシステムは、電動モータを駆動しているときに、キャリパ内の液圧に応じて、電動モータを停止する目標電流値を変化させる構成としている。この場合、液圧が高いと、目標電流値を低くする。
Here, when the parking brake is operated, for example, when the brake pedal is depressed by the driver, the electric motor is driven in a state where the hydraulic pressure is applied to the piston. In this case, if the driving of the electric motor is stopped under the same conditions as when no hydraulic pressure is applied to the piston, the braking force of the parking brake may become excessive. Therefore, the brake system of
ところで、電動モータを駆動しているときに、電動モータに供給される電流値の変化傾向(例えば、電流値の単位時間当たりの変化量)から、駐車ブレーキの効率の低下等の故障を診断することが考えられる。一方、キャリパ内の液圧に応じて目標電流値を変化させる場合に、この目標電流値が低いと、故障の診断を安定して行うことができなくなる可能性がある。 By the way, when driving the electric motor, a failure such as a decrease in parking brake efficiency is diagnosed from a change tendency of the current value supplied to the electric motor (for example, a change amount of the current value per unit time). It is possible. On the other hand, when the target current value is changed according to the hydraulic pressure in the caliper, if the target current value is low, there is a possibility that failure diagnosis cannot be performed stably.
本発明の目的は、駐車ブレーキの故障診断の安定性を確保できるブレーキシステムを提供することにある。 The objective of this invention is providing the brake system which can ensure the stability of the failure diagnosis of a parking brake.
上述した課題を解決するため、本発明によるブレーキシステムは、駐車ブレーキ要求信号に応じて電動機構により車両の制動の保持が可能であるとともに、ブレーキペダルの操作に応じて液圧源からの液圧供給により車両の制動が可能なブレーキ装置と、前記駐車ブレーキ要求信号に応じて制動保持状態となる目標電流値まで前記電動機構を駆動する制御装置と、を備え、該制御装置が、前記駐車ブレーキ要求信号により前記電動機構を駆動し始めた後、前記ブレーキ装置の液圧に応じて前記目標電流値を設定するとともに、故障を診断するために設けられる所定の電流値範囲である故障診断範囲内での前記電動機構の駆動電流値の変化傾向により故障を診断するブレーキシステムであって、前記制御装置は、前記ブレーキ装置の液圧に応じて設定する目標電流値を前記故障診断範囲の電流値より大きい電流値に設定する。 In order to solve the above-described problems, the brake system according to the present invention can hold a vehicle brake by an electric mechanism in response to a parking brake request signal, and can generate a hydraulic pressure from a hydraulic pressure source in response to an operation of a brake pedal. A brake device capable of braking the vehicle by supply, and a control device that drives the electric mechanism to a target current value that is in a braking holding state in response to the parking brake request signal, the control device comprising the parking brake After starting to drive the electric mechanism by the request signal, the target current value is set according to the hydraulic pressure of the brake device, and within a failure diagnosis range that is a predetermined current value range provided for diagnosing a failure A brake system for diagnosing a failure based on a change tendency of the drive current value of the electric mechanism at the control device, wherein the control device responds to a hydraulic pressure of the brake device Setting a target current value to be set to a larger current value than the current value of the fault diagnosis range.
本発明のブレーキシステムは、駐車ブレーキの故障診断の安定性を確保できる。 The brake system of the present invention can ensure the stability of the failure diagnosis of the parking brake.
以下、実施形態によるブレーキシステムを、4輪自動車に搭載した場合を例に挙げ、添付図面に従って説明する。なお、図3ないし図5に示す流れ図の各ステップは、それぞれ「S」という表記を用いる(例えば、ステップ1=「S1」)。
Hereinafter, a case where the brake system according to the embodiment is mounted on a four-wheeled vehicle will be described as an example and described with reference to the accompanying drawings. Each step in the flowcharts shown in FIGS. 3 to 5 uses the notation “S” (for example,
図1において、車両のボディを構成する車体1の下側(路面側)には、例えば左右の前輪2(FL,FR)と左右の後輪3(RL、RR)とからなる合計4個の車輪が設けられている。車輪(各前輪2、各後輪3)は、車体1と共に車両を構成する。車両には、制動力を付与するためのブレーキシステムが搭載されている。以下、車両のブレーキシステムについて説明する。
In FIG. 1, on the lower side (road surface side) of the
前輪2および後輪3には、それぞれの車輪(各前輪2、各後輪3)と共に回転する回転部材(被制動部材)としてのディスクロータ4が設けられている。前輪2用のディスクロータ4は、液圧式のディスクブレーキである前輪側ディスクブレーキ5により制動力が付与される。後輪3用のディスクロータ4は、電動駐車ブレーキ機能付の液圧式のディスクブレーキである後輪側ディスクブレーキ6により制動力が付与される。これにより、各車輪(各前輪2、各後輪3)のそれぞれに対して相互に独立して制動力が付与される。
The
左右の後輪3に対応してそれぞれ設けられた一対(一組)の後輪側ディスクブレーキ6は、それぞれがブレーキ装置(電動駐車ブレーキ機構)であり、後述の駐車ブレーキ制御装置24と共にブレーキシステム(電動駐車ブレーキシステム)を構成している。後輪側ディスクブレーキ6は、例えば、ディスクロータ4に当接可能に配置される摩擦部材(制動部材)としての(一対の)ブレーキパッド(図示せず)と、該ブレーキパッドをブレーキペダル9の操作に基づいて押圧部材となるピストン6Aで推進するホイルシリンダとしてのキャリパ6Bとを含んで構成されている。
Each of the pair (one set) of rear
さらに、後輪側ディスクブレーキ6には、ピストン6Aを推進する電動機構としての電動モータ7Aおよび減速機構等を含んで構成される電動アクチュエータ7と、電動モータ7Aの回転をピストン6Aの軸方向の変位に変換すると共に電動モータ7Aにより推進したピストン6Aを保持する回転直動変換機構(例えば、スピンドルナット機構)等の押圧部材保持機構8とが設けられている。後輪側ディスクブレーキ6は、ブレーキペダル9の操作等に基づいて発生する液圧(ブレーキ液圧)によりピストン6Aを推進させ、ブレーキパッドでディスクロータ4を押圧することにより、車輪(後輪3)延いては車両に制動力を付与する。
Further, the rear-
これに加えて、後輪側ディスクブレーキ6は、後述するように、駐車ブレーキスイッチ23からの信号等に基づく作動要求に応じて、電動モータ7Aにより押圧部材保持機構8を介してピストン6Aを推進させ、車両に制動力(駐車ブレーキないし補助ブレーキ)を付与する。即ち、後輪側ディスクブレーキ6は、駐車ブレーキを付与するためのアプライ要求となる駐車ブレーキ要求信号(アプライ要求信号)に応じて電動モータ7Aにより車両の制動の保持が可能であるとともに、ブレーキペダル9の操作に応じて液圧源(後述のマスタシリンダ12、必要に応じて液圧供給装置15)からの液圧供給により車両の制動が可能なブレーキ装置を構成している。
In addition to this, as will be described later, the rear
これに対し、左右の前輪2に対応してそれぞれ設けられた一対(一組)の前輪側ディスクブレーキ5は、駐車ブレーキの動作に関連する機構を除いて、後輪側ディスクブレーキ6とほぼ同様に構成されている。即ち、前輪側ディスクブレーキ5は、ピストン5A、キャリパ5B等を備えているが、駐車ブレーキの作動、解除を行うための電動アクチュエータ7(電動モータ7A)、押圧部材保持機構8等を備えていない。しかし、前輪側ディスクブレーキ5は、ブレーキペダル9の操作等に基づいて発生する液圧によりピストン5Aを推進させ、車輪(前輪2)延いては車両に制動力を付与する点で、後輪側ディスクブレーキ6と同様である。
On the other hand, the pair of (one set) front
なお、前輪側ディスクブレーキ5は、後輪側ディスクブレーキ6と同様に、電動駐車ブレーキ機能付のディスクブレーキとしてもよい。また、実施形態では、電動駐車ブレーキ機構として、電動モータ7Aを備えた液圧式のディスクブレーキ6を用いている。しかし、これに限定されず、電動駐車ブレーキ機構は、例えば、電動キャリパを備えた電動式ディスクブレーキ、電動モータによりシューをドラムに押付けて制動力を付与する電動式ドラムブレーキ、電動ドラム式の駐車ブレーキを備えたディスクブレーキ、電動モータでケーブルを引っ張ることにより駐車ブレーキをアプライ作動させる構成等を用いてもよい。即ち、電動駐車ブレーキ機構は、電動モータ(電動アクチューエータ)の駆動に基づいて摩擦部材(パッド、シュー)を回転部材(ロータ、ドラム)に押圧(推進)し、その押圧力の保持と解除とを行うことができる構成であれば、各種の電動ブレーキ機構を用いることができる。
The front wheel
車体1のフロントボード側には、ブレーキペダル9が設けられている。ブレーキペダル9は、車両のブレーキ操作時に運転者によって踏込み操作され、この操作に基づいて各ディスクブレーキ5,6は、常用ブレーキ(サービスブレーキ)としての制動力の付与および解除が行われる。ブレーキペダル9には、ブレーキランプスイッチ、ペダルスイッチ、ペダルストロークセンサ等のブレーキ操作検出センサ(ブレーキセンサ)10が設けられている。
A brake pedal 9 is provided on the front board side of the
ブレーキ操作検出センサ10は、ブレーキペダル9の踏込み操作の有無、または、その操作量を検出し、その検出信号を液圧供給装置用コントロールユニット17に出力する。ブレーキ操作検出センサ10の検出信号は、例えば、車両データバス20、または、液圧供給装置用コントロールユニット17と駐車ブレーキ制御装置24とを接続する信号線(図示せず)を介して伝送される(駐車ブレーキ制御装置24に出力される)。
The brake
ブレーキペダル9の踏込み操作は、倍力装置11を介して、油圧源として機能するマスタシリンダ12に伝達される。倍力装置11は、ブレーキペダル9とマスタシリンダ12との間に設けられた負圧ブースタまたは電動ブースタとして構成され、ブレーキペダル9の踏込み操作時に踏力を増力してマスタシリンダ12に伝える。
The depression operation of the brake pedal 9 is transmitted via the
このとき、マスタシリンダ12は、マスタリザーバ13から供給されるブレーキ液により液圧を発生させる。マスタリザーバ13は、ブレーキ液が収容された作動液タンクにより構成されている。ブレーキペダル9により液圧を発生する機構は、上記の構成に限られるものではなく、ブレーキペダル9の操作に応じて液圧を発生する機構、例えば、ブレーキバイワイヤ方式の機構等であってもよい。
At this time, the
マスタシリンダ12内に発生した液圧は、例えば一対のシリンダ側液圧配管14A,14Bを介して、液圧供給装置15(以下、ESC15という)に送られる。ESC15は、各ディスクブレーキ5,6とマスタシリンダ12との間に配置され、マスタシリンダ12からの液圧をブレーキ側配管部16A,16B,16C,16Dを介して各ディスクブレーキ5,6に分配する。これにより、車輪(各前輪2、各後輪3)のそれぞれに対して相互に独立して制動力を付与する。この場合、ESC15は、ブレーキペダル9の操作量に従わない態様でも、各ディスクブレーキ5,6に液圧を供給すること、即ち、各ディスクブレーキ5,6の液圧を高めることができる。
The hydraulic pressure generated in the
このために、ESC15は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成される専用の制御装置、即ち、液圧供給装置用コントロールユニット17(以下、コントロールユニット17という)を有している。コントロールユニット17は、ESC15の各制御弁(図示せず)を開,閉したり、液圧ポンプ用の電動モータ(図示せず)を回転,停止させたりする駆動制御を行うことにより、ブレーキ側配管部16A〜16Dから各ディスクブレーキ5,6に供給されるブレーキ液圧を増圧、減圧または保持する制御を行う。これにより、種々のブレーキ制御、例えば、倍力制御、制動力分配制御、ブレーキアシスト制御、アンチロックブレーキ制御(ABS)、トラクション制御、車両安定化制御(横滑り防止を含む)、坂道発進補助制御、自動停止制御、自動運転制御等が実行される。
For this purpose, the
コントロールユニット17には、車両電源となるバッテリ18からの電力が、電源ライン19を通じて給電される。図1に示すように、コントロールユニット17は、車両データバス20に接続されている。なお、ESC15の代わりに、公知のABSユニットを用いることも可能である。さらに、ESC15を設けずに(即ち、省略し)、マスタシリンダ12とブレーキ側配管部16A〜16Dとを直接的に接続することも可能である。
The
車両データバス20は、車体1に搭載されたシリアル通信部としてのCAN(Controller Area Network)を構成している。車両データバス20は、車両に搭載された多数の電子機器(例えば、各種のECU)、コントロールユニット17および駐車ブレーキ制御装置24等との間で車両内での多重通信を行う。この場合、車両データバス20に送られる車両情報としては、例えば、ブレーキ操作検出センサ10、イグニッションスイッチ、シートベルトセンサ、ドアロックセンサ、ドア開センサ、着座センサ、車速センサ、操舵角センサ、アクセルセンサ(アクセル操作センサ)、スロットルセンサ、エンジン回転センサ、ステレオカメラ、ミリ波レーダ、勾配センサ(傾斜センサ)、シフトセンサ(トランスミッションデータ)、加速度センサ、車輪速センサ、車両のピッチ方向の動きを検知するピッチセンサ等からの検出信号による情報(車両情報)が挙げられる。
The
さらに、車両情報として、W/C圧力センサ21、M/C圧力センサ22等からの検出信号(情報)も挙げられる。ここで、ホイルシリンダ圧検出手段としてのW/C圧力センサ21は、ブレーキ側配管部16A,16B,16C,16Dにそれぞれ設けられ、それぞれの配管内圧力(液圧)、即ち、該配管内圧力に対応するキャリパ5B,6B内のW/C液圧PW/Cを個別に検出するものである。W/C圧力センサ21は、1つの配管系統に対し1つ設ける構成としてもよく、例えばX配管の場合は、ブレーキ側配管部16Aまたは16Dのいずれかに1つと、ブレーキ側配管部16Bまたは16Cのいずれかに1つとに、それぞれ設ける構成としてもよい。また、ブレーキ側配管部16A,16D、および、ブレーキ側配管部16B,16Cのいずれか1系統に1つだけ設ける構成としてもよい。さらには、W/C圧力センサ21を設けずに(省略し)、ESC15のコントロールユニット17で、M/C圧力センサ22の検出信号からブレーキ側配管部16A,16B,16C,16Dの配管内圧力(W/C液圧PW/C)を推定計算(算出)してもよい。
Further, as vehicle information, detection signals (information) from the W /
マスタシリンダ圧検出手段としてのM/C圧力センサ22は、シリンダ側液圧配管14A,14Bにそれぞれ設けられ、それぞれの配管内圧力(液圧)、即ち、該配管内圧力(液圧)に対応するマスタシリンダ12のM/C液圧PM/Cを、配管系統(プライマリ側、セカンダリ側)毎に検出するものである。即ち、M/C圧力センサ22は、キャリパ5B,6Bへ供給されるM/C液圧PM/Cを検出するものである。M/C圧力センサ22は、1つだけ設ける構成としてもよく、例えば、プライマリ側にだけ設ける構成としてもよい。
The M /
さらには、倍力装置11にストロークセンサを設け、該ストロークセンサにより検出されるストロークから、M/C液圧PM/Cを推定計算(算出)してもよい。このストロークセンサとして、倍力装置11ではなくブレーキペダル9に設けたブレーキ操作検出センサ10により検出される操作量(ストローク量)から、M/C液圧PM/Cを推定計算(算出)してもよい。また、倍力装置11として電動アクチュエータ(電動モータ)を用いる場合は、該電動アクチュエータの電流値あるいはストローク量(作動量)からM/C液圧PM/Cを推定計算(算出)してもよい。もちろん、該電動アクチュエータに圧力センサが内蔵されていれば、その圧力センサの検出値を用いてM/C液圧PM/Cを推定計算(算出)してもよい。
Further, a stroke sensor may be provided in the
W/C圧力センサ21およびM/C圧力センサ22の検出信号、または、推定計算された液圧の算出値は、W/C液圧PW/C、M/C液圧PM/Cの情報として、車両データバス20に送られる。駐車ブレーキ制御装置24を含む、車両に搭載された多数の電子機器(ECU)は、W/C液圧PW/C、M/C液圧PM/Cを含む各種の車両情報を、車両データバス20を通じて入手することができる。
The detection signals of the W /
次に、駐車ブレーキスイッチ23および駐車ブレーキ制御装置24について説明する。
Next, the
車体1内には、運転席(図示せず)の近傍となる位置に、操作スイッチとしての駐車ブレーキスイッチ(PKBSW)23が設けられている。駐車ブレーキスイッチ23は、運転者によって操作される操作指示部となるものである。駐車ブレーキスイッチ23は、運転者の操作指示に応じた駐車ブレーキの作動要求(保持要求となるアプライ要求、解除要求となるリリース要求)に対応する信号(作動要求信号)を、駐車ブレーキ制御装置24へ伝達する。即ち、駐車ブレーキスイッチ23は、電動モータ7Aの駆動(回転)に基づいてピストン6A延いてはブレーキパッドをアプライ作動(保持作動)またはリリース作動(解除作動)させるための作動要求信号(保持要求信号となるアプライ要求信号、解除要求信号となるリリース要求信号)を、コントロールユニット(コントローラ)となる駐車ブレーキ制御装置24に出力する。
In the
運転者により駐車ブレーキスイッチ23が制動側(アプライ側)に操作されたとき、即ち、車両に制動力を付与するためのアプライ要求(保持要求、駆動要求)があったときは、駐車ブレーキスイッチ23からアプライ要求信号(駐車ブレーキ要求信号)が出力される。この場合は、後輪側ディスクブレーキ6の電動モータ7Aに、該電動モータ7Aを制動側に回転させるための電力が、駐車ブレーキ制御装置24を介して給電される。このとき、押圧部材保持機構8は、電動モータ7Aの回転に基づいてピストン6Aをディスクロータ4側に推進(押圧)し、推進したピストン6Aを保持する。これにより、後輪側ディスクブレーキ6は、駐車ブレーキ(ないし補助ブレーキ)としての制動力が付与された状態、即ち、アプライ状態(保持状態)となる。
When the driver operates the
一方、運転者により駐車ブレーキスイッチ23が制動解除側(リリース側)に操作されたとき、即ち、車両の制動力を解除するためのリリース要求(解除要求)があったときは、駐車ブレーキスイッチ23からリリース要求信号が出力される。この場合は、後輪側ディスクブレーキ6の電動モータ7Aに、該電動モータ7Aを制動側とは逆方向に回転させるための電力が、駐車ブレーキ制御装置24を介して給電される。このとき、押圧部材保持機構8は、電動モータ7Aの回転によりピストン6Aの保持を解除する(ピストン6Aによる押圧力を解除する)。これにより、後輪側ディスクブレーキ6は、駐車ブレーキ(ないし補助ブレーキ)としての制動力の付与が解除された状態、即ち、リリース状態(解除状態)となる。
On the other hand, when the driver operates the
駐車ブレーキは、例えば車両が所定時間停止したとき(例えば、走行中に減速に伴って、車速センサの検出速度が4km/h未満の状態が所定時間継続したときに停止と判断)、エンジンが停止したとき、シフトレバーをPに操作したとき、ドアが開いたとき、シートベルトが解除されたとき等、駐車ブレーキ制御装置24での駐車ブレーキのアプライ判断ロジックによる自動的なアプライ要求に基づいて、自動的に付与(オートアプライ)する構成とすることができる。また、駐車ブレーキは、例えば車両が走行したとき(例えば、停車から増速に伴って、車速センサの検出速度が5km/h以上の状態が所定時間継続したときに走行と判断)、アクセルペダルが操作されたとき、クラッチペダルが操作されたとき、シフトレバーがP、N以外に操作されたとき等、駐車ブレーキ制御装置24での駐車ブレーキのリリース判断ロジックによる自動的なリリース要求に基づいて、自動的に解除(オートリリース)する構成とすることができる。オートアプライ、オートリリースは、駐車ブレーキスイッチ23が故障したときに、自動的に制動力の付与または解除を行うスイッチ故障時補助機能として構成することができる。
For example, when the vehicle is stopped for a predetermined time (for example, when the vehicle is decelerated during traveling, the engine is stopped when the vehicle speed sensor detects that the speed detected by the vehicle speed sensor is less than 4 km / h for a predetermined time). When the shift lever is operated to P, the door is opened, the seat belt is released, etc., based on the automatic apply request by the parking brake apply determination logic in the parking
さらに、車両の走行時に駐車ブレーキスイッチ23によるアプライ要求があった場合、より具体的には、走行中に緊急的に駐車ブレーキを補助ブレーキとして用いる等の動的駐車ブレーキ(動的アプライ)の要求があった場合も、駐車ブレーキ制御装置24は、駐車ブレーキスイッチ23の操作に応じて制動力の付与と解除を行う。例えば、駐車ブレーキ制御装置24は、駐車ブレーキスイッチ23が制動側に操作されている間(制動側への操作が継続している間)制動力を付与し、その操作が終了すると制動力の付与を解除する。このとき、駐車ブレーキ制御装置24は、車輪(各後輪3)の状態、即ち、車輪がロック(スリップ)しているか否かに応じて、自動的に制動力の付与と解除(ABS制御)とを行う構成とすることができる。
Further, when there is an apply request by the
次に、駐車ブレーキ制御装置24について、図2を参照しつつ説明する。
Next, the parking
制御装置としての駐車ブレーキ制御装置24は、左右一対の後輪側ディスクブレーキ6,6と共にブレーキシステム(電動駐車ブレーキシステム)を構成している。駐車ブレーキ制御装置24は、マイクロコンピュータ等によって構成される演算回路(CPU)25を有し、駐車ブレーキ制御装置24には、バッテリ18からの電力が電源ライン19を通じて給電される。
The parking
駐車ブレーキ制御装置24は、後輪側ディスクブレーキ6,6の電動モータ7A,7Aを制御し、車両の駐車、停車時(必要に応じて走行時)に制動力(駐車ブレーキ、補助ブレーキ)を発生させる。即ち、駐車ブレーキ制御装置24は、左右の電動モータ7A,7Aを駆動することにより、ディスクブレーキ6,6を駐車ブレーキ(必要に応じて補助ブレーキ)として作動(アプライ・リリース)させる。このために、駐車ブレーキ制御装置24は、入力側が駐車ブレーキスイッチ23に接続され、出力側は各ディスクブレーキ6,6の電動モータ7A,7Aに接続されている。
The parking
駐車ブレーキ制御装置24は、運転者の駐車ブレーキスイッチ23の操作による作動要求(アプライ要求、リリース要求)、駐車ブレーキのアプライ・リリースの判断ロジックによる作動要求、ABS制御による作動要求に基づいて、左右の電動モータ7A,7Aを駆動し、左右のディスクブレーキ6,6のアプライ(保持)またはリリース(解除)を行う。このとき、後輪側ディスクブレーキ6では、各電動モータ7Aの駆動に基づいて、押圧部材保持機構8によるピストン6Aおよびブレーキパッドの保持または解除が行われる。このように、駐車ブレーキ制御装置24は、ピストン6A(延いてはブレーキパッド)の保持作動(アプライ)または解除作動(リリース)のための作動要求信号に応じて、ピストン6A(延いてはブレーキパッド)を推進するべく電動モータ7Aを駆動制御する。
The parking
図2に示すように、駐車ブレーキ制御装置24の演算回路25には、記憶部としてのメモリ26に加えて、駐車ブレーキスイッチ23、車両データバス20、電圧センサ部27、モータ駆動回路28、電流センサ部29等が接続されている。車両データバス20からは、駐車ブレーキの制御(作動)に必要な車両の各種状態量、即ち、各種車両情報を取得することができる。
As shown in FIG. 2, the
なお、車両データバス20から取得する車両情報は、その情報を検出するセンサを駐車ブレーキ制御装置24(の演算回路25)に直接接続することにより取得する構成としてもよい。また、駐車ブレーキ制御装置24の演算回路25は、車両データバス20に接続された他の制御装置(例えばコントロールユニット17)から前述の判断ロジックやABS制御に基づく作動要求が入力されるように構成してもよい。この場合は、前述の判断ロジックによる駐車ブレーキのアプライ・リリースの判定やABSの制御を、駐車ブレーキ制御装置24に代えて、他の制御装置、例えばコントロールユニット17で行う構成とすることができる。即ち、コントロールユニット17に駐車ブレーキ制御装置24の制御内容を統合することが可能である。
The vehicle information acquired from the
駐車ブレーキ制御装置24は、例えばフラッシュメモリ、ROM、RAM、EEPROM等からなる記憶部としてのメモリ26を備えている。メモリ26には、前述の駐車ブレーキのアプライ・リリースの判断ロジックやABSの制御のプログラムが格納されている。これに加え、メモリ26には、後述の図3ないし図5に示す処理フローを実行するための処理プログラム、即ち、駐車ブレーキをアプライ作動させるときの制御処理に用いる処理プログラム、図6に示す液圧P(例えば、W/C液圧PW/C)と目標電流値Aとの関係等が格納されている。
The parking
なお、実施形態では、駐車ブレーキ制御装置24をESC15のコントロールユニット17と別体としたが、駐車ブレーキ制御装置24をコントロールユニット17と一体に構成してもよい。また、駐車ブレーキ制御装置24は、左右で2つの後輪側ディスクブレーキ6,6を制御するようにしているが、左右の後輪側ディスクブレーキ6,6毎に設けるようにしてもよく、この場合には、それぞれの駐車ブレーキ制御装置24を後輪側ディスクブレーキ6に一体的に設けることもできる。
In the embodiment, the parking
図2に示すように、駐車ブレーキ制御装置24には、電源ライン19からの電圧を検出する電圧センサ部27、左右の電動モータ7A,7Aをそれぞれ駆動する左右のモータ駆動回路28,28、左右の電動モータ7A,7Aのそれぞれのモータ電流を検出する左右の電流センサ部29,29等が内蔵されている。これら電圧センサ部27、モータ駆動回路28、電流センサ部29は、それぞれ演算回路25に接続されている。
As shown in FIG. 2, the parking
これにより、駐車ブレーキ制御装置24の演算回路25では、駐車ブレーキを付与するときに、電流センサ部29,29により検出される電動モータ7A,7Aの電流値IMに基づいて、電動モータ7Aの駆動を停止できる。即ち、駐車ブレーキ制御装置24は、駐車ブレーキスイッチ23または前述の駐車ブレーキの作動判断ロジック等による駐車ブレーキ要求信号に応じて、制動保持状態となる目標押圧力(例えば、車両の停止を維持できる押圧力)まで電動モータ7Aを駆動する。この場合、目標押圧力は、電動モータ7Aの駆動を停止するための電流閾値、即ち、目標電流値Aとして設定することができる。一方、駐車ブレーキ制御装置24は、電動モータ7Aを駆動しているときに、後輪側ディスクブレーキ6の液圧P、即ち、キャリパ6B内(シリンダ内)の液圧P(の変化)を検出および/または推定(算出)する。
As a result, the
なお、キャリパ6B内の液圧Pとしては、W/C圧力センサ21により検出されるW/C液圧PW/C、M/C圧力センサ22により検出されるM/C液圧PM/C、M/C液圧PM/Cから算出されるW/C液圧PW/C等、液圧Pに直接的に対応する液圧(PW/C、PM/C)を用いることができる他、液圧Pを推定できる情報を用いることができる。液圧Pを推定できる情報は、例えば倍力装置11に設けられるストロークセンサの検出量(ストローク量)、ブレーキペダル9に設けられるブレーキ操作検出センサ10の検出量(ストロークセンサであればストローク量、踏力センサであれば踏力)、倍力装置11として電動アクチュエータを用いる場合は、該電動アクチュエータの電流値または作動量(ストローク)等を用いることができる。
The hydraulic pressure P in the
そして、駐車ブレーキ制御装置24は、駐車ブレーキ要求信号により電動モータ7Aを駆動し始めた後、キャリパ6B内の液圧Pに応じて目標押圧力となる目標電流値を設定する。即ち、駐車ブレーキ制御装置24は、駐車ブレーキ要求信号により電動モータ7Aを駆動し始めた後、キャリパ6B内の液圧Pの変化に応じて目標電流値を変化させる。具体的には、電動モータ7Aを駆動しているときに、後述する図6に示す液圧Pと目標電流値Aとの関係に基づいて、目標電流値Aをそのときの液圧Pに対応する値に補正する。そして、電動モータ7Aの電流値IMが、その目標電流値Aになったときに、電動モータ7Aの駆動を停止する(制動保持状態とする)。
And the parking
この場合、目標電流値Aは、液圧Pが小さくなる程(液圧Pが小さくなる毎に)、大きな値としている。このため、液圧Pが小さいときは、大きな目標電流値Aで電動モータ7Aの駆動を停止させることができる。一方、液圧Pが大きいときは、小さな目標電流値Aで電動モータ7Aの駆動を停止させることができる。これにより、電動モータ7Aを駆動しているときの液圧Pに拘わらず、そのときの液圧Pに応じた適切な目標電流値Aとなった状態で、電動モータ7Aの駆動を終了させることができる。このような駐車ブレーキをアプライさせるときの電動モータ7Aの制御に関しては、後で詳しく述べる。
In this case, the target current value A is set to a larger value as the hydraulic pressure P becomes smaller (every time the hydraulic pressure P becomes smaller). For this reason, when the hydraulic pressure P is small, the drive of the
一方、駐車ブレーキ制御装置24は、電流や電圧に基づいてモータ駆動回路28,28および電動モータ7A,7Aを含む後輪側ディスクブレーキ6,6の異常診断(故障診断)を行うことができる。例えば、駐車ブレーキ制御装置24の演算回路25は、電源ライン19からの電圧VB(駐車ブレーキ制御装置24に入力される電圧)、電動モータ7A,7Aの電流値IMに応じて、ディスクブレーキ6,6の異常(故障)、例えば、回転直動変換機構を含む押圧部材保持機構8の異常、電動モータ7A,7Aおよび減速機構を含む電動アクチュエータ7の異常等を検出(診断)することができる。この場合、駐車ブレーキ制御装置24は、異常(故障)の判定を、左右の後輪側ディスクブレーキ6,6毎(左右の電動モータ7A毎)に独立して行うことができる。これにより、両輪正常であるか、左輪異常であるか、右輪異常であるか、両輪異常であるかを判断することができる。
On the other hand, the parking
実施形態による4輪自動車のブレーキシステムは、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。 The brake system for a four-wheeled vehicle according to the embodiment has the above-described configuration. Next, the operation thereof will be described.
車両の運転者がブレーキペダル9を踏込み操作すると、その踏力が倍力装置11を介してマスタシリンダ12に伝達され、マスタシリンダ12によってブレーキ液圧が発生する。マスタシリンダ12内で発生したブレーキ液圧は、シリンダ側液圧配管14A,14B、ESC15およびブレーキ側配管部16A,16B,16C,16Dを介して各ディスクブレーキ5,6に分配され、左右の前輪2と左右の後輪3とにそれぞれ制動力が付与される。
When the driver of the vehicle depresses the brake pedal 9, the depression force is transmitted to the
この場合、各ディスクブレーキ5,6では、キャリパ5B,6B内のブレーキ液圧の上昇に従ってピストン5A,6Aがブレーキパッドに向けて摺動的に変位し、ブレーキパッドがディスクロータ4,4に押し付けられる。これにより、ブレーキ液圧に基づく制動力が付与される。一方、ブレーキ操作が解除されたときには、キャリパ5B,6B内へのブレーキ液圧の供給が停止されることにより、ピストン5A,6Aがディスクロータ4,4から離れる(後退する)ように変位する。これによって、ブレーキパッドがディスクロータ4,4から離間し、車両は非制動状態に戻される。
In this case, in each of the
次に、車両の運転者が駐車ブレーキスイッチ23を制動側(アプライ側)に操作したときは、駐車ブレーキ制御装置24から後輪側ディスクブレーキ6の電動モータ7Aに給電が行われ、電動モータ7Aが回転駆動される。後輪側ディスクブレーキ6では、電動モータ7Aの回転運動が押圧部材保持機構8により直線運動に変換され、ピストン6Aが推進する。これにより、ブレーキパッドによりディスクロータ4が押圧される。このとき、押圧部材保持機構8は、例えば、螺合による摩擦力(保持力)により制動状態を保持し、後輪側ディスクブレーキ6は、駐車ブレーキとして作動(アプライ)される。即ち、電動モータ7Aへの給電を停止した後にも、押圧部材保持機構8により、ピストン6Aは制動位置に保持される。
Next, when the driver of the vehicle operates the
一方、運転者が駐車ブレーキスイッチ23を制動解除側(リリース側)に操作したときには、駐車ブレーキ制御装置24から電動モータ7Aに対してモータが逆転するように給電され、電動モータ7Aが駐車ブレーキの作動時(アプライ時)と逆方向に回転される。このとき、押圧部材保持機構8による制動力の保持が解除され、ピストン6Aがディスクロータ4から離れる方向に変位することが可能になる。これにより、後輪側ディスクブレーキ6は、駐車ブレーキとしての作動が解除(リリース)される。
On the other hand, when the driver operates the
ところで、電動駐車ブレーキ機能付ディスクブレーキである後輪側ディスクブレーキ6は、メカ機構(例えば、回転直動変換機構を含む押圧部材保持機構8、電動アクチュエータ7の減速機構等)の不調により、制動力(クランプ力)の発生時に電流に対するクランプ力の発生効率が低下することがある。このような効率低下の故障を、電動モータ7Aを駆動しているときに、該電動モータ7Aに供給される電流値IMの変化傾向(例えば、電流値の単位時間当たりの変化量)から診断することが考えられる。例えば、電動モータ7Aに給電しているときに、異なる電流値として設定される一の電流値(電流閾値1)と他の電流値(電流閾値2)との間の電流値IMの変化傾向を検出し、この電流値IMの変化傾向が予め設定した閾値よりも大である(電流値の単位時間当たりの変化量が大である)場合に、効率低下の故障が発生ししていると診断(判定)することが考えられる。
By the way, the rear wheel
このように、駐車ブレーキ制御装置24は、故障を診断するために設けられる所定の電流値範囲である故障診断範囲内での電動モータ7Aの駆動電流値IMの変化傾向により、故障を診断する構成とすることができる。この場合、所定の電流値範囲となる故障診断範囲は、必要な故障の有無を判定できるように、電動モータ7Aの特性、回転直動変換機構を含む押圧部材保持機構8や電動アクチュエータ7の減速機構等のメカ機構の構成等に基づいて設定することができる。例えば、効率低下の故障を診断する場合は、電動モータ7Aに供給される電流値IMが故障診断範囲の最小値(一の電流閾値)から最大値(他の電流閾値)となるまでの時間に応じて、正常であるか効率低下の故障であるかを適切に判定(判断)できるように、故障診断範囲の最小値と最大値とを設定することができる。
Thus, the parking
一方、キャリパ6B内の液圧Pに応じて目標電流値Aを設定(補正、変更)する場合に、そのときの液圧Pによる目標電流値Aが故障診断範囲内の値になると、故障の診断を安定して行うことができなくなる可能性がある。そこで、本実施形態では、駐車ブレーキ制御装置24は、目標電流値Aを故障診断範囲より大きい電流値としている。換言すれば、駐車ブレーキ制御装置24は、液圧Pに応じて設定する目標電流値の最小値を、故障診断範囲の電流値の最大値より大きい電流値(目標電流値の最小値>故障診断範囲の最大値)に設定する。
On the other hand, when the target current value A is set (corrected or changed) according to the hydraulic pressure P in the
図6は、液圧Pと目標電流値Aとの関係を示している。一方、図7は、アプライ時の電動モータ7Aの電流値IMの時間変化を示している。ここで、故障診断範囲の最小値を電流閾値1とし最大値を電流閾値2とし、これら電流閾値1と電流閾値2との間(故障診断範囲)における、電動モータ7Aの駆動電流の変化傾向により、故障を診断する場合を考える。具体的には、電流閾値1と電流閾値2との間で電流値IMの変化が急となる場合を、効率低下の異常(故障)ありと診断(判断)する。
FIG. 6 shows the relationship between the hydraulic pressure P and the target current value A. On the other hand, FIG. 7 shows the time change of the current value IM of the
図6中の実線の特性線31は、本実施形態の液圧Pと目標電流値Aとの関係を示している。本実施形態の特性線31の最小値は、故障診断範囲の最大値である電流閾値2より大きい。即ち、「電流閾値1<電流閾値2<特性線31の最小値」となっている。一方、図6中の二点鎖線の特性線32は、比較例の液圧Pと目標電流値Aとの関係を示している。比較例の特性線32の最小値は、電流閾値2より小さい。即ち、「電流閾値1<特性線32の最小値<電流閾値2」となっている。そして、例えば、アプライ時の液圧PがP1のときを考える。この場合、即ち、液圧PがP1のときは、本実施形態の特性線31を用いると、目標電流値Aは目標値A1に設定される。一方、比較例の特性線32を用いると、目標電流値Aは目標値A2に設定される。
A solid
図7中の実線の特性線41および破線の特性線42は、目標電流値Aの設定に特性線31を用いた場合の電動モータ7Aの電流の変化を示している。このうちの特性線41は、後輪側ディスクブレーキ6に異常がない場合、即ち、正常の場合の電流値IMの変化に対応する。一方、特性線42は、後輪側ディスクブレーキ6に異常がある場合、即ち、効率低下の故障がある場合の電流値IMの変化に対応する。このように、目標電流値Aの設定に図6中の特性線31を用いた場合は、液圧Pの値に拘わらず(液圧PがP1であっても)、目標電流値Aは電流閾値2を下回らない。このため、電流閾値1と電流閾値2との間の電流値IMの変化の傾向に基づいて、後輪側ディスクブレーキ6の異常(故障)を判定することができる。
A solid
一方、図7中の二点鎖線の特性線43は、目標電流値Aの設定に特性線32を用いた場合の電動モータ7Aの電流の変化を示している。この場合は、電動モータ7Aの電流値IMが目標値A2に達すると、電動モータ7Aが停止し、アプライ動作が完了する。この場合には、電流閾値1と電流閾値2との間の電流値IMの変化の傾向を得ることができず、後輪側ディスクブレーキ6の異常(故障)を判定することができない。
On the other hand, a two-dot chain
次に、駐車ブレーキ制御装置24で行われる制御処理について、図3ないし図5を参照しつつ説明する。なお、図3の処理は、アプライ制御処理のメインの処理に対応する。図4の処理は、図3中のS1の処理(アプライ完了判定処理)に対応する。図5の処理は、図3中のS2の処理(異常診断処理)に対応する。図3の制御処理は、例えば、駐車ブレーキ制御装置24に通電している間、所定の制御周期で、即ち、所定時間(例えば、10ms)毎に繰り返し実行される。
Next, control processing performed by the parking
駐車ブレーキ制御装置24が起動することにより、図3の制御処理が開始されると、S1では、アプライ完了判定処理(即ち、図4の処理)が行われ、続くS2では、異常診断処理(即ち、図5の処理)が行われ、リターンする(図3のリターンを介して図3のスタートに戻り、S1以降の処理を繰り返す)。
When the control process of FIG. 3 is started by the activation of the parking
図4のアプライ完了判定処理が開始されると、S11では、アプライ作動指令がONであるか否かを判定する。即ち、駐車ブレーキスイッチ23や駐車ブレーキの作動判断ロジック等からアプライ指令(駐車ブレーキ要求信号)が出力されると、アプライ作動指令がONになる。S11では、このアプライ作動指令がONであるか否かを判定する。S11で「NO」、即ち、アプライ作動指令がONでない(OFFである)と判定されると、リターンする(図4のリターンを介して図3のS2に進む)。
When the apply completion determination process of FIG. 4 is started, in S11, it is determined whether or not the apply operation command is ON. That is, when an apply command (parking brake request signal) is output from the
一方、S11で「YES」、即ち、アプライ作動指令がONであると判定されると、S12に進む。S12では、電動モータ7Aをアプライ方向に駆動するための給電を行う。即ち、S12において、駐車ブレーキ制御装置24は、後輪側ディスクブレーキ6のピストン6Aが、押圧部材保持機構8によってディスクロータ4に近付くように電動モータ7Aを駆動する。
On the other hand, if “YES” in S11, that is, if it is determined that the apply operation command is ON, the process proceeds to S12. In S12, power supply for driving the
続くS13では、液圧情報取得処理を行う。即ち、S13では、現在(今回の制御周期)における後輪側ディスクブレーキ6の液圧となるキャリパ6B内の液圧Pを検出または推定(算出)する。液圧Pは、W/C圧力センサ21により検出されるW/C液圧PW/C、M/C圧力センサ22により検出されるM/C液圧PM/C、M/C液圧PM/Cから算出されるW/C液圧PW/C、キャリパ6B内の液圧Pを推定できる情報のうちの少なくともいずれかを用いることができる。
In subsequent S13, hydraulic pressure information acquisition processing is performed. That is, in S13, the hydraulic pressure P in the
続くS14では、S13で取得した液圧Pに基づいて、目標電流値Aを設定する。即ち、S13で取得した液圧Pから、図6の特性線31を用いて目標電流値Aを設定する。例えば、液圧PがP1の場合は、目標電流値Aを目標値A1とする。
In subsequent S14, the target current value A is set based on the hydraulic pressure P acquired in S13. That is, the target current value A is set from the hydraulic pressure P acquired in S13 using the
続くS15では、アプライ作動指令がONになってから所定時間が経過したか否かを判定する。この所定時間は、図7に示す所定時間、即ち、続くS16で電動モータ7Aの電流値IMを検出するに当たり、突入電流を避けるための時間として設定されるものである。所定時間は、突入電流を避けることができるように、電動モータ7Aの特性等に応じて設定することができる。
In subsequent S15, it is determined whether or not a predetermined time has elapsed since the Apply operation command was turned ON. This predetermined time is set as a time for avoiding the inrush current when detecting the current value IM of the
S15で「NO」、即ち、アプライ作動指令がONになってから所定時間が経過していないと判定された場合は、リターンする。一方、S15で「YES」、即ち、所定時間が経過したと判定された場合は、S16に進む。S16では、電流値取得処理を行う。即ち、S16では、電動モータ7Aに供給される電流値IMを検出する。この検出は、例えば、駐車ブレーキ制御装置24の電流センサ部29で行うことができる。
If “NO” in S15, that is, if it is determined that the predetermined time has not elapsed since the Apply operation command was turned ON, the process returns. On the other hand, if “YES” in S15, that is, if it is determined that the predetermined time has elapsed, the process proceeds to S16. In S16, a current value acquisition process is performed. That is, in S16, the current value IM supplied to the
S16で電動モータ7Aの電流値IMを取得したら、S17に進む。S17では、S16で取得した電流値IMが、S14で設定された目標電流値A以上であるか否かを判定する。例えば、S14で設定された目標電流値Aが目標値A1であれば、S16で取得した電流値IMが目標値A1以上であるか否かを判定する。S16で「NO」、即ち、電流値IMが目標電流値A未満であると判定された場合は、リターンする。一方、S16で「YES」、即ち、電流値IMが目標電流値A以上であると判定された場合は、S18に進む。S18では、電動モータ7Aに対する給電を停止し、電動モータ7Aを停止する。続くS19では、アプライ作動指令をOFFにし、さらに、後述のS29でONされる正常フラグをOFFにし、リターンする。
When the current value IM of the
図4のアプライ完了判定処理でリターンされることにより、図5の異常診断処理が開始されると、S21では、図4のS11と同様に、アプライ作動指令がONであるか否かを判定する。S21で「NO」と判定されると、リターンする(図5のリターンを介して図3のリターンに進み、図3のスタートを介してS1以降の処理を繰り返す)。一方、S21で「YES」と判定されると、S22に進む。S22では、図4のS15と同様に、アプライ作動指令がONになってから所定時間が経過したか否かを判定する。S22で「NO」と判定されるとリターンする。一方、S22で「YES」と判定されると、S23に進む。S23では、図4のS16と同様に、電流値取得処理を行う。 When the abnormality diagnosis process of FIG. 5 is started by returning in the apply completion determination process of FIG. 4, in S21, it is determined whether the apply operation command is ON, as in S11 of FIG. . If “NO” is determined in S21, the process returns (the process proceeds to the return in FIG. 3 through the return in FIG. 5 and the processes in and after S1 are repeated through the start in FIG. 3). On the other hand, if "YES" is determined in S21, the process proceeds to S22. In S22, as in S15 of FIG. 4, it is determined whether or not a predetermined time has elapsed since the Apply operation command was turned on. If “NO” is determined in S22, the process returns. On the other hand, if “YES” is determined in S22, the process proceeds to S23. In S23, a current value acquisition process is performed as in S16 of FIG.
続くS24では、正常フラグがOFFであるか否かを判定する。正常フラグは、後述のS28でYES、即ち、正常であると判定された場合にONになる。S24は、1回のアプライ動作中に正常と判定される(正常フラグがONになる)と、それ以降、そのアプライ動作中にS25以降の処理を繰り返し行わないようにするための処理である。このため、S24で「NO」、即ち、正常フラグがOFFでない(正常フラグがONである)と判定された場合は、リターンする。 In subsequent S24, it is determined whether or not the normal flag is OFF. The normal flag is turned on when YES is determined in S28 described later, that is, when it is determined to be normal. S24 is a process for preventing the processes after S25 from being repeatedly performed during the apply operation when it is determined to be normal during one apply operation (the normal flag is turned ON). Therefore, if “NO” in S24, that is, if it is determined that the normal flag is not OFF (the normal flag is ON), the process returns.
一方、S24で「YES」、即ち、正常フラグがOFFである(未だ正常フラグがONになっていない)と判定された場合は、S25に進む。S25では、S23で取得した電流値IMが電流閾値1以上であるか否かを判定する。電流閾値1は、故障診断範囲の最小値、即ち、故障診断の開始閾値に対応する。S25で「NO」、即ち、電流値IMが電流閾値1未満であると判定された場合は、リターンする。この場合は、図7で、電流値IMが電流閾値1未満の状態、即ち、突入電流が収束した後(所定時間経過後)から電流値IMが増大し始めて電流閾値1に達する直前までに対応する。
On the other hand, if “YES” in S24, that is, if it is determined that the normal flag is OFF (the normal flag is not yet ON), the process proceeds to S25. In S25, it is determined whether or not the current value IM acquired in S23 is equal to or greater than the
一方、S25で「YES」、即ち、電流値IMが電流閾値1以上であると判定された場合は、S26に進む。S26では、S23で取得した電流値IMが電流閾値2以上であるか否かを判定する。電流閾値2は、故障診断範囲の最大値、即ち、故障診断の終了閾値に対応する。S26で「NO」、即ち、電流値IMが電流閾値2未満であると判定された場合は、S27に進む。この場合は、図7で、電流値IMが電流閾値1以上電流閾値2未満の状態、即ち、電流値IMが故障診断範囲内で電流閾値2に達する直前までに対応する。この場合には、電流値IMが電流閾値2に達したときに、S28で故障診断を行えるように、即ち、故障診断範囲内での電流値IMの変化傾向を取得できるように、S27に進む。
On the other hand, if “YES” in S25, that is, if it is determined that the current value IM is equal to or greater than the
即ち、電流値IMが電流閾値1から電流閾値2に達するまでの時間が分かるように、S27では、カウンタをインクリメント(+1)する。そして、S27で、カウンタをインクリメントしたら、リターンする。なお、電流閾値1および電流閾値2は、電動モータ7Aに供給される電流値IMが電流閾値1から電流閾値2に達するまでの時間(故障診断範囲の経過時間)に応じて、正常であるか効率低下の故障であるかを適切に判定(判断)できるように、予め設定しておく。
That is, the counter is incremented (+1) in S27 so that the time until the current value IM reaches the
一方、S26で「YES」、即ち、電流値IMが電流閾値2以上であると判定された場合は、S28に進む。S28では、カウンタがカウンタ閾値よりも大きいか否かを判定する。ここで、カウンタ閾値は、その値よりも大きいと正常となり、その値以下であれば効率異常が生じていると判定(診断)できる値となるように設定できる。即ち、効率異常が生じている場合は、電流値IMの変化傾向が急(電流の増大の傾きが大)となる。そこで、カウンタ閾値は、カウンタがその値以下であると、電流値IMの変化傾向が急であり効率異常が生じていると判定できる値として設定することができる。
On the other hand, if “YES” in S26, that is, if it is determined that the current value IM is equal to or greater than the
S28で「YES」、即ち、カウンタがカウンタ閾値よりも大きいと判定された場合は、正常である(効率異常が生じていない)と判定することができる。この場合は、S29に進み、正常フラグをONにする。また、カウンタをクリアする(0にする)。S29で、正常フラグをONにすると共にカウンタをクリアしたら、リターンする。この場合は、正常フラグがONになることにより、次の制御周期では、S24で「NO」と判定され、S25以降の処理は行われない。また、正常フラグは、図4のS18で、アプライによる電動モータ7Aの駆動が正常に終了すると、続くS19の処理により、OFFにされる。これにより、次のアプライ動作のときは、S24で「YES」となり、効率低下の故障診断を行うことができる。
If “YES” in S28, that is, if it is determined that the counter is greater than the counter threshold value, it can be determined that the counter is normal (no efficiency abnormality has occurred). In this case, the process proceeds to S29 and the normal flag is turned ON. Also, the counter is cleared (set to 0). If the normal flag is turned on and the counter is cleared in S29, the process returns. In this case, when the normal flag is turned ON, in the next control cycle, “NO” is determined in S24, and the processing after S25 is not performed. Further, when the drive of the
一方、S28で「NO」、即ち、カウンタがカウンタ閾値以下であると判定された場合は、効率異常が生じていると判定できる。この場合は、S30に進み、異常フラグをONにし、続くS31で、電動モータ7Aを停止する。そして、S32で、アプライ作動指令をOFFにし、リターンする。この場合は、異常フラグがONになることにより、必要なフェールセイフ処理、例えば、運転席の前方の計器パネルに故障が生じている旨の警告灯を点灯する等、運転者に報知を行うことができる。
On the other hand, if “NO” in S28, that is, if it is determined that the counter is equal to or less than the counter threshold, it can be determined that an efficiency abnormality has occurred. In this case, the process proceeds to S30, the abnormality flag is turned on, and the
かくして、実施形態では、駐車ブレーキの制動力が過剰になることを抑制でき、かつ、故障診断の安定性を確保できる。 Thus, in the embodiment, it is possible to suppress the braking force of the parking brake from being excessive and to ensure the stability of the failure diagnosis.
即ち、実施形態では、駐車ブレーキ制御装置24は、S11およびS12の処理により、駐車ブレーキ要求信号により電動モータ7Aを駆動し始めた後、S13およびS14の処理により、液圧Pに応じて目標電流値Aを設定する。これにより、駐車ブレーキを付与するときの液圧Pが高くても、制動力が過剰になることを抑制できる。しかも、電動モータ7Aを駆動しているときは、常に(制御周期毎に)、S13およびS14の処理によって、そのときの液圧Pに応じて目標電流値Aが設定される。このため、電動モータ7Aを駆動しているときに、液圧Pが変化しても、制動力の過不足を抑制することができる。
That is, in the embodiment, the parking
一方、駐車ブレーキ制御装置24は、S25ないしS28の処理により、所定の電流値範囲である故障診断範囲内での電動モータ7Aの駆動電流値IMの変化傾向により、故障を診断する。この場合に、図6に示すように、目標電流値Aの最小値は、故障診断範囲の最大値となる電流閾値2より大きい電流値としている。このため、駐車ブレーキを付与するときに、目標電流値Aが故障診断範囲の値となることで故障の診断が行えなくなることを抑制できる。この結果、駐車ブレーキの制動力の過不足を抑制することと故障診断の安定性を確保することとを両立できる。
On the other hand, the parking
なお、実施形態では、1つのカウンタ閾値を用いて効率低下(傾き大)の故障を診断する場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、2つのカウンタ閾値を設ける構成としてもよい。例えば、S28とS29との間に、S28のカウンタ閾値よりも大きい値として設定される別のカウンタ閾値とカウンタとを比較する処理を設ける構成としてもよい。即ち、S28とS29との間に、カウンタが別のカウンタ閾値より大きいか否か(カウンタ>別のカウンタ閾値)を判定する処理を設けることができる。この場合に、YES、即ち、カウンタが別のカウンタ閾値よりも大きいと判定された場合は、傾きが緩やか(正常のときよりも小)と判定できる。このような傾きが緩やかのときは、例えば、回転直動機構を含む押圧部材保持機構、減速機構等で空転異常が生じていると判定することができる。 In the embodiment, the case of diagnosing a failure with reduced efficiency (large slope) using one counter threshold has been described as an example. However, the present invention is not limited to this. For example, two counter threshold values may be provided. For example, a process of comparing another counter threshold value set as a value larger than the counter threshold value in S28 and the counter may be provided between S28 and S29. That is, a process for determining whether the counter is larger than another counter threshold value (counter> another counter threshold value) can be provided between S28 and S29. In this case, if YES, that is, if it is determined that the counter is larger than another counter threshold, it can be determined that the slope is gentle (smaller than normal). When such an inclination is gentle, it can be determined that an idling abnormality has occurred, for example, in a pressing member holding mechanism including a rotation / linear motion mechanism, a speed reduction mechanism, or the like.
実施形態では、電流閾値1と電流閾値2との間である所定の電流値範囲を、効率低下の故障の診断を行うための故障診断範囲とした場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、所定の電流値範囲は、診断を行いたい故障に応じて様々に設定することができる。さらに、所定の電流値範囲は、診断を行いたい故障の種類等に応じて、複数設定することも可能である。この場合には、目標電流値は、例えば、最も大きい電流値範囲(の最大値)より大きい電流値とすることができる。
In the embodiment, the case where the predetermined current value range between the
実施形態では、左右の後輪側ディスクブレーキ6を電動駐車ブレーキ機能付のディスクブレーキとした場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、左右の前輪側ディスクブレーキ5を電動駐車ブレーキ機能付のディスクブレーキとしてもよい。また、前輪と後輪の全ての車輪(4輪全て)のブレーキを電動駐車ブレーキ機能付のディスクブレーキにより構成してもよい。即ち、車両の少なくとも一対の車輪のブレーキを、電動駐車ブレーキ機能付のディスクブレーキにより構成することができる。
In the embodiment, the case where the left and right rear
実施形態では、ブレーキ装置(電動駐車ブレーキ機構)として、電動駐車ブレーキ付の液圧式ディスクブレーキ6を例に挙げて説明した。しかし、ディスクブレーキ式のブレーキ機構に限らず、ドラムブレーキ式のブレーキ機構として構成してもよい。さらに、ディスクブレーキにドラム式の電動駐車ブレーキを設けたドラムインディスクブレーキ、電動モータでケーブルを引っ張ることにより駐車ブレーキの保持を行う構成等、ブレーキ機構は各種のものを採用することができる。
In the embodiment, the
以上の実施形態によれば、駐車ブレーキの制動力が過剰になることを抑制でき、かつ、故障診断の安定性を確保できる。 According to the above embodiment, it can suppress that the braking force of a parking brake becomes excess, and can ensure stability of failure diagnosis.
即ち、実施形態によれば、制御装置は、駐車ブレーキ要求信号により電動機構を駆動し始めた後、ブレーキ装置の液圧に応じて目標電流値を設定する。これにより、駐車ブレーキを付与するときのブレーキ装置の液圧に拘わらず、制動力が過剰になることを抑制できる。一方、制御装置は、所定の電流値範囲である故障診断範囲内での電動機構の駆動電流値の変化傾向により、故障を診断する。この場合に、目標電流値は、故障診断範囲より大きい電流値としている。このため、駐車ブレーキを付与するときに、目標電流値が故障診断範囲の値となることで故障の診断が行えなくなることを抑制できる。この結果、駐車ブレーキの制動力が過剰になることを抑制でき、かつ、故障診断の安定性を確保できる。 That is, according to the embodiment, the control device sets the target current value according to the hydraulic pressure of the brake device after starting to drive the electric mechanism by the parking brake request signal. Thereby, it can suppress that braking force becomes excessive irrespective of the hydraulic pressure of the brake device when applying a parking brake. On the other hand, the control device diagnoses a failure based on a change tendency of the drive current value of the electric mechanism within a failure diagnosis range that is a predetermined current value range. In this case, the target current value is set to a current value larger than the failure diagnosis range. For this reason, when applying a parking brake, it can control that a failure diagnosis cannot be performed because a target current value turns into a value of a failure diagnostic range. As a result, it is possible to suppress the braking force of the parking brake from being excessive and to ensure the stability of the failure diagnosis.
1 車体(車両)
2 前輪(車両)
3 後輪(車両)
6 後輪側ディスクブレーキ(ブレーキ装置)
7A 電動モータ(電動機構)
9 ブレーキペダル
12 マスタシリンダ(液圧源)
24 駐車ブレーキ制御装置(制御装置)
A 目標電流値
1 Body (vehicle)
2 Front wheels (vehicle)
3 Rear wheels (vehicle)
6 Rear wheel disc brake (brake device)
7A Electric motor (electric mechanism)
9
24 Parking brake control device (control device)
A Target current value
Claims (1)
前記駐車ブレーキ要求信号に応じて制動保持状態となる目標電流値まで前記電動機構を駆動する制御装置と、を備え、
該制御装置が、前記駐車ブレーキ要求信号により前記電動機構を駆動し始めた後、前記ブレーキ装置の液圧に応じて前記目標電流値を設定するとともに、故障を診断するために設けられる所定の電流値範囲である故障診断範囲内での前記電動機構の駆動電流値の変化傾向により故障を診断するブレーキシステムであって、
前記制御装置は、前記ブレーキ装置の液圧に応じて設定する目標電流値を前記故障診断範囲の電流値より大きい電流値に設定することを特徴とするブレーキシステム。 A brake device capable of holding a vehicle brake by an electric mechanism in response to a parking brake request signal and capable of braking the vehicle by supplying a hydraulic pressure from a hydraulic pressure source in response to an operation of a brake pedal;
A control device that drives the electric mechanism to a target current value that is in a braking holding state in response to the parking brake request signal,
After the control device starts to drive the electric mechanism in response to the parking brake request signal, the target current value is set according to the hydraulic pressure of the brake device and a predetermined current provided for diagnosing a failure A brake system for diagnosing a failure based on a change tendency of a drive current value of the electric mechanism within a failure diagnosis range that is a value range,
The said control apparatus sets the target electric current value set according to the hydraulic pressure of the said brake apparatus to the electric current value larger than the electric current value of the said failure diagnosis range, The braking system characterized by the above-mentioned.
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