JP2017143456A - 2次元通信シート - Google Patents

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敏規 加川
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Abstract

【課題】通信用カプラとのインピーダンス整合を改善し、電磁波の入出力効率を改善した2次元通信シートを提供すること。
【解決手段】誘電体層と、前記誘電体層の裏面を覆う第1の導体層と、前記誘電体層の表面を覆うメッシュ状の配線パターンからなる第2の導体層とを備え、前記配線パターンは、折返しパターンからなるメアンダ形状であることを特徴とする2次元通信シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、シート表面近傍での信号の送受信を可能とする2次元通信シートに関する。
シート状の絶縁体の表裏面を2枚の導体層で挟み、その間で電磁場を伝達可能にするとともに、シート状導体の一方をメッシュ状にして、その近傍に染み出るエバネッセント場を介して、シートの異なる位置に置かれた通信機器間での信号の送受信及び電力の供給を可能としたシート状の信号伝達装置(2次元通信シート)が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
2次元通信シートは、2次元通信シート内に信号を封じ込め、表面に滲み出るエバネッセント場を介してシート表面を伝わる信号を使って通信することができる。つまり、通信シート表面の2次元の「面」で情報を伝搬することができ、簡便な接続や情報漏洩リスクの少ない通信が可能となる。
ここで、2次元通信シートの誘電体層の材料として、密度が0.02〜0.1g/cm3であり、誘電率が1.2以下であり、平均セル径が1〜300μmの気泡を含有し、かつ、脂肪酸、脂肪酸アミド、及び脂肪酸金属石鹸から選ばれる少なくとも1つの、気泡をつぶれにくくして、形状回復性を向上させるための脂肪族系化合物を樹脂成分100重量部に対して1〜20重量部含有した低誘電シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、少なくとも導電体層と樹脂発泡体層から構成され、樹脂発泡体層が12GHzにおける比誘電率が3以下、誘電正接0.01以下の特性を有し、前記導電体層と前記樹脂発泡体層がシーラントA層を介して接合され、かつ前記導電体層と前記樹脂発泡体層の接着強度が0.05kN/m以上である2次元通信シート用の高周波基板材料が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2015−201895号公報 特開2013−206892号公報
Naoshi Yamahira、Yastoshi Makino、Hiroto Itai 、and Hiroyuki Shinoda、"Proximity Connection in Two-Dimensional Signal Transmission、"SICE-ICASE International Joint Conference、 Busan、 Korea、 Oct。 18-21、 2006。
しかしながら、従来の2次元通信シートは、通信用カプラとのインピーダンス整合が悪く、電磁波の入出力効率が低いという問題があった。本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、通信用カプラとのインピーダンス整合を改善し、電磁波の入出力効率を改善した2次元通信シートを提供することを目的とする。
本発明に係る2次元通信シートは、誘電体層と、前記誘電体層の裏面を覆う第1の導体層と、前記誘電体層の表面を覆うメッシュ状の配線パターンからなる第2の導体層とを備え、前記配線パターンは、折返しパターンからなるメアンダ形状であることを特徴とする。
上記の構成によれば、誘電体層の表面を覆うメッシュ状の配線パターンを、折返しパターンからなるメアンダ形状としたので、通信用カプラとのインピーダンス整合が改善し、電磁波(特に2.45GHz帯)の入出力効率を改善することができる。また、2次元通信シート表面のエバネッセント場の均一性が向上する。また、2次元通信シート表面のエバネッセント場の染み出し量が向上する。
本発明に係る2次元通信シートの前記配線パターンは、線幅が0.5mm以上1.5mm以下であり、メッシュパターンの配置ピッチが8mmであることを特徴とする。
上記の構成によれば、配線パターンを、線幅が0.5mm以上1.5mm以下とし、メッシュパターンの配置ピッチを8mmとしたので、通信用カプラとのインピーダンス整合をさらに改善することができる。このため、電磁波(特に2.45GHz帯)の入出力効率をさらに改善することができる。また、2次元通信シート表面のエバネッセント場の均一性がさらに向上する。また、2次元通信シート表面のエバネッセント場の染み出し量がさらに向上する。
本発明に係る2次元通信シートの前記誘電体層は、厚みが4mm以上6mm以下であることを特徴とする。
上記の構成によれば、誘電体層の厚みを4mm以上6mm以下としたので、通信用カプラとのインピーダンス整合をさらに改善することができる。このため、電磁波(特に2.45GHz帯)の入出力効率をさらに改善することができる。
本発明に係る2次元通信シートは、前記誘電体層の端部の少なくとも一部を覆い、前記第1の導体層と前記第2の導体層とを短絡する第3の導体層を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、誘電体層の端部の少なくとも一部を覆い、第1の導体層と第2の導体層とを短絡する第3の導体層を備えるので、端部からの電磁波の漏れを抑制することができ、2次元通信シート表面のエバネッセント場の染み出し量がさらに向上する。
本発明に係る2次元通信シートは、前記第1の導体層上に離間して配置された第1の給電板と、前記第1の給電板と対抗する位置の前記第2の導体層上に離間して配置された第2の給電板と、前記第1の給電板と電気的に接続された第1の給電体と、前記第2の給電板と電気的に接続された第2の給電体とを有し、前記2次元通信シートに電力を供給するための給電ポートを備える。
上記の構成によれば、2次元通信シートを挟み込むようにして第1,第2の給電板を配置し、第1の給電体により第1の給電板に電力を供給している。つまり、上記構成では、給電ポートが2次元通信シートに直接設けられているので給電部からの電磁波の漏れを抑制することができる。また、2次元通信シート表面のエバネッセント場の染み出し量が向上する。
本発明に係る2次元通信シートは、前記第2の給電板の給電板の一方の端部を短絡させている。
上記の構成によれば、第1の給電板又は第2の給電板の一方の端部を短絡させることで、インピーダンスマッチング回路を構成しているので、給電ポートと2次元通信シートとのインピーダンス整合が改善し、給電効率をさらに改善することができる。
本発明によれば、通信用カプラとのインピーダンス整合を改善し、電磁波の入出力効率を改善した2次元通信シートを提供することができる。
実施形態に係る2次元通信シートの構成図である。 実施形態に係る2次元通信シートの第2の導体層の拡大断面図である。 実施形態に係る2次元通信シートの給電ポートの構成図である。 実施形態に係る2次元通信シートの給電ポートの他の構成図である。 実施形態に係る2次元通信シートの給電ポートの他の構成図である。 実施形態に係る2次元通信シートで使用する通信カプラの構成図である。 実施例に係る2次元通信シートの磁界強度のシミュレーション結果である。 実施例に係る2次元通信シートの磁界強度のシミュレーション結果である。 実施例に係る2次元通信シートの磁界強度のシミュレーション結果のグラフである。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る2次元通信シート1の構成図である。図1(a)は、2次元通信シート1の平面図、図1(b)は、図1(a)線分X−Xにおける拡大断面図である。図1(a)及び図1(b)に示すように、2次元通信シート1は、誘電体層11と、誘電体層11の裏面11Rを覆う第1の導体層12と、誘電体層11の表面11Sを覆うメッシュ状の配線パターンからなる第2の導体層13と、誘電体層11の端部11Eを覆う第3の導体層14と、第2の導体層13を覆う保護シート15と、給電ポート16とを備える。
誘電体層11は、発泡ポリエチレン(誘電率2.3)からなり、その厚みTは、4mm以上6mm以下であることが好ましく、5mm程度とすることがより好ましい。ここで、この実施形態での誘電体層11の厚み(5mm程度)は、特に2.45GHz帯の入出力効率を改善するのに好ましい厚みである。なお、誘電体層11の材質は、ポリエチレンに限られず誘電体であれば良い。また、誘電体層11の材質、すなわち誘電体層11の誘電率によって誘電体層11の好ましい厚みも変わる。
第1の導体層12は、例えば、銅やアルミニウム等の良導体からなり、誘電体層11の裏面11R全体を覆う厚みが0.1mm程度のフィルム状の導体層である。なお、第1の導体層12の材質は、良導体であれば銅やアルミニウムに限られず使用が可能である。
第2の導体層13は、銅からなり、誘電体層11の表面11H全体を覆う厚みが0.1mm程度のメッシュ状の配線パターンからなる導体層である。なお、第2の導体層13の厚みは、約0.5mmである。
図2は、2次元通信シート1の第2の導体層13の一部拡大図である。図2に示すように、第2の導体層13を構成する配線パターンは、メッシュ状とされていてもよく、その線幅Wは、0.5mm以上1.5mm以下であることが好ましく、メッシュパターンの配置ピッチPは、8mm程度であることが好ましい。なお、第2の導体層13の線幅W及び配置ピッチの条件は、特に2.45GHz帯の入出力効率を改善するのに好ましい条件(インピーダンスを50Ωとするのに好ましい条件)である。また、第2の導体層13の材質は、良導体であれば銅やアルミニウムに限られず使用が可能である。
図2では、第2の導体層13を構成するメッシュ状の配線パターン全体がメアンダ形状となっているが、必ずしも第2の導体層13の配線パターン全体をメアンダ形状とする必要はない。本実施形態では、後述する通信用カプラ20とのインピーダンス整合を改善できればよく、例えば、第2の導体層13の配線パターンを直線パターンと折り返しパターンとの組み合わせで構成するようにしても良い。また、メアンダ形状を構成する折返しパターンの幅(ピッチ)を変化させてもよい。
第3の導体層14は、例えば、銅やアルミニウム等の良導体からなり、誘電体層11の端部11Eを覆う。第3の導体層14は、第1の導体層12と第2の導体層13とを短絡し、2次元通信シート1の端部からの電磁波の漏洩を防止する。なお、第3の導体層14は、誘電体層11の端部11E全体を覆う必要は無く、2次元通信シート1の端部からの電磁波の漏洩を防止できればよい。このため、第3の導体層14をメッシュ状やストライプ状とし、誘電体層11の端部11Eを覆うようにしてもよい。また、第3の導体層14の材質は、良導体であれば銅やアルミニウムに限られず使用が可能である。
保護シート15A及び15Bは、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の誘電体からなるシートであり、夫々第1の導体層12表面及び第2の導体層13表面を覆い、第1の導体層12及び第2の導体層13を保護する。
図3は、給電ポート16の構成図である。給電ポート16は、2次元通信シート1へ電力を供給するためのポートであり、逆F型アンテナとなっている。図3に示すように、給電ポート16は、柱状の第1の給電体161と、柱状の第2の給電体162と、第1の給電板163と、第2の給電板164とを少なくとも有する。第1の給電体161は、例えば、銅やアルミニウム等の良導体からなり、誘電体層11を貫通して第1の給電板163と電気的に接続されている。また、第2の給電体162は、例えば、銅やアルミニウム等の良導体からなり、第2の給電板164と電気的に接続されている。ここで図3において上方向を表側、下方向を裏側としたとき、これら第1の給電体161、第2の給電体162は、ともに表側に突出されている。第2の給電体162は、第1の給電体161を周囲から囲むようにして構成されている。
第1の給電板163は、第1の保護シート15A表面、つまり第1の導体層12から離間して設けられた円形状の導体層である。また、第2の給電板164は、第2の保護シート15B表面、つまりメッシュ状の第2の導体層13から離間して設けられた円形状の導体である。第1の給電板163及び第2の給電板164は、例えば、銅やアルミニウム等の良導体で構成される。
給電ポート16には、例えば、SMA(Sub-Miniature Type A)コネクタにより同軸ケーブルが接続され、高周波電力が供給される。即ち、表側に突出された第1の給電体161及び第2の給電体162に、同軸ケーブルが接続されることとなる。給電ポート16は、第1の給電板163及び第2の給電板164により、2次元通信シート1と容量結合しているため、同軸ケーブルから供給される高周波電力が2次元通信シート1に伝達される。上述したように、給電ポート16は、逆F型アンテナとなっているため小型で高効率な電力供給を行うことができる。
なお、図4の他の構成図に示すように、給電ポート16の同軸ケーブルとの接続口を2次元通信シート1の裏面側に設けるようにしてもよい。ここで図4において上方向を表側、下方向を裏側としたとき、これら第1の給電体161、第2の給電体162は、ともに裏側に突出されている。第2の給電体162は、第1の給電体161を周囲から囲むようにして構成されている。即ち、裏側に突出された第1の給電体161及び第2の給電体162に、同軸ケーブルが接続されることとなる。この場合、第1の給電板163は、第2の保護シート15B表面、つまりメッシュ状の第2の導体層13から離間して設けられることとなり、第2の給電板164は、第1の保護シート15A表面、つまり第1の導体層12から離間して設けられることとなる。
また、図3に示す構成において、第2の給電板164の端部を第1の導体層12と短絡させて、給電ポート16と2次元通信シート1とのインピーダンスのマッチング回路を構成するようにしてもよい。また、図4に示す構成において、第1の給電板163の端部を第1の導体層12と短絡させて、給電ポート16と2次元通信シート1とのインピーダンスのマッチング回路を構成するようにしてもよい。この際、第3の導体層14を介して、第2の給電板164又は第1の給電板163の端部を第1の導体層12と短絡させてもよい。このように構成することで、給電ポート16と2次元通信シート1とのインピーダンス整合がさらに改善するので、給電効率をさらに改善することができる。
また、図5の他の構成図に示すように、給電ポート16を2次元通信シート1の端部の表面及び裏面を矩形状の2枚の給電板で挟み込むクリップ型としてもよい。この場合、給電ポート16は、第1の保護シート15Aの端部表面上に設けられた矩形状の第1の給電板163と、第2の保護シート15Bの端部表面上に設けられた矩形状の第2の給電板164と、第1の給電板163と電気的に接続する柱状の第1の給電体161と、第2の給電板164と電気的に接続する柱状の第2の給電体162とを備える。なお、第1の給電体161と第2の給電体162との間に絶縁体(Insulator)165を挟むようにしてもよい。
また、図5に示すクリップ型においても、矩形状の第2の給電板164の端部を第1の導体層12と短絡させて、2次元通信シート1とのインピーダンスのマッチング回路を構成するようにしてもよい。このように構成することで、図3及び図4に示す給電ポート16と同様に、2次元通信シート1とのインピーダンス整合がさらに改善するので、給電効率をさらに改善することができる。
なお、図3〜図5に示す第1,第2の給電体161,162の形状は、柱状に限られず、種々の形状とすることができる。また、図3〜図5に示す第1,第2の給電板163,164の形状は、円形状又は矩形状に限られず、種々の形状とすることができる。さらに、図5に示すクリップ型の給電方法よりも、図3及び図4に示すが逆F型アンテナの給電ポート16のほうが給電部からの電磁波の漏れが少なく給電効率が良いため好ましい。また、図3及び図4に示す逆F型アンテナの給電ポート16のほうが、給電ポート16から発生する磁界の広がりに横方向(X方向)及び縦方向(Y方向)への依存性が少なく均一に広がるため、給電効率に優れる。
2次元通信シート1の実際の使用には、図1に示すように、通信用カプラ20を使用する。通信用カプラ20は、アクセスポイント30とケーブルL1により接続されている。アクセスポイント30は、無線LANの信号を中継する装置であり、通信用カプラ20をアクセスポイント30へ接続することで、2次元通信シート1外部の他の装置との通信が可能となる。ここで、通信用カプラ20は、無線LANの千分の1程度の出力(電力)でアクセスポイント30と信号の送受信を行う。なお、情報漏洩リスクを低減するために、アクセスポイント30を無線LANではなく、有線LANにより2次元通信シート1外部の他の装置と接続するように構成してもよい。
なお、通信用カプラ20には、電界型と磁界型がある。電界型のカプラは、磁界型のカプラよりも小型化が可能であるが、励振した磁界が通信用カプラ20の周囲に漏洩するため好ましくない。なお、磁界型のカプラであっても、メッシュ状の第2の導体層13を調整することで小型化が可能である。このため、本実施形態では、通信用カプラ20として磁界型を用いることが好ましい。しかし、2次元通信シート1で使用する電力が小さければ、磁界の漏洩の影響が小さく有用であるため、電界型のカプラであってもその使用を排除するものではない。
なお、図6に通信用カプラ20の一般的な構造(断面)を示す。通信用カプラ20は、例えば、銅やアルミニウム等の良導体からなる筐体21と、筐体21内に充填された誘電体22と、例えば、銅やアルミニウム等の良導体からなる板状の内部電極23とを備える。通信用カプラ20は、ケーブルL1と接続され、筐体21と内部電極23の間の誘電体22に電磁波RWが閉じ込められて信号(図6の鎖線で示した)が伝播される。このため、2次元通信シート1表面に染み出したエバネッセント場を介して、2次元通信シート1表面に載置された他のデバイスとの間で信号を送受信することができる。なお、この実施形態では、通信用カプラ20との通信周波数は、2.45GHzを想定している。
次に、実施例について説明する。発明者らは、図1〜図5を参照して説明した2次元通信シート(以下、実施例)と、第2の導体層13のメッシュ状の配線パターンをメアンダ形状としない従来型の2次元通信シート(以下、比較例)とについて磁界強度のシミュレーションを行った。
以下の表1にシミュレーション条件を記載する。
次に、シミュレーション結果を示す。図7(a)は、比較例に係る2次元通信シートの磁界強度のシミュレーション結果である。図7(b)は、実施例に係る2次元通信シートの磁界強度のシミュレーション結果である。
図7(a)の比較例と比べ、図7(b)の実施例では、色の濃い領域(磁界強度の強い領域)が2次元通信シート全体にわたって広がっており、また、その広がり方も均一であることがわかる。
図8(a)は、比較例に係る2次元通信シートの磁界強度のシミュレーション結果の断面図である。図8(b)は、実施例に係る2次元通信シートの磁界強度のシミュレーション結果の断面図である。
図8(a)の比較例では、2次元通信シートの中央部においては、エバネッセント場の染み出し量が多くなっているが、中央部から両端部に近づくにつれてエバネッセント場の染み出し量が急激に落ち込んでいる。一方、図8(b)の実施例では、メッシュをメアンダ構造としたことにより、2次元通信シート表面からのエバネッセント場の染み出し量が全体的に増加しており、かつ、両端側においてもエバネッセント場の染み出し量がそれほど落ち込んでおらず、エバネッセント場の染み出し量が2次元通信シート全体において均一であることがわかる。
図9は、比較例に係る2次元通信シートの磁界強度のシミュレーション結果のグラフである。図9(a)は、X軸方向(横方向)における磁界強度のシミュレーション結果のグラフである。図9(b)は、Y軸方向(縦方向)における磁界強度のシミュレーション結果のグラフである。
ここで、図9(a)及び図9(b)の縦軸は、CDF(累積分布関数(Cumulative Distribution Function))である。図9(a)及び図9(b)の横軸は、単位メートル当たりの電解強度(dBuA/m)である。また、図9(a)及び図9(b)において、比較例のシミュレーション結果は、一点鎖線で記載し、実施例のシミュレーション結果は、実線で記載している。
図9(a)に示すシミュレーション結果からは、X軸方向(横方向)における電界強度が、メッシュ状の配線パターンを、折返しパターンからなるメアンダ形状とすることで4db(デシベル)改善されていることがわかる。また、図9(b)に示すシミュレーション結果からは、Y軸方向(縦方向)における電界強度が、メッシュ状の配線パターンを、折返しパターンからなるメアンダ形状とすることで7db(デシベル)改善されていることがわかる。
以上のように、実施形態に係る2次元通信シート1は、誘電体層11と、誘電体層11の裏面11Rを覆う第1の導体層12と、誘電体層11の表面11Hを覆うメッシュ状の配線パターンからなる第2の導体層13とを備え、配線パターンは、折返しパターンからなるメアンダ形状となっている。このため、通信用カプラ20とのインピーダンス整合が改善し、電磁波の入出力効率を改善することができる。また、2次元通信シート1表面のエバネッセント場の均一性が向上する。また、2次元通信シート1表面のエバネッセント場の染み出し量が向上し、通信性能が向上する。
また、実施形態に係る2次元通信シート1の導体層13の配線パターンは、線幅Wが0.5mm以上1.5mm以下であり、メッシュパターンの配置ピッチPが8mmとなっている。このため、通信用カプラ20とのインピーダンス整合をさらに改善することができる。このため、電磁波(特に2.45GHz帯)の入出力効率をさらに改善することができる。また、2次元通信シート表面のエバネッセント場の均一性がさらに向上する。また、2次元通信シート表面のエバネッセント場の染み出し量がさらに向上し、通信性能が向上する。
また、実施形態に係る2次元通信シート1の誘電体層11は、厚みが4mm以上6mm以下であり、より好ましくは5mm程度となっている。このため、通信用カプラ20とのインピーダンス整合をさらに改善することができる。このため、電磁波(特に2.45GHz帯)の入出力効率をさらに改善することができる。
また、実施形態に係る2次元通信シート1は、誘電体層11の端部11Eを覆い、第1の導体層12と第2の導体層13とを短絡する第3の導体層14を備えている。このため、2次元通信シート1の端部から電磁波が漏れることを効果的に抑制することができる。この結果、2次元通信シート1表面に染み出るエバネッセント場がさらに向上する。
また、実施形態に係る2次元通信シート1は、第1の導体層12上に離間して配置された第1の給電板163と、第2の導体層13上に離間して配置された第2の給電板164と、誘電体層11を貫通し、第1の給電板163と電気的に接続された第1の給電体161と、第2の給電板164と電気的に接続された第2の給電体162とを有し、2次元通信シート1に電力を供給するための給電ポート16を備えている。
第1,第2の給電板163,164は、2次元通信シート1を挟み込むようにして配置されており、誘電体層11を貫通する第1の給電体161により第1の給電板163に電力を供給している。つまり、上記構成では、給電ポート16が2次元通信シート1に直接設けられているので給電部からの電磁波の漏れを抑制することができる。また、2次元通信シート1表面のエバネッセント場の染み出し量が向上する。
また、実施形態に係る2次元通信シート1は、第1の給電板163又は第2の給電板164の一方の端部を短絡させている。このため、給電ポート16と2次元通信シート1とのインピーダンス整合が改善し、給電効率をさらに改善することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上述した実施形態には限定されない。すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。例えば、上記実施形態では、給電ポート16を一つしか備えていないが、給電ポート16を複数備えるようにしてもよい。この場合、給電ポート16を2次元通信シート1の対角線に沿って配置すると、2次元通信シート1表面に染み出るエバネッセント場の均一性がさらに向上する。
1 2次元通信シート
11 誘電体層
12 第1の導体層
13 第2の導体層
14 第3の導体層
15A 第1の保護シート
15B 第2の保護シート
16 給電ポート
161 第1の給電体
162 第2の給電体
163 第1の給電板
164 第2の給電板
20 通信用カプラ
21 筐体
22 誘電体
23 内部電極
30 アクセスポイント

Claims (6)

  1. 誘電体層と、
    前記誘電体層の裏面を覆う第1の導体層と、
    前記誘電体層の表面を覆うメッシュ状の配線パターンからなる第2の導体層とを備え、
    前記配線パターンは、折返しパターンからなるメアンダ形状であることを特徴とする2次元通信シート。
  2. 前記配線パターンは、
    線幅が0.5mm以上1.5mm以下であり、メッシュパターンの配置ピッチが8mmであることを特徴とする請求項1に記載の2次元通信シート。
  3. 前記誘電体層は、
    厚みが4mm以上6mm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の2次元通信シート。
  4. 前記誘電体層の端部の少なくとも一部を覆い、前記第1の導体層と前記第2の導体層とを短絡する第3の導体層を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の2次元通信シート。
  5. 前記第1の導体層上に離間して配置された第1の給電板と、前記第1の給電板と対抗する位置に前記第2の導体層上に離間して配置された第2の給電板と、前記第1の給電板と電気的に接続された第1の給電体と、前記第2の給電板と電気的に接続された第2の給電体とを有し、前記2次元通信シートに電力を供給するための給電ポートを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の2次元通信シート。
  6. 前記第1の給電板又は前記第2の給電板の一方の端部を短絡させたことを特徴とする請求項5に記載の2次元通信シート。
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