JP2017070817A - 医療システム及び医療システムに関する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】血管の1つ又は複数の病変部の圧力関係を特定する医療システム及び医療システムに関する方法を提供する。【解決手段】医療システムは、連続的に血液が流れている間の血管内の圧力測定結果を取得する血管内圧測定装置を備え、血管内圧測定装置は、遠位端部に1つの圧力センサが設けられ、近位端に近位コネクタが設けられ、長尺の形状を有するセンサ・ワイヤ又はカテーテルと、近位コネクタが挿入及び装着されるように構成され、1つの圧力センサによって行われた圧力測定に基づいて病変部に関する圧力関係を算出するように構成されたプロセッサを備え、算出された圧力関係を外部の生理モニタ装置に転送するように構成された送受信部又はコネクタ部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、独立請求項の前提部分に記載された医療システム及び医療システムに関する方法に関する。特に、本発明は、冠血流予備量比値(Fractional Flow Reserve Value:FFR値)を特定するように構成された圧力測定装置を備える医療システムに関する。
多くの医療処置においては、体腔内の様々な生理学的状態をモニタする必要がある。通常、これらの生理学的状態は、血圧、体温及び液体流速など本質的に物理的なものであり、また、患者の病状に関する重要な情報を医師又は医療技師に与えるものである。
病状をモニタするために広く使用される装置の一つとして、血圧センサがある。血圧センサは、患者の血圧の高さを検出してこれを表す信号に変換し、患者の体外に送信する。
従来技術においては、いわゆるセンサ・ワイヤの遠位部分にセンサを搭載し、このセンサ・ワイヤを用いて生体の血管内にセンサを配置して、血圧や体温などの物理的パラメータを検出することが知られている。センサは、直接的又は間接的にパラメータを感知する要素を含んでいる。
公知のセンサ・ワイヤの1つに、その典型的長さが1.5〜2メートルであり、また、0.25〜0.5mmの範囲で、通常約0.35mmの外径を有しワイヤの主要部に沿って延びる中空管を備えるものがある。チューブ内には心線が配置されてチューブに沿って延び、多くの場合はチューブの遠位開口部から延出している。好ましくは、1つ又は複数のセンサは、例えば、センサ・ワイヤの遠位端において、心線の遠位部と接続して配置される。
本発明は、例えば、上述したタイプのセンサ・ワイヤに対して適用可能であり、また、他のタイプのセンサ・アセンブリ、例えば、カテーテルの遠位端にセンサが配置されるものにも適用することができる。
応用の一つとして、上述したタイプのセンサ・ワイヤを、血管内、特に、心臓の冠状血管内の圧力測定に使用し、例えば、冠状血管内の狭窄部を確認する。これは、血管のいわゆる冠血流予備量比値を特定することによって行うことができる。通常、センサ・ワイヤは、大腿静脈又は橈骨動脈を介したカテーテル挿入を用いて挿入され、その挿入されたカテーテルにより測定部位まで誘導される。
センサに電力を供給し且つ測定した生理学的変数を表わす信号を外部の生理モニタへ通信するために、1本以上の信号送信用ケーブル又はリード線、いわゆるマイクロケーブルや光ケーブルがセンサに接続され、センサ・ワイヤに沿って配置され、物理ケーブルを介して又は無線で、血管から外部の生理モニタに至る。
センサ素子は、一般的にホイートストン・ブリッジ型の配置において、薄膜上に設けられた1つ又は複数のピエゾ抵抗素子に接続される電気回路を更に含む。当分野で周知のように、周囲媒体から薄膜にかかる一定の圧力が、薄膜の一定の伸張又は撓みに対応し、その上に備え付けられたピエゾ抵抗素子の一定の抵抗に対応し、そして、センサ素子からの一定の出力に対応する。
その全体が本願に組み込まれ、本譲受人に譲渡された米国特許公開第2006/0009817号には、そのようなセンサ及びガイド・ワイヤ・アセンブリの例が開示されている。このシステムは、体内に配置されるように設けられたセンサと、体外に配置されるように設けられた制御装置と、センサと制御装置の間の有線接続とを含んでおり、制御装置からセンサに電圧が供給され、またその間で信号の通信が行われる。制御装置は、受信したセンサ信号を変調する変調器と、変調信号の無線通信のための通信インターフェースを更に有する。
その全体が本願に組み込まれ、本譲受人に譲渡された米国特許第7,724,148号には、そのような圧力測定装置の別の例が開示されている。圧力センサ・ワイヤは、その近位端で、外部装置と接続して配置された通信装置と通信信号を介して無線通信するように構成された送受信部に接続されるよう構成されている。
その全体が本願に組み込まれ、本譲受人に譲渡された米国特許第6,112,598号に、また米国特許第7,207,227号にも、そのような圧力センサ及びガイド・ワイヤ・アセンブリの更なる例が開示されている。
上記に簡潔に説明したように、人間の血管系は、多くの問題に悩まされることがある。それは、心疾患や末梢血管疾患として大まかに特徴づけることができる。この種の疾患の中で特に問題なのは、アテローム性動脈硬化である。動脈硬化性プラークは、患者の心臓血管系で蓄積される。プラークは、かなりの広範囲に及ぶこともあり、相当な長さにわたる血管を閉塞し得る。
プラークに起因する狭窄、又は病変とも呼ぶ、の程度を確認及び測定するために使用される技術の1つに、狭窄部が位置する部分における血管内圧の測定がある。従来技術には、圧力測定に適したカテーテルの例が数多くある。これらの中から、血流・圧力・温度センサを兼ね備えたガイド・ワイヤに関するものとして、米国特許第6,615,667号を挙げることができる。
米国特許第6,565,514号は、典型的な測定システムに関するもので、血圧に関する生理学的変数を測定、計算及び表示するよう構成されており、特に、動脈圧(Pa)と遠位部冠状動脈圧(Pd)との比である心筋血流予備量比(FFR)を算出するためのものである。
米国特許公開第2006/0052700号は、その遠位端に圧力センサを備えた圧力センサ・ガイド・ワイヤを備える圧力測定システムに関する。ガイド・ワイヤは、血管に挿入されるように構成されている。センサは、検査中に、例えば、引き戻し装置によって血管の一区間に沿って連続的に引き出されるよう構成されており、記録された圧力データが、表示された血管画像上にマッピングされる。
このように、FFRは冠動脈病変の重症度の指標であり、最大充血時における遠位部血圧と大動脈血圧の比として定義される。実用化されている全ての公知のシステムでは、FFRは、2つのトランスデューサから同時に圧力測定値を読み取って計算される。圧力ガイド・ワイヤは、その遠位端に設けられ病変部に対して遠位の位置における圧力を測定する遠位圧力センサと、外部圧力トランスデューサに接続された液体充填圧力カテーテルを備える。この構成を用いたFFR測定システムはいずれも、2つの圧力トランスデューサ間の接続を可能にするものでなければならないが、外部圧力トランスデューサはカテーテル検査室の記録システムにも接続されなければならないので、システム設計と構成が複雑となる。2つのトランスデューサ間の圧力差も、均等化工程により工程開始時に除去されなければならない。
以上の論拠を考慮し、本発明者は、より単純で信頼性の高いFFR特定用システム及び方法が必要であると考えてきた。
上記の目的は、独立請求項に係る本発明により達成される。
好適な実施形態が、従属請求項に記載される。
本発明は、圧力ガイド・ワイヤ又はカテーテル上の単一の圧力トランスデューサからの圧力測定値のみを遠位部圧力及び大動脈圧の両方の情報源として用い、1つのトランスデューサのみを用いたFFR計算を可能とするシステムに関する。
FFRは、最大充血時に測定される。
充血が静脈への連続的アデノシン注入で誘発される場合、遠位部圧力と大動脈圧との比は、注入が実行中である限りは安定している。この定常状態を利用し、装置は、まず病変部と大動脈基部に対し遠位の位置からの圧力を記録し、トランスデューサを引き戻し、その後、このトランスデューサが引き戻し終了時点で大動脈内に位置したときに記録した圧力を、引き戻し全体の基準圧力として用いることにより、FFRを評価することができる。このようにして、引き戻し終了時の大動脈圧が引き戻し全体における典型的値であると想定することで、システムは、引き戻し終了時にFFRを計算することができる。つまり、以下の仮定に基づく。引き戻し工程中の大動脈圧が比較的安定であるためには、測定された2つの圧力値は実質的に同様の状態で得られる、即ち、測定時点と測定時点の間の時間間隔は長すぎてはいけない。
このように、本発明は、1つの圧力トランスデューサのみを用いてFFRを測定するため医療システム及び方法に関する。
上記のシステム及び方法は、多くの利点を提供する。
中でも、FFR測定を行うために大動脈圧トランスデューサに接続する必要がなくなり、よって、遠位/近位圧力の均等化が不要となることが挙げられる。
本発明は単一トランスデューサシステムであり、好ましくは、カテーテル検査室環境のいずれにも接続する必要がない。
よって、本発明は、FFRを特定する工程を簡略化する。
有利な構成の1つにおいて、本発明に係る医療システム及び方法は、遠隔にある生理モニタや標準的パーソナル・コンピュータと無線通信する送受信部に圧力ワイヤの近位端が接続された無線式のPressureWire(登録商標)、Aeris(登録商標)(本譲受人が所有する登録商標)システムとの組み合わせで使用してもよい。こうして、低コストで容易に入手可能なFFR測定システムが達成される。かかる構成においては、送受信部に設けられた表示部でFFR値を表示することもできる。
本発明は、遠位部分に圧力センサを備えるあらゆるタイプの圧力測定装置に概して適用可能である。圧力測定装置は、一部の例としてだが、例えば、上述したタイプの圧力ワイヤや、遠位部分に圧力センサを備えた細いカテーテル、又は、遠位端に圧力センサを備えた迅速交換式カテーテルであってもよい。
一実施形態において、圧力センサは、圧力測定装置の遠位部分に配置されたチップの薄膜上に設けられたピエゾ抵抗素子を備える。他の実施形態において、圧力センサは、複数の光ケーブルを介してFFRプロセッサに接続される光学センサである。更に他の実施形態において、本発明は、装置の遠位端の寸法が十分に小さく血管への挿入が可能であれば、圧力測定装置の遠位端に配置される圧力センサのどの種類を用いて実施されてもよい。
病変の重症度が確認された場合、その領域の治療は、治療薬の局所投与、ステント供給、小線源治療、特定した組織の焼灼などを含む通常の治療手段のいずれによるものでもよい。更に、圧力センサ・ガイド・ワイヤは、血管形成術用バルーンやスリーブを追加で備えてもよい。
図1は、本発明を概略的に示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施形態を概略的に示すブロック図である。 図3は、本発明の第2の実施形態を概略的に示すブロック図である。 図4は、本発明の一実施形態を概略的に示すブロック図である。 図5は、本発明を示すグラフ及び図である。 図6は、本発明を示すフロー図である。 図7は、本発明の一実施形態を示すフロー図である。
以下、本発明を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る血管の1つ又は複数の病変部の個々の冠血流予備量比(FFR)値を特定する医療システムを示すブロック図である。このシステムは、血管に連続的に血液が流れている間のその血管内、例えば、冠状血管内の圧力測定結果を取得する血管内圧測定装置を備える。圧力測定装置は、その遠位部に圧力センサを有する。システムは、圧力センサによって行われた圧力測定のみに基づいて前記病変部に関するFFR値を特定するように構成されたFFRプロセッサを更に備える。
圧力測定装置は、圧力測定のタイミングを制御するように構成されたタイミング部を更に含み、タイミング部は、第1の圧力値(Pd)が前記病変部の遠位で測定され、第2の圧力値(Pa)が大動脈近傍の前記病変部の近位で測定されるように圧力測定を制御するように構成されている。ここで、圧力測定の制御は、Pd及びPaにそれぞれ対応する第1及び第2の圧力値が、互いに関連していること、即ち、同じ測定期間(引き戻し工程)で得られることを確実にするものと解釈されるべきである。圧力センサが大動脈内にある(センサ素子を有するX線不透過性の遠位端が、大動脈内に配置されたガイド・カテーテルの開口部のすぐ外側にあるときにX線で見ることができる)と判断されると、後述する引き戻し工程は終了する。
第1の圧力値(Pd)は第1の時点t1で測定され、第2の圧力値(Pa)は第2の時点t2で測定され、その時間差t2−t1は、第1の所定の時間値より大きいが第2の所定の時間値よりも小さい。この時間差は、通常5〜10秒の間である。
FFRプロセッサは好ましくはメモリを含み、このメモリには測定された圧力値が格納され、互いに関連する値、即ち、同じ測定期間における複数の値が読み出し可能となる。FFRプロセッサは、FFR値を算出する、即ち、関連するPd値とPa値の商を求めるための計算部を更に含んでもよい。
背景技術の項で説明したように、血管内圧測定装置は、好ましくは、長尺のセンサ・ワイヤを含んでもよく、センサ・ワイヤは、外径が0.3〜0.5mmであって、その遠位端部において圧力センサを備え、その近位端に近位コネクタを更に備える。図2及び3に、これを概略的に示す。あるいは、背景技術の項で説明したように、圧力測定装置は、遠位端部に圧力センサを設けたカテーテル又は迅速交換式カテーテルを備えてもよい。
図4に示す本発明の一実施形態によれば、圧力測定装置は、圧力センサが第1の圧力値(Pd)を検出する第1の位置(P1)から圧力センサが第2の圧力値(Pa)を検出する第2の位置(P2)までセンサ・ワイヤを引き戻すように構成された引き戻し装置を備える。引き戻し速度は、引き戻し工程が、第2の所定の時間値未満、好ましくは5〜10秒の間で行われるように調節してもよい。
通常の状況下では、圧力センサを備えたセンサ・ガイド・ワイヤは手動で挿入されるが、一方で、血管の測定を行う際には、圧力センサ・ガイド・ワイヤが、例えば、センサ・ワイヤに直接的又は間接的に連結された電気機械式引き戻し装置を用いて、所定の開始位置から引き戻されることが好ましい。欧州特許公開第1291034号は、本発明を実施する際にセンサ・ガイド・ワイヤに接続して使用することができる典型的な引き戻し機構を開示している。センサ・ガイド・ワイヤは、測定する病変部の遠位に圧力センサが配置された時点を開始位置とするように挿入される。
引き戻し装置は、引き戻し装置インターフェース(図示せず)を介して処理手段(図示せず)により制御されてもよい。システムソフトウェアはユーザー定義の構成ファイルにアクセスし、引き戻しのインターフェース制御に関する必要な情報を取得する。データのサンプリングレート、記録継続期間及び予め選択された引込速度が、引き戻し速度の調節に考慮される。速度は、当然ながら特定の状況に応じて変化してもよいが、原則として、引き戻し工程が約5〜10秒間続くように速度が調節される。
本発明に係る医療システムは、圧力センサが第1の圧力値(Pd)を検出する第1の位置(P1)から圧力センサが第2の圧力値(Pa)を検出する第2の位置(P2)までセンサ・ワイヤ(又はカテーテル)を手動で引き戻すように適用されてもよい。引き戻し速度は、引き戻し工程が、第2の所定の時間値未満、好ましくは5〜10秒の間行われるようにしてもよい。
図2は、本発明の第1の実施形態を概略的に示すブロック図である。第1の実施形態によれば、測定装置は、近位コネクタが挿入及び装着されるように構成された送受信部を更に備え、送受信部は、FFRプロセッサを備える。送受信部は、好ましくは、FFR値を外部装置に無線で転送するように構成された通信モジュール(図示せず)を備える。送受信部は、前記FFR値を表示する表示部を含んでもよい。
あるいは、FFRプロセッサは、例えば、外部装置内などの圧力測定装置から遠隔して配置され、検出された圧力値Pa及びPdはFFRプロセッサに送信され、更に処理される。
図3は、本発明の第2の実施形態を概略的に示すブロック図である。第2の実施形態によれば、測定装置は、センサ・ワイヤの近位コネクタが挿入及び装着されるように構成されたコネクタ部を更に備える。コネクタ部はFFRプロセッサを備える。コネクタ部は、FFR値を外部装置に転送するように構成された通信ケーブルを含み、このコネクタ部は、FFR値を表示する表示部を含んでもよい。
別の方法として、FFRプロセッサは、例えば、外部装置内など圧力測定装置から離れて配置され、検出された圧力値Pa及びPdはFFRプロセッサにケーブルを介して送信され、更に処理される。
図5は、本発明を示すグラフと図である。
図5の上部分のグラフは、時間に対する、又は、圧力センサの位置に対する圧力を示す。図5の下部分に示すのは、冠状血管と大動脈、及び、血管内に挿入された圧力センサを備えたセンサ・ワイヤの簡略図であり、圧力センサが病変部の遠位に位置している。位置P1で圧力センサによって検知された圧力は、グラフ中に「X」で示されたPdである。その後、圧力センサは位置P2まで引き戻される。引き戻しは時間t1に開始され、時間t2に終了する。位置P2においては、即ち、圧力センサが大動脈内又は冠状血管が大動脈に開口する部位近傍にある時、圧力センサが、これもグラフ中に「X」で示される圧力Paを検知する。
引き戻し工程全般又はその一部において、冠状血管内で圧力がどのように変化するかを監視することが重要な場合もある。この圧力プロファイルを、PdとPaの間の曲線としてグラフで示す。
グラフ中の大動脈圧Paは、直線の一点鎖線で示されており、基本的に平均大動脈圧を表している。大動脈圧は、当然ながら、心臓のポンプ作用に応じて変化する。
本発明はまた、血管の1つ又は複数の病変部の個々の冠血流予備量比(FFR)値を特定する方法にも関する。図6のフロー図に、概略的に方法を示す。
この方法は、
a)圧力センサを備え、連続的に血液が流れている間の血管内圧力測定結果を取得する血管内圧測定装置を配置し、
b)前記圧力センサによって行われた圧力測定のみに基づいて病変部に関するFFR値を特定することを含む。
図7を参照すると、上記方法は、特に、第1の圧力値(Pd)が病変部の遠位で測定され、第2の圧力値(Pa)が大動脈の近傍の病変部の近位で測定されるように圧力測定のタイミングを制御することを含む。第1の圧力値(Pd)は第1の時点t1で測定され、第2の圧力値(Pa)は第2の時点t2で測定され、その時間差t2−t1は、第1の所定の時間値より大きいが第2の所定の時間値よりも小さい。好ましくは、これら時間値は、それぞれ5秒と10秒である。上記方法は、圧力センサが第1の圧力値(Pd)を検出する第1の位置から圧力センサが第2の圧力値(Pa)を検出する第2の位置まで圧力センサを引き戻すことを含み、引き戻し速度は、引き戻し工程が第2の所定の時間値未満、好ましくは5〜10秒の間で行われるように調節される。
なお、上記記載の方法は、手動の方法にも、引き戻し装置が使用される方法にも、同じように適用可能である。手動の方法を用いる場合、医師は、手動でセンサ・ワイヤを引き戻す。その場合、医師はまず、病変の疑いがある部分よりも遠位の位置に圧力センサが位置するようにセンサ・ワイヤ(又はカテーテル)を挿入する。その後、Pdが、例えば、自動的に又は手動でボタンを押すなどにより登録され、センサ・ワイヤは、Pd登録の5〜10秒後に第2の圧力値(Pa)が自動的に又は手動で登録される引き戻し速度で引き戻される。そして、医療システムに関して上述したように、登録されたPd値及びPa値を用いてFFR値が算出される。
本発明は、上記の好適な実施形態に限定されない。様々な代替、変形、均等物を用いてもよい。従って、上記の実施形態が、添付の請求項に規定する発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。

Claims (14)

  1. 血管の1つ又は複数の病変部の圧力関係を算出する医療システムであって、
    連続的に血液が流れている間の前記血管内の圧力測定結果を取得する血管内圧測定装置を備え、
    前記血管内圧測定装置は、
    遠位端部に1つの圧力センサが設けられ、近位端に近位コネクタが設けられ、長尺の形状を有するセンサ・ワイヤ又はカテーテルと、
    前記近位コネクタが挿入及び装着されるように構成され、前記1つの圧力センサによって行われた圧力測定に基づいて前記病変部に関する圧力関係を算出するように構成されたプロセッサを備え、前記算出された圧力関係を外部の生理モニタ装置に転送するように構成された送受信部又はコネクタ部と、を備えることを特徴とする医療システム。
  2. 前記血管内圧測定装置は、前記圧力測定のタイミングを制御するように構成されたタイミング部を更に含む請求項1記載の医療システム。
  3. 前記第1の圧力値(Pd)は第1の時点t1で測定され、前記第2の圧力値(Pa)は第2の時点t2で測定され、その時間差t2−t1は、第1の所定の時間値より大きいが第2の所定の時間値よりも小さく、前記第1の所定の時間値は5秒であり、前記第2の所定の時間値は10秒であることを特徴とする請求項2記載の医療システム。
  4. 前記第1の圧力値(Pd)は第1の時点t1で測定され、前記第2の圧力値(Pa)は第2の時点t2で測定され、その時間差t2−t1は、第1の所定の時間値より大きいが第2の所定の時間値よりも小さい請求項3記載の医療システム。
  5. 前記血管内圧測定装置は、前記圧力センサが第1の圧力値(Pd)を検出する第1の位置(P1)から前記圧力センサが第2の圧力値(Pa)を検出する第2の位置(P2)まで手動で引き戻されるように構成され、検出された前記圧力値(Pd及びPa)は、前記プロセッサに登録されるように構成される請求項1に記載の医療システム。
  6. 前記血管内圧測定装置は、前記圧力センサが第1の圧力値(Pd)を検出する第1の位置(P1)から前記圧力センサが第2の圧力値(Pa)を検出する第2の位置(P2)まで前記センサ・ワイヤ又は前記カテーテルを引き戻すように構成された引き戻し装置を備える請求項1に記載の医療システム。
  7. 前記引き戻し装置の引き戻し速度は、引き戻し工程が5〜10秒の間で行われるように調節される請求項6に記載の医療システム。
  8. 前記血管内圧測定装置は、前記送受信部を有し、前記送受信部は、前記圧力関係を前記外部の生理モニタ装置に無線で転送するように構成された通信モジュールを備える請求項1に記載の医療システム。
  9. 前記血管内圧測定装置は、前記送受信部を有し、前記送受信部は、前記圧力関係を表示する表示部を備える請求項1又は8に記載の医療システム。
  10. 前記血管内圧測定装置は、前記コネクタ部を有し、前記コネクタ部は、前記圧力関係を前記外部の生理モニタ装置に転送するように構成された通信ケーブルを備える請求項1に記載の医療システム。
  11. 前記血管内圧測定装置は、前記コネクタ部を有し、前記コネクタ部は、前記圧力関係を表示する表示部を備える請求項1又は10に記載の医療システム。
  12. 前記プロセッサは、別個の大動脈圧センサからの圧力値を受信することなく、前記病変部に関する前記圧力関係を算出するように構成される請求項1記載の医療システム。
  13. 血管の1つ又は複数の病変部の圧力関係を算出する方法であって、
    遠位端部に1つの圧力センサが設けられ、近位端に近位コネクタが設けられ、長尺の形状を有するセンサ・ワイヤ又はカテーテルと、
    前記近位コネクタが挿入及び装着されるように構成され、前記1つの圧力センサによって行われた圧力測定に基づいて前記病変部に関する圧力関係を算出するように構成されたプロセッサを備え、前記算出された圧力関係を外部の生理モニタ装置に転送するように構成された送受信部又はコネクタ部と、を備える血管内圧測定装置を準備し、
    前記血管内圧測定装置の前記1つの圧力センサによって、連続的に血液が流れている間の前記血管内の圧力測定結果を取得し、
    前記1つの圧力センサの前記圧力測定に基づいて、前記病変部に関する前記圧力関係をプロセッサによって算出し、
    前記算出された圧力関係を外部の生理モニタ装置に転送することを特徴とする方法。
  14. 前記プロセッサは、別個の大動脈圧センサからの圧力値を受信することなく、前記病変部に関する前記圧力関係を算出するように構成される請求項13記載の方法。
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