JP2017060640A - 判定方法、判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸光スペクトルにおける血液中のグルコース濃度由来の情報の割合を判定する技術を提供する。【解決手段】判定方法は、人体である被検体から観測分光データを取得する取得工程と、前記観測分光データを複数の独立成分に分離したときの複数の独立成分を推定する推定工程と、前記複数の独立成分の中から、1020±30nmに第1のピークを有する独立成分を選択する選択工程と、前記第1のピークが1020nm未満である場合には、前記第1のピークが1020nm以上である場合に比べて、前記観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース(間質液グルコースを含む)濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する判定工程と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、グルコース濃度に関する情報の由来部位の判定方法に関する。
特許文献1には、近赤外光を用いて生体の吸光スペクトルを測定し、この吸光スペクトルに応じてグルコース濃度の定量を行う技術が記載されている。また、特許文献2には、特定軟組織の厚さを調整して血液及び細胞間質液の量を変化させ、その流動液の変化量に該当する吸光スペクトルを利用してグルコース濃度を測定する技術が記載されている。
上記従来技術では、血液中以外の生体内のグルコース濃度と血液中のグルコース濃度を区別していない。しかし、世界保健機関(WHO)において、血糖値とは、血液中のグルコース濃度であると定義されている。また、血液中以外の生体内のグルコース濃度と血液中のグルコース濃度とが異なることがある。このため、吸光スペクトルにおける血液中のグルコース濃度由来の情報の割合を判定する技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の第1の形態によれば、判定方法が提供される。この判定方法は、人体である被検体から観測分光データを取得する取得工程と、前記観測分光データを複数の独立成分に分離したときの複数の独立成分を推定する推定工程と、前記複数の独立成分の中から、1020±30nmに第1のピークを有する独立成分を選択する選択工程と、前記第1のピークが1020nm未満である場合には、前記第1のピークが1020nm以上である場合に比べて、前記観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース(間質液グルコースを含む)濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する判定工程と、を備える。
この判定方法によれば、観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいことを判定することができる。
ここで、本明細書において、「血液中以外の生体内のグルコース濃度」とは、血液中のグルコース以外の生体内におけるグルコース濃度であり、間質液のグルコース濃度を含むものである。
この判定方法によれば、観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいことを判定することができる。
ここで、本明細書において、「血液中以外の生体内のグルコース濃度」とは、血液中のグルコース以外の生体内におけるグルコース濃度であり、間質液のグルコース濃度を含むものである。
(2)上記判定方法において、前記選択工程において選択された前記独立成分は、さらに、935±30nmの第2のピークを有し、前記判定工程において、前記第1のピークが1020nm未満であり、かつ、前記第2のピークが935nm未満である場合には、前記第1のピークが1020nm以上であり、かつ、前記第2のピークが935nm以上である場合に比べて、前記観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース(間質液グルコースを含む)濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定してもよい。
この判定方法によれば、観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいことの判定を、より正確に行なうことができる。
この判定方法によれば、観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいことの判定を、より正確に行なうことができる。
本発明は、上述した形態以外の種々の形態でも実現可能であり、例えば、上述した方法を実現する装置や、その装置を含む電子機器や、上述した方法を実現するコンピュータープログラム、及び、コンピュータープログラムを格納する一時的でない記録媒体(non-transitory storage medium)等の形態等で実現することが可能である。
本実施形態では、以下の順番で説明する。まず、本実施形態の判定方法に用いる独立成分の説明として、独立成分を用いた検量処理を説明する。その後、本実施形態としての判定方法を説明し、最後に、判定方法を裏付ける一試験結果を説明する。
A.検量線作成処理及び検量処理の概要:
図1は、独立成分分析を利用した検量線作成処理の概要を示す説明図である。図1(A)は、複数のサンプルについての観測データ(「測定データ」とも呼ぶ)の一例が示されている。この観測データは分光吸光度であり、例えば、グルコースなどの複数の化学成分を含むサンプルの分光測定によって得ることができる。検量線作成処理で使用する複数のサンプルとしては、目的成分(例えばグルコース)の含有量が既知であるサンプルを使用する。この代わりに、複数のサンプルに含まれる目的成分の含有量を、分析装置で測定してもよい。
図1は、独立成分分析を利用した検量線作成処理の概要を示す説明図である。図1(A)は、複数のサンプルについての観測データ(「測定データ」とも呼ぶ)の一例が示されている。この観測データは分光吸光度であり、例えば、グルコースなどの複数の化学成分を含むサンプルの分光測定によって得ることができる。検量線作成処理で使用する複数のサンプルとしては、目的成分(例えばグルコース)の含有量が既知であるサンプルを使用する。この代わりに、複数のサンプルに含まれる目的成分の含有量を、分析装置で測定してもよい。
検量線の作成の際には、まず、観測データに前処理を行うことによって、観測データに含まれる変動や雑音を低減する(図1(B))。前処理としては、例えば、観測データの正規化を含む第1前処理と、白色化を含む第2前処理とが行われる。第1前処理では、観測データのさまざまな変動要因(サンプルの状態や測定環境の変化など)による影響を減少するために、零空間射影法を実行することが好ましい。次に、前処理後の観測データに対して独立成分分析処理を実行することによって、複数の独立成分IC1,IC2…(図1(C))が得られる。これらの独立成分IC1,IC2…は、各サンプルに含まれる個々の物質成分に対応するデータであり、互いに統計的に独立な成分である。各サンプルの観測データは、これらの独立成分IC1,IC2…の線形結合として再現可能である。図1(C)では、2つの独立成分IC1,IC2のみが例示されているが、独立成分の数は2以上の任意の数に適宜設定される。なお、実施形態の説明において、「目的成分」という用語は、サンプルに含まれる物質又は化学成分を意味しており、一方、「独立成分」という用語は、サンプルの観測データと同じデータ長を有するデータを意味する。
次に、図1(D)〜(F)に示すように、前処理後の観測データと、独立成分(例えばIC1)との内積を計算する。図1(D)の観測データは、図1(B)と同じものである。1つの観測データと、1つの独立成分IC1との内積を取ると、その観測データに関して1つの内積値が得られる。従って、複数の観測データに対して同じ独立成分IC1との内積を計算すると、複数のサンプルに関して同じ独立成分IC1に対する複数の内積値が得られる。図1(F)は、複数のサンプルに関する内積値Pを横軸にとり、複数のサンプルに含まれている目的成分の既知の含有量Cを縦軸に取ってプロットした図である。仮に、内積で使用した独立成分IC1が目的成分に対応する独立成分である場合には、図1(F)に示すように、内積値Pと、各サンプルの目的成分の含有量Cとが強い相関を有する。そこで、図1(C)で得られた複数の独立成分IC1,IC2…のうちで最も強い相関を示す独立成分を、目的成分に対応する独立成分として選択することができる。図1の例では、独立成分IC1が、検量の目的成分(例えばグルコース)に対応する独立成分である。検量線は、図1(F)のプロットの単回帰式C=uP+vで与えられる直線として表される。なお、内積値Pは、各サンプルにおける独立成分IC1の含有量に比例する値なので、「混合係数」とも呼ぶ。
図2は、検量線を用いた目的成分の検量処理の概要を示す説明図である。検量処理では、図1に示した検量線作成処理で得られた目的成分の独立成分IC1(図1(E))と、検量線(図1(F))とを利用して行われる。検量処理では、まず、目的成分の含有量が未知であるサンプルの観測データを取得する(図2(A))。次に、この観測データに前処理を行う(図2(B))。この前処理は、検量線の作成時に使用した前処理と同じ処理とすることが好ましい。そして、この前処理後の観測データと、独立成分IC1(図2(B))との内積を取ることによって、観測データに関する内積値Pを算出する。この内積値Pを、検量線(図2(D))に適用することによって、目的成分の含有量Cを決定することが可能である。
B.グルコース濃度に関する情報の由来部位の判定方法:
図3は、判定処理のフローチャートである。この例では、被検体は人体(例えば手)であり、目的成分はグルコース(血糖)である。良く知られているように、血糖値は血液中のグルコース濃度である。
図3は、判定処理のフローチャートである。この例では、被検体は人体(例えば手)であり、目的成分はグルコース(血糖)である。良く知られているように、血糖値は血液中のグルコース濃度である。
ステップT110では、人体を分光測定することによってスペクトルデータ(「観測分光データ」又は「測定データ」とも呼ぶ)を取得する。分光測定は、分光計測器を用いて行われるものである。まず、人体を分光計測器で撮影することにより、分光反射率のスペクトルを測定する。分光計測器は、被計測体からの光を分光器に通し、分光器から出力されるスペクトルを撮像素子の撮像面で受けることにより、前記スペクトルを測定する周知の機器である。分光反射率のスペクトルと吸光度のスペクトルとの間には、次式で表される関係が成り立つ。
[吸光度]=−log 10[反射率] …(1)
測定された分光反射率のスペクトルは、式(1)を用いて吸光度スペクトルに変換される。吸光度に変換するのは、後述する独立成分分析において分析される混合信号には線形結合が成立する必要があり、ランベルト・ベールの法則から、吸光度について線形結合が成立するためである。したがって、ステップT110においては、分光反射率スペクトルの代わりに吸光度スペクトルを測定してもよい。測定結果としては、被計測体の波長に対する特性を示す吸光度分布のデータが出力される。この吸光度分布のデータは、スペクトルデータとも呼ぶ。
なお、分光反射率スペクトルや吸光度スペクトルを分光器で測定する代わりに、これらのスペクトルを他の測定値から推定するようにしてもよい。例えば、サンプルをマルチバンドカメラで測定し、得られたマルチバンド画像から分光反射率や吸光度スペクトルを推定するようにしてもよい。このような推定方法としては、例えば、特開2001−99710号公報に記載された方法などを利用することができる。
次に、ステップT130(図3参照)では、図1(A)〜(C)に示した手順に従って、サンプルのスペクトルデータを複数の独立成分に分離したときの複数の独立成分を推定する。ステップT140では、こうして得られた複数の独立成分の中から、予め選択された特定の波長にピークを有する独立成分を選択する。この特定の波長は、グルコースに対応する波長として予め選択されたものである。特定の波長としては、以下の少なくとも一方を使用することが可能である。
(i)1020±α[nm]の波長
(ii)935±α[nm]の波長
(i)1020±α[nm]の波長
(ii)935±α[nm]の波長
図4は、独立成分の例を示している。図4(1)に示す第1の独立成分IC1aは、935±α[nm]にピークを有し、1020±α[nm]にはピークを有さない独立成分である。図4(2)に示す第2の独立成分IC1bは、935±α[nm]にはピークを有さず、1020±α[nm]にピークを有する独立成分である。図4(3)に示す第3の独立成分IC2cは、935±α[nm]と1020±α[nm]の両方にピークを有する独立成分である。「1020±α[nm]のピーク」を「第1のピーク」とも呼ぶ。「935±α[nm]のピーク」を「第2のピーク」とも呼ぶ。αは、グルコースに特有なピークの範囲を限定するための値である。αの値としては、30が好ましく、20が更に好ましい。なお、第3の独立成分IC1cは、第1の独立成分IC1aと第2の独立成分IC1bとの和を取ったものに相当する。
ステップT140(図3参照)では、図1に示した独立成分分析で得られた複数の独立成分の中から、935±α[nm]と1020±α[nm]の一方又は両方にピークを有する独立成分が選択される。このような独立成分は、図4に示した3つの独立成分IC1a〜IC1cに近い波形を有する成分波形信号となる。独立成分(成分波形信号)の選択は、例えば、以下のように実行される。
<ケース1>
独立成分分析で得られた複数の独立成分の中に、935±α[nm]にピークを有する独立成分は存在するが、1020±α[nm]にピークを有する独立成分が存在しない場合には、935±α[nm]にピークを有する独立成分(図4(1)の第1の独立成分IC1aに近いもの)がステップT140で選択される。
独立成分分析で得られた複数の独立成分の中に、935±α[nm]にピークを有する独立成分は存在するが、1020±α[nm]にピークを有する独立成分が存在しない場合には、935±α[nm]にピークを有する独立成分(図4(1)の第1の独立成分IC1aに近いもの)がステップT140で選択される。
<ケース2>
独立成分分析で得られた複数の独立成分の中に、935±α[nm]にピークを有する独立成分は存在せず、1020±α[nm]にピークを有する独立成分が存在する場合には、1020±α[nm]にピークを有する独立成分(図4(2)の第2の独立成分IC1bに近いもの)がステップT140で選択される。
独立成分分析で得られた複数の独立成分の中に、935±α[nm]にピークを有する独立成分は存在せず、1020±α[nm]にピークを有する独立成分が存在する場合には、1020±α[nm]にピークを有する独立成分(図4(2)の第2の独立成分IC1bに近いもの)がステップT140で選択される。
<ケース3>
独立成分分析で得られた複数の独立成分の中に、935±α[nm]と1020±α[nm]の両方にピークを有する独立成分が存在する場合には、その独立成分(図4(3)の第3の独立成分IC1cに近いもの)がステップT140で選択される。
独立成分分析で得られた複数の独立成分の中に、935±α[nm]と1020±α[nm]の両方にピークを有する独立成分が存在する場合には、その独立成分(図4(3)の第3の独立成分IC1cに近いもの)がステップT140で選択される。
ところで、上述した波長のピークは、グルコースが持つCH基とCH2基による光吸収に由来するものと考えられる。一般に、900〜1100nmの帯域ではCH基とCH2基の3倍音の光吸収が現れる。2つのピークを個別に扱うのは、水の吸収帯の影響を受けることなどの原因によって、2つのピークがそれぞれ別々の独立成分に現れることがあるからである。本願の発明者の実験によれば、人体を観測したスペクトルデータを用いた独立成分では2つのピークが現れることが多い。従って、2つのピークを有する独立成分IC1cを用いることが好ましい。但し、独立成分の具体的な波形は、人体からスペクトルデータを測定する際の被測定部位(例えば手や足)の位置にも依存する可能性がある。
こうして独立成分の選択が終了すると、図3のステップT150において、ピークの波長からスペクトルデータを判定する。具体的には、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース由来情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合を判定する。
図5は、ピークの波長とスペクトルデータに含まれる情報の割合との関係を示す図である。発明者らは、以下の傾向があることを発見した。つまり、第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm未満である場合、第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きい傾向がある。また、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm未満である場合、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きい傾向がある。また、このような傾向は、第1のピークである1020±α[nm]のピークのほうが、第2のピークである935±α[nm]のピークと比較して、より顕著である。このため、判定工程(ステップT150)では、以下のように判定を行なう。
[ケースA]
ステップT140において、ケース1に示した独立成分(図4(1))が選択された場合には、以下のように判定する。つまり、935±α[nm]にピークを有する独立成分は存在するが、1020±α[nm]にピークを有しない独立成分が選択された場合には、以下のように判定する。第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm未満である場合、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する。
ステップT140において、ケース1に示した独立成分(図4(1))が選択された場合には、以下のように判定する。つまり、935±α[nm]にピークを有する独立成分は存在するが、1020±α[nm]にピークを有しない独立成分が選択された場合には、以下のように判定する。第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm未満である場合、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する。
[ケースB]
ステップT140において、ケース2に示した独立成分(図4(2))が選択された場合には、以下のように判定する。つまり、935±α[nm]にピークを有する独立成分は存在せず、1020±α[nm]にピークを有する独立成分が選択された場合には、以下のように判定する。第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm未満である場合には、第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する。
ステップT140において、ケース2に示した独立成分(図4(2))が選択された場合には、以下のように判定する。つまり、935±α[nm]にピークを有する独立成分は存在せず、1020±α[nm]にピークを有する独立成分が選択された場合には、以下のように判定する。第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm未満である場合には、第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する。
[ケースC]
また、ステップT140において、ケース3に示した独立成分(図4(3))が選択された場合には、以下のように判定する。つまり、935±α[nm]と1020±α[nm]の両方にピークを有する独立成分が選択された場合には、以下のように判定する。(i)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm未満である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm未満である場合には、(ii)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm以上である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する。なお、(iii)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm未満である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm以上である場合や、(iv)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm以上である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm未満である場合は、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合は不明であると判定する。
また、ステップT140において、ケース3に示した独立成分(図4(3))が選択された場合には、以下のように判定する。つまり、935±α[nm]と1020±α[nm]の両方にピークを有する独立成分が選択された場合には、以下のように判定する。(i)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm未満である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm未満である場合には、(ii)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm以上である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する。なお、(iii)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm未満である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm以上である場合や、(iv)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm以上である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm未満である場合は、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合は不明であると判定する。
判定については、ケースAの判定に対して、ケースBの判定のほうが信頼性が高く、
ケースBに対して、ケースCの判定のほうが信頼性が高い。なお、三倍音がとれていない独立成分やピークが正確に検出されない場合には、判定は行なわない。
ケースBに対して、ケースCの判定のほうが信頼性が高い。なお、三倍音がとれていない独立成分やピークが正確に検出されない場合には、判定は行なわない。
図3のステップT130で推定された複数の独立成分の中に上述した特有のピークを有するものがない場合には、グルコース情報を十分に含んだ測定データが取得できていないものと判定できる。したがって、測定条件や、独立成分分析におけるアルゴリズムパラメータが適切であるか否かを判定するための指標としても有効である。すなわち、推定された複数の独立成分の中に上述した特有のピークを有するものがない場合には、測定条件や、独立成分分析におけるアルゴリズムパラメータの一部を変更して、図3の処理を再度行うことが好ましい。
上記工程はいずれも、判定装置400を用いて行われる。本実施形態では、判定装置400として、典型的なコンピューターを用いる。判定装置400は、コンピュータープログラムを実行することにより種々の処理や制御を行うCPUとデータの退避場所であるメモリーと、コンピュータープログラムやデータを保存するハードディスクドライブと、入力インターフェースと、出力インターフェースとを備えた周知な装置である。
図6は、図3の各工程で使用する装置の機能ブロック図である。判定装置400は、取得部410と、推定部420と、選択部430と、判定部440とを有する。取得部410は、図3のステップT110で説明した推定工程を実行する機能を有する。推定部420は、ステップT130で説明した推定工程を実行する機能を有する。選択部430は、ステップT140で説明した選択工程を実行する機能を有する。判定部440は、ステップT150で説明した推定工程を実行する機能を有する。なお、判定装置400の出力インターフェースは、判定の結果を通知する通知部として機能してもよい。通知部は、判定装置400の使用者に、判定結果を通知することができる。通知部は、画面に画像を表示することにより通知してもよく、音声により通知してもよい。
本実施形態の判定方法によれば、第1のピークが1020nm未満である場合には、第1のピークが1020nm以上である場合に比べて、観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定することができる。
また、本実施形態の判定方法によれば、(i)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm未満である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm未満である場合には、(ii)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm以上である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定することができる。
C.試験結果:
人体を皮膚の上から分光計測する場合において、人体の特定の部位に同じ光を当てる場合においても、光の入射角度を変えることで光路が変化することが考えられる。このため、発明者らは、異なる入射角度における比較試験を行なった。
人体を皮膚の上から分光計測する場合において、人体の特定の部位に同じ光を当てる場合においても、光の入射角度を変えることで光路が変化することが考えられる。このため、発明者らは、異なる入射角度における比較試験を行なった。
図7Aは、光路シミュレーションの概要を説明する模式図である。この試験では、右手中指の先端においてシミュレーションを行なった。図7Aに示すように、測定用アタッチメント600は、指先への接触面610を備え、その接触面610の内側に図示しない投光部と受光部とを備える。接触面610に指先が当たるように、測定用アタッチメント600の上部に指FGを置いた状態においてシミュレーションを行った。このシミュレーションは、モンテカルロ法を用い、ソフトウェアとして「LightTools 8.00」を用いた。
図7Bは、光路シミュレーションの結果を示す図である。図7B(1)は、光の入射方向D1と受光部の受光方向D2とが成す角度αを35°とした場合の結果を示し、図7B(2)は、角度αを45°とした場合の結果を示す。
図8は、指の表面からの深さに応じた吸光度の割合の差を比較した図である。具体的には、指の最外層から順に、表皮と、真皮のうちの毛細血管層と、真皮のうちの深層と、皮下組織と、に分類する。そして、各位置において、角度αが45°の場合の吸光度AI45(%)から角度35°の場合の吸光度AI35(%)を引いた差分(%)を示す。なお、表皮は、深さが0から0.75mmの部分とし、真皮のうちの毛細血管層は、深さが0.75mmから1.5mmの部分とする。真皮のうちの深層は、深さが1.5mmから2.25mmの部分とし、皮下組織は、深さが2.25mm以上の部分とする。
図7B及び図8の結果では、角度αが35°の場合、皮下組織のような比較的深部において光が吸収されていることを示し、角度αが45°の場合、真皮のうちの毛細血管層(毛細血管が集中する部分)において比較的多くの光が吸収されていることを示す。つまり、角度αが45°の場合のほうが、角度αが35°の場合と比較して、血管の集中している部分からの情報を取得できると考えられる。換言すると、角度αが45°の場合のほうが、角度αが35°の場合と比較して、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと考えられる。
図9は、測定により得られた独立成分の形状を示す図である。図9(A)は、角度αを35°として得られた独立成分の形状を示し、図9(B)は、角度αを45°として得られた独立成分の形状を示す。図9の結果から、ピークの波長に違いが見られる。具体的には、図9(A)に示すように、角度αを35°として得られた独立成分において、波長のピークは940nmと1030nmである。一方、図9(B)に示すように、角度αを45°として得られた独立成分において、波長のピークは930nmと1020nmである。
角度αを45°として得られた独立成分におけるピークは、角度αを35°として得られた独立成分におけるピークと比較して、波長が短くなる傾向にある。つまり、角度αを45°として得られた独立成分において、1020±30nmのピークは、1020nm未満となり、935±30nmのピークは、935nm未満となる。一方、角度αを35°として得られた独立成分において、1020±30nmのピークは、1020nm以上となり、935±30nmのピークは、935nm以上となる。
図7Bから図9の結果から、以下のことが言える。つまり、第1のピークである1020±α[nm]のピークが1020nm未満である場合には、第1のピークが1020nm以上である場合に比べて、観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいといえる。また、第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm未満である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm未満である場合には、(ii)第1のピークである1020±α[nm]のピークが、1020nm以上である場合であり、かつ、第2のピークである935±α[nm]のピークが、935nm以上である場合に比べて、スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいといえる。
D.変形例:
この発明は前記実施例やその変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
この発明は前記実施例やその変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
前記実施形態では、判定工程(図3のステップT150)において、「スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きい」と判定している。しかし、これに代えて、「スペクトルデータにおいて、血液中のグルコース濃度由来の情報が、血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報よりも優位である」と判定してもよい。
前記実施形態では、判定工程(図3のステップT150)において、「スペクトルデータにおける血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きい」と判定している。しかし、これに代えて、「スペクトルデータにおいて、血液中のグルコース濃度由来の情報が、血液中以外の生体内のグルコース濃度由来の情報よりも優位である」と判定してもよい。
・変形例2:
前記実施形態において用いたコンピューターは、専用の装置として構成してもよい。例えば、ハードウェア回路のみで装置を実現してもよい。或いは、装置の機能の一部をハードウェア回路で実現し、他の一部をソフトウェアで実現してもよい。
前記実施形態において用いたコンピューターは、専用の装置として構成してもよい。例えば、ハードウェア回路のみで装置を実現してもよい。或いは、装置の機能の一部をハードウェア回路で実現し、他の一部をソフトウェアで実現してもよい。
・変形例3:
前記試験結果では、異なる測定条件の例として、角度αの違いを例にとったが、これに限られない。異なる測定条件の例としては、例えば、身体の部位が異なる例や、治具の形状が異なる例が挙げられる。
前記試験結果では、異なる測定条件の例として、角度αの違いを例にとったが、これに限られない。異なる測定条件の例としては、例えば、身体の部位が異なる例や、治具の形状が異なる例が挙げられる。
なお、前述した各実施例および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
400…判定装置、410…取得部、420…推定部、430…選択部、440…判定部、600…測定用アタッチメント、610…接触面
Claims (4)
- 人体である被検体から観測分光データを取得する取得工程と、
前記観測分光データを複数の独立成分に分離したときの複数の独立成分を推定する推定工程と、
前記複数の独立成分の中から、1020±30nmに第1のピークを有する独立成分を選択する選択工程と、
前記第1のピークが1020nm未満である場合には、前記第1のピークが1020nm以上である場合に比べて、前記観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース(間質液グルコースを含む)濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する判定工程と、を備える、判定方法。 - 請求項1に記載の判定方法であって、
前記選択工程において選択された前記独立成分は、さらに、935±30nmの第2のピークを有し、
前記判定工程において、前記第1のピークが1020nm未満であり、かつ、前記第2のピークが935nm未満である場合には、前記第1のピークが1020nm以上であり、かつ、前記第2のピークが935nm以上である場合に比べて、前記観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース(間質液グルコースを含む)濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する、判定方法。 - 人体である被検体から観測分光データを取得する取得部と、
前記観測分光データを複数の独立成分に分離したときの複数の独立成分を推定する推定部と、
前記複数の独立成分の中から、1020±30nmに第1のピークを有する独立成分を選択する選択部と、
前記第1のピークが1020nm未満である場合には、前記第1のピークが1020nm以上である場合に比べて、前記観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース(間質液グルコースを含む)濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する判定部と、を備える、判定装置。 - 請求項3に記載の判定装置であって、
前記選択部において選択された前記独立成分は、さらに、935±30nmの第2のピークを有し、
前記判定部は、前記第1のピークが1020nm未満であり、かつ、前記第2のピークが935nm未満である場合には、前記第1のピークが1020nm以上であり、かつ、前記第2のピークが935nm以上である場合に比べて、前記観測分光データにおける血液中以外の生体内のグルコース(間質液グルコースを含む)濃度由来の情報に対する血液中のグルコース濃度由来の情報の割合が大きいと判定する、判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015188392A JP2017060640A (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | 判定方法、判定装置 |
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JP2019168261A (ja) * | 2018-03-22 | 2019-10-03 | セイコーエプソン株式会社 | 検量装置および検量方法 |
-
2015
- 2015-09-25 JP JP2015188392A patent/JP2017060640A/ja active Pending
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JP6992633B2 (ja) | 2018-03-22 | 2022-01-13 | セイコーエプソン株式会社 | 検量装置および検量方法 |
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