以下、本発明の一実施形態にかかる電子機器を説明する。本発明の一実施形態にかかる電子機器は、複数の入力部と、処理を行う制御部と、を備え、複数の入力部のうち少なくとも1つの入力部が操作されてから所定時間が経過しても他の入力部が操作されない場合、制御部は、少なくとも1つの入力部の操作に対応する処理を実行し、複数の入力部のうち少なくとも2つの入力部に対し、任意の入力部が操作されてから所定時間以内に他の入力部が操作されるように、連続した操作がなされた場合、制御部は、少なくとも2つの入力部の操作及び操作の順序の組合せに対応する処理を行うことを特徴とする。
この電子機器によれば、少なくとも1つの入力部への操作に応じた処理が行われるだけでなく、少なくとも2つの入力部への連続した操作に応じた処理も行われることとなっている。このように、この電子機器は、入力部への操作に応じた処理の多様性が増したものとなっている。また、少なくとも2つの入力部への連続した操作については、その操作に応じて行われる処理が、それらの入力部及び操作の順序の組合せに対応している。即ち、この電子機器では、操作の順序というユーザの体感を伴った連続した操作に、制御部での処理が対応付けられている。このように体感を伴った操作は記憶に残り易く、その結果として、操作に応じた処理をユーザが直感的に連想し易くなっている。このように、この電子機器は、自分の操作に応じた処理をユーザが直感的に連想し易く、ユーザにとっての使い易さが増したものとなっている。
また、本発明の一実施形態にかかる電子機器は、複数の入力部が設けられた筐体と、筐体に移動可能に支持される可動部材を備え、前記処理として、可動部材を移動させる移動処理があるものとなっている。この電子機器は、入力部への連続操作という比較的動きの大きい操作に、可動部材を移動させる移動処理が対応付けられているので、操作と処理との関連性をユーザが一層直感的に連想し易く好適である。
また、本発明の一実施形態にかかる電子機器は、可動部材が、複数の方向に移動可能であり、処理として、複数の方向それぞれに可動部材を移動させる複数の移動処理があるものとなっている。即ち、この電子機器では、入力部の操作の順序という、可動部材の移動方向を連想させ易い動作が、可動部材をその方向に移動させる移動処理に対応付けられている。このように、この電子機器は、可動部材の移動処理について、操作と処理との関連性をユーザが一層直感的に連想し易く好適である。
また、本発明の一実施形態にかかる電子機器は、照明を備え、処理として、例えば照明の点灯/消灯処理、照明色の変更処理、及び照明の光量変更処理など、の照明の処理があり、照明の処理には複数の入力部のうち少なくとも1つの入力部の操作が対応するものとなっている。照明の点灯/消灯処理、照明色の変更処理、及び照明の光量変更処理などの照明の処理という、構造物の移動を伴わず、上述した連続操作とは結び付き難い処理が、少なくとも1つの入力部の操作に対応付けられている。このように、この電子機器は、操作と処理との対応について適正化が図られているので好適である。
また、本発明の一実施形態にかかる電子機器は、前記複数の入力部のそれぞれが、前記筐体の一面から突出して設けられたものとなっている。この電子機器によれば、例えば入力部として、例えばユーザが指で触れるという操作を受けるタッチセンサ等を採用する場合に、上記のように突出した入力部が、その入力部を個別認識できる触感をユーザに与えることから操作性が良好であるので好適である。
また、本発明の一実施形態にかかる電子機器は、前記複数の入力部のそれぞれが、タッチセンサとなっており、例えば接触物が接触したことなどを検知する。尚、ここでいう接触物とは、タッチセンサに触れるユーザの指やタッチペン等の操作具を含んでいる。タッチセンサは、例えば押すという操作が必要な押ボタン等に比較して触れるという操作だけなので操作がより簡易であり、特に連続操作に適している。この電子機器は、入力部としてタッチセンサを採用することで操作性の向上が図られており好適である。
また、本発明の一実施形態にかかる電子機器は、前記複数の入力部は、所定距離を空けて配列された2つ以上の入力部を有するものとなっている。このように配列された2つ以上の入力部は、例えば、その配列方向に順番に指でなぞる等といった連続操作に適している。このように、この電子機器は、連続操作について操作性の向上が図られており好適である。
また、本発明の一実施形態にかかる電子機器は、前記所定距離が、2[cm]以内の距離となっている。前記所定距離を2[cm]以内に設定することで、少なくとも1つの入力部が操作された後、所定時間が経過しても他の入力部が操作されないという状況と、任意の入力部が操作された後、前記所定時間以内に他の入力部が操作されるように連続して操作がなされるという状況との差を設け易く好適である。
また、本発明の一実施形態にかかる電子機器は、前記複数の入力部が、その配列方向について、20[cm]以内の範囲に配列されたものとなっている。複数の入力部の配列範囲を20[cm]以内に設定することで、例えばユーザが指でなぞって連続操作を行うといった運用において操作し易いので好適である。
本発明の第1実施例にかかる電子機器としての鏡装置を、図1〜図9を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例にかかる鏡装置を示す斜視図である。この鏡装置1は、ユーザによって持ち運び可能なポータブルの鏡装置であり、筐体11と、鏡面121,131が並ぶように筐体11に支持された三枚の鏡12,13と、を備えている。そして、三枚の鏡12,13のうち中央の鏡が筐体11に対して移動しないように固定された固定鏡12となっており、その両側の二枚の鏡が、固定鏡12(隣の鏡)の鏡面121を見たときの平面視で、固定鏡12に対して接離可能な可動鏡13となっている。図1(a)には、可動鏡13が固定鏡12に接した状態が示され、図1(b)には、可動鏡13が固定鏡12から離間した状態が示されている。
この鏡装置1は、例えば、LEDや有機ELからなる照明装置14を備えている。この照明装置14は、固定鏡12に可動鏡13が接するとその可動鏡13によって覆われる光放射領域141を有している。可動鏡13が固定鏡12から離間すると、この光放射領域141が露出する。
また、本実施例では、可動鏡13が、固定鏡12から離間するときにその鏡面131側が固定鏡12に向かって傾くように構成されている。そして、可動鏡13が固定鏡12に接すると、3枚の鏡12,13が一面鏡を形成し、可動鏡13が固定鏡12から離間すると、3枚の鏡12,13が三面鏡を形成する。
尚、本実施例では、照明装置14の光放射領域141は、固定鏡12の、図1中で上方の位置については、可動鏡13の位置に関わらず露出されている。そして、図1において固定鏡12を左右に挟んだ位置について、可動鏡13が固定鏡12から離間すると光放射領域141が露出するようになっている。即ち、固定鏡12の上方の位置の光放射領域141は、一面鏡が形成された状態でも、この鏡装置13を使用する人や見る人(以下、「見る人」で記載する)を照らす。そして、可動鏡13が離間した時に固定鏡12の両側に露出する光放射領域141は、三面鏡が形成されたときに見る人を照らす。
三面鏡が形成されるときには、見る人に向かって迫り出した状態となる可動鏡13が、その人の顔等に影を落とすことがある。三面鏡が形成されたときに露出する光放射領域141からの照明は、このような可動鏡13による影を打ち消して、見る人に自然な印象を与える役割を果たす。
また、この鏡装置1は、ユーザによって操作される3つの入力部151,152,153と、処理を行う制御部16と、後述の図2〜図5を参照して説明する可動鏡13の駆動機構17と、を備えている。
3つの入力部151,152,153は、各々がタッチセンサとなっており、筐体11における、固定鏡12の、図1中で下方の位置に、一列に配列されている。3つの入力部151,152,153のうち、図1中で最も左側の第1入力部151が、照明装置14を点灯あるいは消灯させるための入力部となっている。照明装置14が点灯しているときに第1入力部151が操作されると照明装置14が消灯し、照明装置14が消灯しているときに第1入力部151が操作されると照明装置14が点灯する。
3つの入力部151,152,153のうち他の2つの入力部は、照明装置14による照明色を変更するためのものとなっている。中央の第2入力部152が、照明色を、夜間の照明に適した暖色系の色に変更する入力部となっている。また、図1中で最も右側の第3入力部153が、照明色を、昼間の照明に適した白色系の色に変更する入力部となっている。照明色が白色系の色となっている状態で第2入力部152が操作されると、照明色が暖色系の色に変更される。また、照明色が暖色系の色となっている状態で第3入力部153が操作されると照明色が白色系の色に変更される。すなわち、照明色の色温度を第2入力部152、第3入力部153の操作により変更する。
また、本実施例では、第1入力部151から第3入力部153の操作の順序で矢印D1方向になぞるように連続して操作されると、可動鏡13が固定鏡12から離間して三面鏡が形成される。また、第3入力部153から第1入力部151の操作の順序で矢印D2方向になぞるように連続して操作されると、可動鏡13が固定鏡12に接して一面鏡が形成される。
このような3つの入力部151,152,153に対する操作に応じた各種処理は、筐体11に内蔵された制御部16によって実行される。3つの入力部151,152,153や制御部16については、後で再度説明する。
制御部16の制御の下で、可動鏡13を駆動する駆動機構17は、次のような構成となっている。尚、本実施例では、駆動機構17は、2枚の可動鏡13それぞれについて設けられている。
図2は、図1中の右側の可動鏡を例に挙げて可動鏡の駆動機構を示す図である。この図2には、右側の可動鏡13の駆動機構17が、筐体11の側壁を取り除いて目視可能な状態で示されている。図2(a)には、可動鏡13が固定鏡12に接した状態が示され、図1(b)には、可動鏡13が固定鏡12から離間した状態が示されている。
また、図3は、図2(a)に示されている駆動機構を図2(a)中の矢印V1方向から見た図であり、図4は、図2(a)に示されている駆動機構を図3中の矢印V2方向から見た図である。そして、図5は、図2(b)に示されている駆動機構を図2(b)中の矢印V2方向から見た図である。
駆動機構17は、可動鏡13において上記の3つの入力部151,152,153側となる下端縁132と、この下端縁132の反対側の上端縁133と、のそれぞれに沿って延在する一対のスライドフレーム171を備えている。これら一対のスライドフレーム171それぞれには、鏡装置1の厚み方向に所定の間隔を空けて、上記の下端縁132や上端縁133に沿って延びる、互いに平行な第1カム溝171aと第2カム溝171bが設けられている。第1カム溝171aは、鏡装置1の厚み方向の上段側で、第2カム溝171bよりも鏡装置1の側面寄りに位置し、この第2カム溝171bよりも短く形成されている。
そして、駆動機構17では、可動鏡13の下端縁132近傍や上端縁133近傍を支持するとともに、第1カム溝171a及び第2カム溝171bに沿ってスライド移動するスライドレール172が、一対のスライドフレーム171それぞれに支持されている。
各スライドレール172は、第1レール172aと第2レール172bとを備えている。第1レール172aは、その一端が可動鏡13の裏面に固定されており、他端が、1つの第1カムシャフト173aを介して第2レール172bの一端と矢印D3方向に回動可能に連結されている。この第1カムシャフト173aは、スライドフレーム171における第1カム溝171aにスライド自在に嵌め込まれている。第2レール172bには、2つの第2カムシャフト173bが取り付けられている。これら2つの第2カムシャフト173bは、スライドフレーム171における第2カム溝171bにスライド自在に嵌め込まれている。
また、第1レール172aには、スライドフレーム171における第1カム溝171a及び第2カム溝171bに対して可動鏡13側に傾斜した、第3カム溝172a−1及び第4カム溝172a−2が設けられている。鏡装置1の厚み方向において、第3カム溝172a−1は、第4カム溝172a−2の上段側に配置され、また、第4カム溝172a−2よりも傾斜が緩めに形成されている。そして、スライドフレーム171に、第3カム溝172a−1にスライド自在に嵌め込まれる第3カムシャフト173cと、第4カム溝172a−2にスライド自在に嵌め込まれる第4カムシャフト173dと、が取り付けられている。
このようなスライドレール172が矢印D4方向に移動するときには、第2レール172bは、第1カムシャフト173aが第1カム溝171a内をスライド移動し、第2カムシャフト173bが第2カム溝171b内をスライド移動することで、矢印D4方向にスライド移動する。他方、第1レール172aは、第1カムシャフト173aのスライド移動に伴って矢印D4方向にスライド移動する。このとき、スライドフレーム171の第3カムシャフト173c及び第4カムシャフト173dが、第1レール172aに傾斜して設けられた第3カム溝172a−1及び第4カム溝172a−2の内部をスライド移動することで、第1レール172aは、第1カムシャフト173aを中心に回動して上方に迫り出す。
第1レール172aの矢印D4方向のスライド移動と迫り出しにより、図2(b)に示されているように、可動鏡13が、固定鏡12から離間するとともに、固定鏡12側の側端縁をなす端部134を回転軸として回動して固定鏡12に向かって傾く。このとき、本実施例では、可動鏡13における固定鏡12側の端部134は、固定鏡12の鏡面121と交差する方向(図2における矢印CD1方向)において、固定鏡12における可動鏡13側の側端縁をなす端部122と同じ位置にある。このように可動鏡13が移動することで、それまで可動鏡13に覆われていた照明装置14の光放射領域141が露出する。
スライドレール172が逆方向の矢印D5方向に移動するときには、第1レール172aが、第1カムシャフト173aを中心に逆向きに回動して下方に戻りつつ、第2レール172bとともに矢印D5方向にスライド移動する。第1レール172aの矢印D5方向のスライド移動と下方への戻りにより、図2(a)に示されているように、可動鏡13が逆向きに回動しつつ固定鏡12に接する。これにより、露出していた光放射領域141が可動鏡13によって覆われる。
このようなスライドレール172の移動は、駆動機構17に備えられるモータ174によって行われる。スライドレール172における第2レール172bには、上記の矢印D4,D5方向に沿って延在するラックギア175が固定されている。本実施例では、一対のスライドレール172のうち、3つの入力部151,152,153側のスライドレール172におけるラックギア175に、モータ174からの回転駆動力が伝わる。回転駆動力は、モータ174に接続されている減速ギア176及びピニオンギア177を介して、上記のラックギア175に伝わる。さらに、このラックギア175には、一対のスライドレール172の間に延びる連絡シャフト178の一端に設けられた連絡用ピニオンギア178aが噛み合っている。そして、3つの入力部151,152,153とは反対側のスライドレール172におけるラックギア175に、連絡シャフト178の他端に設けられた連絡用ピニオンギア178bが噛み合っている。
モータ174が回転駆動力を発すると、上記の機構を介して一対のスライドレール172のそれぞれにその回転駆動力が伝わって、それら一対のスライドレール172が互いに同期して移動することとなる。
また、本実施例では、3つの入力部151,152,153側のスライドフレーム171に、移動中のスライドレール172の位置を検出するための位置センサ179aが固定されている。この位置センサ179aは、スライドフレーム171に設けられた第2カム溝171b越しに、第2レール172bの位置を検出する。
さらに、本実施例では、図4に示されているように、3つの入力部151,152,153側のスライドフレーム171に、開き検知センサ179bと、閉じ検知センサ179cとが設けられている。開き検知センサ179bは、可動鏡13の固定鏡12からの離間と可動鏡13の回動による迫り出しとが完了したことを検知する。閉じ検知センサ179cは、逆に、可動鏡13の回動による戻りが完了したことと可動鏡13が固定鏡12へ接触したことを検知する。
可動鏡13の離間と可動鏡13の回動による迫り出しの最中には、スライドレール172とともにラックギア175が矢印D4方向に移動する。そして、その迫り出しが完了した段階で、ラックギア175における、その矢印D4方向の端部が所定位置に達する。開き検知センサ179bは、その位置に達したラックギア175の端部の下方側となる位置に配置されている。開き検知センサ179bは、このラックギア175の端部が、開き検知センサ179bの上方に達することをもって、可動鏡13の離間と可動鏡13の回動を伴う迫り出しの完了を検知する。
可動鏡13と固定鏡12とが接触するまでの可動鏡13の回動を伴う戻りの最中には、スライドレール172とともにラックギア175が矢印D5方向に移動する。そして、可動鏡13と固定鏡12とが接触した段階で、ラックギア175における、その矢印D5方向の端部が所定位置に達する。閉じ検知センサ179cは、その位置に達したラックギア175の端部の下方側となる位置に配置されている。閉じ検知センサ179cは、このラックギア175の端部が、閉じ検知センサ179cの上方に達することをもって、可動鏡13の回動を伴う戻りが完了したことと可動鏡13が固定鏡12に接触したことを検知する。
上述したように、本実施例では、図1に示されている制御部16による制御の下、3つの入力部151,152,153が、矢印D1方向になぞるように連続して操作されると可動鏡13が固定鏡12から離間して三面鏡が形成される。即ち、このような操作が行われると、制御部16が、スライドレール172を矢印D4方向に移動させるためのモータ174の駆動(回転)を開始させる。そして、上記の開き検知センサ179bにおいて、ラックギア175における矢印D4方向における端部が上方に達したことが検知されると、制御部16が、モータ174の駆動を停止させる。
また、3つの入力部151,152,153が、矢印D2方向になぞるように連続して操作されると可動鏡13が固定鏡12に接して一面鏡が形成される。即ち、このような操作が行われると、制御部16が、スライドレール172を矢印D5方向に移動させるためのモータ174の駆動(回転)を開始させる。そして、閉じ検知センサ179cにおいて、ラックギア175における矢印D5方向における端部が上方に達したことが検知されると、制御部16が、モータ174の駆動(回転)を停止させる。
このように、3つの入力部151,152,153に対する連続操作をトリガとして、本実施例では、制御部16の制御の下、駆動機構17が、可動鏡13の移動を自動的に実行する。
以上に説明した駆動機構17と筐体11における鏡面側の上面11aとの間には、例えば有機ELからなるシート状の照明装置14を支持する照明用シャーシ111が配置されている。そして、この照明用シャーシ111に、照明装置14が、一面鏡が形成されるときには可動鏡13に光放射領域141が覆われるように支持されている。上記のように可動鏡13が固定鏡12から離間しつつ回動することで三面鏡が形成されるときに、この光放射領域141が露出する。
また、本実施例では、図1(b)や図2(b)に示されているように、固定鏡12から離間した可動鏡13における固定鏡12側の端部134は、固定鏡12に対する接離方向において、光放射領域141の端部141aより固定鏡12側に位置する。
ここで、本実施例では、上記のように可動鏡13を移動させるために操作される3つの入力部151,152,153が、次のように構成されている。
図6は、図1に示されている3つの入力部を示す模式図である。図6(a)には、鏡装置1における3つの入力部151,152,153の周辺部の模式的な斜視図が示されている。また、図6(b)には、3つの入力部151,152,153の周辺部の模式的な断面図が示されている。
筐体11は複数の面から構成されている。これら複数の面には、上面11aが含まれる。筐体11の上面11aには、擂鉢状の3つの孔11bが設けられている。そして、これら3つの孔11bを貫通して、3つの入力部151,152,153が嵌め込まれている。このとき、各入力部151,152,153は、その端部が、上面11aから突出するように筐体11に支持されている。
上述したように、本実施例では、3つの入力部151,152,153は、各々がタッチセンサとなっており、具体的には、人の指で触れられたときの静電容量変化を検知する静電タッチセンサとなっている。また、3つの入力部151,152,153は、所定距離d1を空けて等間隔に配列されており、本実施例では、この距離d1が、2[cm]以内の距離に設定されている。また、3つの入力部151,152,153は、その配列方向について、20[cm]以内の範囲に配列されている。具体的には、第1入力部151が嵌め込まれた擂鉢状の孔11bの図中左端から、第3入力部153が嵌め込まれた擂鉢状の孔11bの図中右端までの距離d2が、20[cm]以内に設定されている。
また、各入力部151,152,153の端部が上面11aから突出していることで、ユーザが指で各入力部151,152,153に触れたときに各入力部151,152,153を個別認識できる触感をユーザに与えることとなっている。
これら3つの入力部151,152,153には、上述したように、照明装置14の点灯/消灯処理、及び照明色の変更処理を含む3つの処理それぞれが対応付けられている。そして、3つの入力部151,152,153の全てをなぞるように連続して操作されると、可動鏡13が固定鏡12に対して接離される。
また、本実施例では、3つの入力部151,152,153は、連続操作の際にこれら3つの入力部151,152,153の全てをなぞる指の軌跡に直線をあてることができるように上記の矢印D1,D2に沿って直線状に配列されている。
本実施例では、3つの入力部151,152,153の全てと、それら3つの入力部151,152,153に対する連続操作における操作の順序との、操作の順序が互いに異なる2つの組合せによる操作が可能となっている。即ち、3つの入力部151,152,153の全てを、第1入力部151から第3入力部153へと矢印D1方向になぞるという組合せと、3つの入力部151,152,153の全てを、第3入力部153から第1入力部151へと矢印D2方向になぞるという組合せと、の2つの組合せによる操作が可能となっている。
そして、可動鏡13を固定鏡12から離間させる移動処理と、可動鏡13を固定鏡12に接触させる移動処理と、の2つの処理に、上記の2つの組合せが一対一に対応付けられている。可動鏡13を固定鏡12から離間させる移動処理には、3つの入力部151,152,153の全てを、第1入力部151から第3入力部153へと矢印D1方向になぞるという組合せが対応付けられている。また、可動鏡13を固定鏡12に接触させる移動処理には、3つの入力部151,152,153の全てを、第3入力部153から第1入力部151へと矢印D2方向になぞるという組合せが対応付けられている。このような対応付けは、図1に示されている制御部16においてなされている。
ここで、制御部16では、3つの入力部151,152,153が連続して操作されたか、個別に操作されたか、次のように識別される。
図7は、3つの入力部が連続して操作されるときの状況を模式的に示す図であり、図8は、3つの入力部のうちの任意の入力部が個別に操作されるときの状況を模式的に示す図である。図7(a)には、ユーザが3つの入力部151,152,153を、指で矢印D1方向になぞるように連続して操作する様子が示されている。また、図7(b)には、このように操作されたときに、各入力部151,152,153が発するセンサ信号が示されている。そして、図8(a)には、ユーザが第1入力部151と第2入力部152とを、指で個別に触れて操作する様子が示されている。また、図8(b)には、このように操作されたときに、2つの入力部151,152が発するセンサ信号が示されている。
これらの図7及び図8に示されているように、3つの入力部151,152,153それぞれは、指で触れられると所定のパルス幅を有するセンサ信号を発信する。制御部16は、1つの入力部からセンサ信号が発せられてから所定時間t[ms]が経過しても他の入力部からセンサ信号が発せられない場合に、その入力部が個別に操作されたと認識する。
図8の例では、第1入力部151から第1センサ信号S1が発せられてから所定時間t[ms]が経過しても他の入力部からセンサ信号が発せられていないので、制御部16は、第1入力部151が個別に操作されたと認識する。このときには、制御部16は、照明装置14に対し点灯/消灯を指示する。また、所定時間t[ms]を過ぎて第2入力部152から第2センサ信号S2が発せられているが、その後、どの入力部からもセンサ信号が発せられていないので、制御部16は、第1入力部151に続いて第2入力部152が個別に操作されたと認識する。このときには、制御部16は、照明装置14に対し、照明色を夜間に適した暖色系の照明色に切り換えるように指示する。
一方、任意の入力部からセンサ信号が発せられてから所定時間t[ms]以内に他の入力部からのセンサ信号が続くように、3つの入力部151,152,153から連続して3つのセンサ信号S1、S2,S3が発せられた場合、制御部16は、それら3つの入力部151,152,153が連続して操作されたと認識する。このとき、3つのセンサ信号S1、S2,S3の発信順に基づいて、制御部16は、3つの入力部151,152,153に対する操作の順序を認識する。
図7の例では、第1センサ信号S1から第3センサ信号S3の順で連続して3つのセンサ信号S1、S2,S3が発せられているので、制御部16は、3つの入力部151,152,153が、第1入力部151から第3入力部153に至る矢印D1方向の操作の順序で連続して操作されたと認識する。このときには、制御部16は、上述した駆動機構17において、可動鏡13を固定鏡12から離間させるためのモータ174の駆動(回転)を開始させる。そして、上述したように、開き検知センサ179bにおいて、ラックギア175における矢印D4方向の端部が上方に達したことが検知されると、制御部16は、モータ174の駆動(回転)を停止させる。
ここで、本実施例では、3つの入力部151,152,153それぞれの大きさと、図6(b)に示されている相互間の距離d1との関係が次のようになっている。
図9は、図1及び図6に示されている3つの入力部それぞれの大きさと、相互間の距離との関係を、別例とともに示す模式図である。図9(a)には、本実施例における3つの入力部151,152,153それぞれの大きさと、相互間の距離d1との関係が示されている。また、図9(b)には、本実施例とは異なる別例の関係が示されている。
図9(a)に示されているように、本実施例では、3つの入力部151,152,153それぞれの大きさ(即ち、配列方向の幅W1)よりも、相互間の距離d1(本実施例では2[cm]以内)が大きくなるように設定されている。そして、この関係は、本実施例とは逆に、図9(b)に別例として示されているように、3つの入力部151a,152a,153aそれぞれの大きさ(即ち、配列方向の幅W2)よりも、相互間の距離d3が小さくなるように設定されてもよい。
尚、3つの入力部151,152,153,151a,152a,153aの相互間の距離d1,d3と、上記の所定時間t[ms]とは、ユーザが、3つの入力部151,152,153,151a,152a,153aを連続操作したときと、全ての入力部151,152,153,151a,152a,153aを連続操作のときと同じ順番で個別に操作したときとで、制御部16の認識に差が生じるように設定される。距離d1,d3をあまり長く設定しすぎると、制御部16の認識に差を生じさせるために上記の所定時間t[ms]を長時間に設定する必要が出て来る。しかし、あまり長時間に設定しすぎると、今度は、ユーザが、個別に操作する際に意識的に間を置かなくてはいけなくなり、ユーザにとっては使い難くなりがちである。
本実施例において、距離d1の上限値として設定されている2[cm]という値は、図9(a)に示されている大小関係において、上記の所定時間t[ms]を、ユーザにとって使い難さを感じさせない程度に短く設定できる距離となっている。所定時間t[ms]は、ここでは特定しないが、距離d1を2[cm]に設定したときに、連続操作と個別操作とで、制御部16の認識に差が生じる値に設定される。このような事情は、図9(b)に示されている別例においても同様である。
また、本実施例における20[cm]以内という3つの入力部151,152,153の配列範囲は、ユーザが指でなぞって連続操作を行う際に、広過ぎずに操作し易い範囲となっている。
次に、本発明の第2実施例にかかる電子機器としての鏡装置を、図10を参照して説明する。尚、この第2実施例の鏡装置は、上述した第1実施例の鏡装置1が、ユーザによって持ち運ばれるポータブルの鏡装置であったのに対し、据置タイプの鏡装置となっている。一方で、鏡や照明装置や駆動機構を含む基本構成は、第1実施例の鏡装置1と同等なものとなっている。そこで、以下では、第2実施例にかかる鏡装置について、第1実施例の鏡装置1との相違点に注目して説明する。
図10は、本発明の第2実施例にかかる鏡装置を示す図である。尚、この図10では、図1に示されている第1実施例の鏡装置1の構成要素と同等な構成要素については、図1と同じ符号が付されており、以下では、それら同等な構成要素については重複説明を割愛する。
本実施例の鏡装置2は、その筐体21が、洗面台22や収納棚23と一体に構成された据置タイプの鏡装置である。この鏡装置2でも、3つの入力部151,152,153に対する2つの連続操作により、固定鏡12に対して可動鏡13が接離するように構成されている。図10(a)には、可動鏡13が固定鏡12に接した状態が示され、図10(b)には、可動鏡13が固定鏡12から離間した状態が示されている。この可動鏡13の離間により、照明装置14の光放射領域141が露出する。
本実施例の鏡装置2では、鏡を見る人を上方から照らすための第2の照明装置24が、3枚の鏡12,13の上方に、やや下向き下限となるように配置されている。この第2の照明装置24は、人の顔の凹凸に起因する明暗を打ち消して、見る人に自然な印象を与える役割を果たす。
次に、本発明の第3実施例にかかる電子機器を、図11を参照して説明する。第3実施例にかかる電子機器は、上述した第1実施例及び第2実施例にかかる電子機器とは異なり、カーナビゲーション装置となっている。
図11は、本発明の第3実施例にかかる電子機器としてのカーナビゲーション装置を示す模式図である。このカーナビゲーション装置3は、地図情報等を表示する表示装置31と、6つの入力部321,322が設けられたハンドル32とを備えている。6つの入力部321,322は、上述した第1実施例及び第2実施例と同様にタッチセンサとなっている。
6つの入力部321,322には、表示装置31のオン/オフ処理、各種メニューの選択処理が一対一に対応付けられている。各入力部321,322が個別に操作されたときには、その入力部321,322に対応したオン/オフ処理等が、表示装置31に内蔵された制御部311によって実行される。
そして、これら6つの入力部321,322のうち、ハンドル32の横バー32aに配列された3つの入力部321には、表示装置31に表示されている地図情報を左右方向D6に移動させる横移動処理が対応付けられている。また、ハンドル32の縦バー32bに配列された3つの入力部322には、表示装置31に表示されている地図情報を縦方向D7に移動させる縦移動処理が対応付けられている。
本実施例では、横バー32aの3つの入力部321が、ユーザの指で横操作方向D8になぞられて連続操作されると、制御部311によって、その操作の向き(即ち、右向きあるいは左向き)に地図情報を所定距離分移動させる移動処理が実行される。また、縦バー32bの3つの入力部322が、ユーザの指で縦操作方向D9になぞられて連続操作されると、制御部311によって、その操作の向き(即ち、上向きあるいは下向き)に地図情報を所定距離分移動させる移動処理が実行される。
尚、本実施例において、制御部311が、個別操作と連続操作とを識別する手法や、各入力部321,322の構造等については、上述した第1実施例及び第2実施例における識別手法や構造等と同等であるので、ここでは説明を割愛する。
以上に説明した第1実施例の鏡装置1、第2実施例の鏡装置2、及び第3実施例のカーナビゲーション装置3といった電子機器によれば、個々の入力部151,152,153,321,322への操作に応じた処理が行われるだけでなく、全入力部151,152,153(第1実施例及び第2実施例)あるいは一部の入力部321,322(第3実施例)への連続した操作に応じた処理も行われることとなっている。このように、各実施例の電子機器は、入力部151,152,153,321,322への操作に応じた処理の多様性が増したものとなっている。また、連続操作については、その操作に応じて実行される処理が、入力部151,152,153,321,322及び操作の順序の組合せに対応している。即ち、各電子機器では、操作の順序というユーザの体感を伴った連続操作に、制御部16での処理が対応付けられている。このように体感を伴った操作は記憶に残り易く、その結果として、操作に応じた処理をユーザが直感的に連想し易くなっている。このように、各電子機器は、自分の操作に応じた処理をユーザが直感的に連想し易く、ユーザにとっての使い易さが増したものとなっている。
また、第1実施例の鏡装置1及び第2実施例の鏡装置2は、可動鏡13を移動させる移動処理に、入力部151,152,153と操作の順序との組合せが一対一に対応付けられたものとなっている。これらの鏡装置1、2は、入力部151,152,153への連続操作という比較的に動きの大きい動作に、可動鏡13を移動させる移動処理が対応付けられているので、操作と処理との関連性をユーザが一層直感的に連想し易く好適である。
同様に、第3実施例のカーナビゲーション装置3においても、入力部321,322への連続操作という比較的に動きの大きい動作に、地図情報を移動させる移動処理が対応付けられているので、操作と処理との関連性をユーザが一層直感的に連想し易く好適である。
また、第1実施例の鏡装置1及び第2実施例の鏡装置2は、操作の順序が異なる2つの連続操作に、2つの方向それぞれに可動鏡13を移動させる2つの移動処理が対応付けられている。即ち、これらの鏡装置1,2では、入力部151,152,153の操作の順序という、可動鏡13の移動方向を連想させ易い動作が、可動鏡13をその方向に移動させる移動処理に対応付けられている。このように、これらの鏡装置1,2は、可動鏡13の移動処理について、操作と処理との関連性をユーザが一層直感的に連想し易く好適である。
同様に、第3実施例のカーナビゲーション装置3においても、入力部321,322の操作の順序という、地図情報の移動方向を連想させ易い動作が、地図情報をその方向に移動させる移動処理に対応付けられているので好適である。
また、第1実施例の鏡装置1及び第2実施例の鏡装置2は、照明装置14の点灯/消灯処理、及び照明色の変更処理を含む3つの処理それぞれに、3つの入力部151,152,153それぞれが対応付けられたものとなっている。照明装置14の点灯/消灯処理、及び照明色の変更処理という、構造物の移動を伴わず、上述した連続操作とは結び付き難い処理が、1つの入力部151,152,153に対応付けられている。このように、これらの鏡装置1,2は、操作と処理との対応について適正化が図られているので好適である。
同様に、第3実施例のカーナビゲーション装置3においても、表示装置31のオン/オフ処理、各種メニューの選択処理といった、連続操作とは結び付き難い処理が、6つの入力部321,322に個別に対応付けられたものとなっているので好適である。
また、第1実施例の鏡装置1、第2実施例の鏡装置2、及び第3実施例のカーナビゲーション装置3といった電子機器は、何れも、複数の入力部151,152,153,321,322のそれぞれが、筐体11やハンドル31の一面から突出して設けられたものとなっている。これらの電子機器によれば、上記のように突出した入力部151,152,153,321,322が、各入力部151,152,153,321,322を個別認識できる触感をユーザに与えることから操作性が良好であるので好適である。
また、第1実施例の鏡装置1、第2実施例の鏡装置2、及び第3実施例のカーナビゲーション装置3といった電子機器は、何れも、複数の入力部151,152,153,321,322のそれぞれがタッチセンサとなっている。タッチセンサは、例えば押ボタン等に比較して操作抵抗が小さく、特に連続操作に適している。これらの電子機器は、入力部としてタッチセンサを採用することで操作性の向上が図られており好適である。
また、第1実施例の鏡装置1、第2実施例の鏡装置2、及び第3実施例のカーナビゲーション装置3といった電子機器は、何れも、複数の入力部151,152,153,321,322は、所定距離を空けて配列された3つ以上の入力部を有するものとなっている。このように配列された3つ以上の入力部は、例えば、その配列方向に順番に指でなぞる等といった連続操作に適している。このように、これらの電子機器は、連続操作について操作性の向上が図られており好適である。
また、第1実施例の鏡装置1、第2実施例の鏡装置2、及び第3実施例のカーナビゲーション装置3といった電子機器は、何れも、上記の所定距離が、2[cm]以内の距離となっている。その所定距離を2[cm]以内に設定することで、少なくとも1つの入力部が操作された後、所定時間が経過しても他の入力部が操作されないという状況と、任意の入力部が操作された後、所定時間以内に他の入力部が操作されるように連続して操作がなされるという状況との差を設け易く好適である。
また、第1実施例の鏡装置1及び第2実施例の鏡装置2、及び第3実施例のカーナビゲーション装置3といった電子機器は、何れも、複数の入力部151,152,153,321,322が、その配列方向について、20[cm]以内の範囲に配列されたものとなっている。複数の入力部151,152,153,321,322の配列範囲を20[cm]以内に設定することで、ユーザが指でなぞって連続操作を行うといった運用において操作し易いので好適である。
尚、前述した第1実施例、第2実施例、及び第3実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の電子機器の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、第1実施例及び第2実施例では、本発明にいう複数の入力部の一例として、一列に配列された3つの入力部151,152,153が例示され、第3実施例では、横一列に配列された3つの入力部321と縦一列に配列された3つの入力部322とからなる6つの入力部321,322が例示されている。しかしながら、本発明にいう複数の入力部は、これらに限るものではなく、「任意の入力部が操作されてから所定時間以内に他の入力部が操作されるように連続して操作」されるという連続操作が可能であれば、その具体的な数や配列形態を問うものではない。
また、第1実施例や第2実施例では、本発明にいう「複数の入力部のうち少なくとも1つの入力部が操作されてから所定時間が経過しても他の入力部が操作されない」個別操作の一例として、3つの入力部151,152,153それぞれに対する操作が例示されている。また、第3実施例では、個別操作の一例として、6つの入力部321,322それぞれに対する操作が例示されている。
しかしながら、本発明にいう「複数の入力部のうち少なくとも1つの入力部が操作されてから所定時間が経過しても他の入力部が操作されない」という個別操作はこれらに限るものではない。この個別操作は、例えば、複数の入力部のうち2つ以上の入力部が同時に操作されてから所定時間が経過しても他の入力部が操作されないというものであってもよく、あるいは、複数の入力部の全てが同時に操作されてから所定時間が経過しても他の入力部が操作されないというもの等であってもよい。
また、第1実施例や第2実施例では、上記の個別操作を受ける入力部151,152,153に対応付けられる処理として、照明装置14の点灯/消灯処理、及び照明色の変更処理を含む3つの処理が例示されている。しかしながら、個別操作を受ける入力部に対応付けられる複数の処理は、これに限るものではなく、例えば、照明装置14の光量変更処理を含んだもの等であってもよい。
また、第1実施例や第2実施例では、本発明にいう「任意の入力部が操作されてから前記所定時間以内に他の入力部が操作されるように連続して操作」される連続操作の一例として、全ての入力部151,152,153が連続操作される鏡装置1,2が例示されている。そして、第3実施例では、連続操作の一例として、6つの入力部321,322のうち横方向又は縦方向の3つの入力部が連続操作されるカーナビゲーション装置3が例示されている。
しかしながら、本発明にいう「任意の入力部が操作されてから前記所定時間以内に他の入力部が操作されるように連続して操作」される連続操作は、これらに限るものではない。この連続操作は、複数の入力部が、2つの入力部ごと連続して操作されるものであってもよく、あるいは、4つ以上の入力部ごとに連続して操作されるものであってもよく、連続操作の対象となる入力部の数を問うものではない。
また、第1実施例、第2実施例、及び第3実施例では、上記の連続操作の一例として、何れも、複数の入力部151,152,153,321,322が、その配列順に操作される形態が例示されている。しかしながら、上記の連続操作は、これに限るものではなく、「任意の入力部が操作されてから前記所定時間以内に他の入力部が操作されるように連続して操作」される連続操作であれば、その操作の順序はランダムなものであってもよい。
また、例えば、第1実施例、第2実施例、及び第3実施例では、本発明にいう複数の入力部の一例として、設置場所から突出して設けられてユーザに触感を与える入力部151,152,153,321,322が例示されている。しかしながら、本発明にいう複数の入力部は、例えば設置場所から窪んだ凹状に設けられてユーザに触感を与えるものであってもよく、あるいは、凹凸は設けられておらず例えば特表2008−516384号公報に記載されているようにアクチュエータを利用して振動等によってユーザに触感を与えるもの等であってもよい。